JP7207903B2 - 光源装置およびこれを有する投射型表示装置 - Google Patents

光源装置およびこれを有する投射型表示装置 Download PDF

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本発明は光源装置、およびこれを有する投射型表示装置に関し、特に固体光源を有する光源装置に関する。
近年、プロジェクタ(投写型表示装置)の光源として、高耐久かつ高輝度の要求から、レーザーダイオード等の半導体発光素子を用いたレーザー光源(固体光源)が注目されている。
レーザー光源として青色光を照射するレーザーダイオード等を用いる場合、射出された青色光を、集光光学系を介して蛍光体上に集光させ、波長を変換し(蛍光変換)、緑色光と赤色光を含む光を射出する構成のプロジェクタが知られている。
このようにレーザー光を蛍光体に集光させると、微小な領域にエネルギーが集中するので、蛍光体の温度が上昇してしまう。蛍光体が高温になると、蛍光変換の効率が低下したり、蛍光体が変性して光源としての寿命が損なわれたりする課題があった。
特許文献1に開示された光源装置は、蛍光体の一面を熱抵抗の低い基板に密着させることにより、蛍光体の熱を基板からヒートシンクに伝熱させている。同時に、蛍光体のその他の一面を集光光学系に密着させることにより、蛍光体の熱を集光光学系から周囲のスペーサーに伝熱させ冷却効率を高めている。これに加えて、スペーサーは蛍光体の周囲を密閉するように構成されており、光エネルギーによる蛍光体への塵埃や微粒子等の付着を抑制でき、光源装置をより高寿命化することができる。
特開2014-165058号公報
上述のように特許文献1では、蛍光体の面を集光光学系に密着させて、蛍光体の熱を集光光学系に伝わるようにしているが、集光光学系の材質としては、ガラスや石英が使われているため十分な放熱ができない場合も考えられる。
そこで本発明の目的は、蛍光体の冷却効率を向上できる光源装置、およびこれを有する投射型表示装置を提供することである。
上記の目的を達成するために、本発明の一側面としての光源装置は、光源からの光の波長を変換する蛍光体を備える波長変換素子と、該波長変換素子に前記光源からの光を集光させる集光部材と、前記集光部材よりも熱伝導率が大きい熱伝導部材を有し、前記集光部材は、前記熱伝導部材を介さずに前記波長変換素子と対向する透過部と、前記波長変換素子に対する間隔が前記透過部よりも広い凹部を含み、前記蛍光体と前記熱伝導部材前記凹部とは、前記集光部材の光軸方向から見たときに少なくとも一部がこの順に重なって配置され、前記蛍光体と前記熱伝導部材の少なくとも一部が接触していることを特徴とする。
本発明によれば、蛍光体の冷却効率を向上できる光源装置、およびこれを有する投射型表示装置を提供することができる。
実施例1に係る投射型表示装置の光学配置図 実施例1に係る蛍光体の周囲の構成の断面図 実施例1に係る蛍光体の周囲の構成をレーザー光が入射する向きから見た図 実施例1に係る蛍光体の周囲の構成の変形例の模式図 実施例2に係る蛍光体の周囲の構成の断面図 実施例2に係る蛍光体の周囲の構成をレーザー光が入射する向きから見た図
以下に、本発明の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。
(実施例1)
(光学的構成)
はじめに、図1を参照しながら本発明の実施例1に係る光源装置20、およびこれを有する投射型表示装置10の光学的構成について説明する。
図1は、実施例1に係る投射型表示装置10の光学配置図である。
(光源装置)
光源装置20は、複数のLD(個体光源)31、圧縮光学系、集光光学系、蛍光体51などから構成される。本実施例では、LD31は青色のレーザー光100を射出するレーザーダイオード(半導体レーザー)である。
圧縮光学系は、コリメータレンズ32、反射ミラーアレイ33、折り返しミラー36、メニスカスレンズ35を有する。圧縮光学系は、LD31からのレーザー光(励起光)100(図1中の破線で示す)の光束の大きさを圧縮して小さくし、後述の集光光学系に向けて出射する。
集光光学系は、第1のマイクロレンズアレイ41、第2のマイクロレンズアレイ42、ダイクロイックミラー43、第1のコンデンサレンズ44、第2のコンデンサレンズ45、を有する。圧縮光学系から出射されたレーザー光100は、集光光学系によって後述する波長変換素子の一部を構成する蛍光体51上に、特定のスポット径となるように集光され、照射される。
蛍光体51は、レーザー光100の一部を波長変換し、赤のスペクトルと緑のスペクトルとを主波長域とする光にする(蛍光変換する)。具体的には、蛍光体51は励起光として照射されると、励起光の波長を変換して励起光とは異なる波長の蛍光を生じさせる特性を持つ蛍光材料を低融点ガラスに分散して基材に固着させて設けることができる。なお低融点ガラスは、そのガラス転移温度が通常のガラスよりも低い(例えば600度以下)ガラスである。
蛍光体51で波長変換された光は、波長変換素子の一部を構成する高反射層52によって反射され波長変換素子から出射されることになる。また、レーザー光100の一部は、波長変換素子に照射されても蛍光体51によって波長変換されず、青色光のまま高反射層52によって反射され蛍光体51から射出される。
つまり、高反射層52で反射され波長変換素子から出射される光は赤、緑、青の3原色の光であり、白色光101(図1中の実線で示す)として出射される。白色光101は、再び第1のコンデンサレンズ44、第2のコンデンサレンズ45、ダイクロイックミラー43に向かう。
ダイクロイックミラー43の表面には多層膜がコーティングされている。この多層膜は、入射光の波長によって入射光を反射したり透過させたりする特性を有する。すなわち多層膜は波長選択性を有する反射膜であり、青色光は反射し、蛍光体により波長変換された赤色光と緑色光は透過する特性を有する。
したがって、赤色、緑色の光はダイクロイックミラー43を通過できる。青色の光は、ダイクロイックミラー43に一部が反射されるが、ダイクロイックミラー43の外側を通過できる。したがって、光源装置20から取り出せる光は赤、緑、青の3原色の光、すなわち白色光101である。
そして、光源装置20から射出された白色光101はアフォーカルレンズ47によって光束を拡大され、後述する照明光学系へ向かう。
なお、本実施例では光源装置20の光学的構成の一例として上記の構成を説明した。しかし、光源装置の構成はこれと異なってもよい。すなわち光源装置としては、光源からの光を蛍光体に集光する集光光学系と、集光された光の少なくとも一部の光を、入光した光の波長とは異なる波長に変換する蛍光体を有していればよく、目的に応じてその他の光学系を構成してもよい。
(照明光学系)
照明光学系は、第1のフライアイレンズ61、第2のフライアイレンズ62、偏光変換素子63、第1のコンデンサレンズ64、第2のコンデンサレンズ65、第三のコンデンサレンズ66を備える。白色光101は第1のフライアイレンズ61および第2のフライアイレンズ62を透過する事により明るさが均一化され、さらに色も重畳するため色ムラの少ない光束を得ることができる。
照明光学系から出射された白色光101は、続いて色分離合成光学系70へ入射する。
(色分離合成光学系)
色分離合成光学系70は、ダイクロイックミラー(不図示)、偏光ビームスプリッタ(不図示)、光変調素子である反射型液晶パネル(不図示)、合成用ビームスプリッタ(不図示)を備える。色分離合成光学系70に入射した白色光101は各波長成分に分離され、それぞれの波長に対応した反射型液晶パネルに照射される。反射型液晶パネルにより反射された光は合成用ビームスプリッタにより合成された後に投射レンズ(投射光学系)80へと出射され、スクリーン等の被投射面に拡大投射がなされる。
次に、図2および図3を用いて、本実施例の特徴である蛍光体51を効率的に冷却できる構成について説明する。蛍光体51は、励起光であるレーザー光100がスポット的に照射されると、蛍光光に変換する際の発熱及び励起光が持つエネルギーにより発熱することが知られている。このように蛍光体51が発熱した状態で長時間保持されると、蛍光体51の変換効率が低下してしまうため、蛍光体51は高温にならないようにすることが必要であり、波長変換素子の周囲には蛍光体51を冷却する仕組みが求められる。
図2は、実施例1に係る蛍光体51の周囲の構成の断面図である。具体的には、光源からのレーザー光100(図1も参照のこと)の光軸Oを通る面における断面図を示している。図3は蛍光体51の周囲の構成を、光源からのレーザー光100が入射する向きから見た図であり、光源の光軸方向から見た正面図である。
波長変換素子は、レーザー光100が入射する入射面(表面、第2の面)に設けられた蛍光体51からなる蛍光体層と、集光光学系の光軸Oに沿った向きにおける入射面とは反対側の面(裏面、第1の面)に設けられた高反射層52とが積層して設けられている。すなわち本実施例の波長変換素子は蛍光体51の蛍光体層および高反射層52により構成される。このような高反射層52としては、例えば反射蒸着膜を用いることができる。
レーザー光100が波長変換素子の蛍光体51に照射されると、前述のように白色光101に変換される。そののち、白色光101は高反射層52で入射の方向とは反対の方向に反射され、後述する集光部材(第2のコンデンサレンズ45、第1のコンデンサレンズ44)を介して出射される。
蛍光体51の周囲には、集光部材である第1のコンデンサレンズ44、第2のコンデンサレンズ45を保持する保持部材111が構成されている。保持部材111には、第1のコンデンサレンズ保持部111a、および第2のコンデンサレンズ保持部111bが設けられている。第1のコンデンサレンズ44および第2のコンデンサレンズ45は、レーザー光100が蛍光体51の表面において規定の大きさの照射領域に集光するように、規定の間隔で保持される。
また放熱部材(基板を含む)110が、波長変換素子の高反射層52に接触(面接触、密着)するように設けられる。これにより、蛍光体51および高反射層52は、放熱部材110と熱的に接続する構成(これらの間に空気の層が介在しない構成)であり、蛍光体51で生じる熱は良好に放熱部材110に放熱できる構成となっている。すなわち波長変換素子と放熱部材110との間の熱抵抗は、低減されているといえる。
このような放熱部材110は、例えば銅基板や、ヒートパイプ等の熱輸送能力を有する部材の埋め込まれた基板(例えば単結晶ダイヤモンド基板等の高熱伝導基板)と、ヒートシンクを組み合わせたものを用いることができる。この場合、レーザー光100が蛍光体51に入射する方向において、高反射層52、高熱伝導基板、ヒートシンクの順に構成されることが好ましい。
レーザー光100が蛍光体51に照射された際、蛍光体51上の微小な領域に光エネルギーが集中するため、蛍光体51は高温になる。しかしながらこのように構成することで、蛍光体51の熱を放熱部材110に(すなわち基板を介してヒートシンクに)熱伝導させ、蛍光体51を冷却することができる。
さらに、放熱部材110に基板を構成することで、レーザー光100により蛍光体51の局所的な昇温を基板によって一旦熱拡散させ、ヒートシンクに伝熱できる。したがって、より効率的な冷却を行うことができる。
放熱部材110(のヒートシンクの部分)に伝導された熱は、さらにファン(不図示)等により、投射型表示装置10(図1を参照のこと)の外部に向けて対流熱伝達される構成が好ましい。
つまりこのような構成をとることにより、波長変換素子の下側(波長変換素子の高反射層52側)から良好に放熱することができるといえる。
次に、波長変換素子の上側(波長変換素子の蛍光体51側)からも良好に放熱する仕組みを説明する。本実施例の蛍光体51のレーザー光100が入射する面(蛍光体層の表面)には、第2のコンデンサレンズ45の有する面と対向して設けられている。第2のコンデンサレンズ45の蛍光体51と対向する面は、その光軸Oに対して垂直な平面部を有している。そのため、第2のコンデンサレンズ45の平面と、蛍光体51の蛍光体層の表面(レーザー光100の入射面)とが接するように、第2のコンデンサレンズ45を保持(固定)することができる。
このとき、第2のコンデンサレンズ45と蛍光体51との間に空気の層が介在しないように面接触する構成をとることで、空気と第2のコンデンサレンズ45、あるいは空気と蛍光体51の界面での光の反射を抑制可能になる。すなわち、蛍光体51に入射するレーザー光100や、蛍光体51の高反射層52で反射されて第2のコンデンサレンズ45に戻る白色光101の輝度が、空気との界面における反射等によって低下するのを抑制でき、これらの光の利用効率が向上できる。すなわち、蛍光体51の蛍光体面と第2のコンデンサレンズ45の平面部とが面接触する構成により、蛍光体51に入射するレーザー光100の取り込み効率を向上させることができる。
同時に、第2のコンデンサレンズ45と蛍光体51とは熱的に接続する構成であり、蛍光体51で生じる熱を第2のコンデンサレンズ45に放熱できる構成となっている。すなわち波長変換素子と第2のコンデンサレンズ45との間での熱抵抗が低減されているといえる。そして、第2のコンデンサレンズ45に伝導された熱は、第2のコンデンサレンズ45の表面から、放熱(ふく射)されるとともに、第2のコンデンサレンズ保持部111bへ伝熱(熱伝導)される。
また、蛍光体51の蛍光体層と第2のコンデンサレンズ45との接触部では、蛍光体51は空気にさらされることが抑制されるので、酸化等の劣化を抑制できる。同じく放熱部材110と高反射層52の接触部でも、高反射層52は空気にさらされることが抑制されるので、酸化等の劣化を抑制できる。
さらに蛍光体51の蛍光体層の表面と第2のコンデンサレンズ45の平面との間には、シート形状の熱伝導部材112からなる熱伝導層が設けられている。熱伝導部材112は、第2のコンデンサレンズ45の熱伝導率よりも大きな熱伝導率を有する材質である。具体的には、グラファイトシートなどを用いることができるが、少なくとも第2のコンデンサレンズ45の熱伝導率よりも大きな熱伝導率を有する材質であればよい。
図3に示す上面図からわかるように、熱伝導部材112の熱伝導層は、レーザー光100および白色光101を遮らない様に、レーザー光100が入射する位置を中心とした開口部112aが設けられている。本実施例における開口部112aの開口の大きさは、蛍光体51外形形状よりも小さい。すなわち、熱伝導部材112の熱伝導層と蛍光体51とは、第2のコンデンサレンズ45の光軸の方向からみてオーバーラップする領域を有する。言い換えると、光軸の方向から見て蛍光体51の蛍光体層と熱伝導部材112の熱伝導層と集光部材の一部である第2のコンデンサレンズ45とがこの順に層状に重なっている領域が設けられている。
つまり熱伝導部材112は、第2のコンデンサレンズ45の平面部であって、前述の閉空間の内部にある面と蛍光体51の表面との両方に接触している領域がある。このような領域が熱伝導部材112に設けられていることにより、蛍光体51で発生した熱を第2のコンデンサレンズ45の熱伝導率よりも大きな熱伝導率を有する熱伝導部材112にも放熱することができ、良好に放熱させることができる。
このような光軸の方向から見て蛍光体51の蛍光体層と熱伝導部材112の熱伝導層と集光部材の一部である第2のコンデンサレンズ45とがこの順に重なっている領域は、図3に示すように開口部112aの周囲を囲むように設けることが好ましい。言い換えると蛍光体層のうち光源からの光が入光する領域を囲むように設けられていることが好ましい。しかし、少なくとも一部の領域がこのように設けられていれば同様の効果を得ることはできる。
さらに図2に示すように、熱伝導部材112には、第2のコンデンサレンズ45の外径からその径方向外側に延出する延出部112bが設けられており、当該延出部112bは、放熱部材110に接触するように設けられている。つまり熱伝導部材112は、保持部材111、放熱部材110、および第2のコンデンサレンズ45によって構成される(囲まれる)収容部(閉空間)の外部に延出する延出部112bが設けられている(図3では、延出部112bは保持部材111および第2のコンデンサレンズ保持部111bに隠れている)。このような延出部112bが設けられることにより、蛍光体51の熱を効率的に放熱部材110に逃がすことができ蛍光体51を効率的に冷却することができる。
したがって、熱伝導部材112により、蛍光体51から第2のコンデンサレンズ45に伝わった熱を第2のコンデンサレンズ45よりも高い効率で放熱部材110に伝えることができる。同時に、熱伝導部材112により蛍光体51から第2のコンデンサレンズ45に伝わった熱を、放熱部材110を介さずに直接的に、閉空間の外部に熱伝導することができる。さらに、蛍光体51からの熱が第2のコンデンサレンズ45を介さずに、直接、第2のコンデンサレンズ45よりも熱伝導率の高い熱伝導部材112に伝熱される。
さらに、第2のコンデンサレンズ45および蛍光体51の周囲の密閉性を保ち(コンタミネーションによる透過率低下を抑制し)つつ、熱伝導部材112を介して蛍光体51の熱を放熱部材110および保持部材111に伝熱できる。
また、集光光学系を介して出射される白色光101の取り出し効率(利用効率)の向上等を目的として、白色光101の有効光束をより大きくすることが考えられる。このような場合には、第2のコンデンサレンズ45をより大きくすることが考えられる。上記の構成はこのような場合にも有効な構成である。すなわち、第2のコンデンサレンズ45の外径形状の大きさによらず高い冷却効率を保つことができる。
また、本実施例の波長変換素子は、保持部材111、放熱部材110、および第2のコンデンサレンズ45によって構成される(囲まれる)収容部(閉空間)に収容されている。収容部は、周囲からの(外部の外気にさらされることによる)塵埃等の侵入を防ぐことのできる閉空間となっているため、波長変換素子をこのような収容部に配置することで塵埃が波長変換素子に付着することを防ぐことができる。なお、収容部は密閉空間であることが望ましいが、塵埃が侵入しない程度の隙間は設けられていてもかまわない。
(製造方法)
また、本実施例の光源装置は、熱伝導部材112と第2のコンデンサレンズ45と一体成型するプロセスを含む方法により製造することができる。この成型のため、熱伝導部材112には融解した第2のコンデンサレンズ45の材料が通過するための孔が設けられる場合もある。
しかし、製造方法として一体成型に限らず、例えば熱伝導部材112を第2のコンデンサレンズ45と蛍光体51の間に挟持する構成でもかまわない。あるいは、例えば熱伝導部材112を接着部材や接着剤を用いて第2のコンデンサレンズ45に貼り付ける構成でもかまわない。
また本実施例では、熱伝導部材112は第2のコンデンサレンズ45の平面部に対して凸あるいは凹にならない(同一の面を構成する)ように成型される。これにより、熱伝導部材112および第2のコンデンサレンズ45と、蛍光体51とが面接触することができ、熱伝達の効率を損なわないで済む。
図4(a)の切断面図を用いて、説明に用いる各面を定義する。P1は、第2のコンデンサレンズ45の平面部である。P2は、熱伝導部材112の面であって、蛍光体51側の面である。P3は、蛍光体51の面であって、第2のコンデンサレンズ45および、熱伝導部材112の面である。
本実施例では、前述のように熱伝導部材112は第2のコンデンサレンズ45の平面部P1に対して凸あるいは凹にならないように一体成型される。また、図4(a)に示すように予め第2のコンデンサレンズ45は熱伝導部材112の厚み分の凹部(リセス)Rを形成しておき、凹部Rに熱伝導部材112を配置しても、貼り付けてもかまわない。何れの方法によっても、本実施例においては図4(b)に示すように、第2のコンデンサレンズ45の平面部P1、熱伝導部材112の面P2が同一の面CPになる構成であり、面CPは蛍光体51の面P3と面接触する。
(変形例)
次に、図4(c)(d)の切断面図を用いて本実実施形態の第2のコンデンサレンズ45と蛍光体51と熱伝伝導材112の熱接触の構成についての別の形態を説明する。
第2のコンデンサレンズ45と蛍光体51とは、図4(b)に示したような面接触する構成のみならず、図4(c)に示すように第2のコンデンサレンズ45の平面部P1と熱伝導部材112の面P2との間には隙間が設けられていてもよい。図4(c)は、前者の平面部P1および面P2に隙間δ1のある形態の模式図を示している。
図4(c)は、例えば熱伝導部材112を(蛍光体51に対して第2のコンデンサレンズ45が浮かない程度に)薄いシート状の形状で設け、当該熱伝導部材112を平坦な面を有する第2のコンデンサレンズと蛍光体51とで挟持して設けている。すなわち、シート(あるいは蛍光体51、第2のコンデンサレンズ45の密着部)の柔軟性で、実質的に蛍光体51に対して第2のコンデンサレンズ45が近くに配置することができる。図4(c)の段差δ1は、熱伝導部材112の厚みと等しくなるが、このδ1が、好ましくは100μm以下、より好ましくは10μm以下が望ましい。あるいは熱伝導部材112が厚みを有する部材であっても比較的柔軟に変形が可能であり、熱伝導部材112および第2のコンデンサレンズ45と、蛍光体51とが極力面接触に近い距離に構成することが好ましい。
なお図4(c)の形態の場合には、熱伝導部材112と蛍光体51のオーバーラップ量δ2(熱伝導部材112が第2のコンデンサレンズ45と蛍光体51の両方と接触している面積)を小さくすればより好ましい。このように構成することで、蛍光体51に対して第2のコンデンサレンズ45が浮かないように構成が可能である。ただし、図4(b)に示す形態のように平面部P1と面P2が同一平面を構成する場合であれば、オーバーラップ量が大きいほど熱伝達の効率は向上することになる。もしくは、蛍光体51の面P3が、熱伝導部材112の逃げ形状(例えば熱伝導部材112の厚み分の凹面や、面取り形状等)を有しており、蛍光体51の面と第2のコンデンサレンズ45の平面部が面接触する形態もあり得る。
また、第2のコンデンサレンズ45と蛍光体51とは、図4(d)に示すように蛍光体51に面取り形状Cを設け、形状Cの面で放熱部材112と接する構成にしてもよい。さらに、図4(e)に示すように蛍光体51の側面で熱伝導部材112が接触するような構成にしてもよい。このように熱伝導部材112を設けたとしても蛍光体51と熱伝導部材112とが接する領域が設けられているため、蛍光体51の熱を良好に熱伝導部材112へと放熱させることができる。そして熱伝導部材112と第2のコンデンサレンズ45とが接するようにも設けられているため、蛍光体51から第2のコンデンサレンズ45へと伝わった熱も、熱伝導部材112へと放熱させることができる。
なお蛍光体51は、結晶状の形態や、粉末状の蛍光体をいわゆるバインダーと称される樹脂部材により、基材に固着(塗布)させた形態があり得る。この場合、基材の領域、あるいは蛍光体粉末を含まない(少ない)領域に逃げ形状を設けると、蛍光変換の効率を損なわず好ましい。
(実施例2)
以下、図5、および図6を参照しながら蛍光体51を効率的に冷却できる第2の実施例による投射型表示装置10について説明する。実施例1と同様の構成には同一の符号を付し、説明は省略する。
図5は、実施例2に係る蛍光体51の周囲の構成の断面図である。図6は、実施例2に係る蛍光体51の周囲の構成を、光源からのレーザー光100が入射する向きから見た図である。
図5に示すように、実施例2では放熱部材110に加えて、保持部材111の側面に放熱部材120を設けている。
実施例2における熱伝導部材212の延出部212bは、実施例1と同様に、放熱部材110と保持部材111に狭持されて保持される。これにより第2のコンデンサレンズ45と蛍光体51の周囲の密閉性を保ちつつ、蛍光体51の熱を放熱部材110および保持部材111に効率的に伝導することが可能となる。
加えて実施例2における熱伝導部材212は、延出部212bからさらに、保持部材111の側面に沿うように延設された延出部212cを有する。
延出部212cは、保持部材111および放熱部材120とで狭持される構成である。この構成によって、蛍光体51の熱を放熱部材120にも伝導することができる。すなわち、より高い効率で蛍光体51を冷却することができる。
以上説明したように、本実施例の構成によれば、蛍光体への塵埃の付着を防止するために蛍光体まわりの密閉性を保ちつつ、コンデンサレンズ側からの冷却の効率を、従来の構成より向上させることができる。
また、熱伝導部材212の延出部を保持部材よりも延出させて、さらに新たな放熱部材(実施例2では放熱部材120)等を追加して、これらにも伝熱させることが出来るため、さらに冷却効率を向上することができる。
(実施例1、2共通の変形例)
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。
例えば、本実施形態において熱伝導部材212はグラファイトシートで形成されるとしたが、実使用上はこれによらず熱伝導率の高い金属メッシュやヒートパイプなどで構成されてもよい。
また、蛍光体は低融点ガラスによって形成(基材に固着)されている。この低融点ガラスを、コンデンサレンズを保持可能に形成することで、保持部材と蛍光体が一体となるように構成してもよい。すなわち、保持部材は蛍光体を形成する低融点ガラスによって形成されてもよい。
45 第2のコンデンサレンズ
51 蛍光体
110、120 放熱部材
111 保持部材
112 熱伝導部材
112b 延出部

Claims (11)

  1. 光源からの光の波長を変換する蛍光体を備える波長変換素子と、
    該波長変換素子に前記光源からの光を集光させる集光部材と、
    前記集光部材よりも熱伝導率が大きい熱伝導部材を有し、
    前記集光部材は、前記熱伝導部材を介さずに前記波長変換素子と対向する透過部と、前記波長変換素子に対する間隔が前記透過部よりも広い凹部を含み、
    前記蛍光体と前記熱伝導部材前記凹部とは、前記集光部材の光軸方向から見たときに少なくとも一部がこの順に重なって配置され
    前記蛍光体と前記熱伝導部材の少なくとも一部が接触していることを特徴とする光源装置。
  2. 前記波長変換素子と前記透過部が接するように設けられていることを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
  3. 前記波長変換素子と前記凹部の間隔は、100μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
  4. 前記熱伝導部材は、前記集光部材の光軸方向からみたときに、
    前記光源からの光が透過する前記透過部を囲むように設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の光源装置。
  5. 前記波長変換素子は、前記集光部材を含む複数の部材で囲まれて形成された空間に配置されており、前記熱伝導部材は当該空間の外部に延出するように設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の光源装置。
  6. 前記波長変換素子は放熱部材の上に設けられており、前記熱伝導部材の前記空間の外部に延出した部分は、前記放熱部材に接するように設けられていることを特徴とする請求項5に記載の光源装置。
  7. 前記熱伝導部材の径方向の大きさは、前記集光部材の径方向の大きさよりも大きいことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の光源装置。
  8. 記蛍光体に前記光源からの光が入射するように、前記熱伝導部材には開口が設けられていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の光源装置。
  9. 前記熱伝導部材の前記開口の大きさは前記蛍光体の外形よりも小さいことを特徴とする請求項8に記載の光源装置。
  10. 前記波長変換素子は反射層を有し、前記反射層と前記熱伝導部材の間に前記蛍光体が配置されていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の光源装置。
  11. 請求項1乃至10のいずれか1項に記載の光源装置と、該光源装置からの光を変調する光変調素子と、前記光源装置からの光により前記光変調素子を照明する照明光学系と、を有し、前記光変調素子からの光を投射することを特徴とする投射型表示装置。
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