JP7008972B2 - 織物 - Google Patents
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Description
経糸と緯糸とで織った織物であって、
緯糸の打ち込みピッチが密である密区間と、
緯糸の打ち込みピッチが前記密区間よりも粗である粗区間と、と有し、前記緯糸は前記密区間と前記粗区間で連続している
ことを特徴とする。
前記織物は、前記密区間と粗区間とを交互に繰り返し、
当該織物の長さを縮める方向に力が作用したときに、粗区間が変形して、蛇腹状に変形する
ことが好ましい。
当該織物の長さを伸ばす方向に力が作用したときに、
前記密区間が前記粗区間よりも先に切れる
ことが好ましい。
当該織物はチューブ状に織られている。
ことが好ましい。
前記密区間における緯糸の打ち込みピッチは、前記粗区間における緯糸の打ち込みピッチの1.1~1.3倍である
ことが好ましい。
前記経糸には伸縮性の糸が含まれている
ことが好ましい。
前記経糸には、所定値以上の引張力が掛かったときに他の経糸よりも先に切断されることで衝撃吸収作用を発揮する伸び率が他の経糸よりも低い糸が含まれている
ことが好ましい。
表側層と裏側層とを合わせた二層以上の構造であって、表側層と裏側層とを搦み糸で繋いでおり、
前記粗区間の前記搦み糸が切れる力は、前記密区間の前記搦み糸が切れる力よりも小さい
ことが好ましい。
前記織物が長さを持つベルト状であり、
両端部が前記密区間で、中間部が前記粗区間となっており、
前記密区間における緯糸の打ち込みピッチは、前記粗区間における緯糸の打ち込みピッチの4~6倍であって、
前記粗区間がロープ状になる
ことが好ましい。
さらに、前記粗区間の部分の外周を覆うチューブを有し、このチューブによって前記粗区間がロープ状に変形しており、
前記密区間で形成されるベルト部分と前記粗区間によるロープ部分とを持ったロープベルトになった
ことが好ましい。
前記織物と、前記織物の両端に設けられた固定具と、を有する
ことが好ましい。
本発明の実施形態を図示するとともに図中の各要素に付した符号を参照して説明する。
図1は、本発明に係る織物の第1実施例を示す図である。
織物は、ベルト状に織られている。
経糸110に対して緯糸120を織り込んでいくが、このとき、緯糸120の打ち込みピッチが密である密区間150と、緯糸120の打ち込みピッチが粗である粗区間160と、を交互に形成していく。
試作では、経糸110としてポリエステル1670Tを100~140本、緯糸120としてポリエステル1100T~1670Tを一本用い、幅が25mm程度で厚みが3mm程度のものを試作した。
密区間150における緯糸120のピッチを8ピック/10mm~10ピック/10mmとし、粗区間160における緯糸120のピッチを6ピック/10mm~8ピック/10mmとした。(粗区間と密区間とで緯糸120のピッチの比はおよそ1.1~1.3程度にすることが例として挙げられる。)
密区間150は、容易には折れ曲がったりしない板状になるのに対し、粗区間160は、極めて容易に変形できる。
密区間150と粗区間160とが繰り返されているのがわかる。そして、粗区間160の方が密区間150よりも変形しやすいため、長さを縮める方向に力が作用したとき、図2に示すように、粗区間160の部分が変形して折れ曲がり、密区間150は真っ直ぐなままを保ち、全体として蛇腹状になりやすい。
第2実施例に係る織物200を図3-図6に示す。
図3に例示する織物200は、両端が密区間150に織られていて、長い中間部分が粗区間160になっている。(粗区間と密区間とで緯糸120のピッチの比はおよそ4~6にすることが例として挙げられる。)
両端の部分(密区間150)はベルトとして機能する。
一方、粗区間160である中間部分は変形し易いので、何かに巻き付けたり、何かを縛ったりするのに便利である。(もちろん、粗区間160にも緯糸120が織り込まれているので、経糸110がバラバラになったりはしない。)
これは、ロープの両端にベルトが付いたロープベルトのようになる。
本実施形態では、両端を密区間150、150とし、かつ、中間部分を粗区間160とすることでベルトとロープとが連続一体になったロープベルトとしている。(なお、このようなロープベルトがいままでに実用化された例は出願人が知る限りはない。)
何か特別な金具を介在させればロープとベルトとを繋ぐこともできるが、手間もコストも掛かる。また、繋ぎ目があると、強度の点で不安も生じる。
ロープは何かを縛ったり束ねたりするのに便利なのであるが、ロープ自体に何かを付けるのは難しいことであった。したがって、従来、ロープをどこか(例えばフック)に固定する場合、ロープ端部の組み紐をほぐし、固定先(例えばフック)を組み紐に編み込むようにしていた。
このような縛り方はかなりの練習が必要であって難しい。
図5、図6にロープベルトを例示した。
本発明の織物はチューブ状に織ってもよい。
すなわち、長さを持つチューブ状に織りつつ、密区間150と粗区間160とを交互に繰り返すようにしてもよい。これにより、粗区間160の部分で変形し易いチューブ状織物が得られる。(粗区間と密区間とで緯糸のピッチの比はおよそ1.1から1.3にすることが例として挙げられる。)例えば、チューブ状織物のなかにゴム紐を通し、このゴム紐が縮むと、自ずとチューブ状織物は粗区間160で変形して蛇腹状のチューブが得られる。
仮にチューブを手作業で蛇腹状に折っていくとなると、これは大変面倒な作業になるが、本発明を利用すれば、チューブ状織物の変形のし易さとゴム紐の縮む力によって自然と蛇腹に折れ曲がった織物(チューブ)が得られる。
(なお、伸縮性の糸の割合をどの程度にするかは、織物をどの程度縮ませたいかによって変わってくる。)
図7(A)はチューブ状織物300の平面模式図であり、図7(B)は、図7(A)のB-B線断面を模式的に表わした図である。
このチューブ織物300を織機で織っている最中は伸縮性の糸310を伸ばした状態で織っていく(図7(A)(B))。
そして、織り上がってテンションを緩めると、織り上がったチューブ状織物300は自ずと縮み、このとき粗区間160が変形して、蛇腹状チューブが自然とできる(図8(C))。なお、図8は、図7(B)をより詳細に表わした図であり、図9は、図7(C)をより詳細に表わした図である。
第4実施例として本発明をランヤードに適用した例を示す。
まず、図10、図11に従来のランヤード10を示す。
ランヤード10は、両端に設けられた固定具11、11と、命綱ベルト12と、衝撃吸収部15と、を備える。
衝撃吸収部15は、例えば図11に例示するように通常は折り畳まれた状態に縫製されており、所定値以上の急激な引張力が掛かったときに縫製の糸が切れて伸びるとともに、糸が切れるときに衝撃(エネルギー)を吸収する。
命綱ベルト12の部分は、ただの紐であってもよいのであるが、例えば、1.5mから2mの紐が作業者の腰や足元で垂れ下がってぶらぶら揺れていると作業の邪魔である。
そこで、命綱12ベルトをチューブ状にするとともに中にゴムの芯を入れて、作業者の動きに応じて命綱ベルトが伸縮するようになっている。
したがって、命綱チューブ13は、手作業で折れる(成形できる)程度の硬さ(柔らかさ)である必要がある。
また、命綱チューブ13が一度伸びた後でゴム芯の力で縮むときにも同じように蛇腹状に縮む必要がある。
したがって、命綱チューブ13は、ゴム芯の力で折れ曲がる程度の硬さ(柔らかさ)である必要がある。そこで、本発明の織物を命綱チューブ400に利用するとよい。
衝撃吸収用の糸とは、伸び率が他の経糸に比べて低く、所定値以上の引張力が掛かったときに他の経糸110よりも先に切断されることで衝撃吸収作用を発揮するものである。
強力を保持する経糸は30%程度の伸度を持つ糸を使用し、衝撃吸収用の経糸は10~15%程度の伸度とし、力がかかった際に衝撃吸収用の経糸が先に切れてエネルギーを吸収する。
縦糸に衝撃吸収用の糸を混ぜることで衝撃吸収作用を発揮できるのであるが、仮に衝撃吸収用の糸がすべて切れた場合でも命綱になっていないといけないわけであるから、従来の命綱ベルトの縦糸にさらに衝撃吸収用の糸を加えることになる。すると、縦糸の本数がそれだけ増加し、織物の厚みがどんどん増していく。
すると、手作業で蛇腹に整形するのがますます難しくなる。
ショックアブソーバーとして、表側層と裏側層とを合わせた二層構造(もちろん二層以上でもよい)にして、表側層と裏側層とを搦み糸で繋いだものがある。
このショックアブソーバーを命綱と組み合わせてして使用するとき、作業員が落下するときの力で搦み糸が次々に切れることで落下の衝撃を吸収するようになっている。
仮に作業員が落下すると、はじめは搦み糸が次々に切れて設計通りに衝撃(エネルギー)を吸収していく。落下のエネルギーは搦み糸の切断で吸収されて徐々に小さくなっていく。そして、落下のエネルギーがある値以下になると、急に搦み糸が切れなくなり、作業員の体に力が掛かる。
これは、搦み糸が所定の力(例えば5kg重)で切れるように一定のピッチでベルトに織り込まれているので、設計通りに機能しているとは言える。
しかしながら、作業員の体に急に力が掛かるのは好ましいとは言えない。
(粗区間と密区間とで緯糸および搦み糸のピッチの比はおよそ1.1から1.3にすることが例として挙げられる。)これにより、最後まで落下のエネルギーを吸収するショックアブソーバーを提供することができる。
第6実施例を図15に例示する。
織物の緯糸のピッチをある一箇所だけ密区間150にしたものである。
(粗区間160と密区間150とで緯糸のピッチの比はおよそ1.1から1.3にすることが例として挙げられる。)
このように織物のベルトあるいはチューブにおいて、ある一箇所だけ密区間150にしておくと、引っ張り方向に力が掛かったとき、必ずこの密区間150で織物が切断される。(密区間150では縦糸と緯糸とがずれにくいため、ルーズな粗区間160に比べて相対的に切れやすい。)したがって、必ず特定の箇所で切断される織物を提供することができる。
なお、長いベルトやチューブのなかで切断に適した箇所が1箇所ではなく複数(二箇所以上)あるような場合には、優先切断箇所としての密区間150が二箇所以上あってもよい。
Claims (10)
- 表側層と裏側層とを合わせた二層以上の構造を有する織物であって、
前記表側層と前記裏側層とは、それぞれ、
経糸と緯糸とで織られ、緯糸の打ち込みピッチが密である密区間と、緯糸の打ち込みピッチが前記密区間よりも粗である粗区間と、と有し、前記緯糸は前記密区間と前記粗区間で連続しており、
さらに、
前記表側層と前記裏側層とを搦み糸で繋いでおり、
前記搦み糸のピッチは、前記密区間よりも前記粗区間の方が粗となっており、
前記粗区間の前記搦み糸が切れる力は、前記密区間の前記搦み糸が切れる力よりも小さい
ことを特徴とする織物。 - 請求項1に記載の織物において、
前記密区間と粗区間とを交互に繰り返し、
当該織物の長さを縮める方向に力が作用したときに、粗区間が変形して、蛇腹状に変形する
ことを特徴とする織物。 - 請求項1または請求項2に記載の織物において、
当該織物の長さを伸ばす方向に力が作用したときに、
前記密区間が前記粗区間よりも先に切れる
ことを特徴とする織物。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載の織物において、
当該織物はチューブ状に織られている。
ことを特徴とする織物。 - 請求項1から請求項4のいずれかに記載の織物において、
前記密区間における緯糸の打ち込みピッチは、前記粗区間における緯糸の打ち込みピッチの1.1~1.3倍である
ことを特徴とする織物。 - 請求項1から請求項5のいずれかに記載の織物において、
前記経糸には伸縮性の糸が含まれている
ことを特徴とする織物。 - 請求項1から請求項6のいずれかに記載の織物において、
前記経糸には、所定値以上の引張力が掛かったときに他の経糸よりも先に切断されることで衝撃吸収作用を発揮する伸び率が他の経糸よりも低い糸が含まれている
ことを特徴とする織物。 - 請求項1から請求項4のいずれかに記載の織物が長さを持つベルト状であり、
両端部が前記密区間で、中間部が前記粗区間となっており、
前記密区間における緯糸の打ち込みピッチは、前記粗区間における緯糸の打ち込みピッチの4~6倍であって、
前記粗区間がロープ状になる
ことを特徴とする織物。 - 請求項8に記載の織物であって、
さらに、前記粗区間の部分の外周を覆うチューブを有し、このチューブによって前記粗区間がロープ状に変形しており、
前記密区間で形成されるベルト部分と前記粗区間によるロープ部分とを持ったロープベルトになった
ことを特徴とする織物。 - 請求項1から請求項9のいずれかに記載の織物と、前記織物の両端に設けられた固定具と、を有する
ことを特徴とする織物。
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