JP2017021100A - 波長変換素子、波長変換素子の製造方法、照明装置およびプロジェクター - Google Patents
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Abstract
Description
下記特許文献1には、放熱性が高いセラミックスからなるセラミックス蛍光体が開示されている。
また、下記特許文献2には、セラミックスの代わりにガラスをバインダーとして用いた蛍光体が開示されている。
また、下記特許文献3には、蛍光体層を支持する支持部材を金属から構成し、蛍光体層の温度上昇を低減した発明が開示されている。
よって、波長変換素子の温度上昇が抑制されるので、波長変換素子は高出力の蛍光を射出することができる。
この構成によれば、蛍光体層が凹部内に収容された状態となるので、蛍光体層における第1の面および第2の面と交差する面からも支持部材に放熱することができる。
この構成によれば、蛍光体層が第1の面および第2の面に加えて第3の面からも効率良く放熱することができる。
この構成によれば、蛍光体層に対する励起光の入射位置を経時的に移動させることができるので、蛍光体層における発熱部を分散させることができる。よって、波長変換素子の温度上昇を良好に抑制することができる。
この構成によれば、熱伝導率が高くかつ透明な透光性セラミック層が得られるので、発光効率が高い波長変換素子を得ることができる。
この構成によれば、熱伝導率が高くかつ透明な透光性セラミック層が得られるので、発光効率が高い波長変換素子を得ることができる。
この構成によれば、励起光が入射することで発熱する領域の大きさが最小限に抑えられるようになる。よって、支持部材による放熱面積を相対的に大きくできるので、蛍光体層から効率良く放熱することができる。
なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
本実施形態のプロジェクターは、スクリーン(被投射面)上にカラー映像を表示する投射型画像表示装置である。プロジェクターは、赤色光、緑色光、青色光の各色光に対応した3つの液晶光変調装置を備えている。プロジェクターは、照明装置の光源として、高輝度・高出力な光が得られる半導体レーザーを備えている。
プロジェクター1は、図1に示すように、第1照明装置100、第2照明装置102、色分離導光光学系200、液晶光変調装置400R,400G,400B、クロスダイクロイックプリズム500及び投写光学系600を備える。
なお、第1光源10は、445nm以外の波長(例えば、460nm)の青色光を射出する半導体レーザーを用いることもできる。
コリメート光学系70は、第1レンズ72と、第2レンズ74とを備え、第1光源10からの光を略平行化する。第1レンズ72及び第2レンズ74は、凸レンズからなる。
集光光学系760は、第1レンズ762及び第2レンズ764を備える。集光光学系760は、第2光源710からの青色光を散乱板732付近に集光する。第1レンズ762及び第2レンズ764は、凸レンズからなる。
蛍光板30は、図1及び図2に示すように、支持基板40と、透光性セラミック部41と、を有する。透光性セラミック部41は、蛍光体層42と、透光性セラミック層43とを含む。本実施形態において、透光性セラミック部41は、支持基板40の略中央部に形成された凹部40a内に配置されている。支持基板40は、例えば、アルミや銅等といった放熱性に優れた矩形状の金属板から構成されている。
なお、支持基板40は特許請求の範囲の「支持部材」に対応する。
まず、焼結アルミナシート板を作成する。すなわち、上記透光性セラミック層43の大判状のものを作成する。
続いて、透光性セラミック部41の上面41cを除く、側面41aおよび底面41bに対し、スパッタによりAg膜およびAl2O3膜の順に積層することでミラー膜44を形成する。
これにより、透光性セラミック部41は接着剤45により凹部40aに良好に保持され、支持基板40は蛍光体層42および透光性セラミック層43と熱的に接触する。
以上のようにして蛍光板30を製造することができる。
また、ミラー膜44は高温に晒されると反射率が低下するおそれがある。本実施形態によれば、ミラー膜44の反射率を低下させる程度の温度となる蛍光体層の焼成プロセスをミラー膜44の形成プロセスよりも先に行うため、ミラー膜44が高温に晒されることで反射率が低下してしまうといった不具合の発生を防止することができる。
よって、蛍光体層42およびミラー膜44の熱による性能低下を招くことなく、信頼性の高い上記蛍光板30を製造することができる。
なお、図3に示す表において、比較例はミラー膜で覆われた銅基板上に熱硬化性シリコーン樹脂をバインダーとした蛍光体層を形成した蛍光板に対応し、実施例は蛍光板30に対応する。
色分離導光光学系200と、液晶光変調装置400R,400G,400Bとの間には、フィールドレンズ300R,300G,300Bが配置されている。
ダイクロイックミラー220は、緑色光成分を反射して、青色光成分を通過させるダイクロイックミラーである。
反射ミラー230は、赤色光成分を反射する反射ミラーである。
反射ミラー240,250は青色光成分を反射する反射ミラーである。
ダイクロイックミラー210で反射された緑色光は、ダイクロイックミラー220でさらに反射され、フィールドレンズ300Gを通過して緑色光用の液晶光変調装置400Gの画像形成領域に入射する。
ダイクロイックミラー220を通過した青色光は、リレーレンズ260、入射側の反射ミラー240、リレーレンズ270、射出側の反射ミラー250、フィールドレンズ300Bを経て青色光用の液晶光変調装置400Bの画像形成領域に入射する。
続いて、第2実施形態に係る蛍光板について説明する。図4は第2実施形態に係る蛍光板30Aの要部構成を示す図である。なお、上記実施形態と同じ部材については同符号を用い、その詳細な説明については省略する。
まず、焼結アルミナ製レンズを作成する。すなわち、上記透光性セラミック層143を作成する。
したがって、本実施形態の蛍光板30Aは、蛍光光Yを効率良く生成することができる。
続いて、第3実施形態に係る蛍光板について説明する。図5は第3実施形態に係る蛍光板30Bの要部構成を示す図である。なお、上記実施形態と同じ部材については同符号を用い、その詳細な説明については省略する。
また、補助部材53は、透光性セラミック部41の側面41a、すなわち蛍光体層42の側面42aと熱的に接触している。補助部材53は、透光性セラミック部41(蛍光体層42)の熱を、ミラー膜44を介して支持基板52に効率良く伝達する。
また、蛍光体層42は、底面42b側に支持基板52が配置されるため、底面42bの熱が支持基板52を介して効率良く放出されるようになる。
したがって、本実施形態の蛍光板30Bは、蛍光体層42の温度上昇が抑制されるので、蛍光光Yを効率良く生成することができる。
続いて、第4実施形態に係る蛍光板について説明する。
上記実施形態では、固定された配置された蛍光体層に対して青色光Eが入射する蛍光板を例示したが、本実施形態の蛍光体は回転可能な点で相違する。
これに加え、上記実施形態と同様、蛍光体層42の光入射面、すなわち上面42c側に配置された透光性セラミック層43を介して上面42cから熱が効率良く排出される。
したがって、本実施形態の回転蛍光板31においても、蛍光体層42の温度上昇が抑制されるので、蛍光光Yを効率良く生成することができる。
例えば、上記実施形態では、蛍光体層42のバインダー材としては低融点ガラスを例示したが、本発明はこれに限定されない。すなわち、バインダー材としては少なくとも青色光Eおよび蛍光光Yを透過させる光透過性を有していればよく、例えば、シリコーン樹脂から構成されていてもよい。
本発明によれば、バインダー材として熱伝導率が低い樹脂材料を用いた蛍光体層を採用した場合であっても、透光性セラミック層43或いは143、支持基板40或いは240および補助部材46を介して蛍光体層42から放熱させることができるので、蛍光体層42の発光効率の低下を抑制することができるからである。
Claims (10)
- 励起光が入射する第1の面および該第1の面と対向する第2の面を有する蛍光体層と、前記第1の面に設けられた透光性セラミック層と、からなる透光性セラミック部材と、
前記蛍光体層の前記第2の面側に設けられ、前記蛍光体層および前記透光性セラミック層と熱的に接触している支持部材と、を備える
波長変換素子。 - 前記支持部材は凹部を有し、
前記透光性セラミック部材は、前記凹部に設けられている
請求項1に記載の波長変換素子。 - 前記透光性セラミック部材は、前記第2の面と交差する第3の面をさらに有し、
前記支持部材は、前記第2の面と熱的に接触している基板と、前記第3の面と熱的に接触している補助部材と、を有する
請求項1に記載の波長変換素子。 - 前記支持部材は回転軸の周りに回転可能な円板状からなり、
前記透光性セラミック部材は、前記回転軸の周りにリング状に配置されている
請求項1〜3のいずれか一項に記載の波長変換素子。 - 前記透光性セラミック層はアルミナの焼結体である
請求項1〜4のいずれか一項に記載の波長変換素子。 - 前記透光性セラミック層はマグネシアの焼結体である
請求項1〜4のいずれか一項に記載の波長変換素子。 - 第1の面および該第1の面と対向する第2の面を有する蛍光体層と、前記第1の面に設けられた透光性セラミック層と、前記蛍光体層の前記第2の面側に設けられた支持部材と、を備えた波長変換素子の製造方法であって、
前記透光性セラミック層の上に、接合剤及び蛍光体を含む混合物を塗布する工程と、
前記透光性セラミック層の上に塗布された前記混合物を焼成して前記蛍光体層を形成する工程と、
前記支持部材を、前記蛍光体層および前記透光性セラミック層と熱的に接触させる工程と、を備える
波長変換素子の製造方法。 - 請求項1〜6のいずれか一項に記載の波長変換素子と、
前記蛍光体層を励起する励起光を射出する光源と、を備える
照明装置。 - 前記蛍光体層は、前記励起光のスポットサイズに対応した幅を有する
請求項8に記載の照明装置。 - 請求項8又は9に記載の照明装置と、
前記照明装置からの光を画像情報に応じて変調することにより画像光を形成する光変調装置と、
前記画像光を投射する投射光学系と、を備える
プロジェクター。
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