JPH0656949A - ジアルデヒド変性フェノール樹脂系鋳物用砂中子結合剤樹脂、該結合剤樹脂の製造方法、および該結合剤樹脂を用いる鋳物用中子および鋳型の製造方法 - Google Patents

ジアルデヒド変性フェノール樹脂系鋳物用砂中子結合剤樹脂、該結合剤樹脂の製造方法、および該結合剤樹脂を用いる鋳物用中子および鋳型の製造方法

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JPH0656949A
JPH0656949A JP5068314A JP6831493A JPH0656949A JP H0656949 A JPH0656949 A JP H0656949A JP 5068314 A JP5068314 A JP 5068314A JP 6831493 A JP6831493 A JP 6831493A JP H0656949 A JPH0656949 A JP H0656949A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 熱間強度を低下させ、それによって砂落し性
を高めるように内部変性した鋳物用結合剤として用いら
れるフェノールレゾール樹脂、この樹脂を含む原料バッ
チ配合物およびそれから調製した鋳物製品の開示。 【構成】 (a)フェノール類化合物; (b)フェノール類化合物1モルにつき約0.4ないし
約2.8モルのホルムアルデヒド;および (c)フェノール類化合物1モルにつき約0.05ない
し約0.3モルのジアルデヒド類化合物(式(1)、
例、グルタルアルデヒド)の反応生成物であるフェノー
ルレゾール樹脂。 HOC−(CRR−COH (1) (式中nは1から約10までの整数で、RおよびR
別個に、水素、低級アルキル基、およびこれらの混合物
より成る群から選ばれる)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】発明の分野 本発明は、熱間強度が低くかつ砂落し性のすぐれた特定
砂中子結合剤、および該結合剤の製造方法に関する。よ
り詳細には、本発明は、熱安定性を変えるように内部変
性させ、それにより崩壊性を高めさせたフェノール樹脂
結合剤、好ましくはエステル硬化可能なアルカリ性フェ
ノール樹脂結合剤およびその製造方法に関する。
【0002】発明の背景 金属造形品を作る場合に、いろいろな種類の有機または
無機結合剤で結合させた砂で作ることができる鋳型の中
に溶融した金属を注入することによって金属鋳物を典型
的に作ることができる。砂型から鋳物を取り出すときに
は、将来の鋳込作業のために砂を再利用するほかは、鋳
型は粉砕されて、再利用できない。鋳型は、また耐久型
であることもできる。耐久鋳型は金属や黒鉛のような固
体物質で出来ており、鋳物を取り出せるように分割でき
る二つ以上の部分より成ることが多い。鋳物を取り出し
た後、鋳型は再使用される。
【0003】金属鋳物の内部空間は、金属を流し込む前
に鋳型の内部に中子を入れることによって作る。次に、
このようにしてできた空間をあとに残すために、鋳物内
部から中子を取り出さなければならない。
【0004】金属鋳物用中子は、通常、無機結合剤か、
より一般的には有機結合剤で結合させた砂のような微粒
状の耐火材で作る。有機結合剤は、金属が凝固するまで
中子の物理的健全性を保つように働かなければならない
が、さらに鋳込み操作からの熱によって、鋳物から砂を
除去できるほど分解しなければならない。中子砂の除去
は典型的には、鋳物に機械的な振動および衝撃を加え、
再生させて、次の鋳込作業に再使用できる砂を遊離させ
ることを含む砂落しと呼ぶ方法によって行われる。
【0005】金属鋳物用砂中子を作るためにさまざまの
有機結合剤が用いられ、これら結合剤を硬化させるのに
さまざまの方法が用いられている。一つの種類の結合剤
は主にフェノールレゾール樹脂より成る。フェノールレ
ゾール樹脂は、典型的には、アルカリ触媒を用いて、1
モルのフェノール化合物と1.0ないし3.0モルのホ
ルムアルデヒドとを反応させることによって作る。該結
合剤は、加熱だけで硬化させるという点で「熱硬化性」
として分類されるが、また、室温下かまたは熱の助けを
借りて酸触媒で硬化させることもできる。フェノール樹
脂を基剤として、前記の方法で硬化させる鋳物用砂中子
結合剤は公知である。
【0006】近年、外界温度でエステル硬化可能なアル
カリ性フェノールレゾール樹脂が広く用いられるように
なってきた。該樹脂結合剤系は、たとえば、米国特許第
4,426,467号および同第4,474,904号
に開示され、その中では硬化剤として、それぞれラクト
ン類およびカルボン酸エステル類が用いられ;また米国
特許第4,468,359号にも開示され、その中では
エステル類が気相または蒸気相で使用されている。
【0007】これらの樹脂がとくに適する一つの用途は
鋳物用砂型および中子を作るための結合剤としてであ
る。該樹脂は、すぐれた鋳造特性および硬度を示し;外
界温度で急速に硬化し;かつ熱分解しても刺戟性の強い
ガスを発生しない。しかし、該樹脂は、ある種の鋳物用
の中子を作るのに用いられたとき、その中子が、ある別
の種類の有機結合剤に比べて砂落しが劣るという点で本
質的な一つの欠点を有している。このような不十分な砂
落しは、低融点の鋳造金属を用いる場合、または注入す
る金属の量に比して大きい形状の中子を用いる場合に生
じることがある。しかし、主に不十分な砂落しは、鋳込
後、砂を容易に除去できるほど結合剤が分解しない場合
に生じる。
【0008】低い熱間強度およびすぐれた崩壊性は、こ
れらの性質が熱間割れと呼ぶ鋳造欠陥を防止する助けに
なる、すなわち溶融金属を中子の周囲に注ぎ込むとき
に、凝固し、冷却するにつれて金属が収縮しはじめるの
を防止する助けになるという点で、中子を成形するのに
これも望ましい性質である。高温の収縮しつつある鋳物
が割れないようにするためには、中子がある程度崩壊す
ることができなければなない;さもないと熱間割れが生
じるであろう。本発明は、またこの欠点を軽減しようと
するものである。
【0009】このように、鋳物用中子に用いられる結合
剤の熱間強度を低下させ、かつフェノールレゾール樹脂
系砂結合剤の砂落し特性を改善する方法はこれら結合剤
の市場を拡大するであろうし、したがって極めて望まし
いであろう。
【0010】発明の要約 それゆえ、前記の欠点をもたない鋳物用樹脂が見出され
た。
【0011】本発明によれば、樹脂の熱安定性を低下さ
せるために、若干のフェノール分子間に脂肪族結合を包
含させるようにフェノール化合物とジアルデヒドとを反
応させることによって変性させたフェノールレゾール樹
脂が提供される。鋳物の鋳型および中子用結合剤として
用いると、低い熱間強度およびすぐれた崩壊性が得られ
る。
【0012】一つの態様では、本発明は (a)フェノール化合物; (b)フェノール化合物1モルにつき約0.4ないし約
2.8モルのホルムアルデヒド;および (c)フェノール化合物1モルにつき約0.05ないし
約0.3モルのジアルデヒドを含むフェノールレゾール
樹脂を提供する。
【0013】別の態様では、本発明は低い熱間強度およ
びすぐれた崩壊性を有する鋳物用中子または鋳型の調製
方法に関する。
【0014】一つの態様においては、本発明は、 (a)フェノール化合物1モルにつき約0.05ないし
約0.3モルのジアルデヒドを反応させ;次に (b)続いて、(a)の生成物と約0.4ないし約2.
8モルのホルムアルデヒドとを反応させ工程を含む該樹
脂の調製方法である。
【0015】工程(a)は酸性条件下で、約70℃ない
し約105℃の温度範囲で行うのが好ましく、工程
(b)は塩基性条件下で、約50℃ないし約100℃の
温度で行うのが好ましい。
【0016】他の態様においては、工程が、鋳物砂を液
状エステル硬化剤および本発明の樹脂と混合し;得られ
た混合物を原型に注入し;ついで結合剤を硬化させるこ
とを含んで成る。
【0017】別の態様では、砂をまず本発明の樹脂と混
合し;混合物を原型に注入し;さらに蒸気相中でエステ
ル硬化剤と接触させて結合剤の硬化を行わせる。
【0018】さらに他の態様では、砂をまず本発明の樹
脂と混合し;混合物を原型に注入し;ついで熱を用いる
ために、該原型を炉内に入れて、鋳型または中子を硬化
させることによって硬化を行わせる。
【0019】さらに別の態様では、砂を本発明の樹脂お
よび酸触媒または潜在性酸触媒と混合する。酸触媒の量
および強度によって、砂混合物を原型中に入れて、室温
で硬化させるか、またはオーブン焼付もしくは砂を予熱
した原型内に入れることにより熱の力を借りて硬化させ
ることができる。
【0020】凝集体および本発明の樹脂結合剤を含む鋳
物用中子および鋳型組成物は本発明の別の態様を構成す
る。
【0021】発明の詳細な説明 本発明は、金属の鋳込んだ後の樹脂で結合させた鋳物砂
の「砂落し」を容易にし、かつ鋳造欠陥を少なくするた
めに考案された。
【0022】振盪、振動または他の機械的分解法によっ
て使用した砂を脱離させかつ塊や凝集体を粉々に砕くこ
とによって金属鋳物を砂中子および鋳型から分離する。
この操作を行う一般的な手段は、硬い面にぶっつけて鋳
物を振動させて砂を取り除くことを含む。鋳込中に溶融
金属によって与えられる熱は樹脂結合剤の熱分解を生じ
て、砂落しを容易にする。いうまでもなく、鋳込み操作
後の使用鋳型または中子中の樹脂結合剤が軟弱であるほ
ど、残留砂を振り落すことは容易になる。「砂落し」問
題は、通常、鋳物内部の空げきを形成する砂中子の除去
の際に起るけれども、場合によっては、鋳物の外部に用
いる砂鋳物も「砂落し」問題をひき起すことがある。
【0023】比較的安定なフェノール樹脂のような樹脂
砂結合剤を使用する場合には、溶融金属から与えられる
熱による熱分解は、容易に破壊させるには不十分なこと
がある。
【0024】従って、本発明は、フェノール系結合剤樹
脂の熱安定性を低下させようとするものである。ところ
で、このことは、フェノール樹脂の構造中にある種のジ
アルデヒド類から誘導された単位を包含させることによ
って達成可能なことが見出された。該ジアルデヒド単位
は、硬化したフェノールレゾール樹脂中に通常存在する
少なくとも若干のメチレン橋を高級脂肪族橋で置換させ
て、熱安定性の低下をもたらすと考えられる。
【0025】「砂落し」を改善する目的のためとは明示
されていないけれども、ある場合に、鋳物用砂結合剤樹
脂として用いられているフェノール樹脂中に、ジアルデ
ヒド類を包含させることは技術的に公知であった。たと
えば、Cummisfordらの米国特許第4,01
3,629号は反応速度を落すために特性触媒の存在下
で、グリオキサールと多糖類のようなポリヒドロキシル
成分との反応を開示している。多糖類がフェノール樹脂
と橋かけできるということは背景として述べてあるけれ
ども、フェノール樹脂をグリオキサールまたは他のジア
ルデヒドで変性するということについては述べられてい
ない。
【0026】フェノール樹脂を調製する場合に、アルデ
ヒド成分としてグリオキサールのようなジアルデヒド類
を使用しうることも公知のことであった。しかし、反応
を制御する方法およびジアルデヒドによってホルムアル
デヒドを補うことにより生成物を最適化しうることはま
だ公知ではなかったので、生成物はあまり工業的重要性
を有することは言われなかった。Knopら著、Phe
nolic Resins−Chemistry Ap
plications and Performanc
(Spinger−Verlag Berlin H
eidelberg、1985年)p.14参照のこ
と。
【0027】さらに、日本特許第56,112,961
号は、変性ノボラック樹脂を作るために、フェノールと
少量のグリオキサールまたはグルタルアルデヒドとの反
応を開示している。しかしながら、エステル硬化または
続くホルムアルデヒドとの反応については述べていな
い。さらに、該特許に開示された樹脂は高温で強いと言
われる。
【0028】従って、本発明は、一部分は、フェノール
レゾール系砂結合剤樹脂をある種のジアルデヒド類で変
性することによって該結合剤樹脂の熱間強度を低下させ
ることができ、かつ該樹脂を用いて作った中子および鋳
型の崩壊性を改善することができるという発見にある。
【0029】樹脂および製造方法 樹脂自体は、フェノール、ジアルデヒドおよびホルムア
ルデヒドからの単位を含むものである。
【0030】外界温度でエステル硬化可能なアルカリ性
フェノール樹脂について以下、とくに詳しく述べるけれ
ども、技術的に公知の、フェノール類およびホルムアル
デヒドから調製される任意のフェノールレゾール樹脂は
本発明によってジアルデヒド変性が可能であるというこ
とを理解しなければならない。そのように変性できるフ
ェノール樹脂の例には、これに限定されないけれども、
酸硬化無焼付樹脂;エステル硬化型アルカリ性フェノー
ル樹脂;ならびにホットボックス用樹脂および焼付フェ
ノール樹脂のような熱硬化型フェノール樹脂がある。
【0031】フェノール類はフェノール樹脂を調製する
業界で典型的に用いられるものであって、一つ以上の水
酸基を有することができる。該化合物にはフェノールそ
れ自体;クレゾール類を含む置換フェノール類;レゾル
シノール;3,5−キシレノール;ノニルフェノールお
よび他のアルキルフェノール類;ビスフェノールAのよ
うなビスフェノール類;ならびに他のフェノール化合物
がある。好ましいフェノール化合物は無置換フェノール
である。
【0032】フェノール類を、まず、酸触媒を用いてジ
アルデヒド類と反応させて、少なくとも若干のフェノー
ル分子間に脂肪族結合をつくる。ジアルデヒド類は事実
上脂肪族であって、炭素原子が約3個から12個のジア
ルデヒドであることができ、アルデヒド基の一部である
以外の炭素は脂肪族基の一部であり、アルデヒド末端基
の間の脂肪族基は、炭素原子が約1個ないし10個の直
鎖であるか、または一つ以上の位置でメチル、エチル、
もしくはプロピル基で置換されることができる。
【0033】従って、一般にジアルデヒドは次式で表わ
される。
【0034】HOC−(CRR1n −COH 〔式中、nは1から約10までの整数で、RおよびR1
は、水素および低級アルキル(たとえば、メチル、エチ
ルまたはプロピル)ならびにこれらの混合物より成る群
から別個に選ばれる。〕従って、適当なジアルデヒド類
には、1,3−プロパンジアルデヒド;グルタルアルデ
ヒド;1,4−ブタンジアルデヒド;2−メチル、1,
3−プロパンジアルデヒド等があろう。好ましいジアル
デヒドはグルタルアルデヒドである。
【0035】酸触媒反応の場合には、フェノール1モル
につき約0.05ないし約0.3モルのジアルデヒド、
好ましくはフェノール1モルにつき約0.1ないし約
0.3モルのジアルデヒドが使用される。もしもフェノ
ール1モルにつき約0.05モル未満のジアルデヒドを
用いる場合には、ジアルデヒドを含まないフェノールホ
ルムアルデヒド樹脂と比較して、樹脂の不十分な変性が
生じる。フェノール1モルにつき約0.3モルを上回る
量のジアルデヒドを使用する場合には、好ましい固形量
における最終樹脂の粘度が高過ぎるかもしれない。
【0036】高温において、酸触媒の存在下で、ジアル
デヒド類とフェノール類との中間縮合物ができる。ノボ
ラック型樹脂を調製するのに典型的に用いられる任意の
強い無機または有機酸触媒をこの反応の触媒として働か
すのに使用することができる。これらの中には、硫酸、
リン酸、塩酸、シュウ酸、および他の強酸がある。典型
的には、フェノールの重量に対して約1重量%以下のこ
れらの酸を使用する。典型的には、反応は、大気圧下
で、約70ないし約105℃の範囲内の温度、好ましく
は水の沸点またはその近傍、すなわち約95℃ないし約
105℃で行われる。反応をさらに高い温度で行うこと
が望ましい場合には、加圧反応器を使用することができ
る。所要反応時間は、ジアルデヒドの種類;触媒の種類
および量;ならびに反応温度によって変動する。反応の
進行は、技術的に公知のように、たとえば、分子量が増
大するにつれて変化する物理的性質(たとえば、粘度)
を調べるかまたは未反応アルデヒドを分析することによ
ってモニターすることができる。未反応アルデヒドが全
くといってよいほど残っていないとき、または反応時間
をさらに延ばしても、粘度が全くといってよいほど増大
しないときには反応は完了したと考えられる。
【0037】この中間生成物をさらに、アルカリ触媒を
用いて、ホルムアルデヒド類と反応させて、最終レゾー
ル樹脂をつくる。反応は、レゾール樹脂生成として業界
では周知の典型的な反応である。典型的には、Ca(O
H)2 、NaOHもしくはKOHのようなアルカリ水酸
化物;テトラアルキルアンモニウム水酸化物;またはア
ミン類を触媒として用いて、約50ないし約100℃の
範囲内の温度で、ホルムアルデヒドをフェノール類と反
応させる。反応は約65ないし約95℃の範囲内の温度
で行うのが好ましい。触媒量は、最終生成物に必要とさ
れる触媒の種類、反応温度、触媒量や他の要因によって
極めて広範囲にわたり変えることができる。レゾールは
典型的にはフェノール1モルにつき約1ないし約3モル
のホルムアルデヒドを用いてつくる。
【0038】本発明のレゾールはアルカリ触媒の存在下
で、中間生成物を、当初のフェノール1モルに対して、
約0.4ないし約2.8モル、好ましくは約0.6ない
し約2.5モルのホルムアルデヒドと反応させて調製す
る。「ホルムアルデヒド」とはホルムアルデヒドもしく
はパラホルムアルデヒドまたはこれらの混合物の水溶液
を意味する。ホルムアルデヒドの量は、中間体を調製す
るのに用いるジアルデヒドの量および生成物の最終用途
によって変る。ジアルデヒドは、硬化樹脂を橋かけする
のに用いられるホルムアルデヒドの中の若干を置換する
ので、ジアルデヒド変性樹脂の方が、類似の無変性樹脂
よりはホルムアルデヒドの使用量は典型的に少ないと思
われる。
【0039】エステル硬化可能なアルカリ製フェノール
レゾール樹脂の調製においては、樹脂が、樹脂中のフェ
ノール1モルにつき約0.5ないし約1.0モル、好ま
しくは約0.6ないし約0.9モルのアルカリ触媒を含
むことが必要である。アルカリ触媒は、樹脂を硬化させ
るのに必要な量のエステルを加水分解させるだけの量を
必要とする。好ましいアルカリ触媒は水酸化カリウムで
あるが、ただし水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水
酸化カルシウム、テトラアルキルアンモニウム水酸化
物、またはアミン類のような他のアルカリ触媒で、水酸
化カリウムの一部、場合によってはそのすべてを置き替
えることができる。これらの触媒は水溶液として用いる
ことが多い。アルカリ触媒のすべてが、中間体とホルム
アルデヒドとの反応に存在することは必ずしも必要では
ない。一部はこの反応に用いることができるが、残りは
あとの工程で添加することができる。
【0040】少なくとも若干のアルカリ触媒、フェノー
ルジアルデヒド中間体、およびホルムアルデヒドを反応
させてレゾールを作る。ノルムアルデヒドの水溶液は使
用するのに便利であり、約37ないし約50重量%の濃
度で使用することができる。触媒は、一度に全部、また
は少量ずつ加えることができ、反応が急激に進行しない
ようにするには後者がよい。
【0041】反応の発生する熱は冷却水で取り去るのが
好ましい。反応は、所望の鋳型または中子形成性を与え
る分子量が得られるまで継続する。この分子量を、反応
を停止すべきときを決定する粘度のような樹脂のある物
理的性質と相関させることができる。樹脂を一定温度
で、一定時間反応させることが、反応の程度を制御する
のに十分であることが多い。
【0042】反応が一旦実質的に完了するとバッチを冷
却して、所望の程度、たとえば25℃で約50cpsな
いし約400cpsに粘度を調節するために水を加えた
り除去(脱水)したりすることができる。
【0043】業界で公知の種々の添加剤を加えることが
できる。たとえば、アミノプロピルトリエトキシシラン
のようなシランまたは他のシラン類を接着増進剤として
使用することができる。尿素のようなホルムアルデヒド
捕捉剤を用いることができる。有機酸およびアミン類を
用いて作るような緩衝剤も添加することができる。最後
に、業界で公知の、メタノール、エタノール、フリフリ
ルアルコール、またはフェノキシアルコールのような適
当な溶剤を、フリオロ界面活性剤および皮張り防止剤と
同様に使用することができる。
【0044】本発明の結合剤は、砂落しを容易にするた
めに、業界で公知のように鋳物砂のような凝集体を結合
させて鋳物用中子または鋳型を作るのに用いることがで
きる。
【0045】本発明の変性結合剤で結合させることがで
きる砂は、けい砂、石英、クロマイト砂、ジルコン砂、
オリビン砂等を含む鋳物工業で通常用いられる任意の砂
であることができる。
【0046】結合剤は、砂と混合するとき、砂の約0.
8ないし約4重量%、好ましくは約1.0ないし約2.
5重量%を占める。
【0047】好ましい態様では、ジアルデヒド変性樹脂
はエステル硬化剤を用いて、外界温度で硬化可能であ
る。この態様では、砂、硬化剤および本発明の樹脂を外
界温度で混合し;混合物を原型に注入し;ついで結合剤
を硬化させて、鋳型または中子をつくることによって熱
間強度の低い中子または鋳型を作ることができる。
【0048】無焼付法に適するエステル硬化剤にはラク
トン類、有機カルボナート類、カルボン酸エステル類お
よびこれらの混合物がある。これらの種類はアルカリ性
フェノール樹脂の「エステル硬化」に必要なエステル官
能性を示す。
【0049】概して、ガンマブチロラクトン、バレロラ
クトン、カプロラクトン、ベータプロピオラクトン、ベ
ータブチロラクトン、ベータイソブチロラクトン、ベー
タイソペンチルラクトン、ガンマイソペンチルラクト
ン、およびデルタオペンチルラクトンのような低分子量
のラクトン類が適当である。適当なカルボン酸エステル
には、これに限定されないけれども、n−ブチルアセテ
ート、エチレングリコールジアセテート、ジアセチン、
グリセリントリプロピオネート、トリアセチン(グリセ
ロールトリアセテート)、ジメチルグルタレートおよび
ジメチルアジペートならびに他のC1 ないしC10カルボ
ン酸エステルがある。
【0050】適当な有機カルボナートには、これに限定
されないけれども、プロピレンカルボナート、エチレン
グリコールカルボナート、グリセロルカルボナート、
1,2−ブタンジオールカルボナート、1,3−ブタン
ジオールカルボナート、1,2−ペンタンジオールカル
ボナートおよび1,3−ペンタンジオールカルボナート
がある。
【0051】米国特許第4,988,745号および同
第5,036,116号に記載されているようなフェー
ノール樹脂変性エステル硬化型硬化剤も使用することが
できる。
【0052】さらに別の態様では、砂を本発明の樹脂と
混合し;混合物を原型に注入し;つぎに蒸気状のエステ
ル硬化剤と接触させて硬化させることにより、鋳物用中
子または鋳型を調製する。「コールドボックス」型エス
テル硬化の態様では、ジアルデヒド変性樹脂は、ギ酸メ
チルおよびギ酸エチルを含むC1 ないしC3 アルキルホ
ルメートのような低分子量の気相カルボン酸エステルで
ガス処理することによって硬化させることもできる。ギ
酸メチルは好ましいガス状硬化剤である。ガス状硬化剤
は蒸気またはエーロゾルとしてキャリヤーガス中に分散
させるのが好ましい。このキャリヤーガスはギ酸アルキ
ル硬化剤と反応しないかまたはなにか他の悪影響を及ぼ
さないように不活性でなければならない。キャリヤーガ
スの適当な例には空気および窒素がある。
【0053】該アルキルホルメート類の比揮発度は、ガ
ス状硬化剤としてのその使用を可能にする。このよう
に、大気圧下で約31.5℃の沸点を有する揮発性液体
のギ酸メチルは好ましい硬化剤である。外界温度におい
て、液体ギ酸メチルの中にキャリヤーガスを通すと濃厚
なギ酸メチル蒸気が得られるほど、ギ酸メチルは揮発性
である。ギ酸エチルおよびギ酸プロピルはギ酸メチルよ
りも揮発性が低く、大気圧下で54ないし82℃の範囲
の沸点を有する。
【0054】キャリヤーガス中のホルメートの濃度は少
なくとも10容量%が好ましく、約30ないし約80容
量%がさらに好ましい。使用アルキルホルメートの総量
は、フェノール樹脂溶液の重量に対して、典型的には約
10ないし約110重量%、好ましくは約15ないし約
35重量%である。適当なガス処理に要する時間は、中
子または鋳型の大きさおよび複雑性ならびに使用する特
定樹脂によって異なる。該時間は極めて短時間であるこ
とができるが、典型的には約1秒ないし約1分の範囲内
にある。ガス処理の方法は米国特許第4,468,35
9号に詳細に記載されている。
【0055】本発明者等はいずれか特定の理論に拘束さ
れることを望むものではないが、本発明の変性は、若干
の芳香族フェノール分子間に多数の脂肪族基を入れるこ
とによって熱安定性を低下させると考えられる。従っ
て、グルタルアルデヒドはここに例示される唯一のジア
ルデヒドであるけれども、炭素原子が5個のグルタルア
ルデヒドに類似のジアルデヒド、すなわち炭素原子が3
ないし12個の類似体は本発明に適当であることを理解
しなければならない。
【0056】さらに、本発明によって調製できる好まし
い種類の樹脂はさきに詳細に述べた外界温度で硬化する
アルカリ性フェノールレゾール樹脂であるけれども、他
のフェノール樹脂系も同様に好適であることを理解しな
ければならない。
【0057】たとえば、ジアルデヒド結合を包含した結
果として、本発明のすぐれた崩壊性を有する酸硬化型フ
ェノール樹脂系無焼付樹脂および焼付樹脂を調製するこ
とができる。酸硬化型樹脂をつくる場合には、トルエン
スルホン酸、ベンゼンスルホン酸、キシレンスルホン酸
およびこれらの混合物より成る群から選ばれる有機スル
ホン酸または他の有機酸触媒を使用することができる。
【0058】本発明は、さらに、容易に砂落しできる鋳
物用中子または鋳型の製造方法のみならずそれを調製す
るのに用いた原料バッチ配合物およびそのようにして作
った鋳物用中子または鋳型に関する。
【0059】本発明の樹脂で結合させる鋳物用中子また
は鋳型は、前記米国特許第4,468,359号および
同第4,474,904号に記載されているように、技
術的に公知の方法によって製造することができる。
【0060】たとえば、結合させる砂を、実験室用砂ミ
キサー中でエステル硬化剤と混合し、樹脂溶液を添加し
て混合し、さらに混合物を鋳型または中子に注入するこ
とができる。
【0061】もしくは、砂および樹脂を混合して、鋳型
または中子に注入し、その後蒸気状の硬化剤を適用し
て、硬化させることができる。
【0062】さらに、別の態様では、砂、樹脂および前
記のような酸触媒を混合し;混合物を原型に注入し;つ
いで室温下または熱の存在下で樹脂結合剤を硬化させ
る。
【0063】いずれにせよ、得られた鋳型または中子
は、熱間強度が低く、たとえば砂の入った鋳物を硬い面
にぶっつけて振動させることにより行われる容易な砂落
しが可能である。もしくは、炉内で鋳物を加熱すること
によって中子を破壊することができる。本発明によって
製造した中子は、通常のフェノール樹脂製中子よりも速
やかに破壊し、かつ砂落しが容易である。
【0064】下記の実施例によって本発明を説明する
が、それは単に説明のために意図したものであって、本
発明の範囲または実施可能な態様を限定するものとみな
してはならない。とくに断らない限り、示した部または
百分率は、そのままで重量基準のものである。とくに指
定していなければ、本発明の樹脂または対比樹脂を用い
て調製した樹脂被覆砂の性状は、ミシガン州デトロイト
のHarry W.Dietert Co.製の鋳型お
よび中子砂用完全高温試験所製 Dietert−De
troit No.785 Thermolab Di
latometerを用いて測定した。該Dilato
meterはHarry W.Dietert Co.
のCatalog122に記載されている。前述のよう
に、実施例および比較例で報告する粘度測定値は技術的
に周知の二つの方法の中の一つで行った。第一の方法で
は、ブルックフィールド粘度計、RVF型、No.3ま
たはNo.1スピンドルを用いて、スピンドル速度20
および25℃を採用した。第二の方法では、ボール&チ
ューブ法を用い、水槽内で20°に傾斜させた内径6.
0mmまたは9.6mmのガラス管内を3/16″のス
テンレス鋼球を落下させて、球が管内を10″落下する
のに要する時間を記録した。該管は、ブルックフィール
ド粘度計に対して事前校正を行い、測定値を標準化する
粘度係数を得た。実施例IVおよび比較例IVでは、ブ
ルックフィールド粘度計で粘度を測定し;残りの実施例
および比較例ではボール&チューブ法を採用した。
【0065】実 施 例 I 砂落し性のすぐれた外界温度でエステル硬化するグルタ
ルアルデヒド変性フェノール樹脂 本実施例は、グルタルアルデヒド、フェノールおよびホ
ルムアルデヒドから調製した砂落し性のすぐれたレゾー
ル樹脂を説明する。この樹脂は、フェノール1モル当
り、0.21モルのグルタルアルデヒド、1.24モル
のホルムアルデヒドおよび0.63モルの水酸化カリウ
ムを含有した。
【0066】次のようにジアルデヒド−フェノール中間
体を調製した。フェノール800グラムおよび10グラ
ムの水中に100%硫酸を4グラム溶解した液を撹拌
機、温度計、還流凝縮器および滴下濾斗を備えた三つ口
フラスコに入れた。蒸気熱を用いて内容物を90℃に加
熱し、その後滴下濾斗から約20分かけて50%グルタ
ルアルデヒド水溶液350グラムを徐々に加え、その間
バッチの温度は約90℃に保った。
【0067】グルタルアルデヒドの添加完了後、6時
間、最高水蒸気熱を用いて、95ないし100℃で、バ
ッチを反応させ、2時間毎に粘度を測定して、反応に進
行を調べた。25℃の粘度は、反応時間2時間後に19
08cps;4時間後に3371cps;6時間後に3
962cpsであった。
【0068】反応が実質的に完了した後、バッチを冷却
して、水100gおよび45%水酸化カリウム水溶液6
72gを加えた。バッチの温度を70℃に調節し、バッ
チの温度を約70℃に保ちながら、50%ホルムアルデ
ヒド水溶液634グラムを約30分かけて徐々に添加し
た。ホルムアルデヒドの添加完了後、バッチを約70℃
で45分間反応させ、ついで冷却した。
【0069】フェノキシエタノール(溶剤)99グラ
ム、A1100アミノシラン(Union Carbi
de製接着増進剤)10グラムならびに60重量部のト
リエタノールアミン、20重量部の酢酸および20重量
部の水を含む緩衝液49グラムより成る添加剤を加え
て、25℃の粘度が190cpsで25℃の屈折率が
1.4878の最終樹脂溶液を生成させた。
【0070】次の方法を用いて、得られた樹脂の砂落し
性を調べた。本樹脂溶液43.75グラムを、Hobe
rt Kitchen Aidミキサーを用いて、25
00グラムのWedron530砂に速度1で3分間被
覆した。得られた樹脂被覆砂はDietert No.
754−Aサンドラマーを用いて、4個の1 1/8″
×2″の円筒形試験試料をつくった。
【0071】そのように調製した試験中子試料を、ギ酸
メチルと空気との60/40混合物(容量比)で10秒
間ガス処理することによって試料管中で硬化させた。硬
化した試料中子を試料管から取り出して試験を行った。
中子は、1600°Fに平衡させた炉でDietert
No.785 Thermolab Dilatom
eterを用いて試験した。中子試料を「独自の雰囲気
の(“own atmosphere”)フードを備
え、50psiの圧縮荷重をかけた膨張計内に入れた。
次に、中子が崩壊するのに要する時間を記録するが、こ
の時間は樹脂の熱安定性、したがって砂落しの容易さに
正比例的に関係する。四個の中子の平均に基づくと、中
子は崩壊するのに215秒(3分35秒)を要した。
【0072】実 施 例 II 外界温度でエステル硬化する別のグルタルアルデヒド変
性フェノール樹脂 本実施例の樹脂を調製するのに、実施例Iに用いたのと
同じ設備および反応方法を再び採用した。この樹脂は、
フェノール1モル当り、0.23モルのグルタルアルデ
ヒド、1.31モルのホルムアルデヒドおよび0.80
モルの水酸化カリウムを含有した。
【0073】触媒として100%硫酸3.7グラムを用
い、フェノール752グラムを50%グルタルアルデヒ
ド溶液375グラムと95ないし100℃で5時間反応
させた。次に45%水酸化カリウム796グラムを加
え、さらに50%ホルマリン(ホルムアルデヒド水溶
液)溶液630グラムを65℃で約30分かけて添加し
た。65℃で1時間反応を継続し、ついで冷却した。反
応の進行は粘度測定によって調査し、反応中のこの時点
における樹脂の粘度は25℃で83cpsであった。
【0074】次に、減圧脱水を用いて、水分を除去し、
粘度を25℃で145cpsまで高めた。この脱水溶液
の一部に3.5重量%のフェノキシエタノールおよびU
nion Carbide製A1100アミノシラン
(純品)0.33重量%を添加して、粘度が206cp
sおよび屈折率が1.5007の最終生成物を得た。
【0075】試験温度が1600°Fではなくて180
0°Fであった点以外は、実施例Iに述べたと同じ装置
および方法を用いて、本樹脂の砂落し性を調べた。崩壊
時間を測定すると五個の中子の平均が139秒(2分1
9秒)であった。
【0076】比較例IおよびII 砂落し性の劣るグルタルアルデヒド変性を行わない類似
の樹脂 実施例Iで調製した樹脂に類似しているが、グルタルア
ルデヒド変性を行わない樹脂を用いて、砂を被覆し、改
良崩壊性に関して直接比較を行うために、実施例Iおよ
びIIに述べた方法により、崩壊性の試験を行った。試
験試料は実施例Iの試料と同時につくり、比較例Iの崩
壊性は実施例Iで述べた方法で試験をし、比較例IIの
崩壊性は実施例IIで述べた方法で試験を行った。
【0077】比較例IおよびIIに使用した樹脂溶液
は、Acme Resin Corporationで
製造し、販売しているBETASET 9512 アル
カリ性フェノール樹脂であった。この樹脂溶液は1.
0:2.0:0.68のモル比のフェノール、ホルムア
ルデヒドおよび水酸化カリウム(触媒)から調製され、
粘度が約150cps、固形分が約53%、比重が約
1.25、pHが約12.1、遊離フェノール分が約
1.5%、遊離ホルムアルデヒドが最大0.5%および
窒素分が約1%であった。該樹脂はフェノキシエタノー
ル、A1100シラン、尿素および緩衝剤を含有した。
樹脂は、実施例Iにあるようにガス処理してエステル硬
化させた。
【0078】試験中子に成形して、実施例Iに記載した
分析を行うと、四個の中子の平均崩壊時間は332秒
(5分32秒)と測定された(比較例I)。実施例II
に記載した(さらに高い試験温度で)分析を行うと、五
個の中子の平均崩壊時間は240秒(4分)と測定され
た(比較例II)。
【0079】実 施 例 III 砂落し性のすぐれた無焼付フェノール樹脂 実施例Iに用いたのと同じ装置および反応方法を用い
て、本実施例の無焼付フェノール樹脂を調製した。
【0080】フェノール1098グラム、100%硫酸
触媒4.4グラムおよび50%グルタルアルデヒド溶液
350グラムを、95ないし100℃で6時間反応させ
た後冷却した。次に25%水酸化ナトリウム水溶液82
グラムを加えて、バッチ温度を75℃に調節した。50
%ホルマリン水溶液664グラムを約20分かけて添加
した。該添加後、75℃で2時間反応を続けて、遊離ホ
ルムアルデヒド量を0.7%とした。次に水酢酸25グ
ラムを添加した。
【0081】25℃の屈折率が1.5470で粘度が2
235cpsとなる終点まで真空脱水によって水分を除
去した。Union Carbide製A1100アミ
ノシラン(純品)8グラムを加え、10グラムの酢酸で
pHを5.9に調節した。この樹脂はフェノール1モル
当りグルタルアルデヒド0.15モルおよびホルムアル
デヒド0.15モルを含んでいる。
【0082】次の方法によって本樹脂の砂落し性を試験
した。Hobert Kitchen Aidミキサー
中にWedron530砂2500グラムを入れた。ベ
ンゼンスルホン酸77部、フルオロホウ酸1/2部、水
20部およびメタノール3部を含む酸触媒12グラムを
砂に加えて、2分間混合した。次に本実施例で調製した
樹脂30グラムを添加して、1分間混合した。ついで、
この被覆砂を用いて、試料管内に砂を押し込むことによ
って1 1/8″×2″の円筒形試料を作り、該試料を
約17分の間に自己硬化させて、試料を管から取り出す
のに適当な強度とした。砂試料は1夜間放置後試験を行
った。
【0083】試験は実施例IIに述べた方法(すなわ
ち、1800°F)により行った。四個の中子試料の平
均として266秒(4分26秒)の崩壊時間が測定され
た。
【0084】比較例III 実施例IIIに類似しているがジアルデヒド変性を行わ
ず、したがって砂落し性が劣る無焼付フェノール樹脂 類似してはいるがジアルデヒド変性を行わない無焼付樹
脂を用いた以外は、実施例IIIに述べたように四個の
中子を作って砂落し性を調べた。実施例IIIおよび比
較例IIIの中子は同時につくり、同時に試験した。
【0085】対比樹脂はAcme Resin Cor
porationより販売される324無焼付フェノー
ル樹脂であった。この樹脂は、触媒として水酸化ナトリ
ウムを用い、フェノール1モルにつきホルムアルデヒド
1.25モルを反応させて製造された。該樹脂を酢酸で
中和して、アミノシランで変性した。該樹脂は25℃
で、屈折率が約1.543、粘度が約150cpsであ
った。
【0086】四個の中子の平均の崩壊時間は516秒
(8分36秒)と測定され、実施例IIIのジアルデヒ
ド変性類似体の崩壊時間のほぼ2倍であった。
【0087】実 施 例 IV 砂落し性の良好な外界温度でエステル硬化させるアルカ
リ性フェノール樹脂 撹拌機、温度計、凝縮器および滴下濾斗を備えた三つ口
フラスコにフェノール752グラムを充填した。フラス
コに硫酸3.7グラムおよび水10グラムの混合物を加
えて、反応の触媒として働かせた。フラスコに蒸気を当
てて内容物の温度を90℃に上げた。バッチ温度を90
℃に保ちながら、50%グルタルアルデヒド水溶液37
5グラムを滴下濾斗からほぼ20分を要して徐々に添加
した。
【0088】最高の蒸気熱(95ないし100℃)で5
時間バッチを反応させた。5時間後、ガスクロマトグラ
フィー/フーリエ変換赤外分光法を用いて遊離のグルタ
ルアルデヒド含量を測定した。樹脂中の遊離グルタルア
ルデヒドは0.1%で、ブルックフィールド粘度計RV
F型No.3スピンドルを用い速度20および25℃で
測定した粘度は3278cpsであった。
【0089】バッチを冷却して、45%水酸化カリウム
溶液800グラムを添加した。バッチの温度を70℃に
調節し、バッチ温度を約65ないし70℃に保ちなが
ら、約30分を要して50%ホルムアルデヒド水溶液5
76グラムを添加した。ホルムアルデヒドの添加完了
後、バッチを同温度で55分間反応させた。つぎにバッ
チを冷却して、Union Carbide A110
0アミノシラン(純品)10グラム、水100グラムお
よび尿素90グラムを添加した。得られた樹脂の粘度は
152cps(ブルックフィールド粘度計、RVF型N
o.1スピンドルを用いて25℃で測定)、25℃の屈
折率は1.492であった。
【0090】試験中子を調製して、その崩壊性を調べる
のに用いた方法は次の通りであった。Wedron73
0秒(洗浄し乾燥したシリカ)2000グラムをHob
ert Kitchen Aidミキサーに加えた。樹
脂28.8グラムを砂に加えて、1分間混合した。Ac
me Resin CorporationからALP
HACURE(R) 105として市販されている樹脂変性
ブチロラクトン/トリアセチンの70/30配合物であ
る硬化剤8.6グラムをミキサーに加えて、さらに30
秒間混合した。
【0091】得られた砂結合剤配合物を直ちに使用し、
Dietert No.754−Aサンドラマーを用い
て1 1/8″×2″の円筒形試験試料を作った。試験
中子試料は試料管内で外界温度で硬化させた。
【0092】約10分後、中子試料が適当な取扱い強度
に達したときに、中子試料を試料管から取り出し、さら
に一夜間硬化させた。50psiの圧縮荷重をかけなが
ら1800°FのDilatometer中で中子試料
の崩壊時間を測定した。四個の中子に対する平均崩壊時
間は148秒(2分28秒)を求められた。
【0093】比較例IV グルタルアルデヒド変性しないエステル硬化型樹脂 実施例IVに記載した樹脂に類似してはいるが、グルタ
ルアルデヒド変性を含んでいない樹脂を用いて、四個の
中子をつくり、実施例IVに述べたように試験を行っ
た。この比較例に用いた樹脂はAcme Resin
Corporationより販売されているALPHA
SET(R) 9025樹脂であった。該樹脂は、フェノー
ル1モルにつきホルムアルデヒド約2.1モルおよび水
酸化カリウム約0.74モルを含有するアルカリ性フェ
ノール樹脂であった。該樹脂を尿素およびアミノシラン
で変性すると、ブルックフィールド粘度計、No.1ス
ピンドルを用いて測定した粘度が約155cpsで、屈
折率が1.499であった(いずれも25℃で測定)。
【0094】対比樹脂からつくった四個の供試中子の平
均崩壊時間は242秒(6分2秒)と測定された。
【0095】実 施 例 V 低含有率のグルタルアルデヒドで変性した外界温度硬化
型フェノール樹脂 フェノール800グラムおよび100%硫酸4グラムを
10グラムの水に溶かした液を撹拌機、温度計、還流凝
縮器および滴下濾斗を有する三つ口フラスコに充填し
た。混合物を90℃に加熱し、約20分間かけて50%
グルタルアルデヒド水溶液170グラムを徐々に加え
た。得られたバッチを最高の水蒸気熱(約95ないし1
00℃)で5分間反応させた。フェノール1モルにつき
グルタルアルデヒド0.1モルを使用した。
【0096】次にバッチを冷却して、水50グラムおよ
び45%水酸化カリウム水溶液672グラムを加えて、
バッチ温度を約65℃に調節した。バッチ温度を約65
℃に保ちながら約30分かけて50%ホルムアルデヒド
水溶液742グラムを加えた。ホルムアルデヒド溶液の
添加完了後、バッチ温度を約80℃に上げて、樹脂の粘
度が151cps(25℃で測定)に達するまで、反応
を2時間45分続けた。
【0097】バッチを冷却して、フェノキシエタノール
99グラム、Union Carbide A1100
シラン10グラムおよび実施例Iに記載した緩衝液49
グラムを添加した。得られた生成混合物の粘度は25℃
で153cps、屈折率は25℃で1.4963であっ
た。
【0098】実施例IIに述べた方法と同じようにこの
樹脂混合物の砂落し性を試験して、五個の中子の平均の
崩壊時間は225秒(3分45秒)と測定された。
【0099】比較例V 砂落し性が若干劣るグルタルアルデヒド変性しない類似
の樹脂 比較例IおよびIIに用いた対比樹脂を再び使用して、
中子をつくり、得られた中子に実施例Vと同様の試験方
法を行った。五個の中子の平均として、242秒(4分
2秒)という平均崩壊時間が測定された。
【0100】結論 したがって本発明は、熱安定性を低下させるためにある
種のジアルデヒド類によるフェノールレゾール系鋳物砂
結合剤樹脂の変性より成る。この変性は、従来技術の結
合剤と比較して、この結合剤を用いて作った中子および
鋳型の熱間強度を低下させ、同時に砂落し性および熱間
割れ抵抗性を改善する。
【0101】たとえば実施例IおよびIIに示したよう
な本発明の蒸気相エステル硬化型樹脂は無変性対照的に
比して崩壊時間が約35ないし40%短かくなり、実施
例IVの液状エステル型樹脂は約40%短かくなった。
【0102】さらに、本出願のほとんどはアルカリ性フ
ェノール樹脂を扱っているけれども、他のフェノールレ
ゾール樹脂も本発明によりうまく変性できることは証明
されている。たとえば、実施例IIIに述べた酸硬化可
能な「無焼付」フェノール樹脂は従来の無変性対照物に
比して、低い熱間強度を示している。
【0103】また、実施例Vでは、グルタルアルデヒド
対フェノールのモル比は高い方が好ましいけれども、
1:10ほどの低いモル比でも崩壊時間の改善が認めら
れることが示されている。
【0104】本発明の好適な態様の詳細を参照しなが
ら、本発明を本特許出願に開示したけれども、本発明の
精神および添付クレームの範囲内で当業者にとって変更
は容易に行われると考えられるので、この開示は限定的
な意味ではなくて説明的な意味を想定するものであるこ
とを理解すべきである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 デヴィッド・アール・アームブラスター アメリカ合衆国イリノイ州60130,フォレ スト・パーク,マレンゴー 1338 (72)発明者 スディール・ケイ・トリカ アメリカ合衆国イリノイ州60107,ストリ ームウッド,ウィンチェスター・ドライブ 111

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)フェノール類化合物; (b)フェノール類化合物1モルにつき約0.4ないし
    約2.8モルのホルムアルデヒド;および (c)フェノール類化合物1モルにつき約0.05ない
    し約0.3モルのジアルデヒド類化合物の反応生成物で
    あることを特徴とするフェノールレゾール樹脂。
  2. 【請求項2】 前記フェノール類化合物(a)がフェノ
    ール;置換フェノール;ビスフェノール;およびこれら
    の混合物より成る群から選ばれることを特徴とする請求
    項1のフェノールレゾール樹脂。
  3. 【請求項3】 前記フェノール類化合物(a)がフェノ
    ールであることを特徴とする請求項1のレゾール型フェ
    ノール樹脂。
  4. 【請求項4】 前記ジアルデヒド類化合物(c)が次
    式: HOC−(CRR1n −COH (式中nは1から約10までの整数で、RおよびR1
    別個に、水素、低級アルキル基、およびこれらの混合物
    より成る群から選ばれる)によって表わされる群から選
    ばれることを特徴とする請求項1のフェノールレゾール
    樹脂。
  5. 【請求項5】 前記ジアルデヒド類化合物(c)がグル
    タルアルデヒドであることを特徴とする請求項1のフェ
    ノールレゾール樹脂。
  6. 【請求項6】 フェノール類化合物1モルにつき約0.
    1ないし約0.3モルのジアルデヒドを含むことを特徴
    とする請求項1のフェノールレゾール樹脂。
  7. 【請求項7】 フェノール類化合物1モルにつき約0.
    6ないし約2.5モルのホルムアルデヒドを含むことを
    特徴とする請求項1のフェノールレゾール樹脂。
  8. 【請求項8】 エステル硬化可能なアルカリ性フェノー
    ル樹脂;酸硬化可能な無焼付フェノール樹脂;および熱
    硬化可能な樹脂から選ばれることを特徴とする請求項1
    のフェノールレゾール樹脂。
  9. 【請求項9】 エステル硬化可能なアルカリ性フェノー
    ル樹脂であることを特徴とする請求項1のフェノールレ
    ゾール樹脂。
  10. 【請求項10】 フェノールレゾール樹脂の調製方法に
    おいて、 (a)フェノール化合物1モルにつき約0.05ないし
    約0.3モルのジアルデヒドを反応させ; (b)次に、(a)の生成物を、フェノール化合物1モ
    ルにつき約0.4ないし約2.8モルのホルムアルデヒ
    ドを反応させる工程を含むことを特徴とする方法。
  11. 【請求項11】 前記工程(a)を酸性条件下で行うこ
    とを特徴とする請求項10の方法。
  12. 【請求項12】 前記工程(b)を塩基性条件下で行う
    ことを特徴とする請求項10の方法。
  13. 【請求項13】 前記フェノール樹脂が、エステル硬化
    可能なアルカリ性フェノール樹脂;酸硬化可能な無焼付
    フェノール樹脂;および熱硬化可能なフェノール樹脂か
    ら選ばれることを特徴とする請求項10の方法。
  14. 【請求項14】 前記フェノール樹脂がエステル硬化可
    能なアルカリ性フェノール樹脂であることを特徴とする
    請求項10の方法。
  15. 【請求項15】 前記フェノールレゾール樹脂結合剤
    が、樹脂中にフェノール化合物1モルにつき約0.5な
    いし約1.0モルのアルカリ触媒を含むことを特徴とす
    る請求項14の方法。
  16. 【請求項16】 工程(a)において、フェノール類化
    合物1モルにつき約0.1ないし約 0.3モルのジア
    ルデヒドを反応させることを特徴とする請求項10の方
    法。
  17. 【請求項17】 工程(b)において、約0.6ないし
    約2.5モルのホルムアルデヒドを工程(a)の生成物
    と反応させることを特徴とする請求項10の方法。
  18. 【請求項18】 前記工程(b)を約50℃ないし約1
    00℃の範囲内の温度で行わせることを特徴とする請求
    項10の方法。
  19. 【請求項19】 工程(a)の前記ジアルデヒドがグル
    タルアルデヒドであることを特徴とする請求項10の方
    法。
  20. 【請求項20】 工程(a)の前記フェノール化合物が
    フェノールであることを特徴とする請求項10の方法。
  21. 【請求項21】(i)鋳物砂を、外界温度においてアル
    カリ性フェノールレゾール樹脂結合剤を硬化させること
    ができるエステル硬化剤およびアルカリ性フェノールレ
    ゾール樹脂と混合し; (ii)生成した混合物を原型に注入し;ついで (iii)前記樹脂結合剤を硬化させて、鋳物または中
    子を作ることを含む熱間強度の低い鋳物用中子または鋳
    型を製造する方法において、該フェノール樹脂結合剤
    (i)が、 (a)フェノール類化合物; (b)フェノール類化合物1モルにつき約0.4ないし
    約2.8モルのホルムアルデヒド;および (c)約0.05ないし約0.3モルのジアルデヒド類
    化合物を含むことを特徴とする方法。
  22. 【請求項22】 前記アルカリ性フェノールレゾール樹
    脂結合剤が、樹脂中にフェノール化合物1モルにつき約
    0.5ないし約1.0のアルカリ触媒を含むことを特徴
    とする請求項21の方法。
  23. 【請求項23】 工程(iii)の前記硬化を熱の存在
    下で行うことを特徴とする請求項21の方法。
  24. 【請求項24】(i)鋳物砂をアルカリ性フェノールレ
    ゾール樹脂結合剤と混合し; (ii)得られた混合物を原型に注入し; (iii)該混合物を蒸気状のエステル硬化剤と接触さ
    せることによって、前記樹脂を硬化させる工程を含む熱
    間強度の低い鋳物用中子または鋳型を製造する方法にお
    いて、前記(i)のフェノール樹脂結合剤が、 (a)フェノール類化合物; (b)フェノール類化合物1モルにつき約0.4ないし
    約2.8モルのホルムアルデヒド;および (c)約0.05ないし約0.3モルのジアルデヒド類
    化合物を含むことを特徴とする方法。
  25. 【請求項25】 前記蒸気状エステル硬化剤がギ酸メチ
    ルであることを特徴とする請求項24の方法。
  26. 【請求項26】(i)鋳物砂を、フェノールレゾール樹
    脂結合剤および酸触媒と混合し; (ii)得られた混合物を原型に注入し; (iii)室温下または熱の存在下で前記樹脂結合剤を
    硬化させて、鋳型または中子を作る工程を含む熱間強度
    の低い鋳物用中子または鋳型を製造する方法において、
    前記(i)のフェノール樹脂結合剤が、 (a)フェノール類化合物; (b)フェノール類化合物1モルにつき約0.4ないし
    約2.8モルのホルムアルデヒド;および (c)約0.05ないし約0.3モルのジアルデヒド類
    化合物を含むことを特徴とする方法。
  27. 【請求項27】 前記酸触媒が、トルエンスルホン酸、
    ベンゼンスルホン酸、キシレンスルホン酸およびこれら
    の混合物より成る群から選ばれる有機スルホン酸である
    ことを特徴とする請求項26の方法。
  28. 【請求項28】 請求項10の方法によって調製したフ
    ェノール樹脂。
  29. 【請求項29】(A)凝集体、 (B)エステル官能性を有する硬化剤を用いて、外界温
    度で硬化させることができるフェノール樹脂水溶液、お
    よび (C)外界条件下で前記樹脂を所望の形状に硬化させる
    だけの量の、該樹脂を硬化させるのに効果的な硬化剤の
    混合物を含む熱間強度の低い鋳物用鋳型および中子を作
    るのに用いられる組成物において、前記(B)のフェノ
    ール樹脂が、 (a)フェノール類化合物; (b)フェノール類化合物1モルにつき約0.4ないし
    約2.8モルのホルムアルデヒド;および (c)約0.05ないし約0.3モルのジアルデヒド類
    化合物を含むことを特徴とする組成物。
  30. 【請求項30】 請求項21の方法によって調製した鋳
    物用中子または鋳型。
  31. 【請求項31】 請求項24の方法によって調製した鋳
    物用中子または鋳型。
  32. 【請求項32】 請求項26の方法によって調製した鋳
    物用中子または鋳型。
  33. 【請求項33】(A)凝集体、ならびに (B)(a)フェノール類化合物; (b)フェノール類化合物1モルにつき約0.4ないし
    約2.8モルのホルムアルデヒド;および (c)約0.05ないし約0.3モルのジアルデヒド類
    化合物を含むエステル硬化型フェノールレゾール樹脂を
    含んで成る熱間強度の低い鋳物用中子または鋳型。
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