JP7068810B2 - コンパクト容器 - Google Patents
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Description
本発明に係るコンパクト容器は、内容物が収容されるとともに、前記内容物の減少に伴い減容変形可能な可撓性を有する内容器と、前記内容器の内部を封止し、前記内容器内に連通する連通孔が形成された内蓋と、前記内蓋の上方に設けられ、前記内蓋との間に前記連通孔に連通する連絡空間を画成するとともに、前記連絡空間に連通して前記内容物を吐出させる吐出孔が形成された中蓋と、前記連通孔と前記連絡空間との連通、およびその遮断を切り替える第1弁体と、前記吐出孔と前記連絡空間との連通、およびその遮断を切り替える第2弁体と、を備え、前記中蓋は、前記連絡空間を画成するとともに弾性変形可能に形成され、弾性変形することで前記連絡空間の内圧を増減させる操作部を備え、前記操作部が下方移動して前記連絡空間の内圧が上昇したときに、前記第1弁体は前記連通孔と前記連絡空間との連通を遮断し、かつ、前記第2弁体は前記吐出孔と前記連絡空間とを連通させ、前記操作部が上方移動して前記連絡空間の内圧が下降したときに、前記第2弁体は前記吐出孔と前記連絡空間との連通を遮断し、かつ、前記第1弁体は前記連通孔と前記連絡空間とを連通させ、前記内蓋の下面には、前記内蓋の径方向に延びるとともに、前記内容器の内部における外周部分と前記連通孔との間を連通させる連通路が形成されている。
したがって、内容物の吐出量の調整が容易である。
この構成によれば、内容器が突起よりも先に弁座部に密着するのを抑制できる。これにより、連通孔と連通路との間の連通が遮断されるのを抑制し、内容物を効果的に使い切ることができる。
<第1実施形態>
図1および図2に示すように、本実施形態のコンパクト容器10は、平面視円形状の扁平容器である。コンパクト容器10は、外殻体11と、内容器12と、内蓋13と、中蓋14と、第1弁体15と、第2弁体16と、を備える。
外殻体11は、内容器12、内蓋13、中蓋14および弁体15,16を内部に収容する。つまりコンパクト容器10のうち、外殻体11以外の部材は、外殻体11の内部に収容される。外殻体11は、底部材21と、蓋部材22と、を備える。底部材21は、有底円筒状である。蓋部材22は、有頂円筒状である。蓋部材22は、底部材21に対して回転軸R回りに回動可能に取り付けられている。
上下方向Zから見た平面視で、容器軸Oに直交する方向を径方向と呼ぶ。径方向に沿って容器軸Oに接近する方向を径方向内側と呼び、容器軸Oから離間する方向を径方向外側と呼ぶ。径方向のうち、回転軸Rに平行な方向を左右方向Yと呼び、回転軸Rに直交する方向を前後方向Xと呼ぶ。前後方向Xに沿って、容器軸Oから回転軸Rへ向かう方向を後方と呼び、回転軸Rから容器軸Oへ向かう方向を前方と呼ぶ。
容器軸O回りに周回する方向を周方向と呼ぶ。
筒状壁部24の前方端部には、係合空間25が設けられている。係合空間25は、前方および上方に向けて開口している。係合空間25は、前方を向く後壁部26と、上方を向く底壁部27と、により画成されている。
底部材21は、底板部23から上方に延びる係合板部(図示省略)を備える。係合板部は、周方向に沿って等間隔に複数形成されている。係合板部の表裏面は、径方向と直交するように配置される。係合板部の上端部には、径方向内側に突出する係合爪が設けられる。
蓋部材22は、容器軸Oと同軸に配置された円板状の天板部33と、天板部33の外周縁から下方に延びる円筒状の筒部34と、を備える。蓋部材22の天板部33の下面には、鏡Mが固定される。
係合片35の下端部には、後方に向けて突出するとともに、底部材21に形成された第1係合部29に対して離脱可能にアンダーカット嵌合される第2係合部36が形成されている。第1係合部29に対して第2係合部36が下方から係合することによって、蓋部材22は閉状態でロックされる。
プッシュピース37は、係合片35よりも前方に配置された操作壁部38と、操作壁部38から後方に向けて突設され、ガイド壁部28の傾斜面上に位置する解除突起39と、操作壁部38の下端部から後方に向けて突設され、底壁部27に載置されるベース部40と、を備える。プッシュピース37は、後方に向けて押し込まれたときに、底部材21および蓋部材22に対して後方へ移動可能である。
なお、プッシュピース37は、後方に移動したときに、解除突起39の復元変形によって、前方に向けて復元移動する。
内蓋円板部48は、容器軸Oと同軸に配置された円板状である。内蓋円板部48は、内容器12の上方の開口を覆っている。内蓋円板部48の内周縁には、装着部51が形成されている。装着部51は、容器軸Oと同軸のリング状に形成されている。具体的に、装着部51は、内蓋円板部48の内周縁から径方向内側に向かうに従い上方に延在した後、下方に屈曲されている。装着部51は、内蓋円板部48よりも薄肉に形成されている。
内側筒部49は、内蓋円板部48の外周縁から上方に延びる円筒状である。
外側筒部50は、内側筒部49よりも径方向外側において、容器軸Oと同軸に配置された円筒状である。外側筒部50の上端部は、内側筒部49の上端部に連結されている。
なお取付けリング43と、外側筒部50や内側筒部49の各下端と、の接触状態については、図示の例に限られない。例えば本実施形態では、取付けリング43が、係合筒部44よりも径方向の内側に張り出しておらず、内側筒部49の下端が、取付けリング43と接触していないが、取付けリング43が、係合筒部44よりも径方向の内側に張り出していて、内側筒部49の下端が、取付けリング43と接触していてもよい。また、外側筒部50の下端が、取付けリング43と接触していなくてもよい。
取付け筒部52は、容器軸Oと同軸の円筒状に形成されている。取付け筒部52は、装着部51内に嵌合している。
第1弁座部53は、取付け筒部52に対して径方向内側において、容器軸Oと同軸に配置された円筒状に形成されている。第1弁座部53は、取付け筒部52よりも小径とされた筒部53a(周壁部)と、筒部53aの上端部から径方向内側へ広がる弁座板53bと、を備える。筒部53aの下端部は、取付け筒部52の下端部に連結される。弁座板53bは、取付け筒部52の上端よりも下方に位置している。弁座板53bの中央部には、弁座板53bを上下方向Zに貫通する連通孔56が形成されている。このため弁座板53bは、リング状である。連通孔56は、容器軸Oと同軸に配置された円孔状である。連通孔56は、内容器12内に連通する。つまり、内蓋13には、内容器12内に連通する連通孔56が形成される。
連結環部55のうち、容器軸Oよりも前方に位置する部分には、第2弁座部67が配置される。第2弁座部67は、連結環部55において上方に突出する凸状である。第2弁座部67は有頂筒状である。図示の例において、第2弁座部67は、連結環部55に形成された窪み部78の底壁から、上方に向けて突設されている。図1に示すように、本実施形態において、第2弁座部67および窪み部78は、周方向に延びる円弧状をなす。但し、第2弁座部67および窪み部78の平面視形状は適宜変更が可能である。
操作部58は、上下方向Zから見て、後述する第1弁体15に重なる位置に配置される。
垂下筒部79は、容器軸Oに同軸に配置される。垂下筒部79は、操作部58の下面から下方へ向けて突設された円筒状である。垂下筒部79は、内筒59の径方向内側に嵌合し、かつ外周筒部54の径方向外側に嵌合する。垂下筒部79は、内筒59と外周筒部54とによって径方向で挟持されている。図示の例では、操作部58の下面に、外周筒部54の上端が当接している。
本実施形態では、弁筒84が、内蓋13の取付け筒部52内に嵌合している。弁筒84内には、第1弁座部53の筒部53aが配置される。弁筒84の下端は、筒部53aの下端部と、取付け筒部52の下端部と、を接続するリング状の連結部分に対して、連結部分の上方から当接する。
弁本体85は、弁筒84の上端部に連結される。弁本体85は、弁筒84内に配置される。弁本体85は、円板状の弁板と、弁板と弁筒84とを連結する複数の弾性脚と、を備える。弁本体85は、弁筒84に対して上下方向Zに移動可能である。第1弁座部53の弁座板53bが、弁本体85の弁板に対して、弁本体85の下方から当接する。
第2弁体16は、操作部58において吐出孔66の開口周縁部を含む部分により形成されている。本実施形態では第2弁体16が、操作部58のうち、筒状の規制壁部81に囲まれた部分に形成される。
外殻体11からリフィル容器17を取り外す際、使用者は、底部材21の係合板部の係合爪と、装着リング57の周溝との係合状態を解除する。
コンパクト容器10が未使用状態の場合、内容物は、収容空間45内にのみ収容されており、連絡空間65には、例えば空気が充填されている。
まず、使用者は、プッシュピース37を操作して、外殻体11の蓋部材22を開く。操作部58を上方から押圧して、下方に窪ませるように弾性変形させる。操作部58が下方に窪むように弾性変形すると連絡空間65の容積が小さくなるため、連絡空間65の内圧が上昇する。つまり、操作部58の少なくとも一部が下方移動させられることにより、連絡空間65の内圧が上昇する。すると、連絡空間65の内圧によって第2弁体16が上方に向けて弾性的に膨出変形して第2弁座部67から離間し、吐出孔66の閉塞状態が解除され、連絡空間65内の空気の一部が吐出孔66から外部へと排出される。その後、第2弁体16が復元変形して第2弁座部67に着座し、吐出孔66を閉塞する。このとき、第1弁体15は連絡空間65から収容空間45への流体の移動を遮断するため、第1弁体15によって連通孔56が閉塞されており、連絡空間65内の空気が連通孔56から収容空間45に流れることが抑制される。このように、操作部58が下方移動して連絡空間65の内圧が上昇したときに、第1弁体15は連通孔56と連絡空間65との連通を遮断し、かつ、第2弁体16は吐出孔66と連絡空間65とを連通させる。
したがって、本実施形態のコンパクト容器10は、内容物の吐出量の調整が容易である。
この構成によれば、内容器12の減容変形が外周側まで伝播する前に、内容器12が内蓋円板部48に密着したとしても、内容器12の内部における外周部分と連通孔56との間の連通が連通路101を通して確保される。これにより、操作部58の操作に伴う内容器12から連通孔56への内容物の流通が阻害されるのを抑制でき、内容器12の内容物を効果的に使い切ることができる。
この構成によれば、内容器12が突起100よりも先に筒部53aに密着するのを抑制できる。これにより、連通孔56と連通路101との間の連通が遮断されるのを抑制し、内容物を効果的に使い切ることができる。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、以下の説明では、上述した実施形態と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
図6に示すコンパクト容器10において、内蓋円板部48の下面には、複数(例えば、4本ずつ)の第1突起200及び第2突起201が周方向に交互に配列されている。各突起200,201の径方向の長さ及び周方向の幅は、互いに同等とされている。本実施形態では、隣り合う突起200,201と内蓋円板部48の下面とで画成された部分が、連通路101を構成している。
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
図7に示すコンパクト容器10において、確認孔31には、確認窓301が嵌め込まれている。確認窓301は、光透過性を有する材料(透明材料や半透明材料)により形成されていることが好ましい。なお、底部材21の全体が光透過性を有する材料で形成されている場合には、確認孔31や確認窓301を設けなくてもよい。
上述した実施形態では、操作部58のうち上下方向Zから見て第1弁体15に重なる部分を押圧操作する(付勢部91により付勢される)構成について説明したが、この構成のみに限られない。操作部58のうち、上下方向Zから見て第1弁体15に重ならない部分を押圧操作する構成でもよい。この場合、操作部58のうち、第1弁体15の周囲を押圧操作する構成等であってもよい。
付勢部は、内蓋13と中蓋14の間に配置されなくてもよい。
操作部は、上方に向けて膨出するボタン状またはドーム状であってもよい。
また、内容器12の形状は、特に限定されず、例えば、楕円筒状であってもよいし、角筒状であってもよい。
また、内容器12と内蓋13と中蓋14とは、リフィル容器17を構成していなくてもよい。すなわち、内容物を使い切った際に、内容器12を交換できない構成であってもよい。
吐出孔66が、操作部58に形成されていなくてもよい。例えば、装着リング57に、径方向内側に向けて突出するとともに連絡空間65を画成するフランジを設け、このフランジに吐出孔66を設けてもよい。
吐出孔66が、1つだけ形成されていてもよい。
第2弁体16が、操作部58によって形成されていなくてもよく、第2弁体16を、操作部58とは別の部材によって形成してもよい。
内容物が連通孔56を通して連絡空間65に流出することにともなって、内容器12が減容しなくてもよい。内容器12として、可撓性を有さない構成を採用してもよい。
操作部58に薄肉部64が形成されなくてもよい。
12…内容器
13…内蓋
14…中蓋
15…第1弁体
16…第2弁体
53…第1弁座部(弁座部)
56…連通孔
66…吐出孔
58…操作部
100…突起
101…連通路
200…第1突起
201…第2突起
Claims (2)
- 内容物が収容されるとともに、前記内容物の減少に伴い減容変形可能な可撓性を有する内容器と、
前記内容器の内部を封止し、前記内容器内に連通する連通孔が形成された内蓋と、
前記内蓋の上方に設けられ、前記内蓋との間に前記連通孔に連通する連絡空間を画成するとともに、前記連絡空間に連通して前記内容物を吐出させる吐出孔が形成された中蓋と、
前記連通孔と前記連絡空間との連通、およびその遮断を切り替える第1弁体と、
前記吐出孔と前記連絡空間との連通、およびその遮断を切り替える第2弁体と、を備え、
前記中蓋は、前記連絡空間を画成するとともに弾性変形可能に形成され、弾性変形することで前記連絡空間の内圧を増減させる操作部を備え、
前記操作部が下方移動して前記連絡空間の内圧が上昇したときに、前記第1弁体は前記連通孔と前記連絡空間との連通を遮断し、かつ、前記第2弁体は前記吐出孔と前記連絡空間とを連通させ、
前記操作部が上方移動して前記連絡空間の内圧が下降したときに、前記第2弁体は前記吐出孔と前記連絡空間との連通を遮断し、かつ、前記第1弁体は前記連通孔と前記連絡空間とを連通させ、
前記内蓋の下面には、前記内蓋の径方向に延びるとともに、前記内容器の内部における外周部分と前記連通孔との間を連通させる連通路が形成されているコンパクト容器。 - 前記内蓋は、前記連通孔を画成するとともに、前記第1弁体が接離可能とされた弁座部を備え、
前記内蓋の下面には、下方に突出するとともに、径方向に延在して前記内蓋の下面とともに前記連通路を画成する突起が形成され、
前記弁座部の下面は、前記突起の下端よりも上方に位置している請求項1に記載のコンパクト容器。
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