JP5483895B2 - 化粧料容器 - Google Patents

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Description

本発明は、コンパクト等の化粧料容器に関するものである。
従来から、ファンデーション等の固形化粧料を充填した中皿(レフィル容器)等を収容した各種化粧料容器では、これを床上等に落下させてしまうと、この落下時の衝撃によって、中皿内の固形化粧料がひび割れたり、損傷したりするため、化粧料容器の容器本体と、固形化粧料を収容する中皿との間に緩衝材を設け、この緩衝材で落下時の衝撃を和らげるようにしたものが多く出回っている。
例えば、図6に示すコンパクト容器は、中皿収納部31aおよび化粧用具収納部31bが形成された容器本体31と、蓋体32と、化粧料34が充填された中皿33とを備え、上記中皿収納部31a内に設けられたシート状の衝撃吸収部材35を介して、上記中皿33が保持されるようになっている(特許文献1参照)。
また、他の例として、図7に示すように、凹部41aが形成された容器本体41と、蓋42と、固化化粧料44が充填された化粧料充填中皿43と、この化粧料充填中皿43を装着する中皿収容部45とを備えたコンパクト容器において、上記凹部41aの四隅に球状シリコーンゲル46を配設し、これら4個の球状シリコーンゲル46で上記中皿収容部45を支受するようにしたものも提案されている(特許文献2参照)。
また、本出願人も、特願2008−216768において、図8に示すように、化粧料24が充填された中皿23と、上記中皿23を収容するための中皿収容凹部25が形成された容器本体21と、この容器本体21を蓋する蓋体22とを備える化粧料容器において、上記中皿23の底板下面23aと上記中皿収容凹部25の底面25aとの間に、凸状に賦形された複数のクッション部26(凸部26a)を有する略シート状の可撓性緩衝材27を介在配置することにより、化粧料容器の落下時に容器本体21が衝撃を受けても、上記シート状可撓性緩衝材27の凸部26aが変形してその衝撃荷重をすばやく吸収し、上記衝撃が中皿23に伝達されるのを緩和することのできる化粧料容器を提案している。
特開2007−75542号公報 特開2007−29234号公報
しかしながら、上記のような、本出願人の提案による化粧料容器(図8)は、中皿23がシート状可撓性緩衝材27の表裏方向に形成された中空状の凸部26aにより支持されていることから、中実の衝撃吸収部材により支持された従来の化粧料容器(図6,図7)に比べ、容器上下方向(図8のz軸方向)の衝撃に対する衝撃吸収性能は大きく向上しているものの、それ以外の容器縦横方向、すなわち、容器の左右方向(図8のx軸方向)や容器の前後方向(y軸方向:図示せず)、あるいは、最も衝撃が大きいとされる容器の角部方向から衝撃を受けた場合は、充分に衝撃荷重を吸収しきれないおそれがあり、その改善が望まれている。
また、近年、コンパクトケース等の化粧料容器は、その中皿をユーザーの好みの化粧料が充填された中皿に交換しながら使用し続ける場合や、中皿に充填された化粧料が使い尽くされてなくなっても、環境への配慮等から、中皿のみを交換してケースを使い続ける場合があり、この中皿を、ユーザー自身が容易に着脱できるように構成する必要がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、中皿に充填された化粧料の落下衝撃等による割れを防止するとともに、ユーザーが中皿を簡単かつ容易に交換することができる化粧料容器の提供をその目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は、底板と周側壁からなる凹部に化粧料が充填される中皿と、この中皿を収容するための中皿収容凹部が形成された容器本体と、上記容器本体を蓋する蓋体とを備える化粧料容器であって、上記中皿と中皿収容凹部との間には、カップ状の可撓性緩衝材が介装され、上記可撓性緩衝材は、上記中皿収容凹部の底面または上記中皿底板の下面との間に空洞を形成するよう中空凸状に賦形されたクッション部を有する底部と、この底部から上記中皿の周側壁に沿って延設されて上記中皿収容凹部の壁面との間に隙間を形成するフランジおよび該フランジから上記中皿収容凹部の壁面に向かって突出するリブを有する側部とからなり、上記中皿収容凹部の開口部には、この開口近傍に設けられたヒンジを介して、環状の中蓋が開閉自在に取り付けられ、上記中蓋は、その外周が上記開口に沿った形状に形成され、かつ、その内周が上記中皿の周側壁に沿った形状に形成されて、この中蓋における上記中皿の周側壁に接する側の端面には、環状の弾性部材が配設されているとともに、上記中皿収容凹部の壁面との間に隙間を形成する可撓性緩衝材のフランジが、この可撓性緩衝材の側面周方向に不連続で、かつ、上記中皿の上面視中心を挟んで対称となる位置に対になるように形成されており、上記中皿、その周側壁の下部が上記可撓性緩衝材側部のフランジの内周に嵌入されて位置決めされ、その周側壁の上端に上記弾性部材を介して上記中蓋を当接させることにより、上記中皿収容凹部内に着脱可能に収容保持されている化粧料容器を第1の要旨とする。
また、本発明は、そのなかでも、上記略カップ状の可撓性緩衝材の側部におけるフランジおよびリブの容器上下方向の上端位置が、上記可撓性緩衝材底部のクッション部の頂点より上で、かつ、上記中皿の周側壁の高さの中間点より下の位置になるように形成されている化粧料容器を第2の要旨とする。
本発明は、固形化粧料を充填した中皿(レフィル容器)を備える化粧料容器において、上記中皿下部の保持構造として、中空凸部のエアークッション作用によって衝撃荷重を効果的に吸収することができる底部と、リブにより補強されたフランジによって中皿収容凹部壁面との間に緩衝用の隙間を形成する側部とからなるカップ状の可撓性緩衝材を使用することにより、上記中皿の中皿収容凹部壁面への衝突防止と、この中皿の容器上方への容易な抜き差しを両立させるとともに、上記中皿上部の固定構造として、この中皿の周側壁上端を簡単に露出させることができる、開閉式の中蓋を採用することにより、所期の目的を達成しようとするものである。
すなわち、本発明の化粧料容器は、中空凸状に賦形されたクッション部を有する底部と、上記中皿収容凹部の壁面との間に隙間を形成するフランジおよびリブを有する側部とからなる略カップ状の可撓性緩衝材が、中皿と中皿収容凹部との間に介装されていることから、この中皿の底部近傍が、上記中皿収容凹部の壁面との間に距離をあけた所定位置(フランジの内周)にしっかりと位置決めされる。したがって、本発明の化粧料容器は、容器本体がその左右方向や前後方向あるいは本体角部方向から衝撃を受けた場合でも、上記リブの弾性変形と上記フランジが上記隙間を押し潰すように変形することにより、その衝撃荷重がすばやく吸収・緩和される。
また、上記化粧料容器の落下時に、容器本体がその下方向から衝撃を受けた場合は、上記可撓性緩衝材底部のクッション部の中空状凸部が、その内部の空洞を押し潰すように変形することにより、衝撃荷重を効果的に吸収することができる。しかも、上記カップ状可撓性緩衝材は、上記凸部の内部に形成された空洞や上述のフランジと中皿収容凹部との間に形成された隙間の変形により衝撃を吸収するため、従来の中実の緩衝部材を用いた化粧料容器に比べ、衝撃吸収時の撓み量が大きく、その緩衝効果が高いという利点を有する。したがって、本発明の化粧料容器は、外部からの衝撃が中皿に伝達されにくく、容器直上方向を除く全ての方向からの衝撃に対し、上記中皿に充填された固形化粧料の割れ等を、効果的に防止することができる。
そして、本発明の化粧料容器は、中皿の底部近傍が上記カップ状の可撓性緩衝材のフランジ(側部)の内周嵌入され、その中皿周側壁の上端が、ヒンジを介して中皿収容凹部の開口部に開閉自在に取り付けられた中蓋により、弾性部材を介して固定されていることから、この中皿の容器上方への着脱が容易であるとともに、上記中蓋を開けるだけで中皿の周側壁上端が簡単に露出し、この中皿を容易に交換することができる。しかも、上記中皿は、上記弾性部材を介装した中蓋により上記中皿収容凹部の内部に保持されているため、この弾性部材が、上記中皿に対する容器上方向からの衝撃を吸収する緩衝材として機能し、落下時の衝撃等によっても、中皿が飛び出したり、外れたりすることがない。しかも、本発明の化粧料容器は、上記略カップ状の可撓性緩衝材の側部のフランジが、この可撓性緩衝材の側面周方向に不連続で、かつ、上記中皿の上面視中心を挟んで対称となる位置に対になるように形成されているため、上述と同様の本体各方向に対する衝撃吸収性能を維持しつつ、中皿の着脱の容易さが、より向上している。
なお、上記カップ状の可撓性緩衝材は、上述のように、容器本体の縦横方向あるいは本体角部方向への変形許容量が大きいため、製品組立時にこの内部へ中皿を組み込む際も、簡単に挿入することが可能である。したがって、本発明の化粧料容器は、従来の化粧料容器と同等以上の生産性で、効率よく組み立てることができるという利点も有する。
また、本発明において、そのなかでも、上記略カップ状の可撓性緩衝材の側部におけるフランジおよびリブの容器上下方向の上端位置が、上記可撓性緩衝材底部のクッション部の頂点より上で、かつ、上記中皿の周側壁の高さの中間点より下の位置になるように形成されているものは、上記中皿の着脱のしやすさと、この中皿下部の位置決め作用とをバランスよく両立でき、好適である。
(a)は本発明の実施形態における化粧料容器の構造を示す縦方向断面図であり、(b)はそのP部拡大図である。 本実施形態の化粧料容器に用いられる可撓性緩衝材の構造を示す斜視図である。 本実施形態の化粧料容器における外蓋を開けた状態を示す斜視図である。 本実施形態の化粧料容器における中皿交換方法を説明する図であり、中蓋を開けた状態を示す図である。 本実施形態の化粧料容器における中皿交換方法を説明する図であり、中皿を取り出した後の状態を示す図である。 従来の化粧料容器の構成を示す説明図である。 他の従来の化粧料容器の構成を示す断面図である。 本出願人による先の出願に係る化粧料容器の構成を示す断面図である。
つぎに、本発明の実施の形態を、図面にもとづいて詳しく説明する。ただし、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。
図1(a)は、本実施形態における化粧料容器の構造を模式的に示す縦方向の断面図であり、図1(b)はそのP部拡大図である。また、図2は、この化粧料容器に用いられている可撓性緩衝材6の外観斜視図であり、図3は、この化粧料容器の蓋体(外蓋2)を開けた状態を示す図である。なお、各図における可撓性緩衝材6は、その厚みを強調して図示している。また、ユーザーの操作を考慮して、外蓋2のラッチ側を容器の手前側、外蓋2の蝶番側を奥側とし、化粧料容器(コンパクト)の手前−奥側方向を前後方向(y軸方向)、手前側から奥側に向かって容器の左右をそのまま左右方向(x軸方向)、容器の天地方向および蓋の開閉方向を上下方向(z軸方向)として説明する。
本実施形態における化粧料容器は、パウダーファンデーション等の固形化粧料4が内部に充填された中皿(レフィル)3を、交換可能に収容することのできるコンパクトケースであり、中皿収容凹部11および化粧用具収容凹部12の2つの凹部を有する容器本体1と、上記容器本体1の上面を開閉自在に蓋する外蓋2と、底板3aおよび周側壁3bからなる金皿の内部に上記化粧料4が充填された中皿3と、外蓋2の裏面に固定された鏡5等を主体として構成されている。
上記中皿3は、その底板3a近傍の周側壁3b下部が、中皿収容凹部11の内面(底面11aおよび壁面11b)に沿って取り付けられたカップ状の可撓性緩衝材6(後記する各フランジ6c)の内部に嵌入されており、図1(b)のように、上記中皿収容凹部11の各壁面11bに対して所定の距離の隙間S4を開けた状態で、可撓性緩衝材6の上面視略中央部に位置決めされている。
また、上記中皿収容凹部11の上部開口には、図3のように、この開口近傍(図示左方)の本体1側に設けられたヒンジ7を介して、上記開口縁に沿った環状の中蓋8が開閉可能に取り付けられており、この中蓋8が、後述する弾性部材を介して、上記中皿3の周側壁3bの上端に当接することにより、この中皿3を中皿収容凹部11内に収容保持している。
なお、上記環状の中蓋8は、中皿3に充填した化粧料4を露出させるべく、その内周(開口縁)が上記中皿3の開口形状に沿った形に形成されているとともに、上記中蓋8における上記中皿周側壁3bに接する側の端面(図示下側:図1参照)には、同じく環状の弾性部材(ゴムリング9)が取り付けられ、このゴムリング9が、上記中皿3の周側壁3bの上端に直接接触している。
上記可撓性緩衝材6は、図2に示すように、底部6aと、この底部6aから延設されたフランジ6cおよびリブ6dを有する側部とからなる略カップ状で、その底部6aには、上面視円形状で、かつ、その断面が円弧状に浮き上がった形状(中空形状)の多数の凸部6b,6b,・・・からなるクッション部が形成されている。なお、これら中空形状の凸部6bは、プレス成形や型成形等を用いて賦形されたもので、図1(b)のように、中皿収容凹部11内に配設された場合、これら凸部6b(高さ:h2)によって上記中皿3との間に隙間S2(開放空間)を開けて中皿3を支持するとともに、上記中皿収容凹部11の底面11aとの間に、エアークッションとなる空洞S1(凹状の閉空間)を多数形成する。
また、上記可撓性緩衝材6の側部は、上記底部6aの縁部(底部6aの外縁)から上方に立ち上がるように延設された4つのフランジ6c,6c,6c,6cと、これらフランジ6cから延びる多数のリブ6d,6d,・・・とから構成されている。上記各フランジ6c(高さ:h1)は、上記中皿3の周側壁3b(高さ:h3)の外周面に沿うように形成されたものであり、その各フランジ6cの内側面により、各中皿収容凹部壁面11bに対して隙間S4(開放空間)を開けた状態で、上記中皿3の周側壁3bを支持している。
そして、これらフランジ6cの各縁部(3つの辺)の外側には、上記フランジ6cを補強するためのリブ6d,6d,6dが、上記中皿収容凹部11の壁面11bに向かって突出するように延設されており、これら各リブ6dの先端が、上記中皿収容凹部壁面11bに当接することにより、上記中皿3の下端部をしっかりと位置決めしている。
なお、本実施形態においては、上記フランジ6cの各縁部(3つの辺)にリブ6d,6d,6dが設けられていることから、図1(b)のように中皿収容凹部11内に配設された場合、フランジ6cおよびリブ6d,6d,6dと、上記中皿収容凹部11の壁面11bとの間に、エアークッションとなる隙間S3(閉空間)が形成される。
また、本実施形態においては、中皿3の着脱を考慮して、上記可撓性緩衝材6の側部のフランジ6cは、図2のように、上記中皿3の上面視中心を挟んで対称となる位置、すなわち可撓性緩衝材6の四隅に相当する位置にのみ、対になるように形成されている。
そして、これらフランジ6cおよびリブ6dの容器上下方向の高さ(h1)は、図1(b)のように、上記可撓性緩衝材6のクッション部(凸部6b)の高さ(h2)より高く、かつ、上記中皿3の周側壁3bの高さ(h3)の中間点(h3/2)より低くなるように形成されている。したがって、これらの間には、以下の式(1)の関係が成り立つ。
h2 < h1 ≦ (h3/2) ・・・・・(1)
上記の構成によれば、化粧料容器が、外部からの衝撃、例えば落下時の衝撃を受けた場合でも、その衝撃が上記可撓性緩衝材6およびゴムリング9により吸収・緩和され、中皿3内に充填された化粧料4の割れ等を防止することができる。
すなわち、上記可撓性緩衝材底部6aのクッション部が、多数の中空状凸部6bにより上記中皿3を浮き上がらせて支持しているため、衝撃吸収時の撓み量(変形許容量)が大きく、容器下方向から受けた衝撃荷重は、これら各凸部6b下側の空洞S1が押し潰されて変形するエアークッション作用により、すばやく、かつ、確実に吸収・緩和される。
また、上記クッション部と同様、可撓性緩衝材6側面のフランジ6cおよびリブ6dが、上記中皿3の周側壁3bを中皿収容凹部11の壁面11bから離間(隙間S4)して支持していることから、容器本体1がその縦横方向あるいは本体角部方向から衝撃を受けた場合も、その衝撃荷重は、上記リブ6dの弾性変形と、上記フランジ6cが中皿収容凹部壁面11bとの間の隙間S3を押し潰すように変形するエアークッション作用により、すばやく吸収・緩和される。
さらに、上記中皿3の周側壁3bの上端が、上記ゴムリング9を介して中蓋8に支持されていることから、容器本体1の上方向から衝撃を受けても、このゴムリング9が衝撃を吸収する緩衝材として機能し、中皿3が飛び出したり、外れたりすることがない。したがって、本実施形態における化粧料容器は、全方向からの衝撃が中皿3に伝達されにくく、優れた緩衝効果を奏する。
また、本実施形態の化粧料容器は、用いられている可撓性緩衝材6のフランジ6cやリブ6d等が、上記可撓性緩衝材6の四隅に相当する位置にのみ形成され、これらの高さも、上記中皿3の周側壁3bの高さ(h3)の中間点(h3/2)より低くなるように形成されていることから、上記中皿3の容器上方への着脱が容易である。
なお、中皿3を交換する際は、上記中蓋8がヒンジ7を介して容器本体1に取り付けられていることから、図4のように、この中蓋9を開けるだけで、上記中皿3の周側壁3b上端を露出させることができる。また、中皿3を取り去った後(図5)は、新たな中皿3の下部をこの可撓性緩衝材6の各フランジ6cの内側に挿入し、上記中蓋8を閉じて中皿3を押し込むことにより、上記新たな中皿3が所定の位置に自動的にセットされる。
なお、上記実施形態においては、可撓性緩衝材6に形成されたクッション部の一例を示したが、このクッション部を構成する凸部6bの形状および配置は、上記の例に限らず、上記中皿収容凹部11の底面11aまたは上記中皿底板3aの下面との間に空洞(部分的な閉空間)をつくることのできる形状であれば、どのような形状であってもよい。例えば、凸部6bの断面形状が、上記半球状のものの他、台形状になるもの、四角状になるもの、あるいはその頂部に穴が空いているもの等があげられる。また、クッション部を構成する凸部6bが、多数分布形成されたものである必要はなく、例えば、クッション部を適宜配置された凸条から形成してもよく、凸部および凸条の組み合わせ、あるいは、その全体に凸状が連続する波型としてもよい。
また、可撓性緩衝材6の側部を構成するフランジ6cおよびリブ6dも、同様に、上記の例に限らず、上記中皿収容凹部11の壁面11bとの間に隙間をつくることのできる構成であれば、どのような形状・配置であってもよい。しかしながら、あまりにフランジ6cおよびリブ6dの高さ(h1)を高くし過ぎると、中皿3の容器上方への抜けが悪くなるので、その高さをなるべく中皿周側壁3bの高さの半分(h3/2)以下に抑えることが望ましい。配置についても同様であり、可撓性緩衝材6の硬さにもよるが、可撓性緩衝材6の周方向に一周連続するように形成すると、中皿3の容器上方への抜けが悪くなるおそれがある。
なお、上記の例において、可撓性緩衝材6は、一定の弾力性と衝撃に対して容易に変形する柔軟性を備えていることが重要で、そのためには、硬度(ショアA硬度)が、5〜70°であることが好ましく、なかでも10〜60°の範囲内に設定されていることが特に好適である。そして、上記可撓性緩衝材6の肉厚は、0.25〜2.0mmの範囲内に設定されることが好ましく、突出したクッション部(凸部6b)の突出量(荷重がかかっていない状態での高さ)は、1.5〜3.0mmの範囲内に設定されることが好ましい。
このような可撓性緩衝材6を構成する材料としては、可撓性を有する材料、例えばシリコンゴム,エチレン−プロピレン共重合ゴム(EPDM),ウレタンゴム等の各種のゴムや、シリコン樹脂等の各種の合成樹脂材料、各種のエラストマー材料が用いられる。そして、上記可撓性緩衝材6を中皿収容凹部11の底面11aに固定(接着)する場合は、ホットメルト接着剤,UV硬化型接着剤や、両面テープ等を用いればよい。
また、上記の例は、中皿3として金皿を用いているが、本発明は、中皿3として樹脂皿を用いる場合にも適用することができる。中皿3の形状も、丸状,四角状等、どのような形状でもよく、本発明は、複数の中皿3をパレット様に配設したコンパクトケース等にも適用できる。
さらに、樹脂皿の外周面に、本体との係合用の溝や凹部等(被係合部)が設けられている場合には、上記可撓性緩衝材6のフランジ6cの内側面に、上記被係合部と係合する形状の突条や凸部等(係合部)を設けても差し支えない。
本発明の化粧料容器は、ファンデーション,アイカラー,チーク等の固形化粧料を充填した中皿(レフィル容器)を交換可能に内部に収容するコンパクトケース等、ユーザーが携帯して使用する化粧料容器に適する。
1 容器本体
2 外蓋
3 中皿
3a 底板
3b 周側壁
4 化粧料
6 可撓性緩衝材
6a 底部
6b 凸部(クッション部)
6c フランジ
6d リブ
7 ヒンジ
8 中蓋
9 ゴムリング
11 中皿収容凹部
11a 底面
11b 壁面

Claims (2)

  1. 底板と周側壁からなる凹部に化粧料が充填される中皿と、この中皿を収容するための中皿収容凹部が形成された容器本体と、上記容器本体を蓋する蓋体とを備える化粧料容器であって、上記中皿と中皿収容凹部との間には、カップ状の可撓性緩衝材が介装され、上記可撓性緩衝材は、上記中皿収容凹部の底面または上記中皿底板の下面との間に空洞を形成するよう中空凸状に賦形されたクッション部を有する底部と、この底部から上記中皿の周側壁に沿って延設されて上記中皿収容凹部の壁面との間に隙間を形成するフランジおよび該フランジから上記中皿収容凹部の壁面に向かって突出するリブを有する側部とからなり、上記中皿収容凹部の開口部には、この開口近傍に設けられたヒンジを介して、環状の中蓋が開閉自在に取り付けられ、上記中蓋は、その外周が上記開口に沿った形状に形成され、かつ、その内周が上記中皿の周側壁に沿った形状に形成されて、この中蓋における上記中皿の周側壁に接する側の端面には、環状の弾性部材が配設されているとともに、上記中皿収容凹部の壁面との間に隙間を形成する可撓性緩衝材のフランジが、この可撓性緩衝材の側面周方向に不連続で、かつ、上記中皿の上面視中心を挟んで対称となる位置に対になるように形成されており、上記中皿、その周側壁の下部が上記可撓性緩衝材側部のフランジの内周に嵌入されて位置決めされ、その周側壁の上端に上記弾性部材を介して上記中蓋を当接させることにより、上記中皿収容凹部内に着脱可能に収容保持されていることを特徴とする化粧料容器。
  2. 上記略カップ状の可撓性緩衝材の側部におけるフランジおよびリブの容器上下方向の上端位置が、上記可撓性緩衝材底部のクッション部の頂点より上で、かつ、上記中皿の周側壁の高さの中間点より下の位置になるように形成されている請求項1記載の化粧料容器。
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