JP6969555B2 - 光学フィルム、偏光板、及び表示装置 - Google Patents
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Description
また、溶液流延法で製造する際は、上記の理由に加え、加圧ダイスリットからドラムやベルト上に流延した後の乾燥過程で樹脂鎖が配向することでも位相差が発現する。さらには、溶剤が残留している状態の光学フィルムをクリップで幅方向に保持しながら搬送する際に、乾燥により光学フィルムが収縮することで疑似的に延伸され、結果的に位相差が発現することもある。
前記ポリエステルが、化学構造又は重量平均分子量(Mw)が異なる2種類以上の化合物の混合物であり、
前記ポリエステルの重量平均分子量(Mw)が、400〜3800の範囲内であり、
前記ポリエステルの混合物を構成する化合物の少なくとも1種が、下記一般式(II)又は一般式(III)で表される構造を有する化合物であり、
前記光学フィルムの膜の厚さが5〜15μmの範囲内であり、かつ、
前記光学フィルムの、下記式(i)で定義されるフィルム面内の位相差値Ro(nm)及び下記式(ii)で定義されるフィルム膜厚方向の位相差値Rt(nm)が、下記式(iii)及び(iv)で規定する条件を満たす光学フィルム。
(i)Ro=(nx−ny)×d
(ii)Rt={(nx+ny)/2−nz)}×d
(iii)0≦Ro≦5
(iv)−10≦Rt≦10
〔式中、Ro及びRtは温度23℃、相対湿度55%の環境下で波長590nmの光で測定した位相差値である。
2.前記シクロオレフィン系樹脂が、下記一般式(I)で表される構造を有するシクロオレフィン系モノマー由来の重合体であることを特徴とする第1項に記載の光学フィルム。
X2の少なくとも一方がアルキレンモノカルボン酸、シクロアルキレンモノカルボン酸、又はアリールモノカルボン酸から誘導される1価の基を表し、Y1及びY2の少なくとも一方がアルキレンモノアルコール、シクロアルキレンモノアルコール、又はアリールモノアルコールから誘導される1価の基を表し、かつn又はmが0の整数を表すことを特徴とする第1項から第6項までのいずれか一項に記載の光学フィルム。
≪本発明の光学フィルムの概要≫
本発明の光学フィルムは、シクロオレフィン系樹脂とポリエステルとを含有する光学フィルムであって、前記ポリエステルが、化学構造又は分子量が異なる2種類以上の化合物の混合物であり、前記ポリエステルの重量平均分子量(Mw)が、400〜3800の範囲内であり、前記ポリエステルの混合物を構成する化合物の少なくとも1種が、下記一般式(II)又は一般式(III)で表される構造を有する化合物であり、前記光学フィルムの膜の厚さが5〜15μmの範囲内であり、かつ、前記光学フィルムの、下記式(i)で定義されるフィルム面内の位相差値Ro(nm)及び下記式(ii)で定義されるフィルム膜厚方向の位相差値Rt(nm)が、下記式(iii)及び
(iv)で規定する条件を満たすことを特徴とする。
(ii)Rt={(nx+ny)/2−nz)}×d
(iii)0≦Ro≦5
(iv)−10≦Rt≦10
〔式中、Ro及びRtは温度23℃、相対湿度55%の環境下で波長590nmの光で測定した位相差値である。
なお面内位相差値Ro、及び厚さ方向の位相差値Rtは自動複屈折率計アクソスキャン(Axo Scan Mueller Matrix Polarimeter:アクソメトリックス社製)を用いて、23℃・55%RHの環境下、590nmの波長において、三次元屈折率測定を行い、得られた屈折率nx、ny、nzから上記式を用いて算出する。
本発明の光学フィルムは、シクロオレフィン系樹脂を含有することを特徴とする。
本発明において、シクロオレフィン系樹脂の好ましい水素結合受容性基の保有比率は一般式(I)でR1〜R4のうち1〜2個が水素結合受容性基を有することが好ましい。
本発明の光学フィルムは、ポリエステルを含有し、前記ポリエステルが、化学構造又は分子量が異なる2種類以上の化合物の混合物であり、前記ポリエステルの重量平均分子量(Mw)が、400〜3800の範囲内であることを特徴とする。
される構造を有する化合物であることが本発明の効果が大きいという観点から必要である。
Aが1種類(A1)、Gが2種類(G1、G2)
Aが2種類(A1、A2)、Gが2種類(G1、G2)
A1、A2、G1、及びG2は、前記の一般式(II)又は一般式(III)におけるA、及びGの定義と同様であり、A1、及びA2は、それぞれ独立に、アルキレンジカルボン酸、シクロアルキレンジカルボン酸、又はアリールジカルボン酸から誘導される2価の基を表す。G1、及びG2は、それぞれ独立に、アルキレングリコール、シクロアルキレングリコール、又はアリールグリコールから誘導される2価の基を表す。
カラム:Shodex K806、K805、K803G(昭和電工(株)製を3本接続して使用した)
カラム温度:25℃
試料濃度:0.1質量%
検出器:RI Model 504(GLサイエンス社製)
ポンプ:L6000(日立製作所(株)製)
流量:1.0ml/min
校正曲線:標準ポリスチレンSTK standard ポリスチレン(東ソー(株)製)Mw=500〜2800000迄の13サンプルによる校正曲線を使用した。13サンプルは、ほぼ等間隔に用いることが好ましい。
(ii)Rt=((nx+ny)/2−nz)×d
(iii)0≦Ro≦5
(iv)−10≦Rt≦10
〔式中、Ro及びRtは温度23℃、相対湿度55%の環境下で波長590nmの光で測定した位相差値である。nxは、フィルム平面内の遅相軸方向の屈折率である。nyは、フィルム平面内の遅相軸方向に垂直な方向の屈折率である。nzは、フィルム面に垂直な方向の屈折率である。dは、フィルムの厚さ(nm)である。〕
上記の特性(ゼロ位相差性)を有することで、特にIPS型液晶表示装置用の偏光板として最適な位相差を付与できる。
本発明の光学フィルムは、製造された光学フィルムがハンドリングされる際の、傷つきや、搬送性が悪化することを防止するため、さらにマット剤を含有することが好ましい。マット剤としては特にシリカ粒子を含有することが好ましい。
本発明の光学フィルムには、ポリエステル以外に、他の可塑剤を併用してもよい。
本発明の光学フィルムは、偏光板や液晶表示装置に照射される不要な紫外線を遮蔽するために、紫外線吸収剤を含有することが好ましい。紫外線吸収剤を含有することにより、液晶セル中の液晶分子の劣化を防止できるため偏光板や表示装置が太陽光等に長時間曝されても偏光機能を維持することができる。
本発明の光学フィルムの製造方法は、溶液流延製膜法によって製造することが薄膜の光学フィルムを製造しやすいため好ましい。
溶液流延法に用いられる溶媒としては、例えば、クロロホルム、ジクロロメタンなどの塩素系溶媒;トルエン、キシレン、ベンゼン、及びこれらの混合溶媒などの芳香族系溶媒;メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、2−ブタノールなどのアルコール系溶媒;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジオキサン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、酢酸エチル、ジエチルエーテル;などが挙げられる。これら溶剤は1種のみ用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
ドープを、送液ポンプ(例えば、加圧型定量ギヤポンプ)を通して加圧ダイに送液し、無限に移送する無端の金属支持体、例えば、ステンレスベルト、又は回転する金属ドラム等の金属支持体上の流延位置に、加圧ダイスリットからドープを流延する工程である。
ウェブを流延用金属支持体上で加熱し、溶媒を蒸発させる工程であり、後述する剥離時の残留溶媒量を制御する工程である。
金属支持体上で溶媒が蒸発したウェブを、剥離位置で剥離する工程である。剥離されたウェブは光学フィルムとして次工程に送られる。
乾燥工程は予備乾燥工程、本乾燥工程に分けて行うこともできる。
本発明の光学フィルムは、延伸装置にて残留溶媒量下で延伸処理を行うことで、薄膜の光学フィルムを製造したり、広幅の光学フィルムを製造したり、また光学フィルムの平面性を向上したり、光学フィルム内の分子の配向を制御することで、位相差値Ro及びRtを調整することができる。
・長手方向に延伸→幅手方向に延伸→長手方向に延伸→長手方向に延伸
・幅手方向に延伸→幅手方向に延伸→長手方向に延伸→長手方向に延伸
・幅手方向に延伸→斜め方向に延伸
また、同時二軸延伸には、一方向に延伸し、もう一方を、張力を緩和して収縮させる場合も含まれる。
乾燥工程では、乾燥装置によって延伸後の光学フィルムを加熱して乾燥させる。
光学フィルム中の残留溶媒量が2質量%以下となってから光学フィルムとして巻取る工程であり、残留溶媒量を好ましくは1質量%以下にすることにより寸法安定性の良好な光学フィルムを得ることができる。
<ヘイズ>
本発明の光学フィルムは、ヘイズが1%未満であることが好ましく、0.5%未満であることがより好ましい。ヘイズを1%未満とすることにより、光学フィルムの透明性がより高くなり、光学用途のフィルムとしてより用いやすくなるという利点がある。
本発明の光学フィルムは、25℃、相対湿度60%における平衡含水率が4%以下であることが好ましく、3%以下であることがより好ましい。平衡含水率を4%以下とすることにより、湿度変化に対応しやすく、光学特性や寸法がより変化しにくく好ましい。
本発明の光学フィルムは、長尺であることが好ましく、具体的には、100〜40000m程度の長さであることが好ましく、ロール状に巻き取られる。また、本発明の光学フィルムの幅は1m以上であることが好ましく、更に好ましくは1.3m以上であり、特に1.3〜4mであることが好ましい。
本発明の光学フィルムは、液晶表示装置、有機EL表示装置等の各種表示装置やタッチパネルに用いられる機能フィルムであることが好ましい。具体的には、本発明の光学フィルムは、液晶表示装置又は有機EL表示装置用の偏光板保護フィルム、位相差フィルム、反射防止フィルム、輝度向上フィルム、ハードコートフィルム、防眩フィルム、帯電防止フィルムなどでありうる。ここで、位相差フィルムとは、ゼロ位相差性の位相差領域のフィルムも含む。
本発明の偏光板は、上記本発明の光学フィルムを偏光子の少なくとも片面に具備する。
<偏光子>
偏光子は、一定方向の偏波面の光だけを通す素子であり、その例には、ポリビニルアルコール系偏光フィルムが含まれる。
<水糊>
本発明の偏光板は、本発明の光学フィルムを完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(水糊)を用いて偏光子に貼り合わせることが好ましい。もう一方の面には他の偏光板保護フィルムを貼合することができる。本発明の光学フィルムは液晶表示装置とされた際に、偏光子の液晶セル側に設けられることが好ましく、偏光子の液晶セルとは反対側の光学フィルムは、本発明の光学フィルム、及び従来の偏光板保護フィルムのどちらでも用いることができる。
また、本発明の偏光板においては、本発明の光学フィルムと偏光子とが、活性エネルギー線硬化性接着剤により貼合されていることが好ましい。
偏光子を挟んで本発明の光学フィルムとは反対側に配置されるフィルムは、偏光子の保護フィルムとして機能するフィルムであることが好ましい。
図1は、本発明の好ましい実施形態による偏光板の概略断面図である。図1の実施形態においては、偏光板101は、偏光子10と該偏光子10の両方の面に配置された光学フィルム20及び保護フィルム30とを備える。該偏光子10と該光学フィルム20及び保護フィルム30は、任意の接着層(図示せず)を介して、貼り合わせられている。
本発明の表示装置は、上記本発明の偏光板を具備する。
具体的には、上記本発明の光学フィルムを貼合した偏光板を液晶表示装置に用いることによって、種々の視認性に優れた液晶表示装置を作製することができる。
実施例で用いるシクロオレフィン系樹脂への添加剤として、前記表2、表4、表5及び表6に示される各化合物を、定法に従って合成した。なお、前記各化合物を適宜混合して、本発明に係るポリエステル(化学構造又は重量平均分子量(Mw)が異なる2種類以上の化合物の混合物)として使用した。
<光学フィルム1の作製>
<微粒子分散液の調製>
11.3質量部の微粒子(アエロジル R812、日本アエロジル(株)製)と、84質量部のエタノールとを、ディゾルバーで50分間撹拌混合した後、マントンゴーリンで分散した。
下記組成の主ドープを調製した。まず加圧溶解タンクにジクロロメタン及びエタノールを添加した。ジクロロメタンの入った加圧溶解タンクにシクロオレフィン系樹脂と微粒子添加液を撹拌しながら投入した。これを加熱し、撹拌しながら完全に溶解し、これを安積濾紙(株)製の安積濾紙No.244を使用してろ過して、主ドープを調製した。
90質量部
ジクロロメタン 200質量部
エタノール 10質量部
微粒子添加液 7.6質量部
<光学フィルム1の作製>
次いで、無端ベルト流延装置を用い、主ドープを温度31℃、1800mm幅でステンレスベルト支持体上に均一に流延した。ステンレスベルトの温度は28℃に制御した。ステンレスベルトの搬送速度は20m/minとした。
光学フィルム1の作製において、シクロオレフィン系樹脂の種類、化合物(ポリエステル)の種類及び膜厚をそれぞれ表7に記載のように変化させて、光学フィルム2〜35を作製した。但し、ポリエステルを添加する場合は、ポリエステルの総量が、シクロオレフィン系樹脂90質量部に対して3質量部となるように添加し、ポリエステルを混合物とする場合の混合比率は、ポリエステル混合物の平均分子量が、表7に記載の平均分子量となるように混合した。
光学フィルムの面内方向の位相差値Ro、及び厚さ方向の位相差値Rtは自動複屈折率計アクソスキャン(Axo Scan Mueller Matrix Polarimeter:アクソメトリックス社製)を用いて、23℃・55%RHの環境下、590nmの波長において、三次元屈折率測定を行い、得られた屈折率nx、ny、nzから下記式を用いて算出する。
式(ii):Rt={(nx+ny)/2−nz}×d(nm)
〔式(i)及び式(ii)において、nxは、フィルムの面内方向において遅相軸方向における屈折率を表す。nyは、フィルムの面内方向において、前記方向xと直交する方向yにおける屈折率を表す。nzは、フィルムの厚さ方向zにおける屈折率を表す。dは、フィルムの厚さ(nm)を表す。〕
<生産性>
光学フィルムの製造時に延伸工程やロール搬送工程で、破断や端部裂けの発生度を下記の評価基準で評価した。
○:光学フィルム1000mを製造したときに、破断や端部裂けが発生しない
×:光学フィルム1000mを製造したときに、破断や端部裂けが1回以上発生する
光学フィルムの構成と、以上の結果をまとめて表7に示した。
実施例1の光学フィルム3の化合物1Mを、表8に示す第2の化合物(ポリエステル)に変えた以外は光学フィルム3と同様にして光学フィルム36〜41を作製した。
<偏光板の作製>
<偏光子を有する延伸積層体1の作製>
<積層体1の作製>
帯電防止処理が施された厚さ120μmの非晶性ポリエチレンテレフタレートシートの表面をコロナ処理し、熱可塑性樹脂層Aとした。
上記積層体1を、搬送方向(MD方向)に160℃で5.3倍の自由端一軸延伸処理を施し、延伸積層体1を作製した。なお、延伸積層体1における親水性樹脂層(偏光子1)の厚さは5.6μmであった。
次いで、延伸積層体1を60℃の温浴に60秒浸漬し、水100質量部あたりヨウ素を0.05質量部及びヨウ化カリウムを5質量部それぞれ含有する水溶液に、温度28℃で60秒間浸漬した。次いで、緊張状態に保ったまま、水100質量部あたりホウ酸を7.5質量部及びヨウ化カリウムを6質量部それぞれ含有するホウ酸水溶液に、温度73℃で300秒間浸漬した。その後、15℃の純水で10秒間洗浄した。水洗したフィルムを緊張状態に保ったまま、70℃で300秒間乾燥し、熱可塑性樹脂層Aと偏光子1からなる延伸積層体1を得た。
下記工程1〜6に従って、上記作製した延伸積層体1と、実施例1で作成した本発明の光学フィルム1を貼合し、次いで熱可塑性樹脂層Aを剥離して、偏光板PL−1′を作製した。
<偏光板の作製2>
下記工程7〜11に従って、上記作製したPL−1′と、前記コニカミノルタタック2UAH(商品名)(コニカミノルタ(株)製)(以下「KC2UAH」という。)を貼合し、偏光板PL−1を作製した。
液晶パネルに搭載された状態を再現するために、本発明の光学フィルムの偏光子とは反対側の面を、粘着層を介してガラスに貼り付けた後、40℃、相対湿度90%の環境下で1000時間保管した際の保管前後での偏光子の退色を目視で観察し下記の評価基準で評価した。
○:退色無し
×:明らかに退色している
評価結果を、下記実施例4の評価とともに、表9に示す。本発明の偏光板はいずれも湿熱耐久性評価で退色が無かった。
<液晶表示装置の作製>
上記作製した偏光板の特性を評価するため、IPSモードである(株)日立製作所製液晶テレビ(Wooo W32−L7000)の液晶パネルの観察者側の前面及び背面に貼付している偏光板を剥がし、この剥がした箇所に、上記実施例3で作製した偏光板PL−1〜PL−35を光源側(背面)と視認側(前面)に、それぞれ元々貼合されていた偏光板の透過軸と同一にして、アクリル系透明粘着剤を用いて貼合し、液晶表示装置CLD−1〜CLD−35とした。
上記で作製した液晶パネルを暗室に設置し、黒表示で点灯した。その状態で点灯後30分後と24時間後に、次のようにして光漏れの有無を確認した。すなわち、パネル正面および、正面からの倒れ角がパネル長辺方向に45°(左)と−45°(右)の角度、正面からの倒れ角がパネル短辺方向に45°(上)と―45°(下)の角度、以上の5つの方向から目視にて観察し、以下の基準に基づき評価した。
◎:30分後、24時間後のいずれの時点においても、5方向への光漏れがない
○:30分後、24時間後のいずれかの時点で、5方向のうち1方向以上へ、注視すればわかる程度の僅かな光漏れがあるも、実用上問題ないと考えられる
×:30分後、24時間後のいずれかの時点で、5方向のうち1方向以上へ、明らかな光漏れがある
評価結果を、実施例1、実施例3の評価結果とともに、表9に示した。
20 光学フィルム
30 保護フィルム
101 偏光板
Claims (9)
- シクロオレフィン系樹脂とポリエステルとを含有する光学フィルムであって、
前記ポリエステルが、化学構造又は重量平均分子量(Mw)が異なる2種類以上の化合物の混合物であり、
前記ポリエステルの重量平均分子量(Mw)が、400〜3800の範囲内であり、
前記ポリエステルの混合物を構成する化合物の少なくとも1種が、下記一般式(II)又は一般式(III)で表される構造を有する化合物であり、
前記光学フィルムの膜の厚さが5〜15μmの範囲内であり、かつ、
前記光学フィルムの、下記式(i)で定義されるフィルム面内の位相差値Ro(nm)及び下記式(ii)で定義されるフィルム膜厚方向の位相差値Rt(nm)が、下記式(iii)及び(iv)で規定する条件を満たす光学フィルム。
(i)Ro=(nx−ny)×d
(ii)Rt={(nx+ny)/2−nz)}×d
(iii)0≦Ro≦5
(iv)−10≦Rt≦10
〔式中、Ro及びRtは温度23℃、相対湿度55%の環境下で波長590nmの光で測定した位相差値である。
nxは、フィルム平面内の遅相軸方向の屈折率である。
nyは、フィルム平面内の遅相軸方向に垂直な方向の屈折率である。
nzは、フィルム面に垂直な方向の屈折率である。
dは、フィルムの厚さ(nm)である。〕 - 前記一般式(I)で表される構造を有するシクロオレフィン系モノマーのpが0を表し、R1及びR2が水素原子を表し、R3がメチル基を表し、かつ、R4がメトキシカルボニル基を表す請求項2に記載の光学フィルム。
- 前記一般式(II)又は一般式(III)で表される構造を有する化合物のA又はGが、2種類以上の基が組み合わされている請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の光学フィルム。
- 前記一般式(II)又は一般式(III)で表される構造を有する化合物のn又はmが、1又は2の整数を表す請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の光学フィルム。
- 前記一般式(II)又は一般式(III)で表される構造を有する化合物のn又はmが、1の整数を表す請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の光学フィルム。
- 前記一般式(II)又は一般式(III)で表される構造を有する化合物の、X1及びX2
の少なくとも一方がアルキレンモノカルボン酸、シクロアルキレンモノカルボン酸、又はアリールモノカルボン酸から誘導される1価の基を表し、Y1及びY2の少なくとも一方がアルキレンモノアルコール、シクロアルキレンモノアルコール、又はアリールモノアルコールから誘導される1価の基を表し、かつ
n又はmが0の整数を表す請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載の光学フィルム。 - 請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載の光学フィルムを偏光子の少なくとも片面に具備する偏光板。
- 請求項8に記載の偏光板を具備する表示装置。
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