JP6888654B2 - 積層体保持装置 - Google Patents

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Description

本発明は、積層体保持装置に関する。
特許文献1には、従来の積層体保持装置として、積層体の側面をガイド部材によって支持するように構成されたものが開示されている。
特開2017−185675号公報
しかしながら、前述した特許文献1のように、積層体の側面をガイド部材によって支持すると、シート部材の積層時にシート部材がガイド部材に当たり、シート部材の周縁部が損傷するおそれがある。
本発明はこのような問題点に着目してなされたものであり、シート部材の積層時にシート部材が損傷するのを抑制することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のある態様による積層体保持装置は、シート部材が積層される積層台と、積層台を、積層台に積層されたシート部材の積層方向上側に向けて常時押圧する押圧機構と、積層台の左右両側に対向するように積層台の前後方向と平行に配置される一対のクランプロッドと、クランプロッドに固定され、積層台に積層されたシート部材を積層方向上側から押さえるためのクランプアームと、クランプロッドを、積層方向と平行に移動させるスライド機構と、クランプアームが積層方向上側に開きながら積層台から離れるように、またクランプアームが積層台に近づきながら積層方向下側に向かって閉じていくように、クランプロッドを揺動させるチルト機構と、を備える。
本発明のこの態様によれば、クランプアームを開いてクランプアームによるシート部材の押さえつけを解除するときは、チルト機構によって、クランプアームが積層方向上側に開きながら積層台から離れるため、シート部材の周縁部の表面がクランプアームによってこすられて、シート部材の周縁部が損傷してしまうのを抑制することができる。また、クランプアームを閉じてクランプアームによってシート部材を押さえつけるときは、スライド機構によって、一旦上昇させたクランプロッドを下降させることで、シート部材をクランプアームによって積層方向上側から押さえつけることができる。そのため、クランプアームによってシート部材を押さえつけるときも、シート部材の周縁部の表面がクランプアームによってこすられることがないので、シート部材の周縁部が損傷してしまうのを抑制することができる。
図1Aは、本発明の一実施形態による単位電池の平面図である。 図1Bは、本発明の一実施形態による単位電池の断面図である。 図1Cは、本発明の一実施形態による正極付きシート状電極の断面図である。 図1Dは、本発明の一実施形態による正極なしシート状電極の断面図である。 図2は、シート状電極を含む積層体を製造するための本発明の一実施形態による積層体製造装置の斜視図である。 図3は、本発明の一実施形態による電極搬送装置の一部の拡大側面図である。 図4は、図3のIV-IV線に沿って見た本発明の一実施形態による可動子の断面図である。 図5は、可動子に取り付けられた本発明の一実施形態による搬送プレートの斜視図である。 図6Aは、搬送プレートのクランプの作動を説明するための図である。 図6Bは、搬送プレートのクランプの作動を説明するための図である。 図7は、シート状電極の積層工程を示す図である。 図8は、電極搬送装置及び冶具搬送装置を図解的に示す平面図である。 図9は、本発明の一実施形態による積層冶具の概略斜視図である。 図10は、図9の矢印A方向から見た本発明の一実施形態によるスライド機構及びチルト機構の概略図である。 図11は、本発明の一実施形態によるスライド機構の概略部分斜視図である。 図12は、本発明の一実施形態によるチルト機構の概略部分斜視図である。 図13は、本発明の一実施形態によるチルト機構の動作の詳細について説明する図である。 図14は、本発明の一実施形態によるスライド機構の動作の詳細について説明する図である。 図15は、積層冶具による積層体保持方法について説明する図である。
本発明は、シート状電極の積層体製造装置に関し、このシート状電極の積層体から、例えば、車両に搭載される電池が形成される。そこで、まず初めに、この積層体を形成しているシート状電極について説明する。
図1A及び図1Bは夫々、このシート状電極を用いて製造される電池の構成要素、即ち、単位電池の平面図と、図1AのIB−IB線に沿って見た単位電池の断面図とを図解的に示している。なお、単位電池の厚みは1mm以下であり、従って、図1Bでは、各層の厚みがかなり誇張して示されている。
図1Bを参照すると、2は正極集電体層、3は正極活物質層、4は固体電解質層、5は負極活物質層、6は負極集電体層を夫々示す。正極集電体層2は導電性材料から形成されており、本実施形態では、この正極集電体層2は集電用金属箔、例えば、アルミニウム箔から形成されている。また、正極活物質層3は、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カルシウムイオン等の金属イオンを、放電の際に吸蔵させ、充電の際に放出させることのできる正極活物質から形成されている。また、固体電解質層4は、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カルシウムイオン等の金属イオンに対して伝導性を有し、全固体電池の材料として利用可能な材料から形成されている。
一方、負極活物質層5は、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カルシウムイオン等の金属イオンを、放電の際に放出させ、充電の際に吸蔵させることのできる負極活物質から形成されている。また、負極集電体層6は導電性材料から形成されており、本実施形態では、この負極集電体層6は集電用金属箔、例えば、銅箔から形成されている。また、上述の説明からわかるように、本実施形態において製造される電池は全固体電池であり、この場合、この電池は、全固体リチウムイオン二次電池であることが好ましい。
さて、本実施形態において用いられるシート状電極は、図1Aと同様な矩形状の平面形状を有しており、図1C又は図1Dに示される断面構造を有している。これら図1C及び図1Dは、図1AのIB−IB線と同様な位置における断面図を示している。なお、これら図1Cおよび図1Dにおいても、図1Bと同様に、2は正極集電体層、3は正極活物質層、4は固体電解質層、5は負極活物質層、6は負極集電体層を示している。
図1Cに示されるシート状電極は、中心部に負極集電体層6が位置しており、この負極集電体層6から上方向に向けて、負極活物質層5、固体電解質層4、正極活物質層3、正極集電体層2が順次形成されており、負極集電体層6から下方向に向けて、負極活物質層5、固体電解質層4、正極活物質層3が順次形成されている。この場合、本実施形態では、負極集電体層6は銅箔から形成されており、正極集電体層2はアルミニウム箔から形成されている。
一方、図1Dに示されるシート状電極は、中心部に負極集電体層6が位置しており、この負極集電体層6から上下方向に向けて夫々、負極活物質層5、固体電解質層4、正極活物質層3が順次形成されている。即ち、図1Dに示されるシート状電極は正極集電体層2を有していない。図1Dに示される場合でも、負極集電体層6は銅箔から形成されている。本実施形態では、図1Dに示される断面形状のシート状電極が予め形成されており、後述するように積層工程の途中で図1Dに示される断面形状のシート状電極上にアルミニウム箔(正極集電体)2が貼付され、その結果、図1Cに示される断面形状のシート状電極、即ち、アルミニウム箔2の貼付されたシート状電極が形成される。
本実施形態では、このアルミニウム箔2の貼付されたシート状電極を、シート状電極1と称している。なお、以下の説明において、特に混乱しないと考えられる場合には、アルミニウム箔2の貼付されていない図1Dに示される断面形状のシート状電極もシート状電極1と称する。これに対し、アルミニウム箔2の貼付されたシート状電極1とアルミニウム箔2の貼付されていないシート状電極1とを区別して表現したほうが好ましい場合には、アルミニウム箔2の貼付されたシート状電極を正極付きシート状電極1と称し、アルミニウム箔2の貼付されていないシート状電極を、正極なしシート状電極1と称する。
なお、図1C及び図1Dに示されるシート状電極1は一例を示すものであって、種々の構造のシート状電極1の使用が考えられる。例えば、銅箔6の一方の側面上に、負極活物質層5、固体電解質層4、正極活物質層3および正極集電体層2を形成するか、又は負極活物質層5、固体電解質層4および正極活物質層3を形成するか、又は負極活物質層5および固体電解質層4を形成するか、又は負極活物質層5のみを形成し、銅箔6の他方の側面上に、負極活物質層5および固体電解質層4を形成するか、又は負極活物質層5のみを形成するか、又は何も形成しない構造とすることができる。また、銅箔6に代えて、正極集電体層2を形成するアルミニウム箔を用い、このアルミニウム箔2の一方の側面上に、正極活物質層3、固体電解質層4、負極活物質層5および負極集電体層6を形成するか、又は正極活物質層3、固体電解質層4および負極活物質層5を形成するか、又は正極活物質層3および固体電解質層4を形成するか、又は正極活物質層3のみを形成し、他方の側面上に、正極活物質層3、固体電解質層4および負極活物質層5を形成するか、又は正極活物質層3および固体電解質層4を形成するか、又は正極活物質層3のみを形成するか、又は何も形成しない構造とすることができる。
従って、包括的に表現すると、本発明において、シート状電極1は、集電用金属箔2又は6と、集電用金属箔2又は6上に形成された正極活物質層3および負極活物質層5の少なくとも一方とを含んでいることになる。なお、以下では、シート状電極1が、図1C及び図1Dのいずれかに示される構造を有する場合を例にとって、本実施形態による積層体製造装置について説明する。
図2は、シート状電極1を含む積層体を製造するための本実施形態による積層体製造装置Aの斜視図である。
図2に示すように、積層体製造装置Aは、電極搬送装置Bと、冶具搬送装置Cと、運転制御装置Dと、を備える。
電極搬送装置Bには、図2に矢印で示す移載位置において、一枚の正極なしシート状電極1が移載される。電極搬送装置Bに移載された正極なしシート状電極1は、この正極なしシート状電極1を含む積層体を形成するために、電極搬送装置Bによって図2に示す搬送方向に搬送される。
以下ではまず、図2に加えて図3から図6Bを参照して、この電極搬送装置Bの詳細について説明する。
図3は、電極搬送装置Bの一部の拡大側面図である。
図2及び図3に示すように、電極搬送装置Bは、垂直面内において上下方向に間隔を隔てた水平直線部分10a及び一対の半円形部分10bを備える長円形のレール10と、このレール10上を走行可能な複数個の可動子12と、を備える。
図4は、図3のIV-IV線に沿って見た可動子12の断面図である。
図4に示すように、可動子12は、可動子12に対して軸線13a回りに回転可能に取り付けられてレール10上を転動する一対のガイドローラ13(進行方向に対し前と後ろに配置されている)と、可動子12に対して軸線14a回りに回転可能に取り付けられてレール10上を転動する一対のガイドローラ14(進行方向に対し前と後ろに配置されている)と、可動子12に対して軸線15a回りに回転可能に取り付けられてレール10上を転動するガイドローラ15と、可動子12に軸線16a回りで回転可能に取り付けられてレール10上を転動するガイドローラ16と、を備える。
また、可動子12は、一対の永久磁石17,18を備えており、これら永久磁石17,18に挟まれた電極搬送装置B内には、コイルの巻設された固定子11が配置されている。この固定子11と永久磁石17,18によって、すなわち固定子11と可動子12とによってリニアモータが形成されている。従って電極搬送装置Bでは、リニアモータの可動子12がレール10上を走行することになる。電極搬送装置Bの各可動子12には、例えば、番号が付されており、各可動子12は、可動子12毎に運転制御装置Dによってそれぞれ独立に走行速度や位置などが制御される。
また、可動子12上には矩形状をなす搬送プレート20が取り付けられており、この搬送プレート20上にシート状電極1が載置される。
図5は、可動子12に取り付けられた搬送プレート20の斜視図である。
図5に示すように、搬送プレート20には、搬送プレート20上に載置されたシート状電極1を搬送プレート20上に押え付けて、搬送中、シート状電極1を搬送プレート20の載置位置に保持する複数のクランプ21,22,23,24が取り付けられている。本実施形態では、搬送方向に対し前方に位置する搬送プレート20の前端部に間隔を隔てて一対のクランプ21,22が取り付けられており、進行方向に対し後方に位置する搬送プレート20の後端部に間隔を隔てて一対のクランプ23,24が取り付けられている。
これらクランプ21,22,23,24は同じ構造を有しており、従って、クランプ22を例にとってクランプの構造を説明する。
図6Aは、クランプ22によって、シート状電極1が搬送プレート20上に押え付けられているときを示しており、図6Bは、クランプ22がシート状電極1を解放したときを示している。
図6A及び図6Bに示すように、クランプ22は、概略的にいうとL字型をなすクランプアーム25を備えており、このクランプアーム25の中央部が、支持ピン26によって、搬送プレート20に固定された支持板27に回動可能に取り付けられている。クランプアーム25の一端には搬送プレート20の表面上まで延びる押え付け部25aが形成されており、クランプアーム25の他端にはローラ28が取り付けられている。クランプアーム25は、クランプアーム25と支持板27間に取り付けられた引張りばね29によって常時時計回りに付勢されている。
可動子12の走行経路には、クランプアーム25のローラ28と係合可能な固定カム(図示せず)が設けられている。クランプアーム25のローラ28は、通常、この固定カムと係合しておらず、このときには、図6Aに示されるように、シート状電極1は、引張りばね29のばね力により、クランプアーム25の押え付け部25aによって搬送プレート20上に押え付けられている。一方、クランプアーム25のローラ28が固定カムと係合すると、図6Bに示されるように、ローラ28が上昇し、シート状電極1が、クランプアーム25の押え付け部25aから解放される。なお、図6Aからわかるように、クランプアーム25とシート状電極1の外周縁との間には空隙が存在しており、従って、シート状電極1の外周縁はクランプアーム25と接触していない。即ち、このとき、シート状電極1の外周縁は、その全外周縁が非接触状態にある。従って、シート状電極1が、クランプアーム25の押え付け部25aによって搬送プレート20上に押え付けられているときに、シート状電極1の外周縁が損傷することがない。
次に、図7を参照しつつ、シート状電極1の積層工程について説明する。
図7は、シート状電極1の積層工程を図解的に示しており、この図7には、搬送プレート20上に載置されたシート状電極1と、搬送プレート20に取り付けられたクランプ21,22,23,24が図解的に示されている。ただし、図7では、搬送プレート20は省略されている。なお、この図7には、シート状電極1が電極搬送装置Bにより搬送されているときに行われる種々の処理が示されている。
本実施形態では、細長い銅箔の両側面上に、銅箔の長手方向に間隔をおいて、負極活物質層、固体電解質層および正極活物質層が順次、重なるように塗布され、次いで、この銅箔を、所定の長さ毎に切断することによって、図1Dに示される断面形状の正極なしシート状電極1が作成される。この正極なしシート状電極1はマガジンZ内に積み重ねられて保管される。このマガジンZ内に積み重ねられているシート状電極1は、電極移載装置Bによって、前述した移載位置(図2参照)において、一枚ずつ順次、電極搬送装置Bの上方の水平直線部分10aにおいて搬送プレート20上に移載される。
上方の水平直線部分10aにおいて搬送プレート20上に載置されたシート状電極1は、電極搬送装置Bの水平直線部分10aに沿って移動する間、まず初めに、接続用電極タブを形成するための銅箔6の端部のタブ裁断処理が行われる。次いで、アルミニウム(正極)箔との短絡を阻止するために銅箔6の一部に絶縁材を塗布するための端部絶縁処理が行われる。次いで、正極なしシート状電極1の電極検査が行われ、接続用電極タブが正確に形成されているか否か、および絶縁材が正確に塗布されているか否かが検出される。
次いで、アルミニウム(正極)箔2をシート状電極1上に接着剤を用いて貼付する正極箔貼付処理が行われる。アルミニウム(正極)箔2が、搬送プレート20上に載置されたシート状電極1に貼付されると、シート状電極1は図1Cに示される断面形状の正極付きシート状電極となる。次いで、アルミニウム(正極)箔2がシート状電極1上に適切に貼付されているか否かを検査する箔貼付検査が行われる。次いで、正極付きシート状電極1を積層したときに、積層したシート状電極1間でズレを生じないようにアルミニウム(正極)箔2上に接着剤を塗布するズレ止め塗布処理が行われる。
次いで、搬送プレート20が、電極搬送装置Bの半円形部分10bに到達し、半円形部分10bに沿って進行し始めると、図7に示される如く、搬送プレート20の上下が反転し始め、搬送プレート20が、電極搬送装置Bの半円形部分10bの下端部に到達すると、搬送プレート20の上下が完全に反転する。本実施形態では、このように搬送プレート20の上下が反転した状態で、正極付きシート状電極1の積層作用が行われる。この積層作用については図8を参照して後述する。なお、積層作用が行われると、正極付きシート状電極1は搬送プレート20上から取り除かれ、搬送プレート20上は空の状態となる。この空の状態となった搬送プレート20は、順次、図2に示される移載位置に移動させられる。
次に、図8を参照して、冶具搬送装置Cの詳細について説明しつつ、正極付きシート状電極1の積層作用について説明する。
図8は、冶具搬送装置Cを図解的に描いた平面図であり、この図8には電極搬送装置Bが鎖線で示されている。
図2及び図8を参照すると、冶具搬送装置Cは、電極搬送装置Bの小型版であって電極搬送装置Bと同様な機能を有している。即ち、冶具搬送装置Cは、並列配置された一対の直線部分と一対の半円形部分からなる長円形のレール30と、このレール30上を走行するリニアモータの可動子31とを備えており、この可動子31は、図4に示される可動子12と同様な構造を有する。この可動子31には長円形のレール30から水平方向外方に向けて延びる搬送台32の端部が固定されており、この搬送台32上に積層冶具40が搭載される。この積層冶具40の詳細については、図9を参照して後述する。
図7を参照して前述したように、本実施形態では、搬送プレート20の上下が反転した状態で、正極付シート状電極1の積層作用が行われる。このとき図7に示されるように、搬送プレート20上に載置されたシート状電極1に積層冶具40の上面を対面させた状態で、搬送プレート20のクランプ21,22,23,24によるシート状電極の保持を解除することで、搬送プレート20上に載置されたシート状電極1が積層冶具40内に落下させられ、シート状電極1が積層冶具40に積層される。この場合、本実施形態では、搬送プレート20を進行方向に移動させつつ積層作用を行うので、積層作用が行われている間、搬送プレート20上に載置されたシート状電極1に積層冶具40の上面が対面し続けるように積層冶具40が搬送される。
冶具搬送装置Cの可動子31には、搬送台32の端部が固定されており、この搬送台32上に積層冶具40が搭載されている。従って、本実施形態では、積層作用が行われている間、搬送プレート20上に載置されたシート状電極1に積層冶具40の上面が対面し続けることができるように、即ち、積層作用が行われている間、搬送台32に搭載された積層冶具40が電極搬送装置Bの真下を移動し続けることができるように、冶具搬送装置Cが配置されている。更に、本実施形態では、積層作用が行われている間、搬送プレート20上に載置されたシート状電極1に積層冶具40の上面が対面し続けるように、搬送プレート20と搬送台32とが同期して移動させられる。
図8に示される例では、冶具搬送装置Cは、可動子31により支持された三つの搬送台32を有しており、各搬送台32上に積層冶具40が搭載されている。これら搬送台32は可動子31によって矢印方向に移動させられる。図8において、例えば、或る搬送プレート20に載置されているシート状電極1の積層冶具40への積層作業が、AXで示される搬送台32上の積層冶具40に対して行われているときには、この搬送プレート20に後続している搬送プレート20からの積層冶具40へのシート状電極1の積層作業は、BXで示される搬送台32上の積層冶具40に対して行われる。一方、CXで示される搬送台32上の積層冶具40は、積層冶具40へのシート状電極1の積層作業が既に完了した積層冶具40を示しており、搬送台32は、積層冶具40へのシート状電極1の積層作業が完了すると、高速度でもって、先行する搬送台32、図8においてはBXで示される搬送台32の後ろまで移動させられる。
このようにして、搬送プレート20によって次から次へと搬送されてくるシート状電極1は、順次搬送されてくる搬送台32上の積層冶具40内に次から次へと一枚ずつ積層される。このシート状電極1の積層冶具40への積層作業は高速で行われ、従って、各積層冶具40には短時間で、予め設定された枚数のシート状電極1の積層体が形成される。予め設定された枚数のシート状電極1の積層体が生成されると、積層冶具40は、次の処理を行うために、シート状電極1の積層体を保持したまま冶具搬送装置Cの搬送台32から取り除かれ、空の積層冶具40が搬送台32上に載置される。
冶具搬送装置Cの搬送台32から取り除かれた積層冶具40は、図示しないプレス装置に運ばれ、シート状電極1の積層体の圧縮作業が行われる。次いで、シート状電極1の積層体が圧縮された状態でシート状電極1の積層体の側面部に樹脂が塗布され、それによって、シート状電極1の側面部が互いに樹脂により固着される。次いで、アルミニウム(正極)箔2をシート状電極1上に接着剤を用いて貼付する正極箔貼付処理が行われる。次いで、シート状電極1の接続用電極タブに電力取り出し用端子を接合するための端子接合処理が行われる。それによって、シート状電極1の電極積層体が生成される。このようにして形成された電極積層体は、例えば、ラミネートフィルムにより袋状に覆われ、ラミネートフィルムにより袋状に覆われた複数の電極積層体を直列或いは並列に電気的に接続することによって、例えば、車両に搭載される電池が形成される。
このように、シート状電極1の積層冶具40への積層作業が行われている間は、シート状電極1の積層体の側面部がまだ樹脂によって固定されていないため、積層作業中においては、積層されたシート状電極1がずれないように積層体を保持しつつ、搬送プレート20によって搬送されてきたシート状電極1を損傷させずに受け取ることができるように、積層冶具40を構成する必要がある。以下、この本実施形態による積層冶具40の詳細について説明する。
図9は、可動子31により支持された各搬送台32上に搭載された積層冶具40の概略斜視図である。
積層冶具40は、基台41と、基台41上に取り付けられたパンダグラフ式昇降機構42と、パンダグラフ式昇降機構42によって支持された底板43と、を備え、パンダグラフ式昇降機構42によって、底板43を、底板43上に積層されるシート状電極1の積層方向と一致する鉛直方向上側に常時押圧することができるように構成される。
なお、以下の説明では、図9に矢印で示すように、底板43の短手方向をX軸方向と定義すると共に、底板43の短手方向の一端側及び他端側を、それぞれ右側及び左側と定義する。また、底板43の長手方向をY軸方向と定義すると共に、底板43の長手方向の一端側及び他端側を、それぞれ前側及び後ろ側と定義する。さらに、鉛直方向をZ軸方向と定義し、鉛直方向の上側及び下側を、それぞれ上側及び下側と定義する。
積層冶具40は、底板43の右側と左側にそれぞれ配置された一対の積層体保持機構50をさらに備え、積層体保持機構50によって、電極搬送装置Bの搬送プレート20から底板43上に落下させられたシート状電極1の受け取りと、順次受け取ったシート状電極1によって底板43上に形成されるシート状電極1の積層体の保持と、を実施することができるように構成される。なお、図9において、積層冶具40は、この積層冶具40が搭載された搬送台32を支持する可動子31によって、X軸方向と平行に右側に移動させられる。
以下、積層体保持機構50の詳細について説明する。
図9に示すように、積層体保持機構50は、底板43に沿うようにY軸方向と平行に延びるクランプロッド51と、クランプロッド51に固定されて底板43上に積層された最上層のシート状電極1をZ軸方向上側から押さえつけるためのクランプアーム52と、を備える。本実施形態では、クランプロッド51に3つのクランプアーム52が固定されているが、固定するクランプアーム52の数は3つに限られるものではない。
また積層体保持機構50は、クランプロッド51の一端側(Y軸方向前側)及び他端側(Y軸方向後ろ側)に、クランプロッド51を上下に移動させるためのスライド機構60と、クランプロッド51を上下左右に揺動させるためのチルト機構70と、スライド機構60及びチルト機構70をそれぞれ支持するL字形状の支持基台80とを、それぞれ備える。
以下、図9に加えて図10から図12を参照して、底板43の右側、かつクランプロッド51の一端側(Y軸方向前側)に配置されたスライド機構60及びチルト機構70の構成を中心に説明する。
図10は、図9の矢印A方向から見た、底板43の右側、かつクランプロッド51の一端側(Y軸方向前側)のスライド機構60及びチルト機構70の概略図である。なお、図10においては、発明の理解を容易するため、支持基台80については二点鎖線で示している。図11は、底板43の右側、かつクランプロッド51の一端側(Y軸方向前側)のスライド機構60の概略部分斜視図である。図12は、底板43の右側、かつクランプロッド51の一端側(Y軸方向前側)のチルト機構70の概略部分斜視図である。
図9に示すように、基台41の4隅に固定された支持基台80は、基台41側からZ軸方向と平行に上側に延びて、スライド機構60及びチルト機構70の各部品が固定される固定部81を備える。
支持基台80の固定部81の上側には、Z軸方向と平行に延びるリニアレール82が固定されており、このリニアレール82には、リニアレール82に沿ってZ軸方向に上下に移動することができるように、後述するチルト用駆動軸71(図12参照)を支持する可動支持部材83が取り付けられる。また支持基台80の固定部81の下側には、後述するスライド用駆動軸61(図10及び図11参照)を支持する一対の固定支持部材84が固定されている。
図9から図11に示すように、スライド機構60は、スライド用駆動軸61と、スライド用レバー62と、スライド用カム63と、スライド用アーム64と、を備える。
図10及び図11に示すように、スライド用駆動軸61は、Y軸方向と平行に配置されるように、支持基台80に固定された一対の固定支持部材84の軸受孔(図示せず)に被軸支部61a(図11参照)が挿通されて、固定支持部材84によって回転自在に支持されている。
図9から図11に示すように、スライド用レバー62は、スライド用駆動軸61をその軸心P1周りに所定の回転角度範囲内で両方向に回転させるための棒状の部材であって、その基端側が、スライド用駆動軸61のY軸方向前側の端部に固定されている。スライド用レバー62の先端側には、ローラフォロア621が取り付けられており、このローラフォロア621を、積層冶具40が搭載された搬送台32をレール30(図8参照)に沿って移動させる可動子31の走行経路上に配置されたスライド用固定カム91(図9参照)に係合させることで、スライド用レバー62を、軸心P1を支点として押し下げることができるようになっている。スライド用レバー62が、軸心P1を支点として押し下げられることで、スライド用駆動軸61が、軸心P1周りに所定の回転角度範囲内で時計周りに回転する。
また、スライド用レバー62の内部には、図示しないばねが内蔵されており、この内蔵ばねによって、スライド用レバー62には、スライド用レバー62を常時押し上げる力、すなわちスライド用駆動軸61を反時計周りに回転させようとする力が作用している。そのため、スライド用レバー62のローラフォロア621とスライド用固定カム91とが係合していないときに、スライド用駆動軸61の反時計周りの回転を途中で止めるためのスライド用ロック部材68(図11参照)が、スライド用駆動軸61が回転してもスライド用ロック部材自体が回転しないように、スライド用駆動軸61の外周面に取り付けられている。
なお、図9及び図11に示すように、クランプロッド51の一端側(Y軸方向前側)のスライド機構60が備えるスライド用駆動軸61のY軸方向後ろ側の端部には、スライド用連結ロッド65のY軸方向前側の端部が固定されており、このスライド用連結ロッド65のY軸方向後ろ側の端部には、クランプロッド51の他端側(Y軸方向後ろ側)のスライド機構60が備えるスライド用駆動軸61のY軸方向前側の端部に固定されている。
そのため、クランプロッド51の一端側(Y軸方向前側)のスライド用駆動軸61のY軸方向前側の端部に固定されたスライド用レバー62をスライド用固定カム91と係合させて、クランプロッド51の一端側(Y軸方向前側)のスライド用駆動軸61を軸心P1周りに回転させることで、スライド用連結ロッド65を介して、クランプロッド51の他端側(Y軸方向後ろ側)のスライド用駆動軸61を併せて回転させることができるようになっている。
したがって、クランプロッド51の他端側(Y軸方向後ろ側)のスライド機構60が備えるスライド用駆動軸61のY軸方向後ろ側の端部には、スライド用レバー62が設けられていない。この点以外は、クランプロッド51の一端側のスライド機構60の構成と、クランプロッド51の他端側のスライド機構60の構成とは、基本的に同様である。以下の説明では、必要に応じて、スライド用レバー62が設けられたスライド機構60のことを「レバー付きスライド機構60A」といい、スライド用レバー62が設けられていないスライド機構60のことを「レバー無しスライド機構60B」という。
図10及び図11に示すように、スライド用カム63は、一対の固定支持部材84の間に位置するように、圧入等によってスライド用駆動軸61の外周面に固定される。
図9及び図11に示すように、スライド用アーム64は、Z軸方向と平行に延びて可動支持部材83の表面に固定されるアーム固定部641と、アーム固定部641の下端からX軸方向と平行にスライド用駆動軸61側に向けて延びると共にスライド用カム63の下方に配置されてスライド用カム63と当接するスライド用ローラフォロア66が取り付けられるローラフォロア取付部642と、を備える。このローラフォロア取付部642の下端面と、基台41との間には、図11に示すように、スライド用アーム64をZ軸方向上側に常時押圧するためのばね67が取り付けられている。
これにより、スライド用駆動軸61と共にスライド用カム63を軸心P1周りに所定の回転角度範囲内で両方向に回転させることで、スライド用カム63の動きを、スライド用ローラフォロア66を介してスライド用アーム64に伝達して、スライド用アーム64、ひいてはそのスライド用アーム64のアーム固定部641が固定されている可動支持部材83をリニアレール82に沿ってZ軸方向に上下に移動させることができるようになっている。このスライド機構60の詳細な動作については、図14を参照して後述する。
図12に示すように、チルト機構70は、チルト用駆動軸71と、チルト用レバー72と、チルト用カム73と、チルト用固定軸74と、チルト用アーム75と、を備える。
チルト用駆動軸71は、Y軸方向と平行に配置されるように、可動支持部材83の軸受孔(図示せず)に被軸支部71aが挿通されて、可動支持部材83によって回転自在に支持されている。
チルト用レバー72は、チルト用駆動軸71をその軸心P2周りに所定の回転角度範囲内で両方向に回転させるための棒状の部材であって、その基端側が、チルト用駆動軸71のY軸方向前側の端部に固定されている。チルト用レバー72の先端側には、ローラフォロア721が取り付けられており、このローラフォロア721を、積層冶具40が搭載された搬送台32をレール30(図8参照)に沿って移動させる可動子31の走行経路上に配置されたチルト用固定カム92(図9参照)に係合させることで、チルト用レバー72を、軸心P2を支点として押し上げることができるようになっている。チルト用レバー72を、軸心P2を支点として押し上げることで、チルト用駆動軸71がその軸心P2周りに所定の回転角度範囲内で時計周りに回転する。
また、チルト用レバー72の内部には、図示しないばねが内蔵されており、この内蔵ばねによって、チルト用レバー72は、チルト用レバー72を常時押し下げる力、すなわちチルト用駆動軸71を反時計周りに回転させようとする力が作用している。そのため、チルト用レバー72のローラフォロア721とチルト用固定カム92とが係合していないときに、チルト用駆動軸71の反時計周りの回転を途中で止めるためのチルト用ロック部材78(図10参照)が、チルト用駆動軸71が回転してもスライド用ロック部材自体が回転しないように、チルト用駆動軸71の外周面に取り付けられている。
なお、図9及び図12に示すように、クランプロッド51の一端側(Y軸方向前側)のチルト機構70が備えるチルト用駆動軸71のY軸方向後ろ側の端部には、チルト用連結ロッド76のY軸方向前側の端部が固定されており、このチルト用連結ロッド76のY軸方向後ろ側の端部には、クランプロッド51の他端側(Y軸方向後ろ側)のチルト機構70が備えるチルト用駆動軸71のY軸方向前側の端部に固定されている。
そのため、クランプロッド51の一端側(Y軸方向前側)のチルト用駆動軸71のY軸方向前側の端部に固定されたチルト用レバー72をチルト用固定カム92と係合させて、クランプロッド51の一端側(Y軸方向前側)のチルト用駆動軸71を軸心P2周りに回転させることで、チルト用連結ロッド76を介して、クランプロッド51の他端側(Y軸方向後ろ側)のチルト用駆動軸71を併せて回転させることができるようになっている。
したがって、クランプロッド51の他端側(Y軸方向後ろ側)のチルト機構70が備えるチルト用駆動軸71のY軸方向後ろ側の端部には、チルト用レバー72が設けられていない。この点以外は、クランプロッド51の一端側のチルト機構70の構成と、クランプロッド51の他端側のチルト機構70の構成とは、基本的に同様である。以下の説明では、必要に応じて、チルト用レバー72が設けられたチルト機構70のことを「レバー付きチルト機構70A」といい、チルト用レバー72が設けられていないチルト機構70のことを「レバー無しチルト機構70B」という。
チルト用カム73は、圧入等によってチルト用駆動軸71の外周面に固定される。
チルト用固定軸74は、チルト用駆動軸71の斜め上方にY軸方向と平行に配置されるように、そのY軸方向前側の端部が可動支持部材83の側面に固定されている。したがって、スライド機構60によって可動支持部材83が上下に移動させられると、それと連動して、可動支持部材83に支持されているチルト用駆動軸71と、可動支持部材83に固定されているチルト用固定軸74とが、その位置関係を保ったまま上下に移動することになる。
チルト用アーム75は、チルト用固定軸74の外周面に回転自在に取り付けられており、このチルト用アーム75の上端面に、クランプロッド51の一端部(Y軸方向前側の端部)が固定されている。またチルト用アーム75には、チルト用カム73の上方に配置されてスライド用カム63と当接するチルト用ローラフォロア77が取り付けられている。
これにより、チルト用駆動軸71と共にチルト用カム73を軸心P2周りに所定の回転角度範囲内で両方向に回転させることで、チルト用カム73の動きを、チルト用ローラフォロア77を介してチルト用アーム75に伝達して、チルト用アーム75をチルト用固定軸74の軸心P3を支点としてX軸方向左右に揺動させることができるようになっている。このチルト機構70の詳細な動作については、図13を参照して後述する。
以上、図9から図12を参照して底板43の右側に配置された積層体保持機構50の構成について説明してきたが、続いて、図9を参照して底板43の左側に配置された積層体保持機構50についても簡単に説明する。
底板43の右側及び左側に配置された積層体保持機構50はそれぞれ同一の構成であるが、前述した通り、底板43の右側に配置した積層体保持機構50については、クランプロッド51の一端側(Y軸方向前側)にレバー付きスライド機構60A及びレバー付きチルト機構70Aを配置し、クランプロッド51の他端側(Y軸方向後ろ側)にレバー無しスライド機構60B及びレバー無しチルト機構70Bを配置していた。
これに対して、底板43の左側に配置した積層体保持機構50については、クランプロッド51の一端側(Y軸方向前側)にレバー無しスライド機構60B及びレバー無しチルト機構70Bを配置し、クランプロッド51の他端側(Y軸方向後ろ側)にレバー付きスライド機構60A及びレバー付きチルト機構70Aを配置するようにしている。
したがって、底板43の左側に配置した積層体保持機構50については、図9において、Y軸方向後ろ側に図示されたスライド用固定カム91が、クランプロッド51の他端側(Y軸方向後ろ側)のレバー付きスライド機構60Aのスライド用レバー62と係合したときに、スライド用駆動軸61が回転させられることになる。また図9において、Y軸方向後ろ側に図示されたチルト用固定カム92が、クランプロッド51の他端側(Y軸方向後ろ側)のレバー付きチルト機構70Aのチルト用レバー72と係合したときに、チルト用駆動軸71が回転させられることになる。
このように本実施形態では、底板43のX軸方向の右側及び左側に配置された一対の積層体保持機構50において、一方(右側)の積層体保持機構50に関しては、底板43のY軸方向の前側に配置した各レバー62、72によってスライド機構60及びチルト機構70を駆動し、他方(左側)の積層体保持機構50に関しては、底板43のY軸方向の後ろ側に配置した各レバー62、72によってスライド機構60及びチルト機構70を駆動するようにしている。すなわち、一対の積層体保持機構50をそれぞれ独立に駆動させることができるようになっている。
図13は、底板43の右側に配置された積層体保持機構50が備えるチルト機構70の動作の詳細について説明する図である。
図13(A)は、チルト用レバー72のローラフォロアがチルト用固定カム92と係合していない状態、すなわちチルト用レバー72が押し上げられていない状態を示している。
この状態のときは、図13(A)に示すように、チルト用アーム75の上端面に固定されたクランプロッド51が水平に維持されるように、チルト用カム73によってチルト用アーム75が支持される。その結果、底板43上に積層された最上層のシート状電極1を、クランプロッド51に固定されたクランプアーム52によってZ軸方向上側から押さつけた状態となる。以下では、この状態のときを、「クランプ状態」という。
図13(B)から図13(D)は、チルト用レバー72のローラフォロアがチルト用固定カム92の第1カム面92a(図9参照)と係合して、チルト用レバー72が押し上げられていく過程の状態を示している。
チルト用レバー72が押し上げられると、図13(B)から図13(D)に示すように、チルト用駆動軸71と共にチルト用カム73が軸心P2周りに時計回りに徐々に回転する。その結果、チルト用アーム75に取り付けられたチルト用ローラフォロア77がチルト用カム73のカム面に沿って転がり、これにより、チルト用アーム75がチルト用固定軸74の軸心P3を支点として図中時計回りに回転する。その結果、クランプアーム52をX軸方向右側、すなわち底板43から離れる方向に退避させながら、クランプアーム52を上側に開くことができる。すなわち、クランプアーム52による最上層のシート状電極1の押さえつけを解除して、図13(E)に示す「アンクランプ状態」に移行させることができる。
図13(E)は、チルト用カム73のチルト用レバー72のローラフォロアがチルト用固定カム92の第2カム面と係合し、チルト用レバー72が最大まで押し上げられた状態を示している。この状態になると、クランプアーム52の先端が、底板43のZ軸方向上側から完全に退避した状態となる。以下では、この状態のときを、「アンクランプ状態」という。
図14は、底板43の右側に配置された積層体保持機構50が備えるスライド機構60の動作について説明する図である。
図14(A)は、チルト用レバー72のローラフォロアがチルト用固定カム92と係合しておらず、かつ、スライド用レバー62のローラフォロアがスライド用固定カム91と係合していない状態を示している。すなわち、チルト用レバー72が押し上げられておらず、チルト機構70によってクランプアーム52がクランプ状態にされていて、かつ、スライド用レバー62が押し下げられていない状態を示している。
この状態のときは、図14(A)に示すように、スライド用カム63によって、クランプアーム52をZ軸方向上側に押し上げるばね67の付勢力と、後述するクランプアーム52をZ軸方向上側に押し上げようとする反力と、に抗してスライド用アーム64が最下方まで押し下げられた状態となる。換言すれば、チルト用レバー72が押し上げられておらず、チルト機構70によってクランプアーム52がクランプ状態にされていて、かつ、スライド用レバー62が押し下げられていない状態のときは、スライド用カム63によってスライド用アーム64を積層方向下側に向けて押圧してスライド用アーム64を最下方まで押し下げることができるように、スライド用カム63がスライド用駆動軸61に固定されている。
以下、クランプアーム52をZ軸方向上側に押し上げようとする反力について簡単に説明する。前述したように、底板43は、パンダグラフ式昇降機構42によってZ軸方向上側に常時押圧されている。そのため、チルト機構70によってクランプアーム52がクランプ状態にされているとき、すなわち、底板43上に積層された最上層のシート状電極をクランプアーム52によって押さえつけているときは、クランプアーム52にはクランプアーム52をZ軸方向上側に押し上げようとする反力が作用する。その結果、チルト機構70によってクランプアーム52がクランプ状態にされているときは、この反力が、クランプアーム52をZ軸方向上側に押し上げようとする反力として、クランプロッド51、チルト機構70、及びチルト機構70のチルト用駆動軸71を支持する可動支持部材83を介してクランプアーム52に作用するのである。
図14(B)から図14(D)は、チルト機構70によってクランプアーム52がアンクランプ状態にされているときに、スライド用レバー62のローラフォロアがスライド用固定カム91の第1カム面91aと係合して、スライド用レバー62が押し下げられていく過程の状態を示している。
スライド用レバー62が押し下げられると、図14(B)から図14(D)に示すように、スライド用駆動軸61と共にスライド用カム63が軸心P1周りに時計回りに徐々に回転する。その結果、ばね67によってスライド用アーム64を介してスライド用カム63のカム面に押し付けられているスライド用ローラフォロア66が、スライド用カム63のカム面に沿って転がり、スライド用カム63のカム面とスライド用ローラフォロア66との当接面の高さが徐々に上方に移動する。その結果、スライド用アーム64をZ軸方向上側に移動させ、ひいては、クランプアーム52が固定された可動支持部材83等を介してクランプロッド51と共にクランプアーム52をZ軸方向上側に移動させることができる。
図14(E)は、スライド用レバー62のローラフォロアがスライド用固定カム91の第2カム面91bと係合していて、スライド用レバー62が完全に押し下げられた状態を示している。この状態になると、スライド用アーム64、ひいてはクランプロッド51に固定されたクランプアーム52が、最も上側まで移動させられる。
続いて、図15を参照して、積層冶具40による積層体保持方法について説明する。なお、以下では、必要に応じて、搬送プレート20上に保持されているシート状電極1を「新たなシート状電極1」といい、積層冶具40の底板43上に既に存在するシート状電極1を「積層済みシート状電極1」という。
図15(A)から図15(J)は、搬送プレート20上に保持されたシート状電極1と、積層冶具40の底板43の上面と、を対面させた状態で、搬送プレート20と積層冶具40が搭載された搬送台32とが同期して図中右側に移動している状態を示している。
図15(A)に示すように、搬送プレート20上に載置されたシート状電極1と、積層冶具40の底板43の上面と、が対面した状態になると、図中左側のクランプアーム52によって積層済みシート状電極1の左側周辺部が押さえつけられた状態で、まず図中右側の一方の積層体保持機構50のチルト用レバー72のローラフォロア721が、(図9のY軸方向前側の)チルト用固定カム92と係合する。これにより、チルト用レバー72が押し上げられてチルト用駆動軸71が回転し、図15(B)に示すように、図中右側の一方の積層体保持機構50のクランプアーム52が開く。
図中右側の一方の積層体保持機構50のクランプアーム52が開くと、次は、その一方の積層体保持機構50のスライド用レバー62のローラフォロア621が、(図9のY軸方向前側の)スライド用固定カム91と係合する。これにより、スライド用レバー62が押し下げられてスライド用駆動軸61が回転し、図15(C)に示すように、図中右側の一方の積層体保持機構50のクランプアーム52が上方に移動する。また、これと併せて、搬送プレート20のクランプ21,22による新たなシート状電極1の保持が解除され、これにより、搬送プレート20のクランプ21,22によって保持されていた新たなシート状電極1の右側周辺部が、積層済みシート状電極1上に落下させられる。
そして、図15(D)に示すように、図中右側の一方の積層体保持機構50のクランプアーム52の上方への移動が完了すると、チルト用レバー72のローラフォロア721と(図9のY軸方向前側の)チルト用固定カム92との係合が解除される。これにより、チルト用レバー72が内蔵ばねによって係合前の位置に戻されて、図中右側の一方の積層体保持機構50のクランプアーム52が閉じた状態に戻される。
そして、図15(E)に示すように、図中右側の一方の積層体保持機構50のクランプアーム52が閉じた状態に戻されると、スライド用レバー62のローラフォロア621と(図9のY軸方向前側の)スライド用固定カム91との係合が解除される。これにより、スライド用レバー62が内蔵ばねによって係合前の位置に戻されて、図中右側の一方の積層体保持機構50のクランプアーム52が下方に移動させられ、そのクランプアーム52によって、積層済みシート状電極1上に落下した新たなシート状電極1の右側周辺部が押えつけられる。
そして、図15(F)に示すように、図中右側のクランプアーム52によって積層済みシート状電極1の右側周辺部が押さえつけられた状態になると、次は、図中左側の他方の積層体保持機構50のチルト用レバー72のローラフォロア721が、(図9のY軸方向後ろ側の)チルト用固定カム92と係合する。これにより、チルト用レバー72が押し上げられてチルト用駆動軸71が回転し、図中左側の他方の積層体保持機構50のクランプアーム52が開く。
図中左側の他方の積層体保持機構50のクランプアーム52が開くと、次は、その他方の積層体保持機構50のスライド用レバー62のローラフォロア621が、(図9のY軸方向後ろ側の)スライド用固定カム91と係合する。これにより、スライド用レバー62が押し下げられてスライド用駆動軸61が回転し、図15(G)に示すように、図中左側の他方の積層体保持機構50のクランプアーム52が上方に移動する。また、これと併せて、搬送プレート20のクランプ23,24による新たなシート状電極1の保持が解除され、これにより、搬送プレート20のクランプ23,24によって保持されていた新たなシート状電極1の左側周辺部が、積層済みシート状電極1上に落下させられる。
そして、図15(H)に示すように、図中左側の他方の積層体保持機構50のクランプアーム52の上方への移動が完了すると、チルト用レバー72のローラフォロア721と(図9のY軸方向後ろ側の)チルト用固定カム92との係合が解除される。これにより、チルト用レバー72が内蔵ばねによって係合前の位置に戻されて、図中左側の他方の積層体保持機構50のクランプアーム52が閉じた状態に戻される。
そして、図15(I)に示すように、図中左側の他方の積層体保持機構50のクランプアーム52が閉じた状態に戻されると、スライド用レバー62のローラフォロア621と(図9のY軸方向後ろ側の)スライド用固定カム91との係合が解除される。これにより、スライド用レバー62が内蔵ばねによって係合前の位置に戻されて、図中左側の一方の積層体保持機構50のクランプアーム52が下方に移動させられ、そのクランプアーム52によって、積層済みシート状電極1上に落下した新たなシート状電極1の右側周辺部が押えつけられる。これにより、積層冶具40への一枚のシート状電極1の積層作業が完了する。
以上説明した本実施形態による積層冶具40(積層体保持装置)は、シート状電極1(シート部材)が積層される底板43(積層台)と、底板43を底板43に積層されたシート状電極1の積層方向上側に向けて常時押圧するパンダグラフ式昇降機構42(押圧機構)と、底板43の左右両側に対向するように、底板43の前後方向と平行に配置される一対のクランプロッド51と、クランプロッド51に固定され、底板43に積層されたシート状電極1を積層方向上側から押さえるためのクランプアーム52と、クランプロッド51を積層方向と平行に移動させるスライド機構60と、クランプアーム52が積層方向上側に開きながら底板43から離れるように、またクランプアーム52が底板43に近づきながら積層方向下側に向かって閉じていくように、クランプロッド51を揺動させるチルト機構70と、を備える。
これにより、クランプアーム52によるシート状電極1の押さえつけを解除するときは、チルト機構70によって、クランプアーム52が積層方向上側に開きながら底板43から離れるように、クランプロッド51を揺動させてクランプアーム52をアンクランプ状態にするができる。そのため、クランプアーム52を開くときに、シート状電極1の周縁部の表面がクランプアーム52によってこすられるのを抑制することができるので、シート状電極1の周縁部を損傷させてしまうのを抑制することができる。
そして、クランプアーム52によってシート状電極1の押さえつけるときには、スライド機構60によって一旦クランプロッド51と共にクランプアーム52を上昇させつつ、チルト機構70によってクランプアーム52をクランプ状態とした後、スライド機構60によってクランプロッド51と共にクランプアーム52を下降させることができる。そのため、クランプアーム52によってシート状電極1の押さえつけるときにも、シート状電極1の周縁部の表面をクランプアーム52によってこすることなく、クランプアーム52によってシート状電極1を上側から押さえつけることができる。
さらに、チルト機構70は、クランプアーム52が積層方向上側に開きながら底板43から離れるようにクランプロッド51を揺動させるため、クランプアーム52とシート状電極1の外周縁(積層体の側面)とが接触することがない。そのため、クランプアーム52を開閉するときに、クランプアーム52によってシート状電極1の外周縁を損傷させてしまうのを抑制できる。
また本実施形態による積層冶具40(積層体保持装置)は一対のクランプロッド51のうちの一方のクランプロッド用のスライド機構60及びチルト機構70と、他方のクランプロッド用のスライド機構60及びチルト機構70とを、それぞれ独立して駆動させることができるように構成されている。
これにより、一対のクランプロッド51のうちの一方のクランプロッド51に固定されたクランプアーム52によって底板43に積層された積層済みシート状電極1の一方側周辺部を押さえつつ、他方のクランプロッド用のスライド機構60及びチルト機構70を駆動してクランプアーム52を開くことができる。そして、積層済みシート状電極1上に新たなシート状電極1の他方側周辺部を落下させた後、他方のクランプロッド用のスライド機構60及びチルト機構70を駆動することで、他方のクランプロッド51に固定されたクランプアーム52によって、積層済みシート状電極1上に他方側周辺部が落下させられた新たなシート状電極1の、その他方側周辺部を押さえつけることができる。
そして続いて、他方のクランプロッド51に固定されたクランプアーム52によって、
積層済みシート状電極1上に他方側周辺部が落下させられた新たなシート状電極1の他方側周辺部を押さえつつ、一方のクランプロッド用のスライド機構60及びチルト機構70を駆動してクランプアーム52を開くことができる。そして、積層済みシート状電極1上に新たなシート状電極1の一方側周辺部を落下させた後、一方のクランプロッド用のスライド機構60及びチルト機構70を駆動することで、一方のクランプロッド51に固定されたクランプアーム52によって、積層済みシート状電極1上に一方側周辺部が落下させられた新たなシート状電極1の、その一方側周辺部を押さえつけることができる。
すなわち、積層済みシート状電極1の一方側を押さえつつ、その積層済みシート状電極1上に新たなシート状電極1の他側周辺部を落下させて、積層済みシート状電極1上に他側周辺部が落下させられた新たなシート状電極1の、その他側周辺部を押さえつけることができる。
そして続いて、積層済みシート状電極1上に他側周辺部が落下させられた新たなシート状電極1の他側周辺部を押さえつつ、積層済みシート状電極1上に新たなシート状電極1の一側周辺部を落下させて、積層済みシート状電極1上に一側周辺部が落下させられた新たなシート状電極1の、その一側周辺部を押さえつけて、積層済みシート状電極1上への新たなシート状電極1の積層を完了させることができる。
このように本実施形態による積層冶具40によれば、底板43上の積層済みシート状電極1上に新たなシート状電極1を積層する際に、常に積層済みシート状電極1上の一端側又は他端側をクランプアーム52で押さえておくことができるので、積層作業中に、積層済みシート状電極1がずれるのを抑制することができる。
また本実施形態による積層冶具40(積層体保持装置)のスライド機構60は、具体的には、底板43(積層台)の前後方向と平行に回転可能に支持されたスライド用駆動軸61と、スライド用駆動軸61に固定されたスライド用カム63と、スライド用カム63と当接し、スライド用カム63の回転運動を積層方向と平行な直線運動に変換するスライド用アーム64と、スライド用アーム64に固定されてスライド用アーム64と共に積層方向と平行に移動する可動支持部材83(可動部材)と、を備えるように構成される。またチルト機構70は、底板43の前後方向と平行に、可動支持部材83に回転可能に支持されたチルト用駆動軸71と、可動支持部材83に固定されてチルト用駆動軸71と平行に配置されたチルト用固定軸74と、チルト用駆動軸71に固定されたチルト用カム73と、一端側がチルト用固定軸74に回転可能に支持されると共に、他端側がチルト用カム73と当接し、チルト用カム73の回転運動を、チルト用固定軸74を支点とする揺動運動に変換するチルト用アーム75と、を備えるように構成される。そして、クランプロッド51は、チルト用アーム75に固定されている。
これにより、スライド用駆動軸61を回転させることで、スライド用アーム64及び可動支持部材83を介して、可動支持部材83に支持されているチルト用駆動軸71と、可動支持部材83に固定されているチルト用固定軸74とを、その位置関係を保ったまま上下に移動させて、チルト用アーム75に固定されたクランプロッド51、ひいてはクランプアーム52を上下に移動させることができる。そしてまた、チルト用駆動軸71を回転させることで、チルト用固定軸74を支点としてチルト用アーム75を揺動させて、クランプアーム52が積層方向上側に開きながら底板43から離れるように、またクランプアーム52が底板43に近づきながら積層方向下側に向かって閉じていくように、クランプロッド51を揺動させることができる。
また本実施形態では、スライド用カム63は、スライド用アーム64が積層方向下側に位置しているときに、スライド用アーム64を積層方向下側に向けて押圧することができるように、スライド用駆動軸61に固定されている。
これにより、クランプアーム52にクランプアーム52を積層方向上側に押し上げようとする反力が作用したとしても、スライド用カム63によってスライド用アーム64が積層方向上側に移動してしまうのを防ぐことができる。
また本実施形態による積層冶具40(積層体保持装置)のスライド機構60及びチルト機構70は、底板43(積層台)の前後方向と平行に延びるクランプロッド51の一端側(底板43の前側)及び他端側(底板43の後ろ側)にそれぞれ配置されている。そして積層冶具40は、クランプロッド51の一端側及び他端側にそれぞれ配置されたスライド機構60のうち、いずれか一方のスライド機構60Aのスライド用駆動軸61に設けられて、そのスライド用駆動軸61を回転させるためのスライド用レバー62と、クランプロッド51の一端側及び他端側にそれぞれ配置されたチルト機構70のうち、いずれか一方のチルト機構70Aのチルト用駆動軸71に設けられて、そのチルト用駆動軸71を回転させるためのチルト用レバー72と、クランプロッド51の一端側及び他端側にそれぞれ配置されたスライド機構60のスライド用駆動軸61同士を連結してスライド用駆動軸61と共に回転するスライド用連結ロッド65と、クランプロッド51の一端側及び他端側にそれぞれ配置されたチルト機構70のチルト用駆動軸71同士を連結してチルト用駆動軸71と共に回転するチルト用連結ロッド76と、をさらに備える。
そして、スライド用レバー62及びチルト用レバー72は、底板43の左右両側に配置された一対のクランプロッド51のうち、一方(底板43の右側)のクランプロッド51側では、そのクランプロッド51の一端側(底板43の前側)のスライド機構60A及びチルト機構70Aにそれぞれ設けられており、他方(底板43の左側)のクランプロッド51側では、そのクランプロッド51の他端側(底板43の後ろ側)のスライド機構60A及びチルト機構70Aにそれぞれ設けられている。
すなわち、底板43の右側に配置されるスライド機構60A及びチルト機構70Aについては、底板43の前側にスライド用レバー62及びチルト用レバー72が配置され、底板43の右側に配置されるスライド機構60A及びチルト機構70Aについては、底板43の後ろ側にスライド用レバー62及びチルト用レバー72が配置されている。
これにより、図9に示したように、底板43の前側(Y軸方向前側)のスライド用レバー62及びチルト用レバー72と係合するスライド用固定カム91及びチルト用固定カム92と、底板43の後ろ側(Y軸方向後ろ側)のスライド用レバー62及びチルト用レバー72と係合するスライド用固定カム91及びチルト用固定カム92と、をそれぞれ独立させることができる。
そのため、例えば、底板43の前側と後ろ側のスライド用固定カム91及びチルト用固定カム92の各カム面91a,91b,92a,92bのX軸方向長さを個別に任意の長さに調整できる。
したがって例えば、チルト用固定カム92の各カム面91a,91b,92a,92bのX軸方向長さを長くすることで、クランプアーム52によるシート状電極1の押さえつけを解除してから、再度クランプアーム52によってシート状電極1の押さえつけを行うまでの時間を長くすることができる。そのため、搬送プレート20上に保持されたシート状電極1と、積層冶具40の底板43の上面と、を対面させた状態で積層作用を行うための時間を十分に確保することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
1 シート状電極(シート部材)
40 積層冶具(積層体保持装置)
42 パンダグラフ式昇降機構(押圧機構)
43 底板(積層台)
51 クランプロッド
52 クランプアーム
60 スライド機構
61 スライド用駆動軸
62 スライド用レバー
63 スライド用カム
64 スライド用アーム
65 スライド用連結ロッド
70 チルト機構
71 チルト用駆動軸
73 チルト用カム
74 チルト用固定軸
75 チルト用アーム
76 チルト用連結ロッド
83 可動支持部材(可動部材)

Claims (6)

  1. シート部材が積層される積層台と、
    前記積層台を、前記積層台に積層されたシート部材の積層方向上側に向けて常時押圧する押圧機構と、
    前記積層台の左右両側に対向するように、前記積層台の前後方向と平行に配置される一対のクランプロッドと、
    前記クランプロッドに固定され、前記積層台に積層されたシート部材を前記積層方向上側から押さえるためのクランプアームと、
    前記クランプロッドを、前記積層方向と平行に移動させるスライド機構と、
    前記クランプアームが前記積層方向上側に開きながら前記積層台から離れるように、また前記クランプアームが前記積層台に近づきながら前記積層方向下側に向かって閉じていくように、前記クランプロッドを揺動させるチルト機構と、
    を備え
    一対の前記クランプロッドのうちの一方の前記クランプロッドの前記クランプアームによるシート部材の押さえつけが解除されているときは、他方の前記クランプロッドの前記クランプアームによってシート部材が押さえつけられている、
    積層体保持装置
  2. 一対の前記クランプロッドのうちの一方の前記クランプロッド用の前記スライド機構及び前記チルト機構と、他方の前記クランプロッド用の前記スライド機構及び前記チルト機構とは、それぞれ独立して駆動させることができるように構成される、
    請求項1に記載の積層体保持装置。
  3. 前記スライド機構は、
    前記積層台の前後方向と平行に回転可能に支持されたスライド用駆動軸と、
    前記スライド用駆動軸に固定されたスライド用カムと、
    前記スライド用カムと当接し、前記スライド用カムの回転運動を前記積層方向と平行な直線運動に変換するスライド用アームと、
    前記スライド用アームに固定されて前記スライド用アームと共に前記積層方向と平行に移動する可動部材と、
    を備え、
    前記チルト機構は、
    前記積層台の前後方向と平行に、前記可動部材に回転可能に支持されたチルト用駆動軸と、
    前記可動部材に固定されて前記チルト用駆動軸と平行に配置されたチルト用固定軸と、
    前記チルト用駆動軸に固定されたチルト用カムと、
    一端側が前記チルト用固定軸に回転可能に支持されると共に、他端側が前記チルト用カムと当接し、前記チルト用カムの回転運動を、前記チルト用固定軸を支点とする揺動運動に変換するチルト用アームと、
    を備え、
    前記クランプロッドは、前記チルト用アームに固定される、
    請求項1又は請求項2に記載の積層体保持装置。
  4. 前記スライド用カムは、前記スライド用アームが前記積層方向下側に位置しているときに、前記スライド用アームを前記積層方向下側に向けて押圧することができるように、前記スライド用駆動軸に固定される、
    請求項3に記載の積層体保持装置。
  5. 前記スライド機構及び前記チルト機構は、前記積層台の前後方向と平行に延びる前記クランプロッドの一端側及び他端側にそれぞれ配置されており、
    前記クランプロッドの一端側及び他端側にそれぞれ配置された前記スライド機構のうち、いずれか一方の前記スライド機構の前記スライド用駆動軸に設けられて、そのスライド用駆動軸を回転させるためのスライド用レバーと、
    前記クランプロッドの一端側及び他端側にそれぞれ配置された前記チルト機構のうち、いずれか一方の前記チルト機構の前記チルト用駆動軸に設けられて、そのチルト用駆動軸を回転させるためのチルト用レバーと、
    前記クランプロッドの一端側及び他端側にそれぞれ配置された前記スライド機構の前記スライド用駆動軸同士を連結して前記スライド用駆動軸と共に回転するスライド用連結ロッドと、
    前記クランプロッドの一端側及び他端側にそれぞれ配置された前記チルト機構の前記チルト用駆動軸同士を連結して前記チルト用駆動軸と共に回転するチルト用連結ロッドと、
    をさらに備える請求項3又は請求項4に記載の積層体保持装置。
  6. 前記スライド用レバー及び前記チルト用レバーは、前記積層台の左右両側に配置された一対の前記クランプロッドのうち、一方の前記クランプロッド側では、それぞれ前記クランプロッドの一端側に設けられており、他方の前記クランプロッド側では、それぞれ前記クランプロッドの他端側に設けられている、
    請求項5に記載の積層体保持装置。
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