JP3565539B2 - 電池製造装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電池製造装置の改良に関し、特に正・負の各電極板を交互に積み重ねた積層体を効率的に製造するための電池製造装置に関する。具体的には、上記積層体を袋状合成樹脂フィルム内に封入した構成を採る電池において、各電極間の積層位置関係にずれが存すること等に起因して発生する種々の不具合を有効に解消することができる電池製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年のエレクトロニクス分野の技術発展はめざましく、それに伴って各種電子機器、通信機器等の小型化、軽量化、高性能化への要求には厳しいものがある。電子機器の心臓と言われる小型二次電池は、単位体積当たり、または単位重量当たりのエネルギー密度が大きく、且つ長寿命であることが求められており、このような特性をより高めた小型二次電池の開発が望まれている。このような状況下において、携帯電話、小型OA機器、小型通信機などの小型機器の電源として適したリチウムイオン二次電池の開発が期待されている。
このようなリチウムイオン電池として、特開平3−15150号公報には、薄板状のカソードとアノードを電解層を介して交互に積み重ねた積層体(発電要素)を袋状合成樹脂フィルム内に気密的に封入したものが開示されている。この従来技術においては、積層体を合成樹脂フィルムで包摂した後で、該フィルム周囲の接合部をヒーター付き熱接着用金型を用いて、抜気しながら加圧しつつ熱接着することにより、気密的な封止構造を得る様にしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この従来の電池においては、次の様な問題を生じる。
まず、1.発電要素としての積層体を袋状合成樹脂フィルム内に包み込んでから熱融着で封口した後で、合成樹脂フィルムに破損(亀裂、破れ)が発生することがあり、この場合には破損箇所から空気中の水分が入り込み、この水分が負電極の活動物質リチウムと化学反応して水素ガスを発生させ、合成樹脂フィルムを内部よりふくらませて電池性能を低下させる事態が発生し易かった。
その原因として考えられるのは、発電要素を構成する電極板を積層する製造工程において、複数の正電極板と負電極板を交互に張り合わせ積層する際の互いの位置がずれることにより、発電要素の面方向(積層方向と直交する方向)寸法が正規寸法より大きくなり、場所によっては電極の一部が過剰に突出して袋状合成樹脂フィルムを破損(亀裂、破れ)させる、ということである。
次に、2.複数の正電極板と負電極板を交互に張り合わせ積層するとき、両極板の対向面の密着性が悪いと両極板間に空気層が形成され、溜った空気中の水分が負電極の活動物質リチウムと化学反応して水素ガスを発生させ、合成樹脂フィルムをふくらませて、電池性能低下と膨張による破裂を起こさせる虞れがあった。この場合には、発電要素の周囲に突出部がある訳では無く、また袋状合成樹脂フィルムを加圧熱接着した後で袋状合成樹脂フィルムに損傷箇所が形成される訳ではないが、合成樹脂フィルムの内圧の上昇によって電池性能低下、フィルムの破損を惹起することとなる。
次に、3.発電要素を構成する電極板を積層する工程において、複数の正電極板と負電極板の面方向位置にずれが発生して一部が突出すると、突出部が袋状合成樹脂フィルムの熱融着部に重なった状態で熱融着されたり、或は該突出部からの圧力により袋状合成樹脂フィルムの一部が張りつめた状態で熱融着封口されたときに、融着部に隙間や剥がれが発生していた。この場合には、袋状合成樹脂フィルムの融着部からの液漏れ、融着部の剥がれが発生し、電池性能低下と安全性低下が起きていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような従来例の問題点を解決する為になされたものであり、複数の正極板と負極板を電解層を介して交互に積層した積層体を袋状合成樹脂フィルムにより気密封止した構造の小型二次電池において、各極板の積層位置関係のバラツキ(面方向位置ずれ、極板間の間隙形成)に起因した合成樹脂フィルムの破れ、剥離と、それに起因した電池性能低下の防止、更には液洩れ防止による安全性向上、及び極板の積層作業性の向上を図ることができる角形電池電極板の電池製造装置を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成する為、請求項1の発明は、複数枚の正電極板と負電極板とを、電解層を介して交互に積層する積層体を製造する電池の製造装置であって、各電極板を積層する台となる位置決め台と、積層しようとする電極板を浮上させる支持部材と、浮上した電極板を一端側から加圧して位置決め台上の電極板上に押え付けるローラとを備えていることを特徴とする。
請求項2の発明は、上記位置決め台の長手方向両端近傍位置に夫々押え部材を設けて、各押え部材によって交互に正電極板と、負電極板を押え・開放つつ積層作業を実施することを特徴とする。
請求項3の発明は、上記位置決め台の長手方向両端上面に夫々ガイドピンを設け、このガイドピンを各電極板の端部に設けた位置決め穴に嵌合させることにより電極板の位置決めを行う様にしたことを特徴とする。
請求項4の発明は、上記ガイドピンを、位置決め台の上面から突出入自在に構成したことを特徴とする。
請求項5の発明は、上記ガイドピンを、手動操作により動作するカムによって突出入させるように構成したことを特徴とする。
請求項6の発明は、上記押え部材は、回動軸によって回動することにより、位置決め台上の電極板を押えた姿勢と、開放した姿勢との間を移動することを特徴とする。
請求項7の発明は、上記押え部材は弾性体の押え板を備え、この押え板によって位置決め台上の電極板の端部上面を押えることを特徴とする。
請求項8の発明は、上記ローラは、ローラ保持部材によって回転自在に支持されると共に、このローラ保持部材は高低段差を有したガイドレール上を移動することによってローラを位置決め台上の電極板上に加圧させたり、加圧解除することを特徴とする。
請求項9の発明は、上記支持部材を、上記位置決め台上面と平行な経路を有するガイドレールに沿って移動可能に支持したことを特徴とする。
請求項10の発明は、上記ガイドレールを対向配置された2つの垂直なガイド壁の内壁に形成した凹所とし、上記支持部材の被ガイド部をこの凹所内に嵌合させて進退自在に支持したことを特徴とする。
請求項11の発明は、上記ローラの材質を金属とすることを特徴とする。
請求項12の発明は、上記ローラの芯金を金属とし、この芯金の外周面に、ゴム、プラスチック、又は塗装被膜のいずれかを積層したことを特徴とする。
請求項13の発明は、上記位置決め台の少なくとも一部、上記支持部材、ローラ保持部材の材質を、金属とすることを特徴とする。
請求項14の発明は、上記位置決め台の少なくとも一部、上記支持部材、ローラ保持部材の材質を、金属以外の材料とすることを特徴とする。
請求項15の発明は、上記押え部材の駆動源として、電動シリンダー、又は、エアーシリンダーを用いたことを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示した形態例により詳細に説明する。
(本発明の基本原理)
図1は本発明の製造装置により積層される正電極板と負電極板の構成を示す平面図、図2(a) (b) 及び(c) はガイドピンを備えた位置決め台の一例の正面図、平面図、及び側面図、図3は位置決め台上に正電極板と負電極板を交互に積層した状態を示す斜視図、図4は本発明の装置により電極板を交互に積層する手順、原理を説明する図、図5は積層された電極板の状態を示す斜視図、図6(a) 乃至(e) は本発明装置による電極板の積層手順を示す図である。
正電極板1と負電極板2とは同形状に形成されており、いずれも幅広の本体1a,2aの一端から狭幅の突出部1b,2bが突設され、突出部1b,2b上の所定位置に2つの位置決め穴1c,2cを夫々貫通形成した構成を有する。
図2に示す位置決め台5は、その上面の一端寄りの位置に、一方の電極板、例えば正極板1の2つの位置決め穴1cを嵌合するための2つのガイドピン6が突設され、位置決め台5の上面の他端寄りの位置には、他方の電極板、例えば負極板2の2つの位置決め穴2cを嵌合するための2つのガイドピン7が突設されている。ガイドピン6は、第1の位置決め面10上に突設され、ガイドピン7は第2の位置決め面11上に突設されている。更に、両位置決め面10、11間には、各位置決め面10、11と同レベルの面から成る電極板受け台12が位置し、一体化されている。
【0007】
図3に示す様に正電極板1の位置決め穴1cをガイドピン6に嵌合することにより位置決め台5上における正電極板1の位置決めを行ってから、正電極板2の位置決め穴2cをガイドピン7に嵌合することにより位置決め台5上における負電極板2の位置決めを行う。なお、本発明では、図4の原理図に示す様に、ガイドピンにより位置決めされた一方の電極板の上に他方の電極板を積層する際に、ローラ15を用いて他方の電極板の上面を一端側から他端側へ向けて押圧しながら積層を行うことにより、電極板間に間隙が形成されることを防いでいる。
積層前の正電極板1と負電極板2の表裏両面には、夫々負電極の活動物質リチウムを塗布しておくことは勿論である。
この位置決め作業を正・負の各電極板について交互に行うことにより、図5に示した如き正規の積層状態を備えた積層体(電極要素)を得ることができる。
【0008】
図6は本発明装置による電極板の積層手順の概略を説明する原理図であり、同図中において符号20及び21は軸20a,21aを中心として回動自在な電極板押え部材、符号22は矢印で示す水平方向へ進退可能な電極板支持部材である。電極板押え部材20、21は先行して位置決め台上にセットされた電極板の突出部上を押えて脱落を防止する手段であり、電極板支持部材22は押え部材によって一端を押えられた先行電極板の上に次の電極板を積層する際に、該次の電極板の下面に接してこれを持ち上げつつローラ15による押圧作業を円滑に行い得る様にする手段である。つまり、電極板支持部材22は、ローラ15の移動方向の前方に位置して同方向に移動するものであり、ローラは支持部材22により浮上させられた電極板を一端部側から押えることにより、既にセットされた先行電極板上に押えつけて行く動作を行うものである。
まず、図6(a) は一枚目の電極板である正電極板1を位置決め台5上に積層する工程を示しており、ガイドピン6に対して正電極板1の位置決め穴1cを嵌合させた状態で第1の押え部材20によって正電極板1の突出部1bの上面を押える。このとき、第2の押え部材21は図示の様に退避位置に回動した状態にあり、ローラ15も第2の押え部材21の横方向位置に退避している。
なお、ガイドピン6、7は、夫々全ての電極板を積層完了した時に、正電極板又は負電極板の位置決め穴1c,2cを受入れることができる様な突出長さに設定する。なお、図6では必ずしもそのような長尺状には図示していない。
【0009】
次に、図6(b) (c) は一枚目の負電極板2を一枚目の正電極板1上に積層する工程を示しており、ガイドピン7に対して負電極板2の位置決め穴2cを嵌合させた状態で第2の押え部材21によって負電極板2の突出部2bの上面を押える。この状態でローラ15を左方へ移動開始して負電極板2の一端側から押え始める。この際、ローラ15の先方(左方)に位置する電極支持部材22により、負電極板2の下面を浮上させつつ、ローラによって押えを行う。このローラによる押えによって、一枚目の正電極板1と一枚目の負電極板2は、位置決め台5の上面との間で密着状態に加圧される。(c) の様に押えつけを終わったローラ15は、第1の押え部材20を越えて左側へ一旦退避し、次の押え作業に備える。
次に、図6(d) 及び(e) は二枚目の正電極板1を一枚目の負電極板2上に積層する工程を示しており、ガイドピン6に対して正電極板1の位置決め穴1cを嵌合させた状態で第1の押え部材20によって二枚目の正電極板1の突出部1bの上面を押える。この状態でローラ15を右方へ移動開始して二枚目の正電極板1の一端側から押え始める。この際、ローラ15の先方(右方)に位置する電極支持部材22により、二枚目の正電極板1の下面を浮上させつつ、ローラによって押えを行う。このローラによる押えによって、一枚目の負電極板2と二枚目の正電極板1は、位置決め台5の上面との間で密着状態に加圧される。
この動作を繰り返すことにより、図5に示した如き積層体を得ることができる。
【0010】
(製造装置の具体的な形態例)
次に、図7は上記の如き電極板の積層方法を実現する為に使用する具体的な電池製造装置の構成を示す斜視図、図8(a) (b) 及び(c) は押え部材による押え動作を示す図、図9は1枚目の負電極板をセットする状態を示す斜視図、図10はローラにより加圧する状態を示す斜視図、図11はローラによる加圧を終了してローラが待機している状態を示す斜視図である。
この電池製造装置(電極板積層装置)は、上記位置決め台5と、ローラ15と、押え部材20、21と、電極板支持部材22と、ローラ15及び押え部材20の移動をガイドするガイド壁30を備えた外枠体31とを有する。この形態例では、位置決め台5と押え部材20、21は、外枠体31の内底面32上に固定され、電極板支持部材22は、2つのガイド壁30の対向し合う内壁に夫々設けた支持部材ガイドレール35上面によって被ガイド部22aをガイドされながら移動する。また、保持部36の軸受部36aにより回転自在に支持されたローラ15は、保持部36両端下面の摺動面36bを両ガイド壁30の上端面のローラガイドレール37によってガイドされつつ安定して移動する。
支持部材ガイドレール35は、支持部材22が電極板を浮上させた状態で横方向に移動できる様に水平に形成されている。ローラガイドレール37は、位置決め台5上の電極受け台12に相当する部分が最も低い平坦面37aとなり、その両側には夫々テーパー面37b,高い平坦面37cが連設形成されている。支持部材22は、図8(c) 等に示す様に被ガイド部22aの底面をガイドレール35上に載置した状態で移動される。また、ローラ15は、図9に示す様に保持部36の両端底面をガイドレール37上に載置した状態で移動される。支持部材22とローラ15を移動させる駆動源としては、モータその他の駆動源を利用できる。
押え部材20、21の先端縁には各ガイドピン6、7を回避する為の切欠き20b,21bを形成しているので、図8(a) (b) (c) に示した様に電極板1から突出したガイドピン6を回避した状態で電極板を押えることができる。
支持部材22の上面(電極板との接触面)をR形状にすることにより、電極板に傷を付けることが防止される。
【0011】
図8(c) は一枚目の正電極板1を押え部材20により押えてから一枚目の負電極板2をセットする作業の直前の状態を示している。このとき、支持部材22を図示の初期位置に待機させておく。
図9は図8の状態にある位置決め台5上に一枚目の負電極板2をセットする状態を説明する図であり、ローラ15の保持部36をガイドレール37の高所37c上にセットした状態で、ガイドレール37に沿って図面左方へ移動させる。
図10は図9の状態からローラの移動が進行した状態を示しており、ローラ15がガイドレール37の低所37aに達したことにより一枚目の負電極板2の押圧が開始されている。このときローラ15に先行している支持部材22は一枚目の負電極板2を浮上させている。ローラ15は一旦浮上させられた電極板を端部から万遍なく押えるので、下側の電極板1上に密着して確実に押えつけることができる。
また、ガイドレール低所37a内において、保持部36の下部と支持部材22の適所(ローラ寄りの端縁)とが接する様に構成すれば、ローラ15を移動する際に支持部材22を連動して等間隔で移動させることができる。
【0012】
図11はローラ15による加圧が完了してローラが反対側のガイドレール高所37c上に達した状態を示している。ローラの保持部36がテーパー面37bを通過して高所37bに達する間に、ローラ15は支持部材22を乗り越えて前後位置が入れ替わっている。この状態で、ローラ15及び支持部材22を逆方向に移動させると、支持部材22を先行させた状態での加圧動作が可能となる。
上記浮上・加圧動作を左右交互に行うことにより、複数枚の電極板から成る積層体を形成することができる。
【0013】
次に、図12は押え部材20、21の具体的な構成説明図であり、この押え部材は、外枠体31の内底面32上に固定立設されるベース20A、21A上にブロック20B、21Bを固定するとともに、各ブロック上面に弾性体から成る押え板20C,21Cを一体化したものである。また、回転軸20a,21aは、ブロック等の重心よりも外側にずらした位置に配置することにより、偏芯加重(一定加重)を利用して積層しようとする電極板の上から弾性体押え板20C、21Cにより、電極板を固定(図12(b) )したり、固定を解除((c) )することができる。
【0014】
次に、図13はガイドピン6、7を突出入可能な構成とした形態例の断面図及びガイドピン、及びバネの構成図である。このガイドピン可動機構は、一方のガイド壁30を貫通して矢印方向に進退可能に支持されたシャフト40と、シャフト先端の2つのカム部41と、カム部41を受入れる為に位置決め台5の側壁に形成された穴42と、穴42と連通した状態で位置決め台5の上面に貫通したピン支持孔43と、支持孔43内に上下動可能に遊嵌されたガイドピン6、7を下方に付勢するバネ45と、シャフト40の外側端部に設けられた操作ノブ46等を有する。
ガイドピン6、7を上下動させる場合には、シャフト40のノブ46を把持して軸方向に出し入れすることにより、2カ所のカム部41がその動きに連動してガイドピン6、7を上下動させる。ガイドピンの上限位置で電極板の位置出しが行われ、ガイドピン下限位置では積層を完了した電極板の取り外しが行われる。
【0015】
図14はローラの構成例であり、このローラは芯部材質を金属とし、その外周にゴム、プラスチック、塗装皮膜を形成した構成とする。ローラ外周をゴムとすれば、ゴムの弾性により電極板を均等な圧力で押しつけることができる。また、ローラ外周をプラスチックとするので、プラスチックとすることにより電極板に対摩耗性とプラスチックの弾性により電極板を均等な圧力で押しつけることができる。また、ローラ外周を塗装皮膜とすることにより、電極板に傷を付けず耐摩耗性を得ることができる。なお、ローラの外周面の材質を金属にすれば、電極板に対して摩耗性を向上できる。
【0016】
次に、図15は支持部材22の被ガイド部22aの構成を変形させた例であり、この被ガイド部22aを図示の様に四角いブロック状にするとともに、ガイド壁30のガイドレール35を凹所として、凹所内に被ガイド部22aを嵌合することにより、安定した上下動のない支持部材の移動が可能となる。
図16は、押え部材20、21の変形例であり、この例では弾性板から成る押え板20C、21Cの一端中央部をシャフト20D、21Dに固定する一方で、このシャフトを電動シリンダー又はエアーシリンダー50によって上下動させることにより、上記形態例に於て説明した押え動作、及び押え解除動作を実現する様にしている。このように構成すれば、押え時の加重圧力を調整できる
(形態例の効果)
上記構成を備えた本発明の製造装置は、次の様な効果を奏する。
まず、本発明の製造装置は、正極板1と負極板2とを電解層を介して対向して重ねた積層体(発電要素)を袋状合成樹脂フィルムにより気密封止した構造の電池において、上記積層体を製造するために用いる装置であり、少なくとも電極板を積層するベースとなる位置決め台5と、押え部材20、21と、支持部材22と、ローラ15と、から構成し、夫々が一定の手順で作動することにより、位置ずれのない緊密な積層状態を実現できる。即ち、電極板を積層するときの位置ずれ(面方向及び上下方向のずれ)をなくして、積層体の全体形状を正規寸法内に収めることができるので、従来の様に電極板の一部が面方向に突出することにより、該突出部によって袋状合成樹脂フィルムを破損(亀裂、破れ)させたり、袋状合成樹脂フィルムの熱融着部に電極板の一部が重なって入り込んだり、袋状合成樹脂フィルムが張りつめた状態で熱融着封口された箇所より、隙間や剥がれが発生するという不具合がなくなる。また、支持部材22とローラ15との協働により、板間の空気を抜きながら電極板を一枚ずつ交互に積み重ねて積層体を作ることができるので、電極板の対向面の密着性が良くなり、空気層ができなくなる。その結果、従来の様に空気層中の水分が負電極の活動物質リチウムと化学反応を起こして水素ガスを発生させて袋内の内圧を高めて袋を膨ませて電池性能を低下させたり、或は袋の膨張により破裂が起こる危険性がなくなった。
【0017】
また、位置決め台5の長手方向両端部に夫々電極板の位置決め部(ガイドピン)を設けたので、各電極板を左右交互にセットすることができると共に、積層するときの位置ずれをなくし、正規寸法に収めることができる。また、ガイドピン6、7により各電極板に設けた位置決め穴を支持するので、積層する際の位置ずれの発生率を皆無にし、常に正規寸法内に収目ることが可能となる。しかも、位置決め台のガイドピン6、7を突出入自在に構成することにより、電極板の脱着工程の作業性を高めることができる。このガイドピンが突出した後で下方へ退避する動作はバネによって行われるようにすれば、さらに電極板の脱着工程の作業性を向上することができる。
また、位置決め台のガイドピンはカム41によって突出方向に付勢されるので、上下動に際しての各位置における位置決めができ作業性が向上する。また、このカムを、シャフト40を操作することにより作動するように構成すれば、上下動の位置決めができ作業性が向上する。
【0018】
位置決め台上に載置した電極板の一端の上面を押える押え部材を、回動軸によって回動自在に構成することにより、電極板を上から固定でき、電極板の積層作業を安定して行うことができる。また、この押え部材を、偏加重ブロック20B、21Bを用いて構成することにより一定の加重で電極板端部を固定することができる。また、この偏加重ブロック20B、21Bに弾性体の押え板20C、21Cを一体化してこの押え板によって電極端部を押える様にしているので、均等に電極板を上から固定でき、安定した積層作業を約束することができる。
次に、ローラ15を保持する保持部材36をガイドするガイドレール37は、位置決め台5上の電極板を押える領域(受け台12に相当する領域)に相当する部分を平坦な低所37aとし、低所37aの前後位置に傾斜面37bを設け、各傾斜面の外側を平坦な高所37cとしたので、ローラの往復動作中における加圧、退避動作を円滑に行うことが可能となる。
また、電極板受け台12は、両端に位置する受け面10、11の中央に位置しているので、この一つの受け台12を用いて、左右交互にセットされる電極板の積層作業を効率的に行うことができる。
支持部材22は、ローラ15の動作と連動して移動し、電極板間から空気を抜きながら電極板の積層体を作ることができるので、電極板の対向面の密着性が良くなる。この為、電極板間に空気層ができず、空気中の水分が負電極の活動物質リチウムと化学反応して水素ガスを発生させたり、袋の膨張により電池性能が低下したり、破裂する虞れがなくなる。
【0019】
また、図15に示した様に支持部材の被ガイド部22aを凸状にするとともに、ガイド壁に設けたガイドレールを凹形状として、両者を嵌合させたので、支持部材の往復動作を繰り返しても動作を安定させることができ、作業性が向上する。
また、支持部材22の上面(電極板との接触面)をR形状、或は傾斜面にすることにより、電極板に傷を付けることが防止される。
また、ローラ15の外周面の材質を金属にすれば、電極板に対する耐摩耗性を高めることができる。更に、ローラの芯金を金属としてその外周をゴムとすれば、ゴムの弾性により電極板を均等な圧力で押しつけることができる。また、ローラ外周をプラスチックとすれば、電極板の摩耗を防止すると共に、プラスチックの弾性により電極板を均等な圧力で押しつけることができる。更に、ローラ外周を塗装皮膜とすれば、電極板に傷を付けず耐摩耗性を得ることができる。
ローラ15を保持する保持部36は、支持部材22と連動して移動し、電極板間の空気を抜きながら電極板の積層耐を作ることができるので、電極板間の対向面の密着性が良くなり、空気層ができないため、空気中の水分が負電極の活動物質リチウムと化学反応を起こして水素ガスを発生させることによる、袋状合成樹脂フィルムの膨張による電池性能低下と膨張による破裂の危険性がなくなる。
また、ローラ保持部材の両端下面の摺動部36aにより、ガイドレール37上面に摺接するので、ローラの電極板への押しつけ圧力が均等になる。
また、位置決め台5、位置決め面10、11、電極板受け台12、支持部材22、ローラ保持部材36の少なくとも一つ、できれば全てを金属材料にて構成することにより剛性が増す。また、これらを金属材料以外の材料で構成すれば、製造コストを低減できる。
また、押え部材20、21の駆動源として、電動シリンダー又は、エアーシリンダーを用いれば、加重圧力を調整できる。
なお、上記形態例では、主としてリチウムイオン2次電池の積層体の製造装置について説明をしてきたが、これは一例であり、本発明の装置は、その他の電池に用いる積層体の製造にも適用可能であることは言うまでもない。積層開始の順序としては、正、負電極板どちらかからでも積層は可能である。
【0020】
【発明の効果】
以上の様に、本発明は、複数の正極板と負極板を電解層を介して交互に積層した積層体を袋状合成樹脂フィルムにより気密封止した構造の小型二次電池において、各極板の積層位置関係のバラツキ(面方向位置ずれ、極板間の間隙形成)に起因した合成樹脂フィルムの破れ、剥離と、それに起因した電池性能低下の防止、更には液洩れ防止による安全性向上、及び極板の積層作業性の向上を図ることができる。
即ち、請求項1の発明は、複数枚の正電極板と負電極板とを、電解層を介して交互に積層する積層体を製造する電池の製造装置であって、各電極板を積層する台となる位置決め台と、積層しようとする電極板を浮上させる支持部材と、浮上した電極板を一端側から加圧して位置決め台上の電極板上に押え付けるローラとを備えている。このため、正極板1と負極板2とを電解層を介して対向して重ねた積層体(発電要素)を袋状合成樹脂フィルムにより気密封止した構造の電池において、上記積層体を製造する際に、少なくとも電極板を積層するベースとなる位置決め台と、押え部材と、支持部材と、ローラ15とが夫々一定の手順で作動することにより、位置ずれのない緊密な積層状態を実現できる。即ち、電極板を積層するときの位置ずれ(面方向及び上下方向のずれ)をなくして、積層体の全体形状を正規寸法内に収めることができるので、従来の様に電極板の一部が面方向に突出することにより、該突出部によって袋状合成樹脂フィルムを破損(亀裂、破れ)させたり、袋状合成樹脂フィルムの熱融着部に電極板の一部が重なって入り込んだり、袋状合成樹脂フィルムが張りつめた状態で熱融着封口された箇所より、隙間や剥がれが発生するという不具合がなくなる。また、支持部材とローラとの協働により、板間の空気を抜きながら電極板を一枚ずつ交互に積み重ねて積層体を作ることができるので、電極板の対向面の密着性が良くなり、空気層ができなくなる。その結果、従来の様に空気層中の水分が負電極の活動物質リチウムと化学反応を起こして水素ガスを発生させて袋内の内圧を高めて袋を膨ませて電池性能を低下させたり、或は袋の膨張により破裂が起こる危険性がなくなった。
【0021】
次に、請求項2の発明は、上記位置決め台の長手方向両端近傍位置に夫々押え部材を設けて、各押え部材によって交互に正電極板と、負電極板を押え・開放つつ積層作業を実施する。このため、一つの位置決め台を用いて簡単に積層体を製造することができる。
請求項3の発明は、上記位置決め台の長手方向両端上面に夫々ガイドピンを設け、このガイドピンを各電極板の端部に設けた位置決め穴に嵌合させることにより電極板の位置決めを行うので、各電極板の位置決めが確実となり、ずれを防止できる。
請求項4の発明では、上記ガイドピンを、位置決め台の上面から突出入自在に構成したので、積層を完了した時に積層体を位置決め台上から離脱させる作業が容易となる。即ち、離脱時にはガイドピンを引っ込めて行えば良いので、スムーズな作業となる。
請求項5の発明は、上記ガイドピンを、手動操作により動作するカムによって突出入させるように構成したので、作業性を向上できる。
【0022】
請求項6の発明では、上記押え部材は、回動軸によって回動することにより、位置決め台上の電極板を押えた姿勢と、開放した姿勢との間を移動するので、設置スペースの増大等の不具合をもたらすことなく、押え動作を実現できる。
請求項7の発明では、上記押え部材は弾性体の押え板を備え、この押え板によって位置決め台上の電極板の端部上面を押えるので、電極板に対する押え力を均一化して、押え力のバラツキに起因した位置ずれ等を防止できる。
請求項8の発明では、上記ローラは、ローラ保持部材によって回転自在に支持されると共に、このローラ保持部材は高低段差を有したガイドレール上を移動することによってローラを位置決め台上の電極板上に加圧させたり、加圧解除する。このため、ローラ保持部材と支持部材とを連動させて移動させる際に、両者の連動、連動解除を円滑に行うことができる。つまり、ガイドレールの高所に保持部材が位置している時には、支持部材と保持部材とは非干渉であるが、傾斜面を経て低所に移動すると、両者は係合して連動して積層作業を実施し、低所を過ぎて他方の傾斜面を上って他方の高所に移動した時には保持部材が支持部材を越えて反対側の待機位置に退避していることとなる。このため、戻り動作時における押え動作を円滑に行うことが可能となる。
【0023】
請求項9の発明では、上記支持部材を、上記位置決め台上面と平行な経路を有するガイドレールに沿って移動可能に支持したので、保持部材との連動が可能になる。
請求項10の発明では、上記ガイドレールを対向配置された2つの垂直なガイド壁の内壁に形成した凹所とし、上記支持部材の被ガイド部をこの凹所内に嵌合させて進退自在に支持したので、支持部材の移動が安定する。
請求項11の発明では、上記ローラの材質を金属とし、請求項12の発明では、上記ローラの芯金を金属とし、この芯金の外周面に、ゴム、プラスチック、又は塗装被膜のいずれかを積層した。ローラ外周面の材質を金属にすれば、電極板に対する耐摩耗性を高めることができ、ローラの芯金を金属としてその外周をゴムとすれば、ゴムの弾性により電極板を均等な圧力で押しつけることができ、ローラ外周をプラスチックとすれば、電極板の摩耗を防止すると共に、プラスチックの弾性により電極板を均等な圧力で押しつけることができ、更に、ローラ外周を塗装皮膜とすれば、電極板に傷を付けず耐摩耗性を得ることができる。
請求項13の発明は、上記位置決め台の少なくとも一部、上記支持部材、ローラ保持部材の材質を、金属とすることを特徴とし、請求項14の発明は、上記位置決め台の少なくとも一部、上記支持部材、ローラ保持部材の材質を、金属以外の材料とすることを特徴とするが、位置決め台5、位置決め面10、11、電極板受け台12、支持部材22、ローラ保持部材36の少なくとも一つ、できれば全てを金属材料にて構成することにより剛性が増す。また、これらを金属材料以外の材料で構成すれば、製造コストを低減できる。
請求項14の発明は、上記押え部材の駆動源として、電動シリンダー、又は、エアーシリンダーを用いたので、加重圧力を調整できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造装置により積層される正電極板と負電極板の構成を示す平面図。
【図2】(a) (b) 及び(c) はガイドピンを備えた位置決め台の一例の正面図、平面図、及び側面図。
【図3】位置決め台上に正電極板と負電極板を交互に積層した状態を示す斜視図。
【図4】本発明の装置により電極板を交互に積層する手順、原理を説明する図。
【図5】積層された電極板の状態を示す斜視図。
【図6】(a) 乃至(e) は本発明装置による電極板の積層手順を示す図。
【図7】本発明の電極板の積層方法を実現する為に使用する具体的な電池製造装置の構成を示す斜視図。
【図8】(a) (b) 及び(c) は押え部材による押え動作を示す図。
【図9】1枚目の負電極板をセットする状態を示す斜視図。
【図10】ローラにより加圧する状態を示す斜視図。
【図11】ローラによる加圧を終了してローラが待機している状態を示す斜視図。
【図12】(a) (b) 及び(c) は押え部材の構成及び動作を示す図。
【図13】ガイドピンを突出入させる機構の構成説明図。
【図14】ローラの斜視図。
【図15】支持部材とガイドレールの変形例の説明図。
【図16】押え部材の変形例の構成説明図。
【符号の説明】
1 正電極板、2 負電極板、1a,2a 本体、1b,2b 突出部、1c,2c 位置決め穴、5 位置決め台、6、7 ガイドピン、10、11 位置決め面、12 電極板受け台、15 ローラ、20、21 電極板押え部材、22電極板支持部材、30 ガイド壁、31 外枠体、32 内底面、35 支持部材ガイドレール、36 保持部、36a 軸受部,37 ローラガイドレール,37a 低所、37b テーパー面(傾斜面)、37c 高所。
【発明の属する技術分野】
本発明は電池製造装置の改良に関し、特に正・負の各電極板を交互に積み重ねた積層体を効率的に製造するための電池製造装置に関する。具体的には、上記積層体を袋状合成樹脂フィルム内に封入した構成を採る電池において、各電極間の積層位置関係にずれが存すること等に起因して発生する種々の不具合を有効に解消することができる電池製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年のエレクトロニクス分野の技術発展はめざましく、それに伴って各種電子機器、通信機器等の小型化、軽量化、高性能化への要求には厳しいものがある。電子機器の心臓と言われる小型二次電池は、単位体積当たり、または単位重量当たりのエネルギー密度が大きく、且つ長寿命であることが求められており、このような特性をより高めた小型二次電池の開発が望まれている。このような状況下において、携帯電話、小型OA機器、小型通信機などの小型機器の電源として適したリチウムイオン二次電池の開発が期待されている。
このようなリチウムイオン電池として、特開平3−15150号公報には、薄板状のカソードとアノードを電解層を介して交互に積み重ねた積層体(発電要素)を袋状合成樹脂フィルム内に気密的に封入したものが開示されている。この従来技術においては、積層体を合成樹脂フィルムで包摂した後で、該フィルム周囲の接合部をヒーター付き熱接着用金型を用いて、抜気しながら加圧しつつ熱接着することにより、気密的な封止構造を得る様にしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この従来の電池においては、次の様な問題を生じる。
まず、1.発電要素としての積層体を袋状合成樹脂フィルム内に包み込んでから熱融着で封口した後で、合成樹脂フィルムに破損(亀裂、破れ)が発生することがあり、この場合には破損箇所から空気中の水分が入り込み、この水分が負電極の活動物質リチウムと化学反応して水素ガスを発生させ、合成樹脂フィルムを内部よりふくらませて電池性能を低下させる事態が発生し易かった。
その原因として考えられるのは、発電要素を構成する電極板を積層する製造工程において、複数の正電極板と負電極板を交互に張り合わせ積層する際の互いの位置がずれることにより、発電要素の面方向(積層方向と直交する方向)寸法が正規寸法より大きくなり、場所によっては電極の一部が過剰に突出して袋状合成樹脂フィルムを破損(亀裂、破れ)させる、ということである。
次に、2.複数の正電極板と負電極板を交互に張り合わせ積層するとき、両極板の対向面の密着性が悪いと両極板間に空気層が形成され、溜った空気中の水分が負電極の活動物質リチウムと化学反応して水素ガスを発生させ、合成樹脂フィルムをふくらませて、電池性能低下と膨張による破裂を起こさせる虞れがあった。この場合には、発電要素の周囲に突出部がある訳では無く、また袋状合成樹脂フィルムを加圧熱接着した後で袋状合成樹脂フィルムに損傷箇所が形成される訳ではないが、合成樹脂フィルムの内圧の上昇によって電池性能低下、フィルムの破損を惹起することとなる。
次に、3.発電要素を構成する電極板を積層する工程において、複数の正電極板と負電極板の面方向位置にずれが発生して一部が突出すると、突出部が袋状合成樹脂フィルムの熱融着部に重なった状態で熱融着されたり、或は該突出部からの圧力により袋状合成樹脂フィルムの一部が張りつめた状態で熱融着封口されたときに、融着部に隙間や剥がれが発生していた。この場合には、袋状合成樹脂フィルムの融着部からの液漏れ、融着部の剥がれが発生し、電池性能低下と安全性低下が起きていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような従来例の問題点を解決する為になされたものであり、複数の正極板と負極板を電解層を介して交互に積層した積層体を袋状合成樹脂フィルムにより気密封止した構造の小型二次電池において、各極板の積層位置関係のバラツキ(面方向位置ずれ、極板間の間隙形成)に起因した合成樹脂フィルムの破れ、剥離と、それに起因した電池性能低下の防止、更には液洩れ防止による安全性向上、及び極板の積層作業性の向上を図ることができる角形電池電極板の電池製造装置を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成する為、請求項1の発明は、複数枚の正電極板と負電極板とを、電解層を介して交互に積層する積層体を製造する電池の製造装置であって、各電極板を積層する台となる位置決め台と、積層しようとする電極板を浮上させる支持部材と、浮上した電極板を一端側から加圧して位置決め台上の電極板上に押え付けるローラとを備えていることを特徴とする。
請求項2の発明は、上記位置決め台の長手方向両端近傍位置に夫々押え部材を設けて、各押え部材によって交互に正電極板と、負電極板を押え・開放つつ積層作業を実施することを特徴とする。
請求項3の発明は、上記位置決め台の長手方向両端上面に夫々ガイドピンを設け、このガイドピンを各電極板の端部に設けた位置決め穴に嵌合させることにより電極板の位置決めを行う様にしたことを特徴とする。
請求項4の発明は、上記ガイドピンを、位置決め台の上面から突出入自在に構成したことを特徴とする。
請求項5の発明は、上記ガイドピンを、手動操作により動作するカムによって突出入させるように構成したことを特徴とする。
請求項6の発明は、上記押え部材は、回動軸によって回動することにより、位置決め台上の電極板を押えた姿勢と、開放した姿勢との間を移動することを特徴とする。
請求項7の発明は、上記押え部材は弾性体の押え板を備え、この押え板によって位置決め台上の電極板の端部上面を押えることを特徴とする。
請求項8の発明は、上記ローラは、ローラ保持部材によって回転自在に支持されると共に、このローラ保持部材は高低段差を有したガイドレール上を移動することによってローラを位置決め台上の電極板上に加圧させたり、加圧解除することを特徴とする。
請求項9の発明は、上記支持部材を、上記位置決め台上面と平行な経路を有するガイドレールに沿って移動可能に支持したことを特徴とする。
請求項10の発明は、上記ガイドレールを対向配置された2つの垂直なガイド壁の内壁に形成した凹所とし、上記支持部材の被ガイド部をこの凹所内に嵌合させて進退自在に支持したことを特徴とする。
請求項11の発明は、上記ローラの材質を金属とすることを特徴とする。
請求項12の発明は、上記ローラの芯金を金属とし、この芯金の外周面に、ゴム、プラスチック、又は塗装被膜のいずれかを積層したことを特徴とする。
請求項13の発明は、上記位置決め台の少なくとも一部、上記支持部材、ローラ保持部材の材質を、金属とすることを特徴とする。
請求項14の発明は、上記位置決め台の少なくとも一部、上記支持部材、ローラ保持部材の材質を、金属以外の材料とすることを特徴とする。
請求項15の発明は、上記押え部材の駆動源として、電動シリンダー、又は、エアーシリンダーを用いたことを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示した形態例により詳細に説明する。
(本発明の基本原理)
図1は本発明の製造装置により積層される正電極板と負電極板の構成を示す平面図、図2(a) (b) 及び(c) はガイドピンを備えた位置決め台の一例の正面図、平面図、及び側面図、図3は位置決め台上に正電極板と負電極板を交互に積層した状態を示す斜視図、図4は本発明の装置により電極板を交互に積層する手順、原理を説明する図、図5は積層された電極板の状態を示す斜視図、図6(a) 乃至(e) は本発明装置による電極板の積層手順を示す図である。
正電極板1と負電極板2とは同形状に形成されており、いずれも幅広の本体1a,2aの一端から狭幅の突出部1b,2bが突設され、突出部1b,2b上の所定位置に2つの位置決め穴1c,2cを夫々貫通形成した構成を有する。
図2に示す位置決め台5は、その上面の一端寄りの位置に、一方の電極板、例えば正極板1の2つの位置決め穴1cを嵌合するための2つのガイドピン6が突設され、位置決め台5の上面の他端寄りの位置には、他方の電極板、例えば負極板2の2つの位置決め穴2cを嵌合するための2つのガイドピン7が突設されている。ガイドピン6は、第1の位置決め面10上に突設され、ガイドピン7は第2の位置決め面11上に突設されている。更に、両位置決め面10、11間には、各位置決め面10、11と同レベルの面から成る電極板受け台12が位置し、一体化されている。
【0007】
図3に示す様に正電極板1の位置決め穴1cをガイドピン6に嵌合することにより位置決め台5上における正電極板1の位置決めを行ってから、正電極板2の位置決め穴2cをガイドピン7に嵌合することにより位置決め台5上における負電極板2の位置決めを行う。なお、本発明では、図4の原理図に示す様に、ガイドピンにより位置決めされた一方の電極板の上に他方の電極板を積層する際に、ローラ15を用いて他方の電極板の上面を一端側から他端側へ向けて押圧しながら積層を行うことにより、電極板間に間隙が形成されることを防いでいる。
積層前の正電極板1と負電極板2の表裏両面には、夫々負電極の活動物質リチウムを塗布しておくことは勿論である。
この位置決め作業を正・負の各電極板について交互に行うことにより、図5に示した如き正規の積層状態を備えた積層体(電極要素)を得ることができる。
【0008】
図6は本発明装置による電極板の積層手順の概略を説明する原理図であり、同図中において符号20及び21は軸20a,21aを中心として回動自在な電極板押え部材、符号22は矢印で示す水平方向へ進退可能な電極板支持部材である。電極板押え部材20、21は先行して位置決め台上にセットされた電極板の突出部上を押えて脱落を防止する手段であり、電極板支持部材22は押え部材によって一端を押えられた先行電極板の上に次の電極板を積層する際に、該次の電極板の下面に接してこれを持ち上げつつローラ15による押圧作業を円滑に行い得る様にする手段である。つまり、電極板支持部材22は、ローラ15の移動方向の前方に位置して同方向に移動するものであり、ローラは支持部材22により浮上させられた電極板を一端部側から押えることにより、既にセットされた先行電極板上に押えつけて行く動作を行うものである。
まず、図6(a) は一枚目の電極板である正電極板1を位置決め台5上に積層する工程を示しており、ガイドピン6に対して正電極板1の位置決め穴1cを嵌合させた状態で第1の押え部材20によって正電極板1の突出部1bの上面を押える。このとき、第2の押え部材21は図示の様に退避位置に回動した状態にあり、ローラ15も第2の押え部材21の横方向位置に退避している。
なお、ガイドピン6、7は、夫々全ての電極板を積層完了した時に、正電極板又は負電極板の位置決め穴1c,2cを受入れることができる様な突出長さに設定する。なお、図6では必ずしもそのような長尺状には図示していない。
【0009】
次に、図6(b) (c) は一枚目の負電極板2を一枚目の正電極板1上に積層する工程を示しており、ガイドピン7に対して負電極板2の位置決め穴2cを嵌合させた状態で第2の押え部材21によって負電極板2の突出部2bの上面を押える。この状態でローラ15を左方へ移動開始して負電極板2の一端側から押え始める。この際、ローラ15の先方(左方)に位置する電極支持部材22により、負電極板2の下面を浮上させつつ、ローラによって押えを行う。このローラによる押えによって、一枚目の正電極板1と一枚目の負電極板2は、位置決め台5の上面との間で密着状態に加圧される。(c) の様に押えつけを終わったローラ15は、第1の押え部材20を越えて左側へ一旦退避し、次の押え作業に備える。
次に、図6(d) 及び(e) は二枚目の正電極板1を一枚目の負電極板2上に積層する工程を示しており、ガイドピン6に対して正電極板1の位置決め穴1cを嵌合させた状態で第1の押え部材20によって二枚目の正電極板1の突出部1bの上面を押える。この状態でローラ15を右方へ移動開始して二枚目の正電極板1の一端側から押え始める。この際、ローラ15の先方(右方)に位置する電極支持部材22により、二枚目の正電極板1の下面を浮上させつつ、ローラによって押えを行う。このローラによる押えによって、一枚目の負電極板2と二枚目の正電極板1は、位置決め台5の上面との間で密着状態に加圧される。
この動作を繰り返すことにより、図5に示した如き積層体を得ることができる。
【0010】
(製造装置の具体的な形態例)
次に、図7は上記の如き電極板の積層方法を実現する為に使用する具体的な電池製造装置の構成を示す斜視図、図8(a) (b) 及び(c) は押え部材による押え動作を示す図、図9は1枚目の負電極板をセットする状態を示す斜視図、図10はローラにより加圧する状態を示す斜視図、図11はローラによる加圧を終了してローラが待機している状態を示す斜視図である。
この電池製造装置(電極板積層装置)は、上記位置決め台5と、ローラ15と、押え部材20、21と、電極板支持部材22と、ローラ15及び押え部材20の移動をガイドするガイド壁30を備えた外枠体31とを有する。この形態例では、位置決め台5と押え部材20、21は、外枠体31の内底面32上に固定され、電極板支持部材22は、2つのガイド壁30の対向し合う内壁に夫々設けた支持部材ガイドレール35上面によって被ガイド部22aをガイドされながら移動する。また、保持部36の軸受部36aにより回転自在に支持されたローラ15は、保持部36両端下面の摺動面36bを両ガイド壁30の上端面のローラガイドレール37によってガイドされつつ安定して移動する。
支持部材ガイドレール35は、支持部材22が電極板を浮上させた状態で横方向に移動できる様に水平に形成されている。ローラガイドレール37は、位置決め台5上の電極受け台12に相当する部分が最も低い平坦面37aとなり、その両側には夫々テーパー面37b,高い平坦面37cが連設形成されている。支持部材22は、図8(c) 等に示す様に被ガイド部22aの底面をガイドレール35上に載置した状態で移動される。また、ローラ15は、図9に示す様に保持部36の両端底面をガイドレール37上に載置した状態で移動される。支持部材22とローラ15を移動させる駆動源としては、モータその他の駆動源を利用できる。
押え部材20、21の先端縁には各ガイドピン6、7を回避する為の切欠き20b,21bを形成しているので、図8(a) (b) (c) に示した様に電極板1から突出したガイドピン6を回避した状態で電極板を押えることができる。
支持部材22の上面(電極板との接触面)をR形状にすることにより、電極板に傷を付けることが防止される。
【0011】
図8(c) は一枚目の正電極板1を押え部材20により押えてから一枚目の負電極板2をセットする作業の直前の状態を示している。このとき、支持部材22を図示の初期位置に待機させておく。
図9は図8の状態にある位置決め台5上に一枚目の負電極板2をセットする状態を説明する図であり、ローラ15の保持部36をガイドレール37の高所37c上にセットした状態で、ガイドレール37に沿って図面左方へ移動させる。
図10は図9の状態からローラの移動が進行した状態を示しており、ローラ15がガイドレール37の低所37aに達したことにより一枚目の負電極板2の押圧が開始されている。このときローラ15に先行している支持部材22は一枚目の負電極板2を浮上させている。ローラ15は一旦浮上させられた電極板を端部から万遍なく押えるので、下側の電極板1上に密着して確実に押えつけることができる。
また、ガイドレール低所37a内において、保持部36の下部と支持部材22の適所(ローラ寄りの端縁)とが接する様に構成すれば、ローラ15を移動する際に支持部材22を連動して等間隔で移動させることができる。
【0012】
図11はローラ15による加圧が完了してローラが反対側のガイドレール高所37c上に達した状態を示している。ローラの保持部36がテーパー面37bを通過して高所37bに達する間に、ローラ15は支持部材22を乗り越えて前後位置が入れ替わっている。この状態で、ローラ15及び支持部材22を逆方向に移動させると、支持部材22を先行させた状態での加圧動作が可能となる。
上記浮上・加圧動作を左右交互に行うことにより、複数枚の電極板から成る積層体を形成することができる。
【0013】
次に、図12は押え部材20、21の具体的な構成説明図であり、この押え部材は、外枠体31の内底面32上に固定立設されるベース20A、21A上にブロック20B、21Bを固定するとともに、各ブロック上面に弾性体から成る押え板20C,21Cを一体化したものである。また、回転軸20a,21aは、ブロック等の重心よりも外側にずらした位置に配置することにより、偏芯加重(一定加重)を利用して積層しようとする電極板の上から弾性体押え板20C、21Cにより、電極板を固定(図12(b) )したり、固定を解除((c) )することができる。
【0014】
次に、図13はガイドピン6、7を突出入可能な構成とした形態例の断面図及びガイドピン、及びバネの構成図である。このガイドピン可動機構は、一方のガイド壁30を貫通して矢印方向に進退可能に支持されたシャフト40と、シャフト先端の2つのカム部41と、カム部41を受入れる為に位置決め台5の側壁に形成された穴42と、穴42と連通した状態で位置決め台5の上面に貫通したピン支持孔43と、支持孔43内に上下動可能に遊嵌されたガイドピン6、7を下方に付勢するバネ45と、シャフト40の外側端部に設けられた操作ノブ46等を有する。
ガイドピン6、7を上下動させる場合には、シャフト40のノブ46を把持して軸方向に出し入れすることにより、2カ所のカム部41がその動きに連動してガイドピン6、7を上下動させる。ガイドピンの上限位置で電極板の位置出しが行われ、ガイドピン下限位置では積層を完了した電極板の取り外しが行われる。
【0015】
図14はローラの構成例であり、このローラは芯部材質を金属とし、その外周にゴム、プラスチック、塗装皮膜を形成した構成とする。ローラ外周をゴムとすれば、ゴムの弾性により電極板を均等な圧力で押しつけることができる。また、ローラ外周をプラスチックとするので、プラスチックとすることにより電極板に対摩耗性とプラスチックの弾性により電極板を均等な圧力で押しつけることができる。また、ローラ外周を塗装皮膜とすることにより、電極板に傷を付けず耐摩耗性を得ることができる。なお、ローラの外周面の材質を金属にすれば、電極板に対して摩耗性を向上できる。
【0016】
次に、図15は支持部材22の被ガイド部22aの構成を変形させた例であり、この被ガイド部22aを図示の様に四角いブロック状にするとともに、ガイド壁30のガイドレール35を凹所として、凹所内に被ガイド部22aを嵌合することにより、安定した上下動のない支持部材の移動が可能となる。
図16は、押え部材20、21の変形例であり、この例では弾性板から成る押え板20C、21Cの一端中央部をシャフト20D、21Dに固定する一方で、このシャフトを電動シリンダー又はエアーシリンダー50によって上下動させることにより、上記形態例に於て説明した押え動作、及び押え解除動作を実現する様にしている。このように構成すれば、押え時の加重圧力を調整できる
(形態例の効果)
上記構成を備えた本発明の製造装置は、次の様な効果を奏する。
まず、本発明の製造装置は、正極板1と負極板2とを電解層を介して対向して重ねた積層体(発電要素)を袋状合成樹脂フィルムにより気密封止した構造の電池において、上記積層体を製造するために用いる装置であり、少なくとも電極板を積層するベースとなる位置決め台5と、押え部材20、21と、支持部材22と、ローラ15と、から構成し、夫々が一定の手順で作動することにより、位置ずれのない緊密な積層状態を実現できる。即ち、電極板を積層するときの位置ずれ(面方向及び上下方向のずれ)をなくして、積層体の全体形状を正規寸法内に収めることができるので、従来の様に電極板の一部が面方向に突出することにより、該突出部によって袋状合成樹脂フィルムを破損(亀裂、破れ)させたり、袋状合成樹脂フィルムの熱融着部に電極板の一部が重なって入り込んだり、袋状合成樹脂フィルムが張りつめた状態で熱融着封口された箇所より、隙間や剥がれが発生するという不具合がなくなる。また、支持部材22とローラ15との協働により、板間の空気を抜きながら電極板を一枚ずつ交互に積み重ねて積層体を作ることができるので、電極板の対向面の密着性が良くなり、空気層ができなくなる。その結果、従来の様に空気層中の水分が負電極の活動物質リチウムと化学反応を起こして水素ガスを発生させて袋内の内圧を高めて袋を膨ませて電池性能を低下させたり、或は袋の膨張により破裂が起こる危険性がなくなった。
【0017】
また、位置決め台5の長手方向両端部に夫々電極板の位置決め部(ガイドピン)を設けたので、各電極板を左右交互にセットすることができると共に、積層するときの位置ずれをなくし、正規寸法に収めることができる。また、ガイドピン6、7により各電極板に設けた位置決め穴を支持するので、積層する際の位置ずれの発生率を皆無にし、常に正規寸法内に収目ることが可能となる。しかも、位置決め台のガイドピン6、7を突出入自在に構成することにより、電極板の脱着工程の作業性を高めることができる。このガイドピンが突出した後で下方へ退避する動作はバネによって行われるようにすれば、さらに電極板の脱着工程の作業性を向上することができる。
また、位置決め台のガイドピンはカム41によって突出方向に付勢されるので、上下動に際しての各位置における位置決めができ作業性が向上する。また、このカムを、シャフト40を操作することにより作動するように構成すれば、上下動の位置決めができ作業性が向上する。
【0018】
位置決め台上に載置した電極板の一端の上面を押える押え部材を、回動軸によって回動自在に構成することにより、電極板を上から固定でき、電極板の積層作業を安定して行うことができる。また、この押え部材を、偏加重ブロック20B、21Bを用いて構成することにより一定の加重で電極板端部を固定することができる。また、この偏加重ブロック20B、21Bに弾性体の押え板20C、21Cを一体化してこの押え板によって電極端部を押える様にしているので、均等に電極板を上から固定でき、安定した積層作業を約束することができる。
次に、ローラ15を保持する保持部材36をガイドするガイドレール37は、位置決め台5上の電極板を押える領域(受け台12に相当する領域)に相当する部分を平坦な低所37aとし、低所37aの前後位置に傾斜面37bを設け、各傾斜面の外側を平坦な高所37cとしたので、ローラの往復動作中における加圧、退避動作を円滑に行うことが可能となる。
また、電極板受け台12は、両端に位置する受け面10、11の中央に位置しているので、この一つの受け台12を用いて、左右交互にセットされる電極板の積層作業を効率的に行うことができる。
支持部材22は、ローラ15の動作と連動して移動し、電極板間から空気を抜きながら電極板の積層体を作ることができるので、電極板の対向面の密着性が良くなる。この為、電極板間に空気層ができず、空気中の水分が負電極の活動物質リチウムと化学反応して水素ガスを発生させたり、袋の膨張により電池性能が低下したり、破裂する虞れがなくなる。
【0019】
また、図15に示した様に支持部材の被ガイド部22aを凸状にするとともに、ガイド壁に設けたガイドレールを凹形状として、両者を嵌合させたので、支持部材の往復動作を繰り返しても動作を安定させることができ、作業性が向上する。
また、支持部材22の上面(電極板との接触面)をR形状、或は傾斜面にすることにより、電極板に傷を付けることが防止される。
また、ローラ15の外周面の材質を金属にすれば、電極板に対する耐摩耗性を高めることができる。更に、ローラの芯金を金属としてその外周をゴムとすれば、ゴムの弾性により電極板を均等な圧力で押しつけることができる。また、ローラ外周をプラスチックとすれば、電極板の摩耗を防止すると共に、プラスチックの弾性により電極板を均等な圧力で押しつけることができる。更に、ローラ外周を塗装皮膜とすれば、電極板に傷を付けず耐摩耗性を得ることができる。
ローラ15を保持する保持部36は、支持部材22と連動して移動し、電極板間の空気を抜きながら電極板の積層耐を作ることができるので、電極板間の対向面の密着性が良くなり、空気層ができないため、空気中の水分が負電極の活動物質リチウムと化学反応を起こして水素ガスを発生させることによる、袋状合成樹脂フィルムの膨張による電池性能低下と膨張による破裂の危険性がなくなる。
また、ローラ保持部材の両端下面の摺動部36aにより、ガイドレール37上面に摺接するので、ローラの電極板への押しつけ圧力が均等になる。
また、位置決め台5、位置決め面10、11、電極板受け台12、支持部材22、ローラ保持部材36の少なくとも一つ、できれば全てを金属材料にて構成することにより剛性が増す。また、これらを金属材料以外の材料で構成すれば、製造コストを低減できる。
また、押え部材20、21の駆動源として、電動シリンダー又は、エアーシリンダーを用いれば、加重圧力を調整できる。
なお、上記形態例では、主としてリチウムイオン2次電池の積層体の製造装置について説明をしてきたが、これは一例であり、本発明の装置は、その他の電池に用いる積層体の製造にも適用可能であることは言うまでもない。積層開始の順序としては、正、負電極板どちらかからでも積層は可能である。
【0020】
【発明の効果】
以上の様に、本発明は、複数の正極板と負極板を電解層を介して交互に積層した積層体を袋状合成樹脂フィルムにより気密封止した構造の小型二次電池において、各極板の積層位置関係のバラツキ(面方向位置ずれ、極板間の間隙形成)に起因した合成樹脂フィルムの破れ、剥離と、それに起因した電池性能低下の防止、更には液洩れ防止による安全性向上、及び極板の積層作業性の向上を図ることができる。
即ち、請求項1の発明は、複数枚の正電極板と負電極板とを、電解層を介して交互に積層する積層体を製造する電池の製造装置であって、各電極板を積層する台となる位置決め台と、積層しようとする電極板を浮上させる支持部材と、浮上した電極板を一端側から加圧して位置決め台上の電極板上に押え付けるローラとを備えている。このため、正極板1と負極板2とを電解層を介して対向して重ねた積層体(発電要素)を袋状合成樹脂フィルムにより気密封止した構造の電池において、上記積層体を製造する際に、少なくとも電極板を積層するベースとなる位置決め台と、押え部材と、支持部材と、ローラ15とが夫々一定の手順で作動することにより、位置ずれのない緊密な積層状態を実現できる。即ち、電極板を積層するときの位置ずれ(面方向及び上下方向のずれ)をなくして、積層体の全体形状を正規寸法内に収めることができるので、従来の様に電極板の一部が面方向に突出することにより、該突出部によって袋状合成樹脂フィルムを破損(亀裂、破れ)させたり、袋状合成樹脂フィルムの熱融着部に電極板の一部が重なって入り込んだり、袋状合成樹脂フィルムが張りつめた状態で熱融着封口された箇所より、隙間や剥がれが発生するという不具合がなくなる。また、支持部材とローラとの協働により、板間の空気を抜きながら電極板を一枚ずつ交互に積み重ねて積層体を作ることができるので、電極板の対向面の密着性が良くなり、空気層ができなくなる。その結果、従来の様に空気層中の水分が負電極の活動物質リチウムと化学反応を起こして水素ガスを発生させて袋内の内圧を高めて袋を膨ませて電池性能を低下させたり、或は袋の膨張により破裂が起こる危険性がなくなった。
【0021】
次に、請求項2の発明は、上記位置決め台の長手方向両端近傍位置に夫々押え部材を設けて、各押え部材によって交互に正電極板と、負電極板を押え・開放つつ積層作業を実施する。このため、一つの位置決め台を用いて簡単に積層体を製造することができる。
請求項3の発明は、上記位置決め台の長手方向両端上面に夫々ガイドピンを設け、このガイドピンを各電極板の端部に設けた位置決め穴に嵌合させることにより電極板の位置決めを行うので、各電極板の位置決めが確実となり、ずれを防止できる。
請求項4の発明では、上記ガイドピンを、位置決め台の上面から突出入自在に構成したので、積層を完了した時に積層体を位置決め台上から離脱させる作業が容易となる。即ち、離脱時にはガイドピンを引っ込めて行えば良いので、スムーズな作業となる。
請求項5の発明は、上記ガイドピンを、手動操作により動作するカムによって突出入させるように構成したので、作業性を向上できる。
【0022】
請求項6の発明では、上記押え部材は、回動軸によって回動することにより、位置決め台上の電極板を押えた姿勢と、開放した姿勢との間を移動するので、設置スペースの増大等の不具合をもたらすことなく、押え動作を実現できる。
請求項7の発明では、上記押え部材は弾性体の押え板を備え、この押え板によって位置決め台上の電極板の端部上面を押えるので、電極板に対する押え力を均一化して、押え力のバラツキに起因した位置ずれ等を防止できる。
請求項8の発明では、上記ローラは、ローラ保持部材によって回転自在に支持されると共に、このローラ保持部材は高低段差を有したガイドレール上を移動することによってローラを位置決め台上の電極板上に加圧させたり、加圧解除する。このため、ローラ保持部材と支持部材とを連動させて移動させる際に、両者の連動、連動解除を円滑に行うことができる。つまり、ガイドレールの高所に保持部材が位置している時には、支持部材と保持部材とは非干渉であるが、傾斜面を経て低所に移動すると、両者は係合して連動して積層作業を実施し、低所を過ぎて他方の傾斜面を上って他方の高所に移動した時には保持部材が支持部材を越えて反対側の待機位置に退避していることとなる。このため、戻り動作時における押え動作を円滑に行うことが可能となる。
【0023】
請求項9の発明では、上記支持部材を、上記位置決め台上面と平行な経路を有するガイドレールに沿って移動可能に支持したので、保持部材との連動が可能になる。
請求項10の発明では、上記ガイドレールを対向配置された2つの垂直なガイド壁の内壁に形成した凹所とし、上記支持部材の被ガイド部をこの凹所内に嵌合させて進退自在に支持したので、支持部材の移動が安定する。
請求項11の発明では、上記ローラの材質を金属とし、請求項12の発明では、上記ローラの芯金を金属とし、この芯金の外周面に、ゴム、プラスチック、又は塗装被膜のいずれかを積層した。ローラ外周面の材質を金属にすれば、電極板に対する耐摩耗性を高めることができ、ローラの芯金を金属としてその外周をゴムとすれば、ゴムの弾性により電極板を均等な圧力で押しつけることができ、ローラ外周をプラスチックとすれば、電極板の摩耗を防止すると共に、プラスチックの弾性により電極板を均等な圧力で押しつけることができ、更に、ローラ外周を塗装皮膜とすれば、電極板に傷を付けず耐摩耗性を得ることができる。
請求項13の発明は、上記位置決め台の少なくとも一部、上記支持部材、ローラ保持部材の材質を、金属とすることを特徴とし、請求項14の発明は、上記位置決め台の少なくとも一部、上記支持部材、ローラ保持部材の材質を、金属以外の材料とすることを特徴とするが、位置決め台5、位置決め面10、11、電極板受け台12、支持部材22、ローラ保持部材36の少なくとも一つ、できれば全てを金属材料にて構成することにより剛性が増す。また、これらを金属材料以外の材料で構成すれば、製造コストを低減できる。
請求項14の発明は、上記押え部材の駆動源として、電動シリンダー、又は、エアーシリンダーを用いたので、加重圧力を調整できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造装置により積層される正電極板と負電極板の構成を示す平面図。
【図2】(a) (b) 及び(c) はガイドピンを備えた位置決め台の一例の正面図、平面図、及び側面図。
【図3】位置決め台上に正電極板と負電極板を交互に積層した状態を示す斜視図。
【図4】本発明の装置により電極板を交互に積層する手順、原理を説明する図。
【図5】積層された電極板の状態を示す斜視図。
【図6】(a) 乃至(e) は本発明装置による電極板の積層手順を示す図。
【図7】本発明の電極板の積層方法を実現する為に使用する具体的な電池製造装置の構成を示す斜視図。
【図8】(a) (b) 及び(c) は押え部材による押え動作を示す図。
【図9】1枚目の負電極板をセットする状態を示す斜視図。
【図10】ローラにより加圧する状態を示す斜視図。
【図11】ローラによる加圧を終了してローラが待機している状態を示す斜視図。
【図12】(a) (b) 及び(c) は押え部材の構成及び動作を示す図。
【図13】ガイドピンを突出入させる機構の構成説明図。
【図14】ローラの斜視図。
【図15】支持部材とガイドレールの変形例の説明図。
【図16】押え部材の変形例の構成説明図。
【符号の説明】
1 正電極板、2 負電極板、1a,2a 本体、1b,2b 突出部、1c,2c 位置決め穴、5 位置決め台、6、7 ガイドピン、10、11 位置決め面、12 電極板受け台、15 ローラ、20、21 電極板押え部材、22電極板支持部材、30 ガイド壁、31 外枠体、32 内底面、35 支持部材ガイドレール、36 保持部、36a 軸受部,37 ローラガイドレール,37a 低所、37b テーパー面(傾斜面)、37c 高所。
Claims (15)
- 複数枚の正電極板と負電極板とを電解層を介して交互に積層した積層体を備えた電池の製造装置であって、
各電極板を積層する台となる位置決め台と、積層しようとする電極板を浮上させる支持部材と、浮上した電極板を一端側から加圧して位置決め台上の電極板上に押え付けるローラとを備えていることを特徴とする電池製造装置。 - 上記位置決め台の長手方向両端近傍位置に夫々押え部材を設けて、各押え部材によって交互に正電極板と、負電極板を押え・開放つつ積層作業を実施することを特徴とする請求項1記載の電池製造装置。
- 上記位置決め台の長手方向両端上面に夫々ガイドピンを設け、このガイドピンを各電極板の端部に設けた位置決め穴に嵌合させることにより各電極板の位置決めを行う様にしたことを特徴とする請求項1又は2記載の電池製造装置。
- 上記ガイドピンを、位置決め台の上面から突出入自在に構成したことを特徴とする請求項3記載の電池製造装置。
- 上記ガイドピンを、手動操作により動作するカムによって突出入させるように構成したことを特徴とする請求項4記載の電池製造装置。
- 上記押え部材は、回動軸を中心として回動することにより、位置決め台上の電極板を押えた姿勢と、開放した姿勢との間を移動することを特徴とする請求項2記載の電池製造装置。
- 上記押え部材は弾性体の押え板を備え、この押え板によって位置決め台上の電極板の端部上面を押えることを特徴とする請求項6記載の電池製造装置。
- 上記ローラは、ローラ保持部材によって回転自在に支持されると共に、このローラ保持部材は高低段差を有したガイドレール上を移動することによってローラを位置決め台上の電極板上に加圧させたり、加圧解除することを特徴とする請求項1記載の電池製造装置。
- 上記支持部材を、上記位置決め台上面と平行な経路を有するガイドレールに沿って移動可能に支持したことを特徴とする請求項1記載の電池製造装置。
- 上記ガイドレールを対向配置された2つの垂直なガイド壁の内壁に形成した凹所とし、上記支持部材の被ガイド部をこの凹所内に嵌合させて進退自在に支持したことを特徴とする請求項9記載の電池製造装置。
- 上記ローラの材質を金属とすることを特徴とする請求項1記載の電池製造装置。
- 上記ローラの芯金を金属とし、この芯金の外周面に、ゴム、プラスチック、又は塗装被膜のいずれかを積層したことを特徴とする請求項1記載の電池製造装置。
- 上記位置決め台の少なくとも一部、上記支持部材、ローラ保持部材の材質を、金属とすることを特徴とする請求項1記載の電池製造装置。
- 上記位置決め台の少なくとも一部、上記支持部材、ローラ保持部材の材質を、金属以外の材料とすることを特徴とする請求項1記載の電池製造装置。
- 上記押え部材の駆動源として、電動シリンダー、又は、エアーシリンダーを用いたことを特徴とする請求項2記載の電池製造装置。
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