JP7010808B2 - スペーサ、バッテリ装置、携帯端末収容装置及びスペーサの使用方法 - Google Patents

スペーサ、バッテリ装置、携帯端末収容装置及びスペーサの使用方法 Download PDF

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Description

本発明は、スペーサ、バッテリ装置、携帯端末収容装置及びスペーサの使用方法に関する。
ハイブリッドカーや電気自動車には、リチウムイオン二次電池等のバッテリセルを有するバッテリ装置が搭載されている。一般に、これらの車両は、通常のガソリン車よりも多くの電力を必要とするため、バッテリ装置は数多くのバッテリセルを有している。
バッテリ装置内のバッテリセルは、車両の走行時等に振動することのないように保持される必要がある。このため、従来、バッテリセルの底面にピン状の突起をそれぞれ設け、この突起をケーシングの底面に貫通させて締め付けることにより、バッテリセルをケーシングに個別に保持するように構成したバッテリ装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特表2015-520924号公報
しかしながら、特許文献1記載の技術では、バッテリセルをケーシング内に保持するために、バッテリセルを一つずつ個別にケーシングに締め付ける必要があり、バッテリセルを保持するための作業性が極めて悪い問題がある。
本発明者は、このような従来の問題点について鋭意検討したところ、保持対象となる部材の面を含む相対峙する二つの面に対して、スペーサを用いて間隔を広げるように押し付け荷重を作用させることにより、複数の部材を一括して保持可能となること、及び、そのスペーサを用いることにより、二つの面間の距離を速やか且つ容易に調整可能であることに着目し、本発明に至った。
本発明は、保持対象となる部材を速やか且つ容易に保持可能なスペーサを提供することを目的とする。
また、本発明は、複数のバッテリセルを速やか且つ容易に保持して収容可能なバッテリ装置を提供することを課題とする。
また、本発明は、厚みの異なる携帯端末でも、画面位置を開口窓に揃えて保持して収容可能な携帯端末収容装置を提供することを課題とする。
また、本発明は、保持対象となる部材に対して、速やか且つ容易に押し付け荷重を付与することができるスペーサの使用方法を提供することを目的とする。
(1) 本発明に係るスペーサは、並置される一対の外壁面部材(例えば、後述の外壁面部材11)と、一対の前記外壁面部材の間に前記外壁面部材に沿って配置されるスライド部材(例えば、後述のスライド部材12)と、を有し、前記スライド部材を前記外壁面部材に沿って相対的に移動させることにより、前記外壁面部材を縮小又は展開させると共に、展開させることによって前記外壁面部材にそれぞれ当接する二つの保持対象面(例えば、後述の保持対象面E1)を押し付けるスペーサ(例えば、後述のスペーサ1、1A、1B、1C、1D)であって、前記スライド部材と前記外壁面部材との間を接続する複数の可動接続部材(例えば、後述の可動接続部材13)を有し、前記可動接続部材の一端は、前記スライド部材に揺動可能に接続されると共に、前記可動接続部材の他端は、前記外壁面部材に揺動可能に接続され、前記外壁面部材の展開状態において、前記可動接続部材は、前記スライド部材及び前記外壁面部材に対して起立した状態とされる。
上記(1)に記載のスペーサによれば、相対峙する二つの保持対象面間においてスライド部材を移動させて外壁面部材を展開させるだけで、二つの保持対象面にそれぞれ押し付け荷重を付与することができるため、保持対象となる部材を速やか且つ容易に保持可能である。
(2) (1)に記載のスペーサにおいて、前記外壁面部材の縮小状態において、前記可動接続部材は、前記スライド部材及び前記外壁面部材に対して倒伏した状態とされる。
上記(2)に記載のスペーサによれば、外壁面部材を縮小させた状態では、可動接続部材が倒伏状態となり、前記スライド部材と前記外壁面部材との間の距離が狭められるため、スペーサを二つの面間に容易に挿入可能且つ取り出し可能であると共に、非使用時にはスペーサをコンパクトに収納可能となる。
(3) (1)又は(2)に記載のスペーサにおいて、前記外壁面部材は、薄板状に形成されると共に、前記スライド部材の移動方向に沿って隣り合う前記可動接続部材の間に対応して、外側に向けて湾曲することにより弾性的に変形可能な湾曲部(例えば、後述の湾曲部111)を有してもよい。
上記(3)に記載のスペーサによれば、湾曲部によって面に対して適切な押し付け荷重を付与することができる。また、湾曲部が弾性的に変形することにより、二つの面間の離隔距離の公差を吸収することもできる。
(4) (3)に記載のスペーサにおいて、前記外壁面部材は、隣り合う前記可動接続部材の間に対応して、複数のスリット(例えば、後述のスリット113)を有してもよい。
上記(4)に記載のスペーサによれば、外壁面部材にスリットを設けることによって軽量化を図ることができる。
(5) (1)~(3)のいずれかに記載のスペーサにおいて、前記外壁面部材は、隣り合う前記可動接続部材の間に対応して、肉抜き部(例えば、後述の肉抜き部114)を有してもよい。
上記(5)に記載のスペーサによれば、外壁面部材に肉抜き部を設けることによって更に軽量化を図ることができる。
(6) (1)~(5)のいずれかに記載のスペーサにおいて、前記可動接続部材は、前記スライド部材の移動方向に沿って均等間隔で配置されるようにしてもよい。
上記(6)に記載のスペーサによれば、外壁面部材が面に対して均等な押し付け荷重を付与することができる。
(7) (1)~(6)のいずれかに記載のスペーサにおいて、前記スライド部材の高さ方向の寸法は、前記外壁面部材の高さ方向の寸法よりも小さいものであってもよい。
上記(7)に記載のスペーサによれば、スペーサの高さ方向の両面に壁面が配置されている場合でも、その壁面とスライド部材との干渉を低減又は回避することができ、スライド部材の往復移動を円滑に行うことが可能である。
(8) (1)~(7)のいずれかに記載のスペーサにおいて、前記スライド部材の移動方向の一方端部(例えば、後述の一方端部12a)に、前記スライド部材よりも幅広な押面部(例えば、後述の押面部121)を有してもよい。
上記(8)に記載のスペーサによれば、押面部を利用してスライド部材を容易に押し込み操作することができる。
(9) (8)に記載のスペーサにおいて、前記外壁面部材の展開状態において、前記押面部を二つの前記外壁面部材の間に保持することにより、前記外壁面部材を展開状態にロックするロック機構(例えば、後述のロック機構14)を有してもよい。
上記(9)に記載のスペーサによれば、ロック機構によって外壁面部材を展開状態にロックすることができるため、面に対する押し付け状態を保持することができる。
(10) (8)又は(9)に記載のスペーサにおいて、前記押面部は、前記スライド部材を前記外壁面部材の間から引き出して前記外壁面部材を縮小させる操作を行うための操作部(例えば、後述の貫通穴15)を有してもよい。
上記(10)に記載のスペーサによれば、スライド部材を引き出す際に、操作部を利用して容易に引き出し操作することができる。
(11) 本発明に係るバッテリ装置は、(1)~(10)のいずれかに記載のスペーサと、相対峙する二つの側壁(例えば、後述の側壁23)を有する外装体(例えば、後述の外装体20)と、前記外装体の前記側壁の間に配置され、バッテリセル(例えば、後述のバッテリセル30)が複数積層されることにより構成される少なくとも一つのバッテリセル群(例えば、後述のバッテリセル群3)と、を備えるバッテリ装置(例えば、後述のバッテリ装置2、2A、2B)であって、前記スペーサは、前記側壁と前記バッテリセル群との間の前記外装体内に、前記バッテリセル群を構成する前記バッテリセルの積層方向に沿って配置され、展開状態の前記外壁面部材によって、前記バッテリセル群をいずれかの前記側壁に向けて押し付けることにより、前記バッテリセル群を前記外装体内に保持する。
上記(11)に記載のバッテリ装置によれば、外装体内の側壁とバッテリセル群との間においてスライド部材を移動させて外壁面部材を展開させるだけで、バッテリセル群に対して一括して押し付け荷重を付与することができるため、外装体内にバッテリセル群を速やか且つ容易に保持して収容可能となる。
(12) (11)に記載のバッテリ装置において、前記スペーサにより前記バッテリセル群が押し付けられる前記側壁に、前記側壁を介して前記バッテリセルと熱交換可能な温調媒体が流れる温調媒体流路(例えば、後述の温調媒体流路24)を有してもよい。
上記(12)に記載のバッテリ装置によれば、外装体内のバッテリセル群をスペーサによって温調媒体流路を有する側壁に押し付けることにより、効率的な熱交換を行うことができる。
(13) (12)に記載のバッテリ装置において、前記外装体の二つの前記側壁の間に、少なくとも二つの前記バッテリセル群が並列に配置され、前記温調媒体流路は、二つの前記側壁にそれぞれ設けられ、前記スペーサは、二つの前記バッテリセル群の間に配置され、展開状態の一対の前記外壁面部材によって、二つの前記バッテリセル群を引き離して相反する二つの前記側壁に向けて押し付けるようにしてもよい。
上記(13)に記載のバッテリ装置によれば、1つのスペーサで、二つのバッテリセル群を、それぞれ温調媒体流路を有する各側壁に向けて押し付けることができる。
(14) (12)又は(13)に記載のバッテリ装置において、前記温調媒体流路は、前記側壁の内部に設けられてもよい。
上記(14)に記載のバッテリ装置によれば、外装体に対して温調媒体流路を構築するための溝等の加工を後から行う必要がない。また、外装体をコンパクトに構成することができるため、バッテリ装置の小型化が可能である。
(15) (11)~(14)のいずれかに記載のバッテリ装置において、前記スペーサの前記可動接続部材は、前記バッテリセル群を構成する前記バッテリセルの位置に対応して配置されていてもよい。
上記(15)に記載のバッテリ装置によれば、可動接続部材によってバッテリセルに対して適切な押し付け荷重を付与することができる。
(16) 本発明に係る携帯端末収容装置は、(1)~(10)のいずれかに記載のスペーサと、携帯端末(例えば、後述の携帯端末300)を収容する収容部(例えば、後述の収容部411)と、前記収容部内に収容される前記携帯端末の画面(例えば、後述の画面301)を外部に露出させる開口窓(例えば、後述の開口窓421)と、を有する携帯端末収容装置(例えば、後述の携帯端末収容装置4)であって、前記収容部は、前記スペーサと前記開口窓との間に設けられ、前記スペーサは、展開操作によって、前記携帯端末を前記開口窓に向けて押し付け可能に構成される。
上記(16)に記載の携帯端末収容装置によれば、スペーサによって携帯端末を開口窓に向けて押し付けることができるため、厚みの異なる携帯端末でも、画面位置を開口窓に揃えて保持可能である。
(17) 本発明に係るスペーサの使用方法は、(1)~(10)のいずれかに記載のスペーサを縮小状態とし、前記スライド部材が前記外壁面部材の間に引っ込んでいる側から、相対峙する二つの保持対象面(例えば、後述の保持対象面E1)間に挿入する第1の工程と、前記スペーサの挿入方向の先頭側に配置される前記外壁面部材の端部(例えば、後述の他方端部11b)を、二つの前記保持対象面間の挿入方向に配置される突き当たり面(例えば、後述の突き当たり面E2)に当接させる第2の工程と、前記スライド部材を前記外壁面部材に対して挿入方向に相対的に移動させて前記外壁面部材を展開させることにより、前記外壁面部材によって前記保持対象面を押し付ける第3の工程と、を有する。
上記(17)に記載のスペーサの使用方法によれば、相対峙する二つの面に速やか且つ容易に押し付け荷重を付与し、保持対象となる部材を保持することができる。
本発明によれば、保持対象となる部材を速やか且つ容易に保持可能なスペーサを提供することができる。
また、本発明によれば、複数のバッテリセルを速やか且つ容易に保持して収容可能なバッテリ装置を提供することができる。
また、本発明によれば、厚みの異なる携帯端末でも、画面位置を開口窓に揃えて保持して収容可能な携帯端末収容装置を提供することができる。
また、本発明によれば、保持対象となる部材に対して、速やか且つ容易に押し付け荷重を付与することができるスペーサの使用方法を提供することができる。
本発明に係るスペーサの展開状態を示す斜視図である。 本発明に係るスペーサの展開状態を示す平面図である。 本発明に係るスペーサの縮小状態を示す斜視図である。 本発明に係るスペーサのおける縮小状態を示す平面図である。 本発明に係るスペーサのスライド部材、外壁面部材及び可動接続部材の接続構造を示す拡大平面図である。 本発明に係るスペーサの展開状態を示す拡大平面図である。 本発明に係るスペーサのロック機構を示す平面図である。 本発明に係るスペーサの操作部を示す斜視図である。 本発明に係るスペーサの他の実施形態を示す斜視図である。 本発明に係るスペーサの更に他の実施形態を示す斜視図である。 図10中のA-A線に沿う断面図である。 本発明に係るバッテリ装置の一部分を分解して示す斜視図である。 本発明に係るバッテリ装置におけるバッテリセル群の一部分を分解して示す斜視図である。 本発明に係るバッテリ装置の内部構造を示す正面図である。 本発明に係るバッテリ装置におけるスペーサとバッテリセルとの配置関係の一例を拡大して示す平面図である。 本発明に係るバッテリ装置におけるスペーサとバッテリセルとの配置関係の他の一例を拡大して示す平面図である。 本発明に係るバッテリ装置におけるスペーサとバッテリセル群との他の配置関係を説明する図である。 本発明に係るバッテリ装置におけるスペーサとバッテリセル群との他の配置関係を説明する図である。 本発明に係るスペーサの更に他の実施形態を一部破断して示す斜視図である。 図18A中のB部の拡大図である。 本発明に係る携帯端末収容装置を示す斜視図である。 本発明に係る携帯端末収容装置の分解斜視図である。 本発明に係る携帯端末収容装置の一部を拡大して示す斜視図である。 本発明に係る携帯端末収容装置の内部構造を示す縦断面図である。 本発明に係るスペーサの使用状態の他の一例を示す図である。 本発明に係るスペーサの使用状態の更に他の一例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明に係るスペーサの展開状態を示す斜視図である。図2は、本発明に係るスペーサの展開状態を示す平面図である。図3は、本発明に係るスペーサの縮小状態を示す斜視図である。図4は、本発明に係るスペーサの縮小状態を示す平面図である。
本実施形態のスペーサ1は、図1中のY1-Y2方向に沿って延びる一対の外壁面部材11、11及び一つのスライド部材12と、Y1-Y2方向に沿って複数配置される可動接続部材13と、を有する。
なお、図中に示す方向において、Y1-Y2方向は、スペーサ1を展開、縮小操作する際のスライド部材12の移動方向を示す。Y1方向は展開操作時の移動方向であり、Y2方向は縮小操作時の移動方向を示す。また、X1-X2方向は、スペーサ1の幅方向を示すと共に、展開、縮小時の外壁面部材11、11の移動方向を示す。更に、Z1-Z2方向は、スペーサ1の高さ方向を示す。
外壁面部材11は、スペーサ1において押し付け対象となる部材に直接当接する部材であり、略矩形状の薄い板状部材によって構成される。一対の外壁面部材11、11は同一構造である。一対の外壁面部材11、11は、Y1-Y2方向に沿って平行に延びるように配置される。外壁面部材11のY1-Y2方向に沿う長さ及びZ1-Z2方向に沿う高さは、図示する長さ及び高さに限定されず、スペーサ1が適用される部位の大きさ、保持対象部材の面の大きさ等に応じて適宜設定される。
スライド部材12は、外壁面部材11に対してY1-Y2方向に沿って相対的に移動させて展開、縮小動作を操作するための部材であり、外壁面部材11と略同一の長さ及び高さを有する矩形状の板状部材によって構成される。X1-X2方向に沿うスライド部材12の厚みは、外壁面部材11の厚みよりも大きく、展開、縮小時の移動操作に必要な剛性を有する。スライド部材12は、一対の外壁面部材11、11の間に、Y1-Y2方向に沿って、外壁面部材11、11と平行に延びるように配置される。
スライド部材12は、一方端部12a(Y2方向の端部)に矩形状の押面部121を有する。押面部121の高さは、スライド部材12の高さに略等しい。また、X1-X2方向に沿う押面部121の幅は、スライド部材12の幅(厚み)よりも大きい。スライド部材12の一方端部12aは、この押面部121が設けられることにより、平面視T字状を呈している。
可動接続部材13は、矩形小片状の板状部材からなり、外壁面部材11とスライド部材12との間に配置され、外壁面部材11とスライド部材12とを接続する。本実施形態では、一対の可動接続部材13、13が、スライド部材12を挟んで対峙するように配置されると共に、一対の可動接続部材13、13の組が、スライド部材12の長さ方向(Y1-Y2方向)に沿って均等間隔で配置されている。可動接続部材13の高さは、外壁面部材11及びスライド部材12の高さと略同一とされている。また、可動接続部材13が外壁面部材11及びスライド部材12に対して略直角に配置された状態(図2に示す状態)において、スライド部材12を挟んで配置される一対の可動接続部材13、13の全体のX1-X2方向の幅は、押面部121のX1-X2方向の幅と略等しい。可動接続部材13の配設数は、特に制限はなく、スペーサ1に必要とされる押し付け荷重、スペーサ1の長さ等に対応して適宜設定される。
この可動接続部材13の接続構造について、図5を用いて更に説明する。図5は、第1の実施形態のスペーサにおけるスライド部材、外壁面部材及び可動接続部材の接続構造を示す拡大平面図である。
図5に示すように、可動接続部材13は、外壁面部材11の内面(スライド部材12に対向する面)11cに対向する外側面13aと、スライド部材12の外面(外壁面部材11に対向する面)12cに対向する内側面13bと、を有する。
可動接続部材13の外側面13aの一辺と外壁面部材11の内面11cとは、接続部131によって、Y1-Y2方向に沿って揺動可能に接続され、可動接続部材13の内側面13bの一辺とスライド部材12の外面12cとは、接続部132によって、Y1-Y2方向に沿って揺動可能に接続される。これら接続部131、132は、可動接続部材13の高さ方向に亘って形成されている。
ここで、本実施形態のスペーサ1における外壁面部材11、スライド部材12及び可動接続部材13は、いずれもPP(ポリプロピレン)等の樹脂によって一体成形されている。接続部131、132は、その樹脂を部分的に薄肉にすることによって形成される。なお、スペーサ1に、より高い強度が求められる場合は、外壁面部材11、スライド部材12及び可動接続部材13を金属材によって形成することもできる。その場合は、金属材の表面に樹脂を被覆することによって、薄肉の樹脂からなる接続部131、132を形成することができる。また、接続部131、132は、薄肉状の樹脂によって構成されるものに限らず、図示しないが、外壁面部材11と可動接続部材13との間及びスライド部材12と可動接続部材13との間を、それぞれ枢軸によって揺動可能に接続する構成であってもよい。
図2に示すように、可動接続部材13が外壁面部材11及びスライド部材12に対して略直角に配置される状態で可動接続部材13を観察した場合、接続部131は、可動接続部材13の外側面13aにおいて最もY2方向側(押面部121が配置される側)の縁辺部に配置され、接続部132は、可動接続部材13の内側面13bにおいて最もY1方向側の縁辺部に配置される。従って、可動接続部材13は、図5に示すように、外壁面部材11に対して、接続部131を中心にしてα1-α2方向に揺動可能とされ、スライド部材12に対して、接続部132を中心にしてβ1-β2方向に揺動可能とされる。
このように、可動接続部材13が、外壁面部材11とスライド部材12との間を揺動可能に接続することにより、外壁面部材11とスライド部材12とは、Y1-Y2方向に沿って相対的に往復移動可能とされる。外壁面部材11とスライド部材12とが相対的に移動すると、各可動接続部材13は、外壁面部材11及びスライド部材12に対して、接続部131、132を中心にしてそれぞれ揺動し、一対の外壁面部材11、11を、スライド部材12に対して、X1-X2方向に沿って平行移動させる。これにより、外壁面部材11は、スライド部材12に対して接近移動又は離隔移動可能とされる。
図1及び図2に示すスペーサ1は、一対の外壁面部材11、11をスライド部材12から最も離隔移動させて外壁面部材11、11を展開させた状態(以下、展開状態という。)を示している。展開状態において、スライド部材12は、外壁面部材11に対して最もY1方向に移動している。このとき、各可動接続部材13は、図5に示すように、接続部131を中心にしてα1方向に揺動し、且つ、接続部132を中心にしてβ1方向に揺動することにより、外壁面部材11及びスライド部材12に対して略直角に起立した状態とされる。
展開状態における一対の外壁面部材11、11とスライド部材12とは、Y1-Y2方向の位置が揃えられる。具体的には、一対の外壁面部材11、11の一方端部11a、11a(Y2方向の端部)の位置とスライド部材12の一方端部12aの位置とが同一の位置とされると共に、一対の外壁面部材11、11の他方端部11b、11b(Y1方向の端部)の位置とスライド部材12の他方端部12b(Y1方向の端部)の位置とが同一の位置とされる。このとき、押面部121は、一対の外壁面部材11、11の一方端部11a、11aの間に挟持され、一方端部11a、11aと面一状態となる。このため、この面一状態を目視確認することにより、スペーサ1が完全に展開状態とされたことの確認が可能である。
一方、図3及び図4に示すスペーサ1は、一対の外壁面部材11、11をスライド部材12に最も接近させて外壁面部材11、11を縮小させた状態(以下、縮小状態という。)を示している。この縮小状態において、スライド部材12は、外壁面部材11に対して最もY2方向に移動している。このとき、各可動接続部材13は、図5に示すように、接続部131を中心にしてα2方向に揺動し、且つ、接続部132を中心にしてβ2方向に揺動することにより、外壁面部材11及びスライド部材12に対して略平行に倒伏した状態とされる。また、縮小状態におけるスライド部材12の一方端部12aの位置は、外壁面部材11の一方端部11aよりもY2方向に突出した位置とされ、スライド部材12の他方端部12bの位置は、外壁面部材11の他方端部11bよりもY2方向に引っ込んだ位置とされる。
次に、このスペーサ1の使用方法について説明する。
スペーサ1は、図3及び図4に示すように、外壁面部材11をスライド部材12に最も接近移動させた縮小状態とされている。このときのスライド部材12の一方端部12a及び押面部121は、一対の外壁面部材11、11の一方端部11a、11aよりもY2方向に突出し、スライド部材12の他方端部12bは、一対の外壁面部材11、11の他方端部11b、11bよりもY2方向に引っ込んでいる。
先ず、このように縮小状態とされたスペーサ1を、図4に示すように、間隔をあけて配置される二つの保持対象部材E、Eの間に、外壁面部材11及びスライド部材12の他方端部11b、12bの側から、Y1方向に沿って挿入する(第1の工程)。二つの保持対象部材E、Eの間には、保持対象部材E、Eの保持対象面E1、E1が平行に相対峙している。スペーサ1の各外壁面部材11、11は、これらの保持対象面E1、E1に沿うように配置される。
スペーサ1を更に奥まで挿入させることにより、図4に示すように、挿入方向(Y1方向)の先頭側に配置される外壁面部材11の他方端部11bを、挿入方向の突き当たりに配置される突き当たり面E2に当接させる(第2の工程)。
次いで、押面部121を利用してスライド部材12をY1方向に押し込むことにより、スライド部材12を外壁面部材11に対してY1方向に相対的に移動させる。押面部121は、スライド部材12よりも幅広に形成されているため、スライド部材12を容易に押し込み操作することができる。
このスライド部材12の移動により各可動接続部材13が揺動すると、一対の外壁面部材11、11を、スライド部材12に対して離隔移動させ、図1及び図2に示すように展開させる。これにより、外壁面部材11、11は、それぞれ保持対象面E1、E1と接触し、これらの保持対象面E1、E1に対して押し付け荷重を付与する(第3の工程)。このとき、スライド部材12の押面部121は、外壁面部材11、11の一方端部11a、11aの間に挟持され、面一状態とされる。保持対象面E1が押し付けられた保持対象部材E、Eは、押し付け方向に配置される図示しない他の部材又は他の面に当接することにより、これらの部材又は面とスペーサ1との間で保持される。
ここで、図2に示すように、展開状態におけるスペーサ1のX1-X2方向に沿う(設計の)展開幅W1は、二つの保持対象面E1、E1の間の距離W2に対して僅かに大きく、W1>W2となるように設定される。これは、通常、可動接続部材13及び押面部121の幅を適宜設定することによって達成される。これにより、展開状態とされた一対の外壁面部材11、11は、二つの保持対象面E1、E1に当接し、更に図2中の矢印で示すように、各保持対象面E1、E1間の距離を広げる方向に適切な押し付け荷重を付与することができる。
また、可動接続部材13は、スライド部材12の移動方向(Y1-Y2方向)に沿って均等間隔で配置されているため、外壁面部材11によって保持対象面E1に対して均等な押し付け荷重を付与することが可能である。しかも、展開状態において、一対の可動接続部材13、13が、スライド部材12を挟むように配置され、一対の外壁面部材11、11を支持するため、各保持対象面E1、E1に対する押し付け状態も安定する。
押し付けを解除してスペーサ1を取り外す際は、展開状態のスペーサ1のスライド部材12を、押面部121を利用して手前に引き出すことにより、外壁面部材11に対して挿入方向と反対方向(Y2方向)に相対的に移動させる。このスライド部材12の移動により、各可動接続部材13は展開時と反対方向に揺動し、一対の外壁面部材11、11を、スライド部材12に対して接近移動させて、図3及び図4に示すように縮小させる。これにより、外壁面部材11、11は、それぞれ保持対象面E1、E1から離隔し、これらの保持対象面E1、E1に対する押し付けを解除する(第4の工程)。その後、スペーサ1は、二つの保持対象部材E、Eの間から取り出される。
以上のように、このスペーサ1によれば、スライド部材12を押し込む方向に移動させて一対の外壁面部材11、11を展開させるだけで、保持対象部材Eの保持対象面E1に押し付け荷重を付与することができるため、保持対象部材Eを速やか且つ容易に保持可能である。しかも、スペーサ1を二つの保持対象部材E、E間に挿入する際及び取り外す際は、スペーサ1は縮小状態とされるため、狭小スペースであっても挿入及び取り外しが容易に行える。取り外した後のスペーサ1は縮小状態であるため、非使用時にはコンパクトに収納可能である。また、スペーサ1は繰り返し使用することができる。更に、外壁面部材11は、可動接続部材13の揺動により、スライド部材12から接近又は離隔する方向に移動するだけであり、保持対象面E1、E1に対して面方向にほとんど移動しない。このため、保持対象面E1と外壁面部材11とが擦れることがなく、保持対象面E1を摺擦して損傷するようなことはない。
外壁面部材11は、図2及び図4に示すように、外側に向けて凸となるように、スライド部材12の移動方向に沿って湾曲する湾曲部111を有することができる。湾曲部111は、スライド部材12の移動方向(Y1-Y2方向)に沿って隣り合う可動接続部材13、13の間に対応して配置される。外壁面部材11は薄板状であるため、保持対象面E1に対して押し付け荷重を付与する際、この湾曲部111が弾性的に変形して弾性を発現することにより、保持対象面E1に対して適切な押し付け荷重を付与することができる。また、湾曲部111は、適度に撓み変形することにより、二つの保持対象面E1、E1の間の離隔距離W2の公差を吸収することもできる。湾曲部111の弾性及び公差の吸収の程度は、湾曲部111の曲率、湾曲部111の厚み等を適宜設定することによって調整可能である。
図6は、本発明に係るスペーサの展開状態を示す拡大平面図である。
図6に示すように、本実施形態のスペーサ1において、展開状態時の可動接続部材13は、接続部131、132を中心にしてα1方向、β1方向に揺動して起立状態とされるが、可動接続部材13は、外壁面部材11及びスライド部材12に対して直角に起立した状態を超えて更に揺動するように構成されている。これは、可動接続部材13が、外側面13a、内側面13bにおける接続部131、132の配置されていない縁辺部側に僅かに傾くためである。これにより、展開状態に揺動した可動接続部材13は、いわゆるオーバーセンター状態を超えて起立した状態となる。その結果、展開状態の外壁面部材11、11に対して縮小方向(スライド部材12への接近方向)の荷重が掛かっても、可動接続部材13は倒伏方向に揺動しにくくなり、展開状態を維持するロック効果を発揮する。
なお、可動接続部材13をオーバーセンター状態にする方法としては、外壁面部材11の内面11c及びスライド部材12の外面12cに、可動接続部材13の外側面13a及び内側面13bを、可動接続部材13がオーバーセンター状態となるように傾けて収容可能な収容溝(図示せず)を設けるようにしてもよい。
また、可動接続部材13は、上記のようにオーバーセンター状態で僅かに傾くように構成されるものに限らず、図示しないが、可動接続部材13の外側面13a及び内側面13bが、外壁面部材11及びスライド部材12に対して、完全にフラットな面で当接する構成であってもよい。即ち、外壁面部材11、11は、図5に示すように、可動接続部材13の接続部131と接続部132とを結ぶ対角線133がスライド部材12と直角をなす瞬間に最大展開幅となる。そして、更にスライド部材12がスライドすることによって展開が進められると、可動接続部材13はオーバーセンター状態になり、図6に示すように、可動接続部材13の対角線133とスライド部材12とのなす角θが鋭角となる。この状態では、可動接続部材13の外側面13a及び内側面13bが、外壁面部材11及びスライド部材12に対して完全にフラットな面で当接する構成であっても、外壁面部材11、11から可動接続部材13に荷重が作用した際、スライド部材12に対して展開状態をより進める方向(Y1方向)の力が作用することになり、上記同様に展開状態を維持するロック効果を発揮することができる。
スペーサ1を展開状態にロックする手段としては、上記のように可動接続部材13のオーバーセンター状態の他に、別途のロック機構を設けてもよい。図7は、そのロック機構の一例を示す平面図である。図7に示すスペーサ1は展開状態とされている。
本実施形態に示すロック機構14は、外壁面部材11の一方端部11aと押面部121との間に構成される。外壁面部材11の一方端部11aの内面11c側に、凸部112が設けられている。一方、外壁面部材11の内面11cに対向する押面部121の端面121aに、凸部112に対応する形状の凹部122が設けられている。ロック機構14は、これら凸部112と凹部122で構成される。
展開状態において、押面部121は、一対の外壁面部材11、11の一方端部11a、11aによって挟持される。このとき、凸部112と凹部122とが嵌合することにより、一対の外壁面部材11、11とスライド部材12との相対的な移動が阻止され、スペーサ1は展開状態にロックされる。これにより、スペーサ1の外壁面部材11は、展開状態にロックされるため、二つの保持対象面E1、E1に対する押し付け状態を保持可能である。また、凸部112と凹部122とが「パチン」と音や感触を発して嵌合することにより、操作者は、スペーサ1が展開完了状態となったことを容易に知覚することができる。
本実施形態に示す凸部112と凹部122とは、Y1-Y2方向に沿って円弧状に湾曲している。このため、凸部112と凹部122とは、Y1-Y2方向に沿って、嵌合動作、嵌合解除動作のいずれの動作も湾曲面に沿って円滑に行うことが可能である。凸部112及び凹部122は、スペーサ1の高さ方向に亘って形成されてもよいし、スペーサ1の高さ方向に部分的に形成されてもよい。
スペーサ1は、縮小状態にするためにスライド部材12を引き出し操作するための操作部を有してもよい。図8は、その操作部の一例を示す斜視図である。
図8に示す操作部は、押面部121に設けられた貫通穴15によって構成されている。貫通穴15に挿入可能な鉤状部101を有する治具100を用い、鉤状部101を貫通穴15に挿入及び係止した後、治具100を手前に引っ張ることにより、スライド部材12を一対の外壁面部材11、11の間から引き出すことができる。これにより、スペーサ1を容易に縮小状態にすることができる。例えば、操作部を摘み等のような突出部によって形成し、突出部を手指又はペンチ等の工具によって引っ張り操作するように構成される場合に比べ、貫通穴15は、展開状態のスペーサ1に出っ張り部を形成することがない。
図9は、本発明に係るスペーサの他の実施形態を示す斜視図である。図1~図4に示すスペーサ1と同一符号の部位は同一構成の部位を示している。それらの説明は上記説明を援用し、ここでは省略する。
図9に示すスペーサ1Aは、一対の外壁面部材11、11に、複数のスリット113を有する。スリット113は、スライド部材12の移動方向(Y1-Y2方向)に沿って隣り合う可動接続部材13、13の間に対応して配置されている。これにより、スペーサ1Aは軽量化される。
各スリット113は、隣り合う可動接続部材13、13の間で、スライド部材12の移動方向(Y1-Y2方向)に沿って延びており、外壁面部材11の高さ方向(Z1-Z2方向)に複数設けられている。外壁面部材11は、隣り合う可動接続部材13、13の間に湾曲部111を有するが、スリット113の数、スリット幅等を適宜設定することによって、湾曲部111のばね定数を調整することができる。これにより、外壁面部材11による押し付け荷重を調整することができる。
図10は、本発明に係るスペーサの更に他の実施形態を示す斜視図である。図1~図4に示すスペーサ1と同一符号の部位は同一構成の部位を示している。それらの説明は上記説明を援用し、ここでは省略する。
図10に示すスペーサ1Bは、一対の外壁面部材11、11に、複数の肉抜き部114を有する。肉抜き部114は、スライド部材12の移動方向(Y1-Y2方向)に沿って隣り合う可動接続部材13、13の間に対応して配置されている。肉抜き部114は、外壁面部材11に、スリット113よりも更に大きな開口を形成する。このため、外壁面部材11は格子枠状となり、スペーサ1Bはより軽量化される。
図10に示す肉抜き部114は、略矩形状に開口するように形成されているが、肉抜き部114の具体的な形状は、外壁面部材11と可動接続部材13との接続や保持対象面との当接に影響を与えない限り、何ら制限はない。肉抜き部114を有する外壁面部材11は、保持対象面との接触面積を小さくすることができるため、このスペーサ1Bは、保持対象面に対して大面積での接触を避けたい用途に好適に用いることができる。
また、スペーサ1Bの肉抜き部114は、大きく開口しているため、この肉抜き部114を通して流体(気体、液体)の流通が可能である。従って、スペーサ1Bは、例えば、スライド部材12と保持対象面との間に、冷却用流体又は加熱用流体を流通させることにより、保持対象面の冷却又は加熱を行うことも可能である。
図11は、図10に示すA-A線に沿う断面図である。図11に示すように、スペーサ1Bにおけるスライド部材12の高さ方向(Z1-Z2方向)の寸法H1は、外壁面部材11の高さ方向(Z1-Z2方向)の寸法H2よりも小さく形成されている。押面部121の上端及び下端は、スライド部材12の高さに合わせて、幅方向(X1-X2方向)の中央部が凹んだ形状となっている。これにより、スペーサ1Bが高さ方向(Z1-Z2方向)の両面で壁面(図示せず)と接している場合でも、その壁面とスライド部材12との摺動を低減又は回避することができ、展開状態又は縮小状態とするためのスライド部材12の往復移動を円滑に行うことが可能となる。また、凹んだ中央部の空間を利用して、冷却用流体又は加熱用流体をスペーサ1Bの全長に亘り容易に流通させることもできる。なお、図10、図11に示すスライド部材12の構成は、スペーサ1、1Aのスライド部材12にも同様に適用することができる。
次に、以上説明したスペーサ1、1A、1Bの具体的な適用例について説明する。
図12~図14は、本発明に係るスペーサ1、1A、1Bをバッテリ装置に適用した例を示している。図12は、本発明に係るバッテリ装置の一部分を分解して示す斜視図である。図13は、本発明に係るバッテリ装置におけるバッテリセル群の一部分を分解して示す斜視図である。図14は、本発明に係るバッテリ装置の内部構造を示す正面図である。図12~図14中に示す方向は、図1~図11中に示す方向に対応している。
本実施形態に示すバッテリ装置2は、外装体20と、外装体20内に収容されるバッテリセル群3と、外装体20内に収容されるスペーサ1、1A又は1Bと、を有する。
外装体20は、アルミニウム、アルミニウム合金等の剛体により四角筒状に形成されている。外装体20の長さ方向(Y1-Y2方向)の両端は、それぞれ横長矩形状に開口している。この外装体20は、上壁21と、下壁22と、X1-X2方向に相対峙する二つの側壁23、23と、を有する。
二つの側壁23、23には、それぞれ温調媒体が流通する温調媒体流路24、24が設けられる。これにより、側壁23の内面23aは、温調媒体流路24内の温調媒体との熱交換面を構成する。各側壁23における温調媒体流路24は、外装体20の長さ方向の全長に亘って延びている。
温調媒体としては、一般には、外装体20内に収容される後述のバッテリセルを冷却するための冷却空気又は冷却液が用いられるが、必要に応じて、バッテリセルを加温するための所定温度に加温された空気又は液体を用いることもできる。
本実施形態に示す温調媒体流路24は、側壁23の内部に設けられている。このため、外装体20に対して温調媒体流路24を構築するための溝等の加工を後から行う必要がなく、外装体20をコンパクトに構成することができるため、バッテリ装置2の小型化が可能である。また、図示しないが、側壁23の内部の温調媒体流路24は、例えば側壁23の外側から凹設された溝により構成することもできる。この場合は、プレート等によって側壁23の外側から溝に蓋をすることによって、側壁23の内部に温調媒体が流通可能な流路が構成される。更に、側壁23の内部の温調媒体流路24は、伝熱性を有する配管によって形成されてもよい。この場合は、配管を側壁23に熱交換可能に埋設又は固着することにより、温調媒体流路24が設けられた側壁23が構成される。
このような外装体20は、Y1-Y2方向に沿って同一形状に形成することにより、Y1-Y2方向を押出方向とする押出し成形品により構成することができる。これにより、外装体20を容易に形成することができる。また、押出し成形品からなる筒状の外装体20は、板材同士を接合した接合部を有しないため、接合部に起因する組み付けばらつきや熱歪みが発生することがない。しかも、バッテリセル群3がスペーサ1、1A又は1Bにより側壁23に向けて押し付けられる際の応力が接合部に集中して歪みを発生させることもない。このため、形状が安定した外装体20を有するバッテリ装置2を構成することができる。
バッテリセル群3は、図12及び図13に示すように、例えばリチウムイオン二次電池からなる直方体形状のバッテリセル30をY1-Y2方向に沿って複数積層することにより構成される。図12、図13には図示していないが、積層方向に隣り合うバッテリセル30、30の間には、絶縁性のセパレータがそれぞれ配置され、隣り合うバッテリセル30、30によって挟着される。バッテリセル30は、アルミニウム、アルミニウム合金等からなるセルケース内に電極体を収容することにより構成され、上面に正負一対の電極端子31、31を有する。積層方向に隣り合う二つのバッテリセル30、30の電極端子31、31同士は、バスバー32によって電気的に接続される。これにより、バッテリセル群3の全てのバッテリセル30は、直列又は並列に電気的に接続される。
複数積層されたバッテリセル30により構成されるバッテリセル群3は、Y1-Y2方向に沿って、外装体20内にスライドさせながら挿入される。バッテリセル群3は、各バッテリセル30の積層状態を維持するため、図示しない拘束バンド等によって、積層状態のバッテリセル30を一括して拘束することより一体化していてもよい。本実施形態のバッテリ装置2は、外装体20内に、X1-X2方向に並置される二つのバッテリセル群3、3を収容している。
バッテリセル群3と側壁23の内面23aとの間には、伝熱シート25が配置される。伝熱シート25は、バッテリセル30の積層方向に沿って長尺に形成されてもよいし、バッテリセル30毎に対応して複数に分割されていてもよい。また、バッテリセル群3が外装体20に収容される前の伝熱シート25は、バッテリセル30に予め貼着されていてもよいし、側壁23の内面23aに予め貼着されていてもよい。伝熱シート25は、バッテリセル群3が後述のスペーサ1、1A又は1Bによって側壁23に向けて押し付けられることにより、各バッテリセル30と側壁23の内面23aとの双方に密着する。これにより、各バッテリセル30と側壁23の内面23aとの熱交換可能な接触状態を安定させると同時に、より効率の良い熱交換を可能にしている。
外装体20内に収容されたバッテリセル群3、3は、外装体20のY1-Y2方向の両端部に配置されるエンドプレート26によって、外装体20内にY1-Y2方向に沿って締め付けられた状態で収容される。図12では、二つのエンドプレート26、26のうちの一方のみを示す。エンドプレート26は、図示しないボルトによって外装体20の両端面に固定される。
エンドプレート26は、アルミニウム、アルミニウム合金等の金属、エンジニアリングプラスチック等の樹脂又はこれら金属と樹脂との複合体等の剛体によって形成される。エンドプレート26は、温調媒体流路24と連通する連通流路(図示せず)を内部に有していてもよい。これにより、エンドプレート26を利用して、外装体20内の温調媒体を効率良く流動させることができる。
図14に示すように、バッテリ装置2において、スペーサ1、1A又は1Bは、外装体20内の二つのバッテリセル群3、3の間に配置される。本実施形態に示すバッテリ装置2では、外装体20の一方の端面(Y1方向側の端面)がエンドプレート26によって封止された後、外装体20内に二つのバッテリセル群3、3が収容される。その後、バッテリセル群3、3の間に、縮小状態のスペーサ1、1A又は1Bが挿入される。このとき、スペーサ1、1A又は1Bは、押面部121が配置されていない側から、外装体20内にY1方向に沿って挿入される。
バッテリセル群3、3の間に挿入された縮小状態のスペーサ1、1A又は1Bは、エンドプレート26に突き当たるため、その後、上述したように、スライド部材12を押し込み操作し、一対の外壁面部材11、11を展開させることにより、図14中の白抜き矢印で示すように、二つのバッテリセル群3、3を引き離して相反する二つの側壁23、23に向けてそれぞれ押し付けることができる。即ち、この場合、二つのバッテリセル群3、3の間に相対峙している面が保持対象面となる。スペーサ1、1A又は1Bは、スライド部材12をY1方向に移動させて展開させるだけで、バッテリセル群3、3の各バッテリセル30に対して一括して押し付け荷重を付与することができるため、バッテリセル群3、3を外装体20内に速やか且つ容易に保持して収容することができる。しかも、この構成によれば、一つのスペーサ1、1A又は1Bだけで、二つのバッテリセル群3、3を外装体20に同時に保持すること可能である。
ここで、バッテリセル群3の各バッテリセル30と可動接続部材13との配置関係について、図15及び図16を用いて説明する。図15は、本発明に係るバッテリ装置におけるスペーサとバッテリセルとの配置関係の一例を拡大して示す平面図である。図16は、本発明に係るバッテリ装置におけるスペーサとバッテリセルとの配置関係の他の一例を拡大して示す平面図である。図15及び図16では、スペーサ1を用いた例を示しているが、他のスペーサ1A、1Bの場合も同様に適用可能である。
図15に示す例では、スペーサ1の可動接続部材13は、バッテリセル群3を構成するバッテリセル30の位置に、1対1に対応して配置されている。このため、外壁面部材11とバッテリセル30との接触部位は、可動接続部材13によって支持されるため、スペーサ1はバッテリセル30に対して、安定した押し付け荷重を付与することができる。このため、各バッテリセル30を側壁23、23に向けて効率的に押し付けることができ、温調媒体とのより効率的な熱交換が可能となる。
図16に示す例では、スペーサ1の可動接続部材13は、積層方向に隣り合うバッテリセル30、30の間の位置に、1対1に対応して配置されている。このため、外壁面部材11とバッテリセル30との接触部位は、外壁面部材11の湾曲部111となっている。これにより、スペーサ1はバッテリセル30に対して、湾曲部111によって弾性的に接触することができる。このため、バッテリセル30毎の公差を湾曲部111によって吸収可能となり、バッテリセル30に寸法ばらつきを有するバッテリセル群3であっても、スペーサ1によって適切な押し付け荷重を付与することができる。
外装体20内の二つのバッテリセル群3、3は、それぞれ一つずつのスペーサ1、1A又は1Bによって押し付けることもできる。図17A、図17Bは、本発明に係るバッテリ装置におけるスペーサとバッテリセル群との他の配置関係を説明する図である。図12~図14と同一符号の部位は、同一構成の部位を示している。それらの説明は上記説明を援用し、ここでは省略する。
図17Aに示すバッテリ装置2Aは、外装体20の下壁22に温調媒体流路24を有する。外装体20内における二つのバッテリセル群3、3の間には、外装体20内にバッテリセル群3の収容空間を区画する中央壁27が設けられている。この場合、二つのスペーサ1、1A又は1Bを上壁21とバッテリセル群3、3との間にそれぞれ配置することにより、二つのスペーサ1、1A又は1Bによって、それぞれバッテリセル群3、3を下壁22に向けて押し付けることができる。
図17Bに示すバッテリ装置2Bは、外装体20内の中央壁27に温調媒体流路24を有する。この場合、二つのスペーサ1、1A又は1Bを側壁23、23とバッテリセル群3、3との間にそれぞれ配置することにより、二つのスペーサ1、1A又は1Bによって、それぞれバッテリセル群3、3を中央壁27に向けて押し付けることができる。
なお、図示しないが、バッテリ装置は、外装体20内に一つだけのバッテリセル群3を有するものであってもよい。この場合、バッテリセル群3は、一つのスペーサ1、1A又は1Bによって、上壁21、下壁22又は側壁23、23のうちのいずれかに押し付けられる。
図18Aは、本発明に係るスペーサの更に他の実施形態を一部破断して示す斜視図である。図18Bは、図18A中のB部の拡大図である。図18A及び図18B中に示す方向は、図1~図4に示す方向に対応している。
図18A及び図18Bに示すスペーサ1Cは、スペーサ1、1A、1Bにおけるスライド部材12Cが、中実の板状部材ではなく、中空部123を有する中空部材によって構成されている。このため、このスペーサ1Cは、スライド部材12Cの中空部123を利用して、例えば、配線、配管類の挿通、空気や液体等の流通等を行う取付け部品として機能する。
図18A及び図18Bに示すスペーサ1Cのスライド部材12Cは、略矩形筒状に形成され、四面にそれぞれ複数の可動接続部材13によって接続された外壁面部材11を有する。このスペーサ1Cは、部材200に形成された矩形の開口部201の内面を保持対象面として、この開口部201内に挿入される。外壁面部材11が開口部201の奥の突き当たり面202に突き当った後、スライド部材12Cを挿入方向(Y1方向)に沿って押し込み操作することにより、各外壁面部材11は展開状態とされる。これにより、取付け部品としてのスペーサ1Cは、部材200の開口部201に保持される。このスペーサ1Cの保持は、展開状態とされた各外壁面部材11が開口部201の内周面を押し付けることによってなされるため、スペーサ1Cは、開口部201の公差を吸収して開口部201に安定して取り付け可能である。
スペーサ1Cにおいて、各外壁面部材11と開口部201の内周面との間は、図示しない両面テープや接着剤等によって固着してもよい。また、外壁面部材11は、ガイド部材12Aの四面のうちの平行に配置されるいずれか二面に設けられるだけでもよい。
図19~図22は、本発明に係るスペーサを携帯端末収容装置に適用した例を示している。図19は、本発明に係る携帯端末収容装置を示す斜視図である。図20は、本発明に係る携帯端末収容装置の分解斜視図である。図21は、本発明に係る携帯端末収容装置の一部を拡大して示す斜視図である。図22は、本発明に係る携帯端末収容装置の内部構造を示す縦断面図である。
本実施形態に示す携帯端末収容装置4は、ケース41と、外蓋42と、スペーサ1Dと、を有する。
ケース41は、スマートフォンやタブレット端末等の携帯端末300を収容可能な大きさを有し、一面が開放された箱型に形成される。ケース41の内部は、携帯端末300の収容部411を構成する。
外蓋42は、ケース41の開放面を被蓋する部材である。外蓋42は、矩形枠状に形成されることにより、ケース41内に収容された携帯端末300の画面301を外部に露出可能な矩形状の開口窓421を有する。この開口窓421は、携帯端末300の画面301の略全面を外部に露出させる大きさを有するが、携帯端末300の外形形状よりは小さく形成されている。
スペーサ1Dは、ケース41内に収容された携帯端末300と、ケース41の背面板412との間に配置されている。本実施形態のスペーサ1Dは、上述したスペーサ1、1A~1Cの一対の外壁面部材のうちの一方が、ケース41の背面板412によって形成された形態を有する。一対の外壁面部材のうちの他方の外壁面部材11Dは、携帯端末300の背面に当接するように配置される。
スペーサ1Dのスライド部材12Dは、携帯端末300の背面に沿って、図中の上下方向に沿って延びるように配置されている。スライド部材12Dと背面板412との間、及び、スライド部材12Dと外壁面部材11Dとの間は、それぞれ揺動可能な可動接続部13Dによって接続されている。
このように構成される携帯端末収容装置4は、図22に示すように、外蓋42とスペーサ1Dの外壁面部材11Dとの間のケース41内に設けられる収容部411に、携帯端末300を収容する。外蓋42がケース41に取り付けられた後、スライド部材12Dを、図中のY1方向に沿って移動させることにより、スペーサ1Dは展開状態とされる。これにより、スペーサ1Dの外壁面部材11Dは、携帯端末300に向けて離隔移動し、携帯端末300を開口窓421に向けて押し付ける。このため、携帯端末収容装置4は、携帯端末300の厚みが種類等によって様々に異なる場合でも、その厚みに対応して、携帯端末300を外蓋42に密接させることにより、画面301を開口窓421に揃えて保持可能である。
本実施形態において、スライド部材12Dの上端には、当接ピン126がY1-Y2方向に移動可能に設けられている。当接ピン126の先端部126aは、ケース41の上面板414に嵌合して支持されている。当接ピン126には、コイルばね125を介して円盤状の調節板124が回転可能に螺合している。コイルばね125は、調節板124をY1方向に付勢する。調節板124は、外壁面部材11Dに形成された開口部115内に配置され、この開口部115を通して回転可能に構成される。従って、調節板124を一方向に回転させると、スライド部材12DはY1方向に移動して展開状態とされ、外壁面部材11Dによって携帯端末300の画面301を開口窓421に押し付ける。また、調節板124を上記と反対方向に回転させると、スライド部材12DはY2方向に移動して縮小状態とされ、外壁面部材11Dによる携帯端末300の押し付けを解除する。
本実施形態の携帯端末収容装置4は、携帯端末300を収容部411に収容した後に外蓋42をケース41に取り付けるようにしたが、これに限らない。例えば、図示しないが、ケース41の上部又は側部に、携帯端末300を挿入可能な挿入口を設け、この挿入口から収容部411内に携帯端末300を挿入するように構成してもよい。この場合、開口窓421を有する外蓋42は、ケース41に対して開閉不能であってもよい。
図23は、本発明に係るスペーサの使用状態の他の一例を示す図である。図23に示す例では、矩形状の収容箱400内に、複数の矩形状の被収容部材401が収容され、収容箱400と被収容部材401との間の隙間に、上記スペーサ1、1A又は1Bが挿入されている。スペーサ1、1A又は1Bを展開状態とすることにより、収容箱400と被収容部材401とに押し付け荷重を付与し、被収容部材401をガタつくことなく安定して収容することができる。また、スペーサ1、1A又は1Bを縮小状態にして収容箱400から取り出せば、収容箱400と被収容部材401との間に隙間が形成されるため、被収容部材401の取り出し作業を容易に行うことができる。
図24は、本発明に係るスペーサの使用状態の更に他の一例を示す図である。図24に示す例では、床面F1上に載置された棚、タンス等の家具500の上面501と、天井面F2との間の隙間に、上記スペーサ1、1A又は1Bが挿入されている。スペーサ1、1A又は1Bを展開状態とすることにより、天井面F2と家具500とに押し付け荷重を付与し、家具500を床面F1と天井面F2との間にガタつくことなく安定して設置することができる。また、スペーサ1、1A又は1Bによって、地震時等における家具500の転倒防止を図ることもできる。
以上の説明では、スペーサを展開状態とすることにより、部材に対して押し付け荷重を付与するようにしたが、スペーサは高さ調整機構として使用することもできる。例えば、図示しないが、車両の荷室の床面上に、展開方向が上下方向となるようにスペーサを配置し、スペーサ上に床板部材を設けることにより、スライド部材の操作によって、荷室内の床板部材の高さを、スペーサを縮小状態とした低位置と、スペーサを展開状態とした高位置とに二段階に調整することができる。
1、1A、1B、1C、1D スペーサ
11 外壁面部材
11b (外壁面部材の)他方端部
111 湾曲部
113 スリット
114 肉抜き部
12 スライド部材
12a (スライド部材の)一方端部
121 押面部
13 可動接続部材
14 ロック機構
15 貫通穴
2、2A、2B バッテリ装置
20 外装体
23 側壁
24 温調媒体流路
3 バッテリセル群
30 バッテリセル
300 携帯端末
301 画面
4 携帯端末収容装置
411 収容部
421 開口窓
E1 保持対象面
E2 突き当たり面

Claims (16)

  1. 並置される一対の外壁面部材と、一対の前記外壁面部材の間に前記外壁面部材に沿って配置されるスライド部材と、を有し、前記スライド部材を前記外壁面部材に沿って相対的に移動させることにより、前記外壁面部材を縮小又は展開させると共に、展開させることによって、前記外壁面部材にそれぞれ当接する二つの保持対象面を押し付けるスペーサであって、
    前記スライド部材と前記外壁面部材との間を接続する複数の可動接続部材を有し、
    前記可動接続部材の一端は、前記スライド部材に揺動可能に接続されると共に、前記可動接続部材の他端は、前記外壁面部材に揺動可能に接続され、
    前記外壁面部材の展開状態において、前記可動接続部材は、前記スライド部材及び前記外壁面部材に対して起立した状態とされ
    前記外壁面部材は、薄板状に形成されると共に、前記スライド部材の移動方向に沿って隣り合う前記可動接続部材の間に対応して、外側に向けて湾曲することにより弾性的に変形可能な湾曲部を有する、スペーサ。
  2. 前記外壁面部材の縮小状態において、前記可動接続部材は、前記スライド部材及び前記外壁面部材に対して倒伏した状態とされる、請求項1に記載のスペーサ。
  3. 前記外壁面部材は、隣り合う前記可動接続部材の間に対応して、複数のスリットを有する、請求項1又は2に記載のスペーサ。
  4. 前記外壁面部材は、隣り合う前記可動接続部材の間に対応して、肉抜き部を有する、請求項1又は2に記載のスペーサ。
  5. 前記可動接続部材は、前記スライド部材の移動方向に沿って均等間隔で配置される、請求項1~のいずれか1項に記載のスペーサ。
  6. 前記スライド部材の高さ方向の寸法は、前記外壁面部材の高さ方向の寸法よりも小さい、請求項1~のいずれか1項に記載のスペーサ。
  7. 前記スライド部材の移動方向の一方端部に、前記スライド部材よりも幅広な押面部を有する、請求項1~のいずれか1項に記載のスペーサ。
  8. 前記外壁面部材の展開状態において、前記押面部を二つの前記外壁面部材の間に保持することにより、前記外壁面部材を展開状態にロックするロック機構を有する、請求項に記載のスペーサ。
  9. 前記押面部は、前記スライド部材を前記外壁面部材の間から引き出して前記外壁面部材を縮小させる操作を行うための操作部を有する、請求項又はに記載のスペーサ。
  10. 並置される一対の外壁面部材と、一対の前記外壁面部材の間に前記外壁面部材に沿って配置されるスライド部材と、を有し、前記スライド部材を前記外壁面部材に沿って相対的に移動させることにより、前記外壁面部材を縮小又は展開させると共に、展開させることによって、前記外壁面部材にそれぞれ当接する二つの保持対象面を押し付けるスペーサであって、
    前記スライド部材と前記外壁面部材との間を接続する複数の可動接続部材を有し、
    前記可動接続部材の一端は、前記スライド部材に揺動可能に接続されると共に、前記可動接続部材の他端は、前記外壁面部材に揺動可能に接続され、
    前記外壁面部材の展開状態において、前記可動接続部材は、前記スライド部材及び前記外壁面部材に対して起立した状態とされるスペーサと、
    相対峙する二つの側壁を有する外装体と、
    前記外装体の前記側壁の間に配置され、バッテリセルが複数積層されることにより構成される少なくとも一つのバッテリセル群と、を備えるバッテリ装置であって、
    前記スペーサは、前記側壁と前記バッテリセル群との間の前記外装体内に、前記バッテリセル群を構成する前記バッテリセルの積層方向に沿って配置され、展開状態の前記外壁面部材によって、前記バッテリセル群をいずれかの前記側壁に向けて押し付けることにより、前記バッテリセル群を前記外装体内に保持する、バッテリ装置。
  11. 前記スペーサにより前記バッテリセル群が押し付けられる前記側壁に、前記側壁を介して前記バッテリセルと熱交換可能な温調媒体が流れる温調媒体流路を有する、請求項10に記載のバッテリ装置。
  12. 前記外装体の二つの前記側壁の間に、少なくとも二つの前記バッテリセル群が並列に配置され、
    前記温調媒体流路は、二つの前記側壁にそれぞれ設けられ、
    前記スペーサは、二つの前記バッテリセル群の間に配置され、展開状態の一対の前記外壁面部材によって、二つの前記バッテリセル群を引き離して相反する二つの前記側壁に向けて押し付ける、請求項11に記載のバッテリ装置。
  13. 前記温調媒体流路は、前記側壁の内部に設けられる、請求項11又は12に記載のバッテリ装置。
  14. 前記スペーサの前記可動接続部材は、前記バッテリセル群を構成する前記バッテリセルの位置に対応して配置されている、請求項1013のいずれか1項に記載のバッテリ装置。
  15. 並置される一対の外壁面部材と、一対の前記外壁面部材の間に前記外壁面部材に沿って配置されるスライド部材と、を有し、前記スライド部材を前記外壁面部材に沿って相対的に移動させることにより、前記外壁面部材を縮小又は展開させると共に、展開させることによって、前記外壁面部材にそれぞれ当接する二つの保持対象面を押し付けるスペーサであって、
    前記スライド部材と前記外壁面部材との間を接続する複数の可動接続部材を有し、
    前記可動接続部材の一端は、前記スライド部材に揺動可能に接続されると共に、前記可動接続部材の他端は、前記外壁面部材に揺動可能に接続され、
    前記外壁面部材の展開状態において、前記可動接続部材は、前記スライド部材及び前記外壁面部材に対して起立した状態とされるスペーサと、
    携帯端末を収容する収容部と、
    前記収容部内に収容される前記携帯端末の画面を外部に露出させる開口窓と、を有する携帯端末収容装置であって、
    前記収容部は、前記スペーサと前記開口窓との間に設けられ、
    前記スペーサは、展開操作によって、前記携帯端末を前記開口窓に向けて押し付け可能に構成される、携帯端末収容装置。
  16. 並置される一対の外壁面部材と、一対の前記外壁面部材の間に前記外壁面部材に沿って配置されるスライド部材と、を有し、前記スライド部材を前記外壁面部材に沿って相対的に移動させることにより、前記外壁面部材を縮小又は展開させると共に、展開させることによって、前記外壁面部材にそれぞれ当接する二つの保持対象面を押し付けるスペーサであって、
    前記スライド部材と前記外壁面部材との間を接続する複数の可動接続部材を有し、
    前記可動接続部材の一端は、前記スライド部材に揺動可能に接続されると共に、前記可動接続部材の他端は、前記外壁面部材に揺動可能に接続され、
    前記外壁面部材の展開状態において、前記可動接続部材は、前記スライド部材及び前記外壁面部材に対して起立した状態とされるスペーサを縮小状態とし、前記スライド部材が前記外壁面部材の間に引っ込んでいる側から、相対峙する二つの保持対象面間に挿入する第1の工程と、
    前記スペーサの挿入方向の先頭側に配置される前記外壁面部材の端部を、二つの前記保持対象面間の挿入方向に配置される突き当たり面に当接させる第2の工程と、
    前記スライド部材を前記外壁面部材に対して挿入方向に相対的に移動させて前記外壁面部材を展開させることにより、前記外壁面部材によって前記保持対象面を押し付ける第3の工程と、を有するスペーサの使用方法。
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