JP6845693B2 - 車両の操舵輪支持構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の操舵輪支持構造に関する。
特許文献1には、前輪の径方向内側となるハブ位置に操舵用軸受が配置されるハブステアリング式の鞍乗型車両が開示されている。この鞍乗型車両では、前輪を回転自在に支持するナックル部材であるホルダブロックが、操舵用軸受を介して、アーム部材に連結される。前輪は、ホルダブロックと共に、操舵軸線回りに角変位自在にアーム部材に支持される。
特開2002−29481号公報
特許文献1に開示される鞍乗型車両では、操舵用軸受が大きくなるほど、ナックル部材が大型化し易い。ナックル部材が大型化すると、前輪の径方向内側に配置される他の部品とナックル部材とが干渉することを防ぐための制約が大きくなり、車両の設計自由度が低下してしまう。
そこで本発明は、ハブステアリング式の車両の操舵輪支持構造において、ナックル部材の大型化を防止することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る車両の操舵輪支持構造は、操舵輪の車軸を、その車軸線回りに回転自在に支持するナックル部材と、車体に連結され、前記ナックル部材を上下方向に延びる操舵軸線回りに角変位自在に車幅方向一方側から支持する支持部材とを備え、前記ナックル部材には、前記車軸を支持する車軸支持部と、前記車軸支持部の少なくとも一部分の上下方向両側で、上下方向に間隔をあけて対向して配置される2つの被支持部とが形成され、前記2つの被支持部が、前記支持部材に対して、前記操舵軸線回りに角変位自在に支持されている。
上記構成によれば、ナックル部材の2つの被支持部は、車軸支持部の少なくとも一部分の上下方向両側で上下方向に間隔をあけて対向して配置されることにより、操舵輪の車軸の一部分に対向する位置、すなわち上下方向から見て前後方向に重なる位置に配置される。このように、2つの被支持部が車軸の一部分に対向する位置に配置されることで、2つの被支持部が車軸から前後方向に突出する突出量を抑制できる。よって、ナックル部材が操舵輪の径方向に大型化するのを防いで、ナックル部材のコンパクト化を図ることができる。
前記2つの被支持部は、上側被支持部及び下側被支持部を含み、前記上側被支持部は、前記操舵軸線に沿って、前記車軸支持部から上方に延び、前記下側被支持部は、前記操舵軸線に沿って、前記車軸支持部から下方に延び、前記上側被支持部及び前記下側被支持部が、前記操舵軸線に対して同軸に配置された軸受をそれぞれ介して、前記支持部材に前記操舵軸線回りに角変位自在に支持されていてもよい。
上記構成によれば、上側被支持部を車軸支持部から上方に延ばし、下側被支持部を車軸支持部から下方に延ばすことにより、上側被支持部及び下側被支持部を車軸支持部から前後方向に離れた位置より上下方向に延ばした場合に比べて、ナックル部材の外形が車軸から径方向に離れることを防いで、ナックル部材の小型化を図ることができる。
前記2つの被支持部の少なくとも一方が、前記車軸支持部に対して、着脱自在に装着されていてもよい。これにより、2つの被支持部の両方が車軸支持部と一体的に設けられる場合に比べて、ナックル部材を形成し易くできる。
前記ナックル部材には、前記2つの被支持部の少なくとも一方が操舵軸線方向に挿入される挿入部が形成されていてもよい。これにより、2つの被支持部の少なくとも一方を操舵軸線方向に挿入部に挿入することで、挿入部に挿入された被支持部を位置決めした状態で車軸支持部に装着できる。よって、ナックル部材の組立作業を容易に行うことができる。
前記車軸支持部に装着された状態の前記2つの被支持部の少なくとも一方の、前記車軸支持部に対する変位を阻止するための変位阻止片が、前記ナックル部材の車幅方向他方側から前記ナックル部材に取り付けられていてもよい。
上記構成によれば、支持部材が干渉するのを防いで、2つの被支持部の少なくとも一方の、車軸支持部に対する変位阻止作業を容易に行うことができる。
前記車軸に連結される車軸連結部と、前記車軸連結部に連なり、前記車軸と共に前記車軸線回りに回転する回転体を連結する回転体連結部とが形成される回転体連結部材を備え、前記2つの被支持部が、前記回転体連結部材及び前記回転体の前記車軸の径方向内側に配置されていてもよい。
上記構成によれば、2つの被支持部が、回転体連結部材及び回転体の車軸の径方向内側に配置されるので、被支持部と、回転体連結部材及び回転体との干渉が防がれる。
前記支持部材が、車幅方向一方側から前記ナックル部材を片持ち支持し、前記回転体連結部材には、前記操舵輪を連結する操舵輪連結部が形成され、前記操舵輪が、車幅方向他方側から、前記操舵輪連結部に対して着脱自在に連結されていてもよい。
上記構成によれば、支持部材が配置された側とは反対側から、操舵輪が操舵輪連結部に対して着脱自在に連結されるため、支持部材と干渉することを防いで、操舵輪の着脱作業を容易に行うことができる。
前記ナックル部材には、前記ナックル部材と共に前記操舵軸線回りに角変位する角変位体を連結する角変位体連結部が形成され、前記角変位体連結部が、前記車軸支持部から、車幅方向一方側に延びていてもよい。
上記構成によれば、角変位体連結部が、車軸支持部から車幅方向一方側に延びているため、角変位体と干渉することを防いで、操舵輪の着脱作業を容易に行うことができる。
本発明の各態様によれば、ハブステアリング式の車両の操舵輪支持構造において、ナックル部材の大型化を防止できる。
実施形態に係る自動二輪車の要部の左側面図である。 図1の操舵軸線と車軸線とを含む平面で切断した前輪支持構造の断面図である。 図1の車軸線に垂直な平面で切断した前輪支持構造の断面図である。 図1のナックル部材の左後方から見た分解斜視図である。 図1の車軸周辺部品を分解して示す分解斜視図である。 図1の前輪の左前方から見た斜視図である。 図1の支持部材の前側部分の左側面図である。 図1の自動二輪車の右前方から見た斜視図である。
(実施形態)
本発明の実施形態について、各図を参照して説明する。以下に記載する方向は、搭乗者から見た方向を基準とする。また実施形態では、以下に記載する車幅方向一方側及び車軸線Q方向一方側を自動二輪車1の左側、車幅方向他方側及び車軸線Q方向他方側を自動二輪車1の右側として、それぞれ例示する。
[自動二輪車の前輪支持構造]
図1は、実施形態に係る自動二輪車1の要部の左側面図である。自動二輪車1は、運転者がシートに跨った状態で運転操作される鞍乗型車両の一例である。本実施形態の自動二輪車1は、操舵輪となる前輪3と、駆動輪となる後輪と、駆動輪へ走行駆動力を与える駆動源5とを備える。また自動二輪車1は、前後輪及び駆動源5を支持する車体2を備える。車体2は、前部で前輪3を支持し、後部で後輪を支持して、前後方向に延びる。また車体2は、前後輪の間で駆動源5を支持する。車体2には、前後輪の間で、駆動源5の上方にシートが設けられる。本実施形態では、駆動源5は、走行用のエンジンである。
車体2は、前輪3の車軸14を支持する。また車体2は、上下方向に延びる操舵軸線X回りに前輪3を角変位可能に支持する。自動二輪車1は、走行中に、操舵軸線X回りに前輪3が角変位されることで操舵され、走行方向の向きが変えられる。
本実施形態では、自動二輪車1は、車体2に対して、上下方向に移動可能に前輪3を懸架支持する前輪支持構造12を有する。前輪支持構造12は、いわゆるハブステア式である。具体的には、前輪3の外周面よりも径方向内側に、車軸14を操舵可能に支持するための操舵用軸受45が配置される。
前輪支持構造12は、ナックル部材33と、支持部材30とを有する。ナックル部材33は、前輪3の車軸14を、その車軸線Q回りに回転自在に支持する。支持部材30は、車体2に連結され、ナックル部材33を操舵軸線X回りに角変位自在に支持する。本実施形態では、支持部材30は、ナックル部材33を車幅方向一方側から片持ち支持する。ナックル部材33は、前輪3の幅方向から見て、前輪3の外周面よりも径方向内側に配置される。
支持部材30は、前輪支持構造12が有する一対のリンク機構31を介して、車体2に間接的に連結される。支持部材30は、長尺状に形成されて、前後方向に沿って延びる。支持部材30は、前端部でナックル部材33を支持し、後端部でリンク機構31に連結される。支持部材30の後端部は、車体2に設定されて車幅方向に延びる揺動軸線回りに回転自在に設けられる。これによって、支持部材30の前端部及び前端部に支持されるナックル部材33が、車体2に対して上下方向に移動可能となる。
支持部材30の前端部は、操舵軸線Xに沿って平行に延びる。これにより、前輪3の操舵時に、支持部材30が、ナックル部材33の後述する上下延長部分33qと干渉することを防ぐことができる。
操舵軸線Xは、支持部材30に対して設定される。操舵軸線Xは、上下方向を含む方向に延びる。本実施形態では、操舵軸線Xは、上下方向に対して前後方向に傾斜して配置される。具体的には、操舵軸線Xは、上方に進むにつれて後方に進むように、鉛直線Zに対して角度θで傾斜して延びる。操舵軸線Xは、支持部材30に対して設定されることで、支持部材30の車体2に対する相対変位に伴って、車体2に対して相対変位する。
図2は、図1の操舵軸線Xと車軸線Qとを含む平面で切断した前輪支持構造12の断面図である。図2に示すように、ナックル部材33と支持部材30との間に操舵用の一対の軸受45が介在することで、ナックル部材33は、支持部材30に対して、操舵軸線X回りに角変位自在に支持される。また、車軸14とナックル部材33との間に一対の車軸支持用の軸受44(以下、車軸用軸受44と称する)が介在することで、車軸14は、ナックル部材33に対して、車軸線Q回りに回転自在に支持される。
車軸線Qは、ナックル部材33に対して設定されることで、ナックル部材33の車体2に対する相対変位に伴って、車体2に対して相対変位する。従って、ナックル部材33の操舵軸線X回りの角変位に伴って車軸線Qが角変位することで、車軸14に連結される前輪3の操舵軸線X回りの向きが変化する。ナックル部材33は、後述する操舵機構11によって、運転者から操舵トルクが伝達されることで、操舵軸線X回りに角変位される。
ナックル部材33及び車軸14等の操舵軸線X回りに角変位される操舵体は、操舵軸線X回りの向きが変化する。そこで以下の説明においては、特に言及しない限り、車軸線Qが車幅方向に平行な状態(例えば直進走行状態)における状態を用いて説明する。例えば、前後方向は、前輪3の車軸14が車幅方向に延びた状態における前後方向として説明する。また、操舵軸線Xに沿って平行に延びる方向を操舵軸線X方向と称する。また、車軸14が延びる方向を車軸線Q方向と称する。
支持部材30の先端部には、支持部材30の残余の部分に対して車幅方向内側に突出する一対の突出部分(上側突出部分30a、下側突出部分30b)が形成される。一対の突出部分30a,30bは、ナックル部材33を支持する。一対の突出部分30a,30bは、操舵軸線X方向に互いに間隔をあけて配置される。操舵軸線Xは、支持部材30のうちで、上下の突出部分30a,30bをそれぞれ通過する位置に設定される。操舵軸線Xは、前輪3の幅方向の中央位置(前輪3の車軸線Q方向の中央位置)を通過し且つ車軸線Qに垂直な仮想平面内に配置される。
図3は、図1の車軸線Qに垂直な平面で切断した前輪支持構造12の断面図である。図3に示すように、本実施形態では、操舵軸線Xは、操舵軸線Xを通過し且つ車軸線Qに垂直な仮想平面において、車軸線Qから離れた位置を通過する。また操舵軸線Xは、車軸14のうちで車軸14の軸心から後方にずれた部分を通過する位置に設定される。本実施形態では、操舵軸線Xは、車軸線Q方向から見て、車軸14のうちで、車軸14の軸心から後方に、操舵軸線X方向に垂直な方向に最短距離dだけ離れた部分を通過する位置に設定される。
このように操舵軸線Xは、車軸線Qから外れるものの、車軸線Qに近接した位置、具体的には、車軸線Qにその後方から近接した位置に配置される。操舵軸線Xは、後述するステム軸線Yと共に、車幅方向に垂直な1つの平面上に配置される。
図2に示すように、支持部材30の各突出部分30a,30bには、操舵軸線X方向に貫通する貫通孔がそれぞれ形成される。各貫通孔は、操舵軸線Xに対して同軸に延びて、段付き形状に形成されている。具体的には、上側突出部分30aに形成される貫通孔は、上側径が下側径よりも大きい段付き形状の円筒空間に形成されている。下側突出部分30bに形成される貫通孔は、下側径が上側径よりも大きい段付き形状の円筒空間に形成されている。各貫通孔は、操舵用軸受45が突出部分30a,30bに嵌り込むための凹所として形成される。言い換えると、各突出部分30a,30bの内周面のうち車軸14寄りの部分には、各突出部分30a,30bの径方向内側に突出する鍔部分30cが形成される。
上側の操舵用軸受45は、突出部分30aの上方から突出部分30aに挿入される。上側の操舵用軸受45の外輪は、下端面が上側突出部分30aの鍔部分30cの上面に当接することで位置決めされ、その外輪の外周面が上側突出部分30aの内周面に圧入固定される。
下側の操舵用軸受45は、突出部分30bの下方から突出部分30bに挿入される。下側の操舵用軸受45の外輪は、上端面が下側突出部分30bの鍔部分30cの下面に当接することで位置決めされ、その外輪の外周面が下側突出部分30bの内周面に圧入固定される。各突出部分30a,30bの貫通孔が、操舵軸線Xに同軸に形成されることから、一対の操舵用軸受45もまた、操舵軸線Xに対して同軸に配置される。
ナックル部材33は、一対の操舵用軸受45の内輪に固定される。一対の操舵用軸受45の内輪と外輪とが、操舵軸線X回りに相対変位自在に設けられることで、ナックル部材33は、支持部材30に対して操舵軸線X回りに角変位自在となる。
ナックル部材33には、車軸支持部33aが形成される。車軸支持部33aは、車軸14を支持する。車軸支持部33aは、内周部分に挿通孔が形成される環状の形状に形成される。挿通孔は、車軸14が挿通されるために形成され、車軸線Qに対して同軸に延びる。挿通孔は、車軸用軸受44が車軸支持部33aに嵌まり込むための凹所として形成される。
車軸支持部33aの内周面には、車軸支持部33aの残余の部分に対して車軸支持部33aの径方向内側に突出する一対の鍔部分33vが形成される。一対の車軸用軸受44の外輪は、車幅方向内側の端面が鍔部分33vに当接することで位置決めされ、その外輪の外周面が、車軸支持部33aの内周面に圧入固定される。
このように本実施形態では、一対の車軸用軸受44が、車軸支持部33aの挿通孔にそれぞれ嵌入される。一対の車軸用軸受44は、操舵軸線Xを挟んで、車軸線Q方向の両側に間隔をあけて、それぞれ配置される。車軸支持部33aの鍔部分33vは、車軸用軸受44よりも操舵軸線X側に形成される。これによって一対の車軸用軸受44は、車軸支持部33aの車軸線Q方向両側からそれぞれ挿入される。挿通孔が、車軸線Qに同軸に形成されることから、一対の車軸用軸受44もまた、車軸線Qに対して同軸に配置される。
車軸14は、一対の車軸用軸受44の内輪に固定される。一対の車軸用軸受44の内輪と外輪とが、車軸線Q回りに相対変位自在に設けられることで、車軸14は、ナックル部材33に対して車軸線Q回りに回転自在となる。
具体的に車軸14は、中空の軸体である。車軸14は、本体部14c、拡径部14a、及び縮径部14bを有する。本体部14cは、車軸線Q方向に延び、その長手方向両側が、一対の車軸用軸受44の内輪に固定される。
拡径部14aは、車軸14の車軸線Q方向一方側に設けられる。拡径部14aは、本体部14cの外径よりも大きい外径を有するように拡径される。本体部14cと拡径部14aとの間には、段差部分が形成される。拡径部14aの操舵軸線X側の端面は、車軸線Q方向一方側の車軸用軸受44における内輪の車軸線Q方向一方側の端面に当接する。これにより、拡径部14aが位置決めされる。
縮径部14bは、車軸14の車軸線Q方向他方側に設けられる。縮径部14bは、本体部14cの外径よりも小さい外径を有するように縮径される。縮径部14bは、後述する内側部材46の貫通孔に挿通される。本体部14cと拡径部14aとの間には、車軸線Q方向一方側から他方側に向けて下り勾配となる傾斜部分が形成される。この傾斜部分は、内側部材46の貫通孔の内周面に当接する。これにより、縮径部14bが位置決めされる。
縮径部14bの外周面には、リング部材48が配置される。具体的には、リング部材48の内周面に雄ねじ部が形成され、縮径部14bの外周面に雌ねじ部が形成される。縮径部14bの雌ねじ部がリング部材48の雄ねじ部と螺合されることで、縮径部14bの外周面にリング部材48が配置される。
リング部材48の雄ねじ部に縮径部14bの雌ねじ部を螺合させるに従い、内側部材46の貫通孔周縁が縮径部14bの傾斜部分に押し付けられ、鍔部分33vをスペーサとして、一対の車軸用軸受44の内輪が位置決めされる。なお車軸14には、車軸14に対して内側部材46を車軸線Q回りに回り止めするためのキー溝を形成することが好ましい。
ナックル部材33には、車軸支持部33aの少なくとも一部分の上下方向両側で、上下方向に間隔をあけて対向して配置される2つの被支持部33b,33cが形成される。2つの被支持部33b,33cは、それぞれ円柱状の軸体形状に形成される。2つの被支持部33b,33cは、車軸支持部33aとは別体に形成されて、車軸支持部33aに連結される。被支持部33b,33cは、支持部材30に対して、操舵軸線X回りに角変位自在に支持される。
具体的に被支持部33b,33cは、一対の操舵用軸受45の内輪にそれぞれ固定される。2つの被支持部33b,33cは、上側被支持部33b及び下側被支持部33cを含む。上側被支持部33bは、操舵軸線Xに沿って、車軸支持部33aから上方に延びる。下側被支持部33cは、操舵軸線Xに沿って、車軸支持部33aから下方に延びる。2つの被支持部33b,33cは、操舵軸線Xと同軸に延びる。
2つの被支持部33b,33cは、車軸用軸受45をそれぞれ介して、支持部材30に操舵軸線X回りに角変位自在に支持される。被支持部33b,33cは、ナックル部材33のうちで、一対の操舵用軸受45を介して、支持部材30に支持される部位となる。
図3に示すように、被支持部33b,33cは、車軸14を挟んで、操舵軸線X方向に間隔をあけて互いに対向して配置される。車軸支持部33a及び被支持部33b,33cは、操舵軸線X方向から見て、前輪3の幅方向内側に配置される。
被支持部33b,33cの少なくとも一方は、上下方向から見て、車軸14の一部に重なる領域を有する。また、被支持部33b,33cの少なくとも一方は、上下方向から見て、車軸支持部33aの一部に重なる領域を有する。
また、被支持部33b,33cの少なくとも一方は、操舵軸線X方向から見て、車軸14の一部に重なる領域を有する。また、被支持部33b,33cの少なくとも一方は、操舵軸線X方向から見て、車軸支持部33aの一部に重なる領域を有する。
本実施形態では、被支持部33b,33cは、図3で図示される車軸線Qに垂直な方向において、車軸支持部33aのうち車軸線Qから後方に最も離れた部分よりも、車軸線Q寄りの位置に配置される。
本実施形態では、車軸線Q方向から見て、車軸線Qを通過して操舵軸線Xに平行に延びる仮想線が、被支持部33b,33cの一部を通過する。また本実施形態では、車軸線Q方向から見て、被支持部33b,33cは、車軸支持部33aの後端を通過して操舵軸線Xに平行に延びる仮想線よりも、前方に配置される。また被支持部33b,33cは、車軸線Q方向から見て、車軸支持部33aの前端を通過して操舵軸線Xに平行に延びる仮想線よりも、後方に配置される。
本実施形態では、下側被支持部33cは、車軸14を通過して鉛直方向に延びる仮想線に対して、前方に位置する領域を有する。車軸線Q方向から見て、上側被支持部33bは、車軸14を通過して鉛直方向に延びる仮想線に対して、後方に位置する。
2つの被支持部33b,33cの少なくとも一方(本実施形態では両方)は、車軸支持部33aに対して着脱自在に装着される。図2に示すように、具体的に被支持部33b,33cは、車軸14側を底部とする有底筒状に形成される。
被支持部33b,33cは、本体部33oと、雄ねじ部33xと、フランジ部33yとをそれぞれ有する。本体部33oは、その軸線方向一方側に開放される内部空間を有する円筒状に形成される。本体部33oは、操舵軸線X方向に延びている。
被支持部33b,33cの雄ねじ部33xとフランジ部33yとは、同様の形状に形成される。雄ねじ部33xは、本体部33oの軸線方向一端部に連なり、フランジ部33yは、本体部33oの軸線方向他端部に連なる。雄ねじ部33xは、車軸支持部33aに装着された状態において、被支持部33b,33cの車軸14側の一端部に形成される。雄ねじ部33xは、本体部33oに対して同軸に形成されると共に本体部33oよりも小径に形成されて、本体部33oから車軸14側に突出する。
フランジ部33yは、被支持部33b,33cが車軸支持部33aに装着された状態において、被支持部33b,33cの雄ねじ部33xとは反対側の他端部に形成される。フランジ部33yは、本体部33oの外径を部分的に拡径して形成される。上側被支持部33bにおけるフランジ部33yの車軸14側の端面は、上側の操舵用軸受45における内輪の上端面と当接する。下側被支持部33cにおけるフランジ部33yの車軸14側の端面は、下側の操舵用軸受45における内輪の下端面と当接する。
ナックル部材33には、2つの被支持部33b,33cの少なくとも一方(本実施形態では両方)が挿入される挿入部33dが形成される。具体的に各挿入部33dは、車軸支持部33aに一体に形成され、車軸支持部33aから操舵軸線X方向にそれぞれ突出する筒状に形成される。
各挿入部33dには、それぞれに対応する被支持部33b,33cの車軸14側の端部が挿入される開口が形成される。挿入部33dに形成される開口は、被支持部33b,33cの本体部33oが挿入可能な直径に形成され、操舵軸線Xに対して同軸に形成される。
挿入部33dの開口内の底部は、対応する被支持部33b,33cの雄ねじ部33xと螺合可能な雌ねじ部33wが形成される。雌ねじ部33wに形成されるねじ孔は、車軸支持部33aに形成される挿通孔まで貫通し、操舵軸線Xに対して同軸に形成される。挿入部33dの筒状部分の高さ寸法は、雄ねじ部33xの軸方向長さ寸法よりも大きい。
ここで本体部33oは、操舵用軸受45の軸方向寸法よりも大きい軸方向寸法を有する。また突出部分30a,30bは、上下の挿入部33dの操舵軸線X方向寸法よりも大きい操舵軸線X方向寸法を有する。
また、突出部分30a,30bの間の操舵軸線X方向距離は、上側の挿入部33dの上端面から下側の挿入部33dの下端面までの操舵軸線X距離よりも大きく設定される。これによって、上側の挿入部33dの上端面と突出部分30aとの間、及び、下側の挿入部33dの下端面と突出部分30bとの間には、操舵軸線X方向に隙間が形成されることとなる。従って、各被支持部33b,33cを車軸支持部33aから取り外した状態では、車軸支持部33aは、支持部材30の突出部分30a,30bと干渉することなく、突出部分30a,30bの間に配置することが可能となる。
被支持部33b,33cの本体部33oは、挿入部33dの筒状部分の高さ方向寸法と、操舵用軸受45の内輪の軸線方向寸法とを足し合わせた寸法よりも、大きい軸線方向寸法を有する。これによって本体部33oは、挿入部33dに挿入された状態で、操舵用軸受45の内輪に保持可能に構成される。
ナックル部材33と、支持部材30との連結手順について説明する。図2に示すように、支持部材30の突出部分30a,30bに一対の操舵用軸受45をそれぞれ挿入する。次に、突出部分30a,30bに設定される操舵軸線Xに対して、ナックル部材33の挿入部33dを同軸に配置する。
次に、支持部材30の上方から、操舵軸線X方向に沿って、上側被支持部33bを挿入させる。上側被支持部33bの挿入方向先端部となる雄ねじ部33xは、上側突出部分30aの貫通孔を通過し、挿入部33dの筒状部分に上側被支持部33bが案内される。これによって、支持部材30とナックル部材33との操舵軸線Xに垂直な方向の位置ずれが防がれる。
上側被支持部33bが、更に下方に挿入されることで、雄ねじ部33xが、挿入部33dの雌ねじ部33wに接する。この状態で、上側被支持部33bが操舵軸線X回りに回転されることで、雄ねじ部33xが、雌ねじ部33wに螺合及び螺進することとなる。上側被支持部33bの本体部33oのうち雄ねじ部33xの径方向に隣接する端面が、挿入部33dの底面に当接することで、上側被支持部33bの操舵軸線X方向の位置が規定される。これにより、上側被支持部33bが、車軸支持部33aに装着される。
次に、支持部材30の下方から、操舵軸線X方向に沿って、下側被支持部33cを挿入させる。下側被支持部33cの挿入方向先端部となる雄ねじ部33xは、下側突出部分30bの貫通孔を通過し、挿入部33dの筒状部分に下側被支持部33cが案内される。下側被支持部33cが、更に上方に挿入され、操舵軸線X回りに回転されることで、雄ねじ部33xが雌ねじ部33wに螺合及び螺進する。下側被支持部33cの本体部33oのうち雄ねじ部33xの径方向に隣接する端面が、挿入部33dの底面と離隔した状態で、下側被支持部33cの操舵軸線X方向の位置が規定される。これにより、下側被支持部33cが、車軸支持部33aに装着される。
このようにして、被支持部33b,33cを介して、車軸支持部33aと、支持部材30とが連結されることで、ナックル部材33が支持部材30に対して操舵軸線X回りに角変位自在に支持される。また、上側被支持部33bのフランジ部33yが、上側の操舵用軸受45における内輪の上端面と当接し、下側被支持部33cのフランジ部33yが、下側の操舵用軸受45における内輪の下端面と当接することで、車軸支持部33aと支持部材30との操舵軸線X方向の位置ずれを防ぐことができる。
また、上側被支持部33bの本体部33oのうち、雄ねじ部33xの径方向に隣接する端面が、挿入部33dの底面に面接触する。これによって、前輪3に対して、路面から上方に向けて外力が作用した場合、この外力が車軸支持部33aから上側被支持部33bに伝達する際の応力集中を抑えて、前輪3を支持し易くできる。
以上のように、自動二輪車1では、ナックル部材33の2つの被支持部33b,33cは、車軸支持部33aの少なくとも一部分の上下方向両側で上下方向に間隔をあけて対向して配置されることにより、前輪3の車軸14の一部分に対向する位置、すなわち上下方向から見て前後方向に重なる位置に配置される。このように、2つの被支持部33b,33cが、車軸14の一部分に対向する位置に配置されることで、2つの被支持部33b,33cが車軸14から前後方向に突出する突出量を抑制できる。
また、2つの被支持部33b,33cが、上下方向に間隔をあけて対向して配置されることで、2つの被支持部33b,33cの間の上下方向の距離を、車軸支持部33aの上下寸法よりも大きくして、ナックル部材33を支持部材30により安定して支持できる。
よって、ナックル部材33が前輪3の径方向に大型化するのを防いで、ナックル部材33のコンパクト化を図ることができる。また、支持部材30に支持される被支持部33b,33cの剛性を高めることができる。
また、2つの被支持部33b,33cが、上下に間隔をあけて、それぞれ構成される。これによって、2つの被支持部33b,33cの上下間に車軸14を配置でき、2つの被支持部33b,33cを車軸14に対して前後方向に近づけられる。更に、上側被支持部33bを車軸支持部33aから上方に延ばし、下側被支持部33cを車軸支持部33aから下方に延ばすことにより、上側被支持部33b及び下側被支持部33cを車軸支持部33aから前後方向に離れた位置より上下方向に延ばした場合に比べて、ナックル部材33の外形が車軸14から径方向に離れることを防いで、ナックル部材33の小型化を図ることができる。
また、2つの被支持部33b,33cが、操舵軸線Xに対して同軸に配置された操舵用軸受45を介して、操舵軸線X回りに角変位自在に支持部材30に支持されるので、ナックル部材33を良好に操舵軸線X回りに角変位自在に支持部材30により支持できる。
また、2つの被支持部33b,33cが、車軸支持部33aに対して、着脱自在に装着されているので、ナックル部材33のコンパクト化を図りながら、2つの被支持部33b,33cの両方が車軸支持部33aと一体的に設けられる場合に比べて、ナックル部材33を形成し易くできる。
また、被支持部33b,33cを車軸支持部33aから取り外した状態で、上下の突出部分30a,30bの間に車軸支持部33aを配置して、車軸支持部33aと突出部分30a,30bとを操舵軸線Xに沿って位置合わせすることができる。この状態で、被支持部33b,33cが車軸支持部33aに装着されると共に、被支持部33b,33cが支持部材30に保持される。
このようにして、車軸支持部33aと支持部材との位置合わせの後で、被支持部33b,33cを車軸支持部33aに装着できるので、被支持部33b,33cが車軸支持部33aに一体固定される場合に比べて、被支持部33b,33cによる干渉を防止しながら、取付作業を容易に行うことができる。
また、ナックル部材33には挿入部33dが形成されているので、2つの被支持部33b,33cの少なくとも一方を操舵軸線X方向に挿入部33d挿入することで、挿入部33dに挿入された被支持部33b,33cを位置決めした状態で車軸支持部33aに装着できる。よって、ナックル部材33の組立作業を容易に行うことができる。
図4は、図1のナックル部材33の左後方から見た分解斜視図である。図4に示すように、2つの被支持部33b,33cには、溝部33zが形成される。溝部33zは、本体部33oに形成される。溝部33zは、本体部33oの残余の部分に比べて、本体部33oの径方向内側に窪む凹所として形成される。溝部33zは、本体部33oを操舵軸線X回りに一周する形状に形成される。溝部33zは、2つの被支持部33b,33cが挿入部33dに挿入された状態で、本体部33oのうちで、挿入部33dに対向する領域に形成される。
フランジ部33yは、操舵軸線X方向から見て、非円形の周縁形状を有する。具体的にフランジ部33yの外周には、被支持部33b,33cの径方向内側に窪む複数の窪み部が、フランジ部33yの周方向に間隔をおいて形成される。これにより、フランジ部33yの窪み部にフランジ部操作用治具を係合させ、雄ねじ部33xを雌ねじ部33wに螺合させることができる。
本実施形態では、挿入部33dは、筒状部分に周方向一カ所、本実施形態では後部位に、径方向に貫通して車幅方向に延びるスリット33uが形成される。スリット33uは、挿入部33dの開口側端部まで延びることで、操舵軸線X方向に開放される。これによって挿入部33dは、スリット33uによって操舵軸線X方向に垂直な断面が略C字状に形成されて、内方空間と外方空間とが径方向に連通される。言い換えると、挿入部33dには、スリット33uに隣接して、周方向一端部と、周方向他端部とが形成される。
ナックル部材33には、車軸支持部33aに装着された状態の2つの被支持部33b,33cの少なくとも一方(本実施形態では両方)の、車軸支持部33aに対する変位を阻止する変位阻止片が取り付けられる。具体的にナックル部材33には、変位阻止部33eが形成される。変位阻止部33eは、対応する被支持部33b,33c毎に設けられる。言い換えると、変位阻止部33eは、一対の挿入部33dにそれぞれ形成される。
一対の変位阻止部33eは、車軸支持部33aよりも後側に配置される。一対の変位阻止部33eは、互いに上下方向に離隔して配置される。一対の変位阻止部33eは、車軸支持部33aと一体的に形成される。
各変位阻止部33eには、挿入部33dの周方向一端部に連なり、一端部から後方に延びる第1対向部分と、挿入部33dの周方向他端部に連なり、他端部から後方に延びる第2対向部分とが形成される。各変位阻止部33eにおける一対の第1及び第2対向部分は、挿入部33dの周方向に間隔をあけて対向配置される。変位阻止部33eに取り付けられる第1の変位阻止片によって、一対の第1及び第2対向部分が、互いに近接するように挿入部33dの周方向に変形されることで、一対の第1及び第2対向部分に連なる挿入部33dが、縮径方向に変形する。
本実施形態では、一対の第1及び第2対向部分には、挿入部33dの周方向に沿って貫通する雌ねじ部33mが形成される。一対の第1及び第2対向部分の雌ねじ部33mには、ナックル部材33の車幅方向他方側、すなわち支持部材30の位置とは反対側から、第1の変位阻止片として、ボルトB1が螺合される。
挿入部33dは、筒状部分のうち、車幅方向他方側の周壁を貫通する貫通孔が形成される。挿入部33dには、貫通孔に貫通して挿入部33dの内部空間に突出する第2の変位阻止片が設けられる。具体的には、挿入部33dは、筒状部分のうち、車幅方向他方側の周壁を貫通する雌ねじ部33nが形成される。雌ねじ部33nには、ナックル部材33の車幅方向他方側から、第2の変位阻止片として、ねじ体B2が螺合される。ねじ体B2は、挿入部33dの内部空間に突出可能に形成される。
このように、第1及び第2変位阻止片は、ナックル部材33が支持部材30に装着された状態で、操舵軸線Xを挟んで、ナックル部材33の支持部材30とは反対側となる部位(言い換えると、ナックル部材33の車幅方向他方側となる部位)に配置される。
ここで、被支持部33b,33cが挿入部33dに挿入され、雄ねじ部33xが雌ねじ部33wと螺合された状態において、各変位阻止部33eの雌ねじ部33mにボルトB1を螺合させるに従い、一対の第1及び第2対向部分が近接する方向に移動し、挿入部33dの開口径が縮小される。これにより、2つの被支持部33b,33cは、挿入部33dの開口周縁に密着され、挿入部33dに固定される。
また、挿入部33dの雌ねじ部33nにねじ体B2を螺合させるに従い、ねじ体B2の先端部が溝部33zの内部に配置され、2つの被支持部33b,33cの操舵軸線X方向への変位が、ねじ体B2により阻止される。
このようにして、被支持部33b,33cによって車軸支持部33aと支持部材30とを連結した状態で、第1及び第2の変位阻止片によって、2つの被支持部33b,33cと車軸支持部33aとの変位阻止が図られる。これにより、2つの被支持部33b,33cが挿入部33dから離脱するのが防がれ、ナックル部材33と支持部材30との強固な固定を図ることができる。
また、支持部材30とは反対側から変位阻止操作が図られることで、変位阻止片及び変位阻止片操作用工具が、支持部材30に干渉することが防がれる。これによって、変位阻止作業を容易に行うことができる。
また、変位阻止部33eは、ナックル部材33の車幅方向中央に配置される。すなわち、変位阻止部33eは、車軸支持部33aの車軸線Q方向端面よりも車軸線Q方向内側に配置される。これによって、第1の変位阻止片となるボルトB1の両端部が、車軸支持部33aから車軸線Q方向に突出するのを防ぐことができ、支持部材30等の隣接する部材と干渉することを防ぐことができる。
なお、第2の変位阻止片となるねじ体B2は、ねじ部分が径方向最外径形状となって、挿入部33dに埋め込み可能に形成されることが好ましい。これによって、車軸支持部33aからねじ体B2が車軸線Q方向に突出することを防ぐことができ、ねじ体B2が支持部材30等の隣接する部材と干渉することを防ぐことができる。
また、変位阻止部33eは、挿入部33dから後方に延びる。これによって、変位阻止部33eを、車軸支持部33aから前方に延びる部分とは独立して形成することができ、設計の自由度を向上することができる。
また、ナックル部材33を支持部材30に取り付ける際には、ナックル部材33の車幅方向他方側から、ボルトB1を雌ねじ部33mに螺合させ,ねじ体B2を雌ねじ部33nに螺合させる。これにより、支持部材30が干渉するのを防いで、2つの被支持部33b,33cの少なくとも一方の、車軸支持部33aに対する変位阻止作業を容易に行うことができる。従って、ナックル部材33のコンパクト化を図りながら、ナックル部材33の組立作業を容易に行うことができる。
ナックル部材33には、角変位体連結部33fが形成される。角変位体連結部33fには、ナックル部材33と共に操舵軸線X回りに角変位する角変位体が連結される。角変位体には、自動二輪車1が備える速度センサと操舵機構11とが含まれるが、これに限定されない。
角変位体連結部33fは、車軸支持部33aよりも前側に配置される。角変位体連結部33fは、車軸支持部33aから、車幅方向一方側に延びる。角変位体連結部33fは、車軸支持部33aに連なって車軸支持部33aから前方に延びる前延長部分33rと、前延長部分33rに連なって前延長部分33rから上下方向に延びる上下延長部分33qとを有する。
前延長部分33rは、車軸支持部33aから前方に延びると共に車幅方向の一方側に延びる。前延長部分33rの前端部は、支持部材30の前端部よりも前方に間隔をあけて配置される。また、前延長部分33rの前端部は、操舵軸線Xよりも車幅方向一方側に配置される。本実施形態では、前延長部分33rの前端部は、被支持部33b,33cよりも車幅方向一方側に配置される。前延長部分33rの前端部は、後述する回転体よりも車幅方向一方側に配置され、前延長部分33rの大部分は、回転体連結部材40における外側部材47の径方向内側の空間に配置される。
上下延長部分33qは、回転体よりも車幅方向一方側に配置され、前延長部分33rから上下方向に延びる。本実施形態では、上下延長部分33qは、前延長部分33rから、上方及び下方に延びる。
上下延長部分33qのうち、前延長部分33rから上方に延びる上側部分は、本実施形態では、操舵軸線Xに対して垂直な方向に前方に延びる。すなわち、上下延長部分33qの上部は、前方に進むにつれて上方に傾斜する。これによって、操舵軸線Xよりも前方の比較的広い空間を利用して、上下延長部分33qを配置でき、ナックル部材33の剛性を高めると共に、ナックル部材33が隣接する部材と干渉するのを防ぐことができる。
上下延長部分33qの上側部分には、操舵機構11が連結される。本実施形態では、上下延長部分33qの上側部分は、操舵軸線Xよりも車幅方向一方側で上下方向に延びる側面を有する。上下延長部分33qの上側部分の側面には、操舵機構11の第1アーム部材20(図8参照)をナックル部材33に固定するための複数のボルト孔が形成される。第1アーム部材20は、複数のボルト孔を用いて、締結部材により上下延長部分33qに連結される。
また上下延長部分33qには、速度センサ、ブレーキキャリパ8(図1参照)、速度センサ配線、及びブレーキホース等が固定される。上下延長部分33qのうち、前延長部分33rから下方に延びる下側部分は、操舵軸線Xよりも車幅方向一方側で上下方向に延びる側面を有する。上下延長部分33qの下側部分の側面には、センサ差込孔と、速度センサをナックル部材33に固定するためのボルト孔とが形成される。速度センサは、センサ差込孔に差し込まれた状態で、ボルト孔を用いて、締結部材により上下延長部分33qに連結される。
ブレーキキャリパ8は、前輪3の回転を制動する。本実施形態では、2つのブレーキキャリパ8が、上下延長部分33qに固定される。具体的には、2つのブレーキキャリパ8は、ナックル部材33の車軸支持部33aよりも前側に配置される。2つのブレーキキャリパ8は、上下方向に並んで配置される。
第1のブレーキキャリパ8は、上下延長部分33qの上側部分に設けられる。第2のブレーキキャリパ8は、上下延長部分33qの下側部分に設けられる。従って、上下延長部分33qの上側部分は、第1のブレーキキャリパ8を支持する機能と、操舵機構11に連結される機能との2つの機能を有する。上下延長部分33qの上側部分と、第1のブレーキキャリパ8とは、同じ方向に延びる。これにより、ナックル部材33が大型化するのを防ぐことができる。
上下延長部分33qには、後述するブレーキディスク7へ走行風を案内する導風部材9が更に固定される。導風部材9は、ブレーキキャリパ8に対する回転方向下流側となるブレーキディスク7の位置に走行風を案内する。本実施形態では、ブレーキキャリパ8が2つ設けられるので、導風部材9も各ブレーキキャリパ8に対する回転方向下流側となるブレーキディスク7の位置に走行風を案内するように設けられる。
[自動二輪車のその他の構造]
図5は、図1の車軸14の周辺部品を分解して示す分解斜視図である。図5に示すように、自動二輪車1は、前輪3と車軸14とを連結する回転体連結部材40を備える。回転体連結部材40は、車軸14と共に車軸線Q回りに回転する回転体を、車軸14に連結する。
回転体連結部材40は、内側部材46と、外側部材47とを有する。内側部材46は、円板状に形成される。具体的に内側部材46は、径方向内側に貫通孔が設けられたフランジ状に形成される。貫通孔の内径は、車軸14の縮径部14bの外径よりも大きい値に設定される。貫通孔には、車軸14の縮径部14bが挿通される。
内側部材46の車軸線Q方向他方側における貫通孔の周縁には、車軸線Q方向に筒状に延びて前輪3を案内する筒状の第1案内部分46a(図2参照)が形成される。第1案内部分46aは、外側部材47の貫通孔と、前輪3に取り付けられるホイール15とに挿入される。
内側部材46の車軸線Q方向他方側における第1案内部分46aよりも径方向外側には、貫通孔の周方向に間隔をおいて、複数の第1及び第2挿通孔が形成される。内側部材46の車軸線Q方向他方側における貫通孔の周縁の表面は、周方向に延びる凹凸部分が形成される。この凹凸部分は、内側部材46に対して外側部材47を車軸線Q回りに回り止めするために形成される。内側部材46の車軸線Q方向他方側の表面には、リング部材48の車軸線Q方向一方側の端面が面接触する。
内側部材46の車軸線Q方向一方側における貫通孔の周縁には、車軸線Q方向に筒状に延びて車軸14の縮径部14bと、本体部14cの一部とを案内する第2案内部分46b(図2参照)が形成される。第2案内部分46bは、車軸14の縮径部14bと、本体部14cの一部とに挿入される。
外側部材47は、内部空間を一方向側に開放する略有底筒状に形成される。具体的には、外側部材47は、車軸線Q方向一方側から他方側に内部空間を開放する開口を有する椀型形状に形成される。
外側部材47の底部の径方向内側には、貫通孔が形成される。外側部材47の底部の径方向外側には、貫通孔の周方向に間隔をおいて、複数の第3及び第4挿通孔が形成される。外側部材47の底部の車軸線Q方向一方側における貫通孔の周縁には、内側部材46の凹凸部分と係合して、内側部材46の車軸線Q方向他方側における径方向外側と面接触する凹凸部分が形成される。
外側部材47と内側部材46との凹凸部分が係合した状態では、第1及び第3挿通孔とが互いに重なる位置に配置されると共に、第2及び第4挿通孔とが互いに重なる位置に配置される。外側部材47と内側部材46とは、第1及び第3挿通孔に挿通される締結部材により、互いに着脱自在に連結される。また、外側部材47と内側部材46とは、第2及び第4挿通孔に挿通される締結部材のボルトB3により、ホイール15に着脱自在に連結される。本実施形態では、ボルトB3は、内側部材46よりも車幅方向他方側から、第2及び第4挿通孔に挿通される。
外側部材47の外径寸法は、底部から車軸線Q方向一方側に向けて増大する。外側部材47の側部には、車軸線Q回りに間隔をおいて、複数の窓部が形成され、外側部材47の軽量化が図られている。外側部材47は、ホイール15の内部空間に収容される。
外側部材47の開口周縁は、フランジ形状に形成される。外側部材47の車軸線Q方向一方側における開口周縁の端面は、ブレーキディスク7の車軸線Q方向他方側における径方向内側の表面と面接触する。外側部材47の車軸線Q方向一方側における開口周縁の端面には、複数の雌ねじ部が、外側部材47の貫通孔の周方向に間隔をおいて形成される。
外側部材47の複数の雌ねじ部と対応するブレーキディスク7の各位置には、外側部材47の複数の雌ねじ部と螺合する締結部材が挿通される第5挿通孔が形成される。外側部材47とブレーキディスク7とは、ブレーキディスク7の第5挿通孔に挿通された締結部材が外側部材47の雌ねじ部に締結されることで、互いに脱着自在に連結される。
このように、内側部材46は、車軸14に連結される車軸連結部が形成される。また外側部材47は、車軸連結部に連なり、車軸14と共に車軸線Q回りに回転する回転体を連結する回転体連結部と、操舵輪を連結する操舵輪連結部とが形成される。なお、外側部材47と内側部材46とは、一体的に構成してもよい。
前輪3は、その径方向から見て、路面に対向する面が湾曲する形状に形成される。具体的には、前輪3は、車幅方向端面から車幅方向中央に向かうにつれて、外径方向寸法が大きくなる形状に形成される。操舵軸線Xは、前輪3の車幅方向中央を通過するように設定される。これによって、左右方向の操舵のために運転者が与える操舵トルクが、左右でばらつくことを防ぐことができる。
ホイール15は、前輪3をその径方向内側から支持する。ホイール15は、取付部分15a、複数の連結部分15b、及びリム部分15cを有する。取付部分15aは、前輪3の外周面よりも径方向内側に配置されて回転体連結部材40と連結される。取付部分15aは、操舵軸線Xよりも車幅方向他方側に配置されている。取付部分15aは、リング部材48が車軸線Q方向他方側から一方側に向けて挿入される貫通孔を有する。取付部分15aの貫通孔の周縁には、貫通孔の周方向に配置された複数の第6挿通孔が形成される。
取付部分15aの第6挿通孔には、第2及び第4挿通孔に挿通されたボルトB3が挿通される。すなわちホイール15は、取付部分15aの貫通孔の周縁において回転体連結部材40に連結される。ホイール15は、車幅方向他方側から、回転体連結部材40に着脱自在に連結される。これにより前輪3が、車幅方向他方側から、回転体連結部材40の操舵輪連結部に対して着脱自在に連結される。
具体的に取付部分15aは、貫通孔の周方向に配置されて車軸線Q方向他方側から一方側に窪む複数の窪み部が形成されると共に、各窪み部の内部に第6挿通孔が形成される。本実施形態では、ボルトB3を用いてホイール15を回転体連結部材40に連結する際、ボルトB3に螺合されるナットが、窪み部に収められる。
複数の連結部分15bは、車軸線Q回りに間隔をおいて配置され、取付部分15aから前輪3の径方向外側に向けて延びる。連結部分15bは、取付部分15aとリム部分15cとを連結する。連結部分15bは、外側部材47よりも車幅方向外側に配置される。取付部分15a及び複数の連結部分15bは、ホイール15の幅方向他方側に配置される。これによりホイール15は、取付部分15a及び複数の連結部分15bよりもホイール15の幅方向他方側に配置された内部空間を有する。
リム部分15cは、複数の連結部分15bの取付部分15a側とは反対側の各端部に接続されて、前輪3の径方向内側に取り付けられる。リム部分15cは、操舵軸線Xを跨いで車幅方向に延びる。本実施形態では、リム部分15cの車幅方向中心が、操舵軸線X上に位置する。
2つの被支持部33b,33cは、回転体連結部材40と回転体との車軸14の径方向内側に配置される。これにより、被支持部33b,33cと、回転体連結部材40及び回転体との干渉が防がれる。また、回転体連結部材40及び回転体の設計自由度が向上される。
回転体は、車軸14と共に、車軸線Q回りに回転する。回転体連結部材40は、車軸線Q方向から見て、前輪3の外周面よりも径方向内側で前輪3と共に回転し、前輪3の回転を回転体に伝達する。回転体には、本実施形態では、後述するブレーキディスク7及びパルスロータディスク10が含まれるが、これに限定されない。
車軸14は、車軸線Q方向一方側から一対の車軸用軸受44と内側部材46の貫通孔とに挿通され、リング部材48の雌ねじ部を、車軸線Q方向他方側から縮径部14bの雄ねじ部に螺合させることにより、内側部材46と共に、ナックル部材33に着脱自在に連結される。車幅方向他方側において、リング部材48を車軸14から取り外すことで、車軸14は、内側部材46とナックル部材33とから取り外すことができる。
内側部材46が車軸14に連結されると共に、内側部材46に外側部材47が連結された状態では、外側部材47の内部空間に、支持部材30の突出部分30a,30b、ナックル部材33の車軸支持部33a、挿入部33d、被支持部33b,33c、及び角変位体連結部33fの前延長部分33rが収容される。言い換えると、角変位体連結部33fの上下延長部分33qと、支持部材30の突出部分30a,30bを除く部分とは、外側部材47の内部空間外に配置される。
図5に示すように、自動二輪車1は、ブレーキディスク7及びパルスロータディスク10を備える。ブレーキディスク7は、ブレーキキャリパ8の制動力を前輪3に伝達する。ブレーキディスク7は環状に形成され、外側部材47よりも車幅方向一方側に配置される。ブレーキディスク7は、前輪3の車幅方向外側位置よりも内側に配置される。
車軸線Q方向から見て、ブレーキディスク7は、前輪3の外周面よりも径方向内側に配置される。ブレーキディスク7が外側部材47と連結された状態において、ブレーキディスク7の外周部は、外側部材47の外周部よりも外側に配置される。
パルスロータディスク10は、自動二輪車1の走行速度を算出するために用いられる。パルスロータディスク10は環状に形成され、外側部材47よりも車幅方向一方側に配置される。パルスロータディスク10は、前輪3の車幅方向外側位置よりも内側に配置される。
車軸線Q方向から見て、パルスロータディスク10は、ブレーキディスク7の径方向内側に配置され、前輪3と共に回転する。パルスロータディスク10は、ブレーキディスク7よりも車幅方向一方側に配置される。パルスロータディスク10は、その外周部において、ブレーキディスク7の内周部と、締結部材により互いに脱着自在に連結される。パルスロータディスク10がブレーキディスク7に連結されると共に、ブレーキディスク7が外側部材47と連結された状態では、パルスロータディスク10の内周部は、外側部材47の内周部よりも内側に配置される。
パルスロータディスク10には、周方向に等間隔をおいて複数の開口が形成される。パルスロータディスク10の回転速度は、速度センサにより、パルスロータディスク10に形成された複数の開口を用いて読み取られる。ブレーキディスク7とパルスロータディスク10との径方向内側の空間には、一対の突出部分30a,30bが、車軸線Q方向一方側から他方側に向けて挿通される。
図6は、図1の前輪3の左前方から見た斜視図である。図1,5,及び6に示すように、導風部材9は、車軸14よりも前方に配置され、上下方向に延びる。導風部材9は、ブレーキディスク7よりも車幅方向一方側に配置される。
導風部材9は、一対のダクト部9a,9b(上側ダクト部9a及び下側ダクト部9b)と接続部9cとを有する。一対のダクト部9a,9bは、ブレーキディスク7よりも車幅方向一方側から、ブレーキディスク7に向けて走行風を案内する。具体的に一対のダクト部9a,9bは、走行中に前方から後方に向けて流れる走行風を取り込み、ブレーキディスク7に向けて案内する。これにより一対のダクト部9a,9bは、前輪3の車幅方向外側位置よりも内側に配置されたブレーキディスク7に走行風を案内する。
本実施形態では、上側ダクト部9aは、第1及び第2のブレーキキャリパ8の間に配置され、下側ダクト部9bは、第2のブレーキキャリパ8よりも下方に配置される。接続部9cは、一対のダクト部9a,9bの間に配置され、一対のダクト部9a,9bを上下方向に接続する。
上側ダクト部9aと下側ダクト部9bとの開口9dは、前方に向けられている。上側ダクト部9aは、第1のブレーキキャリパ8との接触により温度上昇したブレーキディスク7の表面領域に向けて走行風を案内する。下側ダクト部9bは、第2のブレーキキャリパ8との接触により温度上昇したブレーキディスク7の表面領域に向けて走行風を案内する。
以上のように、ホイール15は、回転体連結部材40に対して、車幅方向一方側から他方側に第2,第4,及び第6挿通孔に挿通された複数のボルトB3により、車幅方向他方側から締結される。従って、例えば各ボルトB3に締結されたナットを車幅方向他方側から緩めることで、支持部材30と干渉することを防いで、前輪3を回転体連結部材40から容易に取り外せる。
また、外側部材47と内側部材46とは、第1及び第3挿通孔に挿通された締結部材により互いに連結されているので、回転体連結部材40から前輪3を取り外しても、内側部材46と外側部材47との連結状態を維持できる。すなわち、回転体連結部材40から前輪3を取り外すために、他の部品を取り外す必要がない。
また、前輪3を回転体連結部材40から取り外した状態で、回転体連結部材40は、ナックル部材33から車幅方向他方側に取り外せる。このため例えば、前輪3、ブレーキディスク7、ブレーキキャリパ8等のメンテナンスを行う場合には、支持部材30と干渉することを防いで、車幅方向他方側からメンテナンス作業を行うことができる。
また、ナックル部材33は、上下延長部分33qが、車軸支持部33aから車幅方向一方側に延びているため、角変位体と干渉することを防いで、前輪3の着脱作業を容易に行うことができる。
図7は、支持部材30の前側部分の左側面図である。図7は、前輪3と導風部材9とを取り外した状態のナックル部材33と支持部材30の前側部分とを示している。図6及び7に示すように、ナックル部材33は、パルスロータディスク10と干渉しない寸法及び形状に構成される。角変位体連結部33fは、車軸支持部33aの前側から車幅方向一方側に向けて、緩やかに湾曲しながら延びた後、上方に延びる。これにより、角変位体連結部33fが、ブレーキディスク7、パルスロータディスク10、及び支持部材30と干渉するのが回避される。
図5に示すように、支持部材30の車幅方向内側の面は、前方から後方に進むにつれて、車幅方向外側に湾曲している。これにより、前輪3の操舵時に、車軸14よりも後方に位置する前輪3の部分やブレーキディスク7、及びパルスロータディスク10等の部品が支持部材30に干渉するのが防がれる。
また、支持部材30の前側の車幅方向外側の面は、前方から後方に進むにつれて、車幅方向外側に傾斜している。これにより、前輪3の操舵時に、車軸14よりも前方に位置するナックル部材33の前延長部分33r及び上下延長部分33qや、ブレーキディスク7、パルスロータディスク10等の部品が支持部材30に干渉するのが防がれる。
図1に示すように、車体2は、前後方向に延びるフレーム構造を有する。車体2は、ヘッドパイプ2aを有する。ヘッドパイプ2aは、車体2の前側で、上下方向に延びる。ヘッドパイプ2aには、ステアリング部材6のステアリングステム16(図8参照)が挿通される。車体2には、駆動源5が支持される。
図8は、図1の自動二輪車1の右前方から見た斜視図である。図1及び8に示すように、自動二輪車1は、操舵機構11、前輪支持構造12、及びハンドル18を備える。ハンドル18は、ステアリング部材6に連結される。
操舵機構11は、支持部材30と離隔して、前輪3を操舵する。操舵機構11は、ステアリング部材6、第1アーム部材20、第1軸部材21、第1連結部材22、第2軸部材23、第3軸部材24、一対の第2アーム部材25、及び第2連結部材26を有する。
ステアリング部材6は、ステアリングステム16を有する。ステアリングステム16は、上下方向に延び、ヘッドパイプ2aの軸線(以下、ステム軸線Yと称する。)回りに所定範囲内で回転自在にヘッドパイプ2aに軸支される。ステアリングステム16の下端は、操舵機構11に連結される。ハンドル18が、ステム軸線Y回りにステアリングステム16と共に所定範囲内で回転されることにより、前輪3が操舵される。
第1アーム部材20は、角変位体連結部33fの上下延長部分33qに連結され、ブレーキディスク7よりも車幅方向一方側で上下方向に延びると共に、前輪3の上方で、車幅方向一方側から他方側に向けて延びる。車軸線Q方向から見て、第1アーム部材20は、上方に進むにつれて後方に進むように傾斜して延びる。第1アーム部材20は、第1のブレーキキャリパ8と同一方向に延びる。第1アーム部材20の下側部分は、上下延長部分33qの上側部分に連結される。第1アーム部材20の上側部分には、前輪3の泥除け(フロントフェンダ)が連結される。
第1アーム部材20の上部には、一対の連結部20aが、車軸線Q方向に間隔をあけて形成される。連結部20aには、車軸線Q方向に延びる挿通孔20bが形成される。挿通孔20bには、第1軸部材21が、第1軸部材21の軸回りに回転自在に挿通される。第1軸部材21の両端には、ブラケット27が連結される。
第1連結部材22は、第1アーム部材20の後方で、上下方向に延びる。第1連結部材22の下端には、一対の連結部22aが、車軸線Q方向に間隔をあけて形成される。連結部22aには、車軸線Q方向に延びる挿通孔22bが形成される。挿通孔22bには、第2軸部材23が、第2軸部材23の軸回りに回転自在に、第1軸部材21と平行に挿通される。第2軸部材23の両端には、ブラケット27が連結される。
第1連結部材22の上端には、一対の連結部22cが、車軸線Q方向に間隔をあけて形成される。連結部22cには、車軸線Q方向に延びる挿通孔22dが形成される。挿通孔22dには、第3軸部材24が、第3軸部材24の軸回りに回転自在に、第1軸部材21と平行に挿通される。
一対の第2アーム部材25は、第1アーム部材20と第1連結部材22との間で、車軸線Q方向に間隔をあけて、前後方向に延びる。一対の第2アーム部材25の前端は、第1軸部材21の両端のブラケット27に連結される。一対の第2アーム部材25の後端は、第2軸部材23の両端のブラケット27に連結される。
一対の第2アーム部材25の長手方向と、第1軸部材21及び第2軸部材23の軸方向とは、同一平面内に配置される。一対の第2アーム部材25は、前記平面に垂直な方向から見て、前記平面内において角変位自在に各ブラケット27に連結される。また、車軸線Q方向から見て、第1アーム部材20と第2アーム部材25との連結部分Pは、操舵軸線X上に配置される。
第2連結部材26は、一対の連結部22cの間で車軸線Q方向に延び、第3軸部材24の軸回りに回転自在に第3軸部材24に挿通される。第2連結部材26の上部は、ステアリングステム16の下端に連結される。
ハンドル18と共にステアリングステム16がステム軸線Y回りに回転すると、一対の第2アーム部材25が、前記平面内において、各ブラケット27に対して角変位し、運転者からステアリングステム16に与えられる操舵トルクが、第2連結部材26、第1連結部材22、一対の第2アーム部材25、及び第1アーム部材20に順に伝達され、操舵機構11が、ステアリングステム16と共に、ステム軸線Y回りの同一方向に回転される。これにより、運転者からの操舵トルクが前輪3に伝達され、前輪3が、操舵軸線X回りに操舵される。
ここで、操舵機構11がステム軸線Y回りに回転されるときの第1軸部材21及び第2軸部材23の回動中心は、操舵軸線Xを通過して、車幅方向に垂直な平面上に位置するように設定される。また第1軸部材21の前記回動中心は、車幅方向に垂直な平面に対して移動が許容されるように設定される。第1アーム部材20は、第1軸部材21の前記回動中心を操舵軸線X上に配置するように形成される。
車軸線Q方向から見て、連結部分Pが操舵軸線X上に配置されることにより、第1アーム部材20の最も下側でナックル部材33に連結された部分と、第1アーム部材20の一対の連結部20aが形成された部分との間で、前輪3の操舵時に第1アーム部材20が変形や歪みを生じるのが防がれる。これにより自動二輪車1では、小さい操舵トルクで前輪3を操舵できる。
また、操舵機構11が平行リンク構造を有することで、操舵機構11が片持ちリンク構造を有する場合に比べ、第1アーム部材20の変形や歪みを生じるのを防ぐことができ、ハンドル操作に応じた操舵を図り易くできる。
また、前輪3に対して上下方向に外力が作用した場合、前輪3の動きに追従して、第1アーム部材20と第2アーム部材25との連結部分の連結角度を第1軸部材21の軸回りに変位させ、第2アーム部材25と第1連結部材22との連結部分の連結角度を第2軸部材23の軸回りに変位させ、第1連結部材22と第2連結部材26との連結部分の連結角度を第3軸部材24の軸回りに変位させるように、操舵機構11が変形する。これにより、前輪3に対して上下方向に外力が作用した場合でも、前輪3が安定して操舵機構11により操舵される。
なお、第1軸部材21と第2軸部材23との長さ寸法の比率を変化させることで、ハンドル18をステム軸線Y回りに一定量回転させたときの前輪3の操舵軸線X回りの回転量を調節できる。例えば、第1軸部材21と第2軸部材23との長さ寸法を同等の値に設定すれば、ハンドル18をステム軸線Y回りに一定量回転させたときのハンドル18の回転量と、操舵軸線X回りの前輪3の回転量とを、同等の値に設定できる。
また、第1軸部材21の長さ寸法を第2軸部材23の長さ寸法よりも短くすれば、ハンドル18をステム軸線Y回りに一定量回転させたときのハンドル18の一定回転量に対して、操舵軸線X回りの前輪3の回転量を低減できる。また、第1軸部材21の長さ寸法を第2軸部材23の長さ寸法よりも長くすれば、ハンドル18をステム軸線Y回りに一定量回転させたときのハンドル18の一定回転量に対して、操舵軸線X回りの前輪3の回転量を増大できる。
前輪支持構造12は、自動二輪車1の操舵輪支持構造である。図1に示すように、具体的に前輪支持構造12は、支持部材30、一対のリンク機構31、ダンパー部材32、及びナックル部材33を有する。
一対のリンク機構31は、車体2の車幅方向両側に配置され、車体2に連結されて支持部材30を支持する。リンク機構31は、一対の第3アーム部材35、一対の第4アーム部材36、ロッド部材37、及びベルクランク部材38を有する。
一対の第3アーム部材35は、上下方向に並んで配置され、支持部材30の後端から前後方向に延びる。一対の第3アーム部材35の後端は、車幅方向から見て、一対の第4アーム部材36の前端に角変位自在に連結される。
一対の第4アーム部材36は、上下方向に並んで配置され、車幅方向から見て、第3アーム部材35の後端に角変位自在に連結されて、前後方向に延びる。一対の第4アーム部材36の後端は、車幅方向から見て、車体2に角変位自在に連結される。
ロッド部材37は、支持部材30の上方で、上下方向に延びる。ロッド部材37の下端は、車幅方向から見て、一対の第3アーム部材35のうちの上方に位置する第3アーム部材35の後端に角変位自在に連結される。ロッド部材37の上端は、車幅方向から見て、ベルクランク部材38の一端に角変位自在に連結される。
ベルクランク部材38は、車体2の前方から見て、車体2に角変位自在に支持される。ベルクランク部材38の他端は、車体2の前方から見て、ダンパー部材32の長手方向一端に角変位自在に連結される。ダンパー部材32は、支持部材30よりも上方で、伸縮自在に配置される。
リンク機構31では、前輪3に対して上下方向に外力が作用した場合、支持部材30が、一対の第3アーム部材35及び一対の第4アーム部材36と共に、一対の第4アーム部材36が車体2に支持される支持部分から前記揺動軸線回りに上下方向に揺動する。
また、前輪3に対して下方から上方に向けて外力が作用し、一対の第3アーム部材35のうちの上方に位置する第3アーム部材35によりロッド部材37が上方に押し上げられると、ベルクランク部材38の車体2に支持された部分が車体2に対して角変位し、ベルクランク部材38がダンパー部材32を圧縮する。これにより、前輪3に対して作用した外力による衝撃が、ダンパー部材32により緩和される。なお、支持部材30は、リンク機構31以外の機構や部品を介して車体2に間接的に連結されていてもよいし、車体2に直接的に連結されていてもよい。
(変形例)
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、その構成を変更、追加、又は削除できる。車幅方向一方側及び車軸線Q方向一方側は、自動二輪車1の右側、車幅方向他方側及び車軸線Q方向他方側は、自動二輪車1の左側であってもよい。
操舵軸線Xは、車軸線Qよりも前方で上下方向に延びて配置されていてもよい。操舵軸線Xは、鉛直方向に延びていてもよい。車軸線Qと操舵軸線Xとは、互いに交わっていてもよい。
操舵輪は、車両の前輪に限定されない。また車両は、鞍乗型車両に限定されない。また車両は、電動車両でもよい。車両が電動車両の場合、車両は、インホイールモータを備えていてもよい。また車両は、車体2に駆動源5が上下方向に揺動可能に支持される構造を有していてもよい。駆動源5は、走行用の電動モータでもよいし、走行用のエンジンと電動モータとを両方有していてもよい。
ブレーキキャリパ8は、1つであってもよい。パルスロータディスク10は、省略してもよい。操舵機構11は、実施形態に例示した構造以外の構造を有していてもよい。例えば、操舵機構11は、ハンドル18のステム軸線Y回りの回転をナックル部材33に伝達するワイヤによって、ナックル部材33を操舵軸線X回りに角変位させる構造を有していてもよいし、各部品20〜27以外を用いて構成されるリンク機構を有していてもよい。
前輪支持構造12は、ハブステア式に限定されない。例えば、前輪支持構造12は、リンク機構を持たず、車体2に揺動自在に軸支されたスイングアームを有するスイングアーム式であってもよいし、上下方向に延びるフロントフォークを有するフロントフォーク式であってもよい。
車軸14は、中実の軸体であってもよい。車軸14とホイール15とは、一体に形成されていてもよい。ボルトB3は、車幅方向他方側から一方側に、第6,第4,及び第2挿通孔に挿通してもよい。この場合、ボルトB3の頭部が、取付部分15aの窪み部に収められてもよい。ブレーキホース及び速度センサの配線の少なくともいずれかは、第1アーム部材20に固定されていてもよい。
支持部材30は、車幅方向両側から前輪3を両持ち支持するように配置されていてもよい。支持部材30は、ナックル部材33を車幅方向両側から支持する構造を有していてもよい。支持部材30は、車体2に直接接続されていてもよい。
2つの被支持部33b,33cの少なくとも一方は、支持部材30と一体的に設けられていてもよい。この場合、2つの被支持部33b,33cのうち、支持部材30と一体的に設けられた被支持部を操舵軸線Xの軸回りに角変位自在に支持するための支持部を、ナックル部材33に設ける必要がある。
被支持部33b,33cの少なくとも一方は、上下方向から見て、前後方向に車軸14に重なる位置に配置されていなくてもよいし、上下方向から見て、前後方向に車軸支持部33aに重なる位置に配置されていてもよい。
変位阻止片の個数は、2つに限定されず、1つでもよい。変位阻止片を用いずに、被支持部33b,33cを挿入部33dに強固に固定できるのであれば、変位阻止片、及び、被支持部33b,33cの車軸支持部33aに対する変位を阻止する変位阻止構造が設けられない場合も、本発明に含まれる。
車両に備えられた軸受構造には、実施形態に例示した以外の他の公知構造を採用することができる。操舵用軸受45は、突出部分30a,30bに嵌め込まれていなくてもよく、ナックル部材33に嵌め込まれていてもよい。この場合、例えば、車軸14に向けて操舵軸線X方向に延びる軸部を突出部分30a,30bの少なくともいずれかに設け、この軸部の外周面を操舵用軸受45の内側に固定することができる。
Q 車軸の軸線
X 操舵軸線
1 自動二輪車(車両)
2 車体
3 前輪(操舵輪)
7 ブレーキディスク(回転体)
10 パルスロータディスク(回転体)
12 前輪支持構造(操舵輪支持構造)
14 車軸
20 第1アーム部材(角変位体)
30 支持部材
33 ナックル部材
33a 車軸支持部
33b 上側被支持部
33c 下側被支持部
33d 挿入部
33e 変位阻止片
33f 角変位体連結部
40 回転体連結部材
40a 車軸連結部
40b 回転体連結部
40c 前輪連結部
45 操舵用軸受(軸受)

Claims (11)

  1. 操舵輪の車軸を、その車軸線回りに回転自在に支持するナックル部材と、
    前記操舵輪の後端よりも後方から前方に前記車軸まで延びて後部が車体に連結され、前記ナックル部材を上下方向に延びる操舵軸線回りに角変位自在に車幅方向一方側から支持する支持部材と
    前記車軸と共に前記車軸線回りに回転する回転体を連結し、前記車軸側に内部空間を有する回転体連結部材と、を備え、
    前記ナックル部材には、
    前記車軸を支持する車軸支持部と、
    前記車軸支持部の少なくとも一部分の上下方向両側で、上下方向に間隔をあけて対向して配置される2つの被支持部と
    前記ナックル部材と共に前記操舵軸線回りに回転する角変位体を連結する角変位体連結部と、が形成され、
    前記2つの被支持部が、前記支持部材に対して、前記操舵軸線回りに角変位自在に支持されて、前記回転体連結部材の前記内部空間に収容され、
    前記角変位体連結部の一部が、前記回転体連結部材の前記内部空間の外側に配置されている、車両の操舵輪支持構造。
  2. 前記支持部材に連結されたダンパー部材を更に備え、
    前記操舵輪から前記支持部材に作用する外力が、前記ダンパー部材により緩和され
    前記回転体には、ブレーキディスク又はパルスロータディスクが含まれ、前記回転体が、前記回転体連結部材の前記内部空間の外側に配置され、
    前記角変位体には、ブレーキキャリパ又は速度センサが含まれる、請求項1に記載の車両の操舵輪支持構造。
  3. 前記操舵軸線に対して同軸に配置された操舵用軸受を更に備え、
    前記被支持部は、前記操舵用軸受よりも操舵軸線方向の外側に配置されて前記操舵軸線に垂直な方向に拡径されたフランジ部を有すると共に、前記操舵用軸受を介して前記支持部材に支持されている、請求項1又は2に記載の車両の操舵輪支持構造。
  4. 前記被支持部は、前記車軸支持部に対して、着脱自在に構成され
    前記角変位体が、前記被支持部より前方に配置されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両の操舵輪支持構造。
  5. 前記被支持部は、操舵軸線方向に延びる円筒状の本体部と、前記本体部よりも前記車軸側で前記車軸支持部と螺合される雄ねじ部と、を有し、
    前記車軸支持部は、前記雄ねじ部と螺合される雌ねじ部を有する、請求項4に記載の車両の操舵輪支持構造。
  6. 前記車軸支持部には、前記車軸が挿通される挿通孔が形成され、
    前記雌ねじ部に形成されるねじ孔が、前記挿通孔まで貫通している、請求項5に記載の車両の操舵輪支持構造。
  7. 前記車軸支持部には、前記2つの被支持部の少なくとも一方が操舵軸線方向に挿入される挿入部が形成されている、請求項4〜6のいずれか1項に記載の車両の操舵輪支持構造。
  8. 前記支持部材の前側の先端部には、前記支持部材の残余の部分に対して車幅方向内側に突出し且つ前記操舵軸線方向に間隔をあけて配置された2つの突出部分が形成され、
    前記車軸支持部には、前記2つの被支持部が挿入され且つ前記操舵軸線方向に間隔をあけて配置された2つの前記挿入部が形成され、
    前記2つの突出部分の間の操舵軸線方向距離は、前記2つの挿入部のうち上側の挿入部の上端面から下側の挿入部の下端面までの前記操舵軸線方向距離よりも大きく設定されている、請求項7に記載の車両の操舵輪支持構造。
  9. 前記ナックル部材に取り付けられて前記被支持部の前記車軸支持部に対する変位を阻止する変位阻止片を更に備え、
    前記変位阻止片には、雄ねじが形成され、
    前記ナックル部材には、前記変位阻止片の雄ねじが螺合可能な雌ねじが形成され、
    前記変位阻止片の雄ねじと、前記ナックル部材の雌ねじとが、前記ナックル部材の車幅方向他方側から、前記操舵軸線に交差する方向に螺合することで、前記被支持部の前記車軸支持部に対する変位が阻止される、請求項4〜8のいずれか1項に記載の車両の操舵輪支持構造。
  10. 前記車軸と前記ナックル部材との間に配置されて前記車軸に挿通される一対の車軸用軸受を更に備え、
    前記車軸支持部には、前記車軸が挿通される挿通孔が形成され、
    前記挿通孔の内周面には、前記挿通孔の径方向内側に突出して前記車軸用軸受の外輪と当接する一対の鍔部分が形成されている、請求項1〜9のいずれか1項に記載の車両の操舵輪支持構造。
  11. 前記回転体連結部材には、前記車軸に連結される車軸連結部と、前記回転体を連結する回転体連結部とが形成され、前記回転体連結部が、前記車軸連結部に連なり、
    前記角変位体には、前記操舵輪の操舵機構と、ブレーキキャリパとが含まれ、前記操舵機構と前記ブレーキキャリパとが、前記車軸よりも上側に設けられ、
    前記被支持部が、前記回転体部材及び前記回転体の前記車軸の径方向内側に配置されている、請求項1〜10のいずれか1項に記載の車両の操舵輪支持構造。
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