JP6979865B2 - コンパクト容器 - Google Patents
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Description
したがって、本発明のコンパクト容器は、内容物の吐出量の調整が容易である。
以下、本発明の第1実施形態に係るコンパクト容器10について、図1〜図3を参照して説明する。なお、実施形態の説明に用いる図面は、本発明の特徴をわかりやすくするために、要部となる部分を拡大、強調、抜粋して示す場合がある。
外容器11には、内容器12が収容される。外容器11は、内容器12、内蓋13および中蓋14を覆って、これらを内部に収容する。つまりコンパクト容器10のうち、外容器11以外の部材は、外容器11の内部に収容される。外容器11は、底部材21と、蓋部材22と、を備える。底部材21は有底筒状であり、本実施形態の例では有底円筒状である。蓋部材22は有頂筒状であり、本実施形態の例では有頂円筒状である。蓋部材22は、底部材21に対して回転軸R回りに回動可能に取り付けられている。
容器軸O回りに周回する方向を周方向と呼ぶ。
筒状壁部24の前方端部には、後方に向けて窪む係合空間25が設けられている。係合空間25は、前方および上方に向けて開口している。係合空間25は、前方を向く後壁部26と、上方を向く底壁部27と、により画成されている。
係合板部は、底板部23の上方を向く板面から上方に延びる板状である。係合板部は、周方向に沿って等間隔に複数形成されている。係合板部の表裏面は、径方向を向く。係合板部の上端部には、径方向内側に突出する係合爪が設けられる。
図2に示すように、本実施形態の例では、押圧部23aの径方向の全長が、内容器12の径方向の全長よりも小さい。なおこれに限らず、押圧部23aの径方向の全長が、内容器12の径方向の全長より大きくてもよい。また、押圧部23aの径方向の全長と内容器12の径方向の全長とが互いに同一でもよい。また、図示の例では、押圧部23aの上端面の上下方向Zの位置が、回転軸Rの上下方向Zの位置および逃げ孔30の上下方向Zの位置よりも下方に配置される。
蓋部材22は、容器軸Oと同軸に配置された円板状の天板部33と、天板部33の外周縁から下方に延びる円筒状の筒部34と、を備える。蓋部材22の天板部33の下面には、鏡Mが固定される。
係合片35の下端部には、後方に向けて突出するとともに、底部材21に形成された第1係合部29に対して離脱可能にアンダーカット嵌合される第2係合部36が形成されている。第1係合部29に対して第2係合部36が下方から係合することによって、蓋部材22は閉状態でロックされる。
プッシュピース37は、係合片35よりも前方に配置された操作壁部38と、操作壁部38から後方に向けて突設され、ガイド壁部28の傾斜面上に位置する解除突起39と、操作壁部38の下端部から後方に向けて突設され、底壁部27に載置されるベース部40と、を備える。プッシュピース37は、後方に向けて押し込まれたときに、底部材21および蓋部材22に対して後方へ移動可能である。
なお、プッシュピース37は、後方に移動したときに、解除突起39の復元変形によって、前方に向けて復元移動する。
内容器12の上端部には、環状の取付けリング43が固定されている。取付けリング43は、上方に突出する係合筒部44を有する。
図2において、外容器11に収容する前の(減容変形させられる前の)内容器12の形状を2点鎖線で示し、外容器11に収容した後の(減容変形させられた後の)内容器12の形状を実線で示す。
内蓋円板部48は、容器軸Oと同軸に配置された円板状である。内蓋円板部48は、内容器12の上方の開口を覆っている。内蓋円板部48の内周部には、装着円環部51が形成される。装着円環部51は、内蓋円板部48の内周部以外の部分よりも薄肉に形成されている。装着円環部51は、容器軸Oと同軸に配置される。
外側筒部50は、内側筒部49よりも径方向外側において、容器軸Oと同軸に配置された円筒状である。外側筒部50の上端部は、内側筒部49の上端部と連結されている。
なお取付けリング43と、外側筒部50や内側筒部49の各下端と、の接触状態については、図示の例に限られない。例えば本実施形態では、取付けリング43が、係合筒部44よりも径方向の内側に張り出しておらず、内側筒部49の下端が、取付けリング43と接触していないが、取付けリング43が、係合筒部44よりも径方向の内側に張り出していて、内側筒部49の下端が、取付けリング43と接触していてもよい。また、外側筒部50の下端が、取付けリング43と接触していなくてもよい。
取付け筒部52は、容器軸Oと同軸の円筒状に形成されている。取付け筒部52は、装着円環部51内に嵌合している。
第1弁座部53は、容器軸Oと同軸に配置され、取付け筒部52よりも小径とされた筒部(周壁部)と、筒部の上端部から径方向内側へ広がる弁座板と、を備える。第1弁座部53の筒部の下端部は、取付け筒部52の下端部に連結される。第1弁座部53の弁座板は、取付け筒部52の上端よりも下方に位置している。第1弁座部53の弁座板の中央部には、この弁座板を上下方向Zに貫通する連通孔56が形成されている。このため弁座板は、リング板状である。連通孔56は、容器軸Oと同軸に配置された円孔状である。連通孔56は、内容器12内に連通する。つまり、内蓋13には、内容器12内に連通する連通孔56が形成される。
垂下筒部79は、容器軸Oに同軸に配置される。垂下筒部79は、操作部58の下面から下方へ向けて突設された円筒状である。垂下筒部79は、内筒59の径方向内側に嵌合し、かつ外周筒部54の径方向外側に嵌合する。垂下筒部79は、内筒59と外周筒部54とによって径方向から挟まれ、固定されている。
図示の例では、操作部58の下面に、外周筒部54の上端が当接している。
中蓋14は、例えば、装着リング57をインサート品としたインサート成形により作製される。
第1弁体15は、弁筒84と、弁本体85と、を備えている。
本実施形態では、弁筒84が、内蓋13の取付け筒部52内に嵌合している。弁筒84内には、第1弁座部53の筒部(周壁部)が配置される。弁筒84の下端は、第1弁座部53の筒部の下端部と、取付け筒部52の下端部とを接続するリング板状の連結部分に対して、その上方から当接する。
第2弁体16は、操作部58において吐出孔66の開口周縁部を含む部分により形成されている。本実施形態では第2弁体16が、操作部58のうち、筒状の規制壁部81に囲まれた部分に形成される。
付勢部101は、操作部58のうち、上下方向Zから見て第1弁体15に重なる部分を、上方に向けて付勢する。図示の例では、付勢部101の厚さが、操作部58の厚さよりも薄肉である。
環状部102は、取付け筒部52内に嵌合する。環状部102の下端は、弁筒84の上端面に対して、その上方から当接する。
外容器11からリフィル容器17を取り外す際、使用者は、底部材21の係合板部の係合爪と、装着リング57の周溝61との係合状態を解除する。
本実施形態では、押圧部23aが底部材21に形成されていることによって、コンパクト容器10の製造時はもちろんのこと、使用者がリフィル容器17を交換した場合であっても、押圧部23aによって内容器12を確実に押圧することができる。
コンパクト容器10が未使用状態の場合、内容器12内のヘッドスペースおよび連絡空間65には、空気が存在している。
まず、使用者は、プッシュピース37を操作して、外容器11の蓋部材22を開く。閉塞部材71を、中蓋14から取り外す。このとき、連絡空間65内の空気の一部が吐出孔66から外部へと排出され、再び吐出孔66が閉じる。
したがって、本実施形態のコンパクト容器10は、内容物の吐出量の調整が容易である。
この場合、外容器11に内容器12を収容することでヘッドスペースおよび連絡空間65の内圧が高まっても、閉塞部材71を中蓋14から取り外すまでは、空気が吐出孔66から容器外部に抜け出すことが抑えられる。そして閉塞部材71を取り外すことにより、空気が容器外部に排出される。したがって、外容器11に内容器12を収容した際に、上記内圧の上昇によって、吐出孔66から空気とともに内容物が流出して容器等を汚すような不具合が抑制される。
この場合、外容器11に内容器12を収容したときに、内容器12の内容物が連絡空間65に流入することが抑えられる。したがって、外容器11に内容器12を収容するという簡単な操作によって、プライミング動作の回数を低減しつつも、内容物が意図せず連絡空間65を通して吐出孔66から流出する不具合を抑制できる。
次に、本発明の第2実施形態に係るコンパクト容器70について、図4および図5を参照して説明する。
なお、第2実施形態では、第1実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、主として異なる点についてのみ説明する。
図4に示すように、本実施形態において押圧部23bは、底板部23の上方を向く板面から上方に突出する突起状である。押圧部23bは、内容器12の下面を上方に向けて押圧する。図5に示す底部材21の上面視において、押圧部23bは、環状をなしており、本実施形態の例では円形リング状である。押圧部23bは、容器軸Oと同軸に配置される。押圧部23bは、周方向に延びる。
次に、本発明の第3実施形態に係るコンパクト容器80について、図6を参照して説明する。
なお、第3実施形態では、第1、第2実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、主として異なる点についてのみ説明する。
図6に示すように、本実施形態において押圧部23cは、底板部23の押圧部23c以外の部分よりも上方に膨出するように形成されている。押圧部23cは、底板部23において中央部に位置しており、押圧部23cよりも径方向外側に位置して周方向に延びる環状部分に対して、上方に配置される。図示の例では、押圧部23cの肉厚(板厚)と、押圧部23cよりも径方向外側に位置する環状部分の肉厚とが、互いに同等である。押圧部23cは、内容器12の下面を上方に向けて押圧する。図示は省略するが、底部材21の上面視において、押圧部23cは、例えば円形状、多角形状または楕円形状等に形成される。
次に、本発明の第4実施形態に係るコンパクト容器90について、図7および図8を参照して説明する。
なお、第4実施形態では、第1〜第3実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、主として異なる点についてのみ説明する。
図7に示すように、本実施形態において押圧部23dは、底板部23の上方を向く板面から上方に突出する突起状である。本実施形態では押圧部23dが、底板部23の上方を向く板面に設けられたリブである。押圧部23dは、底板部23上に複数設けられる。底板部23の上方を向く板面から押圧部23dが上方に突出する高さ(突出量)は、押圧部23dが延在する方向(本実施形態の例では径方向)に沿って変化する。図示の例では、押圧部23dの前記突出量が、押圧部23dの径方向外端部よりも径方向内端部において高くされている。押圧部23dは、内容器12の下面を上方に向けて押圧する。
なお、内容器12のヘッドスペースの容量は、内容器12の大きさ(総容量)のみによって決定されるものではなく、内容器12に収容される内容物の容量(充填量)などにも関係して決定される。
第2弁体16が、操作部58によって形成されていなくてもよく、第2弁体16を、操作部58とは別の部材によって形成してもよい。
吐出孔66が、操作部58に形成されていなくてもよい。例えば、装着リング57に、径方向内側に向けて突出するとともに連絡空間65を画成するフランジを設け、このフランジに吐出孔66を設けてもよい。
吐出孔66が複数形成される代わりに、1つのみ形成されていてもよい。
操作部58に薄肉部64が形成されなくてもよい。
また、内容器12が押圧部23a〜23dに押圧されて減容変形させられる容積が、内容器12の内部のヘッドスペースの容積より大きくてもよい。
11 外容器
12 内容器
13 内蓋
14 中蓋
15 第1弁体
16 第2弁体
23a〜23d 押圧部
56 連通孔
58 操作部
65 連絡空間
66 吐出孔
71 閉塞部材
Claims (3)
- 内容物が収容され、可撓性を有し減容変形可能な内容器と、
前記内容器が収容される外容器と、
前記内容器の内部を封止し、前記内容器内に連通する連通孔が形成された内蓋と、
前記内蓋の上方に設けられ、前記内蓋との間に前記連通孔に連通する連絡空間を画成するとともに、前記連絡空間に連通して前記内容物を吐出させる吐出孔が形成された中蓋と、
前記連通孔と前記連絡空間との連通、およびその遮断を切り替える第1弁体と、
前記吐出孔と前記連絡空間との連通、およびその遮断を切り替える第2弁体と、を備え、
前記中蓋は、前記連絡空間を画成するとともに弾性変形可能に形成され、弾性変形することで前記連絡空間の内圧を増減させる操作部を備え、
前記操作部が下方移動して前記連絡空間の内圧が上昇したときに、前記第1弁体は前記連通孔と前記連絡空間との連通を遮断し、かつ、前記第2弁体は前記吐出孔と前記連絡空間とを連通させ、
前記操作部が上方移動して前記連絡空間の内圧が下降したときに、前記第2弁体は前記吐出孔と前記連絡空間との連通を遮断し、かつ、前記第1弁体は前記連通孔と前記連絡空間とを連通させ、
前記外容器は、前記内容器を押圧する押圧部を有する、コンパクト容器。 - 請求項1に記載のコンパクト容器であって、
前記中蓋に、前記吐出孔を塞ぎ取り外し可能な閉塞部材が設けられる、コンパクト容器。 - 請求項1または2に記載のコンパクト容器であって、
前記内容器が前記押圧部に押圧されて減容変形させられる容積が、前記内容器の内部のヘッドスペースの容積と同一またはそれよりも小さい、コンパクト容器。
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