JPH078949U - 蓄電池盤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 保守スペースの大幅削減と保守作業性の向上
を図った蓄電池盤を提供すること。 【構成】 蓄電池を搭載した蓄電池収納箱１１と、前記
蓄電池を実装するための棚１６を前後方向に所望の間隔
をおいて、複数段配置した箱状のフレームとを備え、前
記棚の上面にはレール状の支持具１２，１２′が互いに
平行に設けられ、前記支持具の前部には前記蓄電池収納
箱１１を固定するための孔２１′が設けられており、か
つ後部には蓄電池収納箱の後部に設けられた突起部１４
を挿入するための溝１５が設けられており、蓄電池収納
箱１１の上面は開口し、底面は通風口１８が設けられて
おり、前面の側壁には支持具１２，１２′に固定するた
めの孔２１を有する突出部１９が設けられ、かつ後面の
側壁には支持具１２，１２′の溝１５に挿入される突起
部１４が設けられている蓄電池盤。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、例えば各種電気機器の給電等を行う蓄電池を複数収納することがで きる蓄電池盤に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

例えば各種電気機器に対し停電時のバックアップ等を図るため蓄電池盤等を設 け、この中に蓄電池を複数収納したものが知られている。 従来の蓄電池盤の構造の一例を図７及び図８に示す。 すなわち、蓄電池収納箱１００を蓄電池盤のフレーム１０３の棚１０４に溶接 またはネジ止めにより固定する構造で、蓄電池収納箱１００の中に複数個の蓄電 池１０１を搭載する蓄電池盤の例である。 このような構造では、蓄電池１０１の点検及び寿命等による交換のため蓄電池 盤の前後に大きな保守スペースが必要となる。 またこのような箱体では蓄電池が発生する熱が十分発散できず蓄電池１０１の 温度が上昇し、蓄電池寿命が低下する等の不都合が生じている。 さらに、蓄電池１０１を搭載する際、蓄電池間の配線のため大きな配線スペー ス１０２が必要となり、蓄電池盤が大型化する欠点がある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

このように、蓄電池の点検，交換作業が容易に行えず、大きな保守スペースが 必要となる上、蓄電池盤が大型化すること及び蓄電池の冷却が十分でなく蓄電池 寿命の低下をまねく等の問題点がある。 本考案は、上記の欠点を改善するために提案されたもので、その目的は、蓄電 池盤の小型化及び蓄電池点検，交換作業の容易化による保守性の向上、蓄電池の 冷却効果の向上を図ることである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】 上記の目的を達成するため、本考案は複数の蓄電池を搭載した蓄電池収納箱１ １と、前記蓄電池収納箱を実装するための棚１６を前後方向に所望の間隔をおい て、複数段配置した箱状のフレーム１０とを備え、前記棚の上面にはレール状の 支持具１２，１２′が互いに平行に設けられ、前記支持具の前部には前記蓄電池 収納箱１１を固定するための孔が設けられており、かつ後部には蓄電池収納箱の 後部に設けられた突起部１４を挿入するための溝１５が設けられており、前記蓄 電池収納箱１１の上面は開口し、底面は通風口１８が設けられており、前面の側 壁には前記支持具１２，１２′に固定するための孔２１を有する突出部１９が設 けられ、かつ後面の側壁には前記支持具１２，１２′の溝１５に挿入される突起 部１４が設けられていることを特徴とする蓄電池盤を考案の要旨とするものであ る。

【０００５】

【作用】

本考案によれば、蓄電池収納箱を支持具上にのせ、支持具上を滑らせながら支 持具後端まで押し込むと、蓄電池収納箱の後部突起部が支持具の溝に挿入される ことにより、蓄電池収納箱後部の保持が可能になり、固定は蓄電池収納箱前部で 支持具に固定することにより蓄電池盤前面より蓄電池の点検，交換作業が可能と なる。 また本考案では、蓄電池収納箱に設けた通風口により効率良く冷却を行うこと ができる。 さらに、蓄電池盤外で蓄電池を蓄電池収納箱に搭載でき、その後蓄電池盤に組 み込むことができるので配線スペースの削減が可能となる。

【０００６】

【実施例】

以下本考案の一実施例について添付図面を参照しながら説明する。 図１は本考案の蓄電池盤を示すものであり、１０は蓄電池盤のフレームでほぼ 箱形をなしており、側面には空気の流通をよくするための間隙が設けられている 。このフレームには、上下に空気の流通が可能な棚１６を複数個所望の間隔をお いて互いに平行に配列し、固定している。しかして、この棚１６には、レール状 の支持具１２，１２′が、水平方向に所望の間隔を有して配置されており、この 支持具上に蓄電池を収納する蓄電池収納箱１１が搭載されている。図示の場合は 、蓄電池を搭載した蓄電池収納箱１１を上下３段に配置された例である。

【０００７】 図２は蓄電池収納箱１１の斜視図を示すもので、図３は蓄電池収納箱の前部の 斜視図を示す。 蓄電池収納箱１１は、上部が開口した金属製または樹脂製等の箱体で、底部に 蓄電池冷却用の通風口１８を有し、後部の側面には板状の折り曲げ突起部１４と 開口部１３とが設けられ、前部の側面には支持具１２，１２′に固定するための 孔２１を有する突出部１９が形成されている。またこの突出部は蓄電池収納箱１ １の着脱用取手を兼ねている。 なお、この突起部としては、この実施例の形状や材質のものに限定されるもの でなく、例えば形状としては、図４に示すように蓄電池収納箱１１の後部の側面 に溶接またはネジ止めで固定することもでき、開口部２２は上部を開放した形状 とすることもできる。この他、突起部は板状のものではなく棒状，角柱状等も考 えられる。

【０００８】 蓄電池収納箱１１を搭載するレール状の支持具１２，１２′は、通風用空間を 確保するため、互いに平行に、左右に分離して棚１６に取り付けられていて、支 持具１２，１２′の前部には蓄電池収納箱１１を固定する孔２１′を設けてあり 、後部には蓄電池収納箱１１の後部突起部１４を挿入する溝部１５が形成されて おり、蓄電池収納箱１１が金属性の箱体の場合はスライドしやすいように、支持 具１２，１２′上に樹脂製のシート１７が取り付けられる。

【０００９】 図４（ａ），（ｂ）は蓄電池収納箱の後部の他の実施例を示す。１４は突起部 、２２は開口部を示す。 支持具１２，１２′は図５（ａ），（ｂ）のように通風口を確保すれば左右一 体とすることもできる。 支持具１２，１２′の上に蓄電池収納箱１１をのせて矢印方向（図２）に押し 込むと、蓄電池収納箱１１の突起部１４が支持具１２，１２′の溝部１５にわず かなすきまを持って挿入されるので、蓄電池収納箱１１の後部を保持でき、かつ 蓄電池収納箱１１の着脱が可能である。

【００１０】 図６は蓄電池２３を収納した蓄電池収納箱を支持具に搭載した場合の断面図を 示すもので、図に示すように、蓄電池収納箱１１の支持具に対する固定は、蓄電 池収納箱１１の前部に設けた突出部１９と支持具１２，１２′とを固定ネジ２０ を用いて固定するので、蓄電池１０１の点検及び交換作業は蓄電池盤１の前面か ら行うことができる。 なお、蓄電池収納箱１１の底部には、蓄電池１０１の周囲温度を低下させ蓄電 池の長寿命化を図るため、実装時において、棚１６及び支持具１２，１２′によ ってふさがれない通風口１８を設けているので、蓄電池の冷却効果が大きくなる 。

【００１１】

【考案の効果】

本考案は、蓄電池盤外において、蓄電池を蓄電池収納箱に搭載し、蓄電池収納 箱を支持具上に実装すれば、蓄電池収納箱の突起部が支持具の溝に挿入されるの で、蓄電池収納箱後部が保持され、蓄電池収納箱の固定を前部で行うことにより 蓄電池盤前面から蓄電池収納箱の着脱が可能となり、保守スペースの大幅削減と 保守作業性の向上及び蓄電池盤の小型化を図ることができる。 さらに、蓄電池収納箱に設けた通風口により蓄電池を冷却し蓄電池の長寿命化 を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の蓄電池盤の実施例の正面図を示す。

【図２】本考案の蓄電池収納箱の実施例の斜視図を示
す。

【図３】本考案の蓄電池収納箱の前面斜視図を示す。

【図４】蓄電池収納箱後部の斜視図を示し、（ａ），
（ｂ）は夫々他の実施例である。

【図５】支持具後部の斜視図を示し、（ａ），（ｂ）は
夫々他の実施例である。

【図６】本考案の実施例の組立断面図を示す。

【図７】従来の蓄電池盤構造の一例の正面図を示す。

【図８】従来の蓄電池収納箱構造の斜視図を示す。

【符号の説明】

１０ フレーム １１ 蓄電池収納箱 １２，１２′ 支持具 １３ 開口部 １４ 突起部 １５ 溝部 １６ 棚 １７ シート １８ 通風口 １９ 突出部 ２０ 固定ネジ ２１，２１′ 孔 ２２ 開口部 ２３ 蓄電池 １００ 蓄電池収納箱 １０１ 蓄電池 １０２ スペース １０３ フレーム １０４ 棚

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 小出 正昭 東京都豊島区北大塚１丁目15番１号 山洋 電気株式会社内 (72)考案者 室山 誠一 東京都千代田区内幸町１丁目１番６号 日 本電信電話株式会社内 (72)考案者 竹内 典和 東京都千代田区内幸町１丁目１番６号 日 本電信電話株式会社内 (72)考案者 豊永 龍巳 東京都台東区上野１丁目10番12号 日本電 気精器株式会社内 (72)考案者 坂本 昌一 長野県茅野市豊平480 信濃電気株式会社 内

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 蓄電池を搭載した蓄電池収納箱（１１）
   と、前記蓄電池収納箱を実装するための棚（１６）を前
   後方向に所望の間隔をおいて、複数段配置した箱状のフ
   レーム（１０）とを備え、前記棚の上面にはレール状の
   支持具（１２，１２′）が互いに平行に設けられ、前記
   支持具の前部には前記蓄電池収納箱（１１）を固定する
   ための孔（２１′）が設けられており、かつ後部には蓄
   電池収納箱の後部に設けられた突起部（１４）を挿入す
   るための溝（１５）が設けられており、前記蓄電池収納
   箱（１１）の上面は開口し、底面は通風口（１８）が設
   けられており、前面の側壁には前記支持具（１２，１
   ２′）に固定するための孔（２１）を有する突出部（１
   ９）が設けられ、かつ後面の側壁には前記支持具（１
   ２，１２′）の溝（１５）に挿入される突起部（１４）
   が設けられていることを特徴とする蓄電池盤。