JP6800706B2 - 光学ユニット - Google Patents
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Description
ルダは、前記光学モジュールを揺動可能に支持する揺動支持機構を保持することが望ましい。このようにすると、回転軸受ホルダにボールベアリングの保持機能とジンバル機構の保持機能を兼ね備えさせることができる。従って、光学ユニットの構造を簡素化することができ、部材点数を削減できる。
回りに回転する際のがたつきを抑制できる。また、光学モジュールが片持ち状態になって衝撃時に捻れのような荷重が加わることを避けることができるので、回転軸受部が衝撃時に壊れるおそれを少なくすることができる。
以下に、図面を参照して、本発明を適用した光学モジュールを備える光学ユニット1の実施形態を説明する。本明細書において、XYZの3軸は互いに直交する方向であり、X軸方向の一方側を+X、他方側を−Xで示し、Y軸方向の一方側を+Y、他方側を−Yで示し、Z軸方向の一方側を+Z、他方側を−Zで示す。Z軸方向は、光学モジュールの光軸方向Lと一致する。また、−Z方向は光軸方向Lの像側、+Z方向は光軸方向Lの被写体側である。本明細書において、X軸方向を第1方向とし、Y軸方向を第2方向とする。また、第3方向をX軸方向とY軸方向の間の方向とする。例えば、第3方向をX軸方向とY軸方向に対して45度傾いた方向とする。
固定体20は、複数のケースを組み立てて構成される。すなわち、固定体20は、光軸方向L(Z軸方向)に見た場合に略8角形の外形をした筒状ケース210と、筒状ケース210に対して被写体側(+Z方向側)から組み付けられる前側ケース220と、筒状ケース210に対して像側(−Z方向側)から組み付けられる後側ケース230を備える。
筒状ケース210は、略8角形の筒状の胴部211と、胴部211の+Z方向の端部から内側に張り出した枠状の端板部212を備える。端板部212の中央には略8角形の開口部213が形成されている。胴部211は、X軸方向に対向する側板214、215と、Y軸方向に対向する側板216、217と、X軸方向およびY軸方向に対して45度傾いた4箇所の角部に設けられた側板218を備える。4箇所の側板218のうちの2箇所には矩形の切欠き219が形成されている。切欠き219は、側板218の−Z方向の端縁を+Z方向に切り欠いた形状である。後述するように、切欠き219は、可動体10の光軸回りの回転範囲を規制する規制部として機能する。
ローリング用支持機構30は、可動体10の被写体側(+Z方向)の端部を回転可能に支持する被写体側回転軸受部310と、可動体10の像側(−Z方向)の端部を回転可能に支持する像側回転軸受部320を備える。本形態では、被写体側回転軸受部310はボールベアリングであり、前側ケース220の内側に設けられた円形内周面に固定される外輪311と、可動体10に固定される内輪312と、外輪311と内輪312との間で転動可能に保持される複数の球体313を備える。また、内輪312と外輪311の間には、球体313が配置される隙間を覆うシール板314が取り付けられている。シール板314は球体313の+Z方向側および−Z方向側に配置される。
を介して外輪321を+Z方向に付勢することにより、像側回転軸受部320に与圧が加えられる。上述したように、後側ケース230は端板部231と繋がる係合板233、234、235を備えており、係合板233、234、235に形成された係合孔236が前側ケース220の係合突起229と係合している。従って、端板部231を備える後側ケースは、フランジ325を+Z方向に付勢する板ばねとして機能する。
図5(a)は可動体10を被写体側(+Z方向側)から見た分解斜視図であり、図5(b)は回転軸受ホルダ50を像側(−Z方向側)から見た斜視図である。回転軸受ホルダ50は、被写体側回転軸受部310の内輪312が固定されるホルダ本体部510と、ホルダ本体部510の−Z方向の端部に形成された像側開口部511に固定される略円板状の底板520を備える。底板520の中央には貫通孔521が形成され、貫通孔521にはシャフト550が固定される。シャフト550は貫通孔521から−Z方向に突出する。図2、図4に示すように、底板520は貫通孔521の縁に沿って−Z方向へ突出する環状凸部522を備える。図2に示すように、シャフト550に固定される像側回転軸受部320の内輪322は、環状凸部522に−Z方向側から当接して位置決めされる。
光学モジュール60は、回転軸受ホルダ50の内側に配置される。光学モジュール60は、光学素子2と、光学素子2を保持する鏡筒610と、鏡筒610を保持する鏡筒支持部材620と、イメージセンサ631やジャイロスコープ632、信号処理回路等が搭載された基板630と、鏡筒ホルダ640を備える。鏡筒支持部材620は、円筒部621と、円筒部621の−Z方向の端部に形成されたセンサ収容部622を備える。基板630はセンサ収容部622に固定される。鏡筒支持部材620の円筒部621には、鏡筒610の−Z方向の端部が挿入される。鏡筒610の−Z方向の端部および円筒部621の内周面にはねじ部が設けられている。
部642〜645には、揺動用磁気駆動機構80のコイル83が固定される。また、鏡筒ホルダ640は、鏡筒ホルダ本体部641の中央に形成された円形の貫通孔の縁から+Z方向に立ち上がる円筒部646を備える。図2に示すように、鏡筒ホルダ640の円筒部646の内側には光学モジュール60の鏡筒支持部材620が配置される。また、鏡筒ホルダ本体部641は光学モジュール60のセンサ収容部622に当接する。
ジンバル機構70は、鏡筒ホルダ640とホルダ本体部510との間に構成されている。ジンバル機構70は、鏡筒ホルダ640の第1軸線R1上の対角位置に設けられた2箇所の第1揺動支持部710と、ホルダ本体部510の第2軸線R2上の対角位置に設けられた2箇所の第2揺動支持部720と、第1揺動支持部710および第2揺動支持部720によって支持される可動枠730を備える。第1軸線R1および第2軸線R2は光軸方向Lと直交し、且つ、X軸方向およびY軸方向に対して45度傾いた方向である。従って、第1揺動支持部710および第2揺動支持部720はX軸方向(第1方向)とY軸方向(第2方向)の間の角度位置(第3方向)に配置される。図5(b)に示すように、第2揺動支持部720は、ホルダ本体部510の内側面に形成された凹部である。
図6は回転軸受ホルダ50およびバネ部材90を取り外した可動体10、および揺動用磁気駆動機構80の磁石82を被写体側(+Z方向)から見た平面図である。図6において、固定体20の筒状ケース210の内面を破線で示す。図6に示すように、揺動用磁気駆動機構80は、光学モジュール60と固定体20の間に設けられた第1磁気駆動機構81Aおよび第2磁気駆動機構81Bを備える。第1磁気駆動機構81Aおよび第2磁気駆動機構81Bは、磁石82とコイル83を備える。図5(a)に示すように、コイル83は鏡筒ホルダ640のX軸方向の両側の壁部642、643およびY軸方向の両側の壁部644、645の外側面に保持される。図2〜図4、図6に示すように、磁石82は、固定体20の筒状ケース210に設けられた側板214、215、216、217の内側面に保持される。筒状ケース210は磁性材料から構成されており、磁石82に対するヨークとして機能する。
1Bは、コイル83への通電時にX軸回りの同一方向の磁気駆動力が発生するように配線接続されている。また、鏡筒ホルダ640の+X方向側および−X方向側に位置する2組の第1磁気駆動機構81Aは、コイル83への通電時にY軸回りの同一方向の磁気駆動力が発生するように配線接続されている。揺動用磁気駆動機構80は、第2磁気駆動機構81BによるX軸回りの回転、および第1磁気駆動機構81AによるY軸回りの回転を合成することにより、光学モジュール60を第1軸線R1回りおよび第2軸線R2回りに回転させる。X軸回りの振れ補正、およびY軸回りの振れ補正を行う場合は、第1軸線R1回りの回転および第2軸線R2回りの回転を合成する。
図2、図5に示すように、バネ部材90は、鏡筒ホルダ640を介して光学モジュール60とホルダ本体部510とを接続する。揺動用磁気駆動機構80が駆動されていない静止状態にあるときの鏡筒ホルダ640および光学モジュール60の姿勢は、バネ部材90によって定まる。図5(a)に示すように、バネ部材90は、金属板を加工した矩形枠状の板バネである。バネ部材90は、その外周部に設けられた固定体側連結部91がホルダ本体部510の内面から下側に突出するバネ取付部514(図5(b)参照)に固定される。また、バネ部材90の内周部に設けられた可動体側連結部92が鏡筒ホルダ640の円筒部646の被写体側(+Z方向)の端面に固定される。固定体側連結部91と可動体側連結部92はアーム部93によって繋がっている。バネ部材90は円筒部646の被写体側の端面に形成した接着剤層を介して円筒部646に固定される。従って、バネ部材90が固定された状態では、バネ部材90は円筒部646の被写体側の端面から+Z方向に浮いている。
図7は可動体10および磁石82、42を被写体側(+Z方向)から見た平面図である。図7において、固定体20の筒状ケース210の内面を破線で示す。図7に示すように、ローリング用磁気駆動機構40は、可動体10と固定体20の間に設けられた2組の磁気駆動機構41を備える。各磁気駆動機構41は、磁石42とコイル43を備える。図3〜図5に示すように、コイル43は回転軸受ホルダ50の縦枠部542に設けられたコイル固定部543に固定される。コイル43への給電用のフレキシブル配線基板45は、ベアリング固定部530とホルダ胴部540との間に設けられた環状面544(図2、図5(a)参照)に配置され、コイル固定部543へ引き回される。
光学ユニット1は、上記のように、X軸回りの振れ補正、およびY軸回りの振れ補正を行う揺動用磁気駆動機構80を備える。従って、ピッチング(縦揺れ)方向およびヨーイ
ング(横揺れ)方向の振れ補正を行うことができる。また、光学ユニット1はローリング用磁気駆動機構40を備えるため、ローリング方向の振れ補正を行うことができる。光学ユニット1は、光学モジュール60がジャイロスコープ632を備えるため、ジャイロスコープ632によって直交する3軸回りの振れを検出して、検出した振れを打ち消すように揺動用磁気駆動機構80およびローリング用磁気駆動機構40を駆動する。
回転軸受ホルダ50のホルダ本体部510は、外周側に突出する矩形の凸部513を備える。凸部513はホルダ本体部510の像側(−Z方向)の端部に形成されており、固定体20の筒状ケース210に設けられた切欠き219に対応する角度位置に配置される。固定体20の内側に可動体10を組み付けると、図1に示すように、切欠き219に凸部513が嵌合する。切欠き219の周方向の幅は、凸部513の周方向の幅よりも大きい。従って、回転軸受ホルダ50が筒状ケース210に対して光軸回りに相対回転する角度範囲は、回転軸受ホルダ50の内周縁に凸部513が当接することによって規制される。すなわち、切欠き219は回転軸受ホルダ50を備える可動体10の光軸回りの回転を規制する規制部として機能し、凸部513および切欠き219によって可動体10の光軸回りの回転を規制するストッパ機構が構成される。本形態では、ストッパ機構によって規制される可動体10の回転範囲は±6度になるように構成されている。
以上のように、本形態の光学ユニット1は、被写体側回転軸受部310および像側回転軸受部320によって光学モジュール60を備えた可動体10を光軸回りに回転可能に支持する。このように、光学モジュール60の被写体側および像側の2箇所に回転軸受部を設けることにより、光学モジュール60の傾きを抑制でき、光学モジュール60が光軸回りに回転する際のがたつきを抑制できる。また、回転軸受部が1箇所では光学モジュール60が片持ち状態になり、衝撃が加わった場合に捻れのような荷重が加わる。回転軸受部はこのような荷重に弱い為、衝撃時に壊れる可能性がある。本形態は2箇所の回転軸受部(被写体側回転軸受部310、像側回転軸受部320)で光学モジュール60を支持しており、光学モジュール60が片持ち状態になることを避けることができるので、捻れ方向の力が掛かることが無い。従って、光学モジュール60の傾きを抑制することにより、回転軸受部が衝撃時に壊れるおそれを少なくすることができる。
部513の周方向の移動範囲を規制する規制部として機能する切欠き219を備える。従って、回転軸受ホルダ50と固定体20によって、可動体10のローリング方向の回転範囲を規制するストッパ機構を構成することができる。
(1)上記形態のローリング用磁気駆動機構40は、可動体10を挟んで反対側に磁気駆動機構41が2組配置されているが、磁気駆動機構41は1組のみであってもよい。また、磁気駆動機構41は3組以上であってもよい。
図8は他の実施形態のローリング用磁気駆動機構1040および像側回転軸受部320を示す断面図および平面図であり、図8(a)はローリング用磁気駆動機構1040および像側回転軸受部320の断面図であり、図8(b)は被写体側(+Z方向)から見た平
面図である。上記形態のローリング用磁気駆動機構40は光学モジュール60の外周側に磁気駆動機構41を配置して構成されており、磁石42とコイル43は光学モジュール60の径方向に対向するように配置されていたが、他の位置にローリング用磁気駆動機構40を設けることもできる。本形態のローリング用磁気駆動機構1040は、光軸方向Lに対向する磁石1042およびコイル1043を備える。像側回転軸受部320はボールベアリングであり、上記形態と同一の構成であるため、説明は省略する。なお、像側回転軸受部320として、ボールベアリングでなく滑り軸受を用いることもできる。
Claims (12)
- 光学素子を備える光学モジュールと、前記光学モジュールを光軸と交差する軸周りに揺動させる揺動用磁気駆動機構と、前記光学モジュールを前記光軸周りに回転可能に支持するローリング用支持機構と、前記ローリング用支持機構を支持する固定体と、前記光学モジュールを前記光軸周りに回転させるローリング用磁気駆動機構と、を有し、
前記ローリング用支持機構は、前記光学モジュールの被写体側に設けられた被写体側回転軸受部と、前記光学モジュールの像側に設けられた像側回転軸受部と、を備え、
前記揺動用磁気駆動機構を介して前記光学モジュールを揺動可能に支持する回転軸受ホルダを有し、
前記被写体側回転軸受部および前記像側回転軸受部は前記回転軸受ホルダに固定され、
前記ローリング用磁気駆動機構を構成する磁石およびコイルの一方は前記回転軸受ホルダに固定され、他方は前記固定体に固定され、
前記回転軸受ホルダは、前記光学モジュールの像側に開口する像側開口部が形成されたホルダ本体部と、前記像側開口部に固定される底板とを備え、
前記底板に前記像側回転軸受部によって回転可能に支持されるシャフトが設けられ、
前記固定体は、前記像側回転軸受部を前記底板側へ付勢するケースを備えることを特徴とする光学ユニット。 - 前記磁石は前記固定体に固定され、前記コイルは前記回転軸受ホルダに固定されることを特徴とする請求項1に記載の光学ユニット。
- 前記像側回転軸受部は前記ケースによって前記底板側に付勢される外輪、および、前記シャフトが固定される内輪を備えるボールベアリングであることを特徴とする請求項1または2に記載の光学ユニット。
- 前記揺動用磁気駆動機構は、前記光学モジュールに対して前記光軸と交差する第1方向の一方側もしくは両側に配置される第1磁気駆動機構と、前記光学モジュールに対して前記光軸および前記第1方向と交差する第2方向の一方側もしくは両側に配置される第2磁気駆動機構と、を備え、
前記ローリング用磁気駆動機構は、前記光学モジュールに対して、前記第1方向と前記第2方向の間の第3方向の一方側もしくは両側に配置されることを特徴とする請求項1か
ら3の何れか一項に記載の光学ユニット。 - 前記ローリング用磁気駆動機構を構成する前記磁石および前記コイルは前記光軸方向に対向することを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の光学ユニット。
- 前記コイルは、前記光軸を中心に径方向に延びる有効辺を周方向に離れた2箇所に備え、
前記磁石の着磁分極線は、前記2箇所の前記有効辺の間に位置することを特徴とする請求項5に記載の光学ユニット。 - 前記被写体側回転軸受部は、前記回転軸受ホルダに固定される内輪、および、前記固定体に固定される外輪を備えるボールベアリングであり、
前記回転軸受ホルダは、前記光学モジュールを揺動可能に支持する揺動支持機構を保持することを特徴とする請求項4から6の何れか一項に記載の光学ユニット。 - 前記被写体側回転軸受部は、前記回転軸受ホルダに固定される内輪、および、前記固定体に固定される外輪を備えるボールベアリングであり、
前記回転軸受ホルダは、前記光学モジュールを揺動可能に支持する揺動支持機構を保持し、
前記揺動支持機構はジンバル機構であり、
前記ジンバル機構は、前記光学モジュールに設けられた第1揺動支持部と、前記回転軸受ホルダに設けられた第2揺動支持部と、前記第1揺動支持部および前記第2揺動支持部によって支持される可動枠と、を備え、
前記第1揺動支持部および前記第2揺動支持部は、前記第1方向と前記第2方向の角度間に配置されることを特徴とする請求項4に記載の光学ユニット。 - 前記回転軸受ホルダの外周面に凸部が形成され、
前記固定体は、前記凸部の周方向の移動範囲を規制する規制部を備えることを特徴とする請求項1から8の何れか一項に記載の光学ユニット。 - 前記光学モジュールに、前記揺動用磁気駆動機構を構成するコイルが固定されることを特徴とする請求項1から9の何れか一項に記載の光学ユニット。
- 前記光学モジュールは、前記光学素子を保持する鏡筒を備え、
被写体側回転軸受部は、前記揺動用磁気駆動機構よりも前記被写体側に位置する前記鏡筒の前記被写体側の端部の外周側に位置することを特徴とする請求項1から10の何れか一項に記載の光学ユニット。 - 前記ローリング用磁気駆動機構を構成する磁石の着磁分極線と対向する位置に配置される磁気センサを有し、
前記ローリング用磁気駆動機構は、前記磁気センサの出力に基づいて検出されるローリング方向の原点位置に基づいて制御されることを特徴とする請求項1から11の何れか一項に記載の光学ユニット。
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