JP6981027B2 - リチウムイオン二次電池用負極活物質、負極及びリチウムイオン二次電池 - Google Patents
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Description
(1)本発明の一態様に係るリチウムイオン二次電池用負極活物質は、負極母材粒子と該負極母材粒子の表面を被覆する導電性被膜とからなるリチウムイオン二次電池用負極活物質であって、該リチウムイオン二次電池用負極活物質の表面の少なくとも一部が繊維状構造とされている。
本発明のリチウムイオン二次電池用負極によれば、放電容量の低下を抑制しつつ、シリコンの膨張に対して緩衝効果を奏する負極活物質を含むリチウムイオン二次電池用負極を提供できる。
本発明のリチウムイオン二次電池によれば、放電容量の低下を抑制しつつ、シリコンの膨張に対して緩衝効果を奏するリチウムイオン二次電池用負極を備えたリチウムイオン二次電池を提供できる。
図1は、本実施形態にかかるリチウムイオン二次電池の断面模式図である。
図1に示すリチウムイオン二次電池100は、主として積層体40、積層体40を密閉した状態で収容するケース50、及び積層体40に接続された一対のリード60、62を備えている。また図示されていないが、積層体40とともに電解液が、ケース50内に収容されている。
負極30は、負極集電体32と、負極集電体32の上に設けられた負極活物質層34とを有する。
負極集電体32は、導電性の板材であればよく、例えば、銅、ニッケル箔の金属薄板を用いることができる。負極集電体32は、リチウムと合金化しないことが好ましく、銅が特に好ましい。負極集電体32の厚みは6〜30μmとすることが好ましい。
負極活物質層34は、負極活物質と負極バインダーとを有し、必要に応じて導電材を有する。
本発明の負極活物質は、負極母材粒子と該負極母材粒子の表面を被覆する導電性被膜とからなるリチウムイオン二次電池用負極活物質であって、該リチウムイオン二次電池用負極活物質の表面の少なくとも一部が繊維状構造とされている。
図2(d)のSEM像において、負極活物質の表面に繊維状構造を有することがわかる。
図3の断面SEM像から、負極活物質の内部は表面と異なり、繊維状構造を有さないことがわかる。
本発明の負極活物質は、コア部と、繊維状構造を有するシェル部と、からなる構造と言うこともできる。
本発明の負極活物質は負極母材粒子とその表面を覆う導電性被膜とからなるが、本発明の効果を奏する範囲で他の物質を含んでもよい。
導電性被膜は、負極母材粒子の表面全体を覆っていることが好ましいが、表面の少なくとも一部を覆っていればよい。
繊維状構造は、導電性被膜で被覆された負極母材粒子を、後述する熱還元処理(例えば、Mg還元処理)工程を行うことによって形成される。そのため、繊維状構造を構成する材料は、熱還元処理(例えば、Mg還元処理)の条件に依存することになる。熱還元処理で用いた金属(例えば、Mg)が含まれることもある。実際、図2でSEM像を示したサンプルでは、エネルギー分散型エネルギー分光(EDX)によって、繊維状構造においてMgも検出された。
各材料について例示すると、金属としてはFe、Mg、Ni、Co、Al、Cu、Zn、Ag、Snなどが挙げられ、半金属としてはSi、Geなどが挙げられ、合金としては、Mg2Si、FeSiなどが挙げられる。従って、酸化物としてはSiOx(0<x≦2)、MgO、SnO、SnO2、FeO、Fe2O3、Fe3O4などが例示される。ここで、SiOxは、化学量論比からずれた場合を示すとされることもあるが、本明細書においては、x=2の場合(SiO2)も含めて、SiOxと表記する。SiO2とSiOxとを併記することもある。また、本明細書において、SiOx(0<x<2)と記載した場合、SiO2非晶質相の中にnmレベルのSi結晶(ナノシリコン)が析出した構造を有し、非化学量論比であるシリコン酸化物の総称を表すものとする。
負極母材粒子の主成分がこれらの材料であることにより、電池内に発生するHFを捕捉することが可能となるため、ガス発生が抑制され、膨張が抑制される。すなわち、F−は反応性が高いため、これらの化合物はフッ素イオンと安定な錯体を形成するため、かかる効果を奏する。
ここで、金属又は半金属としては、Si、Sn、及び、Feからなる群から選択されたものであることが好ましい。これらの材料である場合、充電時の膨張を空隙部に逃がすことができ、負極の電極厚みの増加を抑制する効果が大きい。
導電材としては、例えば、カーボンブラック類等のカーボン粉末、カーボンナノチューブ、炭素材料、銅、ニッケル、ステンレス、鉄等の金属微粉、炭素材料及び金属微粉の混合物、ITO等の導電性酸化物が挙げられる。これらの中でも、アセチレンブラックやエチレンブラック等のカーボン粉末が特に好ましい。負極活物質のみで十分な導電性を確保できる場合は、リチウムイオン二次電池100は導電材を含んでいなくてもよい。
バインダーは、活物質同士を結合すると共に、活物質と負極集電体32とを結合する。バインダーは、上述の結合が可能なものであればよく、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、ポリフッ化ビニル(PVF)等のフッ素樹脂が挙げられる。
正極20は、正極集電体22と、正極集電体22の上に設けられた正極活物質層24とを有する。
正極集電体22は、導電性の板材であればよく、例えば、アルミニウム、銅、ニッケル箔の金属薄板を用いることができる。
正極活物質層24に用いる正極活物質は、リチウムイオンの吸蔵及び放出、リチウムイオンの脱離及び挿入(インターカレーション)、又は、リチウムイオンとリチウムイオンのカウンターアニオン(例えば、PF6−)とのドープ及び脱ドープを可逆的に進行させることが可能な電極活物質を用いることができる。
導電材は、例えば、カーボンブラック類等のカーボン粉末、カーボンナノチューブ、炭素材料、銅、ニッケル、ステンレス、鉄等の金属微粉、炭素材料及び金属微粉の混合物、ITO等の導電性酸化物が挙げられる。これらの中でも、カーボンブラック等の炭素材料が好ましい。正極活物質のみで十分な導電性を確保できる場合は、リチウムイオン二次電池100は導電材を含んでいなくてもよい。
正極に用いるバインダーは負極と同様のものを使用できる。
セパレータ10は、電気絶縁性の多孔質構造から形成されていればよく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン又はポリオレフィンからなるフィルムの単層体、積層体や上記樹脂の混合物の延伸膜、或いはセルロース、ポリエステル及びポリプロピレンからなる群より選択される少なくとも1種の構成材料からなる繊維不織布が挙げられる。
電解液には、リチウム塩を含む電解質溶液(電解質水溶液、有機溶媒を使用する電解質溶液)を使用することができる。ただし、電解質水溶液は電気化学的に分解電圧が低いため、充電時の耐用電圧が低く制限される。そのため、有機溶媒を使用する電解質溶液(非水電解質溶液)であることが好ましい。
ケース50は、その内部に積層体40及び電解液を密封するものである。ケース50は、電解液の外部への漏出や、外部からのリチウムイオン二次電池100内部への水分等の侵入等を抑止できる物であれば特に限定されない。
リード60、62は、アルミ等の導電材料から形成されている。そして、公知の方法により、リード60、62を正極集電体22、負極集電体32にそれぞれ溶接し、正極20の正極活物質層24と負極30の負極活物質層34との間にセパレータ10を挟んだ状態で、電解液と共にケース50内に挿入し、ケース50の入り口をシールする。
以下に、負極活物質の製造方法の一例を説明する。
まず、導電性被膜で被覆された負極母材粒子(以下、「導電性被膜母材粒子」ともいう)を準備する(導電性被膜母材粒子準備工程)。導電性被膜が被覆される前の粒子を「コア粒子」ということがある。
負極母材粒子の表面に導電性被膜を形成する方法としては公知の方法を用いることができる。
ここで、導電性被膜母材粒子として、カーボンコートされたSiOx(0<x≦2)粒子(以下、「カーボンコートSiOx粒子」ともいう)を例に挙げて説明する。カーボンコートSiOx粒子としては、非晶質SiO2中にナノシリコン(約5nm)が分散した状態のSiOx(0<x<2)粒子の表面にカーボンがコートされたものを使うことができる。粒子表面にカーボンコートを有するため、その粒子単体で充放電が可能である。Mg還元処理後、反応が進行しきっていなくても本来充放電できるものであるため、充放電は可能である。さらにナノシリコンが存在することで高容量になる。
なお、SiOx(0<x<2の場合)粒子は通常、角があり、不定形である。用いることができるSiOx粒子の大きさは特に限定はないが、例えば、各SiOx粒子の最大サイズと最小サイズの平均が1〜9μmのものを用いることができる。
カーボンコートSiOx粒子は、例えば、SiOx粉末と人造黒鉛とを用いてメカノケミカル処理を行うことによって得ることができる。メカノケミカル処理は例えば、メカノフュージョン装置(ホソカワミクロン社製)を用いて行うことができる。また、SiOとポリマーを混練した後、炭化処理する方法や、化学気相蒸着(CVD)法によっても得ることができる。
次に、脱イオン水に塩化ナトリウム(NaCl)を溶解したNaCl水溶液中に、カーボンコートSiOx粒子を添加して混合する。
ここで、NaClは、後述する熱還元時の焼成(例えば、700℃程度の温度で)の際に、温度が上がり過ぎた時あるいは温度が急上昇した時に、熱捕捉剤として機能する。すなわち、NaClの融点は801℃であり、融解は吸熱反応なので、熱捕捉剤として機能する。
このとき、NaClはカーボンコートSiOx粒子の周囲に配置して、その形状を保持するように作用すると考えられる。
熱捕捉剤はNaClに限定されず、公知の物質を用いることができる。熱還元時の焼成温度よりも高い温度の融点を有するものを選択する。
また、脱イオン水に熱捕捉剤を溶解する際、超音波をかけた後、又は、超音波をかけずに、撹拌工程を行ってもよい。例えば、NaClを熱捕捉剤として用いる場合には、50℃で1時間程度、撹拌工程を行ってもよい。
脱イオン水に熱捕捉剤を溶解後に、カーボンコートSiOx粒子を添加する。
また、カーボンコートSiOx粒子を熱捕捉剤含有水溶液に添加後、濾過工程を行った後に、又は、濾過工程を行わずに、水溶液中の水を除去するために乾燥工程を行ってもよい。乾燥工程は例えば、90℃で12時間程度行ってもよい。乾燥工程の前に、水洗工程を行ってもよい。
乾燥した、カーボンコートSiOx粒子:熱捕捉剤(例えば、NaCl)の粉末について解砕工程を行ってもよい。
次に、還元剤(例えば、Mg)を、カーボンコートSiOx粒子:熱捕捉剤(例えば、NaCl)の粉末に混ぜ、焼成を行う。
還元剤としてマグネシウム(Mg)を用いる場合、SiOxとMgの重量比を例えば、1:0.9とする。
この工程において、還元剤は、SiOx粒子に含まれる酸素を引き抜く。例えば、還元剤としてMgを用いた場合には、MgはSiOx粒子に含まれる酸素を引き抜いてMgOになり、酸素が引き抜かれたSiOxはSiになる。この熱還元によって、カーボンコートSiOx粒子の表面だけを繊維状構造にできることを発明者は見出した。
ここで、熱還元は、カーボンコートSiOx粒子の表面から実質的に始まると考えられるが、カーボンコートSiOx粒子の場合、SiOx粒子の表面にカーボンコートがあるために、カーボンコートがない場合に比べて還元の進行は遅いと考えられる。そのため、カーボンコートSiOx粒子の表面だけを繊維状構造になるように制御しやすい。
次に、得られた生成物から、熱捕捉剤(例えば、NaCl)、Mg2SiやMgO(還元剤としてMgを用いる場合)や水等の不要物を除去して、
例えば、熱捕捉剤(例えば、NaCl)を除去するために水洗い工程を行う。また、不要なMg2SiやMgOを除去するために塩酸(例えば、濃度2Mの塩酸)に浸漬してエッチング工程を行う。
そして、最後に、水洗い後、水を除去するために乾燥工程(例えば、90℃で12時間)を行い、本発明のリチウムイオン二次電池用負極活物質を得る。
次いで、リチウムイオン二次電池100を製造する方法について、本発明に係るリチウムイオン二次電池用負極活物質(以下、「本発明の負極活物質」ということがある)を用いて負極を作製する段階から、具体的に説明する。
一方、負極集電体32上に負極活物質層34が形成された状態で、配向度が50〜150になるようにプレス処理を行うことによって負極を作製する。
アルドリッチ社製一酸化ケイ素(SiO)を減圧下において1000℃で3時間熱処理し、不均化反応をさせたSiOを作製した。このSiOをマイクロフェーズ社CVD装置(MPCVD−Li)により、アセチレンガスを80ml/minで吹き込みながら、昇温速度10℃/minで700℃まで上昇させ、4時間保持した後、室温まで冷却し、回収することによって0.1μmの膜厚のアモルファスカーボン被膜SiO粒子を得た。ここで、アモルファスカーボン被膜SiO粒子を構成するSiO粒子は、角がある、不定形の形状を有するものである。表面SEM像から、各SiO粒子の最大サイズと最小サイズの平均は約5μmであった。アモルファスカーボン被膜の膜厚は、電界放出形走査電子顕微鏡(FE−SEM)及び透過型電子顕微鏡(TEM)により断面を観察し、任意の50か所の膜厚を測定した平均値とした。
次いで、脱イオン水に塩化ナトリウム(NaCl)54gを浸漬し、1時間超音波をかけ、さらに、50℃で1時間撹拌して溶解してNaCl水溶液を得た。次に、そのNaCl水溶液中に、上述のカーボンコートSiO粒子15gを添加して混合し、吸引濾過によって水の除去を行った。
次に、吸引濾過して得られた混合物を水洗い後、90℃で12時間、乾燥した。得られた粉末の凝集を解くため解砕した。
次に、解砕して得られた粉末に、還元剤としてMg(純度98.0%、20−50mesh(純正化学株式会社製)を、カーボンコートSiO:Mg=1:0.9(wt%)となる量で混ぜて、真空中で700℃で6時間、焼成した。
得られた粉末を水洗いし、塩酸(2M)でエッチングした。その後、水洗いし、90℃で12時間、乾燥を行って、負極活物質を得た。
作製した負極とLi箔を張り付けた銅箔(以下、Li極という)とを、厚さ16μmのポリプロピレン製のセパレータを介して交互に対向させ、積層体を作製した。さらに、積層体の負極における負極活物質層を設けていない側の銅箔の突起端部に、ニッケル製の負極リードを取り付けた。積層体のLi極では、Li箔を設けていない銅箔の突起端部にニッケル製のLi極リードを超音波溶接機によって取り付けた。
上記の手順で作製した実施例1のハーフセルに充放電試験装置を行い、初期放電容量およびサイクル特性を評価した。充放電試験は、まず25℃の温度環境のもと、金属Li基準で充電終止電圧0.005Vまで0.05Cの定電流で充電を行った後、放電終止電圧1.6Vまで0.05Cの定電流で放電を行い、それを1サイクル行った。その後、充電終止電圧0.005Vまで0.2Cの定電流で充電を行った後、放電終止電圧1.6Vまで0.2Cの定電流で放電を行い、30サイクル行った。0.2Cでの最初の放電容量を初期容量とし、その初期容量を100%とし、30サイクル後の容量維持率を算出した。ここで、本明細書では、「充電」は評価極の活物質がLiを吸蔵する方向、「放電」は評価極の活物質がLiを放出する方向、とする。
30サイクルのサイクル特性を測定後、ハーフセルを解体して負極厚み(「充放電試験後の負極厚み」という)を測定し、充放電試験前の負極厚みと比較して、それを百分率で表したものを膨張率とした。
膨張率(%)={(充放電試験後の負極厚み)/(充放電試験前の負極厚み)}×100
導電性被膜が黒鉛(日立化成株式会社製:人造黒鉛)である点以外は、実施例1と同様にして実施例2に係る負極を作製した。黒鉛の被膜形成は(メカノケミカル処理)によって行った。不均化反応をさせたSiO粒子40gとSiOに対して5wt%の人造黒鉛粒子を混合し、遊星型ボールミル装置により、該配合物の機械的な圧接を繰り返すボールミル処理を24時間施した。ボールミル容器およびボールはステンレス製で、粉末調整およびボールミル処理はアルゴン雰囲気で行った。以上の手順により0.1μmの膜厚の黒鉛被膜SiO粒子を得た。
導電性被膜がカーボンナノチューブ(昭和電工株式会社製:VGCF−H)である点以外は、実施例1と同様にして実施例2に係る負極を作製した。カーボンナノチューブの被膜形成は実施例2と同様の方法及び条件で行った。
実施例4〜14は、導電性被膜としてのアモルファスカーボン被膜の厚みが異なる以外は実施例1と同様にして実施例4〜14に係る負極を作製した。
導電性被膜母材粒子がアモルファスカーボン被膜SiO2粒子である点以外は実施例1と同様にして実施例15に係る負極を作製した。SiO2粒子はアルドリッチ社製のものを用いた。
Mg還元(Mg還元工程及びそれに付随する工程)を行わなかったこと以外は、実施例1と同様にして比較例1に係る負極を作製した。SiO粒子自体の作製方法は実施例1と同様である。
Mg還元(Mg還元工程及びそれに付随する工程)を行わなかったこと以外は、実施例15と同様にして比較例2に係る負極を作製した。
導電性被膜を有さないSiO粒子を用いた以外は、実施例1と同様にして比較例3に係る負極を作製した。SiO粒子自体の作製方法は実施例1と同様である。
導電性被膜を有さないSiO2粒子を用いた以外は、実施例15と同様にして比較例3に係る負極を作製した。SiO2粒子はアルドリッチ社製のものを用いた。
実施例1と比較例1とを比較すると、同じ導電性被膜母材粒子を用いても、Mg還元処理を行った場合すなわち、表面に繊維状構造を備えた場合には、膨張率が大きく低減でき、その結果として容量維持率も大幅に向上できたことがわかる。実施例1〜15の結果から、この効果は導電性被膜の種類及び厚みによらずに得られた。
また、実施例1、4〜14の特性に基づくと、導電性被膜の厚みが0.05μm〜1μmの範囲の場合に容量維持率が70%以上であり、導電性被膜の厚みが0.07μm〜0.2μmの範囲の場合に容量維持率が75%以上であった。
Claims (6)
- 負極母材粒子と該負極母材粒子の表面を被覆する導電性被膜とからなるリチウムイオン二次電池用負極活物質であって、該リチウムイオン二次電池用負極活物質の表面の少なくとも一部が繊維状構造とされていて、前記負極母材粒子の主成分は、SiOx(0<x≦2)であり、前記繊維状構造は、前記負極母材粒子の主成分を含むリチウムイオン二次電池用負極活物質。
- 前記導電性被膜は、黒鉛、アモルファスカーボン、カーボンナノチューブからなる群から選択された1種以上からなる、請求項1に記載のリチウムイオン二次電池用負極活物質。
- 前記繊維状構造は、Mgを含む、請求項1又は2に記載のリチウムイオン二次電池用負極活物質。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載のリチウムイオン二次電池用負極活物質を有するリチウムイオン二次電池用負極。
- 請求項4に記載のリチウムイオン二次電池用負極を備えるリチウムイオン二次電池。
- 負極母材粒子と該負極母材粒子の表面を被覆する導電性被膜とからなり、表面の少なくとも一部が繊維状構造とされていて、前記負極母材粒子の主成分は、SiOx(0<x≦2)であり、前記繊維状構造は、前記負極母材粒子の主成分を含む負極活物質を有し、前記負極活物質の表面に繊維状構造が存在することにより生まれた空隙箇所を含むリチウムイオン二次電池用負極。
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