JP3663989B2 - 複共振型誘電体アンテナ及び車載無線装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は主としてマイクロ波、ミリ波帯における移動体通信用無線機器に使用されるアンテナのうち、特に車に搭載された無線装置に対応した複共振型誘電体アンテナ及び車載無線装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の移動体通信機器用アンテナとしては、特開平7−249933号公報に記載の2周波共用マイクロストリップアンテナが知られている。
【0003】
以下図面を用い従来のアンテナの構成を説明する。図25において、101、102は放射導体、103は切り欠き、104,105、106は誘電体基板、107は地導体、108は矩形スロット、109は円管スロット、110、111はマイクロストリップ線路、112はハイブリッド回路である。
【0004】
以上のような構成で以下その動作を説明する。誘電体基板104上の切り欠き103を有する放射導体101に、第1の周波数帯の送信信号を誘電体基板106に形成したマイクロストリップ線路113から、円管スロット109を介し電磁的に結合し放射導体101に給電し励振させ、第1の周波数帯の円偏波型の電磁波を放射する。第2の周波数帯で到来した電磁波は、誘電体基板105に形成した放射導体102を励振し、2つの矩形スロットを介しマイクロストリップ線路110、111と結合する。
【0005】
マイクロストリップ線路110、111は位相として90°離れた位置に設けられているため、円偏波形式の電磁波を効率良く受波し、ハイブリッド回路112を通じ、図示していない高周波送受信部と高周波信号の送受信が可能となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記の従来のアンテナにおいては、送受信の周波数帯の異なる円偏波アンテナが実現できるが、送受信したい無線サービスに応じて、要求される周波数帯域や偏波形式、あるいは指向特性に対応できるものではない。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の複共振型誘電体アンテナは、第1の周波数帯の電磁波を送信または受信または送受信する第1のアンテナ電極を第1の誘電体ブロックに形成した第1の素子と、第1の周波数帯より低周波帯の第2の周波帯の電磁波を送信または受信または送受信する第2のアンテナ電極を第2の誘電体ブロックに形成した第2の素子を第1の素子の下部に積層化し地導体上に設置したアンテナにおいて、地導体の片面をグランド面にし、他面に第1の素子へ給電する第1の給電線路と第2の素子へ給電する第2の給電線路を形成し、第2の素子の例えばアンテナ電極の中央部に設けた貫通孔と第1の素子の給電点に設けた貫通孔と地導体に設けたスルーホールに挿入した第1の給電ピンにより、前記地導体の第1の給電線路と第1のアンテナ電極を電気的に接続し、第2の素子の給電点に設けた貫通孔と地導体に設けたスルーホールに挿入した第2の給電ピンにより、前記地導体の第2の給電線路と第2のアンテナ電極を電気的に接続し、かつ第2の素子に設けた第1の給電ピンが挿入される貫通孔を、第2の素子のアンテナ動作時における電束が少ない位置に設けることで、第1のアンテナ電極と第2のアンテナ電極間の相互作用の影響を低減した小型な複共振型誘電体アンテナを実現できる。
【0008】
また、各々アンテナ電極に縮退分離素子を設ける事で円偏波に対応する事が可能となる。
【0009】
また、第1および第2の誘電体ブロックを比誘電率が異なる2種類の誘電体ブロックから構成し、かつ各々の誘電体ブロックの断面形状を変更する事により、要求される仕様に対応した指向特性を制御できる小型な複共振型誘電体アンテナを実現することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
請求項に記載の発明は、第1のアンテナ電極を第1の誘電体ブロックに形成した第1の素子と、前記第1のアンテナ電極より低い周波数帯の電磁波を送信または受信または送受信する第2のアンテナ電極を第2の誘電体ブロックに形成した第2の素子とを有し、前記第2の素子を前記第1の素子の下部に積層化し地導体上に設置したアンテナであって、前記地導体は、第1の基板及び第2の基板を含む構成であって、前記第1の基板及び第2の基板共に、アンテナに近い面をグランド面にし、他面に、第1の基板には第2の素子へ給電する第2の給電線路を形成し第2の基板には第1の素子へ給電する第1の給電線路を形成し、同軸線路の内導体を前記第1の素子に設けた第1の貫通孔に挿入し前記第1のアンテナ電極に電気的に接続し、前記第2の素子に設けた第2の貫通孔に挿入した前記同軸線路の外導体により前記第2のアンテナ電極と前記第2の給電線路を電気的に接続し、前記同軸線路の外導体を第2の周波数成分を除去する分離素子に挿入し、前記同軸線路の内導体を前記第2の基板に設けたスルーホールに挿入し前記第1の給電線路に電気的に接続した複共振型誘電体アンテナであり、小型な複共振型誘電体アンテナを実現できる。
【0018】
請求項に記載の発明は、第1のアンテナ電極を第1の誘電体ブロックに形成した第1の素子と、前記第1のアンテナ電極より低周波数帯の電磁波を送信または受信または送受信する第2のアンテナ電極を第2の誘電体ブロックに形成し第1の素子の下部に積層化した第2の素子と、前記第2のアンテナ電極より低周波帯の電磁波を送信または受信または送受信する第3のアンテナ電極を第3の誘電体ブロックに形成し第2の素子の下部に積層化した第3の素子とを地導体上に設置したアンテナであって、前記地導体は、第1の基板、第2の基板及び第3の基板を含んだ構成であって、前記第1の基板、第2の基板及び第3の基板共に、アンテナに近い面をグランド面にし、他面に、第1の基板には第3の素子へ給電する第3の給電線路を形成し、第2の基板には第2の素子へ給電する第2の給電線路を形成し、第3の基板には第3の素子へ給電する第3の給電線路を形成し、同軸線路の内導体を前記第1の素子に設けた第1の貫通孔に挿入し前記第1のアンテナ電極に電気的に接続し、前記第2の素子に設けた第2の貫通孔に挿入した同軸線路の第2の外導体により前記第2のアンテナ電極と前記第2の給電線路を電気的に接続し、前記第3の素子に設けた第3の貫通孔に挿入した前記同軸線路の第1の外導体により前記第3のアンテナ電極と前記第3の給電線路を電気的に接続し、同軸線路の第1の外導体を第3の周波数成分を除去する第1の分離素子に挿入し、同軸線路の第2の外導体を前記第2の基板に設けたスルーホールに挿入し前記第2の給電線路に電気的に接続し、同軸線路の第2の外導体を第2の周波数成分を除去する第2の分離素子に挿入し、同軸線路の内導体を前記第3の基板に設けたスルーホールに挿入し前記第1の給電線路に電気的に接続した複共振型誘電体アンテナであり、小型な3共振型誘電体アンテナを実現できる。
【0019】
請求項に記載の発明は、請求項1又は2記載の構成に対し、4分の1波長の扇状の先端短絡スタブを分離素子として用いた複共振型誘電体アンテナであり、小型な複共振型誘電体アンテナを安価な構成で実現できる。
【0033】
請求項に記載の発明は、請求項乃至のいずれか記載の複共振型誘電体アンテナと、前記複共振型誘電体アンテナに接続された高周波送受信部と、前記高周波送受信部に接続されベースバンド信号処理を行う信号処理部と、前記高周波送受信部と信号処理部とに接続された動作制御部と表示部やオペレーション部とを有し、前記高周波送受信部は、動作制御により周波数を変更するローカル信号源と、信号処理部が出力する変調信号をミキサによりローカル信号源の出力に応じ高周波数帯に周波数変換し複共振型誘電体アンテナに出力する送信手段と、複共振型誘電体アンテナで受波した到来電波をミキサによりローカル信号源の出力に応じ特定の中間周波数帯に周波数変換する受信手段を有し、前記動作制御部は、オペレータ部の出力に応じ、高周波送受信部のローカル信号源の出力周波数帯を変更する手段と、信号処理部の処理方式を指定し、
前記信号処理部は、デジタルシグナルプロセッサやCPUなどのハードウェアで構成され、アナログデジタル変換器を有し高周波送受部の出力をデジタル変換し取りこむ手段と、デジタルアナログ変換器を有し出力信号である変調信号をアナログ変換し高周波送受信部に出力する手段、取りこんだデジタル信号からベースバンド信号処理手段を有し、これらの手段を動作制御部の指示によりソフトウェアの切り替えで変更する手段を有することで、複数の通信方式に応じて前記信号処理部の変調または復調機能を変化させることができ、一つ装置で複数のサービスを享受できる車載無線装置が実現できる。
【0036】
以下、本発明の実施の形態について、図1から図22を用いて説明する。
【0037】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1の複共振型誘電体アンテナの斜視図である。図1において、1は第1の素子、2は第2の素子、3は複共振型誘電体アンテナを配置する地導体、10は第1の素子1の表面に金属層で構成された第1のアンテナ電極、13は第1のアンテナ電極10に高周波信号を給電する第1の給電ピンである。複共振型誘電体アンテナは、第1の素子1と第2の素子2を接合する事で構成され、地導体3の大きさにも依存した放射指向特性、入力インピーダンス特性、偏波特性を有している。
【0038】
図2は図1の複共振型誘電体アンテナの構造を説明するための分解図で、図3は地導体3の裏面の構成を表している図である。図2及び図3において、12は第1の素子1のベース材料である第1の誘電体ブロック、11は第1の誘電体ブロック12の所定の位置に形成された第1の給電点で、具体的には第1の誘電体ブロック12の第1の給電点11の位置に貫通孔を設け、後述するように第1の給電ピン13を挿入し第1のアンテナ電極10と電気的に接続する事で第1の給電点11を構成する。また、地導体3の表面は電気的に接地されたグランド面36が形成されている。
【0039】
22は第2の素子2のベース材料である第2の誘電体ブロック、20は第2の誘電体ブロック22表面に形成された第2のアンテナ電極、24は貫通孔、21は第2の給電点で、第1の給電点11と同じように第2の給電ピン23で第2のアンテナ電極20と電気的に接続されている。
【0040】
第1の給電ピン13は、図2の点線に示すように、第1の給電点11、貫通孔24、地導体3に形成されたスルーホール30を介し、地導体3裏面の第1の給電線路32に接続され、第1の給電端子33から図示していない高周波送受信部と接続され、所望の電磁波の送信または受信を行う。
【0041】
同様に第2の給電ピン23は、第2の給電点21、スルーホール31を介し、第2の給電線路34に電気的に接続され図示していない高周波送受信部と接続され、所望の電磁波の送信または受信を行う。第1の給電ピン13は、貫通孔24により第2のアンテナ電極20とは電気的に分離されている。
【0042】
以上のような構成で以下その動作を説明する。第1の誘電体ブロック12と第2の誘電体ブロック22は同一の比誘電率からなる誘電体材料で板状に構成している。第1のアンテナ電極10が約半波長となる周波数帯の送信信号は、第1の給電端子33に接続された図示してない高周波送受信部から第1の給電線路32、第1の給電ピン13を介し、第1の給電点11へ伝えられ第1のアンテナ電極10を励振し、送信アンテナとして動作する。
一方、第1のアンテナ電極10がほぼ半波長となる周波数の到来電波により第1のアンテナ電極10は励振され、第1の給電点11を伝わり第1の給電ピン13から第1の給電線路32へ出力される事により、受信アンテナとして動作する。
【0043】
同じように、第2の誘電体ブロック22に形成された第2のアンテナ電極22と第2の給電ピン23、第2の給電線路34により、第2のアンテナ電極22の形状に応じた周波数帯での送受信アンテナとして動作する。
【0044】
第1の給電ピン13が通過する第2の誘電体ブロック22に形成された貫通孔24の位置は、第2の素子2が送受信アンテナとして動作する時に、電流が生じない位置、より詳しくは端部の電束より20%以下の部位に設ける。
【0045】
例えば、第2のアンテナ電極20の中央に設ける。このような位置の貫通孔24を設ける事で、第2の素子2と第1の給電ピン13との電磁的な結合状態を低減でき、第1の素子1と第2の素子2との相互作用によるアンテナ特性の劣化を低減する事が可能となる。
【0046】
第1の給電点11は第1のアンテナ電極10に対し最適な位置に設ける事で、第1の素子1はアンテナとして動作する。具体的には、第1の給電点11は第1のアンテナ電極10の中心からやや離れた位置に設けられる。
【0047】
第1の素子1で送受信する電磁波の周波数帯をf1、第2の素子2で送受信する周波数帯をf2とした場合、f1の方をf2より高周波に設定する。第1のアンテナ電極10と第2のアンテナ電極20の形状は、誘電体ブロック12,22の比誘電率と設定した周波数帯で決まるため、第1のアンテナ電極10の形状は第2のアンテナ電極20より小さくする事ができる。
【0048】
従って、第1の誘電体ブロック12の面積に対し、第1のアンテナ電極10の面積が小さいため、第1の誘電体ブロック12の中心に配置された第1の給電ピン13に対し、第1のアンテナ電極10の位置関係の調整が容易になり、全体形状を大きくすることなく第1の素子1をアンテナとして動作させるのに最適な位置に第1の給電点11を設定できる。
【0049】
なお、第1の誘電体ブロック12と第2の誘電体ブロック22の比誘電率は同じとして説明したが、第1の誘電体ブロック12の比誘電率をεr1、第2の誘電体ブロック22の比誘電率をεr2とした場合、εr2>εr1になるように構成しても良い。
【0050】
例えば、第1の素子1で5.8GHz帯の電磁波を、第2の素子2で1.5GHz帯の電磁波に対応する場合、第1の誘電体ブロック12と第2の誘電体ブロック22を同じ比誘電率で構成すると、第2のアンテナ電極20の形状は、第1のアンテナ電極10に比べ波長オーダに依存し大きくなり、結果として全体形状が大きくなる。εr2をεr1より大きくする事で、第2のアンテナ電極20を小さくする事が可能となり、結果として全体形状を小型にすることができる。
【0051】
また、第1の誘電体ブロック12及び第2の誘電体ブロック22の材料を温度特性の良い誘電体セラミックで構成する事で、車載アンテナなどの温度環境の厳しい部位でも適応する事が可能となる。
【0052】
なお、第2のアンテナ電極20への給電として、第2の給電ピン23を介し第2の給電線路34と接続していたが、第2の給電ピン23を無くし、スルーホール31をスロットとしてスロット給電法により第2の給電線路34と第2のアンテナ電極20を結合しても良い。また、第2の給電線路34を地導体3のグランド層36面側に形成し、第2のアンテナ電極20と電磁的に結合しても良い。
【0053】
(実施の形態2)
図4は本発明の実施の形態2の複共振型誘電体アンテナの斜視図である。図4において、25は第2のアンテナ電極20に設けられた縮退分離素子で、第2のアンテナ電極20の対角する2つの角の電極を所定の形状で切り欠いたものである。その他の構成は図2で説明した実施の形態1の構成と同じである。
【0054】
以上のような構成で以下その動作を説明する。車に搭載された車載無線装置で、例えばGPSサービスとVICSサービスを享受する場合、GPSでは1.5GHz帯の円偏波形式の電磁波を、VICSでは2.5GHz帯の直線偏波成分をの電磁波を受信する必要がある。f2として1.5GHz帯、f1として2.5GHz帯に対応させるようなアンテナ電極形状を形成した場合、第2の素子2は、第2のアンテナ電極20に縮退分離素子25を形成したため、円偏波形式の周波数f2の電磁波を効率良く受信する事が可能となる。
【0055】
一方、第1の素子1は、第1のアンテナ電極10に縮退分離素子25を設けていないため、直線偏波形式の周波数f1の電磁波を効率良く受信でき、前述のような複数のサービスに効率良く対応する事が可能となる。
【0056】
なお、縮退分離素子25を第2のアンテナ電極20に設ける構成を説明したが、送受信した2種類の周波数帯での偏波特性に応じて、第1のアンテナ電極10または第2のアンテナ電極20、あるいは両方に設けても良い。
【0057】
例えば、第1の素子1で5.8GHz帯の円偏波形式の自動料金収受サービスと、第2の素子で前記2.5GHz帯の直線偏波形式のVICSサービスを享受しても良い。また、図4ではアンテナ電極として矩形のパッチアンテナ素子を記載したが、円形のパッチアンテナ素子でも構わない。
【0058】
また、第1の誘電体ブロック12及び第2の誘電体ブロック22の材料を温度特性の良い誘電体セラミックで構成する事で、車載アンテナなどの温度環境の厳しい部位でも適応する事が可能となる。
【0059】
以上の構成により、2種類の周波数帯に対応した複共振型誘電体アンテナを構成する事が可能となり、また所望の偏波特性に対応させた小型な複共振型誘電体アンテナの実現が可能となる。
【0060】
なお、第2のアンテナ電極20への給電として、第2の給電ピン23を介し第2の給電線路34と接続していたが、第2の給電ピン23を無くし、スルーホール31をスロットとしてスロット給電法により第2の給電線路34と第2のアンテナ電極20を結合しても良い。また、第2の給電線路34を地導体3のグランド層36面側に形成し、第2のアンテナ電極20と電磁的に結合しても良い。
【0061】
(実施の形態3)
図5は本発明の実施の形態3の複共振型誘電体アンテナの断面図である。図5において、実施の形態1で説明した図1から図3の構成、あるいは実施の形態2で説明した図4の構成と異なる点は、第1の素子1及び第2の素子2が、各々2種類の誘電体ブロックから構成されている事であり、斜視図は例えば図1に示す形状になる。
【0062】
図5において、41は環状の誘電体ブロックA、42は表面に第1のアンテナ電極10あるいは第2のアンテナ電極20を形成した断面が台形形状で誘電体ブロックA41に勘合する形状の誘電体ブロックBである。誘電体ブロックA41と誘電体ブロックB42は異なる比誘電率の材料で構成する。また、誘電体ブロックB42の大きさは、表面に形成するアンテナ電極の形状より大きくする。
【0063】
以上のような構成で以下その動作を説明する。第1のアンテナ電極10または第2のアンテナ電極20から放射あるいは受信する電磁波の指向特性は、アンテナ電極と誘電体ブロックの形状およびこれらの位置関係、更には地導体3により変化する。
【0064】
即ち、指向特性はアンテナ電極と地導体3との間での電界ベクトルの向きに依存し、この電界ベクトルはアンテナ電極と誘電体ブロックの形状及び位置関係により変化するため、所望の指向特性を得るためには、これらの形状や位置関係を制御すれば良い。
【0065】
図6は、第1の素子1近傍における誘電体ブロックA41と誘電体ブロックB42の形状による電界ベクトルの変化を模式的に示した図ある。図6において、43は電界ベクトル、44は実施の形態1で示したような均一の誘電体ブロックにおける指向特性、45は誘電体ブロックA41と誘電体ブロックB42とによる指向特性である
第1のアンテナ電極10と地導体3との間の電界ベクトル43は、誘電体ブロックA41と誘電体ブロックB42の形状及び比誘電率の差により境界面でその向きが変化する。図6は、誘電体ブロックA41の比誘電率が誘電体ブロックB42に比して大きい場合であるが、境界面への入射角度に応じて電界ベクトル43の向きを変化させる。
【0066】
この電界ベクトル43の変化により、第1のアンテナ電極10の放射指向性は、指向特性44から指向特性45に変化し、結果として所定の指向特性を有するアンテナにする事が可能となる。
【0067】
第2のアンテナ電極20から発生する電界ベクトルも同様に、誘電体ブロックA41と誘電体ブロックB42の境界で、各々の比誘電率及び境界面の形状や方向に応じて屈折され、結果として指向特性が変化する。即ち誘電体ブロックA41と誘電体ブロックB42の比誘電率及び形状により、第1のアンテナ電極10と第2のアンテナ電極20の指向特性を制御することができる。
【0068】
車に搭載された車載無線装置で、例えば2.5GHz帯のVICSサービスと5.8GHz帯の自動料金収受サービスを享受する場合、特に、自動料金収受サービスは狭域通信方式を採用しているため、天頂方向に対し±90度方向の利得を数dB以上低減させた指向特性が要求される。一方、VICSサービスでは、逆に天頂方向に利得に対する水平面方向の利得の落ち込みをある程度以内に押さえた特性が要求される。
【0069】
第1のアンテナ電極10で5.8GHz帯を、第2のアンテナ電極20で2.5GHz帯に対応するような電極形状とし、誘電体ブロックA41と誘電体ブロックB42の比誘電率と形状を第1の素子1と第2の素子2毎で最適化することで、第1のアンテナ電極10の送受信する指向特性を狭域通信システムで要求される指向特性に、第2のアンテナ電極をVICSサービスに対応する事が可能となる。
【0070】
なお、誘電体ブロックA41及び誘電体ブロックB42の材料を温度特性の良い誘電体セラミックで構成する事で、車載アンテナなどの温度環境の厳しい部位でも適応する事が可能となる。
【0071】
なお、第2のアンテナ電極20への給電として、第2の給電ピン23を介し第2の給電線路34と接続していたが、第2の給電ピン23を無くし、スルーホール31をスロットとしてスロット給電法により第2の給電線路34と第2のアンテナ電極20を結合しても良い。また、第2の給電線路34を地導体3のグランド層36面側に形成し、第2のアンテナ電極20と電磁的に結合しても良い。
【0072】
以上の構成により、2つの誘電体ブロックの比誘電率や形状を変化させることで、指向特性を制御させた複共振型誘電体アンテナの実現が可能となる。
【0073】
(実施の形態4)
図7は本発明の実施の形態4の複共振型誘電体アンテナの断面図である。図7において、60は中心導体が第1の誘電体ブロック12の第1の貫通孔14を通る第1の給電ピン13で形成され第2の誘電体ブロック22の第2の貫通孔241を通る同軸管、地導体3は、第1の基板61と空間層63と第2の基板62の三層構造から構成され、361は第1の基板の表面に設けられた第1のグランド層、64は第2の基板62の表面に設けられ同軸管60の外導体72に電気的に接続された第2のグランド層、32は第2の基板62の裏面に設けられ第1の給電ピン13に電気的に接続された第1の給電線路、34は第1の基板61の裏面に設けられ電気的に外導体72に接続された第2の給電線路、65は第2の給電線路34の同軸管60近傍に設けられた第1の分離素子、15は第2の誘電体ブロック22の底部に設けられたグランド電極である。
【0074】
第1の分離素子65は、第2の素子2が送受信する周波数帯f2に対し、波長の1/4の高さを有する管状の構造体で構成する事で、外導体72の外側の面を伝わった周波数f2の高周波信号の第1の給電線路32、第2のグランド層64への伝送を制限する事ができる。
【0075】
以上のような構成で以下その動作を説明する。第1のアンテナ電極10が約半波長となる周波数帯f1の送信信号は、第1の給電線路32、第1の給電ピン13を介し第1のアンテナ電極10を励振し、送信アンテナとして動作する。
【0076】
一方、第1のアンテナ電極10がほぼ半波長となる周波数の到来電波により第1のアンテナ電極10は励振され、第1の給電ピン13から第1の給電線路32へ出力される事により、受信アンテナとして動作する。第1の素子1は、第2のアンテナ電極20をグランド基準としアンテナとして動作する。
【0077】
また、第2のアンテナ電極20が約半波長となる周波数帯f2の送信信号は、第2の給電線路34、外導体72を介し第2のアンテナ電極20を励振し、送信アンテナとして動作する。一方、第2のアンテナ電極20がほぼ半波長となる周波数の到来電波により第2のアンテナ電極20は励振され、外導体72から第2の給電線路34へ出力される事により、受信アンテナとして動作する。第2の素子2は、グランド電極15をグランド基準としアンテナとして動作する。
【0078】
また、第1の分離素子65により、周波数帯f2の信号の第1の給電線路32への出力は大きく減衰され、第2のアンテナ電極への第1の給電線路32の影響が緩和され、動作が安定する。
【0079】
なお、第1の誘電体ブロック12及び第2の誘電体ブロック22の材料を温度特性の良い誘電体セラミックで構成する事で、車載アンテナなどの温度環境の厳しい部位でも適応する事が可能となる。
【0080】
以上の構成により、第1のアンテナ電極10は第2のアンテナ電極20を高周波信号のグランド基準に、第2のアンテナ電極はグランド電極15をグランド基準にアンテナとして動作させる事が可能となり、また第1の分離素子65により影響する高周波信号を、第2のグランド面64や第1の給電線路32に伝わる事を防ぎアンテナ特性を向上させる事ができる。
【0081】
(実施の形態5)
図8は本発明の実施の形態5の複共振型誘電体アンテナの断面図、図9は地導体3の第1から第3の金属層のパターン図である。図8において、地導体3は、第1の金属層74と第1の基板61と第2の金属層75と第2の基板62と第3の金属層76との三層基板で構成され、32は第3の金属層76に設けられ給電ピン13に電気的に接続された第1の給電線路、34は外導体72から第2の金属層75の線路とスルーホール79を介して第3の金属層76の線路へと電気的に接続された第2の給電線路、65は第1の金属層75に設けられた1/4波長の扇状の先端短絡スタブからなる第1の分離素子、15は第2の誘電体ブロック22の底部に設けられたグランド電極である。
【0082】
第1の分離素子65は、第2の素子2が送受信する周波数帯f2に対し、1/4波長の先端短絡スタブで構成する事で、外導体72の外側の面を伝わった周波数f2の高周波信号の第1の給電線路32への伝送を制限する事ができる。
【0083】
以上のような構成で以下その動作を説明する。第1のアンテナ電極10が約半波長となる周波数帯f1の送信信号は、第1の給電線路32、第1の給電ピン13を介し第1のアンテナ電極10を励振し、送信アンテナとして動作する。
【0084】
一方、第1のアンテナ電極10がほぼ半波長となる周波数の到来電波により第1のアンテナ電極10は励振され、第1の給電ピン13から第1の給電線路32へ出力される事により、受信アンテナとして動作する。第1の素子1は、第2のアンテナ電極20をグランド面としてアンテナとして動作する。
【0085】
第2のアンテナ電極20が約半波長となる周波数帯f2の送信信号は、第2の給電線路34、外導体72を介し第2のアンテナ電極20を励振し、送信アンテナとして動作する。
【0086】
一方、第2のアンテナ電極20がほぼ半波長となる周波数の到来電波により第2のアンテナ電極20は励振され、外導体72から第2の給電線路34へ出力される事により、受信アンテナとして動作する。第2の素子2は、グランド電極15をグランド面としてアンテナとして動作する。
【0087】
また、第1の分離素子65により、周波数帯f2の信号の第1の給電線路32への出力は大きく減衰され、第2のアンテナ電極への第1の給電線路32の影響が緩和され、動作が安定する。
【0088】
なお、第1の誘電体ブロック12及び第2の誘電体ブロック22の材料を温度特性の良い誘電体セラミックで構成する事で、車載アンテナなどの温度環境の厳しい部位でも適応する事が可能となる。
【0089】
以上の構成により、第1のアンテナ電極10は第2のアンテナ電極20を高周波信号のグランド基準に、第2のアンテナ電極はグランド電極15をグランド基準にアンテナとして動作させる事が可能となり、また第1の分離素子65、第1の伝送線路、第2の伝送線路を多層基板上に構成することで安価な構造による複共振型誘電体アンテナの実現が可能になる。
【0090】
(実施の形態6)
図10は本発明の実施の形態6の複共振型誘電体アンテナの断面図である。図10において、601は中心導体が第1の誘電体ブロック12の第1の貫通孔14を通る第1の給電ピン13で形成され第2の誘電体ブロック22の第2の貫通孔241と第3の誘電体ブロック27の第3の貫通孔28を通る2重同軸管、地導体3は、第1の基板61と第1の空間層63と第2の基板62と第2の空間層67と第3の基板68の5層構造から構成され、361は第1の基板の表面に設けられた第1のグランド層、64は第2の基板62の表面に設けられ2重同軸管601の第1の外導体72に電気的に接続された第2のグランド層、69は第3の基板68の表面に設けられ2重同軸管601の第2の外導体73に電気的に接続された第3のグランド層、32は第3の基板68の裏面に設けられ給電ピン13に電気的に接続された第1の給電線路、34は第2の基板62の裏面に設けられ第2の外導体73に電気的に接続された第2の給電線路、37は第1の基板61の裏面に設けられ第1の外導体72に電気的に接続された第3の給電線路、65は第3の給電線路37の2重同軸管601近傍に設けられた第1の分離素子、66は第2の給電線路34の2重同軸管601近傍に設けられた第2の分離素子、15は第3の誘電体ブロック27の底部に設けられたグランド電極である。
【0091】
6は、第1の素子1や第2の素子2と同じように、第3のアンテナ電極26と第3の誘電体ブロック27から構成された第3の素子である。
【0092】
第1の分離素子65は、第3の素子6が送受信する周波数帯f3に対し、1/4波長の高さを有する管状の構造体で構成する事で、第1の外導体72の外側の面を伝わった周波数f3の高周波信号の第2の給電線路34、第2のグランド層64への伝送を制限する事ができる。
【0093】
第2の分離素子66は、第2の素子2が送受信する周波数帯f2に対し、1/4波長の高さを有する管状の構造体で構成する事で、第2の外導体73の外側の面を伝わった周波数f2の高周波信号の第1の給電線路32、第3のグランド層64への伝送を制限する事ができる。
【0094】
以上のような構成で以下その動作を説明する。第1のアンテナ電極10が約半波長となる周波数帯f1の送信信号は、第1の給電線路32、第1の給電ピン13を介し第1のアンテナ電極10を励振し、送信アンテナとして動作する。
【0095】
一方、第1のアンテナ電極10がほぼ半波長となる周波数の到来電波により第1のアンテナ電極10は励振され、第1の給電ピン13から第1の給電線路32へ出力される事により、受信アンテナとして動作する。第1の素子1は、第2のアンテナ電極20をグランド面としてアンテナとして動作する。
【0096】
また、第2のアンテナ電極20が約半波長となる周波数帯f2の送信信号は、第2の給電線路34と第2の外導体73を介し第2のアンテナ電極20を励振し、送信アンテナとして動作する。
【0097】
一方、第2のアンテナ電極20がほぼ半波長となる周波数の到来電波により第2のアンテナ電極20は励振され、第2の外導体73から第2の給電線路34へ出力される事により、受信アンテナとして動作する。第2の素子2は、第3のアンテナ電極26をグランド面としてアンテナとして動作する。
【0098】
また、第1の分離素子65により、周波数帯f2の信号の第1の給電線路32への出力は大きく減衰され、第2のアンテナ電極20への第1の給電線路32の影響が緩和され、動作が安定する。
【0099】
同様に、第3のアンテナ電極26が約半波長となる周波数帯f3の送信信号は、第3の給電線路37と第1の外導体72を介し第3のアンテナ電極26を励振し、送信アンテナとして動作する。
【0100】
一方、第3のアンテナ電極26がほぼ半波長となる周波数の到来電波により第3のアンテナ電極26は励振され、第1の外導体72から第3の給電線路37へ出力される事により、受信アンテナとして動作する。第3の素子6は、グランド電極15をグランド面としてアンテナとして動作する。
【0101】
また、第2の分離素子66により、周波数帯f3の信号の第2の給電線路34への出力は大きく減衰され、第3のアンテナ電極26への第2の給電線路34の影響が緩和され、動作が安定する。
【0102】
以上の構成により、第1のアンテナ電極10は第2のアンテナ電極20を高周波信号のグランド基準に、第2のアンテナ電極20は第3のアンテナ電極26を高周波信号のグランド基準に、第3のアンテナ電極26はグランド電極15をグランド基準にアンテナとして動作させる事が可能となり、また第1の分離素子65、第2の分離素子66により影響する高周波信号を、第2のグランド層64、第3のグランド層69、第2の給電線路34、第3の給電線路に伝わる事を防ぎ、アンテナ特性を向上させる事ができる。
【0103】
(実施の形態7)
図11は本発明の実施の形態7の複共振型誘電体アンテナの断面図、図12は地導体3の第1から第4の金属層のパターン図である。図11において、地導体3は、第1の金属層74と第1の基板61と第2の金属層75と第2の基板62と第3の金属層76と第3の基板68と第4の金属層77の多層基板で構成され、32は第3の金属層76に設けられ電気的に第1の給電ピン13に接続された第1の給電線路、34は第2の外導体73から第3の金属層76の線路とスルーホール87を介して第4の金属層77の線路へと電気的に接続された第2の給電線路、37は第1の外導体72から第2の金属層75の線路とスルーホール78を介して第4の金属層77の線路へと電気的に接続された第3の給電線路、65は第2の金属層75に設けられた1/4波長の扇状の先端短絡スタブからなる第1の分離素子、66は第3の金属層76に設けられた1/4波長の扇状の先端短絡スタブからなる第2の分離素子、15は第3の誘電体ブロック27の底部に設けられたグランド電極である。
【0104】
第1の分離素子65は、第3の素子6が送受信する周波数帯f3に対し、1/4波長の先端短絡スタブで構成する事で、第1の外導体72の外側の面を伝わった周波数f3の高周波信号の第2の給電線路34への伝送を制限する事ができる。
【0105】
第2の分離素子66は、第2の素子2が送受信する周波数帯f2に対し、1/4波長の先端短絡スタブで構成する事で、第2の外導体73の外側の面を伝わった周波数f2の高周波信号の第1の給電線路32への伝送を制限する事ができる。
【0106】
以上のような構成で以下その動作を説明する。第1のアンテナ電極10が約半波長となる周波数帯f1の送信信号は、第1の給電線路32、第1の給電ピン13を介し第1のアンテナ電極10を励振し、送信アンテナとして動作する。一方、第1のアンテナ電極10がほぼ半波長となる周波数の到来電波により第1のアンテナ電極10は励振され、第1の給電ピン13から第1の給電線路32へ出力される事により、受信アンテナとして動作する。第1の素子1は、第2のアンテナ電極20をグランド面としてアンテナとして動作する。
【0107】
また、第2のアンテナ電極20が約半波長となる周波数帯f2の送信信号は、第2の給電線路34と第2の外導体73を介し第2のアンテナ電極20を励振し、送信アンテナとして動作する。一方、第2のアンテナ電極20がほぼ半波長となる周波数の到来電波により第2のアンテナ電極20は励振され、第2の外導体73から第2の給電線路34へ出力される事により、受信アンテナとして動作する。
【0108】
第2の素子2は、第3のアンテナ電極26をグランド面としてアンテナとして動作する。第1の分離素子65により、周波数帯f2の信号の第1の給電線路32への出力は大きく減衰され、第2のアンテナ電極20への第1の給電線路32の影響が緩和され、動作が安定する。
【0109】
同様に、第3のアンテナ電極26が約半波長となる周波数帯f3の送信信号は、第3の給電線路37と第1の外導体72を介し第3のアンテナ電極26を励振し、送信アンテナとして動作する。
【0110】
一方、第3のアンテナ電極26がほぼ半波長となる周波数の到来電波により第3のアンテナ電極26は励振され、第1の外導体72から第3の給電線路37へ出力される事により、受信アンテナとして動作する。第3の素子6は、グランド電極15をグランド面としてアンテナとして動作する。
【0111】
また、第2の分離素子66により、周波数帯f3の信号の第2の給電線路34への出力は大きく減衰され、第3のアンテナ電極26への第2の給電線路34の影響が緩和され、動作が安定する。
【0112】
なお、第1の誘電体ブロック12及び第2の誘電体ブロック22の材料を温度特性の良い誘電体セラミックで構成する事で、車載アンテナなどの温度環境の厳しい部位でも適応する事が可能となる。
【0113】
以上の構成により、第1のアンテナ電極10は第2のアンテナ電極20を高周波信号のグランド基準に、第2のアンテナ電極20は第3のアンテナ電極26を高周波信号のグランド基準に、第3のアンテナ電極26はグランド電極15をグランド基準にアンテナとして動作させる事が可能となり、また第1の分離素子65、第2の分離素子66、第1の伝送線路、第2の伝送線路、第3の伝送線路を多層基板上に構成することで安価な構造でアンテナを実現できる。
【0114】
(実施の形態8)
図13は本発明の実施の形態8の複共振型誘電体アンテナの斜視図である。図13において、4は板状の誘電体ブロック、50は第4のアンテナ電極、51は第4のアンテナ電極50の内側に形成された第5のアンテナ電極、52は第4のアンテナ電極50に接続された第4の給電ピン、53は第5のアンテナ電極51に接続された第5の給電ピンである。
【0115】
以上のような構成で以下その動作を説明する。第4のアンテナ電極50が約半波長となる周波数帯f4の送信信号は、実施の形態1で説明した構成と同じように地導体3の裏面に形成された給電線路から第4の給電ピン52を介し第4のアンテナ電極50を励振し、送信アンテナとして動作する。一方、第4のアンテナ電極50がほぼ半波長となる周波数帯f4の到来電波により第4のアンテナ電極50は励振され、第4の給電ピン52から給電線路へ出力される事により、受信アンテナとして動作する。
【0116】
同じように、第5のアンテナ電極51と第54の給電ピン53により、第5のアンテナ電極51の形状に応じた周波数帯f5での送受信アンテナとして動作する。
【0117】
周波数帯f5をf4より高く設定する事により、第5のアンテナ電極51は、第4のアンテナ電極50の内側に構成する事が可能となり、全体の大きさを小型にできる。
【0118】
図14は、実施の形態8の別な構成を示す斜視図である。図14において、25は第4のアンテナ電極50に設けられた縮退分離素子である。縮退分離素子25は実施の形態1で説明した機能を有する。
【0119】
以上のような構成で以下その動作を説明する。車に搭載された車載無線装置で、例えばGPSサービスとVICSサービスを享受する場合、GPSでは1.5GHz帯の円偏波形式の電磁波を、VICSでは2.5GHz帯の直線偏波成分をの電磁波を受信する必要がある。
【0120】
f4として1.5GHz帯、f5として2.5GHz帯に対応させるようなアンテナ電極形状を形成した場合、第4のアンテナ電極50は縮退分離素子25を有しているため、円偏波形式の1.5GHz帯の電磁波を効率良く受信可能となる。
【0121】
一方、第5のアンテナ電極51には縮退分離素子25を設けていないため、直線偏波形式の2.5GHz帯の電磁波を効率良く受信でき、前述のような具体的な複数のサービスにも対応する事が可能となる。
【0122】
図15は、実施の形態8の別な構成を示す斜視図である。図15において、56は地導体3表面に形成されている図示してないグランド面と電気的に絶縁された第4の給電線路、57は第4の給電線路である。
【0123】
第4の給電線路56は第4のアンテナ電極50と電磁的に結合している。従って、送信信号により第4のアンテナ電極50を励振させられ送信アンテナとして動作する。また到来電波により励振させられた高周波信号は第4のアンテナ電極50から第4の給電線路56に出力される事で受信アンテナとして動作する。同じように、第5の給電線路57は電磁結合により第5のアンテナ電極51と接続される事で送受信アンテナとして動作する。
【0124】
図15では、第4の給電ピン52及び第5の給電ピン53の両方を無くし、地導体3に形成した第4の給電線路56及び第5の給電線路57を介し、電磁的に結合させた構成を説明したが、どちらか一方だけでもよい。
【0125】
なお、縮退分離素子25を第4のアンテナ電極50に設ける構成を説明したが、送受信した2種類の周波数帯での偏波特性に応じて、第4のアンテナ電極51または第5のアンテナ電極51、あるいは両方に設けても良い。また、図13乃至15ではアンテナ電極として矩形のパッチアンテナ素子を記載したが、円形のパッチアンテナ素子でも構わない。
【0126】
また、誘電体ブロック4の材料を温度特性の良い誘電体セラミックで構成する事で、車載アンテナなどの温度環境の厳しい部位でも適応する事が可能となる。
【0127】
なお、第4のアンテナ電極50と第5のアンテナ電極51への給電として、地導体3表面をグランド面36として、所定の位置にスロットを設け、地導体3裏面に形成した給電線路から、スロット給電法により結合しても良い。
【0128】
以上の構成により、2種類の周波数帯に対応した複共振型誘電体アンテナを構成する事が可能となり、また所望の偏波特性に対応させた小型な複共振型誘電体アンテナの実現が可能となる。
【0129】
(実施の形態9)
図16は本発明の実施の形態9の複共振型誘電体アンテナの断面図である。斜視図は実施の形態8で説明した図13と同じである。
【0130】
図16において、41は表面に第4のアンテナ電極50を形成し断面が台形形状で環状の誘電体ブロックA、42は表面に第5のアンテナ電極51を形成し誘電体ブロックA41に勘合する形状の誘電体ブロックBである。誘電体ブロックA41と誘電体ブロックB42は異なる比誘電率の材料で構成する。
【0131】
以上のような構成で以下その動作を説明する。第4のアンテナ電極50または第5のアンテナ電極51から放射あるいは受信する電磁波の指向特性は、実施の形態3で説明したように、アンテナ電極と誘電体ブロックの形状および位置関係と地導体により変化する。
【0132】
実施の形態3で説明したように、第5のアンテナ電極51と地導体3のグランド面36の間で形成される電界ベクトルは、誘電体ブロックA41と誘電体ブロックB42の境界で、各々の比誘電率及び境界面の方向に応じて屈折され、結果として指向特性が変化される。
【0133】
同じように、第4のアンテナ電極50とグランド面36の間で形成される電界ベクトルは、誘電体ブロック41Aの外側形状に応じて変化し、結果として指向特性が変化する。すなわち、誘電体ブロックA41と誘電体ブロックB42の比誘電率及び形状により、第4のアンテナ電極52と第5のアンテナ電極51の指向特性を制御することができる。
【0134】
車に搭載された車載無線装置で、例えば2.5GHz帯のVICSサービスと自動料金収受システムなどの5.8GHz帯の狭域通信を享受する場合、実施の形態3で説明したような指向特性が要求される。第5のアンテナ電極51で5.8GHz帯を、第4のアンテナ電極50で2.5GHz帯に対応するようなアンテナ電極形状とし、誘電体ブロックA41と誘電体ブロックB42の比誘電率と形状を最適化することで、第5のアンテナ電極51の送受信する指向特性を狭域通信システムで要求される指向特性に合わせこむ事が可能となる。
【0135】
なお、誘電体ブロックA41及び誘電体ブロックB42の材料を温度特性の良い誘電体セラミックで構成する事で、車載アンテナなどの温度環境の厳しい部位でも適応する事が可能となる。
【0136】
なお、2つのアンテナ電極50、51への給電として、給電ピン52、53を介した構成を説明したが、グランド面36にスロットを設け、給電線路56、57からスロット給電法に給電しても良い。また、給電線路56、57を地導体3のグランド層36面側に形成し、アンテナ電極50、51と電磁的に結合しても良い。
【0137】
以上の構成により、2つの誘電体ブロックの比誘電率や形状を変化させることで、指向特性を制御させた複共振型誘電体アンテナの実現が可能となる。
【0138】
(実施の形態10)
図17は本発明の実施の形態10の複共振型誘電体アンテナの斜視図である。図17において図13と異なる点は、第5のアンテナ電極51の内側に第6のアンテナ電極54を設けている点である。
【0139】
以上のような構成で以下その動作を説明する。実施の形態8で説明したように、第4のアンテナ電極50と第5のアンテナ電極51はf4及びf5の周波数帯のアンテナとして動作する。同じように、第6のアンテナ電極54が約半波長となる周波数帯f6の送信信号は、地導体3の裏面に形成された図示してない給電線路から第6の給電ピン55を介し第6のアンテナ電極54を励振し、送信アンテナとして動作する。
【0140】
一方、第6のアンテナ電極54がほぼ半波長となる周波数帯f6の到来電波により第6のアンテナ電極54は励振され、第6の給電ピン55から給電線路へ出力される事により、受信アンテナとして動作する。
【0141】
周波数帯f6をf5より、またf5をf4より高く設定する事により、第4のアンテナ電極50の内側に第5のアンテナ電極51を、また第5のアンテナ電極51の内側に第6のアンテナ電極54を構成する事が可能となり、全体の大きさを小さくする事が可能となる。
【0142】
図18は、実施の形態10の別な構成を示す斜視図である。図18において図17と異なる部分は、第4のアンテナ電極50と第6のアンテナ電極54に縮退分離素子25を設けた点である。縮退分離素子25を設ける事で、実施の形態1などで説明したように、偏波形式の異なる複数のサービスに対応できる。
【0143】
図19は、実施の形態10の更に別な構成を示す斜視図である。図19において図18と異なる部分は、第5のアンテナ電極51を無くすと共に、第4のアンテナ電極50の内周の一部に給電部71を設け、地導体3の図示してないグランド面と電気的に絶縁された第5の給電回路70を設けた点である。
【0144】
以上の構成で以下その動作を説明する。第4のアンテナ電極50と第6のアンテナ電極54は図17の構成で説明したように各々f4、f6の周波数帯に対応しアンテナとして動作する。
【0145】
アンテナの動作は補対の関係にあり、第4のアンテナ電極50と第6のアンテナ電極54の間の部分は、第4のアンテナ電極50の内周部の縁に給電することでこの形状に対応した周波数帯f6に対応したアンテナとして動作する。
【0146】
即ち、周波数帯f5の送信信号は、第5の給電線路70から給電部71に電磁結合により第4のアンテナ電極50の縁を励振し、結果として送信アンテナとして動作する。一方、周波数帯f5の到来電波により第4のアンテナ電極50の縁は励振され、電磁結合により給電部71から第5の給電線路70へ出力される事により、受信アンテナとして動作する。
【0147】
なお、図18、19において、縮退分離素子25を第3のアンテナ電極50と第5のアンテナ電極54に設ける構成を説明したが、3種類の周波数帯での偏波特性に応じて縮退分離素子25を設けても良い。また、図18、19ではアンテナ電極として矩形のパッチアンテナ素子を記載したが、円形のパッチアンテナ素子でも構わない。
【0148】
また、誘電体ブロック4の材料を温度特性の良い誘電体セラミックで構成する事で、車載アンテナなどの温度環境の厳しい部位でも適応する事が可能となる。
【0149】
また、給電ピンを介した各アンテナ電極への給電として、地導体3のグランド面36にスロットを、また地導体3の裏面に給電線路を形成し、スロット給電法によりアンテナ電極に給電しても良い。また、地導体3のグランド層36面側に給電線路を形成し、アンテナ電極と電磁的に結合しても良い。
【0150】
以上の構成により、3種類の周波数帯に対応した複共振型誘電体アンテナを構成する事が可能となり、また所望の偏波特性に対応させた小型な複共振型誘電体アンテナの実現が可能となる。
【0151】
(実施の形態11)
図20は本発明の実施の形態11の複共振型誘電体アンテナの分解図である。実施の形態1から10で説明した構成に対し、接続部80をアンテナ素子と地導体3の間に挿入したもので、図20は実施の形態2で説明した図4の複共振型誘電体アンテナ構成に対し接続部80を付加したものである。
【0152】
図20において、80は誘電体ブロックから構成され第1の素子1や第2の素子2と形状を同じにした接続部、81は接続部80の第1の給電ピン13に対応した位置に設けた第1の給電点、82は第2の給電ピン23に対応した位置に設けた第2の給電点、83は第1の給電点81に接続された第1の周波数分離素子、84は第2の給電点82に接続された第2の周波数分離素子、85は第1の周波数分離素子83と第2の周波数分離素子84に接続された1ポート給電端、86は接続部80を地導体3に設置した場合に1ポート給電端85と接続される給電線路である。
【0153】
以上のような構成で以下その動作を説明する。第1のアンテナ電極10は周波数帯f1の電磁波を送受信し、第2のアンテナ電極20は周波数帯f2の電磁波を送受信するように構成する。第1の周波数分離素子83は、誘電体ブロックである接続部80の表面上にパターン形成した素子で周波数帯f1の信号を通過させるフィルタ機能を有する。同じように、第2の周波数分離素子84は周波数帯f2の信号を通過させる機能を有する。
【0154】
給電線路86には、図示していない送信部や受信部から構成された高周波送受信部が接続されている。高周波送受信部で発生した周波数帯f1の信号は、給電線路86から1ポート給電端85を通じ、第1の周波数分離素子83と第2の周波数分離素子84に入力されるが、各々の周波数帯での通過特性により第1の給電点81にだけ伝達され、第1の給電ピン13を介し第1のアンテナ電極10を励振し、周波数帯f1の電磁波を放射する。同じように、周波数帯f2の信号は、第2の周波数分離素子84、第2の給電点82、第2の給電ピン23を介し、第2のアンテナ電極20を励振し、周波数帯f2の電波を放射する。
【0155】
周波数帯f1の信号は第2の周波数分離素子84で第2のアンテナ電極20への影響を低減し、また逆に周波数帯f2の信号は第1の周波数分離素子83で第1のアンテナ電極10にの影響を低減させる事ができるため、アンテナとしての特性を向上させることができる。
【0156】
周波数帯f1の到来電波は、第1のアンテナ電極10を励振すると共に、第2のアンテナ電極20も微小なレベルで励振させるが、第2の周波数分離素子84により、給電線路86には出力を防ぐ。逆に周波数帯f2の到来電波で励振された第1のアンテナ電極10の出力は、第1の周波数分離素子83により、給電線路86への出力を制限することが可能となる。
【0157】
なお、1ポート給電端85を接続部80のサイド部分に構成したが、接続部80に貫通孔を設け給電ピンにて給電線路86に接続しても良い。また、給電線路86を地導体3の表面に形成したが、裏面でも内部でも構わない。更に、第1の周波数分離素子83及び第2の周波数分離素子84を接続部80の表面に形成したが、裏面や内部でも構わない。
【0158】
また、接続部80のベース材である誘電体ブロックの材料を温度特性の良い誘電体セラミックで構成する事で、車載アンテナなどの温度環境の厳しい部位でも適応する事が可能となる。
【0159】
以上のように、複数の周波数帯での相互の影響を低減した1ポート給電型の複共振型誘電体アンテを実現することができる。
【0160】
(実施の形態12)
図21は本発明の実施の形態12の車載無線装置のブロック図である。図21において、5は実施の形態1から5あるいは8から10で説明したいずれかの構成の複共振型誘電体アンテナ、91は複共振型誘電体アンテナ5が対応する無線サービスの数に対応した複数の高周波送受信部、92は高周波送受信部91に接続された複数の信号処理部、95は信号処理部92に接続された表示部、93は信号処理部92や表示部95の動作を制御する動作制御部、94はオペレーション部である。複共振型誘電体アンテナ5、高周波送受信部91、信号処理部92、動作制御部93、オペレーション部94、表示部95で車載無線装置90が構成される。
【0161】
以上のような構成で以下その動作を説明する。車載無線装置90は車内、例えばダッシュボード上に設置し、複数の無線サービス、例えば周波数帯f1と周波数帯f2の無線通信を行なうものとする。
【0162】
図22は、高周波送受信部91の概略ブロック図で、高周波送受信部91は所定の周波数の高周波信号を変調し複共振型誘電体アンテナ5に供給し、また複共振型誘電体アンテナ5で受信した電波は増幅、フィルタリングしながら所定の方式で復調する変調回路901、送信回路902、受信回路903、復調回路904から構成され、複共振型誘電体アンテナ5で対応する無線サービスに応じて複数個配置し、複共振型誘電体アンテナ5の給電線路に接続する。
【0163】
送信回路902、受信回路903はスイッチ908を介し複共振型誘電体アンテナ5を接続されている。
【0164】
信号処理部92はベースバンド処理を行なうもので、高周波送受信部91の出力した復調データから各々の無線サービスのプロトコルに応じたデータに転換し、表示部95に出力し表示させる。
【0165】
車両の運転者は、キーボードやスイッチなどから構成されたオペレーション部94により周波数帯f1のサービスを受ける事を指示する。この指示により、動作制御部93は、複数ある高周波送受信部91及び信号処理部92の内、周波数帯f1に関わる高周波送受信部91や信号処理部92だけを動作させ表示部95に信号処理部92の出力結果や送信した内容等を表示する。
【0166】
また、周波数帯f2のサービスを受ける場合も、同じように運転者はオペレーション部95に指示し、動作制御部93が、対応する高周波送受信部91や信号処理部92を動作させることで可能となる。
【0167】
以上のように、1つの車載無線装置90で複数の無線サービス、例えば、VICSサービスと自動料金種々サービスを享受でき、車載無線装置を少なくした装置構成で複数の無線サービスに対応することができる。
【0168】
なお、前記説明では、2つの無線サービスに対応した構成を図示したが、複共振型誘電体アンテナ5の構成に応じて、3種類以上のサービスに対応しても良い。
【0169】
また、動作制御部93の動作として、同一時間で1種類の周波数帯の処理を行なうように記載したが、同時で複数の周波数帯の処理を行なっても構わない。
【0170】
また、同時送受信処理したい場合は、スイッチ908をサーキュレータなどに変更すれば良い。
【0171】
(実施の形態13)
図23は本発明の実施の形態13の車載無線装置のブロック図である。実施の形態12で説明した図21と異なる点は、複共振型誘電体アンテナ5が実施の形態6乃至7あるいは11で説明したいずれかの構成であり、複共振型誘電体アンテナ5には1つの高周波送受信部91が接続され、また信号処理部92も1つである点である。
【0172】
以上のような構成で以下その動作を説明する。複数の無線サービス、例えば周波数帯f1と周波数帯f2の無線通信を行なうものとする。複共振型誘電体アンテナ5は複数の周波数帯の電磁波を送受信できるとともに、1ポート給電端85により高周波送受信部91と接続される。
【0173】
図24は、高周波送受信部91の概略ブロック図で、高周波送受信部91は、信号処理部92が出力する変調信号を高周波帯に周波数変換し所望の出力に増幅しし複共振型誘電体アンテナ5に供給する送信回路902と、複共振型誘電体アンテナ5で受信した高周波信号を低周波数帯に周波数変換し所望のIF信号を生成する受信回路903から構成され、このIF信号はアナログデジタル変換器905でデジタル信号に変化し出力する。
【0174】
信号処理部92はこのデジタル信号を受け、デジタル信号処理によりソフトウェアでフィルタリング処理や復調処理を行い、さらにベースバンド処理を行う。信号処理部92はデジタルシグナルプロセッサやCPUにより構成する事で、前記機能をソフトウェアで実現できる。
【0175】
車両の運転者は、周波数帯f1のサービスを受ける事を、キーボードやスイッチなどから構成されたオペレーション部94により指定する。この指定により、動作制御部93は、複共振型誘電体アンテナ5に所定の高周波信号が供給されるように高周波送受信部91のローカル信号源906の発振周波数を切り替えりと共に、所定の周波数帯のIF信号が得られるようにローカル信号源907の発振周波数を切りかえる。送信回路902、受信回路903はスイッチ908を介し複共振型誘電体アンテナ5を接続されている。
【0176】
また、動作制御部93は、周波数帯f1に関わる処理を信号処理部92に指示する。信号処理部92は周波数帯f1に関わる処理動作をソフトウェアを切り替える事で、対応し、表示部95で処理結果を表示する。
【0177】
また、周波数帯f2のサービスを受ける場合も、同じように運転者はオペレーション部95に指示し、この指示の応じ動作制御部93が高周波送受信部91のローカル信号源906、907の発振周波数を制御すると共に、信号処理部91のソフトウェアを変更する事で可能となる。
【0178】
以上のように、複共振型誘電体アンテナ5、高周波送受信部91、信号処理部91が各々1つで構成された1つの車載無線装置90で複数の無線サービス、例えば、VICSサービスと自動料金種々サービスを享受でき、車載無線装置を少なくした装置構成で複数の無線サービスに対応することができる。
【0179】
なお、前記説明では、2つの無線サービスに対応した構成を図示したが、複共振型誘電体アンテナ5の構成に応じて、3種類以上のサービスに対応しても良い。
【0180】
また、同時送受信処理したい場合は、スイッチ908をサーキュレータなどに変更すれば良い。
【0181】
【発明の効果】
以上のように本発明構成によれば、第1のアンテナ電極と第2のアンテナ電極間の相互作用の影響を低減した小型な複共振型誘電体アンテナを実現することができる。
【0182】
また、各々アンテナ電極に対象とする無線サービスに応じて縮退分離素子を設ける事で円偏波に対応させ、また、第1および第2の誘電体ブロックをアンテナ電極の部分とそれ以外で異なる比誘電率の2つの誘電体ブロックで構成し、かつ各々の誘電体ブロックの断面形状を調整することで、指向特性を制御させた小型な複共振型誘電体アンテナを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例における複共振型誘電体アンテナの斜視図
【図2】本発明の1実施例における複共振型誘電体アンテナの分解図
【図3】本発明の1実施例における地導体裏面の斜視図
【図4】本発明の1実施例における複共振型誘電体アンテナの斜視図
【図5】本発明の1実施例における複共振型誘電体アンテナの断面図
【図6】本発明の1実施例における複共振型誘電体アンテナの断面図
【図7】本発明の1実施例における複共振型誘電体アンテナの断面図
【図8】本発明の1実施例における複共振型誘電体アンテナの断面図
【図9】本発明の1実施例における複共振型誘電体アンテナの地板金属層パターン図
【図10】本発明の1実施例における複共振型誘電体アンテナの断面図
【図11】本発明の1実施例における複共振型誘電体アンテナの断面図
【図12】本発明の1実施例における複共振型誘電体アンテナの地板金属層パターン図
【図13】本発明の1実施例における複共振型誘電体アンテナの斜視図
【図14】本発明の1実施例における複共振型誘電体アンテナの斜視図
【図15】本発明の1実施例における複共振型誘電体アンテナの斜視図
【図16】本発明の1実施例における複共振型誘電体アンテナの断面図
【図17】本発明の1実施例における複共振型誘電体アンテナの斜視図
【図18】本発明の1実施例における複共振型誘電体アンテナの斜視図
【図19】本発明の1実施例における複共振型誘電体アンテナの斜視図
【図20】本発明の1実施例における複共振型誘電体アンテナの分解図
【図21】本発明の1実施例における車載無線装置の概略ブロック図
【図22】本発明の1実施例における高周波送受信部の概略ブロック図
【図23】本発明の1実施例における車載無線装置のブロック図
【図24】本発明の1実施例における高周波送受信部の概略ブロック図
【図25】従来例における複共振型アンテナのブ構成を示す図
【符号の説明】
1 第1の素子
2 第2の素子
3 地導体
4 誘電体ブロック
5 複共振型誘電体アンテナ
6 第3の素子
10 第1のアンテナ電極
11 第1の給電点
12 第1の誘電体ブロック
13 第1の給電ピン
14 第1の貫通孔
15 グランド電極
20 第2のアンテナ電極
21 第2の給電点
22 第2の誘電体ブロック
23 第2の給電ピン
24 貫通孔
241 第2の貫通孔
25 縮退分離素子
26 第3のアンテナ電極
27 第3の誘電体ブロック
28 貫通孔
30、31 スルーホール
32 第1の給電線路
33 給電端子
34 第2の給電線路
36 グランド面
361 第1のグランド層
37 第3の給電線路
38 第4の給電線路
41 誘電体ブロックA
42 誘電体ブロックB
43 電界ベクトル
50 第4のアンテナ電極
51 第5のアンテナ電極
52 第4の給電ピン
53 第5の給電ピン
54 第6のアンテナ電極
55 第6の給電ピン
56 第4の給電線路
57 第5の給電線路
60 同軸管
601 2重同軸管
61 第1の基板
62 第2の基板
63 空間層
64 第2のグランド層
65 第1の分離素子
66 第2の分離素子
67 空間層
68 第3の基板
69 第3のグランド層
70 第4の給電回路
71 給電部
72,73 外導体
74 第1の金属層
75 第2の金属層
76 第3の金属層
77 第4の金属層
78,79 スルーホール
80 接続部
81 第1の給電点
82 第2の給電点
83 第1の周波数分離素子
84 第2の周波数分離素子
85 1ポート給電端
86 給電線路
87 スルーホール
90 車載無線装置
91 高周波送受信部
92 信号処理部
93 動作制御部
94 オペレーション部
95 表示部
901 変調回路
902 送信回路
903 受信回路
904 復調回路
905 アナログデジタル変換器
906、907 ローカル信号源
908 スイッチ
101、102 放射導体
103 切り欠き
104,105、106 誘電体基板
107 地導体
108 矩形スロット
109 円管スロット
110、111 マイクロストリップ線路
112 ハイブリッド回路

Claims (4)

  1. 第1のアンテナ電極を第1の誘電体ブロックに形成した第1の素子と、
    前記第1のアンテナ電極より低い周波数帯の電磁波を送信または受信または送受信する第2のアンテナ電極を第2の誘電体ブロックに形成した第2の素子とを有し、前記第2の素子を前記第1の素子の下部に積層化し地導体上に設置したアンテナであって
    前記地導体は、第1の基板及び第2の基板を含む構成であって、前記第1の基板及び第2の基板共に、アンテナに近い面をグランド面にし、他面に、第1の基板には第2の素子へ給電する第2の給電線路を形成し第2の基板には第1の素子へ給電する第1の給電線路を形成し、
    同軸線路の内導体を前記第1の素子に設けた第1の貫通孔に挿入し前記第1のアンテナ電極に電気的に接続し、
    前記第2の素子に設けた第2の貫通孔に挿入した前記同軸線路の外導体により前記第2のアンテナ電極と前記第2の給電線路を電気的に接続し、
    前記同軸線路の外導体を第2の周波数成分を除去する分離素子に挿入し、
    前記同軸線路の内導体を前記第2の基板に設けたスルーホールに挿入し前記第1の給電線路に電気的に接続した複共振型誘電体アンテナ。
  2. 第1のアンテナ電極を第1の誘電体ブロックに形成した第1の素子と、前記第1のアンテナ電極より低周波数帯の電磁波を送信または受信または送受信する第2のアンテナ電極を第2の誘電体ブロックに形成し第1の素子の下部に積層化した第2の素子と、
    前記第2のアンテナ電極より低周波帯の電磁波を送信または受信または送受信する第3のアンテナ電極を第3の誘電体ブロックに形成し第2の素子の下部に積層化した第3の素子とを地導体上に設置したアンテナであって
    前記地導体は、第1の基板、第2の基板及び第3の基板を含んだ構成であって、前記第1の基板、第2の基板及び第3の基板共に、アンテナに近い面をグランド面にし、他面に、第1の基板には第3の素子へ給電する第3の給電線路を形成し、第2の基板には第2の素子へ給電する第2の給電線路を形成し、第3の基板には第3の素子へ給電する第3の給電線路を形成し、
    同軸線路の内導体を前記第1の素子に設けた第1の貫通孔に挿入し前記第1のアンテナ電極に電気的に接続し、
    前記第2の素子に設けた第2の貫通孔に挿入した同軸線路の第2の外導体により前記第2のアンテナ電極と前記第2の給電線路を電気的に接続し、
    前記第3の素子に設けた第3の貫通孔に挿入した前記同軸線路の第1の外導体により前記第3のアンテナ電極と前記第3の給電線路を電気的に接続し、
    同軸線路の第1の外導体を第3の周波数成分を除去する第1の分離素子に挿入し、
    同軸線路の第2の外導体を前記第2の基板に設けたスルーホールに挿入し前記第2の給電線路に電気的に接続し、
    同軸線路の第2の外導体を第2の周波数成分を除去する第2の分離素子に挿入し、
    同軸線路の内導体を前記第3の基板に設けたスルーホールに挿入し前記第1の給電線路に電気的に接続した複共振型誘電体アンテナ。
  3. 4分の1波長の扇状の先端短絡スタブを分離素子として用いた請求項1又は2記載の複共振型誘電体アンテナ。
  4. 請求項乃至のいずれか記載の複共振型誘電体アンテナと、
    前記複共振型誘電体アンテナに接続された高周波送受信部と、
    前記高周波送受信部に接続されベースバンド信号処理を行う信号処理部と、
    前記高周波送受信部と信号処理部とに接続された動作制御部と
    表示部やオペレーション部とを有し、
    前記高周波送受信部は、動作制御により周波数を変更するローカル信号源と、信号処理部が出力する変調信号をミキサによりローカル信号源の出力に応じ高周波数帯に周波数変換し複共振型誘電体アンテナに出力する送信手段と、複共振型誘電体アンテナで受波した到来電波をミキサによりローカル信号源の出力に応じ特定の中間周波数帯に周波数変換する受信手段を有し、
    前記動作制御部は、オペレータ部の出力に応じ、高周波送受信部のローカル信号源の出力周波数帯を変更する手段と、信号処理部の処理方式を指定し、
    前記信号処理部は、アナログデジタル変換器を有し高周波送受部の出力をデジタル変換し取りこむ手段と、デジタルアナログ変換器を有し出力信号である変調信号をアナログ変換し高周波送受信部に出力する手段、取りこんだデジタル信号からベースバンド信号処理手段を有し、これらの手段を動作制御部の指示によりソフトウェアの切り替えで変更する手段を有する車載無線装置。
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