JP6905192B2 - 脂肪族二塩基酸ジエステルを含有してなる塩化ビニル系樹脂用可塑剤 - Google Patents
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また、近年、医療器具用途などにおいて、非フタル酸エステル系可塑剤としてシクロヘキサンジカルボン酸系可塑剤とアジピン酸系可塑剤とを特定の割合で用いる検討なども進められている(特許文献4)。
下記一般式(1)で示される脂肪族二塩基酸ジエステルを含有してなり、該ジエステルを構成するアルキル基が主として炭素数9のアルキル基から構成され、該アルキル基の全量に対する直鎖状のアルキル基の比率(モル比)が50〜100%であることを特徴とする塩化ビニル系樹脂用可塑剤。
前記アルキル基中の直鎖状のアルキル基の比率が、50〜99%である項1に記載の塩化ビニル系樹脂用可塑剤。
前記アルキル基中の直鎖状のアルキル基の比率が、55〜95%である項2に記載の塩化ビニル系樹脂用可塑剤。
前記アルキル基中の直鎖状のアルキル基の比率が、60〜95%である項3に記載の塩化ビニル系樹脂用可塑剤。
前記脂肪族二塩基酸ジエステルが、コハク酸ジエステル、グルタル酸ジエステル、アジピン酸ジエステル、ピメリン酸ジエステル、スベリン酸ジエステル、アゼライン酸ジエステル及びセバシン酸ジエステルからなる群より選ばれる少なくとも一種である、項1〜項4の何れかに記載の塩化ビニル系樹脂用可塑剤。
項1〜5のいずれかに記載の脂肪族二塩基酸ジエステルに加えて、更に1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジイソノニル、テレフタル酸ジ(2−エチルヘキシル)、トリメリット酸トリス(2−エチルヘキシル)、4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ビス(2−エチルヘキシル)及びアセチルクエン酸トリブチルからなる群より選ばれる少なくとも一種を含有してなる、塩化ビニル系樹脂用可塑剤。
項1〜5の何れかに記載の塩化ビニル系樹脂用可塑剤に使用するための二塩基酸ジエステルの製造方法であって、脂肪族二塩基酸若しくはその酸無水物、又はそのジメチルエステルと、炭素数9の飽和脂肪族アルコールを主成分とし、直鎖状の飽和脂肪族アルコールの占める比率(モル比)が50〜100%である飽和脂肪族アルコールの混合物とをエステル化反応又はエステル交換反応することを特徴とする脂肪族二塩基酸ジエステルの製造方法。
前記飽和脂肪族アルコールの混合物が、(1)1−オクテン、一酸化炭素と水素とのヒドロホルミル化反応による炭素数9のアルデヒドを製造する工程及び(2)炭素数9のアルデヒドを水素添加してアルコールに還元する工程を具備する方法により得られたものである項7に記載の製造方法。
塩化ビニル系樹脂と、項1〜項6の何れかに記載の塩化ビニル系樹脂用可塑剤又は項7若しくは項8に記載の製造方法により製造された脂肪族二塩基酸ジエステルを含有してなる塩化ビニル系樹脂用可塑剤を含んでなることを特徴とする塩化ビニル系樹脂組成物。
項9に記載の塩化ビニル系樹脂組成物を原料とする塩化ビニル系樹脂成形体。
食品包装材用または医療器具用である、項1〜6の何れかに記載の塩化ビニル系樹脂用可塑剤。
塩化ビニル系樹脂と項11に記載の塩化ビニル系樹脂用可塑剤を含有することを特徴とする食品包装材用又は医療器具用塩化ビニル系樹脂組成物。
項12に記載の塩化ビニル系樹脂組成物を原料とする食品包装材又は医療器具用塩化ビニル系樹脂成形体。
本発明の塩化ビニル系樹脂用可塑剤は、下記一般式(1)で示される特定の構造を有する脂肪族二塩基酸ジエステルを含有してなることを特徴とする。
上記エステル化反応又はエステル交換反応に用いられるアルコール成分は、炭素数9の飽和脂肪族アルコールを主成分とする飽和脂肪族アルコール混合物(以下、単に「アルコール混合物」という場合もある)からなり、該アルコール混合物中の含有量が、50〜100モル%、好ましくは50〜99モル%、より好ましくは55〜95モル%、さらに好ましくは60〜95モル%、特に好ましくは70〜90モル%の炭素数9の直鎖状の飽和脂肪族アルコールと、0〜50モル%、好ましくは1〜50モル%、より好ましくは5〜45モル%、さらに好ましくは5〜40モル%、特に好ましくは10〜30モル%の2−メチルオクタノール等の炭素数9の分岐鎖状の飽和脂肪族アルコールを含んでなる混合物である。上記炭素数9の直鎖状の飽和脂肪族アルコールの含有量が50モル%未満では、耐寒性及び耐熱性が劣り、柔軟性が低下する傾向が認められ、一方、100モル%でも使用可能であるが、99モル%を超えると、使用用途や条件によっては耐ブリード性の低下を招く懸念があり、更にアルコールが高価となり経済的にも不利となり得ることから、99モル%以下であることが推奨される。なお、当該飽和脂肪族アルコールは、前記一般式(1)で示される脂肪族二塩基酸ジエステルを構成するアルキル基となる原料アルコールであり、即ち前記説明は該アルキル基の説明と同義となる。また、上記「主成分」とは、上記脂肪族アルコールの混合物を構成する成分の中で最も高い比率で存在する成分を意味し、本発明では、具体的には、その占める比率が60モル%以上、好ましくは70モル%以上、より好ましくは80モル%以上である。
上記エステル化反応又はエステル交換反応に用いられる酸成分は、下記一般式(2)で示される脂肪族二塩基酸又はその酸無水物である。
具体的には、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸及びセバシン酸であり、一種で用いても良く、又は二種以上の混合物で用いても良い。特に好ましくは、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸である。また、反応効率等を考慮した場合、酸無水物で用いることも有効である。
上記アルコール成分と酸成分とのエステル化反応を行うに際し、該アルコール成分は、例えば、酸成分1モルに対して、好ましくは2.00モル〜5.00モル、より好ましくは2.00モル〜3.00モル、特に2.02モル〜2.50モルを使用することが推奨される。
本発明に係るエステル交換反応とは、上記アルコール成分と酸成分である脂肪族二塩基酸ジアルキルとのエステル交換反応を意味し、そのエステル交換反応を行うに際し、該アルコール成分は、例えば、酸成分1モルに対して、好ましくは2.00モル〜5.00モル、より好ましくは2.01モル〜3.00モル、特に2.02モル〜2.50モルを使用することが推奨される。
<塩化ビニル系樹脂組成物>
本発明の塩化ビニル系樹脂組成物は、上述した本エステルを可塑剤として、単独で、または他の可塑剤と併用して塩化ビニル系樹脂に配合することにより得られる。
本発明で用いられる塩化ビニル系樹脂は、塩化ビニルあるいは塩化ビニリデンの単独重合体及び塩化ビニルあるいは塩化ビニリデンの共重合体であり、その製造方法は、従来公知の重合方法で行われ、汎用塩化ビニル樹脂の場合、油溶性重合触媒の存在下に懸濁重合する方法が挙げられ、また、塩化ビニルペースト樹脂では水性媒体中で水溶性重合触媒の存在下に乳化重合する方法が挙げられる。これらの塩化ビニル系樹脂の重合度は、通常300〜5000であり、好ましくは400〜3500、さらに好ましくは700〜3000である。この重合度が低すぎると耐熱性等が低下し、高すぎると成形加工性が低下する傾向がある。
塩化ビニル系樹脂組成物における本エステルを含む塩化ビニル系樹脂用可塑剤全体の含有量としては、その用途に応じて適宜選択されるが、通常、塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、1〜100重量部であり、好ましくは5〜50重量部である。より具体的には、例えば、硬質〜半硬質用途では、1〜20重量部、好ましくは5〜20重量部であり、軟質用途では、20〜100重量部、好ましくは30〜50重量部であることが推奨される。1重量部未満では所定の可塑化効果が得られにくく、100重量部を越えて配合した場合には、成形品表面へのブリードの懸念があり、いずれの場合も好ましくない。但し、上記の塩化ビニル系樹脂組成物に対して充填剤などを添加する場合は、充填剤自身が吸油するために上記の範囲を超えて当該可塑剤を配合することができる。例えば、塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、充填剤として炭酸カルシウムを100重量部配合した場合には、当該可塑剤を1〜500重量部程度配合することができる。
本発明に係る塩化ビニル系樹脂組成物(配合粉状やペレット状)を、真空成型、圧縮成形、押出成形、射出成形、カレンダー成形、プレス成形、ブロー成形、粉体成形等の従来公知の方法を用いて溶融成形加工することにより、所望の形状に成形することができる。
本発明の実施例及び比較例で用いる可塑剤中のアルキル基中の直鎖状アルキル基の比率は、その製造に用いた原料アルコール中の組成をガスクロマトグラフィー(以下GCと略記)によって測定し、その結果を可塑剤中のアルキル基中の直鎖状アルキル基の比率とした。前記GCによる原料アルコールの測定方法は次のとおりである。
《GCの測定条件》
機種: ガスクロマトグラフ GC−17A( 島津製作所製)
検出器: FID
カラム: キャピラリーカラム DB−130m
カラム温度: 60℃ から290℃まで昇温。昇温速度=13℃/分
キャリアガス: ヘリウム
試料: 50%アセトン溶液
注入量: 1 μ l
定量: 1−ヘキサノールを内部標準物質として用い定量した。
前記内部標準物質の選定に当たっては、原料のアルコール成分に1−ヘキサノールがGCで検出限界以下であったことを予め確認した。
なお、上述のエステル化反応及びエステル交換反応において、本発明の範囲内では原料アルコールの構造による反応性に差異はなく、用いた原料アルコール中の組成比と本エステル中のアルキル基の組成比に差異がないことは、予め確認している。
(2)エステルの物性評価
下記の製造例で得られたエステルは次の方法で分析を行った。
エステル価:JIS K 0070(1992)に準拠して測定した。
酸価:JIS K 0070(1992)に準拠して測定した。
色数:JIS K 0071−1(Hazen)(1998)に準拠して測定した。
塩化ビニル樹脂(ストレート、重合度1050、商品名「Zest1000Z」、新第一塩ビ(株)製)100重量部に、安定剤としてカルシウムステアレート(ナカライテスク(株)製)及びジンクステアレート(ナカライテスク(株)製)を各々0.3及び0.2重量部を配合し、モルタルミキサーで攪拌混合した後、可塑剤50重量部を加え、均一になるまでハンドリング混合し塩化ビニル樹脂組成物とした。この樹脂組成物を5×12インチの二本ロールを用いて160〜166℃で4分間溶融混練しロールシートを作成した。続いて162〜168℃×10分間プレス成形を行い、厚さ約1mmのプレスシートを作製した。
(4)引張特性:JIS K 6723(1995)に準拠し、プレスシートの100%モジュラス、破断強度、破断伸びを測定した。100%モジュラスの値が小さいほど柔軟性が良好であることを示す。
a)揮発減量:ギヤーオーブン中、ロールシートを170℃で60分、120分加熱した後のロールシートの重量変化を測定し、重量減少率(%)を算出した。数値が少ないほど、耐熱性が高い。
重量減少率(%)=((試験前の重量―試験後の重量)/試験前の重量)×100
b)シート着色 :ギヤーオーブン中、ロールシートを170℃で30分、60分間加熱した後の着色度の強弱を目視により4段階で評価した。
◎:着色なし
○:若干着色する
△:着色する
×:着色が強い
作成したシートを5cm×7.5cmに切断し、容量225mlのマヨネーズ瓶に円柱状に丸めて入れた後、蓋をして100℃のオーブンで30分間加熱した後、マヨネーズ瓶中の臭気を男女各3名による官能試験で評価した。臭気が気になる者の人数により、以下の基準で評価した。
○ : 0人
△ : 1〜3人
× : 4人以上
温度計、デカンター、攪拌羽、還流冷却管を備えた2L四ツ口フラスコに、アジピン酸73.1g(0.5モル)、炭素数9の直鎖状の飽和脂肪族アルコールを88.5モル%と炭素数9の分岐鎖状の飽和脂肪族アルコールを11.1モル%含む飽和脂肪族アルコール混合物(シェルケミカルズ社製、製品名:リネボール9)173g(1.2モル)、及びエステル化触媒としてテトライソプロピルチタネート0.1gを加え、反応温度を200℃としてエステル化反応を実施した。減圧下アルコールを還流させて生成水を系外へ除去しながら、反応溶液の酸価が0.5mgKOH/gになるまで反応を行った。反応終了後、未反応アルコールを減圧下で系外へ留去した後、常法に従って中和、水洗、脱水して目的とする脂肪族二塩基酸ジエステル(以下、「エステル1」という。)179gを得た。
得られたエステル1は、エステル価:285mgKOH/g、酸価:0.01mgKOH/g、色数:15であった。
製造例1の飽和脂肪族アルコール混合物(シェルケミカルズ社製、製品名:リネボール9)173gの代わりに炭素数9の直鎖状の飽和脂肪族アルコールを95.3モル%と炭素数9の分岐鎖状の飽和脂肪族アルコールを4.7モル%とを含む飽和脂肪族アルコール混合物173g(1.2モル)を加えた以外は製造例1と同様に実施して、本発明の脂肪族二塩基酸ジエステル(以下、「エステル2」という。)181gを得た。
得られたエステル2は、エステル価:280mgKOH/g、酸価:0.04mgKOH/g、色数:10であった。
製造例1の飽和脂肪族アルコール混合物(シェルケミカルズ社製、製品名:リネボール9)173gの代わりに炭素数9の直鎖状の飽和脂肪族アルコールを70.3モル%と炭素数9の分岐鎖状の飽和脂肪族アルコールを29.7モル%とを含む飽和脂肪族アルコール混合物173g(1.2モル)を加えた以外は製造例1と同様に実施して、本発明の脂肪族二塩基酸ジエステル(以下、「エステル3」という。)180gを得た。
得られたエステル3は、エステル価:285mgKOH/g、酸価:0.03mgKOH/g、色数:10であった。
製造例1の飽和脂肪族アルコール混合物(シェルケミカルズ社製、製品名:リネボール9)173gの代わりに炭素数9の直鎖状の飽和脂肪族アルコールを50.4モル%と炭素数9の分岐鎖状の飽和脂肪族アルコールを49.6モル%とを含む飽和脂肪族アルコール混合物173g(1.2モル)を加えた以外は製造例1と同様に実施して、本発明の脂肪族二塩基酸ジエスエル(以下、「エステル4」という。)178gを得た。
得られたエステル4は、エステル価:285mgKOH/g、酸価:0.03mgKOH/g、色数:10であった。
アジピン酸73.1gの代わりにコハク酸59.0g(0.5モル)を加えた以外は製造例1と同様に実施して、本発明の脂肪族二塩基酸ジエステル(以下、「エステル5」という。)167gを得た。
得られたエステル5は、エステル価:300mgKOH/g、酸価:0.04mgKOH/g、色数:10であった。
アジピン酸73.1gの代わりにセバシン酸101g(0.5モル)を加えた以外は製造例1と同様に実施して、本発明の脂肪族二塩基酸ジエステル(以下、「エステル6」という。)205gを得た。
得られたエステル6は、エステル価:244mgKOH/g、酸価:0.04mgKOH/g、色数:10であった。
アジピン酸73.1gの代わりにコハク酸59.0gを、製造例1の飽和脂肪族アルコール混合物(シェルケミカルズ社製、製品名:リネボール9)173gの代わりに2−エチルヘキサノール156g(1.2モル)を加えた以外は製造例1と同様に実施して、本発明範囲外の脂肪族二塩基酸ジエステル(以下、「エステル7」という。)154gを得た。
得られたエステル7は、エステル価:325mgKOH/g、酸価:0.03mgKOH/g、色数:10であった。
製造例1で得られたエステル1を用いて、塩化ビニルシートを作製し、得られた塩化ビニルシートを用いて物性評価として引張特性、耐寒性及び耐熱性の評価を行い、更に上述のパネラーによる臭気判定評価を行った。得られた結果を表1に示した。
製造例1で得られたエステル1の代わりに製造例2で得られたエステル2を用いた以外は実施例1と同様にして、塩化ビニルシートを作製し、得られた塩化ビニルシートを用いて物性評価として引張特性、耐寒性及び耐熱性の評価を行い、更に上述のパネラーによる臭気判定評価を行った。得られた結果を表1に示した。
製造例1で得られたエステル1の代わりに製造例3で得られたエステル3を用いた以外は実施例1と同様に実施して、塩化ビニルシートを作製し、得られた塩化ビニルシートを用いて物性評価として引張特性、耐寒性及び耐熱性の評価を行い、更に上述のパネラーによる臭気判定評価を行った。得られた結果を表1に示した。
製造例1で得られたエステル1の代わりに製造例4で得られたエステル4を用いた以外は実施例1と同様に実施して、塩化ビニルシートを作製し、得られた塩化ビニルシートを用いて物性評価として引張特性、耐寒性及び耐熱性の評価を行い、更に上述のパネラーによる臭気判定評価を行った。得られた結果を表1に示した。
製造例1で得られたエステル1の代わりに製造例5で得られたエステル5を用いた以外は実施例1と同様に実施して、塩化ビニルシートを作製し、得られた塩化ビニルシートを用いて物性評価として引張特性、耐寒性及び耐熱性の評価を行い、更に上述のパネラーによる臭気判定評価を行った。得られた結果を表1に示した。
製造例1で得られたエステル1の代わりに製造例6で得られたエステル6を用いた以外は実施例1と同様に実施して、塩化ビニルシートを作製し、得られた塩化ビニルシートを用いて物性評価として引張特性、耐寒性及び耐熱性の評価を行い、更に上述のパネラーによる臭気判定評価を行った。得られた結果を表1に示した。
製造例1で得られたエステル1の代わりに市販のアジピン酸ジ2-エチルヘキシル(DOA)を用いた以外は実施例1と同様に実施して、塩化ビニルシートを作製し、得られた塩化ビニルシートを用いて物性評価として引張特性、耐寒性及び耐熱性の評価を行い、更に上述のパネラーによる臭気判定評価を行った。得られた結果を表1に示した。
製造例1で得られたエステル1の代わりに市販のアジピン酸ジイソノニル(DINA)を用いた以外は実施例1と同様に実施して、塩化ビニルシートを作製し、得られた塩化ビニルシートを用いて物性評価として引張特性、耐寒性及び耐熱性の評価を行い、更に上述のパネラーによる臭気判定評価を行った。得られた結果を表1に示した。
製造例1で得られたエステル1の代わりに市販のアジピン酸ジイソデシル(DIDA)を用いた以外は実施例1と同様に実施して、塩化ビニルシートを作製し、得られた塩化ビニルシートを用いて物性評価として引張特性、耐寒性及び耐熱性の評価を行い、更に上述のパネラーによる臭気判定評価を行った。得られた結果を表1に示した。
製造例1で得られたエステル1の代わりに製造例7で得られたエステル7を用いた以外は実施例1と同様に実施して、塩化ビニルシートを作製し、得られた塩化ビニルシートを用いて物性評価として引張特性、耐寒性及び耐熱性の評価を行い、更に上述のパネラーによる臭気判定評価を行った。得られた結果を表1に示した。
製造例1で得られたエステル1の代わりに市販のセバシン酸ジ2-エチルヘキシル(DOS)を用いた以外は実施例1と同様に実施して、塩化ビニルシートを作製し、得られた塩化ビニルシートを用いて物性評価として引張特性、耐寒性及び耐熱性の評価を行い、更に上述のパネラーによる臭気判定評価を行った。得られた結果を表1に示した。
Claims (4)
- 前記脂肪族二塩基酸ジエステルが、コハク酸ジエステル、グルタル酸ジエステル、アジピン酸ジエステル、ピメリン酸ジエステル、スベリン酸ジエステル、アゼライン酸ジエステル及びセバシン酸ジエステルからなる群より選ばれる少なくとも一種である、請求項1に記載の塩化ビニル系樹脂用可塑剤。
- 塩化ビニル系樹脂と、請求項1又は2の何れかに記載の塩化ビニル系樹脂用可塑剤を含んでなることを特徴とする塩化ビニル系樹脂組成物。
- 請求項3に記載の塩化ビニル系樹脂組成物を原料とする塩化ビニル系樹脂成形体。
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