JP6815494B2 - 溶融亜鉛メッキのための方法及びフラックス - Google Patents

溶融亜鉛メッキのための方法及びフラックス Download PDF

Info

Publication number
JP6815494B2
JP6815494B2 JP2019517140A JP2019517140A JP6815494B2 JP 6815494 B2 JP6815494 B2 JP 6815494B2 JP 2019517140 A JP2019517140 A JP 2019517140A JP 2019517140 A JP2019517140 A JP 2019517140A JP 6815494 B2 JP6815494 B2 JP 6815494B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flux
chloride
weight
range
zinc
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019517140A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019518142A (ja
Inventor
ピンゲル、トーマス
バウムグルテル、ラルス
Original Assignee
フォンテーン ホールティングズ エヌブィ
フォンテーン ホールティングズ エヌブィ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by フォンテーン ホールティングズ エヌブィ, フォンテーン ホールティングズ エヌブィ filed Critical フォンテーン ホールティングズ エヌブィ
Publication of JP2019518142A publication Critical patent/JP2019518142A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6815494B2 publication Critical patent/JP6815494B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C2/00Hot-dipping or immersion processes for applying the coating material in the molten state without affecting the shape; Apparatus therefor
    • C23C2/30Fluxes or coverings on molten baths
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C2/00Hot-dipping or immersion processes for applying the coating material in the molten state without affecting the shape; Apparatus therefor
    • C23C2/003Apparatus
    • C23C2/0038Apparatus characterised by the pre-treatment chambers located immediately upstream of the bath or occurring locally before the dipping process
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C2/00Hot-dipping or immersion processes for applying the coating material in the molten state without affecting the shape; Apparatus therefor
    • C23C2/02Pretreatment of the material to be coated, e.g. for coating on selected surface areas
    • C23C2/024Pretreatment of the material to be coated, e.g. for coating on selected surface areas by cleaning or etching
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C2/00Hot-dipping or immersion processes for applying the coating material in the molten state without affecting the shape; Apparatus therefor
    • C23C2/04Hot-dipping or immersion processes for applying the coating material in the molten state without affecting the shape; Apparatus therefor characterised by the coating material
    • C23C2/06Zinc or cadmium or alloys based thereon
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C2/00Hot-dipping or immersion processes for applying the coating material in the molten state without affecting the shape; Apparatus therefor
    • C23C2/26After-treatment

Description

本発明は,溶融亜鉛メッキによる好ましくは自動車または自動車産業だけでなく、他の分野(例えば建設産業、一般的な機械工学、電気産業などの分野)への適用のための鉄系または鉄含有成分、より特には鋼系または鋼含有成分(鋼成分)の亜鉛メッキの技術分野に関する。
本発明は、より特には溶融亜鉛メッキ方法および関連するシステムに関し、さらにこれに関連して使用することができるフラックスおよびフラックス槽に関し、そしてまたそれらのそれぞれの使用に関し、本発明の方法および/または本発明のシステムによって得られる製品(すなわち溶融亜鉛メッキされた鉄または鋼部品)に関する。
鉄含有材料から製造されたあらゆる種類の金属部品、より特には鋼から製造された部品は、多くの場合、それらが腐食からの効率的な保護を受けることを臨まれる用途を含有する。特に、自動車、トラック、ユーティリティビークルなどの自動車(自動車)用および同様に他の技術分野(たとえば、建設業、機械工学、電気産業など)用の鋼部品は、長期間の暴露にも耐える腐食からの効率的な保護を要求する。
これに関連して、亜鉛メッキ(ジンキング)によって鋼ベースの部品を腐食から保護することが知られている。亜鉛メッキでは、鋼を腐食から保護するために鋼には一般に薄い亜鉛コーティングが施される。鋼からなる部品を亜鉛メッキするために、言い換えると亜鉛の金属被覆でそれらを被覆するために使用できる様々な亜鉛メッキ方法、例えば特に溶融亜鉛メッキ、亜鉛金属溶射(亜鉛ワイヤによるフレーム溶射)、拡散亜鉛メッキ(剪断)、電気メッキ亜鉛メッキ(電解亜鉛メッキ)、亜鉛フレークコーティングによる無電解亜鉛メッキ、さらには機械的亜鉛メッキなどがある。前述の亜鉛粒子メッキおよび亜鉛メッキ方法との間には、特にそれらの実施に関してだけでなく、製造される亜鉛層または亜鉛コーティングの性質および特性に関しても大きな違いがある。
金属亜鉛コーティングによる鋼の防食のためのおそらく最も重要な方法は、溶融亜鉛メッキ方法である。この方法では、液体亜鉛を入れた加熱タンクに、鋼を連続的に(例:コイルとワイヤ)またはピース(例:部品)に浸し、温度は約450〜600℃(亜鉛の融点:419.5℃)であり、これによって鋼表面に鉄と亜鉛の抵抗合金層、そしてその上に非常にしっかり付着している純粋な亜鉛層を形成する。
したがって、溶融亜鉛メッキは確立された技術であり、鉄材料、特に鋼材料から作られた部品を腐食から保護するための長年にわたって認められているものである。上記で概説したように、それは、高温の液体亜鉛槽に、前洗浄されまたは前処理された部品の浸漬を含み、そこで溶融亜鉛との反応が起こり、その結果として冶金学的に基材に結合される比較的薄い亜鉛層の開発をもたらす。
溶融亜鉛メッキに関して、不連続またはバッチピース亜鉛メッキ(例えば、DIN EN ISO 1461参照)と連続コイルおよびワイヤ亜鉛メッキ(例えば、DIN EN 10143およびDIN EN 10346参照)とは区別される。前記バッチピース亜鉛メッキおよび前記連続コイルおよびワイヤ亜鉛メッキはどちらも一般化または標準化された方法である。連続亜鉛メッキ鋼コイルおよび連続亜鉛メッキワイヤは、いずれの場合も、前駆体製品または中間体(半製品)であり、亜鉛メッキされた後、特に成形、打ち抜き、トリミングなどの手段によってさらに処理されるもので、一方、ピース亜鉛メッキによって保護される部品は、最初に完全に製造され、その後初めて溶融亜鉛メッキを施される(これによって、部品に全面的な防食を提供する)。ピース亜鉛メッキとコイル/ワイヤ亜鉛メッキも亜鉛層の厚さの点で異なり、結果として亜鉛層が異なることから保護期間も異なる。コイル亜鉛メッキ鋼板の亜鉛層の厚さは通常20〜25マイクロメートル以下であるのに対して、ピース亜鉛メッキ鋼部品の亜鉛層の厚さは通常50〜200マイクロメートル、さらにそれ以上の範囲である。
溶融亜鉛メッキは能動的と受動的の両方の防食を提供する。受動的保護は亜鉛コーティングのバリア効果によるものである。能動的保護は亜鉛被覆の陰極活性に基づいて生じる。鉄のような電気化学的電圧系列中のより貴な金属に比べて、例えば亜鉛は犠牲陽極として作用し、亜鉛それ自体が完全に腐食されるまで下層の鉄を腐食から保護する。
DIN EN ISO 1461に準拠した亜鉛メッキが施されたピースは、通常比較的大型の鋼部品および鋼構造物の溶融亜鉛メッキに使用される。鋼ベースのブランクまたは完成したワークピース(部品)が前処理されてから亜鉛溶融槽に浸漬されていることがわかる。液浸は、特に、内面、溶接継目、および亜鉛メッキのための部品または工作物上のアクセスが困難な場所でさえも容易に到達することを可能にする。
従来の溶融亜鉛メッキは、特に、鉄または鋼部品を亜鉛溶融物に浸漬して部品の表面に亜鉛コーティングまたは亜鉛被覆を形成することに基づいている。亜鉛コーティングの接着性、不浸透性、および一体性を確保するために、通常はその後のすすぎ作業を伴う脱脂、下流のすすぎ作業を伴うその後の酸性酸洗い、そして最後にフラックス処理(すなわち、いわゆるフラックシング)、その後の乾燥作業を具備する亜鉛メッキすべき部品の徹底的な表面処理を事前に行う必要がある。
ピース亜鉛メッキの場合、製造の経済性と経済状態の理由から、同一または類似の部品(例:自動車部品の大量生産)は通常、全工程に対して照合またはグループ化されている(これは特に、例えばクロスピースまたはラックとして設計された共通の物品キャリア、またはこれらの同一または類似の多数の構成要素のための共通の取り付けまたは取り付け装置によって行われる)。この目的のために、複数の構成要素が、例えばラッチ手段、タイワイヤなどの保持手段を介して物品キャリアに取り付けられる。グループ化された状態の構成要素は、その後、物品キャリアを介して溶融亜鉛メッキ工程の個々の処理段階または複数の処理段階に供給される。
溶融亜鉛メッキにより亜鉛メッキする従来の部品の典型的なプロセスシーケンスは、慣例的に次の形をとる:
第一に、グリースおよび油の残留物を除去するために、通常は水性のアルカリ性または酸性の脱脂剤の形態の脱脂剤を使用して、関連部品の部品表面を脱脂する。脱脂剤が次の酸洗い作業工程に亜鉛メッキ材料と共に混入するのを防止するために、脱脂槽での洗浄に続いて、通常水槽への浸漬によるすすぎ作業が行われ、これはアルカリ脱脂から酸洗い液に切り替える場合に特に重要である。
次の工程は酸洗い処理(ピクリング)であり、これは特に鋼表面から錆やスケールなどの同種の不純物を除去するのに役立つ。酸洗いは、通常、希塩酸中で行われ、酸洗い手順の期間は、亜鉛メッキ材料の汚染状態(例えば、さびの程度)を含む要因ならびに酸濃度および酸洗い槽の温度に依存する。残留酸および/または残留塩類と亜鉛メッキ材料との同伴を防止または最小化するために、酸洗い処理の後に通常はすすぎ操作が続く(すすぎ工程)。
これに続いてフラックシング(フラックスでの処理)と呼ばれるものがあり、そこでは、フラックスと呼ばれるもので脱脂および酸洗いされた鋼表面は、通常は最も頻繁には塩化亜鉛(ZnCl)および塩化アンモニウム(NHCl)の混合物を含有する無機塩化物の水溶液を含むものである。一方で、フラックスの役割は、鋼表面と溶融亜鉛との反応に先立って鋼表面の最終的な超微細浄化を行い、亜鉛表面の酸化皮膜を溶解させ、そしてまた亜鉛メッキ処置の前に鋼表面の再酸化を防止することである。他方で、フラックスは、鋼表面と溶融亜鉛との間の濡れ性を高めることを目的としている。鋼表面上にフラックスの固体膜を生成し、付着している水を除去するためにフラックス処理の後に通常乾燥が続き、かくして液体亜鉛浸漬槽中でのその後の望ましくない反応(特に水蒸気の形成)を回避する。
上記の方法で前処理された部品は次に液体亜鉛溶融物中に浸漬されることにより溶融亜鉛メッキされる。純亜鉛で溶融亜鉛メッキする場合、DIN EN ISO 1461による溶融物の亜鉛含有量は少なくとも98.0重量%である。亜鉛メッキ材料が溶融亜鉛に浸漬された後、それは十分な期間、特に亜鉛メッキ材料がその温度を引き継ぎそして亜鉛層で被覆されるまで十分な時間亜鉛溶融槽中に留まる。亜鉛溶融物の表面は、典型的には、その後、亜鉛メッキ材料が再び亜鉛溶融物から抽出される前に、特に酸化物、亜鉛灰、フラックス残渣などを除去するために洗浄される。このようにして亜鉛メッキされた部品溶融物は、次いで冷却工程(例えば空気中または水浴槽中)にかけられる。最後に、例えばラッチ手段、タイワイヤ等のような構成要素のためのいかなる保持手段も取り除かれる。
亜鉛メッキ作業に続いて、通常、後処理または後処理作業があり、これは場合によっては複雑である。この作業では、余分な亜鉛槽残留物、特に端部で凝固する亜鉛のいわゆる小滴流、および構成要素に付着している酸化物残留物または灰分残留物ができる限り除去されるのが見られる。
溶融亜鉛メッキの品質の1つの基準は、μm(マイクロメートル)単位の亜鉛コーティングの厚さである。標準的なDIN EN ISO 1461は、部品の亜鉛メッキで、材料の厚さに応じて提供される必要なコーティング厚の最小値を指定している。実際には、層厚はDIN EN ISO 1461に規定されている最小層厚よりかなり上である。一般的に言えば、部品亜鉛メッキによって製造された亜鉛コーティングは、50〜200マイクロメートルまたはそれ以上の範囲の厚さを含有する。
亜鉛メッキ手順では、液体亜鉛と鋼表面との間の相互拡散の結果として、異なる組成を含有する鉄/亜鉛合金層のコーティングが鋼部品上に形成される。溶融亜鉛メッキ品を取り出すと、亜鉛の層−純亜鉛層とも呼ばれる−が最上層の合金層に付着したままであり、この亜鉛の層は亜鉛溶融物の組成に対応する組成を含有する。溶融メッキに伴う高温のために、比較的脆い層が鋼表面上に最初に形成され、この層は鉄と亜鉛の間の合金(混晶)に基づき、純粋な亜鉛層はその層の上にのみ形成される。比較的脆い鉄/亜鉛合金層は基材への接着強度を向上させるが、それはまた亜鉛メッキ鋼の成形性を妨げる。鋼中の多量のケイ素、特にその製造中の鋼のいわゆる沈静化のために使用される種類のものは、亜鉛溶融物と基材との間の反応性を増大させ、そして結果として鉄/亜鉛合金層の強い成長をもたらす。このようにして、比較的高い全体層厚が形成される。これは非常に長期間の防食を可能にするが、それにもかかわらず、亜鉛層の厚さの増加と共に、層が機械的露出、特に突然の局所的露出の下で剥がれ落ち、それによって防食効果を破壊するという危険性も高める。
急速に成長し、脆くそして厚い鉄/亜鉛合金層の発生率の上記の問題を打ち消すために、そしてまた、亜鉛メッキに対する高い腐食防止と関連して比較的低い層厚を可能にするために、さらに亜鉛溶融物または液体亜鉛槽にアルミニウムを添加することは先行技術から公知の方法である。例えば、5重量%のアルミニウムを溶融亜鉛溶融物に添加することによって、純亜鉛よりも低い溶融温度を含有する亜鉛/アルミニウム合金が製造される。亜鉛/アルミニウム融液(Zn/Al融液)または液体亜鉛/アルミニウム槽(Zn/Al槽)を使用することによって、一方では、信頼性のある防食のためにはるかに薄い層厚(一般に50マイクロメートル未満)を実現することが可能であり;他方では、アルミニウムが−特定の理論に拘束されることなく−該当する部品の鋼表面上に最初にバリア層を形成するので、脆い鉄/スズ合金層は形成されず、次に実際の亜鉛層がこのバリア層上に堆積される。
亜鉛/アルミニウム溶融物で溶融亜鉛メッキされた部品はそれゆえに容易に成形可能であるが、それでもなお−準アルミニウムを含まない亜鉛溶融物で溶融亜鉛メッキするのと比較して著しく薄い層厚にもかかわらず−改良された腐食保護品質を示す。
純亜鉛と比較して、溶融亜鉛メッキ槽に使用される亜鉛/アルミニウム合金は、強化された流動特性を示す。さらに、そのような亜鉛/アルミニウム合金を使用して行われる溶融亜鉛メッキによって製造された亜鉛コーティングは、より優れた耐食性(純粋な亜鉛よりも2〜6倍優れている)、より優れた光学品質、改善された成形性、および純粋な亜鉛から形成された亜鉛コーティングと比較して向上したコーティング性を含有する。さらにこの技術は、鉛フリー亜鉛コーティングの製造にも使用できる。
亜鉛/アルミニウム溶融物を使用するまたは亜鉛/アルミニウム溶融メッキ槽を使用するこの種の溶融亜鉛メッキ方法は、例えば、国際公開第2002/042512号公報およびこの特許ファミリー(例えば、EP 1 352 100 B1、DE 601 24 767 T2、およびUS 2003/0219543 A1)に関連する同等の刊行物から知られている。亜鉛/アルミニウム溶融メッキ槽用のフラックス組成は、純亜鉛での従来の溶融亜鉛メッキ用のものとは異なるので、亜鉛/アルミニウム溶融槽による溶融亜鉛メッキに適したフラックスもそこに開示されている。そこに開示されている方法では、非常に薄い層厚(一般に50マイクロメートルより十分に小さく、典型的には2〜20マイクロメートルの範囲内)および高い費用効果と共に非常に低い重量を含有する防食コーティングを生成することができ、そこに記載されている方法は、マイクロジンク(登録商標)法の名称で商業的に用いられている。
国際公開第2002−042512号公報 EP 1 352 100 B1 DE 601 24 767 T2 US 2003/0219543 A1
しかしながら、亜鉛/アルミニウム溶融物または亜鉛/アルミニウム溶融メッキ槽を使用する従来技術の溶融亜鉛メッキ方法(例えば、WO2002/042512A1など)は、フラックス処理および塩化ニッケルのフラックス処理に関して良好な湿潤性を可能にするために、さらに所望の特性を達成するために、場合によっては他の遷移金属または重金属塩化物のフラックスの高温安定性をもたらすために、かなりの量の塩化鉛を含含有するフラックスを使用する。さらに、従来技術の溶融亜鉛メッキ法の場合のフラックス槽のpHの調整は、一般に塩酸を用いて行われ、これはある状況においては処理される金属基材の望ましくない水素脆化を促進することがある。
それゆえに、亜鉛層の形成およびその特性に関して、それらは亜鉛溶融物中の合金元素を介して特に影響され得ることが明らかになった。これに関連して最も重要な要素の1つはアルミニウムである;したがって、亜鉛溶融物中に含まれるわずか100ppm(重量ベース)のアルミニウム含有量によって、より明るくより光沢のある外観という意味で、得られる亜鉛層の光学的品質を改善することが可能であることが明らかになった。この効果は、溶融亜鉛中のアルミニウム量が1000ppm(重量ベース)に達するまで連続的に増加する。さらに、すでに上で概説したように、亜鉛溶解物中のアルミニウム含有量が0.12重量%以上であることから、金属間のFe/Al相が鉄材料と亜鉛層との間に形成され、その結果として鉄と亜鉛溶融物との間の他の通常の拡散過程の抑制が生じ、これによってZn/Fe相の成長の著しい減少が生じること;したがって、この結果として、亜鉛溶融物中のこのレベル以上のアルミニウムでは、実質的により薄い亜鉛層が生じることが明らかになった。最後に、原則として、得られる亜鉛層の防食効果は、亜鉛溶融物中のアルミニウム含有量の増加と共に増加すること;これに対する基礎は、Al/Zn化合物がより迅速に著しくより安定な外層を形成することが明らかになった。
アルミニウム含有亜鉛溶融物の商業的使用の既知の例は、いわゆるガルファン(登録商標)法および前述のマイクロジンク(登録商標)法であり、亜鉛溶融物中のアルミニウム含有量は典型的には4.2〜6.2重量%の範囲である。この合金の利点の1つは、平均値5重量%付近に、382℃の融点を含有するAl/Zn系の共晶組成があり、それによって亜鉛メッキ作業における作業温度の低下を可能にすることである。
アルミニウム合金またはアルミニウム含有亜鉛溶融物(Zn/Al溶融物)の使用に伴う欠点は、高温の液体Zn/Al溶融物で亜鉛メッキされる鉄または鋼鉄表面を濡らすことがはるかに困難であること、鉄に対するアルミニウムの高い親和性によって、Zn/Al溶融物と処理すべき部品の鉄または鋼表面との間のはるかに敏感なまたはそれほど扱いにくい反応であることである。これは、純亜鉛溶融物を使用するときの作業手順と比較して、清浄化工程の後でかつZn/Al溶融物中への浸漬前の鋼表面の清浄度に対してかなり大きな要求を課すことを必要とする。さらに、溶融物と基材との間の反応、ひいては均質で不浸透性の亜鉛コーティングの形成を可能にするために、適切なフラックスの使用および亜鉛メッキ材料の予熱も必要である。
さらに、一般に、アルミニウム合金またはアルミニウム含有亜鉛溶融物(Zn/Al溶融物)を使用する場合、フラックス処理には特定のフラックスが要求され、これらのフラックスは、例えば塩化鉛および/または塩化ニッケルだけでなく場合によってはコバルト、マンガン、スズ、アンチモンおよび/または塩化ビスマスなどの特に環境適合性ではなくおよび/または望まれない重金属化合物(通常は重金属塩化物)を含んでいるが、これらの化合物は、その後の溶融亜鉛メッキを確実にするために、特に亜鉛メッキ部品に欠陥がないようにするために必要なものである。アルミニウム合金またはアルミニウム含有亜鉛溶融物(Zn/Al溶融物)で溶融亜鉛メッキするために特別に設計されたこれらのフラックスでは、塩化鉛は、特に表面張力を低下させ、そのため液体Zn/Al溶融物によるターゲット部品表面の濡れ性を改善することを目的としており、塩化ニッケルは、特に通常フラックス処理に続く乾燥に関して、フラックスの温度安定性を改善することを目的としている。
それにもかかわらず、先行技術にしたがってアルミニウム合金またはアルミニウム含有亜鉛溶融物(Zn/Al溶融物)を使用する場合、そして特に先行技術から知られているフラックスを使用する場合、上流の洗浄段階において溶解されないか、すすぎ作業にもかかわらず洗浄段階を通じたエントレインメントから生じるグリースや油などの外因性不純物に対する高い感度が残っている。その理由は、実際の亜鉛メッキ作業に先立つ前処理工程において、鋼表面からの全ての外因性および同種の不純物(例えば、グリースおよび油、微生物、酸化残渣など)の完全な除去が必要であり、そのような除去は典型的には複数のアルカリ性脱脂槽および酸性酸洗い槽を含み、それぞれアルカリ性および酸性媒体は、次に続き作業段階への同調を防ぐために、それぞれの脱脂浴および洗浄浴に続く通常複数のすすぎ段階で洗い流される。場合によっては供給されたままの状態における既存の表面状態の非常に高い変動など 特に、アルミニウム合金またはアルミニウム含有亜鉛メルト(Zn / Alメルト)を使用する場合、溶融亜鉛メッキ作業の状況下では、特に大量の前処理槽では、亜鉛メッキされるべき非常に多種多様な成分の高処理量、先行技術にしたがって亜鉛メッキされるべき非常に多種多様な構成要素の高処理量は、亜鉛メッキ材料上の欠陥を絶えず伴うが、これらの欠陥は典型的には単独でまたは不適切に有効なフラックス処理に関連した不適切な洗浄に起因する。
したがって、本発明が解決しようとする課題は、アルミニウム含有合金を使用した、特に鉄系または鉄含有成分、好ましくは鋼系または鋼含有成分(鋼成分)の溶融亜鉛メッキ方法および本発明の方法の目的のために使用することができるフラックスおよびフラックス槽の提供にあり、これによって、上に概説したような従来技術の不利な点は、少なくとも非常に大部分は回避されるべきであり、さもなければ少なくとも軽減されるべきである。
特にその目的は、従来の溶融亜鉛メッキ方法またはシステム、あるいはアルミニウム含有またはアルミニウム合金化亜鉛溶融物を使用して作業されるフラックスまたはフラックス槽と比較して、いずれも可能な方法およびシステムおよびフラックス(槽)、改善されたプロセス経済性および/またはより効率的な、よりいっそうより柔軟性および/またはより信頼性が高い、特にエラーに影響されにくいプロセスシーケンスおよび/または改善された環境適合性を提供することである。
特にその目的は、そのような方法またはそのようなシステムまたはそのようなフラックス(槽)が、著しい量の重金属化合物、特に金属塩化物、特に塩化鉛および/または塩化ニッケルを使用せずに管理すべきであるだけでなく、それでもなお処理された構成要素が効率的にかつ誤りなく亜鉛メッキされることを確実に保証しながら、改善された環境適合性を含有するべきである。
上記で概説した問題を解決するために、本発明は、本発明の第1の態様にしたがって、請求項1に記載の溶融亜鉛メッキ方法を提案する;さらに、特別なおよび/または有利な本発明の方法の構成は、関連する従属方法請求項の主題である。
さらに、本発明は、本発明の第2の態様によれば、関連する独立したシステム請求項による溶融亜鉛メッキシステムに関する;さらに、特別なおよび/または有利な本発明のシステムの構成は、関連する従属システム請求項の主題である。
さらに、本発明は、本発明の第3の態様によれば、独立したフラックス槽の請求項による溶融亜鉛メッキ方法における鉄または鋼部品のフラックス処理のためのフラックス槽に関する;さらに、特別なおよび/または有利な本発明のフラックス槽の構成は、関連する従属請求項の主題である。
さらに、本発明は、本発明の第4の態様によれば、独立したフラックス組成物の請求項による溶融亜鉛メッキ方法における鉄または鋼部品のフラックス処理のためのフラックス組成物に関する;さらに、特別なおよび/または有利な本発明のフラックス組成物の構成は、関連する従属請求項の主題である。
本発明は、同様に、本発明の第5および第6の態様によれば、使用に関する独立請求項によるそれぞれ本発明のフラックス槽および本発明のフラックス組成物の使用に関する;さらに、特別なおよび/または有利な本発明による使用の構成は、関連する従属請求項の主題である。
最後に、本発明は、本発明の第7の態様によれば、関連する独立請求項(製品の請求項またはプロダクトバイプロセス請求項)にしたがって本発明の方法によって得られる及び/または本発明のシステムで得られる溶融亜鉛メッキ鉄または鋼部品に関する。さらに、特に特別なおよび/または有利な本発明のこの態様の構成は、関連する従属請求項の主題である。
以下の所見に関して、繰り返しを避けるために、本発明の1つの態様のみに関して以下に記載される実施形態、実施形態、利点などは、当然に同様に適用されるものと解釈され、本発明の他の態様に関連して、これについての特別な言及は不要である。
以下に記載されるすべての相対的および/またはパーセンテージ重量ベースのデータ、特に相対的な量または重量データについて、それらが全体として以下のように当業者によって選択されるべきであることにさらに留意すべきである。 特に以下に定義されるように、すべての成分および/または成分を含み、それらは常に合計で100%または100重量%になる;しかしながら、これは当業者にとって自明である。
いずれにせよ、当業者は、必要に応じて−個々の事例に基づいて、またはその結果として−本発明の範囲から逸脱することなく、必要に応じて以下の範囲のデータから逸脱することができる。
さらに、以下に記載される全ての値および/またはパラメーターデータなどは、原則として、標準化または正規化または明示的に特定された決定方法を用いて、あるいはそうでなければよく知られているそれ自体はこの分野の当業者には明らかである測定方法または決定方法により確認または決定できる。
これが確立されたので、本発明を以下に詳細に説明する。
したがって、本発明の第1の様相によれば、本発明の主題は、鉄または鋼部品を溶融亜鉛メッキする方法であり、この方法は、以下に列挙した順序で以下の方法ステップを含む:
(a) 鉄または鋼部品の脱脂処理、好ましくはアルカリ脱脂処理、より特には少なくとも1つの脱脂槽中での脱脂処理;
(b) 場合により、方法工程(a)で脱脂された鉄または鋼部品の、特に少なくとも1つのすすぎ槽での脱脂工程;
(c) 方法工程(a)で脱脂し、場合により方法工程(b)で、特に少なくとも1つの酸洗い槽中ですすいだ鉄または鋼部品の酸洗い処理、好ましくは酸性酸洗い処理;
(d) 場合により、方法工程(c)で酸洗いされた鉄または鋼部品の、場合によっては少なくとも1つのすすぎ槽でのすすぎ;そして
(e) 方法工程(c)で酸洗いされそして場合により方法工程(d)ですすがれた鉄または鋼部品のフラックス槽中のフラックス組成物によるフラックス処理であって、
ここで、フラックス槽は、アルコール/水混合物を含む液相を有し、より特には溶解または分散形態、好ましくは溶解形態のフラックス組成物を含むフラックス槽の液相を有すること、かつ、
前記フラックス組成物は、成分として、(i)塩化亜鉛(ZnCl)、(ii)塩化アンモニウム(NHCl)、(iii)任意に少なくとも1つのアルカリ金属塩および/またはアルカリ土類金属塩、および(iv)少なくとも1つのアルミニウム塩および/または銀塩、より特には塩化アルミニウム(AlCl)および/または塩化銀(AgCl)、好ましくは塩化アルミニウム(AlCl)を含有すること、およびフラックス組成物が塩化鉛(PbCl)および塩化ニッケル(NiCl)を完全に含まないこと;
(f)場合により、方法工程(e)においてフラックス処理を受けた鉄または鋼部品の乾燥処理;
(g)方法工程(e)でフラックス処理され、場合により方法工程(f)で乾燥される鉄または鋼部品を、アルミニウム含有、より特にアルミニウム合金化亜鉛溶融物(「Zn/Al溶融物」)において、より特別にはアルミニウム含有、より特にアルミニウム合金化亜鉛溶融物において、好ましくは鉄または鋼部品のアルミニウム含有、より特にアルミニウム合金化亜鉛溶融物および/またはメッキ槽に浸漬することによって、溶融亜鉛メッキすること。
以下に見られるように、本発明は多数の全く予想外の利点、特徴および驚くべき技術的効果に関連しており、その概要は完全を主張するものではなく本発明の発明的特徴を説明するものである。
驚くべきことに、本発明に関して、アルミニウム含有またはアルミニウム合金化亜鉛溶融物を用いた溶融亜鉛メッキは困難であるにもかかわらず、塩化鉛(PbCl)および塩化ニッケル(NiCl)の存在なしで処理し、かつ特に塩化コバルト(CoCl)、塩化マンガン(MnCl)、塩化スズ(SnCl)、塩化ビスマス(BiCl)および塩化アンチモン(SbCl)のようなフラックス中、特にフラックス槽中またはフラックス組成物中の他の遷移金属塩化物もまた好ましくは排除し、結果として得られる溶融亜鉛メッキ層の品質を損なうことなくそうすることができる。
それとは全く反対に、本発明の範囲内で、結果として得られる溶融亜鉛メッキ層は完全に欠陥がなく、さらに改良された耐食性、実際に改善されていない場合、機械的および他の特性(例えば、光沢などの光学特性)を含有する。
以下に述べるように、これに関連して本発明の際立った特徴は、本発明によって使用されるフラックス、より特別には本発明によって使用されるフラックス組成物またはフラックス槽が、好ましくは非常に少ない量の少なくとも1つのアルミニウム塩および/または少なくとも銀塩、より特別には塩化アルミニウム(AlCl)および/または塩化銀(AgCl)、好ましくは塩化アルミニウム(AlCl)を有し、上流処理段階の例えばまだ結果して存在すると共にリンス作業にもかかわらず溶融亜鉛メッキの間一般的に欠陥の形成を生じる有機および/または無機不純物(例えば、浮遊物質など)が、沈殿によって分離または除去され、これによって本発明のフラックス、より特にはフラックス槽またはフラックス組成物に関連して湿潤挙動または他の特性を改善するために、追加の遷移金属塩化物を全く使用せずに行うことが可能になるという結果を伴うという点において見られるべきである。
水/アルコール混合物に基づくフラックス槽の液相と組み合わせて、本発明の方法の効率はさらに改善することができる:以下に詳細に記載されるように、フラックス槽中のアルコール分率および/または乾燥温度の結果として必要とされるフラックス層の乾燥時間は著しく減少され得る。さらに、層形成およびフラックスによる濡れがこのようにして均質化される。
アルミニウム合金またはアルミニウム含有亜鉛溶融物による溶融亜鉛メッキに関する本発明の特別な効果は、著しく改善された処理経済性およびより効率的な、より特により柔軟性の高いおよび/またはより信頼性の高い、より特にエラーの少ない処理手順であり、また、特に使用されるフラックス中だけでなくフラックス槽中のアルコール画分に対して塩化鉛および塩化ニッケル、場合によってはさらに遷移金属塩化物または重金属塩化物が存在しないことによって、環境適合性が改善されることである。
したがって、本発明は、特にその改善された環境適合性のために、遷移金属および重金属化合物、より特には遷移金属および重金属塩化物を回避することが意図される環境に敏感な分野においても使用することができる。
本発明は、特に著しい量の遷移金属および重金属化合物、特に遷移金属および重金属塩化物、例えば塩化鉛および/または塩化ニッケル、さらに場合によっては他の重金属を使用することなく対処する。それにもかかわらず、処理された構成要素が効率的にかつ欠陥なく亜鉛メッキされることを確実に保証しながら、塩化コバルト、塩化マンガン、塩化スズ、塩化アンチモンおよび/または塩化ビスマスのような塩化物をフラックス処理の状況下で確実に保証する。
以下に記載される本発明の方法および本発明のシステムの独特の特徴は、得られる方法製品、すなわち溶融亜鉛メッキされた鉄および鋼部品にも直接反映される:これらの構成要素は、改善された機械的および光学的性質および改善された耐食性を含有するだけでなく、さらに、比較的薄い厚さの溶融亜鉛メッキ層を有しながら、完全に欠陥がない。さらに、本発明によれば、フラックス処理工程内で、遷移金属および重金属が完全に回避されるので、望ましくない遷移金属または重金属がフラックスから最終的に結果として生じる溶融亜鉛メッキ層に混入することはない。
遷移金属および/または重金属は、溶融亜鉛メッキ層の特定の特性の目標とする調整をもたらすために、仮にあったとしても、それぞれ意図的に亜鉛溶融槽または溶融亜鉛メッキ槽に添加または合金化されるが、その場合には、それらが溶融亜鉛メッキ層の強固な成分でありそしてその中に固体の合金成分として組み込まれるかまたは相互に結合されることを考えると、環境的に適合する方法でそのように添加または合金化される。
本発明にしたがって使用されるフラックス組成物および本発明にしたがって使用されるフラックス槽の個々の成分または成分は相乗的に相互作用する:特に乾燥ZnCl結晶のシート状形成により、塩化亜鉛は鉄または鋼表面の非常に良好な被覆を確実にする。しかしながら、100%の被覆率が事実上達成不可能であり、かつ、そして比較的小さな酸化部位または薄い酸化層が常に存在し得るので、フラックス組成物は、さらに部品の表面に堆積しNHとHClを形成するために熱分解を受ける十分量の塩化アンモニウムと混合され、それによって部品表面から最終酸化物残渣を除去する。過度に増加したNHCl画分の場合、純粋な塩化亜鉛(約300℃)と比較してZnCl・NHCl混合物の融点が著しく低下するので、アルカリ金属塩および/またはアルカリ土類金属塩、より特にはNaClおよび/またはKClが添加され、これらはフラックス組成物の融点を上昇させ、したがって実質的かつ効果的な乾燥を可能にする。
さらに、フラックスまたはフラックス組成物中に銀および/またはアルミニウム塩、特にAgClおよび/またはAlClを使用すると、フラックスまたはフラックス組成物の純度が上がることが驚くべきことに明らかになった。その理由は、銀塩および/またはアルミニウム塩、より特にはAgClおよび/またはAlClが、例えば複数回のすすぎ作業にもかかわらず、上流の前処理工程からもたらされる可能性がある懸濁物などの有機不純物および/または無機不純物の除去または除去を引き起こすからであり、この巻き込みは、ごく少量ではあるが、それにもかかわらずZn/Al溶融物の場合に欠陥を形成するのに十分に大きい量において一貫している。そのような不純物の例は、(例えば、脱脂から取り込まれる)微生物または細菌、また(例えば、酸洗い液から取り込まれる)リン酸塩および硫酸塩である。これらの物質の沈殿はそれらが部品表面に移動するのを防ぎ、それゆえに欠陥のある亜鉛メッキの原因は排除される。
さらに、フラックス槽中でのアルコールの使用は、他の点では普通に使用されている純粋に水性の塩基の少なくとも部分的な代用として、作業方法および亜鉛メッキの結果に関して多くの点で有益である。
アルコール含有量の結果として、非常に少量の不純物もフラックス中に溶解することが可能である(有機物質の場合には、使用されるアルミニウム塩および/または銀塩によってこれらの不純物が沈殿する)。それにより、改善された洗浄効果が達成される。
アルコールの存在は、特に水と比べてアルコールの蒸発点が低いために、フラックス層の乾燥に必要な時間の短縮を可能にする。これは既存の技術水準と比較して著しい改善をもたらす。ここで、亜鉛メッキサイクルは最大乾燥時間を規定し、そしてしばしばその結果として、特に固体成分の場合には、乾燥時間はフラックス層の適切な乾燥に十分ではない。フラックスの完全に乾燥した層は、残留水の蒸発に起因するいかなる飛沫もなく、溶融亜鉛とのきれいな反応を可能にする。同様に、改善された乾燥は結果としてより少ない亜鉛灰を生じるので、亜鉛灰が亜鉛メッキ材料上に蓄積する危険性(すなわち、より良い亜鉛メッキ品質およびより少ない残作業費)が低減される。さらに、より急速な乾燥は、乾燥時間および/または乾燥温度を減少させることができ、エネルギーの節約および/または生産性の向上という結果を伴うことを意味する。亜鉛槽中のフラックスの燃焼も速い(同様に蒸発点が低いため)。これは、亜鉛溶融物のエネルギーが部品の加熱に直接流れることができ、それが今度はより迅速でより効率的な亜鉛メッキ作業を生じることを意味する。
使用されるアルコールの割合は、特に使用される亜鉛溶融物のアルミニウム含有量に依存し、必要とされる乾燥または亜鉛メッキ材料の現在の汚染度に対する予熱(これは、順に、部品の幾何形状、特に厚い部品ほど長い乾燥時間を必要とする材料の厚さに依存し、使用される亜鉛合金にも依存し、またフラックス層が厚いほど長い乾燥時間が要求されるフラックスの塗布された層の厚さにも依存し、塩濃度、除去速度、鋼表面の粗さなどにも依存する)およびシステム(例えば、乾燥オーブンの電力、亜鉛メッキ操作のサイクル時間、フラックス浴の吸引除去速度など。)の技術的状況にも依存する。
結果として、同じ乾燥条件(すなわち同一の乾燥時間および乾燥温度)の場合、フラックス浴中でアルコールを使用すると、たとえ低量の画分から高量の画分まででも、フラックスのフィルムのより急速な乾燥および亜鉛メッキのより良い品質を生じる。この結果は、より良い乾燥が改善された亜鉛メッキの品質につながるということである。腐食試験(例えば、DIN EN ISO 9227:2012による塩水噴霧試験または塩水噴霧ミスト試験)においても、アルコール含有フラックスで前処理された溶融亜鉛メッキ部品は、他の点では同一のフラックス(ただし、アルコール画分は含まない、すなわち純粋に水性)で前処理された溶融亜鉛メッキ部品と比較して、はるかに長い耐用年数(耐用年数の最大20%以上の改善)を示す。
したがって、本発明の範囲内で、効率的に作業することができかつ環境に適合する溶融亜鉛メッキ方法および対応するシステムを提供することが可能であり、その場合、先行技術の上記の不利な点は少なくとも非常に大きく回避または少なくとも軽減され得る。
以下に、本発明の方法および本発明の方法工程の好ましい構成を説明し、さらに詳細に説明する。
上記のように、本発明の方法は、上に概説した方法工程(a)〜(g)を包含する。方法工程(a)〜(d)は基本的にそれ自体当業者に公知の方法で実施することができる。これは、残りの方法工程の基本的な実施の原理において、そして特にフラックス処理の方法ステップ(e)に関しても同様である。
本発明によれば、方法工程(e)内で、フラックス槽は通常酸性調整される。
本発明によれば、前記フラックス槽は、定義されおよび/または規定されたより特には酸性のpH、より特には0〜6.9のpH範囲、好ましくは0.5〜6.5のpH範囲、より好ましくは1〜5.5のpH範囲、非常に好ましくは1.5〜5のpH範囲、特に好ましくは2〜4.5のpH範囲、さらにより好ましくは2〜4のpH範囲に調整される。
特に好ましい1つの実施形態によれば、フラックス槽は、定義されおよび/または規定されたより特には酸性のpHに調整され、このpHは、好ましくは無機塩基性化合物、より特にはアンモニア(NH)と組み合わせた好ましくは無機酸によって調整される。この実施形態、すなわち、好ましくは有機塩基性化合物、より特にはアンモニア(NH)によるpHの微調整は、このようにして処理される成分の望ましくない水素脆化を防止するので特に有利である。
本発明のフラックス槽、特にフラックス槽の液相のアルコール/水混合物に関して、重量ベースのアルコール/水の割合を広い範囲で変えることが可能である。一般に、フラックス槽は、アルコール/水混合物に基づいて0.5:99.5〜99:1の範囲内、より特には2:98〜95:5の範囲内、好ましくは5:95〜90:10、より好ましくは5:95〜50:50の範囲内、非常に好ましくは5:95〜45:55の範囲内、特に好ましくは5:95〜50:50の範囲内、さらにより好ましくは10:90〜30:70の範囲内の重量ベースのアルコール/水比のアルコール/水混合物を含有する。
特定の一実施形態によれば、フラックス槽は、アルコール/水混合物に基づいて、少なくとも0.5重量%の量、より特には少なくとも1重量%の量、好ましくは少なくとも1重量%の量、好ましくは少なくとも2重量%の量、より好ましくは少なくとも3重量%、さらにより好ましくは少なくとも4重量%の量でのアルコールを含有する。
フラックス槽は、典型的には、アルコール/水混合物に基づいて、90重量%までの量、より特に70重量%までの量、好ましくは50重量%までの量、好ましくは30重量%まで、さらにより好ましくは25重量%までの量で、アルコールを含有する。
本発明の1つの実施態様によれば、フラックス槽のアルコール/水混合物のアルコールは、大気圧下(1.013.25hPa)で、40℃から200℃の範囲内、45℃から180℃の範囲内、好ましくは50℃から150℃の範囲内、より好ましくは55℃から130℃の範囲内、非常に好ましくは60℃から110℃の範囲内の沸点を含有するアルコールから選択される。
フラックス槽のアルコール/水混合物のアルコールは、好ましくは水混和性および/または水溶性アルコールである。
フラックス槽のアルコールのアルコール/水混合物は、水と共沸混合物を形成するアルコールであることが好ましい。
フラックス槽のアルコール/水混合物のアルコールは、一般に、C−C10アルコール、より特定的にはC−Cアルコール、好ましくはC−Cアルコールおよびそれらの混合物の群から選択される。
特定の1つの実施形態によれば、フラックス槽のアルコール/水混合物のアルコールは、直鎖状または分岐状、飽和または不飽和、脂肪族、脂環式または芳香族、一級、二級または三級の、一価、二価または三価のC〜C10アルコールおよびそれらの混合物、より特にC〜Cアルコール、好ましくはC〜Cアルコールからなる群から選択され、より好ましくは直鎖または分岐、飽和、脂肪族、一級、二級または三級の一価のC〜C10アルコールおよびそれらの混合物からの群より選択され、より特別にはC〜Cアルコール、好ましくはC〜Cアルコールから選択される。
本発明の1つの特定の実施形態によれば、フラックス槽のアルコール/水混合物のアルコールは、メタノール、エタノール、プロパン−1−オール、プロパン−2−オール、ブタン−1−オール、ブタン−2−オール、2−メチルプロパン−1−オール、2−メチルプロパン−2−オール、ペンタン−1−オール、ペンタン−2−オール、ペンタン−3−オール、2−メチルブタン−1−オール、3−メチルブタン−1− オール、2−メチルブタン−2−オール、3−メチルブタン−2−オール、2,2−ジメチルプロパン−1−オール、ヘキサン−1−オール、ヘプタン−1−オール、オクタン−1−オール、ノナン−1−オール、デカン−1−オール、エタン−1,2−ジオール、プロパン−1,2−ジオール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、プロプ−2−エン−1−オール、ブト−2−エン−1−オールおよびそれらの混合物からなる群から選択され、より特にはメタノール、エタノール、プロパン−1−オール、プロパン−2−オール、ブタン−1−オール、ブタン−2−オール、2−メチルプロパン−1−オール、2−メチルプロパン−2−オール、ペンタン−1−オール、ペンタン−2−オール、ペンタン−3−オール、2−メチルブタン−1−オール、3−メチルブタン−1−オール、2−メチルブタン−2−オール、3−メチルブタン−2−オール、2,2−ジメチルプロパン−1−オールおよびそれらの混合物からなる群から選択され、より好ましくはメタノール、エタノール、プロパン−1−オール、プロパン−2−オール、ブタン−1−オール、ブタン−2−オール、2−メチルプロパン−1−オール、2−メチルプロパン−2−オールおよびそれらの混合物からなる群から選択され、さらにより好ましくはメタノール、エタノール、プロパン−1−オール、プロパン−2−オール、ブタン−1−オール、ブタン−2−オールおよびそれらの混合物からなる群から選択される。
特に好ましい1つの実施形態によれば、フラックス槽のアルコール/水混合物のアルコールは、メタノール、エタノール、プロパン−1−オール、プロパン−2−オール、ブタン−1−オール、ブタン−2−オールおよびそれらの混合物からなる群から選択される。
本発明の特定の1つの実施形態によれば、アルコール/水混合物のアルコールは、より特にはアルコキシル化、好ましくはエトキシル化またはプロシル化C〜C25アルコール、好ましくはC−C15アルコール、およびアルコキシル化され好ましくはエトキシル化されまたはプロポキシル化された脂肪アルコール、好ましくはC〜C30脂肪アルコール、ヒドロキシル官能性ポリアルキレングリコールエーテル、ヒドロキシル官能性脂肪アルコールアルコキシレート、より特にC〜C30脂肪アルコールアルコキシレート、ヒドロキシル官能性アルキル(ポリ)グルコシドおよびヒドロキシル官能性アルキルフェノールアルコキシレートおよびそれらの混合物から選択される界面活性剤アルコール(すなわち、界面活性剤特性を含有するアルコール)である。本発明のこの特定の実施形態は、追加の界面活性剤または湿潤剤の使用を効率的に回避できるという利点を含有する。なぜなら、この場合、アルコール成分は同様に界面活性剤および/または湿潤剤機能を示すかまたは提供するからである。本発明のこの特定の実施形態は、この場合、アルコール成分が同様に界面活性剤および/または湿潤剤機能を示すかまたは提供することから、追加の界面活性剤または湿潤剤の使用を効率的に回避できるという利点を含有する。これらの種類の界面活性剤アルコールは市販されており、例えばTIBケミカルズAB、マンハイム、ドイツによって販売されている。
本発明にしたがって使用されるフラックス槽に関して、−上記の含有物および/または成分に加えて−前記フラックス槽は、少なくとも1つの湿潤剤および/または界面活性剤、さらに特に少なくとも1つのイオン性または非イオン性湿潤剤および/または界面活性剤、好ましくは少なくとも1つの非イオン性湿潤剤および/または界面活性剤をさらに有しても良いものである。
該当する湿潤剤および/または界面活性剤の量は広い範囲内で変化することができる。
特に、前記フラックス槽は、前記フラックス槽に基づいて、0.0001〜15重量%の量、好ましくは0.001〜10重量%の量、より好ましくは0.01〜8重量%の量、さらにより好ましくは0.01〜6重量%の量、非常に好ましくは0.05〜3重量%の量、さらにより好ましくは0.1〜2重量%の量の少なくとも1つの湿潤剤および/または界面活性剤をさらに含むことができる。
さらに、前記フラックスは、フラックス槽に基づいて、特に0.0001〜10体積%の量、好ましくは0.001〜8体積%の量、より好ましくは0.01〜5体積%の量、非常に好ましくは0.05〜3体積%の量、さらにより好ましくは0.1〜2体積%の量で少なくとも1つの湿潤剤および/または界面活性剤をさらにより好ましくは含むことができる。
本発明にしたがって使用されるフラックス槽中の本発明にしたがって使用されるフラックス組成物の量および/または濃度は、広い範囲内で等しく変化することができる。
通常、フラックス槽は、特にフラックス組成物の全塩分として計算される少なくとも150g/Lの量、より特には少なくとも200g/Lの量、好ましくは少なくとも250g/Lの量、より好ましくは少なくとも300g/Lの量、非常に好ましくは少なくとも400g/Lの量、特に好ましくは少なくとも450g/Lの量、さらにより好ましくは少なくとも500g/Lの量のフラックス組成物を含むことができる。
フラックス槽は、特にフラックス組成物の全塩分として計算される好ましくは150g/L〜750g/Lの量、より特には200g/L〜700g/Lの量、好ましくは250g/L〜650gの量g/L、より好ましくは300g/l〜625g/L、非常に好ましくは400g/L〜600g/L、特に好ましくは450g/L〜580g/Lの量、さらにより好ましくは500g/L〜575g/Lの量のフラックス組成物を含むことができる。
本発明にしたがって使用されるフラックス組成物それ自体に関して、フラックス組成物は下記のものを成分として含むことができる:
(i)より特には50〜95重量%の範囲内、好ましくは55〜90重量%の範囲内、さらに好ましくは60〜85重量%の範囲内、より好ましくは50〜95重量%の範囲内、65〜82.5重量%の範囲、さらにより好ましくは70〜82重量%の範囲の量の塩化亜鉛(ZnCl)、
(ii)より特には5〜45重量%の範囲内、好ましくは7.5〜40重量%の範囲内、より好ましくは10〜35重量%の範囲内、非常に好ましくは11〜25重量%の範囲内、さらにより好ましくは12〜20重量%の範囲内の量の塩化アンモニウム(NHCl)、
(iii)場合により、特に0.1〜25重量%の範囲内、好ましくは0.5〜20重量%の範囲内、さらに好ましくは1〜15重量%の範囲内 非常に好ましくは2〜12.5重量%の範囲、さらにより好ましくは4〜10重量%の範囲内の量の少なくとも1つのアルカリ金属塩および/またはアルカリ土類金属塩、および
(iv)より特には1×10−7〜2重量%の範囲内、好ましくは1×10−6〜1.5重量%の範囲内、より好ましくは1×10−5〜1重量%の範囲内、非常に好ましくは2×10−5〜0.5重量%の範囲内、より一層好ましくは5×10 −5〜5×10−3重量%の範囲内の量の少なくとも1つのアルミニウム塩および/または少なくとも1つの銀塩、より特には塩化アルミニウム(AlCl)および/または塩化銀(AgCl)、好ましくは塩化アルミニウム(AlCl)。
ここで、上記の量の数値の全てが、組成物に基づいて合計100重量%になるように選択されるべきである。さらに、フラックス組成物は、塩化鉛(PbCl)および塩化ニッケル(NiCl)を少なくとも実質的に含まないか、好ましくは完全に含まない。
本発明にしたがって使用されるフラックス組成物の成分(iii)、すなわちアルカリ土類金属および/またはアルカリ土類金属塩に関しては、ここでも変形のための種々の可能性がある。
特に、本発明にしたがって使用されるフラックス組成物は、成分(iii)のアルカリ金属塩および/またはアルカリ土類金属塩として、アルカリ金属塩化物および/またはアルカリ土類金属塩化物を含むことができる。
さらに、本発明にしたがって使用されるフラックス組成物は、成分(iii)のアルカリ金属塩および/またはアルカリ土類金属塩として、リチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)、セシウム(Cs)、ベリリウム(Be)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)およびそれらの組み合わせからなる群から選択されるアルカリ金属および/またはアルカリ金属の少なくとも1つのアルカリ金属塩および/またはアルカリ土類金属塩を含むことができる。
本発明にしたがって使用されるフラックス組成物が、成分(iii)のアルカリ金属塩および/またはアルカリ土類金属塩として、お互いに異なる少なくとも2つのアルカリ金属塩および/またはアルカリ土類金属塩を含み、特にリチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)の群から選択されるアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属の少なくとも2つのアルカリ金属塩および/またはアルカリ土類金属塩を含む場合が、本発明によって好ましい。
さらに、本発明にしたがって使用されるフラックス組成物が、成分(iii)のアルカリ金属塩および/またはアルカリ土類金属塩として、特に50:1〜1:50の範囲内、さらに特に25:1〜1:25の範囲内、好ましくは10:1〜1:10の範囲内のナトリウム/カリウム重量比で、互いに異なる少なくとも2つのアルカリ金属塩を、より特に互いに異なる少なくとも2つのアルカリ金属塩化物を、好ましくは塩化ナトリウムおよび塩化カリウムを含む場合が、好ましい。
本発明にしたがって使用されるフラックス組成物が、実質的に塩化コバルト(CoCl)、塩化マンガン(MnCl)、塩化スズ(SnCl)、塩化ビスマス(BiCl)および塩化アンチモン(SbCl)を少なくとも実質的に含まないか、好ましくは完全に含まない場合が本発明にしたがって特に好ましい。
本発明にしたがって使用されるフラックス組成物が、塩化鉛(PbCl)、塩化ニッケル(NiCl)、塩化コバルト(CoCl)、塩化マンガン(MnCl)、塩化スズ(SnCl)、塩化ビスマス(BiCl)、塩化アンチモン(SbCl)を少なくとも実質的に含まないか、好ましくは完全に含まない場合、かつ/または、フラックス組成物が、塩化鉛(PbCl)、塩化ニッケル(NiCl)、塩化コバルト(CoCl)、塩化マンガン(MnCl)、塩化スズ(SnCl)、塩化ビスマス(BiCl)および塩化アンチモン(SbCl)の群から選択される塩化物を少なくとも実質的に含まないか、好ましくは完全に含まない場合が、本発明にしたがって特に好ましい。
本発明にしたがって使用されるフラックス組成物が、鉛(Pb)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、マンガン(Mn)、スズ(Sn)、ビスマス(Bi)およびアンチモン(Sb)の群からの金属の塩および化合物を少なくとも実質的に含まないか、好ましくは完全に含まない場合、本発明にしたがってさらに有利である。
最後に、塩化亜鉛(ZnCl)とは別のおよびアルミニウム塩および/または銀塩、特に塩化銀(AgCl)および/または塩化アルミニウム(AlCl)とは別の本発明にしたがって使用されるフラックス組成物が、遷移金属および重金属の塩および化合物を少なくとも実質的に含まないか、好ましくは完全に含まない場合、本発明にしたがって有利である。
フラックス処理の方法工程(e)に関して、手順は、一般に方法工程(e)におけるフラックス処理が、フラックス槽および/またはフラックス組成物との鉄または鋼部品の接触によって、特に浸漬またはスプレー塗布によって、好ましくは浸漬によって行われるものであり、特に鉄または鋼部品が、0.001〜30分間、より特に0.01〜20分間、好ましくは0.1〜15分間、好ましくは0.5〜30分間、より特には1〜5分間、フラックス槽および/またはフラックス組成物と接触する場合、より特別にはフラックス槽に浸漬する場合が有利である。特に、鉄または鋼部品は、最大30分、より特には最大20分、好ましくは最大15分、好ましくは最大10分、より好ましくは最大5分の時間にわたってフラックス槽および/またはフラックス組成物と接触させ、特にフラックス槽に浸漬されるものである。
本発明の方法の方法工程(f)における乾燥処理に関して、方法工程(f)における乾燥処理が、50〜400℃の範囲内、より特に75〜350℃の範囲内、好ましくは100〜300℃の範囲内、さらにより好ましくは100〜300℃の範囲内、125〜275℃の範囲内、非常に好ましくは150〜250℃の範囲内の温度で行われる場合、および/または、方法工程(f)における乾燥処理が400℃まで、より特別には350℃まで、好ましくは300℃まで、さらに好ましくは275℃まで、非常に好ましくは250℃までの温度で行われる場合が、本発明によって好ましい。
通例、ここでの手順は、方法工程(f)における乾燥処理が、乾燥中の鉄または鋼部品の表面が、100〜300℃の範囲、より特には100〜300℃の範囲内、125〜275℃の範囲内、好ましくは150〜250℃の範囲内、より好ましくは160〜225℃の範囲内、非常に好ましくは170〜200℃の範囲内の温度を含有するように行われるようなものである。
方法工程(f)における乾燥処理は、典型的には空気の存在下および/または空気を用いて行うことができる。
より特には、乾燥処理は少なくとも1つの乾燥施設、より特には少なくとも1つの炉内で行われてもよい。
本発明にしたがって使用されるアルミニウム含有、より特にはアルミニウム合金化された亜鉛溶融物(「Zn/Al溶融物」)および/または溶融亜鉛メッキ槽に関して、これについて以下のことが観察される。
本発明の典型的な1つの実施形態によれば、アルミニウム含有、より特にはアルミニウム合金化亜鉛溶融物(「Zn/Al溶融物」)および/または溶融亜鉛メッキ槽が、アルミニウム含有、より特にはアルミニウム合金化亜鉛溶融物(「Zn/Al溶融物」)および/または亜鉛メッキに基づいて、0.0001〜25重量%の範囲内、より特別には0.001〜20重量%の範囲内、好ましくは0.005〜17.5重量%の範囲内、より好ましくは0.01〜15重量%の範囲内、非常に好ましくは0.02〜12.5重量%の範囲内、特に好ましくは0.05〜10重量%の範囲内、さらにより好ましくは0.1〜8重量%の範囲内の量のアルミニウムを含む場合に有利である。アルミニウム含有、より特にはアルミニウム合金化された亜鉛溶融物(「Zn/Al溶融物」)および/または溶融亜鉛メッキ槽に基づいて、より特には、アルミニウム含有、より特にはアルミニウム合金化亜鉛溶融物(「Zn/Al溶融物」)および/または溶融亜鉛メッキ槽は、少なくとも75重量%、さらに特に少なくとも80重量%、好ましくは少なくとも85重量%、より好ましくは少なくとも90重量%の量の亜鉛を含むことができ、また、場合により、より特には5重量%までの量で、ビスマス(Bi)、鉛(Pb)、スズ(Sn)、ニッケル(Ni)、ケイ素(Si)、マグネシウム(Mg)およびそれらの組み合わせの群から選択される少なくとも1つのさらなる金属を具備するものである。ここで、全ての上記量の数値は、合計100重量%になるように選択されるべきである。
より特にはアルミニウム合金化亜鉛溶融物(「Zn/Al溶融物」)および/または溶融亜鉛メッキ槽が以下の組成を含有することが好ましく、量の数値は、アルミニウム含有、より特にはアルミニウム合金化亜鉛溶融物(「Zn/Al溶融物」)および/または溶融亜鉛メッキ槽に基づき、合計100重量%となるように選択されるべきである:
(i) より特には75〜99.9999重量%の範囲内、より特に80〜99.999重量%の範囲内、好ましくは82.5〜99.995重量%の範囲内、より好ましくは85〜99.99重量%の範囲内、非常に好ましくは87.5〜99.98重量%の範囲内、特に好ましくは90〜99.95重量%の範囲、さらにより好ましくは92〜99.9重量%の範囲内の量の鉛(Zn)、
(ii) より特には0.0001〜25重量%の範囲内、さらに特別には0.001〜20重量%の範囲内、好ましくは0.005〜17.5重量%の範囲内、さらに好ましくは0.01〜15重量%の範囲内、非常に好ましくは0.02〜12.5重量%の範囲内、特に好ましくは0.05〜10重量%の範囲内、さらにより好ましくは0.1〜8重量%の範囲内のアルミニウム(Al)、
(iii) 場合により、より特には0.5重量%までの量、好ましくは0.3重量%までの量、さらに好ましくは0.1重量%までの量のビスマス(Bi)、
(iv) 場合により、より特には0.5重量%までの量、好ましくは0.2重量%までの量、さらに好ましくは0.1重量%までの量の鉛(Pb)、
(v) 場合により、より特には0.9重量%までの量、好ましくは0.6重量%までの量、さらに好ましくは0.3重量%までの量のスズ(Sn)、
(vi) 場合により、より特には0.1重量%までの量、好ましくは0.08重量%までの量、さらに好ましくは0.06重量%までの量のニッケル(Ni)、
(vii) 場合により、より特には0.1重量%までの量、好ましくは0.05重量%までの量、より好ましいは0.01重量%までの量のケイ素(Si)、
(viii) 場合により、より特には5重量%までの量、好ましくは2.5重量%までの量、さらに好ましくは0.8重量%までの量のマグネシウム(Mg)。
使用される亜鉛溶融物がアルミニウム以外の合金成分および/または合金金属を含む場合、それによって目標とされた方法でプロセス形態を制御することが可能である:例えば、特に鉛およびビスマスの存在によって、表面張力を低下させることができ、このようにして、亜鉛メッキされる表面の濡れ性を改善することができる。一方、スズの存在により、得られる亜鉛メッキ層の光学的性質、特に光沢を改善し、ニッケルの存在により層の厚さをさらに減少させ、亜鉛槽(例えば鋼)の耐用年数を延ばすことが可能である。そして、マグネシウムの存在によって、結果として生じる亜鉛メッキ層の腐食特性、特に耐食性を改善する。
1つの特定の実施形態によれば、アルミニウム含有、より特にはアルミニウム合金化亜鉛溶融物(「Zn/Al溶融物」)および/または溶融亜鉛メッキ槽は、375℃〜750℃の範囲の温度、特に380℃〜700℃の範囲内の温度、好ましくは390℃〜680℃の範囲内の温度、さらにより好ましくは395℃〜675℃の範囲内の温度を有することが可能である。
典型的には、溶融亜鉛メッキ工程(g)の範囲内において、その手順は、より特には0.0001〜60分の範囲、好ましくは0.001〜45分の範囲、より好ましくは0.01〜30分の範囲、さらにより好ましくは0.1〜15分の範囲の効果的な溶融亜鉛メッキを確実にするのに十分な期間、鉄または鋼部品をアルミニウム含有、より特にはアルミニウム合金化亜鉛溶融物(「Zn/Al溶融物」)および/または溶融亜鉛メッキ槽中に浸漬し、さらに詳細にはその中に浸漬しそして撹拌することである。
特に、アルミニウム含有、より特にはアルミニウム合金化亜鉛溶融物(「Zn/Al溶融物」)および/または溶融亜鉛メッキ槽は、少なくとも1つの不活性ガス、より特には窒素と接触および/またはすすぎまたは浸透することができる。
原則として、本発明の方法は連続的にまたは不連続的に作業することができる。
処理される鉄または鋼部品は単一の製品または多数の個々の製品であり得る。 その場合、不連続手順が好ましいが、連続手順は原則として除外されない。
さらに、鉄または鋼部品はまた、細長い製品、より特にはワイヤ、チューブ、シートまたはコイル材料などであり得る。この場合、連続的な処置が好ましいが、この点に関しても不連続な処置は除外されない。
本発明の1つの特定の実施形態によれば、方法工程(g)で行われる溶融亜鉛メッキの後に冷却工程(h)が続き得る。すなわち、方法工程(g)で溶融亜鉛メッキされる鉄または鋼部品 冷却処理(h)を受けた後、必要に応じてさらに後処理および/または後処理工程(i)が行われる。
任意の冷却工程(h)および/または任意の冷却処理(h)は、特に空気によっておよび/または空気の存在下で、好ましくは周囲温度までで行われることが好ましい。
本発明の第2の様相によれば、本発明のさらなる主題は、鉄または鋼部品の溶融亜鉛メッキのためのシステム、より特には上述のような本発明の方法を実施するためのシステムである。
システムが以下の処理施設を以下の順序で含む場合:
(A)鉄または鋼部品の好ましくはアルカリ性脱脂処理のための少なくとも1つの脱脂設備、より特には少なくとも1つの脱脂槽;(A)に対する処理方向下流側にある
(B)脱脂設備(A)で脱脂された鉄または鋼部品をすすぐための、少なくとも1つのすすぎ設備、より詳しくは少なくとも1つのすすぎ槽;(B)に対する処理方向下流側にある
(C)脱脂設備(A)で脱脂され、場合によりすすぎ設備(B)ですすがれた鉄または鋼部品の好ましくは酸性の酸洗い処理のための少なくとも1つの酸洗い設備、より詳しくは少なくとも1つの酸洗い槽;(C)に対する処理方向下流側にある
(D)任意選択的に、酸洗い設備(C)で酸洗いされた鉄または鋼部品をすすぐための少なくとも1つのすすぎ設備、より特には少なくとも1つのすすぎ槽;(D)に対する処理方向下流側にある
(E)酸洗い設備(C)で酸洗いされ、場合によりすすぎ設備(D)ですすがれた鉄または鋼部品のフラックス処理のための少なくとも1つのフラックス処理設備であって、フラックス組成物を含有する少なくとも1つのフラックス槽を含むものであって、前記フラックス槽がアルコール/水混合物を含む液相を含み、前記フラックス槽の液相が、特に溶解または分散形態、好ましくは溶解形態においてフラックス組成物を具備するものであり、かつ、
前記フラックス組成物が、成分として、(i)塩化亜鉛(ZnCl)、(ii)塩化アンモニウム(NHCl)、(iii)場合により少なくとも1つのアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属塩、および(iv)少なくとも1つのアルミニウム塩および/または少なくとも1つの銀塩、より特には塩化アルミニウム(AlCl)および/または塩化銀(AgCl)、好ましくは塩化アルミニウム(AlCl)を具備すると共に、前記フラックス組成物が塩化鉛(PbCl)および塩化ニッケル(NiCl)を少なくとも実質的に含まないか、好ましくは完全に含まないものである;(E)に対する処理方向下流側にある
(F)フラックス処理設備(E)においてフラックス処理を受けた鉄または鋼部品を乾燥するための少なくとも1つの乾燥設備;(F)に対する処理方向下流側にある
(G)フラックス処理設備(E)でフラックス処理を受け、場合により乾燥設備(F)で乾燥された鉄または鋼部品の溶融亜鉛メッキのための少なくとも1つの溶融亜鉛メッキ設備であって、
溶融亜鉛メッキ設備は、少なくとも1つのアルミニウム含有、より特にはアルミニウム合金化亜鉛溶融物(「Zn/Al溶融物」)を含有し、少なくとも1つの溶融亜鉛メッキ槽が、鉄または鋼鉄部品を浸すために設計されるアルミニウム含有、より特にはアルミニウム合金化亜鉛溶融物を具備するものである。
上述したように、フラックス処理設備(E)のフラックス槽は通常酸性に調整される。
特に、フラックス槽は、定義されたおよび/または規定された、より特には酸性のpH、より特には0〜6.9のpH範囲、好ましくは0.5〜6.5のpH範囲、より好ましくは0.5〜6.5のpH範囲、1〜5.5のpH範囲、非常に好ましくは1.5〜5のpH範囲、特に好ましくは2〜4.5のpH範囲、さらにより好ましくは2〜4のpH範囲に調整される。
1つの特に好ましい実施例によれば、前記フラックス槽は、定義されたおよび/または規定されたより特定的には酸性のpHに調節され、そのpHは好ましくは無機塩基性化合物、より特別にはアンモニア(NH)と組み合わせた好ましくは無機酸により調節される。
これに関連する利点は、本発明の方法に関連して既に明らかにされている:
通常、前記システムは、フラックス槽が、アルコール/水混合物に基づいて、0.5:99.5〜99:1の範囲内、より特には2:98〜95:5の範囲内、好ましくは5:95〜90:10の範囲内、より好ましくは5:95〜50:50の範囲、極めて好ましくは5:95〜45:55の範囲内、特に好ましくは5:95〜50:50、さらにより好ましくは10:90〜30:70の範囲内の重量ベースのアルコール/水混合物比を具備するように構成される。
本発明のシステムは、フラックス槽が、アルコール/水混合物に基づいて、少なくとも0.5重量%の量、より好ましくは少なくとも1重量%の量、好ましくは少なくとも2重量%、より好ましくは少なくとも3重量%、さらにより好ましくは少なくとも4重量%の量のアルコールを含むように慣例的に構成される。
通常、本発明のシステムは、フラックス槽が、アルコール/水混合物に基づいて、90重量%までの量、より特別には70重量%までの量、好ましくは50重量%までの量、より好ましくは30重量%までの量、さらにより好ましくは25重量%までの量のアルコールを含むように構成される。
慣例的に、フラックス処理設備(E)のフラックス槽の構成において、その手順は、フラックス槽のアルコール/水混合物のアルコールが、40℃〜200℃の範囲内、45℃〜180℃の範囲内、好ましくは50℃〜150℃の範囲内、より好ましくは55℃〜130℃の範囲内、非常に好ましくは60℃〜110℃の範囲内の大気圧下(1,013.25hPa)での沸点を含有するアルコールから選択されるように構成される。
前記フラックス槽のアルコール/水混合物のアルコールは、典型的には水混和性および/または水溶性アルコールである。
前記フラックス槽のアルコール/水混合物のアルコールは、水との共沸混合物を形成するアルコールが好ましい。
1つの好ましい実施形態によれば、この手順は、フラックス槽のアルコール/水混合物のアルコールが、C〜C10アルコール、より特にC〜Cアルコール、好ましくはC〜Cアルコールおよびそれらの混合物の群から選択されるようなものである。前記フラックス槽のアルコール/水混合物のアルコールが、直鎖状または分枝状、飽和または不飽和、脂肪族、脂環式または芳香族、一級、二級または三級の、一価、二価または三価のC〜C10アルコールおよびそれらの混合物、より特にC−Cアルコール、好ましくはC−Cアルコールからなる群から選択されるとさらに好ましく、さらに好ましくは直鎖または分岐鎖の、飽和の、脂肪族の、一級、二級または三級の一価のC〜C10アルコール及びそれらの混合物からなる群から、より特にC〜Cアルコール、好ましくはC〜Cアルコールからなる群から選択される場合が、本発明にしたがってさらに好ましいものである。
本発明による特に好ましい1つの実施形態によれば、前記フラックス槽は、フラックス槽のアルコール/水混合物のアルコールが、メタノール、エタノール、プロパン−1−オール、プロパン−2−オール、ブタン−1−オール、ブタン−2−オール、2−メチルプロパン−1−オール、2−メチルプロパン−2−オール、ペンタン−1−オール、ペンタン−2−オール、ペンタン−3−オール、2−メチルブタン−1−オール、3メチルブタン−1−オール、2−メチルブタン−2−オール、3−メチルブタン−2オール、2,2−ジメチルプロパン−1−オール、ヘキサン−1−オール、ヘプタン−1−オール、オクタン−1−オール、ノナン−1−オール、デカン−1−オール 、エタン−1,2−ジオール、プロパン−1,2−ジオール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、プロプ−2−エン−1−オール、ブト−2−エン−1−オールおよびそれらの混合物からなる群から、より特にはメタノール、エタノール、プロパン−1−オール、プロパン−2−オール、ブタン−1−オール、ブタン−2−オール、2−メチルプロパン−1−オール、2−メチルプロパン−2−オール、ペンタン−1−オール、ペンタン−2−オール、ペンタン−3−オール、2−メチルブタン−1−オール、3−メチルブタン−1−オール、2−メチルブタン−2−オール、3−メチルブタン−2−オール、2,2−ジメチルプロパン−1−オールおよびそれらの混合物からなる群から、好ましくはメタノール、エタノール、プロパン−1−オール、プロパン−2−オール、ブタン−1−オール、ブタン−2−オール、2−メチルプロパン−1−オール、2−メチルプロパン−2−オールおよびそれらの混合物からなる群から、さらにより好ましくは、メタノール、エタノール、プロパン−1−オール、プロパン−2−オール、ブタン−1−オール、ブタン−2−オールおよびそれらの混合物の群から選択されるように設計されるものである。
本発明にしたがって特に好ましい1つの実施形態によれば、このシステムは、フラックス槽のアルコール/水混合物のアルコールが、メタノール、エタノール、プロパン−1−オール、プロパン−2−オール、ブタン−1−オール、ブタン−2−オールおよびそれらの混合物からなる群から選択されるように構成される。
本発明の特定の1つの実施形態によれば、アルコール/水混合物のアルコールは、より特にはアルコキシル化、好ましくはエトキシル化またはプロポキシ化、C〜C25アルコール、好ましくはC〜C15アルコール、およびアルコキシル化、好ましくはエトキシル化またはプロポキシル化脂肪アルコール、好ましくはC〜C30脂肪アルコール、ヒドロキシル官能ポリアルキレングリコールエーテル、ヒドロキシル官能脂肪アルコールアルコキシレート、より特にはC−C30脂肪アルコールアルコキシレート、ヒドロキシル官能アルキル(ポリ)グルコシドおよびヒドロキシル官能アルキルフェノールアルコキシレートおよびそれらの混合物から選択される界面活性アルコール(すなわち、界面活性特性を含有するアルコール)である。
本発明のシステム内では、少なくとも1つの湿潤剤および/または界面活性剤、さらに特には少なくとも1つのイオン性または非イオン性湿潤剤および/または界面活性剤、好ましくは少なくともひとつの非イオン性湿潤剤および/または界面活性剤をさらに含むことができる。
本発明にしたがって使用されるフラックス槽中の湿潤剤および/または界面活性剤の量は広い範囲内で変えることができる:
特に前記フラックス槽は、少なくとも1つの湿潤剤および/または界面活性剤を、フラックス槽に基づいて、0.0001〜15重量%の量、好ましくは0.001〜10重量%の量、より好ましくは0.01〜8重量%の量、さらにより好ましくは0.01〜6重量%の量、非常に好ましくは0.05〜3重量%の量、さらにより好ましくは0.1〜2重量%の量でさらに含むことができる。
さらに、前記フラックス槽は、少なくとも1つの湿潤剤および/または界面活性剤を、フラックス槽に基づいて、0.0001〜10体積%の量、好ましくは0.001〜8体積%の量、より好ましくは0.01〜5体積%の量、非常に好ましくは0.05〜3体積%の量、さらにより好ましくは0.1〜2体積%の量でさらに含むことができる。
本発明の方法に関連して上記で明らかにされたように、本発明にしたがって設計されたフラックス槽中で本発明にしたがって使用されるフラックス組成物の量および/または濃度は、同様に広い範囲内で変わり得る:
特に、フラックス槽が、フラックス組成物を、より特にはフラックス組成物の全塩分として計算される少なくとも150g/Lの量、より特に少なくとも200g/Lの量、好ましくは少なくとも250g/Lの量、より好ましくは少なくとも300g/Lの量、非常に好ましくは少なくとも400g/Lの量、特に好ましくは少なくとも450g/Lの量、さらにより好ましくは少なくとも500g/Lの量で含むようにすることができる。
さらに、本発明によれば、フラックス槽が、フラックス組成物を、フラックス組成物の全塩分として計算される150g/L〜750g/Lの量、より特に200g/L〜700g/Lの量、好ましくは250g/L〜650g/Lの量、より好ましくは300g/L〜625g/Lの量、非常に好ましくは400g/ L〜600g/Lの量、特に好ましくは450g/L〜580g/Lの量、さらにより好ましくは500g/L〜575g/Lの量で含むようにすることができる。
特に好ましい1つの実施形態によれば、本発明にしたがって使用されるフラックス組成物は、成分として以下のものを含むように調製される:
(i)より特には50〜95重量%の範囲内、好ましくは55〜90重量%の範囲内、より好ましくは60〜85重量%の範囲内、より好ましくは65〜82.5重量%の範囲内、さらにより好ましくは70〜82重量%の範囲内の量の塩化亜鉛(ZnCl)、
(ii)より特には5〜45重量%の範囲内、好ましくは7.5〜40重量%の範囲内、より好ましくは10〜35重量%の範囲内、非常に好ましくは11〜25重量%の範囲内、より好ましくは12〜20重量%の範囲内の量の塩化アンモニウム(NHCl)、
(iii)場合により、より特には0.1〜25重量%の範囲内、好ましくは0.5〜20重量%の範囲内、さらに好ましくは1〜15重量%の範囲内、非常に好ましくは2〜12.5重量%の範囲内、さらにより好ましくは4〜10重量%の範囲内の量の少なくとも1つのアルカリ金属塩および/またはアルカリ土類金属塩、および、
(iv)より特には1×10−7〜2重量%の範囲内、好ましくは1×10−6〜1.5重量%の範囲内、より好ましくは1×10−5〜1重量%の範囲内、非常に好ましくは2×10−5〜0.5重量%の範囲内、より一層好ましくは5×10 −5 〜5×10−3重量%の範囲内の量の少なくとも1つのアルミニウム塩および/または少なくとも1つの銀塩、より特には塩化アルミニウム(AlCl)および/または塩化銀(AgCl)、好ましくは塩化アルミニウム(AlCl)、
ここで、上記量の数値の全てが組成物に基づいており、合計100重量%となるように選択されるべきであり、および、
ここで、フラックス組成物は、塩化鉛(PbCl)および塩化ニッケル(NiCl)を少なくとも実質的に含まないか、好ましくは完全に含まない。
本発明の方法に関連して既に上記で概説したように、本発明にしたがって使用されるフラックス組成物の成分(iii)もまた、広い範囲内で変動し得る:
本発明によれば、フラックス組成物が、成分(iii)のアルカリ金属塩および/またはアルカリ土類金属塩として、アルカリ金属塩化物および/またはアルカリ土類金属塩化物を含むのが好ましい。
1つの典型的な実施形態によれば、本発明にしたがって使用されるフラックス組成物は、成分(iii)のアルカリ金属塩および/またはアルカリ土類金属塩として、リチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)、セシウム(Cs)、ベリリウム(Be)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)とバリウム(Ba)そしてまた組み合わせからなる群から選択されるアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属の少なくとも1つのアルカリ金属塩および/またはアルカリ土類金属塩を含むことが好ましい。
本発明のさらなる典型的な実施形態によれば、本発明にしたがって使用されるフラックス組成物は、成分(iii)のアルカリ金属塩および/またはアルカリ土類金属塩として、互いに異なる少なくとも2つのアルカリ金属塩および/またはアルカリ土類金属塩、特にリチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)、セシウム(Cs)、ベリリウム(Be)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)およびバリウム(Ba)ならびにそれらの組み合わせからなる群から選択されるアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属の少なくとも2つのアルカリ金属塩および/またはアルカリ土類金属塩を含むことが好ましい。
最後に、さらなる典型的な実施形態によれば、本発明にしたがって使用されるフラックス組成物は、成分(iii)のアルカリ金属塩および/またはアルカリ土類金属塩として、互いに異なる少なくとも2つのアルカリ金属塩、より特には互いに異なる2つのアルカリ金属塩化物を含有すること、好ましくはより特には50:1〜1:50の範囲内、より特別には25:1〜1:25の範囲内、好ましくは10:1〜1:10の範囲内のナトリウム/カリウム重量比の塩化ナトリウムと塩化カリウムを具備することが好ましい。
本発明にしたがって使用されるフラックス組成物が、塩化コバルト(CoCl)、塩化マンガン(MnCl)、塩化スズ(SnCl)、塩化ビスマス(BiCl)および同様に塩化アンチモン(SbCl)を少なくとも実質的に含まないか、好ましくは完全に含まない場合が、本発明によって好ましい。
本発明にしたがって使用されるフラックス組成物が、塩化鉛(PbCl)、塩化ニッケル(NiCl)、塩化コバルト(CoCl)、塩化マンガン(MnCl)、塩化スズ(SnCl)、塩化ビスマス(BiCl)および塩化アンチモン(SbCl)を少なくとも実質的に含まないか、好ましくは完全に含まない場合、および/または、フラックス組成物が、塩化鉛(PbCl)、塩化ニッケル(NiCl)、塩化コバルト(CoCl)、塩化マンガン(MnCl)、塩化スズ(SnCl)、塩化ビスマス(BiCl)および塩化アンチモン(SbCl)の群からの選択される塩化物を少なくとも実質的に含まないか、好ましくは完全に含まない場合、本発明にしたがってさらに有利である。
本発明にしたがって使用されるフラックス組成物が、鉛(Pb)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、マンガン(Mn)、スズ(Sn)、ビスマス(Bi)およびアンチモン(Sb)の群からの金属の塩および化合物を少なくとも実質的に含まないか、好ましくは完全に含まないことが、本発明にしたがって同様に好ましい。
後に、本発明によれば、フラックス組成物が、塩化亜鉛(ZnCl)を除いておよびアルミニウム塩および/または銀塩、より特には塩化銀(AgCl)および/または塩化アルミニウム(AlCl)を除いて、遷移金属および重金属の塩および化合物を少なくとも実質的に含まないか、好ましくは完全に含まない場合に、本発明によって特に利益的である。
さらに、本発明によれば、フラックス処理設備(E)は、鉄または鋼部品を、フラックス槽および/またはフラックス組成物と接触させるための手段、より特には浸漬または噴霧のための手段または噴霧の適用、好ましくは浸漬のための手段を有するものである。鉄または鋼部品をフラックス槽および/またはフラックス組成物と接触させるための手段は制御可能でありおよび/または鉄または鋼部品が、フラックス槽および/またはフラックス組成物と、0.001〜30分間、より特に0.01〜20分間、好ましくは0.1〜15分間、好ましくは0.5〜10分間、さらに好ましくは1〜5分間接触されるような方法において特に制御手段によって制御されること、より特にはフラックス槽中に浸漬されることがその場合であることが好ましい。さらに、本発明によれば、鉄または鋼部品をフラックス槽および/またはフラックス組成物と接触させるための手段は制御可能でありおよび/またはより特には制御手段によって制御されること、鉄または鋼部品が、フラックス槽および/またはフラックス組成物と、30分以内、より特には20分以内、好ましくは15分以内、好ましくは10分以内、さらに特に5分以内で接触させるような方法において制御されること、より特にはフラックス槽中に浸漬されることが、本発明による場合であることが好ましい。
さらに、本発明によれば、乾燥処理設備(F)が制御可能でありおよび/またはその方法においてより特には制御手段によって制御されることが可能であること、乾燥処理が50〜400℃の範囲内、特に75〜350℃の範囲内、好ましくは100〜300℃の範囲内、より好ましくは125〜275℃、非常に好ましくは150〜250℃の範囲内の温度で行われること、および/または、方法工程(f)における乾燥処理は、400℃まで、より特別には350℃まで、好ましくは300℃まで、さらに好ましくは275℃まで、極めて好ましくは250℃までの温度で行われることが、本発明による場合であることが好ましい。
さらに、本発明によれば、乾燥処理設備(F)は制御可能でありおよび/またはその方法においてより特には制御手段によって制御されることが可能であること、乾燥中の鉄または鋼部品の表面が100〜300℃の範囲内、特に125〜275℃の範囲内、好ましくは150〜250℃の範囲内、より好ましくは160〜225℃の範囲内、非常に好ましくは170〜200℃の範囲内の温度を含有するように、乾燥処理が行われる。
前記乾燥処理は典型的には空気の存在下で行われる。この目的のために、乾燥処理設備(F)は、空気の導入および/または流入のための少なくとも1つの入口を具備する。
乾燥処理設備(F)は通常、少なくとも1つの乾燥手段、より特には少なくとも1つのオーブンを具備する。
本発明のシステムの溶融亜鉛メッキ設備(G)に関しては、それは少なくとも1つのアルミニウム含有、より特にはアルミニウム合金化亜鉛溶融物(「Zn/Al溶融物」)を含むものであり、より特に少なくとも1つの溶融亜鉛メッキ槽は、好ましくは鉄または鋼部品の浸漬用に設計されたアルミニウム含有、より特にはアルミニウム合金化亜鉛溶融物を具備するものである。
これに関連して、本発明のシステムは、典型的には、アルミニウム含有、より特にはアルミニウム合金化亜鉛溶融物(「Zn/Al溶融物」)および/または特に溶融亜鉛メッキ槽が、アルミニウム含有、より特にアルミニウム合金化亜鉛溶融物および/または特にアルミニウム含有溶融亜鉛メッキ槽に基づいて、0.0001〜25重量%の範囲内、より特別には0.001〜20重量%の範囲内、好ましくは0.005〜17.5重量%の範囲内、より好ましくは0.01〜15重量%の範囲内、非常に好ましくは0.02〜12.5重量%の範囲内、特に好ましくは0.05〜10重量%の範囲内、さらにより好ましくは0.1〜8重量%の範囲内のアルミニウム量を含むように構成される。特に、ここでは、アルミニウム含有、より特にはアルミニウム合金化亜鉛溶融物(「Zn/Al溶融物」)および/または溶融亜鉛メッキ槽に基づいて、アルミニウム合金化亜鉛溶融物(「Zn/Al溶融物」)および/または溶融亜鉛メッキ槽が、少なくとも75重量%、より好ましくは少なくとも80重量%、好ましくは少なくとも85重量%、より好ましくは少なくとも90重量%の量の亜鉛を具備することが可能であり、また、場合により、より特には5重量%までの量で少なくとも1つのさらなる金属を具備することおよび/またはビスマス(Bi)、鉛(Pb)、スズ(Sn)、ニッケル(Ni)、ケイ素(Si)、マグネシウム(Mg)およびそれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つのさらなる金属を具備することが可能である。ここで、全ての上記量の数値は、合計100重量%になるように選択されるべきである。
典型的には、本発明のシステムは、アルミニウム含有、より特にはアルミニウム合金化亜鉛溶融物(「Zn/Al溶融物」)および/または溶融亜鉛メッキ槽が以下の組成を含有するように構成されるものであり、前記の量の数値の全てが、アルミニウム含有、より特にはアルミニウム合金化亜鉛溶融物(「Zn/Al溶融物」)および/または溶融亜鉛メッキ槽に基づいて、その結果として合計100重量%となるように選択されるべきである:
(i) より特には75〜99.9999重量%の範囲内、より特に80〜99.999重量%の範囲内、好ましくは82.5〜99.995重量%の範囲内、より好ましくは85〜99.99重量%の範囲内、非常に好ましくは87.5〜99.98重量%の範囲内、特に好ましくは90〜99.95重量%の範囲内、さらにより好ましくは92〜99.9重量%の範囲内の量の亜鉛(Zn)、
(ii) より特には0.0001〜25重量%の範囲内、さらに特別には0.001〜20重量%の範囲内、好ましくは0.005〜17.5重量%の範囲内、さらに好ましくは0.01〜15重量%の範囲内、非常に好ましくは0.02〜12.5重量%の範囲内、特に好ましくは0.05〜10重量%の範囲内、さらにより好ましくは0.1〜8重量%の範囲内の量のアルミニウム(Al)、
(iii) 場合により、より特には0.5重量%までの量、好ましくは0.3重量%までの量、さらに好ましくは0.1重量%までの量のビスマス(Bi)、
(iv) 場合により、より特には0.5重量%までの量、好ましくは0.2重量%までの量、さらに好ましくは0.1重量%までの量の鉛(Pb)、
(v) 場合により、より特には0.9重量%までの量、好ましくは0.6重量%までの量、さらに好ましくは0.3重量%までの量のスズ(Sn)、
(vi) 場合により、より特には0.1重量%までの量、好ましくは0.08重量%までの量、さらに好ましくは0.06重量%までの量のニッケル(Ni)、
(vii) 場合により、より特には0.1重量%までの量、好ましくは0.05重量%までの量、より好ましくは0.01重量%までの量のケイ素(Si)、
(viii) 場合により、より特には5重量%までの量、好ましくは2.5重量%までの量、さらに好ましくは0.8重量%までの量のマグネシウム(Mg)。
本発明の1つの実施形態によれば、アルミニウム含有、より特にはアルミニウム合金化亜鉛溶融物(「Zn/Al溶融物」)および/または溶融亜鉛メッキ槽は、375℃〜750℃の範囲内の温度、より特には380℃〜700℃の範囲内の温度、好ましくは390℃〜680℃の範囲の温度、さらにより好ましくは395℃〜675℃の範囲の温度を有しても良いものである。
本発明のシステムは、典型的には、溶融亜鉛メッキ設備(G)が、より特には、制御手段によって、鉄または鋼部品が、アルミニウム含有、より特にはアルミニウム合金化亜鉛溶融物(「Zn/Al溶融物」)におよび/または溶融亜鉛メッキ槽に浸漬されるように構成されおよび/または制御され、特に制御可能でありおよび/または制御されるように設計され、効果的な溶融亜鉛メッキを確保するのに十分な時間、より特には0.0001〜60分の範囲内、好ましくは0.001〜45分の範囲内、より好ましくは0.01〜30分の範囲内、より好ましくは0.1〜15分の範囲内の時間、そこに浸漬されて攪拌されるように設計されるものである。
本発明の典型的な1つの実施形態によれば、前記溶融亜鉛メッキ設備(G)が、少なくとも1つの不活性ガス、より特には窒素と、アルミニウム含有、より特にはアルミニウム合金化亜鉛溶融物(「Zn/Al溶融物」)および/または溶融亜鉛メッキ槽を接触させおよび/またはすすぎしまたは浸透させる手段を具備すること場合が好ましい。
本発明の方法に関連して既に上述したように、本発明のシステムは、原則的に設計において連続的または不連続的に動作可能であり、および/または原則的に連続的または断続的に動作可能である。
特に、本発明のシステムは、鉄または鋼部品が、個々の製品としてまたは多数の個々の製品として溶融亜鉛メッキすることができるように、または鉄または鋼部品が、より特にはワイヤ、チューブ、シートまたはコイル材料など細長い製品として溶融亜鉛メッキすることができるように、設計されるものである。
さらに、本発明によれば、本発明のシステムは、溶融亜鉛メッキ設備(F)の処理方向下流側に、溶融亜鉛メッキ施設(F)で亜鉛メッキされる鉄または鋼部品を冷却するための少なくとも冷却設備(H)をさらに含むことができる。特に、冷却設備(H)は、空気の存在下で制御可能および/または制御されるように構成することができ、さらに、本発明のシステムは、任意選択の冷却設備(H)の処理方向下流に、溶融亜鉛メッキされ、冷却された鉄または鋼部品を後作業および/または後処理するための後処理設備(I)を少なくとも備えることができる。
本発明のシステムのさらなる詳細については、不必要な繰り返しを避けるために、本発明のシステムに関して同様に適用される本発明の方法に関する上記の所見を参照することができる。
本発明の第3の様相によれば、本発明のさらなる主題は、溶融亜鉛メッキ工程における鉄または鋼部品のフラックス処理のためのフラックス槽である:
ここで、フラックス槽は、アルコール/水混合物を含む液相を含み、このフラックス槽の液相が、特に溶解または分散形態、好ましくは溶解形態のフラックス組成物を含むものであり、
ここで、フラックス組成物は、成分として、(i)塩化亜鉛(ZnCl)、(ii)塩化アンモニウム(NHCl)、(iii)任意に少なくとも1つのアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属塩、および(iv)少なくとも1つのアルミニウム塩および/または少なくとも1つの銀塩、より特には塩化アルミニウム(AlCl)および/または塩化銀(AgCl)、好ましくは塩化アルミニウム(AlCl)を含むものであり、かつ、ここで、フラックス組成物は、塩化鉛(PbCl)および塩化ニッケル(NiCl)を少なくとも実質的に含まないか、好ましくは完全に含まないものである。
本発明のフラックス槽のさらなる詳細については、不必要な繰り返しを避けるために、本発明の方法に関する上記の所見、およびフラックス槽に関して同様に適用される本発明のシステムを参照することができる。
本発明の第4の様相によれば、本発明のさらなる主題は、溶融亜鉛メッキ工程における鉄または鋼部品のフラックス処理のためのフラックス組成物である:
ここで、フラックス組成物は、成分として、(i)塩化亜鉛(ZnCl)、(ii)塩化アンモニウム(NHCl)、(iii)任意に少なくとも1つのアルカリ金属塩および/またはアルカリ土類金属塩、および(iv)少なくとも1つのアルミニウム塩および/または少なくとも1つの銀塩、より特には塩化アルミニウム(AlCl)及び/または塩化銀(AgCl)、好ましくは塩化アルミニウム(AlCl)を含むものであり、かつ、ここで、前記フラックス組成物が、塩化鉛(PbCl)および塩化ニッケル(NiCl)を少なくとも実質的に含まないか、好ましくは完全に含まないものである。
好ましい1つの実施形態によれば、本発明のフラックス組成物は、フラックス槽の液相中の溶液または分散液中、好ましくは溶液中に存在し、ここでフラックス槽の液相はアルコール/水混合物を包含する。
さらなる詳細については、不必要な繰り返しを避けるために、本発明の方法、本発明のシステム、および本発明のフラックス槽に関する上記の所見を参照することができる。これは、本発明のフラックス組成物に関しても同様に当てはまる。
本発明の第5および第6の様相によれば、発明のさらなる主題は、それぞれ溶融亜鉛メッキプロセスにおける鉄または鋼部品のフラックス処理のための本発明の前記フラックス槽および本発明の上記フラックス組成物の使用である。
発明にしたがった使用に関連して、特にフラックス組成物がフラックス槽と組み合わされ、ここで、前記フラックス槽が、アルコール/水混合物を含む液相を含み、フラックスの液相が、より特には溶解または分散形態、好ましくは溶解形態のフラックス組成物を含むものである。
本発明による使用のさらなる詳細については、本発明による使用にも同様に本発明の他の態様に関する上記の所見を参照して当てはめることができる。
第7の態様によれば、本発明の最後の主題は、上述の本発明の方法によっておよび/または上述の本発明のシステムで得られる溶融亜鉛メッキされた鉄または鋼部品である。
冒頭に既に示し、そして特に本発明による実施例によって示されるように、本発明の生成物に関連した特別な利点、特に減少した遷移金属および/または重金属含有量ならびに間然された機械的性質および腐食保護特性腐食が存在する。
本発明の溶融亜鉛メッキされた鉄または鋼部品に関しては、この溶融亜鉛メッキされた鉄または鋼部品は、その表面に、0.5〜300μmの厚さ、特に1〜200μmの厚さ、好ましくは1.5〜100μmの厚さ、より好ましくは2〜30μmの厚さの溶融亜鉛メッキ層を含有する。
さらに、本発明の溶融亜鉛メッキされた鉄または鋼部品に関しては、この溶融亜鉛メッキされた鉄または鋼部品は、その表面に、溶融亜鉛メッキ層を有していることが好ましく、この溶融亜鉛メッキ層は、フラックス処理に由来する鉛(Pb)および/またはニッケル(Ni)を、少なくとも実質的に含まないか、完全に含んでいないものである。
本発明によれば、溶融亜鉛メッキされた鉄または鋼部品が、その表面に溶融亜鉛メッキ層を備えることが特に好ましく、この溶融亜鉛メッキ層は、フラックス処理から生じる鉛(Pb)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、マンガン(Mn)、スズ(Sn)、ビスマス(Bi)およびアンチモン(Sb)からなる群から選択される重金属を少なくとも実質的に含まないか、好ましくは完全に含んでいないものである。
本発明のこの態様に関するさらなる詳細については、不必要な繰り返しを避けるために、本発明の他の態様に関する上記の所見を参照して本発明のこの態様にも同様に当てはめることが可能である。
本発明のさらなる特徴、利点、および可能な用途は、図面に基づく例示的な実施形態の以下の説明から、および図面自体から明らかである。ここで、それら自体または任意の所望の組み合わせで記載および/または図示されたすべての特徴は、特許請求の範囲におけるそれらの包含およびそれらの従属参照に関係なく、本発明の主題を構成する。
図1は、本発明の1つの特定の実施形態による本発明の方法の個々の段階または方法工程の概略的な方法順序を示す図である。 図2は、本発明の特定の1つの実施形態による本発明のシステムの概略図を示す。
図1に示される方法の概略流れ図において、連続する方法工程または方法段階(a)〜(i)が概略的に示されると共に、方法工程(b)、(d)、(f)、(h)および(i)は任意であり、特に方法工程(h)および(i)は任意である。
図1に示される概略図によれば、方法の順序は以下の通りであり、本発明の方法は以下の順序で以下に特定される工程を連続的に含む:脱脂(工程(a))、すすぎ(工程(b)、任意)、酸洗い(工程(c))、すすぎ(工程(d)、任意)、フラックス槽処理(工程(e))、乾燥(工程(f)、任意) 溶融亜鉛メッキ(工程(g))、冷却(工程(h)、任意)、および後作業または後処理(工程(i)、任意)。
本発明による方法の順序に関するさらなる詳細については、本発明の方法に関する上述された所見を参照することができる。
図2は、個々の設備(A)〜(I)を有し、設備(B)、(D)、(F)、(H)および(I)が任意であり、特に施設(H)および(I)が任意である本発明によるシステムを概略的に示す。
図2に示される本発明のシステムの図によれば、このシステムは、下記の順序で以下の設備を含む:脱脂設備(A)、場合によりすすぎ設備(B)、酸洗い設備(C)、場合によりすすぎ設備(D)、フラックス処理設備(E)、場合により乾燥設備(F)、溶融亜鉛メッキ設備(G)、場合により冷却施設(H)および場合により後作業施設または後処理施設(I)。
本発明のシステムに関するさらなる詳細については、本発明によるシステムに関する上述した所見を参照することができる。
本発明のさらなる構成、変更および変形は、本発明の範囲から逸脱することなく、本明細書を読む当業者にとって容易に認識可能かつ実現可能である。
本発明を以下の例示的な実施形態を用いて説明するが、これは決して本発明を限定することを意図するものではなく、単に例示的および非限定的な実施および構成のモードを例示するに過ぎない。
実施のための一般的プロトコル(本発明)
図1による発明の方法順序にしたがってかつ図2による本発明のシステムによって、S235型の試料シート(厚さ2mm、幅100mm×100mm)に、種々の溶融亜鉛メッキサイクルが実施される。フラックス組成物および亜鉛槽合金はそれぞれの場合に以下の詳細にしたがって変化する。
それぞれの場合に実施される溶融亜鉛メッキ工程は、以下に列挙される順序で以下の方法工程を包含する(本発明にしたがって使用されるシステムはそれに応じて設計される);
(a) 脱脂槽中でのアルカリ脱脂処理(15分、70℃、EP 1 352 100 B1の実施例1による脱脂槽組成物)、
(b) 2つの連続すすぎ槽における水による二重のすすぎ処理、
(c) 酸性酸洗い処理(40分、30℃、EP 1 352 100 B1の実施例1による酸洗い槽組成物)、
(d) 2つの連続すすぎ槽における水による二重のすすぎ処理、
(e) 以下の仕様によるフラックス槽でのフラックス処理(3分、60℃、浸漬処理)、
(f) 乾燥処理(熱風260℃、30秒)、
(g) 以下の仕様による溶融亜鉛メッキ槽中で、アルミニウム含有またはアルミニウム合金化亜鉛溶融物(「Zn/Al溶融物」)を用いて行われる溶融亜鉛メッキ(450℃の溶融亜鉛メッキ槽中で、予熱されフラックス処理されたシートを50秒間浸漬処理)、
(i) 溶融亜鉛メッキ槽から取り出された溶融亜鉛メッキされた試料シートの空気による冷却。
サンプルシリーズ1(本発明)
種々の試料シートが、上述したような対応する前処理工程を含む上述したような溶融亜鉛メッキされる。使用されるフラックス組成物および使用されるフラックス槽の仕様は以下の通りである:
フラックス組成物:
78.995重量%のZnCl、13重量%のNHCl、6重量%のNaCl、2重量%のKCl、0.005重量%(50ppm)のAlCl
フラックス槽:
フラックス量/濃度(総塩分):550g/L
アンモニア溶液(5%):pH調整(上昇)のためのフラックス槽1Lあたり10mL
pH:3.5(アンモニア溶液なし:3.2)
湿潤剤(ノニオン系界面活性剤):0.3%
フラックス槽中のアルコール画分の変動
a) 0%プロパノール(100%水)
b) 5%プロパノール(40gのプロパノール、水で1000mLとする)
c) 20%プロパノール(160gのプロパノール、水で1000mLとする)
d) 71.8%プロパノール(574.4gプロパノール、水で1000mlとする)
e) 100%プロパノール
溶融亜鉛メッキ槽
100ppmのアルミニウム、0.05重量%のビスマス、0.3重量%のスズ、0.04重量%のニッケル、残り亜鉛(すなわち、合計100重量%)
結果
変形(a) フラックス溶液に浸されることによって、試料シートは塩で完全に覆われる。乾燥工程の後、構成要素の表面はまだ完全に湿っている。最小限の欠陥を含有する極めて均質な亜鉛層が形成される。
変形(b) フラックス溶液に浸されることによって、試料シートは塩で完全に覆われる。乾燥工程の後、構成要素の表面はまだわずかに乾燥している。観察するために、酸洗後および乾燥後に試料シートを秤量する。前記変形(a)と比較して、フラックス重量が2.5%少ない層が、より急速な乾燥の結果としてのより低い残留水分含量に起因することが見出される。亜鉛メッキの後、傷のない均質な亜鉛層が形成される。
変形(c) フラックス溶液に浸されることによって、試料シートは塩で完全に覆われる。乾燥工程の後、構成要素の表面はほとんどが乾燥している。フラックスのフィルムの重量を変形(a)と比較すると、11.5%の重量減少が見られる。 亜鉛メッキの後、傷のない均質な亜鉛層が形成される。
変形(d) フラックス溶液に浸されることによって、試料シートは塩で完全に覆われる。乾燥工程の後、構成要素の表面は完全に乾燥している。フラックスのフィルムの重量を変形(a)と比較すると、15%の減少が見られる。亜鉛メッキの後、傷のない均質な亜鉛層が形成される。
変形(e) フラックス塩は溶解できない沈殿物を形成する。したがって、シートがフラックスに浸漬されるとき、鋼表面をフラックス塩で効率的に濡らすことはない。それに続く亜鉛メッキでは、亜鉛合金と鋼の間に反応はない;言い換えれば、亜鉛メッキは効率的ではない。
一般的な調査結果
同じ乾燥条件下(すなわち、等しい乾燥時間および乾燥温度)で、小さい量的画分および高い量的画分までを含有するフラックス槽中のアルコールの使用は、結果としてフラックス層のより急速な乾燥を生じ、亜鉛メッキのより良い品質を生じる。この結果は、より良い乾燥が、より良い品質の亜鉛メッキをもたらすということである。
腐食試験(塩水噴霧試験またはDIN EN ISO 9227:2012による塩水噴霧ミスト試験)においても、アルコール含有フラックスで前処理された溶融亜鉛メッキ鋼板は、同じフラックスで前処理された(しかしアルコール画分がない、すなわち純粋に水性の)溶融亜鉛メッキシートに対して著しく長い耐用年数(最大40%の耐用年数の改善)を示す。
実施例シリーズ2〜5(本発明)
実施例シリーズ1が繰り返されるが、異なる組成の溶融亜鉛メッキ槽を用いた。
実施例シリーズ2の溶融亜鉛メッキ槽
5000ppmのアルミニウム、0.05重量%ビスマス、0.3重量%のスズ、0.04重量%のニッケル、残り亜鉛(すなわち、合計100重量%)
実施例シリーズ3の溶融亜鉛メッキ槽
1000ppmのアルミニウム、50ppmのケイ素、残り亜鉛(すなわち、合計100重量%)
実施例シリーズ4の溶融亜鉛メッキ槽
5.42重量%のアルミニウム、残り亜鉛(すなわち、合計100重量%)
実施例シリーズ5の溶融亜鉛メッキ槽
4.51重量%のアルミニウム、残り亜鉛(すなわち、合計100重量%)
結果
実施例シリーズ1と同様の結果が得られ、特に実施例シリーズ4および5の場合には、得られた表面もまた著しい光学的改善を示し、言い換えれば特に光沢がある。
実施例シリーズ6〜10(本発明)
フラックス組成を異ならせることによって、実施例シリーズ1〜5が繰り返される(AlClの代わりに0.005重量%または50ppmのAgClを使用する)こと以外は、実施例シリーズ1〜5を繰り返す。
結果
実施例シリーズ1〜5の結果と類似の結果が得られた。
実施例シリーズ11〜15(本発明)
異なるフラックス組成(AlCl単独の代わりに、0.0025重量%または25ppmのAgClと0.0025重量%または25ppmのAlClとの組み合わせの使用)で、実施例シリーズ1〜5を繰り返す。
結果
実施例シリーズ1〜5の結果と類似の結果が得られた。
実施例シリーズ16〜30(比較例)
異なるフラックス組成(AlClおよびAgClの完全省略)で、実施例シリーズ1〜15を繰り返す。
結果
アルコール含有量(a)〜(d)の場合、それぞれの場合において、亜鉛メッキ後、結果はかなりの数の欠陥および明らかに目に見える欠陥構造を含有する非常に不均一な亜鉛層である。(e)のアルコール含有量の場合、ここでもフラックス塩が不溶性沈殿物を形成するので、全く亜鉛メッキ性能が存在しない。
フラックスの一般レシピ(発明)
以下に示すのは、亜鉛/アルミニウム溶融物の組成に応じて最適化した本発明の典型的なフラックス組成物およびフラックス槽についての一般的なレシピ情報である。
フラックス組成
ZnCl 56〜85%
Al=4.2〜6.2%の場合 :通常77〜82%
Alが1000ppmまでの場合:通常56〜62%
NHCl 10〜44%
Al=4.2〜6.2%の場合 :通常10〜15%
Alが1000ppmまでの場合:通常38〜44%
NaCl >0〜6%
Al=4.2〜6.2%の場合 :通常5〜7%
Alが1000ppmまでの場合:通常>0〜0.5%
KCl >0〜6%
Al=4.2〜6.2%の場合 :通常1〜3%
Alが1000ppmまでの場合:通常>0〜0.5%
AgCl/AlCl 0.5〜500ppm
上記の百分率(重量%)はすべて塩固形分(乾燥重量)に基づいている。
フラックス槽
合計200〜700g/L、通常450〜550g/Lの塩含有量(フラックス組成)
2.5〜5の範囲内のpH
Al=4.2〜6.2%の場合 :通常2.5〜3.5
Alが1000ppmまでの場合:通常4〜5%
必要なpHを調整するのに十分な量の無機酸とアンモニア溶液(アンモニア溶液で微調整)
15〜80℃の範囲のフラックス温度
Al=4.2〜6.2%の場合 :通常50〜70℃
Alが1000ppmまでの場合:通常35〜60℃
湿潤剤の含有量0.2〜5%
0.2〜72%のエタノール画分を含有するプロパノールおよび/またはエタノールの溶液
Al=4.2〜6.2%の場合 :通常5〜20%
Alが1000ppmまでの場合:通常5〜20%

Claims (9)

  1. 鉄または鋼部品の溶融亜鉛メッキ方法において、
    該方法が、
    (a) 鉄または鋼部品の脱脂処理;それから、
    (b) 方法工程(a)において予め脱脂された鉄または鋼部品のすすぎ処理;それから、
    (c) 方法工程(a)において事前に脱脂され、そして場合により方法工程(b)においてすすがれた鉄又は鋼部品の酸洗い処理;それから、
    (d) 方法工程(c)において事前に酸洗いされた鉄または鋼部品のすすぎ処理;それから、
    (e) 方法工程(c)において事前に酸洗いされ方法工程(d)においてすすがれた鉄または鋼部品のフラックス槽中に含まれるフラックス組成物によるフラックス処理であって、
    前記フラックス槽が、アルコール/水混合物を含有する液相を有し、前記フラックス槽の液相がフラックス組成物を含有すること、前記フラックス槽のアルコール/水混合物のアルコールが、混和性または水溶性アルコールであり、C〜Cアルコールおよびそれらの混合物の群から選択されること、および、
    前記フラックス組成物が、成分として、(i)塩化亜鉛、(ii)塩化アンモニウム、(iii)少なくとも1つのアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩、および(iv)少なくとも1つのアルミニウム塩または銀塩を含有すること、および、
    前記フラックス組成物が、塩化鉛塩化ニッケル、塩化コバルト、塩化マンガン、塩化スズ、塩化ビスマス及び塩化アンチモンを含まないこと;それから、
    (f) 方法工程(e)において事前にフラックス処理された鉄または鋼部品の乾燥処理;それから、
    (g) アルミニウム含有亜鉛溶融物を含む亜鉛メッキ槽中で、方法工程(e)において事前にフラックス処理され方法工程(f)において乾燥された鉄または鋼部品の溶融亜鉛メッキ処理であって、アルミニウム含有亜鉛溶融物が、該アルミニウム含有亜鉛溶融物に基づいて0.005〜17.5重量%の範囲内の量でアルミニウムを含有する溶融亜鉛メッキ処理
    を、上記の順序で上記の方法工程を含むことを特徴とする方法。
  2. 前記フラックス槽が、酸性pH値に調整されること;および、
    前記フラックス槽が、アルコール/水混合物に基づいて、0.5:99.5〜99:1の範囲内の重量ベースのアルコール/水比で、アルコール/水混合物を含有することを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 前記フラックス組成物が成分として、
    (i) 50〜95重量%の範囲内の量の塩化亜鉛、
    (ii) 5〜45重量%の範囲内の量の塩化アンモニウム、
    (iii)場合により、0.1〜25重量%の範囲の量の少なくとも1つのアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩、および、
    (iv)1×10−7〜2重量%の範囲内の量の少なくとも1つのアルミニウム塩または銀塩を含有すること、
    上記量の全ては組成物に基づいて、合計100重量%となるように選択されることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記フラックス組成物が成分として、
    (i) 70〜82重量%の範囲内の量の塩化亜鉛、
    (ii) 12〜20重量%の範囲内の量の塩化アンモニウム、
    (iii)場合により、4〜10重量%の範囲の量の少なくとも1つのアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩、および、
    (iv)5×10−5〜5×10−3重量%の範囲内の量の少なくとも1つのアルミニウム塩または銀塩を含有すること、
    上記量の全ては組成物に基づいて、合計100重量%となるように選択されることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  5. 鉄または鋼部品を溶融亜鉛メッキするための設備において、
    前記設備が、
    (A) 鉄または鋼部品の脱脂処理のための少なくとも1つの脱脂装置(A);該脱脂装置(A)に対する処理方向下流側にある
    (B) 上流の脱脂装置(A)において予め脱脂された鉄または鋼部品をすすぐための少なくとも1つのすすぎ装置(B);該すすぎ装置に対する処理方向下流側にある
    (C) 上流の脱脂装置(A)で予め脱脂され、場合により上流のすすぎ装置(B)ですすがれた鉄または鋼部品の酸洗い処理のための少なくとも1つの酸洗装置(C);該酸洗装置(C)に対する処理方向下流側にある
    (D) 上流の酸洗い装置(C)で事前に酸洗いされた鉄または鋼部品をすすぐための少なくとも1つのすすぎ装置(D);該すすぎ装置(D)に対する処理方向下流側にある
    (E) 上流の酸洗い装置(C)で事前に酸洗いされ上流のすすぎ装置(D)ですすがれた鉄または鋼部品のフラックス処理のための少なくとも1つのフラックス処理装置(E)であって、
    前記フラックス処理装置(E)が、フラックス組成物を含有する少なくとも1つのフラックス槽を有すること、該フラックス槽が、アルコール/水混合物を含む液相を含有し、前記フラックス槽の液相が、フラックス組成物を含有すること、前記フラックス槽のアルコール/水混合物のアルコールが、水−混和性または水溶性アルコールであり、C〜Cアルコールおよびそれらの混合物の群から選択されること、および、
    前記フラックス組成物が、成分として、(i)塩化亜鉛、(ii)塩化アンモニウム、(iii)少なくとも1つのアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩、および(iv)少なくとも1つのアルミニウム塩または銀塩を含有すること、および、
    前記フラックス組成物が塩化鉛塩化ニッケル、塩化マンガン、塩化スズ、塩化ビスマス及び塩化アンチモンを含まないこと; 前記フラックス処理装置(E)に対する処理方向下流側にある
    (F) 上流のフラックス処理装置(E)において事前にフラックス処理された鉄または鋼部品を乾燥させるための少なくとも1つの乾燥装置(F);該乾燥装置(F)に対する処理方向下流側にある
    (G) 上流のフラックス処理装置(E)で事前にフラックス処理され上流の乾燥装置(F)で乾燥された鉄または鋼部品の溶融亜鉛メッキのための少なくとも1つの溶融亜鉛メッキ装置(G)であって、該溶融亜鉛メッキ装置(G)が、少なくとも1つのアルミニウム含有亜鉛溶融物を含有し、アルミニウム含有亜鉛溶融物が、該アルミニウム含有亜鉛溶融物に基づいて0.005〜17.5重量%の範囲内の量のアルミニウムを含有する溶融亜鉛メッキ装置(G);
    以上の処理装置を、以上の順序で具備することを特徴とする設備。
  6. 前記フラックス槽が、酸性pH値に調整されること、および、
    前記フラックス槽が、アルコール/水混合物に基づいて、0.5:99.5〜99:1の範囲内の重量ベースのアルコール/水比で、アルコール/水混合物を含有することを特徴とする請求項5記載の設備。
  7. 前記フラックス処理装置(E)が、鉄または鋼部品をフラックス槽またはフラックス組成物と接触させるための手段を具備し、鉄または鋼部品をフラックス槽またはフラックス組成物と接触させるための手段が、例えば制御手段により、鉄または鋼部品を前記フラックス槽またはフラックス浴組成物と0.001〜30分間接触させるように制御することを特徴とする請求項5または6記載の設備。
  8. 前記フラックス組成物が、成分として、
    (i) 50〜95重量%の範囲の量の塩化亜鉛、
    (ii) 5〜45重量%の範囲の量の塩化アンモニウム、
    (iii) 0.1〜25重量%の範囲の量の少なくとも1つのアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩、
    (iv) 1×10−7〜2重量%の範囲の量の少なくとも1つのアルミニウム塩または銀塩を含有すること;
    上記量の全ては組成物に基づいて合計100重量%となるように選択されることを特徴とする請求項5または6記載の設備。
  9. 溶融亜鉛メッキ処理における鉄または鋼部品のフラックス処理のためのフラックス槽において、
    前記フラックス槽が、アルコール/水混合物を含有する液相を有し、該フラックス浴の液相が、フラックス組成物を含有すること、前記フラックス槽のアルコール/水混合物のアルコールが、水−混和性または水溶性アルコールであり、C〜Cアルコールおよびそれらの混合物の群から選択されること、および、
    前記フラックス組成物が、成分として、(i)塩化亜鉛、(ii)塩化アンモニウム、(iii) 少なくとも1つのアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩、および(iv)少なくとも1つのアルミニウム塩または銀塩を含有すること、および
    前記フラックス組成物が、塩化鉛塩化ニッケル、塩化コバルト、塩化マンガン、塩化スズ、塩化ビスマス及び塩化アンチモンを含まないことを特徴とするフラックス槽。
JP2019517140A 2016-06-13 2017-03-13 溶融亜鉛メッキのための方法及びフラックス Active JP6815494B2 (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE102016007107 2016-06-13
DE102016007107.9 2016-06-13
DE102016111725.0 2016-06-27
DE102016111725.0A DE102016111725A1 (de) 2016-06-13 2016-06-27 Verfahren und Flussmittel für die Feuerverzinkung
PCT/EP2017/055798 WO2017215796A1 (de) 2016-06-13 2017-03-13 Verfahren und flussmittel für die feuerverzinkung

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019518142A JP2019518142A (ja) 2019-06-27
JP6815494B2 true JP6815494B2 (ja) 2021-01-20

Family

ID=60419657

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019517140A Active JP6815494B2 (ja) 2016-06-13 2017-03-13 溶融亜鉛メッキのための方法及びフラックス

Country Status (14)

Country Link
US (1) US11499216B2 (ja)
EP (2) EP3445889B1 (ja)
JP (1) JP6815494B2 (ja)
CN (1) CN109477196B (ja)
BR (1) BR112018075934B1 (ja)
CA (1) CA3026326C (ja)
DE (1) DE102016111725A1 (ja)
ES (1) ES2818732T3 (ja)
HU (1) HUE052348T2 (ja)
MA (1) MA49780A (ja)
MX (1) MX2018015470A (ja)
PL (1) PL3445889T3 (ja)
SI (1) SI3445889T1 (ja)
WO (1) WO2017215796A1 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107090571B (zh) * 2017-06-18 2018-05-25 荆门宁杰机电技术服务有限公司 一种焊管的外镀锌装置
MX2020010068A (es) 2018-03-28 2020-10-28 Jfe Steel Corp Chapa de acero galvanizado y recocido por inmersion en caliente de alta resistencia y metodo para producir la misma.
DE102020106543A1 (de) 2020-03-11 2021-09-16 Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft Verfahren zum Verzinken eines Bauteils, insbesondere für ein Kraftfahrzeug, sowie Bauteil für ein Kraftfahrzeug
CN112430794A (zh) * 2020-10-31 2021-03-02 张家港扬子江冷轧板有限公司 一种提高镀锡板表面耐蚀性的自软熔装置及方法
CN114182138B (zh) * 2021-12-14 2023-01-03 西安交通大学 一种生物可降解Zn-Mg-Bi锌合金及其制备方法
DE102022100555A1 (de) 2022-01-11 2023-07-13 Seppeler Holding Und Verwaltungs Gmbh & Co. Kg Verfahren zur verbesserten Verzinkung von Bauteilen
CN114717500B (zh) * 2022-03-30 2023-12-01 青岛靓塔钢结构有限公司 一种镀锌单管塔加工工艺
BE1030796B1 (nl) 2022-08-22 2024-03-18 Balak Coatings Nv Werkwijze voor het voorbehandelen van een te verzinken hekwerkpaneel en voorbehandeld hekwerkpaneel
CN116219344B (zh) * 2023-01-15 2024-02-06 宁波市鄞州鑫旺热镀锌有限公司 一种铁基铸件的热镀锌工艺

Family Cites Families (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE2317600C3 (de) * 1973-04-07 1975-08-28 Basf Ag, 6700 Ludwigshafen Wäßerige Flußmittellösungen für die Feuerverzinkung
DE2417791C2 (de) * 1974-04-11 1976-04-01 Basf Ag, 6700 Ludwigshafen Flußmittel für die Feuerverzinkung -Verzinnung und -verbleiuhg
US4496612A (en) * 1982-04-06 1985-01-29 E. I. Du Pont De Nemours And Company Aqueous flux for hot dip metalizing process
LU86339A1 (fr) * 1986-03-04 1987-11-11 Foridienne Chimie N V Compositions de flux sans fluorures pour la galvanisation a chaud dans des bains de zinc aluminies
JP3047936B2 (ja) * 1991-10-22 2000-06-05 住友金属鉱山株式会社 溶融亜鉛めっき用フラックス
AU7554394A (en) * 1993-08-05 1995-02-28 Ferro Technologies, Inc. Lead-free galvanizing technique
US6200636B1 (en) * 1998-08-19 2001-03-13 The University Of Cincinnati Fluxing process for galvanization of steel
EP1209245A1 (en) 2000-11-23 2002-05-29 Galvapower Group N.V. Flux and its use in hot dip galvanization process
EP1694880B1 (en) * 2003-12-09 2007-06-13 Umicore Heat transfer limiting flux and its use in galvanising steel
ES2425172T3 (es) * 2005-12-20 2013-10-11 Teck Metals Ltd. Fundente y procedimiento de galvanizado por inmersión en caliente
GB2507310B (en) * 2012-10-25 2018-08-29 Fontaine Holdings Nv Flux compositions for hot dip galvanization
GB2507309A (en) 2012-10-25 2014-04-30 Fontaine Holdings Nv Continuous single dip galvanisation process
CN102994925B (zh) * 2012-12-07 2014-05-14 国家电网公司 一种环保型锌铝合金助镀剂
JP5871035B2 (ja) * 2013-07-31 2016-03-01 Jfeスチール株式会社 溶融亜鉛めっき用フラックスおよび溶融亜鉛めっき用フラックス浴ならびに溶融亜鉛めっき鋼材の製造方法
JP5884200B2 (ja) * 2013-07-31 2016-03-15 Jfeスチール株式会社 溶融亜鉛めっき用フラックスおよび溶融亜鉛めっき用フラックス浴ならびに溶融亜鉛めっき鋼材の製造方法
CN105483591B (zh) * 2015-12-23 2018-12-07 常州大学 热浸镀用Zn-Al-Si-Ni合金镀层及热浸镀方法
CN105648377B (zh) * 2016-01-21 2017-12-29 国网山东省电力公司电力科学研究院 一种长时效、可重复使用的热浸镀锌铝镁合金助镀剂
CN106244963B (zh) * 2016-08-16 2018-09-14 长安大学 一种热镀锌助镀剂及方法

Also Published As

Publication number Publication date
WO2017215796A1 (de) 2017-12-21
DE102016111725A1 (de) 2017-12-14
CA3026326A1 (en) 2017-12-21
PL3445889T3 (pl) 2021-01-11
MX2018015470A (es) 2019-10-15
SI3445889T1 (sl) 2021-01-29
EP3445889B1 (de) 2020-07-29
EP3663429A1 (de) 2020-06-10
JP2019518142A (ja) 2019-06-27
US11499216B2 (en) 2022-11-15
BR112018075934A2 (pt) 2019-04-09
EP3445889A1 (de) 2019-02-27
HUE052348T2 (hu) 2021-04-28
BR112018075934B1 (pt) 2023-02-14
CN109477196A (zh) 2019-03-15
CN109477196B (zh) 2021-02-19
ES2818732T3 (es) 2021-04-13
MA49780A (fr) 2021-04-07
US20190144983A1 (en) 2019-05-16
CA3026326C (en) 2020-11-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6815494B2 (ja) 溶融亜鉛メッキのための方法及びフラックス
JP5467053B2 (ja) 6〜30重量%のMnを含有する熱間圧延平鋼材または冷間圧延平鋼材に金属保護層をコーティングする方法
JP5650222B2 (ja) 腐食に対する保護を与える金属コーティングが施された鋼部材を製造する方法、および鋼部材
EP3239347B1 (en) Zinc alloy plated steel material having excellent weldability and processed-part corrosion resistance and method of manufacturing same
EP2876182B1 (en) Hot dip zinc alloy plated steel sheet having excellent corrosion resistance and external surface and method for manufacturing same
JP5556186B2 (ja) 高耐食性溶融亜鉛めっき鋼板
US10982308B2 (en) Hot-dip galvanization system and hot-dip galvanization method, in particular for mass production
KR101665883B1 (ko) 내식성 및 가공성이 우수한 도금 강선 및 그 제조방법
US11549166B2 (en) Hot-dip galvanization system and hot-dip galvanization method
KR20170024023A (ko) 용융 아연 도금 강재의 제조 방법 및 용융 아연 도금 강재
JP5423215B2 (ja) 表面処理鋼板およびその製造方法
CN110777316B (zh) 一种稀土合金热浸镀层钢板及其生产方法
JP2011032498A (ja) 熱間プレス用表面処理鋼板およびそれを用いた熱間プレス部材の製造方法
JP2001279411A (ja) 溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法
JP2011032497A (ja) 熱間プレス用表面処理鋼板およびそれを用いた熱間プレス部材の製造方法
JP3111888B2 (ja) 亜鉛系メッキ鋼板の製造方法
JP5664408B2 (ja) 溶融Sn−Znめっき鋼板
JPH03219950A (ja) 有機複合被覆鋼板
JPS61243192A (ja) 燃料容器用表面処理鋼板
JPH11158654A (ja) 2層めっき鋼材の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190228

A529 Written submission of copy of amendment under article 34 pct

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A529

Effective date: 20190207

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190228

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20191224

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200115

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200401

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200925

R155 Notification before disposition of declining of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R155

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201222

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6815494

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250