JP2954402B2 - 鋳物砂用樹脂組成物 - Google Patents

鋳物砂用樹脂組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自硬性鋳型及びガス硬化
性鋳型における鋳物用砂型製造に用いられる樹脂組成物
に関するものである。更に詳しくは、水溶性フェノール
樹脂を粘結剤として用い、これを有機エステルにより硬
化させるプロセスに用いられる改良された鋳物砂用樹脂
組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】有機粘結剤を用いて主型や中子のような
鋳型を製造する造型法として、自硬性鋳型法、コールド
ボックス鋳型法、クローニング法(シェル法)は公知で
ある。特に有機自硬性鋳型造型法は機械鋳物分野を中心
に生産性、鋳物品質、安全衛生上の観点から無機系に代
わって既に汎用的な造型法となっている。一方、従来、
中、高速で鋳型を製造するにはフェノール樹脂を粒状耐
火物に被覆した、所謂コーテッドサンド(Coated Sand)
を加熱硬化して鋳型を製造するクローニング法が幅広く
使用されている。しかし、鋳型製造時の省エネルギー、
鋳型生産速度、更に鋳型、鋳物の品質を改善するため
に、ガス状又はエロゾル状物質で常温硬化させるコール
ドボックス鋳型法がクローニング法を代替する鋳型の製
造法として鋳物業界で真剣に導入が試みられてきてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】有機自硬性鋳型造型法
及びガス硬化性鋳型造型法に用いられる粘結剤組成物と
して、水溶性フェノール樹脂を粘結剤とし、これを有機
エステルで硬化せしめる鋳物砂用粘結剤組成物が、特開
昭50−130627号公報、特開昭58−154433号公報、特開昭
58−154434号公報等により公知である。この粘結剤を用
いた鋳型造型法は、粘結剤中に硫黄原子を含まないため
酸硬化性樹脂を用いた鋳物造型法に比較して浸硫による
影響が少ないという特徴を有する反面、特に鋳型強度が
不十分であるとか、造型時及び鋳造時におけるホルムア
ルデヒドの発生がみられ、このホルムアルデヒド臭気に
よる作業環境の改善等の問題点があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記問題点
を解決すべく鋭意研究の結果、水溶性フェノール樹脂を
粘結剤とし、これを有機エステルにより硬化させる鋳物
砂用粘結剤組成物において水溶性フェノール樹脂にテレ
フタルアルデヒドを併用してなる有機エステル硬化型鋳
物砂用樹脂組成物を使用することにより、鋳型強度及び
鋳物砂型の造型及び鋳造時に発生するホルムアルデヒド
臭気を大幅に抑制し、作業環境を著しく向上させること
を見出し、本発明を完成するに到ったものである。即
ち、本発明は、水溶性フェノール樹脂とテレフタルアル
デヒドとを必須成分とすることを特徴とする有機エステ
ル硬化型鋳物砂用樹脂組成物に関するものである。
【0005】本発明では芳香族アルデヒドであるテレフ
タルアルデヒドが用いられる。上記化合物を水溶性フェ
ノール樹脂に直接添加しても良いし、また水溶性フェノ
ール樹脂の合成段階において添加しても良く、予め一部
フェノールと反応させても良い。本発明の鋳物砂用樹脂
組成物を用いることにより、鋳型強度及び鋳物砂型の造
型時及び鋳造時のホルムアルデヒド臭気を大幅に抑制
し、作業環境を著しく向上させることができるものであ
る。その作用としては次の如く推定される。即ち、水溶
性フェノール樹脂にテレフタルアルデヒドを存在させる
ことにより、硬化反応性がより高まり、また水溶性フェ
ノール樹脂が硬化反応する際、発生するホルムアルデヒ
ドを捕捉するためホルムアルデヒド臭気が抑制されると
考えられる。水溶性フェノール樹脂にテレフタルアルデ
ヒドを存在させる方法として、単に溶存させても良い
が、水溶性フェノール樹脂の反応段階で添加し、樹脂組
成物の化学構造に組み込んでも良く、ホルマリン等の代
替、若しくはホルマリン等の一部を代替しても良い。或
は、鋳型造型しようとする鋳物砂、又は再生砂に樹脂を
混練しようとする時に直接前処理的に上記化合物類を水
溶液、溶剤溶液(有機エステルやその他の溶剤中に溶存
させる)、分散液等の形態にして混練しても差し支えな
い。かかるテレフタルアルデヒドを使用することによっ
て、鋳型強度及び造型時及び鋳造時に発生するホルムア
ルデヒド臭気が顕著に抑制され、作業環境が改善され
る。
【0006】本発明の鋳物用砂樹脂組成物を製造するに
は、水溶性フェノール樹脂に対し、テレフタルアルデヒ
を水溶性フェノール樹脂の固形分に対し通常0.1 〜50
重量%、好ましくは1.0 〜20重量%使用する。テレフタ
ルアルデヒドが 0.1重量%以下では鋳型造型時及び鋳造
時に発生するホルムアルデヒド臭気の抑制効果が殆どな
く、逆に50重量%以上では鋳型強度が低下する。従って
水溶性フェノール樹脂中に含有されるテレフタルアルデ
ヒドの割合が 1.0〜20重量%の範囲に於て鋳型強度及び
ホルムアルデヒド臭気の抑制効果が非常に発揮される。
【0007】本発明の鋳物砂用樹脂組成物を用いて鋳物
用砂型を自硬性鋳型造型法によって製造するには、耐火
性粒状材料 100重量部に、粘結剤として本発明の鋳物砂
用樹脂組成物 0.4〜15重量部、好ましくは 0.6〜5重量
部及び硬化剤である有機エステル0.05〜9重量部、好ま
しくは 0.1〜5重量部を周知の方法で混練し、従来の自
硬性鋳型製造プロセスをそのまま利用して鋳型を製造す
ることができる。また、本発明の鋳物砂用樹脂組成物
に、シランカップリング剤を併用する場合、シランカッ
プリング剤は本発明の鋳物砂用樹脂組成物 100重量部に
対して0.001 〜1重量部、好ましくは 0.002〜0.5 重量
部を添加し、上記と同様のプロセスによって鋳型を造型
することができる。
【0008】本発明に用いられる上記化合物類は粉末状
で鋳物用砂又はその再生砂に添加してもよいが、予め
レフタルアルデヒドの溶剤溶液又はこれらのスラリー分
散液を調製して添加してもよい。溶剤としてはエタノー
ル、プロパノール等の低級アルコール、グリセリン、エ
チレングリコール等の多価アルコール、アセトン及びエ
ステル化合物等の一般周知の溶剤が挙げられる。本発明
に用いられる硬化剤である有機エステルとしてはラクト
ン類或は炭素数1〜10の一価又は多価アルコールと炭素
数1〜10の有機カルボン酸より誘導される有機エステル
の単独若しくは混合物が用いられるが、自硬性鋳型造型
法ではγ−ブチロラクトン、プロピオンラクトン、ε−
カプロラクトン、ギ酸エチル、エチレングリコールジア
セテート、エチレングリコールモノアセテート、トリア
セチン等を用いるのが好ましく、ガス硬化性鋳型造型法
ではギ酸メチルを用いるのが好ましい。本発明の鋳物砂
用粘結剤組成物については自硬性鋳型造型法でもガス硬
化性鋳型造型法でも、特に制限されるものではない。
【0009】本発明に用いられる水溶性フェノール樹脂
とは有機エステルで硬化可能な樹脂であり、例えばフェ
ノール、クレゾール、レゾルシノール、 3,5−キシレノ
ール、ビスフェノールA、その他の置換フェノールを含
めたフェノール類を、大量のアルカリ性物質の水溶液の
中でホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、フルフラー
ルアルデヒド及びアルデヒドの混合物等との反応によっ
て得られるフェノール樹脂が挙げられる。これらの水溶
性フェノール樹脂の製造の際に用いられる適当なアルカ
リ性物質は水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化
リチウム及びこれらの混合物であるが、水酸化カリウム
が最も好ましい。耐火性粒状材料としては石英質を主成
分とする珪砂の他、クロマイト砂、ジルコン砂、オリビ
ン砂、アルミナサンド等の再生砂が使用されるが、特に
限定されるものではない。本発明に用いられるシランカ
ップリング剤としては公知のものが用いられるが、好ま
しいものとしてγ−アミノプロピルトリエトキシシラン
やγ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキ
シシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン等が挙げられる。本発明においてはこのシランカップ
リング剤を粘結剤に併用することが好ましい。
【0010】
【実施例】以下、実施例をもって本発明を詳細に説明す
るが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるもので
はない。実施例1及び比較例1自硬性鋳型造型法におい
て鋳型強度、鋳型造型及び鋳造時発生するホルムアルデ
ヒド臭気を評価した。即ち、砂の種類がフリーマントル
硅砂(FC−25、 S/M =3.5)である再生砂100重量部に
対し、トリアセチンを0.375 重量部、γ−アミノプロピ
ルトリエトキシシラン 0.5重量%(対フェノール樹脂)
及びテレフタルアルデヒド10重量%(樹脂固形分に対
し)を含有する水溶性フェノール樹脂(固形分49%、重
量平均分子量2300)を 1.5重量部添加混練してなる混合
物から造型した鋳型を用い、鋳型強度(50mmh×50mm
φ)を評価した。又この時の鋳型造型中及び鋳造終了後
15分後発生するホルムアルデヒド臭気を官能的に評価し
た。その結果を表1に示す。
【0011】
【表1】
【0012】* ホルムアルデヒド臭気の評価基準 ◎ ホルムアルデヒド臭が殆どしない。 ○ ホルムアルデヒド臭が僅かにする。 △ ホルムアルデヒド臭がある程度し、目に刺激性が認
められる。 × ホルムアルデヒド臭が強く、目に刺激性が充分認め
られる。 実施例5〜6及び比較例2〜4 自硬性鋳型造型法において鋳型強度、鋳型造型及び鋳造
時発生するホルムアルデヒド臭気を評価した。即ち、砂
の種類がフリーマントル珪砂(FC−25、 S/M =3.5)で
ある再生砂 100重量部に対し、トリアセチンを0.375 重
量部、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン 0.5重量
%(対フェノール樹脂)及び表2に示す濃度(樹脂固形
分に対し)のテレフタルアルデヒドを含有する水溶性フ
ェノール樹脂(固形分49%、重量平均分子量2300)を1.
5 重量部添加混練してなる混合物から造型した鋳型を用
い、鋳型強度(50mmh×50mmφ)を評価した。この時の
鋳型造型中及び鋳造終了後15分後発生するホルムアルデ
ヒド臭気を官能的に評価した。その結果を表2に示す。
【0013】
【表2】
【0014】
【発明の効果】本発明の鋳物砂用粘結剤組成物を用い
て、有機エステルにより硬化させることにより、鋳物砂
型の造型及び鋳造時に発生するホルマリン臭気を大幅に
抑制し、作業環境を著しく向上させ、改善することがで
きる。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水溶性フェノール樹脂とテレフタルアル
    デヒドとを必須成分とすることを特徴とする有機エステ
    ル硬化型鋳物砂用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 テレフタルアルデヒドを構成単位に有す
    る水溶性フェノール樹脂を必須成分とすることを特徴と
    する鋳物砂用樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 テレフタルアルデヒドを水溶性フェノー
    ル樹脂の固形分に対し0.1 〜50重量%含有することを特
    徴とする請求項1又は2記載の鋳物砂用樹脂組成物。
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