JPWO2019073958A1 - ポリアリーレンスルフィドの製造方法 - Google Patents

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Abstract

重合時間がより短くても、高溶融粘度のポリアリーレンスルフィド(以下、PAS)を高収率で得ることができるPASの製造方法を提供する。本発明に係るPASの製造方法は、有機極性溶媒中で硫黄源とジハロ芳香族化合物とを重合させてPASを製造する方法であって、有機極性溶媒、硫黄源、水、ジハロ芳香族化合物、及び前記硫黄源に対し等モル未満のアルカリ金属水酸化物を含有する混合物を調製する仕込み工程と、前記混合物を加熱して、プレポリマーを含有する反応混合物を生成する重合反応を行う第1の重合工程と、その後、前記反応混合物に、前記硫黄源1モルに対し0.09〜0.2モルの追加のアルカリ金属水酸化物を添加し、重合反応を継続する第2の重合工程と、を含む。前記第1の重合工程において、前記重合反応は、前記反応混合物のpHが11以上の状態で、前記ジハロ芳香族化合物の転化率が50モル%以上となるまで行う。

Description

本発明は、ポリアリーレンスルフィドの製造方法に関する。
ポリフェニレンスルフィド(以下、「PPS」とも称する。)に代表されるポリアリーレンスルフィド(以下、「PAS」とも称する。)は、耐熱性、耐薬品性、難燃性、機械的強度、電気特性、寸法安定性等に優れたエンジニアリングプラスチックである。PASは、押出成形、射出成形、圧縮成形等の一般的溶融加工法により、各種成形品、フィルム、シート、繊維等に成形可能であるため、電気機器、電子機器、自動車機器、包装材料等の広範な技術分野において汎用されている。
PASの製造方法としては、例えば、有機アミド溶媒中で硫黄源とジハロ芳香族化合物とを重合させてPASを製造する方法が挙げられる(例えば、特許文献1及び2)。
特開2014−47218号公報 国際公開第2006/046748号
PASの中でも、高溶融粘度のPASは、高い靱性等の有用な特性を有することから、例えば、自動車関連の分野における金属代替物として、好適に用いられている。高溶融粘度のPASを高い生産性で得ることが望まれているが、従来の製造方法では、PASの溶融粘度を高めるために長い重合時間を要し、生産性の向上には限界があった。
本発明は、上記の課題に鑑みなされたものであって、重合時間がより短くても、高溶融粘度のPASを高収率で得ることができるPASの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の目的を達成するために鋭意研究を進めた。従来、副反応を抑制し、高収率でPASを製造する方法として、例えば、原料を仕込む段階で、硫黄源に対して等モル未満のアルカリ金属水酸化物を仕込む手法が知られている。本発明者らの検討によれば、この手法を用いて高溶融粘度のPASを得ようとして、比較的長時間の重合反応を行ったところ、かえって高溶融粘度のPASが得られないことが分かった。そこで、本発明者らは、重合反応について詳しい解析を行った結果、重合反応が進むにつれて、反応混合物のpHが著しく低下し、それに伴って起こる副反応により分子鎖が伸びにくくなり、高溶融粘度のPASが得られないことを解明した。反応混合物のpHが11よりも低くなると、分子鎖が特に伸びにくくなることが分かった。そこで、本発明者らは、前段重合の時間を短くし、pHが11以上である間に後段重合に移行して重合反応を継続したところ、驚くべきことに、より短い重合時間であるにもかかわらず、高溶融粘度のPASを高収率で得られるという知見を得た。
上記の知見に基づき、本発明者らは、硫黄源に対し等モル未満のアルカリ金属水酸化物を含有する仕込み混合物を加熱して重合反応を行う第1の重合工程において、反応混合物のpHが11以上の状態で、ジハロ芳香族化合物の転化率が50モル%以上となるまで重合反応を行うことにより、上記目的が達成されることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明に係るPASの製造方法は、
有機極性溶媒中で硫黄源とジハロ芳香族化合物とを重合させてPASを製造する方法であって、
前記方法は、
有機極性溶媒、硫黄源、水、ジハロ芳香族化合物、及びアルカリ金属水酸化物を含有する混合物を調製する仕込み工程と、
前記混合物を加熱して、プレポリマーを含有する反応混合物を生成する重合反応を行う第1の重合工程と、
前記第1の重合工程後、前記反応混合物に追加のアルカリ金属水酸化物を添加し、重合反応を継続する第2の重合工程と、
を含み、
前記仕込み工程において、前記アルカリ金属水酸化物の量は、前記硫黄源に対し、等モル未満であり、
前記第1の重合工程において、前記重合反応は、前記反応混合物のpHが11以上の状態で、前記ジハロ芳香族化合物の転化率が50モル%以上となるまで行い、
前記第2の重合工程において、前記追加のアルカリ金属水酸化物の量は、前記硫黄源1モルに対し、0.09モル以上0.2モル以下である。
前記ポリアリーレンスルフィドは、温度310℃及び剪断速度1,216sec−1で測定した溶融粘度が1〜3,000Pa・sであることが好ましい。
前記仕込み工程において、前記アルカリ金属水酸化物の量は、前記硫黄源1モルに対し、0.75モル以上1モル未満であることが好ましい。
本発明によれば、重合時間がより短くても、高溶融粘度のPASを高収率で得ることができるPASの製造方法を提供することができる。一般的に、第1の重合工程において、ジハロ芳香族化合物の転化率を高くすることで、プレポリマーの分子量を高め、その結果、高溶融粘度のPASを生産することができる。そのため、本発明のように第1の重合工程の時間を短くすると、上記転化率が低くなるため、高溶融粘度のPASは得られにくくなると予測される。しかし、このような予測に反し、本発明では、第1の重合工程の時間を短くしてもPASの溶融粘度が向上するという効果が得られる。このように、本発明は、従来技術からは到底容易に予測し得ない効果を奏する。
本発明に係るPASの製造方法の一実施形態について以下に説明する。本実施形態におけるPASの製造方法は、必須の工程として、仕込み工程と、第1の重合工程と、第2の重合工程とを含む。本実施形態におけるPASの製造方法は、所望により、更に、脱水工程、冷却工程、後処理工程等を含むことができる。以下、本発明に用いられる各材料について詳細に説明すると共に、各工程について詳細に説明する。
(有機極性溶媒、硫黄源、ジハロ芳香族化合物、及びアルカリ金属水酸化物)
有機極性溶媒、硫黄源、ジハロ芳香族化合物、及びアルカリ金属水酸化物としては、PASの製造において通常用いられるものを用いることができる。有機極性溶媒、硫黄源、ジハロ芳香族化合物、及びアルカリ金属水酸化物の各々は、単独で用いてもよいし、PASの製造が可能である組み合わせであれば、2種類以上を混合して用いてもよい。
有機極性溶媒としては、例えば、有機アミド溶媒;有機硫黄化合物からなる非プロトン性有機極性溶媒;環式有機リン化合物からなる非プロトン性有機極性溶媒が挙げられる。有機アミド溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド化合物;N−メチル−ε−カプロラクタム等のN−アルキルカプロラクタム化合物;N−メチル−2−ピロリドン(以下、「NMP」とも称する。)、N−シクロヘキシル−2−ピロリドン等のN−アルキルピロリドン化合物又はN−シクロアルキルピロリドン化合物;1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジノン等のN,N−ジアルキルイミダゾリジノン化合物;テトラメチル尿素等のテトラアルキル尿素化合物;ヘキサメチルリン酸トリアミド等のヘキサアルキルリン酸トリアミド化合物等が挙げられる。有機硫黄化合物からなる非プロトン性有機極性溶媒としては、ジメチルスルホキシド、ジフェニルスルホン等が挙げられる。環式有機リン化合物からなる非プロトン性有機極性溶媒としては、1−メチル−1−オキソホスホラン等が挙げられる。中でも、入手性、取り扱い性等の点で、有機アミド溶媒が好ましく、N−アルキルピロリドン化合物、N−シクロアルキルピロリドン化合物、N−アルキルカプロラクタム化合物、及びN,N−ジアルキルイミダゾリジノン化合物がより好ましく、NMP、N−メチル−ε−カプロラクタム、及び1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジノンが更により好ましく、NMPが特に好ましい。
硫黄源としては、アルカリ金属硫化物、アルカリ金属水硫化物、硫化水素を挙げることができ、アルカリ金属硫化物及びアルカリ金属水硫化物であることが好ましい。硫黄源は、例えば、水性スラリーや水溶液の状態で扱うことができ、計量性、搬送性等のハンドリング性の観点から、水溶液の状態であることが好ましい。アルカリ金属硫化物としては、硫化リチウム、硫化ナトリウム、硫化カリウム、硫化ルビジウム、硫化セシウムが挙げられる。アルカリ金属水硫化物としては、水硫化リチウム、水硫化ナトリウム、水硫化カリウム、水硫化ルビジウム、水硫化セシウムが挙げられる。
ジハロ芳香族化合物としては、o−ジハロベンゼン、m−ジハロベンゼン、p−ジハロベンゼン、ジハロトルエン、ジハロナフタレン、メトキシ−ジハロベンゼン、ジハロビフェニル、ジハロ安息香酸、ジハロジフェニルエーテル、ジハロジフェニルスルホン、ジハロジフェニルスルホキシド、ジハロジフェニルケトン等が挙げられ、ハロゲン原子は、フッ素、塩素、臭素、及びヨウ素の各原子を指し、ジハロ芳香族化合物における2個のハロゲン原子は、同じでも異なっていてもよい。中でも、入手性、反応性等の点で、p−ジハロベンゼン、m−ジハロベンゼン、及びこれら両者の混合物が好ましく、p−ジハロベンゼンがより好ましく、p−ジクロロベンゼン(以下、「pDCB」とも称する。)が特に好ましい。
アルカリ金属水酸化物としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウムが挙げられる。
(脱水工程)
脱水工程は、仕込み工程の前に、有機極性溶媒、硫黄源、及びアルカリ金属水酸化物を含有する混合物を含む系内から、水を含む留出物の少なくとも一部を系外に排出する工程である。硫黄源とジハロ芳香族化合物との重合反応は、重合反応系に存在する水分量によって促進又は阻害される等の影響を受ける。したがって、上記水分量が重合反応を阻害しないように、重合の前に脱水処理を行うことにより、重合反応系内の水分量を減らすことが好ましい。
脱水工程では、不活性ガス雰囲気下での加熱により脱水を行うことが好ましい。脱水工程で脱水されるべき水分とは、脱水工程で仕込んだ各原料が含有する水、水性混合物の水媒体、各原料間の反応により副生する水等である。
脱水工程における加熱温度は、300℃以下であれば特に限定されず、好ましくは100〜250℃である。加熱時間は、15分〜24時間であることが好ましく、30分〜10時間であることがより好ましい。
脱水工程では、水分量が所定の範囲内になるまで脱水する。即ち、脱水工程では、仕込み混合物(後述)における硫黄源(以下、「仕込み硫黄源」又は「有効硫黄源」とも称する)1.0モルに対して、好ましくは0.5〜2.4モルになるまで脱水することが望ましい。脱水工程で水分量が少なくなり過ぎた場合は、重合工程に先立つ仕込み工程において水を添加して所望の水分量に調節すればよい。
(仕込み工程)
仕込み工程は、有機極性溶媒、硫黄源、水、ジハロ芳香族化合物、及びアルカリ金属水酸化物を含有する混合物を調製する工程である。仕込み工程において仕込まれる混合物を、「仕込み混合物」とも称する。
脱水工程を行う場合、仕込み混合物における硫黄源の量(以下、「仕込み硫黄源の量」又は「有効硫黄源の量」とも称する)は、原料として投入した硫黄源のモル量から、脱水工程で揮散した硫化水素のモル量を引くことによって、算出することができる。
仕込み工程において、アルカリ金属水酸化物の量は、仕込み硫黄源に対し、等モル未満であり、仕込み硫黄源1モルに対し、好ましくは0.75モル以上1モル未満であり、より好ましくは0.75〜0.99モルであり、更により好ましくは0.85〜0.99モルであり、必要に応じ0.85〜0.98モルでもよい。仕込み工程において、アルカリ金属水酸化物の量が仕込み硫黄源に対し等モル未満であると、重合反応時の副生成物の生成を抑制したり、生成されたPAS中の不純物に由来する窒素含有量を十分小さくしたり、PASの収率が十分向上したりしやすい。また、仕込み工程において、アルカリ金属水酸化物の量が仕込み硫黄源に対し等モル未満であることと、第1の重合工程において、反応混合物のpHが11以上の状態で、ジハロ芳香族化合物の転化率が50モル%以上となるまで重合反応を行うこととの組み合わせにより、重合時間がより短くても高溶融粘度のPASを高収率で得ることができる。更に、仕込み工程において、アルカリ金属水酸化物の量が、仕込み硫黄源1モルに対し、0.75モル以上であると、第1の重合工程において、反応混合物のpHが11以上の状態で重合反応を行うことのできる時間が短くなり過ぎないため、プレポリマーの分子量を十分に高めることができ、高溶融粘度のPASをより高収率で得やすい。
なお、アルカリ金属水酸化物のモル数は、仕込み工程で添加するアルカリ金属水酸化物のモル数、並びに、脱水工程を行う場合には、脱水工程において添加したアルカリ金属水酸化物のモル数、及び、脱水工程において硫化水素の生成に伴い生成するアルカリ金属水酸化物のモル数に基づいて算出される。硫黄源がアルカリ金属硫化物を含む場合には、硫黄源(仕込み硫黄源)1モル当たりのアルカリ金属水酸化物のモル数は、アルカリ金属硫化物のモル数を含めて算出するものとする。硫黄源に硫化水素を使用する場合には、生成するアルカリ金属硫化物のモル数を含めて、硫黄源(仕込み硫黄源)1モル当たりのアルカリ金属水酸化物のモル数を算出するものとする。ただし、他の目的で添加されるアルカリ金属水酸化物のモル数、例えば、重合助剤や相分離剤として有機カルボン酸金属塩を有機カルボン酸とアルカリ金属水酸化物との組み合わせの態様で使用する場合には、中和等の反応で消費したアルカリ金属水酸化物のモル数は、硫黄源(仕込み硫黄源)1モル当たりのアルカリ金属水酸化物のモル数に含めないものとする。更に、何らかの理由で、無機酸及び有機酸からなる群より選択される少なくとも1種の酸が使用される場合等は、上記少なくとも1種の酸を中和するに必要なアルカリ金属水酸化物のモル数は、硫黄源(仕込み硫黄源)1モル当たりのアルカリ金属水酸化物のモル数に含めないものとする。
脱水工程を行う場合、仕込み工程では脱水工程後に系内に残存する混合物に、必要に応じてアルカリ金属水酸化物及び水を添加することが出来る。特に、脱水時に生成した硫化水素の量と脱水時に生成したアルカリ金属水酸化物の量とを考慮したうえで、アルカリ金属水酸化物を添加する。
仕込み混合物において、有機極性溶媒及びジハロ芳香族化合物の各々の使用量は、例えば、硫黄源の仕込み量1モルに対し、重合工程に関する下記の説明中で示す範囲に設定される。
仕込み混合物のpHは、特に限定されず、好ましくは12.6〜14であり、より好ましくは12.7〜13.9である。仕込み混合物のpHは、アルカリ金属水酸化物等の各成分の割合を調節することで所望の値とすればよい。仕込み混合物のpHが上記範囲内であると、第1の重合工程において、反応混合物のpHが11以上の状態で重合反応を行うことのできる時間が短くなり過ぎないため、プレポリマーの分子量を十分に高めることができ、高溶融粘度のPASをより高収率で得やすい。
(第1の重合工程)
第1の重合工程は、仕込み混合物を加熱して、プレポリマーを含有する反応混合物を生成する重合反応を行う工程である。第1の重合工程において、重合反応は、反応混合物のpHが11以上の状態で、ジハロ芳香族化合物の転化率が50モル%以上となるまで行う。第1の重合工程において、反応混合物のpHが11以上の状態で、ジハロ芳香族化合物の転化率が50モル%以上となるまで重合反応を行うことと、仕込み工程において、アルカリ金属水酸化物の量が仕込み硫黄源に対し等モル未満であることとの組み合わせにより、重合時間がより短くても高溶融粘度のPASを高収率で得ることができる。第1の重合工程では、生成するポリマーが均一に有機極性溶媒に溶解した反応系での重合反応が行われる。なお、本明細書において、反応混合物とは、上記重合反応で生じる反応生成物を含む混合物をいい、上記重合反応の開始と同時に生成が始まる。
第1の重合工程において仕込み混合物を加熱する温度は、副反応や分解反応を抑制し、重合時間がより短くても、高溶融粘度のPASを高収率で得やすい等の観点から、好ましくは170〜260℃、より好ましくは180〜240℃、更により好ましくは220〜230℃である。
第1の重合工程において、ジハロ芳香族化合物の転化率は、好ましくは50〜98モル%、より好ましくは60〜97モル%、更に好ましくは65〜96モル%、特に好ましくは70〜95モル%である。ジハロ芳香族化合物の転化率は、反応混合物中に残存するジハロ芳香族化合物の量をガスクロマトグラフィにより求め、その残存量とジハロ芳香族化合物の仕込み量と硫黄源の仕込み量に基づいて算出することができる。
第1の重合工程においては、第2の重合工程と共に、重合反応は、バッチ式で行ってもよいし、連続的に行ってもよい。例えば、少なくとも、有機極性溶媒、硫黄源、及びジハロ芳香族化合物の供給と、有機極性溶媒中での硫黄源とジハロ芳香族化合物との重合によるPASの生成と、PASを含む反応混合物の回収と、を同時並行で行うことにより、重合反応を連続的に行うことができる。
有機極性溶媒の使用量は、重合反応の効率等の観点から、上記硫黄源1モルに対し、1〜30モルが好ましく、3〜15モルがより好ましい。
ジハロ芳香族化合物の使用量は、硫黄源の仕込み量1モルに対し、好ましくは0.90〜1.50モルであり、より好ましくは0.92〜1.10モルであり、更により好ましくは0.95〜1.05モルである。上記使用量が上記範囲内であると、分解反応が生じにくく、安定的な重合反応の実施が容易であり、高分子量ポリマーを生成させやすい。
第1の重合工程における反応混合物のpH(第1の重合工程終了時の反応混合物のpHを含む。以下、同じ。)は、11以上であり、好ましくは11以上12以下であり、より好ましくは11.3以上11.8以下である。第1の重合工程におけるpHを上記範囲とすることで、仕込み工程時のアルカリ金属水酸化物の量を等モル未満とすることにより反応混合物のpHが低下して起こる副反応を抑制することができる。即ち、副反応により生成する副生成物で分子鎖の伸長が阻害されて、溶融粘度が低下することを抑制することができる。
(第2の重合工程)
第2の重合工程は、第1の重合工程後、反応混合物に追加のアルカリ金属水酸化物を添加し、重合反応を継続する工程である。第2の重合工程により、ポリマーの重合度をより上昇させることができる。第2の重合工程において、追加のアルカリ金属水酸化物の量は、硫黄源1モルに対し、0.09モル以上0.2モル以下である。追加のアルカリ金属水酸化物の量が上記の範囲外であると、副生成物の生成が抑制されなかったり、不純物が多くなったり、高溶融粘度のPASを安定して得ることが困難となったりする場合がある。
第2の重合工程における加熱温度は、好ましくは245〜290℃、より好ましくは250〜270℃である。上記加熱温度は、一定の温度に維持してもよいし、必要に応じて、段階的に昇温又は降温してもよい。重合反応の制御の観点から、一定の温度に維持することが好ましい。第2の重合工程における重合反応時間は、一般に10分間〜72時間の範囲であり、望ましくは30分間〜48時間である。
第2の重合工程において、追加のアルカリ金属水酸化物の量は、硫黄源1モルに対し、好ましくは0.10〜0.20モル、より好ましくは0.09〜0.19モル、更により好ましくは0.08〜0.17モルである。追加のアルカリ金属水酸化物の量が上記範囲内であると、第2の重合工程において、硫黄源1モル当たりのアルカリ金属水酸化物の合計量が十分となりやすく、所望の重合度を有するPASを得やすい。なお、アルカリ金属水酸化物の合計量とは、仕込み混合物中に存在するアルカリ金属水酸化物の量と第2の重合工程で追加したアルカリ金属水酸化物の量との合計である。
第2の重合工程において、相分離剤の存在下で反応系内がポリマー濃厚相とポリマー希薄相とに相分離した状態で重合反応を継続する、相分離重合を行うことが好ましい。具体的には、相分離剤を添加することにより、重合反応系をポリマー濃厚相(溶融PASを主とする相)とポリマー希薄相(有機アミド溶媒を主とする相)に相分離させる。第2の重合工程の最初に相分離剤を添加してもよいし、第2の重合工程の途中で相分離剤を添加して、相分離を途中で生ずるようにしてもよい。なお、相分離剤は、第2の重合工程に限られず存在させることができるが、第2の重合工程において使用することが望ましいものである。
相分離剤としては、有機カルボン酸金属塩、有機スルホン酸金属塩、アルカリ金属ハライド、アルカリ土類金属ハライド、芳香族カルボン酸のアルカリ土類金属塩、リン酸アルカリ金属塩、アルコール類、パラフィン系炭化水素類、及び、水からなる群より選ばれる少なくとも一種を使用することができる。中でも、コストが安価で、後処理が容易な水が好ましい。また、有機カルボン酸塩と水との組合せも好ましい。上記の塩類は、対応する酸と塩基を別々に添加する態様であっても差しつかえない。
相分離剤の使用量は、用いる化合物の種類によって異なるが、有機アミド溶媒1kgに対し、通常、0.01〜20モルの範囲内である。特に、第2の重合工程では、反応系内の水分量が有機アミド溶媒1kg当たり4モル超過20モル以下となるように、相分離剤として水を添加する方法を採用することが好ましい。第2の重合工程で相分離剤として水を添加する場合、反応系内の水分量が有機アミド溶媒1kg当たり、より好ましくは4.1〜14モル、特に好ましくは4.2〜10モルとなるように、水を添加することが望ましい。
(冷却工程)
冷却工程は、第2の重合工程後に、前記反応混合物を冷却する工程である。冷却工程における具体的な操作は、例えば、特許第6062924号公報に記載の通りである。
(後処理工程(分離工程、洗浄工程、回収工程等))
本実施形態におけるPASの製造方法においては、重合反応後の後処理工程を、常法によって、例えば、特開2016−056232号公報に記載の方法によって、行うことができる。
(得られるPAS)
本実施形態におけるPASの製造方法によって得られるPASは、温度310℃及び剪断速度1,216sec−1で測定した溶融粘度が1〜3,000Pa・sであることが好ましく、10〜1,000Pa・sであることがより好ましく、50〜500Pa・sであることが更により好ましく、110〜250Pa・sであることが特に好ましい。なお、PASの溶融粘度は、乾燥ポリマー約20gを用いてキャピログラフを使用して、温度310℃及び剪断速度1,216sec−1の条件で測定することができる。
なお、上記溶融粘度は、硫黄源に対するジハロ芳香族化合物、有機極性溶媒、アルカリ金属水酸化物、及び場合により相分離剤の使用量並びに重合温度及び重合時間を適宜選択することにより、調整することができる。一般的に重合温度を高くするとジハロ芳香族化合物の転化率は高くなり、目標とする転化率までの重合時間は短くなる一方、副生成物が増加して、分子鎖末端と反応し、分子鎖を伸びにくくし、高溶融粘度のPASは得られにくい。また、高溶融粘度のPASを得るためには、重合時間は長くなるが、重合温度を低くして、副反応を抑制しつつ、所定の転化率まで第1の重合工程を実施する必要がある。したがって、目標とする溶融粘度に対応して、経済性等を考慮した上で、重合反応の温度及び時間は設定される。具体的には、例えば、第1の重合工程における重合反応の温度を240〜260℃とした場合、上記重合反応の温度が220℃に到達した時点からの上記重合反応の時間を0.5〜2時間とすることで、上記溶融粘度が5〜80のPASを得ることができる。また、第1の重合工程における重合反応の温度を220〜230℃とした場合、副反応がより抑制されやすく、上記重合反応の温度が220℃に到達した時点からの上記重合反応の時間を1.5〜6時間とすることで、上記溶融粘度が80〜500のPASを得ることができる。高い溶融粘度のPASを得るためには、第1の重合工程における副反応を抑制することが好ましい。
本実施形態におけるPASの製造方法により得られるPASは、そのまま、又は酸化架橋させた後、単独で、又は所望により各種無機充填剤、繊維状充填剤、各種合成樹脂を配合し、種々の射出成形品やシート、フィルム、繊維、パイプ等の押出成形品に成形することができる。
本実施形態におけるPASの製造方法において、PASは、特に限定されず、PPSであることが好ましい。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、それぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。また、本明細書中に記載された文献の全てが参考として援用される。
以下に実施例及び比較例を挙げて、本発明についてより具体的に説明する。なお、本発明は、実施例に限られるものではない。各種の特性又は物性の測定方法は、以下の通りである。
(1)ポリマーの収率
PASポリマー(以下、単に「ポリマー」ということがある。)の収率は、脱水工程後の反応缶中に存在する有効硫黄源のすべてがポリマーに転換したと仮定したときのポリマー質量(理論量)を基準値として、この基準値に対する実際に回収したポリマー質量の割合を算出し、ポリマーの収率とした(単位:質量%)。
(2)溶融粘度
乾燥ポリマー約20gを用いて、東洋精機株式会社製キャピログラフ1−Cにより溶融粘度を測定した。この際、キャピラリーは、1mmφ×10mmLのフラットダイを使用し、設定温度は、310℃とした。ポリマー試料を装置に導入し、5分間保持した後、せん断速度1216sec−1での溶融粘度を測定した(単位:Pa・s)。
(3)反応混合物のpH
第1の重合工程終了時の反応混合物を精製水(関東化学株式会社製)で10倍に希釈して希釈物を得、pHメーターを使用して室温で測定した上記希釈物のpHを上記反応混合物のpHとして採用した。また、pH変化の目安として、第1の重合工程において温度220℃に到達してから0.5時間後の反応混合物のpHを、上記と同様の方法で決定した。
(4)硫黄源の量
硫黄源水溶液中の水硫化ナトリウム(NaSH)及び硫化ナトリウム(NaS)は、ヨージメトリー法により硫黄分の全量を求め、中和滴定法によりNaSHの量を求めた。硫黄分の全量からNaSHの量を差し引いた残りをNaSの量とした。
[実施例1]
1.脱水工程:
硫黄源として、ヨージメトリー法による分析値が62.01質量%の水硫化ナトリウム(NaSH)水溶液を2003.2g用いた。この硫黄源の中和滴定法によるNaSH分析値は、60.91質量%(22.16モル)であり、硫化ナトリウム(NaS)が0.39モル含まれている。上記水硫化ナトリウム水溶液、及び73.56質量%の水酸化ナトリウム(NaOH)水溶液1009.3gを、N−メチル−ピロリドン(NMP)6000.8gと共にチタン製20リットルオートクレーブ(以下、「反応缶」という。)に投入した。水硫化ナトリウムと硫化ナトリウムとからなる硫黄源を「S」と表記すると、脱水前のNaOH/Sは、0.85(モル/モル、以下「mol/mol」と表記することがある。)となる。反応缶内を窒素ガスで置換した後、約2時間かけて、撹拌しながら徐々に温度200℃まで昇温して、水943。0gとNMP710.8gとを留出させた。この際、0.47モルの硫化水素(HS)が揮散した。したがって、脱水工程後の缶内の有効S量(即ち、「仕込み硫黄源」の量)は、21.69モルとなった。HS揮散分は、反応缶に投入した硫黄源に対して、2.13モル%に相当した。
2.仕込み工程:
脱水工程の後、反応缶を温度170℃まで冷却し、p−ジクロロベンゼン(以下、「pDCB」ということがある。)3219.8g〔pDCB/有効S=1.010(モル/モル)。なお、「モル/モル」の値は、小数点以下3桁までの算出とした。以下、同様である。〕、NMP2842.4g〔NMP/有効S=375(g/モル)〕、及び水134.7gを加え、更に、缶内NaOH/有効S=0.900(モル/モル)になるように、純度97質量%のNaOH3.7gを加えて仕込み混合物を得た〔缶内の合計水量/NMP=3.7(モル/kg)〕。
3.重合工程:
反応缶に備え付けた撹拌機を回転して仕込み混合物を撹拌しながら、温度183℃から1.0時間かけて温度220℃に昇温して、1.0時間維持し、その後、30分かけて温度230℃に昇温して1.0時間重合反応させた(第1の重合工程)。pDCBの転化率は、86.4モル%であった。その後、水441.5gとNaOH134.1gを圧入し〔缶内の合計水量/NMP=7.0(モル/kg)、合計NaOH/有効S=1.050(モル/モル)〕、温度260℃に昇温して、相分離重合として5.0時間重合反応させた(第2の重合工程)。重合反応終了後の反応混合物を室温まで冷却した。
4.後処理工程:
上記のように重合反応終了後の反応混合物を室温まで冷却した後、100メッシュ(目開き150μm)のスクリーンに通して、ポリマー(粒状ポリマー)を篩分した。分離したポリマーを、アセトンにより3回洗浄し、水洗を3回行った後、0.18質量%酢酸水洗を行い、更に水洗を4回行って洗浄ポリマーを得た。洗浄ポリマーは、温度105℃で13時間乾燥した。こうして得られた粒状ポリマー(100メッシュ通過)の収率は、86.2質量%であった。ポリマーの特性を表1に示す。
[実施例2]
1.脱水工程:
硫黄源として、ヨージメトリー法による分析値が62.01質量%のNaSH水溶液を2003.8g用いた。この硫黄源の中和滴定法によるNaSH分析値は、60.91質量%(22.77モル)であり、NaSが0.39モル含まれている。上記NaSH水溶液、及び73.56質量%のNaOH水溶液1011.7gをNMP6009.7gと共に反応缶に投入した。脱水前のNaOH/Sは、0.85(モル/モル)となる。反応缶内を窒素ガスで置換した後、約2時間かけて、撹拌しながら徐々に温度200℃まで昇温して、水954.7gとNMP643.4gとを留出させた。この際、0.49モルのHSが揮散した。したがって、脱水工程後の缶内の有効S量は、21.68モルとなった。HS揮散分は、反応缶に投入した硫黄源に対して、2.19モル%に相当した。
2.仕込み工程:
脱水工程の後、反応缶を温度170℃まで冷却し、pDCB3206.0g〔pDCB/有効S=1.006(モル/モル)〕、NMP2763.6g〔NMP/有効S=375(g/モル)〕、及び水145.7gを加え、更に、缶内NaOH/有効S=0.900(モル/モル)になるように、純度97質量%のNaOH1.0gを加えて仕込み混合物を得た〔缶内の合計水量/NMP=3.7(モル/kg)〕。
3.重合工程:
反応缶に備え付けた撹拌機を回転して仕込み混合物を撹拌しながら、温度183℃から1.0時間かけて温度220℃に昇温して、1.0時間維持し、その後、30分かけて温度230℃に昇温して0.5時間重合反応させた(第1の重合工程)。pDCBの転化率は、81.1モル%であった。その後、水441.4gとNaOH132.3gとを圧入し〔缶内の合計水量/NMP=7.0(モル/kg)、合計NaOH/有効S=1.048(モル/モル)〕、温度260℃に昇温して、相分離重合として5.0時間反応させた(第2の重合工程)。重合反応終了後の反応混合物を室温まで冷却した。
4.後処理工程:
重合反応終了後、実施例1と同様にして洗浄ポリマーを得た。洗浄ポリマーは、温度105℃で13時間乾燥した。こうして得られた粒状ポリマー(100メッシュ通過)の収率は、87.3質量%であった。ポリマーの特性を表1に示す。
[実施例3]
1.脱水工程:
硫黄源として、ヨージメトリー法による分析値が62.01質量%のNaSH水溶液を2005.4g用いた。この硫黄源の中和滴定法によるNaSH分析値は、60.91質量%(22.18モル)であり、NaSが0.39モル含まれている。上記NaSH水溶液、及び73.56質量%のNaOH水溶液1071.6gをNMP6006.5gと共に反応缶に投入した。脱水前のNaOH/Sは、0.90(モル/モル)となる。反応缶内を窒素ガスで置換した後、約2時間かけて、撹拌しながら徐々に温度200℃まで昇温して、水971.1gとNMP615.2gとを留出させた。この際、0.44モルのHSが揮散した。したがって、脱水工程後の缶内の有効S量は、21.74モルとなった。HS揮散分は、反応缶に投入した硫黄源に対して、1.99モル%に相当した。
2.仕込み工程:
脱水工程の後、反応缶を温度170℃まで冷却し、pDCB3237.3g〔pDCB/有効S=1.013(モル/モル)〕、NMP2761.1g〔NMP/有効S=375(g/モル)〕、及び水145.5gを加え、更に、缶内NaOH/有効S=0.950(モル/モル)になるように、純度97質量%のNaOH4.5gを加えて仕込み混合物を得た〔缶内の合計水量/NMP=3.9(モル/kg)〕。
3.重合工程:
実施例1と同様にして第1の重合工程を行った。pDCBの転化率は、85.7モル%であった。その後、水442.6gとNaOH94.1gとを圧入し〔缶内の合計水量/NMP=7.0(モル/kg)、合計NaOH/有効S=1.055(モル/モル)〕、温度260℃に昇温して、相分離重合として5.0時間反応させた(第2の重合工程)。重合反応終了後の反応混合物を室温まで冷却した。
4.後処理工程:
重合反応終了後、実施例1と同様にして洗浄ポリマーを得た。洗浄ポリマーは、温度105℃で13時間乾燥した。こうして得られた粒状ポリマー(100メッシュ通過)の収率は、86.8質量%であった。ポリマーの特性を表1に示す。
[実施例4]
1.脱水工程:
硫黄源として、ヨージメトリー法による分析値が61.55質量%のNaSH水溶液を2005.7g用いた。この硫黄源の中和滴定法によるNaSH分析値は、60.62質量%(22.02モル)であり、NaSが0.33モル含まれている。上記NaSH水溶液、及び73.36質量%のNaOH水溶液1071.1gをNMP6011.8gと共に反応缶に投入した。脱水前のNaOH/Sは、0.91(モル/モル)となる。反応缶内を窒素ガスで置換した後、約2時間かけて、撹拌しながら徐々に温度200℃まで昇温して、水954.0gとNMP662.6gとを留出させた。この際、0.46モルのHSが揮散した。したがって、脱水工程後の缶内の有効S量は、21.56モルとなった。HS揮散分は、反応缶に投入した硫黄源に対して、2.08モル%に相当した。
2.仕込み工程:
脱水工程の後、反応缶を温度170℃まで冷却し、pDCB3214.0g〔pDCB/有効S=1.014(モル/モル)〕、NMP2736.6g〔NMP/有効S=375(g/モル)〕、及び水113.3gを加え、更に、缶内NaOH/有効S=0.950(モル/モル)になるように、純度97質量%のNaOH1.9gを加えて仕込み混合物を得た〔缶内の合計水量/NMP=3.9(モル/kg)〕。
3.重合工程:
実施例2と同様にして第1の重合工程を行った。pDCBの転化率は、79.4モル%であった。その後、水439.0gとNaOH93.4gとを圧入し〔缶内の合計水量/NMP=7.0(モル/kg)、合計NaOH/有効S=1.055(モル/モル)〕、温度260℃に昇温して、相分離重合として5.0時間反応させた(第2の重合工程)。重合反応終了後の反応混合物を室温まで冷却した。
4.後処理工程:
重合反応終了後、実施例1と同様にして洗浄ポリマーを得た。洗浄ポリマーは、温度105℃で13時間乾燥した。こうして得られた粒状ポリマー(100メッシュ通過)の収率は、85.4質量%であった。ポリマーの特性を表1に示す。
[比較例1]
1.脱水工程:
硫黄源として、ヨージメトリー法による分析値が62.30質量%のNaSH水溶液を2003.6g用いた。この硫黄源の中和滴定法によるNaSH分析値は、61.19質量%(22.26モル)であり、NaSが0.40モル含まれている。上記NaSH水溶液、及び73.46質量%のNaOH水溶液1011.7gをNMP6006.8gと共に反応缶に投入した。脱水前のNaOH/Sは、0.85(モル/モル)となる。反応缶内を窒素ガスで置換した後、約2時間かけて、撹拌しながら徐々に温度200℃まで昇温して、水932.3gとNMP642.9gとを留出させた。この際、0.47モルのHSが揮散した。したがって、脱水工程後の缶内の有効S量は、21.80モルとなった。HS揮散分は、反応缶に投入した硫黄源に対して、2.10モル%に相当した。
2.仕込み工程:
脱水工程の後、反応缶を温度170℃まで冷却し、pDCB3236.6g〔pDCB/有効S=1.010(モル/モル)〕、NMP2810.9g〔NMP/有効S=375(g/モル)〕、及び水129.0gを加え、更に、缶内NaOH/有効S=0.900(モル/モル)になるように、純度97質量%のNaOH7.1gを加えて仕込み混合物を得た〔缶内の合計水量/NMP=3.7(モル/kg)〕。
3.重合工程:
反応缶に備え付けた撹拌機を回転して仕込み混合物を撹拌しながら、温度183℃から1.0時間かけて温度220℃に昇温して、1.0時間維持し、その後、30分かけて温度230℃に昇温して1.5時間重合反応させた(第1の重合工程)実施例1と同様にして第1の重合工程を行った。pDCBの転化率は、90.1モル%であった。その後、水443.8gとNaOH143.8gとを圧入し〔缶内の合計水量/NMP=7.0(モル/kg)、合計NaOH/有効S=1.060(モル/モル)〕、温度260℃に昇温して、相分離重合として5.0時間反応させた(第2の重合工程)。重合反応終了後の反応混合物を室温まで冷却した。
4.後処理工程:
重合反応終了後、実施例1と同様にして洗浄ポリマーを得た。洗浄ポリマーは、温度105℃で13時間乾燥した。こうして得られた粒状ポリマー(100メッシュ通過)の収率は、85.1質量%であった。ポリマーの特性を表1に示す。
[比較例2]
1.脱水工程:
硫黄源として、ヨージメトリー法による分析値が62.01質量%のNaSH水溶液を2003.0g用いた。この硫黄源の中和滴定法によるNaSH分析値は、60.91質量%(22.16モル)であり、NaSが0.39モル含まれている。上記NaSH水溶液、及び73.56質量%のNaOH水溶液1132.6gをNMP6002.5gと共に反応缶に投入した。脱水前のNaOH/Sは、0.96(モル/モル)となる。反応缶内を窒素ガスで置換した後、約2時間かけて、撹拌しながら徐々に温度200℃まで昇温して、水973.5gとNMP641.5gとを留出させた。この際、0.43モルのHSが揮散した。したがって、脱水工程後の缶内の有効S量は、21.73モルとなった。HS揮散分は、反応缶に投入した硫黄源に対して、1.94モル%に相当した。
2.仕込み工程:
脱水工程の後、反応缶を温度170℃まで冷却し、pDCB3257.6g〔pDCB/有効S=1.020(モル/モル)〕、NMP2786.3g〔NMP/有効S=375(g/モル)〕、及び水132.2gを加え、更に、缶内NaOH/有効S=1.000(モル/モル)になるように、純度97質量%のNaOH3.0gを加えて仕込み混合物を得た〔缶内の合計水量/NMP=4.0(モル/kg)〕。
3.重合工程:
比較例1と同様にして第1の重合工程を行った。pDCBの転化率は、89.7モル%であった。その後、水442.3gとNaOH58.2gとを圧入し〔缶内の合計水量/NMP=7.0(モル/kg)、合計NaOH/有効S=1.065(モル/モル)〕、温度260℃に昇温して、相分離重合として5.0時間反応させた(第2の重合工程)。重合反応終了後の反応混合物を室温まで冷却した。
4.後処理工程:
重合反応終了後、実施例1と同様にして洗浄ポリマーを得た。洗浄ポリマーは、温度105℃で13時間乾燥した。こうして得られた粒状ポリマー(100メッシュ通過)の収率は、88.1質量%であった。ポリマーの特性を表1に示す。
[比較例3]
1.脱水工程:
硫黄源として、ヨージメトリー法による分析値が62.01質量%のNaSH水溶液を2003.2g用いた。この硫黄源の中和滴定法によるNaSH分析値は、60.91質量%(22.16モル)であり、NaSが0.39モル含まれている。上記NaSH水溶液、及び73.56質量%のNaOH水溶液1133.0gをNMP6003.7gと共に反応缶に投入した。脱水前のNaOH/Sは、0.96(モル/モル)となる。反応缶内を窒素ガスで置換した後、約2時間かけて、撹拌しながら徐々に温度200℃まで昇温して、水989.7gとNMP643.6gとを留出させた。この際、0.44モルのHSが揮散した。したがって、脱水工程後の缶内の有効S量は、21.72モルとなった。HS揮散分は、反応缶に投入した硫黄源に対して、1.97モル%に相当した。
2.仕込み工程:
脱水工程の後、反応缶を温度170℃まで冷却し、pDCB3234.5g〔pDCB/有効S=1.013(モル/モル)〕、NMP2785.1g〔NMP/有効S=375(g/モル)〕、及び水148.4gを加え、更に、缶内NaOH/有効S=1.000(モル/モル)になるように、純度97質量%のNaOH2.1gを加えて仕込み混合物を得た〔缶内の合計水量/NMP=4.0(モル/kg)〕。
3.重合工程:
実施例1と同様にして第1の重合工程を行った。pDCBの転化率は、85.8モル%であった。その後、水442.2gとNaOH53.7gとを圧入し〔缶内の合計水量/NMP=7.0(モル/kg)、合計NaOH/有効S=1.060(モル/モル)〕、温度260℃に昇温して、相分離重合として5.0時間反応させた(第2の重合工程)。重合反応終了後の反応混合物を室温まで冷却した。
4.後処理工程:
重合反応終了後、実施例1と同様にして洗浄ポリマーを得た。洗浄ポリマーは、温度105℃で13時間乾燥した。こうして得られた粒状ポリマー(100メッシュ通過)の収率は、88.7質量%であった。ポリマーの特性を表1に示す。
[比較例4]
1.脱水工程:
硫黄源として、ヨージメトリー法による分析値が62.37質量%のNaSH水溶液を2004.8g用いた。この硫黄源の中和滴定法によるNaSH分析値は、61.25質量%(22.30モル)であり、NaSが0.40モル含まれている。上記NaSH水溶液、及び73.65質量%のNaOH水溶液1014.6gをNMP6001.6gと共に反応缶に投入した。脱水前のNaOH/Sは、0.85(モル/モル)となる。反応缶内を窒素ガスで置換した後、約2時間かけて、撹拌しながら徐々に温度200℃まで昇温して、水964.8gとNMP697.3gとを留出させた。この際、0.47モルのHSが揮散した。したがって、脱水工程後の缶内の有効S量は、21.83モルとなった。HS揮散分は、反応缶に投入した硫黄源に対して、2.13モル%に相当した。
2.仕込み工程:
脱水工程の後、反応缶を温度170℃まで冷却し、pDCB3257.2g〔pDCB/有効S=1.015(モル/モル)〕、NMP2882.1g〔NMP/有効S=375(g/モル)〕、及び水164.3gを加え、更に、缶内NaOH/有効S=0.900(モル/モル)になるように、純度97質量%のNaOH3.6gを加えて仕込み混合物を得た〔缶内の合計水量/NMP=3.7(モル/kg)〕。
3.重合工程:
反応缶に備え付けた撹拌機を回転して仕込み混合物を撹拌しながら、温度183℃から260℃まで2.5時間かけて連続的に昇温しながら第1の重合工程を行った。pDCBの転化率は、83.5モル%であった。その後、水444.4gとNaOH148.5gとを圧入し〔缶内の合計水量/NMP=7.0(モル/kg)、合計NaOH/有効S=1.065(モル/モル)〕、温度260℃に昇温して、相分離重合として5.0時間反応させた(第2の重合工程)。重合反応終了後の反応混合物を室温まで冷却した。
4.後処理工程:
重合反応終了後、実施例1と同様にして洗浄ポリマーを得た。洗浄ポリマーは、温度105℃で13時間乾燥した。こうして得られた粒状ポリマー(100メッシュ通過)の収率は、87.2質量%であった。ポリマーの特性を表1に示す。
Figure 2019073958
表1に示す実施例1〜3の結果から、本発明に係るPASの製造方法によれば、重合時間がより短くても、高溶融粘度のPASを高収率で得ることができることが確認された。これに対し、第1の重合工程終了時のpHが11未満であった比較例1では、高溶融粘度のPASを得ることができないことが確認された。また、仕込み工程においてアルカリ金属水酸化物の量が硫黄源に対し等モル未満であった比較例2及び3では、高溶融粘度のPASを得るために、より長い重合時間を要し(比較例2)、重合時間がより短いと、高溶融粘度のPASを得ることができない(比較例3)ことが確認された。

Claims (3)

  1. 有機極性溶媒中で硫黄源とジハロ芳香族化合物とを重合させてポリアリーレンスルフィドを製造する方法であって、
    前記方法は、
    有機極性溶媒、硫黄源、水、ジハロ芳香族化合物、及びアルカリ金属水酸化物を含有する混合物を調製する仕込み工程と、
    前記混合物を加熱して、プレポリマーを含有する反応混合物を生成する重合反応を行う第1の重合工程と、
    前記第1の重合工程後、前記反応混合物に追加のアルカリ金属水酸化物を添加し、重合反応を継続する第2の重合工程と、
    を含み、
    前記仕込み工程において、前記アルカリ金属水酸化物の量は、前記硫黄源に対し、等モル未満であり、
    前記第1の重合工程において、前記重合反応は、前記反応混合物のpHが11以上の状態で、前記ジハロ芳香族化合物の転化率が50モル%以上となるまで行い、
    前記第2の重合工程において、前記追加のアルカリ金属水酸化物の量は、前記硫黄源1モルに対し、0.09モル以上0.2モル以下である方法。
  2. 前記ポリアリーレンスルフィドは、温度310℃及び剪断速度1,216sec−1で測定した溶融粘度が1〜3,000Pa・sである請求項1に記載の方法。
  3. 前記仕込み工程において、前記アルカリ金属水酸化物の量は、前記硫黄源1モルに対し、0.75モル以上1モル未満である請求項1又は2に記載の方法。
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