JP6905057B2 - 高分子化合物の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、高分子化合物の製造方法に関する。
チオフェン環を含む高分子化合物は、有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)、光電変換素子、有機薄膜トランジスタ等の電子素子が具備する機能層の材料として有用であることから、種々の研究が進められている。
高分子化合物の製造方法として、パラジウム触媒の存在下、ボロン酸又はボロン酸エステルを有する芳香族化合物を、ハロゲン原子を置換基として有する芳香族化合物と反応させる、Suzukiカップリングによる製造方法が知られている(特許文献1、2、非特許文献1、2)。
国際公開第2003/048225号 特開2007−51289号公報
Ha Tran Nguyen,et al.,J polym Res(2014)21:552 Irina Welterlich, et al.,Macromolecules,2012,45,4511−4519
チオフェン環を含む高分子化合物が有するπ共役系の長さは、かかる高分子化合物を電子素子の機能層材料として使用した場合に、電気的な特性に影響を与え得る。したがって、π共役系が長く伸びた、分子量の大きい高分子化合物が得られる製造方法が求められている。
しかし、チオフェン環を含む基質を用いて、カップリング反応によりチオフェン環を含む高分子化合物を製造する従来の製造方法では、重量平均分子量が大きい高分子化合物を得ることは困難であった。
本発明は、チオフェン環を含む、重量平均分子量が大きい高分子化合物が得られる製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、カップリング反応を所定の条件で行うことにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。すなわち、本発明は下記の[1]〜[15]を提供する。
[1] 下記式(1)で表される繰り返し単位を含む高分子化合物の製造方法であって、
下記式(2)で表される化合物及び下記式(3)で表される化合物を、パラジウム触媒及び塩基を含む反応溶媒中で反応させる工程を含み、
前記反応溶媒が、
少なくとも1種の炭化水素溶媒である第1の溶媒、
少なくとも1個の炭素原子、少なくとも1個の水素原子、及び少なくとも1個の酸素原子のみからなる少なくとも1種の有機溶媒である第2の溶媒、並びに
水を含み、
前記第1の溶媒の体積、前記第2の溶媒の体積、及び前記水の体積の合計に対する水の体積比率が、10体積%を超え100体積%未満である、高分子化合物の製造方法。
Figure 0006905057
(式(1)中、
Arは、2価の芳香族炭化水素基又は2価の芳香族複素環基を表し、
Arは、少なくとも1つのチオフェン環を含む2価の芳香族複素環基を表す。)
Figure 0006905057
(式(2)中、
及びXは、それぞれ独立して、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子を表し、
Arは、2価の芳香族炭化水素基又は2価の芳香族複素環基を表す。)
Figure 0006905057
(式(3)中、
及びYは、それぞれ独立して、1個のホウ素原子と少なくとも2個の酸素原子を含む1価の基を表し、
Arは、少なくとも1つのチオフェン環を含む2価の芳香族複素環基を表す。)
[2] 前記第2の溶媒が、水と混和しない溶媒である、[1]に記載の高分子化合物の製造方法。
[3] 前記第2の溶媒が、水と混和する溶媒である、[1]に記載の高分子化合物の製造方法。
[4] 前記第2の溶媒が、アルコール溶媒、ケトン溶媒、及びエーテル溶媒からなる群から選択される1種以上である、[1]〜[3]のいずれか1つに記載の高分子化合物の製造方法。
[5] 前記第1の溶媒の体積、前記第2の溶媒の体積、及び前記水の体積の合計に対する前記水の体積比率が、25体積%を超え100体積%未満である、[1]〜[4]のいずれか1つに記載の高分子化合物の製造方法。
[6] 前記第1の溶媒の体積、前記第2の溶媒の体積、及び前記水の体積の合計に対する前記水の体積比率が、35体積%を超え100体積%未満である、[1]〜[5]のいずれか1つに記載の高分子化合物の製造方法。
[7] 前記第1の溶媒の体積、前記第2の溶媒の体積、及び前記水の体積の合計に対する前記水の体積比率が、50体積%以上100体積%未満である、[1]〜[6]のいずれか1つに記載の高分子化合物の製造方法。
[8] 前記第1の溶媒の体積、前記第2の溶媒の体積、及び前記水の体積の合計に対する水の体積比率が、50体積%を超え100体積%未満である、[1]〜[7]のいずれか1つに記載の高分子化合物の製造方法。
[9] Arが、下記式(B−3)で表される2価の基である、[1]〜[8]のいずれか1つに記載の高分子化合物の製造方法。
Figure 0006905057
(式(B−3)中、
Z’は、下記式(Z’−1)〜(Z’−3)のうちのいずれか1つで表される基である。
Figure 0006905057
(式(Z’−1)〜(Z’−3)中、Rは、それぞれ独立して、水素原子又は置換基を表す。))
[10] Arが、少なくとも2つのチオフェン環を含む2価の芳香族複素環基である、[1]〜[8]のいずれか1つに記載の高分子化合物の製造方法。
[11] Arが、下記式(B−1)で表される2価の基又は下記式(B−2)で表される2価の基である、[1]〜[8]及び[10]のいずれか1つに記載の高分子化合物の製造方法。
Figure 0006905057
(式(B−1)中、
Zは、下記式(Z−1)〜(Z−8)のうちのいずれか1つで表される基である。
Figure 0006905057
(式(Z−1)〜(Z−8)中、Rは、それぞれ独立して、水素原子又は置換基を表す。))
Figure 0006905057
(式(B−2)中、
Rは、それぞれ独立して、水素原子又は置換基を表し、
pは、0又は1を表し、
及びWは、それぞれ独立して、炭素原子又は硫黄原子を表す。ただし、Wが炭素原子の場合Wは硫黄原子であり、Wが硫黄原子の場合Wは炭素原子である。)
[12] Arが、上記式(B−1)で表される2価の基である、[11]に記載の高分子化合物の製造方法。
[13] 前記第1の溶媒が、トルエン、キシレン、トリメチルベンゼン、デカリン、テトラリン、インダン、ナフタレン、及びメチルナフタレンからなる群から選択される1種以上である、[1]〜[12]のいずれか1つに記載の高分子化合物の製造方法。
[14] 前記塩基が、アルカリ金属の炭酸塩、硫酸塩、及びリン酸塩、並びにアルカリ土類金属の炭酸塩、硫酸塩、及びリン酸塩からなる群から選択される1種以上である、[1]〜[13]のいずれか1つに記載の高分子化合物の製造方法。
[15] Y及びYが、それぞれ独立して、式:−B(−O−Rで表される基(式中、2つのRは、それぞれ独立して、ヒドロキシ基を有していてもよい1価の炭化水素基を表し、2つのRは、互いに連結して2価の基を形成していてもよい。)である、[1]〜[14]のいずれか1つに記載の高分子化合物の製造方法。
また、本発明は、下記[2−1]〜[2−2]の態様であってもよい。
[2−1] 式(2)で表される化合物として「4,7−ジブロモ−5,6−ジフルオロ−2,1,3−ベンゾチアジアゾール」及び式(3)で表される化合物として「2,2’−(5,5−ビス(3,7−ジメチルオクチル)−5H−ジチエノ[3,2−b:2’,3’−d]ピラン−2,7−ジイル)ビス(5−メチル−1,3,2−ジオキサボリナン−5−メタノール)」を、パラジウム触媒として「クロロメチル(トリ−tert-ブチルホスフィン)パラジウム(II)」及び塩基としてリン酸カリウムを含む反応溶媒中で反応させる工程を含み、
前記反応溶媒が、
第1の溶媒としてメシチレン、
第2の溶媒としてテトラヒドロフラン、及び
水を含み、
メシチレンの体積、テトラヒドロフランの体積、及び水の体積の合計に対するメシチレン、テトラヒドロフラン、及び水の体積比率が、それぞれ15体積%、35体積%、及び50体積%である場合を除く、[1]〜[15]のいずれか1つに記載の高分子化合物の製造方法。
[2−2] 式(2)で表される化合物として「4,7−ジブロモ−5,6−ジフルオロ−2,1,3−ベンゾチアジアゾール 3.0mmol」及び式(3)で表される化合物として「2,2’−(5,5−ビス(3,7−ジメチルオクチル)−5H−ジチエノ[3,2−b:2’,3’−d]ピラン−2,7−ジイル)ビス(5−メチル−1,3,2−ジオキサボリナン−5−メタノール) 3.0mmol」を、パラジウム触媒として「クロロメチル(トリ−tert-ブチルホスフィン)パラジウム(II) 9.0μmol」及び塩基として「3Mリン酸カリウム水溶液 10mL」を含む反応溶媒中で反応させる工程を含み、
前記反応溶媒が、
第1の溶媒としてメシチレン 30mL、
第2の溶媒としてテトラヒドロフラン 70mL、及び
水 100mLを含み、
メシチレンの体積、テトラヒドロフランの体積、及び水の体積の合計に対する水の体積比率が、50体積%である場合を除く、[1]〜[15]のいずれか1つに記載の高分子化合物の製造方法。
本発明は、チオフェン環を含む、重量平均分子量が大きい高分子化合物が得られる製造方法を提供できる。
以下、本発明について実施形態及び例示物を示して詳細に説明する。ただし、本発明は以下に説明する実施形態及び例示物に限定されるものではなく、請求の範囲及びその均等の範囲を逸脱しない範囲において任意に変更して実施してもよい。
[1.共通する用語の説明]
以下の説明において、特記しない限り、各用語は以下の意味である。
用語「高分子化合物」は、分子量分布を有し、ポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)が1000以上である重合体を意味する。
用語「芳香族炭化水素」は、単環構造の芳香族炭化水素、縮合環構造の芳香族炭化水素、並びに単環構造の芳香族炭化水素及び縮合環構造の芳香族炭化水素からなる群から選択される2つ以上が直接的に結合されるか、又はヘテロ原子若しくはカルボニル基(−CO−)を介して間接的に結合されることにより形成される化合物を含む。芳香族炭化水素を間接的に結合させるヘテロ原子に残りの結合手がある場合は、ヘテロ原子は、例えば置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基と結合している。
単環構造の芳香族炭化水素としては、例えばベンゼンが挙げられる。縮合環構造の芳香族炭化水素としては、例えばナフタレン、アントラセン、及びフルオレンが挙げられる。単環構造の芳香族炭化水素及び縮合環構造の芳香族炭化水素からなる群から選択される2つ以上が直接的に結合されるか、又はヘテロ原子若しくはカルボニル基(−CO−)を介して間接的に結合されることにより形成される化合物としては、例えばビフェニルが挙げられる。
芳香族炭化水素の炭素原子数は、通常6〜60である。
芳香族炭化水素は、置換基を有していてもよい。芳香族炭化水素が有していてもよい置換基としては、例えば、ハロゲン原子、アルキル基、アルキルオキシ基、及びアルキルチオ基が挙げられる。これらの置換基はさらに置換基を有していてもよい。
用語「複素環式化合物」は、環式構造を有する有機化合物のうち、環を構成する原子が炭素原子だけでなく、酸素原子、硫黄原子、窒素原子、リン原子、ホウ素原子、ヒ素原子等のヘテロ原子を含む化合物を意味する。
複素環式化合物は、単環構造の複素環式化合物、縮合環構造の複素環式化合物、並びに単環構造の複素環式化合物及び縮合環構造の複素環式化合物からなる群から選択される2つ以上が直接的に結合されるか、又はヘテロ原子若しくはカルボニル基を介して間接的に結合されることにより形成される化合物を含む。複素環式化合物を間接的に結合させるヘテロ原子に残りの結合手がある場合、ヘテロ原子は、例えば、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基と結合している。
縮合環構造の複素環式化合物に含まれる環は、2つ以上の複素環の縮合環であってもよいし、1つ以上の複素環と1つ以上の炭素環との縮合環であってもよい。
複素環式化合物の炭素原子数は、通常4〜20である。
複素環式化合物としては、例えば、フラン、チオフェン、ピロール、ピロリン、ピロリジン、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、イミダゾリン、イミダゾリジン、ピラゾール、ピラゾリン、プラゾリジン、フラザン、トリアゾール、チアジアゾール、オキサジアゾール、テトラゾール、ピラン、ピリジン、ピペリジン、チオピラン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、ピペラジン、モルホリン、トリアジン、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、ベンゾチオフェン、インドール、イソインドール、インドリジン、インドリン、イソインドリン、クロメン、クロマン、イソクロマン、ベンゾピラン、キノリン、イソキノリン、キノリジン、ベンゾイミダゾール、ベンゾチアゾール、インダゾール、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、キナゾリジン、シンノリン、フタラジン、プリン、プテリジン、カルバゾール、キサンテン、フェナントリジン、アクリジン、β-カルボリン、ペリミジン、フェナントロリン、チアントレン、フェノキサチイン、フェノキサジン、フェノチアジン、及びフェナジンが挙げられる。
複素環式化合物は、置換基を有していてもよい。複素環式化合物が有していてもよい置換基としては、例えば、ハロゲン原子、アルキル基、アルキルオキシ基、及びアルキルチオ基が挙げられる。これらの置換基はさらに置換基を有していてもよい。
用語「芳香族複素環式化合物」は、芳香環を含む複素環式化合物を意味する。芳香族複素環式化合物は、単環構造の芳香族複素環式化合物、縮合環構造の芳香族複素環式化合物、単環構造の芳香族複素環式化合物及び縮合環構造の芳香族複素環式化合物からなる群から選択される2つ以上が直接的に結合されるか、又はヘテロ原子若しくはカルボニル基を介して間接的に結合されることにより形成される化合物、並びに、1つ以上の単環構造及び/又は縮合環構造の芳香族複素環式化合物と1つ以上の単環構造及び/又は縮合環構造の芳香族炭化水素とが、直接的に結合されるか、又はヘテロ原子若しくはカルボニル基を介して間接的に結合されることにより形成される化合物を含む。芳香族複素環式化合物を間接的に結合させるヘテロ原子に残りの結合手がある場合、ヘテロ原子は、例えば、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基と結合している。
縮合環構造の芳香族複素環式化合物に含まれる環は、2つ以上の芳香族複素環の縮合環であってもよいし、1つ以上の複素環と1つ以上の芳香族炭素環との縮合環であってもよい。
芳香族複素環式化合物の炭素原子数は、通常4〜20である。
芳香族複素環式化合物は、置換基を有していてもよい。
芳香族複素環式化合物が有していてもよい置換基としては、例えば、ハロゲン原子、アルキル基、アルキルオキシ基、及びアルキルチオ基が挙げられる。これらの置換基はさらに置換基を有していてもよい。
用語「置換基」は、1価の基を意味し、ハロゲン原子を包含する。
置換基としては、例えば、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルキルオキシ基、シクロアルキルオキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールシクロアルキル基、アリールアルキルオキシ基、アリールシクロアルキルオキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールシクロアルキルチオ基、アシル基、アシルオキシ基、アミド基、酸イミド基、アミノ基、置換アミノ基、炭素原子−窒素原子二重結合を有する基、置換シリル基、置換シリルオキシ基、置換シリルチオ基、置換シリルアミノ基、1価の複素環基、複素環オキシ基、複素環チオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、カルボキシ基、及びシアノ基が挙げられる。これらの置換基は、さらに置換基を有していてもよい。
置換基としてのハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、及びヨウ素原子が挙げられる。置換基としてのハロゲン原子は、好ましくはフッ素原子である。
アルキル基は、直鎖状であってもよいし、分岐状であってもよい。
アルキル基の炭素原子数は、通常1〜30である。
アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、2,2−ジメチルプロピル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−ヘプチル基、2−メチルペンチル基、n−オクチル基、3,7−ジメチルオクチル基、2−エチルヘキシル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、n−ノナデシル基、及びn−イコシル基が挙げられる。
アルキル基は、さらに置換基を有していてもよい。アルキル基は、例えば、置換基であるフッ素原子で置換されたアルキル基であってもよい。
フッ素原子で置換されたアルキル基としては、例えば、2,2,2−トリフルオロエチル基、3,3,3―トリフルオロプロピル基、4,4,4−トリフルオロブチル基、5,5,5−トリフルオロペンチル基、6,6,6−トリフルオロヘキシル基、7,7,7−トリフルオロヘプチル基、8,8,8−トリフルオロオクチル基、9,9,9−トリフルオロノニル基及び、10,10,10−トリフルオロデシル基が挙げられる。
シクロアルキル基は、単環であっても、多環であってもよい。シクロアルキル基の炭素原子数は、通常3〜30である。シクロアルキル基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、及びアダマンチル基が挙げられる。
シクロアルキル基は、さらに置換基を有していてもよい。
アルキルオキシ基は、直鎖状であってもよいし、分岐状であってもよい。
アルキルオキシ基の炭素原子数は、通常1〜30である。
アルキルオキシ基が有するアルキル基の例は、上記アルキル基として挙げた例と同様である。
アルキルオキシ基の具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、2,2−ジメチルプロポキシ基、n−ヘキシルオキシ基、n−ヘプチルオキシ基、n−オクチルオキシ基、3,7−ジメチルオクチルオキシ基、n−ノニルオキシ基、n−デシルオキシ基、n−ウンデシルオキシ基、n−ドデシルオキシ基、n−トリデシルオキシ基、n−テトラデシルオキシ基、n−ペンタデシルオキシ基、n−ヘキサデシルオキシ基、n−ヘプタデシルオキシ基、n−オクタデシルオキシ基、n−ノナデシルオキシ基、及びn−イコシルオキシ基が挙げられる。
アルキルオキシ基は、さらに置換基を有していてもよい。置換基を有していてもよいアルキルオキシ基は、メチレン基の一部が酸素原子で置き換えられたアルキルオキシ基を含む。
置換基を有するアルキルオキシ基の具体例としては、トリフルオロメトキシ基、ペンタフルオロエトキシ基、パーフルオロブトキシ基、パーフルオロヘキシルオキシ基、パーフルオロオクチルオキシ基、メトキシメチルオキシ基、及び2−メトキシエチルオキシ基が挙げられる。
シクロアルキルオキシ基の炭素原子数は、通常3〜30である。
シクロアルキルオキシ基が有するシクロアルキル基の例は、上記シクロアルキル基として挙げた例と同様である。
シクロアルキルオキシ基の具体例としては、シクロプロピルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、シクロヘプチルオキシ基、及びシクロオクチルオキシ基が挙げられる。
シクロアルキルオキシ基は、さらに置換基を有していてもよい。
アルキルチオ基の炭素原子数は、通常1〜30である。
アルキルチオ基が有するアルキル基の例は、上記アルキル基として挙げた例と同様である。
アルキルチオ基の具体例としては、メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、n−ブチルチオ基、イソブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、tert−ブチルチオ基、n−ペンチルチオ基、n−ヘキシルチオ基、n−ヘプチルチオ基、n−オクチルチオ基、2−エチルヘキシルチオ基、n−ノニルチオ基、n−デシルチオ基、3,7−ジメチルオクチルチオ基、及びn−ドデシルチオ基が挙げられる。
アルキルチオ基は、さらに置換基を有していてもよい。置換基を有するアルキルチオ基の具体例としては、トリフルオロメチルチオ基が挙げられる。
シクロアルキルチオ基の炭素原子数は、通常3〜30である。
シクロアルキルチオ基が有するシクロアルキル基の例は、上記シクロアルキル基の例と同様である。
シクロアルキルチオ基の具体例としては、シクロプロピルチオ基、シクロペンチルチオ基、シクロヘキシルチオ基、シクロヘプチルチオ基、及びシクロオクチルチオ基が挙げられる。シクロアルキルチオ基は、さらに置換基を有していてもよい。
用語「アリール基」は、芳香族炭化水素から、環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子1個を除いた残りの原子団を意味する。
アリール基の炭素原子数は、通常6〜60である。
アリール基の具体例としては、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、3−フェナントリル基、及び2−アントリル基が挙げられる。
アリール基は、さらに置換基を有していてもよい。アリール基が有していてもよい置換基としては、例えば、ハロゲン原子、アルキル基、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、及びハロゲン原子が挙げられる。
置換基を有するアリール基の具体例としては、C1〜C12アルキルオキシフェニル基、C1〜C12アルキルフェニル基(例、4−メチルフェニル基、2−メチルフェニル基、2,6−ジメチルフェニル基)、及びペンタフルオロフェニル基が挙げられる。
ここで、「C1〜C12アルキル」は、炭素原子数1〜12のアルキル基を意味する。C1〜C12アルキルは、好ましくはC1〜C8アルキルであり、より好ましくはC1〜C6アルキルである。「C1〜C8アルキル」は、炭素原子数1〜8のアルキル基を意味する。「C1〜C6アルキル」は、炭素原子数1〜6のアルキル基を意味する。C1〜C12アルキル、C1〜C8アルキル及びC1〜C6アルキルの具体例としては、上記アルキル基として説明し例示した基が挙げられる。以下の説明においても同様である。
用語「ヘテロアリール基」は、芳香族複素環式化合物から、環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子1個を除いた残りの原子団を意味する。
ヘテロアリール基の炭素原子数は、通常4〜20である。
ヘテロアリール基の具体例としては、2−チエニル基、3−チエニル基、2−ピロリル基、3−ピロリル基、2−フリル基、3−フリル基、2−ピリジル基、3−ピリジル基、3−ピリダジニル基、4−ピリダジニル基、2−ピリミジル基、4−ピリミジル基、5−ピリミジル基、2−ピラジニル基、2−トリアジニル基、2−キノリル基、8−キノリル基、1−イソキノリル基、及び3−イソキノリル基が挙げられる。
ヘテロアリール基は、さらに置換基を有していてもよい。ヘテロアリール基が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基、アルキルオキシ基、及びハロゲン原子が挙げられる。
用語「アリールオキシ基」は、オキシ基にアリール基が結合した基を意味する。
アリールオキシ基の炭素原子数は、通常6〜60である。
アリールオキシ基が有するアリール基の例は、上記アリール基として挙げた例と同様である。
アリールオキシ基の具体例としては、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、フェナントリルオキシ基、及びアントリルオキシ基が挙げられる。
アリールオキシ基は、さらに置換基を有していてもよい。アリールオキシ基が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基、アルキルオキシ基、及びハロゲン原子が挙げられる。
置換基を有するアリールオキシ基の具体例としては、C1〜C12アルキルオキシフェノキシ基、C1〜C12アルキルフェノキシ基、及びペンタフルオロフェニルオキシ基が挙げられる。
アリールチオ基の炭素原子数は、通常6〜60である。
アリールチオ基が有するアリール基の例は、上記アリール基として挙げた例と同様である。
アリールチオ基の具体例としては、フェニルチオ基、1−ナフチルチオ基、及び2−ナフチルチオ基が挙げられる。
アリールチオ基は、さらに置換基を有していてもよい。アリールチオ基が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基、アルキルオキシ基、及びハロゲン原子が挙げられる。
置換基を有するアリールチオ基の具体例としては、C1〜C12アルキルオキシフェニルチオ基、C1〜C12アルキルフェニルチオ基、及びペンタフルオロフェニルチオ基が挙げられる。
用語「アリールアルキル基」は、アリール基を置換基として有するアルキル基を意味する。
アリールアルキル基の炭素原子数は、通常7〜60である。
アリールアルキル基が有するアリール基の例は、上記アリール基として挙げた例と同様であり、アリールアルキル基が有するアルキル基の例は、上記アルキル基として挙げた例と同様である。
アリールアルキル基の具体例としては、フェニル−C1〜C12アルキル基、1−ナフチル−C1〜C12アルキル基、及び2−ナフチル−C1〜C12アルキル基が挙げられる。
アリールアルキル基は、さらに置換基を有していてもよい。アリールアルキル基が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基、アルキルオキシ基、及びハロゲン原子が挙げられる。置換基を有するアリールアルキル基の具体例としては、C1〜C12アルキルオキシフェニル−C1〜C12アルキル基、及びC1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキル基が挙げられる。
用語「アリールシクロアルキル基」は、アリール基を置換基として有するシクロアルキル基を意味する。
アリールシクロアルキル基の炭素原子数は、通常9〜60である。
アリールシクロアルキル基が有するアリール基の例は、上記アリール基として挙げた例と同様であり、アリールシクロアルキル基が有するシクロアルキル基の例は、上記シクロアルキル基として挙げた例と同様である。
アリールシクロアルキル基は、さらに置換基を有していてもよい。
用語「アリールアルキルオキシ基」は、アリールアルキル基が結合したオキシ基を意味する。
アリールアルキルオキシ基の炭素原子数は、通常7〜60である。
アリールアルキルオキシ基が有するアリール基の例は、上記アリール基として挙げた例と同様である。アリールアルキルオキシ基が有するアルキル基の例は、上記アルキル基として挙げた例と同様である。
アリールアルキルオキシ基の具体例としては、フェニル−C1〜C12アルキルオキシ基、1−ナフチル−C1〜C12アルキルオキシ基、及び2−ナフチル−C1〜C12アルキルオキシ基が挙げられる。
アリールアルキルオキシ基は、さらに置換基を有していてもよい。アリールアルキルオキシ基が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基、アルキルオキシ基、及びハロゲン原子が挙げられる。
置換基を有するアリールアルキルオキシ基の具体例としては、C1〜C12アルキルオキシフェニル−C1〜C12アルキルオキシ基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキルオキシ基が挙げられる。
用語「アリールシクロアルキルオキシ基」は、アリールシクロアルキル基が結合したオキシ基を意味する。
アリールシクロアルキルオキシ基の炭素原子数は、通常9〜60である。
アリールシクロアルキルオキシ基が有するアリール基の例は、上記アリール基として挙げた例と同様である。アリールシクロアルキルオキシ基が有するシクロアルキル基の例は、上記シクロアルキル基として挙げた例と同様である。
アリールシクロアルキルオキシ基は、さらに置換基を有していてもよい。アリールシクロアルキルオキシ基が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基、アルキルオキシ基、及びハロゲン原子が挙げられる。
アリールアルキルチオ基の炭素原子数は、通常7〜60である。
アリールアルキルチオ基が有するアリール基の例は、上記アリール基として挙げた例と同様である。アリールアルキルチオ基が有するアルキル基の例は、上記アルキル基として挙げた例と同様である。
アリールアルキルチオ基の具体例としては、フェニル−C1〜C12アルキルチオ基、1−ナフチル−C1〜C12アルキルチオ基、及び2−ナフチル−C1〜C12アルキルチオ基が挙げられる。
アリールアルキルチオ基は、さらに置換基を有していてもよい。アリールアルキルチオ基が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基、アルキルオキシ基、及びハロゲン原子が挙げられる。
置換基を有するアリールアルキルチオ基の具体例としては、C1〜C12アルキルオキシフェニル−C1〜C12アルキルチオ基、及びC1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキルチオ基が挙げられる。
アリールシクロアルキルチオ基の炭素原子数は、通常9〜60である。
アリールシクロアルキルチオ基が有するアリール基の例は、上記アリール基として挙げた例と同様である。アリールシクロアルキルチオ基が有するシクロアルキル基の例は、上記シクロアルキル基として挙げた例と同様である。
アリールシクロアルキルチオ基は、さらに置換基を有していてもよい。アリールシクロアルキルチオ基が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基、アルキルオキシ基、及びハロゲン原子が挙げられる。
用語「アシル基」は、RCO−で表される基を意味する。
は、水素原子、1価の炭化水素基、アルキル基を有していてもよい1価の複素環基を表す。ここで、1価の炭化水素基の炭素原子数は、好ましくは1〜20である。
アシル基の炭素原子数は、通常2〜20である。
アシル基の具体例としては、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基等の脂肪族アシル基、並びに、ベンゾイル基、ナフトイル基等の芳香族アシル基が挙げられる。
アシル基は、さらに置換基を有していてもよい。アシル基が有していてもよい置換基としては、例えば、ハロゲン原子が挙げられる。置換基を有するアシル基の具体例としては、トリフルオロアセチル基及びペンタフルオロベンゾイル基が挙げられる。
アシルオキシ基の炭素原子数は、通常2〜20である。
アシルオキシ基が有するアシル基の例は、上記アシル基として挙げた例と同様である。
アシルオキシ基の具体例としては、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基、イソブチリルオキシ基、ピバロイルオキシ基、及びベンゾイルオキシ基が挙げられる。
アシルオキシ基は、さらに置換基を有していてもよい。アシルオキシ基が有していてもよい置換基としては、例えば、ハロゲン原子が挙げられる。
置換基を有するアシルオキシ基の具体例としては、トリフルオロアセチルオキシ基及びペンタフルオロベンゾイルオキシ基が挙げられる。
用語「アミド基」とは、アミドから窒素原子に結合した水素原子を除いて得られる基を意味する。
アミド基の炭素原子数は、通常1〜20である。
アミド基としては、例えば、ホルムアミド基、アセトアミド基、プロピオアミド基、ブチロアミド基、ベンズアミド基、ジホルムアミド基、ジアセトアミド基、ジプロピオアミド基、ジブチロアミド基、及びジベンズアミド基が挙げられる。
アミド基は、さらに置換基を有していてもよい。アミド基が有していてもよい置換基としては、例えば、ハロゲン原子が挙げられる。
置換基を有するアミド基の具体例としては、トリフルオロアセトアミド基、ペンタフルオロベンズアミド基、ジトリフルオロアセトアミド基、及びジペンタフルオロベンズアミド基が挙げられる。
用語「酸イミド基」とは、酸イミドから窒素原子に結合した水素原子を除いて得られる基をいう。
酸イミド基の炭素原子数は、通常2〜20である。
酸イミド基の具体例としては、以下に示す基が挙げられる。
Figure 0006905057
酸イミド基は、さらに置換基を有していてもよい。酸イミド基が有していてもよい置換基としては、例えば、ハロゲン原子が挙げられる。
置換アミノ基の炭素原子数は、通常1〜40である。
置換アミノ基が有する置換基としては、例えば、アルキル基及びアリール基が挙げられる。置換アミノ基が有していてもよいアルキル基の例は、上記アルキル基として挙げた例と同様である。置換アミノ基が有していてもよいアリール基の例は、上記アリール基として挙げた例と同様である。置換アミノ基が有していてもよいアルキル基及びアリール基は、さらに置換基を有していてもよい。
置換アミノ基の具体例としては、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基、n−プロピルアミノ基、ジ−n−プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、n−ブチルアミノ基、イソブチルアミノ基、tert−ブチルアミノ基、n−ペンチルアミノ基、n−ヘキシルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、n−ヘプチルアミノ基、n−オクチルアミノ基、2−エチルヘキシルアミノ基、n−ノニルアミノ基、n−デシルアミノ基、3,7−ジメチルオクチルアミノ基、n−ドデシルアミノ基、シクロペンチルアミノ基、ジシクロペンチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、ジシクロヘキシルアミノ基、ジトリフルオロメチルアミノ基、フェニルアミノ基、ジフェニルアミノ基、C1〜C12アルキルオキシフェニルアミノ基、ジ(C1〜C12アルキルオキシフェニル)アミノ基、ジ(C1〜C12アルキルフェニル)アミノ基、1−ナフチルアミノ基、2−ナフチルアミノ基、ペンタフルオロフェニルアミノ基、ピリジルアミノ基、ピリダジニルアミノ基、ピリミジニルアミノ基、ピラジニルアミノ基、トリアジニルアミノ基、フェニル−C1〜C12アルキルアミノ基、C1〜C12アルキルオキシフェニル−C1〜C12アルキルアミノ基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキルアミノ基、ジ(C1〜C12アルキルオキシフェニル−C1〜C12アルキル)アミノ基、ジ(C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキル)アミノ基、1−ナフチル−C1〜C12アルキルアミノ基、及び2−ナフチル−C1〜C12アルキルアミノ基が挙げられる。
用語「炭素原子−窒素原子二重結合を有する基」は、イミン化合物から、炭素原子−窒素原子二重結合を構成する炭素原子又は窒素原子に直接結合する水素原子1個を除いた残りの原子団を意味する。
イミン化合物としては、例えば、アルジミン、ケチミン、及び、アルジミン中の炭素原子−窒素原子二重結合を構成する窒素原子に、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基、アリールアルケニル基又はアリールアルキニル基が結合した化合物が挙げられる。
炭素原子−窒素原子二重結合を有する基としては、−CR’’=N−R’’’で表される基及び−N=C(R’’’)で表される基(式中、R’’は、水素原子、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基、アリールアルケニル基又はアリールアルキニル基を表し、1つ又は2つのR’’’は、それぞれ独立して、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アリールアルキル基、アリールシクロアルキル基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基を表す。ここで、−N=C(R’’’)で表される基において、2個のR’’’は互いに結合して2価の基(具体的には、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基等の炭素原子数2〜18のアルキレン基)を形成してもよい。)が挙げられる。
炭素原子−窒素原子二重結合を有する基の炭素原子数は、通常2〜20であり、好ましくは2〜18であり、より好ましくは2〜16である。
「炭素原子−窒素原子二重結合を有する基」の具体例としては、以下に示す基が挙げられる。
Figure 0006905057
用語「置換シリル基」は、置換基を有するシリル基を意味する。
置換シリル基の炭素原子数は、通常3〜40である。
置換シリル基が有する置換基としては、例えば、アルキル基及びアリール基が挙げられ、置換シリル基が有していてもよいアルキル基の例は、上記アルキル基として挙げた例と同様であり、置換シリル基が有していてもよいアリール基の例は、上記アリール基として挙げた例と同様である。
置換シリル基の具体例としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリプロピルシリル基、トリイソプロピルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、トリフェニルシリル基、トリ−p−キシリルシリル基、トリベンジルシリル基、ジフェニルメチルシリル基、tert−ブチルジフェニルシリル基、及びジメチルフェニルシリル基が挙げられる。
置換シリルオキシ基の炭素原子数は、通常3〜40である。
置換シリルオキシ基が有する置換シリル基の例としては、上記置換シリル基として挙げた例と同様である。
置換シリルオキシ基の具体例としては、トリメチルシリルオキシ基、トリエチルシリルオキシ基、トリプロピルシリルオキシ基、トリイソプロピルシリルオキシ基、tert−ブチルジメチルシリルオキシ基、トリフェニルシリルオキシ基、トリ−p−キシリルシリルオキシ基、トリベンジルシリルオキシ基、ジフェニルメチルシリルオキシ基、tert−ブチルジフェニルシリルオキシ基、及びジメチルフェニルシリルオキシ基が挙げられる。
置換シリルチオ基の炭素原子数は、通常3〜40である。
置換シリルチオ基が有する置換シリル基の例としては、上記置換シリル基として挙げた例と同様である。
置換シリルチオ基の具体例としては、トリメチルシリルチオ基、トリエチルシリルチオ基、トリプロピルシリルチオ基、トリイソプロピルシリルチオ基、tert−ブチルジメチルシリルチオ基、トリフェニルシリルチオ基、トリ−p−キシリルシリルチオ基、トリベンジルシリルチオ基、ジフェニルメチルシリルチオ基、tert−ブチルジフェニルシリルチオ基、及びジメチルフェニルシリルチオ基が挙げられる。
置換シリルアミノ基の炭素原子数は、通常3〜80であり、好ましくは6〜60である。
置換シリルアミノ基が有する置換シリル基の例としては、上記置換シリル基として挙げた例と同様である。
置換シリルアミノ基の具体例としては、トリメチルシリルアミノ基、トリエチルシリルアミノ基、トリプロピルシリルアミノ基、トリイソプロピルシリルアミノ基、tert−ブチルジメチルシリルアミノ基、トリフェニルシリルアミノ基、トリ−p−キシリルシリルアミノ基、トリベンジルシリルアミノ基、ジフェニルメチルシリルアミノ基、tert−ブチルジフェニルシリルアミノ基、ジメチルフェニルシリルアミノ基、ジ(トリメチルシリル)アミノ基、ジ(トリエチルシリル)アミノ基、ジ(トリプロピルシリル)アミノ基、ジ(トリイソプロピルシリル)アミノ基、ジ(tert−ブチルジメチルシリル)アミノ基、ジ(トリフェニルシリル)アミノ基、ジ(トリ−p−キシリルシリル)アミノ基、ジ(トリベンジルシリル)アミノ基、ジ(ジフェニルメチルシリル)アミノ基、ジ(tert−ブチルジフェニルシリル)アミノ基、及びジ(ジメチルフェニルシリル)アミノ基が挙げられる。
用語「1価の複素環基」とは、置換基を有していてもよい複素環式化合物から、環を構成する原子に直接結合する水素原子1個を除いた残りの原子団を意味する。
1価の複素環基の炭素原子数は、通常3〜20である。
1価の複素環基の具体例としては、ピロリジル基、ピペリジル基、チエニル基、C1〜C12アルキルチエニル基、ピロリル基、フリル基、ピリジル基、C1〜C12アルキルピリジル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、トリアゾリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、及びチアジアゾリル基が挙げられる。
1価の複素環基としては、1価の芳香族複素環基が好ましい。
用語「複素環オキシ基」とは、1価の複素環基が結合したオキシ基を意味する。
複素環オキシ基の具体例としては、チエニルオキシ基、C1〜C12アルキルチエニルオキシ基、ピロリルオキシ基、フリルオキシ基、ピリジルオキシ基、C1〜C12アルキルピリジルオキシ基、イミダゾリルオキシ基、ピラゾリルオキシ基、トリアゾリルオキシ基、オキサゾリルオキシ基、チアゾリルオキシ基、及びチアジアゾリルオキシ基が挙げられる。
用語「複素環チオ基」とは、1価の複素環基が結合したチオ基を意味する。
複素環チオ基の具体例としては、チエニルチオ基、C1〜C12アルキルチエニルチオ基、ピロリルチオ基、フリルチオ基、ピリジルチオ基、C1〜C12アルキルピリジルチオ基、イミダゾリルチオ基、ピラゾリルチオ基、トリアゾリルチオ基、オキサゾリルチオ基、チアゾリルチオ基、及びチアジアゾリルチオ基が挙げられる。
アリールアルケニル基の炭素原子数は、通常8〜20である。アリールアルケニル基が有するアリール基の例としては、上記アリール基として挙げた例と同様である。
アリールアルケニル基の具体例としては、例えば、スチリル基が挙げられる。
アリールアルキニル基の炭素原子数は、通常8〜20である。アリールアルキニル基が有するアリール基の例としては、上記アリール基として挙げた例と同様である。
アリールアルキニル基としては、例えば、フェニルエチニル基が挙げられる。
用語「アルキルオキシカルボニル基」は、カルボニル基にアルキルオキシ基が結合した基を意味する。
アルキルオキシカルボニル基が有するアルキルオキシ基の例としては、上記アルキルオキシ基として挙げた例と同様である。
アルキルオキシカルボニル基の具体例としては、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、イソブトキシカルボニル基、sec−ブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、n−ペンチルオキシカルボニル基、n−ヘキシルオキシカルボニル基、n−ヘプチルオキシカルボニル基、n−オクチルオキシカルボニル基、2−エチルヘキシルオキシカルボニル基、n−ノニルオキシカルボニル基、n−デシルオキシカルボニル基、3,7−ジメチルオクチルオキシカルボニル基、及びn−ドデシルオキシカルボニル基が挙げられる。
アルキルオキシカルボニル基は、さらに置換基を有していてもよい。置換基を有するアルキルオキシカルボニル基の具体例としては、トリフルオロメトキシカルボニル基、ペンタフルオロエトキシカルボニル基、パーフルオロブトキシカルボニル基、パーフルオロヘキシルオキシカルボニル基、及びパーフルオロオクチルオキシカルボニル基が挙げられる。
用語「シクロアルキルオキシカルボニル基」は、カルボニル基にシクロアルキルオキシ基が結合した基を意味する。
シクロアルキルオキシカルボニル基が有するシクロアルキルオキシ基の例としては、上記シクロアルキルオキシ基の例と同様である。
シクロアルキルオキシカルボニル基の具体例としては、シクロヘキシルオキシカルボニル基が挙げられる。
用語「アリールオキシカルボニル基」は、カルボニル基にアリールオキシ基が結合した基を意味する。
アリールオキシカルボニル基が有するアリールオキシ基の例としては、上記アリールオキシ基の例と同様である。
アリールオキシカルボニル基の具体例としては、フェノキシカルボニル基、ナフトキシカルボニル基及びピリジルオキシカルボニル基が挙げられる。
用語「2価の芳香族炭化水素基」は、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素から、環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子2個を除いた残りの原子団を意味する。
2価の芳香族炭化水素基は置換基を有していてもよい。2価の芳香族炭化水素基が有していてもよい置換基としては、例えば、ハロゲン原子、アルキル基、アルキルオキシ基、及びアルキルチオ基が挙げられる。これらの置換基はさらに置換基を有していてもよい。
用語「2価の芳香族複素環基」は、置換基を有していてもよい芳香族複素環式化合物から、環を構成する原子に直接結合する水素原子2個を除いた残りの原子団を意味する。
2価の芳香族複素環基は、置換基を有していてもよい。2価の芳香族複素環基が有していてもよい置換基としては、例えば、ハロゲン原子、アルキル基、アルキルオキシ基、及びアルキルチオ基が挙げられる。これらの置換基はさらに置換基を有していてもよい。
用語「1価の炭化水素基」は、炭化水素から水素原子1個を除いた残りの原子団を意味する。
1価の炭化水素基は、さらに置換基を有していてもよい。1価の炭化水素基が有していてもよい置換基としては、例えば、ヒドロキシ基が挙げられる。
[2.本発明の製造方法]
本発明の製造方法は、式(1)で表される繰り返し単位を含む高分子化合物の製造方法であって、式(2)で表される化合物及び式(3)で表される化合物を、パラジウム触媒及び塩基を含む反応溶媒中で反応させる工程を含み、前記反応溶媒が、少なくとも1種の炭化水素溶媒である第1の溶媒、少なくとも1個の炭素原子、少なくとも1個の水素原子、及び少なくとも1個の酸素原子のみからなる少なくとも1種の有機溶媒である第2の溶媒、並びに水を含み、前記第1の溶媒の体積、前記第2の溶媒の体積、及び前記水の体積の合計に対する水の体積比率が、10体積%を超え100体積%未満である、高分子化合物の製造方法である。
本発明の製造方法によれば、重量平均分子量が大きい高分子化合物を製造できる。
本発明の製造方法により得られる高分子化合物の重量平均分子量は、得られる高分子化合物の種類により、特に限定されない。本発明の製造方法により得られる高分子化合物の重量平均分子量は、テトラヒドロフラン又はo−ジクロロベンゼンを移動相とする、ポリスチレン換算のゲル浸透クロマトグラフィー(以下、GPCという。)により測定され得る。
本発明の一実施形態である製造方法は、式(2)で表される化合物及び下記式(3)で表される化合物を、パラジウム触媒及び塩基を含む反応溶媒中で反応させる工程を含み、
前記反応溶媒が、
少なくとも1種の炭化水素溶媒である第1の溶媒、
少なくとも1個の炭素原子、少なくとも1個の水素原子、及び少なくとも1個の酸素原子のみからなる少なくとも1種の有機溶媒である第2の溶媒、並びに
水を含み、
前記第1の溶媒の体積、前記第2の溶媒の体積、及び前記水の体積の合計に対する水の体積比率が、10体積%を超え100体積%未満である、高分子化合物の製造方法であって、下記場合:
式(2)で表される化合物として「4,7−ジブロモ−5,6−ジフルオロ−2,1,3−ベンゾチアジアゾール」及び式(3)で表される化合物として「2,2’−(5,5−ビス(3,7−ジメチルオクチル)−5H−ジチエノ[3,2−b:2’,3’−d]ピラン−2,7−ジイル)ビス(5−メチル−1,3,2−ジオキサボリナン−5−メタノール)」を、パラジウム触媒として「クロロメチル(トリ−tert-ブチルホスフィン)パラジウム(II)」及び塩基としてリン酸カリウムを含む反応溶媒中で反応させる工程を含み、
前記反応溶媒が、
第1の溶媒としてメシチレン、
第2の溶媒としてテトラヒドロフラン、
水を含み、
メシチレンの体積、テトラヒドロフランの体積、及び水の体積の合計に対するメシチレン、テトラヒドロフラン、及び水の体積比率が、それぞれ15体積%、35体積%、及び50体積%である場合を除く、製造方法であってもよい。
本発明の一実施形態である製造方法は、式(2)で表される化合物及び下記式(3)で表される化合物を、パラジウム触媒及び塩基を含む反応溶媒中で反応させる工程を含み、
前記反応溶媒が、
少なくとも1種の炭化水素溶媒である第1の溶媒、
少なくとも1個の炭素原子、少なくとも1個の水素原子、及び少なくとも1個の酸素原子のみからなる少なくとも1種の有機溶媒である第2の溶媒、並びに
水を含み、
前記第1の溶媒の体積、前記第2の溶媒の体積、及び前記水の体積の合計に対する水の体積比率が、10体積%を超え100体積%未満である、高分子化合物の製造方法であって、下記場合:
式(2)で表される化合物として「4,7−ジブロモ−5,6−ジフルオロ−2,1,3−ベンゾチアジアゾール 3.0mmol」及び式(3)で表される化合物として「2,2’−(5,5−ビス(3,7−ジメチルオクチル)−5H−ジチエノ[3,2−b:2’,3’−d]ピラン−2,7−ジイル)ビス(5−メチル−1,3,2−ジオキサボリナン−5−メタノール) 3.0mmol」を、パラジウム触媒として「クロロメチル(トリ−tert-ブチルホスフィン)パラジウム(II) 9.0μmol」及び塩基として「3Mリン酸カリウム水溶液 10mL」を含む反応溶媒中で反応させる工程を含み、
前記反応溶媒が、
第1の溶媒としてメシチレン 30mL、
第2の溶媒としてテトラヒドロフラン 70mL、及び
水 100mLを含み、
メシチレンの体積、テトラヒドロフランの体積、及び水の体積の合計に対する水の体積比率が、50体積%である場合を除く、製造方法であってもよい。
また本発明の別の実施形態である製造方法は、
式(2)で表される化合物として「4,7−ジブロモ−5,6−ジフルオロ−2,1,3−ベンゾチアジアゾール」及び式(3)で表される化合物として「2,2’−(5,5−ビス(3,7−ジメチルオクチル)−5H−ジチエノ[3,2−b:2’,3’−d]ピラン−2,7−ジイル)ビス(5−メチル−1,3,2−ジオキサボリナン−5−メタノール)」を、パラジウム触媒として「クロロメチル(トリ−tert-ブチルホスフィン)パラジウム(II)」及び塩基としてリン酸カリウムを含む反応溶媒中で反応させる工程を含み、
前記反応溶媒が、
第1の溶媒としてメシチレン、
第2の溶媒としてテトラヒドロフラン、及び
水を含み、
メシチレンの体積、テトラヒドロフランの体積、及び水の体積の合計に対するメシチレン、テトラヒドロフラン、及び水の体積比率が、それぞれ15体積%、35体積%、及び50体積%である製造方法であってもよい。
また本発明の別の実施形態である製造方法は、
式(2)で表される化合物として「4,7−ジブロモ−5,6−ジフルオロ−2,1,3−ベンゾチアジアゾール 3.0mmol」及び式(3)で表される化合物として「2,2’−(5,5−ビス(3,7−ジメチルオクチル)−5H−ジチエノ[3,2−b:2’,3’−d]ピラン−2,7−ジイル)ビス(5−メチル−1,3,2−ジオキサボリナン−5−メタノール) 3.0mmol」を、パラジウム触媒として「クロロメチル(トリ−tert-ブチルホスフィン)パラジウム(II) 9.0μmol」及び塩基として「3Mリン酸カリウム水溶液 10mL」を含む反応溶媒中で反応させる工程を含み、
前記反応溶媒が、
第1の溶媒としてメシチレン 30mL、
第2の溶媒としてテトラヒドロフラン 70mL、
水 100mLを含み、
メシチレンの体積、テトラヒドロフランの体積、及び水の体積の合計に対する水の体積比率が、50体積%である製造方法であってもよい。
[2.1.式(1)で表される繰り返し単位]
本発明の製造方法は、下記式(1)で表される繰り返し単位を含む高分子化合物の製造方法である。
Figure 0006905057
式(1)中、
Arは、2価の芳香族炭化水素基又は2価の芳香族複素環基を表し、
Arは、少なくとも1つのチオフェン環を含む2価の芳香族複素環基を表す。
Arで表される、2価の芳香族炭化水素基又は2価の芳香族複素環基としては、下記式(Cy−1)〜式(Cy−5)で表される基が好ましい。
Figure 0006905057
式(Cy−1)〜(Cy−5)中、Rは、それぞれ独立して、水素原子又は置換基を表す。R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又は置換基を表す。RとRは、互いに連結して、それらが結合している炭素原子とともに環状構造を形成していてもよい。環Cyは、同一又は相異なり、置換基を有していてもよい芳香環を表す。Rは、2価の基を表す。
とRは、互いに連結して、それらが結合した炭素原子とともに環状構造を形成していてもよい。環状構造の具体例としては、下記式(D−1)〜式(D−5)で表される構造が挙げられる。式(D−1)〜式(D−5)中、Rは、前述と同義である。
Figure 0006905057
環Cyで表される芳香環は、単環であっても、縮合環であってもよい。単環である芳香環としては、例えば、ベンゼン環、ピロール環、フラン環、チオフェン環、オキサゾール環、チアゾール環、チアジアゾール環、ピラゾール環、ピリジン環、ピラジン環、イミダゾール環、トリアゾール環、イソオキサゾール環、イソチアゾール環、ピリミジン環、ピリダジン環及びトリアジン環が挙げられる。
縮合環である芳香環としては、前記の単環に任意の環が縮合した芳香環が挙げられる。 単環に縮合する環としては、例えば、フラン環、チオフェン環、ピロール環、ピロリン環、ピロリジン環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、チアジアゾール環、イミダゾール環、イミダゾリン環、イミダゾリジン環、ピラゾール環、ピラゾリン環、ピラゾリジン環、フラザン環、トリアゾール環、チアジアゾール環、オキサジアゾール環、テトラゾール環、ピラン環、ピリジン環、ピペリジン環、チオピラン環、リダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、ピペラジン環、モルホリン環、トリアジン環、ベンゾフラン環、イソベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、インドール環、イソインドール環、インドリジン環、インドリン環、イソインドリン環、クロメン環、クロマン環、イソクロマン環、ベンゾピラン環、キノリン環、イソキノリン環、キノリジン環、ベンゾイミダゾール環、ベンゾチアゾール環、インダゾール環、ナフチリジン環、キノキサリン環、キナゾリン環、キナゾリジン環、シンノリン環、フタラジン環、プリン環、プテリジン環、カルバゾール環、キサンテン環、フェナントリジン環、アクリジン環、β−カルボリン環、ペリミジン環、フェナントロリン環、チアントレン環、フェノキサチイン環、フェノキサジン環、フェノチアジン環、及びフェナジン環が挙げられる。
で表される2価の基の具体例としては、下記式(b−1)〜式(b−8)で表される基が挙げられる。
Figure 0006905057
式(b−1)〜式(b−8)中、Rは、前述と同義である。
式(b−1)〜(b−8)中のRにより表される置換基の具体例としては、アルキル基が挙げられる。
式(b−1)〜(b−8)中のRは、それぞれ独立して、好ましくは炭素原子数1〜20のアルキル基であり、より好ましくは炭素原子数1〜15のアルキル基である。
式(Cy−1)〜式(Cy−5)で表される基としては、例えば、下記式(C−1)〜式(C−31)で表される基が挙げられる。式(C−1)〜式(C−31)中、Rは前述と同義である。
Figure 0006905057
Figure 0006905057
また、Arで表される、2価の芳香族複素環基は、単環構造の2価の芳香族複素環基及び縮合環構造の2価の芳香族複素環基からなる群から選択される2つ以上が、直接的に結合するか、又はヘテロ原子若しくはカルボニル基を介して間接的に結合することにより形成される2価の基であってもよく、1つ以上の単環構造及び/又は縮合環構造の2価の芳香族複素環基と1つ以上の単環構造及び/又は縮合環構造の2価の芳香族炭化水素基とが、直接的に結合するか、又はヘテロ原子若しくはカルボニル基を介して間接的に結合することにより形成される2価の基であってもよい。
このような2価の基としては、例えば、下記式(RA−1)で表される2価の基が挙げられる。式(RA−1)中、Rは前述と同義である。
Figure 0006905057
Arで表される「少なくとも1つのチオフェン環を含む2価の芳香族複素環基」は、少なくとも1つのチオフェン環を環構造として含む芳香族複素環式化合物から、環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子2個を除いた残りの原子団を意味する。
少なくとも1つのチオフェン環を環構造として含む芳香族複素環式化合物は、チオフェン、少なくとも1つのチオフェン環に任意の環構造が縮合している化合物、並びにチオフェン及び少なくとも1つのチオフェン環に任意の環構造が縮合している化合物からなる群から選択される2つ以上が、直接的に結合されるか、又はヘテロ原子若しくはカルボニル基を介して間接的に結合されることにより形成される化合物を含む。
少なくとも1つのチオフェン環を含む2価の芳香族複素環基は、置換基を有していてもよい。少なくとも1つのチオフェン環を含む2価の芳香族複素環基は、例えば、少なくとも1つのチオフェン環上に置換基を有していてもよい。
Arで表される少なくとも1つのチオフェン環を含む2価の芳香族複素環基としては、例えば、上記式(Cy−1)〜式(Cy−5)で表される基において、環Cyがチオフェン環を表す基、下記式(B−1)、下記式(B−2)又は下記式(B−3)で表される基、並びに上記式(C−16)、(C−17)、(C−18)、(C−19)、(C−21)、(C−25)、(C−26)、(C−27)、(C−28)、又は(RA−1)で表される基が挙げられる。式(B−1)、式(B−2)又は式(B−3)で表される基については後述する。
Arで表される、少なくとも1つのチオフェン環を含む2価の芳香族複素環基は、チオフェン環を1つのみ含む2価の複素環基であってもよい。
Arで表される、チオフェン環を1つのみ含む2価の芳香族複素環基としては、下記式(B−3)で表される基が好ましい。
Arで表される、少なくとも1つのチオフェン環を含む2価の芳香族複素環基は、少なくとも2つのチオフェン環を含む2価の芳香族複素環基であってもよい。
Arで表される、少なくとも2つのチオフェン環を含む2価の芳香族複素環基としては、2つのチオフェン環を含む化合物から、チオフェン環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子2個を除いた残りの原子団であることがより好ましく、下記式(B−1)で表される基、下記式(B−2)で表される基、又は上記式(RA−1)で表される基がさらに好ましく、下記式(B−1)で表される基がよりさらに好ましい。
Figure 0006905057
式(B−1)中、Zは、下記式(Z−1)〜(Z−8)のうちのいずれか1つで表される基である。
Figure 0006905057
式(Z−1)〜(Z−8)中、Rは、前述と同義である。
式(Z−1)〜(Z−8)中のRにより表される置換基の具体例としては、アルキル基が挙げられる。
式(Z−1)〜(Z−8)中のRは、それぞれ独立して、好ましくは炭素原子数1〜20のアルキル基であり、より好ましくは炭素原子数1〜15のアルキル基である。
Figure 0006905057
式(B−2)中、Rは、それぞれ独立して、水素原子又は置換基を表す。
pは、0又は1を表す。
及びWは、それぞれ独立して、炭素原子又は硫黄原子を表す。ただし、Wが炭素原子の場合Wは硫黄原子であり、Wが硫黄原子の場合Wは炭素原子である。
式(B−2)中、Rは、それぞれ独立して、好ましくは水素原子、炭素原子数1〜20のアルキル基であり、より好ましくは水素原子、炭素原子数1〜15のアルキル基である。
Figure 0006905057
式(B−3)中、Z’は、下記式(Z’−1)〜(Z’−3)のうちのいずれか1つで表される基である。
Figure 0006905057
式(Z’−1)〜(Z’−3)中、Rは、それぞれ独立して、水素原子又は置換基を表す。
[2.2.式(2)で表される化合物]
本発明の製造方法では、式(2)で表される化合物を用いる。
Figure 0006905057
式(2)中、
及びXは、それぞれ独立して、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子を表す。
Arは、前記と同義である。
高分子化合物の合成が容易であるため、X及びXは、それぞれ独立して、好ましくは臭素原子又はヨウ素原子であり、より好ましくは臭素原子である。
式(2)で表される化合物の合成が容易であるため、X及びXは、好ましくは互いに同一であり、より好ましくは両方とも臭素原子である。
式(2)で表される化合物には、前述したArの例、Xの例、及びXの例のすべての組み合わせが含まれる。
本発明の製造方法において、式(2)で表される化合物の使用量は、後述する式(3)で表される化合物1モルに対して、通常0.5〜1.5モルであり、好ましくは0.8〜1.2モルである。
式(2)で表される化合物は、公知の方法により製造することができる。例えば、式(2)においてX及びXが水素原子である化合物を、N−ブロモスクシンイミド等のハロゲン化剤で公知の方法で処理することにより製造することができる。
[2.3.式(3)で表される化合物]
本発明の製造方法では、下記式(3)で表される化合物を用いる。
Figure 0006905057
式(3)中、
及びYは、それぞれ独立して、1個のホウ素原子と少なくとも2個の酸素原子を含む1価の基を表す。
Arは、前記と同義である。
及びYにより表される1個のホウ素原子と少なくとも2個の酸素原子を含む1価の基としては、例えば、−B(OH)、−B(−O−Rで表される基が挙げられる。ここで、2つのRは、それぞれ独立して、ヒドロキシ基を有していてもよい1価の炭化水素基を表し、2つのRは、互いに連結して2価の基を形成していてもよい。
1個のホウ素原子と少なくとも2個の酸素原子を含む1価の基の具体例としては、下記式(Ba−1)〜式(Ba−12)で表される基が挙げられる。式(Ba−1)〜式(Ba−12)中、Mは1族の元素を表す。Mは、好ましくはリチウム原子、ナトリウム原子、又はカリウム原子である。Meはメチル基を表す。
Figure 0006905057
式(3)で表される化合物には、前述したArの例、前述したYの例、及び前述したYの例のすべての組み合わせが含まれる。
式(3)中、Y及びYで表される基は、互いに同一であってもよく異なっていてもよい。式(3)で表される化合物を容易に合成できるので、好ましくは互いに同一である。
式(3)で表される化合物の具体例としては、下記式(501)〜(516)で表される化合物が挙げられる。式(501)〜(516)中、Rは前述と同義である。
Figure 0006905057
Figure 0006905057
式(3)で表される化合物は、公知の方法で製造することができる。
例えば、Y及びYが−B(−O−Rで表される基である式(3)で表される化合物は、例えば、ジボロン酸である、(HO)B−Ar−B(OH)(ここで、Arは前記と同義である。)で表される化合物と、R−OHで表されるアルコール、又はB(−O−Rで表される基において、2つのRが互いに連結して2価の基を形成している場合は、アルコールとしてHO−R2B−OH(ここで、R2Bは、2つのRが互いに連結して形成される2価の基を表す。)で表される化合物とを、脱水反応させることにより製造することができる。
(HO)B−Ar−B(OH)(ここで、Arは前記と同義である。)で表される化合物は、例えば、Hal−Ar−Hal(ここで、Halはそれぞれ独立して、水素原子、臭素原子又はヨウ素原子を表す。)で表される化合物と、メタル化剤とを反応させて、Mtl−Ar−Mtl(ここで、Mtlは金属原子を表す。)で表される化合物を製造し、Mtl−Ar−Mtlで表される化合物と、ジヒドロキシホウ素化剤とを反応させることにより製造することができる。
メタル化剤としては、例えば、アルキルリチウム、及びリチウムアミドが挙げられる。
ジヒドロキシホウ素化剤としては、例えば、トリアルキルオキシボランが挙げられる。
[2.4.反応溶媒]
本発明の製造方法で用いられる反応溶媒は、少なくとも1種の炭化水素溶媒である第1の溶媒、少なくとも1個の炭素原子、少なくとも1個の水素原子、及び少なくとも1個の酸素原子のみからなる少なくとも1種の有機溶媒である第2の溶媒、及び水を含む。
反応溶媒は、第1の溶媒、第2の溶媒、及び水以外の任意の溶媒を含んでいてもよい。任意の溶媒としては、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、トリクロロエタン、テトラクロロエタン、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼンが挙げられる。任意の溶媒の体積比率は、第1の溶媒の体積、第2の溶媒の体積、及び水の体積の合計に対して、好ましくは50体積%以下であり、より好ましくは25体積%以下であり、さらにより好ましくは10体積%以下である。反応溶媒は、好ましくは実質的に前記第1の溶媒、前記第2の溶媒、及び水のみからなる。
第1の溶媒としては、例えば、脂肪族炭化水素溶媒、脂環式炭化水素溶媒、及び芳香族炭化水素溶媒が挙げられる。
脂肪族炭化水素溶媒としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカンが挙げられる。
脂環式炭化水素溶媒としては、例えば、シクロヘキサン、デカリンが挙げられる。
芳香族炭化水素溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、トリメチルベンゼン(例、メシチレン)、テトラリン、インダン、ナフタレン、メチルナフタレンが挙げられる。
第1の溶媒は、1種単独の炭化水素溶媒であっても、2種以上の炭化水素溶媒の組み合わせであってもよい。
第1の溶媒は、好ましくはトルエン、キシレン、トリメチルベンゼン、デカリン、テトラリン、インダン、ナフタレン、及びメチルナフタレンからなる群から選択される1種以上であり、より好ましくは、トルエン、メシチレン、及びテトラリンからなる群から選択される1種以上であり、さらに好ましくは、トルエン、メシチレン、又はテトラリンである。
第2の溶媒としての有機溶媒は、ヒドロキシ基、オキソ基、オキシカルボニル基(−(C=O)−O−で表される基)、エーテル結合(−O−で表される基)等の、酸素原子を含む基を、1つのみ有していてもよいし、2つ以上有していてもよい。
また、第2の溶媒としての有機溶媒は、酸素原子を含む基を、1種のみ有していてもよいし、2種以上有していてもよい。
第2の溶媒としては、例えば、アルコール溶媒、エーテル溶媒、ケトン溶媒、フェノール類溶媒、及びカルボン酸エステル溶媒が挙げられる。
アルコール溶媒としては、例えば、第1級アルコール(例、メタノール、エタノール、2−フェニルエタノール、n−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、3−メチル−1−ブタノール、1−ペンタノール、1−ヘキサノール、2−エチル−1−ヘキサノール、1−オクタノール、ベンジルアルコール)、第2級アルコール(例、イソプロピルアルコール、sec−ブチルアルコール、2−オクタノール、3−ペンタノール、シクロヘキサノール)、第3級アルコール(例、tert−ブチルアルコール、1−メチルシクロヘキサノール、1−エチルシクロヘキサノール、1−メチルシクロペンタノール、tert−アミルアルコール、2−フェニル−2−プロパノール、2−メチル−1−フェニル−2−プロパノール、2−メチル−2−ペンタノール、3−エチル−3−ペンタノール)が挙げられる。
エーテル溶媒としては、アニソール、シクロペンチルメチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンが挙げられる。
ケトン溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、が挙げられる。
フェノール類溶媒としては、例えば、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾールが挙げられる。
カルボン酸エステル溶媒としては、例えば、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸プロピル、プロピオン酸ブチル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸ブチル、γ―ブチルラクトンが挙げられる。
第2の溶媒は、1種単独でも、2種以上の組み合わせであってもよい。
第2の溶媒は、好ましくはアルコール溶媒、エーテル溶媒、及びケトン溶媒からなる群から選択される1種以上であり、より好ましくは第3級アルコール溶媒であり、さらに好ましくは1−メチルシクロペンタノール、1−メチルシクロヘキサノール、1−エチルシクロヘキサノール及び2−フェニル−2−プロパノールからなる群から選択される1種以上である。
第2の溶媒は、水と混和しない溶媒であってもよい。ある溶媒が「水と混和しない」とは、当該溶媒に対して5質量%以上の水を当該溶媒に添加して得られた液、及び、水に対して5質量%以上の当該溶媒を水に添加して得られた液が、透明な1相の溶液を形成しないことをいう。
第2の溶媒として用いられうる、水と混和しない溶媒としては、例えば、2−フェニルエタノール、3−メチル−1−ブタノール、1−ペンタノール、1−ヘキサノール、2−エチル−1−ヘキサノール、1−オクタノール、ベンジルアルコール、2−オクタノール、シクロヘキサノール、1−メチルシクロヘキサノール、1−エチルシクロヘキサノール、1−メチルシクロペンタノール、2−フェニル−2−プロパノール、2−メチル−1−フェニル−2−プロパノール、2−メチル−2−ペンタノール、3−エチル−3−ペンタノール、アニソール、シクロペンチルメチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルイソブチルケトン、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸プロピル、プロピオン酸ブチル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸ブチルが挙げられ、2−フェニルエタノール、1−ペンタノール、1−メチルシクロヘキサノール、1−エチルシクロヘキサノール、1−メチルシクロペンタノール、2−フェニル−2−プロパノール、2−メチル−1−フェニル−2−プロパノール、3−エチル−3−ペンタノール、アニソールからなる群から選択される1種以上が好ましい。
ある溶媒が「水と混和する」とは、当該溶媒に対して5質量%以上の水を当該溶媒に添加して得られた液、及び、水に対して5質量%以上の当該溶媒を水に添加して得られた液が、両方にて透明な1相の溶液を形成することをいう。
第2の溶媒は、水と混和する溶媒であってもよい。第2の溶媒として用いられうる、水と混和する溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソプロピルアルコール、sec−ブチルアルコール、3−ペンタノール、tert−ブチルアルコール、tert−アミルアルコール、ジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、フェノール、酢酸エチル、γ―ブチルラクトンが挙げられ、n−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、tert−アミルアルコール、エチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンからなる群から選択される1種以上が好ましく、tert−ブチルアルコール、tert−アミルアルコール、エチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフランからなる群から選択される1種以上がより好ましい。
第1の溶媒と第2の溶媒との組み合わせとしては、例えば、第1の溶媒として挙げられた上記例と、第2の溶媒として挙げられた上記例とのすべての組み合わせが挙げられる。第1の溶媒と第2の溶媒との組み合わせは、特に限定されないが、例えば、下記表1に示される組み合わせが挙げられる。第2の溶媒が水と混和しない溶媒の場合、好ましくは下記表2に示される組み合わせが挙げられ、さらに好ましくは下記表3に示される組み合わせが挙げられる。第2溶媒が水と混和する場合、好ましくは下記表4に示される組み合わせが挙げられる。
Figure 0006905057
Figure 0006905057
Figure 0006905057
Figure 0006905057
第1の溶媒、第2の溶媒、及び水は、体積比a:b:cで混合される。ここで、a+b+c=100であり、cは10を超え100未満である。すなわち、第1の溶媒の体積、第2の溶媒の体積、及び水の体積の合計に対する水の体積比率c(%)は、10体積%を超え100体積%未満である。
水の体積比率は、反応溶媒を調製するために用いられた第1の溶媒の体積、第2の溶媒の体積、及び水の体積に基づいて決定される。
第2の溶媒が水と混和する場合、第1の溶媒の体積、第2の溶媒の体積、及び水の体積の合計に対する水の体積比率c(%)は、10体積%を超え、好ましくは25体積%以上であり、より好ましくは25体積%を超え、さらに好ましくは35体積%以上であり、さらに好ましくは35体積%を超え、さらに好ましくは45体積%以上であり、さらに好ましくは45体積%を超え、さらに好ましくは50体積%以上であり、特に好ましくは50体積%を超える。
第2の溶媒は水と混和する場合、第1の溶媒の体積、第2の溶媒の体積、及び水の体積の合計に対する水の体積比率c(%)は、100体積%未満であり、好ましくは90体積%以下であり、より好ましくは90体積%未満であり、さらに好ましくは80体積%以下であり、さらに好ましくは80体積%未満であり、さらに好ましくは70体積%以下であり、さらに好ましくは70体積%未満であり、さらに好ましくは65体積%以下であり、特に好ましくは65体積%未満である。
第2の溶媒が水と混和する場合、第1の溶媒の体積、第2の溶媒の体積、及び水の体積の合計に対する水の体積比率c(%)は、10体積%を超え100体積%未満であり、好ましくは25体積%以上90体積%以下であり、より好ましくは25体積%を超え90体積%未満であり、さらに好ましくは35体積%以上80体積%以下であり、さらに好ましくは35体積%を超え80体積%未満であり、さらに好ましくは45体積%以上70体積%以下であり、さらに好ましくは45体積%を超え70体積%未満であり、さらに好ましくは50体積%以上65体積%以下であり、特に好ましくは50体積%を超え65体積%未満である。
第2の溶媒が水と混和しない場合、第1の溶媒の体積、第2の溶媒の体積、及び水の体積の合計に対する水の体積比率c(%)は、10体積%を超え、好ましくは20体積%以上であり、より好ましくは20体積%を超え、さらに好ましくは25体積%以上であり、さらに好ましくは25体積%を超え、さらに好ましくは35体積%以上であり、さらに好ましくは35体積%を超え、さらに好ましくは45体積%以上であり、さらに好ましくは45体積%を超え、さらに好ましくは50体積%以上であり、特に好ましくは50体積%を超える。
第2の溶媒が水と混和しない場合、第1の溶媒の体積、第2の溶媒の体積、及び水の体積の合計に対する水の体積比率c(%)は、100体積%未満であり、好ましくは90体積%以下であり、より好ましくは90体積%未満であり、さらに好ましくは80体積%以下であり、さらに好ましくは80体積%未満であり、さらに好ましくは70体積%以下であり、さらに好ましくは70体積%未満であり、さらに好ましくは65体積%以下であり、特に好ましくは65体積%未満である。
第2の溶媒が水と混和しない場合、第1の溶媒の体積、第2の溶媒の体積、及び水の体積の合計に対する水の体積比率c(%)は、10体積%を超え100体積%未満であり、好ましくは20体積%以上90体積%以下であり、より好ましくは20体積%を超え90体積%未満であり、さらに好ましくは25体積%以上90体積%以下であり、さらに好ましくは25体積%を超え90体積%未満であり、さらに好ましくは35体積%以上80体積%以下であり、さらに好ましくは35体積%を超え80体積%未満であり、さらに好ましくは45体積%以上70体積%以下であり、さらに好ましくは45体積%を超え70体積%未満であり、さらに好ましくは50体積%以上65体積%以下であり、特に好ましくは50体積%を超え65体積%未満である。
第1の溶媒と第2の溶媒の混合体積比a:bは1:9〜9:1の範囲が好ましく、3:7〜7:3の範囲がより好ましい。
水の体積比率を、上記範囲とすることにより、重量平均分子量の大きい高分子化合物を製造することができる。かかる高分子化合物を用いることにより、電子素子の電気的な特性をより向上させることができる。
[2.5.パラジウム触媒]
本発明の製造方法で用いられるパラジウム触媒としては、例えば、Pd(0)触媒、及びPd(II)触媒が挙げられる。パラジウム触媒の具体例としては、パラジウム[テトラキス(トリフェニルホスフィン)]、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、パラジウム(II)アセテート、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム、ビス(トリ−tert−ブチルホスフィン)パラジウム(0)、下記式(C)で表されるパラジウム錯体、及び下記式(C’)で表されるパラジウム錯体が挙げられる。本発明の製造方法では、パラジウム触媒を、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
Figure 0006905057
式(C)中、
Xは塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を表す。
Aは炭素原子数1〜3のアルキル基を表す。
は炭素原子数1〜20のアルキル基又は炭素原子数5〜10のシクロアルキル基を有してもよい炭素数4〜20のヘテロアリール基を表し、R及びRはそれぞれ独立して、炭素原子数1〜20のアルキル基又は炭素原子数5〜10のシクロアルキル基を表す。アリール基及びヘテロアリール基の炭素原子数には置換基の炭素原子数は含まれない。アリール基及びヘテロアリール基が有していてもよい置換基は、下記群1から選ばれる。
Figure 0006905057
式(C’)中、X、A、R、R及びRは前述と同義である。複数あるX、A、R、R及びRはそれぞれ、同一であっても異なっていてもよい。
群1:フッ素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルキルオキシ基、シクロアルキルオキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールシクロアルキル基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アルキル基を有していてもよい1価の複素環基、−N(R’)で表される基(2つのR’はそれぞれ独立して、水素原子、炭素原子数1〜20の1価の炭化水素基、又は、アルキル基を有していてもよい1価の複素環基を表す。)、−Si(R’)で表される基(R’は前述と同義であり、3つのR’はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。)、アシル基、炭素原子−窒素原子二重結合を有する基、酸イミド基、アルキルオキシカルボニル基、シクロアルキルオキシカルボ二ル基、アリールオキシカルボニル基、カルボキシ基、シアノ基、及びニトロ基
式(C)又は式(C’)で表されるパラジウム錯体の具体例としては、(トリ−(tert−ブチル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジ−(tert−ブチル)(4−フルオロフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジ−(tert−ブチル)(3−フルオロフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジ−(tert−ブチル)(4−メチルフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジ−(tert−ブチル)(3−メチルフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジ−(tert−ブチル)(4−エチルフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジ−(tert−ブチル)(3−エチルフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、((ジ−(tert−ブチル)(4−イソプロピルフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジ−(tert−ブチル)(3−イソプロピルフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジ−(tert−ブチル)(4−tert−ブチルフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジ−(tert−ブチル)(3−tert−ブチルフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジ−(tert−ブチル)(4−メトキシフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジ−(tert−ブチル)(3−メトキシフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジ−(tert−ブチル)(4−エトキシフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジ−(tert−ブチル)(3−エトキシフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジ−(tert−ブチル)(4−トリフルオロメトキシフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジ−(tert−ブチル)(3−トリフルオロメトキシフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジ−(tert−ブチル)(4−ペンタフルオロエトキシフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジ−(tert−ブチル)(3−ペンタフルオロエトキシフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジ−(tert−ブチル)([1,1’−ビフェニル]−4−イル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジ−(tert−ブチル)([1,1’−ビフェニル]−3−イル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジ−(tert−ブチル)(2−ナフチル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジ−(tert−ブチル)(3,5−ジフルオロフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジ−(tert−ブチル)(3,5−ジメチルフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジ−(tert−ブチル)(3,5−ジエチルフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジ−(tert−ブチル)(3,5−ジイソプロピルフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジ−(tert−ブチル)(3,5−ジ−(tert−ブチル)フェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジ−(tert−ブチル)(3,5−ジメトキシフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジ−(tert−ブチル)(3,5−ジエトキシフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジ−(tert−ブチル)(3,5−ジ−(トリフルオロメトキシ)フェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジ−(tert−ブチル)(3,5−ジ−(トリフルオロエトキシ)フェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジ−(tert−ブチル)(1,1’:3’,1’’−テルフェニル)−5’−イル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジ−(tert−ブチル)(2−メトキシフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジ−(tert−ブチル)(3−メトキシフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジ−(tert−ブチル)(4−メトキシフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジ−(tert−ブチル)(2,3−ジメトキシフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、ジ−(tert−ブチル)(2,4−ジメトキシフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、ジ−(tert−ブチル)(2,5−ジメトキシフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、ジ−(tert−ブチル)(2,6−ジメトキシフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(トリシクロペンチルホスフィン)クロロメチルパラジウム、ジシクロペンチル(4−フルオロフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、ジシクロペンチル(3−フルオロフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、ジシクロペンチル(4−メチルフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、ジシクロペンチル(3−メチルフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、ジシクロペンチル(4−エチルフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、ジシクロペンチル(3−エチルフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、ジシクロペンチル(4−イソプロピルフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、ジシクロペンチル(3−イソプロピルフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、ジシクロペンチル(4−tert−ブチルフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、ジシクロペンチル(3−tert−ブチルフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、ジシクロペンチル(4−メトキシフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、ジシクロペンチル(3−メトキシフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、ジシクロペンチル(4−エトキシフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、ジシクロペンチル(3−エトキシフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、ジシクロペンチル(4−トリフルオロメトキシフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、ジシクロペンチル(3−トリフルオロメトキシフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、ジシクロペンチル(4−ペンタフルオロエトキシフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、ジシクロペンチル(3−ペンタフルオロエトキシフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、ジシクロペンチル([1,1’−ビフェニル]−4−イル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、ジシクロペンチル([1,1’−ビフェニル]−3−イル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジシクロペンチル(2−ナフチル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、ジシクロペンチル(3,5−ジフルオロフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、ジシクロペンチル(3,5−ジメチルフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、ジシクロペンチル(3,5−ジエチルフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、ジシクロペンチル(3,5−ジイソプロピルフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、ジシクロペンチル(3,5−ジ−(tert−ブチル)フェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、ジシクロペンチル(3,5−ジメトキシフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、ジシクロペンチル(3,5−ジエトキシフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、ジシクロペンチル(3,5−ジ−(トリフルオロメトキシ)フェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、ジシクロペンチル(3,5−ジ−(トリフルオロエトキシ)フェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、ジシクロペンチル(1,1’:3’,1’’−テルフェニル)−5’−イル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、ジシクロペンチル(2−メトキシフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、ジシクロペンチル(3−メトキシフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、ジシクロペンチル(4−メトキシフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、ジシクロペンチル(2,3−ジメトキシフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、ジシクロペンチル(2,4−ジメトキシフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、ジシクロペンチル(2,5−ジメトキシフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、ジシクロペンチル(2,6−ジメトキシフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(トリシクロヘキシルホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジシクロヘキシル(4−フルオロフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジシクロヘキシル(3−フルオロフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジシクロヘキシル(4−メチルフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジシクロヘキシル(3−メチルフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジシクロヘキシル(4−エチルフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジシクロヘキシル(3−エチルフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジシクロヘキシル(4−イソプロピルフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジシクロヘキシル(3−イソプロピルフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジシクロヘキシル(4−tert−ブチルフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジシクロヘキシル(3−tert−ブチルフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジシクロヘキシル(4−メトキシフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジシクロヘキシル(3−メトキシフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジシクロヘキシル(4−エトキシフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジシクロヘキシル(3−エトキシフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジシクロヘキシル(4−トリフルオロメトキシフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジシクロヘキシル(3−トリフルオロメトキシフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジシクロヘキシル(4−ペンタフルオロエトキシフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジシクロヘキシル(3−ペンタフルオロエトキシフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジシクロヘキシル([1,1’−ビフェニル]−4−イル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジシクロヘキシル([1,1’−ビフェニル]−3−イル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジシクロヘキシル(2−ナフチル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジシクロヘキシル(3,5−ジフルオロフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジシクロヘキシル(3,5−ジメチルフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジシクロヘキシル(3,5−ジエチルフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジシクロヘキシル(3,5−ジイソプロピルフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジシクロヘキシル(3,5−ジ−(tert−ブチル)フェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジ−ジシクロヘキシル(3,5−ジメトキシフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジシクロヘキシル)(3,5−ジエトキシフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジシクロヘキシル)(3,5−ジ−(トリフルオロメトキシ)フェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジシクロヘキシル(3,5−ジ−(トリフルオロエトキシ)フェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジシクロヘキシル(1,1’:3’,1’’−テルフェニル)−5’−イル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジシクロヘキシル(2−メトキシフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジシクロヘキシル(3−メトキシフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジシクロヘキシル(4−メトキシフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジシクロヘキシル(2,3−ジメトキシフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジシクロヘキシル(2,4−ジメトキシフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジシクロヘキシル(2,5−ジメトキシフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウム、(ジシクロヘキシル(2,6−ジメトキシフェニル)ホスフィン)クロロメチルパラジウムが挙げられる。
式(C)で表されるパラジウム錯体は、Оrganometallics
2006,25,4588−4595.等の公知の方法に準じて合成することができる。
パラジウム触媒の添加量は、特に限定されないが、式(3)で表される化合物1モルに対して、通常0.00001モル〜0.8モルであり、好ましくは0.00005〜0.5モルであり、より好ましくは0.0001モル〜0.2モルである。
本発明の製造方法における反応溶媒には、パラジウム触媒に加えて、パラジウム触媒の配位子となる化合物を添加してもよい。パラジウム触媒の配位子となる化合物としては、特に限定されないが、例えば、トリアルキルホスフィン、ジアルキルアリールホスフィン、アルキルジアリールホスフィン、トリアリールホスフィンが挙げられる。さらに、例えば、トリフェニルホスフィン、トリ(o−トリル)ホスフィン、トリ(o−メトキシフェニル)ホスフィン、トリ−tert−ブチルホスフィンが挙げられる。
パラジウム触媒の配位子となるリン化合物は、ホスホニウム塩と塩基とを反応させて、得てもよい。ホスホニウム塩としては、例えば、トリ−tert−ブチルホスホニウムテトラフルオロほう酸塩等のリン化合物が挙げられる。
[2.6.塩基]
本発明の製造方法で用いられる塩基は、無機塩基であってもよく有機塩基であってもよい。
無機塩基としては、例えば、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ金属カルボン酸塩、アルカリ土類金属カルボン酸塩、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金属炭酸塩、アルカリ金属炭酸水素塩、アルカリ土類金属炭酸水素塩、アルカリ金属硫酸塩、アルカリ土類金属硫酸塩、アルカリ金属リン酸塩、及びアルカリ土類金属リン酸塩が挙げられ、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属リン酸塩、アルカリ土類金属炭酸塩、アルカリ金属硫酸塩、アルカリ土類金属硫酸塩、及びアルカリ土類金属リン酸塩からなる群から選択される1種以上であることが好ましい。
なお、本明細書において、無機塩基には、アルカリ金属硫酸塩、アルカリ土類金属硫酸塩が含まれるものとする。
無機塩基の具体例としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、ギ酸ナトリウム、ギ酸カリウム、ギ酸カルシウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、リン酸ナトリウム、及びリン酸カリウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸水素カリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウムが挙げられる。無機塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、リン酸ナトリウム又はリン酸カリウムが好ましい。
有機塩基としては、例えば、カリウムtert−ブトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシド;アルカリ土類金属アルコキシド;アルキルアンモニウム水酸化物;アルキルアンモニウム炭酸塩;アルキルアンモニウム重炭酸塩;アルキルアンモニウムボロン酸塩;1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン(DBN);1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ−7−エン(DBU);1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO);ジメチルアミノピリジン(DMAP);ピリジン;トリアルキルアミン;テトラアルキルアンモニウムフルオリド等のアルキルアンモニウムフルオリドが挙げられる。有機塩基としては、カリウムtert−ブトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド、テトラメチルアンモニウム水酸化物、テトラエチルアンモニウム水酸化物、テトラ−n−プロピルアンモニウム水酸化物等のテトラアルキルアンモニウム水酸化物が好ましい。
塩基の使用量は、通常、0.5当量〜20当量であり、好ましくは2当量〜10当量である。
ここで、当量とは、式(2)で表される化合物に含まれるX及びXの合計物質量に対する、塩基が中和することができる水素イオンの理論物質量の比を表す。
塩基は、そのままの形態で用いてもよく、水溶液の形態で用いてもよい。塩基を水溶液の形態で用いる場合、塩基の水溶液を調製するために用いる水の体積は、反応溶媒を調製するために用いる水の体積に含まれる。
本発明の製造方法では、2種以上の塩基を組み合わせて用いてもよい。
塩基として無機塩基を用いる場合、相間移動触媒を併用してもよい。相間移動触媒としては、例えば、テトラアルキルハロゲン化アンモニウム、テトラアルキル硫酸水素アンモニウム及びテトラアルキル水酸化アンモニウムが挙げられる。無機塩基としては、トリカプリルメチル塩化アンモニウム(Sigma−Aldrich社からAliquat(登録商標)336として入手可能)等のテトラアルキルハロゲン化アンモニウムが好ましい。
[反応工程]
本発明の製造方法は、式(2)で表される化合物及び式(3)で表される化合物を、パラジウム触媒及び塩基を含む反応溶媒中で反応させる工程(反応工程)を含む。式(2)で表される化合物及び式(3)で表される化合物を、パラジウム触媒及び塩基を含む反応溶媒中で反応させることにより、式(1)で表される繰り返し単位を含む高分子化合物が得られる。
通常、式(2)で表される化合物、式(3)で表される化合物、パラジウム触媒、塩基、及び反応溶媒を混合することによって、式(2)で表される化合物と式(3)で表される化合物とを反応させる。
これらの混合順序は特に限定されず、例えば、式(2)で表される化合物、式(3)で表される化合物、パラジウム触媒、塩基、及び反応溶媒を同時に混合してもよいし、式(2)で表される化合物、式(3)で表される化合物、塩基、及び一部の反応溶媒を混合した後、得られる混合物と、残りの反応溶媒及びパラジウム触媒とを混合してもよい。また、式(2)で表される化合物、式(3)で表される化合物、パラジウム触媒、及び反応溶媒を混合した後、得られる混合物と、塩基とを混合してもよい。
本発明の製造方法の反応温度は、通常−20℃〜180℃の範囲であり、好ましくは−20℃〜100℃の範囲であり、より好ましくは−20℃〜80℃の範囲である。
本発明の製造方法の反応時間は、通常30分間〜96時間の範囲であり、好ましくは30分間〜48時間の範囲である。
[任意の工程]
本発明の製造方法は、式(2)で表される化合物及び式(3)で表される化合物を反応させる工程以外に、任意の工程を含んでいてもよい。
任意の工程としては、例えば、式(2)で表される化合物及び式(3)で表される化合物を反応させる工程の後、得られた式(1)で表される繰り返し単位を含む高分子化合物を反応混合物から分離する工程が挙げられる。
また本発明の製造方法は、式(2)で表される化合物及び式(3)で表される化合物を反応させる工程の後、反応混合物からパラジウム錯体、パラジウム金属等の不純物を取り除くために、塩酸等の酸性溶液で該反応混合物を洗浄する工程、及び/又は、式(2)で表される化合物及び式(3)で表される化合物を反応させる工程の後反応混合物と貧溶媒とを混合して目的とする高分子化合物を析出させ、高分子化合物を濾取する工程を含んでいてもよい。
以下の実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。以下の実施例は、特に断らない限り、常温、常圧、大気下で行われた。
得られた芳香族化合物は、下記のとおりの分析条件にて、GPCにより分析し、分析結果からポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)を算出した。
<GPC分析条件>
・GPC測定装置:CTO−10AC(株式会社島津製作所製カラムオーブン)、SPD−10A(株式会社島津製作所製検出器)
・カラム:Shodex KD−806 8.0mm(直径)×30cm(昭和電工株式会社製)
・カラム温度:60℃
・移動相:o−ジクロロベンゼン
・流量:1mL/分
・検出:可視光検出(波長600nm)
合成例1
下記スキームのとおり、化合物1から化合物2を合成した。
Figure 0006905057
四つ口フラスコに、国際公開番号(WO2011/052709A1)に記載の方法で合成した化合物1 2g(3.77mmol)、テトラヒドロフラン 100mLを加えた。得られた反応液を−78℃に冷却した後、n−ブチルリチウム溶液(1.6mol/L,ヘキサン溶液) 5.80mLを加え、室温で2時間攪拌した。得られた反応液を−78℃に冷却した後、イソプロポキシピナコラートボラン 5.16g(27.8mmol)を加え、室温で1.5時間攪拌した。得られた反応液に酢酸 10mL、水 200mLを加え、ヘキサン 200mLで有機層を抽出した。得られた有機層に対し、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥することで固体を得た。得られた固体をヘキサン/クロロホルムで溶解し、シリカゲルカラムに通し、得られた溶液を濃縮乾固させ、化合物2を2.06g得た。
実施例1
下記スキームのとおり、化合物2及び化合物3から重合体Aを合成した。
Figure 0006905057
上記化合物3を、国際公開番号(WO2014/112656)の合成例1に記載の方法で合成した。
室温で冷却装置を備えたガラス製反応容器に、水0.58mLを加えた。反応容器内を窒素ガスで満たし、化合物2 75μmol、化合物3 75μmol、及びビス(トリ−tert−ブチルホスフィン)パラジウム(0) 3.0μmolを、1−メチルシクロヘキサノール 1.25mL及びトルエン 1.25mLの混合溶媒に溶解させた溶液を加え混合し、次いで3Mリン酸カリウム水溶液 0.25mLを加え混合した。得られた混合物を65℃で2時間攪拌し、重合体Aを得た。トルエンの体積、1−メチルシクロヘキサノールの体積、及び水の体積の合計に対する、トルエン、1−メチルシクロヘキサノール、及び水の体積百分率は、それぞれ40体積%、40体積%、及び20体積%である。GPC分析によれば、Mwは8.2×10であった。
実施例2
加える水の量を0.58mLから、1.10mLに変更した以外は実施例1と同様にして重合体を得た。トルエンの体積、1−メチルシクロヘキサノールの体積、及び水の体積の合計に対する、トルエン、1−メチルシクロヘキサノール、及び水の体積百分率は、それぞれ32.5体積%、32.5体積%、及び35体積%である。得られた重合体は、GPC分析によれば、Mwが8.8×10であった。
実施例3
加える水の量を0.58mLから、2.25mLに変更した以外は実施例6と同様にして重合体を得た。トルエンの体積、1−メチルシクロヘキサノールの体積、及び水の体積の合計に対する、トルエン、1−メチルシクロヘキサノール、及び水の体積百分率は、それぞれ25体積%、25体積%、及び50体積%である。得られた重合体は、GPC分析によれば、Mwが9.0×10であった。
実施例4
加える水の量を0.58mLから、4.39mLに変更した以外は実施例6と同様にして重合体を得た。トルエンの体積、1−メチルシクロヘキサノールの体積、及び水の体積の合計に対する、トルエン、1−メチルシクロヘキサノール、及び水の体積百分率は、それぞれ17.5体積%、17.5体積%、及び65体積%である。得られた重合体は、GPC分析によれば、Mwが8.2×10であった。
比較例1
水を加えなかった以外は実施例1と同様にして重合体を得た。トルエンの体積、1−メチルシクロヘキサノールの体積、及び水の体積の合計に対する、トルエン、1−メチルシクロヘキサノール、及び水の体積百分率は、それぞれ45.5体積%、45.5体積%、及び9体積%である。得られた重合体は、GPC分析によれば、Mwは6.7×10であった。
実施例1〜4、比較例1の結果を表5に示す。
Figure 0006905057
実施例1〜4の製造方法によれば、重量平均分子量が8.2×10以上である重合体が得られることが分かる。
実施例5
第2の溶媒を1−メチルシクロヘキサノールから、アニソールに変更した以外は実施例1と同様にして重合体を得た。トルエンの体積、アニソールの体積、及び水の体積の合計に対する、トルエン、アニソール、及び水の体積百分率は、それぞれ40体積%、40体積%、及び20体積%である。得られた重合体は、GPC分析によれば、Mwが8.4×10であった。
実施例6
加える水の量を0.58mLから、1.10mLに変更した以外は実施例5と同様にして重合体を得た。トルエンの体積、アニソールの体積、及び水の体積の合計に対する、トルエン、アニソール、及び水の体積百分率は、それぞれ32.5体積%、32.5体積%、及び35体積%である。得られた重合体は、GPC分析によれば、Mwが1.2×10であった。
実施例7
加える水の量を0.58mLから、2.25mLに変更した以外は実施例5と同様にして重合体を得た。トルエンの体積、アニソールの体積、及び水の体積の合計に対する、トルエン、アニソール、及び水の体積百分率は、それぞれ25体積%、25体積%、及び50体積%である。得られた重合体は、GPC分析によれば、Mwが1.2×10であった。
実施例8
加える水の量を0.58mLから、4.39mLに変更した以外は実施例5と同様にして重合体を得た。トルエンの体積、アニソールの体積、及び水の体積の合計に対する、トルエン、アニソール、及び水の体積百分率は、それぞれ17.5体積%、17.5体積%、及び65体積%である。得られた重合体は、GPC分析によれば、Mwが1.2×10であった。
比較例2
水を加えなかった以外は実施例5と同様にして重合体を得た。トルエンの体積、アニソールの体積、及び水の体積の合計に対する、トルエン、アニソール、及び水の体積百分率は、それぞれ45.5体積%、45.5体積%、及び9体積%である。得られた重合体は、GPC分析によれば、Mwは2.2×10であった。
実施例5〜8、比較例2の結果を表6に示す。
Figure 0006905057
実施例5〜8の製造方法によれば、重量平均分子量が2.2×10以上である重合体が得られることが分かる。
実施例9
第2の溶媒を1−メチルシクロヘキサノールから、tert−ブタノールに変更した以外は実施例1と同様にして重合体を得た。トルエンの体積、tert−ブタノールの体積、及び水の体積の合計に対する、トルエン、tert−ブタノール、及び水の体積百分率は、それぞれ40体積%、40体積%、及び20体積%である。得られた重合体は、GPC分析によれば、Mwが6.5×10であった。
実施例10
加える水の量を0.58mLから、2.25mLに変更した以外は実施例9と同様にして重合体を得た。トルエンの体積、tert−ブタノールの体積、及び水の体積の合計に対する、トルエン、tert−ブタノール、及び水の体積百分率は、それぞれ25体積%、25体積%、及び50体積%である。得られた重合体は、GPC分析によれば、Mwが8.6×10であった。
実施例11
加える水の量を0.58mLから、4.39mLに変更した以外は実施例9と同様にして重合体を得た。トルエンの体積、tert−ブタノールの体積、及び水の体積の合計に対する、トルエン、tert−ブタノール、及び水の体積百分率は、それぞれ17.5体積%、17.5体積%、及び65体積%である。得られた重合体は、GPC分析によれば、Mwが1.0×10であった。
比較例3
水を加えなかった以外は実施例9と同様にして重合体を得た。トルエンの体積、tert−ブタノールの体積、及び水の体積の合計に対する、トルエン、tert−ブタノール、及び水の体積百分率は、それぞれ45.5体積%、45.5体積%、及び9体積%である。得られた重合体は、GPC分析によれば、Mwは5.0×10であった。
実施例9〜11、比較例3の結果を表7に示す。
Figure 0006905057
実施例9〜11の製造方法によれば、重量平均分子量が6.5×10以上である重合体が得られることが分かる。
実施例12
1−メチルシクロヘキサノールから、テトラヒドロフランに変更した以外は実施例2と同様にして重合体を得た。トルエンの体積、テトラヒドロフランの体積、及び水の体積の合計に対する、トルエン、テトラヒドロフラン、及び水の体積百分率は、それぞれ32.5体積%、32.5体積%、及び35体積%である。得られた重合体は、GPC分析によれば、Mwが1.4×10であった。
実施例13
加える水の量を1.10mLから、2.25mLに変更した以外は実施例12と同様にして重合体を得た。トルエンの体積、テトラヒドロフランの体積、及び水の体積の合計に対する、トルエン、テトラヒドロフラン、及び水の体積百分率は、それぞれ25体積%、25体積%、及び50体積%である。得られた重合体は、GPC分析によれば、Mwが1.7×10であった。
実施例14
加える水の量を1.10mLから、4.39mLに変更した以外は実施例12と同様にして重合体を得た。トルエンの体積、テトラヒドロフランの体積、及び水の体積の合計に対する、トルエン、テトラヒドロフラン、及び水の体積百分率は、それぞれ17.5体積%、17.5体積%、及び65体積%である。得られた重合体は、GPC分析によれば、Mwが1.4×10であった。
比較例4
水を加えなかった以外は実施例12と同様にして重合体を得た。トルエンの体積、テトラヒドロフランの体積、及び水の体積の合計に対する、トルエン、テトラヒドロフラン、及び水の体積百分率は、それぞれ45.5体積%、45.5体積%、及び9体積%である。得られた重合体は、GPC分析によれば、Mwは1.3×10であった。
実施例12〜14、比較例4の結果を表8に示す。
Figure 0006905057
実施例12〜14の製造方法によれば、重量平均分子量が1.4×10以上である重合体が得られることが分かる。
実施例15
下記スキームのとおり、化合物3及び化合物4から重合体Bを合成した。
Figure 0006905057
上記化合物4を、国際公開番号(WO2014/112656)の実施例2に記載の方法で合成した。
室温で冷却装置を備えたガラス製反応容器に、水0.38mLを加えた。反応容器内を窒素ガスで満たし、化合物4 75μmol、化合物3 75μmol、及びビス(トリ−tert−ブチルホスフィン)パラジウム(0) 3.0μmolを、1−メチルシクロヘキサノール1.25mL及びトルエン1.25mLの混合溶媒に溶解させた溶液を加え混合し、次いで3Mリン酸カリウム水溶液0.25mLを加え混合した。得られた混合物を65℃で2時間攪拌し、重合体Bを得た。トルエンの体積、1−メチルシクロヘキサノールの体積、及び水の体積の合計に対する、トルエン、1−メチルシクロヘキサノール、及び水の体積百分率は、それぞれ40体積%、40体積%、及び20体積%である。GPC分析によれば、Mwは4.3×10であった。
実施例16
加える水の量を0.58mLから、1.10mLに変更した以外は実施例15と同様にして重合体を得た。トルエンの体積、1−メチルシクロヘキサノールの体積、及び水の体積の合計に対する、トルエン、1−メチルシクロヘキサノール、及び水の体積百分率は、それぞれ32.5体積%、32.5体積%、及び35体積%である。得られた重合体は、GPC分析によれば、Mwが6.8×10であった。
実施例17
加える水の量を0.58mLから、2.25mLに変更した以外は実施例15と同様にして重合体を得た。トルエンの体積、1−メチルシクロヘキサノールの体積、及び水の体積の合計に対する、トルエン、1−メチルシクロヘキサノール、及び水の体積百分率は、それぞれ25体積%、25体積%、及び50体積%である。得られた重合体は、GPC分析によれば、Mwが7.4×10であった。
実施例18
加える水の量を0.58mLから、4.39mLに変更した以外は実施例15と同様にして重合体を得た。トルエンの体積、1−メチルシクロヘキサノールの体積、及び水の体積の合計に対する、トルエン、1−メチルシクロヘキサノール、及び水の体積百分率は、それぞれ17.5体積%、17.5体積%、及び65体積%である。得られた重合体は、GPC分析によれば、Mwが7.5×10であった。
比較例5
水を加えなかった以外は実施例15と同様にして重合体を得た。トルエンの体積、1−メチルシクロヘキサノールの体積、及び水の体積の合計に対する、トルエン、1−メチルシクロヘキサノール、及び水の体積百分率は、それぞれ45.5体積%、45.5体積%、及び9体積%である。得られた重合体は、GPC分析によれば、Mwは2.6×10であった。
実施例15〜18、比較例5の結果を表9に示す。
Figure 0006905057
実施例15〜18の製造方法によれば、重量平均分子量が4.3×10以上である重合体が得られることが分かる。
実施例19
1−メチルシクロヘキサノールから、アニソールに変更した以外は実施例15と同様にして重合体を得た。トルエンの体積、アニソールの体積、及び水の体積の合計に対する、トルエン、アニソール、及び水の体積百分率は、それぞれ40体積%、40体積%、及び20体積%である。得られた重合体は、GPC分析によれば、Mwが2.0×10であった。
実施例20
加える水の量を0.58mLから、1.10mLに変更した以外は実施例19と同様にして重合体を得た。トルエンの体積、アニソールの体積、及び水の体積の合計に対する、トルエン、アニソール、及び水の体積百分率は、それぞれ32.5体積%、32.5体積%、及び35体積%である。得られた重合体は、GPC分析によれば、Mwが3.8×10であった。
実施例21
加える水の量を0.58mLから、2.25mLに変更した以外は実施例19と同様にして重合体を得た。トルエンの体積、アニソールの体積、及び水の体積の合計に対する、トルエン、アニソール、及び水の体積百分率は、それぞれ25体積%、25体積%、及び50体積%である。得られた重合体は、GPC分析によれば、Mwが5.0×10であった。
実施例22
加える水の量を0.58mLから、4.39mLに変更した以外は実施例19と同様にして重合体を得た。トルエンの体積、アニソールの体積、及び水の体積の合計に対する、トルエン、アニソール、及び水の体積百分率は、それぞれ17.5体積%、17.5体積%、及び65体積%である。得られた重合体は、GPC分析によれば、Mwが1.8×10であった。
比較例6
水を加えなかった以外は実施例19と同様にして重合体を得た。トルエンの体積、アニソールの体積、及び水の体積の合計に対する、トルエン、アニソール、及び水の体積百分率は、それぞれ45.5体積%、45.5体積%、及び9体積%である。得られた重合体は、GPC分析によれば、Mwは1.1×10であった。
実施例19〜22、比較例6の結果を表10に示す。
Figure 0006905057
実施例19〜22の製造方法によれば、重量平均分子量が1.8×10以上である重合体が得られることが分かる。
実施例23
1−メチルシクロヘキサノールから、tert−ブタノールに変更した以外は実施例15と同様にして重合体を得た。トルエンの体積、tert−ブタノールの体積、及び水の体積の合計に対する、トルエン、tert−ブタノール、及び水の体積百分率は、それぞれ40体積%、40体積%、及び20体積%である。得られた重合体は、GPC分析によれば、Mwが1.7×10であった。
実施例24
加える水の量を0.58mLから、1.10mLに変更した以外は実施例23と同様にして重合体を得た。トルエンの体積、tert−ブタノールの体積、及び水の体積の合計に対する、トルエン、tert−ブタノール、及び水の体積百分率は、それぞれ32.5体積%、32.5体積%、及び35体積%である。得られた重合体は、GPC分析によれば、Mwが2.1×10であった。
実施例25
加える水の量を0.58mLから、2.25mLに変更した以外は実施例23と同様にして重合体を得た。トルエンの体積、tert−ブタノールの体積、及び水の体積の合計に対する、トルエン、tert−ブタノール、及び水の体積百分率は、それぞれ25体積%、25体積%、及び50体積%である。得られた重合体は、GPC分析によれば、Mwが3.1×10であった。
実施例26
加える水の量を0.58mLから、4.39mLに変更した以外は実施例23と同様にして重合体を得た。トルエンの体積、tert−ブタノールの体積、及び水の体積の合計に対する、トルエン、tert−ブタノール、及び水の体積百分率は、それぞれ17.5体積%、17.5体積%、及び65体積%である。得られた重合体は、GPC分析によれば、Mwが4.1×10であった。
比較例7
水を加えなかった以外は実施例24と同様にして重合体を得た。トルエンの体積、tert−ブタノールの体積、及び水の体積の合計に対する、トルエン、tert−ブタノール、及び水の体積百分率は、それぞれ45.5体積%、45.5体積%、及び9体積%である。得られた重合体は、GPC分析によれば、Mwは1.1×10であった。
実施例23〜26、比較例7の結果を表11に示す。
Figure 0006905057
実施例23〜26の製造方法によれば、重量平均分子量が1.7×10以上である重合体が得られることが分かる。
実施例27
1−メチルシクロヘキサノールから、テトラヒドロフランに変更した以外は実施例16と同様にして重合体を得た。トルエンの体積、テトラヒドロフランの体積、及び水の体積の合計に対する、トルエン、テトラヒドロフラン、及び水の体積百分率は、それぞれ32.5体積%、32.5体積%、及び35体積%である。得られた重合体は、GPC分析によれば、Mwが8.6×10であった。
実施例28
加える水の量を1.10mLから、2.25mLに変更した以外は実施例27と同様にして重合体を得た。トルエンの体積、テトラヒドロフランの体積、及び水の体積の合計に対する、トルエン、テトラヒドロフラン、及び水の体積百分率は、それぞれ25体積%、25体積%、及び50体積%である。得られた重合体は、GPC分析によれば、Mwが1.3×10であった。
実施例29
加える水の量を1.10mLから、4.39mLに変更した以外は実施例27と同様にして重合体を得た。トルエンの体積、テトラヒドロフランの体積、及び水の体積の合計に対する、トルエン、テトラヒドロフラン、及び水の体積百分率は、それぞれ17.5体積%、17.5体積%、及び65体積%である。得られた重合体は、GPC分析によれば、Mwが1.1×10であった。
比較例8
水を加えなかった以外は実施例27と同様にして重合体を得た。トルエンの体積、テトラヒドロフランの体積、及び水の体積の合計に対する、トルエン、テトラヒドロフラン、及び水の体積百分率は、それぞれ45.5体積%、45.5体積%、及び9体積%である。得られた重合体は、GPC分析によれば、Mwは6.3×10であった。
実施例27〜29、比較例8の結果を表12に示す。
Figure 0006905057
実施例27〜29の製造方法によれば、重量平均分子量が8.6×10以上である重合体が得られることが分かる。
実施例30
冷却装置を備えたガラス製反応容器内を窒素ガス雰囲気とした後、4,7−ジブロモ−5,6−ジフルオロ−2,1,3−ベンゾチアジアゾール 3.0mmol、2,2’−(5,5−ビス(3,7−ジメチルオクチル)−5H−ジチエノ[3,2−b:2’,3’−d]ピラン−2,7−ジイル)ビス(5−メチル−1,3,2−ジオキサボリナン−5−メタノール) 3.0mmol、クロロメチル(トリ−tert-ブチルホスフィン)パラジウム(II) 9μmol、水 90mL、テトラヒドロフラン 70mLおよびメシチレン 30mLを反応容器に加えた。得られた混合物を撹拌しながら、45℃に加熱した。得られた混合物に、3Mリン酸カリウム水溶液 10mLを加えた。得られた混合物を撹拌しながら、45℃に加熱し、4時間反応を行うことで、下記式で表される繰り返し単位からなる芳香族化合物を含む反応混合物を得た。得られた反応混合物を1−クロロナフタレンに溶解させた後、分子量をGPC分析したところ、分子量(Mw)は3.6×10であった。
Figure 0006905057

Claims (15)

  1. 下記式(1)で表される繰り返し単位を含む高分子化合物の製造方法であって、
    下記式(2)で表される化合物及び下記式(3)で表される化合物を、パラジウム触媒(ただし、水溶性のパラジウム触媒を除く。)及び塩基を含む反応溶媒中で反応させる工程を含み、
    前記反応溶媒が、
    少なくとも1種の炭化水素溶媒である第1の溶媒、
    少なくとも1個の炭素原子、少なくとも1個の水素原子、及び少なくとも1個の酸素原子のみからなる少なくとも1種の有機溶媒であり、水と混和しない第2の溶媒、並びに
    水を含み、
    前記第1の溶媒の体積、前記第2の溶媒の体積、及び前記水の体積の合計に対する水の体積比率が、10体積%を超え100体積%未満である、高分子化合物の製造方法。
    Figure 0006905057
    (式(1)中、
    Arは、2価の芳香族炭化水素基又は2価の芳香族複素環基を表し、
    Arは、下記式(B−3)で表される2価の基、下記式(B−1)で表される2価の基又は下記式(B−2)で表される2価の基を表す。
    Figure 0006905057
    (式(B−3)中、
    Z’は、下記式(Z’−1)〜(Z’−3)のうちのいずれか1つで表される基である。
    Figure 0006905057
    (式(Z’−1)〜(Z’−3)中、Rは、それぞれ独立して、水素原子又は置換基を表す。))
    Figure 0006905057
    (式(B−1)中、
    Zは、下記式(Z−1)〜(Z−8)のうちのいずれか1つで表される基である。
    Figure 0006905057
    (式(Z−1)〜(Z−8)中、Rは、それぞれ独立して、水素原子又は置換基を表す。))
    Figure 0006905057
    (式(B−2)中、
    Rは、それぞれ独立して、水素原子又は置換基を表し、
    pは、0又は1を表し、
    及びWは、それぞれ独立して、炭素原子又は硫黄原子を表す。ただし、Wが炭素原子の場合Wは硫黄原子であり、Wが硫黄原子の場合Wは炭素原子である。))
    Figure 0006905057
    (式(2)中、
    及びXは、それぞれ独立して、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子を表し、
    Arは、式(1)におけるArと同義を表す。)
    Figure 0006905057
    (式(3)中、
    及びYは、それぞれ独立して、1個のホウ素原子と少なくとも2個の酸素原子を含む1価の基を表し、
    Arは、式(1)におけるArと同義を表す。)
  2. Arが、下記式(Cy−1)〜式(Cy−5)のいずれか1つで表される基である、請求項1に記載の高分子化合物の製造方法。
    Figure 0006905057
    (式(Cy−1)〜(Cy−5)中、
    Rは、それぞれ独立して、水素原子又は置換基を表す。
    及びRは、それぞれ独立して、水素原子又は置換基を表す。RとRは、互いに連結して、それらが結合している炭素原子とともに環状構造を形成していてもよい。
    環Cyは、同一又は相異なり、置換基を有していてもよい芳香環を表す。
    は、2価の基を表す。)
  3. Arが、上記式(B−3)で表される2価の基である、請求項1又は2に記載の高分子化合物の製造方法。
  4. Arが、上記式(B−1)で表される2価の基又は上記式(B−2)で表される2価の基である、請求項1又は2に記載の高分子化合物の製造方法。
  5. Arが、上記式(B−1)で表される2価の基である、請求項4に記載の高分子化合物の製造方法。
  6. 前記第2の溶媒が、アルコール溶媒、ケトン溶媒、及びエーテル溶媒からなる群から選択される1種以上である、請求項1〜のいずれか1項に記載の高分子化合物の製造方法。
  7. 前記第1の溶媒と前記第2の溶媒との混合体積比が、1:9〜9:1である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の高分子化合物の製造方法。
  8. 前記第1の溶媒と前記第2の溶媒との混合体積比が、3:7〜7:3である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の高分子化合物の製造方法。
  9. 前記第1の溶媒の体積、前記第2の溶媒の体積、及び前記水の体積の合計に対する前記水の体積比率が、25体積%を超え100体積%未満である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の高分子化合物の製造方法。
  10. 前記第1の溶媒の体積、前記第2の溶媒の体積、及び前記水の体積の合計に対する前記水の体積比率が、35体積%を超え100体積%未満である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の高分子化合物の製造方法。
  11. 前記第1の溶媒の体積、前記第2の溶媒の体積、及び前記水の体積の合計に対する前記水の体積比率が、50体積%以上100体積%未満である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の高分子化合物の製造方法。
  12. 前記第1の溶媒の体積、前記第2の溶媒の体積、及び前記水の体積の合計に対する水の体積比率が、50体積%を超え100体積%未満である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の高分子化合物の製造方法。
  13. 前記第1の溶媒が、トルエン、キシレン、トリメチルベンゼン、デカリン、テトラリン、インダン、ナフタレン、及びメチルナフタレンからなる群から選択される1種以上である、請求項1〜12のいずれか1項に記載の高分子化合物の製造方法。
  14. 前記塩基が、アルカリ金属の炭酸塩、硫酸塩、及びリン酸塩、並びにアルカリ土類金属の炭酸塩、硫酸塩、及びリン酸塩からなる群から選択される1種以上である、請求項1〜13のいずれか1項に記載の高分子化合物の製造方法。
  15. 及びYが、それぞれ独立して、式:−B(−O−Rで表される基(式中、2つのRは、それぞれ独立して、ヒドロキシ基を有していてもよい1価の炭化水素基を表し、2つのRは、互いに連結して2価の基を形成していてもよい。)である、請求項1〜14のいずれか1項に記載の高分子化合物の製造方法。
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