JP6921384B2 - 油性メイクアップ化粧料 - Google Patents
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下記の成分(a)を0.1〜25質量%、成分(b)を0.01〜4質量%、成分(c)を25〜50質量%および成分(d)を30〜70質量%含有し、前記成分(b)の前記成分(a)に対する質量比((b)/(a))が1/200〜1/6であることを特徴とする、油性メイクアップ化粧料。
(a) 下記の式(1)で示されるポリアルキレンオキシド誘導体
Z−[O(A1O)m(EO)n−R1 ]p ・・・ (1)
(式(1)中、
Zは炭素数1〜6のアルコールからすべての水酸基を除いた残基であり、
pは前記アルコールの価数であって、1以上、6以下であり、
R1は炭素数1〜4のアルキル基であり、
A1Oは炭素数3〜4のオキシアルキレン基であり、
EOはオキシエチレン基であり、
前記ポリアルキレンオキシド誘導体における前記オキシアルキレン基A1Oの平均付加モル数p×mが1≦p×m≦70を満足しており、
前記ポリアルキレンオキシド誘導体における前記オキシエチレン基EOの平均付加モル数p×nが1≦p×n≦70を満足しており、
前記オキシアルキレン基A1Oの平均付加モル数と前記オキシエチレン基EOの平均付加モル数との合計に対する前記オキシエチレン基EOの平均付加モル数の割合n/(m+n)が0.15〜0.75である。)
(b) 下記の式(2)で示されるアルキレンオキシド誘導体
R2O−[(A2O)x(EO)y]−H ・・・ (2)
(式(2)中、
R2は炭素数1〜4のアルキル基であり、
A2Oは炭素数3のオキシアルキレン基であり、
EOはオキシエチレン基であり、
xは前記オキシアルキレン基A2Oの平均付加モル数であって、
1≦x≦40を満足しており、
yは前記オキシエチレン基EOの平均付加モル数であって、3≦y≦60を満足しており、
前記オキシアルキレン基A2Oの平均付加モル数と前記オキシエチレン基EOの平均付加モル数との合計に対する前記オキシエチレン基EOの割合x/(x+y)が0.35〜0.85であり、
前記オキシアルキレン基A2Oと前記オキシエチレン基EOとがランダム状に付加している。)
(c) 粉体
(d) 油剤
本発明のメイクアップ化粧料は、下記の成分(a)〜(d)を含有する。
本発明において一般式(1)で示されるポリアルキレンオキシド誘導体において、Zは炭素数1〜6のアルコール(Z(OH)p)からp個の水酸基を除いた残基であり、pはアルコールの価数を示し、1〜6である。
一般式(2)で示されるアルキレンオキシド誘導体において、A2Oは炭素数3のオキシアルキレン基であり、具体的にはオキシプロピレン基、オキシトリメチレン基が挙げられ、好ましくは、オキシプロピレン基である。
本発明の成分(c)は、粉体である。粉体は通常化粧料に用いられるものであり、球状、板状、針状等の形状、煙霧状、微粒子、顔料級等の粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造等により特に限定されず、無機粉体類、光輝性粉体類、有機粉体類、色素粉体類、金属粉体類、複合粉体類等が挙げられる。
セリサイト) 、合成セリサイト、カオリン、炭化珪素、ベントナイト、スメクタイト、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化アンチモン、珪ソウ土、ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ヒドロキシアパタイト、窒化ホウ素等の白色体質粉体、酸化チタン被覆雲母、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化鉄雲母チタン、紺青処理雲母チタン、カルミン処理雲母チタン、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔、ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層末、ポリエチレンテレフタレート・ポリオレフィン積層フィルム末、ポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層フィルム末等の光輝性粉体、ポリアミド系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、フッ素系樹脂、セルロース系樹脂、ポリスチレン系樹脂、スチレン−
アクリル共重合樹脂等のコポリマー樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ウレタン樹脂等の有機高分子樹脂粉体、ステアリン酸亜鉛、N−アシルリジン等の有機低分子性粉体、シルク粉末、セルロース粉末、デキストリン粉末等の天然有機粉体、赤色201号、赤色202号、赤色205号、赤色226号、赤色228号、橙色203号、橙色204号、青色404号、黄色401号等や、赤色3号、赤色104号、赤色106号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、青色1号等のジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料粉体あるいは更にアルミニウム粉、金粉、銀粉等の金属粉体、微粒子酸化チタン被覆雲母チタン、微粒子酸化亜鉛被覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタン、酸化チタン含有二酸化珪素、酸化亜鉛含有二酸化珪素等の複合粉体、ナイロン、ポリエステル、レーヨン、セルロース等の維等が挙げられる。これらはフッ素化合物、シリコ−
ン油、粉体、油剤、ゲル化剤、エマルションポリマー、界面活性剤等で表面処理されていてもよい。これらの粉体は、1種又は2種以上を用いることができ、更に複合化したものを用いても良い。
である。成分( c )の含有量が25質量% 未満の場合、なめらかな延び広がりにおいて不十分であり、50質量 %を超える場合、経時での乾燥感が発生する。
本発明の成分(d)は油剤であり、通常化粧料に用いられるものであれば特に制限はなく、これらを1
種又は2 種以上用いることができる。具体的には、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサン;オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、テトラメチルテトラハイドロジェンシクロテトラシロキサン等の環状ポリシロキサン;アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等の各種変性ポリシロキサン; 流動パラフィン、水添ポリイソブテン、スクワラン、オレフィンオリゴマー等の炭化水素油;パルミチン酸エチルヘキシル、ミリスチン酸イソプロピル、エチルヘキサン酸セチル、トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル等の合成エステル油; アボカド油、ツバキ油、マカデミアナッツ油等の植物油脂、カカオ脂、馬脂、硬化ヤシ油、パーム油、モクロウ、ミツロウ、硬化ヒマシ油等の固体油脂;ミツロウ、カンデリラロウ、綿ロウ、カルナウバロウ、ラノリン、ポリエチレンワックス、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、セレシンワックス、(
エチレン/ プロピレン) コポリマー等の固形脂があげられる。
である。成分(d )の含有量が30質量% 未満の場合、製剤の形状を安定に保持することが難しく、70質量 %を超える場合、水性クレンジング料による洗浄性、塗付時のなめらかな延び広がりにおいて不十分である。
本発明において、油性メイクアップ化粧料全量に占める成分(b)の成分(a)に対する質量比((b)/(a))は、1/200〜1/6であり、好ましくは1/150〜1/10、より好ましくは1/100〜1/20である。(b)/(a)が1/200未満の場合、水性クレンジング料による洗浄性が不十分であり、(b)/(a)が1/6を超える場合、塗付時のなめらかな延び広がりが不十分であり、経時での乾燥感が感じられる。
<化合物a1、a2、a’1、a’3、a’4の合成>
表1に示されるアルコールを1モルと、触媒として水酸化カリウムをアルキレンオキシド誘導体最終重量に対して0.1質量%をオートクレーブ中に仕込み、オートクレーブ中の空気を乾燥窒素で置換した後、攪拌しながら140℃で触媒を完全に溶解した。次に滴下装置により、エチレンオキシドp×nモルとプロピレンオキシドp×mモルの混合物を滴下させ、滴下終了後140℃で2時間反応させた。次に、p×2モルの水酸化カリウムを仕込み、オートクレーブ内を乾燥窒素で置換した後、塩化メチルp×3モルを温度80〜130℃で圧入し、5時間反応させた。その後、オートクレーブから反応組成物を取り出し、塩酸で中和してpH6〜7とし、含有する水分を除去するため減圧−0.095MPa(50mmHg)、100℃で1時間脱水した。さらに、脱水により生成した塩を除去するため、ろ過を行い、化合物a1、a2、a’1、a’3、a’4を得た。
化合物a1、a2、a’1、a’3、a’4の水酸基価は全て0.1未満であり、ほぼ完全に水素原子がメチル基に変換されていることを確認した。
プロピレングリコールを1モルと、触媒として水酸化カリウムをアルキレンオキシド誘導体最終重量に対して0.1質量%をオートクレーブ中に仕込み、オートクレーブ中の空気を乾燥窒素で置換した後、攪拌しながら140℃で触媒を完全に溶解した。次に滴下装置により、プロピレンオキシド41モルを滴下した。続いてエチレンオキシド36モルを滴下し、滴下終了後140℃で2時間反応させた。次に、4モルの水酸化カリウムを仕込み、オートクレーブ内を乾燥窒素で置換した後、塩化メチル6モルを温度80〜130℃で圧入し、5時間反応させた。その後、オートクレーブから反応組成物を取り出し、塩酸で中和してpH6〜7とし、含有する水分を除去するため減圧−0.095MPa(50mmHg)、100℃で1時間脱水した。さらに、脱水により生成した塩を除去するため、ろ過を行い、化合物a3を得た。
化合物a3の水酸基価は0.1未満であり、ほぼ完全に水素原子がメチル基に変換されていることを確認した。
ペンタリット1モルと、触媒として水酸化カリウムをアルキレンオキシド誘導体最終重量に対して0.1質量%をオートクレーブ中に仕込み、オートクレーブ中の空気を乾燥窒素で置換した後、攪拌しながら140℃で触媒を完全に溶解した。次に滴下装置により、プロピレンオキシド15モルとエチレンオキシド50モルの混合物を滴下し、140℃で2時間反応させた。次に、8モルの水酸化カリウムを仕込み、オートクレーブ内を乾燥窒素で置換した後、塩化メチル10モルを温度80〜130℃で圧入し、5時間反応させた。その後、オートクレーブから反応組成物を取り出し、塩酸で中和してpH6〜7とし、含有する水分を除去するため減圧−0.095MPa(50mmHg)、100℃で1時間脱水した。さらに、脱水により生成した塩を除去するため、ろ過を行い、化合物a4を得た。
化合物a4の水酸基価は0.1未満であり、ほぼ完全に水素原子がメチル基に変換されていることを確認した。
エタノールを1モル(46g)と、触媒として水酸化カリウムを1.07g(アルキレンオキシド誘導体最終重量に対して0.1質量%)をオートクレーブに仕込み、オートクレーブ中の空気を乾燥窒素で置換した後、攪拌しながら140℃で触媒を完全に溶解した。次に滴下装置より、エチレンオキシドを14モル(616g)とプロピレンオキシドを7モル(406g)の混合物を滴下させ、滴下終了後140℃で2時間反応させた。次に、水酸化カリウムを2モル(56.1g)と1−ブロモオクタデカンを5モル(1667g)を仕込み、オートクレーブ中を乾燥窒素で置換した後5時間反応させた。その後、オートクレーブから反応組成物を取り出し、塩酸で中和してpH6〜7とし、含有する水分を除去するために減圧−0.095MPa(50mmHg)、100℃で1時間脱水した。さらに、脱水により生成した塩を除去するため、ろ過を行い、化合物a’2を得た。
化合物a’2の水酸基価は0.08であり、ほぼ全ての水素原子がメチル基に変換されていることを確認した。
表2に示されるアルコールを1モルと、触媒として水酸化カリウムをアルキレンオキシド誘導体最終重量に対して0.1質量%をオートクレーブ中に仕込み、オートクレーブ中の空気を乾燥窒素で置換した後、攪拌しながら140℃で触媒を完全に溶解した。次に滴下装置により、エチレンオキシドxモルとプロピレンオキシドyモルの混合物(化合物b’1ではエチレンオキシドのみ、化合物b’2ではプロピレンオキシドのみ)を滴下させ、滴下終了後140℃で2時間反応させた。その後、オートクレーブから反応組成物を取り出し、塩酸で中和してpH6〜7とし、含有する水分を除去するため減圧−0.095MPa(50mmHg)、100℃で1時間脱水した。さらに、脱水により生成した塩を除去するため、ろ過を行い、化合物b1、b2、b’1、b’2を得た。
以下の手順でパウダリーファンデーションを調製した。
(1) 成分(d)を100℃で加熱溶解して混合する。
(2) 成分(d)に成分(a)、(b)、(c)を加えてロールミルにて冷却しながら均一に分散する。
(3) 樹脂皿に90℃で充填する。
20名の女性(20〜40才)による使用感テストを行った。調製したパウダリーファンデーションを使用した際の(1)塗付時の延び広がり、(2)乾燥感のなさ、そして(3)水性クレンジング料による洗浄性について、パネラー各人が下記絶対評価にて0点〜3点の4段階に評価した。そして、評点の合計からAA〜Dの5段階に分類し、AA、AおよびBを合格とした。
AA : 評点の合計が50〜60点
A : 評点の合計が40〜49点
B : 評点の合計が30〜39点
C : 評点の合計が20〜29点
D : 評点の合計が20点未満
(絶対評価基準)
(評点):(評価)
3: 塗付時の延び広がりが極めて良好
2: 塗付時の延び広がりが良好
1: 塗付時の延び広がりがやや悪い
0: 塗付時の延び広がりが悪い
塗付8時間後の肌の乾燥感について下記の基準で評価した。
(絶対評価基準)
(評点):(評価)
3: 乾燥感が全く感じられない
2: 乾燥感がやや感じられる
1: 乾燥感が感じられる
0: 乾燥感が強く感じられる
市販のクレンジングウォーターをコットンに含浸させ、ファンデーションを拭き取った際の洗浄性について、下記の基準で評価した。
(評点):(評価)
3: ほぼ完全にファンデーションを除去できた
2: わずかにファンデーションの残留が確認された
1: はっきりとファンデーションの残留が確認された
0: ほとんどファンデーションを除去できなかった
上記の方法により身体洗浄剤を調製し、評価した。表3、表4および表5に処方および結果を示す。尚、全ての処方において100gスケールで調製した。尚、表5の評価欄に「−」と記載されているものは、調製直後に分離が確認された、又は製剤が固化しない又はまとまらないなどの不具合が確認されたので、評価を行わなかった。
比較例5、6では、成分(b)の代わりに、本発明の範囲外の成分(b´)を使用しているため、いずれらの特性が劣化していた。
比較例7では、成分(b)を含有していないため、水性クレンジング料による洗浄性において不十分であった。
比較例8、9、10では、それぞれ成分(a)、成分(c)、成分(d)の含量が発明の範囲を超えているため、安定な製剤を得ることができなかった。
Claims (1)
- 下記の成分(a)を0.1〜25質量%、成分(b)を0.01〜4質量%、成分(c)を25〜50質量%および成分(d)を30〜70質量%含有し、前記成分(b)の前記成分(a)に対する質量比((b)/(a))が1/200〜1/6であることを特徴とする、油性メイクアップ化粧料。
(a) 下記の式(1)で示されるポリアルキレンオキシド誘導体
Z−[O(A1O)m(EO)n−R1 ]p ・・・ (1)
(式(1)中、
Zは炭素数1〜6のアルコールからすべての水酸基を除いた残基であり、
pは前記アルコールの価数であって、1以上、6以下であり、
R1は炭素数1〜4のアルキル基であり、
A1Oは炭素数3〜4のオキシアルキレン基であり、
EOはオキシエチレン基であり、
前記ポリアルキレンオキシド誘導体における前記オキシアルキレン基A1Oの平均付加モル数p×mが1≦p×m≦70を満足しており、
前記ポリアルキレンオキシド誘導体における前記オキシエチレン基EOの平均付加モル数p×nが1≦p×n≦70を満足しており、
前記オキシアルキレン基A1Oの平均付加モル数と前記オキシエチレン基EOの平均付加モル数との合計に対する前記オキシエチレン基EOの平均付加モル数の割合n/(m+n)が0.15〜0.75である。)
(b) 下記の式(2)で示されるアルキレンオキシド誘導体
R2O−[(A2O)x(EO)y]−H ・・・ (2)
(式(2)中、
R2は炭素数1〜4のアルキル基であり、
A2Oは炭素数3のオキシアルキレン基であり、
EOはオキシエチレン基であり、
xは前記オキシアルキレン基A2Oの平均付加モル数であって、
1≦x≦40を満足しており、
yは前記オキシエチレン基EOの平均付加モル数であって、3≦y≦60を満足しており、
前記オキシアルキレン基A2Oの平均付加モル数と前記オキシエチレン基EOの平均付加モル数との合計に対する前記オキシエチレン基EOの割合x/(x+y)が0.35〜0.85であり、
前記オキシアルキレン基A2Oと前記オキシエチレン基EOとがランダム状に付加している。)
(c) 粉体
(d) 油剤
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