JP6490371B2 - 平面アンテナ素子及び平面アンテナアレイ - Google Patents

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Description

本発明は、積層された2つのパッチを備えた平面アンテナ素子に関する。
VSAT(Very Small Aperture Terminal)、SNG(Satellite News Gathering)及びESV(Earth Station on Board Vessels)などにおいて、送信及び受信の切替に応じて、垂直偏波及び水平偏波の切替を1個の素子で行なう、偏波共用の平面アンテナ素子の従来技術が知られている(特許文献1を参照。)。
従来技術の平面アンテナ素子の構成を示す平面図(通信方向から基板平面を眺めた図)を図1に示す。従来技術の平面アンテナ素子PA0は、上層パッチ(以下、「第一のパッチ」という。)UP0、下層パッチ(以下、「第二のパッチ」という。)LP0、第一の給電線UF0及び第二の給電線LF0から構成される。ここで、従来技術では、2枚のパッチの積層方向が、上下方向になっている。しかし、2枚のパッチの積層方向は、平面アンテナの用途や配置に応じて、特に限定されない。
第一のパッチUP0は、送信及び受信のいずれにも供される。第二のパッチLP0も、送信及び受信のいずれにも供される。そして、第一の給電線UF0の給電方向と、第二の給電線LF0の給電方向と、は面内で互いに直交する。よって、第一のパッチUP0の偏波方向と、第二のパッチLP0の偏波方向と、は面内で互いに直交する。
第一のパッチUP0及び第二のパッチLP0の形状は、第一の給電線UF0及び第二の給電線LF0の給電方向に平行な方向に対角線を有する、互いに相似な正方形である。
第一の給電線UF0の給電方向に平行な方向における第一のパッチUP0のサイズSUP0,UF0は、第一のパッチUP0の共振周波数を決定する。第二の給電線LF0の給電方向に平行な方向における第二のパッチLP0のサイズSLP0,LF0は、第二のパッチLP0の共振周波数を決定する。
第一のパッチUP0は、第一のパッチUP0の共振周波数の近傍の帯域では、送信及び受信のいずれにも供され、第二のパッチLP0の共振周波数の近傍の帯域では、八木アンテナでいう導波器として機能する。第二のパッチLP0は、第二のパッチLP0の共振周波数の近傍の帯域では、送信及び受信のいずれにも供され、第一のパッチUP0の共振周波数の近傍の帯域では、八木アンテナでいう反射器として機能する。
特開2012−175541号公報
第二の給電線LF0の給電方向に平行な方向における第一のパッチUP0のサイズSUP0,LF0は、第一の給電線UF0の給電方向に平行な方向における第一のパッチUP0のサイズSUP0,UF0に等しい。第一の給電線UF0の給電方向に平行な方向における第二のパッチLP0のサイズSLP0,UF0は、第二の給電線LF0の給電方向に平行な方向における第二のパッチLP0のサイズSLP0,LF0に等しい。第一のパッチUP0及び第二のパッチLP0の面積の差分を、砂地により示す。
ここで、送信及び受信の帯域が互いに離れた場合(例えば、Kuバンドの場合)には、共鳴周波数を決定するSUP0,UF0及びSLP0,LF0は、大きく異なっている。よって、第一のパッチUP0及び第二のパッチLP0の形状が、互いに相似な正方形であっても、第一のパッチUP0及び第二のパッチLP0の面積の差分は、十分に確保されている。
しかし、送信及び受信の帯域が互いに近づく場合(例えば、Xバンドの場合)には、共振周波数を決定するSUP0,UF0及びSLP0,LF0は、ほとんど同様である。よって、第一のパッチUP0及び第二のパッチLP0の形状が、互いに相似な正方形であれば、第一のパッチUP0及び第二のパッチLP0の面積の差分は、十分には確保されていない。
そこで、送信及び受信の帯域内において、リターンロスを十分には低減することができないという課題と、反射器及び導波器において、反射効率及び導波効率をそれぞれ向上することができないという課題と、を解決することができない。
従来技術の平面アンテナ素子のサイズを示す平面図を図2(a)に示す。従来技術の平面アンテナ素子のリターンロスの周波数依存性を図2(b)に示す。
UP0,UF0=SUP0,LF0=19.44mmであり、SLP0,LF0=SLP0,UF0=23.91mmである。第一のパッチUP0は、送信を行ない、第二のパッチLP0は、受信を行なう。送信の帯域は、7.9GHz〜8.4GHzであり、受信の帯域は、7.25GHz〜7.75GHzであり、これらの帯域は、互いに近接している。
送信の帯域内のリターンロスは、最悪の場合には、−10dBであり、受信の帯域内のリターンロスは、最悪の場合には、−15dBである。通信の帯域内のリターンロスは、−13dB以下であることが望ましいところ、受信の帯域内のリターンロスは、この条件を若干満たすものの、送信の帯域内のリターンロスは、この条件を全く満たさない。
従来技術の平面アンテナ素子の空中への反射の効率を図3(a)に示す。従来技術の平面アンテナ素子の空中への導波の効率を図3(b)に示す。図3(a)、(b)は、図1、2の矢視A−A断面であり、第一のパッチUP0及び第二のパッチLP0を示している一方で、第一の給電線UF0及び第二の給電線LF0を省略している。
第一のパッチUP0及び第一の給電線UF0は、第一のトリプレート線路UT0として配置される。第二のパッチLP0及び第二の給電線LF0は、第二のトリプレート線路LT0として配置される。トリプレート線路は、ストリップ線路より、放射損を低減することができる。
しかし、空中への反射時には、第一のパッチUP0及び第二のパッチLP0の面積の差分が、十分には確保されていないため、第一のパッチUP0の端部から第二のパッチLP0の端部へと放射された電波は、第二のパッチLP0の端部から空中へとほとんど反射されることなく、第二のトリプレート線路LT0の平行平板モードのエネルギーとして散逸される。
そして、空中への導波時には、第一のパッチUP0及び第二のパッチLP0の面積の差分が、十分には確保されていないため、第二のパッチLP0の端部から第一のパッチUP0の端部へと放射された電波は、第一のパッチUP0の端部から空中へとほとんど導波されることなく、第一のトリプレート線路UT0の平行平板モードのエネルギーとして散逸される。
そこで、前記課題を解決するために、本発明は、通信帯域内のリターンロスを低減し、かつ反射効率と導波効率の少なくとも一方の向上を図ることを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る平面アンテナ素子は、第一のパッチと、前記第一のパッチに積層され、かつ給電方向が前記第一のパッチの給電方向に面内で直交する第二のパッチと、を備え、前記第一のパッチの給電方向に平行な方向における前記第二のパッチのサイズは、前記第一のパッチの給電方向に平行な方向における前記第一のパッチのサイズより大きく、前記第一のパッチの給電方向に平行な方向における前記第二のパッチのサイズは、前記第二のパッチの給電方向に平行な方向における前記第二のパッチのサイズより大きいことによって構成される。
この構成によれば、第一及び第二のパッチの共振周波数での入力インピーダンスが、従来技術と比較して小さくなり、第一及び第二のパッチの共振Q値が、従来技術と比較して小さくなるため、第一及び第二のパッチの共振周波数の近傍の帯域でのリターンロスを、従来技術と比較して低減することができる。そして、第一及び第二のパッチの面積の差分が、従来技術と比較して大きくなるため、第二のパッチの反射効率及び第一のパッチの導波効率を、従来技術と比較して向上することができる。
上記目的を達成するために、本発明に係る平面アンテナ素子は、第一のパッチと、前記第一のパッチに積層され、かつ給電方向が前記第一のパッチの給電方向に面内で直交する第二のパッチと、を備え、前記第二のパッチの給電方向に平行な方向における前記第一のパッチのサイズは、前記第二のパッチの給電方向に平行な方向における前記第二のパッチのサイズより小さく、前記第二のパッチの給電方向に平行な方向における前記第一のパッチのサイズは、前記第一のパッチの給電方向に平行な方向における前記第一のパッチのサイズより小さいことによって構成される。
この構成によれば、第一及び第二のパッチの共振周波数での入力インピーダンスが、従来技術と比較して小さくなり、第一及び第二のパッチの共振Q値が、従来技術と比較して小さくなるため、第一及び第二のパッチの共振周波数の近傍の帯域でのリターンロスを、従来技術と比較して低減することができる。そして、第一及び第二のパッチの面積の差分が、従来技術と比較して大きくなるため、第二のパッチの反射効率及び第一のパッチの導波効率を、従来技術と比較して向上することができる。
また、本発明に係る平面アンテナ素子は、前記第一のパッチの形状は、2個の頂点を結ぶ方向に対称軸を有する偶数角形であり、前記第一のパッチの給電方向は、前記第一のパッチの前記対称軸に平行な方向であり、前記第二のパッチの形状は、2個の頂点を結ぶ方向に対称軸を有する偶数角形であり、前記第二のパッチの給電方向は、前記第二のパッチの前記対称軸に平行な方向であることによって構成される。
(1)第一及び第二のパッチの形状が、「2辺の中点」を結ぶ方向に対称軸を有する偶数角形であり、第一及び第二のパッチの給電方向が、第一及び第二のパッチの上記対称軸に平行な方向である、「比較例」の平面アンテナ素子と、(2)第一及び第二のパッチの形状が、「2個の頂点」を結ぶ方向に対称軸を有する偶数角形であり、第一及び第二のパッチの給電方向が、第一及び第二のパッチの上記対称軸に平行な方向である、「本発明」の平面アンテナ素子と、を比較して説明する。
(1)の比較例の平面アンテナ素子を、基板平面に格子状に最密充填する場合には、給電方向又は偏波方向は、最密充填の配置方向と比較して、ほとんど直交するか又はほとんど平行するため、偏波面におけるサイドローブレベルが高くなる。
(2)の本発明の平面アンテナ素子を、基板平面に格子状に最密充填する場合には、給電方向又は偏波方向は、最密充填の配置方向と比較して、直交からずれるか又は平行からずれるため、偏波面におけるサイドローブレベルが低くなる。
本発明が適用された無線伝送系では、第一のパッチと第二のパッチの共振周波数の差が小さい場合であっても、構成の変更およびコストの増加が大幅に生じることなく、所望の無線伝送路が柔軟に形成され、かつランニングコストの削減が図られる。
従来技術の平面アンテナ素子の構成を示す平面図である。 (a)従来技術の平面アンテナ素子のサイズを示す平面図である。(b)従来技術の平面アンテナ素子のリターンロスの周波数依存性を示す図である。 (a)従来技術の平面アンテナ素子の空中への反射の効率を示す図である。(b)従来技術の平面アンテナ素子の空中への導波の効率を示す図である。 第1の実施形態の平面アンテナ素子の構成を示す平面図である。 (a)第1の実施形態の平面アンテナ素子のサイズを示す平面図である。(b)第1の実施形態の平面アンテナ素子のリターンロスの周波数依存性を示す図である。 (a)第1の実施形態の平面アンテナ素子の空中への反射の効率を示す図である。(b)第1の実施形態の平面アンテナ素子の空中への導波の効率を示す図である。 第2の実施形態の平面アンテナ素子の構成を示す平面図である。 第3の実施形態の平面アンテナ素子の構成を示す平面図である。 第4の実施形態の平面アンテナ素子の構成を示す平面図である。 第5の実施形態の平面アンテナ素子の構成を示す平面図である。
添付の図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下に説明する実施形態は本発明の実施の例であり、本発明は以下の実施形態に制限されるものではない。
(第1の実施形態)
第1の実施形態の平面アンテナ素子の構成を示す平面図(通信方向から基板平面を眺めた図)を図4に示す。第1の実施形態の平面アンテナ素子PA1は、第一のパッチUP1、第二のパッチLP1、第一の給電線UF1及び第二の給電線LF1から構成される。ここで、第1の実施形態では、2枚のパッチの積層方向が、上下方向になっている。しかし、2枚のパッチの積層方向は、平面アンテナの用途や配置に応じて、特に限定されない。
第一のパッチUP1は、送信及び受信のいずれにも供される。第二のパッチLP1も、送信及び受信のいずれにも供される。そして、第一の給電線UF1の給電方向と、第二の給電線LF1の給電方向と、は面内で互いに直交する。よって、第一のパッチUP1の偏波方向と、第二のパッチLP1の偏波方向と、は面内で互いに直交する。
第一のパッチUP1は、第一の給電線UF1及び第二の給電線LF1の給電方向に平行な方向に対角線を有する、正方形である。第二のパッチLP1は、第一の給電線UF1及び第二の給電線LF1の給電方向に平行な方向に対角線を有する、菱形である。
第一の給電線UF1の給電方向に平行な方向における第一のパッチUP1のサイズSUP1,UF1は、第一のパッチUP1の共振周波数を決定する。第二の給電線LF1の給電方向に平行な方向における第二のパッチLP1のサイズSLP1,LF1は、第二のパッチLP1の共振周波数を決定する。
第一のパッチUP1は、第一のパッチUP1の共振周波数の近傍の帯域では、送信及び受信のいずれにも供され、第二のパッチLP1の共振周波数の近傍の帯域では、八木アンテナでいう導波器として機能する。第二のパッチLP1は、第二のパッチLP1の共振周波数の近傍の帯域では、送信及び受信のいずれにも供され、第一のパッチUP1の共振周波数の近傍の帯域では、八木アンテナでいう反射器として機能する。
第二の給電線LF1の給電方向に平行な方向における第一のパッチUP1のサイズSUP1,LF1は、第一の給電線UF1の給電方向に平行な方向における第一のパッチUP1のサイズSUP1,UF1に等しい。第一の給電線UF1の給電方向に平行な方向における第二のパッチLP1のサイズSLP1,UF1は、第二の給電線LF1の給電方向に平行な方向における第二のパッチLP1のサイズSLP1,LF1より大きい。第一のパッチUP1及び第二のパッチLP1の面積の差分を、砂地により示す。
ここで、送信及び受信の帯域が互いに近づく場合(例えば、Xバンドの場合)には、共振周波数を決定するSUP1,UF1及びSLP1,LF1は、ほとんど同様である。しかし、第一のパッチUP1及び第二のパッチLP1の形状が、互いに非相似な正方形及び菱形であるため、第一のパッチUP1及び第二のパッチLP1の面積の差分は、十分に確保されている。
そこで、送信及び受信の帯域内において、リターンロスを十分には低減することができないという課題と、反射器及び導波器において、反射効率及び導波効率をそれぞれ向上することができないという課題と、を解決することができる。
第1の実施形態の平面アンテナ素子のサイズを示す平面図を図5(a)に示す。第1の実施形態の平面アンテナ素子のリターンロスの周波数依存性を図5(b)に示す。
UP1,UF1=SUP1,LF1=19.44mmであり、SLP1,LF1=23.91mmであり、SLP1,UF1=28.99mmである。第一のパッチUP1は、送信を行ない、第二のパッチLP1は、受信を行なう。送信の帯域は、7.9GHz〜8.4GHzであり、受信の帯域は、7.25GHz〜7.75GHzであり、これらの帯域は、互いに近接している。
送信の帯域内のリターンロスは、最悪の場合でも、−13.7dBであり、受信の帯域内のリターンロスは、最悪の場合でも、−19dBである。通信の帯域内のリターンロスは、−13dB以下であることが望ましいところ、受信の帯域内のリターンロスは、この条件を十分満たすうえに、送信の帯域内のリターンロスも、この条件を十分満たしている。
まず、送信の帯域内のリターンロスを、従来技術と比較して低減することができる理由を説明する。平面アンテナ素子PA1をアレイアンテナと考えると、第一のパッチUP1の共振周波数での入力インピーダンスZは、第一のパッチUP1の自己インピーダンスZUU、第二のパッチLP1の自己インピーダンスZLL、並びに、第一のパッチUP1及び第二のパッチLP1の相互インピーダンスZULを用いて、Z=ZUU−ZUL /ZLLと表わされる。
ここで、SLP1,UF1>SLP1,LF1であるため、第二のパッチLP1の自己インピーダンスZLLが小さくなる。そのため、第一のパッチUP1の共振周波数での入力インピーダンスZが、従来技術と比較して小さくなり、第一のパッチUP1の共振Q値が、従来技術と比較して小さくなるため、第一のパッチUP1の共振周波数の近傍の帯域でのリターンロスを、従来技術と比較して低減することができる。
次に、受信の帯域内のリターンロスを、従来技術と比較して低減することができる理由を説明する。平面アンテナ素子PA1をアレイアンテナと考えると、第二のパッチLP1の共振周波数での入力インピーダンスZは、第二のパッチLP1の自己インピーダンスZLL、第一のパッチUP1の自己インピーダンスZUU、並びに、第二のパッチLP1及び第一のパッチUP1の相互インピーダンスZLUを用いて、Z=ZLL−ZLU /ZUUと表わされる。
ここで、SLP1,UF1>SLP1,LF1であるため、第二のパッチLP1の自己インピーダンスZLLが小さくなる。そのため、第二のパッチLP1の共振周波数での入力インピーダンスZが、従来技術と比較して小さくなり、第二のパッチLP1の共振Q値が、従来技術と比較して小さくなるため、第二のパッチLP1の共振周波数の近傍の帯域でのリターンロスを、従来技術と比較して低減することができる。
第1の実施形態の平面アンテナ素子の空中への反射の効率を図6(a)に示す。第1の実施形態の平面アンテナ素子の空中への導波の効率を図6(b)に示す。図6(a)、(b)は、図4、5の矢視B−B断面であり、第一のパッチUP1及び第二のパッチLP1を示している一方で、第一の給電線UF1及び第二の給電線LF1を省略している。
第一のパッチUP1及び第一の給電線UF1は、第一のトリプレート線路UT1として配置される。第二のパッチLP1及び第二の給電線LF1は、第二のトリプレート線路LT1として配置される。トリプレート線路は、ストリップ線路より、放射損を低減することができる。
そして、空中への反射時には、第一のパッチUP1及び第二のパッチLP1の面積の差分が、十分に確保されているため、第一のパッチUP1の端部から第二のパッチLP1の端部へと放射された電波は、第二のトリプレート線路LT1の平行平板モードのエネルギーとしてほとんど散逸されることなく、第二のパッチLP1の端部から空中へと反射される。
さらに、空中への導波時には、第一のパッチUP1及び第二のパッチLP1の面積の差分が、十分に確保されているため、第二のパッチLP1の端部から第一のパッチUP1の端部へと放射された電波は、第一のトリプレート線路UT1の平行平板モードのエネルギーとしてほとんど散逸されることなく、第一のパッチUP1の端部から空中へと導波される。
(第2の実施形態)
第2の実施形態の平面アンテナ素子の構成を示す平面図(通信方向から基板平面を眺めた図)を図7に示す。第2の実施形態の平面アンテナ素子PA2は、第一のパッチUP2、第二のパッチLP2、第一の給電線UF2及び第二の給電線LF2から構成される。ここで、第2の実施形態では、2枚のパッチの積層方向が、上下方向になっている。しかし、2枚のパッチの積層方向は、平面アンテナの用途や配置に応じて、特に限定されない。
第一のパッチUP2は、第一の給電線UF2及び第二の給電線LF2の給電方向に平行な方向に対角線を有する、菱形である。第二のパッチLP2は、第一の給電線UF2及び第二の給電線LF2の給電方向に平行な方向に対角線を有する、正方形である。
第二の給電線LF2の給電方向に平行な方向における第一のパッチUP2のサイズSUP2,LF2は、第一の給電線UF2の給電方向に平行な方向における第一のパッチUP2のサイズSUP2,UF2より小さい。第一の給電線UF2の給電方向に平行な方向における第二のパッチLP2のサイズSLP2,UF2は、第二の給電線LF2の給電方向に平行な方向における第二のパッチLP2のサイズSLP2,LF2に等しい。第一のパッチUP2及び第二のパッチLP2の面積の差分を、砂地により示す。
第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様に、送信及び受信の帯域内において、リターンロスを十分に低減することができるとともに、反射器及び導波器において、反射効率及び導波効率をそれぞれ向上することができる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態の平面アンテナ素子の構成を示す平面図(通信方向から基板平面を眺めた図)を図8に示す。第3の実施形態の平面アンテナ素子PA3は、第一のパッチUP3、第二のパッチLP3、第一の給電線UF3及び第二の給電線LF3から構成される。ここで、第3の実施形態では、2枚のパッチの積層方向が、上下方向になっている。しかし、2枚のパッチの積層方向は、平面アンテナの用途や配置に応じて、特に限定されない。
第一のパッチUP3は、第一の給電線UF3及び第二の給電線LF3の給電方向に平行な方向に対角線を有する、菱形である。第二のパッチLP3は、第一の給電線UF3及び第二の給電線LF3の給電方向に平行な方向に対角線を有する、菱形である。
第二の給電線LF3の給電方向に平行な方向における第一のパッチUP3のサイズSUP3,LF3は、第一の給電線UF3の給電方向に平行な方向における第一のパッチUP3のサイズSUP3,UF3より小さい。第一の給電線UF3の給電方向に平行な方向における第二のパッチLP3のサイズSLP3,UF3は、第二の給電線LF3の給電方向に平行な方向における第二のパッチLP3のサイズSLP3,LF3より大きい。第一のパッチUP3及び第二のパッチLP3の面積の差分を、砂地により示す。
第3の実施形態においても、第1の実施形態と同様に、送信及び受信の帯域内において、リターンロスを十分に低減することができるとともに、反射器及び導波器において、反射効率及び導波効率をそれぞれ向上することができる。
(第4の実施形態)
第4の実施形態の平面アンテナ素子の構成を示す平面図(通信方向から基板平面を眺めた図)を図9に示す。第4の実施形態の平面アンテナ素子PAPnは、第一のパッチUPPn、第二のパッチLPPn、第一の給電線UFPn及び第二の給電線LFPnから構成される。ここで、n=1、2、3であり、3種類の平面アンテナ素子PAPnを説明する。そして、第4の実施形態では、2枚のパッチの積層方向が、上下方向になっている。しかし、2枚のパッチの積層方向は、平面アンテナの用途や配置に応じて、特に限定されない。
まず、平面アンテナ素子PAP1を説明する。第一のパッチUPP1は、第一の給電線UFP1及び第二の給電線LFP1の給電方向に平行な方向に対角対称軸を有する正八角形であり、従来技術と同様である。第二のパッチLPP1は、第一の給電線UFP1及び第二の給電線LFP1の給電方向に平行な方向に対角対称軸を有する、第一の給電線UFP1の給電方向に平行な方向に伸ばされた八角形であり、従来技術と異なっている。
次に、平面アンテナ素子PAP2を説明する。第一のパッチUPP2は、第一の給電線UFP2及び第二の給電線LFP2の給電方向に平行な方向に対角対称軸を有する、第二の給電線LFP2の給電方向に平行な方向に縮められた八角形であり、従来技術と異なっている。第二のパッチLPP2は、第一の給電線UFP2及び第二の給電線LFP2の給電方向に平行な方向に対角対称軸を有する正八角形であり、従来技術と同様である。
次に、平面アンテナ素子PAP3を説明する。第一のパッチUPP3は、第一の給電線UFP3及び第二の給電線LFP3の給電方向に平行な方向に対角対称軸を有する、第二の給電線LFP3の給電方向に平行な方向に縮められた八角形であり、従来技術と異なっている。第二のパッチLPP3は、第一の給電線UFP3及び第二の給電線LFP3の給電方向に平行な方向に対角対称軸を有する、第一の給電線UFP3の給電方向に平行な方向に伸ばされた八角形であり、従来技術と異なっている。
第4の実施形態においても、第1の実施形態と同様に、送信及び受信の帯域内において、リターンロスを十分に低減することができるとともに、反射器及び導波器において、反射効率及び導波効率をそれぞれ向上することができる。
(第5の実施形態)
第5の実施形態の平面アンテナ素子の構成を示す平面図(通信方向から基板平面を眺めた図)を図10に示す。第5の実施形態の平面アンテナ素子PACnは、第一のパッチUPCn、第二のパッチLPCn、第一の給電線UFCn及び第二の給電線LFCnから構成される。ここで、n=1、2、3であり、3種類の平面アンテナ素子PACnを説明する。そして、第5の実施形態では、2枚のパッチの積層方向が、上下方向になっている。しかし、2枚のパッチの積層方向は、平面アンテナの用途や配置に応じて、特に限定されない。
まず、平面アンテナ素子PAC1を説明する。第一のパッチUPC1は、第一の給電線UFC1及び第二の給電線LFC1の給電方向に平行な方向に対称軸を有する正円であり、従来技術と同様である。第二のパッチLPC1は、第一の給電線UFC1及び第二の給電線LFC1の給電方向に平行な方向に対称軸を有する、第一の給電線UFC1の給電方向に平行な方向に伸ばされた楕円であり、従来技術と異なっている。
次に、平面アンテナ素子PAC2を説明する。第一のパッチUPC2は、第一の給電線UFC2及び第二の給電線LFC2の給電方向に平行な方向に対称軸を有する、第二の給電線LFC2の給電方向に平行な方向に縮められた楕円であり、従来技術と異なっている。第二のパッチLPC2は、第一の給電線UFC2及び第二の給電線LFC2の給電方向に平行な方向に対称軸を有する正円であり、従来技術と同様である。
次に、平面アンテナ素子PAC3を説明する。第一のパッチUPC3は、第一の給電線UFC3及び第二の給電線LFC3の給電方向に平行な方向に対称軸を有する、第二の給電線LFC3の給電方向に平行な方向に縮められた楕円であり、従来技術と異なっている。第二のパッチLPC3は、第一の給電線UFC3及び第二の給電線LFC3の給電方向に平行な方向に対称軸を有する、第一の給電線UFC3の給電方向に平行な方向に伸ばされた楕円であり、従来技術と異なっている。
第5の実施形態においても、第1の実施形態と同様に、送信及び受信の帯域内において、リターンロスを十分に低減することができるとともに、反射器及び導波器において、反射効率及び導波効率をそれぞれ向上することができる。
(その他の変形例)
第1〜5の実施形態では、第一のパッチ及び第二のパッチの形状は、正方形、菱形、正八角形、八角形、正円又は楕円である。しかし、第一のパッチ及び第二のパッチの形状は、第一のパッチ及び第二のパッチが導波器及び反射器としてそれぞれ機能すれば、特に限定されない。ただし、第一のパッチ及び第二のパッチの形状は、第一のパッチ及び第二のパッチが導波器及び反射器としてそれぞれ機能する程度に、なるべく相似であることが望ましい。
第1の実施形態では、第一のパッチ及び第二のパッチのサイズが、一例のみ例示されている。しかし、第一のパッチ及び第二のパッチのサイズは、第一のパッチ及び第二のパッチが導波器及び反射器としてそれぞれ機能すれば、特に限定されない。
第1〜5の実施形態では、第一のパッチ及び第二のパッチの層間の距離及び誘電率が、例示されていない。しかし、第一のパッチ及び第二のパッチの層間の距離及び誘電率は、第一のパッチ及び第二のパッチが導波器及び反射器としてそれぞれ機能すれば、特に限定されない。
第1〜5の実施形態では、既述の作用効果を奏するならば、第一のパッチと第二のパッチの共振周波数の大小関係は、これらのパッチに導波器や反射器として機能するために設定されるサイズの大小関係と、必ずしも相関がなくてもよく、逆であってもよい。
本発明の平面アンテナ素子は、背景技術で説明したVSAT、SNG及びESVなどにおいて、送信及び受信の切替に応じて、垂直偏波及び水平偏波の切替を1個の素子で行なう、偏波共用の平面アンテナ素子として、適用することができる。
PA0、PA1、PA2、PA3、PAP0、PAP1、PAP2、PAP3、PAC0、PAC1、PAC2、PAC3:平面アンテナ素子
UP0、UP1、UP2、UP3、UPP0、UPP1、UPP2、UPP3、UPC0、UPC1、UPC2、UPC3:第一のパッチ
LP0、LP1、LP2、LP3、LPP0、LPP1、LPP2、LPP3、LPC0、LPC1、LPC2、LPC3:第二のパッチ
UF0、UF1、UF2、UF3、UFP0、UFP1、UFP2、UFP3、UFC0、UFC1、UFC2、UFC3:第一の給電線
LF0、LF1、LF2、LF3、LFP0、LFP1、LFP2、LFP3、LFC0、LFC1、LFC2、LFC3:第二の給電線
UT0、UT1:第一のトリプレート線路
LT0、LT1:第二のトリプレート線路

Claims (3)

  1. 第一のパッチと、
    前記第一のパッチに積層され、かつ給電方向が前記第一のパッチの給電方向に面内で直交する第二のパッチと、を備え、
    前記第一のパッチの給電方向に平行な方向における前記第二のパッチのサイズは、前記第一のパッチの給電方向に平行な方向における前記第一のパッチのサイズより大きく、
    前記第一のパッチの給電方向に平行な方向における前記第二のパッチのサイズは、前記第二のパッチの給電方向に平行な方向における前記第二のパッチのサイズより大きく、
    前記第一のパッチの形状は、対角線としての対称軸を有する偶数角形であり、
    前記第一のパッチの給電方向は、前記第一のパッチの前記対角線に平行な方向であり、
    前記第二のパッチの形状は、対角線としての対称軸を有する偶数角形であり、
    前記第二のパッチの給電方向は、前記第二のパッチの前記対角線に平行な方向である
    ことを特徴とする平面アンテナ素子。
  2. 第一のパッチと、
    前記第一のパッチに積層され、かつ給電方向が前記第一のパッチの給電方向に面内で直交する第二のパッチと、を備え、
    前記第二のパッチの給電方向に平行な方向における前記第一のパッチのサイズは、前記第二のパッチの給電方向に平行な方向における前記第二のパッチのサイズより小さく、
    前記第二のパッチの給電方向に平行な方向における前記第一のパッチのサイズは、前記第一のパッチの給電方向に平行な方向における前記第一のパッチのサイズより小さく、
    前記第一のパッチの形状は、対角線としての対称軸を有する偶数角形であり、
    前記第一のパッチの給電方向は、前記第一のパッチの前記対角線に平行な方向であり、
    前記第二のパッチの形状は、対角線としての対称軸を有する偶数角形であり、
    前記第二のパッチの給電方向は、前記第二のパッチの前記対角線に平行な方向である
    ことを特徴とする平面アンテナ素子。
  3. 請求項1又は2に記載の平面アンテナ素子が基板平面に格子状に最密充填される
    ことを特徴とする平面アンテナアレイ。
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