JP2009086342A - 液晶表示装置 - Google Patents

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明博 松藤
Makoto Ishihara
信 石原
Yoshirou Futamura
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Abstract

【課題】パネルの反りを防止して、表示性能の低下を抑えた画像表示装置を提供すること。
【解決手段】ガラスまたは樹脂からなる基板、前記基板の視認側に設けられた表側偏光板、および前記基板の反対側に設けられた裏側偏光板を有する液晶表示装置であって、前記表側偏光板と前記基板は粘着剤層を介して積層されており、前記偏光板を構成する偏光子を挟み込んでいる保護フィルム、位相差フィルム等の総厚みをd(μm)、前記粘着剤のクリープの温度で変化する比をC、dが60μm〜200μmであるとき、dをCで除したS値が20以下になるように調整する。
S=d/C
【選択図】なし

Description

本発明は、パソコン用モニター、テレビ等に用いられる液晶表示装置として有用な画像表示装置に関する。
液晶表示装置の用途は多岐にわたるが、近年はパソコンのモニター用途からさらにはTV用途としての開発が進められており、それに伴って大画面化が進んでいる。大画面化と同時に画像表示装置全体の薄型化も進行しており、画像表示装置を構成する薄いガラスまたは樹脂製の基板を有するパネルの反りが発生しやすくなり、表側(視認側)から見てパネル中央部がへこみ、縁部分が表側に反ることが問題となっている。このような反りが起こると、パネルの縁部分または四隅が筐体に接触し、特にIPSパネルでは端部の光漏れが増加し、画面表示性能に悪影響を及ぼす。
パネルの反りは、本来反りを起こさないガラスまたは樹脂製の基板に対して、表側と裏側に積層された各種部材が、加熱や吸/放湿などによる膨張・収縮を起こし、表側と裏側に差が生ずるために、画像表示装置の表と裏の力のバランスが崩れてしまうことによるものである。通常の画像表示装置においては、表側の表面が開放されているのに対し、裏面は筐体に組み込まれて準密閉状態となっている。このため、基板を挟んでいる表側積層体と裏側積層体とで加熱や吸/放湿に差が生じ、そのために膨張・収縮にも差が生じている。
液晶表示装置は、ガラス基板に液晶を封入した液晶セルの両側に偏光を作り出す偏光板を配置し、必要に応じて位相差板、反射防止フィルム、輝度向上膜等の各種光学素子を積層し、外周部を「ベゼル」と呼ばれるステンレス等の金属板からなる固定枠で固定して液晶モジュールとし、この液晶モジュールを他の構成部材と共に筐体内に組み立て、収納し
て製造される。
液晶表示装置の電源点灯時はバックライトで温度が上昇するなどの理由により、表側(視認側)とバックライト側とで温度や湿度の差が生じることがある。この場合、液晶セルを境界に、偏光板を含んだ表側積層体とバックライト側の積層体とがさらされる温度や湿度の条件は異なっており、それぞれの積層体はこの影響を受けると考えられる。反りが起こるとパネルの縁部分または四隅が筐体に接触するだけでなく、黒表示画面としたときにパネル(画面)の四隅がムラ状に光漏れする現象が起こって表示性能上非常に大きな問題となることもある。
特許文献1では、偏光板のクリープの温度依存性が大きい粘着剤が、TFT−LCDでの表示ムラ改善に有効であることが提示されているが、偏光板の膨張収縮方向がパネルの45度方向であり、パネルのそりとの関係は認められなく、IPSパネルのように偏光板の貼合方向が0,90度である時のそりの問題とは異なっている現象を観察していると思われる。
特開2001−350019号公報
本発明の課題は、画像表示装置のパネルの反りを防止して、表示性能の低下を抑えた液晶表示装置、特にIPSパネルを提供することである。
本発明の発明者らは、液晶表示装置が高温高湿下に一定期間放置され、常温常湿下に取り出された場合、特に高温高湿により強く曝された表側の積層部材が収縮を起こし、パネルの表と裏の力のバランスが崩れ、反りが生じていることを見出した。そして、この反りを防止するには、表側の偏光板が収縮した際に生ずる応力が基板に伝わらないようすることと同時に偏光板の収縮量を鑑み、粘着剤層の物性を制御することで、パネルの反りを減少できることを見出すに至った。更に、光学的等方性のフィルムを組み合わせることでIPSパネルの色味視野角と光漏れを改善できることを見出した。
具体的には以下の手段により課題を解決した。
(1)ガラスまたは樹脂からなる基板、前記基板の視認側に設けられた表側偏光板、および前記基板の反対側に設けられた裏側偏光板を有する液晶表示装置であって、前記表側偏光板と前記基板は粘着剤層を介して積層されており、前記偏光板を構成する偏光子を挟み込んでいる保護フィルム、位相差フィルム等の総厚みをd(μm)、前記粘着剤のクリープの温度で変化する比をC、dが60μm〜200μmであるとき、dをCで除したS値が20以下、4以上である液晶表示装置。
(2)前記偏光板が光学補償フィルムあるいは光学的等方性フィルムを有することを特徴とする(1)に記載の液晶表示装置。
(3)前記保護フィルムの少なくとも1枚がセルロースアシレートフィルムであることを特徴とする(1)または(2)に記載の液晶表示装置。
(4)更に、前記光学的等方性フィルムが、波長590nmにおけるRe値が0nm以上20nm以下、波長590nmにおけるRth値が−10nm以上15nm以下であり、波長630nmと480nmとのRth値の差が20nm以下関係であることを特徴とする(2)〜(3)のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
(5)液晶表示モードがIPS方式である(1)〜(3)のいずれか一項に記載の液晶表示装置。
本発明の画像表示装置は、パネルの反りが抑制されているために、さらに光学的等方性の優れたフィルムを加えることにより色味視野角も改良された表示性能を改良することができる。
以下において、本発明の画像表示装置について詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。また本明細書においては、「平行」とは2方向のなす角度が0°±1°、「垂直」および「直交」とは2方向のなす角度が90°±1°のことをいう。
(画像表示装置の構成)
本発明の液晶表示装置は、ガラスまたは樹脂からなる基板、基板の視認側に設けられた表偏光板、および基板の反対側に設けられた裏側偏光板を有するパネルを備えている。表側偏光板と基板は粘着剤層を介して積層されており、粘着剤層の厚みは30μm以下が好ましい。
前記偏光板を構成する偏光子を挟み込んでいる保護フィルム、位相差フィルム等の総厚みをd(μm)は、具体的には、偏光板の厚みからPVAを主体とする偏光子層の厚みを引いた値に対応する。
本発明の液晶表示装置を構成するパネルには、必要に応じてその他の光学フィルムや機能層が設けられていてもよい。また、パネルの表側の表面が開放されており、前記パネルの裏面が筐体で閉じられていることが好ましい。このような本発明の液晶表示装置の構成例を図1に示す(上が視認側である)。
以下の説明では、画像表示装置として液晶表示装置を主たる例として説明するが、本発明の画像表示装置は液晶表示装置に限定されるものではない。
液晶表示装置は、基板となる液晶セルの両側に偏光板を配置し、必要に応じて位相差フィルム、反射防止フィルム、輝度向上フィルム等の各種光学素子が積層された構造を有する。本発明でいう基板は、液晶表示装置の場合は液晶セルに対応し、積層体は偏光板、位相差フィルム、反射防止フィルム、輝度向上フィルム等の各種光学素子に対応する。
一般に、液晶表示装置は液晶パネルの外周部を「ベゼル」と呼ばれるステンレス等の金属板からなる固定枠で固定して液晶モジュールとし、この液晶モジュールを他の構成部材と共に筐体内に組み立て、収納して製造される。本発明でも同様の構成で用いられる。
(基板)
本発明の液晶表示装置を構成する基板は、ガラスまたは樹脂(プラスチック)からなる。当該ガラスまたは樹脂は添加剤を含んでいてもよく、また基板はガラスまたは樹脂以外の構成要素を保持していてもよい。ガラスや樹脂からなるセル基板の間に液晶を封入することができる。また、液晶の両面には透明導電膜を設けることができ、さらに透明導電膜の表側(視認側)にはカラーフィルターを設けることができる。液晶表示装置を薄型化する観点からは、基板は、厚み1mm以下のものが好ましく、0.7mm以下がさらに好ましく、0.5mm以下が最も好ましい。大きさについては特に制限は無いが、面積が広い場合に液晶パネルの反りが発生しやすいことから、特に大画面の液晶表示装置で本発明を用いれば効果的である。
ここで、樹脂基板としては、透明性と機械的強度を有していればその材質は特に限定されず、従来公知のものを全て使用できる。樹脂基板を形成する樹脂としては、例えば、ポ
リカーボネート、ポリアリレート、ポリエーテルスルホン、ポリエステル、ポリスルホン、ポリメチルメタクリレート、ポリエーテルイミド、ポリアミド等の熱可塑性樹脂や、エポキシ系樹脂、不飽和ポリエステル、ポリジアリルフタレート、ポリイソボニルメタクリレート等の熱硬化性樹脂などを挙げることができる。かかる樹脂は、1種または2種以上を用いることができ、他成分との共重合体や混合物として用いることもできる。
(偏光板)
本発明の液晶表示装置では、表側積層体と裏側積層体はそれぞれ偏光板を含む構成とすることができる。このとき、それぞれの積層体は少なくとも偏光子を有し、該偏光子の表側(視認側)および/または裏側(その反対側)には保護膜を有することができる。本発明では、このように偏光子と保護膜からなる積層体を偏光板と定義する。
偏光板の種類は特に制限されないが、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)フィルムを、二色性を有するヨウ素または二色性染料で染色し、延伸して配向させた後に架橋、乾燥させた偏光子と、トリアセチルセルロース(TAC)フィルム等の保護膜と貼り合わせて製造される吸収型偏光板を好ましく用いることができる。偏光子は光透過率や偏光度に優れるものが好ましい。光透過率は30%〜50%が好ましく、35%〜50%がさらに好ましく、40%〜50%であることが最も好ましい。偏光度は90%以上であることが好ましく、95%以上であることがさらに好ましく、99%以上であることが最も好ましい。30%以下の透過率、もしくは90%以下の偏光度の場合には画像表示装置の輝度やコントラストが低く、表示品位が低下する。偏光子の厚みは1〜50μmが好ましく、1〜30μmがさらに好ましく、8〜25μmであることが最も好ましい。
本発明において偏光子と保護膜との接着処理は、特に限定されるものではないが、例えば、ビニルアルコール系ポリマーからなる接着剤、あるいは、ホウ酸やホウ砂、グルタルアルデヒドやメラミン、シュウ酸などのビニルアルコール系ポリマーの水溶性架橋剤から少なくともなる接着剤などを介して行うことができる。特に、ポリビニルアルコール系フィルムとの接着性が最も良好である点で、ポリビニルアルコール系接着剤を用いることが好ましい。かかる接着層は、水溶液の塗布乾燥層などとして形成しうるが、その水溶液の調製に際しては必要に応じて、他の添加剤や、酸等の触媒も配合することができる。
保護膜を形成する材料としては、光学性能透明性、機械的強度、熱安定性、水分遮蔽性、等方性などに優れるポリマーが好ましい。例えば、ポリカーボネート系ポリマー、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート等のポリエステル系ポリマー、ポリメチルメタクリレート等のアクリル系ポリマー、ポリスチレンやアクリロニトリル・スチレン共重合体(AS樹脂)等のスチレン系ポリマーなどが挙げられる。また、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、エチレン・プロピレン共重合体の如きポリオレフィン系ポリマー、塩化ビニル系ポリマー、ナイロンや芳香族ポリアミド等のアミド系ポリマー、イミド系ポリマー、スルホン系ポリマー、ポリエーテルスルホン系ポリマー、ポリエーテルエーテルケトン系ポリマー、ポリフェニレンスルフィド系ポリマー、塩化ビニリデン系ポリマー、ビニルアルコール系ポリマー、ビニルブチラール系ポリマー、アリレート系ポリマー、ポリオキシメチレン系ポリマー、エポキシ系ポリマー、または前記ポリマーを混合したポリマーも例として挙げられる。また本発明に用いられる保護膜は、アクリル系、ウレタン系、アクリルウレタン系、エポキシ系、シリコーン系等の紫外線硬化型、熱硬化型の樹脂の硬化層として形成することもできる。
本発明では、保護膜を形成する材料として、熱可塑性ノルボルネン系樹脂を好ましく用いることができる。熱可塑性ノルボルネン系樹脂としては、日本ゼオン(株)製のゼオネックス、ゼオノア、JSR(株)製のアートン等が挙げられる。
また、保護膜を形成する材料として、偏光子との貼合性に優れ、従来から偏光板の透明保護膜として用いられてきた、トリアセチルセルロースに代表されるセルロースアシレー
トを好ましく用いることもできる。
本発明に用いられる保護膜は、熱可塑性のポリマー樹脂を熱溶融して製膜しても良いし、ポリマーを均一に溶解した溶液から溶液製膜(ソルベントキャスト法)によって製膜しても良い。熱溶融製膜の場合は種々の添加剤(例えば、光学的異方性を低下する化合物、波長分散調整剤、紫外線防止剤、可塑剤、劣化防止剤、微粒子、光学特性調整剤など)を熱溶融時に加えることができる。一方、保護膜を溶液から調製する場合は、ポリマー溶液(以下、ドープという)には、各調製工程において用途に応じた種々の添加剤(例えば、光学的異方性を低下する化合物、波長分散調整剤、紫外線防止剤、可塑剤、劣化防止剤、微粒子、光学特性調整剤など)を加えることができる。またその添加する時期はドープ作製工程の何れの段階でも良く、ドープ調製工程の最後であってもよい。
(表側偏光板)
液晶表示装置の表側の偏光板の液晶セル側の保護膜(基板側保護膜)には光学補償フィルムを必要に応じて用いてもよい。光学補償フィルムは、一般に液晶表示装置の斜め方向の視野角を補償する光学材料のことを指し、位相差板、光学補償シートなどと同義である。光学補償フィルムは、偏光板の保護膜そのものに光学性能を持たせた一体型、例えばトリアセチルセルロースアシレートフィルムに光学補償性能を持たせて偏光子の保護膜としたものでも良い。例えばトリアセチルセルロースフィルムにディスコティック液晶を塗布して、その後偏光板と一体化したものでも良い。
光学補償フィルムを裏側積層体に設ける場合には、表側積層体の偏光板の液晶セル側の保護膜(基板側保護膜)には屈折率の異方性が小さい(光学的等方性)保護膜を用いてもよい。
特にIPS方式のパネルに用いる屈折率の小さいフィルムの590nmにおけるRe値は20以下が好ましく、更に10nm以下が好ましい。同様に波長590nmにおけるRth値が−10nm以上15nm以下であることが好ましい。また、波長6300nmと480nmとのRth値の差が20nm以下が好ましい。等方的なフィルムを用いることにより、斜めから見た時の表示の色むらを少なく出来る。
(光学的等方性保護膜)
[セルロースアシレート置換度、平均酢化度]
次にセルロースを原料に製造される本発明のセルロースアシレートについて記載する。本発明のセルロースアシレートはセルロースの水酸基がアシル化されたもので、その置換度はアシル基の炭素原子数が2のアセチル基から炭素原子数が22のものまでいずれも用いることができるが、アセチル基がのぞましい。
セルロースの水酸基への平均酢化度については特に限定されないが、セルロースの水酸基への平均酢化度が61.0〜62.5であることがのぞましい。さらには61.5〜62.5であることがのぞましく、62.0〜62.5であることがよりのぞましい。
[セルロースアシレートの重合度]
本発明で好ましく用いられるセルロースアシレートの重合度は、粘度平均重合度で180〜700であり、180〜550がより好ましく、180〜400が更に好ましく、180〜350が特に好ましい。重合度が高すぎるとセルロースアシレートのドープ溶液の粘度が高くなり、流延によりフィルム作製が困難になる。重合度が低すぎると作製したフィルムの強度が低下してしまう。平均重合度は、宇田らの極限粘度法(宇田和夫、斉藤秀夫、繊維学会誌、第18巻第1号、105〜120頁、1962年)により測定できる。特開平9−95538に詳細に記載されている。
また、本発明で好ましく用いられるセルロースアシレートの分子量分布はゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって評価され、その多分散性指数Mw/Mn(Mwは質量平均分子量、Mnは数平均分子量)が小さく、分子量分布が狭いことが好ましい。具体
的なMw/Mnの値としては、1.0〜4.0であることが好ましく、2.0〜3.5であることがさらに好ましく、2.3〜3.3であることが最も好ましい。
以下に本発明で好ましく用いられる、セルロースアシレートフィルムの光学異方性を低下させる化合物の具体例を示すが、本発明はこれら化合物に限定されない。
セルロースアシレートフィルムの光学異方性を低下させる化合物としては、スルホンアミド、カルボンアミド、エステルなど化合物やポリエステルのような縮重合体やポリアクリレート、ビニルエステルのような付加重合体のオリゴマーなどがあげられる。好ましい化合物の例としては、WO2005/093476に記載されている。
具体的には、式(11)で表されるスルホンアミド,式(12)で表されるカルボンアミド、式(13)で表されるエステルが好ましい。分子内に複数のスルホンアミド基、カルボンアミド基を有するものも好ましい。
Figure 2009086342
1はアルキル基又はアリール基を表し、R2及びR3は、それぞれ独立に、水素原子、
アルキル基又はアリール基を表す。また、R1、R2及びR3の炭素原子数の総和は10以
上であることが特に好ましく、またこれらのアルキル基及びアリール基は置換基を有していてもよい。
アルキル基は直鎖であっても、分岐であっても、環状であってもよく、炭素原子数が1〜25のものが好ましく、1〜12のものがより好ましく、1〜8のもの(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、アミル、イソアミル、t−アミル、ヘキシル、シクロヘキシル、ヘプチル、オクチルなど)が特に好ましい。
アリール基としては、炭素原子数が6〜20のものが好ましく、6〜12のもの(例えば、フェニル、ビフェニル、ナフチルなど)が特に好ましい。
式(11)で表される化合物の好ましい例としては、フェニルトルエンスルフォンアミド、フェニルベンゼンスルホンアミド、エチレンジアミンやブチレンジアミンのビストルエンスルホンアミドなどが好ましい。
式(12)で表されるカルボンアミドアミドとしては、N−フェニル,N−メチルベンゾアミド、ビス(N−フェニル,N−メチル)フタル酸アミド、トリス(N−フェニル,N−メチル)トリメリット酸アミド、N,N−ジヘキシル−アジピン酸アミド、N,N−ジ(イソブチル)アジピン酸アミドなどが好ましい。
一般式(13)で表されるエステルとしては、多価アルコールとモノカルボン酸、あるいは多価カルボン酸とモノアルコールの反応した多官能エステルが好ましい。また、式(14)、(15)で表される2官能のカルボン酸とグリコールの縮合エステル(オリゴマー)も好ましい。
多価アルコール多官能エステルの具体例としては、ペンタエリスリトールテトラプロピオネート、トリメチルールトリブチレートなどが好ましい。多カルボン酸の多官能エステルとしては、コハク酸ビス(2−エチルヘキシル)エステル、アジピン酸ビス(4−メチル−2−ペンチル)エステル、リンゴ酸ジ(2−ブチル)エステル、クエン酸トリス(4−メチル−2−ペンチル)エステルなどをあげることが出来る。
また、式(14)、(15)で表されるポリエステルのオリゴマーとしては、
一般式(14) C−(G−A−)mG−C
一般式(15) R−(A−G−)nA−R
上記式中、Cはアシル基を表し、RはHあるいはアルキル成分を表わし、Gは2価のグリコール成分を表わし、Aは2塩基酸成分を表わす。G、A、CおよびRは脂肪族であることが好ましい。m、nは、繰り返し数を表わす。
Cで表わされるアシル基としては、炭素数1〜32の直鎖または側鎖を持った脂肪族アシル基が好ましい。炭素数1〜20であることがさらに好ましく、炭素数1〜12であることが特に好ましい。
好ましいアシル基としては、アセチル基、プロピル基、ブチリル基、カプリル基を挙げることができる。アセチル基を含有させると、アセチルセルロースエステルとの相溶性が増すため好ましく、アセチルと他のアシル基を混合して用いることも好ましい。
RはHであることが好ましいが、Rで表わされるアルキル成分としては、炭素数1〜8の直鎖または側鎖を持った脂肪族基が好ましい。
好ましいアルキル成分としては、メチル基、エチル基、イソプロピル基、2−ブチル基、4−メチル−2−ペンチル基、2−エチル−ヘキシル基などが好ましい。
Gで表わされるグリコール成分としては、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコールが好ましい。特にエチレングリコール、プロピレングリコールが好ましい。
Aで表わされる2塩基酸(ジカルボン酸)成分としては、脂肪族2塩基酸、脂環式2塩基酸が好ましく、例えば脂肪族2塩基酸としては、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸が好ましい。コハク酸、アジピン酸が好ましい。
上記の一般式(14)または(15)における繰り返し数m、nは、1以上で20以下が好ましい。
多官能エステルとして、エチレン性不飽和基含有エステルのモノマーを重合して得られ
るオリゴマーも好ましく用いることが出来、モノマーとしてはアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、ビニルエステルが好ましい。
ビニルエステルとして、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カプロン酸ビニル、安息香酸ビニル、桂皮酸ビニルなどの重合体や共重合体が好ましい。
(メタ)アクリル酸エステルとして、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸フェニルなどの重合体や共重合体が好ましい。
これらのオリゴマーの平均分子量は、5000以下が好ましく、2000以下であることがさらに好ましい。特に平均分子量が500〜3000のオリゴマーは、セルロースエステルとの相溶性が良好で、製膜時の揮発も起こらない。
[波長分散調整剤]
本発明のフィルムのRthを小さくすることが出来るが、セルロースアシレートのRthは波長により変化し、長波長側と短波長側の値が大きく異なる場合があり、波長450nmと630nmとのRth値が下記式(3)の関係であることが好ましい。
式(3) |Rth(630)−Rth(450)|≦20
光学特性の波長分散を変化させる化合物としては、ベンゾトリアゾール、ベンゾフェノン、シアノアクリレート、トリアジン骨格を主体とする化合物が好ましく、各種置換基で置換されても良い。以下に好ましい例を示すが、これらに限定されない。下記構造式中、Rは有機置換基、R’はH、OHあるいは有機置換基を示す。有機置換基としては炭素数1〜12のアルキル基、アリル基などが挙げられる。これらの化合物は200〜400nmの紫外領域に吸収があることが好ましく、可視領域には吸収が無いことが好ましい。
Figure 2009086342
Figure 2009086342
Figure 2009086342
Figure 2009086342
化合物1の例としては、2−(2−ヒドロキシ−5−t−オクチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2−ヒドロキシ−3−(3,4,5,6,テトラヒドロフタルアミド−メチル)−5−メチルフェニル]ベンゾトリアゾール、ベンゼンプロパン酸と3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシC7−9側鎖及び直鎖アルキルエステル、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェニル)−2H−ベンゾトリアゾールなどが挙げられる。
化合物2の例としては、2−ヒドロキシ−4−n−ヘクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ベンジルオキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメチトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メチトキシベンゾフェノン、などが挙げられる。
化合物3の例としては、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、(2−エチルヘキシル)−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、デシル−2−シアノ−3−(5−メトキシ−フェニル)アクリレートなどが挙げられる。
化合物4の例としては、2,4−ビス「2−ヒドロキシ−4−ブトキシフェニル」−6
−(2,4−ジブトキシフェニル)−1,3−5−トリアジン、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−4,6−ビス−(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−ブトキシフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。
その他の化合物としては、フェニルサリシレート、トリルサリシレートなどのサリチル酸エステル、(2,4−ジ−t−ブチル)フェニル−(4−ヒドロキシ、3,5−ジ−t−ブチル)ベンゾエートなどのエステルなどの挙げられる。
本発明で好ましく用いられる波長分散調整剤は揮散性の観点から分子量が250〜2000であることが好ましい。より好ましくは260〜1000であり、更に好ましくは270〜800であり、特に好ましくは300〜800である。これらの分子量の範囲であれば、特定のモノマー構造であっても良いし、そのモノマーユニットが複数結合したオリゴマー構造、ポリマー構造でも良い。
光学特性の波長分散を変化させる化合物を少なくとも1種、セルロースアシレート100質量部に対して0.1〜30質量%、より好ましくは0.2〜10質量%、さらに好ましくは0.5〜2質量%含むことによって光学フィルムのRthの波長分散を調整することができる。可視部の着色や|Rth(630)−Rth(450)|の値の観点から、添加量は上記範囲が好ましい。
本明細書において、Re(λ)、Rth(λ)は各々、波長λnmにおける面内のレターデーションおよび厚さ方向のレターデーションを表す。Re(λ)はKOBRA 21ADHまたはWR(王子計測機器(株)製)において波長λnmの光をフィルム法線方向に入射させて測定される。
測定されるフィルムが1軸または2軸の屈折率楕円体で表されるものである場合には、以下の方法によりRth(λ)は算出される。
Rth(λ)は前記Re(λ)を、面内の遅相軸(KOBRA 21ADHまたはWRにより判断される)を傾斜軸(回転軸)として(遅相軸がない場合にはフィルム面内の任意の方向を回転軸とする)のフィルム法線方向に対して法線方向から片側50度まで10度ステップで各々その傾斜した方向から波長λnmの光を入射させて全部で6点測定し、その測定されたレターデーション値と平均屈折率の仮定値及び入力された膜厚値を基にKOBRA 21ADHまたはWRが算出する。
上記において、法線方向から面内の遅相軸を回転軸として、ある傾斜角度にレターデーションの値がゼロとなる方向をもつフィルムの場合には、その傾斜角度より大きい傾斜角度でのレターデーション値はその符号を負に変更した後、KOBRA 21ADHまたはWRが算出する。
尚、遅相軸を傾斜軸(回転軸)として(遅相軸がない場合にはフィルム面内の任意の方向を回転軸とする)、任意の傾斜した2方向からレターデーション値を測定し、その値と平均屈折率の仮定値及び入力された膜厚値を基に、以下の式(2)及び式(3)よりRthを算出することもできる。
Figure 2009086342
注記:
上記のRe(θ)は法線方向から角度θ傾斜した方向におけるレターデーション値をあらわす。
式(1)におけるnxは面内における遅相軸方向の屈折率を表し、nyは面内においてnxに直交する方向の屈折率を表し、nzはnx及びnyに直交する方向の屈折率を表す。dはフィルムの膜厚を表す。
Rth=((nx+ny)/2−nz)×d ・・・・・・式(3)
測定されるフィルムが1軸や2軸の屈折率楕円体で表現できないもの、いわゆる光学軸(optic axis)がないフィルムの場合には、以下の方法によりRth(λ)は算出される。 Rth(λ)は前記Re(λ)を、面内の遅相軸(KOBRA 21ADHまたはWRにより判断される)を傾斜軸(回転軸)としてフィルム法線方向に対して−50度から+50度まで10度ステップで各々その傾斜した方向から波長λnmの光を入射させて11点測定し、その測定されたレターデーション値と平均屈折率の仮定値及び入力された膜厚値を基にKOBRA 21ADHまたはWRが算出する。
上記の測定において、平均屈折率の仮定値はポリマーハンドブック(JOHN WILEY&SONS,INC)、各種光学フィルムのカタログの値を使用することができる。平均屈折率の値が既知でないものについてはアッベ屈折計で測定することができる。主な光学フィルムの平均屈折率の値を以下に例示する:セルロースアセテート(1.48)、シクロオレフィンポリマー(1.52)、ポリカーボネート(1.59)、ポリメチルメタクリレート(1.49)、ポリスチレン(1.59)である。これら平均屈折率の仮定値と膜厚を入力することで、KOBRA 21ADHまたはWRはnx、ny、nzを算出する。この算出されたnx,ny,nzよりNz=(nx−nz)/(nx−ny)が更に算出される。
表側及び裏側偏光板の保護膜の厚みは30μm〜150μmが好ましい。本発明の偏光板を構成する偏光子を挟み込んでいる保護フィルム、位相差フィルム等の総厚みをd(μm)は具体的には視認側に対応する表面保護フィルムと偏光子と液晶セルの間の保護フィルムあるいは光学フィルムの厚みを足した値である。
[セルロースアシレート溶液の有機溶媒]
本発明では、ソルベントキャスト法によりセルロースアシレートフィルムを製造することが好ましく、セルロースアシレートを有機溶媒に溶解した溶液(ドープ)を用いてフィルムは製造される。本発明の主溶媒として好ましく用いられる有機溶媒は、炭素原子数が3〜12のエステル、ケトン、エーテル、および炭素原子数が1〜7のハロゲン化炭化水素から選ばれる溶媒が好ましい。エステル、ケトンおよび、エーテルは、環状構造を有していてもよい。エステル、ケトンおよびエーテルの官能基(すなわち、−O−、−CO−および−COO−)のいずれかを二つ以上有する化合物も、主溶媒として用いることができ、たとえばアルコール性水酸基のような他の官能基を有していてもよい。二種類以上の官能基を有する主溶媒の場合、その炭素原子数はいずれかの官能基を有する化合物の規定範囲内であればよい。
[セルロースアシレートフィルムの製造工程]
[溶解工程]
本発明のセルロースアシレート溶液(ドープ)の調製は、その溶解方法は特に限定されず、室温でもよくさらには冷却溶解法あるいは高温溶解方法、さらにはこれらの組み合わせで実施される。本発明におけるセルロースアシレート溶液の調製、さらには溶解工程に伴う溶液濃縮、ろ過の各工程に関しては、発明協会公開技報(公技番号 2001−1745、2001年3月15日発行、発明協会)にて22頁〜25頁に詳細に記載されている製造工程が好ましく用いられる。
(ドープ溶液の透明度)
本発明のセルロースアシレート溶液のドープ透明度としては85%以上であることがのぞましい。より好ましくは88%以上であり、さらに好ましくは90%以上であることがのぞましい。本発明においてはセルロースアシレートドープ溶液に各種の添加剤が十分に溶解していることを確認した。具体的なドープ透明度の算出方法としては、ドープ溶液を1cm角のガラスセルに注入し、分光光度計(UV−3150、島津製作所)で550n
mの吸光度を測定した。溶媒のみをあらかじめブランクとして測定しておき、ブランクの吸光度との比からセルロースアシレート溶液の透明度を算出した。
[流延、乾燥、巻き取り工程]
次に、本発明のセルロースアシレート溶液を用いたフィルムの製造方法について述べる。本発明のセルロースアシレートフィルムを製造する方法及び設備は、従来セルローストリアセテートフィルム製造に供する溶液流延製膜方法及び溶液流延製膜装置が用いられる。溶解機(釜)から調製されたドープ(セルロースアシレート溶液)を貯蔵釜で一旦貯蔵し、ドープに含まれている泡を脱泡して最終調製をする。ドープをドープ排出口から、例えば回転数によって高精度に定量送液できる加圧型定量ギヤポンプを通して加圧型ダイに送り、ドープを加圧型ダイの口金(スリット)からエンドレスに走行している流延部の金属支持体の上に均一に流延され、金属支持体がほぼ一周した剥離点で、生乾きのドープ膜(ウェブとも呼ぶ)を金属支持体から剥離する。得られるウェブの両端をクリップで挟み、幅保持しながらテンターで搬送して乾燥し、続いて乾燥装置のロール群で搬送し乾燥を終了して巻き取り機で所定の長さに巻き取る。テンターとロール群の乾燥装置との組み合わせはその目的により変わる。
偏光板の視認側表面にはハードコートフィルム、反射防止フィルム、防眩フィルム等を貼りあわせまたは表面処理によって適宜設ける場合がある。ハードコートフィルムまたはハードコート処理は、偏光板表面の傷付き防止などを目的に施されるものであり、例えばシリコーン系などの適宜な紫外線硬化型樹脂による硬度や滑り性等に優れる硬化皮膜を、透明保護膜の表面に付加する方式などにて形成することができる。反射防止フィルムまたは反射防止処理(アンチリフレクション)は、偏光板表面での外光の反射防止を目的に施されるものであり、防眩フィルムまたは防眩処理(アンチグレア)はパネル(画面)の表面で外光が反射してパネルからの透過光の視認を阻害することの防止を目的に施されるものであり、例えばサンドブラスト方式やエンボス加工方式等による粗面化方式や、透明微粒子を含有した塗工液をコーティングする方式などの適宜な方式にて、保護膜表面に微細凹凸構造を付与することにより形成することができる。
(裏側偏光板)
偏光板の液晶セル側には光学補償フィルム、またバックライト側には拡散シート、輝度向上膜などを必要に応じて用いる場合がある。これら各部材同士は粘着剤を用いて接着しても良く、このときの粘着剤も裏側の積層体に含まれる。ただし、拡散シートや輝度向上膜などがバックライト側に配置されても裏側の偏光板と直接接着されていない場合は、本発明では裏側の積層体には含まないものとする。
裏側積層体の光学補償フィルムは、表側の積層体の部分で述べたものと同様の偏光板と一体化する型でも良いし、また、複数枚用いて貼りあわせたものでも良い。貼りあわせる光学補償フィルムとしては主にポリマーフィルムが好ましく用いられる。例えば面方向に二軸に延伸された複屈折を有するポリマーフィルムや、面方向に一軸に延伸され厚み方向にも延伸された厚み方向の屈折率を制御した傾斜配向ポリマーフィルムのような2方向延伸フィルムなどが用いられる。さらには傾斜配向フィルムも用いられる。例えばポリマーフィルムに熱収縮性フィルムを接着して加熱によるその収縮力の作用下にポリマーフィルムを延伸処理および/または収縮処理したものや液晶ポリマーを斜め配向させたものなどが挙げられる。
これら視認側および液晶セル側の各層を構成する各部材同士は粘着剤を含む粘着剤層を用いて接着されるのが一般的である。これらの粘着剤層は、アクリル系等の従来に準じた適宜な粘着剤にて形成することができる。吸湿による発泡現象や剥がれ現象の防止、熱膨張差等による光学特性の低下などの点より、吸湿率が低くて耐熱性に優れる粘着剤層であ
ることが好ましい。粘着剤層は必要に応じて設ければよく、本発明では例えば、光学補償フィルムと保護膜との接着や液晶セルと保護膜の接着などに必要に応じて設けることができる。
(粘着剤)
本発明の液晶表示装置においては、表側偏光板を基板に貼り合わせる際に用いる粘着剤層のクリープを調整する。粘着剤のクリープは粘着剤に使用されるポリマーの分子量を調整したり、架橋剤の素材や分子量を調整したりすればよい。
粘着剤の素材としては、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ポリエーテル系粘着剤、ポリエステル系粘着剤等の感圧系の粘着剤が好ましい。
アクリル系粘着剤の場合には、そのベースポリマーであるアクリル系重合体に使用されるモノマーとしては、各種(メタ)アクリル酸エステル〔(メタ)アクリル酸エステルとはアクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルを総称した表現であり、以下(メタ)の付く化合物名は同様の意味である。〕を使用できる。かかる(メタ)アクリル酸エステルの具体例としては、たとえば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、フェニル(メタ)アクリレート等を例示でき、これらを単独もしくは組合せて使用できる。また、得られるアクリル系重合体に極性を付与するために、前記(メタ)アクリル酸エステルの一部に代えて(メタ)アクリル酸を少量使用することもできる。さらに、架橋性単量体として(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、N−メチロール(メタ)アクリルアミド等も併用しうる。さらに所望により、(メタ)アクリル酸エステル重合体の粘着特性を損なわない程度において他の共重合可能な単量体、たとえば酢酸ビニル、スチレン等を併用しうる。
ゴム系粘着剤のベースポリマーとしては、例えば、天然ゴム、イソプレン系ゴム、スチレン−ブタジエン系ゴム、再生ゴム、ポリイソブチレン系ゴム、スチレン−イソプレン−スチレン系ゴム、スチレン−ブタジエン−スチレン系ゴム等が挙げられる。
シリコーン系粘着剤のベースポリマーとしては、例えば、ジメチルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等が挙げられる。
ポリエーテル系粘着剤のベースポリマーとしては、例えば、ポリビニルエチルエーテル、ポリビニルブチルエーテル、ポリビニルイソブチルエーテル等が挙げられる。
本発明で用いる粘着剤は、例えば、前記ベースポリマー(a)に、分子量10万以下の化合物(b)をブレンドすることにより調製することができる。(a):(b)の割合(質量比)は、90:10〜20:80とするのがより好ましい。
分子量10万以下の化合物(b)としては、ベースポリマー(a)とブレンドした際に相溶性がよく、光学的に透明であり、ガラス転移点(Tg)が30℃以上のものが好ましい。たとえば、質量平均分子量10万以下の前記ベースポリマーと同様のポリマーであって、モノマー成分として例えば(メタ)アクリル酸メチルのようなTgの高い成分を多く用いたもの等が挙げられる。
また、本発明で用いる粘着剤には、架橋剤を含有させることができる。架橋剤としては、ポリイソシアネート化合物、ポリアミン化合物、メラミン樹脂、尿素樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
さらに、本発明で用いる粘着剤には、必要に応じて、粘着付与剤、可塑剤、充填剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等を、本発明の目的を逸脱しない範囲でそれぞれ適宜使用することができる。これらの添加剤としては、従来から公知のものを適宜選択して使用することができる。
粘着剤層の形成方法は、特に制限されない。例えば、粘着剤の溶液を塗布して乾燥する方法、粘着剤層を設けた離型シートを用いて粘着剤層を転写する方法等の従来公知の方法が挙げられる。
ここで説明した粘着剤や粘着剤層の形成方法は、表側積層体を基板に貼り合わせる際だけでなく、その他の貼り合わせに使用することもできる。例えば、裏側積層体を基板に貼り合わせる際や、光学補償フィルムと保護膜を接着する際や、液晶セルと保護膜を接着する際などにも、必要に応じて使用することができる。
粘着剤の層厚は、30μm以下が好ましく、10μm以上が好ましい。厚すぎると粘着剤がはみ出したり、薄いと粘着剤のクリープが小さく好ましくない。
クリープの値は,ガラス板に10cm×10cmの大きさになるように粘着剤を形成した偏光板を貼り付け、ロールで圧着し、50℃、0.5Mpa、15分間加圧密着の相操作を行った後、偏光板の端に1.96Nの加重が均一にかかるようにし、1時間放置後の粘着剤の端と偏光板の端のズレ量として求めた。測定温度は、25℃60%RHと90℃で行った。
粘着剤のクリープが小さいと、偏光板の収縮に伴いパネルの反りが大きくなり、クリープが大きいと高温でのズレが大きくなったり、粘着剤がはみ出したりして好ましくない。
25℃60%RHのクリープ量は5μm以上、50μm以下が好ましい。90℃のクリープ量は、150μm以上、500μm以下が好ましい。
クリープの温度で変化する比をCは、上記クリープの90℃で測定したクリープ値を25℃のクリープ値で除した値である。Cが小さいは、クリープの温度変化が小さく、高温高湿で収縮する偏光板の応力を逃がす効果が小さく、Cが大きいと高温高湿で粘着剤のズレが大きく糊足や粘着剤のはみだしなどの問題を生じ、好ましくない。Cは4以上、10以下が好ましい。
(パネルの反り)
本発明におけるパネルの反りは、パネルを温度50℃、相対湿度95%にて50時間静置した後、温度25℃、相対湿度60%の環境下に移してから20分経過した時点で測定する。反りの測定は、パネルの中心部と四隅及び四辺の中央をレーザー変位計で測定し、中心部に対する周辺部の平均変位を測を反り量(mm)として測定する。
(光漏れ)
上記の条件で同時に、周辺四隅部の黒表示の時の測定した輝度の平均値を光漏れの値として測定する。
(画像表示装置)
本発明の液晶表示装置としては、様々な表示モードの液晶セルを用いることができる。表示モードとして、IPS(In-Plane Switching)、VA(Vertical Aligned)、TN(Twisted Nematic)、OCB(Optically Compensated Bend)、STN(Super Twisted Nematic)、ECB(Electrically Controlled Birefringence)、FLC(Ferroelectric
Liquid Crystal)、AFLC(Anti-ferroelectric Liquid Crystal)、およびHAN(Hybrid Aligned Nematic)のような様々な表示モードが提案されている。また、上記表示モードを配向分割した表示モードも提案されている。本発明の液晶表示装置としてはIPS方式の液晶表示装置に適用することが好ましい。
以下に実施例と比較例を挙げて本発明の特徴をさらに具体的に説明する。以下の実施例
に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
(1)透明フィルムCA1、2の作製
(セルロースアセテート溶液の調製)
下記の組成物をミキシングタンクに投入し、攪拌して各成分を溶解し、セルロースアセテート溶液を調製した。
(セルロースアセテート溶液組成)
セルロースアセテート(置換度=2.86,数平均分子量=26万)
100.0質量部
メチレンクロライド(第1溶媒) 348.0質量部
メタノール(第2溶媒) 52.0質量部
添加する可塑剤や光学的異方性を低下する化合物、波長分散調整剤などについては下記表1に示すものを表1に示す添加量になるように調整し、ミキシングタンクに投入し、攪拌して、各成分を溶解したものを上記セルロースアセテート溶液に混合し、それをさらに固形分濃度が20質量%になるように調整したものをドープとした。
(セルロースアセテートドープを用いた透明フィルムの作製)
上記セルロースアセテートドープを濾過後、バンド流延機を用いて流延した。残留溶剤量30%でフィルムをバンドから剥離し、テンター延伸、135℃で残留溶剤量が0.2質量%以下になるように乾燥させ、冷却、巻き取り、本発明の透明フィルム試料および比較試料を作製した。膜厚は表1に記載の厚みになるように調整した。
(2)粘着剤層の形成
(粘着剤層AD1〜3)
アクリル酸ブチル85質量部、アクリル酸メチル15質量部、アクリル酸1質量部、過酸化ベンゾイル0. 5質量部をモノマー濃度40質量%となるように酢酸エチルに溶解した後、60℃で9時間重合してポリマー溶液1(質量平均分子量110万)を得た。
また、アクリル酸ブチル45質量部、メタクリル酸メチル55質量部、アクリル酸1質量部、過酸化ベンゾイル0. 5質量部をモノマー濃度20質量%となるようにトルエンに溶解した後、60℃で9時間重合してポリマー溶液2(質量平均分子量6万)を得た。
ポリマー溶液1、ポリマー溶液2およびエポキシ系架橋剤(商品名:テトラッドC三菱化学社製)を混合して表2の粘着剤シロップとした。前記の粘着剤シロップを、離型紙にコーティングして、乾燥後の厚さが均一な粘着剤層を得た。
以上の粘着剤層の引張り弾性率は、25℃60%RHの雰囲気で、テンシロン((株)東洋精機製作所製)を用いて、サンプルサイズは幅5mm、厚さ1mm、チャック間長さ10mm、引張り速度は10mm/分とした。
(3)液晶表示装置の作製
前記(1)で作製した透明フィルムを、1.5mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液に、55℃で2分間浸漬した。室温の水洗浴槽中で洗浄し、30℃で0.1mol/Lの硫酸を用いて中和した。再度、室温の水洗浴槽中で洗浄し、さらに100℃の温風で乾燥した。このようにして、透明フィルムの表面を表面処理した。
厚み80μmのロール状ポリビニルアルコールフィルムをヨウ素水溶液中で連続して5倍に延伸し、乾燥することにより、厚み25μmの偏光子を得た。
厚み25μmの偏光子の両面に、ポリビニルアルコール系接着剤を用いて、前記表面処理した透明フィルムを保護膜として貼り合せてヨウ素系偏光板(表側の偏光板、裏側の偏光板)を作製した。
厚み0.5mmのガラス基板を用いた26インチ(横長辺58cm、縦短辺35cm)サイズのIPS型液晶セルの表側に前記(2)で作製した粘着剤層を介して偏光板と基板が接するように貼り合せ、セルの裏側には粘着剤層1を介して偏光板と基板が接するように貼り合せて液晶パネルを作製し、この液晶パネルを筐体に組み込んで液晶表示装置を作製した(表3)。
各液晶表示装置の製造の際には、表側積層体を構成する偏光板の偏光子吸収軸、表側の積層体を構成する保護膜の機械搬送方向、およびパネルの長辺方向とが平行であり、裏側の積層体を構成する偏光板の偏光子吸収軸と裏側の積層体を構成する保護膜の機械搬送方向とが平行で、表側の積層体を構成する偏光板の吸収軸と裏側の積層体を構成する偏光板の吸収軸が直交するように各部材を配置した。
(4)液晶表示装置の湿熱処理による評価
作製した液晶表示装置を温度50℃、相対湿度95%の環境下で50時間放置した。処理後、そのまま温度25℃、相対湿度60%の環境に移した。電源を投入し、パネルの反り、黒表示状態の変化を観察した。
Figure 2009086342
Figure 2009086342
Figure 2009086342
Figure 2009086342
本発明の液晶表示装置であるS値が4以上20以下の液晶表示装置においてはいずれも反り率が小さく、反りによる表示の悪化は見られなかった。輝度差が1cd/m2では表示の劣化として認められない。
また、偏光子とセルの間に光学等方性のセルロースフィルムを用いた液晶表示装置では、パネルの反り、光漏れの効果に加えて、視野角による色味の変化も抑えれ、良好な表示であった。
本発明の画像表示装置は、パネルの反りが抑制されているため、表示性能の低下を効果的に抑えることができる。このため、環境変化が著しい条件下においても、優れた表示性能を維持することが可能である。したがって、本発明は産業上の利用可能性が高い。
本発明の画像表示装置の構成例を示す断面図である(上側が視認側である)。
符号の説明
(A)表側偏光板
(B)液晶パネル
(C)裏側偏光板
(D)筐体

Claims (5)

  1. ガラスまたは樹脂からなる基板、前記基板の視認側に設けられた表側偏光板、および前記基板の反対側に設けられた裏側偏光板を有する液晶表示装置であって、前記表側偏光板と前記基板は粘着剤層を介して積層されており、前記偏光板を構成する偏光子を挟み込んでいる保護フィルム、位相差フィルム等の総厚みをd(μm)、前記粘着剤のクリープの温度で変化する比をC、dが60μm〜200μmであるとき、dをCで除したS値が20以下、4以上である液晶表示装置。
  2. 前記偏光板が光学補償フィルムあるいは光学的等方性フィルムを有することを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  3. 前記保護フィルムの少なくとも1枚がセルロースアシレートフィルムであることを特徴とする請求項1または2に記載の液晶表示装置。
  4. 前記光学的等方性フィルムが、波長590nmにおけるRe値が0nm以上20nm以下、波長590nmにおけるRth値が−10nm以上15nm以下であり、波長6300nmと480nmとのRth値の差が20nm以下であることを特徴とする請求項2〜3のいずれか一項に記載の液晶表示装置。
  5. 液晶表示モードがIPS方式である請求項1〜3のいずれか一項に記載の液晶表示装置。
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