JP6842339B2 - 車両の走行制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、操舵制御と車輪の制駆動力配分制御により目標コースに沿って走行制御する車両の走行制御装置に関する。
近年、車両においては、操舵制御や制駆動力配分制御により車両にヨーモーメントを発生させてレーンキープ制御や車線逸脱防止制御等の運転支援制御や自動運転制御を実行する技術が開発され実用化されている。例えば、特開2010−36757号公報(以下、特許文献1)では、第1の操舵力をステア角のフィードバック制御により設定し、第2の操舵力を目標ステア角と車両状態量に基づいた操舵力のフィードフォワード制御により設定し、走行状況に応じて第1の操舵力と第2の操舵力との比率を変化させて目標操舵力を設定する車線逸脱防止制御装置の技術が開示されている。
特開2010−36757号公報
ところで、上述の特許文献1に開示されるような操舵制御の技術では、フィードフォワード制御により、車両が走行環境情報から決定した目標コースに沿って走行するためのステアリングホイールを制御するための制御量(例えば、目標操舵角)を算出している。このため、ドライバはステアリングホイールの動きを通じて、車両が今後どのように動くのか、ステアリングホイールに対する視覚、感触から判断することができる。その一方で、外乱、車両応答遅れ等の不確定要因により、目標コースに対する追従走行から経路がずれた場合には、フィードバック制御により車両位置の修正が行われるが、このような車両位置のズレは、早い段階で抑制する方が、目標コースに沿った走行を行う上で好ましいが、ドライバに伝達する必要の無い情報であるという課題がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、運転支援制御や自動運転制御においてドライバに操舵制御の状況を適切に伝達し、目標コースに対して精度良く追従することができる車両の走行制御装置を提供することを目的としている。
本発明の車両の走行制御装置の一態様は、自車両の走行環境情報に基づいて自車両が走行する目標コースを設定する目標コース設定手段と、前記目標コースの形状に沿って自車両を走行させるフィードフォワード制御量を算出するフィードフォワード制御量算出手段と、前記フィードフォワード制御量に基づく目標操舵量で自車両の電動パワーステアリング機構を制御する操舵制御手段と、前記走行環境情報と自車両の走行情報に基づいて走行する自車両の前記目標コースに対するズレ量を算出し、該目標コースに対するズレ量が無くなるように自車両を走行させるフィードバック制御量を算出するフィードバック制御量算出手段と、前記フィードバック制御量に基づいて自車両に付加するヨーモーメントを算出し、該ヨーモーメントに基づき車輪の制駆動力配分を制御する制駆動力配分制御手段と、前記フィードフォワード制御量に基づく操舵制御量と、予め設定しておいた最大操舵量とを比較し、前記フィードフォワード制御量に基づく操舵制御量が前記最大操舵量より小さい場合、前記フィードフォワード制御量に基づく操舵制御量を前記目標操舵量として、前記フィードバック制御量に基づくヨーモーメントを前記制駆動力配分制御手段により自車両に付加させる一方、前記フィードフォワード制御量に基づく操舵制御量が前記最大操舵量以上となった場合は、前記最大操舵量を前記目標操舵量とするとともに、前記フィードフォワード制御量に基づく操舵制御量に対応するヨーモーメントと前記最大操舵量に対応するヨーモーメントとの差を、前記最大操舵量による前記目標操舵量で自車両を制御する際に不足するヨーモーメントとして算出し、該不足するヨーモーメントと前記フィードバック制御量に基づくヨーモーメントとを加算して前記制駆動力配分制御手段により自車両に付加させる操舵制御量制限手段とを備えた。
本発明による車両の走行制御装置によれば、運転支援制御や自動運転制御においてドライバに操舵制御の状況を適切に伝達し、目標コースに対して精度良く追従することが可能となる。
本発明の実施の一形態に係る車両の全体構成図である。 本発明の実施の一形態に係る制御ユニットの機能ブロック説明図である。 本発明の実施の一形態に係る目標コース追従制御プログラムのフローチャートである。 本発明の実施の一形態に係る、車線の各曲率成分の説明図である。 本発明の実施の一形態に係る、自車両の推定される車両軌跡と目標コースの車幅方向における位置のズレ量の説明図である。 本発明の実施の一形態に係る、目標コースに対するヨー角の説明図である。 本発明の実施の一形態に係る、各付加ヨーモーメントの特性マップで、図7(a)は自車両の幅方向における目標コースと自車位置とのズレ量に応じて設定される付加ヨーモーメントの特性マップの一例を示し、図7(b)は自車両に作用する外乱により生じる自車両の幅方向における目標コースと自車位置とのズレ量に応じて設定される付加ヨーモーメントの特性マップの一例を示し、図7(c)は目標コースの進行方向と自車両の進行方向の角度のズレ量に応じて設定される付加ヨーモーメントの特性マップの一例を示す。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1において、符号1は自車両を示し、符号2は自車両1の駆動系、符号3は自車両1の操舵系を示す。
駆動系2は、エンジン11、クラッチ機構12、第1モータ13、変速機14、減速装置15、駆動輪(左前輪16fl、右前輪16fr)から構成される前輪駆動力伝達経路と、第2モータ17、第3モータ18、減速装置(左減速装置19rl、右減速装置19rr)及び駆動輪(左後輪20rl、右後輪20rr)から構成される後輪駆動力伝達経路とを備える4輪駆動可能な構成になっている。
前輪駆動力伝達経路では、エンジン11及び第1モータ13の駆動力が、変速機14及び減速装置15を介して前側の駆動輪(左前輪16fl、右前輪16fr)に伝達される。また、後輪駆動力伝達経路では、第2モータ17の駆動力が、右減速装置19rrを介して右後輪20rrに伝達され、第3モータ18の駆動力が、左減速装置19rlを介して左後輪20rlに伝達される。
第1モータ13は、バッテリ装置21に蓄えられている電力により駆動され、またエンジン11の出力トルクによって回転して発電し、発電した電力をバッテリ装置21に蓄電する。第2モータ17及び第3モータ18は、バッテリ装置21の蓄電電力及び第1モータ13で発電された電力のうちの少なくとも一方の電力により駆動される。
そして、エンジン制御部22は、制御ユニット50から出力されるエンジントルク指令値に基づいてスロットル開度を制御することでエンジン11のトルクを制御する。変速機制御部23は、制御ユニット50から出力される変速指令値に基づいて変速機14の変速比を制御する。バッテリ制御部24は、バッテリ装置21の電圧及び電流を検出してバッテリの充電状態(State of charge:SOC)を演算する。第1モータ制御部25、第2モータ制御部26及び第3モータ制御部27は、制御ユニット50から出力される第1モータトルク指令値、第2モータトルク指令値及び第3モータトルク指令値に基づいて、第1モータ13、第2モータ17及び第3モータ18のトルクをそれぞれ制御する。
一方、自車両1の操舵系3は、ステアリングホイール31から、ステアリングシャフト31aが延出されており、ステアリングシャフト31aの前端は、ユニバーサルジョイント32a及びジョイント軸32bから成るジョイント部32を介してステアリングギヤボックス34から突出されたピニオン軸35と連結されている。
ステアリングギヤボックス34からは、左前輪16flに向けてタイロッド36flが延出される一方、右前輪16frに向けてタイロッド36frが延出されている。タイロッド36fl、36frのタイロッドエンドは、ナックルアーム37fl、37frを介して、それぞれの側の車輪16fl、16frを回転自在に支持するアクスルハウジング38fl、38frと連結されている。
また、自車両1の操舵系3には、周知のラックアシスト型等の操舵手段としての電動パワーステアリング機構39が設けられている。この電動パワーステアリング機構39のパワーステアリング用電動モータは、図示しないパワーステアリング用モータ駆動部により駆動され、パワーステアリング用モータ駆動部は、操舵制御手段としての操舵制御部40からの信号に基づいて制御される。
制御ユニット50には、カメラ装置(ステレオカメラ、単眼カメラ、カラーカメラ等)、レーダ装置(レーザレーダ、ミリ波レーダ等)、ソナー等で構成され、自車両の走行する走行環境情報を検出し、走行環境を認識する走行環境認識装置41、自車位置情報(緯度・経度、移動方向等)を検出して地図情報上に自車両位置の表示、及び、目的地までの経路誘導を行うナビゲーションシステム42、車速Vを検出する車速センサ43、操舵角δを検出する操舵角センサ44等のセンサ、スイッチが接続されている。
走行環境認識装置41は、例えば、ステレオカメラで構成される場合、このステレオカメラは、車室内の天井前方に一定の間隔をもって取り付けられ、車外の対象を異なる視点からステレオ撮像する1組のカメラと、このカメラからの画像データを処理するステレオ画像処理装置とから構成されている。
走行環境認識装置41のステレオ画像処理装置における、カメラからの画像データの処理は、例えば以下のように行われる。まず、カメラで撮像した自車両の進行方向の1組のステレオ画像対に対し、対応する位置のずれ量から距離情報を求め、距離画像を生成する。
白線等の車線区画線のデータの認識では、白線は道路面と比較して高輝度であるという知得に基づき、道路の幅方向の輝度変化を評価して、画像平面における左右の車線区画線の位置を画像平面上で特定する。この車線区画線の実空間上の位置(x,y,z)は、画像平面上の位置(i,j)とこの位置に関して算出された視差とに基づいて、すなわち、距離情報に基づいて、周知の座標変換式より算出される。自車両の位置を基準に設定された実空間の座標系は、本実施の形態では、カメラの中央真下の道路面を原点として、車長方向(距離方向)をz軸、車幅方向をx軸、車高方向をy軸とする(図4−6参照)。このとき、x−z平面(y=0)は、道路が平坦な場合、道路面と一致する。
また、走行環境認識装置41は、三次元の距離分布を表す距離画像のデータを基に、周知のグルーピング処理や、予め記憶しておいた三次元的な道路形状データ、立体物データ等と比較し、道路に沿って存在するガードレール、縁石、中央分離帯等の側壁データ、車両等の立体物データを抽出する。立体物データでは、立体物までの距離と、この距離の時間的変化(自車両に対する相対速度)が求められる。
また、ナビゲーションシステム42は、周知のシステムであり、例えば、GPS(Global Positioning System)衛星からの電波信号を受信して車両の位置情報(緯度、経度)を取得し、センサ33から車速を取得し、また、地磁気センサあるいはジャイロセンサ等により、移動方向情報を取得する。そして、ナビゲーションシステム42は、ナビゲーション機能を実現するための経路情報を生成するナビECUと、地図情報(サプライヤデータ、及び、所定に更新されたデータ)を記憶する地図データベース(以上、何れも図示せず)を備え、情報を報知装置(図示せず)から出力する。
ナビECUは、利用者によって指定された目的地までの経路情報を地図画像に重ねて報知装置で表示させるとともに、検出された車両の位置、速度、走行方向等の情報に基づき、車両の現在位置を報知装置上の地図画像に重ねて表示する。また、地図データベースには、ノードデータ、施設データ等の道路地図を構成するのに必要な情報が記憶されている。ノードデータは、地図画像を構成する道路の位置及び形状に関するものであり、例えば道路(車線)の幅方向中心点、道路の分岐点(交差点)を含む道路上の点(ノード点)の座標(緯度、経度)、当該ノード点が含まれる道路の方向、種別(例えば、高速道路、幹線道路、市道といった情報)、当該ノード点における道路のタイプ(直線区間、円弧区間(円弧曲線部)、クロソイド曲線区間(緩和曲線部))及びカーブ曲率(或いは、半径)のデータが含まれる。
そして、制御ユニット50は、上述の各センサ41〜44からの各入力信号に基づき、自車両1の走行環境情報に基づいて自車両1が走行する目標コースを設定し、目標コースの形状に沿って自車両1を走行させるフィードフォワード制御量(フィードフォワード目標操舵角)δtffを算出し、フィードフォワード制御量(フィードフォワード目標操舵角)δtffに基づいて目標操舵角δtを算出し、該目標操舵角δtに基づき自車両の自車両1の操舵系3を制御する一方、走行する自車両1の目標コースに対するズレ量を算出し、該目標コースに対するズレ量が無くなるように自車両1を走行させるフィードバック制御量を算出し、フィードバック制御量に基づいて自車両1に付加するヨーモーメントMzを算出し、該ヨーモーメントMzに基づき車輪(左右輪間)の制駆動力配分を制御する。
このため、制御ユニット50は、図2に示すように、走行路情報取得部50a、目標操舵角算出部50b、目標操舵角制限部50c、補償ヨーモーメント算出部50d、制駆動トルク算出部50eから主要に構成されている。
走行路情報取得部50aは、上述の各センサ41〜44からの各信号が入力され、自車両が走行する車線を認識して、本実施の形態では、走行車線の中央を目標コースとして設定する。
走行路情報取得部50aは、上述のように認識した車線区画線の位置情報と、目標コースの位置情報を基に、目標コースの曲率κ、予め設定する前方注視点(位置)における自車両1の幅方向における目標コースと自車位置とのズレ量Δx、目標コースの進行方向と自車両1の進行方向の角度のズレ量θtを、例えば、以下のように算出する。
目標コースの曲率κは、図4に示すように、以下の(1)式により算出できる。
κ=(κl+κr)/2 …(1)
この(1)式において、κlは左車線区画線による曲率成分であり、κrは右車線区画線による曲率成分である。これら、左右の車線区画線の曲率成分κl,κrは、具体的には、図4に示すような、左右の車線区画線のそれぞれを構成する点に関して、二次の最小自乗法によって計算された二次項の係数を用いることによって定められる。例えば、x=A・z+B・z+Cの二次式で車線区画線を近似した場合、2・Aの値が曲率成分として用いられる。尚、これら車線区画線の曲率成分κl、κrは、それぞれの車線区画線の曲率そのものでも良い。
また、予め設定する前方注視点(位置)における自車両1の幅方向における目標コースと自車位置とのズレ量Δxは、図5に示すように、例えば、以下の(2)式により算出できる。
Δx=(xl+xr)/2−xv …(2)
この(3)式において、xvは車両の前方注視点(位置)(0,zv)のz座標における推定車両軌跡のx座標であり、前方注視点(0,zv)の前方注視距離(z座標)であるzvは、本実施の形態では、zv=tc・Vで算出される。ここで、tcは予め設定しておいた予見時間であり、例えば、1.2secに設定されている。
従って、xvは、車両の走行状態に基づいて車両の諸元や車両固有のスタビリティファクタAs等を用いる場合には、例えば、以下の(3)式で算出することができる。
xv=(1/2)・(1/(1+As・V))・(δ/Lw)
・(tc・V) …(3)
ここで、Lwはホイールベースである。また、(3)式における、xlは前方注視点(0,zv)のz座標における左車線区画線のx座標であり、xrは前方注視点(0,zv)のz座標における右車線区画線のx座標である。
尚、上述のxvは、車速Vやヨーレートγを用いて、以下の(4)式で算出することもでき、或いは、画像情報を基に、以下の(5)式で算出することもできる。
xv=(1/2)・(γ/V)・(V・tc) …(4)
xv=(1/2)・κ・(V・tc) …(5)
尚、tcをゼロに設定した場合、Δxは、図5中に示すように、現時点における目標コースと自車両1との位置のズレ量であるxiと同値になる。この場合はΔxを、例えば画像情報で得られる車線区画線の各点に対して、二次の最小二乗法によって計算された、定数項(すなわち、車線区画線を、x=A・z+B・z+Cの式で近似した際のCの値)から算出しても良い。
更に、目標コースの進行方向と自車両1の進行方向の角度のズレ量θtは、図6に示すように、例えば、以下の(6)式により算出できる。
θt=(θtl+θtr)/2 …(6)
ここで、θtlは、左車線区画線に対する自車両1の傾き、θtrは、右車線区画線に対する自車両1の傾きである(図6参照)。尚、これら、θtl、θtrは、例えば、画像情報で得られる車線区画線の各点に対して、二次の最小二乗法によって計算された、一次項の係数(すなわち、車線区画線を、x=A・z+B・z+Cの式で近似した際のBの値)から算出しても良い。
こうして、算出された目標コースの曲率κは、目標操舵角算出部50bに出力され、予め設定する前方注視点(位置)における自車両1の幅方向における目標コースと自車位置とのズレ量Δxと、目標コースの進行方向と自車両1の進行方向の角度のズレ量θtは制駆動トルク算出部50eに出力される。このように、走行路情報取得部50aは、目標コース設定手段として設けられている。
目標操舵角算出部50bは、走行路情報取得部50aから目標コースの曲率κが出力され、例えば、以下の(7)式により、フィードフォワード目標操舵角δtffを算出する。そして、フィードフォワード目標操舵角δtffを目標操舵角制限部50cに出力し、後述するように、予め実験、計算等により設定しておいた操舵角制限値δmax以下となるようにフィードフォワード目標操舵角δtffを制限して、制限処理されたフィードフォワード目標操舵角δtffを目標操舵角δtとして操舵制御部40に出力する。
δtff=Gff・κ …(7)
ここで、Gffは、予め実験、計算等により設定しておいたフィードフォワードゲインである。このように、目標操舵角算出部50bは、フィードフォワード制御量算出手段として設けられている。
目標操舵角制限部50cは、目標操舵角算出部50bからフィードフォワード目標操舵角δtffが入力される。そして、フィードフォワード目標操舵角δtffと、予め実験、計算等により設定しておいた操舵角制限値δmaxとを比較し、フィードフォワード目標操舵角δtffが操舵角制限値δmaxより小さい場合(δtff<δmaxの場合)は、フィードフォワード目標操舵角δtffを目標操舵角δtとするように目標操舵角算出部50bに信号出力すると共に、補償ヨーモーメント算出部50dに対し、後述する補償ヨーモーメントMzcを0に設定するように信号を出力する。一方、δtff≧δmaxの場合は、操舵角制限値δmaxを目標操舵角δtとするように目標操舵角算出部50bに信号出力すると共に、補償ヨーモーメント算出部50dに対し、フィードフォワード目標操舵角δtffを制限することにより不足するヨーモーメントを補償ヨーモーメントMzcとして算出するように信号出力する。尚、操舵角制限値δmaxは、ドライバに操舵制御に不安感、不信感を抱かさない予め実験、計算等により設定しておいた操舵角度である。
補償ヨーモーメント算出部50dは、上述のように目標操舵角制限部50cからMzc=0の信号(δtff<δmaxの場合)、或いは、δtff≧δmaxとなっており、補償ヨーモーメントMzcの算出指令の信号が入力される。
以下、補償ヨーモーメントMzcの算出について説明する。
カーブトレースに必要なヨーレートγMzは、車両の運動方程式により、例えば、以下の(8)式で算出できる。
γMz=V/ρ=(1/(1+As・V))・(V/Lw)・
(δ+((Kf+Kr)/(2・Lw・Kf・Kr))・Mzc …(8)
ここで、ρはカーブ半径、Kfは前輪のコーナリングパワー、Krは後輪のコーナリングパワー、Mzcはカーブトレースに必要なヨーモーメントである。尚、カーブ半径ρは、曲率κの逆数を算出することにより算出できる。
上述の(8)式により、フィードフォワード目標操舵角δtffのとき(δ=δtff)の、カーブトレースに必要なヨーモーメントMzff(Mzc=Mzff)を算出すると、以下の(9)式となる。
Mzff=((1+As・V)・Lw/ρ−δtff)
・(2・Lw・Kf・Kr)/(Kf+Kr) …(9)
同様に、操舵角制限値δmaxのとき(δ=δmax)の、カーブトレースに必要なヨーモーメントMzmax(Mzc=Mzmax)を算出すると、以下の(10)式となる。
Mzmax=((1+As・V)・Lw/ρ−δmax)
・(2・Lw・Kf・Kr)/(Kf+Kr) …(10)
従って、フィードフォワード目標操舵角δtffを制限することにより不足するヨーモーメント(補償ヨーモーメント)Mzcは、以下の(11)式により算出できる。
Mzc=Mzff−Mzmax
=((2・Lw・Kf・Kr)/(Kf+Kr))・(δmax−δtff)
…(11)
そして、補償ヨーモーメント算出部50dは、δtff<δmaxの場合には、Mzc=0とし、δtff≧δmaxの場合には、上述の(11)式により、補償ヨーモーメントMzcを算出して、該補償ヨーモーメントMzcを、制駆動トルク算出部50eに出力する。このように、目標操舵角制限部50c、補償ヨーモーメント算出部50dは、操舵制御量制限手段として設けられている。
制駆動トルク算出部50eは、走行路情報取得部50aから、予め設定する前方注視点(位置)における自車両1の幅方向における目標コースと自車位置とのズレ量Δxと、目標コースの進行方向と自車両1の進行方向の角度のズレ量θtが入力され、補償ヨーモーメント算出部50dから補償ヨーモーメントMzcが入力される。そして、例えば、以下の(12)式により、自車両1に付加するヨーモーメントMzを算出する。
Mz=Mzx+Mzix+Mzθ+Mzc …(12)
ここで、Mzxは、予め設定する前方注視点(位置)における自車両1の幅方向における目標コースと自車位置とのズレ量Δxに応じて設定される付加ヨーモーメントであり、例えば、予め実験、計算等により図7(a)のマップに示す特性で設定される。また、Mzixは、自車両に作用する外乱により生じる自車両の幅方向における目標コースと自車位置とのズレ量に応じて設定される付加ヨーモーメントであり、例えば、予め実験、計算等により図7(b)のマップに示す特性で設定される。尚、本実施の形態では、自車両に作用する外乱により生じる自車両の幅方向における目標コースと自車位置とのズレ量は、例えば、「∫(Δx)dt」のΔxを積分することにより算出する。更に、Mzθは、目標コースの進行方向と自車両の進行方向の角度のズレ量θtに応じて設定される付加ヨーモーメントであり、例えば、予め実験、計算等により図7(c)のマップに示す特性で設定される。
そして、制駆動トルク算出部50eは、前述の(12)式で算出した自車両1に付加するヨーモーメントMz(反時計回りを「+」として)に基づいて、例えば、以下の(13)、(14)式により、第3モータ18に発生させるモータトルクTrlと、第2モータ17に発生させるモータトルクTrrを算出し、モータトルクTrlは制駆動力配分制御手段としての第3モータ制御部27に、モータトルクTrrは制駆動力配分制御手段としての第2モータ制御部26に出力する。
Trl=−(rt/d)・Mz …(13)
Trr=+(rt/d)・Mz …(14)
ここで、rtはタイヤ半径、dはトレッドである。
このように、制駆動トルク算出部50eは、フィードバック制御量算出手段、制駆動力配分制御手段として設けられている。
次に、上述の制御ユニット50で実行される目標コース追従制御プログラムを、図3のフローチャートで説明する。
まず、ステップ(以下、「S」と略称)101で、走行路情報取得部50aは、自車両が走行する車線を認識し、走行車線の中央を目標コースとして設定し、認識した車線区画線の位置情報と、目標コースの位置情報を基に、前述の(1)式により目標コースの曲率κを算出し、(2)式により予め設定する前方注視点(位置)における自車両1の幅方向における目標コースと自車位置とのズレ量Δxを算出し、(6)式により目標コースの進行方向と自車両1の進行方向の角度のズレ量θtを算出する。
次いで、S102に進み、目標操舵角算出部50bは、フィードフォワード目標操舵角δtffを、前述の(7)式により算出する。
次に、S103に進んで、目標操舵角制限部50cは、フィードフォワード目標操舵角δtffと、予め実験、計算等により設定しておいた操舵角制限値δmaxとを比較する。
この比較の結果、フィードフォワード目標操舵角δtffが操舵角制限値δmaxより小さい場合(δtff<δmaxの場合)は、S104に進み、目標操舵角算出部50bは、フィードフォワード目標操舵角δtffを目標操舵角δtに設定して操舵制御部40に出力する。
その後、S105に進んで、補償ヨーモーメント算出部50dは、補償ヨーモーメントMzcを0に設定する。
一方、S103の比較の結果、フィードフォワード目標操舵角δtffが操舵角制限値δmax以上の場合(δtff≧δmaxの場合)は、S106に進み、目標操舵角算出部50bは、操舵角制限値δmaxを目標操舵角δtに設定して操舵制御部40に出力する。
その後、S107に進んで、補償ヨーモーメント算出部50dは、例えば、前述の(11)式により、補償ヨーモーメントMzcを算出する。
S105、或いは、S107で補償ヨーモーメントMzcを設定した後は、S108に進み、制駆動トルク算出部50eは、前述の(12)式により、自車両1に付加するヨーモーメントMzを算出する。
次いで、S109に進み、制駆動トルク算出部50eは、前述の(13)、(14)式により、第3モータ18に発生させるモータトルクTrlと、第2モータ17に発生させるモータトルクTrrを算出し、モータトルクTrlは制駆動力配分制御手段としての第3モータ制御部27に、モータトルクTrrは制駆動力配分制御手段としての第2モータ制御部26に出力する。
このように本発明の実施の形態によれば、自車両1の走行環境情報に基づいて自車両1が走行する目標コースを設定し、目標コースの形状に沿って自車両1を走行させるフィードフォワード制御量(フィードフォワード目標操舵角)δtffを算出し、フィードフォワード制御量(フィードフォワード目標操舵角)δtffに基づいて目標操舵角δtを算出し、該目標操舵角δtに基づき自車両の自車両1の操舵系3を制御する一方、走行する自車両1の目標コースに対するズレ量を算出し、該目標コースに対するズレ量が無くなるように自車両1を走行させるフィードバック制御量を算出し、フィードバック制御量に基づいて自車両1に付加するヨーモーメントMzを算出し、該ヨーモーメントMzに基づき車輪(左右輪間)の制駆動力配分を制御して、目標コースに追従走行制御させるようになっている。このため、ドライバは、フィードフォワード制御によるステアリングホイールの動きを通じて、車両が今後どのように動くのか、ステアリングホイールに対する視覚、感触から判断することができる。また、外乱、車両応答遅れ等の不確定要因により、目標コースに対する追従走行から経路がずれた場合には、フィードバック制御により、車輪の制駆動力差で車両に発生されるヨーモーメントによって車両位置の修正が行われるので、車両位置のズレは、ドライバに不要な感覚を与えることなく早い段階で修正され、目標コースに対して精度良く追従することができる。
尚、本実施の形態では、エンジンと3つの電動モータを備えたハイブリッド車を例に説明したが、これに限ること無く、例えば、4輪にインホイールモータを備えた電動自動車や、他の形式のハイブリッド車等であっても、左右輪間の制駆動力差により車両にヨーモーメントを付加することができる車両であれば、本発明を適用できることは言うまでも無い。
1 自車両
2 駆動系
3 操舵系
11 エンジン
12 クラッチ機構
13 第1モータ
14 変速機
15 減速装置
16fl、16fr 駆動輪
17 第2モータ
18 第3モータ
19rl、19rr 減速装置
20rl、20rr 駆動輪
21 バッテリ装置
22 エンジン制御部
23 変速機制御部
24 バッテリ制御部
25 第1モータ制御部
26 第2モータ制御部
27 第3モータ制御部
31 ステアリングホイール
31a ステアリングシャフト
32 ジョイント部
34 ステアリングギヤボックス
35 ピニオン軸
38fl、38fr アクスルハウジング
39 電動パワーステアリング機構(操舵手段)
40 操舵制御部(操舵制御手段)
41 前方環境認識装置
42 ナビゲーションシステム
43 車速センサ
44 操舵角センサ
50 制御ユニット
50a 走行路情報取得部(目標コース設定手段)
50b 目標操舵角算出部(フィードフォワード制御量算出手段)
50c 目標操舵角制限部(操舵制御量制限手段)
50d 補償ヨーモーメント算出部(操舵制御量制限手段)
50e 制駆動トルク算出部(フィードバック制御量算出手段、制駆動力配分制御手段)

Claims (2)

  1. 自車両の走行環境情報に基づいて自車両が走行する目標コースを設定する目標コース設定手段と、
    前記目標コースの形状に沿って自車両を走行させるフィードフォワード制御量を算出するフィードフォワード制御量算出手段と、
    前記フィードフォワード制御量に基づく目標操舵量で自車両の電動パワーステアリング機構を制御する操舵制御手段と、
    前記走行環境情報と自車両の走行情報に基づいて走行する自車両の前記目標コースに対するズレ量を算出し、該目標コースに対するズレ量が無くなるように自車両を走行させるフィードバック制御量を算出するフィードバック制御量算出手段と、
    前記フィードバック制御量に基づいて自車両に付加するヨーモーメントを算出し、該ヨーモーメントに基づき車輪の制駆動力配分を制御する制駆動力配分制御手段と、
    前記フィードフォワード制御量に基づく操舵制御量と、予め設定しておいた最大操舵量とを比較し、前記フィードフォワード制御量に基づく操舵制御量が前記最大操舵量より小さい場合、前記フィードフォワード制御量に基づく操舵制御量を前記目標操舵量として、前記フィードバック制御量に基づくヨーモーメントを前記制駆動力配分制御手段により自車両に付加させる一方、前記フィードフォワード制御量に基づく操舵制御量が前記最大操舵量以上となった場合は、前記最大操舵量を前記目標操舵量とするとともに、前記フィードフォワード制御量に基づく操舵制御量に対応するヨーモーメントと前記最大操舵量に対応するヨーモーメントとの差を、前記最大操舵量による前記目標操舵量で自車両を制御する際に不足するヨーモーメントとして算出し、該不足するヨーモーメントと前記フィードバック制御量に基づくヨーモーメントとを加算して前記制駆動力配分制御手段により自車両に付加させる操舵制御量制限手段と、
    を備えたことを特徴とする車両の走行制御装置。
  2. 前記目標コースに対するズレ量は、自車両の幅方向における前記目標コースと自車位置とのズレ量と、自車両に作用する外乱により生じる自車両の幅方向における前記目標コースと自車位置とのズレ量と、前記目標コースの進行方向と自車両の進行方向の角度のズレ量の少なくとも一つであることを特徴とする請求項1記載の車両の走行制御装置。
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