JP6843017B2 - 荷物保持用のハンド部 - Google Patents
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Description
作業者はハンド部を手で持ちながらハンド部により荷物を保持するのであり、ハンド部を持った手で手動操作部を操作することによって、ハンド部を上昇及び下降させることができる。
本発明は、荷物保持用のハンド部において、荷物の横壁部に開口部が備えられていない場合においても、荷物を適切に保持することができるハンド部を得ることを目的としている。
吊り下げ機構に接続されて吊り下げられる荷物保持用のハンド部であって、
上下方向に配置された第1横側部と、上下方向に配置されて前記第1横側部と交差するように配置された第2横側部と、前記第1横側部及び前記第2横側部が向かい合う領域の下側に配置された下側部とが備えられて、
荷物の角部における第1横壁部が前記第1横側部に接触し、前記荷物の角部における前記第1横壁部に交差して接続される第2横壁部が前記第2横側部に接触し、前記荷物の底部が前記下側部に接触することにより、前記荷物が保持され、
前記第1横側部が、前記第1横側部及び前記第2横側部が向かい合う領域の側の面である第1面と当該第1面の裏面である第2面とを有し、
前記下側部は、平板状の板材が直角に折り曲げられて構成され、直角部分を挟む2つの板部を有しており、
前記下側部は、2つの前記板部のうち一方が、前記第1横側部の下部のうち前記第2横側部から離間した位置に接続され、且つ、2つの前記板部のうち他方が、前記第1横側部を挟んで前記第1面側の領域及び前記第2面側の領域のうち前記第1面側の領域に、前記第2横側部から水平方向に間隔を空けた状態で延出されている。
本発明によると、ハンド部により前述のような荷物を保持する場合、荷物の角部における第1横壁部及び第2横壁部、底部において、ハンド部の第1横側部及び第2横側部を、荷物の第1横壁部及び第2横壁部に接触させ、ハンド部の下側部を荷物の底部に接触させる。
この場合、ハンド部の第1横側部と第2横側部とは交差する状態となっているので、異なる複数方向の荷物の位置ずれが、ハンド部の第1横側部及び第2横側部によって抑えられる。
このような状態になると、ハンド部の下側部の辺部(縁部)が荷物の底部に食い込むような状態を得ることができるのであり、荷物の位置ずれが抑えられる。
前記下側部が、前記第2横側部の下端部よりも下側に配置されていると好適である。
これにより、ダンボール箱等の荷物において、ハンド部の第2横側部の下端部が、荷物の横壁部に食い込むような状態を得ることができるのであり、荷物の位置ずれが抑えられる。
前記下側部における前記第2横側部とは反対側の辺部が、前記第1横側部から離れるほど前記第2横側部に接近するように形成されることにより、平面視で前記下側部が先細り状に形成されていると好適である。
作業者が持つ持ち手部が、前記第2横側部に設けられていると好適である。
本発明において、
前記第2横側部は、前記持ち手部の下側部分に前記第1横側部との交差部分に向けて形成された切り欠き部を有していると好適である。
前記吊り下げ機構を作動させる為の手動操作部が、前記持ち手部に設けられていると好適である。
前記第2横側部に前記吊り下げ機構が接続されると好適である。
これにより、荷物の重量がハンド部の下側部によって支持されると、ハンド部の下側部を荷物の底部に食い込ませるようなモーメントが、ハンド部に生じるのであり、荷物の位置ずれが抑えられる。
本発明の実施形態における前後方向及び左右方向は、特段の説明がない限り、以下のように記載している。作業者がアシスト器具を装着した状態において、作業者から視て前側が「前」であり、後側が「後」であり、右側が「右」であり、左側が「左」である。
図1,2,3に示すように、アシスト器具には、作業者の背中部に取り付けられる本体部1、本体部1の上部から上側に延出され前側に延出された右及び左のアーム部2、本体部1の下部に設けられた右及び左の脚作用部3が備えられており、作業者への装着用の取付ベルト4、右及び左の肩ベルト5が備えられている。
図1,2,3に示すように、脚作用部3は、基部10、伝動ケース11、操作アーム12及び脚ベルト13等を備えている。支持板7の下部に左右方向にスライド自在に基部10が支持されており、基部10の外端部に伝動ケース11が前向きに連結されている。
複数の平ギヤにより構成された伝動機構(図示せず)が伝動ケース11の内部に備えられて、電動モータ(図示せず)が基部10の内部に備えられており、電動モータにより伝動機構を介して操作アーム12が横軸芯P1周りに揺動駆動される。
取付ベルト4の腰部への巻き付け具合によって、作業者の体格に合わせるように右及び左の脚作用部3の間隔が決まるのであり、取付ベルト4により右及び左の脚作用部3の位置が決められる。
図1,2,3に示すように、右及び左の縦フレーム6の上部が、作業者の右及び左の肩部を越えて斜め上側に延出され斜め前側に延出されて、右及び左のアーム部2となっている。アーム部2の上端部に右及び左の支持部材16が取り付けられており、右及び左のプーリー(図示せず)が支持部材16に回転自在に支持されている。
左の2本のワイヤ18,19のインナー18a,19aが左の支持部材16のプーリーに掛けられて下側に延出されており、左の2本のワイヤ18,19のインナー18a,19aの延出端に、左のハンド部20が接続されている。
図1及び図2に示すように、昇降装置17は支持板7に連結されている。伝動機構(図示せず)を内装する上下向きの伝動ケース25、伝動ケース25の上部に横向きに連結された支持ケース26、伝動ケース25の下部に横向きに連結された電動モータ27、支持ケース26の内部で横向きの軸芯周りに回転自在に支持された4個の回転体(図示せず)が、昇降装置17に備えられている。
図4,5,6,8に、右及び左のハンド部20の全体が示されている。右及び左のハンド部20は同じ形状となっており、上昇操作スイッチ23(手動操作部に相当)及び下降操作スイッチ24(手動操作部に相当)の位置が異なる。
第1横側部21は、第1横側部21及び第2横側部22が向かい合う領域の側の面である第1面と、第1面の裏面である第2面とを有している。
下降操作スイッチ24を押し操作すると、電動モータ27により回転体が繰り出し側に回転駆動され、ワイヤ18,19のインナー18a,19aが回転体から繰り出されて、ハンド部20が下降する。
図7に示すように、段ボール箱のような立方体形状の荷物Bが想定されている。荷物Bは、第1横壁部B1、第2横壁部B2、第1横壁部B1の下部から延出されて折り曲げられた2枚の底部B3、第1横壁部B1の上部から延出されて折り曲げられた2枚の天井部B4が備えられている。
この場合に、ハンド部20の第2横側部22の上部に持ち手部29が連結されているので、作業者はあまり大きく腰を曲げなくても、右及び左のハンド部20の下側部28を床に置くことができる。
この場合に、ハンド部20の第2横側部22の上部に持ち手部29が連結されているので、作業者はあまり大きく腰を曲げなくても、右及び左のハンド部20の下側部28を床に置くことができる。
前項の(ハンド部による荷物の保持操作)に記載のように、図9に示す状態でハンド部20の下側部28を荷物Bの底部B3と床との間に挿入した状態において、ハンド部20を上昇させると、図8及び図9に示すように、荷物Bの角部における第1横壁部B1が、ハンド部20の第1横側部21に接触し、荷物Bの角部における第2横壁部B2が、ハンド部20の第2横側部22に接触し、荷物Bの底部B3が、ハンド部20の下側部28に接触して、荷物Bがハンド部20に保持される。
ハンド部20の第1横側部21の下端部21a及び第2横側部22の下端部22aが、荷物Bの第1横壁部B1及び第2横壁部B2に、少し食い込むような状態を得ることができる。
以上のような状態により、荷物Bの位置ずれが抑えられる。
例えば、パレットや床に置かれた荷物Bを高い棚やトラックの荷台に置くような場合、作業者がしゃがんでパレットや床の荷物Bを手で持ち、手を下に延ばした状態で荷物Bを持ちながら立ち上がり、手で荷物Bを持ち上げて、荷物Bを高い棚やトラックの荷台に置くような状態が想定される。
電動モータ27が停止した状態において、昇降装置17からワイヤ18,19のインナー18a,19aが繰り出されることはなく、後述するようにハンド部20に荷物Bの重量が掛かっても、ハンド部20が下降することはない。
前述の(発明を実施するための形態)の右及び左のハンド部20において、ワイヤ18,19のインナー18a,19aをハンド部20の第2横側部22に接続せずに、以下のように構成してもよい。
右のワイヤ18,19のインナー18a,19aが、一方のワイヤ30の中間部分に接続され、左のワイヤ18,19のインナー18a,19a18が、他方のワイヤ30の中間部分に接続されている。
これにより、荷物Bの重量が右及び左のハンド部20に掛かると、ワイヤ30に張力が発生するので、右及び左のハンド部20が互いに引き寄せられて荷物Bの第1横壁部B1及び第2横壁部B2に押圧される状態となり、ワイヤ30が荷物Bの第1横壁部B1及び第2横壁部B2に押圧される状態となる。
ハンド部20において、持ち手部29を第1横側部21に連結してもよい。
この構造によると、アシスト器具を装着した作業者が、右手及び左手を前に出して握手をするように、右手で右のハンド部20の持ち手部29を持ち、左手で左のハンド部20の持ち手部29を持つと、ハンド部20の第1横側部21が前後方向に向き、ハンド部20の第2横側部22及び下側部28が左右方向に向く状態となる。
図4及び図5に示す間隔W1を廃止して、下側部28の辺部28bが第2横側部22の下端部22aに接続されるようにしてもよい。
板材を折り曲げて、第1横側部21及び下側部28とし、別部材の第2横側部22を第1横側部21に連結するようにしてもよい。
アシスト器具において、右及び左のアーム部2を廃止して、1本のアーム部2を備えてもよい。
この構造によると、1本のアーム部2から2本のワイヤ18を延出して、2本のワイヤ18の一方に右のハンド部20を接続し、2本のワイヤ18の他方に左のハンド部20を接続する。又は、1本のアーム部2から1本のワイヤ18を延出し、1本のワイヤ18の端部を二股状に分岐させて、分岐部分の一方に右のハンド部20を接続し、分岐部分の他方に左のハンド部20を接続する。
アシスト器具において、昇降装置17、上昇操作スイッチ23及び下降操作スイッチ24を廃止して、ワイヤ18,19を本体部1やアーム部2に連結し、ハンド部20の位置を固定して、ハンド部20の昇降を行わないように構成してもよい。
21 第1横側部
22 第2横側部
22a 下端部
23,24 手動操作部
28 下側部
28a 辺部
29 持ち手部
B 荷物
B1 荷物の第1横壁部
B2 荷物の第2横壁部
B3 荷物の底部
W1 間隔
Claims (7)
- 吊り下げ機構に接続されて吊り下げられる荷物保持用のハンド部であって、
上下方向に配置された第1横側部と、上下方向に配置されて前記第1横側部と交差するように配置された第2横側部と、前記第1横側部及び前記第2横側部が向かい合う領域の下側に配置された下側部とが備えられて、
荷物の角部における第1横壁部が前記第1横側部に接触し、前記荷物の角部における前記第1横壁部に交差して接続される第2横壁部が前記第2横側部に接触し、前記荷物の底部が前記下側部に接触することにより、前記荷物が保持され、
前記第1横側部が、前記第1横側部及び前記第2横側部が向かい合う領域の側の面である第1面と当該第1面の裏面である第2面とを有し、
前記下側部は、平板状の板材が直角に折り曲げられて構成され、直角部分を挟む2つの板部を有しており、
前記下側部は、2つの前記板部のうち一方が、前記第1横側部の下部のうち前記第2横側部から離間した位置に接続され、且つ、2つの前記板部のうち他方が、前記第1横側部を挟んで前記第1面側の領域及び前記第2面側の領域のうち前記第1面側の領域に、前記第2横側部から水平方向に間隔を空けた状態で延出されている荷物保持用のハンド部。 - 前記下側部が、前記第2横側部の下端部よりも下側に配置されている請求項1に記載の荷物保持用のハンド部。
- 前記下側部における前記第2横側部とは反対側の辺部が、前記第1横側部から離れるほど前記第2横側部に接近するように形成されることにより、平面視で前記下側部が先細り状に形成されている請求項1又は2に記載の荷物保持用のハンド部。
- 作業者が持つ持ち手部が、前記第2横側部に設けられている請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載の荷物保持用のハンド部。
- 前記第2横側部は、前記持ち手部の下側部分に前記第1横側部との交差部分に向けて形成された切り欠き部を有している請求項4に記載の荷物保持用のハンド部。
- 前記吊り下げ機構を作動させる為の手動操作部が、前記持ち手部に設けられている請求項4又は5に記載の荷物保持用のハンド部。
- 前記第2横側部に前記吊り下げ機構が接続される請求項1〜6のうちのいずれか一項に記載の荷物保持用のハンド部。
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