JP6921384B2 - 油性メイクアップ化粧料 - Google Patents

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Description

本発明は、油性メイクアップ化粧料に関するものであり、詳しくは、水性クレンジング料で容易に除去が可能であり、なめらかな延び広がりを有し、更には経時での乾燥感がない油性メイクアップ化粧料に関する。
近年、生活スタイルの変化に伴い、化粧行為の簡便性・迅速性が求められており、コットン等に含浸させて容易にメイクアップが除去できるクレンジングウォーターやクレンジングシート等の水性クレンジング料がシェアを伸ばしている。
一方、メイクアップ化粧品に関しては、携帯のしやすさや使用の簡便さから、固形状やゲル状の油性メイクアップ化粧料が市場で好まれている。油性メイクアップ化粧料は、油剤が主成分であるため、耐水性が高く、化粧効果の持続性に優れており、また粉体を多く含有することで粉体特有のなめらかな延び広がりを効果的に演出することができる。
しかしながら、油性メイクアップ化粧料は、粉体を多く含有するため、皮脂を取られることによる乾燥を生じやすい傾向があった。また、油性メイクアップ化粧料は油剤が主成分であるため、水性クレンジング料では落としにくく、肌から完全に取り除くためにはクレンジングオイルのような洗浄力の高い油性クレンジング料を用いる必要があった。
そこで、特許文献1では、経時での乾燥を防ぐため特定のアルキレンオキシド誘導体を含有し、保湿性を改善した口紅用組成物が提案されている。
また、特許文献2では、特定構造の皮膜形成性エマルションポリマーと水溶性の皮膜形成性ポリマーを組み合わせ、水性クレンジング料でも簡単に落とすことができるメイクアップ化粧料が提案されている。
特開2004−168759号公報特開 特開2015−196646号公報
しかし、特許文献1のメイクアップ化粧料は、水性クレンジング料で十分に除去することが困難であった。
また、特許文献2の口紅用組成物は、油剤および粉体を高含有できないため、塗付時のなめらかな延び広がりにおいて不十分であった。
このように、水性クレンジング料で容易に洗浄でき、塗付時の延び広がりがなめらかで、さらに経時での乾燥感のなさを同時に満たす油性メイクアップ化粧料は得られていないのが実情である。
本発明の課題は、水性クレンジング料で容易に除去が可能であり、なめらかな延び広がりを有し、更には経時での乾燥感がない油性メイクアップ化粧料を提供することである。
上記課題を解決するため鋭意検討した結果、2種類のアルキレンオキシド誘導体と、粉体、および油剤を特定比率で組み合わせた油性メイクアップ化粧料が上記の課題を余すところなく解決することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、下記の通りである。
下記の成分(a)を0.1〜25質量%、成分(b)を0.01〜質量%、成分(c)を25〜50質量%および成分(d)を30〜70質量%含有し、前記成分(b)の前記成分(a)に対する質量比((b)/(a))が1/200〜1/6であることを特徴とする、油性メイクアップ化粧料。

(a) 下記の式(1)で示されるポリアルキレンオキシド誘導体

Z−[O(AO)(EO)−R ・・・ (1)

(式(1)中、
Zは炭素数1〜6のアルコールからすべての水酸基を除いた残基であり、
pは前記アルコールの価数であって、1以上、6以下であり、
は炭素数1〜4のアルキル基であり、
Oは炭素数3〜4のオキシアルキレン基であり、
EOはオキシエチレン基であり、
前記ポリアルキレンオキシド誘導体における前記オキシアルキレン基AOの平均付加モル数p×mが1≦p×m≦70を満足しており、
前記ポリアルキレンオキシド誘導体における前記オキシエチレン基EOの平均付加モル数p×nが1≦p×n≦70を満足しており、
前記オキシアルキレン基AOの平均付加モル数と前記オキシエチレン基EOの平均付加モル数との合計に対する前記オキシエチレン基EOの平均付加モル数の割合n/(m+n)が0.15〜0.75である。)

(b) 下記の式(2)で示されるアルキレンオキシド誘導体

O−[(AO)(EO)]−H ・・・ (2)

(式(2)中、
は炭素数1〜4のアルキル基であり、
Oは炭素数3のオキシアルキレン基であり、
EOはオキシエチレン基であり、
xは前記オキシアルキレン基AOの平均付加モル数であって、
1≦x≦40を満足しており、
yは前記オキシエチレン基EOの平均付加モル数であって、3≦y≦60を満足しており、
前記オキシアルキレン基AOの平均付加モル数と前記オキシエチレン基EOの平均付加モル数との合計に対する前記オキシエチレン基EOの割合x/(x+y)が0.35〜0.85であり、
前記オキシアルキレン基AOと前記オキシエチレン基EOとがランダム状に付加している。)

(c) 粉体

(d) 油剤
本発明の油性メイクアップ化粧料は、水性クレンジング料で容易に除去が可能であり、塗付時になめらかな延び広がりを有し、更には経時での乾燥感がない使用感が得られる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のメイクアップ化粧料は、下記の成分(a)〜(d)を含有する。
[成分(a)]
本発明において一般式(1)で示されるポリアルキレンオキシド誘導体において、Zは炭素数1〜6のアルコール(Z(OH))からp個の水酸基を除いた残基であり、pはアルコールの価数を示し、1〜6である。
前記アルコール(Z(OH))の炭素数が6を超える場合、経時での乾燥感が出るため、6以下とするが、3以下が更に好ましい。また、前記アルコール(Z(OH)p)の炭素数がゼロの場合、すなわち水素原子の場合は、塗付時のなめらかな延び広がりが失われるので、1以上とする。また、前記アルコール(Z(OH)p)の価数pが6を超える場合、塗付時のなめらかな延び広がりが低下するので、6以下とするが、3以下とすることが更に好ましい。
前記アルコール(Z(OH)p)は、具体的には、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、エリスリトール、ペンタエリスリトール、キシリトール、トリメチロールプロパン、ソルビトール等のアルコールを示す。前記アルコール(Z(OH)p)は、好ましくはメタノール、エタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリンであり、より好ましくはメタノール、エチレングリコール、プロピレングリコールである。
Oは炭素数3〜4のオキシアルキレン基であり、具体的にはオキシプロピレン基、オキシブチレン基、オキシトリメチレン基、オキシテトラメチレン基などが挙げられる。好ましくは、オキシプロピレン基、オキシブチレン基であり、より好ましくはオキシプロピレン基である。
mはアルコールの一水酸基あたりのAOの平均付加モル数であり、成分(a)全体のAO付加モル数「p×m」は1〜70であり、好ましくは3〜50、より好ましくは5〜40である。「p×m」が70を超える場合、水性クレンジング料での洗浄性が不十分となり、1未満の場合は塗付時のなめらかな延び広がりが不十分となる。
nはアルコールの一水酸基あたりのEOの平均付加モル数である。成分(a)全体のEO付加モル数「p×n」は1〜70であり、好ましくは5〜60、より好ましくは10〜50である。「p×n」が70を超える場合、塗付時のなめらかな延び広がりにおいて不十分であり、1未満の場合は経時での乾燥感が発生し好ましくない。
前記オキシアルキレン基AOの平均付加モル数と前記オキシエチレン基EOの平均付加モル数との合計に対する前記オキシエチレン基EOの平均付加モル数の割合「n/(m+n)」は、0.15〜0.75であり、好ましくは0.30〜0.72、より好ましくは0.45〜0.70である。この割合が0.75を超える場合は、塗付時のなめらかな延び広がりにおいて不十分であり、0.15未満では、水性クレンジング料での洗浄性が不十分であり、経時での乾燥感が発生し、好ましくない。
OとEOとは、ブロック状に付加していてもランダム状に付加していてもよいが、ランダム状に付加することがより好ましい。
は炭素数1〜4のアルキル基である。Rの炭素数が5以上であると、界面活性が発現し、経時で乾燥感が発生するので不適切である。このアルキル基としてはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基などが挙げられる。好ましくは、メチル基、エチル基である。
本発明の成分(a)は公知の方法で製造することができる。例えば、水酸基を有している化合物にエチレンオキシドおよび炭素数3〜4のアルキレンオキシドを付加重合した後、ハロゲン化アルキルをアルカリ金属の存在下にエーテル反応させることによって得られる。
成分(a)、(b)、(c)および(d)の合計質量を100質量%としたとき、成分(a)の含有量は0.1〜25質量%であり、好ましくは0.5〜20質量%、より好ましくは1〜15質量%である。成分(a)の含有量が0.1質量%未満の場合、塗付時のなめらかな延び広がりにおいて不十分であり、経時での乾燥感が発生する。一方、成分(a)の含有量が25質量%を超える場合は、製剤の安定性確保が困難になる。
[成分(b)]
一般式(2)で示されるアルキレンオキシド誘導体において、AOは炭素数3のオキシアルキレン基であり、具体的にはオキシプロピレン基、オキシトリメチレン基が挙げられ、好ましくは、オキシプロピレン基である。
xはAO基の平均付加モル数で1〜40であり、好ましくは3〜30、より好ましくは5〜20である。xが40を超える場合は水性クレンジング料による洗浄性が不十分であり、xが1未満の場合は塗付時のなめらかな延び広がりにおいて不十分である。
yはオキシエチレン基の平均付加モル数で、3〜60であり、好ましくは5〜50、より好ましくは10〜30である。yが60を超える場合は塗付時のなめらかな延び広がりにおいて不十分であり、yが3未満の場合は水性クレンジング料による洗浄性が不十分であり、経時での乾燥感が感じられる。
成分(b)におけるオキシアルキレン基AOの平均付加モル数と前記オキシエチレン基EOの平均付加モル数との合計に対する前記オキシエチレン基EOの割合x/(x+y)が0.35〜0.85であり、好ましくは0.45〜0.80、より好ましくは0.50〜0.70である。この割合が0.35未満の場合は、水性クレンジング料による洗浄性が不十分であり、経時での乾燥感が発生し好ましくない。0.85を超える場合は、塗付時のなめらかな延び広がりにおいて不十分である。
オキシエチレン基EOとオキシプロピレン基AOとは、経時での乾燥感を発生させない観点から、ランダム状に付加する。
は炭素数1〜4のアルキル基である。Rの炭素数が5以上の場合には、界面活性が発現し、経時での乾燥感が発生する点で不適切である。このアルキル基としてはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基などが挙げられる。好ましくは、メチル基、n−ブチル基である。
本発明の成分(b)は公知の方法で製造することができる。例えば、水酸基を有している化合物にエチレンオキシドおよび炭素数3〜4のアルキレンオキシドを付加重合することで得られる。
成分(a)、(b)、(c)および(d)の合計質量を100質量%としたとき、成分(b)の含有量は0.01〜質量%であり、好ましくは0.05〜4質量%、より好ましくは0.1〜3質量%である。成分(b)の含有量が0.01質量%未満の場合は水性クレンジング料による洗浄性が不十分であり、質量%を超える場合は製剤の保存安定性において不十分となる。
[成分(c)]
本発明の成分(c)は、粉体である。粉体は通常化粧料に用いられるものであり、球状、板状、針状等の形状、煙霧状、微粒子、顔料級等の粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造等により特に限定されず、無機粉体類、光輝性粉体類、有機粉体類、色素粉体類、金属粉体類、複合粉体類等が挙げられる。
成分(c)は、具体的には、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、硫酸バリウム等の白色無機顔料、酸化鉄、カーボンブラック、チタン・酸化チタン焼結物、酸化クロム、水酸化クロム、紺青、群青等の有色無機顔料、シリカ、タルク、白雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、合成雲母、絹雲母(
セリサイト) 、合成セリサイト、カオリン、炭化珪素、ベントナイト、スメクタイト、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化アンチモン、珪ソウ土、ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ヒドロキシアパタイト、窒化ホウ素等の白色体質粉体、酸化チタン被覆雲母、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化鉄雲母チタン、紺青処理雲母チタン、カルミン処理雲母チタン、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔、ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層末、ポリエチレンテレフタレート・ポリオレフィン積層フィルム末、ポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層フィルム末等の光輝性粉体、ポリアミド系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、フッ素系樹脂、セルロース系樹脂、ポリスチレン系樹脂、スチレン−
アクリル共重合樹脂等のコポリマー樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ウレタン樹脂等の有機高分子樹脂粉体、ステアリン酸亜鉛、N−アシルリジン等の有機低分子性粉体、シルク粉末、セルロース粉末、デキストリン粉末等の天然有機粉体、赤色201号、赤色202号、赤色205号、赤色226号、赤色228号、橙色203号、橙色204号、青色404号、黄色401号等や、赤色3号、赤色104号、赤色106号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、青色1号等のジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料粉体あるいは更にアルミニウム粉、金粉、銀粉等の金属粉体、微粒子酸化チタン被覆雲母チタン、微粒子酸化亜鉛被覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタン、酸化チタン含有二酸化珪素、酸化亜鉛含有二酸化珪素等の複合粉体、ナイロン、ポリエステル、レーヨン、セルロース等の維等が挙げられる。これらはフッ素化合物、シリコ−
ン油、粉体、油剤、ゲル化剤、エマルションポリマー、界面活性剤等で表面処理されていてもよい。これらの粉体は、1種又は2種以上を用いることができ、更に複合化したものを用いても良い。
成分(a)、(b)、(c)および(d)の合計質量を100質量%としたとき、成分(c)の含有量は25〜50質量%であり、好ましくは30〜45質量%、より好ましくは35〜45質量%
である。成分( c )の含有量が25質量% 未満の場合、なめらかな延び広がりにおいて不十分であり、50質量 %を超える場合、経時での乾燥感が発生する。
[成分(d)]
本発明の成分(d)は油剤であり、通常化粧料に用いられるものであれば特に制限はなく、これらを1
種又は2 種以上用いることができる。具体的には、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサン;オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、テトラメチルテトラハイドロジェンシクロテトラシロキサン等の環状ポリシロキサン;アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等の各種変性ポリシロキサン; 流動パラフィン、水添ポリイソブテン、スクワラン、オレフィンオリゴマー等の炭化水素油;パルミチン酸エチルヘキシル、ミリスチン酸イソプロピル、エチルヘキサン酸セチル、トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル等の合成エステル油; アボカド油、ツバキ油、マカデミアナッツ油等の植物油脂、カカオ脂、馬脂、硬化ヤシ油、パーム油、モクロウ、ミツロウ、硬化ヒマシ油等の固体油脂;ミツロウ、カンデリラロウ、綿ロウ、カルナウバロウ、ラノリン、ポリエチレンワックス、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、セレシンワックス、(
エチレン/ プロピレン) コポリマー等の固形脂があげられる。
これらの中でも、液状油であればジメチルポリシロキサン、マカデミアナッツ油、スクワラン、水添ポリイソブテン等が好ましく、固形脂であればモクロウ、カルナバロウ、ミツロウ、キャンデリラワックス、マイクロクリスタリンワックス、キャンデリラロウ、ミツロウ等が好ましく使用される。
成分(a)、(b)、(c)および(d)の合計質量を100質量%としたとき、成分(d)の含有量は30〜70質量%であり、好ましくは35〜65質量%、より好ましくは40〜60質量%
である。成分(d )の含有量が30質量% 未満の場合、製剤の形状を安定に保持することが難しく、70質量 %を超える場合、水性クレンジング料による洗浄性、塗付時のなめらかな延び広がりにおいて不十分である。
[各成分の比率]
本発明において、油性メイクアップ化粧料全量に占める成分(b)の成分(a)に対する質量比((b)/(a))は、1/200〜1/6であり、好ましくは1/150〜1/10、より好ましくは1/100〜1/20である。(b)/(a)が1/200未満の場合、水性クレンジング料による洗浄性が不十分であり、(b)/(a)が1/6を超える場合、塗付時のなめらかな延び広がりが不十分であり、経時での乾燥感が感じられる。
本発明の身体洗浄剤組成物には、発明の効果を損なわない範囲でその他の成分を添加することができる。その他任意成分としては、アルコール類、多価アルコール、糖類、多糖類、アミノ酸、各種界面活性剤、有機塩、無機塩、pH調整剤、キレート剤、抗酸化剤、殺菌剤、血流促進剤、抗炎症剤、紫外線吸収剤、ビタミン類、色素、香料などを適宜配合することができる。
次に実施例により本発明を具体的に説明する。
<化合物a1、a2、a’1、a’3、a’4の合成>
表1に示されるアルコールを1モルと、触媒として水酸化カリウムをアルキレンオキシド誘導体最終重量に対して0.1質量%をオートクレーブ中に仕込み、オートクレーブ中の空気を乾燥窒素で置換した後、攪拌しながら140℃で触媒を完全に溶解した。次に滴下装置により、エチレンオキシドp×nモルとプロピレンオキシドp×mモルの混合物を滴下させ、滴下終了後140℃で2時間反応させた。次に、p×2モルの水酸化カリウムを仕込み、オートクレーブ内を乾燥窒素で置換した後、塩化メチルp×3モルを温度80〜130℃で圧入し、5時間反応させた。その後、オートクレーブから反応組成物を取り出し、塩酸で中和してpH6〜7とし、含有する水分を除去するため減圧−0.095MPa(50mmHg)、100℃で1時間脱水した。さらに、脱水により生成した塩を除去するため、ろ過を行い、化合物a1、a2、a’1、a’3、a’4を得た。
化合物a1、a2、a’1、a’3、a’4の水酸基価は全て0.1未満であり、ほぼ完全に水素原子がメチル基に変換されていることを確認した。
<化合物a3の合成>
プロピレングリコールを1モルと、触媒として水酸化カリウムをアルキレンオキシド誘導体最終重量に対して0.1質量%をオートクレーブ中に仕込み、オートクレーブ中の空気を乾燥窒素で置換した後、攪拌しながら140℃で触媒を完全に溶解した。次に滴下装置により、プロピレンオキシド41モルを滴下した。続いてエチレンオキシド36モルを滴下し、滴下終了後140℃で2時間反応させた。次に、4モルの水酸化カリウムを仕込み、オートクレーブ内を乾燥窒素で置換した後、塩化メチル6モルを温度80〜130℃で圧入し、5時間反応させた。その後、オートクレーブから反応組成物を取り出し、塩酸で中和してpH6〜7とし、含有する水分を除去するため減圧−0.095MPa(50mmHg)、100℃で1時間脱水した。さらに、脱水により生成した塩を除去するため、ろ過を行い、化合物a3を得た。
化合物a3の水酸基価は0.1未満であり、ほぼ完全に水素原子がメチル基に変換されていることを確認した。
<化合物a4の合成>
ペンタリット1モルと、触媒として水酸化カリウムをアルキレンオキシド誘導体最終重量に対して0.1質量%をオートクレーブ中に仕込み、オートクレーブ中の空気を乾燥窒素で置換した後、攪拌しながら140℃で触媒を完全に溶解した。次に滴下装置により、プロピレンオキシド15モルとエチレンオキシド50モルの混合物を滴下し、140℃で2時間反応させた。次に、8モルの水酸化カリウムを仕込み、オートクレーブ内を乾燥窒素で置換した後、塩化メチル10モルを温度80〜130℃で圧入し、5時間反応させた。その後、オートクレーブから反応組成物を取り出し、塩酸で中和してpH6〜7とし、含有する水分を除去するため減圧−0.095MPa(50mmHg)、100℃で1時間脱水した。さらに、脱水により生成した塩を除去するため、ろ過を行い、化合物a4を得た。
化合物a4の水酸基価は0.1未満であり、ほぼ完全に水素原子がメチル基に変換されていることを確認した。
<化合物a’2の合成>
エタノールを1モル(46g)と、触媒として水酸化カリウムを1.07g(アルキレンオキシド誘導体最終重量に対して0.1質量%)をオートクレーブに仕込み、オートクレーブ中の空気を乾燥窒素で置換した後、攪拌しながら140℃で触媒を完全に溶解した。次に滴下装置より、エチレンオキシドを14モル(616g)とプロピレンオキシドを7モル(406g)の混合物を滴下させ、滴下終了後140℃で2時間反応させた。次に、水酸化カリウムを2モル(56.1g)と1−ブロモオクタデカンを5モル(1667g)を仕込み、オートクレーブ中を乾燥窒素で置換した後5時間反応させた。その後、オートクレーブから反応組成物を取り出し、塩酸で中和してpH6〜7とし、含有する水分を除去するために減圧−0.095MPa(50mmHg)、100℃で1時間脱水した。さらに、脱水により生成した塩を除去するため、ろ過を行い、化合物a’2を得た。
化合物a’2の水酸基価は0.08であり、ほぼ全ての水素原子がメチル基に変換されていることを確認した。
Figure 0006921384

<化合物b1、b2、b’1、b’2の合成>
表2に示されるアルコールを1モルと、触媒として水酸化カリウムをアルキレンオキシド誘導体最終重量に対して0.1質量%をオートクレーブ中に仕込み、オートクレーブ中の空気を乾燥窒素で置換した後、攪拌しながら140℃で触媒を完全に溶解した。次に滴下装置により、エチレンオキシドxモルとプロピレンオキシドyモルの混合物(化合物b’1ではエチレンオキシドのみ、化合物b’2ではプロピレンオキシドのみ)を滴下させ、滴下終了後140℃で2時間反応させた。その後、オートクレーブから反応組成物を取り出し、塩酸で中和してpH6〜7とし、含有する水分を除去するため減圧−0.095MPa(50mmHg)、100℃で1時間脱水した。さらに、脱水により生成した塩を除去するため、ろ過を行い、化合物b1、b2、b’1、b’2を得た。
Figure 0006921384

<パウダリーファンデーションの調製方法>
以下の手順でパウダリーファンデーションを調製した。
(1) 成分(d)を100℃で加熱溶解して混合する。
(2) 成分(d)に成分(a)、(b)、(c)を加えてロールミルにて冷却しながら均一に分散する。
(3) 樹脂皿に90℃で充填する。
<評価方法>
20名の女性(20〜40才)による使用感テストを行った。調製したパウダリーファンデーションを使用した際の(1)塗付時の延び広がり、(2)乾燥感のなさ、そして(3)水性クレンジング料による洗浄性について、パネラー各人が下記絶対評価にて0点〜3点の4段階に評価した。そして、評点の合計からAA〜Dの5段階に分類し、AA、AおよびBを合格とした。
<絶対評点の合計による最終評価>
AA : 評点の合計が50〜60点
A : 評点の合計が40〜49点
B : 評点の合計が30〜39点
C : 評点の合計が20〜29点
D : 評点の合計が20点未満
(1)塗付時の延び広がり
(絶対評価基準)
(評点):(評価)
3: 塗付時の延び広がりが極めて良好
2: 塗付時の延び広がりが良好
1: 塗付時の延び広がりがやや悪い
0: 塗付時の延び広がりが悪い
(2)乾燥感のなさ
塗付8時間後の肌の乾燥感について下記の基準で評価した。
(絶対評価基準)
(評点):(評価)
3: 乾燥感が全く感じられない
2: 乾燥感がやや感じられる
1: 乾燥感が感じられる
0: 乾燥感が強く感じられる
(3)水性クレンジング料による洗浄性
市販のクレンジングウォーターをコットンに含浸させ、ファンデーションを拭き取った際の洗浄性について、下記の基準で評価した。
(絶対評価基準)
(評点):(評価)
3: ほぼ完全にファンデーションを除去できた
2: わずかにファンデーションの残留が確認された
1: はっきりとファンデーションの残留が確認された
0: ほとんどファンデーションを除去できなかった
<実施例1〜6および比較例1〜10>
上記の方法により身体洗浄剤を調製し、評価した。表3、表4および表5に処方および結果を示す。尚、全ての処方において100gスケールで調製した。尚、表5の評価欄に「−」と記載されているものは、調製直後に分離が確認された、又は製剤が固化しない又はまとまらないなどの不具合が確認されたので、評価を行わなかった。
Figure 0006921384
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実施例1〜6については、水性クレンジング料で容易に除去が可能であり、なめらかな延び広がりを有し、経時での乾燥感のなさにおいても良好であった。
一方、比較例1〜10については十分な効果が得られていない。比較例1〜4では、成分(a)の代わりに、本発明の範囲外の成分(a´)を使用しているため、いずれらの特性が劣化していた。
比較例5、6では、成分(b)の代わりに、本発明の範囲外の成分(b´)を使用しているため、いずれらの特性が劣化していた。
比較例7では、成分(b)を含有していないため、水性クレンジング料による洗浄性において不十分であった。
比較例8、9、10では、それぞれ成分(a)、成分(c)、成分(d)の含量が発明の範囲を超えているため、安定な製剤を得ることができなかった。

Claims (1)

  1. 下記の成分(a)を0.1〜25質量%、成分(b)を0.01〜質量%、成分(c)を25〜50質量%および成分(d)を30〜70質量%含有し、前記成分(b)の前記成分(a)に対する質量比((b)/(a))が1/200〜1/6であることを特徴とする、油性メイクアップ化粧料。

    (a) 下記の式(1)で示されるポリアルキレンオキシド誘導体

    Z−[O(AO)(EO)−R ・・・ (1)

    (式(1)中、
    Zは炭素数1〜6のアルコールからすべての水酸基を除いた残基であり、
    pは前記アルコールの価数であって、1以上、6以下であり、
    は炭素数1〜4のアルキル基であり、
    Oは炭素数3〜4のオキシアルキレン基であり、
    EOはオキシエチレン基であり、
    前記ポリアルキレンオキシド誘導体における前記オキシアルキレン基AOの平均付加モル数p×mが1≦p×m≦70を満足しており、
    前記ポリアルキレンオキシド誘導体における前記オキシエチレン基EOの平均付加モル数p×nが1≦p×n≦70を満足しており、
    前記オキシアルキレン基AOの平均付加モル数と前記オキシエチレン基EOの平均付加モル数との合計に対する前記オキシエチレン基EOの平均付加モル数の割合n/(m+n)が0.15〜0.75である。)

    (b) 下記の式(2)で示されるアルキレンオキシド誘導体

    O−[(AO)(EO)]−H ・・・ (2)

    (式(2)中、
    は炭素数1〜4のアルキル基であり、
    Oは炭素数3のオキシアルキレン基であり、
    EOはオキシエチレン基であり、
    xは前記オキシアルキレン基AOの平均付加モル数であって、
    1≦x≦40を満足しており、
    yは前記オキシエチレン基EOの平均付加モル数であって、3≦y≦60を満足しており、
    前記オキシアルキレン基AOの平均付加モル数と前記オキシエチレン基EOの平均付加モル数との合計に対する前記オキシエチレン基EOの割合x/(x+y)が0.35〜0.85であり、
    前記オキシアルキレン基AOと前記オキシエチレン基EOとがランダム状に付加している。)

    (c) 粉体

    (d) 油剤
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