本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態に係るドア装置(全閉状態)を室外側から見た正面図、図2は、当該ドア装置を室内側から見た正面図である。図3、図4は、それぞれ、本実施形態に係るドア装置(全閉状態)の縦断面図、横断面図である。図3において、左側が室外側、右側が室内側であり、図4において、下側が室外側、上側が室内側である。本実施形態に係る防水構造は、室外側で発生した水が室内側へ浸水することを防止するように設計されている。本明細書において、「室外側」、「室内側」は、ある要素が実際に室外側、室内側に位置する場合を規定するのみならず、ある要素の部位や部分を規定することにも用いられ、例えば、実際に室内側に位置する要素において室外側に近い部位を規定することに用いられる。
図1〜図4に示すように、ドア装置は、いわゆる両開きドアであり、建物開口部を形成するドア枠1と、当該建物開口部を開閉する第1扉体2及び第2扉体3と、からなる。ドア枠1は、水平状に延びる上枠10と、垂直状に延びる第1縦枠11と、垂直状に延びる第2縦枠12と、水平状に延びる下枠13と、から四周枠状に形成されている。第1扉体2の戸尻側部位が第1縦枠11に回動可能に装着されており、第2扉体3の戸尻側部位が第2縦枠12に回動可能に装着されており、開口部全閉状態において、第1扉体2の戸先側部位と第2扉体3の戸先側部位が召合せ部を形成する。第1扉体2、第2扉体3は、閉鎖姿勢から室外側に向かって回動させることで建物開口部を開放するようになっている。通常時には、第1扉体2を閉鎖姿勢として建物開口部の一方の幅方向半部が閉鎖されており、建物開口部の他方の幅方向半部を第2扉体3の開閉によって開放・閉鎖するようにしており、第2扉体3が親扉ないし主扉、第1扉体2が子扉ないし副扉として機能する。また、必要に応じて、第1扉体2、第2扉体3の両方を開放して建物開口部全幅を開放するようになっている。
第1扉体2は、縦長方形状の室外側面部20と、縦長方形状の室内側面部21と、上面部22と、戸尻側端面23と、戸先側端面24と、下面部25とを備えている。図5に示すように、下面部25は、断面視下向き凹状に形成され、下端部250を備えているが、下面部25の形状は図示の形状に限定されない。第1扉体2の室外側面部20の戸尻側は、丁番26によってドア枠1の第1縦枠11に回動可能に取り付けられている。第1扉体2の室内側面部21の上方にはドアクローザ27が設けてある。第1扉体2の室外側面部20及び室内側面部21の下方部位には第1扉体2の押圧手段としてのグレモンハンドル28が設けてある。
第2扉体3は、縦長方形状の室外側面部30と、縦長方形状の室内側面部31と、上面部32と、戸尻側端面33と、戸先側端面34と、下面部35とを備えている。第2扉体3の下面部35は、第1扉体2の下面部25と同様に断面視下向き凹状(図示せず)に形成されているが、下面部35の形状は限定されない。第2扉体3の室外側面部30の戸尻側は、丁番36によってドア枠1の第2縦枠12に回動可能に取り付けられている。第2扉体3の室内側面部31の上方にはドアクローザ37が設けてある。第2扉体3の室外側面部30及び室内側面部31の下方部位には第2扉体3の押圧手段としてのグレモンハンドル38が設けてある。第2扉体3の室外側面部30及び室内側面部31の戸先側には、第2扉体3の開閉操作に用いられるハンドル39が装着されている。
第1扉体2、第2扉体3は、共に内部にフレーム構造(骨組)を備えている。フレーム構造は、水平状に延びる上フレームF1、垂直状に延びる戸先側縦フレームF2、垂直状に延びる戸尻側縦フレームF3、水平状に延びる下フレームF4を四周枠状に連結(溶接)してなる。第1扉体2及び第2扉体3の表面は、金属製板材(鋼板)を所定形状に折り曲げて形成した複数枚の金属製表面材を上記フレーム構造に貼り付けることで形成される。第1扉体2の上面部22、戸尻側端面23、戸先側端面24、下面部25、室外側面部20の四周縁、室内側面部21の四周縁、及び、第2扉体3の上面部32、戸尻側端面33、戸先側端面34、下面部35、室外側面部30の四周縁、室内側面部31の四周縁は、いずれもフレーム構造によって支持されており、強い力が作用しても耐え得るように構成されている。
図3、図4に示すように、ドア枠1には、室外側に向かって開口する凹状の溝部G1、G2、G3、G4が四周状に形成されており、四周状の溝部G1〜G4には、四周状の溝部全長に亘って弾性を備えた第1水密部材4が装着されている。図10等に示すように、第1扉体2の室内側面部21の戸先側部位には、室外側に向かって開口する凹状の溝部G5が高さ方向に亘って形成されており、溝部G5には高さ方向に亘って第2水密部材6が装着されている。
第1扉体2及び第2扉体3によって建物開口部を閉鎖した状態で、第1扉体2の室内側面部21の上側部位、下側部位、戸尻側部位、第2扉体3の室内側面部31の上側部位、下側部位、戸尻側部位が第1水密部材4に接触することで、建物開口部の四周に位置して四周状の密閉構造が形成される(図3、図4参照)。また、第2扉体3の室内側面部31の戸先側部位が第2水密部材6(第1扉体2の戸先側端面24から見付方向に離間するように持ち出し状に設けてある)に接触することで、召合せ部における高さ方向の密閉構造が形成される。さらに、この閉鎖状態において、グレモンハンドル28、38によって、第1扉体2、第2扉体3を室内側に引き寄せることによって、第1扉体2の室内側面部21の上側部位、下側部位、戸尻側部位が第1水密部材4に圧接され、第2扉体3の室内側面部31の上側部位、下側部位、戸尻側部位が第1水密部材4に圧接されて、建物開口部の四周に位置して四周状の水密構造が形成される。また、第2扉体3の室内側面部31の戸先側部位が第2水密部材6に圧接されることで、召合せ部における高さ方向の水密構造が形成される。
本実施形態では、丁番26、36としていわゆる二軸丁番を採用しており、閉鎖状態にある第1扉体2、第2扉体3を全体として、室内側に向かって押し込む(水圧や押圧手段による押圧)ことが可能となっており、通常の閉鎖姿勢にある第1扉体2、第2扉体3を押し込んで、第1扉体2及び第2扉体3の室内側面部21、31の周囲(戸先側部位を除く)を第1水密部材4に密着させ、第2扉体3の室内側面部31の戸先側部位を第2水密部材6に密着させることで、より密閉した状態で第1扉体2、第2扉体3を閉鎖できるようになっている。
上枠10は、開口幅方向に延びる長尺要素であり、図3に示すように、室外側上面100と、室外側上面100よりも低い位置の室内側上面101とを備え、室外側上面100と室内側上面101との段差部には、室外側に向かって開口し、開口幅方向に水平に延びる凹状の溝部G1が形成されている。室外側上面100は、全閉姿勢にある第1扉体2の上面部22、第2扉体3の上面部32の上側に位置して、上面部22、32に近接対向するように延び、溝部G1は、全閉姿勢にある第1扉体2の室内側面部21の上方部位、第2扉体3の室内側面部31の上方部位に対向する。溝部G1には、第1水密部材(上枠側水密部材)4が装着されており、全閉姿勢にある第1扉体2の室内側面部21の上方部位、第2扉体3の室内側面部31の上方部位は第1水密部材(上枠側水密部材)4に密着するようになっている。
下枠13は、開口幅方向に延びる長尺要素であり、図3に示すように、室外側下面130と、室外側下面130よりも高い位置の室内側下面131とを備え、室外側下面130と室内側下面131との段差部には、室外側に向かって開口し、開口幅方向に水平に延びる凹状の溝部G4が形成されている。室外側下面130は、室外側に向かって下向き傾斜状の傾斜面であり、全閉姿勢にある第1扉体2の下面部25、第2扉体3の下面部35の下側に位置して、下面部25、35に近接対向するように延び、溝部G4は、全閉姿勢にある第1扉体2の室内側面部21の下端部、全閉姿勢にある第2扉体3の室内側面部31の下端部に対向する。溝部G4には、第1水密部材(下枠側水密部材)4が装着されており、全閉姿勢にある第1扉体2の室内側面部21の下端部、第2扉体3の室内側面部31の下端部は第1水密部材(下枠側水密部材)4に密着するようになっている。
第1縦枠11は、開口高方向に延びる長尺要素であり、図4に示すように、室外側見込面110と、室外側見込面110よりも開口幅方向内側に位置する室内側見込面111とを備え、室外側見込面110と室内側見込面111との段差部には、室外側に向かって開口し、開口高方向に垂直に延びる凹状の溝部G2が形成されている。室外側見込面110は、全閉姿勢にある第1扉体2の戸尻側端面23に近接対向するように延び、溝部G2は、全閉姿勢にある第1扉体2の室内側面部21の戸尻側端部に対向する。溝部G2には、第1水密部材(縦枠側水密部材)4が装着されており、全閉姿勢にある第1扉体2の室内側面部21の戸尻側端部は第1水密部材(縦枠側水密部材)4に密着するようになっている。
第2縦枠12は、開口高方向に延びる長尺要素であり、図4に示すように、室外側見込面120と、室外側見込面120よりも開口幅方向内側に位置する室内側見込面121とを備え、室外側見込面120と室内側見込面121との段差部には、室外側に向かって開口し、開口高方向に垂直に延びる凹状の溝部G3が形成されている。室外側見込面120は、全閉姿勢にある第2扉体3の戸尻側端面33に近接対向するように延び、溝部G3は、全閉姿勢にある第2扉体3の室内側面部31の戸尻側端部に対向する。溝部G3には、第1水密部材(縦枠側水密部材)4が装着されており、全閉姿勢にある第2扉体3の室内側面部31の戸尻側端部は第1水密部材(縦枠側水密部材)4に密着するようになっている。
第1水密部材4は、溝部G1〜G4の長さに沿って延びる長尺部材であり、上枠10に形成された溝部G1、戸先側縦枠11に形成された溝部G2、戸尻側縦枠12に形成された溝部G3、下枠13に形成された溝部G4内の全長に亘って四周状に装着されている。典型的な実施形態では、第1水密部材4は、ゴムから形成された水密ゴムである。
本実施形態では、図5、図15(B)に示すように、第1水密部材4は、溝部G1〜G4に挿入される基部40と、中空状で概ね円筒状の膨出部41と、膨出部41に突成されたフィン42と、基部40から膨出部41の中空部に突成された中実の台座43と、を備えている。基部40、膨出部41、フィン42、台座43は溝部G1〜G4の長さに沿って延びる長尺状要素である。第1水密部材4は、短尺の要素を長さ方向に密着させて接続して形成してもよい。
第1扉体2、第2扉体3が閉鎖姿勢にある時に、第1扉体2及び第2扉体3に室内側への押圧力が作用しない状態では、第1扉体2の室内側面部21及び第2扉体3の室内側面部31の上側部位、下側部位、戸尻側部位が第1水密部材4の膨出部41に接触する一方、膨出部41の内面と台座43とは離間している(図16参照)。この状態から、閉鎖姿勢の第1扉体2及び第2扉体3に室内側への押圧力が作用した時には、室内側へ変位する第1扉体2、第2扉体3に押圧されて潰れるように変形した膨出部41の内面が台座43に当接し、台座43によって内側から支持された膨出部41の外面に室内側面部21及び室内側面部31の上側部位、下側部位、戸尻側部位が密着する(図17参照)。
次に、第1扉体2と第2扉体3の召合せ部の構成について説明する。第1扉体2の戸先側端面24の室外側部位には段部が形成されている。より具体的には、図6に示すように、第1扉体2の戸先側部位は、室内側面部21の戸先側端縁から室外側に向かって見込方向に延びる戸先側端面24と、戸先側端面24の室外側端縁から戸尻側に向かって見付方向に延びる戸先側見付面240と、戸先側見付面240の戸尻側端縁から室外側面部20に向かって見込方向に延びる室外側見込面241とからなり、戸先側見付面240と室外側見込面241で段部が形成されている。
第2扉体3の戸先側端面34の室外側部位には戸先側端面34から見付方向に突出する突片340が形成されている。突片340は第2扉体3の室外側面部30の戸先側を、戸先側端面34を越えて突出させるようにして形成されている。第1扉体2及び第2扉体3の閉鎖姿勢において、第1扉体2の戸先側端面24と第2扉体3の戸先側端面34が対向しており、第2扉体3の突片340が第1扉体2の戸先側見付面240に対向し、突片340の先端が第1扉体2の室外側見込面241に対向している。なお、第1扉体2の戸先側端面24は段部を有しないものでもよく、この場合、第2扉体3の突片は、第1扉体の室外側面部20の戸先側部位に対向するように延びるものでもよく、この場合、突片は第2扉体3の室外側面部30に対して室外側に偏倚して延びる。
第1扉体2の室内側面部21の戸先側部位には、高さ方向に亘って延びる突設部5が設けてある。突設部5は、室内側面部21に当接して取り付けられる室外側見付面50を有しており、突設部5には、室外側見付面50の戸先側に位置して、第1扉体2の戸先側端面24から見付方向(戸尻側端面23から離間する方向)に持ち出し状に形成され、かつ、室外側に向かって開口する溝部G5が高さ方向に亘って設けられている。溝部G5は、第2水密部材6を取り付けるためのポケットである。本実施形態では、突設部5は、第2水密部材6が取り付けられる溝部G5を提供し、第1扉体2の閉鎖姿勢の固定手段としてのフランス落とし8(後述する)が取り付けられる。
より具体的には、図6に示すように、突設部5は、室外側見付面50と、室外側見付面50の戸尻側端部から室内側に向かって見込方向に延びる戸尻側見込面51と、戸尻側見込面51の室内側端部から戸先側に向かって見付方向に延びる室内側見付面52と、室内側見付面52の戸先側端部から室外側に向かって見込方向に延びる中間見込面53と、中間見込面53の室外側端部から戸先側に向かって見付方向に延びる中間見付面54と、中間見付面54の戸先側端部から室外側に向かって見込方向に延びる戸先側見込面55と、室外側見付面50の戸先側端部から室内側に向かって延びる第1側面56と、第1側面56に離間対向する第2側面57と、第1側面56の室内側端部と第2側面57の室内側端部とを結ぶ底面58と、を備えている。突設部5の形状は、図示のものに限定されない。例えば、突設部5がフランス落とし8を有しない場合には、突設部5を室外側見付面50と溝部G5(第1側面56、第2側面57、底面58)からシンプルに形成してもよい。
突設部5において、第1側面56、第2側面57、底面58から溝部G5が形成されている。突設部5の第1側面56と第1扉体2の戸先側端面24は面一となっている。第1側面56と第2側面57との間の距離、すなわち、溝部G5の溝幅は、第1扉体2の戸先側端面24と第2扉体3の戸先側端面34との間の距離よりも大きい。戸先側見込面55と第2側面57から突片59が形成されており、突片59の先端は、閉鎖姿勢にある第2扉体3の室内側面部31に対して離間対向している。また、平面視において、突片59の先端は、下枠13の室内側下面131の室外側先端に一致している。
溝部G5には、全高に亘って第2水密部材6が装着されている。第2水密部材6は、前面60、後面61、第1側面62、第2側面63から断面視方形状に形成され、高さ方向に延びる中実の長尺部材である。典型的な実施形態では、第2水密部材6は、ゴムから形成された水密ゴムである。第2水密部材6の上方部位は、突設部5の上端500から上方に突出しており、第2水密部材6の上面601は、上枠10の室内側上面101の室外側部位に接触している。図5、図12、図14等に示すように、第2水密部材6は、突出部5の下端501から下方に突出する下方部位を有しており、図15(A)に示すように、第2水密部材6の下面は前面60側の最下端の第1下端面64、中間の第2下端面65、後面61側の第3下端面66から階段状になっており、第1下端面64と第2下端面65は第1垂直面67で連結され、第2下端面65と第3下端面66は第2垂直面68で連結されている。第2水密部材6の下方部位には、室外側に位置して薄肉部600(前面60の下方部位、第1下端面64、第1垂直面67)が形成されている。
図15(B)に示すように、第1扉体2が閉鎖姿勢にある時に、第2水密部材6の第3下端面66は、下枠13の室内側下面131の室外側部位に接触しており、第2垂直面68が下枠13の室内側下面131の室外側先端に接触しており、第2下端面65及び第1垂直面67が第1水密部材(下枠側水密部材)4の膨出部41に接触しており、第1下端面64が下枠13の室外側下面130に当接している。第1水密部材(下枠側水密部材)4のフィン42は、室外側下面130及び第1垂直面67の下端に接触している。第2水密部材6の下面の形状は、開口部閉鎖時に、第2水密部材6の下面が第1水密部材(下枠側水密部材)4に密着することで水密構造を得られるものであれば、図示の階段形状に限定されるものではない。例えば、第2下端面65と第1垂直面67で形成される面を、弧状面ないし湾曲面から形成してもよい。また、第2水密部材6の下面の形状は、第1水密部材(下枠側水密部材)4の断面形状によっても変わり得るものであることが当業者に理解される。
第2水密部材6は、第1扉体2の突設部5の溝部G5に装着された状態において、後面61が底面58に当接し、第1側面62が第1側面に56に当接し、第2側面63が第2側面57に当接する。前面60は、第1扉体2の室内側面部21よりも僅かに室外側に突出している。第2水密部材6の第1側面62は、第1扉体2の戸先側端面24と面一となっている。第2水密部材6の上方部位は、突設部5の上端500よりも上方に位置し、第2水密部材6の下方部位は、突設部5の下端501よりも下方に位置している。第2水密部材6を突設部5の溝部G5に装着した状態において、第2水密部材6の前面60と第1側面62で形成される角部は、第1扉体2の室内側面部21と戸先側端面24で形成される角部に高さ方向に亘って接触ないし近接している。
図6、図19に示すように、第1扉体2と第2扉体3が全閉姿勢にある時(開口部閉鎖時)には、第2扉体3の室内側面部31の戸先側部位が、第2水密部材6の前面60の部分(第2側面63側の部分)に高さ方向に亘って密着している。第2扉体3の室内側面部31の戸先側部位が第2水密部材6の前面60の部分に密着した状態において、第2水密部材6の当該部分は弾性的に押し込まれており、第2水密部材6は圧縮された状態で第2扉体3の室内側面部31に密着している。開口部閉鎖時に、閉鎖姿勢にある第1扉体2の戸先側に位置して設けた第2水密部材6に第2扉体3の室内側面部の戸先側部位が密着することで、召合せ部の水密構造を提供している。
本実施形態における、第1扉体2の下端部250(第2扉体3の下端)、突設部5の下端501、下枠13の室外側下面130、下枠13の室内側下面131(室外側下面130よりも高い位置にある)、溝部G4に装着された第1水密部材4(下枠側水密部材)の高さ位置について説明する。図16に示すように、第1扉体2の下端部250(第2扉体3の下端)は、下枠13の室外側下面130よりも高く、かつ、室内側下面131よりも低い位置にある。突設部5の下端501は、下枠13の室内側下面131よりも高い位置にある。第1水密部材4(下枠側水密部材)は、下枠13の室外側下面130と室内側下面131の間の高さに亘って位置している。第1扉体2の下端部250(第2扉体3の下端)は、第1水密部材4(下枠側水密部材)の中間高さに位置している。突設部5の下端501は第1扉体2の下端部250までは達しておらず、第1扉体2の下方部位は突設部5の下端501よりも下方に位置する。
第2水密部材6は、高さ方向において、突設部5の上端500(すなわち、溝部G5の上端)よりも上方に位置する上方部位、溝部G5内に装着された部位、突設部5の下端501(すなわち、溝部G5の下端)よりも下方に位置する下方部位からなる。第2水密部材6の下方部位は、第1扉体2の下端部250よりも下方に位置する部分(薄肉部600)を有している。開口部閉鎖時において、突設部5の下端501(すなわち、溝部G5の下端)は、下枠13の室内側下面131の上方に離間して位置しており、第2水密部材6の下方部位は、下枠13の室内側下面131よりも上側に位置する上側部60Aと、下枠13の室内側下面131よりも下側に位置し、第1水密部材4(下枠側水密部材)に密着する下側部60Bとからなる。本実施形態では、第2水密部材6の下方部位において、第3下端面66よりも下方の部分が下側部60B(薄肉部600が含まれる)となっている(図15(B)参照)。
第2水密部材6の下方部位は、突設部5の下端501(すなわち、溝部G5の下端)よりも下方に位置することから、下方部位は溝部G5に支持されない部位であり、下方部位の第1側面62、第2側面63、後面61の周りには溝部G5はない。ここで、第2水密部材6の下方部位の下側部60Bは、開口部閉鎖時には、室内側部位(第1垂直面67、第2下端面65)が第1水密部材4(下枠側水密部材)に密着しており、室内側部位(第2垂直面68)が下枠13の室内側下面131の室外側先端に当接している。第2水密部材6の下方部位に室内側に向かって作用した力は、第2水密部材6の下方部位の下側部60Bと第1水密部材4(下枠側水密部材)の密着状態が維持されたままで、第1水密部材4(下枠側水密部材)及び下枠13が受けるようになっている。
第2水密部材6の下方部位の上側部60Aにおいて、第1側面62、第2側面63、後面61の周りには、ガイド溝G5、下枠13、第1水密部材4(下枠側水密部材)はなく、上側部60Aは、これらの部材によって支持されていない。したがって、第2水密部材6の下方部位の上側部60Aは、第2水密部材6のガイド溝G5に挿入され支持されている部位(後面61がガイド溝G5の底面58に当接している)に比べて、例えば室外側から室内側へ向かう力に対して変形し易いと考えられる。
突設部5の下端501は第1扉体2の下端部250までは達しておらず、第1扉体2の室内側面部21、戸先側端面24は、突設部5の下端501よりも下方に位置する下方面部21A、24Aを備えている。第2水密部材6を突設部5の溝部G5に装着した状態において、第2水密部材6の前面60と第1側面62で形成される角部は、第1扉体2の室内側面部21と戸先側端面24で形成される角部に高さ方向に亘って接触ないし近接しており、第2水密部材6の下方部位(上側部60A)の前面60と第1側面62で形成される角部は、参考図である図21に示すように、第1扉体2の下方部位の下方面部21Aと下方面部24Aで形成される角部に接触ないし近接することになる。本実施形態は、第2水密部材6の前面60と第1側面62で形成される角部について、特に上側部60Aにおいて、第1扉体2の下方部位の下方面部21Aと下方面部24Aで形成される角部との間からの漏水を防止するものである。
図10〜14に示すように、本実施形態では、第1扉体2において、下方面部21Aと下方面部24Aで形成される角部を覆うように下方面部21Aと下方面部24Aに亘って第3水密部材7が設けてある。第3水密部材7は、下方面部24Aに装着される第1部分70と下方面部21Aに装着される第2部分71とから断面視L形状で装着されている。
第1扉体2の下方部位に設けた第3水密部材7は、第2水密部材6の下方部位の上側部60Aを含む高さに亘って対向して設けられ、第3水密部材7は、上側部60Aにおいて前面60と第1側面62で形成される角部に密着する。本実施形態では、第3水密部材7の上端の高さ(図18に第1部分70の上端700を示す)は突設部5の下端501に一致しており、第3水密部材7の下端(図18に第1部分70の下端701を示す)は第1扉体2の下端部250に一致している。こうすることで、第1扉体2の下方部位に設けた第3水密部材7(第1部分70と第2部分71で形成される角部)が、第2水密部材6の下方部位(上側部60Aを含む)の前面60と第1側面62で形成される角部に密着するようになっている(上側部60Aにおける横断面図である図20参照)
図示の態様では、第3水密部材7は、第2部分71の端縁を突設部5の戸尻側見込面51に一致させ(図11参照)、下端を第1扉体2の下端部250に一致させて取り付けられており(図12参照)、このことは、第3水密部材7の取り付け時における位置決め及び作業性向上に有利であるが、図示の態様には限定されない。例えば、第2部分71の端縁は突設部5の戸尻側見込面51まで達していなくてもよく、また、第3水密部材7の下端は第1扉体2の下端部250まで達していなくてもよい。
本実施形態では、第3水密部材7の第1部分70と第2部分71で形成される角部と第2水密部材6の下方部位との間に隙間が生じて漏水することを防止することから、第3水密部材7を図示のように断面視L形状で装着したが、例えば、第2水密部材6の前面60と第1扉体2の室内側面部21が高さ方向に亘って近接ないし接触するようになっており、第2水密部材6の下方部位において、第2水密部材6の前面60と第1扉体2の室内側面部21との間に隙間が生じれ漏水することを防止する場合には、第3水密部材7は第1扉体2の室内側面部21の下方部位にのみ設けたもの(いわば、第2部分71のみ)でもよい。
1つの実施態様では、第3水密部材7は、水密性能に優れたゴム部材から形成される。1つの実施態様では、第3水密部材7は、第1水密部材4、第2水密部材6よりも軟らかく、大きい圧縮率を備えている。第1扉体2が閉鎖姿勢にある時に、第1扉体2の室内側面部21の下方面部21Aに設けた第3水密部材7の第2部分71が第1水密部材4(下枠側水密部材)に密着するが、この時、第3水密部材7の第2部分71が圧縮して薄肉に潰れることで、第1水密部材4(下枠側水密部材)に対して隙間なく密着するようになっている。また、第1扉体2の下方部位に設けた第3水密部材7(第1部分70と第2部分71で形成される角部)を、圧縮させた状態で、第2水密部材6の下方部位(上側部位60Aを含む)の前面60と第1側面62で形成される角部に密着させることで、第2水密部材6の下方部位の上側部60Aが、前面60が第1扉体2から離れる方向に室内側に変位しても(変位したとしても変位量は僅かであると考えられるが)、弾性圧縮した第3水密部材7が弾性によって圧縮前の状態に戻るように膨らむことで、密着状態が維持される。1つの好ましい実施例では、第3水密部材7はEPDMゴム発泡体を主成分としたエプトシーラー(登録商標)から形成される。
第2水密部材6の高さ方向の大部分は溝部G5に装着されており、溝部G5内に位置する高さ部位においては、第2水密部材6の前面60と第1側面62で形成される角部と第1扉体2の室内側面部21と戸先側端面24で形成される角部との間からの漏水(仮に生じたとしても)は、突設部5の室外側見付面50と第1側面56とによって密閉される。第2水密部材6の下方部位(突設部5の下端501より下方に位置する部位)は、開口部閉鎖時に、下枠13の室内側下面131よりも上側に位置する上側部60Aと、下枠13の室内側下面131よりも下側に位置し、第1水密部材4(下枠側水密部材)に密着する下側部60Bとからなり、上側部60Aと第1扉体2とは第3水密部材7によって密着状態にあり、下側部60Bは第1水密部材4(下枠側水密部材)に密着状態にあり、召合せ部の下方部位における水密構造が形成される。
上述のように、本実施形態では、丁番26、36としていわゆる二軸丁番を採用しており、閉鎖状態にある第1扉体2、第2扉体3を全体として、室内側に向かって押し込む(水圧や押圧手段による押圧)ことが可能となっており、開口部閉鎖姿勢として、通常の閉鎖姿勢である第1閉鎖姿勢と、第1閉鎖姿勢にある第1扉体2、第2扉体3を室内側に押し込んだ第2閉鎖姿勢とを取り得る。第2閉鎖姿勢では、第1扉体2及び第2扉体3の室内側面部21、31の周囲(戸先側部位を除く)が第1水密部材4に圧接され、第2扉体3の室内側面部31の戸先側部位が第2水密部材6に圧接されることで、より密閉した状態で第1扉体2、第2扉体3を閉鎖できるようになっている。
この時、第1扉体2の下方部位の角部(室内側面部21と戸先側端面24で形成される)は、弾性的に圧縮された第3水密部材7を介して、第2水密部材6の下方部位の上側部60Aの角部(前面60と第1側面62で形成される)に密着しているので、第1扉体2の戸先側部位と第2扉体3の戸先側部位との間の隙間から浸入した水の水圧によって第2水密部材6の前面60が室内側へ押されて、第2水密部材6の下方部位の上側部60Aが、第1扉体2から第2水密部材6の前面60が離れる側に変位しても、圧縮した第3水密部材7が弾性によって圧縮前の状態に戻るように膨らむことで、密着状態が維持される。
突設部5の上端500は上枠10の室内側上面101に近接対向しており、下端501は下枠13の室内側下面131に近接対向している。突設部5には、第1扉体2の閉鎖姿勢固定手段としてのフランス落とし8が設けてある。突設部5の上端500、下端501に対してフランス落とし8のロッド80が出没可能となっており、上枠10の室内側上面101、下枠13の室内側下面131の所定部位にはフランス落とし8のロッド80の受け部81が形成されており、第1扉体2が閉鎖姿勢にある時に、フランス落とし8のロッド80を受け部81に係止させることで、第1扉体2の閉鎖姿勢が維持される。本実施形態では、突設部5が溝部G5及びフランス落としを備えているが、溝部G5を備える部分とフランス落とし8を備える部分を別部材から形成してもよい。例えば、突設部5がフランス落とし8を有しない場合には、突設部を、第1扉体の室内側面部に当接する部位と溝部G5を備えたよりシンプルな形状から形成してもよい。
図22を参照しつつ、第3水密部材の他の実施形態について説明する。図22は図15(A)の右図と類似の図であり、共通する構成については、既述の記載を援用することができる。第2水密部材6の前面60の下方部位には、下方部位の上側部60Aから下側部60Bの一部(第2垂直面68、第1垂直面67の上側の一部に対応する高さ)に対応する高さに位置して、第3水密部材を構成する下方水密片69が室外側に向かって突設されている。下方水密片69の上端は、上側部60Aよりも上方に位置してもよい。下方水密片69の下端は、第1扉体2の下端部250の高さに一致させてもよい。下方水密片69は、第2水密部材6と一体成形されてもよく、あるいは、独立して成形したものを第2水密部材6に取り付け(接着等)てもよい。下方水密片69は第1側面62と面一の第1垂直面を備え、第1垂直面が第1扉体2の戸先側端面24の下方面部24Aに面同士で密着した状態で固定(接着等)される。こうすることで、第2水密部材6の下方部位(突設部5の下端501よりも下方に位置する部位)と第1扉体2の下方部位の間からの漏水を防止する。
図22の態様では、下方水密片69は第2水密部材6の前面60の下方部位に設けてあるが、下方水密片69を上方に延ばしてもよく、例えば、第2水密部材6の前面60の高さ方向全体あるいは所定高さ(例えば、想定水位高さ)に対応する高さまで延ばして設けることで召合せ部用補助水密部材を形成するようにしてもよい(この場合、召合せ部用補助水密部材の下方部位が下方水密片69として機能する)。第2扉体3の閉鎖時に、第2水密部材6を押圧する第2扉体3が第2水密部材6をこじることで、第2水密部材6の第1側面62と溝部G5の第1側面56との間に隙間が生じ得るように作用したとしても、第2水密部材6の第1側面62と面一で延びる召合せ部用補助水密部材が第1扉体2の戸先側端面24に高さ方向に亘って密着した状態で固定されることで、第2水密部材6の第1側面62と溝部G5の第1側面56との間からの漏水を防止する。
図23を参照しつつ、第3水密部材の他の実施形態について説明する。図23(A)は、第1扉体2及び第2扉体3の閉鎖姿勢時における横断面図であり、(B)は、第1扉体2のみの閉鎖姿勢時における横断面図である。第2水密部材6の前面60の下方部位には、下方水密部材9が設けてある。下方水密部材9は、見付方向に延びる第1部分90と見込方向に延びる第2部分91とから平面視L形状を有しており、第1部分90は、第2水密部材6の前面60の全幅に亘って設けられ、第2部分91は、第1扉体2の戸先側端面24の室内側部位に設けられる。下方水密部材9は、独立して成形したものを第2水密部材6に設けてもよく、あるいは、第2水密部材6と一体成形されてもよい。下方水密部材9は、第2水密部材6の前面60の下方部位と第1扉体2の戸先側端面24の下方部位に跨るように設けられており、第2水密部材6の下方部位(突設部5の下端501よりも下方に位置する部位)と第1扉体2の下方部位の間からの漏水を防止する。
第2水密部材6の前面60の下方部位と第1扉体2の戸先側端面24の下方部位に跨るように設けられた下方水密部材9を上方に延ばしてもよく、例えば、第2水密部材6の前面60の高さ方向全体あるいは所定高さ(例えば、想定水位高さ)に対応する高さまで延ばして設けることで召合せ部用補助水密部材を形成するようにしてもよい(この場合、召合せ部用補助水密部材の下方部位が下方水密片9として機能する)。第2扉体3の閉鎖時に、第2水密部材6を押圧する第2扉体3が第2水密部材6をこじることで、第2水密部材6の第1側面62と溝部G5の第1側面56との間に隙間が生じ得るように作用したとしても、下方水密部材9の第2部分91が第1扉体2の戸先側端面24に高さ方向に亘って密着した状態で固定されることで、第2水密部材6の第1側面62と溝部G5の第1側面56との間からの漏水を防止する。
図24を参照しつつ、第3水密部材の他の実施形態について説明する。図24(A)は、第1扉体2の下方部位及び下枠を示す縦断面図であり、(B)は、第1扉体2の戸先側部位を室内側から見た図である。第1扉体2の室内側面部21の下方部位21Aには、幅方向に亘って下方水密部材4´が設けてある。下方水密部材4´は、第2水密部材6の下方部位の上側部60Aに対応する高さに位置しており、下方水密部材4´の戸先側の端縁と第2水密部材6の下方部位とが密着状態で固定(接着)されており、第2水密部材6の下方部位(突設部5の下端501よりも下方に位置する部位)と第1扉体2の下方部位の間からの漏水を防止する。第1扉体2の閉鎖姿勢時には、下方水密部材4´が下枠13の立ち上がり面132に密着することで、ドア装置の下端部位の水密構造を形成している。すなわち、上述の実施形態では、下枠13に第1水密部材(下枠側水密部材)4が設けてあるのに対して、図24の実施形態では、下枠側水密部材に相当する要素が、第1扉体2側に設けてある。同様に、第2扉体3の室内側面部31の下方部位にも、幅方向に亘って下方水密部材(図示せず)が設けてあり、第2扉体3の閉鎖姿勢時には、下方水密部材が下枠13の立ち上がり面132に密着して、第2扉体3の下端部位の水密構造を形成する。下方水密部材4´は、第1扉体2の下方部位と第2水密部材(召合せ部用水密部材)の下方部位との間の水密性を確保する他の下方水密部材(第3水密部材7、下方水密片69、下方水密部材9)と併用してもよい。また、ドア枠側に第1水密部材を設けることに代えて、第1扉体2の上側、戸尻側、下側に、上方水密部材、戸尻側水密部材、下方水密部材4´を連続状に設けて、第2扉体3の上側、戸尻側、下側に、上方水密部材、戸尻側水密部材、下方水密部材を連続状に設けてもよい。
召合せ部の下部の防水構造について説明したが、類似の構造を用いて召合せ部の上部の防水構造を構成することができる。上述の召合せ部の下部の防水構造と召合せ部の上部の防水構造の対応関係は当業者において容易に理解し得る事項であるが、以下に説明を加える。上述の実施形態では、第2水密部材6の上面601は、上枠10の室内側上面101の室外側部位に接触しているが(図3)、図25に示すように、第2水密部材6の上方部位を上枠10の室内側上面101を越えて上方に延びるように形成してもよい。一例では、図26に示すように、第2水密部材6の上面は前面60側の最上端の第1上端面64´、中間の第2上端面65´、後面61側の第3上端面66´から階段状になっており、第1上端面64´と第2上端面65´は第1垂直面67´で連結され、第2上端面65´と第3上端面66´は第2垂直面68´で連結されている。第2水密部材6の上方部位には、室外側に位置して薄肉部600´(前面60の上方部位、第1上端面64´、第1垂直面67´)が形成されている。第1扉体2が閉鎖姿勢にある時に、第2水密部材6の第3上端面66´は、上枠10の室内側下面101の室外側部位に接触しており、第2垂直面68´上枠10の室内側下面101の室外側先端に接触しており、第2上端面65´及び第1垂直面67´が第1水密部材(上枠側水密部材)4に接触する。すなわち、第2水密部材6の上方部位において、上枠10の室内側下面101よりも上側に位置する部位は、第1水密部材4(上枠側水密部材)に密着する。
第1扉体2において、室内側面部21の上方部位と戸先側端面24の上方部位で形成される角部を覆うように上方水密部材7´が設けられる。上方水密部材7´は、戸先側端面24の上方部位に装着される第1部分70´と室内側面部21の上方部位に装着される第2部分71´とから断面視L形状で装着されている。第1扉体2の上方部位に設けた上方水密部材7´は、第2水密部材6の上方部位(突設部5の上端500の上側に位置する部位)に対向して設けられる。第2水密部材6の上方部位において、第1扉体2の上方部位に設けた上方水密部材7´(第1部分70´と第2部分71´で形成される角部)が、第2水密部材6の前面60と第1側面62で形成される角部に密着するようになっており(上方部位における横断面図である図27参照)、上方水密部材7´の第1部分70´と第2部分71´で形成される角部と第2水密部材6の上方部位との間に隙間が生じて漏水することを防止する。また、第1扉体2が閉鎖姿勢にある時に、上方水密部材7´の第2部分71´が第1水密部材4(上枠側水密部材)に密着する。
召合せ部の下部の防水構造と召合せ部の上部の防水構造の対応関係において、第3水密部材7に対応する上方水密部材7´を例にとって説明したが、下方水密片69に対応する上方水密片や下方水密部材4´に対応する上方水密部材を用いた召合せ部の下部の防水構造、下方水密部材9の上方部位を用いた召合せ部の下部の防水構造を構成し得ることが当業者に理解される。
召合せ部の上部の防水構造を以下のように規定することができる。
第1扉体と第2扉体からなる両開きドア装置の召合せ部の防水構造であって、
第1扉体の戸先側に位置させて高さ方向に設けられ、開口部閉鎖時に第2扉体の戸先側部位が密着する召合せ部用水密部材と、
前記召合せ部の上部に設けられ、前記第1扉体の上方部位と前記召合せ部用水密部材の上方部位との間の水密性を確保する上方水密部材と、
を備えた、両開きドア装置の召合せ部の防水構造。
1つの態様では、前記上方水密部材は、前記第1扉体の上方部位に密着、または固定されており、前記召合せ部用水密部材の上方部位に密着、または固定、または一体形成されている。
1つの態様では、前記召合せ部用水密部材は、第1扉体の戸先側に位置させて高さ方向に設けられた支持部に装着されており、前記召合せ部用水密部材の前記上方部位は、前記支持部の上端よりも上方に位置する部位である。
1つの態様では、ドア装置のドア枠の上枠には、開口部閉鎖時に第1扉体及び第2扉体、及び、前記召合せ部用水密部材が密着する上枠側水密部材が設けてある。
1つの態様では、前記召合せ部用水密部材の上方部位は、下側部(支持部の上端と上枠との間の高さ位置にある部位を含む)と上側部とからなり、前記上方水密部材は少なくとも前記下側部に密着しており、開口部閉鎖時に前記上側部は前記上枠側水密部材に密着する。
1つの態様では、開口部閉鎖時には、前記上方水密部材の部分が前記上枠側水密部材に密着する。
1つの態様では、前記上方水密部材は、第1扉体の戸先側の上方部位に設けられ、前記召合せ部用水密部材の上方部位に密着ないし固定される。
1つの態様では、前記上方水密部材は、前記第1扉体の上方部位の第1面部及び戸先側端面で形成される角部を覆うように設けてある。
1つの態様では、前記上方水密部材は、前記召合せ部用水密部材の上方部位に設けられ、前記第1扉体の戸先側の上方部位に密着ないし固定される。