JP6943075B2 - 酸化鉱石の製錬方法、還元炉 - Google Patents
酸化鉱石の製錬方法、還元炉 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6943075B2 JP6943075B2 JP2017158246A JP2017158246A JP6943075B2 JP 6943075 B2 JP6943075 B2 JP 6943075B2 JP 2017158246 A JP2017158246 A JP 2017158246A JP 2017158246 A JP2017158246 A JP 2017158246A JP 6943075 B2 JP6943075 B2 JP 6943075B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- reduction
- furnace
- mixture
- hearth
- metal
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
Description
本発明に係る酸化鉱石の製錬方法は、酸化鉱石を原料として、その酸化鉱石と炭素質還元剤とを混合して混合物とし、得られた混合物を高温下で還元処理に付して還元物であるメタルを製造する方法である。例えば、酸化鉱石として、酸化ニッケルや酸化鉄等を含有するニッケル酸化鉱石を原料とし、そのニッケル酸化鉱石を炭素質還元剤と混合して、高温下において、混合物に含まれるニッケルを優先的に還元し、また鉄を部分的に還元することで鉄とニッケルの合金であるフェロニッケルを製造する方法が挙げられる。
本実施の形態に係るニッケル酸化鉱石の製錬方法は、ニッケル酸化鉱石を炭素質還元剤と混合して混合物とし、その混合物に対して還元処理を施すことによって、還元物としてメタルであるフェロニッケルとスラグとを生成させる方法である。なお、メタルであるフェロニッケルは、還元処理を経て得られたメタルとスラグとを含む混合物から、そのメタルを分離することで回収することができる。
混合処理工程S1は、ニッケル酸化鉱石を含む原料粉末を混合して混合物を得る工程である。具体的には、混合処理工程S1では、原料鉱石であるニッケル酸化鉱石に、炭素質還元剤を添加して混合し、また任意成分の添加剤として、鉄鉱石、フラックス成分、バインダー等の、例えば粒径が0.1mm〜0.8mm程度の粉末を添加して混合し、混合物を得る。なお、混合処理は、混合機等を用いて行うことができる。
混合物成形工程S2は、混合処理工程S1で得られた混合物を成形する工程である。具体的には、原料粉末を混合して得られた混合物を、ある程度の大きさ以上の塊(塊状化物、以下「ペレット」ともいう)に成形する。したがって、混合物成形工程S2は、ペレット製造工程とも換言することができる。
(1)還元処理
還元処理工程S3では、混合物成形工程S2を経て成形された混合物を還元炉内に装入して、所定の還元温度で加熱することによって還元処理を施す。この還元処理工程S3における還元処理により、製錬反応(還元反応)が進行して、還元物であるメタルとスラグとが生成する。
図2は、還元処理に使用する還元炉の断面図であり、構成の一例を示すものである。還元炉1は、還元処理対象のペレットPを炉内空間Sに装入する装入口11と、還元処理により得られた還元物を炉外に排出させる排出口12とを備えている。なお、図2に示すように、還元炉1においては、装入口11と排出口12とが、高さ方向の上方に装入口11が、下方に排出口12が位置する関係で構成されている。したがって、基本的には、還元炉1に装入されるペレットPと、そのペレットPに対して還元処理を施して得られる還元物とは、重力に従って還元炉1内を移動し、排出される。
還元処理の終了後、得られた還元物を排出口12を介して炉外に排出するが、本実施の形態においては、開閉式の排出機構15を開口させることによって、生成した還元物を排出口12の方向へ移動させ、そして排出口12から炉外に排出する。例えば、炉壁シャッターにより排出機構15が構成されている場合、そのシャッター部15aを上方に稼働させ開口させることにより、還元物を排出口12の方向へ移動させて排出する。
分離工程S4では、還元処理工程S3にて生成したメタルとスラグとを分離してメタルを回収する。具体的には、混合物に対する還元加熱処理によって得られた、メタル相(メタル固相)とスラグ相(スラグ固相)とを含む混合物(混在物)からメタル相を分離して回収する。
[混合処理工程]
原料鉱石としてのニッケル酸化鉱石と、鉄鉱石と、フラックス成分である珪砂及び石灰石、バインダー、及び炭素質還元剤(石炭粉、炭素含有量:85重量%、平均粒径:約200μm)を、適量の水を添加しながら混合機を用いて混合して混合物を得た。炭素質還元剤は、原料鉱石であるニッケル酸化鉱石に含まれる酸化ニッケル(NiO)と酸化鉄(Fe2O3)とを過不足なく還元するのに必要な量の合計値を100質量%としたときに20%の割合となる量で含有させた。
次に、得られた混合物を、パン型造粒機を用いて球状に造粒して、φ15.5±1.5mmの大きさに篩った。
次に、用意した混合物試料(各試験で10個ずつ)を還元炉に装入し、下記表4に示すそれぞれの還元温度、還元時間で還元処理を施した。還元炉としては、図2に示したような構成のものであって、炉床及び炉壁が耐火煉瓦により構成されているものを用いた。
還元加熱処理後に取り出した試料について、ニッケルメタル率、メタル中のニッケル含有率を、ICP発光分光分析器(SHIMAZU S−8100型)により分析して算出した。下記表4に、分析結果から算出した値を併せて示す。なお、ニッケルメタル率は(1)式、メタル中ニッケル含有率は(2)式により求め、試験毎に得られた合計10個の還元物の平均を算出した。
ニッケルメタル率=混合物中のメタル化したNiの量÷(ペレット中の全てNiの量)×100(%) ・・・(1)式
メタル中ニッケル含有率=混合物中のメタル化したNiの量÷(ペレット中のメタル化したNiとFeの合計量)×100(%) ・・・(2)式
11 装入口
12 排出口
13 炉床(傾斜した炉床)
14 炉壁
15 排出機構(炉壁シャッター)
15a シャッター部
Claims (6)
- 酸化鉱石と炭素質還元剤とを混合して得られる混合物を還元炉の装入口に装入し、該還元炉にて還元処理を施し、生成した還元物を排出口から前記還元炉外に排出する酸化鉱石の製錬方法であって、
前記還元炉には、傾斜した構造を有する炉床と、傾斜した該炉床の高さ方向の最深部に接する炉壁に設けられる開閉式の排出機構と、が備えられており、
前記開閉式の排出機構は、前記還元炉内に構成された、上下方向に稼働して、前記還元炉内の空間に存在する前記還元物の前記排出口の方向への移動を開放又は閉鎖するための開口又は閉口する構造を有する稼働式の炉壁シャッターであり、
前記炉壁シャッターを閉口した状態で前記混合物に対する還元処理を施し、該還元処理により生成した還元物を前記炉壁シャッターを上方に稼働させ開口させることにより生成した前記還元物を炉外に排出する
酸化鉱石の製錬方法。 - 前記還元処理における還元温度を1200℃以上1450℃以下とする
請求項1に記載の酸化鉱石の製錬方法。 - 前記還元物を1350℃以下の温度で回収する
請求項2に記載の酸化鉱石の製錬方法。 - 酸化鉱石は、ニッケル酸化鉱石である
請求項1乃至3のいずれかに記載の酸化鉱石の製錬方法。 - 前記還元物は、フェロニッケルを含有する
請求項1乃至4のいずれかに記載の酸化鉱石の製錬方法。 - 酸化鉱石と炭素質還元剤とを混合して得られる混合物に対して還元処理を施すための還元炉であって、
前記混合物が装入され、傾斜した構造を有する炉床と、
傾斜した前記炉床の高さ方向の最深部に接する炉壁に設けられる開閉式の排出機構と、
を備え、
前記開閉式の排出機構は、前記還元炉内に構成された構造の稼働式の炉壁シャッターであり、
前記炉壁シャッターを閉口した状態で前記混合物に対する還元処理を施し、該還元処理により生成した還元物を前記炉壁シャッターを上方に稼働させ開口させることにより生成した前記還元物を炉外に排出する
還元炉。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017158246A JP6943075B2 (ja) | 2017-08-18 | 2017-08-18 | 酸化鉱石の製錬方法、還元炉 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017158246A JP6943075B2 (ja) | 2017-08-18 | 2017-08-18 | 酸化鉱石の製錬方法、還元炉 |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019035129A JP2019035129A (ja) | 2019-03-07 |
JP2019035129A5 JP2019035129A5 (ja) | 2020-07-30 |
JP6943075B2 true JP6943075B2 (ja) | 2021-09-29 |
Family
ID=65637124
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017158246A Active JP6943075B2 (ja) | 2017-08-18 | 2017-08-18 | 酸化鉱石の製錬方法、還元炉 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6943075B2 (ja) |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5129497B2 (ja) * | 1971-12-29 | 1976-08-26 | ||
JPS54117314A (en) * | 1978-03-03 | 1979-09-12 | Sumitomo Metal Mining Co | Treating of nickel containing ore |
JP6179478B2 (ja) * | 2014-08-01 | 2017-08-16 | 住友金属鉱山株式会社 | ペレットの製造方法、鉄−ニッケル合金の製造方法 |
JP6455374B2 (ja) * | 2015-09-08 | 2019-01-23 | 住友金属鉱山株式会社 | ニッケル酸化鉱の製錬方法 |
JP6447429B2 (ja) * | 2015-09-08 | 2019-01-09 | 住友金属鉱山株式会社 | ニッケル酸化鉱の製錬方法 |
JP6477371B2 (ja) * | 2015-09-08 | 2019-03-06 | 住友金属鉱山株式会社 | ニッケル酸化鉱の製錬方法 |
-
2017
- 2017-08-18 JP JP2017158246A patent/JP6943075B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2019035129A (ja) | 2019-03-07 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
WO2017183666A1 (ja) | 酸化鉱石の製錬方法 | |
JP6900695B2 (ja) | 金属酸化物の製錬方法 | |
JP7147409B2 (ja) | 酸化鉱石の製錬方法 | |
JP6855897B2 (ja) | 酸化鉱石の製錬方法 | |
JP6900696B2 (ja) | 金属酸化物の製錬方法 | |
JP7035322B2 (ja) | 酸化鉱石の製錬方法、ペレット及び容器の製造方法 | |
JP6981070B2 (ja) | 酸化鉱石の製錬方法 | |
JP6772525B2 (ja) | ペレットの製造方法、及びニッケル酸化鉱石の製錬方法 | |
JP6776927B2 (ja) | 金属酸化物の製錬方法 | |
JP6900837B2 (ja) | 酸化鉱石の製錬方法、還元炉 | |
JP6809603B2 (ja) | 金属酸化物の製錬方法 | |
JP6439828B2 (ja) | 酸化鉱石の製錬方法 | |
JP6891722B2 (ja) | 酸化鉱石の製錬方法、還元炉 | |
JP6943075B2 (ja) | 酸化鉱石の製錬方法、還元炉 | |
JP6953835B2 (ja) | 酸化鉱石の製錬方法 | |
JP7052239B2 (ja) | 酸化鉱石の製錬方法 | |
JP6900836B2 (ja) | 酸化鉱石の製錬方法、還元炉 | |
JP7292581B2 (ja) | 酸化鉱石の製錬方法 | |
JP6926674B2 (ja) | 酸化鉱石の製錬方法 | |
JP7124588B2 (ja) | 酸化鉱石の製錬方法 | |
JP6907705B2 (ja) | 酸化鉱石の製錬方法 | |
JP7459660B2 (ja) | 酸化鉱石の製錬方法 | |
JP6809377B2 (ja) | 酸化鉱石の製錬方法 | |
JP6798079B2 (ja) | 酸化鉱石の製錬方法 | |
JP7167534B2 (ja) | 酸化鉱石の製錬方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20200616 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20200616 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20210426 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20210511 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20210712 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20210720 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20210810 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20210823 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6943075 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |