JP6833254B2 - ポリアリーレンスルフィドの製造方法 - Google Patents

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Description

関連出願との相互参照
本出願は、2017年11月24日付の韓国特許出願第10−2017−0158921号に基づく優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示されたすべての内容は本明細書の一部として含まれる。
本発明は、成形品への加工時に優れた強度、耐熱性、難燃性、および加工性を有する高重合度のポリアリーレンスルフィドをより向上した収率で製造する方法に関する。
ポリフェニレンスルフィド(Polyphenylene sulfide;PPS)に代表されるポリアリーレンスルフィド(Polyarylene sulfide、PAS)は、優れた強度、耐熱性、難燃性および加工性によって、自動車、電気・電子製品、機械類などにおいて、金属、特にアルミニウムや亜鉛などのダイカスト(die casting)金属を代替する素材として広く使用されている。特に、PPS樹脂の場合、流動性が良いため、ガラス繊維などのフィラーや補強剤と混練してコンパウンドとして使用するのに有利である。
一般に、PASは、N−メチルピロリドン(NMP)などのアミド系化合物の存在下の重合条件で、硫黄供給源とジハロゲン化芳香族化合物とを重合反応させて製造されており、選択的にアルカリ金属塩などの分子量改質剤がさらに使用されたりもする。
このようなPASの用途拡大、特に溶融加工による成形品用途の普及に伴って、製品特性や成形性などに優れたPASとして、例えば、高重合度のPAS、具体的には高溶融粘度のPASが要求されるようになった。また、PASの需要拡大に伴って、PASの製造時における収率の向上も要求されている。一例として、特許第5623277号には、相分離重合工程後、重合反応系内の液相にジハロ芳香族化合物、トリハロ芳香族化合物などの芳香族化合物を加える工程、および前記液相を冷却する工程を備えることによって、溶融粘度を高い水準に維持しながら、高収率で粒状PASを得るPASの製造方法が記載されている。このように、PASの製造方法として、高重合度のPASを得る収率をより一層向上させることができる方法が要求されていた。
したがって、アミド系化合物の存在下、硫黄供給源とジハロゲン化芳香族化合物とを重合反応させるポリアリーレンスルフィドの製造方法において、高重合度のポリアリーレンスルフィドを高い収率で製造する方法に関する研究が必要である。
特許第5623277号
本発明は、硫黄供給源を製造する脱水反応で脂肪族アミノ酸塩酸塩を追加して反応させることによって、優れた強度、耐熱性、難燃性、および加工性などを示すポリアリーレンスルフィドを優れた収率で製造する方法を提供しようとする。
発明の一実施形態によれば、アルカリ金属の水硫化物およびアルカリ金属の水酸化物を、水およびアミド系化合物の混合溶媒中でアルカリ金属の有機酸塩と炭素数1〜20の脂肪族アミノ酸塩酸塩の存在下に脱水反応(dehydration)を行って、アルカリ金属の硫化物、および水とアミド系化合物の混合溶媒を含む硫黄供給源を製造する第1段階;および前記硫黄供給源を含む反応器にジハロゲン化芳香族化合物およびアミド系化合物を添加し、重合反応させてポリアリーレンスルフィドを製造する第2段階;を含む、ポリアリーレンスルフィドの製造方法が提供される。
本発明において、前記ポリアリーレンスルフィドは、約66.5%以上の高い収率で生成され、約270℃〜約300℃の溶融温度(Tm)および約200℃〜約250℃の結晶化温度(Tc)を有するものであってもよい。
本発明によれば、ポリアリーレンスルフィドの重合に使用される硫黄供給源を製造する脱水反応(dehydration)で脂肪族アミノ酸塩酸塩(aliphatic amino acid hydrochloride)を追加的に投入して、優れた強度、耐熱性、難燃性、および加工性などを有するポリアリーレンスルフィドを高い収率で製造できる優れた効果がある。
本発明の一実施形態により実施例1のポリアリーレンスルフィドを製造する工程図を簡略に示すものである。 従来技術により比較例1のポリアリーレンスルフィドを製造する工程図を簡略に示すものである。
本発明において、第1、第2などの用語は、多様な構成要素を説明するのに使用され、前記用語は、1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ使用される。
また、本明細書で使用される用語は、単に例示的な実施例を説明するために使用されたもので、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は、文脈上、明らかに異なって意味しない限り、複数の表現を含む。本明細書において、「含む」、「備える」または「有する」などの用語は、実施された特徴、数字、段階、構成要素、またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであって、1つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、構成要素、またはこれらを組み合わせたものの存在または付加の可能性を予め排除しないことが理解されなければならない。
本発明は、多様な変更が加えられて様々な形態を有し得ることから、特定の実施例を例示して下記に詳細に説明する。しかし、これは、本発明を特定の開示形態に対して限定しようとするものではなく、本発明の思想および技術範囲に含まれるあらゆる変更、均等物乃至代替物を含むことが理解されなければならない。
以下、本発明をより詳細に説明する。
発明の一実施形態によれば、硫黄供給源を製造する脱水反応(dehydration)で脂肪族アミノ酸塩酸塩を追加的に投入することによって、硫黄供給源とジハロゲン化芳香族化合物を重合反応で高い収率でポリアリーレンスルフィドを製造する方法が提供される。
前記ポリアリーレンスルフィドの製造方法は、アルカリ金属の水硫化物およびアルカリ金属の水酸化物を、水およびアミド系化合物の混合溶媒中でアルカリ金属の有機酸塩と炭素数1〜20(C1〜20)の脂肪族アミノ酸塩酸塩(aliphatic amino acid hydrochloride)の存在下に脱水反応(dehydration)を行って、アルカリ金属の硫化物、および水とアミド系化合物の混合溶媒を含む硫黄供給源を製造する第1段階;および前記硫黄供給源を含む反応器にジハロゲン化芳香族化合物およびアミド系化合物を添加し、重合反応させてポリアリーレンスルフィドを製造する第2段階;を含む。
特に、本発明は、ポリアリーレンスルフィドを製造するために、ジハロゲン化芳香族化合物と重合反応を行うこととなる硫黄供給源を製造する脱水反応(dehydration)に脂肪族アミノ酸塩酸塩を追加して、反応中に生成されてポリアリーレンスルフィド重合反応に役立つと知られているナトリウム(4−メチルアミノ)ブタノエート(SMAB、Sodium(4−methylamino)butanoate))の形成を容易にすることによって、最終ポリマー生成物の熱的物性も従来対比同等以上を示すポリアリーレンスルフィドを容易に製造することができる。また、本発明のポリアリーレンスルフィドの製造方法は、収率も向上して、最終生成物の生産量を増加させることができる。
まず、本発明の一実施形態による前記ポリアリーレンスルフィドの製造方法において、各段階ごとに説明する。
前述した第1段階は、硫黄供給源を準備する段階である。
前記硫黄供給源は、アルカリ金属の水硫化物、アルカリ金属の水酸化物および脂肪族アミノ酸塩酸塩を、水およびアミド系化合物の混合溶媒中で脱水反応(dehydration)を行って製造されたものである。したがって、前記硫黄供給源は、アルカリ金属の水硫化物とアルカリ金属の水酸化物の反応によって生成されたアルカリ金属の硫化物と共に、脱水反応後に残留する水、アミド系化合物の混合溶媒を含むことができる。
また、本発明では、硫黄供給源の製造時、追加的に(メチルアミノ)酪酸塩酸塩などの脂肪族アミノ酸塩酸塩を投入して、反応中に生成されてポリアリーレンスルフィド重合反応に役立つと知られているSMABの形成を容易にする特徴がある。この後、本発明では、連続で前記硫黄供給源とジハロゲン化芳香族化合物およびアミド系化合物を用いて、重合により収率の優れたポリアリーレンスルフィドを製造する。
前記脂肪族アミノ酸塩酸塩(aliphatic amino acid hydrochloride)は、線状または環状脂肪族C1〜20アミノ酸の塩酸塩、あるいは線状または環状脂肪族C1〜12アミノ酸の塩酸塩、あるいは線状または環状脂肪族C1〜6アミノ酸の塩酸塩であってもよい。ここで、前記脂肪族アミノ酸は、例えば、C1〜4アルキル、C6〜14アリールまたはこれらの組み合わせ、C1〜4アルキルチオ−C1〜4アルキル、または3に至るまでの、例えば、N、OおよびSなどのヘテロ原子を含有するC6〜14ヘテロ環置換基などの側鎖を有することができる。前記脂肪族アミノ酸中、アミノ基は、NH、NRH、またはNRとして存在することができ、ここで、Rは、アルキル基、好ましくは、C1〜4アルキル基を示すことができる。また、2個のR基がNH基と共に環を形成する、側鎖カルボキシル基を含有するアルキレン鎖の2末端としても良い。一方、アミノ基は、α−、β−、γ−またはε−位に結合することができる。前記脂肪族アミノ酸塩酸塩は、ジアミノ酸またはアミノジカルボン酸の塩酸塩を使用してもよい。
一例として、前記脂肪族アミノ酸塩酸塩は、C1〜4アルキルが置換された脂肪族C1〜6アミノ酸の塩酸塩であってもよい。
具体的には、前記脂肪族アミノ酸塩酸塩は、(メチルアミノ)酪酸塩酸塩、(メチルアミノ)プロピオン酸塩酸塩、および(メチルアミノ)酢酸塩酸塩からなる群より選択される1種以上であってもよい。例えば、前記脂肪族アミノ酸塩酸塩は、4−(メチルアミノ)酪酸塩酸塩(MAB・HCl、4−(methylamino)butyric acid・HCl)、3−(メチルアミノ)酪酸塩酸塩、2−(メチルアミノ)酪酸塩酸塩、3−(メチルアミノ)プロピオン酸塩酸塩(3−(methylamino)propionic acid・HCl)、または2−(メチルアミノ)酢酸塩酸塩(2−(methylamino)acetic acid・HCl)などが挙げられる。前記脂肪族アミノ酸塩酸塩を使用するのが、ポリアリーレンスルフィドの収率増加効果を極大化し、使用便宜性の側面から好ましく、より好ましくは、4−(メチルアミノ)酪酸塩酸塩(MAB・HCl、4−(methylamino)butyric acid・HCl)などを使用することができる。
前記脂肪族アミノ酸塩酸塩は、硫黄供給源1当量を基準として約0.01当量〜0.50当量で使用可能であり、これは、硫黄供給源100mol%を基準として約1〜50mol%に相当する。より具体的には、前記脂肪族アミノ酸塩酸塩は、約0.05当量以上または約0.05当量〜約0.45当量、あるいは約0.15当量以上または約0.15当量〜約0.40当量、あるいは約0.20当量以上または約0.20〜約0.30当量で使用できる。前記脂肪族アミノ酸塩酸塩の含有量は、収率増加効果を示すための側面から、約0.01当量以上使用することができる。また、前記脂肪族アミノ酸塩酸塩を約0.50当量超過で使用すると、ポリアリーレンスルフィド重合反応を阻害してむしろ収率が低くなりうる。
一方、前記アルカリ金属の硫化物は、反応時に使用されるアルカリ金属の水硫化物の種類に応じて決定可能であり、具体例としては、硫化リチウム、硫化ナトリウム、硫化カリウム、硫化ルビジウムまたは硫化セシウムなどが挙げられ、これらのいずれか1または2以上の混合物が含まれる。
前記アルカリ金属の水硫化物とアルカリ金属の水酸化物の反応による硫黄供給源の製造時、使用可能なアルカリ金属の水硫化物は、具体例としては、硫化水素リチウム、硫化水素ナトリウム、硫化水素カリウム、硫化水素ルビジウムまたは硫化水素セシウムなどが挙げられる。これらのいずれか1または2以上の混合物が使用され、これらの無水物または水和物も使用可能である。
また、前記アルカリ金属の水酸化物の具体例としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、または水酸化セシウムなどが挙げられ、これらのいずれか1または2以上の混合物が使用できる。前記アルカリ金属の水酸化物は、アルカリ金属の水硫化物1当量に対して0.90〜2.0の当量比、より具体的には1.0〜1.5の当量比、さらにより具体的には1.0〜1.2の当量比で使用できる。
一方、本発明において、当量は、モル当量(eq/mol)を意味する。
また、前記アルカリ金属の水硫化物とアルカリ金属の水酸化物の反応による硫黄供給源の製造時、重合助剤として重合反応を促進させて短時間内にポリアリーレンスルフィドの重合度を高められるアルカリ金属の有機酸塩が投入される。前記アルカリ金属の有機酸塩は、具体的には、酢酸リチウム、または酢酸ナトリウムなどであってもよいし、これらのいずれか1または2以上の混合物が使用できる。前記アルカリ金属の有機酸塩は、アルカリ金属の水硫化物1当量に対して0.01〜1.0、より具体的には0.01〜0.8、さらにより具体的には0.05〜0.5の当量比で使用できる。
前記アルカリ金属の水硫化物とアルカリ金属の水酸化物の反応は、水とアミド系化合物の混合溶媒中で行われるが、この時、前記アミド系化合物の具体例としては、N,N−ジメチルホルムアミドまたはN,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド化合物;N−メチル−2−ピロリドン(NMP)またはN−シクロヘキシル−2−ピロリドンなどのピロリドン化合物;N−メチル−ε−カプロラクタムなどのカプロラクタム化合物;1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジノンなどのイミダゾリジノン化合物;テトラメチル尿素などの尿素化合物;またはヘキサメチルリン酸トリアミドなどのリン酸アミド化合物などが挙げられ、これらのいずれか1または2以上の混合物が使用できる。なかでも、反応効率およびポリアリーレンスルフィド製造のための重合時、重合溶媒への共溶媒効果を考慮する時、前記アミド系化合物は、より具体的にはN−メチル−2−ピロリドン(NMP)であってもよい。
また、前記水は、アミド系化合物1当量に対して約1〜8の当量比で使用可能であり、より具体的には約1.5〜5の当量比、さらにより具体的には約2.5〜5の当量比で使用可能である。
一方、前記第1段階において、アルカリ金属の水硫化物およびアルカリ金属の水酸化物などを含む反応物は、脱水反応(dehydration)によりアルカリ金属の硫化物を生成させることができる。この時、前記脱水反応は、約130〜205℃の温度範囲で、約100rpm〜500rpmの速度で撹拌して行われる。より具体的には、約175〜200℃の温度範囲で約100〜300rpmの速度で撹拌して行われる。この時、前記脱水反応の時間は、約30分から6時間以内、または約1時間から3時間以内に行われる。
このような脱水工程中に、反応物中の水などの溶媒が蒸留などにより除去され、水と共にアミド系化合物の一部が排出され、また、硫黄供給源内に含まれている一部の硫黄が脱水工程中の熱によって水と反応して、硫化水素気体として揮散することがある。
一方、このようなアルカリ金属の水硫化物、アルカリ金属の水酸化物およびアルカリ金属塩の反応結果として、アルカリ金属の硫化物が水とアミド系化合物の混合溶媒中に固体状に析出する。これにより、本発明によるポリアリーレンスルフィドの製造時、硫黄供給源として、前記アルカリ金属の水硫化物とアルカリ金属の水酸化物を反応させて製造した硫黄供給源が使用される場合、硫黄供給源のモル比は、反応時に投入したアルカリ金属の水硫化物のモル比とする。
次に、前記反応結果として生成されたアルカリ金属の硫化物を含む反応生成物中の水などの溶媒を除去するために、脱水工程が行われる。前記脱水工程は、この分野でよく知られた方法により行われるが、その条件が大きく制限されず、具体的な工程条件は前述した通りである。
また、前記脱水工程中に、硫黄供給源内に含まれている硫黄が水と反応して硫化水素とアルカリ金属水酸化物が生成され、生成された硫化水素は揮散するため、脱水工程中に系外に揮散する硫化水素によって、脱水工程後に系内に残存する硫黄供給源中の硫黄の量は減少できる。一例として、アルカリ金属水硫化物を主成分とする硫黄供給源を用いる場合、脱水工程後に系内に残存する硫黄の量は、投入した硫黄供給源内の硫黄のモル量から系外に揮散した硫化水素のモル量を引いた値と等しい。これにより、系外に揮散した硫化水素の量から脱水工程後に系内に残存する硫黄供給源中に含まれている有効硫黄の量を定量することが必要である。具体的には、前記脱水工程は、有効硫黄1モルに対して水が1〜5のモル比、より具体的には1.5〜4、さらにより具体的には1.75〜3.5のモル比になるまで行われる。前記脱水工程によって硫黄供給源内の水分量が過度に減少する場合には、重合工程の前に水を添加して水分量を調節することができる。
これにより、前記のようなアルカリ金属の水硫化物とアルカリ金属の水酸化物の反応および脱水によって製造された硫黄供給源は、アルカリ金属の硫化物と共に、水およびアミド系化合物の混合溶媒を含むことができ、前記水は、硫黄供給源内に含まれている硫黄1モルに対して、具体的には1.75〜3.5のモル比で含まれる。また、前記硫黄供給源は、硫黄と水の反応によって生成されたアルカリ金属の水酸化物をさらに含んでもよい。
一方、本発明の一実施形態により、第2段階は、前記硫黄供給源をジハロゲン化芳香族化合物と重合反応させてポリアリーレンスルフィドを製造する段階である。
前記ポリアリーレンスルフィドの製造のために使用可能なジハロゲン化芳香族化合物は、芳香族環における2個の水素がハロゲン原子で置換された化合物であって、具体例としては、o−ジハロベンゼン、m−ジハロベンゼン、p−ジハロベンゼン、ジハロトルエン、ジハロナフタレン、ジハロビフェニル、ジハロ安息香酸、ジハロジフェニルエーテル、ジハロジフェニルスルホン、ジハロジフェニルスルホキシドまたはジハロジフェニルケトンなどが挙げられ、これらのいずれか1または2以上の混合物が使用できる。前記ジハロゲン化芳香族化合物において、ハロゲン原子は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素であってもよい。なかでも、ポリアリーレンスルフィドの製造時、反応性および副反応生成の減少効果などを考慮する時、p−ジクロロベンゼン(p−DCB)が使用できる。
前記ジハロゲン化芳香族化合物は、硫黄供給源1当量を基準として約0.8〜1.2の当量で投入される。前記含有量範囲内に投入される場合、製造されるポリアリーレンスルフィドの溶融粘度の低下およびポリアリーレンスルフィド内に存在するクロリン含有量の増加に対する憂慮なく、優れた物性的特徴を有するポリアリーレンスルフィドを製造することができる。硫黄供給源とジハロゲン化芳香族化合物の添加量の制御による改善効果の優秀さを考慮する時、より具体的には、ジハロゲン化芳香族化合物は約0.9〜1.1の当量で投入される。
また、前記第2段階を進行させる前に、ジハロゲン化芳香族化合物の気化を防止するために、前記硫黄供給源を含む反応器の温度を約150〜200℃の温度に低下させる段階をさらに含んでもよい。
さらに、前記硫黄供給源とジハロゲン化芳香族化合物の重合反応は、非プロトン性極性有機溶媒として、高温でアルカリに対して安定したアミド系化合物の溶媒中で行われる。
前記アミド系化合物の具体例は先に説明した通りであり、例示された化合物の中でも、反応効率などを考慮する時、より具体的には、前記アミド系化合物は、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)またはN−シクロヘキシル−2−ピロリドンなどのピロリドン化合物であってもよい。
前記第1段階における硫黄供給源中に含まれているアミド系化合物が共溶媒として作用できるので、第2段階で添加されるアミド系化合物は、重合反応系内に存在するアミド系化合物に対する水(HO)のモル比(水/アミド系化合物のモル比)が約0.85以上となるようにする量で添加される。
また、前記重合反応時、分子量調節剤、架橋剤など、重合反応や分子量を調節するためのその他添加剤が、最終的に製造されるポリアリーレンスルフィドの物性および製造収率を低下させない範囲内の含有量でさらに添加されてもよい。
前記硫黄供給源とジハロゲン化芳香族化合物の重合反応は、約200℃〜300℃で行われる。あるいは、前記温度範囲内で温度を変化させて多段階で行われてもよい。具体的には、約200℃以上約250℃未満での1次重合反応後、連続して、1次重合反応時の温度より高い温度で、具体的には約250℃〜300℃で2次重合反応が行われる。
前記重合反応の結果として生成された反応生成物は、水相と有機相に分離されており、この時、有機相中に重合反応物のポリアリーレンスルフィドが溶解して含まれる。これにより製造されたポリアリーレンスルフィドの析出および分離のための工程が選択的にさらに行われてもよい。
具体的には、前記ポリアリーレンスルフィドの析出は、硫黄1当量に対して水を約3〜5の当量比で反応混合物に添加し、冷却することによって行われる。前記含有量範囲で水が添加される時、優れた効率でポリアリーレンスルフィドを析出することができる。
この後、析出したポリアリーレンスルフィドについては、通常の方法により、洗浄およびろ過乾燥工程が選択的にさらに行われてもよい。
前記ポリアリーレンスルフィドの具体的な製造方法は、後述する実施例を参照することができる。しかし、ポリアリーレンスルフィドの製造方法が本明細書に記述した内容に限定されるものではなく、前記製造方法は、本発明の属する技術分野にて通常採用する段階を追加的に採用することができ、前記製造方法の段階は、通常変更可能な段階によって変更可能である。
一方、前記のような本発明の一実施形態によるポリアリーレンスルフィドの製造方法によって、従来対比同等以上の熱的物性を示しながらも、収率の優れたポリアリーレンスルフィドを容易に製造することができる。
具体的には、前記製造方法によって製造されるポリアリーレンスルフィドは、約66.5%以上の高い収率で生成されるか、または前記収率は、約70%以上、あるいは約74%以上になってもよい。
前記ポリアリーレンスルフィドは、ARES−G2レオメーター(rheometer)を用いて、N雰囲気下でポリアリーレンスルフィドを溶融させ、周波数掃引(frequency sweeping)して粘度変化を確認し、周波数(frequency)が0.10Hzの時の値で測定した溶融粘度(M.V.、melt viscosity)が、約60PaS以上または約60PaS〜約400PaSと高い値になるか、前記ポリアリーレンスルフィドは、約79PaS以上または約79PaS〜約400PaS、あるいは約89PaS以上または約89PaS〜約400PaS、あるいは約260PaS以上または約260PaS〜約400PaSの高い溶融粘度を有することができる。
前記ポリアリーレンスルフィドは、約270℃〜300℃、あるいは約275℃〜295℃、あるいは約277℃〜290℃、あるいは約280℃〜285℃の溶融温度(Tm)を有することができる。前記ポリアリーレンスルフィドは、約200℃〜250℃、あるいは約210℃〜245℃、あるいは約215℃〜235℃、あるいは約220℃〜232℃の結晶化温度(Tc)を有することができる。また、前記ポリアリーレンスルフィドは、10,000g/mol超過30,000g/mol以下の重量平均分子量(Mw)を有するものであってもよい。ここで、前記ポリアリーレンスルフィドの溶融温度(Tm)および結晶化温度(Tc)は、示差走査熱量分析(DSC:Differential Scanning Calorimeter)装置(TA instrument、TA Q2000)を用いて測定することができ、これについての測定方法は、この技術分野でよく知られているので、具体的な説明は省略する。
前記ポリアリーレンスルフィドは、分散型X線蛍光分光器ED−XRF機器を用いて測定したCl含有量は、ポリアリーレンスルフィドの総重量を基準として約3200ppm以下、または約2000ppm〜約3200ppm、あるいは約3000ppm以下、または約2100ppm〜約3000ppm、あるいは約2985ppm以下、または約2143ppm〜約2985ppmであってもよい。
以下、本発明の理解のために好ましい実施例を提示する。しかし、下記の実施例は本発明をより容易に理解するために提供されるものに過ぎず、これによって本発明の内容が限定されるものではない。
<実施例>
実施例1
PPSポリマーを作るために、図1のような方法により硫化水素ナトリウム(NaSH)と水酸化ナトリウム(NaOH)などを反応させて硫化ナトリウムを製造した。まず、1.01当量の70%硫化水素ナトリウム(NaSH)と1.05当量の水酸化ナトリウム(NaOH)、0.44当量の酢酸ナトリウム(NaOAc)粉末および1.65当量のN−メチル−2−ピロリドン(NMP)、4.72当量の脱イオン水(DI water)と共に、0.05当量の4−(メチルアミノ)酪酸塩酸塩(MAB・HCl、4−(methylamino)butyric acid・HCl)を反応器に入れて、反応器を締めた。この時、反応器の材質はステンレススチール(SUS316L)であり、限界圧力は40barである。反応器内を窒素雰囲気にした後、窒素ラインは除去した。脱水バルブを開けて徐々に昇温すると、反応器の内部から脱水物が出始めるが、下側に氷浴(ice bath)を設けて液化させた後、集めておいた。この後、反応器の温度が190℃に到達すると脱水バルブを閉じ、ヒータを消して温度を下げた。
その後、反応物の温度を175℃まで低下させ、1.00当量のp−ジクロロベンゼン(p−DCB)を1.35当量のN−メチル−2−ピロリドン(NMP)に溶かした溶液を、定量ポンプを用いて反応器内に投入した。p−ジクロロベンゼン(p−DCB)とN−メチル−2−ピロリドン(NMP)の投入が終わると、反応器の内部温度を165℃に10分程度維持させて安定化させ、230℃まで温度を上げた後、2時間該温度を維持して反応させた後、再び250℃で15分間昇温した後、2時間該温度を維持して反応を行った。
反応終了後、反応器に、硫黄1当量に対して3.03当量の脱イオン水(DI water)を投入した。5分経過するとバルブを開けて、残っている未反応p−DCBと溶媒を除去した後、圧力が常圧と等しくなると反応器を開けて、PPSスラリーを回収した。得られたPPSスラリーは、常温でNMPとDI waterの混合溶液で洗浄した後、ろ過し、水で再び洗浄した。その後、100℃のNMPで2回、100℃の0.4wt%酢酸(acetic acid)水溶液で1回、100℃のDI waterで4回、pHが7になるまで洗浄した後、コンベクションオーブンと真空オーブンを用いて乾燥した。
実施例2
4−(メチルアミノ)酪酸塩酸塩(MAB・HCl、4−(methylamino)butyric acid・HCl)を0.20当量で投入したことを除けば、実施例1と同様の方法でPPSポリマーを製造した。
実施例3
4−(メチルアミノ)酪酸塩酸塩(MAB・HCl、4−(methylamino)butyric acid・HCl)の代わりに、2−(メチルアミノ)酪酸塩酸塩(2−MAB・HCl、2−(methylamino)butyric acid・HCl)を反応器に添加したことを除けば、実施例2と同様の方法でPPSポリマーを製造した。
実施例4
4−(メチルアミノ)酪酸塩酸塩(MAB・HCl、4−(methylamino)butyric acid・HCl)の代わりに、3−(メチルアミノ)酪酸塩酸塩(3−MAB・HCl、3−(methylamino)butyric acid・HCl)を反応器に添加したことを除けば、実施例2と同様の方法でPPSポリマーを製造した。
比較例1
PPSポリマーを作るために、図2のような方法により硫化水素ナトリウム(NaSH)と水酸化ナトリウム(NaOH)などを反応させて硫化ナトリウムを製造した。まず、1.01当量の70%硫化水素ナトリウム(NaSH)と1.05当量の水酸化ナトリウム(NaOH)、0.44当量の酢酸ナトリウム(NaOAc)粉末および1.65当量のN−メチル−2−ピロリドン(NMP)、4.72当量の脱イオン水(DI water)を反応器に入れて、反応器を締めた。この時、反応器の材質はステンレススチール(SUS316L)であり、限界圧力は40barである。反応器内を窒素雰囲気にした後、窒素ラインは除去した。脱水バルブを開けて徐々に昇温すると、反応器の内部から脱水物が出始めるが、下側に氷浴(ice bath)を設けて液化させた後、集めておいた。この後、反応器の温度が190℃に到達すると脱水バルブを閉じ、ヒータを消して温度を下げた。
その後、反応物の温度を175℃まで低下させ、1.00当量のp−ジクロロベンゼン(p−DCB)を1.35当量のN−メチル−2−ピロリドン(NMP)に溶かした溶液を、定量ポンプを用いて反応器内に投入した。p−ジクロロベンゼン(p−DCB)とN−メチル−2−ピロリドン(NMP)の投入が終わると、反応器の内部温度を165℃に10分程度維持させて安定化させ、230℃まで温度を上げた後、2時間該温度を維持して反応させた後、再び250℃で15分間昇温した後、2時間該温度を維持して反応を行った。
反応終了後、反応器に、硫黄1当量に対して3.03当量の脱イオン水(DI water)を投入した。5分経過するとバルブを開けて、残っている未反応p−DCBと溶媒を除去した後、圧力が常圧と等しくなると反応器を開けて、PPSスラリーを回収した。得られたPPSスラリーは、常温でNMPとDI waterの混合溶液で洗浄した後、ろ過し、水で再び洗浄した。その後、100℃のNMPで2回、100℃の0.4wt%酢酸(acetic acid)水溶液で1回、100℃のDI waterで4回、pHが7になるまで洗浄した後、コンベクションオーブンと真空オーブンを用いて乾燥した。
比較例2
4−(メチルアミノ)酪酸塩酸塩(MAB・HCl)の代わりに、4−(メチルアミノ)酪酸(MAB、4−(methylamino)butyric acid)を用いたことを除けば、実施例1と同様の方法でPPSポリマーを製造した。
比較例3
p−ジクロロベンゼン(p−DCB)と共に、0.05当量の4−(メチルアミノ)酪酸塩酸塩(MAB・HCl、4−(methylamino)butyric acid・HCl)を追加的に反応器に添加して重合工程を行ったことを除けば、比較例1と同様の方法でPPSポリマーを製造した。
試験例1
実施例1〜4および比較例1〜3で製造したポリフェニレンスルフィドに対して下記の方法で物性を測定し、その結果を下記表1に示した。
1)収率(%):回収したポリフェニレンスルフィドの重量を電子秤で測定した。
2)M.V.(PaS):ARES−G2レオメーター(rheometer)を用いて、N雰囲気下でPPSを溶融させ、周波数掃引(frequency sweeping)して粘度変化を確認し、周波数(frequency)が0.10Hzの時の値を溶融粘度(M.V.、melt viscosity)として測定した。
3)Cl(ppm):分散型X線蛍光分光器ED−XRF機器を用いて、PPSに含有されているCl含有量を測定した。
4)溶融温度(Tm):示差走査熱量分析(DSC:Differential Scanning Calorimeter)装置(TA instrument、TA Q2000)を用いて測定した。
5)結晶化温度(Tc):示差走査熱量分析(DSC:Differential Scanning Calorimeter)装置(TA instrument、TA Q2000)を用いて測定した。
Figure 0006833254

Claims (12)

  1. アルカリ金属の水硫化物およびアルカリ金属の水酸化物を、水およびアミド系化合物の混合溶媒中でアルカリ金属の有機酸塩と炭素数1〜20の脂肪族アミノ酸塩酸塩の存在下に脱水反応(dehydration)を行って、アルカリ金属の硫化物、および水とアミド系化合物の混合溶媒を含む硫黄供給源を製造する第1段階;および
    前記硫黄供給源を含む反応器にジハロゲン化芳香族化合物およびアミド系化合物を添加し、重合反応させてポリアリーレンスルフィドを製造する第2段階;を含み、
    前記脂肪族アミノ酸塩酸塩は、硫黄供給源1当量を基準として0.01〜0.50当量で使用される、ポリアリーレンスルフィドの製造方法。
  2. 前記脂肪族アミノ酸塩酸塩は、(メチルアミノ)酪酸塩酸塩、(メチルアミノ)プロピオン酸塩酸塩、および(メチルアミノ)酢酸塩酸塩からなる群より選択される1種以上である、請求項に記載のポリアリーレンスルフィドの製造方法。
  3. 前記第1段階における水は、アミド系化合物1当量に対して1〜8の当量比で使用される、請求項1または2に記載のポリアリーレンスルフィドの製造方法。
  4. 前記アルカリ金属の有機酸塩は、アルカリ金属の水硫化物1当量に対して0.01〜1.0の当量比で使用される、請求項1からのいずれか一項に記載のポリアリーレンスルフィドの製造方法。
  5. 前記アルカリ金属の有機酸塩は、酢酸リチウム、酢酸ナトリウムまたはこれらの混合物を含む、請求項1からのいずれか一項に記載のポリアリーレンスルフィドの製造方法。
  6. 前記第1段階において、脱水反応は、130℃〜205℃の温度範囲で行う、請求項1からのいずれか一項に記載のポリアリーレンスルフィドの製造方法。
  7. 前記ジハロゲン化芳香族化合物は、o−ジハロベンゼン、m−ジハロベンゼン、p−ジハロベンゼン、ジハロトルエン、ジハロナフタレン、ジハロビフェニル、ジハロ安息香酸、ジハロジフェニルエーテル、ジハロジフェニルスルホン、ジハロジフェニルスルホキシドおよびジハロジフェニルケトンからなる群より選択されるいずれか1または2以上を含む、請求項1からのいずれか一項に記載のポリアリーレンスルフィドの製造方法。
  8. 前記ジハロゲン化芳香族化合物は、硫黄供給源1当量を基準として0.8〜1.2の当量で使用される、請求項1からのいずれか一項に記載のポリアリーレンスルフィドの製造方法。
  9. 前記ポリアリーレンスルフィドは、66.5%以上の収率で生成され、270℃〜300℃の溶融温度(Tm)および200℃〜250℃の結晶化温度(Tc)を有するものである、請求項1からのいずれか一項に記載のポリアリーレンスルフィドの製造方法。
  10. 前記第2段階を進行させる前に、前記硫黄供給源を含む反応器の温度を150℃〜200℃の温度にする段階をさらに含む、請求項1からのいずれか一項に記載のポリアリーレンスルフィドの製造方法。
  11. 前記第2段階における重合反応後、反応混合物に、硫黄1当量に対して水を3〜5の当量比で添加し、冷却する段階をさらに含む、請求項1から10のいずれか一項に記載のポリアリーレンスルフィドの製造方法。
  12. 前記冷却する段階の後に、水およびアミド系化合物を用いて反応混合物を洗浄した後、乾燥する段階をさらに含む、請求項11に記載のポリアリーレンスルフィドの製造方法。
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