JP6808541B2 - 電子写真感光体 - Google Patents

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本発明は、光導電層がアモルファスシリコンで構成された電子写真感光体に関する。
無機材料の電子写真感光体として、光導電層にアモルファスシリコンを用いたアモルファスシリコン電子写真感光体が知られている。以下、アモルファスシリコンを「a−Si」とも表記する。
a−Si電子写真感光体の構成例として、導電性基体上に電荷注入阻止層、光導電層、表面保護層を順に積層した構成が挙げられる。近年、高画質化のために各層の膜厚を薄くする傾向がある。これは光導電層の膜厚を薄くすることによって、電子写真感光体の容量を増大させて静電潜像電界を強くすることで、電子写真感光体の解像度を向上できるからである。
しかしながら、電子写真プロセスでは現像プロセス等において電子写真感光体の帯電極性とは逆極性の電界が、電子写真感光体に印加される。そのため、光導電層の膜厚を薄くした場合に電子写真感光体の絶縁破壊が生じる場合があった。
特許文献1によれば、基体上に高抵抗層と、電荷注入阻止層と、感光層と、表面保護層有するアモルファスシリコン電子写真感光体を搭載した画像形成装置が記載されている。特許文献1には、高抵抗層の膜厚を1〜4μmの範囲とし、感光層(高抵抗層、電荷注入阻止層、光導電層、表面保護層の合計)の膜厚を15〜25μmとし、かつ、感光層のソリッド明電位の絶対値を20〜100Vの範囲にする技術が開示されている。上記技術によって、画像形成装置は、感光層の膜厚を薄膜化した場合であっても電子写真感光体の絶縁破壊の発生の抑制と、優れた解像度の画像形成を安定的に維持することの両立が図られている。
特開2009−229491号公報
近年、電子写真装置の高速化、カラー化、高画質化が着実に進んでいる。電子写真装置を高画質化するため、電子写真感光体の解像度の向上が求められている。
電子写真感光体の解像度を向上する手段として前述したように電子写真感光体の膜厚を薄膜化して静電容量を増大して静電潜像電界を強くすることが知られている。しかし、単に電子写真感光体の膜厚を薄膜化すると、耐電圧特性(特に電子写真感光体の帯電極性とは逆極性の耐電圧特性)が低下する課題があった。
特許文献1に開示された技術を用いることによって、感光層の膜厚を薄膜化した場合であっても電子写真感光体絶縁破壊の発生を抑制することができる。しかしながら、前述の技術では、絶縁破壊の発生を防止するために基板と電荷注入阻止層との間に高抵抗層を1〜4μmの膜厚で設けているため、高抵抗層においてキャリアが滞留して画像メモリの発生が課題になる場合があった。
したがって、本発明の目的は膜厚が20μm以下のa−Si光導電層を有する電子写真感光体において、解像度の向上が図れ、耐電圧特性と画像メモリの抑制を両立した電子写真感光体を提供することにある。
本発明は、導電性基体上に、アモルファスシリコンナイトライドからなる耐圧層と、周期表第13族に属する原子を含むa−Siからなる電荷注入阻止層と、膜厚が20μm以下のa−Siからなる光導電層と、アモルファスカーバイドまたはアモルファスシリコンカーバイドからなる表面保護層とを順次積層した電子写真感光体において、
光導電層の膜厚に対する前記耐圧層の膜厚の比率を0.40以上とし、
電荷注入阻止層の膜厚を0.3μm以上1.0μm以下とすることを特徴とする堆積膜形成方法に関する。
以下、アモルファスシリコンナイトライドを「a−SiN」、アモルファスカーバイドを「a−C」、アモルファスシリコンカーバイドを「a−SiC」とも表記する。
本発明によれば、静電潜像電界を増大するためにa−Siからなる光導電層の膜厚を20μm以下とした電子写真感光体において、導電性基体とa−Siからなる電荷注入阻止層との間にa−Siからなる光導電層の膜厚に対して0.40以上のa−SiNからなる耐圧層を設けることで絶縁破壊が防止できる。また、a−Siからなる電荷阻止層を0.3μm以上とすることによって十分な電荷阻止能が得られ、1.0μm以下とすることによって、画像メモリを抑制できる。
本発明の電子写真感光体の模式断面図 本発明の電子写真感光体が搭載される電子写真装置の模式断面図 本発明の電子写真感光体を作製できる成膜装置 画像メモリ評価に用いたチャートの模式図
本発明者らは、電子写真感光体の解像力を向上することを目的としてa−Siからなる光導電層の膜厚を20μm以下にした構成においても、耐電圧特性および画像メモリに優れた電子写真感光体を実現するために鋭意検討を行った。検討の結果、耐圧層の膜厚と電荷注入阻止層の膜厚を適正化することが重要であることが分かった。
以下に、本発明の実施の形態を説明する。
〈本発明を適用した電子写真感光体〉
まず、本発明を適用した正帯電用の電子写真感光体の層構成について説明する。
図1は、本発明を適用したa−Si電子写真感光体の層構成を示す模式図である。導電性基体101上にa−SiN(アモルファスシリコンナイトライド)からなる耐圧層102を有する。そして周期表第13族に属する原子を含むa−Si(アモルファスシリコン)からなる電荷注入阻止層103、a−Siからなる光導電層104を有する。更に、a−C(アモルファスカーバイド)またはa−SiC(アモルファスシリコンカーバイド)からなる表面保護層105が順次積層されている。本発明の電子写真感光体の特徴は、光導電層の膜厚に対して0.40以上の耐圧層を設け、電荷注入阻止層を0.3μm以上1.0μm以下にすることである。
本発明において光導電層の膜厚に対する耐圧層の膜厚、および、電荷注入阻止層の膜厚の作用について説明する。
まず、電子写真感光体を構成する各層の膜厚は、電子写真感光体を搭載する電子写真装置のプロセス条件に応じて決定される。例えば、帯電電位を高く設定する場合には光導電層の膜厚は厚く設定されることが好ましく、逆に帯電電位を低く設定する場合には光導電層の膜厚は薄くすることもできる。本発明の電子写真感光体の場合、解像力を向上するために光導電層の膜厚は20μm以下に設定する。
一方、帯電設定に応じて現像バイアスの設定も連動して設定されると考えられる。帯電設定を高く設定するシステムでは、現像バイアスの電位設定も高く設定される傾向がある。
すなわち、帯電設定の高いシステムでは、現像工程や転写工程で印加される電子写真感光体の帯電極性とは逆極性の比較的高い電位が印加される場合がある。よって、電子写真感光体の帯電極性とは逆極性の電界に対して絶縁破壊を抑止する目的で設ける耐圧層は光導電層の膜厚に応じて厚くする必要がある。検討の結果、耐圧層の膜厚は光導電層の膜厚に対して0.40以上の膜厚が必要であった。
本発明の電子写真感光体の表面側に正電荷を与えた場合、与えられた正電荷の多くは表面保護層で保持され、導電性基体側に誘導された負電荷の多くは耐圧層を通過して電荷注入阻止層で保持される。その結果、表面保護層と電荷注入阻止層との間で正電圧が維持される。一方、本発明の電子写真感光体の表面側に負電荷を与えた場合、与えられた負電荷の多くは表面保護層および光導電層を通過し電荷注入阻止層で保持され、導電性基体側に誘導された正電荷の多くは導電性基体と耐圧層との接合部で保持される。つまり、電荷注入阻止層と耐圧層との間で電圧が維持される。
電圧を維持する膜厚が厚い程、印加される電界は小さくなるので、耐圧層の膜厚を光導電層の膜厚に準じて膜厚を設定することによって、絶縁破壊の発生を低減できる。
次に、電荷注入阻止層の膜厚について説明する。
まず、電荷注入阻止層の膜厚が薄過ぎると、電子写真感光体の面内で均一な電荷阻止能が得られず、局所的に電荷の注入を阻止できない部分が生じると考えられる。検討の結果、電荷注入阻止層の膜厚は0.3μm以上にする必要があった。
また、前述したように電子写真感光体が帯電されると、導電性基板側に帯電極性とは逆極性の電荷が誘導される。正帯電用の本発明の電子写真感光体では、電子が導電性基体側に誘導される。誘導された電子は導電性基体側と耐圧層の接合で生じるギャップ、耐圧層、および、電荷注入阻止層内を伝導して、最終的には電荷注入阻止層と光導電層の接合部で保持されていると考えられる。つまり、耐電圧のために耐圧層を比較的厚く設定する本発明の電子写真感光体では、導電性基体側に誘導された電子が電荷注入阻止層と光導電層との接合部まで十分に移動させる必要がある。そして、導電性基体側に誘導された電子が、露光によって生成された光キャリアと再結合しやすい状況にする必要があると考えられる。そのため、p型のa−Siである電荷注入阻止層の膜厚は薄くすることが効果的であると考えられる。検討の結果、電荷注入阻止層の膜厚は1.0μm以下にする必要があった。
次に、前述した層構成の電子写真感光体を構成する導電性基体および各層について説明する。
(導電性基体)
導電性基体の材料は、導電性基体表面に直接形成される耐圧層とショットキー接合を形成する材質であることが望ましい。耐圧層の材料にa−SiNを適用する本発明においては、アルミニウムを主成分とした合金が適した材料として挙げられる。
(耐圧層)
前述したように、電子写真プロセスでは現像工程や転写工程等において電子写真感光体の帯電極性とは逆極性の電圧が印加される場合がある。耐圧層は、電子写真感光体の帯電極性とは逆極性の電圧が印加された際に電子写真感光体が絶縁破壊するのを抑制する層である。本発明の耐圧層の材料はa−SiNを採用している。
本発明の電子写真感光体に適用する耐圧層を構成するa−SiNは、ケイ素原子の原子数(Si)と窒素原子の原子数(N)との和に対する窒素原子の原子数(N)の比(N/(Si+N))は0.15以上0.30未満が好ましい範囲であった。(N/(Si+N))を0.30未満とすることで、a−SiN中のNは電子供与体として作用する。つまり、この領域のa−SiNはa−SiのNドープとして見ることもできる。つまり、本発明で用いるa−SiNからなる耐圧層はn型のa−Siとも言える。なお、(N/(Si+N))が約0.25の時に暗導電率が最大になることが知られている。また、耐圧層に用いるa−SiNをa−SiのNドープとして十分に機能させるためには、(N/(Si+N))は0.15以上が好ましい範囲であった。
さらに、耐圧層には、炭素原子および酸素原子のうち少なくとも1種の原子を含有させることにより、導電性基体と耐圧層との間の密着性を向上させることができる。
(電荷注入阻止層)
電荷注入阻止層は、電子写真感光体の表面が正帯電された際に、導電性基体側から光導電層への電子が光導電層へ注入するのを阻止する機能を有している。電荷注入阻止層の材料は、光導電層を構成する材料をベースとした上で、伝導性を制御するための原子を光導電層に比べて比較的多く含有させる。本発明の電子写真感光体では電子の伝導性を制御するために電荷注入阻止層に含有させる原子は、周期表第13族に属する原子が用いられる。周期表第13族に属する原子の中でも、ホウ素原子(B)、アルミニウム原子(Al)、ガリウム原子(Ga)が好ましい。電荷注入阻止層に含有される周期表第13族に属する原子の含有量は、電荷注入阻止層に含有されるケイ素原子(Si)の含有量に対して1×10ppm以上3×10ppm以下であることが好ましい。周期表第13族に属する原子は電荷注入阻止層中にまんべんなく均一に分布した状態で含有されていてもよいし、膜厚方向には不均一な分布状態で含有している部分があってもよい。いずれの場合においても、伝導性を制御するための原子が基体の表面に対して平行面内方向に均一な分布で電荷注入阻止層に含有されることが、特性の均一化を図る上からも好ましい。
さらに、電荷注入阻止層には、炭素原子、窒素原子および酸素原子のうち少なくとも1種の原子を含有させることにより、電荷注入阻止層と耐圧層との間の密着性を向上させることができる。
(光導電層)
本発明の電子写真感光体は光導電層の材料としてa−Siを用いる。a−Si中の未結合手を補償するため、水素原子および/またはハロゲン原子を含有させる。
水素原子(H)およびハロゲン原子(X)の含有量の合計(H+X)は、ケイ素原子(Si)と水素原子(H)とハロゲン原子(X)との和(Si+H+X)に対して10原子%以上であることが好ましく、15原子%以上であることがより好ましい。一方、30原子%以下であることが好ましく、25原子%以下であることがより好ましい。
本発明において、光導電層には必要に応じて伝導性を制御するための原子を含有させることが好ましい。伝導性を制御するための原子は、光導電層中にまんべんなく均一に分布した状態で含有されていてもよいし、また、膜厚方向には不均一な分布状態で含有している部分があってもよい。
伝導性を制御するための原子としては、半導体分野における、いわゆる不純物を挙げることができる。すなわち、p型伝導性を与える周期表13族に属する原子またはn型伝導性を与える周期表15族に属する原子を用いることができる。周期表13族に属する原子の中でも、ホウ素原子、アルミニウム原子、ガリウム原子が好ましい。周期表15族に属する原子の中でも、リン原子、ヒ素原子が好ましい。
光導電層に含有される伝導性を制御するための原子の含有量は、ケイ素原子(Si)に対して1×10−2原子ppm以上であることが好ましい。一方、1×10原子ppm以下であることが好ましい。
光導電層の膜厚は目的に応じて最適化する。本発明の電子写真感光体では静電潜像電界を強くする目的として、光導電層の膜厚は20μm以下としている。更に、静電潜像電界を更に強くするためには光導電層の膜厚は15μm以下がより好ましい範囲であった。一方、膜厚の下限としては10μm以上が好ましい範囲であった。前述したように、光導電層の膜厚を10μm以上にすることによって、電子写真プロセスに必要な帯電電位(暗部電位)に設定する際に、比較的に少ない電荷で設定が可能になるからである。つまり、光導電層を10μm以上にすることによって、比較的低出力の高圧電源で帯電が可能になる。同様に、光導電層を10μm以上にすることによって、比較的低出力の画像露光光源で明部電位を形成できる。
なお、光導電層は、単一の層で構成されてもよいし、複数の層(たとえば、電荷発生層
と電荷輸送層)で構成されてもよい。
(表面保護層)
表面保護層は、耐久性の観点からa−Cまたはa−SiCで形成されている。
前述の層構成の正帯電用の電子写真感光体では、表面保護層は帯電電荷である正孔が光導電層に注入することを防止する電荷注入阻止機能も有している。
表面保護層をa−SiCで形成する場合、ケイ素原子の原子数(Si)と炭素原子の原子数(C)との和に対する炭素原子の原子数(C)の比(C/(Si+C))は0.50以上が好ましい範囲である。a−SiCは、C/(Si+C)が約0.60の時に光学的バンドギャップが大きくなることが知られており、露光光を効率的に光導電層に透過させるためには効果的である。一方、C/(Si+C)を高くすると表面保護層は酸化されにくい傾向がある。
また、表面保護層をa−SiCまたはa−SiCのいずれで形成する場合も、光導電層に用いるa−Siと同様に、未結合手を補償するため、水素原子および/またはハロゲン原子を含有させる。
水素原子(H)およびハロゲン原子(X)の含有量の合計(H+X)は、ケイ素原子(Si)と炭素原子(C)と水素原子(H)とハロゲン原子(X)との和(Si+C+H+X)に対して20原子%以上50原子%以下であることが好ましい。又、30原子%以上40原子%以下がより好ましい。
〈本発明の電子写真感光体を適用した電子写真装置〉
図2を用いてa−Si電子写真感光体を用いた電子写真装置による画像形成方法を説明する。
まず、電子写真感光体201を回転させ、電子写真感光体201の表面を主帯電器202により均一に帯電させる。その後、静電潜像形成手段(画像露光手段)203により電子写真感光体201の表面に画像露光光を照射し、電子写真感光体201の表面に静電潜像を形成した後、現像器204より供給されるトナーを用いて現像を行う。この結果、電子写真感光体201の表面にトナー像が形成される。そして、このトナー像を中間転写体205に転写し、中間転写体205から転写材(不図示)に2次転写して、定着手段(不図示)によりトナー像を転写材に定着させる。
一方、トナー像が転写された電子写真感光体201の表面に残留するトナーをクリーナー206により除去し、その後、電子写真感光体201の表面を前露光器207により露光することにより電子写真感光体201を除電する。この一連のプロセスを繰り返すことで連続して画像形成が行われる。
〈本発明の電子写真感光体を製造するための製造装置および製造方法〉
本発明の電子写真感光体の製造方法は、前述した規定を満足する層を形成できるものであればいずれの方法であってもよい。具体的には、プラズマCVD法、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などが挙げられる。これらの中でも、原料供給の容易さなどの点で、プラズマCVD法が好ましい。
以下に、プラズマCVD法を用いた製造装置および製造方法について説明する。
図3は、本発明のa−Si電子写真感光体を作製するための高周波電源を用いたRFプラズマCVD法による電子写真感光体の堆積装置の一例を模式的に示した図である。
この堆積装置は、大別すると、反応容器3110を有する堆積装置3100、原料ガス供給装置3200、および、反応容器3110内を減圧する為の排気装置(図示せず)から構成されている。
堆積装置3100中の反応容器3110内にはアースに接続された基体3112、基体加熱用ヒーター3113、および、原料ガス導入管3114が設置されている。さらにカソード電極3111には高周波マッチングボックス3115を介して高周波電源3120が接続されている。
原料ガス供給装置3200は、原料ガスボンベ3221〜3227、バルブ3231〜3237、圧力調整器3261〜3267、流入バルブ3241〜3247、流出バルブ3251〜3257で構成されている。更に、マスフローコントローラ3211〜3217を具備する。各原料ガスを封入したガスのボンベは補助バルブ3260を介して反応容器3110内の原料ガス導入管3114に接続されている。3116はガス配管であり、3117はリークバルブであり、3121は絶縁材料である。
次に、この装置を使った堆積膜の形成方法について説明する。まず、あらかじめ脱脂洗浄した基体3112を反応容器3110に受け台3123を介して設置する。次に、排気装置(図示せず)を運転し、反応容器3110内を排気する。真空計3119の表示を見ながら、反応容器3110内の圧力がたとえば1Pa以下の所定の圧力になったところで、基体加熱用ヒーター3113に電力を供給し、基体3112をたとえば50〜350℃の所定の温度に加熱する。このとき、ガス供給装置3200より、Ar、Heなどの不活性ガスを反応容器3110に供給して、不活性ガス雰囲気中で加熱を行うこともできる。
次に、ガス供給装置3200より堆積膜形成に用いるガスを反応容器3110に供給する。すなわち、必要に応じてバルブ3231〜3237、流入バルブ3241〜3247、流出バルブ3251〜3257を開き、マスフローコントローラ3211〜3217に流量設定を行う。各マスフローコントローラの流量が安定したところで、真空計3119の表示を見ながらメインバルブ3118を操作し、反応容器3110内の圧力が所望の圧力になるように調整する。所望の圧力が得られたところで高周波電源3120より高周波電力を印加すると同時に高周波マッチングボックス3115を操作し、反応容器3110内にプラズマ放電を生起する。その後、速やかに高周波電力を所望の電力に調整し、堆積膜の形成を行う。
所定の堆積膜の形成が終わったところで、高周波電力の印加を停止し、バルブ3231〜3237、流入バルブ3241〜3247、流出バルブ3251〜3257、および、補助バルブ3260を閉じ、原料ガスの供給を終える。同時に、メインバルブ3118を全開にし、反応容器3110内を1Pa以下の圧力まで排気する。
以上で、堆積膜の形成を終えるが、複数の堆積膜を形成する場合、再び上記の手順を繰り返してそれぞれの層を形成すればよい。原料ガス流量や、圧力などを光導電層形成用の条件に一定の時間で変化させて、接合領域の形成を行うこともできる。
すべての堆積膜形成が終わった後、メインバルブ3118を閉じ、反応容器3110内に不活性ガスを導入し大気圧に戻した後、基体3112を取り出す。
耐圧層の形成は、ケイ素原子供給用の原料ガスとしては、たとえば、シラン(SiH)、ジシラン(Si)などのシラン類が好適に使用できる。また、ケイ素原子供給用の原料ガスとしては、たとえば、アンモニア(NH)、窒素(N)などが好適に使用できる。また、水素原子供給用の原料ガスとしては、上記原料ガスに加えて、たとえば、水素(H)も好適に使用できる。また、導電性基体との密着性を向上させるために、炭素原子、酸素原子、窒素原子などを電荷注入阻止層に含有させる場合には、それぞれの原子を含むガス状または容易にガス化しうる物質を材料として適宜使用すればよい。
電荷注入阻止層の形成は、ケイ素原子供給用の原料ガスとしては、同様に、シラン(SiH)、ジシラン(Si)などのシラン類が好適に使用できる。また、第13族原子供給用の原料ガスとしては、たとえば、ジボラン(B)などが好適に使用できる。また、水素原子供給用の原料ガスとしては、上記原料ガスに加えて、たとえば、水素(H)も好適に使用できる。また、耐圧層との密着性を向上させるために、炭素原子、酸素原子、窒素原子などを電荷注入阻止層に含有させる場合には、それぞれの原子を含むガス状または容易にガス化しうる物質を材料として適宜使用すればよい。
光導電層の形成は、ケイ素原子供給用の原料ガスとしては、同様に、シラン(SiH)、ジシラン(Si)などのシラン類が好適に使用できる。また、水素原子供給用の原料ガスとしては、上記シラン類に加えて、たとえば、水素(H)も好適に使用できる。また、上述のハロゲン原子、伝導性を制御するための原子、炭素原子、酸素原子、窒素原子など光導電層を含有させる場合には、それぞれの原子を含むガス状または容易にガス化しうる物質を材料として適宜使用すればよい。
表面保護層としてa−SiCを形成する場合には、ケイ素原子供給用の原料ガスとしては、同様に、シラン(SiH)、ジシラン(Si)などのシラン類が好適に使用できる。また、炭素原子供給用の原料ガスとしては、たとえば、メタン(CH)、アセチレン(C)などのガスが好適に使用できる。それらの原料ガスの混合比を調整することによって、a−SiCのC/(Si+C)を調整できる。一方、表面保護層としてa−Cを形成する場合には、炭素原子供給用の原料ガスとしては、同様に、メタン(CH)、アセチレン(C)などのガスが好適に使用できる。また、どちらの材料であって、水素原子供給用の原料ガスとしては、たとえば、水素(H)も好適に使用できる。
以下、実施例および比較例により、本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらにより何ら制限されるものではない。
〈実施例1および比較例1〉
図3のプラズマ処理装置を用いて、円筒状基体(直径84mm、長さ371mm、厚さ3mmの鏡面加工を施した円筒状のアルミニウム製の導電性基体)上に下記表1に示す条件で、電子写真感光体の作製は行われた。耐圧層、電荷注入阻止層、光導電層、表面保護層を順次形成し、正帯電用のa−Si電子写真感光体は作製された。ただし、耐圧層の膜厚および光導電層の膜厚は下記表2に示す条件とした
Figure 0006808541
Figure 0006808541
本実施例および比較例で作製した電子写真感光体について、「画像解像力」、「画像メモリ」、「耐電圧」について以下の具体的方法で評価を行った。評価結果を表4に示す。
また、本実施例および比較例で用いた耐圧層の成膜条件で作製された耐圧層について、XPS(X線光電子分光)分析を行った。分析の結果、本実施例および比較例で用いたa−SiNからなる耐圧層のN/(Si+N)は、0.25であった。XPS分析についての具体的方法は後述する。
(画像解像力)
画像解像力の評価は、キヤノン(株)製のデジタル電子写真装置「image RUNNER ADVANCE C7065」(商品名)の改造機を用いた。改造機は、一次帯電および現像バイアスを外部電源から印加できる構成とし正帯電用電子写真感光体に対応した。
また、画像データはプリンタードライバーを介さずに直接出力可能な構成とした。その構成の下で、画像露光光による45度212lpi(1インチあたり212線)の線密度で面積階調ドットスクリーンの面積階調画像(すなわち画像露光を行うドット部分の面積階調)を出力した。面積階調画像は17段階に均等配分した階調データを用いた。このとき、最も濃い階調を17、最も薄い階調を0として各階調に番号を割り当て、階調段階とした。
次に、上記の改造した電子写真装置に作製した電子写真感光体を設置し、上記階調データを用いて、テキストモードを用いてA3用紙に出力した。
得られた画像を各階調ごとに反射濃度計(X−Rite Inc製:504 分光濃度計)により画像濃度を測定した。なお、反射濃度測定では各々の階調ごとに3枚の画像を出力し、それらの濃度の平均値を評価値とした。
こうして得られた評価値と階調段階との相関係数を算出し、以下の基準で評価を行った。
A‥相関係数が0.98以上。
B‥相関係数が0.97以上0.98未満。
C‥相関係数が0.97未満。
(画像メモリ)
画像メモリの評価は、キヤノン(株)製のデジタル電子写真装置「image RUNNER ADVANCE C7065」(商品名)の改造機を用いた。改造機は、一次帯電および現像バイアスを外部電源から印加できる構成とし正帯電用電子写真感光体に対応した。
また、画像データはプリンタードライバーを介さずに直接出力可能な構成とし、図4示すA3のテストチャートを出力して行った。このテストチャートは、画像の先端側にベタ白とベタ黒の繰り返しパターンがあり、その後、600dpiのドットで形成された面積比率25%の中間調で形成されている。電子写真感光体の1サイクル目でベタ白ベタ黒の画像を形成した電子写真感光体部の2周目にあたる部分が、2周目でハーフトーンを出力した部分の濃度差を反射濃度計(X−Rite Inc製:504 分光濃度計)により画像濃度を測定した。
この評価において、濃度差から以下の基準で評価を行った。
A・・・濃度差が0.01未満
B・・・濃度差が0.01以上0.02未満
C・・・濃度差が0.02以上
(耐電圧)
電子写真感光体の耐電圧は接触式針耐圧法にて測定した。
先端径0.5mmの針電極の先端を電子写真感光体の表面保護層に接触させ、電圧を10V間隔で印加して電流が流れだす直前の電圧を耐電圧とした。なお、正の電圧を印加して測定される正耐電圧と、負の電圧を印加して測定される負耐電圧を測定した。
評価基準に関しては、光導電層の膜厚に応じて異なる帯電設定で使用されることを想定した。すなわち、各光導電層膜厚に対して帯電設定、現像バイアスの直流成分、現像バイアスの交流成分のVp‐p(ピーク間電圧)を下記表3の条件を想定した。
(XPS分析)
電子写真感光体の軸方向中央部から約12mm×12mmの大きさに切り出した分析用サンプルを作製した。分析用サンプルの表面保護層、光導電層および電荷注入阻止層をSIMSによりスパッタエッチングした。その後、耐圧層のXPS分析を行った。分析用サンプルをXPS分析装置(PHI社製、Quantum 2000 Scaning ESCA)に設置し、ケイ素原子と窒素原子と酸素原子の原子を測定し、ケイ素原子と窒素原子の組成比を得た。
Figure 0006808541
上記の想定において電子写真感光体に印加される最大印加電圧の2倍の電圧を耐電圧の判定電圧とした。正負とも判定電圧以上の場合をA判定とし、正負いずれか一方でも判定電圧を下回った場合はC判定とした。
(総合評価)
総合評価は、画像解像力、耐電圧、画像メモリの各評価項目のうち、もっとも低い評価値を用いた。なお、総合評価がB以上で本発明の効果が得られていると判断した。
Figure 0006808541
評価の結果、本実施例および比較例で作製した電子写真感光体の「画像解像力」は光導電層膜厚を20μm以下としているため、全ての電子写真感光体で良好な結果が得られた。中でも、光導電層の膜厚を薄くした方が良好な結果となっており、光導電層膜厚は15μm以下がより好ましい範囲であることが分かった。
また、「画像メモリ」についても全ての電子写真感光体で良好な結果が得られた。ただ、耐圧層の膜厚が薄い方が良好な結果となっており、光導電層膜厚に対する耐圧層膜厚の比は0.67以下がより好ましい範囲であることが分かった。
最後に、「耐電圧」については、光導電層の膜厚に対して耐圧層の膜厚の比を0.40以上とすることで各膜厚で使用される帯電設定に対して十分な耐電圧性能が得られ、本発明の効果が確認された。
〈実施例2および比較例2〉
実施例1と同様に図3のプラズマ処理装置を用いて、円筒状基体(直径84mm、長さ371mm、厚さ3mmの鏡面加工を施した円筒状のアルミニウム製の導電性基体)上に下記表5に示す条件で、電子写真感光体の作製は行われた。耐圧層、電荷注入阻止層、光導電層、表面保護層を順次形成し、正帯電用のa−Si電子写真感光体は作製された。なお、電荷注入阻止層の膜厚は下記表6に示す条件とした。
Figure 0006808541
Figure 0006808541
本実施例および比較例で作製した電子写真感光体について、「画像メモリ」、「耐電圧」について実施例1と同様の方法・基準で評価を行い、総合評価を行った。評価結果を表7に示す。
Figure 0006808541
評価の結果、「画像メモリ」について、電荷注入阻止層を1.0μm以下に設定した実施例の電子写真感光体で良好な結果が得られた。一方、「耐電圧」については、電荷注入阻止層を0.3μm以上に設定した実施例の電子写真感光体で良好な結果が得られた。
〈実施例3〉
実施例1と同様に図3のプラズマ処理装置を用いて、円筒状基体(直径84mm、長さ371mm、厚さ3mmの鏡面加工を施した円筒状のアルミニウム製の導電性基体)上に下記表8に示す条件で、電子写真感光体の作製は行われた。耐圧層、電荷注入阻止層、光導電層、表面保護層を順次形成し、正帯電用のa−Si電子写真感光体は作製された。なお、耐圧層を形成する際の原料ガスであるSiHとNHの流量は下記表9に示す条件とした。
Figure 0006808541
Figure 0006808541
本実施例および比較例で作製した電子写真感光体について、「画像メモリ」、「耐電圧」について実施例1と同様の方法・基準で評価を行い、総合評価を行った。なお、本実施例で作製した電子写真感光体のa−SiNからなる耐圧層のN/(Si+N)は実施例1と同様の方法でXPS分析により求めた。評価結果を表10に示す。
Figure 0006808541
評価の結果、本実施例で作製した電子写真感光体全てで本発明の効果が確認された。ただし、耐圧層のN/(Si+N)が0.15以上0.30未満の範囲が「画像メモリ」の観点でより良好な結果が得られることが分かった。
〈実施例4〉
実施例1と同様に図3のプラズマ処理装置を用いて、円筒状基体(直径84mm、長さ371mm、厚さ3mmの鏡面加工を施した円筒状のアルミニウム製の導電性基体)上に下記表11に示す条件で、電子写真感光体の作製は行われた。耐圧層、電荷注入阻止層、光導電層、表面保護層を順次形成し、正帯電用のa−Si電子写真感光体は作製された。なお、電荷注入阻止層を形成する際に原料ガスとして用いるBの濃度は下記表12に示す条件とした。
Figure 0006808541
Figure 0006808541
本実施例および比較例で作製した電子写真感光体について、「画像メモリ」、「耐電圧」について実施例1と同様の方法・基準で評価を行い、総合評価を行った。評価結果を表13に示す。
なお、本実施例で作製した電子写真感光体の電荷注入阻止層に含まれるホウ素の濃度はSIMS(二次イオン質量分析法)分析により求めた。作製した電子写真感光体の堆積膜をSIMS分析器(CAMECA社製IMS−4F)により、電荷注入層中のケイ素原子とホウ素について分析を行い、ケイ素原子に対するホウ素の原子濃度を求めた。
(SIMS分析)
SIMS分析の具体的な測定方法は、一次イオン種:酸素、二次イオン種:Positive、一次イオンエネルギー:6keV、一次イオン電流量:1μA、分析領域:300μm×300μmの条件で測定した。電子写真感光体の全層について膜厚方向の分析を行い、電荷注入阻止層中のケイ素原子に対するホウ素原子の濃度の最大値を電荷注入阻止層中のホウ素原子濃度と定義した。
Figure 0006808541
評価の結果、本実施例で作製した電子写真感光体全てにおいて、本発明の効果が確認された。ただし、電荷注入阻止層の第13族元素としてドーピングしたホウ素原子のシリコン原子に対する濃度が100原子ppm以上3000原子ppm以下の範囲が「画像メモリ」の観点でより良好な結果が得られることが分かった。
〈実施例5〉
実施例1と同様に図3のプラズマ処理装置を用いて、円筒状基体(直径84mm、長さ371mm、厚さ3mmの鏡面加工を施した円筒状のアルミニウム製の導電性基体)上に、電子写真感光体の作製は行われた。耐圧層、電荷注入阻止層、光導電層、表面保護層を順次形成し、正帯電用のa−Si電子写真感光体は作製された。本実施例では、耐圧層を下記表14の条件で作製し、それ以外の層は実施例1−6と同じ条件とした。
Figure 0006808541
本実施例で作製した電子写真感光体について、「画像メモリ」、「耐電圧」について実施例1と同様の方法・基準で評価を行った。評価の結果、実施例1−6と同等の性能が得られた。
〈実施例6〉
実施例1と同様に図3のプラズマ処理装置を用いて、円筒状基体(直径84mm、長さ371mm、厚さ3mmの鏡面加工を施した円筒状のアルミニウム製の導電性基体)上に、電子写真感光体の作成は行われた。耐圧層、電荷注入阻止層、光導電層、表面保護層を順次形成し、正帯電用のa−Si電子写真感光体は作製された。本実施例では、電荷注入阻止層を下記表15の条件で作製し、それ以外の層は実施例1−6と同じ条件とした。
Figure 0006808541
本実施例で作製した電子写真感光体について、「画像メモリ」、「耐電圧」について実施例1と同様の方法・基準で評価を行った。評価の結果、実施例1−6と同等の性能が得られた。
〈実施例7〉
実施例1と同様に図3のプラズマ処理装置を用いて、円筒状基体(直径84mm、長さ371mm、厚さ3mmの鏡面加工を施した円筒状のアルミニウム製の導電性基体)上に、電子写真感光体の作製は行われた。耐圧層、電荷注入阻止層、光導電層、表面保護層を順次形成し、正帯電用のa−Si電子写真感光体は作製された。本実施例では、光導電層を下記表16の条件で作製し、それ以外の層は実施例1−6と同じ条件とした。
Figure 0006808541
本実施例で作製した電子写真感光体について、「画像メモリ」、「耐電圧」について実施例1と同様の方法・基準で評価を行った。評価の結果、実施例1−6と同等の性能が得られた。
〈実施例8〉
実施例1と同様に図3のプラズマ処理装置を用いて、円筒状基体(直径84mm、長さ371mm、厚さ3mmの鏡面加工を施した円筒状のアルミニウム製の導電性基体)上に、下記表17の条件で、電子写真感光体の作成は行われた。耐圧層、電荷注入阻止層、光導電層1、光導電層2、表面保護層を順次形成し、光導電層が2層構成の正帯電用のa−Si電子写真感光体は作製された。
Figure 0006808541
本実施例で作製した電子写真感光体について、「画像メモリ」、「耐電圧」について実施例1と同様の方法・基準で評価を行った。評価の結果、実施例1−6と同等以上の性能が得られた。

Claims (3)

  1. 導電性基体上に、アモルファスシリコンナイトライドからなる耐圧層と、周期表第13族に属する原子を含むアモルファスシリコンからなる電荷注入阻止層と、アモルファスシリコンからなる膜厚が20μm以下の光導電層と、アモルファスカーバイドまたはアモルファスシリコンカーバイドからなる表面保護層とを順次積層した電子写真感光体において、
    前記光導電層の膜厚に対する前記耐圧層の膜厚の比率が、0.40以上であり、
    前記電荷注入阻止層の膜厚が0.3μm以上1.0μm以下である
    ことを特徴とする電子写真感光体。
  2. 前記耐圧層を構成するケイ素原子の原子数と窒素原子の原子数の和に対する窒素原子の原子数の比率が0.15以上0.30未満である請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 前記電荷注入阻止層の周期表第13族に属する原子の含有量が前記電荷注入阻止層のケイ素原子の含有量に対して、1×10ppm以上3×10ppm以下である請求項1または2に記載の電子写真感光体。
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