JP7000760B2 - 画像形成装置、及び画像形成装置用ユニット - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1には、「スラグ等の塑性材料をダイスのキャビティ内に装着し、前記ダイスに対して変位自在に設けられたパンチを前記スラグに押圧することにより有底状の容器に塑性変形せしめる有底容器の製造方法において、前記ダイスとパンチにて所定深さの中間容器に塑性変形せしめる第1工程と、第1工程で得た中間容器を加熱する第2工程と、該第2工程で加熱された中間容器を洗浄する第3工程と、第3工程で洗浄された中間容器に油類を塗布する第4工程と、第4工程で油類が塗布された中間容器を乾燥する第5工程と、第5工程で乾燥された中間容器を更に塑性変形せしめて最終深さの容器を形成せしめる第6工程と、を備えた有底容器の製造方法」が開示されている。
開口径100μm以上400μm以下、かつ深さ10μm以上30μm以下の凹部が外周面に存在する導電性支持体と、導電性支持体上に設けられた感光層と、を有する電子写真感光体と、
前記電子写真感光体の表面を帯電する帯電装置と、
帯電した前記電子写真感光体の表面に露光により静電潜像を形成する露光装置であって、前記電子写真感光体の表面に光径50μm以下の光を照射する光源を有する露光装置と、
トナーを含む現像剤により、前記電子写真感光体の表面に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像装置と、
前記トナー像を記録媒体の表面に転写する転写装置と、
を備える画像形成装置。
前記導電性支持体のビッカース硬度が、65以下である<1>に記載の画像形成装置。
前記導電性支持体のビッカース硬度が、50以下である<2>に記載の画像形成装置。
前記光源が照射する光径が、20μm以上40μm以下である<1>~<3>のいずれか1項に記載の画像形成装置。
前記露光装置が、前記電子写真感光体の軸方向に沿って配列された発光ダイオードを前記光源として有する露光装置である<4>に記載の画像形成装置。
前記発光ダイオードが、1200dpi以上の解像度に対応した間隔で配列されている<5>に記載の画像形成装置。
前記感光層が、前記導電性支持体上に、少なくとも、下引層、電荷発生層、及び電荷輸送層がこの順に積層されている感光層であり、
前記下引層の膜厚が20μm以上である<1>~<6>に記載の画像形成装置。
開口径100μm以上400μm以下、かつ深さ10μm以上30μm以下の凹部が外周面に存在する導電性支持体と、導電性支持体上に設けられた感光層と、を有する電子写真感光体と、
帯電した前記電子写真感光体の表面に露光により静電潜像を形成する露光装置であって、光径50μm以下の光を照射する光源を有する露光装置と、
を備える画像形成装置用ユニット。
<2>、又は<3>に係る発明によれば、開口径100μm以上400μm以下、かつ深さ10μm以上30μm以下の凹部が外周面に存在する導電性支持体と、導電性支持体上に設けられた感光層と、を有する電子写真感光体を備える画像形成装置において、光径50μm超えの光を照射する光源を有する露光装置を備える場合に比べ、導電性支持体のビッカース硬度が65以下であっても、白点の発生を抑制する画像形成装置が提供される。
<4>、又は<5>に係る発明によれば、光源が照射する光径が40μm超えである場合に比べ、白点の発生を抑制する画像形成装置が提供される。
<6>に係る発明によれば、開口径100μm以上400μm以下、かつ深さ10μm以上30μm以下の凹部が外周面に存在する導電性支持体と、導電性支持体上に設けられた感光層と、を有する電子写真感光体を備える画像形成装置において、光径50μm超えの光を照射する光源を有する露光装置を備える場合に比べ、光源としての発光ダイオードが1200dpi以上の解像度に対応した間隔で配列されていても、白点の発生を抑制する画像形成装置が提供される。
<7>に係る発明によれば、下引層、電荷発生層、及び電荷輸送層がこの順に積層されている感光層において、下引層の膜厚が20μm未満である場合に比べ、白点の発生を抑制する画像形成装置が提供される。
開口径100μm以上400μm以下、かつ深さ10μm以上30μm以下の凹部が外周面に存在する導電性支持体と、導電性支持体上に設けられた感光層と、を有する電子写真感光体と、
前記電子写真感光体の表面を帯電する帯電装置と、
帯電した前記電子写真感光体の表面に露光により静電潜像を形成する露光装置であって、前記電子写真感光体の表面に光径50μm以下の光(以下「露光光」)を照射する光源を有する露光装置と、
トナーを含む現像剤により、前記電子写真感光体の表面に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像装置と、
前記トナー像を記録媒体の表面に転写する転写装置と、
を備える。
一方で、面積階調による画像形成であれば、各ドットで描くのはベタ画像であるため、現像曲線を考えれば周囲との電位差はほとんど現れない。しかし、光源からの露光光の光径に比較し、より高密度で露光光を照射(つまり書き込む)場合は、近接する露光光の影響を受け、露光光の広がりの影響を受け、静電潜像が滲むことになる(つまり静電潜像がボケる)。
そのため、導電性支持体の微細な凹部による電荷発生層の薄膜化部分で、電荷発生層の内部に励起子及び電荷の少なくとも一方が高密度に存在すると、相反則不軌が弱い場合よりも、より電荷発生効率が落ちる。その結果、ROS方式の露光装置を採用した場合、導電性支持体の微細な凹部による白点が発生し易い。
また、LED方式の露光装置の光源(発光ダイオード)は、照射する光径が20μm以上40μm以下とすることができるため、導電性支持体の微細な凹部による白点が発生し難くなる。
本実施形態に係る画像形成装置100は、図1に示すように、電子写真感光体7を備えるプロセスカートリッジ300と、露光装置9(露光手段の一例)と、転写装置41(一次転写装置)と、中間転写体50とを備える。なお、画像形成装置100において、露光装置9はプロセスカートリッジ300の内部であり、かつ電子写真感光体7に露光し得る位置に配置されている。また、転写装置41は中間転写体50を介して電子写真感光体7に対向する位置に配置されており、中間転写体50はその一部が電子写真感光体7に接触して配置されている。図示しないが、中間転写体50に転写されたトナー像を記録媒体(例えば用紙)に転写する二次転写装置も有している。なお、中間転写体50、転写装置41(一次転写装置)、及び二次転写装置(不図示)が転写手段の一例に相当する。
電子写真感光体7としては、導電性支持体と、導電性支持体上に設けられた感光層と、を有する構成の感光体が適用される。
具体的には、電子写真感光体7としては、図2に示すように、導電性支持体4上に、下引層1と電荷発生層2と電荷輸送層3とが、この順序で積層された構造を有する感光体7Aが挙げられる。電荷発生層2及び電荷輸送層3が感光層5を構成している。感光層5は、図2に示すように電荷発生層2と電荷輸送層3とが分離した機能分離型感光層であってもよいし、電荷発生層2と電荷輸送層3とが一体化した単層型感光層であってもよい。感光層5上には、さらに保護層が設けられていてもよい。下引層1は設けられていなくてもよい。
導電性支持体の外周面は、開口径100μm以上400μm以下、かつ深さ10μm以上30μm以下の凹部を有している。
凹部は、導電性支持体の外周面に一つ有していてもよし、複数個有していてもよい。
また、凹部における「深さ」とは、凹部の開口面から最深部までの距離を意味する。
コンフォーカル顕微鏡(レーザーテック社製、OPTELICS HYBRID)にて、対象となる導電性支持体の外周面の高さ像を撮像(倍率20倍、大きさ:縦750μm×横750μm)する。その高さ像から、凹部における開口径及び深さを測定する。
この操作を、対象となる導電性支持体の外周面全体にわたり実施し、開口径100μm以上400μm以下、かつ深さ10μm以上30μm以下の凹部の存在を確認する。
なお、導電性支持体における「導電性」とは体積抵抗率が1013Ωcm未満であることをいう。
特に、導電性支持体のビッカース硬度が50以下であると、導電性支持体の凹部断面形状が変化することで(つまり、凹部の周辺付近の傾きがなだらかとなるため)、白点の発生が生じ難くなると推定している。
微小硬度計(MVK-HVL、明石製作所製)を用い、導電性支持体の表面に圧子を押し込み、押し込み荷重10gf、押し込み時間20sの条件で、ビッカース硬度Hvを測定する。測定は、導電性支持体の表面を切削し、表面から深さ20μmの箇所で行う。そして、この操作を、5ヶ所実施し、その平均値をビッカース硬度Hvとした。
酸性処理液による処理は、例えば、以下のようにして実施される。先ず、リン酸、クロム酸及びフッ酸を含む酸性処理液を調製する。酸性処理液におけるリン酸、クロム酸及びフッ酸の配合割合は、例えば、リン酸が10質量%以上11質量%以下の範囲、クロム酸が3質量%以上5質量%以下の範囲、フッ酸が0.5質量%以上2質量%以下の範囲であって、これらの酸全体の濃度は13.5質量%以上18質量%以下の範囲がよい。処理温度は例えば42℃以上48℃以下が好ましい。被膜の膜厚は、0.3μm以上15μm以下が好ましい。
下引層は、例えば、無機粒子と結着樹脂とを含む層である。
これらの中でも、上記抵抗値を有する無機粒子としては、例えば、酸化錫粒子、酸化チタン粒子、酸化亜鉛粒子、酸化ジルコニウム粒子等の金属酸化物粒子がよく、特に、酸化亜鉛粒子が好ましい。
無機粒子の体積平均粒径は、例えば、50nm以上2000nm以下(好ましくは60nm以上1000nm以下)がよい。
下引層に用いる結着樹脂としては、例えば、電荷輸送性基を有する電荷輸送性樹脂、導電性樹脂(例えばポリアニリン等)等も挙げられる。
これら結着樹脂を2種以上組み合わせて使用する場合には、その混合割合は、必要に応じて設定される。
添加剤としては、多環縮合系、アゾ系等の電子輸送性顔料、ジルコニウムキレート化合物、チタニウムキレート化合物、アルミニウムキレート化合物、チタニウムアルコキシド化合物、有機チタニウム化合物、シランカップリング剤等の公知の材料が挙げられる。シランカップリング剤は前述のように無機粒子の表面処理に用いられるが、添加剤として更に下引層に添加してもよい。
下引層の表面粗さ(十点平均粗さ)は、モアレ像抑制のために、使用される露光用レーザ波長λの1/(4n)(nは上層の屈折率)から1/2までに調整されていることがよい。
表面粗さ調整のために下引層中に樹脂粒子等を添加してもよい。樹脂粒子としてはシリコーン樹脂粒子、架橋型ポリメタクリル酸メチル樹脂粒子等が挙げられる。また、表面粗さ調整のために下引層の表面を研磨してもよい。研磨方法としては、バフ研磨、サンドブラスト処理、湿式ホーニング、研削処理等が挙げられる。
下引層と感光層との間に中間層をさらに設けてもよい。
中間層は、例えば、樹脂を含む層である。中間層に用いる樹脂としては、例えば、アセタール樹脂(例えばポリビニルブチラール等)、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、カゼイン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ゼラチン、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル-無水マレイン酸樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン-アルキッド樹脂、フェノール-ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂等の高分子化合物が挙げられる。
中間層は、有機金属化合物を含む層であってもよい。中間層に用いる有機金属化合物としては、ジルコニウム、チタニウム、アルミニウム、マンガン、ケイ素等の金属原子を含有する有機金属化合物等が挙げられる。
これらの中間層に用いる化合物は、単独で又は複数の化合物の混合物若しくは重縮合物として用いてもよい。
電荷発生層は、例えば、電荷発生材料と結着樹脂とを含む層である。また、電荷発生層は、電荷発生材料の蒸着層であってもよい。電荷発生材料の蒸着層は、LED(Light Emitting Diode)、有機EL(Electro-Luminescence)イメージアレー等の非干渉性光源を用いる場合に好適である。
ここで、「絶縁性」とは、体積抵抗率が1013Ωcm以上であることをいう。
これらの結着樹脂は1種を単独で又は2種以上を混合して用いられる。
電荷輸送層は、例えば、電荷輸送材料と結着樹脂とを含む層である。電荷輸送層は、高分子電荷輸送材料を含む層であってもよい。
なお、電荷輸送材料と結着樹脂との配合比は、質量比で10:1から1:5までが好ましい。
保護層は、必要に応じて感光層上に設けられる。保護層は、例えば、帯電時の感光層の化学的変化を防止したり、感光層の機械的強度をさらに改善したりする目的で設けられる。
そのため、保護層は、硬化膜(架橋膜)で構成された層を適用することがよい。これら層としては、例えば、下記1)又は2)に示す層が挙げられる。
2)非反応性の電荷輸送材料と、電荷輸送性骨格を有さず、反応性基を有する反応性基含有非電荷輸送材料と、を含む組成物の硬化膜で構成された層(つまり、非反応性の電荷輸送材料と、当該反応性基含有非電荷輸送材料の重合体又は架橋体と、を含む層)
単層型感光層(電荷発生/電荷輸送層)は、例えば、電荷発生材料と電荷輸送材料と、必要に応じて、結着樹脂、及びその他周知の添加剤と、を含む層である。なお、これら材料は、電荷発生層及び電荷輸送層で説明した材料と同様である。
そして、単層型感光層中、電荷発生材料の含有量は、全固形分に対して10質量%以上85質量%以下がよく、好ましくは20質量%以上50質量%以下である。また、単層型感光層中、電荷輸送材料の含有量は、全固形分に対して5質量%以上50質量%以下がよい。
単層型感光層の形成方法は、電荷発生層や電荷輸送層の形成方法と同様である。
単層型感光層の膜厚は、例えば、5μm以上50μm以下がよく、好ましくは10μm以上40μm以下である。
帯電装置8としては、例えば、導電性又は半導電性の帯電ローラ、帯電ブラシ、帯電フィルム、帯電ゴムブレード、帯電チューブ等を用いた接触型帯電器が使用される。また、非接触方式のローラ帯電器、コロナ放電を利用したスコロトロン帯電器やコロトロン帯電器等のそれ自体公知の帯電器等も使用される。
感光体7の表面に光源が照射する露光光の光径は、白点の発生抑制の観点から、20μm以上40μm以下が好ましく、20μm以上30μm以下がより好ましい。
ここで、露光光の光径とは、感光体7の表面での露光光の光径を意味する。そして、露光光の光径は、感光体7の表面において、光強度のピーク値の1/e2の値での径を意味する。
露光光の光径の測定は、例えば、PHOTON社製のBeamScan装置を使用する。この装置は、ピーク値の1/e2の値での径がビーム径として表記されるようになっている。
非干渉性の露光光源は、インコヒーレント光を照射する光源であり、例えば、非干渉性の露光光源としては、発光ダイオード(LED)、有機ELイメージアレイなどが採用される。
非干渉性の露光光源によって露光される電子写真感光体表面の露光スポットの面積は1000μm2以下であり、且つ非干渉性の露光光源の発光の中心波長は450nm以上780nm以下であることがよい。
図3は、露光装置9の一例を示す概略断面図である。露光装置9は、SLED(Self Scanning Light Emitting Diode:自己走査型LED)を有している。図3に示すように、露光装置9は、LEDアレイ90と、LEDアレイ90を支持するとともにLEDアレイ90の駆動を制御する各種信号を供給するための回路(図示省略)とが実装された実装基板91と、セルフォック(登録商標)レンズアレイ等によるロッドレンズアレイ92と、を備えている。実装基板91は、LEDアレイ90の取り付け面が感光体7に対向するように筐体93内に設けられ、板バネ94によって支持されている。ロッドレンズアレイ92は、筐体93と共に、保持部材95によって支持されており、LEDアレイ90を構成する各LED96(図4参照)から出射された光ビームを感光体7上に集光させる。
なお、LED96の配置間隔は、感光体7の軸方向に沿った方向であって、隣り合うLED96同士の光照射面の中心間距離(図4のL参照)を示す。
現像装置11としては、例えば、現像剤を接触又は非接触させて現像する一般的な現像装置が挙げられる。現像装置11としては、上述の機能を有している限り特に制限はなく、目的に応じて選択される。例えば、一成分系現像剤又は二成分系現像剤をブラシ、ローラ等を用いて電子写真感光体7に付着させる機能を有する公知の現像器等が挙げられる。中でも現像剤を表面に保持した現像ローラを用いるものが好ましい。
クリーニング装置13は、クリーニングブレード131を備えるクリーニングブレード方式の装置が用いられる。
なお、クリーニングブレード方式以外にも、ファーブラシクリーニング方式、現像同時クリーニング方式を採用してもよい。
転写装置41としては、例えば、ベルト、ローラ、フィルム、ゴムブレード等を用いた接触型転写帯電器、コロナ放電を利用したスコロトロン転写帯電器やコロトロン転写帯電器等のそれ自体公知の転写帯電器が挙げられる。
中間転写体50としては、半導電性を付与したポリイミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエステル、ゴム等を含むベルト状のもの(中間転写ベルト)が使用される。また、中間転写体の形態としては、ベルト状以外にドラム状のものを用いてもよい。
画像形成装置100の画像形成動作(画像形成方法)について説明する。
まず、感光体7の表面が帯電装置8により帯電される(帯電工程)。露光装置9は、帯電された感光体7の表面を画像情報に基づいて露光する。これにより、感光体7上に画像情報に応じた静電潜像が形成される(静電潜像形成工程)。現像装置11では、トナーを含む現像剤が収容され、現像剤により、感光体7の表面に形成された静電潜像が現像される。これにより、感光体7の表面に、トナー画像が形成される(現像工程)。転写装置41では、感光体7の表面に形成されたトナー画像が記録媒体へ転写される(転写工程)。記録媒体に転写されたトナー画像は、例えば、不図示の定着装置により定着される。
一方、トナー画像を転写した後の感光体7の表面は、クリーニング装置13により清掃される。
図5に示す画像形成装置120は、プロセスカートリッジ300を4つ搭載したタンデム方式の多色画像形成装置である。画像形成装置120では、中間転写体50上に4つのプロセスカートリッジ300がそれぞれ並列に配置されており、1色に付き1つの電子写真感光体が使用される構成となっている。なお、画像形成装置120は、タンデム方式であること以外は、画像形成装置100と同様の構成を有している。
<導電性支持体1の作製>
厚さ14mmの金属板(アルミニウム純度99.7%以上、JIS呼称A1070合金)を打ち抜き加工して、直径34mm、厚さ14mmの金属塊を作製した。金属塊の表面に潤滑剤としてステアリン酸マグネシウム(N.P.-1500S;淡南化学工業社製)を塗布し、インパクトプレス加工によって外径34mmの円筒管に成形した。次いで、1回のしごき加工を行い、両端を切り落とし、端面処理を施して、外径30mm、長さ251mm、肉厚0.71mmの円筒管を作製し、導電性支持体1とした。
肉厚を0.48mmとした以外は、導電性支持体1と同様に円筒管を作製し、導電性支持体2とした
導電性支持体1で用いた金属塊を用い、インパクトプレス加工の代わりに押出加工によって外径34mmの円筒管に成形した。次いで、1回のしごき加工を行い、両端を切り落とし、端面処理を施して、外径30mm、長さ251mm、肉厚0.68mmの円筒管を作製し、導電性支持体3とした。
肉厚を0.45mmとした以外は、導電性支持体3と同様に円筒管を作製し、導電性支持体4とした。
従来の抽伸管で作製したアルミ製円筒管の表面を切削し、外径30mm、長さ251mm、肉厚0.75mmの円筒管を作製し、導電性支持体5とした。
従来の抽伸管で作製したアルミ製円筒管の表面を切削し、外径30mm、長さ251mm、肉厚0.48mmの円筒管を作製し、導電性支持体6とした。
<感光体1~6>
各々、導電性支持体1~6上に、下記の工程にしたがって、各層を形成して、感光体1~6を得た。
酸化亜鉛:(平均粒子径70nm:テイカ社製:比表面積値15m2/g)100質量部をテトラヒドロフラン500質量部と攪拌混合し、シランカップリング剤(KBM503:信越化学社製)1.3質量部を添加し、2時間攪拌した。その後トルエンを減圧蒸留にて留去し、120℃で3時間)焼き付けを行い、シランカップリング剤表面処理酸化亜鉛を得た。
このアリザリン付与酸化亜鉛60質量部と硬化剤(ブロック化イソシアネート スミジュール3175、住友バイエルンウレタン社製):13.5質量部とブチラール樹脂 (エスレックBM-1、積水化学社製)15質量部とメチルエチルケトン85質量部とを混合し混合液を得た。この混合液38質量部と、メチルエチルケトン25質量部と、を混合し、1mmφのガラスビーズを用いてサンドミルにて2時間の分散を行い、分散液を得た。
〈電荷発生層の形成〉
次に、X線回折スペクトルにおけるブラッグ角(2θ±0.2°)が7.5°、9.9°、12.5°、16.3°、18.6°、25.1°、28.3°に強い回折ピークを持つヒドロキシガリウムフタロシアニン1質量部を、ポリビニルブチラール(エスレックBM-S、積水化学社製)1質量部及び酢酸n-ブチル80質量部と混合し、これをガラスビーズと共にペイントシェーカーで1時間分散処理することにより電荷発生層用塗布液を調製した。得られた塗布液を下引層が形成された導電性支持体上に浸漬塗布し、100℃で10分間加熱乾燥して膜厚0.15μmの電荷発生層を形成した。
次に、下記式(CT-1)で表されるベンジジン化合物2.6質量部、及び下記式(B-1)で表される繰り返し単位を有する高分子化合物(粘度平均分子量:40,000)3質量部をテトラヒドロフラン(THF)25質量部に溶解させて電荷輸送層用塗布液を調製した。得られた塗布液を上記電荷発生層上に浸漬塗布法で塗布し、130℃、45分の加熱を行い膜厚20μmの電荷輸送層を形成した。
感光体2において、下引層の膜厚を19μmとした以外は、感光体2と同様にして、感光体7を得た。
表1に示す組み合わせで、感光体を画像形成装置(富士ゼロックス社製、DocuPrint P450 d)に搭載した。
感光体を搭載する画像形成装置の露光装置は、表1に示す仕様に従って、露光光の光径(ビーム径)が60μm若しくは45μmになるように調整したROS方式の露光装置(表中「ROS」と表記)、又は、露光光の光径(ビーム径)が45μm若しくは60 μmになるように調整したLED方式の露光装置(LEDアレイ:表中「LED」と表記)となるように改造した。
そして、これら画像形成装置を、実施例1~9、比較例1~5の画像形成装置とした
<導電性支持体の評価>
-微細な凹部の測定-
各例で使用した導電性支持体について、既述の方法に従って、微細な凹部(開口径100μm以上400μm以下、かつ深さ10μm以上30μm以下の凹部)の存在を確認した。
その結果、導電性支持体1~4は、微細な凹部が存在することが確認された。導電性支持体5~6は、アルミ製円筒管の表面を切削しているため、微細な凹部が存在していなかった。
各例で使用した導電性支持体のビッカース硬度を、既述の方法に従って測定した。
各例の画像形成装置により、600dpiおよび1200dpiの各々解像度にて、画像濃度50%のハーフトーン画像と画像濃度20%のハーフトーン画像とをA4紙に2枚出力し、2枚目の画質について、以下の評価を行った。その結果を表1に示す。
予め、使用した導電性支持体の微小な凹部(開口径100μm以上400μm以下、かつ深さ10μm以上30μm以下の凹部)の位置を確認しておき、微小な凹部に対応する位置の画像部を目視にて確認し、以下の基準に従って評価を行った。なお、画像濃度50%のハーフトーン画像と画像濃度20%のハーフトーン画像との両方を確認し、悪いほうの結果を採用した。
なお、微小な凹部が存在しない導電性支持体5~6を使用した感光体を搭載した比較例3~5の画像形成装置では、微小な凹部による白点は発生しないため、Aと評価した。
A:凹状欠陥部が目視で判別できない。問題なし。
B:凹状欠陥部が目視で判別できるが、実使用上問題無し。
C:凹状欠陥部が目視で判別でき、実使用上問題あり。
ハーフトーン画像を目視にて確認し、以下の基準に従って評価を行った。なお、画像濃度50%のハーフトーン画像と画像濃度20%のハーフトーン画像との両方を確認し、悪いほうの結果を採用した。
A:周期的な濃度ムラが未発生、又は軽微に発生も実使用上問題なし。
B:周期的な濃度ムラが発生し、実使用上問題あり
また、本実施例の画像形成装置は、濃度ムラの発生も抑制されていることがわかる。
また、実施例1~2の画像形成装置と比較例1~2の画像形成装置との比較から、1200dpi以上の高解像度になると、導電性支持体の微小な凹部による白点が発生し易いが、実施例1~2の画像形成装置では、白点の発生が抑制され易くなることがわかる。
実施例1~6の画像形成装置と、実施例7~8の画像形成装置との比較から、下引層の膜厚を20μm以上にすると、白点の発生が抑制され易くなることがわかる。
Claims (6)
- 開口径100μm以上400μm以下、かつ深さ10μm以上30μm以下の凹部が外周面に存在し、ビッカース硬度が50以下である導電性支持体と、導電性支持体上に設けられた感光層と、を有する電子写真感光体と、
前記電子写真感光体の表面を帯電する帯電装置と、
帯電した前記電子写真感光体の表面に露光により静電潜像を形成する露光装置であって、前記電子写真感光体の表面に光径50μm以下の光を照射する光源を有する露光装置と、
トナーを含む現像剤により、前記電子写真感光体の表面に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像装置と、
前記トナー像を記録媒体の表面に転写する転写装置と、
を備える画像形成装置。 - 前記光源が照射する光径が、20μm以上40μm以下である請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記露光装置が、前記電子写真感光体の軸方向に沿って配列された発光ダイオードを前記光源として有する露光装置である請求項2に記載の画像形成装置。
- 前記発光ダイオードが、1200dpi以上の解像度に対応した間隔で配列されている請求項3に記載の画像形成装置。
- 前記感光層が、前記導電性支持体上に、少なくとも、下引層、電荷発生層、及び電荷輸送層がこの順に積層されている感光層であり、
前記下引層の膜厚が20μm以上である請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 開口径100μm以上400μm以下、かつ深さ10μm以上30μm以下の凹部が外周面に存在し、ビッカース硬度が50以下である導電性支持体と、導電性支持体上に設けられた感光層と、を有する電子写真感光体と、
帯電した前記電子写真感光体の表面に露光により静電潜像を形成する露光装置であって、光径50μm以下の光を照射する光源を有する露光装置と、
を備える画像形成装置用ユニット。
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