JP6847396B2 - 皮膚化粧料 - Google Patents

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本発明は、皮膚外用剤に関するものであり、詳しくは、塗付時にみずみずしい使用感が得られ、水性メイクアップ化粧料の肌への付着性ならびに化粧持ちを改善する皮膚化粧料に関する。
従来より、メイクアップ化粧料は、美しい肌や彩りや陰影のある印象的な目元、口元を創り上げることを目的として使用されるものである。その化粧効果を最大限に発揮させるためには皮膚上において均一で美しい化粧膜を形成させることが重要である。水中に粉体を分散した分散型水性化粧料や、粉体を含有する水中油型乳化化粧料などの水性メイクアップ化粧料は、みずみずしくなめらかな使用感で、肌への負担感の少ない化粧料剤型として若い世代を中心に人気が高い。
しかしながら、水性メイクアップ化粧料はみずみずしくなめらかな使用感に優れる反面、油性メイクアップ化粧料や油中水型メイクアップ化粧料に比較して肌への密着性に劣り、化粧膜の付着性や化粧持ちを高めることが難しい剤型であった。
かかる実情を鑑み、肌への密着性、化粧膜の付着性、化粧持ちの向上を目的とした水性メイクアップ化粧料が提案されてきた。例えば、特許文献1ではグリコシルトレハロース、ポリアクリル酸塩、粉体を配合したことを特徴とする水性メイクアップ化粧料が提案されている。
特開2008−273943号公報
しかし、特許文献1記載の水性メイクアップ化粧料では、化粧持ちはある程度改善させているものの、化粧膜の付着性において不十分であった。その他にも様々な提案がなされているが、油性メイクアップ化粧料を凌ぐ肌への密着性、化粧膜の付着性、化粧持ちを水性メイクアップ化粧料で実現することは困難であった。
本発明の課題は、塗付時にみずみずしい使用感が得られ、水性メイクアップ化粧料の肌への付着性ならびに化粧持ちを改善する皮膚化粧料を提供することである。
上記課題を解決するため、本発明者は水性メイクアップ化粧料そのものではなく、化粧下地に着目し、化粧下地をバインダーとして作用させることで、水性メイクアップ化粧料の肌への付着性ならびに化粧持ちを改善できるのではないかと考えた。本発明者による鋭意検討の結果、2種類のアルキレンオキシド誘導体と、水溶性増粘剤、および水を特定比率で組み合わせた皮膚化粧料が上記の課題を余すところなく解決することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、下記の成分(a)を0.1〜25質量%、成分(b)を0.01〜質量%、および成分(c)を0.01〜5質量%含有し、成分(b)の成分(a)に対する質量比((b)/(a))が1/200〜1/6であることを特徴とする、皮膚化粧料に係るものである。

(a): 下記の式(1)で示されるポリアルキレンオキシド誘導体。

Z−[O(AO)(EO)−R]p ・・・ (1)

(式(1)中、
Zは炭素数1〜6のアルコールからすべての水酸基を除いた残基であり、
pは前記アルコールの価数であって、1以上、6以下であり、
は炭素数1〜4のアルキル基であり、
Oは炭素数3〜4のオキシアルキレン基であり、
EOはオキシエチレン基であり、
前記誘導体における前記オキシアルキレン基AOの平均付加モル数p×mが1≦p×m≦70を満足しており、
前記誘導体における前記オキシエチレン基EOの平均付加モル数p×nが1≦p×n≦70を満足しており、
前記オキシアルキレン基AOの平均付加モル数と前記オキシエチレン基EOの平均付加モル数との合計に対する前記オキシエチレン基EOの平均付加モル数の割合n/(m+n)が0.15〜0.75である。)

(b) 下記の式(2)で示されるアルキレンオキシド誘導体

O−[(AO)(EO)]−H ・・・ (2)

(式(2)中、
は炭素数1〜4のアルキル基であり、
Oは炭素数3のオキシアルキレン基であり、
EOはオキシエチレン基であり、
xは前記オキシアルキレン基AOの平均付加モル数であって、
1≦x≦40を満足しており、
yは前記オキシエチレン基の平均付加モル数であって、3≦y≦60を満足しており、
前記オキシアルキレン基AOの平均付加モル数と前記オキシエチレン基EOの平均付加モル数との合計に対する前記オキシエチレン基EOの割合x/(x+y)が0.35〜0.85であり、
前記オキシアルキレン基AOと前記オキシエチレン基EOとがランダム状に付加している。)

(c) 水溶性増粘剤
(d) 水
本発明の皮膚化粧料によれば、塗付時にみずみずしい使用感が得られ、水性メイクアップ化粧料の肌への付着性ならびに化粧持ちを改善する。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の皮膚化粧料は、下記の成分(a)〜(d)を含有する。
[成分(a)]
本発明において一般式(1)で示されるポリアルキレンオキシド誘導体において、Zは炭素数1〜6のアルコール(Z(OH)p)から水酸基を除いた残基であり、pはアルコールの価数を示し、1〜6である。
前記アルコール(Z(OH)p)の炭素数が6を超える場合、塗付時のみずみずしさが損なわれるので、6以下とするが、 以下が更に好ましい。また、前記アルコール(Z(OH)p)の炭素数がゼロの場合、すなわち水素原子の場合は、水性メイクアップの付着性および化粧持ちが低下するので、1以上とする。また、前記アルコール(Z(OH)p)の価数pが6を超える場合、水性メイクアップの付着性および化粧持ちが低下するので、6以下とするが3以下とすることが更に好ましい。
前記アルコール(Z(OH)p)は、具体的には、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、エリスリトール、ペンタエリスリトール、キシリトール、トリメチロールプロパン、ソルビトール等のアルコールを示す。前記アルコール(Z(OH)p)は、好ましくはメタノール、エタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリンの残基であり、より好ましくはメタノール、エチレングリコール、プロピレングリコールである。
Oは炭素数3〜4のオキシアルキレン基であり、具体的にはオキシプロピレン基、オキシブチレン基、オキシトリメチレン基、オキシテトラメチレン基などが挙げられる。好ましくは、オキシプロピレン基、オキシブチレン基であり、より好ましくはオキシプロピレン基である。
mは、前記アルコールの一水酸基あたりのAOの平均付加モル数である。成分(a)全体としてのAOの平均付加モル数「p×m」は1〜70であり、好ましくは3〜50、より好ましくは5〜40である。「p×m」が70を超える場合、塗付時のみずみずしさが損なわれ、1未満の場合は水性メイクアップの付着性や化粧持ちが低下する。
nは前記アルコールの一水酸基あたりのEOの平均付加モル数である。成分(a)全体としてのEO付加モル数「p×n」は1〜70であり、好ましくは5〜60、より好ましくは10〜50である。「p×n」が70を超える場合、水性メイクアップの付着性ならびに化粧持ちが低下し、1未満の場合は塗付時のみずみずしさが損なわれる。
前記オキシアルキレン基AOの平均付加モル数と前記オキシエチレン基EOの平均付加モル数との合計に対する前記オキシエチレン基EOの平均付加モル数の割合「n/(m+n)」は、0.15〜0.75であり、好ましくは0.30〜0.72、より好ましくは0.45〜0.70である。この割合が0.75を超える場合は水性メイクアップの付着性ならびに化粧持ちが低下し、0.15未満では塗付時のみずみずしさが損なわれる。
OとEOとは、ブロック状に付加していてもランダム状に付加していてもよいが、ランダム状に付加することがより好ましい。
は炭素数1〜4のアルキル基である。Rの炭素数が5以上であると、親水性が低下し、塗付時のみずみずしさが損なわれる。このアルキル基としてはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基などが挙げられ、好ましくは、メチル基、エチル基である。
本発明の成分(a)は、公知の方法で製造することができる。例えば、水酸基を有している化合物にエチレンオキシドおよび炭素数3〜4のアルキレンオキシドを付加重合した後、ハロゲン化アルキルをアルカリ金属の存在下にエーテル反応させることによって得られる。
成分(a)、(b)、(c)および(d)の合計質量を100質量%としたとき、成分(a)の含有量は0.1〜25質量%であり、好ましくは0.5〜20質量%、より好ましくは1〜15質量%である。成分(a)の含有量が0.1質量%未満の場合、塗付時のみずみずしさが損なわれ、水性メイクアップの付着性が不十分である。また、成分(a)の含有量が25質量%を超える場合も水性メイクアップの付着性が悪くなる。
[成分(b)]
本発明において、一般式(2)で示されるアルキレンオキシド誘導体において、AOは炭素数3のオキシアルキレン基であり、具体的にはオキシプロピレン基、オキシトリメチレン基が挙げられ、好ましくは、オキシプロピレン基である。
xはAO基の平均付加モル数で1≦x≦40であり、好ましくは3≦m≦30、より好ましくは5≦m≦20である。xが40を超える場合は塗付時のみずみずしさが損なわれ、xが1未満の場合は水性メイクアップの付着性および化粧持ちが悪くなる。
yはオキシエチレン基の平均付加モル数で、3≦y≦60であり、好ましくは5≦y≦50、より好ましくは10≦y≦30である。yが60を超える場合は水性メイクアップの付着性ならびに化粧持ちが悪くなり、yが3未満の場合は塗付時のみずみずしさが損なわれる。
成分(b)におけるオキシアルキレン基AOの平均付加モル数と前記オキシエチレン基EOの平均付加モル数との合計に対する前記オキシエチレン基EOの割合x/(x+y)が0.35〜0.85であり、好ましくは0.45〜0.80、より好ましくは0.50〜0.70である。この割合が0.35未満の場合は、塗付時のみずみずしさが損なわれ、0.85を超える場合は水性メイクアップの付着性および化粧持ちが低下する。
オキシエチレン基EOとオキシプロピレン基AOとは、べたつきのなさの観点からランダム状に付加させる。
は炭素数1〜4のアルキル基である。Rの炭素数が5以上の場合には、親水性が低下し、塗付時のみずみずしさが低下する。アルキル基としてはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基などが挙げられる。好ましくは、メチル基、n−ブチル基である。
本発明の成分(b)は、公知の方法で製造することができる。例えば、水酸基を有している化合物にエチレンオキシドおよび炭素数3〜4のアルキレンオキシドを付加重合することで得られる。
成分(a)、(b)、(c)および(d)の合計質量を100質量%としたとき、成分(b)の含有量は0.01〜質量%であり、好ましくは0.03〜4質量%、より好ましくは0.05〜3質量%である。成分(b)の含有量が0.01質量%未満の場合は水性メイクアップの付着性ならびに化粧持ちが低下し、質量%を超える場合は化粧持ちが悪くなる。
[成分(c)]
本発明の成分(c)は、水溶性増粘剤であり、例えば、カラギーナン、キサンタンガム、デキストリン、メチルセルロース、ヒアルロン酸、キトサン等の天然多糖類;エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等の半合成多糖類;ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、カルボキシビニルポリマー、(アクリル酸/
アクリル酸アルキル(炭素数10〜30)コポリマー等の合成高分子が挙げられる。これらのうち、化粧持ちやべたつきのなさの観点から、キタンサンガム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシビニルポリマー、(アクリル酸/アクリル酸アルキル(炭素数10〜30)コポリマーが好ましい。
成分(a)、(b)、(c)および(d)の合計質量を100質量%としたとき、成分(c)の含有量は0.01〜5質量%であり、好ましくは0.05〜4質量%、より好ましくは0.1〜3質量%である。成分(c)の含有量が0.01質量%未満の場合水性メイクアップの付着性が低下し、5質量%を超える場合は化粧持ちが悪くなる。
[成分(d)]
本発明の成分(d)は水であり、化粧品や医薬品等で一般に使用されている水を使用することができる。例えば、イオン交換水や精製水などを使用することができる。
成分(d)の含有量は、100質量%から、成分(a)、(b)および(c)の合計含有量を引いた残部である。
[各成分の比率]
本発明において、組成物全量に占める成分(b)の成分(a)に対する質量比((b)/(a))は、1/200〜1/6であり、好ましくは1/150〜1/10、より好ましくは1/100〜1/20である。(b)/(a)が1/200未満の場合、水性メイクアップの付着性が不十分であり、(b)/(a)が1/6を超える場合、水性メイクアップの化粧持ちが悪くなる。
本発明の皮膚化粧料には、発明の効果を損なわない範囲でその他の成分を添加することができる。その他任意成分としては、アルコール類、多価アルコール、糖類、多糖類、アミノ酸、各種界面活性剤、有機塩、無機塩、pH調整剤、キレート剤、抗酸化剤、殺菌剤、血流促進剤、抗炎症剤、紫外線吸収剤、紫外線散乱剤、ビタミン類、色素、香料などを適宜配合することができる。
次に実施例により本発明を具体的に説明する。
まず、表1に示す各化合物を合成した。
Figure 0006847396
<化合物a1〜a2、化合物a’1、a’3、a’4の合成>
表1に示されるアルコールを1モルと、触媒として水酸化カリウムをアルキレンオキシド誘導体最終重量に対して0.1質量%をオートクレーブ中に仕込み、オートクレーブ中の空気を乾燥窒素で置換した後、攪拌しながら140℃で触媒を完全に溶解した。次に滴下装置により、エチレンオキシドp×nモルとプロピレンオキシドp×mモルの混合物を滴下させ、滴下終了後140℃で2時間反応させた。次に、p×2モルの水酸化カリウムを仕込み、オートクレーブ内を乾燥窒素で置換した後、塩化メチルp×3モルを温度80〜130℃で圧入し、5時間反応させた。その後、オートクレーブから反応組成物を取り出し、塩酸で中和してpH6〜7とし、含有する水分を除去するため減圧−0.095MPa(50mmHg)、100℃で1時間脱水した。さらに、脱水により生成した塩を除去するためろ過を行い、化合物a1、a2、a’1、a’3、a’4を得た。
これら化合物の水酸基価は全て0.1未満であり、ほぼ完全に水素原子がメチル基に変換されていることを確認した。
<化合物a3の合成>
プロピレングリコール(PG)を1モルと、触媒として水酸化カリウムをアルキレンオキシド誘導体最終重量に対して0.1質量%をオートクレーブ中に仕込み、オートクレーブ中の空気を乾燥窒素で置換した後、攪拌しながら140℃で触媒を完全に溶解した。次に滴下装置により、プロピレンオキシド41モルを滴下した。続いてエチレンオキシド36モルを滴下し、滴下終了後140℃で2時間反応させた。次に、4モルの水酸化カリウムを仕込み、オートクレーブ内を乾燥窒素で置換した後、塩化メチル6モルを温度80〜130℃で圧入し、5時間反応させた。その後、オートクレーブから反応組成物を取り出し、塩酸で中和してpH6〜7とし、含有する水分を除去するため減圧−0.095MPa(50mmHg)、100℃で1時間脱水した。さらに、脱水により生成した塩を除去するためろ過を行い、化合物a3を得た。
化合物a3の水酸基価は0.1未満であり、ほぼ完全に水素原子がメチル基に変換されていることを確認した。
<化合物a4の合成>
ペンタリット1モルと、触媒として水酸化カリウムをアルキレンオキシド誘導体最終重量に対して0.1質量%をオートクレーブ中に仕込み、オートクレーブ中の空気を乾燥窒素で置換した後、攪拌しながら140℃で触媒を完全に溶解した。次に滴下装置により、プロピレンオキシド15モルとエチレンオキシド50モルの混合物を滴下し、140℃で2時間反応させた。次に、8モルの水酸化カリウムを仕込み、オートクレーブ内を乾燥窒素で置換した後、塩化メチル10モルを温度80〜130℃で圧入し、5時間反応させた。その後、オートクレーブから反応組成物を取り出し、塩酸で中和してpH6〜7とし、含有する水分を除去するため減圧−0.095MPa(50mmHg)、100℃で1時間脱水した。さらに、脱水により生成した塩を除去するためろ過を行い、化合物a4を得た。
化合物a4の水酸基価は0.1未満であり、ほぼ完全に水素原子がメチル基に変換されていることを確認した。
<化合物a’2の合成>
エタノールを1モル(46g)と、触媒として水酸化カリウムを1.07g(アルキレンオキシド誘導体最終重量に対して0.1質量%)をオートクレーブに仕込み、オートクレーブ中の空気を乾燥窒素うで置換した後、攪拌しながら140℃で触媒を完全に溶解した。次に滴下装置より、エチレンオキシドを14モル(616g)とプロピレンオキシドを7モル(406g)の混合物を滴下させ、滴下終了後140℃で2時間反応させた。次に、水酸化カリウムを2モル(56.1g)と1−ブロモオクタデカンを5モル(1667g)を仕込み、オートクレーブ中を乾燥窒素で置換した後5時間反応させた。その後、オートクレーブから反応組成物を取り出し、塩酸で中和してpH6〜7とし、含有する水分を除去するために減圧−0.095MPa(50mmHg)、100℃で1時間脱水した。さらに、脱水により生成した塩を除去するためろ過を行い、化合物a’2を得た。
化合物a’2の水酸基価は0.08であり、ほぼ全ての水素原子がメチル基に変換されていることを確認した。
<化合物b1、b2、b’1、b’2の合成>
下記表2に示されるアルコールを1モルと、触媒として水酸化カリウムをアルキレンオキシド誘導体最終重量に対して0.1質量%をオートクレーブ中に仕込み、オートクレーブ中の空気を乾燥窒素で置換した後、攪拌しながら140℃で触媒を完全に溶解した。次に滴下装置により、エチレンオキシドxモルとプロピレンオキシドyモルの混合物(化合物b’1はエチレンオキシドのみ、化合物b’2はプロピレンオキシドのみ)を滴下させ、滴下終了後140℃で2時間反応させた。その後、オートクレーブから反応組成物を取り出し、塩酸で中和してpH6〜7とし、含有する水分を除去するため減圧−0.095MPa(50mmHg)、100℃で1時間脱水した。さらに、脱水により生成した塩を除去するためろ過を行い、化合物b1、b2、b’1、b’2を得た。
Figure 0006847396

<オールインワン美容液の調製方法>
(1) アルギニンを使用する場合は、予め10%水溶液を調製しておく。
(2) 成分(d)(イオン交換水)をディスパーミキサーで混合しながら、成分(c)を少しずつ添加して溶解する。
(3) 続いて成分(a)、成分(b)、その他成分を加え、均一になるまで攪拌する。
<評価方法>
専門パネラー20名による使用感テストを行った。調製したオールインワン美容液0.2gを手に取って前腕内側部に塗付してもらい、(1)塗付時のみずみずしさ、(2)水性メイクアップの付着性、(3)水性メイクアップの持続性について、パネラー各人が下記絶対評価にて0点〜3点の4段階に評価した。そして、評点の合計からAA〜Dの5段階に分類し、AA、AおよびBを合格とした。
<絶対評点の合計による最終評価>
AA : 評点の合計が50〜60点
A : 評点の合計が40〜49点
B : 評点の合計が30〜39点
C : 評点の合計が20〜29点
D : 評点の合計が20点未満
(1)塗付時のみずみずしさ
(絶対評価基準)
(評点):(評価)
3: 塗付時のみずみずしさが極めて良好
2: 塗付時のみずみずしさが良好
1: 塗付時のみずみずしさをあまり感じられない
0: 塗付時のみずみずしさを全く感じられない
(2)水性メイクアップの付着性
調製したオールインワン美容液を肌になじませた後、市販の水性メイクアップ化粧料を0.1g塗布し、肌への付着性を下記の基準で評価した。
(絶対評価基準)
(評点):(評価)
3: 水性メイクアップの付着性が極めて良好
2: 水性メイクアップの付着性が良好
1: 水性メイクアップの付着性があまり良くない
0: 水性メイクアップが全く付着しない
(3)水性メイクアップの持続性
上記のように塗付した水性メイクアップの6時間後の持続性について、下記の基準で評価した。
(絶対評価基準)
(評点):(評価)
3: 水性メイクアップの持続性が極めて良好であり、化粧膜がくずれていない
2: 水性メイクアップの持続性が良好であり、化粧膜がほとんどくずれていない
1: 水性メイクアップの持続性があまり良くなく、一部化粧膜がくずれている
0: 水性メイクアップの持続性が良くなく、化粧膜がほとんどくずれている
<実施例1〜6および比較例1〜12>
上記の方法によりオールインワン美容液を調製し、評価した。表3〜表5に処方および結果を示す。尚、全ての処方において100gスケールで調製した。
Figure 0006847396

Figure 0006847396
Figure 0006847396

実施例1〜6については、いずれの処方においても塗付時にみずみずしい使用感が得られ、水性メイクアップ化粧料の肌への付着性ならびに化粧持ちが良好であった。
一方、比較例1〜12については、十分な効果が得られなかった。
すなわち比較例1〜4では、本発明の成分(a)の範囲から外れた構造を有する比較成分(a´)を含有しているため、本発明の効果を同時に満たすことができなかった。比較例5、6では、本発明の成分(b)の範囲から外れた構造を有する比較成分(b´)を有しているため、本発明の効果を同時に満たすことはできなかった。
比較例7では成分(b)を含まないため、水性メイクアップの付着性において不十分であった。比較例8では、b/aが1/6を超えているため、水性メイクアップの持続性において不十分であった。比較例9では成分(a)と成分(b)の含有量がそれぞれ25質量%、5質量%を超えているため、全ての効果において不十分であった。
比較例10では成分(a)を含有しないため、塗付時のみずみずしさと水性メイクアップの持続性において不十分であった。比較例11では、成分(c)の含有量が6.0質量%と本発明の範囲より高く、比較例12では成分(c)の含有量が0質量%であるため、いずれも本発明の効果を同時に満たすことができなかった。

Claims (1)

  1. 下記の成分(a)を0.1〜25質量%、成分(b)を0.01〜質量%、および成分(c)を0.01〜5質量%含有し、成分(b)の成分(a)に対する質量比((b)/(a))が1/200〜1/6であることを特徴とする、皮膚化粧料。

    (a) 下記の式(1)で示されるポリアルキレンオキシド誘導体

    Z−[O(AO)(EO)−R]p ・・・ (1)

    (式(1)中、
    Zは炭素数1〜6のアルコールからすべての水酸基を除いた残基であり、
    pは前記アルコールの価数であって、1以上、6以下であり、
    は炭素数1〜4のアルキル基であり、
    Oは炭素数3〜4のオキシアルキレン基であり、
    EOはオキシエチレン基であり、
    前記誘導体における前記オキシアルキレン基AOの平均付加モル数p×mが1≦p×m≦70を満足しており、
    前記誘導体における前記オキシエチレン基EOの平均付加モル数p×nが1≦p×n≦70を満足しており、
    前記オキシアルキレン基AOの平均付加モル数と前記オキシエチレン基EOの平均付加モル数との合計に対する前記オキシエチレン基EOの平均付加モル数の割合n/(m+n)が0.15〜0.75である。)

    (b) 下記の式(2)で示されるアルキレンオキシド誘導体

    O−[(AO)(EO)]−H ・・・ (2)

    (式(2)中、
    は炭素数1〜4のアルキル基であり、
    Oは炭素数3のオキシアルキレン基であり、
    EOはオキシエチレン基であり、
    xは前記オキシアルキレン基AOの平均付加モル数であって、
    1≦x≦40を満足しており、
    yは前記オキシエチレン基の平均付加モル数であって、3≦y≦60を満足しており、
    前記オキシアルキレン基AOの平均付加モル数と前記オキシエチレン基EOの平均付加モル数との合計に対する前記オキシエチレン基EOの割合x/(x+y)が0.35〜0.85であり、
    前記オキシアルキレン基AOと前記オキシエチレン基EOとがランダム状に付加している。)

    (c) 水溶性増粘剤

    (d) 水
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