JP2008130453A - 双極型電池の製造方法および製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】積層体を均等にプレスし得る双極型電池の製造方法および製造装置を提供する。
【解決手段】集電体、集電体の一方の面に配置される正極、および集電体の他方の面に配置される負極を有する双極型電極と、電解質層とを、受け台156に交互に配置し、積層体100を形成するための積層手段150、積層体100が配置された受け台156を、搬送するための搬送手段、および、受け台156に配置されている積層体100を、受け台156に配置された状態で、加熱プレスするためのプレス手段172を有する。
【選択図】図15

Description

本発明は、双極型電池の製造方法および製造装置に関する。
近年、環境保護のため二酸化炭素排出量の低減が切に望まれている。自動車業界では、電気自動車およびハイブリッド電気自動車の導入による二酸化炭素排出量の低減に期待が集まっており、その実用化の鍵を握るモータ駆動用電源として、双極型(バイポーラ型)電池に注目が集まっている。
双極型電池は、正極および負極が配置された集電体とセパレータ(電解質層)とが交互に配置された積層体からなり、積層体は、加圧される(例えば、特許文献1参照。)。
特開平9−232003号公報
しかし、積層体を搬送して加圧のためのプレスプレートに配置するためには、積層体を形成するための装置から、積層体を取り外したり、プレスプレートに配置したりするためのハンドリングが必要である。積層体のハンドリングは、集電体およびセパレータにズレを生じさせ、積層体を歪ますことで、積層体の平面度を悪化させる虞がある。そのため、積層体を均等にプレスすることが困難である問題を有する。
本発明は、上記従来技術に伴う課題を解決するためになされたものであり、積層体を均等にプレスし得る双極型電池の製造方法および製造装置を、提供することを目的とする。
上記目的を達成するための請求項1に記載の発明は、
集電体、前記集電体の一方の面に配置される正極、および前記集電体の他方の面に配置される負極を有する双極型電極と、電解質層とを、受け台に交互に配置し、積層体を形成するための積層工程、
前記積層体が配置された前記受け台を、搬送するための搬送工程、および、
前記受け台に配置されている前記積層体を、前記受け台に配置された状態で、加熱プレスするためのプレス工程
を有することを特徴とする双極型電池の製造方法である。
上記目的を達成するための請求項10に記載の発明は、
集電体、前記集電体の一方の面に配置される正極、および前記集電体の他方の面に配置される負極を有する双極型電極と、電解質層とを、受け台に交互に配置し、積層体を形成するための積層手段、
前記積層体が配置された前記受け台を、搬送するための搬送手段、および、
前記受け台に配置されている前記積層体を、前記受け台に配置された状態で、加熱プレスするためのプレス手段
を有することを特徴とする双極型電池の製造装置である。
請求項1に記載の発明によれば、積層体は、積層体を形成するために使用された受け台に配置された状態で、搬送されかつ加熱プレスが施されるため、積層体の受け台から取り外しや、プレスのためのハンドリングが不要である。そのため、ハンドリングに基づくズレの発生を避けられるため、積層体は、均等にプレスされる。つまり、積層体を均等にプレスし得る双極型電池の製造方法を、提供することが可能である。
請求項10に記載の発明によれば、積層体を、積層体を形成するために使用される受け台によって、積層手段からプレス手段に搬送し、かつ、受け台に配置された状態で、加熱プレスすることができる。そのため、積層体の受け台からの取り外しや、プレス手段に配置するためのハンドリングを、不要とすることが可能である。したがって、ハンドリングに基づくズレの発生を避けられるため、積層体を均等にプレスすることができる。つまり、積層体を均等にプレスし得る双極型電池の製造装置を、提供することが可能である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。
図1は、実施の形態1に係る双極型電池を説明するための断面図、図2は、実施の形態1に係る双極型電池を説明するための断面図、図3は、図1に示される双極型電池を利用する組電池を説明するための斜視図、図4は、図3に示される組電池が搭載されている車両の概略図である。
実施の形態1に係る双極型電池110は、電解液系であり、負極112、正極113、集電体111、セパレータ(電解質層)120、第1シール115および第2シール117を有する。集電体111は、正極113および負極112の間に配置されている。電解質層は、負極面に電解液を滲み込ますことで形成されている。第1シール115は、正極113の周囲を取り囲むように配置されている。セパレータ120は、正極113および第1シール115を覆うように配置されている。第2シール117は、第1シール115と位置合せされて、セパレータ120上に配置されている。
双極型電池110は、複数の単電池(電池要素)の積層体100の形態で、外部からの衝撃や環境劣化を防止するための外装ケース104に収容される。積層体100の最外層(最上位および最下位)には、端子プレート101,102が配置される。
端子プレート101,102は、高導電性部材からなり、積層体100の最外層の電極投影面の全てを、少なくとも覆うように構成されている。したがって、最外層の電流取り出し部は、低抵抗化され、面方向の電流取り出しにおける低抵抗化を図ることで、電池の高出力化が可能になる。高導電性部材は、例えば、アルミニウム、銅、チタン、ニッケル、ステンレス、これらの合金である。
端子プレート101,102は、外装ケース104の外部に延長しており、積層体100から電流を引き出すための電極タブを兼用している。なお、独立した別体の電極タブを配置し、直接的あるいはリードを利用して、端子プレート101,102と接続することで、積層体100から電流を引き出すことも可能である。また、積層体100の最外層に位置する集電体111によって、端子プレート101,102を構成することも可能である。
外装ケース104は、軽量化および熱伝導性の観点から、アルミニウム、ステンレス、ニッケル、銅などの金属(合金を含む)をポリプロピレンフィルム等の絶縁体で被覆した高分子−金属複合ラミネートフィルムなどのシート材からなり、その外周部の一部または全部が、熱融着により接合さることで形成される。
外装ケース104は、単独で使用することが可能であるが、例えば、組電池130の形態で利用することが可能である。組電池130は、外装ケース104を直列化および/又は並列化し、複数接続して構成されており、導電バー132,134を有する。導電バー132,134は、各外装ケース104の内部から延長する端子プレート101,102に接続されている。
外装ケース104を接続して構成する際に、適宜、直列あるいは並列化することで、容量および電圧を自由に調整することができる。接続方法は、例えば、超音波溶接、熱溶接、レーザー溶接、リベット、かしめ、電子ビームである。
組電池130自体を、直列化および/又は並列化し、複数接続することで組電池モジュール(大型の組電池)140として提供することも可能である。
組電池モジュール140は、大出力を確保し得るため、例えば、車両145のモータ駆動用電源として搭載することが可能である。車両は、例えば、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、電車である。
組電池モジュール140は、例えば、内蔵する外装ケース104毎あるいは組電池130毎の充電制御を行うなど、非常にきめ細かい制御ができるため、1回の充電あたりの走行距離の延長、車載電池としての寿命の長期化などの性能の向上を図ることが可能である。
図5は、実施の形態1に係る双極型電池の製造方法を説明するための工程図である。
実施の形態1に係る双極型電池の製造方法は、電極形成工程、シール前駆体配置工程、電極セット工程、電解質層形成工程、真空導入工程、電極積層工程、プレス工程、真空解除工程、加圧保持工程およびケーシング工程を有する。
次に、図6〜図18を参照し、各工程を順次説明する。
図6は、図5に示される電極形成工程に係る正極を説明するための正面図、図7は、図5に示される電極形成工程に係る負極を説明するための背面図、図8は、図6の線VIII−VIIIに関する断面図である。
電極形成工程においては、まず,正極スラリーが、調整される。正極スラリーは、正極活物質[85重量%]、導電助剤[5重量%]およびバインダ[10重量%]を有し、粘度調整溶媒を添加することで、所定の粘度にされる。
正極活物質は、LiMnである。導電助剤は、アセチレンブラックである。バインダは、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)である。粘度調整溶媒は、NMP(N−メチル−2−ピロリドン)である。
正極スラリーは、ステンレススチール箔(厚さ20μm)からなる集電体111の一方の面に塗布される。正極スラリーの塗膜は、例えば、真空オーブンを利用して、乾燥させられ、厚さ30μmの正極活物質層からなる正極113を形成する。この際、NMPは、揮発することで除去される。
次に、負極スラリーが、調整される。負極スラリーは、負極活物質[90重量%]およびバインダ[10重量%]を有し、粘度調整溶媒を添加することで、所定の粘度にされる。負極活物質は、ハードカーボンである。バインダおよび粘度調整溶媒は、PVDFおよびNMPである。
負極スラリーは、集電体111の他方の面に、塗布される。負極スラリーの塗膜は、例えば、真空オーブンを利用して、乾燥させられ、厚さ30μmの負極活物質層からなる負極112を形成する。この際、NMPは、揮発することで除去される。
この結果、集電体111の一方の面および他方の面に、正極113および負極112がそれぞれ形成された双極型電極(電解質層が未形成の双極型電池110)が得られる。
双極型電池110は、330×250(mm)のサイズに切り取られる。正極113および負極112の外周部は、集電体111を露出させるために、20mmの幅で剥がし取られる。これにより、電極未配置部位が形成され、集電体111の面積(および長さ)は、正極113および負極112の面積(および長さ)より大きくなる。電極未配置部位の存在は、後述する第1シール前駆体114および第2シール前駆体116の配置およびクリップ機構153による把持を、容易とする。
正極活物質は、LiMnに制限されないが、容量および出力特性の観点から、リチウム−遷移金属複合酸化物を適用することが好ましい。導電助剤は、例えば、カーボンブラックやグラファイトを利用することも可能である。また、バインダおよび粘度調整溶媒は、PVDFおよびNMPに限定されない。
集電体111の構成材料は、ステンレススチール箔に限定されず、例えば、アルミニウム箔、ニッケルとアルミニウムのクラッド材、銅とアルミニウムのクラッド材、あるいはこれらの金属の組み合わせのめっき材を利用することも可能である。
負極活物質は、ハードカーボン(難黒鉛化炭素材料)に制限されず、例えば、黒鉛系炭素材料や、リチウム−遷移金属複合酸化物を利用することも可能である。なお、カーボンおよびリチウム−遷移金属複合酸化物からなる負極活物質は、容量および出力特性の観点から好ましい。
正極113および負極112の厚さは、特に限定されず、電池の使用目的(例えば、出力重視、エネルギー重視)や、イオン伝導性を考慮して設定される。
図9は、図5に示されるシール前駆体配置工程の第1シール前駆体を説明するための正面図、図10は、図9の線X−Xに関する断面図、図11は、図5に示されるシール前駆体配置工程の第2シール前駆体を説明するための正面図、図12は、図9の線XII−XIIに関する断面図である。
シール前駆体配置工程においては、まず、集電体111が露出している正極側外周部に、第1シール前駆体(1液性未硬化エポキシ樹脂)114が配置される。この際、外周部端面から約10mm幅で、未配置部位が設けられる。第1シール前駆体114の配置は、例えば、ディスペンサを用いる塗布が適用される。
次に、セパレータ120が、集電体111の正極側面の全てを覆うように配置される。セパレータ120は、ポリエチレン製であり、その厚みおよびサイズは、12μmおよび335×255(mm)である。つまり、セパレータ120の面積(および長さ)は、集電体111の面積より大きい。したがって、積層された場合において、近接する集電体111の外周部同士が接触することが抑制され、絶縁性を向上させることが可能である。
その後、セパレータ120上に、第2シール前駆体(1液性未硬化エポキシ樹脂)116が配置される。この際、第2シール前駆体116は、第1シール前駆体114の配置部位と相対するように(重なるように)位置決めされる。第2シール前駆体116の配置は、例えば、ディスペンサを用いる塗布が適用される。
第1シール前駆体114および第2シール前駆体116の構成材料は、1液性未硬化エポキシ樹脂に限定されず、使用環境下において良好なシール効果を発揮するものを、用途に応じて適宜選択することができる。例えば、その他の熱硬化型樹脂(ポリプロピレンやポリエチレン等)や、熱可塑型樹脂を適用することが可能である。
セパレータ120の構成材料は、ポリエチレンに限定されず、ポリプロピレン等のその他のポリオレフィンや、ポリアミドや、ポリイミドなどの樹脂材料が適用することが可能である。
図13は、図5に示される電極セット工程に係る保持機構のクリップ機構を説明するための概略図、図14は、電極セット工程を説明するための断面図である。
電極セット工程においては、6枚の双極型電池110(110A〜110F)が、負極面を上にした状態で、電極ストッカ(積層手段)150にセットされる。
なお、最上位および最下位に保持される双極型電池110A,110Fの構成は、生産性や後工程などを考慮し、適宜設定される。実施の形態1においては、最上位に保持される双極型電池110Aは、負極112を有せず、最下位に保持される双極型電池110Fは、負極112および集電体111のみを有し、正極113、第1シール前駆体114、第2シール前駆体116およびセパレータ120が、配置されていない。
電極ストッカ(積層手段)150は、保持機構、支持構造体154、受け台156および制御部(不図示)を有する。
保持機構は、双極型電池110の外周部の対向する2箇所を把持自在であるクリップ機構153を6個有しており、6枚の双極型電池110をセットすることが可能である。クリップ機構153によって把持される双極型電池110の部位は、外周部端面から約10mm幅の範囲の領域に位置し、第1シール前駆体114および第2シール前駆体116が配置されていない未配置部位である。
クリップ機構153は、弾性力に基づいており、下方および上方アーム191,193、ガイドブロック195、可動ブロック197および駆動ロッド198を有する。
下方アーム191は、双極型電池110が載置される先端部、および、先端部から下方段差部192を介して延長する基部を有する。上方アーム193は、双極型電池110を押圧する先端部、先端部から第1上方傾斜部を介して延長する中間部、および、中間部から第2上方傾斜部194を介して延長する基部を有する。下方および上方アーム191、192は、例えば、バネからなる弾性部材(不図示)によって、互いに近接するように弾性的に付勢されている。
ガイドブロック195は、下方アーム191の基部に固定されており、また、貫通孔196を有する。可動ブロック197は、ガイドブロック195と下方アーム191の下方段差部192との間に配置され、例えば、バネからなる弾性部材(不図示)によって、ガイドブロック195に向かって弾性的に付勢されている。
駆動ロッド198は、往復動自在に配置されており、かつ、駆動ロッド198の径は、ガイドブロック195の貫通孔196を通過できるように設定されている。したがって、駆動ロッド198における貫通孔196から突出する先端部は、可動ブロック197を押圧し、下方アーム191の下方段差部192に向かって移動させる。
可動ブロック197は、上方アーム193の第2上方傾斜部194と当接しているため、可動ブロック197の移動は、上方アーム193の上昇を引き起こす。
つまり、駆動ロッド198を突出させると、下方および上方アーム191、192の先端部は離間するため、双極型電池110を配置、あるいは把持されている双極型電池110の取り外し(リリース)が可能である。一方、駆動ロッド198を後退させると、下方および上方アーム191、192の先端部が近接するため、双極型電池110を把持することが可能である。なお、クリップ機構153は、双極型電池110を把持自在であれば、上記構成に特に限定されない。
支持構造体154は、双極型電池110のセットの際の干渉を避けるため、フレーム形状であり、かつ、保持機構が取付けられている。保持機構は、双極型電池110が位置合せされかつ互いに接触しないように、双極型電池110の面方向(XY軸方向)に対して垂直な方向(Z軸方向)に、取り付けられる。
また、支持構造体154には、受け台156に向かって垂直な方向に移動するためのZ軸移動手段(不図示)が配置されている。Z軸移動手段は、支持構造体154を受け台156に対して相対移動させるため、設置スペースを有効利用することが可能である。特に、電極ストッカ150は、真空処理装置160(後述)の内部に配置されるため、真空処理装置160を小型化することにより、設備コストの低減を図ることが可能である。
Z軸移動手段を支持構造体154に配置する場合、受け台156およびその周辺の構成を簡略化することが可能であるが、Z軸移動手段を受け台156に配置し、受け台156を支持構造体154に対して相対移させることも可能である。この場合、支持構造体154が固定式となり、受け台156は、支持構造体154の内部を移動するため、支持構造体154のブレを抑制することが可能である。また、Z軸移動手段を、クリップ機構153に配置することも可能である。
受け台156は、双極型電池110の積層体100の形成、搬送およびプレスのために使用され、また、搬送手段(不図示)が配置されている。
積層体100は、双極型電池110を順次載置し、つまり、集電体111の一方の面に配置される正極113、および集電体111の他方の面に配置される負極112を有する双極型電極と、電解質層を構成するセパレータ120とを、受け台に交互に配置することで、形成される。
搬送手段は、例えば、ベルトコンベヤであり、受け台156を次工程に移動させるために使用される。したがって、積層体100を、受け台156に配置された状態で、次工程に搬送することが可能である。これにより、搬送の際に、積層体100を受け台156から取り外すためのハンドリングが不要になり、ズレの発生が避けられる。搬送手段は、ベルトコンベヤに限定されず、また、受け台156と別体として構成することも可能である。
積層体100の底面に対する受け台156の当接面の外周は、窪み部が取り囲んでおり、当該当接面の面積(および長さ)は、集電体111の面積(および長さ)より小さい。
制御部は、クリップ機構153に把持されている双極型電池110を、受け台156に順次積層するために使用され、例えば、クリップ機構153による双極型電池110の把持およびリリースの制御を実行する。
電解質層形成工程においては、最上位に保持される双極型電池110Aを除いた、5枚の双極型電池110B〜110Fの負極112に、1mlの電解液を、例えば、マイクロピペットを用いて、負極面にたらすことで、滲み込まされる。
電解液は、PC(プロピレンカーボネート)およびEC(エチレンカーボネート)からなる有機溶媒、支持塩としてのリチウム塩(LiPF)および少量の界面活性剤を含んでいる。なお、リチウム塩濃度は、1Mである。
有機溶媒は、PCおよびECに特に限定されず、例えば、その他の環状カーボネート類、ジメチルカーボネート等の鎖状カーボネート類、テトラヒドロフラン等のエーテル類を適用することが可能である。リチウム塩は、LiPFに特に限定されず、例えば、その他の無機酸陰イオン塩、LiCFSO等の有機酸陰イオン塩を、適用することが可能である。
図15は、図5に示される真空導入工程〜真空解除工程に係る真空処理装置を説明するための概略図、図16は、図5に示される電極積層工程を説明するための概略図、図17は、図5に示されるプレス工程を説明するための断面図、図18は、図5に示される加圧保持工程を説明するための断面図である。
真空処理装置160は、真空手段162、プレス手段172および制御部178を有する。
真空手段162は、真空チャンバ163、真空ポンプ164および配管系165を有する。真空チャンバ163は、着脱自在(開放自在)の蓋部と、電極ストッカ150およびプレス手段172が配置される固定式の基部を有する。真空ポンプ164は、例えば、遠心式であり、真空チャンバ163の内部を真空状態にするために使用される。配管系165は、真空ポンプ164と真空チャンバ163と連結するために使用され、リークバルブ(不図示)が配置されている。
プレス手段172は、基部プレート174、基部プレート174に対して近接離間自在に配置されるプレスプレート176、下部加熱手段175および上部加熱手段177を有する。
基部プレート174は、積層体100が配置された状態で搬送される受け台156が、載置される。受け台156は、下部プレスプレートとして機能する。したがって、プレスの際に、積層体100を受け台156から取り外すためのハンドリングが不要になり、ズレの発生が避けられる。
プレスプレート176は、受け台156と連携し、双極型電池110の積層体を押圧するために使用される。
積層体100の上面に対するプレスプレート176の当接面の外周は、窪み部が取り囲んでおり、当接面の面積(および長さ)は、集電体111の面積(および長さ)より小さい。
下部加熱手段175および上部加熱手段177は、例えば、抵抗発熱体を有しており、基部プレート174およびプレスプレート176の内部に配置され、基部プレート174およびプレスプレート176の温度を上昇させるために使用される。
制御部178は、プレスプレート176の移動や押圧力、下部加熱手段175および上部加熱手段177の温度を制御することで、双極型電池110の積層体に対する適当な熱プレスを、真空下で実施するために使用される。
なお、下部加熱手段175および上部加熱手段177の一方を省略したり、下部加熱手段175および上部加熱手段177を、基部プレート174およびプレスプレート176の外部に配置したりすることも可能である。さらに、基部プレート174を適宜省略することも可能である。
次に、真空処理装置160が適用される真空導入工程〜真空解除工程を順次説明する。
真空導入工程においては、真空チャンバ163の蓋部が外され、双極型電池110を保持している電極ストッカ150が、真空チャンバ163の基部に配置される。そして、真空チャンバ163の蓋部が装着されて、真空チャンバ163が密閉されると、真空ポンプ164が稼働され、真空チャンバ163の内部が、真空状態にされる。
電極積層工程においては、真空下で、Z軸移動手段によって電極ストッカ150の支持構造体154が、受け台156に向かって移動する。つまり、保持機構(クリップ機構153)および受け台156は、双極型電池110の面方向に対して垂直な方向に関し、Z軸移動手段によって相対移動する。相対移動は、双極型電池110のブレを抑制するため、双極型電池110が精度良く積層される。
一方、支持構造体154のクリップ機構153に把持されている双極型電池110が、受け台156に接触するタイミングで、クリップ機構153の駆動ロッド198が制御され、双極型電池110の把持を解消する。
そして、受け台156に対する支持構造体154の移動を継続することで、双極型電池110F〜110Aが、順次積層される(図16参照)。
以上のように、双極型電池110のブレが抑制され、双極型電池を精度良く積層することができる。したがって、双極型電池110を構成する双極型電極および電解質層のずれの発生が抑制され、内部短絡の発生が避けられるため、不良品の発生を削減することが可能となる。
また、真空下での積層のため、電極および電解質層の積層界面に対する気泡の混入が抑制される。そのため、使用時のイオンの移動は、害されず、電池抵抗は増大しないため、高出力密度を達成することができる。つまり、気泡の混入が抑制された双極型電池が得られるため、使用時におけるイオンの移動は、害されず、電池抵抗は増大しないため、高出力密度を達成することができる。
積層体100は、受け台156に配置された状態で、プレス工程に搬送される。これにより、搬送の際に、積層体100を受け台156から取り外すためのハンドリングが不要になり、ズレの発生が避けられる。
プレス工程においては、電極ストッカ150の受け台156が基部プレート174に配置される(図17参照)。この際、受け台156には、電極積層工程によって形成された双極型電池110の積層体100が保持されている。
プレスプレート176が受け台156に向かって降下し、他方のプレスプレートとして機能する受け台156と連携することで、積層体100を押圧し、1.0×10Paの面圧を付与する。
積層体100は、形成後において、受け台156から取り外されておらず、ズレの発生が抑制されているため、積層体100は、均等にプレスされる。なお、積層体100は、集電体111の面積より小さい、プレスプレート176および受け台156の当接面によって、押圧される。
一方、下部加熱手段175および上部加熱手段177が稼働され、基部プレート174およびプレスプレート176を介して、受け台156および双極型電池110の積層体を加熱する。双極型電池110の積層体は、第1シール前駆体114および第2シール前駆体116を構成する1液性未硬化エポキシ樹脂の硬化温度である80℃に昇温する。
電極積層工程における真空状態を保持した状態で、このプレス条件(面圧1.0×10Paかつ80℃)で、1時間保持することで、第1シール前駆体114および第2シール前駆体116が硬化し、所定の厚みの第1シール115および第2シール117が形成され、積層体100が得られる。
プレス圧は、1.0×10Paに限定されず、積層体100の構成材料の強度等の物性を考慮し、例えば、1.0×10Pa〜1.0×10Paであることが好ましい。プレス温度は、80℃に限定されず、電解液の耐熱性や、第1シール前駆体114(第1シール115)および第2シール前駆体116(第2シール117)の硬化温度などの物性を考慮し、例えば、60℃〜150℃であることが好ましい。
なお、プレスが真空下で積層されるため、積層界面にパージガスが混入することを抑制することができる。また、プレス時における受け台156とプレスプレート176の間の距離を制御し、積層体100の厚みを、所定の値に設定することで、体積減および電解質抵抗の低減を図ることができる。加熱プレスであるため、第1シール前駆体114および第2シール前駆体116の硬化が同時に実施されるため、製造工程の短縮を図ることができる。
真空解除工程においては、真空ポンプ164の稼働が停止され、リークバルブを開にすることで、真空チャンバ163の真空状態が解除される。プレスプレート176が上昇し、真空チャンバ163の蓋部が外される。基部プレート174に配置されている電極ストッカ150の受け台156が、積層体100を保持した状態で、取り出される。また、受け台156以外の電極ストッカ150の部品も取り出される。
加圧保持工程においては、ケーシング工程に移送されるまで、加圧保持手段183によって、加熱プレスされた積層体100の加圧状態が保持される(図18参照)。
加圧保持手段183は、支持プレート184、押圧プレート185および錘186を有する。支持プレート184は、積層体100が配置される。押圧プレート185は、積層体100の上面に配置される。錘186は、押圧プレート185の上面に配置される。
したがって、錘186は、自重により、積層体100の加圧状態を保持するための押圧力を発生させることが可能である。錘186の重量は、プレス圧や、積層体100の構成材料の強度等の物性を考慮し、適宜設定される。
ケーシング工程においては、加圧状態が保持された積層体100が、外装ケース104(図1および図2参照)に収容される。外装ケース104は、例えば、シート状の外装材の外周部を、接合することで形成される。外装材は、例えば、アルミニウム、ステンレス、ニッケル、銅などの金属(合金を含む)をポリプロピレンフィルム等の絶縁体で被覆した高分子−金属複合ラミネートフィルムであり、その接合は、例えば、ヒートシール、インパルスシール、超音波融着、高周波融着等の熱融着が適用される。
図19は、実施の形態1に係る変形例1を説明するための概略図である。
プレス工程の時間を短縮するため、電極ストッカ150を予備昇温させるためのオーブン182を、配置することも可能である。この場合、オーブン182の加熱手段(不図示)によって、電極ストッカ150が保持している双極型電池110および受け台156が、加熱される。加熱手段は、特に限定されず、例えば、赤外線ハロゲンランプや、抵抗発熱体である。
なお、受け台156に加熱手段182を内蔵させることにより、当該加熱手段182によって受け台156および受け台156に載置される積層体100を、加熱することも可能である。また、受け台156を、基部プレート174に配置し、下部加熱手段175によって加熱された後で、電極ストッカ150に組み込むことも可能である。
さらに、受け台156の配置前から、下部加熱手段175および上部加熱手段177を稼働させ、基部プレート174およびプレスプレート176を、予備昇温させることで、プレス工程の時間を短縮することも可能である。
図20は、実施の形態1に係る変形例2を説明するための概略図である。
積層体100は、受け台156およびプレスプレート176によって直接的に押圧する構成に限定されない。例えば、受け台156およびプレスプレート176に、シート状の弾性体189,190を配置することも可能である。
この場合、弾性体189,190は、積層体100に相対するように位置し、積層体100を押圧するための当接面を有し、かつ、当該当接面の面積(および長さ)は、集電体111の面積(および長さ)より小さくなるように、設定される。なお、受け台156およびプレスプレート176は、当接面を有しなくなるため、受け台156およびプレスプレート176の外周を取り囲むように配置される窪み部は不要となる。
図21は、実施の形態1に係る変形例3を説明するための概略図である。
加圧保持手段183における押圧力は、錘186の自重を利用することに限定されず、クランプ機構187,188を利用することも可能である。クランプ機構187,188は、1対のアームを有し、その先端部によって、支持プレート184および押圧プレート185の外面を把持することで、押圧力を発生させることが可能である。アームの駆動は、例えば、ばね等の弾性部材による付勢や、締結部材によるねじ締めを、利用することができる。
図22は、実施の形態1に係る変形例4を説明するための概略図である。
双極型電池110の相対移動の際における位置ズレを修正するための修正手段を、電極ストッカ150に配置することも可能である。修正手段は、支持構造体154に配置される位置センサ158、および、受け台156に配置されるXY軸移動手段(不図示)を有する。
位置センサ158は、支持構造体154の上面における双極型電池110の4辺に対応する位置に配置され、2次元位置検出手段を構成する。したがって、位置センサ158は、双極型電池110の相対移動の際つまり受け台156に向かった双極型電池110の移動の際における位置ズレを検出することが可能である。2次元位置検出手段は、例えば、CCD(固体撮像素子)イメージセンサを利用することも可能である。この場合、支持構造体154の上面における4隅の1つに配置することで、2次元位置検出手段を構成することができる。
XY軸移動手段は、双極型電池110の面方向に、受け台156を移動させるために使用される。
したがって、位置センサ158によって、双極型電池110の相対移動の際における位置ズレが検出される場合、XY軸移動手段を制御することで、受け台156の面方向の位置が調整されることで、積層精度をさらに向上させることが可能である。また、受け台156は、保持機構と無関係のため、受け台156の移動は、双極型電池110の位置に影響を及ぼさず、位置ズレの調整が容易である。
なお、XY軸移動手段は、受け台156に配置することに限定されず、保持機構に配置することで、受け台156およびその近傍の構造を簡素化することも可能である。また、Z軸移動手段を、クリップ機構153に配置することも可能である。XY軸移動手段の一方の軸方向を、受け台156の次工程への移動方向と一致させることによって、XY軸移動手段を、受け台156の次工程への移動機構として、兼用することも可能である。
図23は、実施の形態1に係る変形例5を説明するための概略図である。
電池の出力密度を向上させるため、プレス工程を、第1および第2プレス工程に2分割し、初充電で発生する気泡を取り除くための初充電工程を、挿入することも可能である。初充電条件は、例えば、正極の塗布重量から概算された容量ベースで、21V−0.5Cで4時間である。
この場合、真空処理装置160に、充放電装置180を配置する。充放電装置180は、プレス手段172の基部プレート174とプレスプレート176を介し、積層体100と電気的に接続可能に構成される。
第1プレス工程のプレス条件は、面圧1.0×10Paかつ常温の状態での60秒間保持である。第2プレス工程のプレス条件は、面圧1.0×10Paかつ80℃の状態での1時間保持である。第1プレス工程のプレス条件は、特に限定されず、第2プレス工程のプレス条件を考慮し、第1シール前駆体および第2シール前駆体が硬化しないように設定される。
以上のように、実施の形態1は、積層体を均等にプレスし得る電解液系双極型電池の製造方法を、提供することが可能である。
なお、電解質層(セパレータ)を別体として、双極型電極(電解質層が未配置の双極型電池)と交互に積層することも可能である。この場合、保持機構は、電解質層および双極型電極を交互に把持し、かつ、双極型電極および電解質層が、位置合せされかつ互いに接触しないように、双極型電極および電解質層の面方向に対して垂直な方向に、支持構造体154に取り付けられることとなる。
また、電極セット工程は、設置工程などを考慮すると、大気下で実施することが好ましいが、必要に応じて、真空下で実施することも可能である。
次に、実施の形態2を説明する。以下において、実施の形態1と同様の機能を有する部材については類似する符号を使用し、重複を避けるため、その説明を省略する。
図24は、実施の形態2に係る双極型電池の製造方法を説明するための工程図である。
実施の形態2に係る双極型電池は、ゲルポリマー電解質系であり、その製造方法は、電極形成工程、電解質層形成工程、シール前駆体形成工程、電極セット工程、真空導入工程、電極積層工程、プレス工程、真空解除工程、加圧保持工程およびケーシング工程を有する。
次に、各工程を順次説明する。図25は、図24に示されるシール前駆体配置工程を説明するための断面図、図26は、図24に示される電極セット工程を説明するための断面図ある。
電極形成工程においては、実施の形態1と同様に、集電体211の一方の面および他方の面に、正極213および負極212がそれぞれ形成された双極型電極(電解質層が未形成の双極型電池210)が得られる。
電解質層形成工程においては、電解質が、正極213および負極212の電極部に塗布される。
電解質は、電解液[90重量%]およびホストポリマー[10重量%]の有し、粘度調整溶媒を添加することで、塗布に適した粘度にされている。
電解液は、PC(プロピレンカーボネート)およびEC(エチレンカーボネート)からなる有機溶媒、支持塩としてのリチウム塩(LiPF)を含んでいる。リチウム塩濃度は、1Mである。
ホストポリマーは、HFP(ヘキサフルオロプロピレン)コポリマーを10%含むPVDF−HFP(ポリフッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンの共重合体)である。粘度調製溶媒は、DMC(ジメチルカーボネート)である。
電極部に塗布された電解質は、乾燥され、DMCを揮発させることで、正極213および負極212上に、ゲルポリマー電解質層218,219が形成される。
ホストポリマーは、PVDF−HFPに限定されず、その他のリチウムイオン伝導性を持たない高分子や、イオン伝導性を有する高分子(固体高分子電解質)を適用することも可能である。その他のリチウムイオン伝導性を持たない高分子は、例えば、PAN(ポリアクリロニトリル)、PMMA(ポリメチルメタクリレート)である。イオン伝導性を有する高分子は、例えば、PEO(ポリエチレンオキシド)やPPO(ポリプロピレンオキシド)である。粘度調製溶媒は、DMCに限定されない。
シール前駆体形成工程にいては、実施の形態1と同様に、第1シール前駆体214、セパレータ220および第2シール前駆体216が配置される。
電極セット工程においては、保持機構(クリップ機構253)、支持構造体154、受け台156、位置センサ158および制御部(不図示)を有する電極ストッカ250を使用することで、実施の形態1と同様に、6枚の双極型電池210(210A〜210F)が、負極面を上にした状態で、電極ストッカ250にセットされる。なお、最下位に保持される双極型電池210Fは、正極側のゲルポリマー電解質層218、第1シール前駆体214、第2シール前駆体216およびセパレータ220を有していない。
真空導入工程においては、真空手段、プレス手段および制御部を有する真空処理装置を使用することで、実施の形態1と同様に、双極型電池210を保持している電極ストッカが、真空チャンバの基部に配置されると、真空チャンバの内部が、真空状態に保持される。
電極積層工程においては、真空下で、保持機構(クリップ機構253)および受け台256は、双極型電池210の面方向に対して垂直な方向に関し、Z軸移動手段によって相対移動する。相対移動は、双極型電池210のブレを抑制するため、双極型電池210が精度良く積層される。
一方、支持構造体254のクリップ機構253に把持されている双極型電池210が、受け台256に接触するタイミングで、クリップ機構253の駆動ロッドが制御され、双極型電池210の把持を解消する。
そして、受け台256に対する支持構造体254の移動を継続することで、双極型電池210F〜210Aが、順次積層される。
なお、積層体200は、受け台256に配置された状態で、プレス工程に搬送される。これにより、搬送の際に、積層体200を受け台256から取り外すためのハンドリングが不要になり、ズレの発生が避けられる。
プレス工程においては、電極ストッカ250の受け台256が基部プレートに配置される。この際、受け台256には、電極積層工程によって形成された双極型電池210の積層体200が保持されている。
積層体200は、真空状態を保持した状態で、プレスプレートおよび受け台256によって加熱プレスされる。プレス条件は、面圧1.0×10Paかつ80℃の状態での1時間保持である。これにより、第1シール前駆体および第2シール前駆体が硬化し、所定の厚みの第1シールおよび第2シールが形成される。また、ゲルポリマー電解質層218,219は、可塑化し、所定の厚みを有することなる。
積層体200は、上述のように、形成後において、受け台256から取り外されておらず、ズレの発生が抑制されている。したがって、積層体200は、均等にプレスされる。
また、加熱下でプレスされるため、第1シール前駆体214および第2シール前駆体216の硬化、ゲルポリマー電解質層218,219の完成が同時に実施されるため、製造工程の短縮を図ることができる。
真空解除工程においては、真空チャンバの真空状態が解除され、積層体200が取り出される。
加圧保持工程においては、ケーシング工程に移送されるまで、加熱プレスされた積層体200の加圧状態が保持される。
ケーシング工程においては、加圧状態が保持された積層体200が、外装ケース104(図1および図2参照)に収容される。
以上のように、実施の形態2は、積層体を均等にプレスし得るゲルポリマー電解質系双極型電池の製造方法および製造装置を、提供することができる。
なお、ゲルポリマー電解質層218,219は、ポリマー骨格に電解液を保持した熱可塑型であるため、漏液が防止され、液絡を防ぎ信頼性の高い双極型電池を構成することが可能である。ゲルポリマー電解質は、熱可塑型に限定されず、熱硬化型を適用することも可能である。この場合も、加熱プレスにより電解質層を硬化させることで漏液が防止され、液絡を防ぐことが可能である。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の範囲内で種々改変することができる。
例えば、実施の形態1に係る変形例1〜5を、実施の形態2に適用することも可能である。
実施の形態1に係る双極型電池を説明するための斜視図である。 実施の形態1に係る双極型電池を説明するための断面図である。 図1に示される双極型電池を利用する組電池を説明するための斜視図である。 図3に示される組電池が搭載されている車両の概略図である。 実施の形態1に係る双極型電池の製造方法を説明するための工程図である。 図5に示される電極形成工程に係る正極を説明するための正面図である。 図5に示される電極形成工程に係る負極を説明するための背面図である。 図6の線VIII−VIIIに関する断面図である。 図5に示されるシール前駆体配置工程の第1シール前駆体を説明するための正面図である。 図9の線X−Xに関する断面図である。 図5に示されるシール前駆体配置工程の第2シール前駆体を説明するための正面図である。 図9の線XII−XIIに関する断面図である。 図5に示される電極セット工程に係る保持機構のクリップ機構を説明するための概略図である。 電極セット工程を説明するための断面図である。 図5に示される真空導入工程〜真空解除工程に係る真空処理装置を説明するための概略図である。 図5に示される電極積層工程を説明するための概略図である。 図5に示されるプレス工程を説明するための断面図である。 図5に示される加圧保持工程を説明するための断面図である。 実施の形態1に係る変形例1を説明するための概略図である。 実施の形態1に係る変形例2を説明するための概略図である。 実施の形態1に係る変形例3を説明するための概略図である。 実施の形態1に係る変形例4を説明するための概略図である。 実施の形態1に係る変形例5を説明するための概略図である。 実施の形態2に係る双極型電池の製造方法を説明するための工程図である。 図24に示されるシール前駆体配置工程を説明するための断面図である。 図24に示される電極セット工程を説明するための断面図である。
符号の説明
100・・積層体、
101,102・・端子プレート、
104・・外装ケース、
110(110A〜110F)・・双極型電池、
111・・集電体、
112・・負極、
113・・正極、
114・・第1シール前駆体、
115・・第1シール、
116・・第2シール前駆体、
117・・第2シール、
120・・セパレータ、
130・・組電池、
132,134・・導電バー、
140・・組電池モジュール、
145・・車両、
150・・電極ストッカ、
153・・クリップ機構、
154・・支持構造体、
156・・受け台、
158・・位置センサ、
160・・真空処理装置、
162・・真空手段、
163・・真空チャンバ、
164・・真空ポンプ、
165・・配管系、
172・・プレス手段、
174・・基部プレート、
175・・下部加熱手段、
176・・プレスプレート、
177・・上部加熱手段、
178・・制御部、
180・・充放電装置、
182・・オーブン、
183・・加圧保持手段、
184・・支持プレート、
185・・押圧プレート、
186・・錘、
187,188・・クランプ機構、
189,190・・弾性体、
191・・下方アーム、
192・・下方段差部、
193・・上方アーム、
194・・第2上方傾斜部、
195・・ガイドブロック、
196・・貫通孔、
197・・可動ブロック、
198・・駆動ロッド、
200・・積層体、
210・・双極型電池、
210(210A〜210F)・・双極型電池、
211・・集電体、
212・・負極、
213・・正極、
214・・第1シール前駆体、
216・・第2シール前駆体、
218,219・・ゲルポリマー電解質層、
220・・セパレータ、
250・・電極ストッカ、
253・・クリップ機構、
254・・支持構造体、
256・・受け台。

Claims (18)

  1. 集電体、前記集電体の一方の面に配置される正極、および前記集電体の他方の面に配置される負極を有する双極型電極と、電解質層を、受け台に交互に配置し、積層体を形成するための積層工程、
    前記積層体が配置された前記受け台を、搬送するための搬送工程、および、
    前記受け台に配置されている前記積層体を、前記受け台に配置された状態で、加熱プレスするためのプレス工程
    を有することを特徴とする双極型電池の製造方法。
  2. 前記プレス工程において、前記積層体は、前記受け台と、前記積層体に相対するプレスプレートとを近接させることによって、加圧され、また、前記受け台および/または前記プレスプレートを加熱することによって、昇温されることを特徴とする請求項1に記載の双極型電池の製造方法。
  3. 前記集電体の面積は、前記正極および前記負極の面積より大きく、かつ、前記電解質層のセパレータの面積は、前記集電体の面積より大きいことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の双極型電池の製造方法。
  4. 前記受け台および前記プレスプレートは、前記積層体を押圧するための当接面を有し、前記当接面の面積は、前記集電体の面積より小さいことを特徴とする請求項3に記載の双極型電池の製造方法。
  5. 前記受け台および前記プレスプレートに配置されるシート状の弾性体を有し、前記弾性体は、前記積層体に相対するように位置し、前記積層体を押圧するための当接面を有し、前記当接面の面積は、前記集電体の面積より小さいことを特徴とする請求項3に記載の双極型電池の製造方法。
  6. 前記プレス工程に搬送される前に、前記受け台を加熱するための加熱工程を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の双極型電池の製造方法。
  7. 前記搬送工程において、前記受け台は、前記受け台に配置される搬送手段によって搬送されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の双極型電池の製造方法。
  8. 加熱プレスされた前記積層体の加圧状態を保持するための加圧保持工程、および、加圧状態が保持された前記積層体を、外装ケースに収容するためのケーシング工程を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の双極型電池の製造方法。
  9. 前記積層工程において、真空下で前記積層体が形成され、前記プレス工程において、真空下で加熱プレスされることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の双極型電池の製造方法。
  10. 集電体、前記集電体の一方の面に配置される正極、および前記集電体の他方の面に配置される負極を有する双極型電極と、電解質層とを、受け台に交互に配置し、積層体を形成するための積層手段、
    前記積層体が配置された前記受け台を、搬送するための搬送手段、および、
    前記受け台に配置されている前記積層体を、前記受け台に配置された状態で、加熱プレスするためのプレス手段
    を有することを特徴とする双極型電池の製造装置。
  11. 前記プレス手段は、前記搬送手段によって搬送された前記受け台に対して近接離間自在に配置され、かつ前記積層体に相対するプレスプレート、および、前記受け台および/または前記プレスプレートを加熱するための加熱手段を有する
    ことを特徴とする請求項10に記載の双極型電池の製造装置。
  12. 前記集電体の面積は、前記正極および前記負極の面積より大きく、かつ、前記セパレータの面積は、前記集電体の面積より大きいことを特徴とする請求項10又は請求項11に記載の双極型電池の製造装置。
  13. 前記受け台および前記プレスプレートは、前記積層体を押圧するための当接面を有し、前記当接面の面積は、前記集電体の面積より小さいことを特徴とする請求項12に記載の双極型電池の製造装置。
  14. 前記受け台および前記プレスプレートに配置されるシート状の弾性体を有し、前記弾性体は、前記積層体に相対するように位置し、前記積層体を押圧するための当接面を有し、前記当接面の面積は、前記集電体の面積より小さいことを特徴とする請求項12に記載の双極型電池の製造装置。
  15. 前記プレス手段に搬送される前に、前記受け台を加熱するための加熱手段を有することを特徴とする請求項10〜14のいずれか1項に記載の双極型電池の製造装置。
  16. 前記搬送手段は、前記受け台に配置されていることを特徴とする請求項10〜15のいずれか1項に記載の双極型電池の製造装置。
  17. 前記プレス手段によって加熱プレスされた前記積層体の加圧状態を保持するための加圧保持手段を有することを特徴とする請求項10〜16のいずれか1項に記載の双極型電池の製造装置。
  18. 前記積層手段および前記プレス手段を、真空下で作動自在に保持するための真空手段を有することを特徴とする請求項10〜17のいずれか1項に記載の双極型電池の製造装置。
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