JP6981556B2 - アンテナ装置及び通信装置 - Google Patents
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Description
基板と、
前記基板に設けられた放射素子及びグランド導体を含むパッチアンテナと、
平面視において前記放射素子と重なるように配置され、前記放射素子から見て前記グランド導体とは反対側に配置された誘電体部材と、
前記誘電体部材を封止する封止樹脂と
を有し、
前記誘電体部材の誘電率が前記封止樹脂の誘電率より高く、
前記放射素子の法線方向を高さ方向としたとき、前記誘電体部材の平断面の幾何中心を高さ方向に連ねる線が前記放射素子の法線方向に対して傾斜しており、
前記誘電体部材の形状は平行六面体であるアンテナ装置が提供される。
筐体と、
前記筐体に収容されたアンテナ装置と
を有し、
前記アンテナ装置は、
基板と、
前記基板に設けられた放射素子及びグランド導体を含むパッチアンテナと
を有し、
前記筐体は、両側で誘電率が異なり、相互に平行に配置された2つの境界面を含んでおり、前記2つの境界面の間の相対的に高誘電率の領域と、前記2つの境界面の外側の相対的に低誘電率の領域とが前記2つの境界面によって前記放射素子の面内方向に仕切られており、前記2つの境界面は前記放射素子の上面に対して傾斜しており、平面視において前記高誘電率の領域の少なくとも一部分は前記放射素子の一部分と重なっている通信装置が提供される。
図1から図3までの図面を参照して、第1実施例によるアンテナ装置について説明する。
図1は、第1実施例によるアンテナ装置の斜視図である。誘電体からなる基板10の一方の面である上面に放射素子11が配置されており、内層にグランド導体15が配置されている。放射素子11とグランド導体15とがパッチアンテナを構成する。放射素子11は正方形の平面形状を持つ。放射素子11の上面に平行で、放射素子11の隣り合う2つの辺に平行な方向を、それぞれx軸方向及びy軸方向とし、放射素子11の法線方向をz軸方向とするxyz直交座標系を定義する。また、放射素子11の法線方向を高さ方向と定義する。なお、放射素子11の平面形状を長方形、円形等にしてもよい。
第1実施例では、放射素子11の上に配置された誘電体部材20が基板10に対して傾斜している。放射素子11から放射された電波は、相対的に誘電率の高い空間を優先的に伝搬する。誘電体部材20の誘電率は大気の誘電率より高いため、放射素子11から放射された電波は、誘電体部材20の傾斜している方向に偏って伝搬する傾向を示す。このため、放射素子11の正面方向に対して傾いた方向のアンテナゲインを、正面方向のアンテナゲインより高めることができる。
次に、図4から図6までの図面を参照して、第2実施例によるアンテナ装置について説明する。以下、第1実施例によるアンテナ装置(図1、図2)と共通の構成については説明を省略する。
第2実施例においては、誘電体部材20のx軸の正の方向を向く側面が底面に対して垂直であるが、x軸の負の方向を向く側面は、第1実施例と同様にxy面に対して傾斜している。このため、放射素子11から上方(z軸の正の方向)を見たとき、誘電体部材20はx軸の正の側に偏って配置されている。その結果、第1実施例の場合と同様に、正面から傾いた方向のアンテナゲインを高めることができる。
図6は、第2実施例によるアンテナ装置のシミュレーション結果を示すグラフである。横軸は法線方向からの傾斜角度θxを単位「度」で表し、縦軸はアンテナゲインを単位「dB」で表す。図6のグラフ中の実線に付されたカッコつきの数字は、左側から順番に、誘電体部材20の底面の短辺の長さW、高さH、水平変位量dx、傾斜角度θiを示している。なお、長さW、高さH、水平変位量dxの単位は「mm」であり、傾斜角度θiの単位は「度」である。参考のために、誘電体部材20の形状を直方体にした場合のアンテナゲインを破線で示す。誘電体部材20が直方体の場合には、傾斜角度θx=0°、すなわち放射素子11の正面方向のアンテナゲインが最大になる。
次に、図7A及び図7Bを参照して第3実施例によるアンテナ装置について説明する。以下、第1実施例によるアンテナ装置(図1、図2)及び第2実施例によるアンテナ装置(図4、図5)と共通の構成については説明を省略する。
次に、図8から図10Bまでの図面を参照して第4実施例によるアンテナ装置について説明する。以下、第1実施例から第3実施例までの各実施例によるアンテナ装置と共通の構成については説明を省略する。
第4実施例では9個の構成単位25(図8)を3行3列の行列状に配置したが、構成単位25の個数は9個以外にしてもよい。例えば、複数の構成単位25を行列状に配置するとよい。例えば、12個の構成単位25を3行4列の行列状に配置してもよく、16個の構成単位25を4行4列の行列状に配置してもよい。なお、配置の態様は、必ずしも行列状である必要はなく、複数の構成単位25を三角格子の格子点に対応する位置に配置してもよい。
次に、図11を参照して第5実施例によるアンテナ装置について説明する。以下、第2実施例によるアンテナ装置(図4、図5)と共通の構成については説明を省略する。
次に、図12Aを参照して第6実施例によるアンテナ装置について説明する。以下、第1実施例によるアンテナ装置(図1、図2)と共通の構成については説明を省略する。
図12Bは、第6実施例の変形例によるアンテナ装置の断面図である。第6実施例によるアンテナ装置の誘電体部材20の形状は平行六面体であるが、図12Bに示した変形例によるアンテナ装置の誘電体部材20は、例えば楕円の長軸を回転軸として得られる回転楕円体を、長軸に対して斜めに二分割して得られる形状を有する。切断面が底面に相当する。
次に、図13Aを参照して第7実施例によるアンテナ装置について説明する。以下、第1実施例によるアンテナ装置(図1、図2)と共通の構成については説明を省略する。
図13Bは、第7実施例の変形例によるアンテナ装置の断面図である。本変形例では、誘電体部材20として、第6実施例の変形例(図12B)によるアンテナ装置の誘電体部材20と同一の形状のものが用いられる。本変形例のように、底面と任意の曲面で構成された誘電体部材20内に無給電素子21を配置してもよい。
次に、図15Aを参照して第8実施例による通信装置について説明する。以下、第1実施例によるアンテナ装置(図1、図2)と共通の構成については説明を省略する。
第8実施例では、筐体35の一部分である高誘電率部分35Aが、第1実施例によるアンテナ装置の誘電体部材20と同様の機能を持つ。このため、第8実施例においても第1実施例の場合と同様に、放射素子11の正面方向に対して傾いた方向のアンテナゲインを、正面方向のアンテナゲインより高めることができる。
図15Bは、第8実施例の変形例による通信装置の部分断面図である。第8実施例では、高誘電率部分35Aが2つの低誘電率部分35Bの間に配置されている。これに対して本変形例では、高誘電率部分35Aと低誘電率部分35Bとが1つの境界面36によって仕切られている。第8実施例による通信装置の境界面37(図15A)に相当する境界面は存在しない。境界面36と放射素子11との位置関係は、第8実施例によるアンテナ装置(図15A)の境界面36と放射素子11との位置関係と同一である。境界面36は、第2実施例によるアンテナ装置の誘電体部材20(図4、図5)の傾斜した側面と同様の機能を持つ。
次に、図16を参照して第9実施例による通信装置について説明する。
第9実施例では、放射素子11から放射された電波が、金属等の筐体35で遮蔽されることなく、開口45を通って筐体35の外側の空間に放射される。開口45の各々は、平面視において放射素子11が配置された領域から、誘電体部材20の傾斜方位に向かって延びた長い形状を有するため、放射素子11の法線方向から傾いた方向に放射される電波を筐体35の外に効率的に放射させることができる。開口45は、対応する放射素子11の3dBビーム幅の範囲を包含する大きさ及び形状とすることが好ましい。
第9実施例では、開口45の形状を楕円またはレーストラック型にしているが、他の形状としてもよい。第9実施例では、開口45を開放させた状態にしているが、開口45を誘電体部材で塞いでもよい。
11 放射素子
12 給電線
13 ビア導体
15 グランド導体
17 接着剤層
20 誘電体部材
21 無給電素子
22 傾斜方位
25 構成単位
30 封止樹脂
35 筐体
35A 高誘電率部分
35B 低誘電率部分
36、37 境界面
38、39 スリット
40 アンテナ装置
41、42 スリットの側面
45 開口
Claims (11)
- 基板と、
前記基板に設けられた放射素子及びグランド導体を含むパッチアンテナと、
平面視において前記放射素子と重なるように配置され、前記放射素子から見て前記グランド導体とは反対側に配置された誘電体部材と、
前記誘電体部材を封止する封止樹脂と
を有し、
前記誘電体部材の誘電率が前記封止樹脂の誘電率より高く、
前記放射素子の法線方向を高さ方向としたとき、前記誘電体部材の平断面の幾何中心を高さ方向に連ねる線が前記放射素子の法線方向に対して傾斜しており、
前記誘電体部材の形状は平行六面体であるアンテナ装置。 - 基板と、
前記基板に設けられた放射素子及びグランド導体を含むパッチアンテナと、
平面視において前記放射素子と重なるように配置され、前記放射素子から見て前記グランド導体とは反対側に配置された誘電体部材と、
前記誘電体部材を封止する封止樹脂と
を有し、
前記誘電体部材の誘電率が前記封止樹脂の誘電率より高く、
前記放射素子の法線方向を高さ方向としたとき、前記誘電体部材の平断面の幾何中心を高さ方向に連ねる線が前記放射素子の法線方向に対して傾斜しており、
前記誘電体部材は、前記基板側を向く底面、及び前記底面とは反対側を向く四角形の上面、及び前記底面と前記上面とを接続する側面を有し、前記上面の隣り合う少なくとも2つの辺に接続された2つの側面は、前記底面に対して垂直であり、残りの少なくとも1つの側面は前記底面に対して傾斜しているアンテナ装置。 - 基板と、
前記基板に設けられた放射素子及びグランド導体を含むパッチアンテナと、
平面視において前記放射素子と重なるように配置され、前記放射素子から見て前記グランド導体とは反対側に配置された誘電体部材と、
前記誘電体部材を封止する封止樹脂と、
前記誘電体部材に設けられ、前記放射素子と結合する無給電素子と
を有し、
前記誘電体部材の誘電率が前記封止樹脂の誘電率より高く、
前記放射素子の法線方向を高さ方向としたとき、前記誘電体部材の平断面の幾何中心を高さ方向に連ねる線が前記放射素子の法線方向に対して傾斜しているアンテナ装置。 - 基板と、
前記基板に設けられた放射素子及びグランド導体を含むパッチアンテナと、
平面視において前記放射素子と重なるように配置され、前記放射素子から見て前記グランド導体とは反対側に配置された誘電体部材と、
前記誘電体部材を封止して前記誘電体部材の脱落を抑制する封止樹脂と
を有し、
前記誘電体部材の誘電率が前記封止樹脂の誘電率より高く、
前記放射素子の法線方向を高さ方向としたとき、前記誘電体部材の平断面の幾何中心を高さ方向に連ねる線が前記放射素子の法線方向に対して傾斜しているアンテナ装置。 - 基板と、
前記基板に設けられた放射素子及びグランド導体を含むパッチアンテナと、
平面視において前記放射素子と重なるように配置され、前記放射素子から見て前記グランド導体とは反対側に配置された誘電体部材と、
前記基板の上に配置され、前記誘電体部材を封止する封止樹脂と
を有し、
前記誘電体部材の誘電率が前記封止樹脂の誘電率より高く、
前記放射素子の法線方向を高さ方向としたとき、前記誘電体部材の平断面の幾何中心を高さ方向に連ねる線が前記放射素子の法線方向に対して傾斜しているアンテナ装置。 - 1つの前記放射素子及び1つの前記誘電体部材が1つの構成単位となり、複数の前記構成単位が前記基板に設けられてアレイアンテナが構成されており、複数の前記誘電体部材の各々の平断面の幾何中心を高さ方向に連ねる線が、前記アレイアンテナの幾何中心から見て外側に向かって傾斜している請求項1乃至5のいずれか1項に記載のアンテナ装置。
- 筐体と、
前記筐体に収容されたアンテナ装置と
を有し、
前記アンテナ装置は、
基板と、
前記基板に設けられた放射素子及びグランド導体を含むパッチアンテナと
を有し、
前記筐体は、両側で誘電率が異なり、相互に平行に配置された2つの境界面を含んでおり、前記2つの境界面の間の相対的に高誘電率の領域と、前記2つの境界面の外側の相対的に低誘電率の領域とが前記2つの境界面によって前記放射素子の面内方向に仕切られており、前記2つの境界面は前記放射素子の上面に対して傾斜しており、平面視において前記高誘電率の領域の少なくとも一部分は前記放射素子の一部分と重なっている通信装置。 - 前記2つの境界面のうち一方の境界面は、前記放射素子から法線方向に遠ざかるに従って、平面視において前記放射素子の外側から内側に入り込むように傾斜しており、前記一方の境界面の前記放射素子側が、前記高誘電率の領域である請求項7に記載の通信装置。
- 前記低誘電率の領域は大気である請求項7または8に記載の通信装置。
- 筐体と、
前記筐体に収容されたアンテナ装置と
を有し、
前記アンテナ装置は、
基板と、
前記基板に設けられた放射素子及びグランド導体を含むパッチアンテナと
を有し、
前記筐体は、相対的に誘電率が高い高誘電率部分と、相対的に誘電率が低い低誘電率部分とを含み、前記高誘電率部分と前記低誘電率部分とが境界面を挟んで接しており、前記高誘電率部分と前記低誘電率部分とは、前記境界面によって前記放射素子の面内方向に仕切られており、前記境界面は前記放射素子の上面に対して傾斜しており、平面視において前記境界面の少なくとも一部分は前記放射素子の一部分と重なっている通信装置。 - 前記境界面は、前記放射素子から法線方向に遠ざかるに従って、平面視において前記放射素子の外側から内側に入り込むように傾斜しており、前記境界面の前記放射素子側の領域に前記高誘電率部分が配置されている請求項10に記載の通信装置。
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