JP6939199B2 - 燃料噴射制御装置 - Google Patents

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Description

本開示は、燃料噴射制御装置に関する。
例えば特許文献1に記載されているように、エンジンへの燃料噴射を制御する燃料噴射制御装置においては、目標角のタイミングでインジェクタからエンジンへの燃料噴射を行うことが知られている。ここで言う目標角とは、目標のクランク角である。また、ここで言うクランク角とは、クランク軸の回転位置(即ち、クランク位置)である。
特開2005−273665号公報
高精度な噴射量制御を実現するためには、例えば噴射開始タイミングにて、インジェクタに供給される燃料の圧力が検出され、その検出値に基づいて、目標の燃料噴射量を実現するための噴射時間が算出されるように、燃料噴射制御装置を構成することが考えられる。噴射開始タイミングとは、インジェクタからエンジンへの燃料噴射を開始するタイミングである。また、噴射時間とは、噴射開始タイミングからの燃料噴射の継続時間である。インジェクタは、噴射開始タイミングから噴射時間の間、燃料を噴射するように駆動される。
ここで、燃料の圧力の検出は、実際には、燃料の圧力を検出するセンサから出力されるセンサ信号の電圧値を検出することによって実現される。このため、センサ信号の電圧値を検出するタイミングにおいて、センサ信号に、例えば何らかの電気負荷の駆動などに起因するノイズが重畳してしまった場合には、そのノイズが重畳されたセンサ信号の電圧値に基づいて、噴射時間が算出される。すると、目標の燃料噴射量を実現するための噴射時間とは異なる噴射時間が算出されてしまい、燃料噴射量の制御精度が低下してしまう。例えば、実際の燃料噴射量に過不足が生じて、燃焼やエミッションの悪化を招くこととなる。
そこで、本開示は、燃料噴射制御装置において、燃料噴射量の制御精度の低下を抑制可能な技術を提供する。
本開示の燃料噴射制御装置は、決定部と、算出部と、噴射実施部と、判定部と、を備える。
決定部は、インジェクタからエンジンへの燃料噴射を開始するタイミングである噴射開始タイミングを決定する。
算出部は、インジェクタに供給される燃料の圧力を検出するセンサから出力されるセンサ信号であって、燃料の圧力に応じた電圧のセンサ信号の電圧値を、決定部により決定された噴射開始タイミングと該噴射開始タイミングより前の所定タイミングとの何れかである検出タイミングにて検出する。そして、算出部は、検出した電圧値である検出値を用いて、決定部により決定された噴射開始タイミングからの燃料噴射の継続時間である噴射時間を算出する。噴射実施部は、決定部により決定された噴射開始タイミングが到来すると
、算出部により算出された噴射時間の間、インジェクタから燃料を噴射させる。判定部は、算出部がセンサ信号の電圧値の検出を実施してから噴射時間の算出を開始するまでの間に動作する。そして、判定部は、前記検出値が、ノイズが重畳されたセンサ信号の電圧値であるノイズ重畳値であるか否かを判定する。そして更に、算出部は、判定部により前記検出値がノイズ重畳値であると判定された場合に、前記検出値を用いずに噴射時間を算出する。
このような構成によれば、噴射時間の算出にノイズ重畳値が用いられてしまうことを抑制することができる。よって、燃料噴射量の制御精度の低下を抑制することができる。
尚、この欄及び特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本開示の技術的範囲を限定するものではない。
実施態様の電子制御装置の構成を示す構成図である。 時間同期処理を表すフローチャートである。 クランク同期処理を表すフローチャートである。 噴射開始タイミング処理を表すフローチャートである。 実施形態の作用例を説明する説明図である。
以下、図面を参照しながら、本開示の実施形態を説明する。
[1.構成]
図1に示すように、実施形態の燃料噴射制御装置としての電子制御装置(以下、ECU1)には、クランクセンサ3と、カムセンサ4と、複数のインジェクタ5と、燃圧センサ6と、が接続されている。ECUは、「Electronic Control Unit」の略である。更に、ECU1には、インジェクタ5以外の電気負荷として、例えば複数のイグナイタ7が接続されている。
クランクセンサ3は、エンジンのクランク軸8と共に回転するロータ9の周囲に所定の間隔で形成された複数の歯部9aを検知する毎に、パルス信号を出力する。ロータ9の周囲には、歯部9aが所定数だけ連続して欠落した部分が設けられている。このため、クランクセンサ3からの信号においては、パルス信号の発生間隔が他のパルス信号の発生間隔と比べて所定数倍になる部分(以下、欠け歯信号部)が生じる。また、図示は省略するが、カムセンサ4は、エンジンのカム軸と共に回転するロータに形成された1つあるいは複数の歯部を検知する毎に、パルス信号を出力する。そして、クランクセンサ3からの信号における欠け歯信号部とカムセンサ4からの信号とにより、現在のクランク位置を判断することができるようになっている。尚、本実施形態において、エンジンは車両に搭載されたものである。
インジェクタ5は、ECU1により通電されることでエンジンに燃料を噴射する。インジェクタ5に通電することは、インジェクタ5を駆動することに相当する。インジェクタ5は、エンジンの気筒毎に備えられている。本実施形態において、エンジンの気筒数は4であるため、ECU1には4つのインジェクタ5が接続されている。
燃圧センサ6は、インジェクタ5に供給される燃料の圧力を検出するセンサである。燃圧とは、燃料圧力の略である。燃圧センサ6は、例えば、全てのインジェクタ5に高圧の燃料を供給するデリバリパイプに配置されており、そのデリバリパイプ内の燃料圧力を、インジェクタ5に供給される燃料の圧力として検出する。燃圧センサ6からは、検出対象である燃料圧力に応じた電圧のセンサ信号(以下、燃圧センサ信号)が出力される。
イグナイタ7は、エンジンの気筒毎に備えられている。各イグナイタ7は、ECU1からの駆動信号がオンを示すアクティブレベルになると、当該イグナイタ7に対応する気筒のイグニッションコイルにおける一次コイルへの通電を開始し、上記駆動信号がオフを示す非アクティブレベルになると、上記一次コイルへの通電を停止する。この一次コイルへの通電が停止することにより、イグニッションコイルにおける二次コイルから気筒の点火プラグに点火信号が供給され、その点火プラグから放電による火花が発生する。
ECU1は、エンジンを制御するための様々な処理を行う制御部としてのマイクロコンピュータ(以下、マイコン)11を備える。
マイコン11は、プログラムを実行するCPU13と、RAM、ROM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ(以下、メモリ)14と、を備える。尚、マイコン11が行う各種処理は、CPU13が非遷移的実体的記録媒体に格納されたプログラムを実行することにより実現される。この例では、メモリ14が、プログラムを格納した非遷移的実体的記録媒体に該当する。また、このプログラムが実行されることで、プログラムに対応する方法が実行される。一方、ECU1を構成するマイコンの数は1つでも複数でも良い。また、マイコン11の機能の一部又は全部について、一つあるいは複数のハードウェアを用いて実現しても良い。例えば、マイコン11の機能の一部又は全部がハードウェアである電子回路によって実現される場合、その電子回路は多数の論理回路を含むデジタル回路、又はアナログ回路、あるいはこれらの組合せによって実現しても良い。
更に、ECU1は、波形整形回路21と、A/D変換器22と、駆動回路23と、出力回路24と、を備える。
波形整形回路21は、クランクセンサ3及びカムセンサ4からの各パルス信号を波形整形してマイコン11に入力させる。クランクセンサ3から波形整形回路21を介してマイコン11に入力されるパルス信号のことを、以下では、クランク信号という。
本実施形態において、クランクセンサ3からは、クランク軸8が10°回転する毎(即ち、10°CA毎)にパルス信号が出力される。そして、図5の1段目に示すように、マイコン11に入力されるクランク信号は、10°CA毎に立ち上がりエッジが生じる矩形波となる。尚、ここでは前述の欠け歯信号部を除いて説明している。一方、「CA」は、それの前に記載された数値がクランク軸8の回転角度であることを意味する記号である。
A/D変換器22には、A/D変換対象のアナログ信号として、燃圧センサ信号が入力される。A/D変換器22による燃圧センサ信号のA/D変換結果(以下、AD値)は、マイコン11に入力される。そのAD値は、燃圧センサ信号の電圧値を検出した結果であると共に、インジェクタ5に供給されている燃料の圧力値を示す。また、メモリ14のうちの例えばRAMには、2個以上である所定数のAD値が記憶されるAD値記憶領域Madが設けられている。
駆動回路23は、マイコン11から出力される気筒毎の噴射信号のうち、何れかの気筒の噴射信号がアクティブレベルになっている間、そのアクティブレベルの噴射信号に対応するインジェクタ5を駆動する。マイコン11から駆動回路23への噴射信号は、インジェクタ5の駆動指令に相当する信号である。噴射信号のアクティブレベルは、例えばハイレベルであるが、ローレベルであっても良い。
出力回路24は、マイコン11から出力される気筒毎の点火制御信号のうち、何れかの気筒の点火制御信号がアクティブレベルになっている間、そのアクティブレベルの点火制御信号に対応するイグナイタ7への駆動信号をアクティブレベルにする。点火制御信号のアクティブレベルと、イグナイタ7への駆動信号のアクティブレベルは、例えばハイレベ
ルであるが、ローレベルであっても良い。
[2.処理]
次に、マイコン11が燃料噴射制御のために実行する処理について、図2〜図4のフローチャートを用いて説明する。以下では、何れか1つのインジェクタ5を対象として説明するが、他のインジェクタ5についても同様である。
[2−1.時間同期処理]
マイコン11は、図2に示す時間同期処理を一定の所定時間毎に実行する。
図2に示すように、マイコン11は、時間同期処理を開始すると、S110にて、A/D変換器22に燃圧センサ信号をA/D変換させる。A/D変換器22による燃圧センサ信号のA/D変換は、燃圧センサ信号の電圧値を検出することに相当する。
マイコン11は、次のS120にて、A/D変換器22からAD値を取得し、その取得したAD値を、前述のAD値記憶領域Madに、最新のAD値として記憶する。尚、AD値記憶領域Madには、AD値が最新のものから順に所定数だけ記憶される。
マイコン11は、次のS130にて、AD値記憶領域Madに記憶されている所定数のAD値を平均化した値(以下、平均値)を算出する。平均値を算出するための処理としては、例えば、各AD値に重みを付けない単純平均の処理でも良いし、各AD値に異なる重み付けを付けて平均する加重平均の処理等であっても良い。
マイコン11は、次のS140にて、今回の当該時間同期処理の実行タイミングが、噴射開始タイミングを算出するタイミング(以下、算出タイミング)であるか否かを判定し、算出タイミングでないと判定した場合には、そのまま当該時間同期処理を終了する。
また、マイコン11は、上記S140にて、今回の当該時間同期処理の実行タイミングが、算出タイミングであると判定した場合には、S150に進む。
マイコン11は、S150では、噴射開始タイミングを算出するための最新の制御情報を取得し、その取得した制御情報を用いて噴射開始タイミングを算出する。噴射開始タイミングとしては、例えば、インジェクタ5からの燃料噴射を開始すべきクランク位置が算出される。噴射開始タイミングを算出するための制御情報としては、例えば、エンジンの回転速度(即ち、エンジン回転数)や吸入空気量等がある。マイコン11は、例えばクランク信号の立ち上がりエッジの時間間隔(即ち、10°CA分の時間)を逐次計測しており、その時間間隔に基づいてエンジン回転数を算出する。
マイコン11は、上記S150で噴射開始タイミングを算出した後、当該時間同期処理を終了する。尚、マイコン11がS150で噴射開始タイミングを算出することは、噴射開始タイミングを決定することに相当する。
[2−2.クランク同期処理]
マイコン11は、図3のクランク同期処理を、クランク軸8が所定角度回転する毎(以下、所定角度毎)に実行する。その所定角度は、本実施形態では30°であるが、30°以外であっても良い。
図3に示すように、クランク同期処理には、S210〜S230の処理が含まれている。そして、S210〜S230の処理は、図2の時間同期処理におけるS110〜S130の処理と同じ処理である。
このため、燃圧センサ信号は、所定時間毎のタイミングと、所定角度毎のタイミングと
の、両方において、A/D変換される。そして、所定時間毎のAD値と、所定角度毎のAD値とのうち、最新のものから所定数のAD値を対象として平均値が算出される。
[2−3.噴射開始タイミング処理]
マイコン11は、図2のS150で算出された噴射開始タイミングが到来すると、図4の噴射開始タイミング処理を実行する。例えば、マイコン11は、所定角度毎のクランク同期処理のうち、噴射開始タイミングの直前に起動されたクランク同期処理にて、クランク位置が噴射開始タイミングとしてのクランク位置になるまでの時間を、最新のエンジン回転数に基づき算出する。そして、その算出した時間を、噴射開始タイミング処理を起動するためのタイマ部分にセットする。タイマ部分は、セットされた時間が経過したことを検知して噴射開始タイミング処理を起動させる。
図4に示すように、マイコン11は、噴射開始タイミング処理を開始すると、S310にて、A/D変換器22に燃圧センサ信号をA/D変換させる。マイコン11は、次のS320にて、A/D変換器22からAD値を取得し、その取得したAD値を、噴射開始タイミングでのAD値(以下、ADb)として記憶する。
マイコン11は、次のS330にて、図2のS130と図3のS230との何れかで算出されている最新の平均値と、ADbとの差が、所定値以上であるか否かを判定し、差が所定値以上でないと判定した場合には、S340に進む。ここで言う差とは、詳しくは差の絶対値である。
マイコン11は、S340では、ADbを用いて噴射時間を算出する。噴射時間は、噴射開始タイミングからの燃料噴射の継続時間であり、言い換えると、インジェクタ5を駆動する時間である。
マイコン11では、他の噴射量算出処理によって、インジェクタ5から噴射すべき燃料噴射量(以下、目標噴射量)が、エンジン回転数や吸入空気量等の、燃料圧力以外の情報に基づいて算出される。また、インジェクタ5からの燃料噴射量は、噴射時間が同じであれば、インジェクタ5に供給される燃料の圧力が高いほど、大きくなる。そして、ADbは、噴射開始タイミングにおいてインジェクタ5に供給されている燃料の圧力値に相当する。このため、S340では、インジェクタ5からの燃料噴射量を目標噴射量にするための噴射時間を、ADbを用いて算出する。例えば、S340では、目標噴射量が基本噴射時間に換算され、その基本噴射時間が、ADbからデータマップや計算式により決定される燃圧補正係数を用いて補正されることにより、噴射時間が算出される。尚、噴射時間は、ADbと他の情報とからデータマップや計算式により直接的に算出されても良い。
そして、マイコン11は、S340で噴射時間を算出した後、S360に進む。
また、マイコン11は、上記S330にて、平均値とADbとの差が所定値以上であると判定した場合には、ADbがノイズ重畳値であると判断して、S350に進む。ここで言うノイズ重畳値とは、ノイズが重畳された燃圧センサ信号の電圧値のことである。
マイコン11は、S350では、この時点でAD値記憶領域Madに記憶されている所定数のAD値、即ち、噴射開始タイミングの前に時間同期処理とクランク同期処理とで取得された所定数のAD値のうち、最新のAD値を用いて、噴射時間を算出する。
つまり、S350では、S340と比較すると、噴射時間を算出するための処理の内容は同じであるが、ADbの代わりに、AD値記憶領域Madに記憶されている所定数のAD値のうち、噴射開始タイミングの直前のAD値を用いて、噴射時間を算出する。
そして、マイコン11は、S350で噴射時間を算出した後も、S360に進む。
マイコン11は、S360では、当該マイコンにおいて前述の噴射信号を出力するために備えられている信号出力部に指令を与えて、今回の噴射開始タイミングに対応する気筒の噴射信号をアクティブレベルにさせる。更に、マイコン11は、S360では、信号出力部に、S340とS350との何れかで算出された噴射時間をセットし、その後、当該噴射開始タイミング処理を終了する。
信号出力部は、噴射信号をアクティブレベルにしたときから、S360でセットされた噴射時間が経過すると、噴射信号をアクティブレベルから非アクティブレベルに戻す。尚、噴射開始タイミング処理の起動時に、信号出力部が噴射信号をアクティブレベルにするようになっていても良い。
[2−4.他の処理]
マイコン11では、各気筒の点火タイミングをエンジン回転数やノッキングの有無等に基づいて算出する処理も行われる。更に、マイコン11では、各気筒について、算出された点火タイミングの所定時間前に前述の点火制御信号をアクティブレベルにすると共に、点火タイミングが到来すると、その点火制御信号をアクティブレベルから非アクティブレベルにして、点火プラグから火花を発生させる出力処理も行われる。
[3.作用例]
図2〜図4の処理による作用例を、図5を用いて説明する。
図5では、時刻t1〜t7の各々が、時間同期処理の実行タイミングであり、時刻t11,t12の各々が、クランク同期処理の実行タイミングであり、時刻t21が、第3気筒の噴射開始タイミングである。そして、図5及び以下の説明では、時間同期処理とクランク同期処理との各々で取得されるAD値を、ADaと記載している。また、図5において、「第1気筒点火」の段(即ち、3段目)に示される波形の立ち下がりタイミングは、第1気筒の点火タイミングである。
図5の例では、第1気筒の点火タイミングが、第3気筒の噴射開始タイミング(即ち、時刻t21)と重なっている。このため、時刻t21の付近において、燃圧センサ信号には、第1気筒の点火プラグに点火させたことに伴って発生したノイズが重畳し、その結果、燃圧センサ信号の電圧値が、ノイズの無い場合よりも大きくなっている。
よって、時刻t21で起動される図4の噴射開始タイミング処理におけるS310にて、燃圧センサ信号のA/D変換が実施されると、そのときのAD値であるADbは、時刻t21以前に取得されたADaよりも極端に大きくなる。
このため、図4の噴射開始タイミング処理において、S330では、時刻t21より前の時間同期処理とクランク同期処理とで取得された所定数のADaの平均値と、ADbとの差が、所定値以上であると判定される。つまり、ADbがノイズ重畳値であると判定される。そして、この場合には、S350にて、ADbではなく、時刻t21より前に取得されたADaのうち、時刻t21の直前に取得されたADa、即ち、この例では時刻t3で取得されたADaを用いて、第3気筒の噴射時間が算出される。
仮に、時刻t21で起動される図4の噴射開始タイミング処理において、噴射時間がADbを用いて算出されたとすると、図5の最下段における点線波形の噴射信号で示すように、算出される噴射時間は、目標噴射量を実現する本来の噴射時間よりも短くなってしまう。また、ノイズによってADbが本来の値よりも小さくなり、そのADbを用いて噴射時間が算出されたとすると、算出される噴射時間は、本来の噴射時間よりも長くなってしまう。
これに対して、図4の噴射開始タイミング処理には、S330,S350が設けられているため、噴射時間の算出に関して、燃圧センサ信号に重畳するノイズによる影響を抑制することができる。尚、燃圧センサ信号にノイズが重畳せずに、図4のS330にて、上記平均値とADbとの差が所定値以上でない判定された場合には、図4のS340にて、噴射時間がADbを用いて算出されることとなる。
[4.効果]
以上詳述した実施形態によれば、以下の効果を奏する。
〈1〉マイコン11は、図4のS310,S320で取得したADbがノイズ重畳値であるか否かを、図4のS330にて判定する。そして、マイコン11は、ADbがノイズ重畳値であると判定した場合には、図4のS350にて、そのADbを用いずに噴射時間を算出する。このため、噴射時間の算出にノイズ重畳値が用いられてしまうことを抑制することができる。よって、燃料噴射量の制御精度の低下を抑制することができる。
〈2〉マイコン11は、時間同期処理とクランク同期処理との各々でも、燃圧センサ信号の電圧値をA/D変換により検出する。このため、燃圧センサ信号の電圧値は、噴射開始タイミングだけでなく、所定時間毎と所定角度毎との各タイミングでも検出される。
そして、マイコン11は、図4のS330では、噴射開始タイミングの前に時間同期処理とクランク同期処理とで取得された所定数のAD値であるADaの平均値を、基準値とし、その基準値とADbとの差が所定値以上であれば、ADbがノイズ重畳値であると判定する。このため、ADbがノイズ重畳値であるか否かの判定の、確かさを向上させることができる。
尚、ADbがノイズ重畳値であるか否かを判定するために、そのADbと比較される基準値としては、所定数のADaの平均値以外であっても良い。例えば、噴射開始タイミングの前に取得された所定数のADaのうち、最大のADaと最小のADaとの中間値が、基準値として用いられても良い。また例えば、噴射開始タイミングの前に取得された所定数のADaのうちの何れか1つが、基準値として用いられても良い。この場合、ADbの検出タイミングである噴射開始タイミングからみて、燃圧センサ信号に重畳すると想定されるノイズの予想発生間隔とは異なる時間だけずれたタイミングで検出されたADaを、基準値として用いて良い。
〈3〉マイコン11は、図4のS350では、噴射開始タイミングの前に取得された所定数のADaのうち、最新のADa、即ち、噴射開始タイミングの直前に検出されたADaを用いて、噴射時間を算出する。
このため、図4のS350においても、図4のS340で算出される噴射時間、即ち、ノイズ重畳値でないADbを用いて算出される噴射時間と、長さが殆ど同じの噴射時間が算出されるようにすることができる。よって、燃料噴射量の制御精度の低下を抑制することができる。
尚、図4のS350では、噴射開始タイミングの前に取得された所定数のADaのうち、例えば2番目に新しいADaや3番目に新しいADa等、最新のADa以外のADaを用いて、噴射時間が算出されても良い。例えば燃圧センサ信号に重畳すると想定されるノイズの継続時間が長い場合、このように構成されて良い。
〈4〉マイコン11は、噴射開始タイミングとは別のタイミングとして、所定時間毎のタイミングと、所定角度毎のタイミングとで、燃圧センサ信号の電圧値の検出(即ち、A
/D変換)を実施する。このため、マイコン11において、燃圧センサ信号の電圧値を検出するための特別なトリガを発生させる必要がない。尚、マイコン11は、所定時間毎のタイミングと、所定角度毎のタイミングとの、両方ではなく、一方だけで、燃圧センサ信号の電圧値の検出を実施しても良い。
一方、上記実施形態では、ADbが、検出値に相当する。そして、マイコン11及びA/D変換器22が、算出部と、検出部との、各々として機能する。また、マイコン11が、決定部と、噴射実施部と、判定部との、各々として機能する。マイコン11が行う処理のうち、図2のS150が、決定部としての処理に相当し、図4のS310,S320,S540,S350が、算出部としての処理に相当し、図4のS330が、判定部としての処理に相当する。また、図4のS360が、噴射実施部としての処理に相当し、図2のS110,S120と図3のS210,S220が、検出部としての処理に相当する。
[5.他の実施形態]
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。
上記実施形態では、噴射開始タイミングが、噴射時間の算出に用いられる燃圧センサ信号の電圧値を検出するタイミング(即ち、検出タイミング)であったが、検出タイミングは、噴射開始タイミングより前の所定タイミング(以下、噴射開始前タイミング)であっても良い。例えば、噴射開始前タイミングとしては、噴射開始タイミングよりも所定時間だけ前のタイミングであって良い。この場合、図4の処理のうち、S310〜S350の処理が、噴射開始タイミングよりも所定時間だけ前のタイミングで実行され、S360の処理が、噴射開始タイミングで実行されれば良い。
また、上記実施形態における1つの構成要素が有する複数の機能を、複数の構成要素によって実現したり、1つの構成要素が有する1つの機能を、複数の構成要素によって実現したりしても良い。また、複数の構成要素が有する複数の機能を、1つの構成要素によって実現したり、複数の構成要素によって実現される1つの機能を、1つの構成要素によって実現したりしても良い。また、上記実施形態の構成の一部を省略しても良い。尚、特許請求の範囲に記載した文言から特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本開示の実施形態である。
また、上述したECUの他、当該ECUを構成要素とするシステム、当該ECUとしてコンピュータを機能させるためのプログラム、このプログラムを記録した半導体メモリ等の非遷移的実態的記録媒体、噴射時間算出方法など、種々の形態で本開示を実現することもできる。
1…ECU、5…インジェクタ、11…マイコン

Claims (3)

  1. インジェクタ(5)からエンジンへの燃料噴射を開始するタイミングである噴射開始タイミングを決定するように構成された決定部(11,S150)と、
    前記インジェクタに供給される燃料の圧力を検出するセンサ(6)から出力されるセンサ信号であって、前記燃料の圧力に応じた電圧のセンサ信号の電圧値を、前記決定部により決定された噴射開始タイミングにて検出し、該検出した電圧値である検出値を用いて、前記決定された噴射開始タイミングからの燃料噴射の継続時間である噴射時間を算出するように構成された算出部(11,22,S310,S320,S540,S350)と、
    前記決定された噴射開始タイミングが到来すると、前記算出部により算出された噴射時間の間、前記インジェクタから燃料を噴射させるように構成された噴射実施部(11,S360)と、
    前記算出部が前記電圧値の検出を実施してから前記噴射時間の算出を開始するまでの間に動作し、前記検出値が、ノイズが重畳された前記センサ信号の電圧値であるノイズ重畳値であるか否かを判定するように構成された判定部(11,S330)と、
    前記センサ信号の電圧値を、前記噴射開始タイミングとは別の所定のタイミングであって、少なくとも前記噴射開始タイミングの前に複数回発生するタイミング毎に検出する検出部(11,22,S110,S120,S210,S220)と、を備え、
    前記判定部は、
    前記噴射開始タイミングの前に前記検出部により検出された少なくとも1つの前記電圧値から定められる基準値と、前記検出値との差が、所定値以上であるか否かを判定し、前記差が前記所定値以上であれば、前記検出値が前記ノイズ重畳値であると判定するように構成され、
    前記算出部は、
    前記判定部により前記検出値が前記ノイズ重畳値であると判定された場合に、前記検出値を用いずに、前記噴射開始タイミングの前に前記検出部により検出された複数の前記電圧値のうち、前記噴射開始タイミングの直前に検出された電圧値以外の1つの電圧値を用いて、前記噴射時間を算出する(S350)ように構成されている、
    燃料噴射制御装置。
  2. 請求項に記載の燃料噴射制御装置であって、
    前記基準値は、
    前記噴射開始タイミングの前に前記検出部により検出された複数の前記電圧値を平均化した値である、
    燃料噴射制御装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の燃料噴射制御装置であって、
    前記検出部が前記電圧値を検出する前記所定のタイミングは、
    一定時間間隔のタイミングと、前記エンジンのクランク軸(8)が所定角度回転する毎のタイミングとの、両方又は一方である、
    燃料噴射制御装置。
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