JPH088727Y2

JPH088727Y2 - 液状化粧料収納用コンパクト容器

Info

Publication number: JPH088727Y2
Application number: JP1988155528U
Authority: JP
Inventors: 登美雄田原; 友三関口; 一真野口
Original assignee: Pentel Co Ltd
Current assignee: Pentel Co Ltd
Priority date: 1988-11-29
Filing date: 1988-11-29
Publication date: 1996-03-13
Anticipated expiration: 2003-11-29
Also published as: JPH0275005U

Description

【考案の詳細な説明】「産業上の利用分野」本考案は、液状化粧料を吐出する吐出容器を着脱自在
に設けた液状化粧料収納用コンパクト容器に係わり、特
に、吐出容器内の袋体に充填された流体物を袋体内に配
置された往復ポンプ機構の作用によって吐出するように
した液状化粧料収納用コンパクト容器に関するものであ
る。

「従来の技術」従来、クリーム状ファンデーションなどの液状化粧料
は、瓶またはチューブ容器などに入れて使用されている
ため、例えばコンパクト容器などに収納された固形ファ
ンデーションなどに比べ携帯に不便であるという問題点
があった。

そこで、本出願人等は、前記クリーム状ファンデーシ
ョン等の液状化粧料（流体物）を袋体に入れ、これを袋
体に設けた往復ポンプ機構によって吐出するようにした
構造の容器を提案した（たとえば実開昭62-125768号公
報等参照）。このような先行技術の内で、実開昭62-125
768号に開示された容器（液体吐出容器）は、たとえば
第６図ないし第８図に示すような構造である。

すなわち、この容器は、受皿状の容器本体１にに容器
本体１の収納室1aを覆う大きさの押圧板２が一端を支点
に回動自在に設けられ、かつ、前記収納室1a内に押圧板
２の押圧操作によって作動するポンプ機構Ｐを備えた化
粧料充填用の袋体４が配設された基本構成となってい
る。前記押圧板２は、Ｌ字形のヒンジ板３によって容器
本体に連結されており、また、押圧板２の上面にはポン
プ機構Ｐの吐出口が開口する開口部が形成されている。

前記袋体４は軟質の合成樹脂からなる偏平な袋状に形
成されたものであり、また該袋体４内の化粧料を吐出す
るポンプ機構Ｐは、第７図に示すように、袋体４に対し
液密に設けられたシリンダ５と、このシリンダ５の内壁
面に密接した状態で上下動自在に設けられたピストン６
と、このピストン６を上方に付勢する弾発部材（図示例
ではコイルスプリング）７とを主体として構成されてい
る。

また、シリンダ５の上端には、押圧板２の押圧操作時
に第８図に示すように開口する逆止弁８が設けられると
ともに前記ピストン６の上端には、押圧板２の押圧操作
を解除した時に開口する逆止弁９が設けられ、また、ピ
ストン６の側壁部にはピストン６の上下動によって開閉
する流路6aが設けられている。

そして、このように構成された吐出容器は、第７図に
示すように、容器本体１内に袋体４を収納した状態とし
ておき、第８図矢印に示すように、押圧板２を押圧操作
することにより、ポンプ機構Ｐを作動させて袋体４内の
化粧料を押圧板２上に吐出するものである。

「考案が解決しようとする課題」ところで、上記の液状化粧料吐出容器では、第８図に
示すように、押圧板２の押圧操作の際に、押圧板２が大
きく傾斜するが、押圧板２が平坦であるので、特に爪の
長い女性にとっては爪が滑って押圧操作がし辛く、使い
難いものであった。また、ポンプ機構Ｐの吐出口から押
圧板２上に吐出された液状化粧料をパフに塗布する際に
は、押圧板２と容器１の内面との間に生じる間隙ｇに化
粧料が入り込み、容器１の内面を汚す等の問題があっ
た。

本考案は、上記の問題を解決することを課題としてな
されたものであり、押圧板の押圧操作を容易かつ確実に
行なうことができ、また、押圧板と容器内面の間隙への
化粧料の流入を抑さえて容器内面の汚れを防ぐことがで
きる液状化粧料収納用コンパクト容器を提供することを
目的としている。

「課題を解決するための手段」本考案の請求項１に係る液状化粧料収納用コンパクト
容器は、上面に開口する収納凹所が設けられた容器本体
と、この容器本体後壁部にヒンジ結合された蓋体と、前
記収納凹所に着脱自在に設けられ、かつ、液状化粧料を
吐出する吐出容器とを備え、前記吐出容器が、受皿と、
この受皿内に収納され、かつ、内部に液状化粧料を充填
した袋体と、この袋体に配設され、内部の液状化粧料を
吐出する往復ポンプ機構と、前記受皿の周壁上端にはめ
込まれた枠体と、この枠体の内側開口部に上下動自在に
嵌合し、かつ、前記往復ポンプ機構の吐出孔が開口する
押圧板から構成され、さらに、前記押圧板の上面には、
該上面に起立して前記枠体の内側開口部に嵌合する周壁
部が設けられ、該周壁部に押圧板を下方に向け押圧する
ための押釦部が少なくとも一箇所突設されていることを
特徴としている。

本考案の請求項２に係る液状化粧料収納用コンパクト
容器は、請求項１に記載の液状化粧料収納用コンパクト
容器に係わり、前記押圧板の上面に設けられた周壁部に
高さ寸法の異なる押釦部を少なくとも２箇所突設したこ
とを特徴としている。

「作用」前記請求項１に記載の液状化粧料収納用コンパクト容
器では、化粧料を使用する際には、吐出容器を容器本体
の収納凹所内にセットしておき、押圧板上面の周壁部に
突設された押釦部を下方に押圧することによって、前記
袋体が押圧され、これにより袋体に配設された往復ポン
プ機構が作動し当該袋体内の液状化粧料が前記押圧板の
上面に吐出される。この際、前記周壁部によって、吐出
した化粧料の押圧板上面から受皿内への流出が抑さえら
れる。また、前記枠体の内側開口部に当該周壁部が嵌合
しているため、枠体と押圧板との隙間が押圧板の降下に
よっても目立たない。

請求項２に記載の液状化粧料収納用コンパクト容器に
おいては、上記の作用に加え、前記周壁部に高さ寸法の
異なる押圧釦部が少なくとも２箇所突設されているた
め、各押釦部を適宜選択して押圧することにより化粧料
の吐出量が適量に調節される。

「実施例」以下、本考案の実施例について図面を参照して説明す
る。

第１図ないし第４図は本考案の第１実施例を示すもの
で、これらの図において、符号10で示すものが本考案に
かかる液状化粧料収納用コンパクト容器である。

そして、符号11は容器本体を示し、12は蓋体を示し、
13は容器本体内に着脱自在に設けられた液状化粧料吐出
容器を示し、これら符号11ないし13によってこの液状化
粧料収納用コンパクト容器10の主要部材を構成してい
る。

次いで、これらについて具体的に説明すると、前記容
器本体11はその内部に吐出容器13を収納する収納凹所14
を備えた矩形受皿状に形成されており、またその前壁部
にはコ字形の凹部15が形成されるとともに、凹部15の奥
面にはフック15aが設けられ、さらにこの凹部15内には
蓋体12の係合を解く押釦30が回動自在に配設されてい
る。一方、容器本体11の後壁部上端には吐出容器13を取
り出す時の手掛け部を形成する切欠部16が設けられると
ともに、容器本体11の収納凹所14の前後の内壁面にはそ
れぞれ係止部17、17……が形成されている。

蓋体12は、前記容器本体11と同様に矩形状に形成され
ており、容器本体11の後端部においてヒンジ結合されて
いる。また、蓋体12の前面には、前記フック15に係合さ
れるフック18aを内面にする係止片18が形成されるとと
もに、蓋体12の内面には鏡19は貼付されている。

前記吐出容器13は、受皿20と、この受皿20内に収納さ
れ、かつ、内部に液状化粧料を収納する袋体21と、受皿
20の周壁上端にはめ込まれた枠体22と、この枠体22の内
側開口部に上下動自在に嵌合する押圧板23とを主体とし
て構成されている。

前記袋体21は、薄い合成樹脂が袋状に形成されたもの
で、内部にはポンプ機構Ｐが配置されている。このポン
プ機構Ｐとしては、たとえば第７図および第８図に示し
た従来構造のもののように、シリンダ５、ピストン６、
逆止弁８およびシリンダ５とピストン６の上下摺動用弾
性部材としてのコイルスプリング７とからなるもの等が
挙げられるが他の構成としても良い。

前記枠体22は、前記受皿20の上端にはめ込まれる段部
を備えた周壁部22aと、この周壁部22aの上端内周面から
内方へ向かう形態で設けられたフランジ部22bと、周壁
部22aの上端外周面から外方へ向かう形態で設けられた
つば部22cとから構成されており、また、このつば部22c
外周面には、容器本体11の係止部17に係合する係止突起
25が形成されている。

前記押圧板23は、全体として平板状に形成されたもの
で、その上面には枠体22に嵌合する周壁部23dが設けら
れるとともに、パフを収納しやすくするために凹所23a
が形成され、かつ、ポンプ機構Ｐの吐出孔に連通する開
口部23bが押圧板ほぼ中央に形成され、また周壁部23dの
外側に枠体22のフランジ部22bに嵌合する段部23cが形成
されている。さらに押圧板23の周壁部23dには、押圧板2
3を下方に向け押圧するための押釦部24が上方に向って
突設されている。

次いで、以上のように構成された本実施例の液状化粧
料収納用コンパクト容器の使用方法および作用を説明す
る。

この液状化粧料収納用コンパクト容器10は、液状化粧
料（例えばクリーム状ファンデーション）を収容したポ
ンプ機構付きの袋体21を、液状化粧料吐出容器13内に収
納して、この液状化粧料吐出容器を容器本体11の収納凹
所14内に取り付けた状態で使用に供される。液状化粧料
吐出容器13を容器本体11に取り付けるには、吐出容器13
を収納凹所14に嵌め入れて吐出容器13の係止突起25を容
器本体11の収納凹所14内に形成された係止部17に係止さ
せて固定すれば良い。

そして、このようにして液状化粧料吐出容器13を取り
付けた液状化粧料収納用コンパクト容器10を使用する場
合には、蓋体12を開けて、液状化粧料吐出容器13の押圧
板23に形成された押釦部24を指先などで押圧すれば、こ
の押釦部24によりてこの原理によって押圧板23が押し下
げられ、これによりポンプ機構Ｐのシリンダ５が押し下
げられる。そして、ピストン６内部が加圧され、この結
果、流路6aを通った液状化粧料が逆止弁８を通り、液状
化粧料吐出容器の吐出孔から吐出される。

このようにして袋体21内の化粧料を吐出させたら、後
はパフに染み込ませ、使用すれば良い。

なお、１回の押圧操作で吐出する化粧料の量が足りな
いときは、必要に応じて、突出部24を再度押圧操作した
後、パフに染み込ませて使用すれば良い。

なお、一度押し下げられたシリンダ５は、シリンダ５
を上方に付勢する弾発部材（コイルスプリング）７の反
発力によって、元の状態に復帰し、これと同時にピスト
ン６の流路6aを通って液状化粧料がシリンダ内に流入
し、次の押圧操作に対する準備が完了する。

この実施例においては、押圧板23の上面に該上面に起
立して周壁部23dを設けるとともに、この周壁部23dに押
釦部24を突設したので、押圧板23の押圧操作が容易かつ
確実であり、その押圧操作により当該押圧板23が傾斜し
た場合にも、化粧料の受皿20内への流入を抑さえること
ができる。また、化粧料の使用に際にも邪魔にならず、
吐出した化粧料による当該押釦部24の汚れを抑さえるこ
とができ、その押圧操作時の指等の汚れを抑制すること
ができる。

さらに、周壁部23dを枠体22のフランジ部22bに嵌合さ
せるようにしたので、押圧板23を押圧して降下した場合
にも、押圧板23とフランジ部22bとの隙間が目立たず、
化粧料の液状化粧料吐出容器13の受皿20内部への流入を
極力抑さえることができ、その汚れを抑さえることがで
きる。

またさらに、周壁部23dおよびこれに押釦部24を突設
させたことによって、パフを収めるときも、その納まり
を安定させることができる。

加えて、化粧料を使い切った場合には、容器本体11か
ら液状化粧料吐出容器13を取り外して新たなものと交換
するだけでよく、経済的である。また、この交換操作
も、例えば第３図に示すように、容器本体11の後端部の
切欠16からコインＣを差し込み、枠体22にコインＣを係
合させて押し上げるという簡単な操作で行なうことがで
きる。

第５図は本考案の第２の実施例を示す図である。本実
施例では、押圧板23の上面に高さ寸法の異なる押釦部2
4、26を設けたものであり、この他の構成要素は，第１
の実施例と同一であるため同一の符号を付してその説明
を省略する。

この実施例によれば、前記実施例で示した効果に加え
て、高さ寸法の異なる押釦部24、26を押圧板23の押し下
げ量に合わせて適宜選択することができ、押圧板23の上
面に吐出させる化粧料の吐出量を適量に調節することが
可能である。

「考案の効果」本考案に係る液状化粧料収納用コンパクト容器によれ
ば、以下の効果を奏することができる。

請求項１に記載の液状化粧料収納用コンパクト容器に
よれば、押圧板の上面に該上面に起立して周壁部を設け
るとともに、該周壁部に押釦部を突設したので、押圧板
の押圧操作が容易かつ確実であり、その押圧操作時に押
圧板が傾斜したときにも化粧料の押圧板上面から受皿内
への流入を抑さえることができるほか、押釦部は化粧料
の使用の際にも邪魔にならず、しかも吐出した化粧料に
よる当該押釦部の汚れを抑さえることができるので、そ
の押圧操作時の指等の汚れを抑制することができる。

また、前記周壁部を前記枠体の内側開口部に嵌合させ
るようにしたので、押圧板を押圧して降下させた場合に
も、押圧板と枠体との隙間が目立たたず、化粧料の受皿
内への流入を極力抑さえることができ、その汚れを抑さ
えることができる。

さらに、前記周壁部およびこれに押釦部を突設したこ
とによって、パフを収めるときも、その納まりを安定さ
せることができる。

加えて、化粧料を使い切った場合には、液状化粧料吐
出容器のみを新たなものと交換するだけでよく、経済的
である。

請求項２に記載の液状化粧料収納用コンパクト容器に
よれば、上記の効果に加え、押圧板上面の周壁部に高さ
寸法の異なる押釦部を少なくとも２箇所突設するように
したので、押圧板の押し下げ量に合わせて押釦部を適宜
選択することにより、化粧料の吐出量を適量に調節する
ことが可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第４図は本考案の液状化粧料収納用コンパ
クト容器の第１の実施例を示すもので、第１図は液状化
粧料収納用コンパクト容器の斜視図、第２図は第１図の
横断面図、第３図は吐出容器を取り出す状態を示す状態
図、第４図は第１図の横断面図である。第５図は本考案
の液状化粧料収納用コンパクト容器の第２の実施例を示
す横断面図である。第６図ないし第８図は従来の液状化粧料収納用コンパク
ト容器の一実施例を示す図であり、第６図はコンパクト
容器の斜視図、第７図は第６図における横断面図、第８
図はコンパクト容器の押圧板を押圧した状態を示す横断
面図である。１、11……容器本体、２、23……押圧板、４……収納
室、５……シリンダー、６……ピストン、７……コイル
スプリング、３、８、９……逆止弁、10……液状化粧料
収納用コンパクト容器、12……蓋体、13……液状化粧料
吐出容器、20……受皿、21……袋体、22……枠体、24、
26……押釦部、Ｐ……ポンプ機構。

フロントページの続き (72)考案者関口友三埼玉県草加市吉町４―１―８ぺんてる株式会社草加工場内 (72)考案者野口一真埼玉県草加市吉町４―１―８ぺんてる株式会社草加工場内 (56)参考文献実願昭62−55537号（実開昭63− 163714号）の願書に添付した明細書及び図面の内容を撮影したマイクロフィルム（ＪＰ，Ｕ) 実願昭61−14220号（実開昭62− 127216号）の願書に添付した明細書及び図面の内容を撮影したマイクロフィルム（ＪＰ，Ｕ)

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】上面に開口する収納凹所（14）が設けられ
た容器本体（11）と、この容器本体後壁部にヒンジ結合
された蓋体（12）と、前記収納凹所（14）に着脱自在に
設けられ、かつ、液状化粧料を吐出する吐出容器（13）
とを具備する液状化粧料収納用コンパクト容器であっ
て、前記吐出容器（13）は、受皿（20）と、この受皿
（20）内に収納され、かつ、内部に液状化粧料を充填し
た袋体（21）と、この袋体（21）に配設され、内部の液
状化粧料を吐出する往復ポンプ機構（Ｐ）と、前記受皿
（20）の周壁上端にはめ込まれた枠体（22）と、この枠
体（22）の内側開口部に上下動自在に嵌合し、かつ、前
記往復ポンプ機構（Ｐ）の吐出孔（23b）が開口する押
圧板（23）とから構成され、さらに、前記押圧板（23）
の上面には、該上面から起立して前記枠体（22）の内側
開口部に嵌合する周壁部（23d）が設けられるととも
に、該周壁部（23d）に押圧板（23）を下方に向け押圧
するための押釦部（24）が少なくとも一箇所突設されて
いることを特徴とする液状化粧料収納用コンパクト容
器。
【請求項２】押圧板（23）の上面に設けられた周壁部
（23d）に高さ寸法の異なる押釦部を少なくとも２箇所
突設したことを特徴とする請求項１記載の液状化粧料収
納用コンパクト容器。