JP6807791B2 - アルカリ可溶性樹脂、感光性樹脂組成物及びその用途 - Google Patents
アルカリ可溶性樹脂、感光性樹脂組成物及びその用途 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6807791B2 JP6807791B2 JP2017057769A JP2017057769A JP6807791B2 JP 6807791 B2 JP6807791 B2 JP 6807791B2 JP 2017057769 A JP2017057769 A JP 2017057769A JP 2017057769 A JP2017057769 A JP 2017057769A JP 6807791 B2 JP6807791 B2 JP 6807791B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- monomer
- alkali
- meth
- acrylate
- soluble resin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Optical Filters (AREA)
- Materials For Photolithography (AREA)
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
- Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)
Description
上記アルカリ可溶性樹脂は、主鎖に環構造を形成しうる単量体(a)、単量体(b)及び酸基含有単量体(d)を含む単量体成分を重合してなる重合体と、エポキシ基含有単量体(X)との反応物であることが好ましい。
上記単量体成分100質量%中、水酸基含有単量体の含有割合が10質量%以下であることが好ましい。
上記単量体(c)は、そのホモポリマーのガラス転移温度が0℃未満であることが好ましい。
上記アルカリ可溶性樹脂の水酸基価は、200mgKOH/g以下であることを特徴とすることが好ましい。
上記感光性樹脂組成物は、更に、着色剤を含むことが好ましい。
上記着色剤は、顔料及び/又は染料であることが好ましい。
上記感光性樹脂組成物は、更に、重合性化合物を含むことが好ましい。
上記感光性樹脂組成物は、カラーフィルターに用いられることが好ましい。
本発明は更に、基板上に、上記硬化物を有するカラーフィルターでもある。
本発明はそして、上記カラーフィルターを備える表示装置用部材又は表示装置でもある。
本発明のアルカリ可溶性樹脂は、(I)主鎖に環構造とともに、3級炭素含有(メタ)アクリレート系単量体(b)由来の構成単位(B)を含み、かつ側鎖に酸基、二重結合及び水酸基を有し、重量平均分子量が7000以上であり、かつガラス転移温度が20℃以下である形態、又は、(II)主鎖に環構造とともに、3級炭素含有(メタ)アクリレート系単量体(b)由来の構成単位(B)と、炭素数5以上の鎖状アルキル鎖を有するアルキル(メタ)アクリレート系単量体(c)由来の構成単位(C)とを含み、かつ側鎖に酸基、二重結合及び水酸基を有し、重量平均分子量が7000以上である形態のうち、いずれか1以上を満たす。中でも、両者を満たすことが好ましい。
まず、アルカリ可溶性樹脂(I)について説明する。
アルカリ可溶性樹脂(I)は、主鎖に環構造を有する。これにより、耐熱性や表面硬度、密着性に優れるうえ、高温暴露後の経時変化が抑制されて各種物性を安定して発現できる硬化物を与えることができる。なお、最近の表示装置では、各種部材に外部からの衝撃に耐えうる強度をもたせるために基板に強化ガラスを使用することがあるが、主鎖に環構造を有する本発明のアルカリ可溶性樹脂を用いると、高温暴露後においても強化ガラスに対して優れた密着性を発揮できる硬化物が得られるため、好適である。
本明細書中、酸価は、後述の実施例に記載した方法にて求めることができる。
本明細書中、水酸基価は、後述の実施例に記載した方法にて求めることができる。
二重結合当量は、原料の仕込み量から計算することができ、重合体固形分の質量(g)を、重合体の二重結合量(mol)で除することにより求めることができる。また、滴定及び元素分析、NMR、IR等の各種分析や示差走査熱量計法を用いて測定することもできる。
本明細書中、Mwは、後述の実施例に記載した方法にて求めることができる。
本明細書中、Tgは、後述の実施例に記載した方法にて求めることができる。
次に、アルカリ可溶性樹脂(II)について説明する。
アルカリ可溶性樹脂(II)は、主鎖に環構造とともに、3級炭素含有(メタ)アクリレート系単量体(b)由来の構成単位(B)と、炭素数5以上の鎖状アルキル鎖を有するアルキル(メタ)アクリレート系単量体(c)由来の構成単位(C)とを含み、側鎖に酸基、二重結合及び水酸基を有する。主鎖の環構造及び構成単位(B)と、側鎖の酸基、二重結合及び水酸基については、上記アルカリ可溶性樹脂(I)において上述した各構造等とそれぞれ同様である。酸価、水酸基価及び二重結合当量も、アルカリ可溶性樹脂(I)と同様の範囲であることが好適である。
次に、本発明のアルカリ可溶性樹脂の製造方法について説明する。
アルカリ可溶性樹脂(I)及び(II)を得る方法は特に限定されないが、例えば、(1)単量体(a)、(b)及び(d)を少なくとも含む単量体成分を重合してなる重合体(ベースポリマー1とも称す)に、エポキシ基含有単量体(X)を反応させる方法や、(2)単量体(a)、(b)及びエポキシ基含有単量体(X)を少なくとも含む単量体成分を重合してなる重合体(ベースポリマー2とも称す)に、単量体(d)を反応させる方法等が挙げられる。すなわち上記アルカリ可溶性樹脂は、ベースポリマー1とエポキシ基含有単量体(X)との反応物、又は、ベースポリマー2と単量体(d)との反応物であることが好適である。中でも、製造効率の観点から、ベースポリマー1とエポキシ基含有単量体(X)との反応物であることが好適である。以下、合成方法や各単量体等について説明する。
上記方法(1)によりアルカリ可溶性樹脂(I)を得る場合、ベースポリマー1を与える単量体成分は、単量体(a)、(b)及び(d)を少なくとも含む。
単量体(b)の含有割合は、ベースポリマー1を与える単量体成分の総量100質量%に対し、10〜60質量%であることが好ましい。これにより、耐溶剤性が更に向上する。より好ましくは12〜55質量%、更に好ましくは15〜50質量%である。
単量体(d)の含有割合は、アルカリ可溶性樹脂の酸価が上述した範囲となるように設定することが好適である。例えば、ベースポリマー1を与える単量体成分の総量100質量%に対し、2〜70質量%であることが好ましい。より好ましくは5〜65質量%、更に好ましくは10〜60質量%である。
単量体(b)の含有割合は、ベースポリマー1を与える単量体成分の総量100質量%に対し、10〜60質量%であることが好ましい。これにより、耐溶剤性が更に向上する。より好ましくは12〜55質量%、更に好ましくは15〜50質量%である。
単量体(c)の含有割合は、ベースポリマー1を与える単量体成分の総量100質量%に対し、1〜40質量%であることが好ましい。これにより、密着性が更に向上する。より好ましくは2〜35質量%、更に好ましくは3〜30質量%である。
単量体(d)の含有割合は、アルカリ可溶性樹脂の酸価が上述した範囲となるように設定することが好適である。例えば、ベースポリマー1を与える単量体成分の総量100質量%に対し、2〜70質量%であることが好ましい。より好ましくは5〜65質量%、更に好ましくは10〜60質量%である。
上記方法(2)によりアルカリ可溶性樹脂(I)を得る場合、ベースポリマー2を与える単量体成分は、単量体(a)、(b)及びエポキシ基含有単量体(X)を少なくとも含む。
単量体(b)の含有割合は、ベースポリマー2を与える単量体成分の総量100質量%に対し、10〜60質量%であることが好ましい。これにより、耐溶剤性が更に向上する。より好ましくは12〜55質量%、更に好ましくは15〜50質量%である。
エポキシ基含有単量体(X)の含有割合は、酸価、二重結合当量及び水酸基価が上述した範囲となるように適宜設定することが好ましいが、例えば、ベースポリマー2を与える単量体成分の総量100質量%に対し、5〜70質量%であることが好ましい。より好ましくは20〜65質量%、更に好ましくは30〜60質量%である。
単量体(b)の含有割合は、ベースポリマー2を与える単量体成分の総量100質量%に対し、10〜60質量%であることが好ましい。これにより、耐溶剤性が更に向上する。より好ましくは12〜55質量%、更に好ましくは15〜50質量%である。
単量体(c)の含有割合は、ベースポリマー2を与える単量体成分の総量100質量%に対し、1〜40質量%であることが好ましい。これにより、密着性が更に向上する。より好ましくは2〜35質量%、更に好ましくは3〜30質量%である。
エポキシ基含有単量体(X)の含有割合は、酸価、二重結合当量及び水酸基価が上述した範囲となるように適宜設定することが好ましいが、例えば、ベースポリマー2を与える単量体成分の総量100質量%に対し、5〜70質量%であることが好ましい。より好ましくは20〜65質量%、更に好ましくは30〜60質量%である。
以下に、各単量体について更に説明する。
<単量体(a)>
単量体(a)は、主鎖に環構造を形成しうる単量体(主鎖に環構造を導入し得る単量体とも称す)である。例えば、分子内に二重結合含有環構造を有する単量体や、環化重合して環構造を主鎖に有する重合体を形成する単量体等が挙げられ、中でも、N置換マレイミド系単量体、アクリル系エーテルダイマー、及び、α−(不飽和アルコキシアルキル)アクリレート系単量体からなる群より選択される少なくとも1種が好適である。単量体(a)としてこのような化合物を用いた場合、上記アルカリ可溶性樹脂は、N置換マレイミド系単量体単位、アクリル系エーテルダイマー単位、及び/又は、α−(不飽和アルコキシアルキル)アクリレート系単量体単位を有する重合体となる。
なお、単量体単位とは、単量体に由来する構成単位を意味し、具体的には、例えば単量体の重合反応や架橋反応によって、当該単量体中の重合性炭素−炭素二重結合(C=C)が単結合(C−C)となった構造を意味する。
なお、R1及びR2は、同種の有機基であってもよいし、異なる有機基であってもよい。
単量体(b)は、3級炭素含有(メタ)アクリレート系単量体である。
3級炭素含有(メタ)アクリレート系単量体とは、分子中に、(メタ)アクリロイル基と、第3級炭素原子とを、それぞれ1又は2以上有する化合物である。第3級炭素原子とは、該炭素原子に結合している他の炭素原子が3個である、炭素原子を意味する。
CH2=C(R4)−C(=O)−O−A (3)
式中、R4は、水素原子又はメチル基を表す。Aは、酸素原子側に第3級炭素原子を有する構造を含む、一価の有機基を表す。
上記ベースポリマー1及び2を得るための単量体成分は、更に単量体(c)を含むことが好適である。これによりアルカリ可溶性樹脂(II)を得ることができる。
単量体(d)は、酸基含有単量体である。すなわち1分子内に1又は2以上の酸基を有する単量体である。酸基については上述した通りである。
エポキシ基含有単量体(X)は、エポキシ基と、重合性二重結合とを含む化合物である。重合性二重結合としては、例えば、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基、メタリル基等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を有するものが好適である。中でも、反応性の点で(メタ)アクリロイル基が好ましい。
本発明のアルカリ可溶性樹脂はまた、現像性、溶媒溶解性等を調整するために、共重合可能な単量体(e)由来の構成単位を更に含んでいてもよい。上記共重合可能な単量体(e)としては、例えば、(メタ)アクリル酸エステル系単量体、芳香族ビニル系単量体、又はその他共重合可能な単量体が挙げられる。
本発明の感光性樹脂組成物(単に「樹脂組成物」とも称す)は、上述した本発明のアルカリ可溶性樹脂を含む。必要に応じ、更に他の成分を含んでいてもよい。各含有成分は、それぞれ1種又は2種以上を使用することができる。
アルカリ可溶性樹脂については上述したとおりである。上述した本発明のアルカリ可溶性樹脂以外のアルカリ可溶性樹脂を併用してもよい。これらアルカリ可溶性樹脂は、感光性樹脂組成物中でバインダー樹脂として作用し得る。
上記樹脂組成物は、着色剤を含むことが好ましい。これにより、カラーフィルター用途により有用なものとなる。なお、上記樹脂組成物は、色材を含む場合に特に優れた耐溶剤性を発揮でき、色材の染みだしを充分に抑制することができる。
上記樹脂組成物が色材(着色剤)を含む場合、分散剤を更に含むことが好適である。分散剤とは、色材への相互作用部位と分散媒(例えば溶剤やバインダー樹脂)への相互作用部位とを有し、色材の分散媒への分散を安定化する働きを持つものであり、一般的には、樹脂型分散剤(例えば高分子分散剤)、界面活性剤(例えば低分子分散剤)、色素誘導体に分類される。上記樹脂組成物は、色材とともに分散剤を含むことが好適である。
上記樹脂組成物はまた、重合性化合物を含むことが好ましい。
重合性化合物とは、重合性単量体とも称し、フリーラジカル、電磁波(例えば赤外線、紫外線、X線等)、電子線等の活性エネルギー線の照射等により重合し得る、重合性不飽和結合(重合性不飽和基とも称す)を有する低分子化合物である。例えば、重合性不飽和基を分子中に1つ有する単官能の化合物と、2個以上有する多官能の化合物が挙げられる。
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAアルキレンオキシドジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFアルキレンオキシドジ(メタ)アクリレート等の2官能(メタ)アクリレート化合物;
また上記重合性化合物の分子量としては特に限定されないが、取り扱いの観点から、例えば、2000以下が好適である。
上記樹脂組成物はまた、光重合開始剤を含むことが好ましい。光重合開始剤として好ましくは、ラジカル重合性の光重合開始剤である。
2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−{4−〔4−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオニル)ベンジル〕フェニル}−2−メチルプロパン−1−オン、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2−(ジメチルアミノ)−2−〔(4−メチルフェニル)メチル〕−1−〔4−(4−モルホリニル)フェニル〕−1−ブタノン等のアルキルフェノン系化合物;ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、2−カルボキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物;ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン系化合物;チオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン等のチオキサントン系化合物;
上記樹脂組成物はまた、溶剤を含むことが好ましい。溶剤は、希釈剤等として好ましく使用される。すなわち具体的には、粘度を下げ取扱い性を向上する;乾燥により塗膜を形成する;色材の分散媒とする;等のために好適に使用され、樹脂組成物中の各含有成分を溶解又は分散することができる、低粘度の有機溶媒又は水である。
上記樹脂組成物は更に、それが適用される各用途の要求特性に応じて、例えば、耐熱向上剤;レベリング剤;現像助剤;シリカ微粒子等の無機微粒子;シラン系、アルミニウム系、チタン系等のカップリング剤;フィラー、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリビニルフェノール等の熱硬化性樹脂;多官能チオール化合物等の硬化助剤;可塑剤;重合禁止剤;紫外線吸収剤;酸化防止剤;艶消し剤;消泡剤;帯電防止剤;スリップ剤;表面改質剤;揺変化剤;揺変助剤;キノンジアジド化合物;多価フェノール化合物;カチオン重合性化合物;酸発生剤;等を更に含んでいてもよい。
なお、得られた樹脂組成物は、フィルター等によって濾過処理をして微細なゴミを除去することが好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物は、耐溶剤性や耐熱性、感光性に優れる硬化物を与えるものである。この硬化物はまた、硬化性、現像性、基板との密着性、透明性、画像形成性及び表面平滑性等にも優れ、例えば、現像後に未露光部の残渣や地汚れ等がないものである。このような上記樹脂組成物を硬化してなる硬化物は、本発明の1つである。
以下では、カラーフィルターについて更に説明する。
本発明のカラーフィルターは、基板上に、上記硬化物を有する形態からなる。
上記カラーフィルターにおいて、本発明の感光性樹脂組成物により形成される硬化物は、例えば、ブラックマトリクスや、赤色、緑色、青色、黄色等の各画素のような着色が必要なセグメントとして特に好適であるが、フォトスペーサー、保護層、配向制御用リブ等の着色が必ずしも必要としないセグメントとしても好適である。
本発明はまた、上記カラーフィルターを備える表示装置用部材又は表示装置でもある。
上記樹脂組成物により形成される硬化物(硬化膜)は、耐溶剤性や耐熱性に優れるうえ、高い透過率を有するものであるから、透明部材として特に好適であり、また、各種表示装置における保護膜や絶縁膜としても有用である。
なお、上記硬化物(硬化膜)を表示装置用部材として用いる場合、当該部材は、上記硬化膜から構成されるフィルム状の単層又は多層の部材であってもよいし、該単層又は多層の部材に更に他の層が組み合わされた部材であってもよいし、また、上記硬化膜を構成中に含む部材であってもよい。
1)重量平均分子量(Mw)
GPC(HLC−8220GPC、東ソー社製)にてTHFを溶離液とし、カラムにTSKgel SuperHZM−N(東ソー社製)を用いて測定し、標準ポリスチレン換算にて算出した。
共重合体溶液をアルミカップに約0.3gはかり取り、アセトン約1gを加えて溶解させた後、常温で自然乾燥させた。その後、熱風乾燥機(商品名:PHH−101、エスペック社製)を用い、140℃で3時間乾燥した後、デシケータ内で放冷し、重量を測定した。その重量減少量から、ポリマー溶液の固形分(樹脂)の重量を計算した。
共重合体溶液を1.5g精秤し、アセトン90gと水10gの混合溶媒に溶解させ、0.1NのKOH水溶液で滴定した。滴定は、自動滴定装置(商品名:COM−555、平沼産業社製)を用いて行い、固形分濃度から、ポリマー1g当たりの酸価(mgKOH/g)を求めた。
JIS K0070(1992年)に従い、共重合体1gをアセチル化させたときに、水酸基と結合した酢酸を中和するのに必要とする水酸化カリウムのmg数を求め、これを水酸基価(mgKOH/g)とした。
共重合体溶液をガラス基板に塗布し、ガラス基板上にスピンコートし、減圧下にて室温、4時間乾燥し、膜重量30mg以下の薄膜を形成することにより揮発成分を除去された得られた固形分を得た。得られた固形分をDSC(示差走査熱量計法、測定機器:ネッチDSC3500)を用いて、窒素気流下、昇温速度10℃/minでJIS K7121(2012年)に準拠し測定した。
1)耐溶剤性
樹脂組成物を5cm角のガラス基板上にスピンコートし、100℃で3分間乾燥後、高圧水銀灯にて100mJで露光を行い、230℃で30分時間熱処理を行い、膜厚5μmの薄膜を得た。その後、1−メチル−2−ピロリドン20gに95℃で10分間浸漬し、塗膜から溶出した1−メチル−2−ピロリドンの色相を分光光度計UV3100(島津製作所社製)で測定して、450nmの吸光度を求めた。
10cm角のガラス基板上に、樹脂組成物をスピンコーターにより塗布し、オーブンで90℃3分間乾燥した。乾燥後、塗膜から100μmの距離に15μmのラインアンドスペースを有するフォトマスクを配置して2.0kWの超高圧水銀ランプを装着したUVアライナ(商品名「TME−150RNS」、TOPCON社製)によって100mJ/cm2の強度(365nm照度換算)で紫外線を照射した。紫外線照射後、塗膜に0.05%の水酸化カリウム水溶液をスピン現像機にて散布し、未露光部を溶解、除去し、残った露光部を純水で10秒間水洗することにより現像して、ラインアンドスペースのパターンを形成し、パターン欠損の有無を観察した。その時、パターンに剥がれの生じる時間を記録した。
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。
他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、ベンジルマレイミド(BzMI)5.0g、アクリル酸(AA)25.0g、アクリル酸t−ブチル(TBA)45.0g、アクリル酸2−エチルヘキシル(2−EHA)25.0g、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(商品名「パーブチル(登録商標)O」、日本油脂社製、以下PBOともいう)2.0g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)17.0g及びプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)7.0gを投入し、撹拌混合した。
また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、ドデシルメルカプタン(nDM)3.0g、PGMEA12.0g及びPGME5.0gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA113.0gとPGME48.0gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物及び連鎖移動剤溶液を滴下した。モノマー組成物及び連鎖移動剤溶液は、それぞれ温度を90℃に保ちながら、180分間かけて滴下した。滴下が終了してから30分後にPBOを0.5g加えた。更に30分後、反応槽を115℃に昇温した。1.5時間、115℃を維持した後、セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。
次いで、反応槽に、メタクリル酸グリシジル(GMA)40.0g、重合禁止剤として6−tert−ブチル−2,4−キシレノール(商品名「トパノール」、東京化成工業社製)0.3g、触媒としてジメチルベンジルアミン(DMBA)0.5g、PGMEA6.0g、PGME3.0gを仕込み、110℃で1時間、115℃で10時間反応させた。その後、室温まで冷却し、共重合体溶液(A−1)を得た。各種物性を表1に示す。
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。
他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、BzMI5.0g、AA60.0g、TBA25.0g、メタクリル酸ドデシル(LMA)10.0g、PBO2.0g、PGMEA12.0g及びPGME12.0gを投入し、撹拌混合した。
また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、nDM3.0g、PGMEA9.0g及びPGME9.0gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA91.0gとPGME91.0gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物及び連鎖移動剤溶液を滴下した。モノマー組成物及び連鎖移動剤溶液は、それぞれ温度を90℃に保ちながら、180分間かけて滴下した。滴下が終了してから30分後にPBO0.5gを加えた。更に30分後、反応槽を115℃に昇温した。1.5時間、115℃を維持した後、セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。
次いで、反応槽に、GMA70.0g、重合禁止剤としてトパノール0.3g、DMBA0.5g、PGMEA17.0g、PGME17.0gを仕込み、110℃で1時間、115℃で10時間反応させた。その後、室温まで冷却し、共重合体溶液(A−2)を得た。各種物性を表1に示す。
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。
他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、BzMI5.0g、AA46.0g、メタクリル酸−t−ブチル(TBMA)29.0g、2−EHA20.0g、PBO2.0g、PGMEA17.0g及びPGME7.0gを投入し、撹拌混合した。
また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、nDM7.0g、PGMEA9.0g及びPGME4.0gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA130.0gとPGME56.0gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物及び連鎖移動剤溶液を滴下した。モノマー組成物及び連鎖移動剤溶液は、それぞれ温度を90℃に保ちながら、180分間かけて滴下した。滴下が終了してから30分後にPBO0.5gを加えた。更に30分後、反応槽を115℃に昇温した。1.5時間、115℃を維持した後、セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。
次いで、反応槽に、GMA80.0g、重合禁止剤としてトパノール0.3g、DMBA0.5g、PGMEA38.0g、PGME16.0gを仕込み、110℃で1時間、115℃で10時間反応させた。その後、室温まで冷却し、共重合体溶液(A−3)を得た。各種物性を表1に示す。
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。
他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、BzMI5.0g、AA45.0g、TBA47.0g、2−EHA3.0g、PBO2.0g、PGMEA17.0g及びPGME7.0gを投入し、撹拌混合した。
また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、nDM3.0g、PGMEA12.0g及びPGME5.0gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA127.0gとPGME54.0gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物及び連鎖移動剤溶液を滴下した。モノマー組成物及び連鎖移動剤溶液は、それぞれ温度を90℃に保ちながら、180分間かけて滴下した。滴下が終了してから30分後にPBO0.5gを加えた。更に30分後、反応槽を115℃に昇温した。1.5時間、115℃を維持した後、セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。
次いで、反応槽に、GMA70.0g、重合禁止剤としてトパノール0.3g、DMBA0.5g、PGMEA24.0g、PGME10.0gを仕込み、110℃で1時間、115℃で10時間反応させた。その後、室温まで冷却し、共重合体溶液(A−4)を得た。各種物性を表1に示す。
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。
他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、BzMI5.0g、GMA53.0g、TBA15.0g、2−EHA27.0g、PBO2.0g、PGMEA24.0gを投入し、撹拌混合した。
また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、nDM5.0g、PGMEA15.0gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA124.0gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物及び連鎖移動剤溶液を滴下した。モノマー組成物及び連鎖移動剤溶液は、それぞれ温度を90℃に保ちながら、180分間かけて滴下した。滴下が終了してから30分後にPBO0.5gを加えた。更に30分後、反応槽を115℃に昇温した。1.5時間、115℃を維持した後、セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。
次いで、反応槽に、AA27.0g、重合禁止剤としてトパノール0.3g、DMBA0.5g、PGMEA36.0gを仕込み、110℃で1時間、115℃で10時間反応させた。次いで、反応槽に、コハク酸無水物(SAH)9.0gを投入し、115℃で5時間反応させた。その後、室温まで冷却し、共重合体溶液(A−5)を得た。各種物性を表1に示す。
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。
他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、ジメチル−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート(MD)5.0g、AA25.0g、TBA45.0g、2−EHA25.0g、PBO2.0g、PGMEA17.0g及びPGME7.0gを投入し、撹拌混合した。
また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、nDM3.0g、PGMEA12.0g及びPGME5.0gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA113.0gとPGME48.0gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物及び連鎖移動剤溶液を滴下した。モノマー組成物及び連鎖移動剤溶液は、それぞれ温度を90℃に保ちながら、180分間かけて滴下した。滴下が終了してから30分後にPBO0.5gを加えた。更に30分後、反応槽を115℃に昇温した。1.5時間、115℃を維持した後、セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。
次いで、反応槽に、GMA40.0g、重合禁止剤としてトパノール0.3g、DMBA0.5g、PGMEA6.0g、PGME3.0gを仕込み、110℃で1時間、115℃で10時間反応させた。その後、室温まで冷却し、共重合体溶液(A−6)を得た。各種物性を表1に示す。
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。
他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、(α−アリルオキシメチル)アクリル酸メチル(AMA)5.0g、AA25.0g、TBA45.0g、2−EHA25.0g、PBO2.0g、PGMEA17.0g及びPGME7.0gを投入し、撹拌混合した。
また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、nDM3.0g、PGMEA12.0g及びPGME5.0gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA113.0gとPGME48.0gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物及び連鎖移動剤溶液を滴下した。モノマー組成物及び連鎖移動剤溶液は、それぞれ温度を90℃に保ちながら、180分間かけて滴下した。滴下が終了してから30分後にPBO0.5gを加えた。更に30分後、反応槽を115℃に昇温した。1.5時間、115℃を維持した後、セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。
次いで、反応槽に、GMA40.0g、重合禁止剤としてトパノール0.3g、DMBA0.5g、PGMEA6.0g、PGME3.0gを仕込み、110℃で1時間、115℃で10時間反応させた。その後、室温まで冷却し、共重合体溶液(A−7)を得た。各種物性を表1に示す。
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。
他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、BzMI5.0g、AA50.0g、TBA45.0g、PBO2.0g、PGMEA17.0g及びPGME7.0gを投入し、撹拌混合した。
また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、nDM3.0g、PGMEA12.0g及びPGME5.0gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA113.0gとPGME48.0gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物及び連鎖移動剤溶液を滴下した。モノマー組成物及び連鎖移動剤溶液は、それぞれ温度を90℃に保ちながら、180分間かけて滴下した。滴下が終了してから30分後にPBO0.5gを加えた。更に30分後、反応槽を115℃に昇温した。1.5時間、115℃を維持した後、セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。
次いで、反応槽に、GMA80.0g、重合禁止剤としてトパノール0.3g、DMBA0.5g、PGMEA48.0g、PGME21.0gを仕込み、110℃で1時間、115℃で10時間反応させた。その後、室温まで冷却し、共重合体溶液(A−8)を得た。各種物性を表1に示す。
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。
他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、BzMI30.0g、AA30.0g、TBA30.0g、2−EHA10.0g、PBO2.0g、PGMEA102.0g及びPGME44.0gを投入し、撹拌混合した。
また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、nDM3.0g、PGMEA12.0g及びPGME5.0gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA28.0gとPGME12.0gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物及び連鎖移動剤溶液を滴下した。モノマー組成物及び連鎖移動剤溶液は、それぞれ温度を90℃に保ちながら、180分間かけて滴下した。滴下が終了してから30分後にPBO0.5gを加えた。更に30分後、反応槽を115℃に昇温した。1.5時間、115℃を維持した後、セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。
次いで、反応槽に、GMA40.0g、重合禁止剤としてトパノール0.3g、DMBA0.5g、PGMEA6.0g、PGME3.0gを仕込み、110℃で1時間、115℃で10時間反応させた。その後、室温まで冷却し、共重合体溶液(A−9)を得た。各種物性を表1に示す。
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。
他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、BzMI5.0g、AA30.0g、2−EHA65.0g、PBO2.0g、PGMEA17.0g及びPGME7.0gを投入し、撹拌混合した。
また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、nDM3.0g、PGMEA12.0g及びPGME5.0gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA127.0gとPGME54.0gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物及び連鎖移動剤溶液を滴下した。モノマー組成物及び連鎖移動剤溶液は、それぞれ温度を90℃に保ちながら、180分間かけて滴下した。滴下が終了してから30分後にPBO0.5gを加えた。更に30分後、反応槽を115℃に昇温した。1.5時間、115℃を維持した後、セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。
次いで、反応槽に、GMA50.0g、重合禁止剤としてトパノール0.3g、DMBA0.5gを仕込み、PGMEA3.0g、PGME1.0g、110℃で1時間、115℃で10時間反応させた。その後、室温まで冷却し、共重合体溶液(A−10)を得た。各種物性を表1に示す。
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。
他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、BzMI5.0g、AA5.0g、TBA50.0g、2−EHA40.0g、PBO2.0g、PGMEA17.0g及びPGME7.0gを投入し、撹拌混合した。
また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、nDM1.0g、PGMEA13.0g及びPGME6.0gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA75.0gとPGME32.0g、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物及び連鎖移動剤溶液を滴下した。モノマー組成物及び連鎖移動剤溶液は、それぞれ温度を90℃に保ちながら、180分間かけて滴下した。滴下が終了してから30分後にPBO0.5gを加えた。更に30分後、反応槽を115℃に昇温し1.5時間、115℃を維持した。その後、室温まで冷却し、共重合体溶液(A−11)を得た。各種物性を表1に示す。
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。
他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、BzMI35.0g、AA35.0g、TBA30.0g、PBO2.0g、PGMEA74.0g及びPGME32.0gを投入し、撹拌混合した。
また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、nDM3.0g、PGMEA12.0g及びPGME5.0gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA57.0gとPGME24.0gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物及び連鎖移動剤溶液を滴下した。モノマー組成物及び連鎖移動剤溶液は、それぞれ温度を90℃に保ちながら、180分間かけて滴下した。滴下が終了してから30分後にPBO0.5gを加えた。更に30分後、反応槽を115℃に昇温した。1.5時間、115℃を維持した後、セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。
次いで、反応槽に、GMA40.0g、重合禁止剤としてトパノール0.3g、DMBA0.5g、PGMEA6.0g、PGME3.0gを仕込み、110℃で1時間、115℃で10時間反応させた。その後、室温まで冷却し、共重合体溶液(A−12)を得た。各種物性を表1に示す。
nDM:ドデシルメルカプタン
BzMI:ベンジルマレイミド
MD:ジメチル−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート
AMA:α−(アリルオキシメチル)メチルアクリレート
AA:アクリル酸
GMA:メタクリル酸グリシジル
2−EHA:アクリル酸2−エチルヘキシル
LMA:メタクリル酸ラウリル
BA:アクリル酸ブチル
TBA:アクリル酸t−ブチル
TBMA:メタクリル酸t−ブチル
SAH:コハク酸無水物
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)を12.9部、分散剤としてディスパロンDA−7301(楠本化成社製)を0.4部、色材としてC.I.ピグメントグリーン58を2.25部、及び、C.I.ピグメントイエロー138を1.5部混合し、ペイントシェーカーにて3時間分散することで顔料分散体を得た。
共重合体溶液(A−1)を2.0部、ラジカル重合性化合物としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)を0.8部、ラジカル重合性光重合開始剤としてイルガキュア369(BASFジャパン社製)を0.4部、顔料分散体を8.7部、溶媒としてPGMEA7.4部を混合し、樹脂組成物1を得た。この樹脂組成物1を用い、上記方法に従って硬化膜の耐溶剤性を評価した。結果を表2に示す。
表2に示す配合にしたこと以外は試験例1と同様にして、樹脂組成物2〜12を各々得た後、硬化膜の耐溶剤性を評価した。結果を表2に示す。
製造例1〜9で得たアルカリ可溶性樹脂は、いずれも本発明のアルカリ可溶性樹脂に該当するが、これらを用いた硬化膜物性は、いずれも吸光度が低く、基板への密着性にも優れることが分かった。従って、本発明のアルカリ可溶性樹脂は、耐溶剤性が高く、基板への密着性にも優れることが分かった。
なお、上記には示していないが、製造例1〜9で得たアルカリ可溶性樹脂はいずれも、硬化性や現像性(アルカリ現像性)にも優れることを確認した。
Claims (14)
- 主鎖に環構造とともに、3級炭素含有(メタ)アクリレート系単量体(b)由来の構成単位を含み、かつ側鎖に酸基、二重結合及び水酸基を有するアルカリ可溶性樹脂であって、
該アルカリ可溶性樹脂は、重量平均分子量が8000以上であり、かつ、
ガラス転移温度が20℃以下である形態、又は、炭素数5以上の鎖状アルキル鎖を有するアルキル(メタ)アクリレート系単量体(c)由来の構成単位を更に含む形態のいずれか1以上を満たし、
該アルカリ可溶性樹脂は、N置換マレイミド系単量体単位、アクリル系エーテルダイマー単位、及び/又は、α−(不飽和アルコキシアルキル)アクリレート系単量体単位を有する
ことを特徴とするアルカリ可溶性樹脂。 - 前記単量体(b)は、(メタ)アクリロイル基に隣接する酸素原子が第3級炭素原子と結合した構造を有する
ことを特徴とする請求項1に記載のアルカリ可溶性樹脂。 - 前記アルカリ可溶性樹脂は、主鎖に環構造を形成しうる単量体(a)、単量体(b)及び酸基含有単量体(d)を含む単量体成分を重合してなる重合体と、エポキシ基含有単量体(X)との反応物である
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のアルカリ可溶性樹脂。 - 前記単量体成分100質量%中、水酸基含有単量体の含有割合が10質量%以下である
ことを特徴とする請求項3に記載のアルカリ可溶性樹脂。 - 前記単量体(c)は、そのホモポリマーのガラス転移温度が0℃未満である
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のアルカリ可溶性樹脂。 - 前記アルカリ可溶性樹脂の水酸基価は、200mgKOH/g以下である
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のアルカリ可溶性樹脂。 - 請求項1〜6のいずれかに記載のアルカリ可溶性樹脂を含む
ことを特徴とする感光性樹脂組成物。 - 更に、着色剤を含む
ことを特徴とする請求項7に記載の感光性樹脂組成物。 - 前記着色剤は、顔料及び/又は染料である
ことを特徴とする請求項8に記載の感光性樹脂組成物。 - 更に、重合性化合物を含む
ことを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。 - カラーフィルターに用いられる
ことを特徴とする請求項7〜10のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。 - 請求項7〜11のいずれかに記載の感光性樹脂組成物を硬化してなる
ことを特徴とする硬化物。 - 基板上に、請求項12に記載の硬化物を有する
ことを特徴とするカラーフィルター。 - 請求項13に記載のカラーフィルターを備える
ことを特徴とする表示装置用部材又は表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017057769A JP6807791B2 (ja) | 2017-03-23 | 2017-03-23 | アルカリ可溶性樹脂、感光性樹脂組成物及びその用途 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017057769A JP6807791B2 (ja) | 2017-03-23 | 2017-03-23 | アルカリ可溶性樹脂、感光性樹脂組成物及びその用途 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018159022A JP2018159022A (ja) | 2018-10-11 |
JP6807791B2 true JP6807791B2 (ja) | 2021-01-06 |
Family
ID=63795011
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017057769A Active JP6807791B2 (ja) | 2017-03-23 | 2017-03-23 | アルカリ可溶性樹脂、感光性樹脂組成物及びその用途 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6807791B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20210311389A1 (en) * | 2018-08-01 | 2021-10-07 | Arisawa Mfg. Co., Ltd. | Resin composition for resists and use thereof |
JP7263031B2 (ja) * | 2019-02-01 | 2023-04-24 | 株式会社Dnpファインケミカル | 色材分散液、分散補助樹脂、感光性着色樹脂組成物及びその硬化物、カラーフィルタ、表示装置 |
KR102467423B1 (ko) * | 2019-03-11 | 2022-11-15 | 동우 화인켐 주식회사 | 청색 염료를 포함하는 착색 경화성 수지 조성물, 이를 이용하여 제조된 컬러필터 및 화상표시장치 |
JP7428491B2 (ja) * | 2019-08-20 | 2024-02-06 | 東京応化工業株式会社 | 硬化性組成物、硬化物、及び絶縁膜の形成方法 |
KR20230015406A (ko) * | 2020-08-03 | 2023-01-31 | 가부시키가이샤 닛폰 쇼쿠바이 | 공중합체, 공중합체 용액, 감광성 수지 조성물, 경화물, 공중합체의 제조 방법, 및, 공중합체 용액의 제조 방법 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011145553A (ja) * | 2010-01-15 | 2011-07-28 | Nippon Shokubai Co Ltd | 感光性樹脂組成物 |
KR20110109944A (ko) * | 2010-03-29 | 2011-10-06 | 가부시키가이샤 닛폰 쇼쿠바이 | 컬러 필터용 감광성 수지 조성물 |
JP5767544B2 (ja) * | 2011-09-15 | 2015-08-19 | 株式会社日本触媒 | ネガ型レジスト組成物及びその用途 |
JP6158636B2 (ja) * | 2012-08-10 | 2017-07-05 | 株式会社日本触媒 | 硬化性樹脂組成物及びその用途 |
JP6381192B2 (ja) * | 2013-09-20 | 2018-08-29 | 株式会社日本触媒 | アルカリ可溶性樹脂の製造方法 |
-
2017
- 2017-03-23 JP JP2017057769A patent/JP6807791B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2018159022A (ja) | 2018-10-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6886827B2 (ja) | アルカリ可溶性樹脂、感光性樹脂組成物及びその用途 | |
KR102182764B1 (ko) | 경화성 수지 조성물 및 그 용도 | |
CN105278247B (zh) | 固化性树脂组合物及其用途 | |
JP6807791B2 (ja) | アルカリ可溶性樹脂、感光性樹脂組成物及びその用途 | |
JP6577976B2 (ja) | 硬化性樹脂組成物及びその用途 | |
JP6644406B2 (ja) | アルカリ可溶性樹脂及び感光性樹脂組成物 | |
JP6751611B2 (ja) | 硬化性樹脂組成物及びその用途 | |
JP2020186325A (ja) | アルカリ可溶性樹脂、及び、硬化性樹脂組成物 | |
JP2020122052A (ja) | アルカリ可溶性樹脂、硬化性樹脂組成物、及びその用途 | |
JP7263052B2 (ja) | アルカリ可溶性樹脂、硬化性樹脂組成物及びその用途 | |
JP6325281B2 (ja) | 硬化性樹脂組成物及びその用途 | |
JP2020101835A (ja) | 感光性樹脂組成物及びその硬化膜 | |
JP2017058627A (ja) | 感光性樹脂組成物及びその硬化膜 | |
JP2021014542A (ja) | アルカリ可溶性樹脂、硬化性樹脂組成物、及びその用途 | |
JP7016738B2 (ja) | ラジカル重合性共重合体、硬化性樹脂組成物及びその用途 | |
JP7160554B2 (ja) | 光学材料用樹脂組成物及びその用途 | |
JP7315416B2 (ja) | 感光性樹脂組成物、硬化物、及び積層体 | |
JP6694416B2 (ja) | 硬化性樹脂組成物及びその用途 | |
JP2017181617A (ja) | 感光性樹脂組成物及びその硬化膜 | |
JP6976069B2 (ja) | 硬化性樹脂組成物及びその用途 | |
JP2023028821A (ja) | アルカリ可溶性樹脂の製造方法、及び感光性樹脂組成物 | |
WO2023162889A1 (ja) | 重合体及びその感光性樹脂組成物 | |
JP2022148032A (ja) | 感光性樹脂組成物及びその用途 | |
JP2023004059A (ja) | ラジカル重合性重合体およびその感光性組成物 | |
JP2019123859A (ja) | 新規重合体、新規重合体を含む硬化性樹脂組成物、及びその用途 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20191205 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20200806 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20200901 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20201028 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20201201 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20201208 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6807791 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |