JP6079369B2 - シート積層体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明はシート積層体の製造方法に関し、特に積層工程中におけるシートの固定方法に関する。
多数のシートを積層してシート積層体を製造する技術は様々な分野で利用されている。シートを互いにずれないように積層するためには、次のシートが積層されるまで、積層されたシートを押圧して仮固定しておくことが好ましい。
特許文献1〜4にはシートの積層方法が記載されている。シートは上面を専用のツールに吸着されて所定のテーブルまで搬送される。ツールを下降させることによって、シートは所定の位置に積層される。積層されたシートは、ツールが次のシートを積層するまで、テーブルに備えられたクランプ装置で側部を押圧される。その状態で次のシートがツールによって搬送され、クランプ装置で仮固定されているシートの上に積層される。
特開2012−227130号公報 特開2012−221715号公報 特開2012−221706号公報 特開2010−212018号公報
このような方法でシート積層体を製造する場合、シートの厚さのばらつきに起因して、クランプ装置の押圧力が変動することがある。シートの厚さが設計値より大きい場合、シートは過度の押圧力で押圧され、損傷が発生する可能性がある。シートの損傷は、シートの材質や用途によってはシート積層体の信頼性、品質に大きな影響を与える。一方、シートの厚さが設計値より小さい場合、押圧力が不足して、シート間の位置ずれが発生しやすい。
本発明は、シート間の位置ずれと押圧時のシートの損傷が発生しにくいシート積層体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明はモータで駆動される押圧手段を下降させ、複数のシートを順次押圧手段で押圧することを含む、シート積層体を製造する方法である。本発明は、シートが押圧される前後の押圧手段の鉛直方向位置と、モータのトルクとの関係をあらかじめ求めることと、上記関係より、第1のシートが押圧される際の押圧手段の第1の目標鉛直方向位置と、押圧手段が第1の目標鉛直方向位置に達したときのモータの目標トルクと、を求めることと、第1の目標鉛直方向位置まで押圧手段を下降させ、第1のシートを押圧することと、押圧手段が第1の目標鉛直方向位置に達したときのモータの発生トルクを求めることと、第2のシートが押圧される際の押圧手段の第2の目標鉛直方向位置を求め、さらに第1のシートに対する目標トルク及び発生トルクと、上記関係とから、押圧手段の第2の目標鉛直方向位置を修正することと、修正された第2の目標鉛直方向位置まで押圧手段を下降させ、第2のシートを第1のシートに押圧することと、を有している。
本発明によれば、シート間の位置ずれと押圧時のシートの損傷が発生しにくいシート積層体の製造方法を提供することができる。
本発明のシート積層体の製造装置の概念図である。 クランプ装置の鉛直方向位置とクランプ装置モータのトルクとの関係を示す図である。 シート積層体の製造方法を示すステップ図である。 クランプ装置の鉛直方向位置の調整方法を示す図である。 本発明と関連技術における、クランプ装置の鉛直方向位置の時間変化を示す図である。 本発明と関連技術における、クランプ装置モータのトルクの時間変化を示す図である。 積層されているシート数と、クランプ装置の鉛直方向位置と、クランプ装置モータのトルクとの関係を示す図である。
まず、図1を参照して、本発明で使用されるシート積層体製造装置1について説明する。シート積層体製造装置1は、プリント基板などの任意の板ないしシート状の物体を積層する工程に用いることができる。シート積層体製造装置1は、シートSを供給ステージ3,4から搬送し積層する積層ヘッド2と、シートSが積層される金属製のテーブル5と、積層されたシートSが他のシートに対してずれないようにシートSの側部を押圧するクランプ装置6,7と、を有している。クランプ装置6,7はシートSを押圧する爪部6a,7aを備えている。
積層ヘッド2の下面には、シートSを吸着することができる吸着面8が形成されている。供給ステージ3,4は本実施形態では2つ設けられ、積層ヘッド2が水平方向Xに移動することで、各供給ステージ3,4から互いに異なる種類の第1及び第2のシートS1,S2(図3参照)が交互に搬送される。積層ヘッド2は鉛直方向Zにも移動することができ、それによって吸着されたシートSをテーブル5上の最上層のシート上に積層し、押圧することができる。積層ヘッド2は、第1及び第2のシートS1,S2を含む複数のシートを順次押圧しながら積層する第1の押圧手段を構成する。
クランプ装置6,7はテーブル5の左側に複数設けられた左クランプ装置6(図1では1つだけが示されている)と、テーブル5の右側に複数設けられ右クランプ装置7(図1では1つだけが示されている)と、を有している。左クランプ装置6と右クランプ装置7は同時に作動することもできるし、交互に作動することもできる。クランプ装置6,7は第2の押圧手段を構成し、左クランプ装置6と右クランプ装置7はそれぞれ第2の押圧手段の一部を構成する。左クランプ装置6と右クランプ装置7はそれぞれ水平方向X及び鉛直方向Zに移動することができ、それによって、第1及び第2のシートS1,S2がそれぞれ積層された後に、積層されたシートのそれぞれ左側部L(第1の側部)と右側部R(第2の側部)を押圧固定することができる。左クランプ装置6と右クランプ装置7は、必要のないときは水平方向X及び鉛直方向Zに移動して、積層されたシートから離れることができる。
積層ヘッド2及び左右クランプ装置6,7はモータで駆動される。積層ヘッド2は積層ヘッドモータ12に、左クランプ装置6は左クランプ装置モータ16に、右クランプ装置7は右クランプ装置モータ17に、それぞれ接続され、モータ12,16,17の駆動によって水平方向X及び鉛直方向Zに移動する。シート積層体製造装置1はさらに、積層ヘッド2と左右クランプ装置6,7の位置の測定手段22,26,27と、各モータ12,16,17のトルクの測定手段32,36,37と、モータの制御部11と、を有している。各モータ12,16,17はモータドライバ42,46,47を介して制御部11に接続されている。
次に、本発明における積層体の製造方法について説明する。
(ステップ1)まず、シートが押圧される前後のクランプ装置6,7の鉛直方向位置と、モータのトルクとの関係があらかじめ求められる。このステップは、設計値通りの厚さを持つシート、または設計値に対する誤差が極めて少ないシートを用いて行われることが望ましい。図2の実線はこのような関係の一例を示している。横軸はクランプ装置6,7の鉛直方向Zの位置を示しており、鉛直下向きを正としている。鉛直方向位置は所定の基準位置RPに対して定義され、本実施形態では最上層シートSの上面から鉛直方向上方に距離Zc離れた位置を基準位置RPとしている。従って、一定のトルクTcでモータ16,17を駆動し、クランプ装置6,7を下向きに移動すると、クランプ装置6,7は鉛直方向位置Zcで積層体の最上層シートと当接する。さらにモータ16,17を駆動すると、クランプ装置6,7はシートを押圧(変形)しながらさらに下向きに移動する。しかし、シートからの上向きの抵抗力が発生しているため、モータ16,17のトルクは徐々に増加する。鉛直方向位置が基準位置RP(座標の原点)からZcまでの間は、モータ16,17のトルクは一定値Tcであり、Zcを超えると徐々に増加する。図2はモータのトルクが直線状に増加する例を示しているが、実際にはさらに複雑な増加パターンを示すこともある。
この際、シートのずれが防止され、かつシートに損傷を与えない鉛直方向位置とモータのトルクとが求められる。クランプ装置6,7がシートの上面に接触しただけでは(鉛直方向位置Zc)、押圧力が不足しシート間のずれを防止することが難しく、一方、クランプ装置6,7が過度に下がりすぎるとシートに損傷が生じやすくなる。好適な鉛直方向位置(以下、目標鉛直方向位置Ztという)と、好適なモータのトルク(以下、目標トルクTtという)は、シートの材質、厚さなどに依存し、これらを勘案して個別に設定される。本実施形態では、目標鉛直方向位置Ztと目標トルクTtの一方が求められれば、図2を参照することにより他方も求められる。このようにして、シートが適正な力で押圧されるための目標トルクTtと目標鉛直方向位置Ztとが求められる。Zt−Zcで規定される値は、シートの適正な変形量、すなわち押込みに伴うシートの上面の移動量を示し、以下目標押込み量z0という。以降、第1のシートS1に対する目標鉛直方向位置Ztを第1の目標鉛直方向位置Zt1とし、第2のシートS2に対する目標鉛直方向位置Ztを第2の目標鉛直方向位置Zt2とする。
(ステップ2−1)次に、図3(a)に示すように、積層ヘッド2によって第1のシートS1が積層される。積層ヘッド2は第1のシートS1の中央部を吸着しながらテーブル5の上方に移動し、その後下降し、第1のシートS1の中央部を押圧しながら、テーブル5の最上層シートの上に第1のシートS1を積層する。同図に示すように、最上層シートである第2のシートS2の右側部Rが右クランプ装置7の爪部7aによって押圧されているため、第1のシートS1は右クランプ装置7の爪部7aを覆うように第2のシートS2上に積層される。
(ステップ2−2)次に、図3(b)に示すように、第1のシートS1の左側部Lが左クランプ装置6の爪部6aによって押圧される。左クランプ装置6は、左クランプ装置モータ16によって一定トルクTcで駆動されることにより、第1のシートS1と当接するまで一定速度で下降する。第1のシートS1と当接した後は、左クランプ装置6は第1の目標鉛直位置Zt1まで下降し、第1のシートS1の左側部Lは左クランプ装置6の爪部6aにわずかに圧縮されて仮固定される。積層ヘッド2は第1のシートS1の中央部を押圧したままである。
(ステップ2−3)次に、図3(c)に示すように、積層ヘッド2が上昇し、第1のシートS1から離間する。これと同時に右クランプ装置7が押圧力を解除するため若干量(パラメータ指定)上昇した後、水平方向に引き抜かれ、第1のシートS1から離間する。
第1のシートS1は左クランプ装置6によって押圧されているため、第1のシートS1が水平方向にずれることが防止される。また、積層ヘッド2が上昇する際に、積層された第1のシートS1が積層ヘッド2に連行されることが防止される。
(ステップ2−4)次に、図3(d)に示すように、積層ヘッド2が左側の供給ステージ4に移動し、第2のシートS2を吸着し、テーブル5の上方に移動する。このときも第1のシートS1は左クランプ装置6の爪部6aによって押圧されている。
(ステップ2−5)次に、図3(e)に示すように、積層ヘッド2によって第2のシートS2が積層される。同図に示すように、第1のシートS1の左側部Lが左クランプ装置6の爪部6aによって押圧されているため、第2のシートS2は左クランプ装置6の爪部6aを覆うように第1のシートS1上に積層される。積層ヘッド2は第2のシートS2を押圧したままである。
(ステップ2−6)次に、図3(f)に示すように、第2のシートS2の右側部Rが右クランプ装置7の爪部7aによって押圧される。右クランプ装置7は第2のシートS2と当接するまで一定速度で下降する。第2のシートS2と当接した後は、右クランプ装置7は第2の目標鉛直位置Zt2まで下降し、第2のシートS2の右側部Rは右クランプ装置7の爪部7aにわずかに圧縮されて仮固定される。
(ステップ2−7)次に、図3(g)に示すように、積層ヘッド2が上昇し、第2のシートS2から離間する。これと同時に左クランプ装置6が押圧力を解除するため若干量(パラメータ指定)上昇した後、水平方向に引き抜かれ、第2のシートS2から離間する。第2のシートS2は右クランプ装置7の爪部7aによって押圧されているため、第2のシートS2が水平方向にずれることが防止される。また、積層ヘッド2が上昇する際に、積層された第2のシートS2が積層ヘッド2に連行されることが防止される。
(ステップ2−8)次に、図3(h)に示すように、積層ヘッド2が右側の供給ステージ3に移動し、第1のシートS1を吸着し、テーブル5の上方に移動する。このときも第2のシートS2は右クランプ装置7の爪部7aによって押圧されている。
(ステップ2−9)次に、図3(i)に示すように、積層ヘッド2によって第1のシートS1が積層される。図3(i)は第1及び第2のシートS1,S2が一組積層されたことを除き、図3(a)と同一である。
(ステップ2−10)次に、図3(j)に示すように、第1のシートS1の左側部Lが左クランプ装置6の爪部6aによって押圧される。左クランプ装置6は第1の目標鉛直方向位置Zt1まで下降し、第1のシートS1の左側部Lは左クランプ装置6の爪部6aにわずかに圧縮されて仮固定される。図3(j)は第1及び第2のシートS1,S2が一組積層されたことを除き、図3(b)と同一であり、以下必要な回数、図3に示すステップが繰り返される。
第1及び第2のシートS1,S2の厚みが設計値通りである場合、どのシートについても、目標鉛直方向位置Ztに対応した目標トルクTtないし目標押圧力が得られる。しかし、実際にはシートの厚みはばらついているため、クランプ装置6,7を目標鉛直方向位置Ztまで下降させた場合に、常に目標トルクTtが得られるとは限らない。このような場合の例が図2で破線に示されている。シートが厚い場合は、次に積層されるシートが過大な押圧力で押され、傷などの損傷が発生しやすくなる。シートが薄い場合は、次に積層されるシートの押圧力が不足し、シート間の位置ずれが生じやすくなる。そこで、本発明では目標鉛直方向位置Ztを以下の方法で修正する。
まず、ステップ2−2で、左クランプ装置6が第1の目標鉛直方向位置Zt1に達したときのモータのトルクTgが、左クランプ装置モータ16のトルク測定手段36によって測定される。第1の目標鉛直方向位置Zt1に達した直後はトルクの測定値が安定しないことがあるので、第1の目標鉛直方向位置Zt1に達してから数ミリ秒後にトルクを測定することが好ましい。測定されたトルクは発生トルクTgとして制御部11に記憶される。第1のシートS1が設計値通りの厚さを持っているときは、発生トルクTgは目標トルクTtに一致するが、設計値からのずれが大きくなるほど、発生トルクTgと目標トルクTtとの差が大きくなる。
図4(a)に示すように、発生トルクTgが目標トルクTtに一致する場合、または発生トルクTgと目標トルクTtとの差が十分に小さい場合は、ステップ2−6における右クランプ装置7の目標鉛直方向位置は、図2から求められる第2の目標鉛直方向位置Zt2に設定される。これによって、右クランプ装置7の押込み量は目標押込み量z0に一致する。右クランプ装置7の下端の位置は、ステップ2−2における左クランプ装置6の下端の位置に対し、第2のシートS2の設計厚さに等しい距離だけ上方に設定される。
これに対し、発生トルクTgと目標トルクTtとの差が一定の値を上回った場合、第2の目標鉛直方向位置Zt2は以下のように修正される。図4(b)に示すように、目標トルクTt<発生トルクTgの場合、第2のシートS2への実際の押込み量z1は目標押込み量z0よりもΔzだけ大きくなっている。これは、ステップ2−1で積層された第1のシートS1が設計値よりもΔzだけ厚いことを意味する。押込み量の差Δzは、発生トルクTg及び目標トルクTtから、図2を参照して求めることができる。従って、ステップ2−6において、「第2の目標鉛直方向位置Zt2−Δz」を修正された第2の目標鉛直方向位置Zt2とすることにより、すなわち、発生トルクに対応する鉛直方向位置Zgと第1の目標鉛直方向位置Zt1との差分Δzだけ第2の目標鉛直方向位置Zt2が上方に修正され、ステップ2−6での押込み量は目標押込み量z0に一致する。
同様に、図4(c)に示すように、目標トルクTt>発生トルクTgの場合、第2のシートS2への実際の押込み量z1は目標押込み量z0よりもΔzだけ小さくなっている。これは、ステップ2−1で積層された第1のシートS1が設計値よりもΔzだけ薄いことを意味する。押込み量の差Δzは、発生トルクTg及び目標トルクTtから、図2を参照して求めることができる。従って、ステップ2−6において、「第2の目標鉛直方向位置Zt2+Δz」を修正された第2の目標鉛直方向位置Zt2とすることにより、すなわち、発生トルクに対応する鉛直方向位置Zgと第1の目標鉛直方向位置Zt1との差分Δzだけ第2の目標鉛直方向位置Zt2が下方に修正され、ステップ2−6での押込み量は目標押込み量z0に一致する。
さらに、ステップ2−10における左クランプ装置6の目標鉛直方向位置Zt1も同様に修正することができる。具体的には、ステップ2−6における発生トルクTgを測定し、上述した方法によってΔzを求め、第1の目標鉛直方向位置Zt1を修正することができる。
このように、本実施形態では、第1の目標鉛直方向位置Zt1が左クランプ装置6について求められ、第2の目標鉛直方向位置Zt2が右クランプ装置7について求められる。また、第1及び第2の目標鉛直方向位置は、直近の発生トルクTgを基準に修正される。これによって押圧力が左右でバランスし、シートのずれや損傷を防止することが容易となる。その結果、シート積層体の品質及び生産性の向上を実現することができる。
ステップ2−10における左クランプ装置6の目標鉛直方向位置Zt1は、ステップ2−2における左クランプ装置モータ16の発生トルクTgを用いて修正することもできる。同様に、ステップ2−6における右クランプ装置7の目標鉛直方向位置Zt2は、前回の右クランプ装置モータ17の発生トルクTgを用いて修正することもできる。すなわち、右クランプ装置7と左クランプ装置6の目標鉛直方向位置を、互いに独立して修正することもできる。
図5はクランプ装置の鉛直方向位置と時間との関係を示している。関連技術では、クランプ装置6,7は定速で下降し、シートとの当接位置の少し上方のサーチ開始位置に達すると減速して、低速でサーチ動作を行う。鉛直方向位置の変化量の減少(速度の低下)が検知されるとクランプ装置がシートに当接したと判断され、さらに所定の距離下降した後、クランプ装置が停止する。本発明は目標鉛直方向位置Ztが正確に予測されるため、当接位置もZc=Zt−z0として正確に予測される。このため、クランプ装置6,7を当接位置まで一定速度で下降させることができ、サーチ動作が不要となり、押圧に要する時間を短縮できる。
図6はモータのトルクと時間の関係を示している。関連技術では、クランプ装置6,7は大きなトルクで駆動され、サーチ開始位置まで高速で下降する。その後クランプ装置6,7は小さいトルクで駆動され、低速でサーチ動作を行い、シートに当接した際のトルクの上昇もしくは速度の低下を検知し、さらに所定の距離下降した後、停止する。本発明では、クランプ装置6,7はシートに当接するまで高いトルクで駆動されるため、シートの損傷を防止しつつ高速で動作させることができる。
クランプ装置6,7は、シートの下方に他のシートがないとき、すなわち最初のシートを積層するときだけ、サーチ動作を行ってもよい。クランプ装置6,7は、目標鉛直方向位置の上方の所定の位置まで所定の速度を上回る速度で下降し、所定の位置から当接位置を通って第1の目標鉛直方向位置に至るまで、所定の速度を下回る速度で下降する。これによって、当接を検知した位置の情報から、テーブル5の厚さの異常、テーブル5の設置状態の異常、クランプ装置6,7の爪部6a,7aの異常、クランプ装置モータ16,17の異常などを検知することができる。
図2に示す関係は、積層されているシートの枚数によって変化することがある。図7は、クランプ装置モータのトルクと押込み量との関係がシートの枚数によってどのように変わるかを示している。シートがないときまたはシートの積層数が少ないときは、シートが金属であるテーブル5に直接当接し、またはテーブル5の近傍でシートに当接するため、クランプ装置6,7の鉛直方向位置が少し変動するだけでトルクが大きく変化する。つまり、クランプ装置6,7の僅かな位置の変動が、押圧力の急増によるシートの損傷の原因や、押圧力不足によるずれの原因となる可能性が高くなる。シートがずれているときにクランプ装置6,7で押圧力を加えると、予想外の位置に押圧力が加わり積層体に重大な影響を与える可能性があり、サーボアラームが発生し装置の停止を余儀なくされることもある。これに対し、積層数が多いときは、シート自体の圧縮やシート間の空気層の圧縮によりクランプ装置6,7の位置変化が吸収されやすくなり、トルク変化が緩和される。従って、図7に示すように、クランプ装置モータのトルクと押込み量との関係、例えばz0の設定をシート枚数(例えば9枚以下と10枚以上)に応じて変化させることによって、クランプ装置6,7のより正確な位置制御が可能となる。
他の実施形態では、積層ヘッド2の鉛直方向目標位置も同様に修正される。すなわち、ステップ2−2で左クランプ装置6についての第1の目標鉛直方向位置Zt1を求めた後、図4で説明した方法に従って、ステップ2−5における積層ヘッド2の目標鉛直方向位置を修正することができる。
1 シート積層体製造装置
2 積層ヘッド
5 テーブル
6 左クランプ装置
7 右クランプ装置
S シート
S1 第1のシート
S2 第2のシート
Tc トルク
Tt 目標トルク
Zt 目標鉛直方向位置
Zt1 第1の目標鉛直方向位置
Zt2 第2の目標鉛直方向位置

Claims (9)

  1. モータで駆動される押圧手段を下降させ、複数のシートを順次前記押圧手段で押圧することを含む、シート積層体を製造する方法であって、
    シートが押圧される前後の前記押圧手段の鉛直方向位置と、前記モータのトルクとの関係をあらかじめ求めることと、
    前記関係より、第1のシートが押圧される際の前記押圧手段の第1の目標鉛直方向位置と、前記押圧手段が前記第1の目標鉛直方向位置に達したときの前記モータの目標トルクと、を求めることと、
    前記第1の目標鉛直方向位置まで前記押圧手段を下降させ、前記第1のシートを押圧することと、
    前記押圧手段が前記第1の目標鉛直方向位置に達したときの前記モータの発生トルクを求めることと、
    第2のシートが押圧される際の前記押圧手段の第2の目標鉛直方向位置を求め、さらに前記第1のシートに対する前記目標トルク及び前記発生トルクと、前記関係とから、前記押圧手段の第2の目標鉛直方向位置を修正することと、
    修正された前記第2の目標鉛直方向位置まで前記押圧手段を下降させ、前記第2のシートを前記第1のシートに押圧することと、を有する方法。
  2. 前記発生トルクが前記目標トルクより大きい場合、前記発生トルクに対応する鉛直方向位置と前記第1の目標鉛直方向位置との差分だけ前記第2の目標鉛直方向位置が上方に修正され、前記発生トルクが前記目標トルクより小さい場合、前記差分だけ前記第2の目標鉛直方向位置が下方に修正される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記押圧手段は、前記第1及び第2のシートを順次押圧しながら積層する第1の押圧手段と、前記第1及び第2のシートがそれぞれ積層された後に、前記第1及び第2のシートの側部を押圧する第2の押圧手段と、を有している、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記第1の目標鉛直方向位置は一部の前記第2の押圧手段について求められ、前記第2の目標鉛直方向位置は他の一部の前記第2の押圧手段について求められる、請求項3に記載の方法。
  5. 前記第1のシートは、前記第1の押圧手段によって積層され、次に前記第1の押圧手段によって中央部を押圧されたまま、前記一部の第2の押圧手段が前記第1の目標鉛直方向位置まで下降することで、第1の側部を押圧され、次に前記第1の押圧手段が上昇して前記第1のシートから離間し、
    前記第2のシートは、前記第1の押圧手段によって積層され、次に前記第1の押圧手段によって中央部を押圧されたまま、前記他の一部の第2の押圧手段が修正された前記第2の目標鉛直方向位置まで下降することで、第2の側部を押圧される、請求項4に記載の方法。
  6. 前記第1の目標鉛直方向位置は一部の前記第2の押圧手段について求められ、前記第2の目標鉛直方向位置は前記第1の押圧手段について求められる、請求項3に記載の方法。
  7. 前記押圧手段は、前記第2のシートと当接する鉛直方向位置まで一定速度で下降する、請求項1から6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記押圧手段は、前記第1のシートの下方に他のシートがないときは、前記第1のシートと当接する鉛直方向位置の上方の所定の位置まで所定の速度を上回る速度で下降し、前記所定の位置から前記第1のシートと当接する鉛直方向位置までは、前記所定の速度を下回る速度で下降する、請求項1から7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記関係は、前記第1のシートの下方に積層されているシートの枚数に応じて求められる、請求項1から8のいずれか1項に記載の方法。
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