以下、図1〜図15Bを参照して本発明の一実施形態について説明する。本発明の実施形態に係る配達管理装置は、種々の運送業の配達管理システムに用いることができる。以下では特に、注文を受け付けた飲食店等の店舗から、注文された品物をオートバイや自動車等の配達車両を用いて、注文主により指定された場所および時間に配達する宅配業の配達管理システムに適用する例を説明する。宅配業としては、例えば、飲食店に自宅から電話やインターネットでピザや寿司等の食品を注文し、飲食店からオートバイや自動車等の配達車両を用いて自宅に配達する食品宅配サービスを想定することができる。
このような食品宅配サービスでは、完成した食品を迅速に届けることが求められ、効率的な配達計画の作成を行うことが必要となる。すなわち、管理者は、注文を受けた配達先に対し、効率的に配達車両および配達員を割り当てる必要がある。例えば、互いの位置が近く、かつ、互いの配達予定時刻が近い複数の配達先が存在する場合には、同一の配達員が配達に出発し単一の配達先へ一回の配達が完了する度に店舗に戻って再度配達に出発するという通常配達(単数配達)ではなく、同一の配達員が配達に出発し複数の配達先を連続して経由して配達完了後に店舗に戻る、いわゆる複数配達を含む配達計画を作成することが好ましい。特に、食品宅配サービス等の分野では、店舗側で随時注文を受け付けるため、複数配達を含む配達計画の作成および修正の自由度が求められる。そこで、本実施形態では、複数配達を含む配達計画の作成および修正の自由度を高めるため、以下のように配達管理装置を構成する。
[配達管理システム100の機能構成]
まず、本発明の実施形態に係る配達管理装置6を有する配達管理システム100の機能構成について説明する。図1は、配達管理システム100のシステム構成の一例を示す図である。
図1に示すように、配達管理システム100は、無線通信網を含むネットワーク5で接続された、車載ナビゲーション装置1と、配達管理サーバ3と、店舗用端末4とを含んで構成される。車載ナビゲーション装置1は、スマートフォンに代表される携帯無線端末2に置き換えることもできる。このような配達管理システム100のうち、配達管理サーバ3と店舗用端末4とが全体として本発明の実施形態に係る配達管理装置6を構成する。なお、店舗用端末4が単独で配達管理装置6を構成することもできる。
車載ナビゲーション装置1は、配達車両Aに固定または脱着可能に設置される。配達車両Aは、四輪車や二輪車等であり、図1には、一例として小型の電動四輪車両が示される。ナビゲーション装置1は、配達車両Aから車両の起動スイッチ(イグニッションスイッチ)のON/OFFの状態や、車速、さらに現在位置の情報を取得可能である。車載ナビゲーション装置1は、配達車両Aから取得した位置情報あるいは自身の位置情報を、定期的もしくは必要に応じて無線通信網を含むネットワーク5を介して配達管理サーバ3にアップロードする。
さらに車載ナビゲーション装置1は、配達車両Aのエンジン始動やEVシステム起動の起動スイッチ(イグニッション・スイッチ)のオン(IG−ON)とオフ(IG−OFF)の情報を配達管理サーバ3にアップロードする。これに加え、車載ナビゲーション装置1は、入力部(例えばタッチパネル等)によって入力された給油等の停止理由情報(停車ステータス)を配達管理サーバ3にアップロードすることもできる。
さらに車載ナビゲーション装置1は、無線通信網を含むネットワーク5を介して配達管理サーバ3から受信した配達先に配達する注文情報、配達先の住所氏名等を含む位置情報、配達先までの往路や店舗までの復路情報を表示し、配達先までの往路および店舗までの復路に関してルート案内を行う。すなわち、車載ナビゲーション装置1には、配達業務支援等のソフトウェアがインストールされ、ユーザの要求に基づき、配達先情報の表示や配達先までの往路および店舗までの復路のルート案内を行うことができる。なお、配達支援等のソフトウェアは、予めインストールされていてもよく、配達管理サーバ3との送受信時に必要に応じて適宜ダウンロードされてもよい。
上述のナビゲーション装置1を配達車両Bに搭載することもできる。一方、配達車両Bを用いて配達する場合、車載ナビゲーション装置1の代わりに携帯無線端末2を用いることができる。携帯無線端末2は、配達員が衣服のポケットに収納し、あるいは配達車両Bのクレイドルに設置して使用することができる。本実施形態では、公衆無線通信接続可能なスマートフォンやタブレット端末、携帯電話、さらには各種ウェアラブル端末を、携帯無線端末2と総称する。
図1には、配達車両Bの一例として、ピザや寿司などの宅配に広く用いられている3輪のオートバイが示される。携帯無線端末2を用いる場合、市販の携帯無線端末にソフトウェアをインストールすることで簡易にナビゲーション装置としての機能を実現できるというメリットや配達員が常に携行できるというメリットがある。なお、ナビゲーション装置としての機能を実現するためのソフトウェアは、配達管理サーバ3との送受信時に必要に応じて適宜ダウンロードされてもよい。携帯無線端末2はGPSセンサを有しており、GPSセンサからの位置情報を用いて配達車両Bの車速を算出することが可能である。
配達車両Bおよび携帯無線端末2は、例えばBluetooth(登録商標)、赤外線短距離通信等を含む近距離無線通信機構を備えることができる。この場合、携帯無線端末2は、近距離無線通信を介して配達車両Bとの間で接続された状態で、インストールされたアプリケーションにより、配達車両Bのエンジン始動やEVシステム起動の起動スイッチ(イグニッション・スイッチ)のオン(IG−ON)とオフ(IG−OFF)に関する情報、および速度等の車両情報を取得可能に構成することができる。
配達管理サーバ3は、ナビゲーション装置1や携帯無線端末2から位置情報や停止ステータス等の種々の情報を、また店舗用端末4から配達先の住所・氏名、注文品目、集金金額、さらに配達期限等が含まれる配達先情報(注文情報)を、それぞれ受信する。配達管理サーバ3は、受信した情報に基づいて、ナビゲーション装置1や携帯無線端末2に対して配達先情報や配達ルートを、さらに店舗用端末4に対してナビゲーション装置1や携帯無線端末2の位置情報や停車している事由である停車ステータスを送信する。送信内容には、配達が完了した旨の情報や、予定されていた配達時間に対する遅延等の情報を含めることもできる。配達ルートには、単なる目的地の緯度経度とルート情報だけでなく、周囲の地図や走行禁止路、天候や交通規制に関する情報等、ルート案内に関係する他の情報を含めることも可能である。
本発明の実施形態では、配達管理サーバ3を1つのサーバとして記載するが、配達管理サーバ3の各機能を、適宜複数のサーバに分散する分散処理システムとしてもよい。クラウド上で仮想サーバ機能等を利用して、配達管理サーバ3の各機能を実現することもできる。
店舗用端末4には、店舗に備え付けられたパーソナルコンピュータやタブレット型端末、POSレジと呼ばれる専用の販売管理システム、スマートフォン等、種々のコンピュータが含まれる。店舗用端末4は、無線通信網を含むネットワーク5を介して、配達管理サーバ3と情報の送受信を行う。具体的には、店舗用端末4から配達管理サーバ3に対し、配達先の住所や氏名、品目、個数、集金金額、さらに配達期限等が含まれる配達先情報が送信される。
店舗用端末4は、無線通信網を含むネットワーク5を介して、配達管理サーバ3から各配達車両の位置情報や車速の情報、停車ステータスの情報を含む配達員ステータス情報を受信し、これを表示部に表示する。これにより、店舗の管理者は、配達員ステータス情報に基づいて次の配達先への配達計画を作成し、あるいは異常な停車ステータスを示す配達車両の配達員に通信連絡を試みる等の対応をとることができる。
次に、車載ナビゲーション装置1、携帯無線端末2、配達管理サーバ3および店舗用端末4の各構成について説明する。
<車載ナビゲーション装置1>
まず、車載ナビゲーション装置1について説明する。図2は、車載ナビゲーション装置1の概略構成を示す図である。図2に示すように、車載ナビゲーション装置1は、制御部10と、記憶部11と、無線部12と、センサ部13と、表示部14と、入力部15とを有する。
記憶部11は、半導体メモリやハードディスク等で構成される。記憶部11には、オペレーティングシステム(OS)やルート案内等を含む配達業務支援のためのアプリケーションプログラムを含むソフトウェア、ルート案内に用いる道路地図や住宅地図等の地図情報、さらに配達先の顧客情報等、種々の情報が記憶される。顧客情報には、顧客の住所・氏名の他、駐車場位置、番犬の有無等の顧客に関連付けられた情報が含まれる。なお、ソフトウェア、地図情報、顧客情報については、それぞれを予め記憶部11に記憶しておいてもよく、あるいは配達管理サーバ3から取得してもよい。
無線部12は、DSP(Digital Signal Processor)等を有し、3GやLTE等の携帯電話網に代表される無線通信網を介し、配達管理サーバ3と無線通信可能に構成される。無線部12は、例えばWi−Fi(Wireless Fidelity)(登録商標)、Bluetooth(登録商標)等の近接無線通信技術を適用可能な近接無線通信部(図示せず)を含むように構成されてもよい。無線部12は、配達車両Aを識別する識別番号(「配達車両ID」ともいう)、配達車両Aの現在位置情報、配達車両Aの給油情報、および配達先選択情報等を配達管理サーバ3に送信し、配達先情報、およびルート情報等を配達管理サーバ3から受信することができる。
センサ部13は、配達車両Aに備えられたGPSセンサ、車速センサ、ジャイロセンサ、さらに3軸(前後・左右・上下)加速度センサ等から構成される。センサ部13は、現在位置を検出する位置検出部としての機能を備え、GPSセンサによりGPS衛星信号を受信し、配達車両Aの現在位置(緯度および経度)を測位する。車速センサは回転軸からのパルス信号を基に車両の速度を算出する。ジャイロセンサは角速度を検出する。これらGPSセンサ、車速センサ、ジャイロセンサ、3軸加速度センサ等により、配達車両Aの現在位置や向きを正確に算出することができる。
車速センサ、ジャイロセンサ等を備えることにより自律航法によって配達車両Aの現在位置を測位することができる。したがって、GPSセンサがGPS衛星信号から測位できない場合に、これに代わって現在位置を測位することができる。GPS通信が不可能な場合、AGPS(Assisted Global Positioning System)通信を利用し、無線部12から取得される基地局情報によって配達車両Aの現在位置を算出することもできる。これらのセンサ類は、車載ナビゲーション装置1とは別に配達車両Aに設けることもでき、その場合には、例えば近接無線通信部等を通じて車載ナビゲーション装置1に信号を取り込むように構成される。
表示部14は、液晶ディスプレイまたは有機ELパネル等の表示デバイスにより構成される。表示部14は、制御部10からの指示を受けて、地図やタッチパネル用の操作ボタンのアイコン等を表示するとともに、配達管理サーバ3から取得した配達先情報、配達車両Aの現在位置、現在位置周辺および配達先付近の地図、ルート案内情報等の各種情報を表示することができる。
入力部15は、テンキーなどの物理スイッチや表示部14の表示面に重ねて設けられたタッチパネル等の入力装置(図示せず)等で構成される。入力部15からの操作入力、例えばユーザによるテンキーの押下、タッチパネルのタッチに基づいた信号を制御部10に出力することで、配達先選択、給油中情報入力や、工事中、通行止め、迂回情報等の登録、地図の拡大縮小等の操作を行うことができる。
なお、図示は省略するが、車載ナビゲーション装置1は、この他にスピーカやマイクを備えることができる。スピーカは、配達員に対し音声出力を行い、マイクは、配達員によって発せられた音声等を集音する。これにより、スピーカから各種情報を音声で出力するとともに、マイクを介して音声入力された配達員による各種指令を、音声認識技術を用いて制御部10に入力することができる。
制御部10は、CPU、RAM、ROM、I/O等を有するマイクロプロセッサにより構成される。CPUは、ROMまたは記憶部11から読み出した各プログラムを実行し、その実行の際にはRAM、ROM、および記憶部11から情報を読み出し、RAMおよび記憶部11に対して情報の書き込みを行い、無線部12、センサ部13、表示部14および入力部15と信号の授受を行う。
制御部10は、機能的構成として、接続処理部101と、イグニッション情報部102と、位置情報通知部103と、車速情報通知部104と、ルート案内部105とを有する。
接続処理部101は、アカウント(識別情報)およびパスワードを、無線部12を介し配達管理サーバ3に送信することで、配達管理サーバ3との間で通信可能な状態に接続する。また、接続処理部101は、無線部12を介して配達管理サーバ3に対しログアウトを送信することで、配達管理サーバ3との間の通信接続を終了する。
イグニッション情報部102は、配達車両AのCAN(Controller Area Network)情報を取得することで配達車両Aのエンジン始動やEVシステム起動の起動スイッチで(イグニッションスイッチ)からの情報を検知する。配達車両Aのイグニッション情報によって、配達車両Aのエンジンが始動(システムが起動)しているか否かの状態を把握することができる。
位置情報通知部103は、センサ部13(GPSセンサ)からの信号により算出した配達車両Aの現在位置情報、および計時部(図示せず)から取得した現在時刻情報等を、無線部12を介し、配達車両IDに対応付けて定期的に配達管理サーバ3に送信する。なお、時刻情報には、時刻だけでなく年月日等の情報も含まれる。位置情報通知部が送信する位置情報には、センサ部13からの信号により算出した配達車両の進行方向や、配達車両の停止情報を含めることができる。これにより、配達管理サーバ3は、車両の位置情報の時系列変化から進行方向または停止中であることを算出する必要がなくなる。
車速情報通知部104は、センサ部13(車速センサ)からの信号により算出した配達車両Aの現在の車速情報、および計時部から取得した現在時刻情報等を、無線部12を介し、配達車両IDに対応付けて定期的に配達管理サーバ3に送信する。なお、位置情報通知部103により通知された位置情報に基づき、配達管理サーバ3で配達車両Aの車速を算出するようにしてもよい。この場合、車速情報通知部104が不要となる。
位置情報通知部103は、現在位置情報および現在時刻情報を、所定の時間間隔(例えば3秒間隔)で取得し、例えばその都度リアルタイムに配達管理サーバ3に送信する。同様に、車速情報通知部104は、現在の車速情報および現在時刻情報を、所定の時間間隔(例えば3秒間隔)で取得し、例えばその都度リアルタイムに配達管理サーバ3に送信する。この点につき、配達車両または配達員の位置と車速とは時々刻々と変化するため、現在位置情報と車速情報とを所定時間間隔で取得する場合、直近の現在位置情報および車速情報から求まる位置および車速と実際の位置および車速とは、厳密にいうと一致しないことがある。しかしながら、そのずれは小さいため、所定時間間隔で取得した現在位置情報と車速情報とから求まる位置および車速を、現在位置および車速とみなすことができる。なお、所定の時間間隔で取得した配達車両Aの現在位置情報、現在時刻情報、現在の車速情報等を、その都度送信するのではなく、複数個まとめて(例えば5分間分の情報をまとめて)、一度に送信(いわゆるバースト送信)することができる。車両の現在位置情報や現在の車速情報等の取得時間間隔(例えば、3秒間隔)や複数個まとめてバースト送信する場合に一度に送信する個数等については、予め設定することができる。
ルート案内部105は、配達管理サーバ3から受信するルート情報、すなわち配達先を目的地とする配達先までの往路情報、および配達先から店舗までの復路情報を含むルート情報に基づいて、ルート案内を実行する。ルート案内は、例えば、表示部14に表示される配達先選択画面を介して配達員により選択された配達先の情報が配達管理サーバ3に送信することに応答して実行される。
なお、図示は省略するが、制御部10は、配達車両Aの給油情報を、無線部12を介して配達管理サーバ3に送信する給油情報通知部も有する。給油情報は、例えば表示部14に設けられた給油中ボタンが配達員によりオン操作された場合、あるいは入力部15を介して給油中状態が指令された場合に、配達管理サーバ3に送信される。
配達管理サーバ3は、配達先選択画面(図8)を介し配達員により選択された配達先の情報が配達管理サーバ3に送信されることを契機として、配達の出発時刻(実績)を記録し、これにより配達中のステータスとなる。また、配達管理サーバ3は、ルート案内にしたがって店舗に帰着し、ルート案内を終了することを契機として、帰着時刻(実績)を記録し、これにより配達完了ステータスとなる。
ルート案内部105は、現在地付近の地図に配達車両位置を重ねあわせて表示部14に出力するとともに、配達先までのルート案内を行う。このルート案内時には、交通事故、工事中、通行止め、迂回情報や急ブレーキの多発ポイントを併せて表示することができる。配達目安時間を併せて表示することもできる。なお、ルート情報を配達管理サーバ3から受信するのに代えて、車載ナビゲーション装置1(例えばルート案内部105)により算出するようにしてもよい。
以上のようなハードウェア構成は、一般に用いられるカーナビゲーション装置のハードウェア構成と多くを共通にする。このため、カーナビゲーション装置に本発明の実施形態に係る構成をソフトウェア等によって備えることにより、大きなコストアップを招くことなく、上述の機能を実現することが可能となる。
<携帯無線端末2>
次に、携帯無線端末2について説明する。携帯無線端末2には各種アプリケーションソフトウェアがインストール可能であり、本実施形態に係る携帯無線端末2は、スマートフォンにインストールされたアプリケーションソフトウェアによって配達管理システムを構成する。
図3は、携帯無線端末2の概略構成を示す図である。図3に示すように、携帯無線端末2は、制御部20と、記憶部21と、無線部22と、センサ部23と、表示部24と、入力部25とを備える。
このうち、記憶部21と、無線部22と、表示部24と、入力部25とは、車載ナビゲーション装置1の記憶部11と、無線部12と、表示部14と、入力部15と共通の機能を有する。例えば無線部12は、配達車両Bを識別する識別番号(配達車両ID)、配達車両Bの現在位置情報、配達車両Bの給油情報、および配達先選択情報等を配達管理サーバ3に送信し、配達先情報、およびルート情報等を配達管理サーバ3から受信する。なお、図示は省略するが、携帯無線端末2は、配達員に対し音声出力を行うスピーカと、配達員によって発せられた音声等を集音するマイクとをさらに有する。
センサ部23は、GPSセンサとジャイロセンサとを含み、センサ部23での検出信号により携帯無線端末2自身が現在位置を把握することが可能である。現在位置は、無線部12から取得される無線通信網の基地局情報によって算出することもできる。センサ部23は車速センサを備えないため、車両の走行速度(車速)を直接測定することはできない。しかし、車速はGPSセンサによって取得した位置情報の時系列変化から算出することが可能である。
制御部20は、車載ナビゲーション装置1の制御部10と同様に、CPU、RAM、ROM、I/O等を有するマイクロプロセッサにより構成される。制御部20は、機能的構成として、接続処理部201と、位置情報通知部203と、車速情報通知部204と、ルート案内部205とを有する。このうち、接続処理部201、位置情報通知部202、ルート案内部205は、それぞれ車載ナビゲーション装置1の接続処理部101、位置情報通知部103、ルート案内部105と同様に機能する。なお、図示は省略するが、制御部20は、配達車両Bの給油情報を、無線部22を介して配達管理サーバ3に送信する給油情報通知部も有する。
車速情報通知部204は、センサ部23(GPSセンサ)からの信号に基づき、携帯無線端末2とともに移動する配達車両Bの車速を算出し、現在の車速情報、および計時部から取得した現在時刻情報を、無線部22を介し、配達車両IDに対応付けて定期的に配達管理サーバ3に送信する。なお、位置情報通知部203により通知された位置情報に基づき、配達管理サーバ3で配達車両Bの車速を算出するようにしてもよい。この場合、車速情報通知部204が不要となる。
<配達管理サーバ3>
次に、配達管理サーバ3について説明する。配達管理サーバ3は、本実施形態では種々の機能を備えた1つのサーバとして説明するが、機能毎に別のサーバから構成される分散サーバであってもよく、またクラウドサーバと呼ばれる分散型の(仮想サーバを含む)サーバで実現されてもよい。
図4は、配達管理サーバ3の概略構成を示す図である。図4に示すように、配達管理サーバ3は、制御部30と、記憶部31と、通信部32と、表示部34と、入力部35とを有する。なお、表示部34と入力部35とは、省略することもできる。
記憶部31は、半導体メモリやハードディスクドライブ等で構成される。記憶部31には、オペレーティングシステム(OS)やアプリケーションと呼ばれるソフトウェアや、その他の種々の情報が記憶される。このため、記憶部31には、配達員情報エリア311、配達車両情報エリア312、配達先情報エリア313、ルート案内エリア314、配達管理情報エリア315、履歴情報エリア316といった、様々な記憶エリアが確保される。
配達員情報エリア311には、配達員の識別情報である従業員ID(「配達員ID」ともいう)毎に、当該配達員に関する基本的な情報、例えば、配達員の氏名、従業員ID、所属先店舗ID、勤務可能時間等を管理する配達員情報ファイルが記憶される。配達員情報エリア311には、配達員ID毎に、1日の配達総時間、接客に要した時間、車両停止時間等が年月日毎に時系列に記憶される。これらの情報は、ナビゲーション装置1や携帯無線端末2から受信した情報を基に算出されて記憶される。
また、配達員情報エリア311には、配達員IDに対して配達車両A,Bの識別情報である配達車両IDが対応付けて記憶される。配達員IDに対する配達車両IDの対応付けについては、例えば1日の配達管理業務の開始に先立ち、店舗管理者により、予め設定される。
配達車両情報エリア312には、配達車両ID毎に、当該配達車両に関する走行距離に関する情報、例えば、当該配達車両の単位燃料あたりの走行可能距離である予測燃費(または予測電費)、直近に当該配達車両に給油されてから走行した距離(具体的には、給油先から店舗に帰還するまでの距離とこれまでに配達完了となっている配達に要した走行距離の合計)、および残りの走行可能距離等が記憶される。これらの情報は、ナビゲーション装置1や携帯無線端末2から受信した情報を基に算出されて記憶される。
配達先情報エリア313には、店舗用端末4から受信した配達先の住所・氏名、品目、集金金額、配達期限(配達予定時刻)、さらに配達先に対応付けられた配達員等を含む配達先情報が記憶される。配達先情報には、ジオフェンス情報も含まれる。ジオフェンス情報とは、配達先住所を含むエリア指定情報であり、配達車両を駐車する場所や配達先の家屋が全て含まれる範囲に設定される。
ルート案内エリア314には、ナビゲーションのための地図情報が予め格納される。地図情報には、道路リンク情報、道路および道路地図等の背景を表示するための表示用地図データ、ノード(例えば道路の交差点、屈曲点、端点等)の位置情報およびその種別情報、各ノード間を結ぶ経路であるリンクの位置情報およびその種別情報、全てのリンクのコスト情報(例えば距離、所要時間等)に関するリンクコストデータ等を含む道路ネットワークデータ等が含まれる。これらの地図情報は定期的に更新される。
ルート案内エリア314には、施設の識別情報(施設IDともいう)、名称、カテゴリー、電話番号、住所、緯度経度等で特定される位置情報、商品役務等に関する施設情報等を含む属性情報も併せて記憶される。さらにルート案内エリア314には、道路上に存在する運転に注意を要する交通事故、工事中、通行止め、迂回情報や急ブレーキの多発ポイント等の対象物情報が保存される。これに加え、交通情報センタ等から受信する交通情報が当該交通情報を受信した記録時刻とともに記憶される。交通情報には、例えばリンク毎の走行車両数、走行所要時間、渋滞情報、交通規制情報、天候情報等の移動コストを左右する要素が含まれる。
配達管理情報エリア315には、配達員の配達業務(注文された品物の配達状況)を管理するための配達管理データレコードが記録される。配達管理データレコードには、配達員の配達員ID、配達に使用される配達車両の車両ID、割り当てられた配達先情報(1つまたは複数)、出発予定時刻、出発時刻(実績)、配達予定時刻(配達指定時刻)、配達時刻(実績)、帰着予定時刻、帰着時刻(実績)、停車経過時間、当該配達員の配達状況を表す配達ステータス情報等が格納される。配達先が複数ある場合、配達予定時刻、配達時刻(実績)は、それぞれ配達先毎に記録される。配達管理データレコードには、配達予定時刻に配達員が配達先に到達したか否かの情報も含まれる。
配達先が複数あり、一回の配達で当該複数の配達先を廻ってそれぞれの注文された品物を配達(複数配達)する場合、配達管理情報エリア315には、複数の配達先情報に割り当てられた配達員の配達員ID、および配達に使用される配達車両の車両IDが、該当する配達管理データレコードに記録される。なお、複数配達においては、その対象となる配達管理レコードを対応付けて、グループ化するように構成することができる。また、配達管理データレコードに配達先情報を繰り返し項目として記録するようにしてもよい。
配達ステータス情報としては、例えば、待機中(割り当てられた配達先がない状態)、未配達(配達先が割り当てられているが店舗にいる状態)、停止中(店舗を出ているが、配達車両が道路上で一定時間停止している状態)、接客中(配達車両が配達先で一定時間停止している状態)、配達中(店舗を出ているが、全ての配達を完了していない状態)、帰還中(全ての配達を完了し、店舗に帰還している状態)、給油中(配達先が割り当てられているか否かに関わらず、配達車両に給油している状態)、異常停止中(店舗を出て、配達車両が、道路上または接客中に関係なく、所定時間以上停止している状態)、ログアウト(配達管理システムにログインしていない状態)の情報が記録される。これらの情報は、ナビゲーション装置1や携帯無線端末2、および店舗用端末4から受信した情報を基に作成更新されて記憶される。
履歴情報エリア316には、配達の完了した配達管理データが履歴情報として記憶される。履歴情報は、例えば管理者により、店舗用端末4から検索照会するよう構成される。
通信部32は、車載ナビゲーション装置1および携帯無線端末2との送受信の場合には、例えば、3GおよびLTE等の無線通信をすることができる通信プロトコルを実装する。一方、通信部32は、店舗用端末4との送受信の場合に、有線通信(例えば、インターネット回線等)または無線通信することができる通信プロトコルを実装する。
制御部30は、CPU、RAM、ROM、I/O等を有するプロセッサにより構成される。制御部30は、機能的構成として、接続処理部301と、情報取得部302と、配達先情報登録部303と、ジオフェンス設定部304と、配達管理データ生成部305と、ルート設定部306と、配達先情報通知部307と、ステータス判定部30Aと、履歴データ作成部30Bと、配達管理情報作成部30Cと、統計情報作成部31Dと、表示データ作成部30Eとを有する。
接続処理部301は、車載ナビゲーション装置1または携帯無線端末2からのログイン処理を実行し、車載ナビゲーション装置1または携帯無線端末2と接続処理を行う。また、接続処理部301は、車載ナビゲーション装置1または携帯無線端末2からのログアウト処理を実行し、車載ナビゲーション装置1または携帯無線端末2との接続を終了する。さらに接続処理部301は、店舗用端末4からのログイン処理を実行して、店舗用端末4と接続処理を行うとともに、店舗用端末4からのログアウト処理を実行して、店舗用端末4との接続を終了する。
情報取得部302は、車載ナビゲーション装置1または携帯無線端末2から配達管理サーバ3宛てに送信されるデータ、および店舗用端末4から配達管理サーバ3宛てに送信されるデータを、通信部32を介して受信することで各種情報を取得する。情報取得部302が取得する情報には、車載ナビゲーション装置1の位置情報通知部103および車速情報通知部104から送信された配達車両の位置情報および車速情報とこれに対応する時刻情報や、携帯無線端末2の位置情報通知部103および車速情報通知部204から送信された配達車両の位置情報および車速情報とこれに対応する時刻情報が含まれる。さらに、店舗用端末4から取得した配達先情報等が含まれる。
配達先情報登録部303は、店舗用端末4から受信した配達先の配達エリア、住所や氏名、注文品目、集金金額、配達期限(配達予定時刻)、さらに配達先に割り当てられた配達員等を含む配達先情報(注文情報)に基づいて、配達先情報エリア313に配達先データレコードを新規に作成登録する。なお、配達先情報には、駐車場位置や番犬の有無等を含めることができる。
ジオフェンス設定部304は、配達先情報登録部303により登録された配達先情報に基づいて、配達先の緯度経度を含むエリアを示すジオフェンス情報(配達先エリア)を設定する。ジオフェンス情報は、配達先住所を含むエリア指定情報であり、配達車両を駐車する場所および配達先の家屋が全て含まれる。より具体的には、ジオフェンス設定部304は、配達先の緯度経度から所定の半径の範囲内のエリアを配達先のジオフェンス情報として設定する。
配達管理データ生成部305は、配達先情報に基づいて、配達員の配達業務(注文された品物の配達状況)を管理するための配達員をキーとする配達管理データレコード(初期化されたレコード)を、記憶部31の配達管理情報エリア315に生成する。なお、配達管理データレコード(初期化されたレコード)生成時において、まだ割り当てられていない項目(例えば配達員ID、配達車両ID、配達予定時刻、配達時刻(実績)、帰着予定時刻、帰着時刻(実績)、停車経過時間、当該配達員の配達状況を表す配達ステータス情報等)には、Null値を含む初期値を設定するようにしてもよい。
ルート設定部306は、配達先を目的地とする配達先までの往路情報、および配達先から店舗までの復路情報を含むルート情報を算出し、設定する。複数の配達先が一括配達として割り当てられた場合(複数配達が設定された場合)、ルート設定部306は、複数の配達先を経由するルート情報を算出し、設定する。ルート情報の算出に際しては、記憶部31のルート案内エリア314に記憶されている道路上に存在する運転に注意を要する交通事故、工事中、通行止め、迂回情報や急ブレーキの多発ポイント等の対象物情報の各種情報を加味した上で、最適なルートを算出する。ルート設定部306は、配送先情報の配達期限等に基づいて、出発予定時刻、配達予定時刻、帰着予定時刻を算出し、該当する配達管理データレコードに記録する。
配達先情報通知部307は、配達先情報登録部303により登録された配達先情報を、当該配達先に割り当てられた配達員の車載ナビゲーション装置1または携帯無線端末2に通信部32を介して送信する。さらに配達先情報通知部307は、車載ナビゲーション装置1または携帯無線端末2を介したユーザからの要求に応答し、ルート設定部306により算出されたルート情報を車載ナビゲーション装置1または携帯無線端末2に送信する。
ステータス判定部30Aは、配達員の配達ステータスを管理するために、配達員(配達車両)のステータス情報を判定し、配達管理データレコードを更新する。具体的には、ステータス判定部30Aは、割り当てられた1つまたは複数の配達先情報に関し、当該配達員の配達状況を表す配達ステータス情報、およびステータス情報に関連する出発時刻(実績)、配達時刻(実績)、帰着時刻(実績)、停車経過時間を更新する。
図5は、ステータス情報の一例を示す図であり、図6は、ステータス情報の判定フローを示す図である。以下、図5,6を参照して各ステータス情報について説明する。
ステータス判定部30Aは、配達員が車載ナビゲーション装置1(または携帯無線端末2)を介して配達管理サーバ3に接続状態でない場合、ステータス情報を「ログアウト」と判定する。
ステータス判定部30Aは、車載ナビゲーション装置1(または携帯無線端末2)から給油情報を受信した場合、ステータス情報を「給油中」と判定する。
ステータス判定部30Aは、当該配達員(配達車両)に対して、割り当てられた配達先情報がない場合、ステータス情報を「待機中」と判定する。
ステータス判定部30Aは、当該配達員(配達車両)に対して、配達先情報が割り当てられている場合であって、配達員が車載ナビゲーション装置1(または携帯無線端末2)を介して配達先を選択していない場合、ステータス情報を「未配達」と判定する。
ステータス判定部30Aは、ルート設定部306で設定されたルート情報を車載ナビゲーション装置1(または携帯無線端末2)に送信する場合、ステータス情報を「配達中」と判定するとともに、配達先を選択した時刻、または配達先を選択した後、店舗のジオフェンスより初めて出た時刻、またはルート案内を開始させた時刻を出発時刻(実績)と判定する。
ステータス判定部30Aは、車載ナビゲーション装置1(または携帯無線端末2)から受信する現在位置情報に対応する位置がジオフェンス設定部304により設定されたジオフェンス情報に対応するエリアの内部に、予め設定された第1の時間範囲、停止している場合、ステータス情報を「接客中」と判定するとともに、停止している当該時刻を配達時刻(実績)と判定する。ステータス判定部30Aは、接客中ステータスと判定した位置情報とその時刻および接客中ステータスが解除された時刻、さらには配達時刻が配達指定時刻以前であったか否かの情報を、記憶部31の配達管理情報エリア315に記録する。なお、ステータス判定部30Aは、車載ナビゲーション装置1(または携帯無線端末2)により配達車両が配達先エリアの範囲内に入ったことが測位された場合に、当該配達車両が「接客中」と判定するとともに、配達先エリアの範囲内に入ったと判定された時刻を配達先到着時刻(実績)にするように構成してもよい。
ステータス判定部30Aは、車載ナビゲーション装置1(または携帯無線端末2)から受信する現在位置情報に対応する位置が予め設定された第1の時間範囲、ジオフェンス設定部304により設定されたジオフェンス情報に対応するエリアの内部ではない同一の場所に停止している場合、ステータス情報を「停止中」と判定するとともに、停止している当該時間を停車経過時間に加算する。なお、ステータス判定部30Aは、停止中ステータスと判定した位置情報とその時刻および停止中ステータスが解除された時刻(位置情報が時系列的に動くようになった時刻)を配達管理データレコードに記録するように構成することができる。
ステータス判定部30Aは、車載ナビゲーション装置1(または携帯無線端末2)から受信する現在位置情報に対応する位置が予め設定された第2の時間以上、同一の場所に停止している場合、ステータス情報を「異常停止」と判定するとともに、停止している当該時間を停車経過時間に加算する。なお、図6に示す判定フローにおいて、15分以上停止している場合に「異常停止」と判定しているが、この値は一例であって、第2の時間がこの値に限定されるものではない。
ステータス判定部30Aは、全ての配達が完了した状態で、車載ナビゲーション装置1(または携帯無線端末2)から受信する現在位置情報に対応する位置が時系列的に変化している場合、すなわち「停止中」と判定しない場合、ステータス情報を「帰還中」と判定する。また、ステータス判定部30Aは、車載ナビゲーション装置1(または携帯無線端末2)により配達車両が配達先エリアの範囲外において所定回数(例えば2回)測位された場合に、当該配達車両が当該配達先エリアから出たと判定するように構成することができる。この場合、ステータス判定部30Aは、次の配達先が残っている場合には、ステータス情報を「配達中」と判定し、全ての配達が終了している場合、ステータス情報を「帰還中」と判定するように構成してもよい。
ステータス判定部30Aは、車載ナビゲーション装置1(または携帯無線端末2)から受信する現在位置情報に対応する位置が予め設定される店舗のジオフェンス情報に対応するエリア(店舗エリア)の内部に、予め設定された第1の時間範囲、停止している場合、ステータス情報を「完了」と判定するとともに、停止している当該時刻を帰着時刻(実績)と判定することができる。また、ステータス判定部30Aは、車載ナビゲーション装置1(または携帯無線端末2)により配達車両が店舗エリアの範囲内に入ったことが測位された場合に、当該配達車両が店舗に帰着したと判定するとともに、店舗エリアの範囲内に入ったと判定された時刻を帰着時刻(実績)にするように構成することができる。この場合、ステータス判定部30Aは、次の配達が割り当てられている場合には、ステータス情報を「未配達」とし、配達が割り当てられていない場合、ステータス情報を「待機中」と判定するように構成してもよい。
図4の説明に戻り、履歴データ作成部30Bは、ステータス情報が「完了」とされた配達管理データレコードを履歴情報エリア316に履歴情報として格納する。その際、「完了」とされた配達管理データレコードを配達管理情報エリア315から削除するようにしてもよい。また、予め設定された期間経過後に「完了」とされた配達管理データレコードを配達管理情報エリア315から削除するようにしてもよい。
履歴データ作成部30Bは、当該配達車両の配達に要した走行距離を算出し、当該配達車両の走行距離に関する情報、例えば当該配達車両の燃料単位あたりの走行可能距離である予測燃費(又は予測電費)、直近に当該配達車両に給油されて以降の、配達完了となっている配達に要した走行距離、残りの走行可能距離等を、配達車両情報エリア312に記憶する。
配達管理情報作成部30Cは、店舗用端末4からの要求に基づいて、配達管理データを検索することで、配達員全員のステータス情報一覧、および未完了業務一覧を含む配達管理情報を作成する。また、店舗用端末4からの要求に基づいて、履歴データを検索することで、配達履歴情報一覧を作成する。
統計情報作成部31Dは、履歴データに基づいて、配達員ID毎(または配達車両ID毎)に、平均移動距離、平均配達先滞在時間、配達時間に対する停止時間の割合等を算出し、記憶部31の配達員情報エリア311に、配達員ID毎(または配達車両ID毎)に記憶する。これにより統計情報作成部31Dは、配達員IDまたは配達車両ID毎の種々の統計情報を作成する。
表示データ作成部30Eは、店舗用端末4からの要求に基づいて、店舗用端末4の表示部44に所定画像を表示させるために必要な表示データを作成し、作成した表示データを、通信部32を介して店舗用端末4に送信する。より具体的には、表示データ作成部30Eは、配達管理情報作成部30Cにより作成した配達管理情報や統計情報作成部31Dにより作成した各種統計情報、および配達員情報エリア311、配達管理情報エリア315等に記憶された情報に基づいて、表示データを作成する。作成する表示データには、情報取得部302が取得した配達車両(配達員)の位置情報と配達先の周辺の地図情報のデータ、ルート設定部306で設定されたルート情報(推奨ルート)等が含まれる。
<店舗用端末4>
次に、店舗用端末4について説明する。図7は、店舗用端末4の概略構成を示す図である。図7に示すように、店舗用端末4は、制御部40と、記憶部41と、通信部42と、表示部44と、入力部45とを有する。
記憶部41は、半導体メモリやハードディスクドライブ等で構成される。記憶部41には、オペレーティングシステム(OS)やアプリケーションと呼ばれるソフトウェアや、その他の種々の情報が記憶される。
通信部42は、有線通信(例えば、インターネット回線等)または3GおよびLTE等の無線通信をすることができる通信プロトコルを実装し、配達管理サーバ3と接続して送受信する。
表示部44は、液晶ディスプレイまたは有機ELパネル等の表示デバイスにより構成され、制御部40からの指示を受けて、地図やタッチパネル用の操作ボタンのアイコン等を表示する。さらに表示部44は、配達管理サーバ3の表示データ作成部30Eから送信された表示データを用いて、取得した配達先情報、配達車両の現在位置、現在位置周辺および配達先付近の地図、目的地までの推奨ルート、統計情報や運転管理情報等の各種情報を表示することができる。
入力部45は、テンキーなどの物理スイッチや、表示部44の表示面に重ねて設けられたタッチパネル等の入力装置(図示せず)などで構成される。入力部45を介して、表示部44の表示画面の切替え指令が入力される。
制御部40は、CPU、RAM、ROM、I/O等を有するプロセッサにより構成される。制御部40は、機能的構成として、接続処理部401と、注文情報取得部402と、サーバ情報取得部403と、移動体割当部404と、複数配達設定部405と、画像信号生成部406とを有する。
接続処理部401は、例えば、店舗(管理者または責任者)を識別する識別番号(店舗管理者ID)およびパスワードを用いて、配達管理サーバ3に対してログイン処理を実行する。
注文情報取得部402は、入力部45を介して入力された、または記憶部41に記憶された注文情報を取得する。注文情報は、注文された品物を配達車両を用いて注文主により指定された場所および時間帯に配達するための配達先情報に対応し、注文情報取得部402は、通信部42を介して注文情報(配達先情報)を配達管理サーバ3に送信する。配達先情報には、配達先の配達エリア、配達先の住所氏名、注文品目、集金金額、配達期限(配達予定時刻)、配達先に割り当てられた配達員等が含まれる。
サーバ情報取得部403は、店舗用端末4からの要求に応じて配達管理サーバ3(表示データ作成部30E等)から送信された表示データに含まれる各種情報、例えば配達車両の現在位置情報、配達先情報、配達員ステータス、配達先の地図情報等を取得する。
移動体割当部404は、ユーザからの指令に応じて、未割当の配達先に移動体としての配達員(配達車両)を割り当てる。この割当は、後述する注文入力画面上での操作を介して行うことができる。なお、移動体割当部404は、配達管理サーバ3から取得した情報、例えば配達先情報登録部303により登録された配達先情報および配達車両情報エリア312に記憶された配達車両に関する走行距離に関する情報(当該配達車両の燃料単位あたりの走行可能距離である予測燃費(又は予測電費)、直近に当該配達車両に給油されて以降の、配達完了となっている配達に要した走行距離、残りの走行可能距離)に基づいて、当該配達先に配達車両(配達車両ID)を自動的に割り当てることもできる。
複数配達設定部405は、管理者により指定された複数配達の対象となる複数の配達先を設定する。
画像信号生成部406は、画像信号を生成するとともに、生成した画像信号を表示部44に出力し、表示部44に各種画像を表示させる。画像の切替えは、主に入力部45の操作を介して指令される。いくつかの画像については、画像信号生成部406は、サーバ情報取得部403で取得された表示データや複数配達設定部405で設定された情報等を用いて画像信号を生成する。なお、画像信号生成部406での処理によって表示部44に表示される画像(表示画面)の具体例については、後述する。
[配達管理システム100の動作]
次に、配達管理システム100の動作の一例について説明する。まず、配達業務を行う際の携帯無線端末2における動作の一例を説明する。この場合の車載ナビゲーション装置1における動作は、携帯無線端末2における動作と同様である。したがって、車載ナビゲーション装置1の動作については説明を省略する。
図8は、携帯無線端末2の表示部24に表示される画面の遷移を示す図である。図8に示すログイン画面G21上で、配達員が自身のアカウント及びパスワードを入力して、LOGINボタンをタップ(押下)すると、配達管理サーバ3は、携帯無線端末2との接続処理を行った後、当該配達員に割り当てられている配達先情報を、携帯無線端末2に送信する。携帯無線端末2は、配達管理サーバ3から当該配達員に割り当てられている配達先を受信すると、配達先選択画面G22に遷移する。
配達先選択画面G22には、ログインした配達員に割り当てられている配達先一覧が表示される。配達先一覧(配達先情報)は、出発推奨時刻の早い順に表示される。配達先選択画面G22の下側領域には、地図アイコン、配達先選択アイコン、給油アイコン、ノウハウ登録アイコン、及び設定アイコンが表示される。これら5つのアイコン(リンク先アイコン1401という)は、ログイン後の表示部24における全ての画面に共通に表示されるアイコンである。5つのリンク先アイコン1401のうち、現在有効となっている業務のリンク先アイコン1401のみが他とは異なる色で表示される。図示の配達先選択画面G22では、配達先選択アイコンのみが他とは異なる色で表示される。
配達先選択画面G22において、地図アイコンがタップされると、地図画面G23に遷移する。地図画面G23においては、ハウス型アイコン1411により、店舗の位置を示すとともに、表示画面上の中央にログインしている配達員の配達車両の現在位置が車両アイコン1412により示される。図示は省略するが、配達先選択画面G22において、配達先を選択してOKボタンをタップすることにより、地図画面G23において、選択された配達先までの往路や店舗までの復路情報を表示し、配達先までの往路及び店舗までの復路に関してルート案内を行う。配達中において給油する場合、給油アイコンをタップすることで、配達管理サーバ3に給油情報を送信する。
次に、店舗用端末4の動作の一例を、表示部44に表示される主要な入出力画面の画面遷移に基づいて説明する。
図9は、表示部44に表示される画面の遷移を示す画面遷移図である。ログイン画面G41において、店舗管理者のアカウントおよびパスワードを入力して、LOGINボタンがタップされると、マップ画面G42に遷移する。より具体的には、配達管理サーバ3が当該店舗用端末4との接続処理を行った後、表示データ作成部30Eがマップ画面G42の生成に係る所定の情報を店舗用端末4に送信し、画像信号生成部406は、サーバ情報取得部403が取得した情報等に基づいて画像信号を生成する処理を行い、表示部44にマップ画面G42を表示させる。
図10Aは、マップ画面G42の一例を示す図である。図10Aに示すように、マップ画面G42は、道路と建物とを含む二次元のマップ画像4410を画面の大部分に表示したものである。マップ画面G42の左側領域4400(マップ画像4410の左側)には、配達員を識別するための配達員名(名前、略称、ニックネームなど)4401、ステータス情報4402、残りの配達件数4403、店舗への帰着予定時刻4404等を示す各画像が表示される。
マップ画像4410は、店舗の位置を中心に表示され、マップ画像上に、店舗の位置を示す店舗アイコン4411、配達員(店舗を出発している全配達員)の位置を示す配達員アイコン4412、配達先の位置を示す配達先アイコン4413、配達先に対応付けられた配達先情報を示す吹き出し画像4414、配達時および帰還時における予定ルートを示すルート画像4415等の画像がオーバーラップして表示される。マップ画像4410の端部(左上端部)には、マップ画像4410がいつの配達日に対応するかを示す配達日画像4416(図では、「今日の配達」)が表示される。
配達員アイコン4412は、マップ画像上における、情報取得部302が取得した位置情報によって特定された車載ナビゲーション装置1または携帯無線端末2の位置に表示される。配達員アイコン4412は、例えば円の内側に配達員名(略称)を示す文字(1または2の頭文字)が記載されたものであり、各配達員アイコン4412は配達状況に応じた色で表示される。例えば、配達先に向かう配達未完了の配達員に対応する配達員アイコン4412(円の内部)は、所定の色(例えば青色)で表示され、配達先から店舗に帰還する配達完了の配達員に対応する配達員アイコン4412(円の内部)は、配達未完了の配達員アイコン4412とは異なる所定の色(例えば紫色)で表示される。これにより管理者は、配達員の現在位置をマップ上で把握しながら、その配達員の配達ステータスを容易に把握することができる。
配達先アイコン4413は、マップ画像4410上の配達先に対応する位置にドロップピンの形態で表示される。各配達先アイコン4413は、配達ステータスに応じた色、大きさ、形状で表示される。
図11A,図11Bは、配達先アイコン4413の表示形態と配達ステータス(配達状態)との関係の一例を示す図である。図11Aは、同一の配達員が配達のための一度の外出にて単一の配達先にのみ配達する単数配達の場合の一例であり、図11Bは、同一の配達員が配達のための一度の外出にて複数の配達先に配達する複数配達の場合の一例である。図11A,図11Bに示すように、単数配達、複数配達いずれの場合においても、配達ステータスが4通りに、すなわち、配達員が未割当(担当未割当)、店舗へ帰還中、配達先へ配達中、および配達対応が行われてない状態(配達対応未)にそれぞれ分けられ、さらにこれらは配達予定時刻が現在時刻から1時間以内の場合と1時間後以降の場合とにそれぞれ細分化されるとともに、これらとは別に配達予定時刻が翌日以降の場合に分けられる。これら場合分けしたそれぞれについて、配達先アイコン4413が定義される。なお、配達対応未には、担当員が既に割当済みで、かつ、当該担当員が出発前の場合(配達中でない場合)が含まれる。
図11A,11Bには、全体で18通りの配達先アイコン4413(4413A〜4413R)が示されるが、これらは表示形態が互いに異なるように、表示色と、表示色の濃淡と、アイコンの大きさと、形状とが定義される。具体的には、単数配達の場合、配達先アイコン4413A〜4413Iは、中央に1つの円が設けられた第1のドロップピン形状とされ、複数配達の場合、配達先アイコン4413J〜4413Rは、中央に2つの円が設けられた第2のドロップピン形状とされる。したがって、管理者は、配達先アイコン4413が単数配達と複数配達のいずれに属するかを、一見して判別できる。
さらに単数配達において、配達先アイコン4413は、配達予定時刻が翌日以降のとき例えば灰色で表示され(4413A)、配達ステータスが担当未割当のとき例えば黄色で表示され(4413B,4413C)、配達ステータスが帰還中のとき例えば紫色で表示され(4413D,4413E)、配達ステータスが配達中のときおよび配達対応未のとき、例えば青色で表示される(4413F〜4413I)。複数配達においても、配達予定時刻が翌日以降のとき、配達ステータスが担当未割当のとき、および配達ステータスが帰還中のときは、単数配達のときと同様、配達先アイコン4413はそれぞれ例えば灰色(4413J)、黄色(4413K,4413L)、および紫色(4413M,4413N)で表示される。一方、配達ステータスが配達中のとき、および配達対応未のときは、単数配達のときとは異なる色(例えば緑色)で表示される(4413O〜4413R)。
また、単数配達、複数配達いずれの場合においても、配達予定時刻が翌日以降、配達ステータスが担当未割当かつ配達予定時刻が1時間以内、および配達ステータスが配達中のとき、配達先アイコン4413は通常の濃さで表示され(4413A,4413B,4413F,4413G,4413J,4413K,4413O,4413P)、それ以外の場合は薄く表示される(4413C〜4413E,4413H,4413I,4413L〜4413N,4413Q,4413R)。さらに、単数配達、複数配達いずれの場合においても、配達予定時刻が翌日以降のとき、および各配達ステータスにおける配達予定時刻が1時間以内のとき、配達先アイコン4413は第1の大きさ(通常の大きさ)で表示され(4413A,4413B,4413D,4413F,4413H,4413J,4413K,4413M,4413O,4413Q)、各配達ステータスにおける配達予定時刻が1時間後以降のとき、配達先アイコン4413は第1の大きさよりも小さい第2の大きさで表示される(4413C,4413E,4413G,4413I,4413L,4413N,4413P,4413R)。
このように配達ステータスに応じた色および大きさで配達先アイコン4413を表示することで、管理者は配達員の現在位置および配達先の位置をマップ画像4410上で把握した上で、各配達先への配当員の割当の有無等を容易に把握することができる。また、単数配達と複数配達とでアイコン形状を変化させることで、管理者は各配達先が単数配達と複数配達のいずれに属するのかを容易に識別することができる。なお、図10Aは当日配達の画像表示の例である。
図10Aに示すように、吹き出し画像4414は、配達先アイコン4413に付加または付随して表示されるものである。吹き出し画像4414には、吹き出しの枠内に、配達予定時刻と整理番号とを表示する時間表示部4418と、配達先に割り当てられた配達員を識別するための文字(例えば配達員名の1または2の頭文字)を表示する配達員表示部4419とが並べて設けられる。配達先に配達員が割り当てられていないときは、配達員表示部4419は空欄となる。これにより管理者は、配達先の注文情報とともに、未割当の配達先を容易に把握することができる。なお、配達先に配達員が割り当てられると、当該配達員を示す配達員アイコン4412は、配達先アイコン4413と同様、配達ステータスに応じた表示形態で表示される。例えば、対応する配達先アイコン4413と同一の色、濃淡、大きさで表示される。
マップ画面G42の右上領域には、吹き出し画像の表示、非表示を切替える表示切替えアイコン4417が設けられる。図10Aの状態で表示切替えアイコン4417がタップされると、全ての吹き出し画像4414が消去される。全ての吹き出し画像4414が消去された状態で、表示切替えアイコン4417がタップされると、吹き出し画像4414が再び表示され、図10Aの状態に復帰する。このように表示切替えアイコン4417のタップ操作に応じて吹き出し画像4414の表示、非表示を交互に切り替えることで、マップ画像上の道路位置等の視認性が高まり、管理者は道路情報等を容易に把握することができる。なお、全ての吹き出し画像4414の表示、非表示を切替えるのではなく、所定の配達ステータスに対応した吹き出し画像4414の表示、非表示を切替えるように構成することもできる。
マップ画面G42の上側領域4420(マップ画像4410の上側)には、4つの業務ボタン(マップ、注文入力、業務管理、設定)が表示される。これらの業務ボタン(業務リンクボタン4421と総称する)は、ログイン後の表示部44における全ての画面に共通に表示される。これにより、どの画面を表示している場合においても、いずれかの業務リンクボタン4421をタップすることで、当該リンク先の業務画面に遷移することができる。4つの業務リンクボタン4421のうち、現在有効となっている業務のボタンのみが他と異なる色で表示される。これにより、ユーザは、現在表示部44に表示されている業務がどの業務リンクボタン4421の示す業務に属するのかを容易に認識できる。
マップ画面G42において、業務リンクボタン4421のうちの注文入力(ボタン)がタップされると、注文入力画面G43に遷移する。図10Bは、注文入力画面G43の一例を示す図である。図10Bに示すように、注文入力画面G43には、配達先の住所や配達予定時刻等の配達先情報を指定する配達先指定部4432と、当該配達先に割り当てる配達員を指定する配達員指定部4433とが設けられる。ユーザは、配達先指定部4432と配達員指定部4433とを介して、それぞれ配達先情報と当該配達先に割り当てる配達員とを入力可能である。配達員の指定に関しては、配達員指定部4433をタップすると、指定可能な配達員の候補一覧が表示され、その候補一覧から配達員を選択することで、配達員の入力が可能となる。
配達員の割当は、マップ画面G42上で行うことも可能である。図14はその一例を示す図である。図10Aにおいて、配達員が未割当の配達先に対応する吹き出し画像4414の配達員表示部4419(空欄の配達員表示部4419)がタップされると、図14の画像に移行する。図14では、配達員の一覧表示するリスト画像4405がマップ画像4410上に重ねて表示される。リスト画像4405には、配達管理サーバ3から取得した各配達員の配達ステータスと、配達ステータスに関連する情報(配達予定時刻やログアウト時刻)が一覧で表示される。このリスト画像4405上で、タップ操作により配達員を選択することで、当該配達先に配達員の割り当てを行うことができる。これによりマップ画面上で即座に配達員の割り当てを行うことができ、スピーディな配達管理が可能となる。
配達先情報等を入力後に注文入力画面G43上の「注文を登録」ボタン4431がタップされると、注文情報取得部402が、入力された配達先情報を取得する。さらに、入力された配達先情報は配達管理サーバ3に送信され、配達先情報エリア313に登録される。このとき、画像信号生成部406での処理により、表示画面はマップ画面G42に遷移し、図10Aに示すように、入力された情報がマップ画面G42に反映して表示される。
マップ画面G42において、業務リンクボタン4421のうちの業務管理(ボタン)がタップされると、業務管理情報表示画面に遷移する。図9に示すように、業務管理情報表示画面は、配達員ステータス画面G44と、未完了業務画面G45と、配達履歴画面G46と、統計情報画面G47とを含み、教務管理(ボタン)がタップされた直後は、配達員ステータス画面G44に遷移する。
図10Cは、配達員ステータス画面G44の一例を示す図である。図10Cに示すように、配達員ステータス画面G44の上側領域(業務情報ボタン領域4440という)には、4つの業務情報リンクボタン(配達員ステータス、未完了業務、配達履歴、統計情報)が表示される。これらの業務情報リンクボタン(業務情報リンクボタン4441と総称する)は、それぞれの業務管理情報表示画面G44〜G47に共通に表示される。これにより、どの業務管理情報表示画面を表示している場合においても、いずれかの業務情報リンクボタン4441をタップすることで、当該リンク先の業務管理情報表示画面に遷移することができる。4つの業務情報リンクボタン4441のうち、現在有効となっている業務情報リンクボタン4441のみが他と異なる色で表示される。これにより、ユーザは、現在表示部44に表示されている業務情報がどの業務情報リンクボタン4441の示す業務情報に属するのかを容易に認識できる。
配達員ステータス画面G44には、現時点の配達員のステータス情報(配達員氏名、ステータス、配達先等)が表示される。具体的には、ステータス情報(配達中、接客中、停止中、異常停止、帰還中、給油中、未配達、待機中、ログアウト)を第1ソートキー、配達員の名前を第2ソートキーとして、ソートされた配達員のステータス情報一覧の画像が表示される。なお、複数の配達先に一括配達する複数配達の場合、現在配達中の業務についてのステータスが表示される。
図9に示すように、配達員ステータス画面G44において、「未完了業務」ボタンがタップされると、未完了業務画面G45に遷移する。図10Dは、未完了業務画面G45の一例を示す図である。図10Dに示すように、未完了業務画面G45には、現時点における配達ステータスが「完了」(配達が全て完了し、店舗に帰着が完了した配達業務)以外の配達管理データにおける、配達員名、配達ステータス、出発予定時刻、出発時刻(実績)、配達予定時刻、配達時刻(実績)、帰着予定時刻、帰着時刻(実績)、配達先等の未完了業務一覧の画像が表示される。なお、担当者が未割当の場合、配達員の欄には「−」を表示するとともに、未割当業務が優先的に画面上に表示される。
未完了業務画面G45では、複数の配達先を一度に廻る一括配達(複数配達)を設定することができる。具体的には、各未配達ステータスの配達先に対応する画面上のチェックボックス4451を2つ以上タップすることで、複数の配達先が選択される。複数の未配達ステータスの配達先が選択された後、画面上の一括配達ボタン4452をタップすることで、これらの配達を複数配達に設定することができる。なお、複数配達は、後述するようにマップ画面G42上でも設定することができる。
図9に示すように、配達員ステータス画面G44において、「配達履歴」ボタンがタップされると、配達履歴画面G46に遷移する。図10Eは、配達履歴画面G46の一例を示す図である。図10Eに示すように、配達履歴画面G46には、上側領域4460に4つの表示切替えボタン4461(今日、指定日、過去1週間、過去1ヶ月)が表示される。いずれかの表示切替えボタン4461がタップされると、サーバ情報取得部403は、対応する期間の配達履歴情報(配達員、配達日、出発時刻、到着時刻、停車/経過時間、配達先)を配達管理サーバ3から受信し、画像信号生成部406は、これに基づいて画像信号を生成して表示部44に表示させる。図10Eには、過去1か月の配達履歴情報の一例が示される。
図9に示すように、配達員ステータス画面G44において、「統計情報」ボタンがタップされると、統計情報画面G47に遷移する。図10Fは、統計情報画面G47の一例を示す図である。図10Fに示すように、統計情報画面G47には、上側領域(統計情報表示切替えボタン領域4470という)に3つの表示切替えボタン4471(平均配達先滞在時間、平均移動距離、配達時間に対する停車時間)が表示される。いずれかの表示切替えボタン4471をタップすることで、サーバ情報取得部403は、対応する統計情報(平均配達先滞在時間、平均移動距離、配達時間に対する停車時間)を配達管理サーバ3から受信し、画像信号生成部406は、これに基づいて画像信号を生成して表示部44に表示させる。図10Fには、配達時間に対する停車時間(%)の統計情報の一例が示される。
本実施形態の特徴的構成として、画像信号生成部406は、複数配達の対象となる配達先をマップ画面G42上で管理者が指定することができるように画像信号を生成する。以下、この点について説明する。
図12A〜図12Cは、複数配達指令時におけるマップ画面G42の遷移を示す図である。図10Aのマップ画面G42上の所定位置(例えば画面右下)に表示された「複数配達」ボタン4422がタップされると、マップ画面G42が図12Aの状態に遷移する。なお、図10Aは通常モード時のマップ画面G42(G421)であり、図12A、図12Bは複数配達モード時のマップ画面G42(G422,G423)である。さらに図12Cは複数配達モードから通常モードに戻ったときのマップ画面G42(G424)である。通常モードでは、マップ画面G42上で複数配達の配達先を指令することはできず、複数配達の配達先を指定するためには、複数配達モードに切替える必要がある。
図12Aに示すように、マップ画面G422には、複数配達指定中であることを示す文字画像4423がマップ画像上の所定位置(例えば左上欄)に表示されるとともに、複数配達ボタン4422の色が第1の色(例えば青色)から第2の色(例えば赤色)へと変化する。これにより管理者は、複数配達モードへの切替えを容易かつ確実に認識できる。複数配達モード時には、図10Aで表示された配達員アイコン4412と、配達員アイコン4412の配達予定ルート(推奨ルート)を示すルート画像4415と、既に配達員が配達に出発した案件の配達先アイコン(4413D,4413E,4413F,4413G,4413M,4413N,4413O,4413P)とが、マップ画像4410上から消去される。
さらに、マップ画像4410上からは、配達ステータスが帰還中および配達中であるもの、すなわち複数配達の対象とならない配達先アイコン4413とこれに付随する吹き出し画像4414とが消去される。したがって、マップ画像4410上には、店舗アイコン4411と、例えば薄い青色で表示された配達員が割当済みかつ配達対応未の配達先アイコン4413H(図11A参照)およびこれに付随する吹き出し画像4414と、例えば黄色で表示された配達員が未割当の配達先アイコン4413B(図11A参照)およびこれに付随する吹き出し画像4414とが表示される。これにより複数配達の指定にとって不要な画像が消去されるので、管理者は、複数配達の対象となる配達先情報を容易に認識できる。
図12Aの画像上で、管理者が複数配達の対象とすべき複数の配達先の吹き出し画像4414(例えば2箇所の吹き出し画像4414)をタップすると、図12Bのマップ画面G423に示すように、選択された吹き出し画像4414(4414A)の表示が第1の色から第2の色に変化する。これにより管理者は、複数配達としてどの配達先を選択したかを容易に認識できる。第2の色で表示された吹き出し画像4414Aを再びタップすると、複数配達としての選択が解除され、吹き出し画像4414の表示が第2の色から第1の色に変化する。なお、この場合の第1の色および第2の色は、複数配達ボタンと4422の第1の色および第2の色とは異なった色に定義される。
図示は省略するが、図12Bのマップ画面G423において、配達先アイコン4413をタップすると、その配達先アイコン4413に付随した吹き出し画像4414が消去され、再び配達先アイコン4413がタップされると、消去された吹き出し画像4414が復活する。これにより吹き出し画像4414が重なり合っているときに、その重なり合いを一時的に解消することができる。このため、管理者は、全ての吹き出し画像4414に記載の配達先情報を容易に認識することが可能である。なお、上述したように、表示切替えアイコン4417タップ操作により、吹き出し画像4414を一斉に非表示とすることもできる。
さらにマップ画面G423においては、配達先が複数選択されたことにより、マップ画像4410の最下部に表示された「一括登録」ボタン4424が活性化する。管理者が一括登録ボタン4424をタップすると、選択された配達先が配達管理サーバ3に送信され、ルート設定部306が複数配達時の推奨ルート(仮ルート)を算出する。この仮ルートは、複数配達の配達先情報とともに複数配達設定部405に設定される。
図12Bで一括登録ボタン4424がタップされると、図12Cに示すように通常モードのマップ画面G424に戻る。マップ画面G424においては、複数配達として指定された配達先アイコン4413K(図11B参照)の表示形態(ドロップピンの形状)が変化する。さらに、店舗から複数配達の配達先までの仮ルート4425が通常の配達予定ルートのルート画像4415とは異なる表示形態(例えば点線)で表示される。これにより管理者は、複数配達の対象である配達先と複数配達の対象でない通常の配達先とを区別して把握することができるとともに、複数配達におけるルートと複数配達でない通常配達のルートとを区別して把握することができる。
図12A,12Bに示すように、複数配達モードにおけるマップ画面G422,G423には、未完了業務画面G45への切替えを指令する「リスト表示」ボタン4426が表示される。例えば図12Bにおいて、管理者がリスト表示ボタン4426をタップすると、マップ画面G423から複数配達モード時における未完了業務画面G45(G451)に遷移する。図13は、未完了業務画面G451の一例を示す図である。図13に示すように、複数配達モードにおいては、マップ画面G423で表示された複数配達の候補が一覧表示される。管理者は、この未完了業務画面G451のチェックボックス4451をタップすることで、複数配達の配達先を指定することができる。すなわち、管理者は、マップ画面G42だけでなく未完了業務画面G45においても、複数配達の配達先を指定することができる。
未完了業務画面G451においては、マップ画面G42で指定された情報が引き継がれ、対応する配達先のチェックボックス4451に自動的にチェックが入る。なお、未完了業務画面G451で複数配達の配達先を指定したときは、その情報がマップ画面G42に引き継がれ、配達先アイコンG4413の表示態様が変化する。これにより管理者は画面G42、G45毎に複数配達の配達先を指定し直す必要がなく、複数配達の指定が容易である。未完了業務画面G45の最下部には「マップ表示」ボタン4427が表示され、管理者がマップ表示ボタン4427をタップすると、マップ画面G423に遷移する。
図15A,15Bは、複数配達モードを実現するマップ画面G42の他の例(G425,G426)を示す図である。図15Aに示すように、マップ画面G425の上部(マップ画像4410の上方領域)には、複数配達モードを指定する複数配達ボタン4251が、複数配達ボタン4422に代えて設けられる。複数配達ボタン4251の側方には、複数配達モードにおける表示をマップ画面G42と未完了業務画面G45(図13)とに切り替える表示切替えボタン4252,4253が設けられる。
複数配達ボタン4251をタップして複数配達モードが指定されると、図12Aと同様、配達員アイコン4412と、配達員アイコン4412の配達予定ルート(推奨ルート)を示すルート画像4415と、既に配達員が配達に出発した案件の配達先アイコン(4413D,4413E,4413F,4413G,4413M,4413N,4413O,4413P)とが消去されるとともに、吹き出し画像4414の操作による複数配達の対象となる配達先の指定が可能となる。このとき、マップ画像4410の上部に、「吹き出しをタップして選択」のように複数配達時にユーザがなすべき操作を報知するメッセージ画像4254が表示される。さらに、複数配達の対象となる可能性のある複数の配達先を結んだ配達予定ルート4256が表示される。配達予定ルート4256が表示されることで、複数配達の配達先の選択が容易となる。
この状態から、管理者が複数の吹き出し画像4414をタップして配達先を選択すると、図15Bに示すように、図12Bと同様、吹き出し画像4414の表示が第1の色から第2の色に変化するとともに、マップ画像4410の下部の「次へ」ボタン4255が活性化される。「次へ」ボタン4255がタップされると、複数配達の対象となる配達先が確定し、図示しない配達順の選択画面に移行する。なお、マップ画面G425,G426において表示切替えボタン4253がタップされると、未完了業務画面G451(図13)に移行するが、このときマップ画面G425、G426で指定された情報は、未完了業務画面G451に引き継がれる。
以上、図12A〜図12C,図13,図15A,図15Bに示した複数配達モードにおける各画像は、画像信号生成部406が、配達管理サーバ3(表示データ作成部30E等)から取得した情報に基づき、管理者による入力部45を介した操作、すなわちマップ画面G42や未完了業務画面G45上でのタップ操作に応じて画像信号を生成することで得られる。
本発明の実施形態によれば以下のような作用効果を奏することができる。
(1)配達管理装置6は、品物の配達先に対応付けられた配達先と配達予定時刻とを含む注文情報(配達先情報)を取得する注文情報取得部402と、配達管理サーバ3を介して、配達先を含む地図情報を取得するサーバ情報取得部403と、配達先に対応付けられる配達車両や配達員等の移動体の位置情報を取得する情報取得部302と、画面上での操作により通常モードと複数配達モードのいずれかを指定する複数配達ボタン4422,4251と、注文情報取得部402とサーバ情報取得部403と情報取得部302とから取得した情報に基づき、複数配達ボタン4422,4251で指定されたモードに応じて画像信号を生成する画像信号生成部406と、画像信号生成部406で生成された画像信号に対応する画像を表示する表示部44と、表示部44に表示された画像上で、管理者のタップ操作により複数の配達先を経由した配達である複数配達の対象となる配達先を指定する部位、すなわち吹き出し画像4414とを備える(図1,図4,図7,図10A,図12A,図15A)。画像信号生成部406は、複数配達ボタン4422の操作により通常モードが指定されると、移動体の位置を示す配達員アイコン4412と配達先の地点と注文情報とを示す配達先アイコン4413および吹き出し画像4414とをマップ画像4410上に表示させるとともに、マップ画像4410上での吹き出し画像4414の操作による配達先の指定が不可能であるように画像信号を生成し、複数配達ボタン4422,4251の操作により複数配達モードが指定されると、マップ画像4410上での吹き出し画像4414の操作による配達先の指定が可能となるように画像信号を生成する(図12A〜図12C,図15A,図15B)。
この構成により、管理者はマップ画面G42を見て配達先情報を確認しながら、複数配達の配達先を指定することができる。すなわち、管理者は、複数配達の配達先を高い自由度で指定することができる。したがって、食品宅配業等、店舗が随時注文を受け付けるような業種において、管理者は複数配達を含む効率的な配達計画を容易かつ迅速に作成することができる。
(2)画像信号生成部406は、複数配達ボタン4422の操作により複数配達モードが指定されると、配達員アイコン4412を消去するように画像信号を生成する(図12A,図15A)。これにより複数配達の指定にとって不要な表示が削除されるため、管理者が複数配達の配達先を指定する際のマップ画面G42の視認性が向上し、複数配達の配達先を容易に選択できる。
(3)配達管理装置6は、予め指定された配達先または店舗を目的地とする移動体の推奨ルートを設定するルート設定部306をさらに備える(図4)。画像信号生成部406は、複数配達ボタン4422の操作により通常モードが指定されるとき、マップ画像4410上にルート設定部306で設定された推奨ルートのルート画像4415を表示し、複数配達モードが指定されると、ルート画像4415を消去するように画像信号を生成する(図10A,図12A,図12B)。これによっても管理者が複数配達の配達先を指定する際のマップ画面G42の視認性が向上し、複数配達の選択操作を容易に行うことができる。
(4)画像信号生成部406は、複数配達モードで吹き出し画像4414の操作による複数配達の指定がなされた配達先に対応する配達先アイコン4413Kの表示形態が、複数配達の指定がなされていない配達先に対応する配達先アイコン4413Bの表示形態と異なるように画像信号を生成する(図12C)。すなわち、配達先アイコン4413Bをと配達先アイコン4413Eのドロップピン形状を互いに異なって表示する。これにより管理者は、複数配達の対象である配達先を容易に認識することができる。
(5)配達管理装置6は、配達先に移動体を割り当てる移動体割当部404をさらに備える(図7)。画像信号生成部406は、移動体割当部404により移動体が割り当てられた配達先に対応する配達先アイコン4413の表示形態が、移動体が割り当てられていない配達先に対応する配達先アイコン4413の表示形態と異なるように、すなわち互いに異なる色で表示されるように画像信号を生成する(図11A,図11B)。これにより、管理者は配達員の割当の有無を容易に把握することができ、配達計画の作成に当たり、未割当の配達先に確実に配達員を割り当てることができる。
(6)配達管理装置6は、マップ画面G42と配達先毎の注文情報を表形式で表示する未完了業務画面G45との間で、表示画面の切替えを指令するリスト表示ボタン4426,マップ表示ボタン4427あるいは表示切替えボタン4252,4253をさらに備える(図12A,図13,図15A)。複数配達の対象となる配達先は、マップ画面G42だけでなく未完了業務画面G45(G451)においても指定可能であり、複数配達ボタン4422,4251の操作により複数配達モードが指定された状態で、マップ画面G42および未完了業務画面G45のいずれか一方の画面で、吹き出し画像4414の操作またはチェックボックス4451の入力操作により複数配達の対象となる配達先が指定されると、指定された情報がいずれか他方の画面に引き継がれる(図12A,図13,図15A)。これにより管理者は画面G42、G45毎に複数配達の配達先を指定し直す必要がなく、複数配達の指定が容易である。
(7)本発明の実施形態に係る配達管理方法は、上述した配達管理装置6の動作を手順として構成されるものであり、品物の配達先に対応付けられた注文情報を取得する注文情報取得手順と、配達先を含む地図情報を取得する地図情報取得手順と、配達先に割り当てられる配達車両や配達員等の移動体の位置情報を取得する位置情報取得手順と、表示モード(通常モード、複数配達モード)を指定するモード指定手順と、注文情報取得手順と地図情報取得手順と位置情報取得手順とで取得した情報に基づき、モード指定手順で指定された表示モードに応じて画像信号を生成する画像信号生成手順と、画像信号生成手順で生成された画像信号に対応する画像を表示する表示手順と、表示手順で表示された画像上で、複数の配達先を経由した配達である複数配達の対象となる配達先を指定する複数配達指定手順とを含む。画像信号生成手順では、モード指定手順で通常モードが指定されると、移動体の位置を示す配達員アイコン4412と配達先の地点と注文情報とを示す配達先アイコン4413および吹き出し画像4414とをマップ画像4410上に表示させるとともに、マップ画像4410上での複数配達指定手順における配達先の指定が不可能であるように画像信号を生成し、モード指定手順で複数配達モードが指定されると、マップ画像4410上での複数配達指定手順における配達先の指定が可能となるように画像信号を生成する。これにより、管理者が複数配達の配達先を指定する際の自由度が高く、効率的な配達計画の作成が可能である。
(8)配達管理システム100は、品物の配達先に対応付けられた注文情報を取得する注文情報取得部402を有する店舗用端末4と、注文情報取得部402で取得した注文情報に応じて配達先へ品物を配達する配達車両や配達員等の移動体に設けられた車載ナビゲーション装置1または携帯無線端末2と、店舗用端末4および車載ナビゲーション装置1または携帯無線端末2とそれぞれ通信を行う配達管理サーバ3とを備える(図1)。この配達管理システム100は、車載ナビゲーション装置1または携帯無線端末2に設けられ、移動体の位置を検出するセンサ部13,23と、配達管理サーバ3に設けられ、センサ部13,23により検出された位置情報を取得する情報取得部302と、店舗用端末4に設けられ、配達管理サーバ3と通信して配達先を含む地図情報を取得するサーバ情報取得部403と、店舗用端末4に設けられ、画面上での操作により通常モードと複数配達モードのいずれかを指定する複数配達ボタン4422,4251と、店舗用端末4に設けられ、注文情報取得部402とサーバ情報取得部403と情報取得部302とから取得した情報に基づき、複数配達ボタン4422,4251で指定されたモードに応じて画像信号を生成する画像信号生成部406と、店舗用端末4に設けられ、画像信号生成部406で生成された画像信号に対応する画像を表示する表示部44と、店舗用端末4に設けられ、表示部44に表示された画像上で、複数の配達先を経由した配達である複数配達の対象となる配達先を指定する吹き出し画像4414とを備える(図4,図7,図10A,図12A,図15A)。画像信号生成部406は、複数配達ボタン4422の操作により通常モードが指定されると、移動体の位置を示す配達員アイコン4412と配達先の地点と注文情報とを示す配達先アイコン4413および吹き出し画像4414とをマップ画像4410上に表示させるとともに、マップ画像4410上での吹き出し画像4414の操作による配達先の指定が不可能であるように画像信号を生成し、複数配達ボタン4422,4251の操作により複数配達モードが指定されると、マップ画像4410上での吹き出し画像4414の操作による配達先の指定が可能となるように画像信号を生成する(図12A〜図12C,図15A,図15B)。これにより、管理者は高い自由度の下で複数配達の配達先を指定することができ、効率的な配達計画の作成が可能である。
(変形例)
上記実施形態は、種々の形態に変形することができる。以下、いくつかの変形例について説明する。上記実施形態(図4)では、配達管理サーバ3に、配達車両または配達員(これらを移動体と総称する)の位置情報を取得する情報取得部302を設け、移動体の位置情報および配達先を含む地図情報を店舗用端末4のサーバ情報取得部403が取得するようにしたが、配達管理サーバ3を介さずに、店舗用端末4がこれら位置情報と地図情報とを取得するようにしてもよい。すなわち、配達管理サーバ3と店舗用端末4とで配達管理装置6を構成するのではなく、例えば店舗用端末4のみで配達管理装置6を構成してもよく、位置情報取得部と地図情報取得部の構成は上述したものに限らない。上記実施形態では、GPSセンサ(センサ部13,23)により移動体の位置を検出するようにしたが、検出部の構成はこれに限らない。
上記実施形態(図10A)では、画像信号生成部406がマップ画像上に配達先アイコン4413と吹き出し画像4414とを表示させるようにしたが、付加画像の構成(形状、大きさ、色、配置等)は上述したものに限らない。すなわち、配達先の地点と注文情報とを示す付加画像を、マップ画像上の配達先の地点に対応付けてマップ画像上に表示させるように画像信号を生成するのであれば、画像信号生成部の構成はいかなるものでもよい。配達先アイコン4413と吹き出し画像4414のいずれか一方、あるいは配達先アイコン4413と吹き出し画像4414にさらに別の画像を加えたものを、付加画像としてもよい。配達員アイコン4412により移動体の位置を示すようにしたが、移動体画像の構成は上述したものに限らない。
上記実施形態では、配達管理サーバ3(表示データ作成部30E)から店舗用端末4に表示データを送信し、その表示データを用いて店舗用端末4で画像信号を生成するようにしたが、配達管理サーバ3で画像信号を生成し、その画像データを配達管理サーバ3から店舗用端末4に送信するようにしてもよい。すなわち、画像信号生成部としての処理の少なくとも一部を、店舗用端末4でなく配達管理サーバ3で行うようにしてもよい。換言すれば、画像信号生成部は、配達管理サーバ3および店舗用端末4の少なくとも一方に設けられればよい。また、ユーザ(管理者)からの指令に応じて配達先に移動体を割り当てる移動体割当部404を、店舗用端末4ではなく配達管理サーバ3に設けるようにしてもよい。
上記実施形態では、マップ画面G42上での複数配達ボタン4422,4251の操作により通常モード(第1モード)および複数配達モード(第2モード)のいずれかを指定するようにしたが、他の操作により表示モードを指定するようにしてもよく、モード指定部の構成は上述したものに限らない。上記実施形態では、マップ画面G42上での吹き出し画像4414の選択操作により、複数配達の対象となる配達先を指定するようにしたが、他の画像選択操作によりこれを指定するようにしてもよく、複数配達指定部の構成は上述したものに限らない。したがって、通常モードにおいてマップ画像上での複数配達の配達先の指定が不可能であり、複数配達モードにおいてマップ画像上での複数配達の配達先の指定が可能となるように画像信号を生成するのであれば、画像信号生成部の構成はいかなるものでもよい。
上記実施形態(図12A)では、複数配達モードが指定されると、配達員アイコン4412とルート画像4415の双方を消去するようにしたが、いずれか一方のみを消去するようにしてもよい。上記実施形態(図12C)では、複数配達の配達先に対応する配達先アイコン4413の形状を変更するようにしたが(4413B→4413K)、互いの表示色を変更する等、他の手法で、付加画像の表示形態を互いに異ならせるようにしてもよい。上記実施形態(図11A,図11B)では、配達員の割当前と割当後とで配達先アイコン4413の表示色を変更するようにしたが、配達先アイコン4413の表示色を変更する以外の手法で、付加画像の表示形態を互いに異ならせるようにしてもよい。
上記実施形態では、未完了業務画面G45をリスト画面として構成し、マップ画面G42上でのリスト表示ボタン4426または表示切替えボタン4253の操作によりマップ画面G42からリスト画面G451に切替えるようにしたが、画面切替え指令部の構成はこれに限らない。注文情報取得部402は、店舗用端末4の入力部45の操作により入力された注文情報、あるいはサーバ(注文サーバ)等の外部機器から入力された注文情報のいずれを取得してもよく、記憶部41に保存された注文情報を取得するようにしてもよい。
上記実施形態では、注文された品物を、注文主により指定された場所および時間に配達する宅配業の配達管理システムに配達管理装置を適用する例を説明したが、本発明の配達管理装置は、宅配業だけでなく他の運送業の配達管理システムに対しても同様に適用することができる。
以上の説明はあくまで一例であり、本発明の特徴を損なわない限り、上述した実施形態および変形例により本発明が限定されるものではない。上記実施形態と変形例の1つまたは複数を任意に組み合わせることも可能であり、変形例同士を組み合わせることも可能である。