JP6895804B2 - 鋳型造型用硬化剤組成物 - Google Patents

鋳型造型用硬化剤組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP6895804B2
JP6895804B2 JP2017105586A JP2017105586A JP6895804B2 JP 6895804 B2 JP6895804 B2 JP 6895804B2 JP 2017105586 A JP2017105586 A JP 2017105586A JP 2017105586 A JP2017105586 A JP 2017105586A JP 6895804 B2 JP6895804 B2 JP 6895804B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mold
mass
curing agent
composition
molding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017105586A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018199153A (ja
Inventor
昌彦 鍵谷
昌彦 鍵谷
石田 浩彦
浩彦 石田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP2017105586A priority Critical patent/JP6895804B2/ja
Publication of JP2018199153A publication Critical patent/JP2018199153A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6895804B2 publication Critical patent/JP6895804B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Mold Materials And Core Materials (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

本発明は、鋳型造型用硬化剤組成物に関する。
フェノール樹脂は、耐熱性が高いため、鋳型用粘結剤として広く用いられている。特に、水溶性フェノール樹脂を粘結剤とし、エステル化合物を硬化剤として用いた鋳型造型法が知られており、そこでは、高い耐熱性と粘結剤中に鋳物品質を低下させるような硫黄、リン等の元素を含まないため、品質の高い鋳物を製造することができる(例えば、特許文献1)。また、鋳造時の熱分解ガス中に硫黄起因のSOxやHSが含まれないため、鋳造時の臭気も比較的良好である。しかしながら、フェノール樹脂そのものの熱分解により発生する熱分解臭気が発生するため、更なる鋳造時の臭気改善が求められている。
前記課題に対し、下記特許文献2には鋳型の造型時、即ちフェノール樹脂の硬化に伴って生じる臭気、特にホルムアルデヒド臭に対する臭気を軽減するために粘結剤組成物に対して、香料を添加する技術が開示されている。
特開平8−99149 特開平8−33943
しかしながら、香料を粘結剤組成物に添加すると長期保存後の安定性にやや劣る場合があった。
本発明は、水溶性フェノール樹脂を粘結剤とし、エステル化合物を硬化剤として用いる鋳型の造型時及び当該鋳型を用いた鋳造時の作業環境や鋳物工場周辺の環境を改善することができ、かつ安定的に効果を発現できる鋳型造型用硬化剤組成物を提供する。
本発明は、ドデカヒドロ−3a,6,6,9a−テトラメチルナフト[2,1−b]フラン及び/又はメチルジメチルジャスモネート(以下、MDJと称することもある)を含有する鋳型造型用硬化剤組成物である。
本発明によれば、水溶性フェノール樹脂を粘結剤とし、エステル化合物を硬化剤として用いる鋳型の造型時及び当該鋳型を用いた鋳造時の作業環境や鋳物工場周辺の環境を改善することができ、かつ安定的に効果を発現できる鋳型造型用硬化剤組成物を提供することができる。
<鋳型造型用硬化剤組成物>
本実施形態の鋳型造型用硬化剤組成物(以下、単に硬化剤組成物とも称する)は、ドデカヒドロ−3a,6,6,9a−テトラメチルナフト[2,1−b]フラン、及び/又はMDJを含有する。本実施形態の硬化剤組成物によれば、ドデカヒドロ−3a,6,6,9a−テトラメチルナフト[2,1−b]フラン及び/又はMDJが鋳造時に鋳型が加熱された際、水溶性フェノール樹脂の熱分解に起因する臭気を抑制することができる。それにより、水溶性フェノール樹脂を粘結剤とし、エステル化合物を硬化剤として用いる鋳型の造型時及び当該鋳型を用いた鋳造時の作業環境や鋳物工場周辺の環境を改善することができる。これらは、比較的沸点が高いため、鋳型が常温下で存在する鋳型造型時においては、あまり揮発せず、臭気を抑制する効果は低い反面、その際に消失することなく鋳型内に維持され、その後、高温の溶融金属が鋳型内に注ぎ込まれる鋳造時においては、高温となった鋳型から効果的に揮発し、水溶性フェノール樹脂が熱分解して発生する臭気に対して抑制する事が出来る。さらに本実施形態の硬化剤組成物を用いると、これらを粘結剤組成物中に配合する場合と比べ安定的に性能を発揮できる。すなわち、粘結剤組成物は強アルカリのため、高温下での保存において、これらの成分が何らかの変質をしてしまうが、硬化剤組成物へ添加することにより、その効果を安定的に発現できる。
前記硬化剤組成物中のドデカヒドロ−3a,6,6,9a−テトラメチルナフト[2,1−b]フランとMDJの含有量は、作業環境向上の観点から、0.0001質量%以上が好ましく、0.001質量%以上がより好ましく、0.01質量%以上がさらに好ましい。前記硬化剤組成物中のドデカヒドロ−3a,6,6,9a−テトラメチルナフト[2,1−b]フランとMDJの含有量は、鋳型強度の観点から、5質量%以下が好ましく、1質量%以下がより好ましく、0.5質量%以下がさらに好ましく、0.1質量%以下がよりさらに好ましい。また、前記硬化剤組成物中のドデカヒドロ−3a,6,6,9a−テトラメチルナフト[2,1−b]フランとMDJの含有量は、作業環境向上の観点、及び鋳型強度の観点から、0.0001〜5質量%が好ましく、0.001〜1質量%がより好ましく、0.01〜0.5質量%がさらに好ましく、0.01〜0.1質量%がよりさらに好ましい。
前記硬化剤組成物は、エステル化合物を含有する。当該エステル化合物は、水溶性フェノール樹脂の硬化剤として使用できる従来公知のエステル化合物である。当該エステル化合物としては、ラクトン類或いは炭素数1〜10の一価又は多価アルコールと炭素数1〜10の有機カルボン酸より導かれる有機エステル化合物の単独もしくは混合物が挙げられるが、具体的にはγ−ブチロラクトン、プロピオンラクトン、ε−カプロラクトン、ギ酸エチル、エチレングリコールジアセテート、エチレングリコールモノアセテート、トリエチレングリコールジアセテート、トリエチレングリコールモノアセテート、アセト酢酸エチル、グルタル酸ジメチル、アジピン酸ジメチル、トリアセチン等を用いるのが好ましい。
また、前記エステル化合物は、分岐エステル化合物であってもよい。当該分岐エステル化合物としては、2−エチルコハク酸ジメチル、2−メチルグルタル酸ジメチル、2−メチルアジピン酸ジメチル、2−エチルヘキサン酸メチル、2−エチルヘキサン酸エチル、2−メチルセバシン酸ジメチル、2−エチルアゼライン酸ジメチル、2−エチルグルタル酸ジエチル、2−(n−プロピル)グルタル酸ジメチル、2−(n−ブチル)コハク酸ジエチル、2−(n−ブチル)コハク酸ジメチル、2−メチルピメリン酸ジエチル、2−メチルスベリン酸ジメチルや、これらの混合物等が例示できる。なかでも、水溶性フェノール樹脂の硬化時間をより適切な範囲に調整できることから、2−エチルコハク酸ジメチル、2−メチルグルタル酸ジメチル、2−メチルアジピン酸ジメチルが好ましい。
前記硬化剤組成物中のエステル化合物の含有量は、鋳型強度の観点から、50質量%以上が好ましく、60質量%以上がより好ましい。前記硬化剤組成物中のエステル化合物の含有量は、作業性の観点から、100質量%以下が好ましく、99.99質量%以下がより好ましい。また、前記硬化剤組成物中のエステル化合物の含有量は、鋳型強度の観点、及び作業性の観点から、50〜100質量%が好ましく、60〜99.99質量%がより好ましい。
前記硬化剤組成物は、本発明の効果を損なわない範囲でその他の成分を含んでよい。例えば、前記硬化剤組成物は、鋳物砂に均一に添加し、樹脂組成物と均一に混合させる目的で、水、アルコール類、エーテルアルコール類等の溶剤を含有させることができる。これらの中でも、鋳型の硬化速度向上や、鋳型強度の向上を図る観点から、アルコール類、エーテルアルコール類が好ましく、炭素数1〜3のアルコール類がより好ましい。アルコール類として、具体的にはメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノールであり、メタノール、エタノールが好ましく、メタノールがより好ましい。前記硬化剤組成物中の前記溶剤の含有量は、鋳型強度向上と硬化剤組成物に対する溶解性の観点から、20〜90質量%であることが好ましく、30〜80質量%であることがより好ましく、40〜70質量%であることがさらに好ましい。
<鋳型の製造方法>
本実施形態の鋳型の製造方法は、耐火性粒子、水溶性フェノール樹脂を含有する鋳型造型用粘結剤組成物(以下、単に粘結剤組成物とも称する)、及び前記鋳型造型用粘結剤組成物を硬化させる前記鋳型造型用硬化剤組成物を混合して鋳型用組成物を得る混合工程、及び前記鋳型用組成物を型枠に詰め、当該鋳型用組成物を硬化させる硬化工程を有する鋳型の製造方法である。本実施形態の鋳型の製造方法によれば、水溶性フェノール樹脂を粘結剤とし、エステル化合物を硬化剤として用いた鋳型造型法に係る作業環境を改善することができる。
〔混合工程〕
[耐火性粒子]
前記耐火性粒子としては、珪砂、クロマイト砂、ジルコン砂、オリビン砂、アルミナ砂、ムライト砂、合成ムライト砂等の従来公知のものを使用でき、また、使用済みの耐火性粒子を回収して再生処理した再生砂も使用できる。前記耐火性粒子は、単独で使用又は2種以上を併用することができる。
[鋳型造型用粘結剤組成物]
(水溶性フェノール樹脂)
前記水溶性フェノール樹脂は、エステル化合物で硬化可能な樹脂であり、一般にはアルカリ条件下でフェノール化合物とアルデヒド化合物とを重縮合させることによって得られるものである。このうちフェノール化合物としては、フェノール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、クレゾール、3,5−キシレノール、レゾルシン、カテコール、ノニルフェノール、p−tert−ブチルフェノール、イソプロペニルフェノール、フェニルフェノール、その他の置換フェノールを含めたフェノール類や、カシューナット殻液のような各種のフェノール化合物の混合物等を1種又は2種以上混合して使用することができる。また、アルデヒド化合物としては、ホルムアルデヒド、フルフラール、グリオキザール等を1種又は2種以上混合して使用することができる。これらの化合物は必要に応じて水溶液として用いることができる。また、これらに、尿素、メラミン、シクロヘキサノン等のアルデヒド化合物と縮合が可能なモノマーや、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ノルマルプロピルアルコール、ブチルアルコール等の1価の脂肪族アルコール化合物や、水溶性高分子のポリアクリル酸塩や、セルロース誘導体高分子、ポリビニルアルコール、リグニン誘導体などを混合しても差し支えない。
前記水溶性フェノール樹脂の合成に用いられるアルカリ触媒としては、LiOH、NaOH、KOHなどのアルカリ金属の水酸化物が挙げられるが、特にNaOH、KOHが好ましい。また、これらのアルカリ触媒を混合して用いてもよい。
前記水溶性フェノール樹脂の重量平均分子量(Mw)は、鋳型強度を向上させる観点から、500以上が好ましく、800以上がより好ましい。前記水溶性フェノール樹脂の重量平均分子量(Mw)は、鋳型強度を向上させる観点から、8000以下が好ましく、5000以下がより好ましい。また、前記水溶性フェノール樹脂の重量平均分子量(Mw)は、鋳型強度を向上させる観点から、500〜8000が好ましく、800〜5000がより好ましい。
前記粘結剤組成物中の前記水溶性フェノール樹脂の含有量は、鋳型強度を向上させる観点から、20質量%以上が好ましく、25質量%以上がより好ましく、30質量%以上がさらに好ましい。前記粘結剤組成物中の前記水溶性フェノール樹脂の含有量は、作業性を向上させる観点から、95質量%以下が好ましく、90質量%以下がより好ましく、85質量%以下がさらに好ましい。また、前記粘結剤組成物中の前記水溶性フェノール樹脂の含有量は、鋳型強度を向上させる観点、及び作業性を向上させる観点から、20〜95質量%が好ましく、25〜90質量%がより好ましく、30〜85質量%がさらに好ましい。
上記のような粘結剤組成物としては、市販品ではカオーステップSH−8010、同SH−8000、同S−651、同SQ−7000、同SL−6000、同SL−6070、同S−681(全て花王クエーカー社製)などが挙げられる。
(その他の成分)
前記粘結剤組成物は、本実施形態の効果を阻害しない程度に水、シランカップリング剤、尿素、界面活性剤、アルコール類等の添加剤が含まれていても良い。なお、前記粘結剤組成物中にシランカップリング剤が含まれていると、得られる鋳型の最終強度をより向上させることができるため好ましい。前記シランカップリング剤の例としては、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノシランや、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルジメトキシメチルシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のエポキシシラン、ウレイドシラン、メルカプトシラン、スルフィドシラン、メタクリロキシシラン、アクリロキシシラン等が挙げられる。前記粘結剤組成物中の前記シランカップリング剤の含有量は、鋳型強度を向上させる観点から、0.005〜3質量%が好ましく、0.01〜1質量%がより好ましい。
前記の効果を阻害しない添加剤等を用いる場合、当該添加剤等の添加方法は、前記耐火性粒子に対して、連続式、バッチ式のいずれの方法で添加しても構わない。また、前記添加剤等をスプレー噴霧する方法や、ノズルから定量的に添加する方法をとる事ができる。
前記耐火性粒子と前記粘結剤組成物と前記硬化剤組成物との使用時の比率は適宜設定できるが、鋳型強度を向上させる観点から、前記耐火性粒子100質量部に対して、前記粘結剤組成物が0.5質量部以上が好ましく、3質量部以下が好ましい。同様の観点から、前記粘結剤組成物100質量部に対して、前記硬化剤組成物が20質量部以上が好ましく、30質量部以下が好ましい。
前記混合工程において、各原料を混合する方法としては、公知一般の手法を用いることが出来、例えば、バッチミキサーにより各原料を添加して混練する方法や、連続ミキサーに各原料を供給して混練する方法が挙げられる。
〔硬化工程〕
前記硬化工程において、当該鋳型用組成物を硬化させる方法としては、公知一般の手法を用いることが出来る。
以下、本発明を具体的に示す実施例等について説明する。
<坩堝評価>
〔実施例1〕
[粘結剤組成物Aの調製]
温度計及び撹拌機を装着した2リットルガラス容器に、フェノール773g、48.5質量%水酸化カリウム水溶液190g、水323gを混合し、82℃に加熱した。その後、50質量%ホルマリン溶液937gを加え、82℃で反応を行い、重量平均分子量が約3000の水溶性フェノール樹脂(フェノール−ホルムアルデヒド変性樹脂)を得た。前記水溶性フェノール樹脂68.8質量部に対して、水17.5質量部、48.5質量%水酸化カリウム水溶液3.6質量部、48.5質量%水酸化ナトリウム水溶液9.5質量部、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業社製 KBM−403)0.8質量部を添加して粘結剤組成物Aを得た。
[硬化剤組成物の調製]
トリアセチンに表1に記載の添加剤Aを所定量加え、サンプル瓶に蓋をして35℃にて3ヶ月間保管し、表1に記載の組成の実施例1に係る硬化剤組成物を得た。
[評価砂の調製]
フリーマントル(山川産業株式会社製 新砂)100質量部に対し、粘結剤組成物A1.00質量部と、表1に記載の実施例1に係る硬化剤組成物0.20質量部とを添加混練して、1日間放置し、評価砂を得た。
[評価]
φ45mm×36mmの磁性坩堝に実施例1に係る評価砂を40.0g入れて磁性蓋で蓋をし、500℃に加熱した光洋サーモシステム株式会社製の小型電気炉KBF794N1の中に入れ、表示温度が500℃到達後10分間加熱した。電気炉から当該磁性坩堝を取出し、2分以内に坩堝と蓋の隙間から出ている臭気を嗅ぐことにより蓋開放前の臭気の評価をした(官能評価1)。その後、坩堝取出し2分後に蓋を開放し、坩堝取出し後5分後までに坩堝内の評価砂から漂う臭いを嗅いで評価を行った(官能評価2)。官能評価1、2は、それぞれについてパネラー4名によって臭気の強さを感覚で相対比較し、下記評価1〜5を0.5段刻みで評価し、当該評価の平均値を出して評価結果とした。評価基準は以下の通りである。
・評価1:極端に強く感じる
・評価2:非常に強く感じる
・評価3:強く感じる
・評価4:やや強く感じる
・評価5:かすかに感じる
〔実施例2〕
トリアセチンと添加剤Aの量が表1に記載の量になるように変更した以外は実施例1と同様に調製し、評価した。
〔実施例3〕
トリアセチンと硬化剤組成物に添加剤を添加し配合後、すみやかに評価砂の調製を行った以外は実施例1と同様に評価した。
〔実施例4〕
添加剤Aを表1に記載した添加剤Bに変更した以外は実施例2と同様に評価した。
〔比較例1〕
トリアセチンに添加剤を添加しなかった以外は実施例1と同様に評価した。
〔比較例2〕
トリアセチンに添加剤を添加しなかった以外は実施例3と同様に評価した。
〔比較例3〕
粘結剤組成物Aに添加剤Aを所定量加え、サンプル瓶に蓋をして35℃にて3ヶ月間保管して添加剤組成物Aが99.99質量%、添加剤Aが0.01質量%の粘結剤組成物Bを調製した。粘結剤組成物Aを当該粘結剤組成物Bに変更した以外は実施例1と同様に評価した。
〔比較例4〕
粘結剤組成物に添加剤Aを添加しなかった以外は比較例3と同様に評価した。
〔比較例5〕
トリアセチンに添加する添加剤を添加剤Aから添加剤Cに変更した以外は実施例2と同様に評価した。
実施例1〜4、比較例1〜5の評価結果を表1に示す。
Figure 0006895804
添加剤A又は添加剤Bを含有する硬化剤組成物を用いて鋳型を製造した実施例1〜4は、添加剤A及び添加剤Bのいずれも含有しない硬化剤組成物を用いた比較例1、2、4、5よりも良好な結果を示した。このことから、添加剤A及び/又添加剤Bを含有する硬化剤組成物は鋳造時の臭気を改善することができることが分かる。
添加剤Aが硬化剤組成物に含有される実施例2は、添加剤Aが粘結剤組成物に含有される比較例3よりも、良好な結果を示した。このことから、添加剤A及び/又は添加剤Bは硬化剤組成物に添加したほうが安定的に効果を発現できることが分かる。
<鋳込み評価>
〔実施例5〜7、比較例6〕
[評価鋳型の調製]
フリーマントル(山川産業株式会社製 新砂)100質量部に対し、表2に記載の粘結剤組成物1.5質量部と、表2に記載の硬化剤組成物0.30質量部とを添加混練して、木型に充填し、硬化後抜型する事で評価鋳型を得た。得られた鋳型にFC250相当の鋳鉄を1370℃で注湯した。なお用いた評価鋳型は、外形340mm×265mm×150mmHであり、鋳物重量は6kg、鋳型重量と鋳物重量の比であるS/M(サンドメタル比)は3.5であった。注湯直後に900mm×900mm×900mmHのSUS容器を被せ、60分後に内部の臭気をパネラーが嗅いで印象を評価した(官能評価3)。官能評価3は、それぞれについてパネラー4名によって臭気の強さを感覚で相対比較し、下記評価1〜5を0.5段刻みで評価し、当該評価の平均値を出して評価結果とした。評価結果を表2に示す。評価基準は以下の通りである。
・評価1:極端に強く感じる
・評価2:非常に強く感じる
・評価3:強く感じる
・評価4:やや強く感じる
・評価5:かすかに感じる
Figure 0006895804

Claims (3)

  1. ドデカヒドロ−3a,6,6,9a−テトラメチルナフト[2,1−b]フラン及び/又はメチルジヒドロジャスモネートを含有する鋳型造型用硬化剤組成物。
  2. エステル化合物を含有する請求項1に記載の鋳型造型用硬化剤組成物。
  3. 耐火性粒子、水溶性フェノール樹脂を含有する鋳型造型用粘結剤組成物、及び前記鋳型造型用硬化剤組成物を混合して鋳型用組成物を得る混合工程、及び前記鋳型用組成物を型枠に詰め、当該鋳型用組成物を硬化させる硬化工程を有する鋳型の製造方法であって、
    前記鋳型造型用硬化剤組成物が、請求項1又は2に記載の鋳型造型用硬化剤組成物である鋳型の製造方法。
JP2017105586A 2017-05-29 2017-05-29 鋳型造型用硬化剤組成物 Active JP6895804B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017105586A JP6895804B2 (ja) 2017-05-29 2017-05-29 鋳型造型用硬化剤組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017105586A JP6895804B2 (ja) 2017-05-29 2017-05-29 鋳型造型用硬化剤組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018199153A JP2018199153A (ja) 2018-12-20
JP6895804B2 true JP6895804B2 (ja) 2021-06-30

Family

ID=64666809

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017105586A Active JP6895804B2 (ja) 2017-05-29 2017-05-29 鋳型造型用硬化剤組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6895804B2 (ja)

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3016465B2 (ja) * 1994-07-19 2000-03-06 花王株式会社 水溶性フェノール樹脂組成物
JP2755180B2 (ja) * 1994-07-19 1998-05-20 花王株式会社 水溶性フェノール樹脂用硬化剤組成物
JP2980188B2 (ja) * 1994-07-19 1999-11-22 花王株式会社 水溶性フェノール樹脂用硬化剤組成物
JP3215945B2 (ja) * 1997-07-14 2001-10-09 群栄化学工業株式会社 鋳物砂用のエステル硬化型硬化剤組成物
JP3752145B2 (ja) * 2000-12-04 2006-03-08 花王株式会社 消臭組成物
JP3679008B2 (ja) * 2001-01-17 2005-08-03 旭有機材工業株式会社 シェルモールド用鋳型材料
JP2004050182A (ja) * 2002-07-16 2004-02-19 Asahi Organic Chem Ind Co Ltd シェルモールド用熱硬化性樹脂組成物、及びシェルモールド用鋳型材料の製造方法
JP5248749B2 (ja) * 2006-03-03 2013-07-31 花王株式会社 アルカリフェノール樹脂用硬化剤組成物
JP4663600B2 (ja) * 2006-07-21 2011-04-06 花王株式会社 消臭剤組成物
JP5377842B2 (ja) * 2007-08-09 2013-12-25 花王株式会社 アルカリフェノール樹脂用硬化剤組成物
WO2012133189A1 (ja) * 2011-03-25 2012-10-04 三菱瓦斯化学株式会社 新規なカルボン酸エステル化合物およびその製造方法、並びに香料組成物
FR2995234B1 (fr) * 2012-09-10 2014-12-19 Huettenes Albertus France Procede d'obtention d'un corps pour fonderie a partir d'un melange granulaire comprenant une resine polycondensee contenant des motifs aromatiques et un capteur de formaldehyde
JP6923439B2 (ja) * 2014-09-26 2021-08-18 ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニーThe Procter & Gamble Company 悪臭低減組成物を含む送達系

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018199153A (ja) 2018-12-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2418030B1 (en) Curing agent composition
AU602089B2 (en) Modifiers for aqueous basic solutions of phenolic resoles
WO1995009892A1 (en) Ester cured no-bake foundry binder system
JPH0656949A (ja) ジアルデヒド変性フェノール樹脂系鋳物用砂中子結合剤樹脂、該結合剤樹脂の製造方法、および該結合剤樹脂を用いる鋳物用中子および鋳型の製造方法
CN107812879A (zh) 铸型造型用组合物、自固性铸型的制造方法和自固性铸型造型用套件
WO2012090940A1 (ja) 鋳型造型用粘結剤組成物
JP6895804B2 (ja) 鋳型造型用硬化剤組成物
JP2003511518A (ja) エステル硬化結合剤の改良
KR900014449A (ko) 개질된 벤질 에테르 레졸 수지 제조방법 및 상기 수지를 함유하는 주물용 성형 조성물 및 주물용 코어 및 금형의 제조 방법
JP7078406B2 (ja) 鋳型用添加剤
JP2532705B2 (ja) アルカリ性のフェノ―ル性レゾ―ル樹脂バインダ―を含む鋳型造形用組成物
JP5430313B2 (ja) 鋳型造型用粘結剤組成物
JP6627012B1 (ja) 鋳型造型用粘結剤組成物
JP2954402B2 (ja) 鋳物砂用樹脂組成物
JP5422193B2 (ja) 硬化剤組成物及び鋳型の製造方法
WO2021049150A1 (ja) 鋳型造型用粘結剤組成物
WO2023054430A1 (ja) 鋳型組成物
JP7278759B2 (ja) 鋳型用添加剤
JP2019063842A (ja) 鋳型用骨材組成物
JP6934414B2 (ja) 鋳型造型用粘結剤組成物
JP2011125926A (ja) 鋳型造型用粘結剤組成物
JP2011131269A (ja) 鋳型造型用粘結剤組成物
JP2831825B2 (ja) 鋳物砂用粘結剤組成物
JP2020142299A (ja) 鋳型造型用粘結剤組成物
JP2020089915A (ja) フェノール臭抑制用鋳型造型用組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200312

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201222

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210105

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210601

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210608

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6895804

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250