JP6939805B2 - 光源装置および投射型表示装置 - Google Patents

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Description

本開示は、蛍光体ホイールを備えた光源装置ならびに投射型表示装置に関する。
近年、プロジェクタの小型化が進められており、その光源光学系として、例えば、半導体レーザー(laser diode;LD)と、蛍光体とを用いた発光デバイス(光源装置)が開発されている。この発光デバイスでは、LDを光源とし、このLDから出射された光で蛍光体を励起して、例えば黄色光または白色光を取り出している。蛍光体は、例えば、特許文献1に記載のプロジェクタ用蛍光ホイール(蛍光体ホイール)のように、無機材料の架橋体により結合された蛍光体を基板上に蛍光体層として固定されている。特許文献1では、無機材料の架橋体(バインダ)として水ガラスを使用している。この他、バインダを用いない蛍光体ホイールとして、セラミックス蛍光体を用いた蛍光体ホイールや、所謂バインダレス蛍光体ホイールの開発が行われている。
特開2015−143824号公報
ところで、蛍光体を用いた光源装置では、温度上昇による蛍光体の温度消光によって輝度が低下する虞がある。
輝度を向上させることが可能な光源装置および投射型表示装置を提供することが望ましい。
本開示の一実施形態の光源装置は、光源部および光源部からの光により励起されて蛍光を発する発光素子を有し、発光素子は、第1の基材と、第1の基材の一の面に設けられた蛍光体層と、第1の基材に配設された第1の放熱部材とを備えたものであり、第1の放熱部材は、周縁部に沿って離隔して配置され、互いに段差を有する第1のフィンおよび第2のフィンを有する。
本開示の一実施形態の投射型表示装置は、光源光学系と、入力された映像信号に基づいて光源光学系からの光を変調することにより、画像光を生成する画像生成光学系と、画像生成光学系で生成された画像光を投射する投射光学系とを備えたものである。この投射型表示装置に搭載された光源光学系は、上記本開示の一実施形態の光源装置と同一の構成要素を有している。
本開示の一実施形態の光源装置および一実施形態の投射型表示装置では、蛍光体層が設けられた第1の基材に、周縁部に沿って離隔して配置され、互いに段差を有する第1のフィンおよび第2のフィンを有する第1の放熱部材を配設するようにした。これにより、蛍光体層の冷却効率を向上させることが可能となる。
本開示の一実施形態の光源装置および一実施形態の投射型表示装置によれば、周縁部に沿って離隔して配置され、互いに段差を有する第1のフィンおよび第2のフィンを有する第1の放熱部材を、蛍光体層が設けられた第1の基材に配設するようにしたので、蛍光体層の冷却効率が向上する。よって、蛍光体層における蛍光への変換効率が向上し、輝度を向上させることが可能となる。
なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれの効果であってもよい。
本開示の第1の実施の形態に係る蛍光体ホイールの構成の一例を表す分解斜視図である。 図1に示した蛍光体ホイールの構成を表す斜視図である。 図1に示した蛍光体ホイールの構成を表す断面図である。 本開示のアウタースペーサの構成の一例を表す斜視図である。 本開示のアウタースペーサの構成の他の例を表す斜視図である。 本開示のホイールヒートシンクの構成を表す斜視図である。 本開示のガラスホルダヒートシンクの構成の一例を表す斜視図である。 本開示のガラスホルダヒートシンクの構成の他の例を表す斜視図である。 本開示の第1の実施の形態に係る蛍光体ホイールの構成の他の例を表す分解斜視図である。 本開示の第1の実施の形態に係る蛍光体ホイールの構成の他の例を表す分解斜視図である。 図1等に示した蛍光体ホイールを有する光源装置の構成例を表す概略図である。 本開示の第2の実施の形態に係る蛍光体ホイールの構成を表す分解斜視図である。 図12に示した蛍光体層の製造方法を説明する図である。 本開示の第3の実施の形態に係る蛍光体ホイールの構成を表す分解斜視図である。 本開示の変形例1に係る蛍光体ホイールの構成の一例を表す断面図である。 図15Aに示した蛍光体ホイールの分解斜視図である。 本開示の変形例1に係る蛍光体ホイールの構成の他の例を表す断面図である。 本開示の変形例2に係る蛍光体ホイールの構成の一例を表す斜視図である。 図17Aに示したガラスホルダヒートシンクのフィン部分の拡大模式図である。 本開示の変形例に係る蛍光体ホイールの構成の他の例を表す斜視図である。 本開示の第4の実施の形態に係る蛍光体ホイールの外観の斜視図である。 図19に示した蛍光体ホイールの構成を表す斜視図である。 図19に示した蛍光体ホイールの構成を説明する分解斜視図である。 本開示の第4の実施の形態に係る蛍光体ホイールの構成の他の例を表す断面図である。 図19に示した熱交換フィンの構成の一例を表す平面図である。 図19に示した蛍光体ホイールの冷却構造の一例を表す断面模式図である。 図19に示した蛍光体ホイールの冷却構造の他の例を表す断面模式図である。 図19に示した蛍光体ホイールの冷却構造の他の例を表す断面模式図である。 図11に示した光源装置を備えた投射型表示装置の構成例を表す概略図である。 各実験例(実験例1〜実験例4)における蛍光体温度の変化を表す特性図である。 実験例1および実験例4における励起光出力に対する照明系出力を表す特性図である。
以下、本開示における実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。以下の説明は本開示の一具体例であって、本開示は以下の態様に限定されるものではない。また、本開示は、各図に示す各構成要素の配置や寸法、寸法比等についても、それらに限定されるものではない。なお、説明する順序は、下記の通りである。
1.第1の実施の形態(複数のフィンを有するヒートシンクを備えた蛍光体ホイールを用いた光源装置)
1−1.蛍光体ホイールの構成
1−2.光源装置の構成
1−3.作用・効果
2.第2の実施の形態(セラミックス蛍光体層を備えた蛍光体ホイールの例)
3.第3の実施の形態(水ガラス蛍光体層を備えた蛍光体ホイールの例)
4.変形例1(断面視において各部材のフィンが交互に配置された例)
5.変形例2(フィンの面内における温度境界層を破壊する例)
6.第4の実施の形態(各部材のフィンの間に熱交換フィンを配置した例)
7.適用例(投射型表示装置)
8.実施例
<1.第1の実施の形態>
図1は、本開示の第1の実施の形態に係る蛍光体ホイール1の構成を分解して斜視したものである。図2は、図1に示した各部材を組み合わせた場合の蛍光体ホイール1の構成を斜視的に表したものである。図3は、図2に示したI−I線における蛍光体ホイール1の断面構成を表したものである。この蛍光体ホイール1は、例えば、後述する投射型表示装置(プロジェクタ10)の光源光学系(光源装置100)を構成するもの(図11,26参照)であり、対向配置された一対の基板(ホイール基板11およびカバーガラス13)の間に蛍光体粒子を封入することで蛍光体層12を形成した、所謂バインダレス蛍光体ホイールである。本実施の形態では、ホイール基板11およびカバーガラス13には、それぞれ放熱部材(アウタースペーサ14、ホイールヒートシンク15およびガラスホルダヒートシンク16)が配設されており、それら放熱部材は、周縁部に沿って互いに離隔する複数のフィン(フィン14a,14b,15a,15b,16a,16b)が設けられた構成を有する。なお、図1、図2および図3は、蛍光体ホイール1の構成を模式的に表したものであり、実際の寸法、形状とは異なる場合がある。
(1−1.蛍光体ホイールの構成)
蛍光体ホイール1は、円形状(例えば円板状)のホイール基板11上に、蛍光体層12およびカバーガラス13がこの順に積層された構成を有する。ホイール基板11の外縁部には、アウタースペーサ14が固定されており、ホイール基板11の背面(面S2)側の周縁部には、ホイールヒートシンク15が配設されている。カバーガラス13の表面(面S1)側の周縁部には、ガラスホルダヒートシンク16が配設されている。ホイール基板11およびカバーガラス13は、例えばインナープレート17によってモータ20にネジ21によって固定されており、例えば、軸J20を中心に回転可能となっている。
ホイール基板11は、中央に開口11Hを有する円環形状を有し、蛍光体層12を支持すると共に、放熱部材としても機能するものである。ホイール基板11は、熱伝導率が高く、また、光反射性を有することが好ましく、例えば、鏡面加工が可能な金属材料やセラミックス材料等の無機材料からなる。金属材料の具体例としては、例えば、アルミニウム(Al),銅(Cu),モリブデン(Mo),タングステン(W),コバルト(Co),クロム(Cr),白金(Pt),タンタル(Ta),リチウム(Li),ジルコニウム(Zr),ルテニウム(Ru),ロジウム(Rh)またはパラジウム(Pd)等の単体金属、またはこれらを1種以上含む合金が挙げられる。あるいは、Wの含有率が80原子%以上のCuWや、Moの含有率が40原子%以上のCuMo等の合金を、ホイール基板11を構成する金属材料として用いることもできる。セラミックス材料としては、例えば、炭化ケイ素(SiC),窒化アルミニウム(AlN),酸化ベリリウム(BeO),SiとSiCとの複合材料、またはSiCとAlとの複合材料(但しSiCの含有率が50%以上のもの)を含むものが挙げられる。
また、ホイール基板11の蛍光体層12が形成される面S1側には、反射膜を形成することが好ましい。反射膜は、例えば、誘電体多層膜のほか、アルミニウム(Al),銀(Ag)あるいはチタン(Ti)等の金属元素を含む金属膜等により形成されている。反射膜は、外部から照射される励起光EL1(例えば、レーザ光、図11参照)や蛍光体層12からの蛍光FL(図11参照)を反射し、蛍光体ホイール1における発光効率を高めるように機能する。
なお、反射膜を形成する場合には、ホイール基板11は、光反射性を有していなくてもよい。その場合には、ホイール基板11は、Si単体やSiC、ダイアモンド、サファイア等の結晶材料のほか、石英やガラスを用いることができる。また、ホイール基板11の蛍光体層12が形成される面S1とは反対側の面(面S2、背面)には、反射防止膜が設けられていることが好ましい。
蛍光体層12は、蛍光体粒子からなり、ホイール基板11、カバーガラス13および一対のガスケット18A,18Bによって形成される空間に複数の蛍光体粒子が充填されることにより形成されたものである。この蛍光体層12は、例えば、円環状に形成されている。蛍光体粒子は、外部から照射される励起光EL1を吸収して蛍光FLを発する粒子状の蛍光体である。蛍光体粒子としては、例えば、青色波長域(例えば400nm〜470nm)の波長を有する青色レーザ光により励起されて黄色の蛍光(赤色波長域から緑色波長域の間の波長域の光)を発する蛍光物質が用いられている。このような蛍光物質として、例えばYAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)系材料が用いられる。蛍光体粒子の平均粒径は、例えば、20μm以上25μm以下の場合、蛍光体層12の厚さは、例えば、40μm以上60μm以下であることが好ましいが、100μm以内であれば蛍光体温度に大きな差は発生しない。
カバーガラス13は、例えば、中央に開口13Hを有する円環形状を有し、蛍光体層12を構成する蛍光体粒子をホイール基板11上に保持するためのものである。カバーガラス13は、光透過性を有する材料によって構成され、励起光EL1および蛍光体粒子によって変換された蛍光FLを透過する性質を有している。カバーガラス13の構成材料としては、例えば、石英、ガラス、サファイア、水晶等が挙げられる。この中でも、熱伝導率の高いサファイアを用いることが好ましい。この他、後述する光源装置100において出力の低い光源を用いる場合には、ポリエチレンテレフタレート(PET)やシリコーン樹脂等の樹脂材料を用いることができる。
アウタースペーサ14は、例えば、図1および図4に示したように、中央に開口14Hを有する円板形状(具体的には、円環形状)を有し、ホイール基板11の外縁部に固定することにより、蛍光体層の12厚さを制御するためのものである。アウタースペーサ14には、蛍光体層12の外周側の側面を封止するガスケット18A用の溝14Aが設けられている。また、アウタースペーサ14は、蛍光体粒子が励起光EL1を吸収して蛍光FLを発する際に生じる、ストークス損による熱を放熱させる放熱部材としても機能するものである。このため、アウタースペーサ14は、熱伝導率が高い材料から構成されていることが好ましい。具体的には、アウタースペーサ14は、純アルミ系の材料によって構成されていることが望ましい。
アウタースペーサ14の周縁部には、図4に示したように、複数(図4では16枚)のフィンが設けられている。この複数のフィンは、アウタースペーサ14の周縁部に沿って、互いに離隔して配置されており、周縁部にいくつかの切り込みCを入れることで設けられたものである。換言すると、複数のフィンは、切り込みCによって互いに離隔されている。複数のフィンは、例えば、2種類のフィン(フィン14aおよびフィン14b)により構成されており、アウタースペーサ14の周縁部には、このフィン14aおよびフィン14bが交互に配置されている。このうち、フィン14aは、後述するガラスホルダヒートシンク16を固定するための固定部として用いられる。このように、アウタースペーサ14の周縁部に互いに離隔した複数のフィンを設けることにより、アウタースペーサ14を介した蛍光体層12の放熱効率が向上する。
また、フィン14aおよびフィン14bは互いに段差を有することが好ましい。本実施の形態では、例えばフィン14aは、アウタースペーサ14の内周部と同一面内に形成され、例えばフィン14bは、その付け根が例えばホイールヒートシンク15側(面S2側)に折り曲げられ、フィン14aよりもホイールヒートシンク15に近接した面を形成している。これにより、詳細は後述するが、アウタースペーサ14の面内における温度境界層が破壊され、アウタースペーサ14を介した蛍光体層12の放熱効率がさらに向上する。
更に、アウタースペーサ14は、図5に示したように、フィン14bを複数に分割(例えばフィン14b1,14b2,14b3の3つ)してもよい。このとき、隣り合うフィン14b1,14b2,14b3は、上記フィン14aおよびフィン14bと同様に、互いに段差を有することが好ましい。なお、図5では、フィン14b2は、フィン14aと同様に、アウタースペーサ14の内周部と同一面面内に形成され、フィン14b1,14b3は、ホイールヒートシンク15側に一段低く形成された例を示したがこれに限らない。例えば、フィン14a,14b1,14b2,14b3が互いに高さの異なる面を形成するようにしてもよい。
ホイールヒートシンク15は、アウタースペーサ14と同様に、蛍光体粒子が励起光ELを吸収して蛍光FLを発する際に生じる、ストークス損による熱をホイール基板11側から放熱させるためのものである。ホイールヒートシンク15は、熱伝導率が高い材料から構成されていることが好ましく、例えば、アウタースペーサ14と同様に、純アルミ系の材料によって構成されていることが望ましい。
ホイールヒートシンク15は、図1および図6に示したように、中央に開口15Hを有する円板形状(具体的には、円環形状)を有する。ホイールヒートシンク15は、ホイール基板11の背面(面S2)に接する内周部15R1と、ホイール基板11の背面とは離れた位置に面を形成する周縁部15R2とを有し、周縁部15R2には、複数のフィン(図6では8枚)が設けられている。複数のフィンは、アウタースペーサ14に設けられた複数のフィン14a,14bと同様に、ホイールヒートシンク15の周縁部に沿って、互いに離隔して配置されており、周縁部にいくつかの切り込みCを入れることで設けられたものである。これにより、ホイールヒートシンク15の周縁部15R2の面内における温度境界層が破壊され、ホイールヒートシンク15を介した蛍光体層12の放熱効率が向上する。
複数のフィンは、例えば図6に示したように、2種類のフィン(フィン15aおよびフィン15b)によって構成されている。この2種類のフィン(フィン15aおよびフィン15b)は、交互に配置され、互いに段差を有することが好ましい。本実施の形態では、例えばフィン15bは、ホイールヒートシンク15の周縁部15R2と同一面内に形成されており、フィン15aは、その付け根が、例えばアウタースペーサ14からより離れるように折り曲げられ、フィン15bの形成面よりもアウタースペーサ14からより離れた位置に面を形成している。
なお、図6では、ホイールヒートシンク15の複数のフィンとして8枚のフィンを設けた例を示したがこれに限定されるものではない。また、本実施の形態では、2種類の高さを有するフィン15a,15bを交互に配置した例を示したが、3種類以上の高さの異なるフィンを設けるようにしてもよい。
ガラスホルダヒートシンク16は、カバーガラス13を固定すると共に、ガスケット18Aに常時圧力を印加して、ホイール基板11、カバーガラス13および一対のガスケット18A,18Bによって形成される空間からの蛍光体粒子の漏れを防止するためのものである。このことから、ガラスホルダヒートシンク16は、バネ材を用いて構成されていることが好ましい。また、ガラスホルダヒートシンク16は、蛍光体粒子が励起光ELを吸収して蛍光FLを発する際に生じる熱をカバーガラス13側から放熱するためのものである。このことから、ガラスホルダヒートシンク16は、熱伝導率が高い材料から構成されていることが好ましい。このような材料としては、例えば、ベリリウム銅が挙げられる。
ガラスホルダヒートシンク16は、例えば図7に示したガラスホルダヒートシンク16Aのように、中央に開口16Hを有する円板形状(具体的には、円環形状)を有する。ガラスホルダヒートシンク16の周縁部には、切り込みCによって互いに離隔する複数の(図7では16枚)のフィンが設けられている。複数のフィンは、例えば、2種類のフィン(フィン16aおよびフィン16b)が交互に配置されており、このうち、フィン16aは、ガラスホルダヒートシンク16をアウタースペーサ14に固定するための固定部として用いられる。
フィン16aおよびフィン16bは互いに段差を有することが好ましい。例えばフィン16aは、その付け根が、例えばアウタースペーサ14側に折れ曲げられ、ガラスホルダヒートシンク16の面内よりもアウタースペーサ14に近接した面を形成している。フィン16bは、ガラスホルダヒートシンク16の内周部と同一面内に形成されている。このように、ガラスホルダヒートシンク16の周縁部に互いに離隔すると共に、段差を有する複数のフィンを設けることにより、ガラスホルダヒートシンク16の面内における温度境界層が破壊され、ガラスホルダヒートシンク16を介した蛍光体層12の放熱効率が向上する。なお、フィン14aおよびフィン16aには、それぞれ対向する位置に開孔14h,16hが設けられており、例えばネジ(図示せず)によって一体化されている。
また、ガラスホルダヒートシンク16は、図8に示したように、フィン16bを複数に分割(例えばフィン16b1,16b2,16b3の3つ)してもよい。このとき、隣り合うフィン16b1,16b2,16b3は、上記フィン16aおよびフィン16bと同様に、互いに段差を有することが好ましい。なお、図8では、フィン16b1,16b3は、フィン16aと同様に、ガラスホルダヒートシンク16の内周部と同一面内に形成され、フィン16b2は、ホイールヒートシンク15側に一段低く形成された例を示したがこれに限らない。例えば、フィン16b1,16b3の付け根を立ち上げ、ホイールヒートシンク15側とは反対側に、ガラスホルダヒートシンク16の内周部の面内から一段高く形成するようにしてもよい。
インナープレート17は、蛍光体ホイール1をモータ20に固定するものである。また、インナープレート17は、ガスケット18Bに常時圧力を印加して、ホイール基板11、カバーガラス13および一対のガスケット18A,18Bによって形成される空間からの蛍光体粒子の漏れを防止するためのものである。インナープレート17は、ガラスホルダヒートシンク16と同様に、バネ材を用いて構成されていることが好ましく、また、高い熱伝導性を有することが好ましい。このような材料としては、例えば、ベリリウム銅が挙げられる。
ガスケット18A,18Bは、上記のように、蛍光体粒子をホイール基板11とカバーガラス13との間に封止すると共に、ホイール基板11とカバーガラス13との間隔を保持するためのものである。ガスケット18A,18Bは、耐熱性を有することが好ましく、例えば、シリコン系のガスケットを用いることが好ましい。
蛍光体ホイール1は、回転可能に支持されており、光源装置100の動作時において、例えば、図1に示した各部材の中心を通る軸J20を回転中心として回転するようになっている。蛍光体ホイール1の直径(具体的には、例えばホイール基板11の直径)は、例えば50mm〜70mm程度であり、モータ20により、例えば2400rpm〜10800rpmの回転数で回転する。このように蛍光体ホイール1を回転させるのは、励起光EL1の照射に伴う局所的な温度上昇を抑制し、構造安定性を維持すると共に光変換効率の低下を防ぐためである。
なお、図1〜図3では、アウタースペーサ14、ホイールヒートシンク15およびガラスホルダヒートシンク16が、それぞれ周縁部に沿って離隔して配置された2種類のフィン(フィン14a,14b,15a,15b,16a,16b)を有する例を示したがこれに限らない。例えば、図9に示したように、アウタースペーサ14にのみ、周縁部に互いに離隔する2種類のフィン14a,14bを設け、ホイールヒートシンク15およびガラスホルダヒートシンク16は単なる円環形状であってもよい。また、必ずしもアウタースペーサ14の周縁部に複数のフィンを設ける必要はない。例えば、図10に示したように、アウタースペーサ14は単なる円環形状とし、ホイールヒートシンク15およびガラスホルダヒートシンク16が周縁部に互いに離隔する2種類のフィン15a,15b,16a,16bを有する構成としてもよい。このように、蛍光体ホイール1を構成する放熱部材の少なくとも1つの周縁部に複数のフィンを設けることで、その放熱部材の放熱性能が向上し、蛍光体層12の放熱効率が向上する。
(1−2.光源装置の構成)
図11は、光源装置100の全体構成を表す概略図である。光源装置100は、蛍光体ホイール1と、拡散板121と、励起光またはレーザ光を発する光源部110と、レンズ112〜115と、ダイクロイックミラー116と、反射ミラー117とを有する。蛍光体ホイール1は、例えば、反射型の発光素子であり、軸J121により回転可能に支持されている。拡散板121は、軸J121により回転可能に支持されている。光源部110は、第1のレーザ群110Aと第2のレーザ群110Bとを有する。第1のレーザ群110Aは励起光(例えば、波長445nmまたは455nm)を発振する半導体レーザ素子111Aが、第2のレーザ群110Bは青色レーザ光(例えば、波長465nm)を発振する半導体レーザ素子111Bが複数配列されたものである。ここでは便宜上、第1のレーザ群110Aから発振される励起光をEL1とし、第2のレーザ群110Bから発振される青色レーザ光(以下、単に青色光とする)をEL2とする。
蛍光体ホイール1は、第1のレーザ群110Aからレンズ112と、ダイクロイックミラー116と、レンズ113とを順に透過した励起光EL1が蛍光体層12に入射されるように配置されている。蛍光体ホイール1からの蛍光FL1はダイクロイックミラー116で反射されたのち、レンズ114を透過して外部、即ち、照明光学系200(後出)へ向かうようになっている。拡散板121は、第2のレーザ群110Bから反射ミラー117を経由した青色光EL2を拡散させるものである。拡散板121で拡散された青色光EL2は、レンズ115およびダイクロイックミラー116を透過したのち、レンズ114を透過して外部、即ち照明光学系200へ向かうようになっている。なお、光源装置100内には、励起光EL1の照射に伴う蛍光体層12の発熱を冷却するため、冷却ファンを設けることが望ましい。
(1−3.作用・効果)
前述したように、近年、プロジェクタの光源光学系として、半導体レーザ(LD)と蛍光体とを用いた発光デバイス(光源装置)が用いられている。この発光デバイスでは、LDを光源とし、このLDから出射された光によって蛍光体を励起して、黄色光または白色光を取り出している。この発光デバイスは、回転可能なホイール基板上に蛍光体層が設けられた、いわゆる蛍光体ホイールと呼ばれる構造を有する。
蛍光体層は、一般的には、例えば無機材料の架橋体(バインダ)と蛍光体とを混合して形成されているが、蛍光体ホイールの蛍光への変換効率は、単位体積当たりの蛍光体粒子の充填率を高めることで向上すると考えられている。バインダと混合して形成された蛍光体層では、粒子間にバインダが存在するために粒子間の距離を縮めることが難しく、また、充填率を高めることは難しい。このため、バインダを用いない蛍光体ホイール(バインダレス蛍光体ホイール)の開発が進められている。
ところで、蛍光体は温度が上昇すると温度消光によって発光強度が劣化する。蛍光体粒子のみで形成した蛍光体層は、バインダを含む蛍光体層よりも熱伝導率が低くなる傾向にあるため、バインダレス蛍光体ホイールを用いた光源装置では、十分な輝度が得られない虞がある。
これに対して本実施の形態では、対向配置されるホイール基板11とカバーガラス13の間に蛍光体粒子が封止された、バインダレス型の蛍光体ホイール1に取り付けられる放熱部材の周縁部に沿って複数のフィンを設けるようにした。具体的には、ホイール基板11の外縁に配設されたアウタースペーサ14、ホイール基板11の背面(面S2)側の周縁に配設されたホイールヒートシンク15およびカバーガラス13の周縁に設けられたガラスホルダヒートシンク16のいずれか、好ましくは全ての周縁部に、互いに離隔する複数のフィン(例えば、フィン14a,14b)を設けるようにした。これにより、励起光ELを吸収して蛍光FLを発する際に生じる熱の放熱効率が向上し、蛍光体層12の冷却効率を向上させることが可能となる。
以上により、本実施の形態の光源装置100では、蛍光体ホイール1の周縁に配設される放熱部材(例えば、アウタースペーサ14)に、複数のフィン(例えば、フィン14a,14b)を周縁部に沿って離隔して配設するようにした。これにより、蛍光体層12の冷却効率が向上し、蛍光体の温度消光が低減される。よって、光源装置100における輝度を向上させることが可能となる。
また、本実施の形態では、放熱部材に設けられた複数のフィンの間に段差を設けるようにした。具体的には、例えばアウタースペーサ14では、2種類のフィン(フィン14a,14b)を設け、一方(フィン14a)はアウタースペーサ14の内周部の面内と同じ面内に、他方(フィン14b)は、フィン14bの付け根を、例えばホイール基板11の背面(面S2)側に折り曲げ、アウタースペーサ14の内周部の面内よりも一段低い位置に形成し、これらが交互に配置された、所謂オフセットフィン構造とした。
一般に、ある基材の熱伝導率を向上させるためには、主に、2つの方法がある。その1つは、基材の周囲に形成される温度境界層の厚みを薄くする方法である。2つ目は、基材の周囲に形成される温度境界層を破壊する方法である。温度境界層は、基材面の長さが長いほど厚くなる。よって、基材の放熱性能を高めるためには、基材面の長さを短くしたり、基材面をいくつかに分割することが考えられる。あるいは、基材面に温度境界層を破壊する構造物を設けることが考えられる。
本実施の形態では、上記のように、蛍光体ホイール1の放熱部材であるアウタースペーサ14、ガラスホルダヒートシンク16およびホイールヒートシンク15に、それぞれ段差を有する2種類のフィン14a,14b(フィン14a,14b1,14b2,14b3),15a,15aおよびフィン16a,16b(フィン16a,16b1,16b2,16b3)を、それぞれ交互に配置するようにした。これにより、例えばフィン14a,14bの周囲に形成される温度境界層が破壊され、温度境界層の厚みが薄くなり、アウタースペーサ14等の放熱部材の放熱性能をさらに向上させることが可能となる。よって、蛍光体層12の冷却効率をさらに高まり、これを備えた光源装置100の輝度を更に向上させることが可能となる。
次に、第2〜第4の実施の形態および変形例1,2について説明する。以下では、上記第1の実施の形態と同様の構成要素については同一の符号を付し、適宜その説明を省略する。
<2.第2の実施の形態>
図12は、本開示の第2の実施の形態に係る蛍光体ホイール2の構成を分解して斜視したものである。この蛍光体ホイール2は、第1の実施の形態における蛍光体ホイール1と同様に、例えば、投射型表示装置(プロジェクタ10)の光源光学系(光源装置100)を構成するもの(図11,26参照)である。本実施の形態では、所謂セラミックス蛍光体によって蛍光体層22を形成している点が、上記第1の実施の形態とは異なる。なお、図12は、蛍光体ホイール2の構成を模式的に表したものであり、実際の寸法、形状とは異なる場合がある。
本実施の形態の蛍光体ホイール2は、円形状(例えば円板状)のホイール基板11上に、蛍光体層22が配置された構成を有する。ホイール基板11の外縁部には、アウタースペーサ14が固定されており、ホイール基板11の背面(面S2)側の周縁部には、ホイールヒートシンク15が配設されている。ホイール基板11は、例えばインナープレート17によってモータ20にネジ21によって固定されており、例えば、軸J20を中心に回転可能となっている。蛍光体層22は、例えば周縁部がガラスホルダヒートシンク16によって、内周部がインナープレート17によって押さえられてホイール基板11上に固定されている。
蛍光体層22は、円板形状の内部に開口22Hを有する円環形状を有し、上記のようにセラミックス蛍光体によって構成されている。蛍光体層22は、例えば、珪酸塩、アルミン酸塩、リン酸塩、ハロリン酸塩、ホウ酸塩、酸化物、タングステン酸塩、バナジン酸塩、酸硫化物、硫化物、窒化物、酸窒化物である蛍光体を1種または2種以上用いて形成されている。蛍光体層22は、例えば、以下のようにして形成することができる。まず、共沈法、固相反応法および各種ガスと固体との気相反応法等により蛍光体粉末を得たのち、適温にて焼成して粒径、組成、均一性および内部欠陥等を調製する。得られた蛍光体粉末を、例えばラバープレスで適当な形に成形したのち、HIP処理する。これにより、セラミックス蛍光体(蛍光体層22)が得られる。蛍光体層22は、例えば50μm以上200μm以下の厚みに形成される。
なお、本実施の形態の蛍光体層22の励起光EL1の入射面側には、反射防止膜を形成することが好ましい。また、蛍光体層22の入射面とは反対側の面(裏面)には、例えば、誘電体多層膜や銀鏡メッキ金属板等の高反射膜を形成することが好ましい。これにより、光取り出し率が向上し、輝度を向上させることが可能となる。なお、高反射膜は、必ずしも蛍光体層22の裏面に設ける必要はなく、ホイール基板11上に形成するようにしてもよい。また、蛍光体層22の裏面に高反射膜を設ける場合には、ホイール基板11は必ずしも必要ではなく、例えば、アウタースペーサ14がホイール基板11を兼ねるようにしてもよい。アウタースペーサ14とホイール基板11が一体化された部材を用いることにより、接触熱抵抗箇所が減少し、蛍光体層22の冷却効率が向上する。
また、蛍光体層22を円環形状に加工しようとすると、サイズが大きくなるにつれて製造時の歩留まりが低下したり、ハンドリング時の破損等によってコストが増加する虞がある。このため、例えば、図13に示したように、蛍光体層22の例えば1/4部分を作製し、これを4つ組み合わせることで円環形状の蛍光体層22を形成するようにしてもよい。これにより、コストを抑えることが可能となる。
更に、本実施の形態では、蛍光体層22をガラスホルダヒートシンク16とインナープレート17とによってホイール基板11にメカ的に固定する例を示したがこれに限らず、接着剤を用いてホイール基板11上に設置するようにしてもよい。その場合には、透明な接着剤を用いることが好ましい。色つきの接着剤を用いた場合、励起光EL1が蛍光体層22を透過する際の光吸収による発熱によって接着剤が焦げ、蛍光体層22の剥がれや、割れに繋がる虞があるからである。また、本実施の形態のように、蛍光体層22をガラスホルダヒートシンク16とインナープレート17とによってホイール基板11にメカ的に固定する場合には、ホイール基板11に、蛍光体層22の形状に合わせた溝を形成することが好ましい。これにより、蛍光体層22の位置ずれ等を防ぐことが可能となる。
以上のように、本実施の形態の蛍光体ホイール2では、セラミックス蛍光体を用いて蛍光体層22を形成した例を示したが、蛍光体ホイール1の放熱部材(アウタースペーサ14、ホイールヒートシンク15およびガラスホルダヒートシンク16)の周縁部にフィンを設けることにより、上記第1の実施の形態と同様の効果が得られる。
なお、本実施の形態では、蛍光体層22としてセラミックス蛍光体を用いた例を示したがこれに限らない。本実施の形態の蛍光体ホイール2では、蛍光体層22として、例えば、結合剤として低融点ガラスを含む無機材料を用いたものや、蛍光体単体からなる焼結プレートを用いた構成としてもよい。
<3.第3の実施の形態>
図14は、本開示の第3の実施の形態に係る蛍光体ホイール3の構成を分解して斜視したものである。この蛍光体ホイール3は、第1の実施の形態における蛍光体ホイール1等と同様に、例えば、投射型表示装置(プロジェクタ10)の光源光学系(光源装置100)を構成するもの(図11,26参照)である。本実施の形態では、蛍光体粒子をバインダにより互いに結合させて形成した蛍光体層32を用いた点が上記第1の実施の形態および第2の実施の形態とは異なる。なお、図14は、蛍光体ホイール3の構成を模式的に表したものであり、実際の寸法、形状とは異なる場合がある。
本実施の形態の蛍光体ホイール3は、円形状(例えば円板状)のホイール基板11上に蛍光体層32が形成されている。ホイール基板11の外縁部には、アウタースペーサ14が固定されており、ホイール基板11の背面(面S2)側の周縁部には、ホイールヒートシンク15が配設されている。ホイール基板11は、例えばインナープレート17によってモータ20にネジ21を用いて固定されており、例えば、軸J20を中心に回転可能となっている。
蛍光体層32は、バインダにより互いに結合された複数の蛍光体粒子を含むものである。バインダは隣り合う位置の蛍光体粒子と他の蛍光体粒子とを結合するものであると共に、蛍光体粒子とホイール基板11の表面とを結合するものでもある。バインダは、例えば水ガラス等の無機材料の架橋値を含むものである。水ガラスとは、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウムまたはケイ酸ソーダと呼ばれるケイ酸化合物であり、SiO2(無水珪酸)とNa2O(酸化ソーダ)またはK2O(酸化カリ)とが所定の比率で混合した液体である。分子式はNa2O・nSiO2で表される。また、有機材料からなるバインダを用いてもよい。
なお、ホイール基板11の表面には反射膜(図示せず)を設けることが好ましい。反射膜は、例えば誘電体多層膜のほか、Al(アルミニウム),Ag(銀)もしくはTi(チタン)等の金属元素を含む金属膜などにより形成される。反射膜は、外部から照射される励起光EL(例えばレーザ光)や蛍光体層32において発生した蛍光FLを反射し、蛍光体ホイール3における発光効率を高めるように機能する。
以上のように、本実施の形態の蛍光体ホイール3では、バインダを用いて蛍光体粒子を結合させた蛍光体層32を用いた例を示したが、蛍光体ホイール1の放熱部材(アウタースペーサ14、ホイールヒートシンク15およびガラスホルダヒートシンク16)の周縁部にフィンを設けることにより、上記第1の実施の形態と同様の効果が得られる。
なお、本実施の形態のように、バインダを用いて蛍光体粒子を結合させた蛍光体層32を用いた蛍光体ホイール3では、蛍光体層32上に第1の実施の形態において説明したカバーガラス13を設ける必要はないが、カバーガラス13を設けることにより、ガラスホルダヒートシンク16を取り付けることが可能となるため、冷却性能を向上させることが可能となる。
<4.変形例1>
図15Aは、本開示の変形例1に係る蛍光体ホイール4の断面構成を表したものである。図15Bは、本変形例の蛍光体ホイール4を分解して斜視したものである。この蛍光体ホイール4は、例えば、投射型表示装置(プロジェクタ10)の光源光学系(光源装置100)を構成するもの(図11,26参照)であり、例えばセラミックス蛍光体によって構成された蛍光体層22を備えたものである。本変形例では、蛍光体ホイール4の放熱部材である、アウタースペーサ44、ホイールヒートシンク45およびガラスホルダヒートシンク46の周縁部にそれぞれ設けられたフィン44aとフィン44b、フィン45aとフィン45bおよびフィン46aとフィン46bの段差が、上記第1の実施の形態等よりも大きく形成されている。
これにより、蛍光体ホイール4の断面構造は、図15Aに示したように、例えばアウタースペーサ44のフィン44aおよびフィン44bが、それぞれガラスホルダヒートシンク46のフィン46aとフィン46bとの間、ホイールヒートシンク45のフィン45aとフィン45bとの間に配置されるようになる。これにより、蛍光体層22の冷却効率がさらに向上し、蛍光体の温度消光がさらに低減される。よって、光源装置100における輝度をさらに向上させることが可能となる。
なお、本変形例のように、アウタースペーサ44のフィン44aおよびフィン44bと、ガラスホルダヒートシンク46のフィン46aとフィン46bとが断面視において交互に配置された構成とする場合には、ガラスホルダヒートシンク46をアウタースペーサ44に固定するための開孔44h,46hは、それぞれ、図15Bに示したように、各部材の内周部分に設けるようにする。開孔44h,46hを各部材の内周部分に設け、例えば図15Aに示したように、ネジ41を用いて締結することにより、セラミックス蛍光体によって構成される蛍光体層22を押さえる力が増大し、蛍光体層22の位置ずれ等を防ぐことが可能となる。
更に、本変形例の蛍光体ホイール4は、図16に示したように、ホイールヒートシンク45のフィン45a,45bのそれぞれの内周部45R1からの折れ曲がり位置X,Yをずらし、フィン45a,45bの根元部分からオフセット構造とすることで、ホイールヒートシンク45による蛍光体層22の冷却効率をさらに向上させることが可能となる。
<5.変形例2>
図17Aは、本開示の変形例2に係る蛍光体ホイール5の構成を斜視的に表したものである。図17Bは、図17Aに示したガラスホルダヒートシンク56のフィン56bを拡大して模式的に表したものである。蛍光体ホイール5は、上記実施の形態と同様に、蛍光体層12を間に対向配置された一対の薄板からなる基材(ホイール基板11およびカバーガラス13)の一方の基材(カバーガラス13)に、周縁部に沿って離隔して配置された複数のフィン56bを有するガラスホルダヒートシンク56が配設された構成を有するものである。本変形例では、フィン56bの表面に1または複数の凹凸構造(例えば、凹部56X)が形成されている点が上記実施の形態とは異なる。なお、図17Aおよび図17Bは、蛍光体ホイール5の構成および凹部56Xの形状を模式的に表したものであり、実際の寸法、形状とは異なる場合がある。
ガラスホルダヒートシンク56の複数のフィン56bの表面には、それぞれ、1または複数(図17Aおよび図17Bでは5個)の凹部56Xが設けられている。この凹部56Xは、例えば、ゴルフボールの表面に形成されているディンプルのように、フィン56bの表面に設けられた凹みである。このように、フィン56bの表面に、凹部56Xを設けることによって、フィン56bの表面積が増加、即ち、放熱面積が増加する。また、フィン56bの表面の温度境界層が破壊されるため、フィン56bにおける放熱効率が向上し、ガラスホルダヒートシンク56の放熱性能をさらに向上させることが可能となる。よって、蛍光体層12の冷却効率が向上し、この蛍光体ホイール5を備えた光源装置100における輝度をさらに向上させることが可能となる。
なお、凹部56Xの形状は特に問わない。本変形例では、凹凸構造の一例として凹部を示したが、これに限らず、凸部を形成するようにしてもよく、凹部と凸部の両方が形成されていても構わない。また、フィン56bの表面に形成される温度境界層を破壊するためには、例えば、図18に示したように、フィン56b自体を波形状に加工するようにしてもよい。更に、ガラスホルダヒートシンクだけでなく、ホイールヒートシンクにも、本変形例のガラスホルダヒートシンク56のように凹部56Xを設けることにより、ホイールヒートシンクの放熱性能をさらに向上させることができる。
<6.第4の実施の形態>
図19は、本開示の第4の実施の形態に係る蛍光体ホイール6の外観を斜視したものである。図20は、図19に示したII−II線における蛍光体ホイール6の断面構成を表したものである。この蛍光体ホイール6は、例えば、投射型表示装置(プロジェクタ10)の光源光学系(光源装置100)を構成するもの(図11,26参照)であり、対向配置された一対の基板(ホイール基板11およびカバーガラス13)の間に蛍光体粒子を封入することで蛍光体層12を形成した、所謂バインダレス蛍光体ホイールである。本実施の形態では、蛍光体ホイール6は、例えば筐体60に収容され、各放熱部材の各フィン14a,14b、15a,15b,16a,16bの間と、ホイールヒートシンク15の背面およびガラスホルダヒートシンク16の前面に、熱交換フィン61(61a,61b,61c,61d,61e1,61e2)が配置された構成を有する。この熱交換フィン61は、例えば筐体60によって保持されている。なお、図19および図20は、蛍光体ホイール1の構成を模式的に表したものであり、実際の寸法、形状とは異なる場合がある。
筐体60は、例えば内部に空間を有する円柱形状を有する。具体的には、筐体60は、例えば図21に示したように、レンズ62が取り付けられた前面部60Aと、背面部60Hと、複数(ここでは、6つ)のリング状部60B〜60Gとから構成されている。リング状部60B〜60Gは前面部60Aと背面部60Hとの間に配置されている。前面部60A、リング状部60B〜60Gおよび背面部60Hのそれぞれの間には、熱交換フィン61a,61b,61c,61d,61e1,61e2がそれぞれ配置されている。これらを、例えばネジによって締結することによって、筐体60は密閉構造となっている。筐体60は、例えばダイキャストや樹脂等によって形成されている。
熱交換フィン61(61a,61b,61c,61d,61e1,61e2)は、蛍光体層12から各放熱部材(アウタースペーサ14、ホイールヒートシンク15およびガラスホルダヒートシンク16)に伝播した熱を吸熱するものである。熱交換フィン61は、例えば図21に示したように、中央に開口61Hを有する板状部材であり、筐体60によって保持されている。具体的には、上記のように前面部60A、リング状部60B〜60Gおよび背面部60Hのそれぞれの間に挿入することにより、各放熱部材のフィン14a,14b、15a,15b,16a,16bの間およびホイールヒートシンク15およびガラスホルダヒートシンク16の前後に、それぞれ配置されている。熱交換フィン61は、熱伝導率が高い材料から構成されていることが好ましい。具体的には、純アルミ系の材料や銅(Cu)、カーボン(C)等によって構成されていることが望ましい。なお、熱交換フィン61は、必ずしも1枚板で形成されている必要はなく、2つ以上に分割されていてもよい。
上記のように、本実施の形態の蛍光体ホイール6は、各放熱部材の各フィン14a,14b、15a,15b,16a,16bの間およびホイールヒートシンク15およびガラスホルダヒートシンク16の前後に、熱交換フィン61a,61b,61c,61d,61e1,61e2が配置された構成を有する。各放熱部材の各フィン14a,14b、15a,15b,16a,16bと、各熱交換フィン61a,61b,61c,61d,61e1との間隔は、できるだけ近いことが好ましい。できるだけ近い位置に熱交換フィン61a,61b,61c,61d,61e1,61e2を配置することにより、蛍光体層12から、例えばホイール基板11を介して各放熱部材(アウタースペーサ14、ホイールヒートシンク15およびガラスホルダヒートシンク16)に伝わった熱が、熱交換フィン61によって吸熱されやすくなり、各放熱部材の放熱効率が向上する。各放熱部材の各フィン14a,14b、15a,15b,16a,16bと、各熱交換フィン61a,61b,61c,61d,61e1との間隔の一例としては、動作時の安全性および信頼性を考慮して、例えば0.5mm以上1mm以下とすることが好ましい。
一般に、蛍光体ホイールは、塵埃対策のために密閉空間に配置されている。密閉空間には、蛍光体ホイールのほかに、熱交換器として、例えばファンおよび内部ヒートシンクが配置されている。蛍光体ホイールの冷却は、このファンによって蛍光体ホイールに風を吹き付け、その熱を内部ヒートシンクによって吸熱する。内部ヒートシンクで受け取った熱は、ヒートパイプを介して密閉空間外部の外部ヒートシンクにおいて放熱される。このため、一般的な蛍光体ホイールでは、熱交換器のサイズが大きくなる傾向がある。
これに対して、本実施の形態の蛍光体ホイール6では、密閉容器(筐体60)内において、蛍光体ホイール6を構成する各放熱部材の各フィン14a,14b、15a,15b,16a,16bの間と、ホイールヒートシンク15の背面およびガラスホルダヒートシンク16の前面に、筐体60の外部から筐体60の内部に挿入される熱交換フィン61(61a,61b,61c,61d,61e1,61e2)を配置するようにした。これにより、励起光EL1の照射によって蛍光体層12に発生し、ホイール基板11等を介して各放熱部材14,15,16に伝達された熱が、熱交換フィン61によって吸熱され外部に放熱されるようになる。よって、筐体60内に上述したファンや内部ヒートシンク等の熱交換器を設置することなく、蛍光体ホイール6の冷却が可能となり、蛍光体ホイール6を含む光源装置100を小型化することが可能となる。また、光源装置100を軽量化することが可能となり、さらに、コストを削減することが可能となる。
なお、本実施の形態では、各放熱部材の各フィン14a,14b、15a,15b,16a,16bの間と、ホイールヒートシンク15の背面およびガラスホルダヒートシンク16の前面にそれぞれ熱交換フィン61a,61b,61c,61d,61e1を配置したが、全てに配置する必要はない。少なくとも1枚の熱交換フィン61を配置することで、蛍光体ホイール6全体の冷却効率を向上させることができる。また、さらに熱交換フィン61を増やしてもよい。例えば、熱交換フィン61e2のように、ホイールヒートシンク15の背面の空間に熱交換フィン61の枚数を増やしていくことによって、蛍光体ホイール6全体の冷却効率をさらに向上させることが可能となる。
更に、図示していないが、例えば蛍光体ホイール6の筐体60の外部において、熱交換フィン61にファンを等によって風を吹き付けることによって、熱交換フィン61による放熱性能が向上し、蛍光体層12の冷却効率が更に向上する。更にまた、図20では、熱交換フィン61a,61b,61c,61d,61e1,61e2の先端部が全て同じ位置になっている例を示したがこれに限らず、例えばホイールヒートシンク15の背面に配置された熱交換フィン61e1,61e2を、モータ20の近傍まで延在させるようにしてもよい。これによって、モータ20の周辺温度を低下させることが可能となり、モータ20の寿命を延ばすことが可能となる。また、図19等では、熱交換フィン61は、蛍光体ホイール6の各フィン14a,14b、15a,15b,16a,16b間において連続する板状部材である例を示したが、これに限らず、例えば図22に示したように、断続的に各フィン14a,14b、15a,15b,16a,16b間に挿入するようにしてもよい。
更に、熱交換フィン61a,61b,61c,61d,61e1,61e2には、例えば図23に示したように、各フィン14a,14b、15a,15b,16a,16bとの重複部分に、複数の孔61Xを設けるようにしてもよい。これにより、孔61Xを介してX軸方向の空気の流れが発生し、各熱交換フィン61a,61b,61c,61d,61e1,61e2による吸熱効率が向上する。
また、筐体60には、図24、図25および図26に示したように、冷却構造70A,70B,70Cを配設するようにしてもよい。図24に示した冷却構造70Aは、筐体60の背面に放熱プレート71を配置し、これに、先端に放熱フィン73を有するヒートパイプ72を取り付けたものである。この冷却構造70Aは、筐体60の熱を放熱プレート71によって吸熱し、その熱を、ヒートパイプ72を介して放熱フィン73において放熱して筐体60内の空気を冷却するものである。図25に示した冷却構造70Bは、筐体60の背面に水冷ジャケット74を配置したものである。この水冷ジャケット74は、内部に例えば流路を有し、注入口74Aから注入された冷媒が内部の流路を通って排出口74Bから排出されるまでの間に筐体60の熱を吸熱し、筐体60内の空気を冷却するものである。なお、筐体60の背面に冷却構造70A,70Bを配設する場合には、図24および図25に示したように、熱交換フィン61は筐体60の外部まで拡張していなくてもよい。図20等に示したように、熱交換フィン61が筐体60の外部まで拡張している場合には、図26に示したように、熱交換フィン61の拡張部分に、先端に放熱フィン73を有するヒートパイプ72を接続する冷却構造70Cを配設するようにしてもよい。
なお、本実施の形態では、筐体60が密閉構造である例を示したが、これに限らず、開放構造であってもよい。
<7.適用例>
次に、図27を参照して、蛍光体ホイール1を有する光源装置100を備えたプロジェクタ10について説明する。図27は、光源装置100を光源光学系として備えたプロジェクタ10の全体構成を表す概略図である。なお、以下では、反射型の液晶パネル(LCD)により光変調を行う反射型3LCD方式のプロジェクタを例示して説明する。しかしながら、蛍光体ホイール1は、反射型液晶パネルの代わりに、透過型液晶パネルやデジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD:Digital Micro-mirror Device)等を用いたプロジェクタにも適用され得る。
プロジェクタ10は、図27に示したように、上述した光源装置100と、照明光学系200と、画像形成部300と、投影光学系400(投射光学系)とを順に備えている。
照明光学系200は、例えば光源装置100に近い位置からフライアイレンズ210(210A,210B)と、偏光変換素子220と、レンズ230と、ダイクロイックミラー240A,240Bと、反射ミラー250A,250Bと、レンズ260A,260Bと、ダイクロイックミラー270と、偏光板280A〜280Cとを有している。
フライアイレンズ210(210A,210B)は、光源装置100のレンズ65からの白色光の照度分布の均質化を図るものである。偏光変換素子220は、入射光の偏光軸を所定方向に揃えるように機能するものである。例えば、P偏光以外の光をP偏光に変換する。レンズ230は、偏光変換素子220からの光をダイクロイックミラー240A,240Bへ向けて集光する。ダイクロイックミラー240A,240Bは、所定の波長域の光を選択的に反射し、それ以外の波長域の光を選択的に透過させるものである。例えば、ダイクロイックミラー240Aは、主に赤色光を反射ミラー250Aの方向へ反射させる。また、ダイクロイックミラー240Bは、主に青色光を反射ミラー250Bの方向へ反射させる。したがって、主に緑色光がダイクロイックミラー240A,240Bの双方を透過し、画像形成部300の反射型偏光板310C(後出)へ向かうこととなる。反射ミラー250Aは、ダイクロイックミラー240Aからの光(主に赤色光)をレンズ260Aに向けて反射し、反射ミラー250Bは、ダイクロイックミラー240Bからの光(主に青色光)をレンズ260Bに向けて反射する。レンズ260Aは、反射ミラー250Aからの光(主に赤色光)を透過し、ダイクロイックミラー270へ集光させる。レンズ260Bは、反射ミラー250Bからの光(主に青色光)を透過し、ダイクロイックミラー270へ集光させる。ダイクロイックミラー270は、緑色光を選択的に反射すると共にそれ以外の波長域の光を選択的に透過するものである。ここでは、レンズ260Aからの光のうち赤色光成分を透過する。レンズ260Aからの光に緑色光成分が含まれる場合、その緑色光成分を偏光板280Cへ向けて反射する。偏光板280A〜280Cは、所定方向の偏光軸を有する偏光子を含んでいる。例えば、偏光変換素子220においてP偏光に変換されている場合、偏光板280A〜280CはP偏光の光を透過し、S偏光の光を反射する。
画像形成部300は、反射型偏光板310A〜310Cと、反射型液晶パネル320A〜320Cと、ダイクロイックプリズム330とを有する。
反射型偏光板310A〜310Cは、それぞれ、偏光板280A〜280Cからの偏光光の偏光軸と同じ偏光軸の光(例えばP偏光)を透過し、それ以外の偏光軸の光(S偏光)を反射するものである。具体的には、反射型偏光板310Aは、偏光板280AからのP偏光の赤色光を反射型液晶パネル320Aの方向へ透過させる。反射型偏光板310Bは、偏光板280BからのP偏光の青色光を反射型液晶パネル320Bの方向へ透過させる。反射型偏光板310Cは、偏光板280CからのP偏光の緑色光を反射型液晶パネル320Cの方向へ透過させる。また、ダイクロイックミラー240A,240Bの双方を透過して反射型偏光板310Cに入射したP偏光の緑色光は、そのまま反射型偏光板310Cを透過してダイクロイックプリズム330に入射する。更に、反射型偏光板310Aは、反射型液晶パネル320AからのS偏光の赤色光を反射してダイクロイックプリズム330に入射させる。反射型偏光板310Bは、反射型液晶パネル320BからのS偏光の青色光を反射してダイクロイックプリズム330に入射させる。反射型偏光板310Cは、反射型液晶パネル320CからのS偏光の緑色光を反射してダイクロイックプリズム330に入射させる。
反射型液晶パネル320A〜320Cは、それぞれ、赤色光、青色光または緑色光の空間変調を行うものである。
ダイクロイックプリズム330は、入射される赤色光、青色光および緑色光を合成し、投影光学系400へ向けて射出するものである。
投影光学系400は、レンズL410〜L450と、ミラーM400とを有する。投影光学系400は、画像形成部300からの出射光を拡大してスクリーン(図示せず)等へ投射する。
(光源装置およびプロジェクタの動作)
続いて、図7および図27を参照して、光源装置100を含めたプロジェクタ10の動作について説明する。
まず光源装置100において、モータ20,122が駆動し、蛍光体ホイール1および拡散板121が回転する。そののち、光源部110における第1および第2のレーザ群110A,110Bから励起光EL1および青色光EL2がそれぞれ発振される。
励起光EL1は、第1のレーザ群110Aから発振され、レンズ63とダイクロイックミラー67とレンズ64とを順に透過したのち、蛍光体ホイール1の蛍光体層12に照射される。蛍光体ホイール1の蛍光体層12は励起光EL1の一部を吸収し、黄色光である蛍光FL1に変換し、これをレンズ64へ向けて発する。蛍光FL1はダイクロイックミラー67により反射されたのち、レンズ65を透過して照明光学系200へ向かう。
青色光EL2は、第2のレーザ群110Bから発振され、反射ミラー68を経由したのち、拡散板121に照射される。拡散板121は、青色光EL2を拡散して、レンズ66へ向けて発する。青色光EL2はダイクロイックミラー67を透過したのち、レンズ65を透過して照明光学系200へ向かう。
このようにして、光源装置100は、黄色光である蛍光FL(FL1)と、青色光(EL2)とを合成した白色光を照明光学系200へ入射させる。
光源装置100からの白色光は、フライアイレンズ210(210A,210B)と、偏光変換素子220と、レンズ230とを順次透過したのち、ダイクロイックミラー240A,240Bに到達する。
ダイクロイックミラー240Aにより主に赤色光が反射され、この赤色光は反射ミラー250A、レンズ260A、ダイクロイックミラー270、偏光板280Aおよび反射型偏光板310Aを順次透過し、反射型液晶パネル320Aへ到達する。この赤色光は反射型液晶パネル320Aにおいて空間変調されたのち、反射型偏光板310Aにおいて反射されてダイクロイックプリズム330に入射する。なお、ダイクロイックミラー240Aにより反射ミラー250Aへ反射された光に緑色光成分が含まれる場合には、その緑色光成分はダイクロイックミラー270により反射されて偏光板280Cおよび反射型偏光板310Cを順次透過し、反射型液晶パネル320Cへ到達する。ダイクロイックミラー240Bでは主に青色光が反射され、同様の過程を経てダイクロイックプリズム330に入射する。ダイクロイックミラー240A,240Bを透過した緑色光もまたダイクロイックプリズム330に入射する。
ダイクロイックプリズム330に入射した赤色光、青色光および緑色光は、合成されたのち映像光として投影光学系400へ向けて射出される。投影光学系400は、画像形成部300からの映像光を拡大してスクリーン(図示せず)等へ投射する。
このように、本開示の光源装置100によれば、上記の蛍光体ホイール1を有するようにしたので、より高輝度な発光が得られる。また、本開示のプロジェクタ10によれば、上記の蛍光体ホイール1を有する光源装置100を備えるようにしたので、優れた表示性能を発揮することができる。
更に、本技術に係る投射型表示装置として、上記プロジェクタ以外の装置が構成されてもよい。また投射型表示装置ではない装置に本技術に係る光源装置が用いられてもよい。例えば、本開示の光源装置100は、照明用途として用いてもよく、例えば、自動車のヘッドランプやライトアップ用の光源に適用可能である。
<8.実施例>
実験例として各種蛍光体ホイールを作製した。実験例1は、蛍光体粒子とバインダとを混合してホイール基板上に蛍光体層を固着形成した、一般的な蛍光体ホイールであり、ガラスヒートシンクおよびホイールヒートシンクが設けられていないものである。実験例2は、バインダレス蛍光体ホイールであり、一対の基材(ホイール基板およびカバーガラス)の間に蛍光体粒子からなる蛍光体層が設けられた構成を有する。また、ホイール基板およびカバーガラスの周囲には、スリットや、上記実施の形態等で説明したような複数のフィンが形成されていない、一般的なヒートシンクを配設したものである。実験例3は、実験例2の構成に加えて、カバーガラス13の周囲に、上記実施の形態における、周縁部にフィン16bを有するガラスホルダヒートシンク16を配設したものである。また、ホイール基板の周縁には、周縁部に複数のスリットが形成されたアウタースペーサが配設されている。実験例4は、実験例3の構成に加えて、ホイール基板11の周囲に、オフセット構造を有するホイールヒートシンク15を配設したものである。
まず、実験例1〜実験例4の励起光照射時における蛍光体温度を測定した。図28は、その結果をまとめたものである。バインダを用いて形成体層を形成した一般的な蛍光体ホイール(実験例1)における蛍光体温度を基準とした場合、実験例2では、−14.5℃の低下が確認された。また、実験例3では−22.1℃の低下が、実験例4では、−41.8℃の低下が観察された。なお、蛍光体層における励起光から蛍光への変換効率は、蛍光体温度が10℃低下すると、最高輝度が約5%改善する。また、蛍光体温度が40℃低下すると、同じ励起光照射時における励起光から蛍光への変換効率は約6〜9%改善し、最高輝度は約20%向上する。
次に、実験例1および実験例4における励起光出力に対する照明系出力の変化を調べた。図29は、実験例1および実験例4における励起光出力に対する照明系出力を表わしたものである。なお、上記照明系出力とは、反射型パネルに入る放射束(W)であり、光束(lm)に比例する。実験例1と実験例4とでは、同じ出力の励起光を照射した場合、実験例4において照明系出力の改善が確認された。具体的には、例えば、出力180.8Wの励起光を照射した際の照明系出力は、実験例1では37.5Wであったのに対して、実験例4では40Wと、7%改善した。出力192.1Wの励起光を照射した際の照明系出力は、実験例1では37.8Wであったのに対して、実験例4では41.3Wと、9%改善した。また、実験例1と実験例4との最高輝度を比較すると、実験例1では励起光出力192.1Wで37.8Wであったのに対して、実験例4では励起光出力254.2Wで45.4Wであり、20%の改善が確認された。
以上の結果から、カバーガラスを介した放熱経路の放熱性能を向上させることで、蛍光体層の冷却効率を大きく改善できることがわかった。また、ヒートシンクに設けるフィンを、オフセットフィン構造とすることで、冷却効率を大きく向上でき、励起光から蛍光への変換効率を大きく向上させることができることがわかった。
以上、第1〜第4の実施の形態、変形例1,2および実施例を挙げて本開示を説明したが、本開示は上記実施の形態等に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、上記実施の形態において説明した各層の材料および厚み等は一例であってこれに限定されるものではなく、他の材料および厚みとしてもよい。
また、上記実施の形態等では、反射型の蛍光体ホイール1を例に示したが、透過型の蛍光体ホイールに対しても適用することができる。透過型の蛍光体ホイールの場合には、ガラスホルダヒートシンクおよびホイールヒートシンクは、光路を避けて配置するようにする。
更に、上記実施の形態等では、例えばガラスホルダヒートシンク16,56を、カバーガラス13の外側の周縁部に配設するようにしたが、例えば、カバーガラス13の中央の開口13H側に配設するようにしてもよい。その場合には、複数のフィン16b,56bは、それぞれ、ガラスホルダヒートシンク16,56の内縁部に沿って形成される。
更にまた、上記第1の実施の形態では、蛍光体層12の側面をガスケット18A,18Bを用いて封止したが、これに限らない。例えば、カバーガラス13およびアウタースペーサ14の線膨張係数が同じ場合には、接着剤を用いて封止してもよい。また、カバーガラス13およびアウタースペーサ14の線膨張係数が異なる場合でも、接着剤で変形や反り等が吸収できる場合には、そのような接着剤を用いて封止するようにしてもよい。また、上記実施の形態では、ホイール基板11には、1枚のホイールヒートシンク15を配設した例を示したが、これに限らず、例えば、2枚のホイールヒートシンクを組み合わせて配設するようにしてもよい。
なお、本技術は以下のような構成を取ることも可能である。
(1)
光源部および前記光源部からの光により励起されて蛍光を発する発光素子を有し、
前記発光素子は、
第1の基材と、
前記第1の基材の一の面に設けられた蛍光体層と、
前記第1の基材に配設された第1の放熱部材とを備え、
前記第1の放熱部材は、周縁部に沿って離隔して配置され、互いに段差を有する第1のフィンおよび第2のフィンを有する
光源装置。
(2)
前記第1のフィンおよび前記第2のフィンは、前記第1の放熱部材の周縁部に沿って交互に配置されている、前記(1)に記載の光源装置。
(3)
前記第1の基材は円板形状を有し、
前記第1の放熱部材は、円板形状を有すると共に、前記第1の基材の周縁部に配設されており、
前記第1のフィンおよび前記第2のフィンは、前記第1の放熱部材の外周に沿って設けられている、前記(1)または(2)に記載の光源装置。
(4)
前記第1のフィンおよび前記第2のフィンは、表面に1または2以上の凹凸構造をそれぞれ有する、前記(1)乃至(3)のうちのいずれかに記載の光源装置。
(5)
前記発光素子は、前記第1の基材の前記一の面とは反対側の他の面に第2の放熱部材を有する、前記(1)乃至(4)のうちのいずれかに記載の光源装置。
(6)
前記第2の放熱部材は、周縁部に沿って離隔して配置された複数のフィンを有する、前記(5)に記載の光源装置。
(7)
前記第2の放熱部材は、前記複数のフィンとして第3のフィンおよび第4のフィンを有し、
前記第3のフィンと記第4のフィンとは段差を有する、前記(6)に記載の光源装置。
(8)
前記発光素子は、前記蛍光体層を間にして前記第1の基材と対向配置される第2の基材を有する、前記(1)乃至(7)のうちのいずれかに記載の光源装置。
(9)
前記第2の基材は、前記蛍光体層とは反対側の面に第3の放熱部材を有する、前記(8)に記載の光源装置。
(10)
前記第3の放熱部材は、周縁部に沿って離隔して配置された複数のフィンを有する、前記(9)に記載の光源装置。
(11)
前記第3の放熱部材は、複数のフィンとして第5のフィンおよび第6のフィンを有し、
前記第5のフィンと記第6のフィンとは段差を有する、前記(10)に記載の光源装置。
(12)
前記発光素子は、
前記第1の基材の周縁部に設けられると共に、段差を有する第1のフィンおよび第2のフィンを有する第1の放熱部材と、
前記第1の基材の前記一の面とは反対側の他の面に設けられ、段差を有する第3のフィンおよび第4のフィンを有する第2の放熱部材とを有し、
前記第1のフィン、前記第3のフィン、前記第2のフィンおよび前記第4のフィンは、断面視においてこの順に配置されている、前記(1)乃至(11)のうちのいずれかに記載の光源装置。
(13)
前記発光素子は、
前記第1の基材の周縁部に設けられると共に、段差を有する第1のフィンおよび第2のフィンを有する第1の放熱部材と、
前記蛍光体層を間にして前記第1の基材と対向配置され、前記蛍光体層とは反対側の面に設けられた第2の基材の、前記蛍光体層とは反対側の面に設けられると共に、段差を有する第5のフィンおよび第6のフィンを有する第3の放熱部材とを有し、
前記第5のフィン、前記第6のフィン、前記第1のフィンおよび前記第2のフィンは、断面視においてこの順に配置されている、前記(1)乃至(12)のうちのいずれかに記載の光源装置。
(14)
前記発光素子は、前記第1の基材の前記一の面とは反対側の他の面に第2の放熱部材を有し、
前記第1の放熱部材と前記第2の放熱部材との間には、第1の熱交換フィンが配置されている、前記(1)乃至(13)のうちのいずれかに記載の光源装置。
(15)
前記発光素子は、前記第1の放熱部材と、前記第1の基材の前記一の面とは反対側の他の面に設けられた第2の放熱部材と、前記蛍光体層を間にして前記第1の基材と対向配置され、前記蛍光体層とは反対側の面に設けられた第2の基材の、前記蛍光体層とは反対側の面に設けられると共に、段差を有する第5のフィンおよび第6のフィンを有する第3の放熱部材とを有し、
前記第1の放熱部材は、段差を有する第1のフィンおよび第2のフィンを有し、
前記第2の放熱部材は、段差を有する第3のフィンおよび第4のフィンを有し、
前記第3の放熱部材は、段差を有する第5のフィンおよび第6のフィンを有し、
前記第1のフィンと前記第2のフィンとの間には第2の熱交換フィンが配置され、
前記第3のフィンと前記第4のフィンとの間には第3の熱交換フィンが配置され、
前記第5のフィンと前記第6のフィンとの間には第4の熱交換フィンが配置されている、前記(14)に記載の光源装置。
(16)
前記第2の放熱部材の、前記第1の基材とは反対側に、第5の熱交換フィンが配置され、
前記第3の放熱部材の、前記第2の基材の前記蛍光体層とは反対側に、第6の熱交換フィンが配置されている、前記(15)に記載の光源装置。
(17)
前記発光素子は筐体に収容され、
前記第1の熱交換フィン、前記第2の熱交換フィン、前記第3の熱交換フィン、前記第4の熱交換フィン、前記第5の熱交換フィンおよび前記第6の熱交換フィンは、前記筐体によって保持されている、前記(16)に記載の光源装置。
(18)
光源部および発光素子を有する光源光学系と、
入力された映像信号に基づいて前記光源光学系からの光を変調することにより、画像光を生成する画像生成光学系と、
前記画像生成光学系で生成された画像光を投射する投射光学系とを備え、
前記発光素子は、
光源部および前記光源部からの光により励起されて蛍光を発する発光素子を有し、
前記発光素子は、
第1の基材と、
前記第1の基材の一の面に設けられた蛍光体層と、
前記第1の基材に配設された第1の放熱部材とを備え、
前記第1の放熱部材は、周縁部に沿って離隔して配置され、互いに段差を有する第1のフィンおよび第2のフィンを有する
投射型表示装置。
本出願は、日本国特許庁において2016年10月19日に出願された日本特許出願番号2016−205217号および2017年3月31日に出願された日本特許出願番号2017−070187号を基礎として優先権を主張するものであり、この出願の全ての内容を参照によって本出願に援用する。
当業者であれば、設計上の要件や他の要因に応じて、種々の修正、コンビネーション、サブコンビネーション、および変更を想到し得るが、それらは添付の請求の範囲やその均等物の範囲に含まれるものであることが理解される。

Claims (18)

  1. 光源部および前記光源部からの光により励起されて蛍光を発する発光素子を有し、
    前記発光素子は、
    第1の基材と、
    前記第1の基材の一の面に設けられた蛍光体層と、
    前記第1の基材に配設された第1の放熱部材とを備え、
    前記第1の放熱部材は、周縁部に沿って離隔して配置され、互いに段差を有する第1のフィンおよび第2のフィンを有する
    光源装置。
  2. 前記第1のフィンおよび前記第2のフィンは、前記第1の放熱部材の周縁部に沿って交互に配置されている、請求項1に記載の光源装置。
  3. 前記第1の基材は円板形状を有し、
    前記第1の放熱部材は、円板形状を有すると共に、前記第1の基材の周縁部に配設されており、
    前記第1のフィンおよび前記第2のフィンは、前記第1の放熱部材の外周に沿って設けられている、請求項1に記載の光源装置。
  4. 前記第1のフィンおよび前記第2のフィンは、表面に1または2以上の凹凸構造をそれぞれ有する、請求項1に記載の光源装置。
  5. 前記発光素子は、前記第1の基材の前記一の面とは反対側の他の面に第2の放熱部材を有する、請求項1に記載の光源装置。
  6. 前記第2の放熱部材は、周縁部に沿って離隔して配置された複数のフィンを有する、請求項5に記載の光源装置。
  7. 前記第2の放熱部材は、前記複数のフィンとして第3のフィンおよび第4のフィンを有し、
    前記第3のフィンと記第4のフィンとは段差を有する、請求項6に記載の光源装置。
  8. 前記発光素子は、前記蛍光体層を間にして前記第1の基材と対向配置される第2の基材を有する、請求項1に記載の光源装置。
  9. 前記第2の基材は、前記蛍光体層とは反対側の面に第3の放熱部材を有する、請求項8に記載の光源装置。
  10. 前記第3の放熱部材は、周縁部に沿って離隔して配置された複数のフィンを有する、請求項9に記載の光源装置。
  11. 前記第3の放熱部材は、前記複数のフィンとして第5のフィンおよび第6のフィンを有し、
    前記第5のフィンと記第6のフィンとは段差を有する、請求項10に記載の光源装置。
  12. 前記発光素子は、
    前記第1の基材の周縁部に設けられると共に、段差を有する第1のフィンおよび第2のフィンを有する第1の放熱部材と、
    前記第1の基材の前記一の面とは反対側の他の面に設けられ、段差を有する第3のフィンおよび第4のフィンを有する第2の放熱部材とを有し、
    前記第1のフィン、前記第3のフィン、前記第2のフィンおよび前記第4のフィンは、断面視においてこの順に配置されている、請求項1に記載の光源装置。
  13. 前記発光素子は、
    前記第1の基材の周縁部に設けられると共に、段差を有する第1のフィンおよび第2のフィンを有する第1の放熱部材と、
    前記蛍光体層を間にして前記第1の基材と対向配置され、前記蛍光体層とは反対側の面に設けられた第2の基材の、前記蛍光体層とは反対側の面に設けられると共に、段差を有する第5のフィンおよび第6のフィンを有する第3の放熱部材とを有し、
    前記第5のフィン、前記第6のフィン、前記第1のフィンおよび前記第2のフィンは、断面視においてこの順に配置されている、請求項1に記載の光源装置。
  14. 前記発光素子は、前記第1の基材の前記一の面とは反対側の他の面に第2の放熱部材を有し、
    前記第1の放熱部材と前記第2の放熱部材との間には、第1の熱交換フィンが配置されている、請求項1に記載の光源装置。
  15. 前記発光素子は、前記第1の放熱部材と、前記第1の基材の前記一の面とは反対側の他の面に設けられた第2の放熱部材と、前記蛍光体層を間にして前記第1の基材と対向配置され、前記蛍光体層とは反対側の面に設けられた第2の基材の、前記蛍光体層とは反対側の面に設けられると共に、段差を有する第5のフィンおよび第6のフィンを有する第3の放熱部材とを有し、
    前記第1の放熱部材は、段差を有する第1のフィンおよび第2のフィンを有し、
    前記第2の放熱部材は、段差を有する第3のフィンおよび第4のフィンを有し、
    前記第3の放熱部材は、段差を有する第5のフィンおよび第6のフィンを有し、
    前記第1のフィンと前記第2のフィンとの間には第2の熱交換フィンが配置され、
    前記第3のフィンと前記第4のフィンとの間には第3の熱交換フィンが配置され、
    前記第5のフィンと前記第6のフィンとの間には第4の熱交換フィンが配置されている、請求項14に記載の光源装置。
  16. 前記第2の放熱部材の、前記第1の基材とは反対側に、第5の熱交換フィンが配置され、
    前記第3の放熱部材の、前記第2の基材の前記蛍光体層とは反対側に、第6の熱交換フィンが配置されている、請求項15に記載の光源装置。
  17. 前記発光素子は筐体に収容され、
    前記第1の熱交換フィン、前記第2の熱交換フィン、前記第3の熱交換フィン、前記第4の熱交換フィン、前記第5の熱交換フィンおよび前記第6の熱交換フィンは、前記筐体によって保持されている、請求項16に記載の光源装置。
  18. 光源部および発光素子を有する光源光学系と、
    入力された映像信号に基づいて前記光源光学系からの光を変調することにより、画像光を生成する画像生成光学系と、
    前記画像生成光学系で生成された画像光を投射する投射光学系とを備え、
    前記発光素子は、
    光源部および前記光源部からの光により励起されて蛍光を発する発光素子を有し、
    前記発光素子は、
    第1の基材と、
    前記第1の基材の一の面に設けられた蛍光体層と、
    前記第1の基材に配設された第1の放熱部材とを備え、
    前記第1の放熱部材は、周縁部に沿って離隔して配置され、互いに段差を有する第1のフィンおよび第2のフィンを有する
    投射型表示装置。
JP2018546197A 2016-10-19 2017-09-15 光源装置および投射型表示装置 Active JP6939805B2 (ja)

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