JP6903502B2 - アウレオバシジウム・プルランス、β−グルカン生産用培地及び方法、アウレオバシジウム・プルランス培養物及びそれを含む組成物 - Google Patents

アウレオバシジウム・プルランス、β−グルカン生産用培地及び方法、アウレオバシジウム・プルランス培養物及びそれを含む組成物 Download PDF

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Description

本出願はβ-グルカンを生産する方法に関し、特にメラニンを生成しないアウレオバシジウム・プルランス(Aureobasidium pullulans)により高収量でβ-グルカンを生産する方法及び発酵培地に関する。
アウレオバシジウム・プルランスは酵母に類似する菌類である。アウレオバシジウム・プルランスの細胞壁の外縁周辺には多糖類(例えばβ-グルカン)が存在する。
β-グルカンは、台湾食品医薬品局及び日本の厚生労働省によって公認された食品グレードの原料の1つであるとともに、米国食品医薬局公認のGRAS(Generally Recognized As Safe(一般に安全と認められる))食品添加物である。したがって、β-グルカン開発に際しては食品の安全性に関する懸念は少ないであろう。
例えばオオムギ、エンバク、酵母菌及びキノコのような供給源に由来する活性成分(例えばβ-グルカン)の抽出プロセス時には、多様な化学的処理を適用しなければならない。多くの有益な微量成分がこのプロセスの間に失われるかもしれず、したがって生成物の期待される効果が達成されないことがある。加えて、植物から生成されるβ-グルカンの濃度は、前記植物が野生であるか若しくは作物であるか、又はそれらの生育条件及び環境にしたがって変動しうる。供給源としてオオムギ、エンバク、酵母菌及びキノコを用いて生成プロセスを比較したとき、アウレオバシジウム・プルランスからのβ-グルカンの生成は抽出工程の省略を可能にし、さらにβ-グルカンは細胞外培地中に分泌されるので液体廃棄物の発生を減少させる。さらにまた、アウレオバシジウム・プルランスからβ-グルカンを生成するプロセスは、上述の植物からβ-グルカンを生成するプロセスと同じ欠点をもたない。
アウレオバシジウム・プルランスからのβ-グルカンの生成は上述の有益な効果を有しうるが、いくつかの制約が存在する:
(1)低収量:発酵プロセスでは、アウレオバシジウム・プルランスは可溶性の細胞外多糖類を生じうる。しかしながら、多糖類の収量が増加するにつれ、発酵ブロスは粘稠かつゼラチン状になり、通気障害、溶存酸素及び撹拌に関係する物質移動又は熱伝達問題をもたらし、したがってβ-グルカンの収量を低下させる。
(2)多糖類からメラニンを除去することの困難性:アウレオバシジウム・プルランスの発酵時に通常生成される細胞外多糖類に含まれるメラニンは生成物の見栄えを低下させる。メラニンの除去がさらに必要となれば、製造プロセスの障害が増え、その後の大量生産のプロセスに影響を与えうる。
従来技術における上記の問題に鑑みて、本発明の目的は、より高収量のかつ実質的にメラニンの存在しないβ-グルカンを提供するアウレオバシジウム・プルランスを提供することである。
ある特徴では、製品評価技術基盤機構(NITE)のNITE特許微生物寄託センター(NPMD)にアクセッション番号NITE BP-02372で2016年10月19日に寄託されたアウレオバシジウム・プルランスが本明細書に記載される。
別の特徴では、炭素源、窒素源及びアスコルビン酸を含む、β-グルカン生産用発酵培地が本明細書に記載され、ここで、炭素源は、ラクトース、フルクトース、マルトース、グルコース、ガラクトース、キシロース、キシリトール、イヌリン、ソルビトール、フコース、シュクロース、糖蜜及びそれらの組み合わせから成る群から選択され、窒素源は、ダイズペプトン(酵素消化)、粒状酵母エキス、尿素、硝酸カリウム、硝酸ナトリウム、硫酸アンモニウム、レシチン及びそれらの組み合わせから成る群から選択される。
好ましくは、炭素源はシュクロース又はグルコースでありうる。
好ましくは、シュクロースの濃度は培地の総体積を基準にして10−70g/Lでありうる。好ましくは、グルコースの濃度は培地の総体積を基準にして25−150g/Lでありうる。
好ましくは、窒素源はレシチンでありうる。好ましくは、レシチンの濃度は培地の総体積を基準にして6g/L以下でありうる。好ましくは、アスコルビン酸の濃度は培地の総体積を基準にして6g/L以下でありうる。
好ましくは、発酵培地の初期pH値は4−8でありうる。好ましくは、発酵培地の初期pH値は5−6でありうる。
ある特徴では、炭素源及びアスコルビン酸を含む、β-グルカン生産用発酵培地が本明細書に記載される。前記培地では、炭素源は、ラクトース、フルクトース、マルトース、グルコース、ガラクトース、キシロース、キシリトール、イヌリン、ソルビトール、フコース、シュクロース、糖蜜及びそれらの組み合わせから成る群から選択され、さらに前記発酵培地は窒素源を含まないことがありうる。
ある特徴では、β-グルカンを生産する方法が本明細書に記載され、前記方法は、発酵培地でアウレオバシジウム・プルランスを培養してアウレオバシジウム・プルランスを発酵させる工程を含む。
好ましくは、発酵培地は上記に記載の発酵培地でありうる。
好ましくは、アウレオバシジウム・プルランスは15−30℃で培養してもよい。
好ましくは、発酵は150−350rpmの回転(rotation)速度で実施しうる。
好ましくは、発酵は1−2 vvmの換気で実施しうる。
好ましくは、本方法はさらに、アウレオバシジウム・プルランスを接種培地で培養して発酵前にアウレオバシジウム・プルランスが静止期まで増殖することを可能にする工程を含みうる。
好ましくは、接種培地は、粒状酵母エキス、麦芽エキス、ダイズペプトン(酵素消化)、デキストロース及びH2Oを含むことができる。
ある特徴では、上記に記載のアウレオバシジウム・プルランス培養物及び任意で担体を含む組成物が本明細書に記載される。
一般的に、本発明は少なくとも以下の利点を提供する:
(1)本発明のある実施態様にしたがえば、アウレオバシジウム・プルランスはメラニンを生成せず、したがって抽出後のメラニン除去は省略できる。加えて、発酵培地及び発酵方法の改良によって、β-グルカンの収量を効果的に増加させることができる。
(2)発酵培地及びβ-グルカンの製造プロセスの改良によって、アウレオバシジウム・プルランスの全ての発酵ブロスが、高含有量のβ-グルカンを有する生成物の製造に用いることができる。その改善された有効性とは別に、前記生成物は容易な保存及び更なる加工が可能である。したがって、同時に製造プロセスにより生じる液体廃棄物を減少させることによって、エネルギー保存及び環境に優しいという目標を達成することができる。
本発明のこれらの目的及び他の目的の特色及び利点は、下記の詳細な記載、添付の特許請求の範囲及び付随の図面からいっそう明白となるであろう。
開示の実施態様の完全な理解を提供するために、下記の「発明を実施するための形態」で、実際的な詳細を本発明の例示として提供する。しかしながら、実際的詳細が記載されてなくても1つ以上の実施態様を実行できることは明白である。他の事例では、添付の図面を簡明にするために、従来技術の構造及び手順が図解で示されるであろう。
アウレオバシジウム・プルランス12F0291の形態学的特色及び顕微鏡的構造を示す。(A)25℃のMEAで5日後のコロニーの正面図;(B)25℃のMEAで5日後のコロニーの背面図;(C)25℃のPDAで5日後のコロニーの正面図;(D)25℃のPDAで5日後のコロニーの背面図;(E)菌糸及び分生子形成細胞の特色(棒線=10μm);(F)分生子(棒線=10μm);(G)厚壁胞子(棒線=5μm)。 種々の初期pH値を有する発酵培地で生産されるβ-グルカンの濃度試験の結果を示す。 種々の炭素源を有する発酵培地で生産されるβ-グルカンの濃度試験の結果を示す。 種々の濃度のシュクロースを有する発酵培地で生産されるβ-グルカンの濃度試験の結果を示す。 種々の濃度のグルコースを有する発酵培地で生産されるβ-グルカンの濃度試験の結果を示す。 種々の窒素源を有するGCL発酵培地で生産されるβ-グルカンの濃度試験の結果を示す。 窒素源を含む又は含まない発酵培地で生産されるアウレオバシジウム・プルランスの濃度試験の結果を示す。 グリセロールストックの凍結アウレオバシジウム・プルランスを融解し、続いて細胞培養及び発酵を実施する手順を示す模式図である。 YMA(YM寒天)及びYM培地で培養した、又は発酵培地で発酵させたアウレオバシジウム・プルランスのコロニーをフラスコとともに示す。 YM培地で1又は2日間培養したアウレオバシジウム・プルランス株の細胞数(OD600値で表す)を示す。 YMAで48時間培養したアウレオバシジウム・プルランスのコロニーを示す。 アウレオバシジウム・プルランス株を2、5、6又は8日間発酵させた発酵ブロス中のβ-グルカンの濃度を示す。
本発明の各実施態様の詳細な記載を以下に提供する。本発明の他の特徴は本記載と特許請求の範囲によって明瞭に示される。
更なる説明を要することなく、当業者は、本明細書の記載に基づいて本発明を最大限に利用できることは理解されよう。本記載は制限的意味で解釈されるべきではなく、単に本発明の一般的原理の例示を目的として作成される。
特段の記載がなければ、以降で用いられる全ての技術用語及び学術用語は、当業者がそれら用語を理解する態様と同じ態様で理解される。
以降の冠詞“a”は、前記冠詞の文法的関係における1つ以上(すなわち少なくとも1つ)の目的語を指す。
潜在的能力を有するアウレオバシジウム・プルランス株の選別
一次スクリーニング:
凍結ストックチューブで維持されたアウレオバシジウム・プルランスを融解し、一次スクリーニングに用いられる培地(成分は表1に示される)に広げた。それらの株を25℃で5から7日間培養し、明瞭な色の変化を経たものを選別した。一次スクリーニングの530株のうち、潜在的能力を有する30株をその後の選別のための最終候補リストに入れた。
表1:一次スクリーニングに用いられた培地(YM寒天+シュクロース+アニリンブルー)
Figure 0006903502
pH 6.2±0.2
最終候補リスト株の選別
一次スクリーニングの最終候補リストの30株から、潜在的生産性株を生産試験のためにさらにスクリーニング及び選別した。簡単に記せば、この選別手順は以下のとおりである。第一に、最終候補リスト株を融解し、シュクロースを含むYMS培地(成分は表2に示す)で振盪培養技術を用いて4日間25℃で増殖させた。第二に、サンプルを培地から収集した後で、プルラナーゼを用いてプルランを分解した。最後に、フェノール-硫酸アッセイを用いて各株の全炭水化物を測定して、より多くの非プルラン多糖類収量を有する株を選別した。
表2:YMS培地(YMブロス+シュクロース)
Figure 0006903502
pH 6.2±0.2
β-グルカン生産の潜在能力を有する選別されたアウレオバシジウム・プルランス株を、続いてYM培地(DifcoTM)で復活させ、さらに振盪フラスコのYMS培地で維持して150rpmの回転速度により72時間25℃で培養した。培養後、振盪フラスコの発酵ブロスのβ-グルカンを測定した。測定方法は以下に記載され、結果は表3に示されている(表中のLQは、1%(10g/L)のβ-グルカン濃度を有するアウレオバシジウム・プルランスの発酵ブロス(ADEKA(日本)から購入)であり、陽性コントロールとして用いられた)。
アウレオバシジウム・プルランス中のβ-グルカンを測定する方法
総食物繊維アッセイキット(Megazyme)をβ-グルカン測定に用いた。第一に、発酵ブロスの一部分を適切な体積の緩衝溶液と均等に混合した。第二に、得られた混合物に3つの酵素を以下の順番(α-アミラーゼ、プロテアーゼ、アミログルコシダーゼ)で添加した。得られた混合物の体積の4倍の体積のアルコールを添加して、β-グルカンを沈殿させた。沈殿物を収集し、アルコールで洗浄して乾燥させ、強酸を用い高温で加水分解した。酸-塩基中和後に、β-グルカンの濃度を測定した。上記工程の詳細な説明は以下のとおりである:
サンプルが発酵ブロスのときは、5グラムのサンプルを3.5mLのリン酸緩衝溶液(0.08M、pH6.0)に添加して均等に混合する。
500μLのα-アミラーゼ(PB緩衝液に60mg/mL)をサンプルに添加した。得られた溶液を水浴にて95℃で30分間加熱し、15分毎に振盪して均等な混合物を得た。サンプルを60℃に冷却し、0.275MのNaOHでpH7.5±0.1に調整した(約1000μL)。続いて、50μLのプロテアーゼをサンプルに添加し、水浴にて60℃で30分間加熱し、0.325MのHClでpH4.3±0.1に調整した(約800μL)。最後に、50μLのアミログルコシダーゼを添加し、得られた混合物を水浴にて60℃で30分間加熱して酵素処理サンプルを得た。
前記酵素処理サンプルを95%のEtOHで40mLにした。得られた混合物を室温で1時間静置して、溶液からβ-グルカンを沈殿させた。沈殿物を10,000gで10分間遠心分離して上清を除去した。沈殿物を収集後に、4mLの80% EtOHで洗浄し、5分間遠心分離して上清を除去し、続いて真空脱気装置により室温で乾燥させた。
一晩乾燥させたサンプルに72%(w/v)の硫酸1mLを添加した。得られた混合物を室温で60分間静置し、続いて14mLの脱イオン水をこの混合物に添加した。得られた溶液を沸騰水浴中(100℃)で2時間加熱した。大きな残留片がなお存在するときは、溶液をさらにオートクレーブで滅菌した(121℃、20分)。加水分解溶液を冷却し、5mLの5N NaOHで中和し、脱イオン水で体積を25mLにした。続いて、グルコースPAPキットを用い溶液のグルコース濃度を測定した。
上記の手順中に、発酵ブロス中のアルファ-グリコシド結合を有する多糖類はα-アミラーゼによって分解され、発酵ブロス中のタンパク質の巨大分子はプロテアーゼによって分解され、短鎖のグルコースポリマーはアミログルコシダーゼによってグルコースに分解された。上記酵素によって分解されなかった長鎖グルコースポリマー(ベータ-グリコシド結合を有するグルコースポリマーのみが残留した)をアルコールによって溶液から沈殿させ乾燥させた。沈殿が乾燥したら、高温での加水分解のために硫酸を用いてグルコースの濃度を測定し、ベータ-グリコシド結合を有するグルコースポリマーの濃度を得た。グルコースポリマー(WBGP)の重量を以下の式及びこの酵素方法により得られたグルコース濃度(Cglu)にしたがって計算した:
WBGP=Cglux0.9x1000x0.025
式中、0.025は希釈係数(25mL/1L)であり、1000は単位係数(mg/g)である。
表3:振盪フラスコで主に3日間培養した潜在能力を有するアウレオバシジウム・プルランス株中のβ-グルカンの測定
Figure 0006903502
表3のβ-グルカン濃度の測定から観て、株6が潜在能力を有する最良株として選択され、アウレオバシジウム・プルランス12F0291と命名された。
株の同定
本発明のある実施態様にしたがえば、β-グルカン生産の潜在能力を有する、食品工業発展研究所のアウレオバシジウム・プルランス種プールから選別されたアウレオバシジウム・プルランス12F0291は、製品評価技術基盤機構(NITE)のNITE特許微生物寄託センター(NPMD)にアクセッション番号NITE BP-02372で2016年10月19日に寄託される。
アウレオバシジウム・プルランス12F0291は、新浦(台湾、新竹県)にみられる植物の葉から2008年6月17日に単離された。図1(A)及び(B)に示すように、アウレオバシジウム・プルランス12F0291を、表4に記載の麦芽エキス寒天(MEA, ブレークスリーの製剤)に広げて25℃で培養した。寒天上に形成されたコロニーは、表面に透明で粘着性の粘液を有する滑らかでかつ粘稠な外観を有した。コロニーの色は黄灰色から橙褐色に変化し、一方、コロニーの外縁は黄白色の外観を有した。図1(C)及び(D)に示すように、アウレオバシジウム・プルランス12F0291を表5に記載のポテトデキストロース寒天(PDA, DifcoTM)に広げて25℃で培養した。前記培地上に形成されたコロニーは表面に透明で粘着性の粘液を有する滑らかでかつ粘稠な外観を有した。コロニーの色は黄白色から橙赤色に変化し、一方、コロニーの外縁は黄白色の外観を有した。
表4:MEA(ブレークスリーの調合)
Figure 0006903502
表5:PDA(DifcoTM
Figure 0006903502
図1(E)から(G)に示すように、顕微鏡下ではアウレオバシジウム・プルランス12F0291株は、目に見える隔壁を有し、前記隔壁の近くでわずかに細くなり、直径が3.4から5.8μmの範囲の薄い壁から厚い壁を有する滑らかな外観を有した。株の一部分は、培養プロセスが継続するにつれ徐々に橙褐色に転じた。分生子形成細胞は未分化で、無色の菌糸の中央又は末端から、時には株の分枝から成長した。さらに、これらの細胞は、分生子を生じる小歯を有していた。分生子の外壁は多様な形態の滑らかな外観を有し、サイズは4.0−11.0x3.0−6.0μmであった。厚壁胞子は、色が無色又は橙褐色で形状が準球形から楕円形であり、サイズが4.7−9.0x2.9−6.5μmであった。
アウレオバシジウム・プルランス12F0291のrDNAのITS1-5.8S-ITS2セグメントの配列を決定して比較した。結果は以下のとおりであった:アウレオバシジウム・プルランス12F0291は、アウレオバシジウム・プルランス変種メラノゲヌムBCRC 34543T(Aureobasidium pullulans var. melanogenum BCRC 34543T)(=CBS 105.22T、BCRCデータベース番号BCRC34543_05042009_FD_ITS)及びアウレオバシジウム・プルランスNRRL Y-12996(=ATCC 42023、GenBankアクセッション番号HQ702508)と大半の特性を共有した。
上記のコロニー、分生子形成細胞及び厚壁胞子の特徴、さらにはrDNAのITTS1-5.8S-ITSS2の配列決定結果により、アウレオバシジウム・プルランス12F0291は、アウレオバシジウム・プルランスに属しアウレオバシジウム・プルランス変種メラノゲヌムと同定された。
β-グルカン生産用発酵培地
上記の問題に鑑みて、本発明のある実施態様はβ-グルカン生産に用いられる培地に関する。前記培地は炭素源、窒素源及びアスコルビン酸を含むことができ、ここで、炭素源は、ラクトース、フルクトース、マルトース、グルコース、ガラクトース、キシロース、キシリトール、イヌリン、ソルビトール、フコース、シュクロース、糖蜜及びそれらの組み合わせから成る群から選択でき、さらに窒素源は、ダイズペプトン(酵素消化)、粒状酵母エキス、尿素、硝酸カリウム、硝酸ナトリウム、硫酸アンモニウム、レシチン及びそれらの組み合わせから成る群から選択できよう。
好ましい実施態様では、炭素源はシュクロース又はグルコースでありえよう。より好ましい実施態様では、シュクロースは、培地の総体積を基準にして10−70g/Lの濃度を有し、グルコースは25−150g/Lの濃度を有することができよう。別の好ましい実施態様では、窒素源はレシチンであることができ、レシチンの濃度は6g/L以下であることができよう。
本発明のある実施態様にしたがえば、β-グルカンの生産に用いられる培地は以下の手順で調製できた。pHが約3.0の培地を調製するときは、アスコルビン酸が添加された。続いてpHをNAOH(aq)で4.0から8.0、好ましくは5.0から6.0に調整した。続いてオートクレーブを用いて培地を滅菌し、冷却してから接種した。別の実施態様では、培地調製時にpHは12.0に調整できる。培地をオートクレーブで滅菌したとき、アスコルビン酸溶液をラミナ―フローキャビネットで0.22μmフィルターによりろ過してから滅菌培地に加え、それによって注入前に培地が4.0から8.0、好ましくは5.0から6.0のpHを有することを可能にした。より好ましい実施態様では、アスコルビン酸の濃度は6g/L以下でありえよう。
本発明のある実施態様にしたがえば、グリセロールストック中に凍結されたアウレオバシジウム・プルランス12F0291を融解して復活させ、アウレオバシジウム・プルランスを0.3%(v/v)でYM培地(成分は表6に提示)に接種し、150rpmの回転速度により25℃で48時間培養した。得られた培養を以下の発酵培地(表7から表13)に接種し、150rpmの回転速度により25℃で2日間培養した。前述の測定方法を用いて(ここでは更なる詳細は説明されない)、各発酵培地のβ-グルカンの濃度を測定した。
表6:YMブロス(DifcoTM
Figure 0006903502
pH6.2±0.2
ある実施態様では、アウレオバシジウム・プルランス12F0291をそれぞれ3.0、4.0、5.0、6.0、7.0及び8.0の初期pHのSCL発酵培地に接種し、発酵させてβ-グルカンを生産させた。発酵中に各培地で生産されたβ-グルカンの濃度を測定した。本明細書で用いられる“初期pH”は、調製されて未だ接種が実施されていない培地のpH値を指す。図2に示した結果は、多様な初期pHの発酵培地で生産されたβ-グルカンの濃度測定から集められた。図2に示したように、pH4.0から8.0の発酵培地では、アウレオバシジウム・プルランス12F0291はより多くのβ-グルカンを生産できた。特にpH5.0及び6.0の培地では、アウレオバシジウム・プルランス12F0291は最も多くのβ-グルカンを生産し、濃度はそれぞれ7.95g/L及び8.23g/Lであった。
ある実施態様では、アウレオバシジウム・プルランス12F0291を多様な炭素源を含む発酵培地に接種して発酵させた。この実施態様では、具体的には、炭素源としてそれぞれシュクロース(SCL、成分は表7に提示)、グルコース(GCL、成分は表8に提示)又は糖蜜(MCL、成分は表9に提示)を用いた発酵培地にアウレオバシジウム・プルランスを接種した。発酵中に各培地で生産されたβ-グルカンの濃度を測定した。図3に示した結果は、多様な炭素源を含む発酵培地で生産されたβ-グルカンの濃度測定から集められた。図3に示したように、SCL、GCL又はMCLが炭素源として用いられた発酵培地では、アウレオバシジウム・プルランス12F0291はβ-グルカンを生産することができた。特にSCL及びGCL培地で、アウレオバシジウム・プルランス12F0291は最も多くのβ-グルカンを生産し、濃度は約9g/Lであった。
表7:SCL発酵培地
Figure 0006903502
pH5.55
表8:GCL発酵培地
Figure 0006903502
pH5.51
表9:MCL発酵培地
Figure 0006903502
pH5.54
好ましい実施態様では、多様な濃度のシュクロースを含む発酵培地にアウレオバシジウム・プルランス12F0291を接種し、発酵させてβ-グルカンを生産させた。この実施態様では、具体的にはそれぞれ0、10、20、30、40及び50g/Lのシュクロース濃度を有する発酵培地(成分は表10に提示)にアウレオバシジウム・プルランス12F0291を接種した。発酵中に各培地で生産されたβ-グルカンの濃度を測定した。図4に示した結果は、多様なシュクロース濃度を有する発酵培地で生産されたβ-グルカンの濃度測定から集められた。図4に示したように、培地のシュクロースの濃度の増加とともに、発酵中に生産されるβ-グルカンの濃度は増加する。この実施態様では、50g/Lのシュクロースを含む培地でアウレオバシジウム・プルランス12F0291は約8g/Lの最高濃度でβ-グルカンを生産した。
表10:多様なシュクロース濃度を含む発酵培地
Figure 0006903502
pH5.55-5.60
好ましい実施態様では、多様な濃度のグルコースを含む発酵培地にアウレオバシジウム・プルランス12F0291を接種し、発酵させてβ-グルカンを生産させた。この実施態様では、具体的にはそれぞれ25、50、75、100、125及び150g/Lのグルコース濃度を有する発酵培地(成分は表11に提示)にアウレオバシジウム・プルランス12F0291を接種した。発酵中に各培地で生産されたβ-グルカンの濃度を測定した。図5に示した結果は、多様なグルコース濃度を有する発酵培地で生産されたβ-グルカンの濃度測定から集められた。図5に示したように、培地のグルコースの濃度の増加とともに、発酵中に生産されるβ-グルカンの濃度は概して増加する。この実施態様では、100g/Lのシュクロースを含む培地でアウレオバシジウム・プルランス12F0291は約9.31g/Lの最高濃度でβ-グルカンを生産した。
表11:多様なグルコース濃度を含む発酵培地
Figure 0006903502
pH5.56-5.62
ある実施態様では、表8に示すGCL発酵培地を基礎培地として用い、多様な窒素源(尿素、ダイズペプトン(酵素消化)、粒状酵母エキス、KNO3、NaNO3及び(NH4)2SO4を含む)をそれぞれ各培地にさらに加えた。ある実施態様では、添加窒素源の濃度は2、4又は8g/Lでありえよう。多様な窒素源を有する培地の各々の初期pHは表12に示す順番で種々のレベルに調整された。48時間培養したYM培地のブロス20%(v/v)でを、多様な窒素源を含むGCL発酵培地に接種し、150rpmの回転速度により25℃で48時間振盪フラスコにて培養した。続いてβ-グルカンの濃度を測定した。
表12:多様な窒素源を含むGCL発酵培地
Figure 0006903502
図6に示した結果は、多様な窒素源を含むGCL発酵培地で生産されたβ-グルカンの濃度測定から集められた。図6に示したように、いずれの窒素源の発酵培地でもアウレオバシジウム・プルランス12F0291は発酵してβ-グルカンを生産した。ダイズペプトン(酵素消化)、粒状酵母エキス及びKNO3が添加されたグループ(グループ3、4及び5)では、添加窒素源の濃度が増加するにつれβ-グルカンの濃度が低下することは注目されるべきである。尿素及びNaNO3が添加されたグループ(グループ2及び6)では、4g/Lの窒素源を有するグループの各々が最も多くのβ-グルカンを生産したが、その増加は2g/Lの窒素源を有するグループと比較して有意ではなく、一方、8g/Lの窒素源を有するグループは最低濃度のβ-グルカンを生産した。レシチンのみが添加されたグループ(グループ1)では、アウレオバシジウム・プルランス12F0291は、培養48時間後に8g/Lの濃度でβ-グルカンを生産し、これは(NH4)2SO4を添加されたグループの量の約4倍である。
窒素源を含まないβ-グルカン生産用発酵培地
この実施態様では、窒素源を一切含まない発酵培地にアウレオバシジウム・プルランス12F0291を接種し発酵させてβ-グルカンを生産させた。この実施態様では、具体的にはβ-グルカン生産に用いられる発酵培地にアウレオバシジウム・プルランス12F0291を接種し発酵させた。培地は炭素源及びアスコルビン酸を含み、ここで、炭素源は、ラクトース、フルクトース、マルトース、グルコース、ガラクトース、キシロース、キシリトール、イヌリン、ソルビトール、フコース、シュクロース及びそれらの組み合わせから成る群から選択でき、さらに培地は窒素源を全く含まないことがありえよう。
ある実施態様では、レシチンがアウレオバシジウム・プルランス12F0291の発酵のための窒素源として用いられた。換言すれば、窒素源としてレシチンを含む発酵培地(例えば表7に示すSCL発酵培地)又は窒素源を含まない他の発酵培地(例えば表13に示すSC発酵培地の成分)に、アウレオバシジウム・プルランス12F0291を接種し発酵させた。発酵後のβ-グルカンの濃度を測定した。図7の結果は、窒素源含有又は非含有発酵培地で増殖したアウレオバシジウム・プルランス12F0291によって生産されたβ-グルカンの濃度測定から集められた。図7に示すように、レシチン含有及び非含有発酵培地の両方で、アウレオバシジウム・プルランス12F0291はβ-グルカンを生産できた。それにもかかわらず、レシチン含有培地で増殖したアウレオバシジウム・プルランス12F0291は約9.37g/Lの濃度でより多くのβ-グルカンを生産し、一方、レシチン非含有培地で増殖したアウレオバシジウム・プルランス12F0291は約2.74g/Lの濃度でβ-グルカンを生産した。
表13:SC発酵培地
Figure 0006903502
β-グルカン生産のための製造プロセス
この実施態様はβ-グルカンを生産する方法を提供し、前記方法は、上記のアウレオバシジウム・プルランスを発酵培地で培養することによる発酵プロセスを含む。ある実施態様では、発酵培地は前述の発酵培地のいずれかであることができ、さらに培養プロセスは以下の条件下で実施できよう。
ある実施態様では、アウレオバシジウム・プルランスは、15−37℃、より好ましくは20−35℃、もっとも好ましくは23−30℃で培養できよう。ある実施態様では、アウレオバシジウム・プルランスは、回転速度100−450rpm、好ましくは回転速度120−400rpm、もっとも好ましくは回転速度150−350rpmで培養できよう。ある実施態様では、アウレオバシジウム・プルランスは、換気0.5−3vvm、好ましくは換気0.8−2.5vvm、もっとも好ましくは換気1−2vvmで培養できよう。
本方法を例示するいくつかの具体的な条件は表14に示される。アウレオバシジウム・プルランスの株をこれらの条件下で培養し発酵させた。発酵後ブロス中のβ-グルカンの濃度を各条件で測定した。アウレオバシジウム・プルランスはこれらの条件のいずれにおいてもβ-グルカンを生産できることが見出された(図では示されていない)。
表14:アウレオバシジウム・プルランス発酵のための種々の条件
Figure 0006903502
より具体的には図8から12を参照されたい。図8は、表3に示したアウレオバシジウム・プルランス12F0291並びに株3、4及び5(すなわち潜在能力を有する株)の融解、培養及び発酵手順の図解である(それらの株は全て初期にグリセロールストックで保存されていた)。上記のアウレオバシジウム・プルランス株の各々を融解し、表6に示したYM培地に接種量0.3%で接種し、回転速度150rpmで振盪フラスコにより25℃で48時間培養した。培養後のブロスを表15に示す高GCL発酵培地に再接種し、回転速度150rpmでそれぞれ2、5、6及び8日間25℃で培養してβ-グルカンを生産させた。好ましい実施態様では、各アウレオバシジウム・プルランス株をYM培地で培養し、それによって発酵培地での発酵前にアウレオバシジウム・プルランスが静止期まで増殖することを可能にした。
表15:高GCL発酵培地
Figure 0006903502
図9から11は、培養又は発酵後のYMA(図9の上部分)又はYM培地(図9の中央部分)又は発酵培地(図9の下部分)でのアウレオバシジウム・プルランスのコロニーの外観、振盪フラスコの外観及びプレート計測を用いたコロニー数を示す。ここで、YMAは表6に示す成分を含み、15g/Lの寒天を追加で含む。図9に示すように、4株のブロスの全てがYM培地でベージュ色の外観を有し、株4の色がわずかに濃かった。しかしながら、高GCL発酵培地では、株4のブロスはわずかに褐色の外観を有し、株5のブロスはわずかに黄色の外観を有したが、一方、アウレオバシジウム・プルランス12F0291及び株3のブロスはクリーム様白色の外観を有した。
図10及び表16に示す結果は、24時間及び48時間培養した接種物のOD600値及び生存細胞計測をそれぞれ表す。この実施態様で用いられた4株は培養24時間後には類似の増殖速度を示し、明瞭な相違は存在しないことが理解できる。しかしながら、培養48時間後には、株4のOD600値は明らかに低く、すなわち株4は株3よりも遅い増殖速度を示した。他方、アウレオバシジウム・プルランス12F0291及び株5は類似の増殖速度を示した。
表16:48時間の培養期間後の接種物の生存細胞計測
Figure 0006903502
図12に示した結果は、前述の株を2、5、6及び8日間培養した後の発酵ブロスにおけるβ-グルカンの濃度測定から集められた。アウレオバシジウム・プルランス12F0291、株4及び株5の発酵ブロスのβ-グルカン濃度は、培養時間が増加するにつれて増加したことは図12から理解できる。8日間の培養後、株4のブロスのβ-グルカン濃度は約3g/Lであり、他の3つの株のブロスのものより低かった。株3によって生産されたβ-グルカンの濃度は2日間の培養後に8g/Lであり、5日間の培養後に4g/Lに低下し、続いて培養8日間後には16g/Lに顕著に増加したことは注目されるべきである。総合すれば、各株によって生産されるβ-グルカンの濃度は変動するものの、この実施態様にしたがって用いられた方法及び発酵培地は、アウレオバシジウム・プルランス株のβ-グルカン生産を確実に可能にすることができる。
ある実施態様では、β-グルカンを含むアウレオバシジウム・プルランス培養物が提供され、前記培養物は上記の方法を用いて生産された。上記の方法で生産されたアウレオバシジウム・プルランス培養物はさらに遠心分離又はろ過してその菌体を除去できることは注目されるべきである。ある実施態様では、依然として菌体を含むアウレオバシジウム・プルランス培養物は、動物飼料、ペットの健康ケア製品、バイオコントロール薬剤、アンタゴニスト酵母などに利用できる。別の実施態様では、菌体が除去されたアウレオバシジウム・プルランス培養物は、食品、飲料、ビューティードリンク、化粧品、ケア用品などに利用できる。
したがって別の実施態様では、上記のアウレオバシジウム・プルランス培養物及び任意で担体を含む組成物が提供される。前記組成物は、医薬品又は食品を含む(ただしこれらに限定されない)分野で用いられうる。
本発明の組成物に基づいて、当業者は公知の技術を取り入れ非経口又は局所又は経口投与に適切な剤形を生産することができる。
好ましくは、前記組成物を用いて経口投与に適切な剤形(溶液、懸濁物、エマルジョン、散剤、錠剤、ピル、シロップ、ロゼンジ、トローチ、チューインガム、カプセル、スラリーなどを含むが、ただしこれらに限定されない)を生産することができる。
本明細書で用いられる“担体”という用語は、投与中にアレルギー反応又は対象動物の体内において他の望ましくない作用を引き起こさない担体を指すことができる。本出願では、前記担体は、以下(溶媒、乳化剤、懸濁剤、分解剤、結合剤、賦形剤、安定化剤、キレート剤、希釈剤、凝固剤、保存料、滑沢剤など)から選択される1つ以上の剤形を含むことができる。
結果として、上記のアウレオバシジウム・プルランス培養物又は前記培養を含む組成物は食品添加物として使用されることが可能であり、さらに原料の調製中に公知の技術を用いて添加されるか又は人間用若しくは人間以外のための食品として調製されうる。
本発明の実施態様にしたがえば、食品には以下が含まれる(ただしこれらに限定されない):粉ミルク、飲料、菓子類、キャンディー、発酵食品、動物飼料、健康食品、栄養補助食品、ジェリー、幼児製剤(infant formulas)、ドレッシング、マヨネーズ、スプレッド、クリーム、ソース、プディング、アイスクリーム、ベーカリー製品、ケチャップ、マスタード、老化防止剤、バイオコントロール剤(BCA)又はアンタゴニスト酵母。
総合すれば、本発明の実施態様のアウレオバシジウム・プルランスは、(図9に示すように)メラニンを生産しないという点で有益である。さらにβ-グルカンの収量は上記培地及び培養方法の改良により効果的に増加させることができる。
さらにまた、製造プロセス及び培地組成の改良により、アウレオバシジウム・プルランスの全ての発酵ブロスが、高濃度のβ-グルカンを含むβ-グルカン製品の製造に用いることが可能であり、それによって前記製品を機能的にするだけでなく保存及び更なる加工を容易にすることができる。また、同時に、前記製造プロセスによって生じる液体廃棄物を減少させることによって、エネルギー保存及び環境に優しいという目標を達成することができる。上記に記載の製造プロセスはまた、β-グルカンに加えて機能的物質をアウレオバシジウム・プルランス中に維持する。
上記の記載は単なる例示であり、限定の意味に解釈されるべきではない。本発明の趣旨から外れないいずれの改変及び変更も添付の特許請求の保護範囲に含まれることは注目されるべきである。

Claims (23)

  1. アウレオバシジウム・プルランスを用いてβ-グルカンを生産するための発酵培地であって、
    炭素源、窒素源及びアスコルビン酸を含み、窒素源はレシチンのみであり、
    前記炭素源は、ラクトース、フルクトース、マルトース、グルコース、ガラクトース、キシロース、キシリトール、イヌリン、ソルビトール、フコース、シュクロース、糖蜜及びそれらの組み合わせから成る群から選択される、前記発酵培地。
  2. 前記炭素源がシュクロース又はグルコースである、請求項1に記載の発酵培地。
  3. 前記シュクロースの濃度が培地の総体積を基準にして10−70g/Lである、請求項2に記載の発酵培地。
  4. 前記グルコースの濃度が培地の総体積を基準にして25−150g/Lである、請求項2に記載の発酵培地。
  5. 前記レシチンの濃度が培地の総体積を基準にして6g/L以下である、請求項1に記載の発酵培地。
  6. 前記アスコルビン酸の濃度が培地の総体積を基準にして6g/L以下である、請求項1に記載の発酵培地。
  7. 前記発酵培地の初期pH値が4−8である、請求項1に記載の発酵培地。
  8. 前記発酵培地の初期pH値が5−6である、請求項7に記載の発酵培地。
  9. β-グルカンを生産する方法であって、発酵のためにアウレオバシジウム・プルランスを発酵培地で培養する工程を含み、
    前記発酵培地は、
    炭素源、窒素源及びアスコルビン酸を含み、窒素源はレシチンのみであり、
    前記炭素源は、ラクトース、フルクトース、マルトース、グルコース、ガラクトース、キシロース、キシリトール、イヌリン、ソルビトール、フコース、シュクロース、糖蜜及びそれらの組み合わせから成る群から選択される、前記方法。
  10. 前記アウレオバシジウム・プルランスが15−30℃で培養される、請求項9に記載の方法。
  11. 前記発酵が150−350rpmの回転速度で実施される、請求項9に記載の方法。
  12. 前記発酵が1−2 vvmの換気で実施される、請求項9に記載の方法。
  13. さらに、アウレオバシジウム・プルランスを接種培地で培養して発酵前にアウレオバシジウム・プルランスが静止期まで増殖させる工程を含む、請求項9に記載の方法。
  14. 前記接種培地が、粒状酵母エキス、麦芽エキス、ダイズペプトン(酵素消化)、デキストロース及びH2Oを含む、請求項13に記載の方法。
  15. 前記アウレオバシジウム・プルランスが、製品評価技術基盤機構(NITE)のNITE特許微生物寄託センター(NPMD)にアクセッション番号NITE BP-02372で2016年10月19日に寄託される、請求項9に記載の方法。
  16. 前記炭素源がシュクロース又はグルコースである、請求項9に記載の方法。
  17. 前記シュクロースの濃度が培地の総体積を基準にして10−70g/Lである;又は前記グルコースの濃度が培地の総体積を基準にして25−150g/Lである、請求項16に記載の方法。
  18. 前記レシチンの濃度が培地の総体積を基準にして6g/L以下である、請求項9に記載の方法。
  19. 前記アスコルビン酸の濃度が培地の総体積を基準にして6g/L以下である、請求項9に記載の方法。
  20. 前記発酵培地の初期pH値が4−8である、請求項9に記載の方法。
  21. 前記発酵培地の初期pH値が5−6である、請求項20に記載の方法。
  22. β-グルカンを含む、アウレオバシジウム・プルランス培養物であって、請求項9−21のいずれか1項に記載の方法を実施することによって得られ、
    前記アウレオバシジウム・プルランスは、製品評価技術基盤機構(NITE)のNITE特許微生物寄託センター(NPMD)にアクセッション番号NITE BP-02372で2016年10月19日に寄託される、前記アウレオバシジウム・プルランス培養物。
  23. 請求項22に記載のアウレオバシジウム・プルランス培養物及び任意で担体を含む、組成物。
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