JP6814753B2 - 変性カルボキシメチル化セルロースナノファイバー分散液およびその製造方法 - Google Patents

変性カルボキシメチル化セルロースナノファイバー分散液およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は変性カルボキシメチル化セルロースナノファイバー分散液およびその製造方法に関する。
省資源、省エネルギー、二酸化炭素排出量削減、生分解性等の観点から、近年、植物由来の素材やエネルギーが注目を浴びており、植物や微生物が産出するセルロースの有効利用が進みつつある。中でも、木や草本等から得られるパルプを解繊して得られるセルロースナノファイバーは太さ数nm〜数十nmの極めて細い繊維であり、比較的軽量でありながら高弾性率、高強度、熱膨張しにくい、透明性が高い、といった多くの優れた特長を有していることから、構造材料、光学材料等、多くの用途への利用が期待されている。
セルロースナノファイバーの製造方法として、アニオン変性されたセルロース繊維を解繊する方法(アニオン変性ミクロフィブリル化植物繊維)や、セルロース繊維をN−オキシル化合物とハロゲン化アルカリ金属塩を触媒として酸化し、これを解繊する方法が報告されている(特許文献1、非特許文献1)。
国際公開第2011/115154号
Biomacromolecules、7巻、6号、1687−1691頁、2006年
一方、このようにして得られるセルロースナノファイバーは極めて親水性が高く、極性の異なる有機溶媒や樹脂中での分散安定性に乏しく、特に高い透明性が求められる光学材料や透明材料へ応用しようとした場合、セルロースナノファイバーを含有させると得られる複合材料の透明性が低くなる。さらに、用途によっては無色なセルロースナノファイバーが求められているが、これらのセルロースナノファイバーは耐熱性が低く、有機溶媒分散液の製造時や、プラスチック材料との複合材料製造時に着色してしまうため、適用し難い。
かかる事情を鑑み、本発明は、有機溶媒や樹脂中での分散性に優れ、かつ透明で着色の少ないセルロースナノファイバー分散液を提供することを課題とする。
[1]変性カルボキシメチル化セルロースナノファイバーが分散媒に分散している分散液であって、
前記分散媒が有機溶媒を含み、
前記変性カルボキシメチル化セルロースナノファイバーが、後述する式(1)で表されるグルコース単位を含む、前記分散液。
[2]前記有機溶媒の沸点が常圧で50〜250℃である、[1]に記載の分散液。
[3]前記有機溶媒が、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、2−メチル−2−プロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、1,4−ジオキサン、N−メチル−2−ピロリドン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、およびこれらの組合せからなる群から選択される水溶性有機溶媒である、[1]または[2]に記載の分散液。
[4]前記XおよびXが−CHCOOH、あるいは式(2)〜(4)のいずれかで表される場合に、前記グルコース単位当たりの当該基の数で定義されるX置換度が0.02〜0.50である、[1]〜[3]のいずれかに記載の分散液。
[5]前記変性カルボキシメチル化セルロースナノファイバーの数平均繊維径が、2〜50nmである、[1]〜[4]のいずれかに記載の分散液。
[6]前記分散媒が水溶性有機溶媒および水を含む、[1]〜[5]のいずれかに記載の分散液。
[7](1A)カルボキシメチル化セルロースナノファイバーが、水と水溶性有機溶媒との混合溶媒に分散している分散液を調製する工程、ならびに
(1B)当該分散液にアミン、水酸化物イオンを対イオンとする有機オニウム塩、およびこれらの組合せから選択される有機アルカリを添加してカルボキシメチル基を変性する工程、を含む、[1]に記載の分散液の製造方法。
[8](2A)カルボキシメチル化セルロースナノファイバーが、水に分散している分散液を調製する工程、ならびに
(2B)当該分散液に、アミン、水酸化物イオンを対イオンとする有機オニウム塩、およびこれらの組合せから選択される有機アルカリならびに水溶性有機溶媒を添加して、カルボキシメチル基を変性する工程、
を含む、[1]に記載の分散液の製造方法。
[9](3C)カルボキシメチル化セルロース、水と水溶性有機溶媒との混合溶媒、ならびにアミン、水酸化物イオンを対イオンとする有機オニウム塩、およびこれらの組合せから選択される有機アルカリを含む分散液を調製する工程、ならびに
(3D)前記分散液に解繊処理を行いながらカルボキシメチル基を変性する工程、あるいは、(3E)カルボキシメチル基を変性して当該変性カルボキシメチル化セルロースを含む分散液を調製した後に当該分散液を解繊処理する工程、
を含む、[1]に記載の分散液の製造方法。
[10](4C)カルボキシメチル化セルロース、水、ならびにアミン、水酸化物イオンを対イオンとする有機オニウム塩、およびこれらの組合せから選択される有機アルカリを含む分散液を調製する工程、
(4D)前記分散液に解繊処理を行いながらカルボキシメチル基を変性する工程、あるいは、(4E)カルボキシメチル基を変性して当該変性カルボキシメチル化セルロースを含む分散液を調製した後に当該分散液を解繊処理する工程、ならびに
(4F)前工程で得た分散液に水溶性有機溶媒を添加する工程、
を含む、[1]に記載の分散液の製造方法。
[11]前記有機アルカリが、水酸化物イオンを対イオンとする4級アンモニウム塩である、[7]〜[10]のいずれかに記載の製造方法。
[12]前記有機アルカリが、1級、2級、または3級アミン化合物である、[7]〜[10]のいずれかに記載の製造方法。
本発明により、有機溶媒や樹脂中での分散性に優れ、かつ透明で着色の少ないセルロースナノファイバー分散液を提供できる。
以下、本発明に係るセルロースナノファイバー分散液について説明する。本発明において「〜」はその両端の値を含む。すなわち「A〜B」はAおよびBを含む。
1.変性カルボキシメチル化セルロースナノファイバー分散液
変性カルボキシメチル化セルロースナノファイバー(以下「変性CM化CNF」ともいう)とはカルボキシメチル化セルロースナノファイバーのカルボキシル基が変性されているナノファイバーである。具体的に、変性CM化CNFは式(1)で表される。
Figure 0006814753
式(1)において、Xは独立にHまたは−CHCOOHである。Xは独立にH、−CHCOOH、あるいは式(2)〜(4)のいずれかで表される基であって、少なくとも1つのXは式(2)〜(4)のいずれかで表される基である。
Figure 0006814753
式(2)において、Rは独立に、H、炭素数が1〜10のアルキル基、炭素数が6〜20のアリール基、または炭素数が7〜20のアラルキル基であり、少なくとも1つのRは当該アルキル基、アリール基、またはアラルキル基(以下「アルキル基等」ともいう)である。すなわち、本発明のセルロースナノファイバーは疎水性基であるRを有する。独立にとは、複数のRが異なっていてもよいことを意味する。他の基に関しても同様である。このRにより、本発明のセルロースナノファイバーは、水と水溶性有機溶媒との混合液を分散媒とする分散液としたときに優れた分散性を示す。この観点および材料の入手容易性から、Rがアルキル基である場合における炭素数は1〜6が好ましく2〜5がより好ましい。好ましいアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、プロピル基、ヘキシル基等が挙げられる。これらの基は鎖状、分岐状、または環状であってよい。Rがアリール基である場合における炭素数は6〜15が好ましい。好ましいアリール基の例としては、フェニル基、ナフチル基、前記アルキル基を置換基として有するアルキルフェニル基、アルキルナフチル基が挙げられる。Rがアラルキル基である場合における炭素数は7〜10が好ましい。好ましいアラルキル基の例としてはベンジル基が挙げられる。後述するように式(2)で表される基は、カルボキシメチル基とアミンを反応させることによって得られる。
式(3)におけるYはNまたはPであり、Rは式(2)と同様に定義される。疎水性を高める観点から、Rのうち、2つ以上が前記アルキル基、アリール基、またはアラルキル基であることが好ましく、3つ以上が前記アルキル基、アリール基、またはアラルキル基であることがより好ましい。入手容易性等の観点から、Rは前記アルキル基が好ましく、YはNが好ましい。後述するように式(3)で表される基は、カルボキシメチル基とアンモニウム塩またはホスホニウム塩を反応させることによって得られる。
式(4)において、R’は炭素数が1〜10のアルキル基、炭素数が6〜20のアリール基、または炭素数が7〜20のアラルキル基である。後述するように式(4)で表される基は、カルボキシメチル基とスルホニウム塩を反応させることによって得られる。
グルコース環上の置換基の数をグルコース単位当たりの平均個数として表した値を置換度という。本発明において、XおよびXがHでない場合の置換度(以下便宜上「X置換度」ともいう)はセルロースナノファイバーの分散性に影響を与える。よってX置換度は0.02〜0.50であることが好ましい。X置換度は、前記式(1)で表される単位中のXおよびXにおけるHの数とそれ以外の基の数との比率により調整できる。X置換度は、変性CM化CNFを酸で処理して式(2)〜(4)の基を−CHCOOH基に変換した後、定法によって求めることができる。
所望の疎水性を得るためには、XおよびXの合計(「X基」ともいう)のうち80%以上が式(2)〜(4)のいずれかで表される基であることが好ましい。
分散媒は有機溶媒を含む。有機溶媒は限定されないが、後述するように水溶性であることが好ましい。分散媒は水を含んでいてもよい。この場合の水の量は、本発明の分散媒中50重量%以下が好ましく、30重量%以下がより好ましく、10重量%以下がよりさらに好ましく、1重量%以下が特に好ましい。このように水の量が少ないと、樹脂等の他の材料との複合化がしやすいという利点がある。一方、水の量が好ましくは0.001重量%、より好ましくは0.01重量%以上となるように、前記有機溶媒の量は調整される。
分散媒は水と水溶性有機溶媒を含むことが好ましい。この場合、水溶性有機溶媒が両親媒性であるので、分散媒は非水溶性有機溶媒を含むこともできる。一態様において分散媒は水と水溶性有機溶媒との混合溶媒であることが好ましい。水溶性有機溶媒とは水と任意に混合する有機溶媒である。当該有機溶媒としては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、2−メチル−2−プロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、1,4−ジオキサン、N−メチル−2−ピロリドン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、およびこれらの組合せが挙げられる。水と有機溶媒の比率は適宜混合することにより希釈したり、あるいは濾過、蒸留等公知の手法により濃縮することで調整できる。特に濃縮については溶媒の回収、再利用や工業設備の簡素さから蒸留が好ましく、本発明の分散液は特に水分量を低減するために加熱蒸留されることがある。その際、優先的に水を除去できるという観点から水溶性有機溶媒としては、常圧で沸点が100℃を超える溶媒が好ましい。しかしながら水溶性有機溶媒の沸点が高すぎると当該溶媒の除去が困難となることがあるため、水溶性有機溶媒の沸点は常圧で250℃以下が好ましい。このような溶媒の例としては、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、1,4−ジオキサン、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。
変性CM化CNFの数平均繊維径は1nm〜200nmが好ましく、2nm〜50nmがより好ましい。セルロースナノファイバーの繊維径は、走査型電子顕微鏡(SEM)や原子間力顕微鏡(AFM)等の顕微鏡で観察して測定できる。
分散液中の変性CM化CNFの濃度は0.1〜20重量%が好ましく、0.5〜10重量%がより好ましい。
2.分散液の製造方法
本発明の分散液は以下の方法で製造することができる。
[第1の製造方法]
(1A)カルボキシメチル化セルロースナノファイバーが、水と水溶性有機溶媒との混合溶媒に分散している分散液を調製する工程、ならびに
(1B)当該分散液にアミン、水酸化物イオンを対イオンとする有機オニウム塩、およびこの組合せから選択される有機アルカリを添加してカルボキシメチル基を変性する工程、を含む製造方法。
[第2の製造方法]
(2A)カルボキシメチル化セルロースナノファイバーが、水に分散している分散液を調製する工程、ならびに
(2B)当該分散液に、前記有機アルカリおよび水溶性有機溶媒を添加して、カルボキシメチル基を変性する工程、を含む製造方法。
[第3の製造方法]
(3C)カルボキシメチル化セルロース、水と水溶性有機溶媒との混合溶媒、および前記有機アルカリを含む分散液を調製する工程、ならびに
(3D)前記分散液に解繊処理を行いながらカルボキシメチル基を変性する工程、あるいは、(3E)カルボキシメチル基を変性して当該変性カルボキシメチル化セルロースを含む分散液を調製した後に当該分散液を解繊処理する工程、を含む製造方法。
[第4の製造方法]
(4C)カルボキシメチル化セルロース、水、および前記有機アルカリを含む分散液を調製する工程、
(4D)前記分散液に解繊処理を行いながらカルボキシメチル基を変性する工程、あるいは、(4E)カルボキシメチル基を変性して当該変性カルボキシメチル化セルロースを含む分散液を調製した後に当該分散液を解繊処理する工程、ならびに
(4F)前工程で得た分散液に水溶性有機溶媒を添加する工程、を含む製造方法。
各方法について詳述する。
2−1.第1の製造方法
(1)工程1A
本工程では、カルボキシメチル化セルロースナノファイバーが、水と水溶性有機溶媒との混合溶媒に分散している分散液を調製する。当該分散液はカルボキシメチル化セルロースを水に分散させた水分散液に解繊処理を施して、カルボキシメチル化セルロースナノファイバー水分散液を得て、当該水分散液と水溶性有機溶媒を混合することで調製できる(iの方法)。あるいは、当該分散液は、カルボキシメチル化セルロースを前記混合溶媒に分散させた分散液に解繊処理を施して調製することもできる(iiの方法)。
1)iの方法
カルボキシメチル化セルロースを水に分散させた水分散液(以下「解繊前水分散液」ともいう)に解繊処理を施して、カルボキシメチル化セルロースナノファイバー水分散液を得る。カルボキシメチル化セルロースの製造方法は後述する。解繊は、例えば、高速せん断ミキサーや高圧ホモジナイザーなどの混合または撹拌、乳化または分散装置を必要に応じて単独もしくは2種類以上を組合せて行うことができる。この際、パルプの大きさ(繊維長および繊維径)が小さくなると同時に繊維がほぐれてセルロースナノファイバーを形成する。特に、100MPa以上、好ましくは120MPa以上、さらに好ましくは140MPa以上の圧力を可能とする超高圧ホモジナイザーを用いると、セルロースナノファイバーの分散が効率よく進行し、水分散液としたときに低い粘度を有するセルロースナノファイバーを効率よく製造することができるので好ましい。
解繊前水分散液におけるカルボキシメチル化セルロースの濃度は0.1〜10重量%が好ましい。解繊前水分散液のpHは例えば4以下となる。
次いで、解繊後水分散液に水溶性有機溶媒を添加する。その量は種類にもよるが、セルロースナノファイバー分散液全体に対して、0.1〜1000重量%が好ましい。ただし、水溶性有機溶媒のうち、アルコール類やアセトンなどの水との親和性が比較的大きい水溶性有機溶媒については、上限値を1000重量%以下とできる。一方、メチルエチルケトンなどの水との親和性が比較的小さい水溶性有機溶媒については、上限値をおおよそ500重量%以下とすることが好ましい。水溶性有機溶媒の量が0.1重量%より少ないと、本発明の分散液とポリマー等の他の材料との親和性を高める効果が十分でない場合がある。一方、加える水溶性有機溶媒の量が10重量%以上、好ましくは30重量%以上であると、他の材料との親和性を高める効果が十分となり、かつ後述する乾燥効率が十分に向上する。このようにして得た分散液を「解繊後分散液」ともいう。
2)iiの方法
カルボキシメチル化セルロースを、水と水溶性有機溶媒との混合溶媒に分散させた分散液に解繊処理を施して、カルボキシメチル化セルロースナノファイバー分散液(解繊後分散液)を得る。解繊の方法等、水溶性有機溶媒の量はiの方法で述べたとおりである。
3)カルボキシメチル化セルロースの調製方法
セルロース原料とはセルロースを主体とした様々な形態の材料である。その例としては、パルプ(晒または未晒木材パルプ、晒または未晒非木材パルプ、精製リンター、ジュート、マニラ麻、ケナフ等の草本由来のパルプなど)、酢酸菌等の微生物によって生産されるセルロース等の天然セルロース、セルロースを銅アンモニア溶液、モルホリン誘導体等の何らかの溶媒に溶解した後に紡糸された再生セルロース、および上記セルロース原料に加水分解、アルカリ加水分解、酵素分解、爆砕処理、振動ボールミル等の機械的処理等をすることによってセルロースを解重合した微細セルロースなどが挙げられる。
まず、前記セルロース原料を発底原料とし、溶媒、マーセル化剤を混合し、反応温度0〜70℃、好ましくは10〜60℃、かつ反応時間15分〜8時間、好ましくは30分〜7時間にて、マーセル化処理を行う。溶媒としては、3〜20重量倍の水または低級アルコール、具体的には水、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、2−メチル−2−プロパノール、またはこれらの組み合わせを使用できる。低級アルコールを混合する場合、その混合割合は60〜95重量%である。マーセル化剤としては、発底原料の無水グルコース残基当たり0.5〜20倍モルの水酸化アルカリ金属、具体的には水酸化ナトリウム、水酸化カリウムを使用できる。
次いで、カルボキシメチル化剤をグルコース残基当たり0.05〜10.0倍モル添加し、反応温度30〜90℃、好ましくは40〜80℃、かつ反応時間30分〜10時間、好ましくは1時間〜4時間、エーテル化反応を行い、カルボキシメチル化セルロースを得る。この際、グルコース単位当たりのカルボキシメチル置換度が0.01〜0.50であることが好ましい。前記置換基が0.01より小さいと、十分にナノ解繊することができない場合がある。一方、グルコース単位当たりのカルボキシメチル置換基が0.50より大きいと、膨潤あるいは溶解するため、ナノファイバーとならない場合がある。
カルボキシメチル置換度は、以下の方法により測定できる。
試料約2.0gを精秤して、300mL共栓三角フラスコに入れる。硝酸メタノール(無水メタノール1Lに特級濃硝酸100mLを加えた液)100mLを加え、3時間振盪して、カルボキシメチル化セルロースナトリウム(Na−CMC)をカルボキシメチル化セルロース(H−CMC)にする。その絶乾H−CMC1.5〜2.0gを精秤し、300mL共栓三角フラスコに入れる。80%メタノール15mLでH−CMCを湿潤させ、0.1NのNaOH100mLを加えて室温で3時間振盪する。指示薬としてフェノールフタレインを用いて、0.1NのHSOで過剰のNaOHを逆滴定する。次式を用いてカルボキシメチル置換度を求める。
カルボキシルメチル置換度=[{100×F’−(0.1NのHSO(ml))×F}/(H−CMCの絶乾質量(g))]×0.1
=0.162A/(1−0.058A)
A:1gのH−CMCを中和するのに必要な1NのNaOHの量(ml)
F:0.1NのHSOのファクター
F’:0.1NのNaOHのファクター
このようにして得たカルボキシメチル化セルロースを、ろ過により反応液中から回収することができる。反応後のカルボキシメチル化セルロースのカルボキシメチル基はpH調整用の無機アルカリに由来する金属イオンを対イオンとした塩(−CHCOOM、Mは金属イオン)を形成している。回収の方法としては、1)カルボキシメチル基が塩を形成したまま濾別する方法、2)反応液に酸を添加しpH3以下に調整してカルボキシメチル基を酸型(−CHCOOH)としてから濾別する方法、3)有機溶媒を添加し凝集させた後に濾別する方法がある。しかし、酸型に変換することでカルボキシメチル化セルロース中の対イオン(金属イオン)の大部分を除くことができるので、2)の方法が好ましい。さらに、2)の方法はハンドリング性や収率、廃液処理の点からも好適である。カルボキシメチル基を酸型にすることで、水による洗浄の効率化、含有金属イオン量の低減、洗浄回数の低減ができる。
カルボキシメチル化セルロース中に含まれる金属イオン含有量は、様々な方法で分析できるが、例えば、電子線マイクロアナライザーを用いたEPMA法、蛍光X線分析法の元素分析によって簡易的に分析できる。塩型のまま濾別する方法により回収した場合、金属イオンの含有率は5重量%以上であるのに対し、酸型としてから濾別する方法により回収した場合、金属イオン含有量は5重量%以下となる。
回収したカルボキシメチル化セルロースは、洗浄を繰り返すことにより精製でき、触媒や塩、イオンなどの残渣を取り除くことができる。洗浄液としては水が好ましく、さらに塩酸などを用いpH3以下、より好ましくはpH2.6以下の酸性条件下で洗浄を行った後、水による洗浄を行うと、金属イオンを上記分析方法における検出限界量以下とすることができる。または、残存する金属イオン量をより低減させるため、酸性条件下での洗浄を複数回行ってもよい。セルロース中に塩等が残留していると、後述の解繊工程にて解繊しにくくなるため、水洗浄は複数回洗浄を行うことが好ましい。
(2)工程1B
工程1Aで調製した解繊後分散液に有機アルカリを添加してカルボキシメチル基を変性する。有機アルカリは、アミン、水酸化物イオンを対イオンとする有機オニウム塩、およびこれらの組合せから選択される。アミンとしては1級〜3級アミンを例示できる。アミンとしては以下の構造を有するアミンが好ましい。
NHR’(R’は炭素数が1〜10のアルキル基、炭素数が6〜20のアリール基、または炭素数が7〜20のアラルキル基)
NHR’(R’は独立に炭素数が1〜10のアルキル基、炭素数が6〜20のアリール基、または炭素数が7〜20のアラルキル基)
NR’(R’は独立に炭素数が1〜10のアルキル基、炭素数が6〜20のアリール基、または炭素数が7〜20のアラルキル基)
1級または2級アミンを用いると、カルボキシメチル化セルロースに前記式(2)で表す基を導入できる。また、3級アミンを用いると、カルボキシメチル化セルロースに前記式(3)で表す基(ただし1つのRがHで3つのRがR’である)を導入できる。
水酸化物イオンを対イオンとする有機オニウム塩としては、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラn−ブチルアンモニウム、水酸化ベンジルトリメチルアンモニウム、水酸化2−ヒドロキシエチルトリメチルアンモニウム等のNR’OH(R’前述のとおり定義され、好ましくは独立に炭素数が1〜10のアルキル基である)で表される水酸化アンモニウム塩、水酸化テトラエチルホスホニウムなどのPR’OH(R’は前述のとおり定義される)で表される水酸化ホスホニウム塩、水酸化トリメチルスルホニウムなどのSR’OH(R’は前述のとおり定義される)で表される水酸化スルホニウム塩を例示できる。
水酸化アンモニウム塩または水酸化ホスホニウム塩を用いるとカルボキシメチル化セルロースに前記式(3)で表す基(ただしすべてのRはR’である)が導入できる。水酸化スルホニウム塩を用いると、カルボキシメチル化セルロースに前記式(4)で表す基が導入できる。
反応は、有機アルカリを含む解繊後分散液を室温で撹拌することで実施できる。撹拌には公知の装置を用いてもよく、前述の解繊に使用する装置を用いてもよい。この撹拌時にもナノ分散化が進行するが、有機アルカリにおけるR’が嵩高いほどナノ分散化が促進されかつ分散液の粘度が低下する効果が期待できる。
有機アルカリの量は、カルボキシメチル基量に対し等モル量またはそれ以上とすることができる。カルボキシル化(酸化)セルロースと異なり、カルボキシメチルセルロースは分散液の着色が少ないため、十分に変性(疎水化)することができる。
解繊前分散液のpHは通常は4以下であることから、有機アルカリを用いることで中和反応が進行し、カルボキシメチル基に疎水基を導入できる。有機アルカリを用いることで本発明の分散液に金属イオンが混入することが回避できる。金属イオンを含まない分散液は、電子用途に好適である。
有機アルカリを用いると、無機アルカリを用いた場合よりも低エネルギー、短時間で分散処理を行うことができる。また最終的に得られる変性CM化CNF分散液の透明性を向上させることができる。この理由は、有機アルカリで変性されたセルロースナノファイバーと水溶性有機溶媒を含む分散媒との親和性が向上することに加えて、無機アルカリで変性された基に比べて有機アルカリで変性された基が大きいため分散媒中でセルロース繊維同士をより引き離す効果が大きくなるためと考えられる。
(3)後処理等
このようにして調製した変性CM化CNF分散液には有機アルカリ由来のアミン化合物または有機オニウムイオンが含まれている。当該分散液を公知の手法により単離、洗浄、乾燥、濾別などすることで、変性CM化CNFを得ることができる。洗浄液としては前記混合溶媒を用いることが好ましい。また水を除去することにより、水を含まないか任意の量の水を含む分散液とすることができる。この際、水溶性有機溶媒として常圧で沸点が100℃を超える溶媒を用いると、乾燥時に水分を優先的に除去でき、分散媒が高濃度の有機溶媒を含む変性CM化CNF分散液や、分散媒が水を含まない変性CM化CNF分散液が得られる。
2−2.第2の製造方法
工程2Aは、前記水溶性有機溶媒を用いない以外は工程1Aと同様にして実施できる。
工程2Bは、工程2Aで得た分散液に前記水溶性有機溶媒を添加する以外は工程2Aと同様にして実施できる。前記水溶性有機溶媒の量等については第1の製造方法で説明したとおりである。
2−3.第3の方法
(1)工程3C
本工程では、カルボキシメチル化セルロース、水と水溶性有機溶媒との混合溶媒、および前記有機アルカリを含む分散液(解繊前分散液)を調製する。各成分および配合量については第1の製造方法で述べたとおりである。
(2)工程3D
本工程では、前記解繊前分散液に解繊処理を施しながらカルボキシメチル基を変性する。
(3)工程3E
本工程では、カルボキシメチル基を変性して当該変性カルボキシメチル化セルロースを含む分散液を調製した後に当該分散液を解繊処理する。
第3の製造方法における解繊の方法および変性された基の構造等に関しては第1の製造方法で述べたとおりである。
2−4.第4の方法
(1)工程4C
本工程では、カルボキシメチル化セルロース、水、および前記有機アルカリを含む分散液を調製する。有機アルカリの量等については第1の製造方法で述べたとおりである。
(2)工程4D
本工程では、前記分散液に解繊処理を施しながらカルボキシメチル基を変性する。
(3)工程4E
本工程では、カルボキシメチル基を変性して当該カルボキシメチル化セルロースを含む分散液を調製した後に当該分散液を解繊処理する。
(4)工程4F
本工程では前工程で得た分散液に水溶性有機溶媒を添加する。
第4の方法における解繊の方法等および変性された基の構造等に関しては第1の製造方法で述べたとおりである。
第2〜第4の製造方法で得た変性CM化CNF分散液の後処理についても第1の製造方法で述べたとおりである。
3.特性および用途
本発明の分散液は優れた透明性を有する。透明度は、固形分濃度1.0重量%の分散液を用いて測定した場合に85%以上であることが好ましい。本発明の分散液の透明度が85%以上である場合、高透明性が要求される樹脂との混練においても十分な透明性を発揮できる。特に、本発明の分散液の透明度は、固形分濃度1.0重量%において90%以上であることがより好ましい。透明度は、上記で得られたセルロースナノファイバー分散液を超音波装置にて脱泡した後、紫外可視分光光度計(UV−1800、島津製作所製)の660nmの波長にて測定し、以下の式から求めることができる。
セルロースナノファイバー分散液の透明度(%)=セルロースナノファイバー分散液の測定値/水系媒体のみを測定した時の測定値×100
無機アルカリ由来の金属イオン(例えば水酸化ナトリウム由来のNa)をカウンターイオンとして有するカルボキシメチル化セルロースナノファイバー分散液に水溶性有機溶媒を加えると、分散させたセルロース繊維が凝集し、凝集白濁、不均一化が生じる。しかし、本発明で得た分散液は無機アルカリ由来の金属イオンを含まないので、このような不具合が生じない。よって、本発明の分散液にさらに水溶性有機溶媒を加えてもよい。当該有機溶媒をさらに添加した分散液は、ポリマー等の他の材料との複合化に適している。その添加量は、セルロースナノファイバー分散液の固形分や粘度などを考慮して適宜決定される。
本発明の分散液は、さらに添加剤として官能基を有する化合物を含んでいてもよい。当該官能基としては、シラノール基、アミノ基、エポキシ基、水酸基、カルボジイミド基、イソシアネート基、アルコキシ基、オキサゾリン基が挙げられる。これらの添加剤は、変性CM化CNF中の水酸基、カルボキシル基等と反応して、耐水性や耐湿性等を向上しうる。
シラノール基を有する化合物としては、シランカップリング剤、アルコキシシラン、それらの加水分解物等が挙げられる。シランカップリング剤は、ケイ素原子に結合した加水分解性基を2個以上有するシラン化合物である。加水分解性基は、加水分解により水酸基となりシラノール基(Si−OH)を生成する。加水分解性基としては、アルコキシ基、アセトキシ基、塩素原子等が挙げられるがアルコキシ基が好ましい。すなわち、好ましいシランカップリング剤はアルコキシシランであり、当該アルコキシ基におけるアルキル基は、好ましくは炭素数1〜5のアルキル基、より好ましくはメチル基またはエチル基、さらに好ましくはエチル基である。
シランカップリング剤中の加水分解性基の数が2または3個である場合、シランカップリング剤は、さらに官能基を有することが好ましい。当該官能基としては、変性CM化CNFに存在する官能基や、本発明の分散液と複合化する際に用いる他の材料の表面に存在する官能基(カルボキシル基、水酸基等)と反応するか相互作用する官能基が好ましい。このような官能基としては、限定されないが、アミノ基、エポキシ基、メタクリロキシ基、アクリロキシ基、ビニル基ウレイド基、メルカプト基、塩素原子、イソシアネート基等が挙げられる。これらの中でも、アミノ基、エポキシ基、メタクリロキシ基、アクリロキシ基が好ましく、アミノ基がより好ましい。
これらの添加剤は本発明の分散液に均一に混合されることが好ましい。本発明の分散液は、アルコール等の親水性有機溶媒との親和性に優れかつナトリウムなどの金属イオンを含まないため、前記添加物を均一に混合して反応させることができる。
本発明の変性CM化CNFまたはこれを含む分散液を樹脂などの他の材料と混合することにより複合材料を調製できる。前記樹脂としては、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられる。本発明の変性CM化CNFは、前記樹脂中に均一に微分散できるので、透明な複合材料を得ることができる。さらに当該複合材料は、高機械的強度、低線膨張率、高弾性率を有する。前記複合材料は、前記分散液と前記樹脂を有機溶媒に溶解して得た樹脂溶液を混合する方法、前記分散液と前記樹脂と樹脂を混合する方法、前記分散液と前記樹脂のエマルジョンとを混合する方法等により調製できる。本発明の分散液は前記エマルジョンと混合しても再凝集や沈殿を引き起こすことなく混合が可能である。
当該複合材料は、本発明の変性CM化CNFと前記樹脂の他に、必要に応じて、添加剤を含んでいてもよい。添加剤としては、前述の官能性化合物(シランカップリング剤等)、充填剤、レベリング剤、消泡剤、無機系粒子、有機系粒子、潤滑剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、顔料、染料、光安定剤、酸化防止剤、可塑剤、難燃剤、分散剤、発泡剤、が挙げられる。当該複合材料は、透明基材、塗料、インキ、フィルム基材、成形体、容器、筐体、電子部材として有用である。その中でも、本発明の変性CM化CNFを含む複合材料は透明性に優れることから、透明基材として特に有用である。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されない。
[カルボキシメチルセルロースの調製]
パルプを混ぜることができる撹拌機に、パルプ(NBKP、日本製紙株式会社製)を乾燥重量で200g、水酸化ナトリウムを乾燥重量で440g加え、パルプ固形濃度が15重量%になるように水を加えた。その後、30℃で30分撹拌した後に70℃まで昇温し、モノクロロ酢酸ナトリウムを585g(有効成分換算)添加した。1時間反応させた後に、反応物を取り出して中和、洗浄して、グルコース単位当たりのカルボキシメチル置換度0.24のカルボキシメチルセルロースを得た。
前記カルボキシメチルセルロースに塩酸を加えて脱水し、pH2.4の固形分濃度10重量%に調整した。
[酸化セルロースの調製]
針葉樹由来の漂白済み未叩解パルプ(日本製紙株式会社製)5g(絶乾)を、TEMPO(東京化成社製)78mg(0.5mmol)と臭化ナトリウム(和光純薬社製)756mg(7.35mmol)を溶解した水溶液500mLに加え、パルプが均一に分散するまで撹拌した。ここに次亜塩素酸ナトリウム(和光純薬社製)2.3mmolを水溶液の形態で加え、次いで、次亜塩素酸ナトリウムをパルプ1g当たり0.23mmol/分の添加速度となるように送液ポンプを用いて徐々に添加し、パルプの酸化を行った。次亜塩素酸ナトリウムの全添加量が22.5mmolとなるまで添加を継続した。反応中は系内のpHは低下するが、3N水酸化ナトリウム水溶液を逐次添加し、pH10に調整した。水酸化ナトリウム水溶液を添加し始めてから(すなわち、酸化反応が開始されてpHの低下が見られた時点から)、添加を終了するまで(すなわち、酸化反応が終了してpHの低下が見られなくなった時点まで)の時間を反応時間とした。この反応液を塩酸にて中性になるまで中和した後、反応後の液をガラスフィルターでろ過し、十分に水洗することで酸化セルロースを得た。
前記酸化セルロースに塩酸を加えて脱水し、pH2.4の固形分濃度10重量%に調整した。
[酸化セルロースのカルボキシル基量の測定]
酸化セルロースのカルボキシル基量を次の方法で測定した。
酸化セルロースの0.5重量%スラリーを60mL調製し、0.1M塩酸水溶液を加えてpH2.5とした後、0.05Nの水酸化ナトリウム水溶液を滴下してpHが11になるまで電気伝導度を測定し、電気伝導度の変化が緩やかな弱酸の中和段階において消費された水酸化ナトリウム量(a)から、下式を用いて算出した。
カルボキシル基量〔mmol/g酸化セルロース〕=a〔mL〕×0.05/酸化セルロース重量〔g〕。
この測定の結果、得られた酸化セルロースのカルボキシル基量は1.60mmol/gであった。
<実施例1>
[解繊]
前記固形分濃度10重量%のカルボキシメチル化セルロースの水分散液を希釈して3.0重量%の水分散液(解繊前水分散液)を調製し、超高圧ホモジナイザー(20℃、140MPa)で5回処理して、カルボキシメチル化セルロースナノファイバー水分散液を得た。
[溶媒添加]
前記分散液にN−メチル−2−ピロリドン(以下、NMPと記載)を固形分濃度2.0重量%となるように加えて水溶性有機溶媒を含む分散液を調製した。
[有機アルカリ変性]
当該分散液に、セルロースナノファイバーのカルボキシメチル置換度と同モル量の水酸化テトラブチルアンモニウムを水溶液の形態で加えて撹拌した。
[分散]
前記分散液を超高圧ホモジナイザー(20℃、140MPa)で2回処理して、変性カルボキシメチル化セルロースナノファイバー(変性CM化CNF)分散液を得た。
[脱水]
前記変性CM化CNF分散液に、固形分の重量に対して30倍量のNMPを添加した後、含水率が5.0重量%以下になるまで105℃で乾燥した。得られた変性CM化CNF分散液は、固形分2.1%の分散液(分散媒中におけるNMP:水(重量比)=94.9:5.1)であり、その透明度は94%であり、無色であった。
<実施例2>
[溶媒添加]
実施例1で得た固形分濃度10重量%のカルボキシメチル化セルロース水分散液(解繊前水分散液)に水およびNMPを加えて水性有機溶媒を含む分散液を調製した。得られた分散液の固形分濃度は1.7重量%、水とNMPの比率は50:50であった。
[有機アルカリ変性]
前記分散液にカルボキシメチルセルロースのカルボキシメチル置換度と同モル量の水酸化テトラブチルアンモニウムを水溶液の形態で加えて撹拌した。
[解繊]
前記分散液を超高圧ホモジナイザー(20℃、140MPa)で5回処理して、変性カルボキシメチル化セルロースナノファイバー(変性CM化CNF)分散液を得た。
[脱水]
前記変性CM化CNF分散液に、固形分の重量に対して30倍量のNMPを添加した後、含水率が5.0重量%以下になるまで攪拌しながら減圧下60℃で乾燥した。得られた変性CM化CNF分散液は、固形分1.7%の分散液(分散媒中におけるNMP:水(重量比)=99.8:0.2)であり、その透明度は94%であり、無色であった。
<比較例1>
カルボキシメチル化セルロースの代わりに酸化セルロースを用いた以外は実施例1と同様にして、変性酸化セルロースナノファイバー分散液を調製した。得られた変性酸化セルロースナノファイバー分散液の透明度は95%であったが着色が見られた。
<比較例2>
カルボキシメチル化セルロースの代わりに酸化セルロースを用いた以外は実施例2と同様にして、変性酸化セルロースナノファイバー分散液を調製した。得られた変性酸化セルロースナノファイバー分散液の透明度は94%であったが、着色が見られた。
<比較例3>
有機アルカリ変性を行わない以外は実施例2と同様に解繊工程まで実施したところ、セルロース繊維が凝集し、解繊装置において閉塞が発生してしまい、解繊することができなかった。
実施例1、2で得た変性CM化CNFは有機溶媒を含む分散媒に分散し、透明度90%以上で無色の分散液を与えた。一方、比較例1、2の変性酸化セルロースナノファイバー分散液は脱水時の加熱により着色が見られた。また、有機アルカリ変性を実施しなかった比較例3においては、分散媒中の有機溶媒の比率が高くなると分散性が失われ、沈殿を生じた。
実施例1、2で得た変性CM化CNFは有機溶媒を含む分散媒に分散し、透明度90%以上で無色の分散液を与えた。一方、比較例1、2の変性酸化セルロースナノファイバー分散液は脱水時の加熱により着色が見られた。

Claims (12)

  1. 変性カルボキシメチル化セルロースナノファイバーが分散媒に分散している分散液であって、
    前記分散媒が有機溶媒を含み、
    前記変性カルボキシメチル化セルロースナノファイバーが、式(1)で表されるグルコース単位を含む、
    Figure 0006814753
    (Xは独立に、Hまたは−CHCOOHで表される基であり、
    は独立に、H、−CHCOOH、あるいは式(2)〜(4)のいずれかで表される基であるが、少なくとも1つのXは式(2)〜(4)のいずれかで表される基である)
    Figure 0006814753
    (式(2)において、Rは独立に、H、炭素数が1〜10のアルキル基、炭素数が6〜20のアリール基、または炭素数が7〜20のアラルキル基であり、少なくとも1つのRは当該アルキル基、アリール基、またはアラルキル基であり、
    式(3)において、Yは、N、またはPであり、Rは式(2)と同様に定義され、
    式(4)において、R’は炭素数が1〜10のアルキル基、炭素数が6〜20のアリール基、または炭素数が7〜20のアラルキル基である)
    前記分散液。
  2. 前記有機溶媒の沸点が常圧で50〜250℃である、請求項1に記載の分散液。
  3. 前記有機溶媒が、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、2−メチル−2−プロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、1,4−ジオキサン、N−メチル−2−ピロリドン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、およびこれらの組合せからなる群から選択される水溶性有機溶媒である、請求項1または2に記載の分散液。
  4. 前記XおよびXが−CHCOOH、あるいは式(2)〜(4)のいずれかで表される場合に、前記グルコース単位当たりの当該基の数で定義されるX置換度が0.02〜0.50である、請求項1〜3のいずれかに記載の分散液。
  5. 前記変性カルボキシメチル化セルロースナノファイバーの数平均繊維径が、2〜50nmである、請求項1〜4のいずれかに記載の分散液。
  6. 前記分散媒が水溶性有機溶媒および水を含む、請求項1〜5のいずれかに記載の分散液。
  7. (1A)カルボキシメチル化セルロースナノファイバーが、水と水溶性有機溶媒との混合溶媒に分散している分散液を調製する工程、ならびに
    (1B)当該分散液にアミン、水酸化物イオンを対イオンとする有機オニウム塩、およびこれらの組合せから選択される有機アルカリを添加してカルボキシメチル基を変性する工程、を含む、請求項1に記載の分散液の製造方法。
  8. (2A)カルボキシメチル化セルロースナノファイバーが、水に分散している分散液を調製する工程、ならびに
    (2B)当該分散液に、アミン、水酸化物イオンを対イオンとする有機オニウム塩、およびこれらの組合せから選択される有機アルカリならびに水溶性有機溶媒を添加して、カルボキシメチル基を変性する工程、
    を含む、請求項1に記載の分散液の製造方法。
  9. (3C)カルボキシメチル化セルロース、水と水溶性有機溶媒との混合溶媒、ならびにアミン、水酸化物イオンを対イオンとする有機オニウム塩、およびこれらの組合せから選択される有機アルカリを含む分散液を調製する工程、ならびに
    (3D)前記分散液に解繊処理を行いながらカルボキシメチル基を変性する工程、あるいは、(3E)カルボキシメチル基を変性して当該変性カルボキシメチル化セルロースを含む分散液を調製した後に当該分散液を解繊処理する工程、
    を含む、請求項1に記載の分散液の製造方法。
  10. (4C)カルボキシメチル化セルロース、水、ならびにアミン、水酸化物イオンを対イオンとする有機オニウム塩、およびこれらの組合せから選択される有機アルカリを含む分散液を調製する工程、
    (4D)前記分散液に解繊処理を行いながらカルボキシメチル基を変性する工程、あるいは、(4E)カルボキシメチル基を変性して当該変性カルボキシメチル化セルロースを含む分散液を調製した後に当該分散液を解繊処理する工程、ならびに
    (4F)前工程で得た分散液に水溶性有機溶媒を添加する工程、
    を含む、請求項1に記載の分散液の製造方法。
  11. 前記有機アルカリが、水酸化物イオンを対イオンとする4級アンモニウム塩である、請求項7〜10のいずれかに記載の製造方法。
  12. 前記有機アルカリが、1級、2級、または3級アミン化合物である、請求項7〜10のいずれかに記載の製造方法。
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