JP6801107B2 - 引出し型バッテリーパック - Google Patents

Description

本発明は、引出し型バッテリーパックに関し、より詳しくは、クラッシュビームの役割を果たすサイドプレートを備えるバッテリーモジュールが複数具備されたバッテリーパックに関する。

本出願は、２０１７年４月１４日出願の韓国特許出願第１０−２０１７−００４８６５０号に基づく優先権を主張し、該当出願の明細書及び図面に開示された内容は、すべて本出願に援用される。

電気化学エネルギーで駆動する機器の発展につれ、高エネルギー密度を有するバッテリーパックに対するニーズが増加しつつある。

特に、自動車用バッテリーパックの場合、外部から加えられる衝撃に耐えるためにクラッシュビーム（Ｃｒａｓｈ ｂｅａｍ）が必須に設置されるが、このようなクラッシュビームが占める空間が少なくなく、また、従来のバッテリーパックは、このようなクラッシュビームが占める空間を他の用途として使用可能な構造でもないので、空間活用の効率性面で不利であった。

図１を参照すれば、クラッシュビームが適用された従来のバッテリーパック構造が示されている。

図１に示したように、従来のバッテリーパックは、相互隣接したバッテリーモジュール１の間ごとに所定の厚さのクラッシュビーム２が配置され、一対のクラッシュビームの間ごとにバッテリーモジュール１が装着された構造を有する。

このようなバッテリーパックの構造においては、バッテリーモジュール１が各々の挿入空間内に挿入されるとき、上方から下方に向けて挿入・固定され、この場合、バッテリーモジュール１をパックハウジング３に堅固に締結すれば、バッテリーモジュール１の整備のための分離に多い時間がかかるしかない。

また、このような構造のバッテリーパックは、バッテリーモジュール１が占める空間に加え、隣接したバッテリーモジュールの間ごとに配置されるクラッシュビーム２が占める空間が必要となるため、エネルギー密度の面で不利となるしかない。

本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、バッテリーパックに備えられるクラッシュビームが占める空間を有用に活用すると共に、バッテリーモジュールの脱着を容易にすることでバッテリーパックの整備性を向上させることができる構造を有するバッテリーパックを提供することを目的とする。

但し、本発明が解決しようとする課題はこれに限定されず、ここに言及されていないさらに他の技術的課題は、以下に記載された発明の説明からより明確に理解されるだろう。

上記の課題を達成するため、本発明の一実施例によるバッテリーパックは、パックハウジング及び前記パックハウジング内に収納される複数のバッテリーモジュールを含み、前記パックハウジングは、両側に形成された開放部が連通する形態を有し、複数のガイド溝を備え、前記バッテリーモジュールは、前記ガイド溝に沿ってスライド方式で移動することで前記開放部を通じて前記パックハウジングの内部空間に収納されるか、または前記内部空間から除去される。

前記バッテリーモジュールは、バッテリーセル積層体と、前記バッテリーセル積層体を収納するモジュールケースと、を含み得る。

前記モジュールケースは、相互対向する一対のクラッシュプレートを備え得る。

前記クラッシュプレートの上面及び下面のエッジには、前記ガイド溝に対応する形状を有するスライド突起が備えられ得る。

相互反対側の前記開放部を通じて挿入されて対向する一対のクラッシュプレートが、連結部材によって相互物理的に連結され得る。

相互隣接したバッテリーモジュールの間には空間が形成され得る。

前記バッテリーパックは、両側の前記開放部を覆って前記バッテリーモジュールに固定されるパックカバーをさらに含み得る。

本発明の一面によれば、バッテリーパックに備えられるクラッシュビームが占める空間を効率的に使用することができる。

本発明の他面によれば、バッテリーパックを構成する各々のバッテリーモジュールの脱着が容易になることでバッテリーパックの整備性が向上する。

本発明のさらなる他面によれば、一部のバッテリーモジュールで発火などの発生時にも隣接したバッテリーモジュールへの転移を最小化することができるので、バッテリーパック使用上の安全性が増大する。

本明細書に添付される次の図面は、本発明の望ましい実施例を例示するものであり、発明の詳細な説明とともに本発明の技術的な思想をさらに理解させる役割をするため、本発明は図面に記載された事項だけに限定されて解釈されてはならない。

従来のバッテリーパック構造を示す図である。 本発明の一実施例によるバッテリーパックを示す分解斜視図である。 本発明の一実施例によるバッテリーパックに適用されるバッテリーモジュールの分解斜視図である。 本発明の一実施例によるバッテリーパックに適用されるバッテリーモジュールの完成斜視図である。 本発明の一実施例によるバッテリーパックの一部を示す拡大図である。 本発明の一実施例によるバッテリーパックにおいて、パックハウジングにバッテリーモジュールが挿入される形態を示す図である。 本発明の一実施例によるバッテリーパックにおいて、固定プレートが除去された状態を示す一部拡大図である。 対向するバッテリーモジュール各々のクラッシュプレート相互間の物理的な連結関係を示す図である。 一方向からクラッシュプレートに加えられた力が伝達される方向を示す図である。

以下、添付された図面を参照して本発明の望ましい実施例を詳しく説明する。これに先立ち、本明細書及び請求範囲に使われた用語や単語は通常的や辞書的な意味に限定して解釈されてはならず、発明者自らは発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義できるという原則に則して本発明の技術的な思想に応ずる意味及び概念で解釈されねばならない。したがって、本明細書に記載された実施例及び図面に示された構成は、本発明のもっとも望ましい一実施例に過ぎず、本発明の技術的な思想のすべてを代弁するものではないため、本出願の時点においてこれらに代替できる多様な均等物及び変形例があり得ることを理解せねばならない。

先ず、図２を参照して、本発明の一実施例によるバッテリーパックの全体的な構造を説明する。

図２は、本発明の一実施例によるバッテリーパックを示す分解斜視図である。図２を参照すれば、本発明の一実施例によるバッテリーパックは、複数のバッテリーモジュール１０及びバッテリーモジュール１０を収納するパックハウジング２０を含み、パックハウジング２０の両側に形成された開放部を覆うパックカバー３０をさらに含むように具現され得る。

前記パックハウジング２０は、複数のガイド溝２１を備え、各々のバッテリーモジュール１０は、このようなガイド溝に沿ってスライド方式で移動されることで開放部を通じてパックハウジング２０の内部空間に収納または除去される。

即ち、本発明によるバッテリーパックは、パックハウジング２０の両側の開放部を通じてバッテリーモジュール１０をスライド方式で押し入れて装着するか、または、引っ張って除去する引出し型（Ｄｒａｗｅｒ ｔｙｐｅ）バッテリーパックである。

次は、図３〜図５を参照し、本発明に適用されるバッテリーモジュール１０の具体的な構造を詳しく説明する。

図３は、本発明の一実施例によるバッテリーパックに適用されるバッテリーモジュールの分解斜視図であり、図４は、本発明の一実施例によるバッテリーパックに適用されるバッテリーモジュールの完成斜視図である。また、図５は、本発明の一実施例によるバッテリーパックの一部（図４のＡ領域）を示す拡大図である。

図３〜図５を参照すれば、本発明に適用されるバッテリーモジュール１０は、複数のバッテリーセルが積層されてなったセル積層体１１と、セル積層体１１を収納するモジュールケースと、を含む。

前記セル積層体１１をなすバッテリーセルには、例えば、パウチ型バッテリーセルが適用され得る。この場合、複数のバッテリーセル各々の外部へ引き出される電極リード相互間の連結によって、複数のバッテリーセルは直列または並列、若しくは直列と並列とが混合した形態で電気的に接続し得る。

前記モジュールケースは、一対の第１カバープレート１２、一対の第２カバープレート１３及び一対のクラッシュプレート（Ｃｒａｓｈ ｐｌａｔｅ）１４を含む。前記モジュールケースをなす各々のプレートは、例えば、アルミニウム（Ａｌ）のような金属材質からなり得、この場合、各々のプレート相互間の結合は、溶接やボルティングなどによって行われ得る。

前記一対の第１カバープレート１２は、全体的にほぼ直方体形状を示す積層体１１の上下面を各々覆い、一対の第２カバープレート１３は、セル積層体１１の前後面を各々覆う。

一方、前記一対のクラッシュプレート１４は、セル積層体１１の左右方向の両側面を各々覆い、バッテリーパックの構造的剛性を確保するために適用される部品として、残りのプレート１２、１３よりも厚い厚さを有するプレートからなり得る。

即ち、本発明に適用されるクラッシュプレート１４は、バッテリーモジュールを構成するケースの一部として機能すると共に、既存のバッテリーパックにおいて構造的剛性のために適用されていたクラッシュビームの機能まで共に行うことができる。

このようなクラッシュプレート１４の厚さをなす上面及び下面のエッジには、パックハウジング２０のガイド溝２１に挿入されるようにガイド溝２１に対応する形状を有するスライド突起１４ａが備えられる。また、クラッシュプレート１４の厚さをなす前面及び後面の上には、反対側から挿入されるクラッシュプレート１４との物理的な連結または後述するパックカバー３１との締結のための締結溝１４ｂが形成される。

一方、前記クラッシュプレート１４は、前後方向の長さが第１カバープレート１２の前後方向の長さよりも長く形成される。したがって、前記クラッシュプレート１４は、図５に示したように、第２クラッシュプレート１３よりも一定距離（Ｄ）だけさらに突出している。

また、前記クラッシュプレート１４は、上下方向の幅が第２カバープレート１３の上下方向の幅よりも一定距離（ｄ）だけさらに突出している。

前記バッテリーモジュール１０は、このようにクラッシュプレート１４が第１カバープレート１３及び第２カバープレート１３よりも突出した構造を有することで、特に、バッテリーパックの前後方向及び上下方向から衝撃が加えられる場合、セル積層体１１に直接的に衝撃が加えられることを防止することができる。

次は、図６及び図７を参照して、本発明の一実施例によるバッテリーパックにおけるバッテリーモジュール１０の脱着方式とバッテリーモジュール１０が装着された状態におけるバッテリーパックの内部構造を説明する。

図６は、本発明の一実施例によるバッテリーパックにおいて、パックハウジングにバッテリーモジュールが挿入される形態を示す図であり、図７は、本発明の一実施例によるバッテリーパックにおいて、固定プレートが除去された状態を示す一部拡大図である。

図６及び図７を参照すれば、本発明の一実施例によるバッテリーパックは、パックハウジング２０の前後方向の両側に形成された開放部を通じてバッテリーモジュール１０をスライド方式で挿入した後、両側の開放部をパックカバー３０で覆うことで完成し得る。

前記パックカバー３０は、クラッシュプレート１４に形成された締結溝１４ｂと対応する位置に形成される締結ホール３１を備える。前記パックカバー３０は、締結ホール３１を貫通して締結溝１４ｂに挿入される締結部材Ｐ１によってクラッシュプレート１４に固定されることで各々のバッテリーモジュール１０が一度に締結されるようにする。

前記締結部材Ｐ１としては、ねじまたはリベットなどを用い得るが、各々のバッテリーモジュール１０をパックハウジング２０から取り出して整備する場合に備えて、ねじを用いることが有利である。

一方、図７を参照すれば、左右方向に相互隣接して配置されるバッテリーモジュール１０同士は、左右方向に相互隣接するスライド溝２１の間の距離によって相互一定の距離に離隔して位置するため、隣接したバッテリーモジュール１０の間には、空間Ｓ１が形成される。これによって、一つのバッテリーモジュール１０に発火などが発生しても、隣接するバッテリーモジュール１０へ移されず、これによって、バッテリーパック使用上の安全性を確保することができる。

次は、図８及び図９を参照して、パックハウジング２０の相互反対側の開放部を通じて挿入される一対のバッテリーモジュール１０の連結構造について説明する。

図８は、対向するバッテリーモジュール各々のクラッシュプレート相互間の物理的な連結関係を示す図であり、図９は、一方向からクラッシュプレートに加えられた力が伝達される方向を示す図である。

先ず、図８を参照すれば、パックハウジング２０の相互反対側に位置する開放部を通じて挿入される一対のバッテリーモジュール２０は、連結部材Ｐ２を用いて相互物理的に連結され得る。

この際、使用される連結部材Ｐ２としては、挿入溝１４ｂ内に挿入されて一対のクラッシュプレート１４の間を結束せず単に物理的に連結する役割のみを果たす連結ピンを適用してもよく、一対のクラッシュプレート１４を締結する両方向ピースまたはねじを適用してもよい。

図９を参照すれば、パックハウジング２０の相互反対側に位置する開放部を通じて挿入されて相互並んで位置するバッテリーモジュール１０は、互いのクラッシュプレート１４同士のみが物理的に連結されているだけで、クラッシュプレート１４以外の他の部分は相互隣接しないことから、一対のバッテリーモジュール１０の間には第２カバープレート１３及びクラッシュプレート１４で囲まれた空間Ｓ２が形成される。

したがって、図９に示した矢印方向に沿ってバッテリーパックに衝撃が加えられても、その衝撃は、バッテリーモジュール１０内に位置したセル積層体１１にはほとんど伝達されず、相互連結されたクラッシュプレート１４のみに沿って伝達されることで、バッテリーモジュール１０の内部にはダメージが加えられない。

また、一対のバッテリーモジュール１０の間に形成されるこのような空間Ｓ２により、一つのバッテリーモジュール１０で発生した発火などが、並んで位置している他のバッテリーモジュール１０へ移されることも防止することができるため、バッテリー使用上の安全性も確保することができる。

一方、図６及び図９を共に参照すれば、相互並んで位置する一対のバッテリーモジュール１０の間に形成される空間Ｓ２には、バスバーが配置されて一対のバッテリーモジュール１０の間を電気的に接続し得る。この場合、各バッテリーモジュール１０の第２カバープレート１３の外側へモジュール端子が引き出されてバスバーと接続するか、またはバッテリーモジュール１０を構成するモジュールケース自体が極性を有する端子として機能してバスバーと接続することもできる。

また、パックハウジング２０は、バスバーが位置する空間Ｓ２に対応する位置、即ち、パックハウジング２０の上面において前後方向の中心部に形成された切開部Ｂを備えることでバッテリーパックの外側に複数のバスバー同士を連結することで、より多いバッテリーモジュール相互間の電気的接続を具現することもできる。

上述のように、本発明の一実施例によるバッテリーパックは、モジュールケースをなすカバープレートのうち左右方向の側部を覆うカバープレートがクラッシュビームの役割を果たすように構成されることで、従来のバッテリーパックに比べてクラッシュビームが占める別途の空間を節約して高いエネルギー密度を具現することができる。

また、本発明の一実施例によるバッテリーパックは、隣接したバッテリーモジュール１０の間に形成される空間Ｓ１、Ｓ２によって、一つのバッテリーモジュール１０で発生した発火などが隣接するバッテリーモジュール１０に移されることを防止することで、バッテリーパック使用上の安全性を確保することができる。

本発明の説明に際し、方向を示す用語、即ち、「前後方向」、「左右方向」及び「上下方向」のような用語は、図面に示した座標において各々、ｘ軸、ｙ軸及びｚ軸と平行な方向を意味することは当業者でれば理解できるであろう。

以上のように、本発明を限定された実施例と図面によって説明したが、本発明はこれに限定されず、本発明の属する技術分野において通常の知識を持つ者によって本発明の技術思想と特許請求の範囲の均等範囲内で多様な修正及び変形が可能であることは言うまでもない。

１０ バッテリーモジュール
１１ セル積層体
１２ 第１プレート
１３ 第２プレート
１４ クラッシュプレート
１４ａ スライド突起
１４ｂ 締結溝
２０ パックハウジング
２１ ガイド溝
３０ パックカバー
３１ 締結ホール
Ｐ１ 締結部材
Ｐ２ 連結部材
Ｂ 切開部

Claims (4)

1. パックハウジング及び前記パックハウジング内に収納される複数のバッテリーモジュールを含むバッテリーパックであって、
   前記パックハウジングは、両側に形成された開放部が連通する形態を有し、複数のガイド溝を備え、
   前記バッテリーモジュールは、前記ガイド溝に沿ってスライド方式で移動されることで前記開放部を通じて前記パックハウジングの内部空間に収納されるか、または前記内部空間から除去され、
   前記バッテリーモジュールは、
   バッテリーセル積層体と、
   前記バッテリーセル積層体を収納するモジュールケースと、
   を含み、
   前記モジュールケースは、
   相互対向する一対のクラッシュプレートを備え、
   前記クラッシュプレートの上面及び下面のエッジには、前記ガイド溝に対応する形状を有するスライド突起が備えられていることを特徴とするバッテリーパック。
2. 相互反対側の前記開放部を通じて挿入されて対向する一対のクラッシュプレートが、連結部材によって相互物理的に連結されることを特徴とする請求項１に記載のバッテリーパック。
3. 相互隣接したバッテリーモジュールの間には空間が形成されることを特徴とする請求項１に記載のバッテリーパック。
4. 前記バッテリーパックが、両側の前記開放部を覆って前記バッテリーモジュールに固定されるパックカバーをさらに含むことを特徴とする請求項１に記載のバッテリーパック。

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