JP2013119589A - 高分子化合物及び電子素子 - Google Patents

高分子化合物及び電子素子 Download PDF

Info

Publication number
JP2013119589A
JP2013119589A JP2011268114A JP2011268114A JP2013119589A JP 2013119589 A JP2013119589 A JP 2013119589A JP 2011268114 A JP2011268114 A JP 2011268114A JP 2011268114 A JP2011268114 A JP 2011268114A JP 2013119589 A JP2013119589 A JP 2013119589A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
substituent
represented
formula
polymer compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Ceased
Application number
JP2011268114A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsuyoshi Michinobu
剛志 道信
Uhei Hara
宇平 原
Takehito Kato
岳仁 加藤
Kunihito Miyake
邦仁 三宅
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Tokyo Institute of Technology NUC
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
Tokyo Institute of Technology NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd, Tokyo Institute of Technology NUC filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority to JP2011268114A priority Critical patent/JP2013119589A/ja
Publication of JP2013119589A publication Critical patent/JP2013119589A/ja
Ceased legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/549Organic PV cells

Landscapes

  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)
  • Photovoltaic Devices (AREA)

Abstract

【課題】長波長の光の光吸収強度が大きい高分子化合物を提供する。
【解決手段】下記式(I)で表される構造を有する、対称軸を有さない構造単位を含み、該対称軸を有さない構造単位の連鎖を含む、高分子化合物。
Figure 2013119589

〔式(I)中、Rは、水素原子又は置換基を表す。A及びAは、それぞれ独立に、下記式(II)で表される基又は下記式(III)で表される基を表す。
Figure 2013119589

(式(III)中、Arは、4価の有機基を表す。)〕
【選択図】図1

Description

本発明は、高分子化合物及びこの高分子化合物を用いた電子素子に関する。
光電変換素子は、陽極及び陰極からなる一対の電極と、該一対の電極間に設けられる活性層とを備える素子である。光電変換素子の活性層に用いる高分子化合物としては、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)が提案されている(非特許文献1参照)。
アドヴァンスト ファンクショナル マテリアルズ(Advanced Functional Materials),2005年,第15巻,p.1617−1622
しかしながら、上記非特許文献1が開示する高分子化合物は、長波長の光の光吸収強度が小さいという課題がある。
本発明は、長波長の光の光吸収強度が大きい高分子化合物を提供することを目的とする。
即ち、本発明は、下記[1]〜[23]を提供する。
[1]下記式(I)で表される構造を有する、対称軸を有さない構造単位を含み、該対称軸を有さない構造単位の連鎖を含む、高分子化合物。
Figure 2013119589
〔式(I)中、Rは、水素原子又は置換基を表す。A及びAは、それぞれ独立に、下記式(II)で表される基又は下記式(III)で表される基を表す。
Figure 2013119589
(式(III)中、Arは、4価の有機基を表す。)〕
[2]前記対称軸を有さない構造単位が、下記式(IV)で表される構造を有する構造単位である、[1]に記載の高分子化合物。
Figure 2013119589
〔式(IV)中、Rは、水素原子又は置換基を表す。Rは、Rとは相異なり、水素原子又は置換基を表す。R及びRのうちの少なくとも一方は、前記式(I)で表される構造を含む。Xは、−Si(R’)−で表される基、−N(R’)−で表される基、−O−で表される基、−S−で表される基又は−Se−で表される基を表す。R’は、水素原子又は置換基を表す。〕
[3]下記式(V)で表される構造を有する構造単位をさらに含む、[2]に記載の高分子化合物。
Figure 2013119589
〔式(V)中、Rは、水素原子又は置換基を表す。Rは、Rとは相異なり、水素原子又は置換基を表す。R及びRのうちの少なくとも一方は、下記式(VI)で表される構造を含む。Xは、−Si(R’)−で表される基、−N(R’)−で表される基、−O−で表される基、−S−で表される基又は−Se−で表される基を表す。R’は、水素原子又は置換基を表す。
Figure 2013119589
(式(VI)中、Rは前述と同じ意味を表す。)〕
[4]高分子化合物が含む前記対称軸を有さない構造単位の数の割合が、高分子化合物が含む構造単位の合計数に対して50%を超えている、[1]〜[3]のいずれか1つに記載の高分子化合物。
[5]下記式(VII)で表される連鎖、下記式(VIII)で表される連鎖、下記式(IX)で表される連鎖、及び下記式(X)で表される連鎖からなる群から選ばれる1種以上の連鎖を含む、[2]〜[4]のいずれか1つに記載の高分子化合物。
Figure 2013119589
〔式(VII)〜式(X)中、R、R、R、R及びXは、前述と同じ意味を表す。〕
[6]Rが式(I)で表される構造からなる基であり、かつ、Rが式(VI)で表される構造からなる基である、[5]に記載の高分子化合物。
[7]R及びRが、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基である、[6]に記載の高分子化合物。
[8]R及びRが、同一の基である、[7]に記載の高分子化合物。
[9]式(VII)で表される連鎖、式(VIII)で表される連鎖、式(IX)で表される連鎖及び式(X)で表される連鎖の数の合計の割合が、高分子化合物が有する前記対称軸を有さない構造単位の連鎖の数の合計に対して50%を超えている、[6]〜[8]のいずれか1つに記載の高分子化合物。
[10]Rが式(I)で表される構造からなる基であり、かつ、Rが式(VI)で表される構造からなる基である、[5]に記載の高分子化合物。
[11]R及びRが、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基である、[10]に記載の高分子化合物。
[12]R及びRが、同一の基である、[11]に記載の高分子化合物。
[13]下記式(XI)で表される繰り返し単位を含む高分子化合物。
Figure 2013119589
〔式(XI)中、Rは、下記式(XII)で表される基を表す。Rは、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基を表す。
Figure 2013119589
(式(XII)中、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基を表す。)〕
[14]下記式(VI)で表される構造を有し、対称軸を有さない構造単位を含み、該対称軸を有さない構造単位の連鎖を含む高分子化合物と、下記式(XIII)で表される化合物とを反応させて得ることができる高分子化合物。
Figure 2013119589
〔式(VI)及び(XIII)中、Rは、水素原子又は置換基を表す。Arは、4価の有機基を表す。〕
[15]前記対称軸を有さない構造単位が、下記式(V)で表される構造を含む、[14]に記載の高分子化合物。
Figure 2013119589
〔式(V)中、Rは、水素原子又は置換基を表す。Rは、Rとは相異なり、水素原子又は置換基を表す。ただし、R及びRのうちの少なくとも一方は、式(VI)で表される構造を含む。Xは、−Si(R’)−で表される基、−N(R’)−で表される基、−O−で表される基、−S−で表される基又は−Se−で表される基を表す。R’は、水素原子又は置換基を表す。〕
[16]前記対称軸を有さない構造単位が、第1の結合手及び第2の結合手を有し、2個の前記対称軸を有さない構造単位のうちの一方の対称軸を有さない構造単位の第1の結合手と他方の対称軸を有さない構造単位の第2の結合手とが結合した対称軸を有さない構造単位の連鎖の数の割合が、高分子化合物が有する対称軸を有さない構造単位の連鎖の数の合計に対して50%を超えている、[14]又は[15]に記載の高分子化合物。
[17]ポリスチレン換算の数平均分子量が10〜10である、[1]〜[16]のいずれか1つに記載の高分子化合物。
[18][1]〜[17]のいずれか1つに記載の高分子化合物と溶媒とを含む液。
[19][1]〜[17]のいずれか1つに記載の高分子化合物を含む膜。
[20][19]に記載の膜を含む電子素子。
[21]陽極と、陰極と、該陽極と該陰極との間に設けられた活性層とを有し、該活性層中に[1]〜[17]のいずれか1つに記載の高分子化合物を含む光電変換素子。
[22][21]に記載の光電変換素子を含む太陽電池モジュール。
[23][21]に記載の光電変換素子を含むイメージセンサー。
本発明の高分子化合物は、長波長の光の光吸収強度が大きいため、本発明は極めて有用である。
図1は、高分子化合物3のH−NMRスペクトルを示す図である。 図2は、高分子化合物4のH−NMRスペクトルを示す図である。 図3は、高分子化合物5のH−NMRスペクトルを示す図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
(高分子化合物)
本発明の高分子化合物は、下記式(I)で表される構造を有する、対称軸を有さない構造単位を含み、該対称軸を有さない構造単位の連鎖を含む。
ここで高分子化合物を構成する構造単位が「対称軸を有さない」とは、「n回対称(nは2以上の整数を表す。)における対称軸、回反軸及び回映軸を有さない」ことを意味する。
Figure 2013119589
式(I)中、Rは、水素原子又は置換基を表す。A及びAは、それぞれ独立に、下記式(II)で表される基又は下記式(III)で表される基を表す。
Figure 2013119589
式(III)中、Arは、4価の有機基を表す。
式(I)中、Rで表される置換基としては、例えば、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアルキルチオ基、アルケニル基、アルキニル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアリールオキシ基、置換基を有していてもよいアリールチオ基、置換基を有していてもよいアリールアルキル基、置換基を有していてもよいアリールアルキルオキシ基、置換基を有していてもよいアリールアルキルチオ基、置換基を有していてもよいアリールアルケニル基、置換基を有していてもよいアリールアルキニル基、アシル基、アシルオキシ基、カルボキシ基、置換アミノ基、置換シリル基、置換シリルオシ基、置換シリルチオ基、置換シリルアミノ基、複素環基、複素環オキシ基及び複素環チオ基が挙げられる。
Rで表される置換基であるハロゲン原子の例としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。
Rで表される置換基であるアルキル基は、直鎖状でも分岐状でもよく、環状であってもよい。アルキル基の炭素原子数は、通常1〜20である。
アルキル基は置換基を有していてもよい。アルキル基が有していてもよい置換基の例としては、ハロゲン原子が挙げられる。アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル墓、ペンチル基、イソペンチル基、2−メチルブチル基、1−メチルブチル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、3−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、1−メチルペンチル基、ヘプチル基、オクチル基、イソオクチル基、2−エチルヘキシル基、3,7−ジメチルオクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル墓、オクタデシル基及びエイコシル基等の鎖状アルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基及びアダマンチル基等のシクロアルキル基が挙げられる。
Rで表される置換基であるアルコキシ基のうちのアルキル部分は、直鎖状でも分岐状でもよく、環状であってもよい。
アルコキシ基は、置換基を有していてもよい。アルコキシ基の炭素原子数は、通常1〜20であり、アルコキシ基が有していてもよい置換基の例としては、ハロゲン原子及びアルコキシ基(例えば、炭素原子数1〜20)が挙げられる。置換基を有していてもよいアルコキシ基の具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、3,7−ジメチルオクチルオキシ基、ラウリルオキシ基、トリフルオロメトキシ基、ペンタフルオロエトキシ基、パーフルオロブトキシ基、パーフルオロヘキシルオキシ基、パーフルオロオクチルオキシ基、メトキシメチルオキシ基及び2−メトキシエチルオキシ基が挙げられる。
Rで表される置換基であるアルキルチオ基のうちのアルキル部分は、直鎖状でも分岐状でもよく、環状であってもよい。
アルキルチオ基は、置換基を有していてもよい。アルキルチオ基の炭素原子数は、通常1〜20であり、アルキルチオ基が有していてもよい置換基の例としては、ハロゲン原子が挙げられる。アルキルチオ基の具体例としては、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、ブチルチオ基、イソブチルチオ基、tert−ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、シクロヘキシルチオ基、ヘプチルチオ基、オクチルチオ基、2−エチルヘキシルチオ基、ノニルチオ基、デシルチオ基、3,7−ジメチルオクチルチオ基、ラウリルチオ基及びトリフルオロメチルチオ基が挙げられる。
Rで表される置換基であるアルケニル基は、その炭素原子数が通常2〜20である。アルケニル基の具体例としては、ビニル基及びアリル基が挙げられる。
Rで表される置換基であるアルキニル基は、その炭素原子数が通常2〜20である。アルキニル基の具体例としては、エチニル基及びプロパルギル基が挙げられる。
Rで表される置換基であるアリール基は、芳香族炭化水素化合物から芳香環に結合している水素原子1個を除いた基を意味し、その炭素原子数は通常6〜60である。アリール基は、置換基を有していてもよく、アリール基が有していてもよい置換基としては、ハロゲン原子、アルコキシ基(例えば、炭素原子数1〜20)、アミノ基及び置換アミノ基が挙げられる。置換アミノ基の定義及び具体例は、後述のRで表される置換基である置換アミノ基の定義及び具体例と同じである。置換基を有していてもよいアリール基の具体例としては、フェニル基、C1〜C12アルコキシフェニル基(ここで「C1〜C12アルコキシ」とは、炭素原子数1〜12のアルコキシ基を基中に有することを意味している。C1〜C12アルコキシは、好ましくはC1〜C8アルコキシであり、より好ましくはC1〜C6アルコキシである。「C1〜C8アルコキシ」とは、炭素原子数1〜8のアルコキシ基を基中に有することを意味している、「C1〜C6アルコキシ」とは、炭素原子数1〜6のアルコキシ基を基中に有していることを意味している。C1〜C12アルコキシ、C1〜C8アルコキシ及びC1〜C6アルコキシの具体例としては、Rで表される置換基である上記アルコキシ基として説明し例示したものが挙げられる。以下も同様である。)、C1〜C12アルキルフェニル基(ここで「C1〜C12アルキル」とは、炭素原子数1〜12のアルキル基を基中に有することを意味している。C1〜C12アルキルは、好ましくはC1〜C8アルキルであり、より好ましくはC1〜C6アルキルである。C1〜C8アルキルは、炭素原子数1〜8のアルキルであることを示し、C1〜C6アルキルは、炭素原子数1〜6のアルキルであることを示す。C1〜C12アルキル、C1〜C8アルキル及びC1〜C6アルキルの具体例としては、Rで表される置換基である上記アルキル基で説明し例示したものが挙げられる。以下も同様である。)、1−ナフチル基、2−ナフチル基及びペンタフルオロフェニル基が挙げられる。
Rで表される置換基であるアリールオキシ基は、その炭素原子数が通常6〜60であり、アリール部分が置換基を有していてもよい。アリールオキシ基が有していてもよい置換基の例としては、ハロゲン原子及びアルコキシ基(例えば、炭素原子数1〜20)が挙げられる。置換基を有していてもよいアリールオキシ基の具体例としては、フェノキシ基、C1〜C12アルコキシフェノキシ基、C1〜C12アルキルフェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基及びペンタフルオロフェニルオキシ基が挙げられる。
Rで表される置換基であるアリールチオ基は、その炭素原子数が通常6〜60であり、アリール部分が置換基を有していてもよい。アリールチオ基が有していてもよい置換基の例としては、ハロゲン原子及びアルコキシ基(例えば、炭素原子数1〜20)が挙げられる。置換基を有していてもよいアリールチオ基の具体例としては、フェニルチオ基、C1〜C12アルコキシフェニルチオ基、C1〜C12アルキルフェニルチオ基、1−ナフチルチオ基、2−ナフチルチオ基及びペンタフルオロフェニルチオ基が挙げられる。
Rで表される置換基であるアリールアルキル基は、その炭素原子数が通常7〜60であり、アリール部分が置換基を有していてもよい。アリールアルキル基が有していてもよい置換基の例としては、ハロゲン原子及びアルコキシ基(例えば、炭素原子数1〜20)が挙げられる。置換基を有していてもよいアリールアルキル基の具体例としては、フェニル−C1〜C12アルキル基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキル基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキル基、1−ナフチル−C1〜C12アルキル基及び2−ナフチル−C1〜C12アルキル基が挙げられる。
Rで表される置換基であるアリールアルコキシ基は、その炭素原子数が通常7〜60であり、アリール部分が置換基を有していてもよい。アリールアルコキシ基が有していてもよい置換基の例としては、ハロゲン原子及びアルコキシ基(例えば、炭素原子数1〜20)が挙げられる。置換基を有していてもよいアリールアルコキシ基の具体例としては、フェニル−C1〜C12アルコキシ基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルコキシ基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルコキシ基、1−ナフチル−C1〜C12アルコキシ基及び2−ナフチル−C1〜C12アルコキシ基が挙げられる。
Rで表される置換基であるアリールアルキルチオ基は、その炭素原子数が通常7〜60であり、アリール部分が置換基を有していてもよい。アリールアルキルチオ基が有していてもよい置換基の例としては、ハロゲン原子及びアルコキシ基(例えば、炭素原子数1〜20)が挙げられる。置換基を有していてもよいアリールアルキルチオ基の具体例としては、フェニル−C1〜C12アルキルチオ基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキルチオ基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキルチオ基、1−ナフチル−C1〜C12アルキルチオ基及び2−ナフチル−C1〜C12アルキルチオ基が挙げられる。
Rで表される置換基であるアリールアルキルチオ基は、その炭素原子数が通常7〜60であり、アリール部分が置換基を有していてもよい。アリールアルキルチオ基が有していてもよい置換基の例としては、ハロゲン原子及びアルコキシ基(例えば、炭素原子数1〜20)が挙げられる。置換基を有していてもよいアリールアルキルチオ基の具体例としては、フェニル−C1〜C12アルキルチオ基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキルチオ基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキルチオ基、1−ナフチル−C1〜C12アルキルチオ基及び2−ナフチル−C1〜C12アルキルチオ基が挙げられる。
Rで表される置換基であるアリールアルケニル基は、通常、その炭素原子数が通常8〜20であり、アリール部分が置換基を有していてもよい。アリールアルケニル基が有していてもよい置換基のとしては、ハロゲン原子及びアルコキシ基(例えば、炭素原子数1〜20)が挙げられる。アリールアルケニル基の具体例としては、スチリル基が挙げられる。
Rで表される置換基であるアリールアルキニル基は、通常、その炭素原子数が通常8〜20であり、アリール部分が置換基を有していてもよい。アリールアルキニル基が有していてもよい置換基の例としては、ハロゲン原子及びアルコキシ基(例えば、炭素原子数1〜20)が挙げられる。アリールアルキニル基の具体例としては、フェニルアセチレニル基が挙げられる。
Rで表される置換基であるアシル基は、カルボン酸が有するカルボキシル基中の水酸基を除いた基を意味し、その炭素原子数が通常2〜20である。アシル基の具体例としては、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、ピバロイル基、トリフルオロアセチル基等の炭素原子数2〜20のハロゲン原子で置換されていてもよいアルキルカルボニル基、ベンゾイル基、ペンタフルオロベンゾイル基等のハロゲン原子で置換されていてもよいフェニルカルボニル基が挙げられる。
Rで表される置換基であるアシルオキシ基は、カルボン酸が有するカルボキシル基中の水素原子を除いた基を意味し、その炭素原子数が通常2〜20である。アシルオキシ基の具体例としては、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基、イソブチリルオキシ基、ピバロイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、トリフルオロアセチルオキシ基及びペンタフルオロベンゾイルオキシ基が挙げられる。
Rで表される置換基である置換アミノ基とは、アミノ基の水素原子の1個又は2個が置換基により置換された基であり、置換アミノ基が有していてもよい置換基は、例えば、置換基を有していてもよいアルキル基及び置換基を有していてもよいアリール基である。置換基を有していてもよいアルキル基及び置換基を有していてもよいアリール基の具体例は、Rで表される置換基である、置換基を有していてもよいアルキル基及び置換基を有していてもよいアリール基の具体例と同じである。置換アミノ基の炭素原子数は通常1〜40である。置換アミノ基の具体例としては、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基、プロピルアミノ基、ジプロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ブチルアミノ基、イソブチルアミノ基、tert−ブチルアミノ基、ペンチルアミノ基、ヘキシルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、ヘプチルアミノ基、オクチルアミノ基、2−エチルヘキシルアミノ基、ノニルアミノ基、デシルアミノ基、3,7−ジメチルオクチルアミノ基、ラウリルアミノ基、シクロペンチルアミノ基、ジシクロペンチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、ジシクロヘキシルアミノ基、ピロリジル基、ピペリジル基、ジトリフルオロメチルアミノ基、フェニルアミノ基、ジフェニルアミノ基、C1〜C12アルコキルオキシフェニルアミノ基、ジ(C1〜C12アルコキシフェニル)アミノ基、ジ(C1〜C12アルキルフェニル)アミノ基、1−ナフチルアミノ基、2−ナフチルアミノ基、ペンタフルオロフェニルアミノ基、ピリジルアミノ基、ピリダジニルアミノ基、ピリミジルアミノ基、ピラジルアミノ基、トリアジルアミノ基、フェニル−C1〜C12アルキルアミノ基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキルアミノ基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキルアミノ基、ジ(C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキル)アミノ基、ジ(C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキル)アミノ基、1−ナフチル−C1〜C12アルキルアミノ基及び2−ナフチル−C1〜C12アルキルアミノ基が挙げられる。
Rで表される置換基である置換シリル基とは、シリル基の水素原子の1個、2個又は3個が置換基により置換された基であり、一般に、シリル基の3個の水素原子全てが置換基により置換された基である。置換シリル基が有する置換基としては、例えば、置換基を有していてもよいアルキル基及び置換基を有していてもよいアリール基である。置換基を有していてもよいアルキル基及び置換基を有していてもよいアリール基の具体例は、Rで表される置換基である、置換基を有していてもよいアルキル基及び置換基を有していてもよいアリール基の具体例と同じである。置換シリル基の具体例としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリプロピルシリル基、トリイソプロピルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、トリフェニルシリル基、トリ−p−キシリルシリル基、トリベンジルシリル基、ジフェニルメチルシリル基、tert−ブチルジフェニルシリル基及びジメチルフェニルシリル基が挙げられる。
Rで表される置換基である置換シリルオキシ基とは、上記の置換シリル基に酸素原子が結合した基である。置換シリルオキシ基の具体例としては、トリメチルシリルオキシ基、トリエチルシリルオキシ基、トリプロピルシリルオキシ基、トリイソプロピルシリルオキシ基、tert−ブチルジメチルシリルオキシ基、トリフェニルシリルオキシ基、トリ−p−キシリルシリルオキシ基、トリベンジルシリルオキシ基、ジフェニルメチルシリルオキシ基、tert−ブチルジフェニルシリルオキシ基及びジメチルフェニルシリルオキシ基が挙げられる。
Rで表される置換基である置換シリルチオ基とは、上記の置換シリル基に硫黄原子が結合した基である。置換シリルチオ基の具体例としては、トリメチルシリルチオ基、トリエチルシリルチオ基、トリプロピルシリルチオ基、トリイソプロピルシリルチオ基、tert−ブチルジメチルシリルチオ基、トリフェニルシリルチオ基、トリ−p−キシリルシリルチオ基、トリベンジルシリルチオ基、ジフェニルメチルシリルチオ基、tert−ブチルジフェニルシリルチオ基及びジメチルフェニルシリルチオ基が挙げられる。
Rで表される置換基である置換シリルアミノ基とは、アミノ基の水素原子の1個又は2個が置換シリル基で置換されたものであり、該置換シリル基の定義及び具体例は上記の通りである。置換シリルアミノ基の具体例としては、トリメチルシリルアミノ基、トリエチルシリルアミノ基、トリプロピルシリルアミノ基、トリイソプロピルシリルアミノ基、tert−ブチルジメチルシリルアミノ基、トリフェニルシリルアミノ基、トリ−p−キシリルシリルアミノ基、トリベンジルシリルアミノ基、ジフェニルメチルシリルアミノ基、tert−ブチルジフェニルシリルアミノ基、ジメチルフェニルシリルアミノ基、ジ(トリメチルシリル)アミノ基、ジ(トリエチルシリル)アミノ基、ジ(トリプロピルシリル)アミノ基、ジ(トリイソプロピルシリル)アミノ基、ジ(tert−ブチルジメチルシリル)アミノ基、ジ(トリフェニルシリル)アミノ基、ジ(トリ−p−キシリルシリル)アミノ基、ジ(トリベンジルシリル)アミノ基、ジ(ジフェニルメチルシリル)アミノ基、ジ(tert−ブチルジフェニルシリル)アミノ基及びジ(ジメチルフェニルシリル)アミノ基が挙げられる。
Rで表される置換基である複素環基は、置換基を有していてもよい、フラン、チオフェン、ピロール、ピロリン、ピロリジン、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、イミダゾリン、イミダゾリジン、ピラゾール、ピラゾリン、プラゾリジン、フラザン、トリアゾール、チアジアゾール、オキサジアゾール、テトラゾール、ピラン、ピリジン、ピペリジン、チオピラン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、ピペラジン、モルホリン、トリアジン、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、ベンゾチオフェン、インドール、イソインドール、インドリジン、インドリン、イソインドリン、クロメン、クロマン、イソクロマン、ベンゾピラン、キノリン、イソキノリン、キノリジン、ベンゾイミダゾール、ベンゾチアゾール、インダゾール、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、キナゾリジン、シンノリン、フタラジン、プリン、プテリジン、カルバゾール、キサンテン、フェナントリジン、アクリジン、β-カルボリン、ペリミジン、フェナントロリン、チアントレン、フェノキサチイン、フェノキサジン、フェノチアジン、フェナジン等の複素環式化合物から水素原子を1個除いた基を意味する。該置換基としては、例えば、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアルキルチオ基及び置換基を有していてもよいアリール基が挙げられる。ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアルキルチオ基及び置換基を有していてもよいアリール基の定義及び具体例は、Rで表される置換基であるハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアルキルチオ基及び置換基を有していてもよいアリール基の定義及び具体例と同じである。複素環基としては、芳香族複素環基が好ましい。
Rで表される置換基である複素環オキシ基の例としては、上記の複素環基に酸素原子が結合した下記式(XIV)で表される基が挙げられる。
Rで表される置換基である複素環チオ基の例としては、上記の複素環基に硫黄原子が結合した下記式(XV)で表される基が挙げられる。
Figure 2013119589
式(XIV)及び式(XV)中、Arは複素環基を表す。
複素環オキシ基は、その炭素原子数が通常2〜60である。複素環オキシ基の具体例としては、チエニルオキシ基、C1〜C12アルキルチエニルオキシ基、ピロリルオキシ基、フリルオキシ基、ピリジルオキシ基、C1〜C12アルキルピリジルオキシ基、イミダゾリルオキシ基、ピラゾリルオキシ基、トリアゾリルオキシ基、オキサゾリルオキシ基、チアゾールオキシ基及びチアジアゾールオキシ基が挙げられる。
複素環チオ基は、その炭素原子数が通常2〜60である。複素環チオ基の具体例としては、チエニルメルカプト基、C1〜C12アルキルチエニルメルカプト基、ピロリルメルカプト基、フリルメルカプト基、ピリジルメルカプト基、C1〜C12アルキルピリジルメルカプト基、イミダゾリルメルカプト基、ピラゾリルメルカプト基、トリアゾリルメルカプト基、オキサゾリルメルカプト基、チアゾールメルカプト基及びチアジアゾールメルカプト基が挙げられる。
Rで表される置換基としては、下記式(XVI)で表される基が好ましい。
Figure 2013119589
式(XVI)中、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基を表す。
及びRで表される置換基を有していてもよいアルキル基及び置換基を有していてもよいアリール基の定義及び具体例は、前述のRで表される置換基である置換基を有していてもよいアルキル基及び置換基を有していてもよいアリール基の定義及び具体例と同じである。
及びRは、置換基を有していてもよいアルキル基及び置換基を有していてもよいアリール基が好ましく、炭素原子数1〜20のアルキル基がより好ましく、炭素原子数6〜20のアルキル基がさらに好ましい。
上記式(III)中、Arで表される4価の有機基としては、例えば、下記式(XVII)で表される基が挙げられる。
Figure 2013119589
式(XVII)中、Rは、水素原子又は置換基を表す。複数個あるRは、同一であっても相異なっていてもよい。
で表される置換基の定義及び具体例は、前述のRで表される置換基の定義及び具体例と同じである。Rは、水素原子であることが好ましい。
対称軸を有さない構造単位は、下記式(IV)で表される構造を含む構造単位が好ましい。
Figure 2013119589
式(IV)中、Rは、水素原子又は置換基を表す。Rは、Rとは相異なり、水素原子又は置換基を表す。ただし、R及びRのうちの少なくとも一方は、式(I)で表される構造を含む。Xは、−Si(R’)−で表される基、−N(R’)−で表される基、−O−で表される基、−S−で表される基又は−Se−で表される基を表す。R’は、水素原子又は置換基を表す。
式(IV)中、R及びRで表される置換基としては、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアルキルチオ基、アルケニル基、アルキニル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアリールオキシ基、置換基を有していてもよいアリールチオ基、置換基を有していてもよいアリールアルキル基、置換基を有していてもよいアリールアルキルオキシ基、置換基を有していてもよいアリールアルキルチオ基、置換基を有していてもよいアリールアルケニル基、置換基を有していてもよいアリールアルキニル基、アシル基、アシルオキシ基、カルボキシ基、置換アミノ基、置換シリル基、置換シリルオキシ基、置換シリルチオ基、置換シリルアミノ基、複素環基、複素環オキシ基、複素環チオ基及び式(I)で表される構造を含む置換基が挙げられる。該ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアルキルチオ基、アルケニル基、アルキニル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアリールオキシ基、置換基を有していてもよいアリールチオ基、置換基を有していてもよいアリールアルキル基、置換基を有していてもよいアリールアルキルオキシ基、置換基を有していてもよいアリールアルキルチオ基、置換基を有していてもよいアリールアルケニル基、置換基を有していてもよいアリールアルキニル基、アシル基、アシルオキシ基、カルボキシ基、置換アミノ基、置換シリル基、置換シリルオキシ基、置換シリルチオ基、置換シリルアミノ基、複素環基、複素環オキシ基及び複素環チオ基の定義及び具体例は、前述のRで表されるハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアルキルチオ基、アルケニル基、アルキニル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアリールオキシ基、置換基を有していてもよいアリールチオ基、置換基を有していてもよいアリールアルキル基、置換基を有していてもよいアリールアルキルオキシ基、置換基を有していてもよいアリールアルキルチオ基、置換基を有していてもよいアリールアルケニル基、置換基を有していてもよいアリールアルキニル基、アシル基、アシルオキシ基、カルボキシ基、置換アミノ基、置換シリル基、置換シリルオキシ基、置換シリルチオ基、置換シリルアミノ基、複素環基、複素環オキシ基及び複素環チオ基の定義及び具体例と同じである。
及びRのうちの一方は、式(I)で表される構造からなる基であり、R及びRの他の一方が、水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基であることが好ましい。
で表される置換基の定義及び具体例は、前述のRで表される置換基の定義及び具体例と同じである。
式(IV)中、Xは、−S−で表される基が好ましい。
式(IV)で表される構造を含む、対称軸を有さない構造単位としては、下記式(1)で表される構造単位が好ましい。下記式(1)で表される構造単位において、「対称軸を有さない」とは、RとRとが相異なる基であることを意味している。
Figure 2013119589
式(1)中、X、R及びRは、前述と同じ意味を表す。
本発明の高分子化合物は、対称軸を有さない構造単位の連鎖を含む。該連鎖は2個の構造単位を含む。該連鎖としては、例えば、下記式(VII)で表される連鎖及び下記式(XVIII)で表される連鎖が挙げられる。
Figure 2013119589
式(VII)及び式(XVIII)中、X、R及びRは、前述と同じ意味を表す。
式(1)で表される構造単位としては、下記式(1−1)で表される構造単位がより好ましい。
Figure 2013119589
式(1−1)中、R、R、A及びAは、前述と同じ意味を表す。
式(1−1)中、Rは、水素原子及び置換基を有していてもよいアルキル基が好ましい。
本発明の高分子化合物は、下記式(V)で表される構造を有する構造単位をさらに含有していてもよい。
Figure 2013119589
式(V)中、Rは、水素原子又は置換基を表す。Rは、Rとは相異なり、水素原子又は置換基を表す。R及びRのうちの少なくとも一方は、下記式(VI)で表される構造を含む。Xは、前述と同じ意味を表す。
Figure 2013119589
式(VI)中、Rは前述と同じ意味を表す。
式(V)中、R及びRで表される置換基の例としては、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアルキルチオ基、アルケニル基、アルキニル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアリールオキシ基、置換基を有していてもよいアリールチオ基、置換基を有していてもよいアリールアルキル基、置換基を有していてもよいアリールアルキルオキシ基、置換基を有していてもよいアリールアルキルチオ基、置換基を有していてもよいアリールアルケニル基、置換基を有していてもよいアリールアルキニル基、アシル基、アシルオキシ基、カルボキシ基、置換アミノ基、置換シリル基、置換シリルオキシ基、置換シリルチオ基、置換シリルアミノ基、複素環基、複素環オキシ基、複素環チオ基及び式(VI)で表される構造を含む置換基が挙げられる。該ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアルキルチオ基、アルケニル基、アルキニル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアリールオキシ基、置換基を有していてもよいアリールチオ基、置換基を有していてもよいアリールアルキル基、置換基を有していてもよいアリールアルキルオキシ基、置換基を有していてもよいアリールアルキルチオ基、置換基を有していてもよいアリールアルケニル基、置換基を有していてもよいアリールアルキニル基、アシル基、アシルオキシ基、カルボキシ基、置換アミノ基、置換シリル基、置換シリルオキシ基、置換シリルチオ基、置換シリルアミノ基、複素環基、複素環オキシ基及び複素環チオ基の定義及び具体例は、前述のRで表される置換基であるハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアルキルチオ基、アルケニル基、アルキニル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアリールオキシ基、置換基を有していてもよいアリールチオ基、置換基を有していてもよいアリールアルキル基、置換基を有していてもよいアリールアルキルオキシ基、置換基を有していてもよいアリールアルキルチオ基、置換基を有していてもよいアリールアルケニル基、置換基を有していてもよいアリールアルキニル基、アシル基、アシルオキシ基、カルボキシ基、置換アミノ基、置換シリル基、置換シリルオキシ基、置換シリルチオ基、置換シリルアミノ基、複素環基、複素環オキシ基及び複素環チオ基の定義及び具体例と同じである。
及びRのうちの一方は、式(VI)で表される構造を含む基であり、式(VI)で表される構造を含まないR及びRのうちの他方は、式(IV)で表される構造を含まない基、又は、水素原子が好ましい。
式(V)中、Xは、−S−で表される基が好ましい。
式(V)で表される構造を有する構造単位は、下記式(2)で表される構造単位が好ましい。
Figure 2013119589
式(2)中、X、R及びRは、前述と同じ意味を表す。
式(2)で表される構造単位は、下記式(2−1)で表される構造単位がより好ましい。
Figure 2013119589
式(2−1)中、R及びRは、前述と同じ意味を表す。
式(2−1)中、Rは、水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基が好ましい。
本発明の高分子化合物の好ましい第1の態様は、式(1)で表される構造単位及び/又は式(2)で表される構造単位のみからなる高分子化合物である。
本発明の高分子化合物が含む対称軸を有さない構造単位の数の割合は、高分子化合物が含む構造単位の合計数に対して50%を超えることが好ましい。
本発明の高分子化合物は、下記式(VII)で表される連鎖、下記式(VIII)で表される連鎖、下記式(IX)で表される連鎖、及び下記式(X)で表される連鎖からなる群から選ばれる1種以上の連鎖を含むことが好ましい。
Figure 2013119589
式(VII)〜式(X)中、R、R、R、R及びXは、前述と同じ意味を表す。
式(VII)〜式(X)で表される連鎖の好ましい一態様は、Rが式(I)で表される構造からなる基であり、かつ、Rが式(VI)で表される構造からなる基である連鎖である。この場合、R及びRは、それぞれ水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基であることが好ましい。R及びRは、同一であることが好ましい。
式(VII)、式(VIII)、式(IX)及び式(X)で表される連鎖の数の合計の割合が、高分子化合物が有する連鎖の数の合計に対して50%を超えることが好ましい。
式(VII)〜式(X)で表される連鎖の好ましい他の態様は、Rが式(I)で表される構造からなる基であり、かつ、Rが式(VI)で表される構造からなる基である連鎖である。この場合、R及びRは、それぞれ水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基が好ましい。R及びRは、同一であることが好ましい。
本発明の第2の態様は、下記式(XI)で表される繰り返し単位を含む高分子化合物である。
Figure 2013119589
式(XI)中、2個あるRは、それぞれ独立に、下記式(XII)で表される基を表す。2個あるRは、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基を表す。
Figure 2013119589
式(XII)中、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基を表す。
式(XI)中、Rで表される置換基を有していてもよいアルキル基及び置換基を有していてもよいアリール基の定義及び具体例は、前述のRで表される置換基である置換基を有していてもよいアルキル基及び置換基を有していてもよいアリール基の定義及び具体例と同じである。
式(XII)中、R及びRで表される置換基を有していてもよいアルキル基及び置換基を有していてもよいアリール基の定義及び具体例は、前述のRで表される置換基である置換基を有していてもよいアルキル基及び置換基を有していてもよいアリール基の定義及び具体例と同じである。
本発明の第3の態様は、式(VI)で表される構造を有する、対称軸を有さない構造単位を含み、該対称軸を有さない構造単位の連鎖を含む高分子化合物と、下記式(XIII)で表される化合物とを反応させて得ることができる高分子化合物である。
Figure 2013119589
式(VI)及び(XIII)中、R及びArは、前述と同じ意味を表す。
上記第3の態様における対称軸を有さない構造単位としては、式(V)で表される構造を含む構造単位が好ましい。
上記第3の態様において、対称軸を有さない構造単位が、第1の結合手及び第2の結合手を有し、2個の対称軸を有さない構造単位のうちの一方の対称軸を有さない構造単位の第1の結合手と他方の対称軸を有さない構造単位の第2の結合手とが結合した対称軸を有さない構造単位の連鎖の数の割合が、高分子化合物が有する対称軸を有さない構造単位の連鎖の数の合計に対して50%を超えることが好ましい。
上記第3の態様において、高分子化合物と、式(XIII)で表される化合物との反応は、通常、加熱条件下、有機溶媒中で行われる。有機溶媒としては、例えば、1,2−ジクロロエタンが挙げられる。
本発明の高分子化合物は、長波長の光の光吸収強度が大きい。ここで「長波長の光」とは、例えば波長が700nm以上である光を意味する。長波長の光の光吸収強度が大きい高分子化合物は、光電変換素子の活性層に含まれる材料に好ましく用いられる。すなわち本発明の高分子化合物は、電子素子の機能層である有機層、例えば光電変換素子の活性層の材料として用いることが好ましい。
本発明の高分子化合物は、ポリスチレン換算の数平均分子量が、10〜10であることが好ましく、10〜107であることがより好ましい。
(電子素子)
本発明の高分子化合物を含む膜は、電子素子の有機層として用いられる。電子素子としては、例えば、光電変換素子、有機薄膜トランジスタ及び有機エレクトロルミネッセンス素子が挙げられる。以下、このような電子素子として光電変換素子を例にとって説明する。
<光電変換素子>
本発明の光電変換素子の第1の態様は、陽極と、陰極と、該陽極と該陰極との間に設けられる活性層とを有し、該活性層中に電子供与性化合物と電子受容性化合物とを有し、該電子供与性化合物と該電子受容性化合物のうちの少なくとも一方が、前記高分子化合物である光電変換素子である。
本発明の光電変換素子の第2の態様は、陽極と、陰極と、該陽極と該陰極との間に設けられる第1の活性層と第2の活性層とを有し、該第1の活性層中に電子供与性化合物を有し、該第2の活性層中に電子受容性化合物を有し、該電子供与性化合物と該電子受容性化合物のうちの少なくとも一方が、前記高分子化合物である光電変換素子である。
本発明に係る光電変換素子を構成する、陽極、活性層、活性層を構成する電子供与性化合物及び電子受容性化合物、陰極、及び必要に応じて形成される他の構成要素について、以下に詳しく説明する。
基板
本発明の光電変換素子は、通常、基板上に形成される。該基板は、電極を形成し、有機物の層を形成する際に化学的に変化しないものであればよい。基板の材料としては、例えば、ガラス、プラスチック、高分子フィルム、シリコンが挙げられる。基板が不透明な場合、基板の反対側の電極(即ち、基板から遠い方の電極)が透明又は半透明であることが好ましい。
電極
前記の透明又は半透明の電極材料としては、例えば、導電性の金属酸化物膜、半透明の金属薄膜が挙げられる。具体的には、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ、及びそれらの複合体であるインジウムスズ酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)、NESA等の導電性材料を用いて作製された膜、金、白金、銀、銅の金属薄膜が挙げられ、ITO、IZO、酸化スズの薄膜が好ましい。電極の作製方法は、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、メッキ法が挙げられる。また、電極材料として、ポリアニリン及びその誘導体、ポリチオフェン及びその誘導体等の有機の透明導電膜を用いてもよい。透明又は半透明の電極は、陽極であっても陰極であってもよい。
電極としては透明でない電極を用いてもよく、透明でない電極の材料としては、例えば、金属、導電性高分子が挙げられる。該電極材料の具体例としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、スカンジウム、バナジウム、亜鉛、イットリウム、インジウム、セリウム、サマリウム、ユーロピウム、テルビウム、イッテルビウム等の金属、及びそれらの金属のうちの2つ以上の金属の合金、又は、それらの金属の1種以上の金属と、金、銀、白金、銅、マンガン、チタン、コバルト、ニッケル、タングステン及び錫からなる群から選ばれる1種以上の金属との合金、グラファイト、グラファイト層間化合物、ポリアニリン及びその誘導体、ポリチオフェン及びその誘導体が挙げられる。合金の例としては、マグネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金、インジウム−銀合金、リチウム−アルミニウム合金、リチウム−マグネシウム合金、リチウム−インジウム合金、カルシウム−アルミニウム合金が挙げられる。
バッファー層
光電変換効率を向上させるための手段として活性層以外の付加的な中間層(電荷輸送層など)を使用してもよい。中間層に用いられる材料としては、アルカリ金属のハロゲン化物、アルカリ金属の酸化物、アルカリ土類金属のハロゲン化物及びアルカリ土類金属の酸化物が挙げられ、具体的にはフッ化リチウムが挙げられる。
また、酸化チタン等の無機半導体の微粒子、PEDOT(ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン))とPSS(ポリ(4−スチレンスルホネート))との混合物(PEDOT:PSS)を中間層に用いてもよい。
活性層
本発明の光電変換素子に含まれる活性層は、電子供与性化合物若しくは該電子受容性化合物の少なくとも一方として、式(1)で表される構造単位を含む高分子化合物を含む。なお、前記電子供与性化合物及び前記電子受容性化合物は、これらの化合物のHOMOまたはLUMOのエネルギー準位から相対的に決定される。式(1)で表される構造単位を含む高分子化合物は、電子供与性化合物として用いることが好ましい。
電子供与性化合物
式(1)で表される構造単位を含む高分子化合物を電子受容性化合物として用いる場合、活性層に用いられる電子供与性化合物としては、例えば、オキサジアゾール誘導体、アントラキノジメタン及びその誘導体、ベンゾキノン及びその誘導体、ナフトキノン及びその誘導体、アントラキノン及びその誘導体、テトラシアノアントラキノジメタン及びその誘導体、フルオレノン誘導体、ジフェニルジシアノエチレン及びその誘導体、ジフェノキノン誘導体、8−ヒドロキシキノリン及びその誘導体の金属錯体、ポリキノリン及びその誘導体、ポリキノキサリン及びその誘導体、ポリフルオレン及びその誘導体、C60等のフラーレン及びその誘導体、2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(バソクプロイン)等のフェナントロリン誘導体、酸化チタンなどの金属酸化物、カーボンナノチューブが挙げられる。電子受容性化合物としては、ベンゾチアジアゾール構造を含む化合物、構造単位にベンゾチアジアゾール構造を含む高分子化合物、キノキサリン構造を含む化合物、構造単位にキノキサリン構造を含む高分子化合物、酸化チタン、カーボンナノチューブ、フラーレン及びフラーレン誘導体が好ましく、より好ましくは、フラーレン、フラーレン誘導体、ベンゾチアジアゾール構造を含む化合物、構造単位にベンゾチアジアゾール構造を含む高分子化合物、キノキサリン構造を含む化合物、及び、構造単位にキノキサリン構造を含む高分子化合物がより好ましく、フラーレン、フラーレン誘導体、ベンゾチアジアゾール構造を含む化合物、構造単位にベンゾチアジアゾール構造を含む高分子化合物、キノキサリン構造を含む化合物、及び、構造単位にキノキサリン構造を含む高分子化合物がさらに好ましく、フラーレン、フラーレン誘導体、構造単位にベンゾチアジアゾール構造を含む高分子化合物、及び、構造単位にキノキサリン構造を含む高分子化合物が特に好ましい。
繰り返し単位にベンゾチアジアゾール構造を含む高分子化合物の例としては、下記式(3)で表される高分子化合物が挙げられる。式(3)中、nは繰り返しの数を表す。
Figure 2013119589
式(3)中、複数個あるR71及びR72は、それぞれ独立に、水素原子又は1価の有機基を表す。2個あるR71は、同一であっても相異なっていてもよい。6個あるR72は、同一であっても相異なっていてもよい。
71及びR72で表される1価の有機基の定義及び具体例は、前述のRで表される置換基のうちのハロゲン原子を除く基の定義及び具体例と同じである。R71及びR72としては、水素原子、炭素原子数1〜20のアルキル基及び炭素原子数1〜20のアルコキシ基が好ましい。
式(3)で表される高分子化合物としては、R71がアルキル基であり、R72が水素原子である高分子化合物が好ましい。式(3)で表される高分子化合物の具体例としては、下記式(4)で表される高分子化合物が挙げられる。式(4)中、nは繰り返しの数を表す。
Figure 2013119589
電子受容性化合物
本発明の高分子化合物を電子供与性化合物として用いる場合、活性層に用いられる電子受容性化合物としては、例えば、オキサジアゾール誘導体、アントラキノジメタン及びその誘導体、ベンゾキノン及びその誘導体、ナフトキノン及びその誘導体、アントラキノン及びその誘導体、テトラシアノアントラキノジメタン及びその誘導体、フルオレノン誘導体、ジフェニルジシアノエチレン及びその誘導体、ジフェノキノン誘導体、8−ヒドロキシキノリン及びその誘導体の金属錯体、ポリキノリン及びその誘導体、ポリキノキサリン及びその誘導体、ポリフルオレン及びその誘導体、C60フラーレン等のフラーレン及びその誘導体、2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(バソクプロイン)等のフェナントロリン誘導体、酸化チタンなどの金属酸化物、カーボンナノチューブが挙げられる。電子受容性化合物の例としては、ベンゾチアジアゾール構造を含む化合物、構造単位にベンゾチアジアゾール構造を含む高分子化合物、キノキサリン構造を含む化合物、構造単位にキノキサリン構造を含む高分子化合物、酸化チタン、カーボンナノチューブ、フラーレン及びフラーレン誘導体が好ましく、より好ましくは、フラーレン、フラーレン誘導体、ベンゾチアジアゾール構造を含む化合物、構造単位にベンゾチアジアゾール構造を含む高分子化合物、キノキサリン構造を含む化合物、及び、構造単位にキノキサリン構造を含む高分子化合物がより好ましく、フラーレン、フラーレン誘導体、ベンゾチアジアゾール構造を含む化合物、構造単位にベンゾチアジアゾール構造を含む高分子化合物、キノキサリン構造を含む化合物、及び、構造単位にキノキサリン構造を含む高分子化合物がさらに好ましく、構造単位にベンゾチアジアゾール構造を含む高分子化合物、及び、構造単位にキノキサリン構造を含む高分子化合物が好ましく、フレーレン及びフラーレン誘導体が特に好ましい。
フラーレンの例としては、C60フラーレン、C70フラーレン、C76フラーレン、C78フラーレン及びC84フラーレンが挙げられる。
フラーレン誘導体の例としては、C60フラーレンの誘導体、C70フラーレンの誘導体、C76フラーレンの誘導体、C78フラーレンの誘導体、及び、C84フラーレンの誘導体が挙げられる。フラーレン誘導体とは、フラーレンの少なくとも一部が修飾された化合物を意味する。
フラーレン誘導体としては、例えば、下記式(5)で表される化合物、下記式(6)で表される化合物、下記式(7)で表される化合物、及び、下記式(8)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2013119589
式(5)〜(8)中、Cはフラーレン骨格を構成する炭素原子を表す。Rは、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、複素環基又はエステル構造を有する基を表す。複数個あるRは、同一であっても相異なっていてもよい。Rは、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基を表す。複数個あるRは、同一であっても相異なっていてもよい。
及びRで表される置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基及び複素環基の定義及び具体例は、前述のRで表される置換基である置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基及び複素環基の定義及び具体例と同じである。
で表されるエステル構造を有する基としては、例えば、式(9)で表される基が挙げられる。
Figure 2013119589
式(9)中、u1は、1〜6の整数を表す。u2は、0〜6の整数を表す。u3及びu4は、それぞれ独立に、0又は1である。ただし、u3とu4との和は1である。Rは、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基又は複素環基を表す。
で表される置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基及び複素環基の定義及び具体例は、前述のRで表される置換基である置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基及び複素環基の定義及び具体例と同じである。
60フラーレンの誘導体の具体例としては、以下のような化合物が挙げられる。
Figure 2013119589
70フラーレンの誘導体の具体例としては、以下のような化合物が挙げられる。
Figure 2013119589
また、フラーレン誘導体の例としては、[6,6]フェニル−C61酪酸メチルエステル(C60PCBM、[6,6]-Phenyl C61 butyric acid methyl ester)、[6,6]フェニル−C71酪酸メチルエステル(C70PCBM、[6,6]-Phenyl C71 butyric acid methyl ester)、[6,6]フェニル−C85酪酸メチルエステル(C84PCBM、[6,6]-Phenyl C85 butyric acid methyl ester)、[6,6]チエニル−C61酪酸メチルエステル([6,6]-Thienyl C61 butyric acid methyl ester)が挙げられる。
活性層中の電子受容性化合物の量は、電子供与性化合物100重量部に対して、10重量部〜1000重量部であることが好ましく、20重量部〜500重量部であることがより好ましい。
活性層の厚さは、1nm〜100μmが好ましく、2nm〜1000nmがより好ましく、5nm〜500nmがさらに好ましく、20nm〜200nmが特に好ましい。
その他の成分
活性層には、種々の機能を発現させるために、必要に応じてその他の成分を含有させてもよい。その他の成分としては、例えば、紫外線吸収剤、酸化防止剤、吸収した光により電荷を発生させる機能を増感するための増感剤、及び、紫外線に対する安定性を増すための光安定剤が挙げられる。
活性層を構成する電子供与性化合物及び電子受容性化合物以外のその他の成分の量は、電子供与性化合物及び電子受容性化合物の合計量100重量部に対し、5重量部以下、特に、0.01重量部〜3重量部の割合で配合するのが効果的である。
また、活性層は、機械的特性を高めるため、電子供与性化合物及び電子受容性化合物以外の高分子化合物を高分子バインダーとして含んでいてもよい。高分子バインダーとしては、電子輸送性又はホール輸送性を著しく阻害しないものが好ましく、また可視光に対する吸収が弱い高分子バインダーが好ましく用いられる。前記高分子バインダーの例としては、ポリ(N-ビニルカルバゾール)、ポリアニリン及びその誘導体、ポリチオフェン及びその誘導体、ポリ(p-フェニレンビニレン)及びその誘導体、ポリ(2,5-チエニレンビニレン)及びその誘導体、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリシロキサン等が挙げられる。
<活性層の製造方法>
光電変換素子が有する活性層は、バルクへテロ型の光電変換素子の場合、本発明の高分子化合物と溶媒とを含む液からの成膜により形成することができる。例えば、該液を陽極及び陰極のうちの一方の電極上に塗布し、活性層を形成することができる。その後、活性層上に他方の電極を形成することにより、光電変換素子を製造することができる。
液からの成膜に用いる溶媒は、本発明の高分子化合物を溶解させるものであれば、特に制限はない。用いうる溶媒は、複数の溶媒を混合した混合溶媒であってもよい。かかる溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラリン、デカリン、ビシクロヘキシル、ブチルベンゼン、sec−ブチルベンゼン、tert−ブチルベンゼン等の不飽和炭化水素、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、ジクロロプロパン、クロロブタン、ブロモブタン、クロロペンタン、ブロモペンタン、クロロヘキサン、ブロモヘキサン、クロロシクロヘキサン、ブロモシクロヘキサン等のハロゲン化飽和炭化水素、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン等のハロゲン化不飽和炭化水素、及び、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン等のエーテルが挙げられる。活性層を構成する有機材料は、通常、前記溶媒に0.1重量%以上溶解させることができる。
成膜には、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイアーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、グラビア印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェット印刷法、ディスペンサー印刷法、ノズルコート法、キャピラリーコート法等の塗布法を用いることができ、スピンコート法、フレキソ印刷法、グラビア印刷法、インクジェット印刷法、及び、ディスペンサー印刷法が好ましい。
<素子の用途>
本発明の光電変換素子は、透明又は半透明の電極側から太陽光等の光を入射させて、電極間に光起電力を発生させることにより、有機薄膜太陽電池として動作させることができる。有機薄膜太陽電池を複数集積することにより有機薄膜太陽電池モジュールとして用いることもできる。
また、電極間に電圧を印加した状態、あるいは無印加の状態で、透明又は半透明の電極から光を入射させたときに、光電流が流れるようにすることで、有機光センサーとして動作させることができる。有機光センサーを複数集積することにより有機イメージセンサーとして用いることもできる。
<太陽電池モジュール>
有機薄膜太陽電池は、従来の太陽電池モジュールと基本的には同様のモジュール構造をとりうる。太陽電池モジュールは、一般的には金属、セラミック等の支持基板の上にセル(光電変換素子)が構成され、その上を充填樹脂、保護ガラス等で覆い、支持基板の反対側から光を取り込む構造をとるが、支持基板に強化ガラス等の透明材料を用い、その上にセルを構成してその透明の支持基板側から光を取り込む構造とすることも可能である。具体的には、スーパーストレートタイプ、サブストレートタイプ、ポッティングタイプと呼ばれるモジュール構造、アモルファスシリコン太陽電池などで用いられる基板一体型モジュール構造等が知られている。本発明の有機光電変換素子を適用した有機薄膜太陽電池でも使用目的、使用場所及び環境により、適宜これらのモジュール構造を選択できる。
代表的なスーパーストレートタイプあるいはサブストレートタイプのモジュールは、片側又は両側が透明で反射防止処理を施された支持基板の間に一定間隔にセルが配置され、隣り合うセル同士が金属リード又はフレキシブル配線等によって接続され、外縁部に集電電極が配置されており、発生した電力を外部に取り出す構造となっている。基板とセルの間には、セルの保護、集電効率向上のため、目的に応じエチレンビニルアセテート(EVA)等様々な種類のプラスチック材料をフィルム又は充填樹脂の形で用いてもよい。また、外部からの衝撃が少ないところなど表面を硬い素材で覆う必要のない場所において使用する場合には、表面保護層を透明プラスチックフィルムで構成し、又は上記充填樹脂を硬化させることによって保護機能を付与し、片側の支持基板をなくすことが可能である。支持基板の周囲は、内部の密封及びモジュールの剛性を確保するため金属製のフレームでサンドイッチ状に固定し、支持基板とフレームとの間は封止材料で密封シールする。また、セル自体、支持基板、充填材料及び封止材料に可撓性の素材を用いれば、曲面の上に太陽電池モジュールを構成することもできる。
ポリマーフィルム等のフレキシブル支持体を用いた太陽電池モジュールの場合、ロール状の支持体を送り出しながら順次セルを形成し、所望のサイズに切断した後、周縁部をフレキシブルで防湿性のある素材でシールすることにより電池本体を作製できる。また、Solar Energy Materials and Solar Cells, 48,p383-391に記載されている「SCAF」とよばれるモジュール構造とすることもできる。更に、フレキシブル支持体を用いた太陽電池モジュールは曲面ガラス等に接着固定して使用することもできる。
以下、本発明の実施例を説明する。以下に示す実施例は、本発明を説明するための好適な例示であり、本発明を限定するものではない。
高分子化合物のポリスチレン換算の数平均分子量及びポリスチレン換算の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(装置名:PU−2080、DG−2080−53、AS−2055、RI−2031、UV−2075、CO−2065、ChromNAV、JASCO社製)により測定した。NMRスペクトルは、核磁気共鳴装置(装置名:AL300、JEOL社製)により測定した。IRスペクトルは、赤外分光光度計(装置名:FT/IR−4100、JASCO社製)により測定した。熱分解開始温度(T)は、示差熱天秤装置(装置名:ThermoPlus TG8120、Rigaku社製)により測定した。元素分析は、元素分析装置(装置名:2400−Series II CHNS/O Analyzer、PerkinElmer社製)により測定した。
合成例1
(高分子化合物1の合成)
ジャーナル オブ ザ ケミカル ソサイアティ, ケミカル コミュニケイションズ(J. Chem. Soc., Chem. Commun.),1992年,p.70に記載された方法に基づいて、下記式で表される高分子化合物1(ポリ(3−ヘキシルチオフェン))を合成した。
高分子化合物1のポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)は、9600であり、高分子化合物1のポリスチレン換算の数平均分子量に対するポリスチレン換算の重量平均分子量の比(Mw/Mn)は1.59であった。
Figure 2013119589
1H-NMR (300Hz, CDCl3) δ6.98 (1H, s), 2.80 (2H, t), 1.71 (2H, br), 1.58 (2H, br), 1.35 (4H, m), 0.92 (3H, t)。
IR(ν): 3053.7, 2953.4, 2922.6, 2854.1, 1562.1, 1509.0, 1455.0, 1376.9, 1260.3, 1092.5, 1021.1, 916.9, 819.6。
(onset)=256℃。
合成例2
(高分子化合物2の合成)
マクロモレキュールズ(Macromolecules),2002年,第35巻,p.6900−6906に記載された方法に基づいて、下記式で表される高分子化合物2(ポリ(4−ブロモ−3−ヘキシルチオフェン))を合成した。
高分子化合物2のポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)は、13500であり、高分子化合物2のポリスチレン換算の数平均分子量に対するポリスチレン換算の重量平均分子量の比(Mw/Mn)は1.73であった。
Figure 2013119589
合成例3
(高分子化合物3の合成)
下記式の通り、高分子化合物2を用いて高分子化合物3を得た。下記式中、Meはメチル基を表す。
Figure 2013119589
容量30mLの2口フラスコに、ポリ(4−ブロモ−3−ヘキシルチオフェン)(高分子化合物2)を163.4mg(0.667mmol/繰り返し単位)、ケミストリー ア ヨーロピアン ジャーナル(Chem. Eur. J.),2004年、第10巻、p.1227−1238に記載された方法に基づいて合成した4−N,N−ジメチルアミノフェニルエチニル−n−トリブチルスズを434mg(1.00mmol)、脱水トルエンを20mL加えた。フラスコ内に30分間アルゴンガスを通して脱気した後、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(Pd(PPh)を28mg(2.42×10−2mmol)加えた。反応液を窒素雰囲気下、100℃で24時間攪拌した。反応液にクロロホルムを加えて希釈した後、シリカゲルカラムに通して不溶物を除去した。反応液中の溶媒を減圧して留去した後、得られた固体を少量のクロロホルムに溶解させ、冷メタノールを加えて固体を再沈澱させ、精製した。再沈殿による精製は、2回行った。その後、固体粉末を回収し、ソックスレー抽出器を用いてメタノールで洗浄した。洗浄後の固体粉末を減圧乾燥させ、茶色の固体である高分子化合物3を198.6mg得た。高分子化合物3の収率は97%であった。高分子化合物3のポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)は、18800であり、高分子化合物3のポリスチレン換算の数平均分子量に対するポリスチレン換算の重量平均分子量の比(Mw/Mn)は1.83であった。高分子化合物3のH−NMRスペクトルを図1に示す。なおH−NMRスペクトルの測定には、高分子化合物3を重クロロホルムに溶解させた溶液を用いた。
1H-NMR (300Hz, CDCl3) δ 7.37 (2H, s), 6.63 (2H, s), 2.98 (8H, br), 1.58 (2H, br), 1.21 (6H, br) 0.78 (3H, br)。
IR(ν): 2960.7, 2912.3, 2847.2, 2798.8, 2191.7, 1601.3, 1520.3, 1447.7, 1358.3, 1220.6, 1172.1, 1115.4, 1058.6, 945.8, 816.4。
(onset)=134℃。
Elemental analysis: calcd: C 77.6%, H 7.5%, N 4.5%, S 10.4%; found: C 79.2%, H 7.9%, N 3.9%, S 10.1%。
合成例4
(高分子化合物4の合成)
下記式の通り、高分子化合物2を用いて高分子化合物4を得た。
Figure 2013119589
容量30mLの2口フラスコに、ポリ(4−ブロモ−3−ヘキシルチオフェン)(高分子化合物2)を196mg(0.800mmol/繰り返し単位)、ケミストリー ア ヨーロピアン ジャーナル(Chem. Eur. J.),2004年、第10巻、p.1227−1238に記載された方法で合成した4−N,N−ジヘキシルアミノフェニルエチニル−n−トリブチルスズを689mg(1.20mmol)、脱水トルエンを20mL加えた。フラスコ内に30分間アルゴンガスを通して脱気した後、Pd(PPhを37mg(3.2×10−2mmol)加えた。反応液を窒素雰囲気下、100℃で24時間攪拌した。反応液にクロロホルムを加えて希釈した後、シリカゲルカラムに通して不溶物を除去した。反応液中の溶媒を減圧して留去後、得られた固体を少量のクロロホルムに溶解させ、冷メタノールを加えて固体を再沈澱させ、精製した。再沈殿による精製は、2回行った。その後、固体粉末を回収し、ソックスレー抽出器を用いてメタノールで洗浄した。洗浄後の固体粉末を減圧乾燥させ、茶色の固体である高分子化合物4を352.3mg得た。高分子化合物4の収率は98%であった。高分子化合物4のポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)は、23600であり、高分子化合物4のポリスチレン換算の数平均分子量に対するポリスチレン換算の重量平均分子量の比(Mw/Mn)は1.66であった。高分子化合物4のH−NMRスペクトルは図2に示す。なおH−NMRスペクトルの測定には、高分子化合物4を重クロロホルムに溶解させた溶液を用いた。
1H-NMR (300Hz, CDCl3) δ7.30 (2H, s), 6.53 (2H, s), 3.25 (6H, br), 1.57 (6H, br), 1.29 (18H, br), 0.87 (9H, br)。
IR(ν): 2955.2, 2924.2, 2853.8, 2195.9, 1605.3, 1518.7, 1464.0, 1398.6, 1368.0, 1184.6, 1106.2, 963.7, 812.4, 723.1, 530.2。
(onset)=170℃。
Elemental analysis: calcd: C 80.1%, H 9.6%, N 3.1%, S 7.1%; found: C 76.5%, H 11.9%, N , 3.9%, S 7.7%。
実施例1
(高分子化合物5の合成)
下記式の通り、高分子化合物4を用いて高分子化合物5を得た。
Figure 2013119589
容量50mLのフラスコに上記合成例4で得られた高分子化合物4を94.6mg(0.213mmol/繰り返し単位)、テトラシアノエチレン(TCNE)を27.2mg(0.213mmol)、1,2−ジクロロエタンを30mL加えた。反応液を60℃で6時間攪拌した後、メタノールを加えて固体を再沈殿させ、精製した。再沈殿による精製は、2回行った。その後、固体粉末を回収し、ソックスレー抽出器を用いてメタノールで洗浄した。洗浄後の固体粉末を減圧乾燥させ、緑色の固体である高分子化合物5を117.5mg得た。高分子化合物2の収率は96.5%であった。高分子化合物5のポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)は、23600であり、高分子化合物5のポリスチレン換算の数平均分子量に対するポリスチレン換算の重量平均分子量の比(Mw/Mn)は1.66であった。高分子化合物5のH−NMRスペクトルを図3に示す。なおH−NMRスペクトルの測定には、高分子化合物5を重クロロホルムに溶解させた溶液を用いた。
1H-NMR (300Hz, CDCl3) δ7.45 (2H, br), 6.65 (2H, br), 3.36(6H, br), 1.59 (6H, br), 1.31 (18H, br), 0.88 (9H, br)。
IR(ν): 2953.2, 2928.4, 2856.0, 2209.0, 1600.1, 1465.2, 1412.0, 1362.5, 1181.4, 965.0, 823.0, 723.7, 578.7, 530.3。
Td (onset)=107℃。
Elemental analysis: calcd: C 74.8%, H 7.5%, N 12.1%, S 5.6%; found: C 73.4%, H 8.7%, N 12.5%, S 5.3%。
(吸収スペクトルの測定)
高分子化合物5の1,2−ジクロロベンゼン溶液をガラス上に塗布して高分子化合物5の薄膜をガラス上に形成し、該薄膜の吸収スペクトルを、紫外可視近赤外分光光度計(日本分光株式会社製、商品名:Jasco V−670)で測定した。高分子化合物5の薄膜の吸収スペクトルにおいて、波長700nmの光の光吸収強度は0.037であり、波長800nmの光の光吸収強度は0.019であった。
比較例1
(吸収スペクトルの測定)
高分子化合物1の薄膜をガラス上に形成し、該薄膜の吸収スペクトルを、紫外可視近赤外分光光度計(日本分光株式会社製、商品名:Jasco V−670)で測定した。高分子化合物1の薄膜の吸収スペクトルにおいて、波長が700nmの光の光吸収強度は0.005であり、波長800nmの光の光吸収強度は0.002であった。
比較例2
(吸収スペクトルの測定)
高分子化合物4の薄膜をガラス上に形成し、該薄膜の吸収スペクトルを、紫外可視近赤外分光光度計(日本分光株式会社製、商品名:Jasco V−670)で測定した。高分子化合物4の薄膜の吸収スペクトルにおいて、波長が700nmの光の光吸収強度は0.028であり、波長800nmの光の光吸収強度は0.013であった。

Claims (23)

  1. 下記式(I)で表される構造を有する、対称軸を有さない構造単位を含み、該対称軸を有さない構造単位の連鎖を含む、高分子化合物。
    Figure 2013119589
    〔式(I)中、Rは、水素原子又は置換基を表す。A及びAは、それぞれ独立に、下記式(II)で表される基又は下記式(III)で表される基を表す。
    Figure 2013119589
    (式(III)中、Arは、4価の有機基を表す。)〕
  2. 前記対称軸を有さない構造単位が、下記式(IV)で表される構造を有する構造単位である、請求項1に記載の高分子化合物。
    Figure 2013119589
    〔式(IV)中、Rは、水素原子又は置換基を表す。Rは、Rとは相異なり、水素原子又は置換基を表す。R及びRのうちの少なくとも一方は、前記式(I)で表される構造を含む。Xは、−Si(R’)−で表される基、−N(R’)−で表される基、−O−で表される基、−S−で表される基又は−Se−で表される基を表す。R’は、水素原子又は置換基を表す。〕
  3. 下記式(V)で表される構造を有する構造単位をさらに含む、請求項2に記載の高分子化合物。
    Figure 2013119589
    〔式(V)中、Rは、水素原子又は置換基を表す。Rは、Rとは相異なり、水素原子又は置換基を表す。R及びRのうちの少なくとも一方は、下記式(VI)で表される構造を含む。Xは、−Si(R’)−で表される基、−N(R’)−で表される基、−O−で表される基、−S−で表される基又は−Se−で表される基を表す。R’は、水素原子又は置換基を表す。
    Figure 2013119589
    (式(VI)中、Rは前述と同じ意味を表す。)〕
  4. 高分子化合物が含む前記対称軸を有さない構造単位の数の割合が、高分子化合物が含む構造単位の合計数に対して50%を超えている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の高分子化合物。
  5. 下記式(VII)で表される連鎖、下記式(VIII)で表される連鎖、下記式(IX)で表される連鎖、及び下記式(X)で表される連鎖からなる群から選ばれる1種以上の連鎖を含む、請求項2〜4のいずれか一項に記載の高分子化合物。
    Figure 2013119589
    〔式(VII)〜式(X)中、R、R、R、R及びXは、前述と同じ意味を表す。〕
  6. が式(I)で表される構造からなる基であり、かつ、Rが式(VI)で表される構造からなる基である、請求項5に記載の高分子化合物。
  7. 及びRが、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基である、請求項6に記載の高分子化合物。
  8. 及びRが、同一の基である、請求項7に記載の高分子化合物。
  9. 式(VII)で表される連鎖、式(VIII)で表される連鎖、式(IX)で表される連鎖及び式(X)で表される連鎖の数の合計の割合が、高分子化合物が有する前記対称軸を有さない構造単位の連鎖の数の合計に対して50%を超えている、請求項6〜8のいずれか一項に記載の高分子化合物。
  10. が式(I)で表される構造からなる基であり、かつ、Rが式(VI)で表される構造からなる基である、請求項5に記載の高分子化合物。
  11. 及びRが、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基である、請求項10に記載の高分子化合物。
  12. 及びRが、同一の基である、請求項11に記載の高分子化合物。
  13. 下記式(XI)で表される繰り返し単位を含む高分子化合物。
    Figure 2013119589
    〔式(XI)中、Rは、下記式(XII)で表される基を表す。Rは、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基を表す。
    Figure 2013119589
    (式(XII)中、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基を表す。)〕
  14. 下記式(VI)で表される構造を有し、対称軸を有さない構造単位を含み、該対称軸を有さない構造単位の連鎖を含む高分子化合物と、下記式(XIII)で表される化合物とを反応させて得ることができる高分子化合物。
    Figure 2013119589
    〔式(VI)及び(XIII)中、Rは、水素原子又は置換基を表す。Arは、4価の有機基を表す。〕
  15. 前記対称軸を有さない構造単位が、下記式(V)で表される構造を含む、請求項14に記載の高分子化合物。
    Figure 2013119589
    〔式(V)中、Rは、水素原子又は置換基を表す。Rは、Rとは相異なり、水素原子又は置換基を表す。ただし、R及びRのうちの少なくとも一方は、式(VI)で表される構造を含む。Xは、−Si(R’)−で表される基、−N(R’)−で表される基、−O−で表される基、−S−で表される基又は−Se−で表される基を表す。R’は、水素原子又は置換基を表す。〕
  16. 前記対称軸を有さない構造単位が、第1の結合手及び第2の結合手を有し、2個の前記対称軸を有さない構造単位のうちの一方の対称軸を有さない構造単位の第1の結合手と他方の対称軸を有さない構造単位の第2の結合手とが結合した対称軸を有さない構造単位の連鎖の数の割合が、高分子化合物が有する対称軸を有さない構造単位の連鎖の数の合計に対して50%を超えている、請求項14又は15に記載の高分子化合物。
  17. ポリスチレン換算の数平均分子量が10〜10である、請求項1〜16のいずれか一項に記載の高分子化合物。
  18. 請求項1〜17のいずれか一項に記載の高分子化合物と溶媒とを含む液。
  19. 請求項1〜17のいずれか一項に記載の高分子化合物を含む膜。
  20. 請求項19に記載の膜を含む電子素子。
  21. 陽極と、陰極と、該陽極と該陰極との間に設けられた活性層とを有し、該活性層中に請求項1〜17のいずれか一項に記載の高分子化合物を含む光電変換素子。
  22. 請求項21に記載の光電変換素子を含む太陽電池モジュール。
  23. 請求項21に記載の光電変換素子を含むイメージセンサー。
JP2011268114A 2011-12-07 2011-12-07 高分子化合物及び電子素子 Ceased JP2013119589A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011268114A JP2013119589A (ja) 2011-12-07 2011-12-07 高分子化合物及び電子素子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011268114A JP2013119589A (ja) 2011-12-07 2011-12-07 高分子化合物及び電子素子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013119589A true JP2013119589A (ja) 2013-06-17

Family

ID=48772396

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011268114A Ceased JP2013119589A (ja) 2011-12-07 2011-12-07 高分子化合物及び電子素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013119589A (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007281475A (ja) * 2006-04-06 2007-10-25 Xerox Corp ポリ(アルキニルチオフェン)類およびそれから作製された電子デバイス
JP2009534853A (ja) * 2006-04-21 2009-09-24 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー シリルエチニル基類を有するアセン−チオフェンの共重合体類を含む電子機器
JP2009541307A (ja) * 2006-06-20 2009-11-26 エルジー・ケム・リミテッド ポリ複素環化合物、それを用いた有機電子素子およびその有機電子素子を含む電子装置
WO2011148900A1 (ja) * 2010-05-26 2011-12-01 住友化学株式会社 高分子化合物及びそれを用いた光電変換素子
JP2012021150A (ja) * 2010-06-17 2012-02-02 Tokyo Institute Of Technology 高分子化合物の製造方法
JP2013513670A (ja) * 2009-12-14 2013-04-22 オーシャンズ キング ライティング サイエンスアンドテクノロジー カンパニー リミテッド チオフェン含有有機光電材料、並びにその製造方法及び太陽電池部品

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007281475A (ja) * 2006-04-06 2007-10-25 Xerox Corp ポリ(アルキニルチオフェン)類およびそれから作製された電子デバイス
JP2009534853A (ja) * 2006-04-21 2009-09-24 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー シリルエチニル基類を有するアセン−チオフェンの共重合体類を含む電子機器
JP2009541307A (ja) * 2006-06-20 2009-11-26 エルジー・ケム・リミテッド ポリ複素環化合物、それを用いた有機電子素子およびその有機電子素子を含む電子装置
JP2013513670A (ja) * 2009-12-14 2013-04-22 オーシャンズ キング ライティング サイエンスアンドテクノロジー カンパニー リミテッド チオフェン含有有機光電材料、並びにその製造方法及び太陽電池部品
WO2011148900A1 (ja) * 2010-05-26 2011-12-01 住友化学株式会社 高分子化合物及びそれを用いた光電変換素子
JP2012021150A (ja) * 2010-06-17 2012-02-02 Tokyo Institute Of Technology 高分子化合物の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5999095B2 (ja) 高分子化合物及び電子素子
JP5742422B2 (ja) 高分子化合物、化合物およびその用途
JP5720180B2 (ja) 光電変換素子
WO2011052710A1 (ja) 高分子化合物
JP5906803B2 (ja) 有機光電変換素子材料及び有機光電変換素子の製造方法
JP2011116961A (ja) 高分子化合物
WO2012111784A1 (ja) 有機光電変換素子の製造方法
WO2013183549A1 (ja) 組成物及びそれを用いた電子素子
WO2012147564A1 (ja) 高分子化合物及びそれを用いた電子素子
JP6571534B2 (ja) 化合物および電子素子
JP2013095813A (ja) 高分子化合物及びそれを用いた光電変換素子
JP2011116962A (ja) 組成物及び電子素子
JP5884433B2 (ja) 高分子化合物及びそれを用いた有機光電変換素子
JP5887814B2 (ja) 高分子化合物及びそれを用いた電子素子
JP5927965B2 (ja) 有機光電変換素子の製造方法
JP5893846B2 (ja) 化合物の製造方法
JP2013220994A (ja) 化合物及びそれを用いた電子素子
JP5908305B2 (ja) 光電変換素子
JP2013119589A (ja) 高分子化合物及び電子素子
JP2014189721A (ja) 高分子化合物
JP2015216193A (ja) 光電変換素子
JP6373567B2 (ja) 化合物およびそれを用いた電子素子
JP2013185047A (ja) 化合物の製造方法
JP2013159724A (ja) 高分子化合物及び該高分子化合物を用いた電子素子
JP2015095577A (ja) 色素を含むバッファー層及びこれを用いた光電変換素子

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20140509

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141021

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150917

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20151006

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151201

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160105

A045 Written measure of dismissal of application [lapsed due to lack of payment]

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A045

Effective date: 20160531