JP6986988B2 - コンパクト容器 - Google Patents
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Description
さらに、吐出孔内には軸部が挿通され、軸部の上端には径方向外側に向けて突出する突出部が形成されている。このため、仮に吐出孔の近傍が押下されたとしても、吐出孔が閉塞されてしまうことが抑えられ、より確実に内容物を吐出させることができる。さらに、例えば内容物が吐出孔から上方に向けて勢いよく吐出されたとしても、この内容物が突出部の下面に当たることで、内容物の流動方向が上向きから径方向外側へと変わる。従って、内容物が勢いよく噴出する現象の発生を抑えることができる。
図1および図2に示すように、コンパクト容器1は、内容物が収容される内容器2と、内容器2の内部を封止する内蓋3と、内容物を吐出させる吐出孔4aが形成された中蓋4と、弁部材5と、外容器7と、を備えている。内容器2、内蓋3、中蓋4、および弁部材5は、外容器7の内部に収容されている。中蓋4は、第2弁体4bを有している。弁部材5は、第1弁体5bを有している。外容器7は、回転軸R回りに相対的に回転可能な蓋部材50および底部材60を備えている。
本実施形態では、外容器7の中心軸線(コンパクト容器1の中心軸線)を容器軸Oといい、容器軸Oに沿う方向を上下方向という。また、蓋部材50が閉じられた状態において、上下方向に沿って底部材60から蓋部材50へ向かう方向を上方といい、蓋部材50から底部材60へ向かう方向を下方という。また、容器軸Oに沿う断面を縦断面という。
上下方向から見た平面視で、容器軸Oに交差する方向を径方向といい、容器軸O回りに周回する方向を周方向という。径方向に沿って容器軸Oに接近する方向を径方向内側といい、容器軸Oから離間する方向を径方向外側という。径方向のうち、回転軸Rに平行な方向を左右方向と呼び、回転軸Rに直交する方向を前後方向という。前後方向に沿って、容器軸Oから回転軸Rへ向かう方向を後方と呼び、回転軸Rから容器軸Oへ向かう方向を前方という。
図2に示すように、底部材60は、容器軸Oと同軸に配置された円板状の底板部61と、底板部61の外周縁から上方に延びる円筒状の筒状壁部62と、を備え、有底筒状に形成されている。底部材60の後端部には、前方に向けて窪む凹部63が設けられている。
筒状壁部62の前端部には、後方に向けて窪む係合空間7aが設けられている。係合空間7aは、前方および上方に向けて開口している。係合空間7aは、前方を向く後壁部65と、上方を向く底壁部64と、により画成されている。
係合片53の下端部には、後方に向けて突出するとともに、底部材60の第1係合部69に対して離脱可能にアンダーカット嵌合される第2係合部53aが形成されている。第1係合部69に対して第2係合部53aが下方から係合することによって、蓋部材50は閉状態でロックされる。
プッシュピース8は、係合片53よりも前方に配置された操作壁部8aと、操作壁部8aから後方に向けて突設され、ガイド壁部68の傾斜面上に位置する解除突起8bと、操作壁部8aの下端部から後方に向けて突設され、底壁部64に載置されるベース部8cと、を備える。プッシュピース8は、後方に向けて押し込まれたときに、底部材60および蓋部材50に対して後方へ移動可能である。
なお、プッシュピース8は、後方に移動したときに、解除突起8bの復元変形によって、前方に向けて復元移動する。
内容器2は、底部材60の筒状壁部62の径方向内側に配置されている。内容器2は、容器軸Oと同軸に配置され、上方に開口する扁平円筒状の容器である。内容器2は、可撓性を有し減容可能(減容変形可能)である。内容器2は、例えば、積層のフィルムや薄肉の樹脂成形品などで構成されている。内容器2は、可撓性に富む内側容器が、内側容器よりも硬質な外側容器の内面に積層されてなる、いわゆるデラミ容器などであってもよい。あるいは、内容器2内の収容空間S3が減容可能なその他の構成を採用してもよい。
内容物は、液状であっても、ゲル状であっても、ゼリー状であってもよい。内容物は、例えば、リキッドファンデーション等の化粧品である。
内容器2の上端部には、内容器2の上端部を径方向外側から囲む環状の取付リング81が固定されている。取付リング81は、上方に突出する取付筒部82を有する。取付リング81は、内容器2を中蓋4に取り付ける役割を有する。取付リング81を内容器2に固定する方法としては、例えば内容器2をインサート品として取付リング81を射出成形してもよい。あるいは、内容器2と取付リング81とを接着若しくは溶着してもよいし、内容器2の成形および取付リング81の内容器2への固定を同時に行ってもよい。
内蓋3は、内容器2の上方に配設されている。内蓋3は、内容器2の上方の開口を塞ぎ、内容器2の内部を封止している。内蓋3は、内容器2に取付リング81を介して装着された下部材10と、下部材10を介して内容器2に装着された上部材20と、を備えている。なお、下部材10は、取付リング81と一体に形成されていてもよい。
シールリング12は、径方向内側に向かうに従って漸次上方に向けて延びている。シールリング12の内周縁には、下方に向けて延びるシール部12aが形成されている。シール部12aは、上部材20の後述する内筒部22の外周面に嵌合している。
支持部21、連通筒部21b、弁座部21c、内筒部22、上側環状部23、外周筒部24、および下フランジ部25は、容器軸Oと同軸上に配置されている。
内筒部22は、下部材10のシールリング12内に嵌合している。内筒部22の上下方向における中央部には、径方向内側に突出する規制突起22aが形成されている(図3(b)参照)。下フランジ部25は、下側環状部11の径方向外側の端部に対して、その上方から対向している。
中蓋4は、有頂筒状に形成されており、頂壁部に位置する頂壁部材30と、周壁部に位置する装着リング40と、を備えている。中蓋4は、内蓋3の上方に設けられて、内蓋3との間に、連通孔21aに連通する連絡空間S1を画成する。本実施形態の中蓋4は、装着リング40をインサート品として、頂壁部材30を射出成形することで一体に形成されている。なお、頂壁部材30および装着リング40をそれぞれ別体に形成した後、これらを組み合わせることで中蓋4を形成してもよい。
以上の構成により、内容器2または後述のリフィル容器2Aは、装着リング40を介して底部材60に装着されている。
頂部32の径方向中央部には、この頂部32を上下方向に貫通する吐出孔4aが形成されている。吐出孔4aは、連絡空間S1に向けて開口しており、連絡空間S1内に連通している。
図3(b)に示すように、第2弁体4bの下端開口部には、下方に向けて突出する環状の突部4cが形成されている。突部4cは、全周にわたって、後述する付勢部5cにその上方から当接する。これにより、突部4cは連絡空間S1をシールしている。なお、他の構成によって連絡空間S1をシールしてもよい。係止筒部31、頂部32、操作部33、吐出孔4a、第2弁体4b、および突部4cは、容器軸Oと同軸上に配置されている。
図3(b)に示すように、弁部材5は、弁筒部5aと、第1弁体5bと、付勢部5cと、を有し、各部が一体に形成されている。第1弁体5bは、内蓋3の連通孔21aと連絡空間S1との連通、およびその遮断を切り替える役割を有する。第1弁体5bは、内容器2の収容空間S3から連絡空間S1への内容物の流れを許容し、連絡空間S1から収容空間S3への内容物の流れを遮断する逆止弁である。
弁筒部5aは、内蓋3の内筒部22内に嵌合しており、内筒部22の規制突起22aよりも下方に位置している。これにより、弁筒部5aおよび第1弁体5bは内蓋3に固定されている。弁筒部5aの下端は、支持部21に対して、その上方から当接している。
なお、内容器2に収容する内容物の性状などに応じて、例えば、三点弁の形状を適宜変更したり、三点弁とは異なる構成の逆止弁を第1弁体5bとして採用したりすることができる。
なお、溝部5fの形状は、第2弁体4bが上方に弾性変形したときに内容物の流路が確保可能な形状であれば、適宜変更してもよい。
使用者は、プッシュピース8を操作して、外容器7の蓋部材50を開く。次に、操作部33を上方から押圧して、下方に窪ませるように弾性変形させる。このとき、操作部33は、内側支持部23aおよび外側支持部23bによって支持されながら、内側溝部33bおよび外側溝部33cを固定端とするように下方に弾性変形する。操作部33が下方に弾性変形すると作動空間S2の容積が小さくなるため、作動空間S2およびこれに連通する連絡空間S1の内圧が上昇する。すると、連絡空間S1の内圧によって第2弁体4bが上方に弾性変形して吐出孔4aが開放され、連絡空間S1内の空気の一部が吐出孔4aから外部へと排出される。このように、第2弁体4bは、吐出孔4aを開放可能に閉塞している。
さらに、例えば内容物が吐出孔4aから上方に向けて勢いよく吐出されたとしても、この内容物が突出部5eの下面に当たることで、内容物の流動方向が上向きから径方向外側へと変わる。従って、内容物が吐出孔4aから勢いよく噴出する現象の発生を抑えることができる。
また、前記実施形態では、第2弁体4bが操作部33と一体に形成されていたが、第2弁体4bは操作部33と別体であってもよい。
また、前記実施形態では軸部5dと付勢部5cとが一体に形成されていたが、これらは別体であってもよい。
また、前記実施形態では第1弁体5bと付勢部5cとが一体に形成されていたが、これらは別体であってもよい。
また、前記実施形態では軸部5dの下端部が固定された構成を示したが、例えば軸部5dの上下方向における中間部等が固定されてもよい。
Claims (3)
- 内容物が収容される内容器と、
前記内容器の内部を封止し、前記内容器内に連通する連通孔が形成された内蓋と、
前記内蓋の上方に設けられ、前記内蓋との間に前記連通孔に連通する連絡空間を画成するとともに、前記連絡空間に連通して前記内容物を吐出させる吐出孔が形成された中蓋と、
前記連通孔と前記連絡空間との連通、およびその遮断を切り替える第1弁体と、
前記吐出孔を開放可能に閉塞する第2弁体と、を備え、
前記中蓋は、弾性変形可能に形成されるとともに弾性変形することで前記連絡空間の内圧を増減させる操作部を備え、
前記操作部が下方移動して前記連絡空間の内圧が上昇したときに、前記第1弁体は前記連通孔と前記連絡空間との連通を遮断し、かつ、前記第2弁体は前記吐出孔を開放し、
前記操作部が上方移動して前記連絡空間の内圧が下降したときに、前記第2弁体は前記吐出孔を閉塞し、かつ、前記第1弁体は前記連通孔と前記連絡空間とを連通させ、
前記連絡空間内には、上下方向に延び、前記吐出孔内に挿通されて前記中蓋を貫く軸部が設けられ、
前記軸部の上端には、径方向外側に向けて突出する突出部が形成され、
前記突出部は、前記第2弁体とは別体であり、前記吐出孔を上方から覆っている、コンパクト容器。 - 前記連絡空間内において前記吐出孔と対向する部分には、下方移動した前記操作部に上方に向けた付勢力を与える付勢部が設けられている、請求項1に記載のコンパクト容器。
- 前記突出部の下面には、上方に向けて窪む溝部が形成されている、請求項1または2に記載のコンパクト容器。
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