以下、本発明の実施形態に係るテープ装着管理装置及び部品実装システムについて図面に基づいて説明する。
<部品実装システムの全体構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る部品実装システム100の構成を概略的に示す図である。部品実装システム100は、テープ装着管理装置200を備えた部品実装装置1と、部品実装装置1の動作に関する各種情報が格納されたデータベースサーバ301と、を備える。部品実装システム100において、部品実装装置1とデータベースサーバ301とは、データ通信可能に接続されている。部品実装システム100では、複数の部品実装装置1(図1では4台)が並設され、これら全ての部品実装装置1にテープ装着管理装置200が備えられている。なお、部品実装システム100は、データベースサーバ301の代わりに1つのテープ装着管理装置200が部品実装装置1とは別体に設けられ、この1つのテープ装着管理装置200に対して複数の部品実装装置1がデータ通信可能に接続される構成としてもよい。
<部品実装装置の構成>
まず、図2を参照して部品実装装置1の構成を説明する。図2は、部品実装システム100に備えられる部品実装装置1の平面図である。なお、以下では、方向関係についてはXYZ直交座標軸を用いて説明する。X方向は水平面と平行な方向であり、Y方向は水平面上でX方向と直交する方向であり、Z方向はX、Y両方向に直交する方向である。
部品実装装置1は、基板Pに部品を搭載(実装)して部品搭載基板(電子回路基板)を生産する装置である。部品実装装置1は、平面視矩形の基台1aと、この基台1a上で基板Pを搬送する基板搬送機構2と、部品供給ユニット4と、ヘッドユニット6と、このヘッドユニット6を駆動するヘッドユニット駆動機構とを備えている。
基板搬送機構2は、基板PをX方向に搬送する一対のコンベア3と、当該コンベア3によって搬送される基板Pを位置決めする図外の位置決め機構とを備えている。コンベア3は、いわゆるベルトコンベアであり、その一方側(図2の右側)から基板Pを受け入れて所定の部品搭載作業位置(同図に示す基板Pの位置)に搬送し、部品搭載作業後、基板Pを他方側(図2の左側)に搬出する。位置決め機構は、バックアップピンを備えたリフトアップ機構である。位置決め機構は、基板Pをコンベア3から持ち上げて図外の搬送ガイド等の下面に押し当てることで、当該基板Pを部品搭載作業位置に位置決めする。
部品供給ユニット4は、基板搬送機構2の両側(Y方向の両側)に設けられている。当例では、各部品供給ユニット4は、基台1aに対して一体的に、つまり、分離不能に組み込まれたものである。
部品供給ユニット4には、コンベア3に沿って複数のテープフィーダー5が着脱可能に配置されている。テープフィーダー5は、テープを担体(キャリア)として、IC、トランジスタ、コンデンサ等の小片状の電子部品(以下、単に部品と称す)を供給するものである。テープフィーダー5の構成については後に詳細に説明する。
ヘッドユニット6は、部品供給ユニット4の各テープフィーダー5から部品を取り出して基板P上に搭載(実装)するものであり、ヘッドユニット駆動機構の作動により一定の領域内でX方向およびY方向に移動する。ヘッドユニット駆動機構は、高架フレーム上に各々固定されてY方向に延びる一対の固定レール10と、各固定レール10に移動可能に支持されてX方向に延びるユニット支持部材11と、ユニット支持部材11に螺合挿入されてY軸サーボモータ13により駆動されるボールねじ軸12とを含む。また、ヘッドユニット駆動機構は、ユニット支持部材11に固定されてヘッドユニット6をX方向に移動可能に支持する固定レール14と、ヘッドユニット6に螺合挿入されてX軸サーボモータ16により駆動されるボールねじ軸15とを含む。つまり、ヘッドユニット駆動機構は、X軸サーボモータ16によるボールねじ軸15の駆動によりヘッドユニット6をX方向に移動させる一方、Y軸サーボモータ13によるボールねじ軸12の駆動によりユニット支持部材11をY方向に移動させる。この結果、ヘッドユニット6が一定の領域内でX方向およびY方向に移動する。
なお、ヘッドユニット駆動機構は、当例では、回転モータ(サーボモータ13,16)によりボールねじ軸12,15を介してユニット支持部材11およびヘッドユニット6を移動させる構成である。しかし、ヘッドユニット駆動機構は、例えばリニアモータを駆動源としてユニット支持部材11やヘッドユニット6をダイレクトに駆動する構成であってもよい。
ヘッドユニット6は、複数本の軸状のヘッド20と、これらヘッド20を駆動するヘッド駆動機構とを備えている。当例では、ヘッドユニット6は、X方向に一列に並ぶ、合計5本のヘッド20を備えている。
ヘッド駆動機構は、各ヘッド20にそれぞれ対応するZ軸サーボモータ24を備え、各ヘッド20を個別に昇降(Z方向に移動)させる昇降駆動機構と、各ヘッド20に共通する1つのR軸サーボモータ25(図10に示す)を備え、各ヘッド20を同時にヘッド中心軸回り(R方向)に回転させる回転駆動機構とを含む。
各ヘッド20の先端には、それぞれ部品吸着用のノズルが備えられている。各ノズルは、電動切替弁を介して負圧発生装置にそれぞれ連通しており、当該負圧発生装置からノズル先端に負圧が供給されることにより、部品の吸着を行う。
ヘッドユニット6は、さらに基板認識カメラ26を備えている。基板認識カメラ26は、基板Pの品種の識別や位置決めのために、ヘッドユニット6と共に移動して、基板Pの上面に記された各種マークを上方から撮像するものである。
部品認識カメラ7は、図2に示すように、基台1a上の各部品供給ユニット4と基板搬送機構2との間の位置にそれぞれ配設されている。部品認識カメラ7は、ヘッド20によってテープフィーダー5から取り出された部品の吸着状態を認識するために、当該部品を下側から撮像するものである。
<テープフィーダーの全体構成>
図3は、部品供給ユニット4及びテープフィーダー5の側面視の全体模式図であり、図4は、テープフィーダー5の側面視の模式図である。なお、以下のテープフィーダー5及び部品供給ユニット4の説明については、便宜上、基板搬送機構2に近い側(図3、図4では右側)を前(前側)、これと反対側を後(後側)とする。
テープフィーダー5は、部品供給ユニット4に設けられたフィーダー取付部32に取り付けられている。詳しくは、部品供給ユニット4には、フィーダー取付部32と、リール支持部36とが設けられている。フィーダー取付部32には、X方向に一定間隔で並びかつY方向に互いに平行に延びる複数のスロット34と、これらスロット34よりも前側の位置でX方向に伸びる固定台35とが設けられている。そして、各スロット34にテープフィーダー5がセットされ、各テープフィーダー5がクランプ機構42により固定台35に固定されている。これにより、部品供給ユニット4に、複数のテープフィーダー5がX方向に横並びに整列して配置されている。
リール支持部36には、スロット34毎に、部品収納テープ60が巻回されたリール65が支持されており、当該リール65からテープフィーダー5に部品収納テープ60が引き出されている。リール支持部36は、フィーダー取付部32の後方下側に位置しており、リール65を回転可能に支持するリールホルダ37を上下2段に備えている。なお、図3及び図4中の符号38は、リール65から引き出された部品収納テープ60をテープフィーダー5へ導くためのガイドローラであり、フィーダー取付部32の後端部に各スロット34に対応して備えられている。
テープフィーダー5は、前後方向(Y方向)に細長い形状をなすフィーダー本体部41と、その前側下部に設けられた前記クランプ機構42とを備えている。テープフィーダー5は、前記スロット34にフィーダー本体部41が挿入(セット)された状態で、クランプ機構42により固定台35に固定されている。
テープフィーダー5は、さらに、フィーダー本体部41の前端部分に備えられた前側送出部44と、フィーダー本体部41の後端部分に備えられた後側送出部45と、フィーダー本体部41に設けられたテープ通路46と、テープガイド47と、第1及び第2テープ検知センサ48a、48bと、フィーダー制御部49(図10参照)と、フィーダー本体部41の後端部に着脱可能に固定されたテープ支持部材50と、フィーダー本体部41の後部上面に配置された操作部51とを備えている。
前記テープ通路46は、部品収納テープ60を案内するための通路である。テープ通路46は、フィーダー本体部41の後端部から前側上部に向かって斜め上方に延びている。図4に示すように、部品収納テープ60は、フィーダー本体部41の後端部からその内部に導入され、テープ通路46を通じてフィーダー本体部41の上面前部に案内されている。
部品収納テープ60は、図5に示すように、テープ本体62とカバーテープ64とで構成された長尺のテープである。テープ本体62には、上部に開口した多数の部品収納部62a(凹部)が長手方向に一定間隔で形成されており、各部品収納部62aに部品C1が収納されている。テープ本体62の上面には、前記カバーテープ64が接着されており、これにより各部品収納部62aがカバーテープ64により閉鎖されている。また、テープ本体62のうち部品収納部62aの側方には、長手方向に一定間隔で並びかつテープ本体62をその厚み方向に貫通する複数の嵌合孔62bが設けられている。
部品収納テープ60は、図3に示すように、リール65に巻回されている。リール65は、前記リールホルダ37に回転可能に支持されており、部品収納テープ60は、リール65から引き出され、前記テープ通路46を通じてフィーダー本体部41の上面前部に導出されている。
前記テープガイド47は、図4に示すように、フィーダー本体部41の前部上面に設けられている。テープガイド47は、テープ通路46を通過した部品収納テープ60を覆い、当該部品収納テープ60をフィーダー本体部41の上面に沿って略水平に部品供給位置P1まで案内するものである。部品供給位置P1は、前記ヘッド20に部品の取り出しを行わせる位置であり、フィーダー本体部41の上面前端に近い位置に設定されている。
テープガイド47のうち、部品供給位置P1に対応する位置には図外の開口部が設けられ、この開口部よりも後方側の位置には、さらに前記カバーテープ64をカットする図外のカット機構が設けられている。カット機構は、図5に示すように、カバーテープ64をその幅方向中央で長手方向に沿ってカットしながら外側に折り返すように構成されている。これにより、前記開口部を通じてヘッド20による部品吸着が可能となるように、部品供給位置P1において、部品収納部62aに収納された部品C1を露出させる。
前記前側送出部44は、テープガイド47の下方に配置される前側スプロケット52と、前側モータ53と、前側モータ53の駆動力を前側スプロケット52に伝達する、複数枚の伝動ギヤからなる前側ギヤ群54とを備えている。前側スプロケット52は、テープガイド47に沿って案内される部品収納テープ60の前記嵌合孔62bに嵌合する歯を有している。つまり、前側送出部44は、前側スプロケット52を前側モータ53により回転駆動することにより、部品収納テープ60を部品供給位置P1に向かって送出する。
前記後側送出部45は、フィーダー本体部41の後端部に配置される後側スプロケット56と、後側モータ57と、後側モータ57の駆動力を後側スプロケット56に伝達する、複数枚の伝動ギヤからなる後側ギヤ群58とを備えている。後側スプロケット56は、上方から前記テープ通路46内に臨んでおり、当該テープ通路46に沿って案内される部品収納テープ60の嵌合孔62bに嵌合する歯を有している。つまり、後側送出部45は、後側スプロケット56を後側モータ57により回転駆動することにより、部品収納テープ60を前方(部品供給位置P1)に向かって送出する。
部品収納テープ60は、各送出部44、45により部品供給位置P1に向かって送出され、部品供給位置P1で前記開口部を通じて部品の取り出しが行われる。前記リール支持部36の前方には、図外のテープ回収容器が配置されている。部品取り出し後の部品収納テープ60は、図4に示すように、フィーダー本体部41の前端から下方に向かって案内され、図外のカッタで細断されながら前記テープ回収容器に回収される。
前記テープ支持部材50は、図4に示すように、テープ通路46の後端部分を上下2つの通路(上側通路46a、下側通路46b)に分けるとともに、上側通路46aを通過する部品収納テープ60を下側から支持するものである。詳しくは、テープ通路46の後端部分は、その前方から後方に向かって上下方向に広がる形状とされている。前記テープ支持部材50は、フィーダー本体部41の後方からテープ通路46内に挿入され、当該フィーダー本体部41に着脱可能に固定されている。これにより、テープ通路46の後端部分が、テープ支持部材50によって上側通路46aと下側通路46bとに分けられている。
前記後側スプロケット56は、上述の通り、上側通路46a内に臨んでおり、当該上側通路46aを通過する部品収納テープ60の嵌合孔62bに嵌合している。なお、テープ支持部材50は、上下方向に弾性変位可能な支持片50aを備えており、上側通路46aを通過する部品収納テープ60は、前記支持片50aにより上向きに付勢される。これにより、後側スプロケット56に部品収納テープ60が押し付けられている。
第1テープ検知センサ48a及び第2テープ検知センサ48bは、テープ通路46に臨む状態で設けられており、テープ通路46を通過する部品収納テープ60の有無を検出する。より具体的には、第1テープ検知センサ48aは、上側通路46aと下側通路46bとの合流地点よりも前方(図4では右側)であってテープ通路46に下方から臨む位置に設けられている。一方、第2テープ検知センサ48bは、上側通路46aに上方から臨む位置に設けられており、これにより、上側通路46aにおける部品収納テープ60の有無を検知する。
前記操作部51は、オペレータが必要に応じて部品収納テープ60の送出および逆送を行うものである。操作部51は、テープ送出用及びテープ逆送用の操作ボタン51aと、テープフィーダー5の作動状態などを示すLED表示部51b(図10参照)を備えている。
前記フィーダー制御部49は、テープフィーダー5の駆動を制御するものである。具体的には、フィーダー制御部49は、前記操作ボタン51aの操作に基づき、前側モータ53及び後側モータ57の駆動を制御する。また、フィーダー制御部49は、テープフィーダー5の作動状態などを報知すべくLED表示部51bを制御する。図示を省略するが、前記フィーダー取付部32には、各テープフィーダー5と部品実装装置1の後記実装制御部70とを電気的に接続するためのコネクタが備えられており、フィーダー制御部49は、当該コネクタ等を介して実装制御部70に電気的に接続されている。つまり、フィーダー制御部49は、上記操作部51が操作を受けることにより当該操作に応じてテープフィーダー5の駆動を制御するとともに、実装制御部70からの制御信号の入力に基づきテープフィーダー5の駆動を制御する。
<部品収納テープ60の装着方法>
上述したテープフィーダー5は、複数の部品収納テープ60(本実施形態では2本)を装着可能であり、いわゆるスプライシングレス方式(オートローディング方式)のテープフィーダーである。つまり、テープフィーダー5は、部品収納テープ60の先端を前記上側通路46aにセットして操作ボタン51aを操作すると、部品収納テープ60が自動的に部品取出位置P1にローディングされ、また、部品補充用の部品収納テープ60を前記上側通路46aにセットしておけば、先行してテープフィーダー5に装着されている部品収納テープ60が全て送出された後、後続する部品収納テープ60が自動的に部品供給位置P1にローディングされるものである。以下、テープフィーダー5に対する部品収納テープ60の装着方法について説明する。
まず、先行する部品収納テープ60の装着方法について説明する。
オペレータは、テープ支持部材50をフィーダー本体部41に固定し、リール支持部36の下段のリールホルダ37にリール65を取り付ける。この際、オペレータは、部品照合を行うために、後記バーコードリーダ300によりリール65に貼られた後記バーコード66(部品識別情報:部品ID)を読み取る。この点については後に詳述する。
そして、このリール65から部品収納テープ60を引き出し、その先端部をフィーダー本体部41の後方から上側通路46aに挿入する。これにより、部品収納テープ60の先端部を後側スプロケット56に嵌合させた状態で、当該先端部をテープ支持部材50(支持片50a)により支持させる。
次に、オペレータは、操作ボタン51a(テープ送出用ボタン)を押圧操作し、部品収納テープ60をローディングさせる。具体的には、図3及び図4に示すように、部品収納テープ60の先端部が前側スプロケット52に嵌合する位置まで当該部品収納テープ60を送出させる。これにより、先行する部品収納テープ60のテープフィーダー5への装着が完了する。
部品実装装置1による部品搭載基板の生産中は、実装プログラムに従って実装制御部70から出力される制御信号に基づき、フィーダー制御部49によって前側モータ53の駆動が制御される。これにより、ヘッド20による部品の取り出しに伴い間欠的に部品収納テープ60の送出が行われる。なお、後側スプロケット56は、部品搭載に伴う部品収納テープ60の送出に伴い空転可能に構成されており、よって、部品収納テープ60のローディング時以外は、原則、後側モータ57は停止される。
次に、後続する部品収納テープ60の装着方法について、図6乃至図9を用いて説明する。なお、図6乃至図9では、テープの区別のため、先行する部品収納テープ60の符号に文字「P」を添付し、後続する部品収納テープ60の符号に文字「F」を添付している。
まず、オペレータは、フィーダー本体部41からテープ支持部材50を取り外す。テープ支持部材50を取り外すと、図6に示すように、先行する部品収納テープ60Pがその自重によってテープ通路46の底面部に変位する。これにより、先行する部品収納テープ60Pが後側スプロケット56から離れ、これらの嵌合が解除される。
次に、オペレータは、テープ支持部材50をフィーダー本体部41に装着し、図7に示すように、先行する部品収納テープ60Pが巻回されたリール65を下段のリールホルダ37から上段のリールホルダ37に移し替える。
その後、図8に示すように、後続する部品収納テープ60Fが巻回されたリール65を下段のリールホルダ37に取り付け、このリール65から部品収納テープ60Fを引き出し、その先端部をフィーダー本体部41の後方から上側通路46aにセットする。すなわち、部品収納テープ60Fの先端部を上側通路46aに挿入し、当該先端部を後側スプロケット56に嵌合させた状態で、当該先端部を支持片50aにより支持させる。これにより、後続する部品収納テープ60Fのテープフィーダー5への装着が完了する。なお、後続する部品収納テープ60Fをセットする際も、先行する部品収納テープ60Pの場合と同様に、部品照合のために、後記バーコードリーダ300によりリール65に貼られた後記バーコード66(部品識別情報:部品ID)を読み取る。
後続する部品収納テープ60Fのテープフィーダー5への装着は、先行する部品収納テープ60Pの送出を何ら阻害しない。そのため、後続する部品収納テープ60Fのテープフィーダー5への装着は、先行する部品収納テープ60Pがテープフィーダー5に装着されたままの状態で支障無く行うことができる。
なお、部品実装装置1による部品搭載基板の生産中、先行する部品収納テープ60Pが全てリール65から引き出され、図9に示すように、その後端が前記第1テープ検知センサ48aの位置を通過して、先行する部品収納テープ60Pが無いことが検知されると、フィーダー制御部49により後側モータ57が駆動されて、後続する部品収納テープ60Fが部品供給位置P1にローディングされる。つまり、後側スプロケット56が回転し、当該回転に伴い、前側スプロケット52に嵌合する位置まで後続する部品収納テープ60Fが送出される。これにより、先行する部品収納テープ60Pから後続する部品収納テープ60Fへの移行が自動的に行われる。
これ以降は、上段のリールホルダ37からリール65を取り外し、現在の部品収納テープ60Fを先行する部品収納テープ60Pとして、上記と同様の手順で、後続する部品収納テープ60Fをテープフィーダー5に装着することにより、テープフィーダー5による部品の供給を継続的に、連続して行うことが可能となる。
<部品実装システムの制御系>
次に、部品実装システム100の制御系について、図10のブロック図を用いて説明する。部品実装システム100において、部品実装装置1は、図10に示すような実装制御部70を備えている。この実装制御部70は、部品実装装置1の動作を統括的に制御する演算処理部71と、実装プログラム等が格納された記憶部72と、X、Y、Z及びR軸の各サーボモータ13、16、24、25の駆動を制御するモータ制御部73と、部品認識カメラ7及び基板認識カメラ26から出力される画像データに所定の処理を施す画像処理部74と、外部入出力部75と、フィーダー通信部76とを含む。更に、実装制御部70は、テープ装着管理装置200を含んでいる。
演算処理部71は、CPUやメモリで構成されたコンピュータであり、バス78を介して記憶部72、モータ制御部73、画像処理部74、外部入出力部75、フィーダー通信部76、及びテープ装着管理装置200と接続されている。演算処理部71は、所定の部品搭載処理を実行するとともに、これに伴う各種演算処理を実行する。
部品実装装置1の記憶部72には、実装プログラム及びこれを実行するために必要なデータを記録した各データベースが格納されている。データベースには、後述のテープ装着管理装置200がテープ装着管理処理を実行するのに必要な各種データも格納されている。具体的には、記憶部72のデータベースには、基板情報が格納されている。
詳細については後述するが、基板情報は、部品実装装置1による部品搭載基板の生産において基板Pに搭載すべき部品の識別情報(部品ID、以下「搭載部品識別情報」という)と、当該搭載部品識別情報で表される部品を収納した部品収納テープ60が装着されるテープフィーダー5の、部品供給ユニット4におけるセット位置を表すセット位置情報とを関連付けた情報である。
部品実装装置1による部品搭載基板の生産において、ヘッドユニット6は、基板情報に基づき、セット位置情報で表されるセット位置にセットされたテープフィーダー5から供給される、搭載部品識別情報で表される部品を取り出すように制御される。
フィーダー通信部76は、フィーダー専用インターフェースであり、部品供給ユニット4に配置されるテープフィーダー5は全て、固定台35の前記コネクタを介してこのフィーダー通信部76に接続されている。外部入出力部75は、バーコードリーダ300及びデータベースサーバ301とデータ通信するためのインターフェースである。データベースサーバ301には、部品実装装置1の動作に関する各種情報が格納されている。
なお、演算処理部71の制御に基づく部品実装装置1の部品搭載動作は次の通りである。まず、ヘッドユニット6が部品供給ユニット4上に移動し、各ヘッド20によりテープフィーダー5から部品の取り出しが行われる。その後、ヘッドユニット6が最寄りの部品認識カメラ7上を通過することにより、各ヘッド20に吸着された部品が当該部品認識カメラ7に撮像され、部品の吸着状態が認識される。そして、ヘッドユニット6が基板P上に移動し、各ヘッド20の吸着部品が順次基板Pに搭載される。このとき、部品認識結果に応じてヘッドユニット6の位置及びヘッド20の回転角度等が制御されることで、基板Pの各搭載点に部品が適切に搭載される。これにより部品搭載動作の一サイクルが終了し、必要に応じてこの動作が繰り返されることで所要の部品が基板Pに搭載される。
<テープ装着管理装置の構成>
次に、テープ装着管理装置200について、図11のブロック図を用いて説明する。テープ装着管理装置200は、制御部201と、データ通信部202と、操作部203と、表示部204と、警告灯205とを備えている。
テープ装着管理装置200において、データ通信部202は、バス78を介して外部入出力部75からの各種情報や、記憶部72に格納されている情報を取得するためのインターフェースである。データ通信部202は、記憶部72のデータベースに格納されている基板情報を、バス78を介して取得する第1情報取得部としての機能を有する。データ通信部202が取得する基板情報について、図12を参照して説明する。
図12に示すように、データ通信部202が記憶部72から取得する基板情報JH1は、部品実装装置1による部品搭載基板の生産において基板Pに搭載すべき部品の識別情報である搭載部品識別情報JP11と、当該搭載部品識別情報JP11で表される部品を収納した部品収納テープ60が装着されるテープフィーダー5の、部品供給ユニット4におけるセット位置を表すセット位置情報JF12とを関連付けた情報である。基板情報JH1において、セット位置情報JF12は、フィーダー取付部32におけるスロット34の位置で特定される情報である。各スロット34には、互いに異なるスロット番号が割り当てられており、このスロット番号によって各スロット34の位置、すなわちセット位置が特定されるようになっている。なお、基板情報JH1には、基板Pの名称を表す基板名情報JK11、搭載部品識別情報JP11に対応する部品の名称を表す部品名情報JP12等の情報も含まれる。
また、データ通信部202は、オペレータにより操作されたバーコードリーダ300によって読み取られる情報を、外部入出力部75を介して取得する第2情報取得部及び第3情報取得部としての機能を有する。バーコードリーダ300は、部品収納テープ60が巻回されたリール65に設けられた部品識別用バーコード66(記録部、図3参照)を読み取る。部品識別用バーコード66は、リール65に巻回された部品収納テープ60に収納された部品の識別情報である読取部品識別情報、リールの識別情報、リールのロットを識別するためのロット識別情報等をコード化して記録したものであり、例えばリール65の側面に設けられている。オペレータは、テープフィーダー5に部品収納テープ60をセットする際には、リール65に設けられた部品識別用バーコード66をバーコードリーダ300で読み取るようになっている。また、バーコードリーダ300は、テープフィーダー5に設けられたフィーダー識別用バーコード59(記録部、図3参照)を読み取る。フィーダー識別用バーコード59は、テープフィーダー5の識別情報である読取フィーダー識別情報等をコード化して記録したものであり、例えばテープフィーダー5の側面に設けられている。
テープ装着管理装置200において、制御部201は、データ通信部202がバーコードリーダ300からの読取部品識別情報を取得したときに、当該読取部品識別情報に対応した部品収納テープ60である読取対象テープの、テープフィーダー5に対する装着を管理するためのテープ装着管理処理を実行する。また、制御部201は、読取対象テープ60がテープフィーダー5に装着されたか否かを監視するとともに、読取対象テープ60の誤装着が発生した場合にこれを検知して報知するテープ監視処理を実行する。これらのテープ装着管理処理及びテープ監視処理の詳細については、後述する。
制御部201は、図11に示すように、部品情報読取誘導部210と、フィーダー情報読取誘導部211と、判断部212と、第1テープ装着管理部213と、第2テープ装着管理部214と、報知処理部215と、警告処理部216と、タイマー部217と、記憶部218とを備える。
制御部201は、テープ装着管理処理を実行するに際し、記憶部218に格納されているフィーダー管理情報を参照する。記憶部218に格納されているフィーダー管理情報について、図13を参照して説明する。
図13に示すように、記憶部218に格納されているフィーダー管理情報JH2は、部品供給ユニット4に配置された全てのテープフィーダー5について、そのテープフィーダー5の識別情報であるフィーダー識別情報JF11(フィーダーID)と、セット位置情報JF12と、リール識別情報JR11(リールID)と、部品識別情報JP11(部品ID)と、を関連付けた情報である。フィーダー管理情報JH2に含まれるセット位置情報JF12は、テープフィーダー5の部品供給ユニット4におけるセット位置を表す情報である。フィーダー管理情報JH2に含まれるリール識別情報JR11は、テープフィーダー5にセットされたリール65の識別情報である。フィーダー管理情報JH2に含まれる部品識別情報JP11は、リール65に巻回された部品収納テープ60の識別情報である。記憶部218に格納されているフィーダー管理情報JH2は、後述の第2テープ装着管理部214が、読取対象テープ60の装着を推奨する候補となる推奨テープフィーダーを特定するときに用いる推奨特定情報を兼ねる。
また、図13に例示されるフィーダー管理情報JH2においては、「FID001」のフィーダー識別情報JF11には、「F001」のセット位置情報JF12が関連付けられており、その「F001」には、「RID001」及び「RID002」の2つのリール識別情報JR11が関連付けられている。このような情報の関連付けは、セット位置情報JF12が「F001」のセット位置にセットされた、フィーダー識別情報JF11が「FID001」のテープフィーダー5には、リール識別情報JR11が「RID001」及び「RID002」の各々で表される2本のリール65がセットされている、ということを表す。また、図13に例示されるフィーダー管理情報JH2においては、「FID002」のフィーダー識別情報JF11には、「F002」のセット位置情報JF12が関連付けられており、その「F002」には、「RID003」の1つのリール識別情報JR11のみが関連付けられている。このような情報の関連付けは、セット位置情報JF12が「F002」のセット位置にセットされた、フィーダー識別情報JF11が「FID002」のテープフィーダー5には、リール識別情報JR11が「RID003」で表される1本のリール65のみがセットされており、1本の新たなリール65のセットが可能である、ということを表す。更に、図13に例示されるフィーダー管理情報JH2においては、「FID003」のフィーダー識別情報JF11には、「F003」のセット位置情報JF12が関連付けられており、その「F003」には、いずれのリール識別情報JR11も関連付けられていない。このような情報の関連付けは、セット位置情報JF12が「F003」のセット位置にセットされた、フィーダー識別情報JF11が「FID003」のテープフィーダー5には、リール65がセットされておらず、2本の新たなリール65のセットが可能である、ということを表す。
制御部201の部品情報読取誘導部210は、オペレータによるバーコードリーダ300を用いた部品識別用バーコード66からの読取部品識別情報の読取作業を誘導するための部品情報読取誘導処理を実行する。部品情報読取誘導部210は、部品情報読取誘導処理を実行することにより、部品読取誘導情報を生成する。部品情報読取誘導部210が生成する部品読取誘導情報について、図14を参照して説明する。
図14に示すように、部品情報読取誘導部210が生成する部品読取誘導情報JH3は、「リールのバーコードスキャンをしてください」等のメッセージ情報JH31を含む。この部品読取誘導情報JH3は、表示部204に表示される。オペレータは、表示部204に表示される部品読取誘導情報JH3に応じて、バーコードリーダ300を用いた部品識別用バーコード66からの読取部品識別情報の読取作業を行うことができる。
制御部201のフィーダー情報読取誘導部211は、オペレータによるバーコードリーダ300を用いたフィーダー識別用バーコード59からの読取フィーダー識別情報の読取作業を誘導するためのフィーダー情報読取誘導処理を実行する。フィーダー情報読取誘導部211は、フィーダー情報読取誘導処理を実行することにより、フィーダー読取誘導情報を生成する。フィーダー情報読取誘導部211が生成するフィーダー読取誘導情報について、図15を参照して説明する。
図15に示すように、フィーダー情報読取誘導部211が生成するフィーダー読取誘導情報JH4は、「テープフィーダーのバーコードスキャンをしてください」等のメッセージ情報JH41を含む。このフィーダー読取誘導情報JH4は、表示部204に表示される。オペレータは、表示部204に表示されるフィーダー読取誘導情報JH4に応じて、バーコードリーダ300を用いたフィーダー識別用バーコード59からの読取フィーダー識別情報の読取作業を行うことができる。
ここで、データ通信部202が記憶部72から取得した基板情報JH1に含まれる搭載部品識別情報JP11(図12の部品ID)は、部品搭載基板の生産において使用される部品の識別情報である。つまり、テープフィーダー5に装着されている部品収納テープ60に収納された部品において、搭載部品識別情報JP11で表される部品と一致するものは、現在の部品搭載基板の生産に使用される部品となる。一方、データ通信部202がバーコードリーダ300から取得した読取部品識別情報は、部品収納テープ60が巻回されたリール65の部品識別用バーコード66から、オペレータの操作によって読み取られた部品の識別情報である。つまり、読取部品識別情報に対応した部品収納テープである読取対象テープ60は、オペレータがテープフィーダー5に装着しようとしている、部品補充作業の対象のテープとなる。
制御部201の判断部212は、読取部品識別情報で表される部品が、搭載部品識別情報JP11で表される部品と一致するかを判断し、一致する場合には一致情報を出力し、一致しない場合には非一致情報を出力する。判断部201により一致情報が出力された場合、オペレータによる部品補充作業の対象となる読取対象テープ60は、現在の部品搭載基板の生産に使用される部品を収納した部品収納テープとなる。一方、判断部201により非一致情報が出力された場合、オペレータによる部品補充作業の対象となる読取対象テープ60は、現在の部品搭載基板の生産に使用されていない部品を収納した部品収納テープとなる。
制御部201の第1テープ装着管理部213は、判断部212により一致情報が出力された場合に、基板情報JH1に基づき、搭載部品識別情報JP11と関連付けられたセット位置情報JF12で表されるセット位置にセットされたテープフィーダー5に対する、読取対象テープ60の装着を管理する。これにより、オペレータは、生産中の基板Pにおいて使用される部品を収納した読取対象テープ60の、セット位置情報JF12で表されるセット位置(以下、「生産使用セット位置」という)にセットされたテープフィーダー5に対する部品補充作業を、円滑に行うことができる。
具体的には、第1テープ装着管理部213は、図11に示すように、第1セット位置特定部2131と、第1部品照合部2132とを含む。
第1セット位置特定部2131は、読取対象テープ60を装着すべきテープフィーダー5のセット位置として、基板情報JH1に基づき、搭載部品識別情報JP11と関連付けられたセット位置情報JF12で表される生産使用セット位置を特定する。これにより、オペレータは、現在の生産に使用される部品収納テープ60に関する部品補充作業を、第1セット位置特定部2131が特定した生産使用セット位置にセットされたテープフィーダー5に対して行うことができる。
また、第1部品照合部2132は、第1セット位置特定部2131により特定された生産使用セット位置にセットされたテープフィーダー5に対して、読取対象テープ60が装着されたか否かを監視する。第1部品照合部2132は、第1セット位置特定部2131により特定された生産使用セット位置にセットされたテープフィーダー5の、第2テープ検知センサ48bからの出力信号を参照し、当該テープフィーダー5に読取対象テープ60が装着されたか否かを判断する。
制御部201の第2テープ装着管理部214は、判断部212により非一致情報が出力された場合に、基板情報JH1に含まれるセット位置情報JF12で表される生産使用セット位置以外の残余のセット位置(以下、「生産未使用セット位置」という)にセットされたテープフィーダー5に対する、読取対象テープ60の装着を管理する。これにより、オペレータは、生産中の基板Pにおいて使用されていない部品を収納した読取対象テープ60の、セット位置情報JF12で表される生産使用セット位置以外の生産未使用セット位置にセットされたテープフィーダー5に対する部品補充作業を、円滑に行うことができる。つまり、オペレータは、現在の生産に引き続いて行われる次の生産に使用される部品収納テープ60に関する部品補充作業を、第2テープ装着管理部214により管理された生産未使用セット位置にセットされたテープフィーダー5に対して行うことができる。このように、次の生産を視野に入れた部品補充作業をオペレータが行うことができるので、部品実装装置1における部品搭載基板の生産効率の向上を図ることができる。
具体的には、第2テープ装着管理部214は、図11に示すように、設定部2141と、設定認識部2142と、第2セット位置特定部2143と、第2部品照合部2144とを含む。
設定部2141は、生産未使用セット位置にセットされたテープフィーダー5に対する読取対象テープ60の装着に関する設定を行う。後述の第2セット位置特定部2143は、生産未使用セット位置において、読取対象テープ60を装着すべきテープフィーダー5がセットされたセット位置を、設定部2141による設定に基づき特定する。本実施形態では、設定部2141は、第2セット位置特定部2143がセット位置を特定するに際して参照する設定を、バーコードリーダ300を用いたフィーダー識別用バーコード59からの読取フィーダー識別情報を加味して行う。設定部2141が行う設定は、操作部203を介したオペレータの操作によって変更可能である。設定部2141が行う設定の詳細については後述する。
設定認識部2142は、設定部2141が行った設定を認識する。第2セット位置特定部2143は、設定認識部2142が認識した設定に基づき、生産未使用セット位置において読取対象テープ60を装着すべきテープフィーダー5がセットされたセット位置を特定する。これにより、オペレータは、現在の生産に引き続いて行われる次の生産に使用される部品収納テープ60に関する部品補充作業を、第2セット位置特定部2143が特定したセット位置にセットされたテープフィーダー5に対して行うことができる。
第2部品照合部2144は、第2セット位置特定部2143により特定された生産未使用セット位置にセットされたテープフィーダー5に対して、読取対象テープ60が装着されたか否かを監視する。第2部品照合部2144は、第2セット位置特定部2143により特定された生産未使用セット位置にセットされたテープフィーダー5の、第2テープ検知センサ48bからの出力信号を参照し、当該テープフィーダー5に読取対象テープ60が装着されたか否かを判断する。
設定部2141が行う設定について、図16A乃至図16Fを参照して説明する。設定部2141は、図16Aに示される装着禁止設定と、図16Bに示される第1指定有効情報が付加された装着禁止設定と、図16Cに示される条件付装着許可設定と、図16Dに示される第2指定有効情報が付加された条件付装着許可設定と、図16Eに示される装着許可設定と、図16Fに示される第3指定有効情報が付加された装着許可設定と、のいずれかの設定を行うように構成されている。
まず、図16Aに示される装着禁止設定は、部品供給ユニット4に配置されるテープフィーダー5において、基板情報JH1のセット位置情報JF12で表される生産使用セット位置FS1以外の生産未使用セット位置FS2にセットされた全てのテープフィーダー5に対する読取対象テープ60の装着を禁止する設定である。第2セット位置特定部2143は、設定認識部2142により装着禁止設定が認識されると、生産未使用セット位置FS2にセットされた全てのテープフィーダー5に対する読取対象テープ60の装着を禁止すべく、読取対象テープ60を装着すべきテープフィーダー5のセット位置を特定しない。これにより、生産未使用セット位置FS2にセットされた全てのテープフィーダー5に対する読取対象テープ60の装着が、禁止される。従って、基板情報JH1に基づく生産使用セット位置FS1以外の生産未使用セット位置FS2にセットされた、不確定なテープフィーダー5に対する、読取対象テープ60の装着を防止することができる。
図16Bに示される設定は、装着禁止設定において、オペレータによるバーコードリーダ300を用いたフィーダー識別用バーコード59からの読取フィーダー識別情報の指定を有効にする第1指定有効情報が付加された設定である。第2セット位置特定部2143は、設定認識部2142により第1指定有効情報が付加された装着禁止設定が認識されると、生産未使用セット位置FS2にセットされたテープフィーダー5において、読取フィーダー識別情報に対応した第1テープフィーダー5AAに対する読取対象テープ60の装着を許可すべく、第1テープフィーダー5AAのセット位置を特定し、第1テープフィーダー5AA以外の第2テープフィーダー5に対する読取対象テープ60の装着を禁止する。
ここで、データ通信部202が取得した読取フィーダー識別情報は、第1テープフィーダー5AAのフィーダー識別用バーコード59からオペレータの操作によって読み取られた第1テープフィーダー5AAの識別情報である。つまり、読取フィーダー識別情報に対応した第1テープフィーダー5AAは、オペレータが読取対象テープ60の装着を意図する、読取対象テープ60の装着対象のテープフィーダーとなる。そして、第2セット位置特定部2143は、データ通信部202により読取フィーダー識別情報が取得されると、生産未使用セット位置FS2において、読取フィーダー識別情報に対応した第1テープフィーダー5AAのセット位置を特定する。これにより、第2セット位置特定部2143は、読取対象テープ60を装着すべきテープフィーダー5のセット位置として、第1テープフィーダー5AAがセットされたセット位置を、オペレータの意図を反映させて特定することができる。従って、基板情報JH1に基づく生産使用セット位置FS1以外の生産未使用セット位置FS2にセットされた、不確定なテープフィーダー5に対する、読取対象テープ60の装着を防止しつつ、オペレータが読取対象テープ60の装着を意図した第1テープフィーダー5AAに対しては、オペレータの意図が反映される。
図16Cに示される条件付装着許可設定は、記憶部218に格納されたフィーダー管理情報JH2(推奨特定情報、図13参照)で特定される推奨テープフィーダー5Aに対する読取対象テープ60の装着を許可する設定である。推奨テープフィーダー5Aは、生産未使用セット位置FS2にセットされたテープフィーダー5において、読取対象テープ60の装着を推奨する候補となるテープフィーダーであって、第2セット位置特定部2143がフィーダー管理情報JH2に基づき特定する。第2セット位置特定部2143は、設定認識部2142により条件付装着許可設定が認識されると、フィーダー管理情報JH2に基づき、推奨テープフィーダー5Aに対する読取対象テープ60の装着を許可すべく、推奨テープフィーダー5Aのセット位置を特定し、推奨テープフィーダー5A以外のテープフィーダー5に対する読取対象テープ60の装着を禁止する。これにより、オペレータは、現在の生産に引き続いて行われる次の生産に使用される部品収納テープ60に関する部品補充作業を、第2セット位置特定部2143により特定されたセット位置にセットされた推奨テープフィーダー5Aに対して行うことができる。
第2セット位置特定部2143が特定する推奨テープフィーダー5Aは、生産未使用セット位置FS2にセットされたテープフィーダー5において、次の第1条件及び第2条件の少なくともいずれか1つの条件を満たすテープフィーダーである。
第1条件を満たす推奨テープフィーダー5Aは、少なくとも1つの部品収納テープ60が部品切れであって、新たな部品収納テープ60の装着が可能なテープフィーダーである。第2セット位置特定部2143は、フィーダー管理情報JH2に基づき、新たな部品収納テープ60の装着が可能な推奨テープフィーダー5Aを特定する。図13を参照して具体的に説明すると、第2セット位置特定部2143は、関連付けられたリール識別情報JR11が「1」又は「0」のフィーダー識別情報JF11に対応したテープフィーダーを推奨テープフィーダー5Aとして特定する。図13に示す例では、「RID003」の1つのリール識別情報JR11のみが関連付けられた「FID002」のフィーダー識別情報JF11に対応したテープフィーダー、並びに、いずれのリール識別情報JR11も関連付けられていない「FID003」のフィーダー識別情報JF11に対応したテープフィーダーが、推奨テープフィーダー5Aとして特定される。
第2条件を満たす推奨テープフィーダー5Aは、生産未使用セット位置FS2にセットされたテープフィーダー5に装着されている部品収納テープ60に収納された部品の識別情報(残余部品識別情報)が、バーコードリーダ300を用いた部品識別用バーコード66からの読取部品識別情報と一致するテープフィーダーである。第2セット位置特定部2143は、フィーダー管理情報JH2に基づき、装着されている部品収納テープ60の部品識別情報が読取部品識別情報と一致する推奨テープフィーダー5Aを特定する。図13を参照して具体的に説明すると、第2セット位置特定部2143は、関連付けられた部品識別情報JP11が読取部品識別情報と一致するフィーダー識別情報JF11に対応したテープフィーダーを推奨テープフィーダー5Aとして特定する。
なお、第2セット位置特定部2143が推奨テープフィーダー5Aを特定するときに参照する推奨特定情報は、図13に示されるフィーダー管理情報JH2に限定されるものではない。例えば、第1テープ検知センサ48aの検知結果の履歴を推奨特定情報として用いることができる。図9に示すように、先行する部品収納テープ60Pが全てリール65から引き出され、その後端が第1テープ検知センサ48aの位置を通過して、先行する部品収納テープ60Pが無いことが検知されると、先行する部品収納テープ60Pは部品切れのテープとなる。このように、先行する部品収納テープ60Pの後端が第1テープ検知センサ48aに検知され、先行する部品収納テープ60Pが部品切れとなると、新たな部品収納テープ60の装着が可能な状態となる。従って、第1テープ検知センサ48aの検知結果の履歴を有するテープフィーダー5は、新たな部品収納テープ60の装着が可能な推奨テープフィーダー5Aとなり得る。
更に、テープフィーダー5におけるリール65のセット状態の監視結果を推奨特定情報として用いることもできる。この場合、テープフィーダー5にセットされた2本のリール65のうち、少なくとも1本のリール65が取り外されると、新たな部品収納テープ60の装着が可能な状態となる。従って、リール65が取り外されたテープフィーダー5は、新たな部品収納テープ60の装着が可能な推奨テープフィーダー5Aとなり得る。
また、例えば、データ通信部202によって取得される、事前に計画された複数の基板情報JH1を、推奨特定情報として用いることもできる。
第2セット位置特定部2143は、第1条件及び第2条件の両条件を満たすテープフィーダー5を、推奨テープフィーダー5Aとして特定するように構成されることが望ましい。生産未使用セット位置FS2にセットされたテープフィーダー5において、第1条件及び第2条件の両条件を満たすテープフィーダー5が複数存在する場合、第2セット位置特定部2143は、それら全てのテープフィーダー5を推奨テープフィーダー5Aとして特定するように構成されていてもよいし、いずれか1つのテープフィーダー5を推奨テープフィーダー5Aとして特定するように構成されていてもよい。第1条件及び第2条件の両条件を満たすテープフィーダー5が複数存在する場合において、いずれか1つのテープフィーダー5を推奨テープフィーダー5Aとして特定する場合、第2セット位置特定部2143は、次のようにして1つの推奨テープフィーダー5Aを特定する。すなわち、第2セット位置特定部2143は、装着されている部品収納テープ60に収納される部品の残数が最も少ないフィーダーを、推奨テープフィーダー5Aとして特定する。あるいは、第2セット位置特定部2143は、フィーダー取付部32におけるスロット34のスロット番号が最も小さいフィーダーを、推奨テープフィーダー5Aとして特定する。
また、第2セット位置特定部2143は、第1条件及び第2条件の両条件を満たす場合であっても、以下の不適合条件を満たすテープフィーダー5については、推奨テープフィーダー5Aとして特定しないように構成される。第2セット位置特定部2143は、テープフィーダー5のフィーダー本体部41に設けられているテープガイド47(図4参照)のサイズが、読取対象テープ60の送出を案内するのに不適切なサイズである場合には、不適合条件を満たすと判断する。
図16Dに示される設定は、条件付装着許可設定において、オペレータによるバーコードリーダ300を用いたフィーダー識別用バーコード59からの読取フィーダー識別情報の指定を有効にする第2指定有効情報が付加された設定である。第2セット位置特定部2143は、設定認識部2142により第2指定有効情報が付加された条件付装着許可設定が認識されると、生産未使用セット位置FS2にセットされたテープフィーダー5において、読取フィーダー識別情報に対応した第1テープフィーダー5AAに対する読取対象テープ60の装着を許可すべく、第1テープフィーダー5AAのセット位置を特定して、推奨テープフィーダー5Aのセット位置の特定結果を破棄する。更に、第2セット位置特定部2143は、第1テープフィーダー5AA以外の、推奨テープフィーダー5Aを含めた第2テープフィーダー5に対する読取対象テープ60の装着を禁止する。これにより、基板情報JH1に基づく生産使用セット位置FS1以外の生産未使用セット位置FS2にセットされたテープフィーダー5において、オペレータが読取対象テープ60の装着を意図した第1テープフィーダー5AAに対しては、オペレータの意図が反映されて装着可能となる。
図16Eに示される装着許可設定は、生産未使用セット位置FS2にセットされた全てのテープフィーダー5に対する読取対象テープ60の装着を許可する設定である。第2セット位置特定部2143は、設定認識部2142により装着許可設定が認識されると、生産未使用セット位置FS2にセットされた全てのテープフィーダー5に対する読取対象テープ60の装着を許可すべく、全てのテープフィーダー5のセット位置を特定する。これにより、生産未使用セット位置FS2にセットされた全てのテープフィーダー5に対する読取対象テープ60の装着が、許可される。従って、オペレータは、基板情報JH1に基づく生産使用セット位置FS1以外の生産未使用セット位置FS2にセットされた全てのテープフィーダー5を対象に部品補充作業を行うことができ、部品補充作業の自由度が高まる。
図16Fに示される設定は、装着許可設定において、オペレータによるバーコードリーダ300を用いたフィーダー識別用バーコード59からの読取フィーダー識別情報の指定を有効にする第3指定有効情報が付加された設定である。第2セット位置特定部2143は、設定認識部2142により第3指定有効情報が付加された装着許可設定が認識されると、生産未使用セット位置FS2にセットされたテープフィーダー5において、読取フィーダー識別情報に対応した第1テープフィーダー5AAに対する読取対象テープ60の装着を許可すべく、第1テープフィーダー5AAのセット位置を特定し、第1テープフィーダー5AA以外の第2テープフィーダー5に対する読取対象テープ60の装着を禁止する。これにより、生産未使用セット位置FS2にセットされたテープフィーダー5において、読取フィーダー識別情報に対応した第1テープフィーダー5AAに対する読取対象テープ60の装着が、許可される。従って、オペレータによる部品補充作業の自由度を高めつつ、オペレータが読取対象テープ60の装着を意図した第1テープフィーダー5AAに対しては、オペレータの意図が反映される。
制御部201の報知処理部215は、第1セット位置特定部2131及び第2セット位置特定部2143の各々により特定されたセット位置にセットされたテープフィーダー5を報知する処理を実行する。具体的には、報知処理部215は、第1セット位置特定部2131及び第2セット位置特定部2143の各々により特定されたセット位置にセットされたテープフィーダー5に制御信号を出力することにより、当該テープフィーダー5のLED表示部51bを点灯(若しくは点滅)させる。第1セット位置特定部2131及び第2セット位置特定部2143の各々により特定されたセット位置にセットされたテープフィーダー5に対して読取対象テープ60を装着する部品補充作業をオペレータが行うときに、報知処理部215の処理によって、テープフィーダー5の位置を把握し易くなる。このため、読取対象テープ60の誤装着の発生低減に寄与するものとなる。
また、報知処理部215は、報知処理を実行することにより、テープ装着誘導情報を生成する。報知処理部215が生成するテープ装着誘導情報について、図17を参照して説明する。
図17に示すように、報知処理部215が生成するテープ装着誘導情報JH5は、「部品セットをしてください」等のメッセージ情報JH51と、第1セット位置特定部2131及び第2セット位置特定部2143の各々により特定されたセット位置を表すセット位置情報JF12と、を含む。更に、テープ装着誘導情報JH5は、セット位置情報JF12、部品識別情報JP11及び部品名情報JP12が関連付けられた情報を含む。このテープ装着誘導情報JH5は、表示部204に表示される。オペレータは、表示部204に表示されるテープ装着誘導情報JH5に応じて、第1セット位置特定部2131及び第2セット位置特定部2143の各々により特定されたセット位置にセットされたテープフィーダー5に対して読取対象テープ60を装着する、部品補充作業を行うことができる。
制御部201の警告処理部216は、第1セット位置特定部2131及び第2セット位置特定部2143の各々により特定されたセット位置以外のセット位置にセットされたテープフィーダー5に対して読取対象テープ60が装着された場合に、当該読取対象テープ60が誤装着されたことを警告する処理を実行する。具体的には、警告処理部216は、読取対象テープ60が誤装着された旨及びそのセット位置を表示部204に表示させるとともに警告灯205を作動させる。オペレータによる部品補充作業において読取対象テープ60の誤装着が発生した場合に、警告処理部216の処理によって速やかに当該誤装着を特定することが可能となる。このため、読取対象テープ60を速やかに装着し直して、当該誤装着を解消することが可能となる。更に、警告処理部216は、誤装着が行われたテープフィーダー5に制御信号を出力することにより、LED表示部51bを点灯(若しくは点滅)させる。これにより、読取対象テープ60に誤装着が発生した事実と該当するセット位置及びテープフィーダー5をオペレータに報知する。
制御部201のタイマー部217は、テープ装着管理装置200が実行するテープ装着管理処理において、所定の設定時間を計時するものである。
<テープ装着管理装置200による処理制御>
上述の如く、テープ装着管理装置200は、基板情報JH1に含まれるセット位置情報JF12で表される生産使用セット位置FS1にセットされたテープフィーダー5に対する部品収納テープ60の装着に関する管理だけではなく、生産未使用セット位置FS2にセットされたテープフィーダー5に対する部品収納テープ60の装着に関する管理をも行う。また、テープ装着管理装置200は、読取対象テープ60の誤装着が発生した場合にこれを検知して報知するテープ監視処理を実行する。以下、テープ装着管理装置200が実行するテープ装着管理処理及びテープ監視処理について、詳細に説明する。
1.テープ装着管理処理
図18A乃至図18Gは、テープ装着管理処理を示すフローチャートである。
第2テープ装着管理部214の設定部2141は、操作部203を介したオペレータの操作に応じて、生産未使用セット位置FS2にセットされたテープフィーダー5に対する部品収納テープ60の装着に関する設定を行う。設定部2141は、図16Aに示される装着禁止設定、図16Bに示される第1指定有効情報が付加された装着禁止設定、図16Cに示される条件付装着許可設定、図16Dに示される第2指定有効情報が付加された条件付装着許可設定、図16Eに示される装着許可設定、図16Fに示される第3指定有効情報が付加された装着許可設定、のいずれかの設定を行う。
設定部2141による設定が完了した状態で、ステップs1では、オペレータによるバーコードリーダ300を用いた部品識別用バーコード66からの読取部品識別情報(部品ID)の読取作業が行われる。読取部品識別情報が読み取られると、ステップs2において、部品情報読取誘導部210は、部品情報読取誘導処理を実行して部品読取誘導情報JH3(図14参照)を生成し、その生成した部品読取誘導情報JH3を表示部204に表示させる。表示部204に部品読取誘導情報JH3が表示されると、タイマー部217が作動して計時を開始する(ステップs3)。
次に、ステップs4において、部品情報読取誘導部210は、オペレータによるバーコードリーダ300を用いた部品識別用バーコード66からのリール識別情報(リールID)及びロット識別情報(ロットID)の読取作業が行われたか否かを判断する。部品情報読取誘導部210は、データ通信部202を介してリール識別情報及びロット識別情報が取得されると、オペレータによるリール識別情報及びロット識別情報の読取作業が行われたと判断する。データ通信部202を介してリール識別情報及びロット識別情報が取得されると、部品情報読取誘導部210は、タイマー部217の計時を停止させ(ステップs6)、部品情報読取誘導処理を終了する(ステップs7)。一方、データ通信部202を介してリール識別情報及びロット識別情報が取得されないままで、タイムアウトすると(ステップs5)、部品情報読取誘導部210は、部品情報読取誘導処理を終了する(ステップs5−1)。
次に、ステップs8において、データ通信部202を介して記憶部72から基板情報JH1(図12参照)が取得される。基板情報JH1が取得されると、ステップs9において、判断部212は、読取部品識別情報で表される部品が、基板情報JH1に含まれる搭載部品識別情報JP11で表される部品と一致するかを判断し、一致する場合には一致情報を出力し、一致しない場合には非一致情報を出力する。判断部201により一致情報が出力された場合、オペレータによる部品補充作業の対象となる読取対象テープ60は、現在の部品搭載基板の生産に使用される部品を収納した部品収納テープとなる。一方、判断部201により非一致情報が出力された場合、オペレータによる部品補充作業の対象となる読取対象テープ60は、現在の部品搭載基板の生産に使用されていない部品を収納した部品収納テープとなる。
判断部212により一致情報が出力された場合、ステップs10において、第1テープ装着管理部213の第1セット位置特定部2131は、読取対象テープ60を装着すべきテープフィーダー5のセット位置として、基板情報JH1に含まれるセット位置情報JF12で表されるセット位置を特定する。
第1セット位置特定部2131によりセット位置が特定されると、ステップs11において、報知処理部215は、報知処理を実行し、第1セット位置特定部2131により特定されたセット位置にセットされたテープフィーダー5のLED表示部51bを点灯(若しくは点滅)させるとともに、テープ装着誘導情報JH5(図17参照)を表示部204に表示させる。表示部204にテープ装着誘導情報JH5が表示されると、タイマー部217が作動して計時を開始する(ステップs12)。
次に、第1テープ装着管理部213の第1部品照合部2132は、第1セット位置特定部2131により特定されたセット位置にセットされたテープフィーダー5の、第2テープ検知センサ48bからの出力信号を参照し(ステップs13)、当該テープフィーダー5に読取対象テープ60が装着されたか否かを判断する(ステップs14)。第1セット位置特定部2131により特定されたセット位置にセットされたテープフィーダー5に読取対象テープ60が装着された場合には、第1部品照合部2132は、記憶部218に格納されているフィーダー管理情報JH2(図13参照)を更新し(ステップs16)、セット位置情報JF12と読取対象テープ60の読取部品識別情報とを関連付ける。フィーダー管理情報JH2の更新が完了すると、第1部品照合部2132は、タイマー部217の計時を停止させる(ステップs17)。また、報知処理部215は、テープフィーダー5のLED表示部51bを消灯させるとともに、テープ装着誘導情報JH5の表示部204による表示動作を終了させて、報知処理を終了する(ステップs18)。
一方、第1セット位置特定部2131により特定されたセット位置にセットされたテープフィーダー5に読取対象テープ60が装着されないままでタイムアウトすると(ステップs15)、報知処理部215は、報知処理を終了する(ステップs18)。
上記のステップs10乃至ステップs18の各処理が、基板情報JH1に含まれるセット位置情報JF12で表される生産使用セット位置FS1にセットされたテープフィーダー5に対する読取対象テープ60の装着に関する管理処理である。
ステップs9において判断部212により非一致情報が出力された場合、生産未使用セット位置FS2にセットされたテープフィーダー5に対する読取対象テープ60の装着に関する管理処理が実行される。
まず、ステップs19において、第2テープ装着管理部214の設定認識部2142は、ステップs1における設定部2141による設定が、装着禁止設定であるか否かを判断する。設定認識部2142により装着禁止設定であると判断された場合、設定部2141による設定は、図16Aに示される装着禁止設定、又は、図16Bに示される第1指定有効情報が付加された装着禁止設定の、いずれかの設定である。一方、設定認識部2142により装着禁止設定ではないと判断された場合、設定部2141による設定は、図16Cに示される条件付装着許可設定、図16Dに示される第2指定有効情報が付加された条件付装着許可設定、図16Eに示される装着許可設定、図16Fに示される第3指定有効情報が付加された装着許可設定の、いずれかの設定である。
設定認識部2142により装着禁止設定であると判断されると、ステップs20において、フィーダー情報読取誘導部211は、フィーダー情報読取誘導処理を実行してフィーダー読取誘導情報JH4(図15参照)を生成し、その生成したフィーダー読取誘導情報JH4を表示部204に表示させる。表示部204にフィーダー読取誘導情報JH4が表示されると、タイマー部217が作動して計時を開始する(ステップs21)。
次に、ステップs22において、フィーダー情報読取誘導部211は、オペレータによるバーコードリーダ300を用いたフィーダー識別用バーコード59からの読取フィーダー識別情報の読取作業が行われたか否かを判断する。フィーダー情報読取誘導部211は、データ通信部202を介して読取フィーダー識別情報が取得されると、オペレータによる読取フィーダー識別情報の読取作業が行われたと判断する。一方、データ通信部202を介して読取フィーダー識別情報が取得されないままで、タイムアウトすると(ステップs23)、フィーダー情報読取誘導部211は、フィーダー情報読取誘導処理を終了する(ステップs23−1)。
データ通信部202を介して読取フィーダー識別情報が取得されると、ステップs24において、フィーダー情報読取誘導部211は、読取フィーダー識別情報がフィーダー管理情報JH2に含まれるフィーダー識別情報JF11と一致するか否かを判断する。読取フィーダー識別情報がフィーダー識別情報JF11と一致すると判断された場合、当該読取フィーダー識別情報が読み取られたテープフィーダー5は、部品供給ユニット4に配置されたフィーダーとなる。一方、読取フィーダー識別情報がフィーダー識別情報JF11と一致しないと判断された場合、当該読取フィーダー識別情報が読み取られたテープフィーダー5は、部品供給ユニット4以外の仮段取りステーション1A(図1参照)に配置されたフィーダーとなる。仮段取りステーション1Aは、部品実装装置1に近設されている。仮段取りステーション1Aに配置されたテープフィーダー5は、部品実装装置1に部品を供給するものではなく、あくまでも、部品収納テープ60の装着を行う段取り作業の対象となるフィーダーである。読取フィーダー識別情報がフィーダー識別情報JF11と一致しないと判断された場合、仮段取りステーション1Aに配置されたテープフィーダー5に対して読取対象テープ60の装着を行う段取り作業がオペレータによって行われるものと判断される(ステップs25)。
読取フィーダー識別情報がフィーダー識別情報JF11と一致すると判断されると、ステップs26において、設定認識部2142は、設定部2141による設定が、第1指定有効情報が付加された装着禁止設定であるか否かを判断する。設定認識部2142によって第1指定有効情報が付加されていないと判断された場合、ステップs1における設定部2141による設定は、図16Aに示される装着禁止設定となる。装着禁止設定は、生産未使用セット位置FS2にセットされた全てのテープフィーダー5に対する部品収納テープ60の装着を禁止する設定である。このため、ステップs26において設定認識部2142により第1指定有効情報が付加されていないと判断されると、警告処理部216は、読取対象テープ60の装着が禁止されている旨を表示部204に表示させる警告処理を実行する(ステップs27)。
一方、ステップs26において設定認識部2142により第1指定有効情報が付加されていると判断された場合、ステップs1における設定部2141による設定は、図16Bに示される第1指定有効情報が付加された装着禁止設定となる。この場合、ステップs28において、第2セット位置特定部2143は、生産未使用セット位置FS2にセットされたテープフィーダー5において、読取フィーダー識別情報に対応した第1テープフィーダー5AAに対する読取対象テープ60の装着を許可すべく、第1テープフィーダー5AAのセット位置を特定する。更に、第2セット位置特定部2143は、特定したセット位置にセットされた第1テープフィーダー5AAが新たな部品収納テープ60の装着可能状態であるか否かを判断する(ステップs29)。
第2セット位置特定部2143により新たな部品収納テープ60の装着が不可能な状態であると判断された場合、警告処理部216は、読取対象テープ60の装着が不可能である旨を表示部204に表示させる警告処理を実行する(ステップs27)。一方、第2セット位置特定部2143により新たな部品収納テープ60の装着が可能な状態であると判断された場合、フィーダー情報読取誘導部211は、タイマー部217の計時を停止させ(ステップs30)、フィーダー情報読取誘導処理を終了する(ステップs31)。
ステップs28において第1テープフィーダー5AAのセット位置が特定され、ステップs31においてフィーダー情報読取誘導処理が終了されると、ステップs32において、報知処理部215は、報知処理を実行し、第2セット位置特定部2143により特定されたセット位置にセットされた第1テープフィーダー5AAのLED表示部51bを点灯(若しくは点滅)させるとともに、テープ装着誘導情報JH5(図17参照)を表示部204に表示させる。表示部204にテープ装着誘導情報JH5が表示されると、タイマー部217が作動して計時を開始する(ステップs33)。
次に、ステップs34において、フィーダー情報読取誘導部211は、新たな読取フィーダー識別情報が読み取られたか否かを判断する。新たな読取フィーダー識別情報が読み取られると、第2セット位置特定部2143は、ステップs28のセット位置特定結果を破棄し(ステップs35)、報知処理部215による報知処理を終了させて(ステップs36)、前述のステップs24に処理を戻す。
一方、ステップs34において新たな読取フィーダー識別情報が読み取られなかった場合、第2テープ装着管理部214の第2部品照合部2144は、ステップs28において第2セット位置特定部2143により特定されたセット位置にセットされた第1テープフィーダー5AAの、第2テープ検知センサ48bからの出力信号を参照し(ステップs37)、当該第1テープフィーダー5AAに読取対象テープ60が装着されたか否かを判断する(ステップs38)。第2セット位置特定部2143により特定されたセット位置にセットされた第1テープフィーダー5AAに読取対象テープ60が装着された場合には、第2部品照合部2144は、記憶部218に格納されているフィーダー管理情報JH2を更新し(ステップs41)、セット位置情報JF12と読取対象テープ60の読取部品識別情報とを関連付ける。
フィーダー管理情報JH2の更新が完了すると、第2部品照合部2144は、タイマー部217の計時を停止させる(ステップs42)。また、報知処理部215は、第1テープフィーダー5AAのLED表示部51bを消灯させるとともに、テープ装着誘導情報JH5の表示部204による表示動作を終了させて、報知処理を終了する(ステップs43)。一方、第2セット位置特定部2143により特定されたセット位置にセットされた第1テープフィーダー5AAに読取対象テープ60が装着されないままでタイムアウトすると(ステップs39)、警告処理部216は、無効な読取部品識別情報及び読取フィーダー識別情報が読み取られた旨を表示部204に表示させる警告処理を実行する(ステップs40)。
上記のステップs26乃至ステップs43の各処理が、設定部2141により第1指定有効情報が付加された装着禁止設定が設定された場合の、テープ装着管理処理である。
ステップs19において設定認識部2142により装着禁止設定ではないと判断された場合、設定部2141による設定は、図16Cに示される条件付装着許可設定、図16Dに示される第2指定有効情報が付加された条件付装着許可設定、図16Eに示される装着許可設定、図16Fに示される第3指定有効情報が付加された装着許可設定の、いずれかの設定である。そこで、ステップs44において、設定認識部2142は、ステップs1における設定部2141による設定が、条件付装着許可設定であるか否かを判断する。設定認識部2142により条件付装着許可設定であると判断された場合、設定部2141による設定は、図16Cに示される条件付装着許可設定、又は、図16Dに示される第2指定有効情報が付加された条件付装着許可設定の、いずれかの設定である。一方、設定認識部2142により条件付装着許可設定ではないと判断された場合、設定部2141による設定は、図16Eに示される装着許可設定、又は、図16Fに示される第3指定有効情報が付加された装着許可設定の、いずれかの設定である。
設定認識部2142により条件付装着許可設定であると判断されると、第2セット位置特定部2143は、ステップs45乃至ステップs48の推奨テープフィーダー5Aの特定処理を実行する。
まず、ステップs45において、第2セット位置特定部2143は、フィーダー管理情報JH2を参照し、生産未使用セット位置FS2(残余のセット位置)にセットされた全てのテープフィーダー5のフィーダー識別情報JF11を収集する。次に、ステップs46において、第2セット位置特定部2143は、収集したフィーダー識別情報JF11に対応した部品識別情報JP11から、各テープフィーダー5に装着されている部品収納テープ60に収納された部品を特定する。次に、ステップs47において、第2セット位置特定部2143は、特定した部品の中に、読取対象テープ60に対応した読取部品識別情報で表される部品と一致するものがあるかを判断する。そして、ステップs48において、第2セット位置特定部2143は、読取部品識別情報で表される部品と一致する部品を収納した部品収納テープ60が装着されているテープフィーダー5において、新たな部品収納テープ60が装着可能であるかを判断する。すなわち、第2セット位置特定部2143は、新たな部品収納テープ60の装着が可能であって、且つ、読取部品識別情報で表される部品と一致する部品を収納した部品収納テープ60が装着されているテープフィーダー5を、推奨テープフィーダー5Aとして特定する。
推奨テープフィーダー5Aが特定されると、ステップs49において、第2セット位置特定部2143は、推奨テープフィーダー5Aに対する読取対象テープ60の装着を許可すべく、推奨テープフィーダー5Aのセット位置を特定する。
推奨テープフィーダー5Aのセット位置が特定されると、ステップs50において、報知処理部215は、報知処理を実行し、第2セット位置特定部2143により特定されたセット位置にセットされた推奨テープフィーダー5AのLED表示部51bを点灯(若しくは点滅)させるとともに、テープ装着誘導情報JH5を表示部204に表示させる。表示部204にテープ装着誘導情報JH5が表示されると、タイマー部217が作動して計時を開始する(ステップs51)。
次に、ステップs52において、フィーダー情報読取誘導部211は、読取フィーダー識別情報が読み取られたか否かを判断する。読取フィーダー識別情報が読み取られなかった場合、第2部品照合部2144は、ステップs49において第2セット位置特定部2143により特定されたセット位置にセットされた推奨テープフィーダー5Aの、第2テープ検知センサ48bからの出力信号を参照し(ステップs53)、当該推奨テープフィーダー5Aに読取対象テープ60が装着されたか否かを判断する(ステップs54)。第2セット位置特定部2143により特定されたセット位置にセットされた推奨テープフィーダー5Aに読取対象テープ60が装着された場合には、第2部品照合部2144は、記憶部218に格納されているフィーダー管理情報JH2を更新し(ステップs57)、セット位置情報JF12と読取対象テープ60の読取部品識別情報とを関連付ける。
フィーダー管理情報JH2の更新が完了すると、第2部品照合部2144は、タイマー部217の計時を停止させる(ステップs58)。また、報知処理部215は、推奨テープフィーダー5AのLED表示部51bを消灯させるとともに、テープ装着誘導情報JH5の表示部204による表示動作を終了させて、報知処理を終了する(ステップs59)。一方、第2セット位置特定部2143により特定されたセット位置にセットされた推奨テープフィーダー5Aに読取対象テープ60が装着されないままでタイムアウトすると(ステップs55)、警告処理部216は、無効な読取フィーダー識別情報が読み取られた旨を表示部204に表示させる警告処理を実行する(ステップs56)。
ステップs52において読取フィーダー識別情報が読み取られた場合、ステップs60において、設定認識部2142は、ステップs1における設定部2141による設定が、第2指定有効情報が付加された条件付装着許可設定であるか否かを判断する。設定認識部2142によって第2指定有効情報が付加されていないと判断された場合、警告処理部216は、無効な読取フィーダー識別情報が読み取られた旨を表示部204に表示させる警告処理を実行する(ステップs61)。
一方、設定認識部2142によって第2指定有効情報が付加されていると判断された場合、ステップs1における設定部2141による設定は、図16Dに示される第2指定有効情報が付加された条件付装着許可設定となる。設定認識部2142によって第2指定有効情報が付加されていると判断されると、ステップs62において、フィーダー情報読取誘導部211は、読取フィーダー識別情報がフィーダー管理情報JH2に含まれるフィーダー識別情報JF11と一致するか否かを判断する。読取フィーダー識別情報がフィーダー識別情報JF11と一致すると判断された場合、当該読取フィーダー識別情報が読み取られたテープフィーダー5は、部品供給ユニット4に配置されたフィーダーとなる。一方、読取フィーダー識別情報がフィーダー識別情報JF11と一致しないと判断された場合、当該読取フィーダー識別情報が読み取られたテープフィーダー5は、部品供給ユニット4以外の仮段取りステーション1Aに配置されたフィーダーとなる。読取フィーダー識別情報がフィーダー識別情報JF11と一致しないと判断された場合、仮段取りステーション1Aに配置されたテープフィーダー5に対して読取対象テープ60の装着を行う段取り作業がオペレータによって行われるものと判断される(ステップs63)。
読取フィーダー識別情報がフィーダー識別情報JF11と一致すると判断されると、ステップs64において、第2セット位置特定部2143は、生産未使用セット位置FS2にセットされたテープフィーダー5において、読取フィーダー識別情報に対応した第1テープフィーダー5AAに対する読取対象テープ60の装着を許可すべく、第1テープフィーダー5AAのセット位置を特定する。更に、第2セット位置特定部2143は、特定したセット位置にセットされた第1テープフィーダー5AAが新たな部品収納テープ60の装着可能状態であるか否かを判断する(ステップs65)。
第2セット位置特定部2143により新たな部品収納テープ60の装着が不可能な状態であると判断された場合、警告処理部216は、読取対象テープ60の装着が不可能である旨を表示部204に表示させる警告処理を実行する(ステップs66)。一方、新たな部品収納テープ60の装着が可能な状態であると判断されると、第2セット位置特定部2143は、ステップs49における推奨テープフィーダー5Aのセット位置の特定結果を破棄し(ステップs67)、報知処理部215に報知処理の変更をさせる(ステップs68)。報知処理部215は、ステップs64において第2セット位置特定部2143により特定されたセット位置にセットされた第1テープフィーダー5AAのLED表示部51bを点灯(若しくは点滅)させるとともに、テープ装着誘導情報JH5を表示部204に表示させる。
次に、ステップs69において、フィーダー情報読取誘導部211は、新たな読取フィーダー識別情報が読み取られたか否かを判断する。新たな読取フィーダー識別情報が読み取られると、第2セット位置特定部2143は、ステップs64のセット位置特定結果を破棄し(ステップs70)、報知処理部215による報知処理を終了させて(ステップs71)、前述のステップs62に処理を戻す。
一方、ステップs69において新たな読取フィーダー識別情報が読み取られなかった場合、第2部品照合部2144は、ステップs64において第2セット位置特定部2143により特定されたセット位置にセットされた第1テープフィーダー5AAの、第2テープ検知センサ48bからの出力信号を参照し(ステップs72)、当該第1テープフィーダー5AAに読取対象テープ60が装着されたか否かを判断する(ステップs73)。第2セット位置特定部2143により特定されたセット位置にセットされた第1テープフィーダー5AAに読取対象テープ60が装着された場合には、第2部品照合部2144は、記憶部218に格納されているフィーダー管理情報JH2を更新し(ステップs76)、セット位置情報JF12と読取対象テープ60の読取部品識別情報とを関連付ける。
フィーダー管理情報JH2の更新が完了すると、第2部品照合部2144は、タイマー部217の計時を停止させる(ステップs77)。また、報知処理部215は、第1テープフィーダー5AAのLED表示部51bを消灯させるとともに、テープ装着誘導情報JH5の表示部204による表示動作を終了させて、報知処理を終了する(ステップs78)。一方、第2セット位置特定部2143により特定されたセット位置にセットされた第1テープフィーダー5AAに読取対象テープ60が装着されないままでタイムアウトすると(ステップs74)、警告処理部216は、無効な読取部品識別情報及び読取フィーダー識別情報が読み取られた旨を表示部204に表示させる警告処理を実行する(ステップs75)。
上記のステップs60乃至ステップs78の各処理が、設定部2141により第2指定有効情報が付加された条件付装着許可設定が設定された場合の、テープ装着管理処理である。
ステップs44において設定認識部2142により条件付装着許可設定ではないと判断された場合、設定部2141による設定は、図16Eに示される装着許可設定、又は、図16Fに示される第3指定有効情報が付加された装着許可設定の、いずれかの設定である(ステップs79)。
装着許可設定は、生産未使用セット位置FS2にセットされた全てのテープフィーダー5に対する部品収納テープ60の装着を許可する設定される。そこで、第2セット位置特定部2143は、読取対象テープ60を装着すべきテープフィーダーのセット位置として、全ての生産未使用セット位置FS2を特定する。そして、ステップs80において、報知処理部215は、報知処理を実行し、第2セット位置特定部2143により特定された生産未使用セット位置FS2にセットされた全てのテープフィーダー5のLED表示部51bを点灯(若しくは点滅)させるとともに、テープ装着誘導情報JH5を表示部204に表示させる。表示部204にテープ装着誘導情報JH5が表示されると、タイマー部217が作動して計時を開始する(ステップs81)。
次に、ステップs82において、フィーダー情報読取誘導部211は、読取フィーダー識別情報が読み取られたか否かを判断する。読取フィーダー識別情報が読み取られなかった場合、第2部品照合部2144は、生産未使用セット位置FS2にセットされた全てのテープフィーダー5の、第2テープ検知センサ48bからの出力信号を参照し(ステップs83)、当該テープフィーダー5に読取対象テープ60が装着されたか否かを判断する(ステップs84)。テープフィーダー5に読取対象テープ60が装着された場合には、第2部品照合部2144は、記憶部218に格納されているフィーダー管理情報JH2を更新し(ステップs87)、セット位置情報JF12と読取対象テープ60の読取部品識別情報とを関連付ける。
フィーダー管理情報JH2の更新が完了すると、第2部品照合部2144は、タイマー部217の計時を停止させる(ステップs88)。また、報知処理部215は、テープフィーダー5のLED表示部51bを消灯させるとともに、テープ装着誘導情報JH5の表示部204による表示動作を終了させて、報知処理を終了する(ステップs89)。一方、生産未使用セット位置FS2にセットされた、いずれのテープフィーダー5にも読取対象テープ60が装着されないままでタイムアウトすると(ステップs85)、警告処理部216は、無効な読取部品識別情報が読み取られた旨を表示部204に表示させる警告処理を実行する(ステップs86)。
ステップs82において読取フィーダー識別情報が読み取られた場合、ステップs90において、設定認識部2142は、ステップs1における設定部2141による設定が、第3指定有効情報が付加された装着許可設定であるか否かを判断する。設定認識部2142によって第3指定有効情報が付加されていないと判断された場合、警告処理部216は、無効な読取フィーダー識別情報が読み取られた旨を表示部204に表示させる警告処理を実行する(ステップs91)。
一方、設定認識部2142によって第3指定有効情報が付加されていると判断された場合、ステップs1における設定部2141による設定は、図16Fに示される第3指定有効情報が付加された装着許可設定となる。設定認識部2142によって第3指定有効情報が付加されていると判断されると、ステップs92において、フィーダー情報読取誘導部211は、読取フィーダー識別情報がフィーダー管理情報JH2に含まれるフィーダー識別情報JF11と一致するか否かを判断する。読取フィーダー識別情報がフィーダー識別情報JF11と一致すると判断された場合、当該読取フィーダー識別情報が読み取られたテープフィーダー5は、部品供給ユニット4に配置されたフィーダーとなる。一方、読取フィーダー識別情報がフィーダー識別情報JF11と一致しないと判断された場合、当該読取フィーダー識別情報が読み取られたテープフィーダー5は、部品供給ユニット4以外の仮段取りステーション1Aに配置されたフィーダーとなる。読取フィーダー識別情報がフィーダー識別情報JF11と一致しないと判断された場合、仮段取りステーション1Aに配置されたテープフィーダー5に対して読取対象テープ60の装着を行う段取り作業がオペレータによって行われるものと判断される(ステップs93)。
読取フィーダー識別情報がフィーダー識別情報JF11と一致すると判断されると、ステップs94において、第2セット位置特定部2143は、生産未使用セット位置FS2にセットされたテープフィーダー5において、読取フィーダー識別情報に対応した第1テープフィーダー5AAに対する読取対象テープ60の装着を許可すべく、第1テープフィーダー5AAのセット位置を特定する。更に、第2セット位置特定部2143は、特定したセット位置にセットされた第1テープフィーダー5AAが新たな部品収納テープ60の装着可能状態であるか否かを判断する(ステップs95)。
第2セット位置特定部2143により新たな部品収納テープ60の装着が不可能な状態であると判断された場合、警告処理部216は、読取対象テープ60の装着が不可能である旨を表示部204に表示させる警告処理を実行する(ステップs96)。一方、新たな部品収納テープ60の装着が可能な状態であると判断されると、第2セット位置特定部2143は、生産未使用セット位置FS2の特定結果を破棄し、報知処理部215に報知処理の変更をさせる(ステップs97)。報知処理部215は、ステップs94において第2セット位置特定部2143により特定されたセット位置にセットされた第1テープフィーダー5AAのLED表示部51bを点灯(若しくは点滅)させるとともに、テープ装着誘導情報JH5を表示部204に表示させる。
次に、ステップs98において、フィーダー情報読取誘導部211は、新たな読取フィーダー識別情報が読み取られたか否かを判断する。新たな読取フィーダー識別情報が読み取られると、第2セット位置特定部2143は、ステップs94のセット位置特定結果を破棄し(ステップs99)、報知処理部215による報知処理を終了させて(ステップs100)、前述のステップs90に処理を戻す。
一方、ステップs98において新たな読取フィーダー識別情報が読み取られなかった場合、第2部品照合部2144は、ステップs94において第2セット位置特定部2143により特定されたセット位置にセットされた第1テープフィーダー5AAの、第2テープ検知センサ48bからの出力信号を参照し(ステップs101)、当該第1テープフィーダー5AAに読取対象テープ60が装着されたか否かを判断する(ステップs102)。第2セット位置特定部2143により特定されたセット位置にセットされた第1テープフィーダー5AAに読取対象テープ60が装着された場合には、第2部品照合部2144は、記憶部218に格納されているフィーダー管理情報JH2を更新し(ステップs105)、セット位置情報JF12と読取対象テープ60の読取部品識別情報とを関連付ける。
フィーダー管理情報JH2の更新が完了すると、第2部品照合部2144は、タイマー部217の計時を停止させる(ステップs106)。また、報知処理部215は、第1テープフィーダー5AAのLED表示部51bを消灯させるとともに、テープ装着誘導情報JH5の表示部204による表示動作を終了させて、報知処理を終了する(ステップs107)。一方、第2セット位置特定部2143により特定されたセット位置にセットされた第1テープフィーダー5AAに読取対象テープ60が装着されないままでタイムアウトすると(ステップs103)、警告処理部216は、無効な読取部品識別情報及び読取フィーダー識別情報が読み取られた旨を表示部204に表示させる警告処理を実行する(ステップs104)。
上記のステップs90乃至ステップs107の各処理が、設定部2141により第3指定有効情報が付加された装着許可設定が設定された場合の、テープ装着管理処理である。
2.テープ監視処理
図19は、テープ監視処理を示すフローチャートである。
上記のテープ装着管理処理がバーコードリーダ300による部品識別用バーコード66の読み取りによって実質的に実行されるのに対して、テープ監視処理は、例えば部品実装装置1が起動された時点から継続的に実行される。
テープ監視処理がスタートすると、制御部201は、セット位置カウンタのカウンタ値に初期値「1」をセットし(ステップa1)、いずれかのテープフィーダー5についてテープ装着管理処理が実行中か否かを判断する(ステップa2)。
ここで、テープ装着管理処理の実行中ではない場合には、第1セット位置特定部2131及び第2セット位置特定部2143は、カウンタ値「n」に対応するセット位置の第2テープ検知センサ48b、つまりスロット番号「n」のスロット34にセットされたテープフィーダー5の第2テープ検知センサ48bの出力信号を参照し(ステップa3)、当該テープフィーダー5から部品収納テープ60が取り外されたか否かを判断する(ステップa4)。具体的には、第1セット位置特定部2131及び第2セット位置特定部2143は、第2テープ検知センサ48bからの信号レベルに基づき部品収納テープ60の有無を判断し、更にその結果とテープ有無データとに基づき、部品収納テープ60が取り外されたか否かを判断する。つまり、テープ有無データのうち、セット位置「n」のデータが「有」で、且つ、第2テープ検知センサ48bからの信号レベルが「0」の場合には、第1セット位置特定部2131及び第2セット位置特定部2143は、部品収納テープ60が取り外されたと判断する。従って、第1セット位置特定部2131及び第2セット位置特定部2143は、部品収納テープ60が上側通路46aから抜かれた(抜けた)場合の他、支持部材50の抜き差しにより先行する部品収納テープ60が上側通路46aから下側通路46bに移され、これにより第2テープ検知センサ48bからの信号レベルが「0」となっている場合も、部品収納テープ60が取り外されたと判断する。
ステップa2においてテープ装着管理処理の実行中である場合には、制御部201は、テープ有無データのうち、セット位置「n」のデータを「有」から「無」に変更し、当該テープ有無データを更新的に記憶する(ステップa10)。更に、警告処理部216は、当該セット位置「n」のテープフィーダー5について後述の警告処理が実行されているか否かを判断し(ステップa11)、実行されていると判断した場合には当該警告処理を停止し(ステップa12)、その後、処理をステップa6に移行する。
一方、ステップa4においてテープフィーダー5から部品収納テープ60が取り外されていない場合には、第1セット位置特定部2131及び第2セット位置特定部2143は、セット位置「n」のテープフィーダー5に部品収納テープ60が装着されたか否かを判断する(ステップa5)。具体的には、テープ有無データのうち、セット位置「n」のデータが「無」で、且つ、第2テープ検知センサ48bからの信号レベルが「1」の場合には、第1セット位置特定部2131及び第2セット位置特定部2143は、部品収納テープ60が装着されたと判断する。
ステップa5において部品収納テープ60が装着されていない場合には、第1セット位置特定部2131及び第2セット位置特定部2143は、ステップa6に処理を移行する。一方、ステップa5において部品収納テープが装着された場合には、警告処理部216は、部品収納テープ60の誤装着が発生したとして警告処理を実行する(ステップa8)。例えば、警告処理部216は、制御信号を出力することにより、部品収納テープ60に誤装着が発生した旨及びそのセット位置「n」を表示部204に表示させるとともに警告灯205を作動させる。更に、警告処理部216は、セット位置「n」にセットされたテープフィーダー5に制御信号を出力することにより、LED表示部51bを点灯(若しくは点滅)させる。これにより、部品収納テープ60に誤装着が発生した事実と該当するセット位置及びテープフィーダー5をオペレータに報知する。そして、制御部201は、テープ有無データのうち、セット位置「n」における部品収納テープ60のデータを「無」から「有」に変更し、当該テープ有無データを更新的に記憶し(ステップa9)、処理をステップa6に移行する。
ステップa3乃至ステップa5、及びステップa8乃至ステップa10の処理は、ステップa2においてテープ装着管理処理の実行中ではないと判断された場合に実行される。すなわち、テープ装着管理処理の実行期間以外の期間に実行される。このため、バーコードリーダ300による部品識別用バーコード66の読み取りが行われることなく部品収納テープ60がテープフィーダー5に装着された場合、すなわちテープ装着管理処理をすることなく部品収納テープ60がテープフィーダー5に装着された場合や、対象外のテープフィーダー5に部品収納テープ60が装着された場合には、ステップa5でYesと判断され、それらの部品収納テープ60は全て誤装着として検知され、警告処理の対象となる。
なお、ステップa2においてテープ装着管理処理の実行中であると判断された場合、すなわち、いずれかのテープフィーダー5についてテープ装着管理処理が実行中の場合には、制御部201は、ステップa3乃至ステップa5、及びステップa8乃至ステップa10の処理をスキップしてステップa6に処理を移行する。
ステップa6では、制御部201は、セット位置カウンタのカウンタ値がセット位置の総数Nに等しいか否かを判断し、ここでNoの場合には、カウンタ値を「1」だけインクリメントしてステップS33に処理を移行する(ステップa13)。一方、Yesの場合には、カウンタ値を「0」にリセットした後(ステップa7)、テープ装着管理処理にリターンする。
このように、テープ装着管理装置200は、テープ装着管理処理の実行期間以外の期間に、第2テープ検知センサ48bから出力される信号に基づき、各テープフィーダー5における部品収納テープ60の有無を検知しつつ各セット位置のテープ有無データを更新するとともに、部品収納テープ60が「無」から「有」へ変更するセット位置が発生した場合には、部品収納テープ60の誤装着が発生したものとして検知し、警告処理を実行する。
また、部品実装システム100は、上記のテープ装着管理装置200を備えている。このテープ装着管理装置200は、基板情報JH1に含まれるセット位置情報JF12で表される生産使用セット位置FS1にセットされたテープフィーダー5に対する部品収納テープ60の装着に関する管理だけではなく、生産未使用セット位置FS2にセットされたテープフィーダー5に対する部品収納テープ60の装着に関する管理をも行う。これにより、現在の生産に引き続いて行われる次の生産を視野に入れた部品補充作業をオペレータが行うことができる。従って、部品実装装置1における部品搭載基板の生産効率の向上を図ることができる。
なお、上述した具体的実施形態には以下の構成を有する発明が主に含まれている。
本発明の一の局面に係るテープ装着管理装置は、基板に部品を搭載し部品搭載基板を生産する部品実装装置に付設され、複数の部品収納テープを装着可能なテープフィーダーが複数配列された部品供給ユニットにおいて、前記複数のテープフィーダーの各々に対する、部品収納テープの装着を管理する装置である。このテープ装着管理装置は、第1情報取得部と、第2情報取得部と、判断部と、第1テープ装着管理部と、第2テープ装着管理部とを備える。第1情報取得部は、部品搭載基板の生産において基板に搭載すべき部品の識別情報である搭載部品識別情報と、当該搭載部品識別情報で表される部品を収納した部品収納テープが装着されるテープフィーダーの、前記部品供給ユニットにおけるセット位置を表すセット位置情報とを関連付けた基板情報を取得する。第2情報取得部は、部品収納テープが巻回されたリールに設けられた記録部から読み取られた、当該部品収納テープに収納された部品の識別情報である読取部品識別情報を取得する。判断部は、前記読取部品識別情報で表される部品が、前記搭載部品識別情報で表される部品と一致するかを判断し、一致する場合には一致情報を出力し、一致しない場合には非一致情報を出力する。第1テープ装着管理部は、前記判断部により前記一致情報が出力された場合に、前記読取部品識別情報に対応した部品収納テープである読取対象テープの、前記搭載部品識別情報と関連付けられた前記セット位置情報で表されるセット位置にセットされたテープフィーダーに対する装着を管理する。第2テープ装着管理部は、前記判断部により前記非一致情報が出力された場合に、前記読取対象テープの、前記搭載部品識別情報と関連付けられた前記セット位置情報で表されるセット位置以外の残余のセット位置にセットされたテープフィーダーに対する装着を管理する。
このテープ装着管理装置によれば、第1情報取得部が基板情報を取得し、第2情報取得部が読取部品識別情報を取得する。第1情報取得部が取得した基板情報に含まれる搭載部品識別情報は、部品搭載基板の生産において使用される部品の識別情報である。つまり、テープフィーダーに装着されている部品収納テープに収納された部品において、搭載部品識別情報で表される部品と一致するものは、現在の部品搭載基板の生産に使用される部品となる。一方、第2情報取得部が取得した読取部品識別情報は、部品収納テープが巻回されたリールの記録部から、オペレータの操作によって読み取られた部品の識別情報である。つまり、読取部品識別情報に対応した部品収納テープである読取対象テープは、オペレータがテープフィーダーに装着しようとしている、部品補充作業の対象のテープとなる。
テープ装着管理装置において、判断部は、読取部品識別情報で表される部品が、搭載部品識別情報で表される部品と一致するかを判断し、一致する場合には一致情報を出力し、一致しない場合には非一致情報を出力する。判断部により一致情報が出力された場合、オペレータによる部品補充作業の対象となる読取対象テープは、現在の部品搭載基板の生産に使用される部品を収納した部品収納テープとなる。一方、判断部により非一致情報が出力された場合、オペレータによる部品補充作業の対象となる読取対象テープは、現在の部品搭載基板の生産に使用されていない部品を収納した部品収納テープとなる。
そして、テープ装着管理装置において、第1テープ装着管理部は、判断部により一致情報が出力された場合に、基板情報に基づき、搭載部品識別情報と関連付けられたセット位置情報で表されるセット位置にセットされたテープフィーダーに対する、読取対象テープの装着を管理する。これにより、オペレータは、生産中の基板において使用される部品を収納した読取対象テープの、セット位置情報で表されるセット位置にセットされたテープフィーダーに対する部品補充作業を、円滑に行うことができる。
一方、テープ装着管理装置において、第2テープ装着管理部は、判断部により非一致情報が出力された場合に、基板情報に含まれるセット位置情報で表されるセット位置以外の残余のセット位置にセットされたテープフィーダーに対する、読取対象テープの装着を管理する。これにより、オペレータは、生産中の基板において使用されていない部品を収納した読取対象テープの、セット位置情報で表されるセット位置以外の残余のセット位置にセットされたテープフィーダーに対する部品補充作業を、円滑に行うことができる。つまり、オペレータは、現在の生産に引き続いて行われる次の生産に使用される部品収納テープに関する部品補充作業を、第2テープ装着管理部により管理された残余のセット位置にセットされたテープフィーダーに対して行うことができる。このように、次の生産を視野に入れた部品補充作業をオペレータが行うことができるので、部品実装装置における部品搭載基板の生産効率の向上を図ることができる。
上記のテープ装着管理装置において、前記第2テープ装着管理部は、前記残余のセット位置にセットされたテープフィーダーに対する部品収納テープの装着に関する設定を行う設定部と、前記設定部が行った設定を認識する設定認識部と、前記設定認識部が認識した設定に基づき、前記読取対象テープを装着すべきテープフィーダーがセットされたセット位置を特定するセット位置特定部と、を含む構成であってもよい。
この態様では、基板情報に含まれるセット位置情報で表されるセット位置以外の残余のセット位置において、読取対象テープを装着すべきテープフィーダーがセットされたセット位置を、設定認識部が認識した設定に基づきセット位置特定部が特定する。これにより、オペレータは、現在の生産に引き続いて行われる次の生産に使用される部品収納テープに関する部品補充作業を、セット位置特定部が特定したセット位置にセットされたテープフィーダーに対して行うことができる。
上記のテープ装着管理装置は、テープフィーダーに設けられた記録部から読み取られた、当該テープフィーダーの識別情報である読取フィーダー識別情報を取得する第3情報取得部を、更に備える構成であってもよい。そして、前記設定部は、前記読取フィーダー識別情報を加味して部品収納テープの装着に関する設定を行うように構成される。
この態様では、第3情報取得部がフィーダー識別情報を取得する。第3情報取得部が取得したフィーダー識別情報は、テープフィーダーの記録部からオペレータの操作によって読み取られたテープフィーダーの識別情報である。つまり、フィーダー識別情報に対応したテープフィーダーは、オペレータが読取対象テープの装着を意図する、読取対象テープの装着対象のテープフィーダーとなる。ここで、設定部は、セット位置特定部がセット位置を特定するに際して参照する設定を、フィーダー識別情報を加味して行う。これにより、セット位置特定部は、読取対象テープを装着すべきテープフィーダーがセットされたセット位置を、オペレータの意図を反映させて特定することができる。このため、オペレータは、現在の生産に引き続いて行われる次の生産に使用される部品収納テープに関する部品補充作業を、自身の意図が反映されたセット位置にセットされたテープフィーダーに対して行うことができる。
上記のテープ装着管理装置において、前記設定部は、前記残余のセット位置にセットされたテープフィーダーに対する部品収納テープの装着を禁止する設定である装着禁止設定を行うことが可能に構成されていてもよい。そして、前記セット位置特定部は、前記設定認識部により前記装着禁止設定が認識されると、前記残余のセット位置にセットされた全てのテープフィーダーに対する部品収納テープの装着を禁止すべく、前記読取対象テープを装着すべきテープフィーダーのセット位置を特定しない。
この態様では、設定認識部により装着禁止設定が認識されると、セット位置特定部は、基板情報に含まれるセット位置情報で表されるセット位置以外の残余のセット位置において、読取対象テープを装着すべきテープフィーダーのセット位置を特定しない。これにより、残余のセット位置にセットされた全てのテープフィーダーに対する読取対象テープの装着が、禁止される。従って、基板情報に基づくセット位置以外の残余のセット位置にセットされた、不確定なテープフィーダーに対する、読取対象テープの装着を防止することができる。
上記のテープ装着管理装置において、前記装着禁止設定は、前記読取フィーダー識別情報の指定を有効にする第1指定有効情報が付加された設定を含む。そして、前記セット位置特定部は、前記設定認識部により前記第1指定有効情報が付加された装着禁止設定が認識されると、前記残余のセット位置にセットされたテープフィーダーにおいて、前記読取フィーダー識別情報に対応した第1テープフィーダーに対する前記読取対象テープの装着を許可すべく、前記第1テープフィーダーのセット位置を特定し、前記第1テープフィーダー以外の第2テープフィーダーに対する前記読取対象テープの装着を禁止する。
この態様では、第3情報取得部により読取フィーダー識別情報が取得されると、セット位置特定部は、基板情報に含まれるセット位置情報で表されるセット位置以外の残余のセット位置において、読取フィーダー識別情報に対応した第1テープフィーダーのセット位置を特定する。これにより、残余のセット位置にセットされたテープフィーダーにおいて、読取フィーダー識別情報に対応した第1テープフィーダーに対する読取対象テープの装着が、許可される。従って、基板情報に基づくセット位置以外の残余のセット位置にセットされた、不確定なテープフィーダーに対する、読取対象テープの装着を防止しつつ、オペレータが読取対象テープの装着を意図した第1テープフィーダーに対しては、オペレータの意図が反映される。
上記のテープ装着管理装置は、前記残余のセット位置にセットされたテープフィーダーにおいて、部品収納テープの装着を推奨する候補となる推奨テープフィーダーを特定するための推奨特定情報が格納された記憶部を、更に備える構成であってもよい。そして、前記設定部は、前記推奨特定情報で特定される前記推奨テープフィーダーに対する部品収納テープの装着を許可する設定である条件付装着許可設定を行うことが可能に構成される。前記セット位置特定部は、前記設定認識部により前記条件付装着許可設定が認識されると、前記推奨特定情報に基づいて、前記推奨テープフィーダーに対する前記読取対象テープの装着を許可すべく、前記推奨テープフィーダーのセット位置を特定し、前記推奨テープフィーダー以外のテープフィーダーに対する前記読取対象テープの装着を禁止する。
この態様では、設定認識部により条件付装着許可設定が認識されると、セット位置特定部は、基板情報に含まれるセット位置情報で表されるセット位置以外の残余のセット位置において、読取対象テープを装着すべきテープフィーダーのセット位置として、部品収納テープの装着を推奨する候補となる推奨テープフィーダーのセット位置を特定する。これにより、残余のセット位置にセットされたテープフィーダーにおいて、推奨テープフィーダーに対する読取対象テープの装着が、許可される。従って、オペレータは、現在の生産に引き続いて行われる次の生産に使用される部品収納テープに関する部品補充作業を、セット位置特定部により特定されたセット位置にセットされた推奨テープフィーダーに対して行うことができる。
上記のテープ装着管理装置において、前記推奨特定情報は、少なくとも1つの部品収納テープが部品切れであって、新たな部品収納テープの装着が可能なテープフィーダーを、前記推奨テープフィーダーとして特定するための情報である。そして、前記セット位置特定部は、前記新たな部品収納テープの装着が可能なテープフィーダーのセット位置を、前記推奨テープフィーダーのセット位置として特定する。
この態様では、残余のセット位置にセットされたテープフィーダーにおいて、新たな部品収納テープの装着が可能な推奨テープフィーダーに対する読取対象テープの装着が、許可される。これにより、オペレータは、現在の生産に引き続いて行われる次の生産に使用される部品収納テープに関する部品補充作業を、新たな部品収納テープの装着が可能な推奨テープフィーダーに対して行うことができる。
上記のテープ装着管理装置において、前記推奨特定情報は、前記残余のセット位置にセットされたテープフィーダーに装着されている部品収納テープに収納された部品の識別情報である残余部品識別情報を含む情報である。そして、前記セット位置特定部は、前記新たな部品収納テープの装着が可能なテープフィーダーであって、且つ、前記残余部品識別情報で表される部品が前記読取部品識別情報で表される部品と一致するテープフィーダーのセット位置を、前記推奨テープフィーダーのセット位置として特定する。
この態様では、残余のセット位置にセットされたテープフィーダーにおいて、新たな部品収納テープの装着が可能であり、且つ、読取部品識別情報で表される部品と一致する部品を収納した部品収納テープが装着されている推奨テープフィーダーに対する読取対象テープの装着が、許可される。
上記のテープ装着管理装置において、前記条件付装着許可設定は、前記読取フィーダー識別情報の指定を有効にする第2指定有効情報が付加された設定を含む。そして、前記セット位置特定部は、前記設定認識部により前記第2指定有効情報が付加された条件付装着許可設定が認識されると、前記残余のセット位置にセットされたテープフィーダーにおいて、前記読取フィーダー識別情報に対応した第1テープフィーダーに対する前記読取対象テープの装着を許可すべく、前記第1テープフィーダーのセット位置を特定して、前記推奨テープフィーダーのセット位置の特定結果を破棄し、前記第1テープフィーダー以外の、前記推奨テープフィーダーを含めた第2テープフィーダーに対する前記読取対象テープの装着を禁止する。
この態様では、第3情報取得部により読取フィーダー識別情報が取得されると、セット位置特定部は、基板情報に含まれるセット位置情報で表されるセット位置以外の残余のセット位置において、読取フィーダー識別情報に対応した第1テープフィーダーのセット位置を特定し、推奨テープフィーダーのセット位置の特定結果を破棄する。これにより、残余のセット位置にセットされたテープフィーダーにおいて、読取フィーダー識別情報に対応した第1テープフィーダーに対する読取対象テープの装着が、許可される。従って、基板情報に基づくセット位置以外の残余のセット位置にセットされたテープフィーダーにおいて、オペレータが読取対象テープの装着を意図した第1テープフィーダーに対しては、オペレータの意図が反映されて装着可能となる。
上記のテープ装着管理装置において、前記設定部は、前記残余のセット位置にセットされたテープフィーダーに対する部品収納テープの装着を許可する設定である装着許可設定を行うことが可能に構成される。そして、前記セット位置特定部は、前記設定認識部により前記装着許可設定が認識されると、前記残余のセット位置にセットされた全てのテープフィーダーに対する前記読取対象テープの装着を許可すべく、全てのテープフィーダーのセット位置を特定する。
この態様では、設定認識部により装着許可設定が認識されると、セット位置特定部は、基板情報に含まれるセット位置情報で表されるセット位置以外の残余のセット位置において、読取対象テープを装着すべきテープフィーダーのセット位置として、全てのセット位置を特定する。これにより、残余のセット位置にセットされた全てのテープフィーダーに対する読取対象テープの装着が、許可される。従って、オペレータは、基板情報に基づくセット位置以外の残余のセット位置にセットされた全てのテープフィーダーを対象に部品補充作業を行うことができ、部品補充作業の自由度が高まる。
上記のテープ装着管理装置において、前記装着許可設定は、前記読取フィーダー識別情報の指定を有効にする第3指定有効情報が付加された設定を含む。そして、前記セット位置特定部は、前記設定認識部により前記第3指定有効情報が付加された装着許可設定が認識されると、前記残余のセット位置にセットされたテープフィーダーにおいて、前記読取フィーダー識別情報に対応した第1テープフィーダーに対する前記読取対象テープの装着を許可すべく、前記第1テープフィーダーのセット位置を特定し、前記第1テープフィーダー以外の第2テープフィーダーに対する前記読取対象テープの装着を禁止する。
この態様では、第3情報取得部により読取フィーダー識別情報が取得されると、セット位置特定部は、基板情報に含まれるセット位置情報で表されるセット位置以外の残余のセット位置において、読取フィーダー識別情報に対応した第1テープフィーダーのセット位置を特定する。これにより、残余のセット位置にセットされたテープフィーダーにおいて、読取フィーダー識別情報に対応した第1テープフィーダーに対する読取対象テープの装着が、許可される。従って、オペレータによる部品補充作業の自由度を高めつつ、オペレータが読取対象テープの装着を意図した第1テープフィーダーに対しては、オペレータの意図が反映される。
上記のテープ装着管理装置は、前記セット位置特定部により特定されたセット位置にセットされたテープフィーダーを報知する処理を実行する報知処理部を、更に備える構成であってもよい。
この態様では、セット位置特定部により特定されたセット位置にセットされたテープフィーダーに対して読取対象テープを装着する部品補充作業をオペレータが行うときに、報知処理部の処理によって、テープフィーダーの位置を把握し易くなる。このため、読取対象テープの誤装着の発生低減に寄与するものとなる。
上記のテープ装着管理装置は、前記セット位置特定部により特定されたセット位置以外のセット位置にセットされたテープフィーダーに対して前記読取対象テープが装着された場合に、当該読取対象テープが誤装着されたことを警告する処理を実行する警告処理部を、更に備える構成であってもよい。
この態様では、オペレータによる部品補充作業において読取対象テープの誤装着が発生した場合に、警告処理部の処理によって速やかに当該誤装着を特定することが可能となる。このため、読取対象テープを速やかに装着し直して、当該誤装着を解消することが可能となる。
本発明の他の局面に係る部品実装システムは、複数の部品収納テープを装着可能なテープフィーダーが複数配列された部品供給ユニットを含み、基板に部品を搭載して部品搭載基板を生産する部品実装装置と、前記複数のテープフィーダーの各々に対する部品収納テープの装着を管理する、上記のテープ装着管理装置と、を備える。
この部品実装システムによれば、上記のテープ装着管理装置を備えている。このテープ装着管理装置は、基板情報に含まれるセット位置情報で表されるセット位置にセットされたテープフィーダーに対する部品収納テープの装着に関する管理だけではなく、残余のセット位置にセットされたテープフィーダーに対する部品収納テープの装着に関する管理をも行う。これにより、現在の生産に引き続いて行われる次の生産を視野に入れた部品補充作業をオペレータが行うことができる。従って、部品実装装置における部品搭載基板の生産効率の向上を図ることができる。
以上説明した通り、本発明によれば、部品実装装置の部品供給ユニットに配置されるテープフィーダーに対する部品収納テープの装着を管理するテープ装着管理装置において、部品実装装置における部品搭載基板の生産効率の向上を図ることが可能なテープ装着管理装置、及びそれを備えた部品実装システムを提供することができる。