JP7447522B2 - 光学ユニット - Google Patents

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Description

本発明は、光学ユニットに関する。
カメラによって静止画または動画を撮影する際に手振れに起因して像ブレが生じることがある。このため、像ブレを防いだ鮮明な撮影を可能にするための手振れ補正装置が実用化されている。手振れ補正装置は、カメラが手振れした場合に、手振れに応じてカメラモジュールの位置および姿勢を補正することによって手振れによる不具合を解消する(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1の手振れ補正装置では、カメラモジュールの背面側にFPCが取り付けられており、カメラモジュールにおいて撮像された信号は、カメラモジュールに接続されたFPCを介して外部に取り出される。
特開2007-93953号公報
特許文献1の手振れ補正装置では、フレキシブル配線基板は、カメラモジュールと外部機器とを直接的に接続する。この場合、カメラモジュールの動きを制御する際にフレキシブル配線基板に強い負荷が生じるため、カメラモジュールの駆動電流を増大させる必要が生じることがある。本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、フレキシブル配線基板に対する負荷を低減可能な光学ユニットを提供することである。
本発明の第1の観点からの光学ユニットは、光学モジュールを備える可動体と、固定体と、支持機構と、フレキシブル配線基板と、位置決め部とを備える。前記支持機構は、前記光学モジュールの光軸方向と交差する1または複数の方向を回転軸の方向として前記可動体を前記固定体に対して回転可能に支持する。前記フレキシブル配線基板は、前記可動体に設けられた接続部に第1端部が接続され、前記可動体に対して前記光軸方向と交差する第1交差方向側に配置される。前記位置決め部は、前記可動体に対して前記第1交差方向側に配置され、前記フレキシブル配線基板を位置決めする。前記フレキシブル配線基板は、延伸方向に沿った前記接続部から前記位置決め部までの間において少なくとも2回折り曲げられた折曲部を有する。前記折曲部は、前記延伸方向に沿った前記接続部から前記位置決め部までの間において前記接続部に最も近い第1折曲部分と、前記延伸方向に沿った前記接続部から前記位置決め部までの間において前記第1折曲部分の次に前記接続部に近い第2折曲部分とを含む。前記フレキシブル配線基板の前記第1折曲部分は、前記可動体の前記回転軸の回転中心から前記第1交差方向に沿って延びる基準面に対して、前記接続部側に位置する。前記フレキシブル配線基板の前記第2折曲部分は、前記基準面上に位置するか、または、前記基準面に対して前記接続部側とは異なる側に位置する。
本発明の光学ユニットは、フレキシブル配線基板にかかる負荷を低減できる。
本実施形態の光学ユニットの平面図である。 本実施形態の光学ユニットの斜視図である。 本実施形態の光学ユニットの分解斜視図である。 本実施形態の光学ユニットの斜視図である。 本実施形態の光学ユニットの模式図である。 本実施形態の光学ユニットの模式図である。 本実施形態の光学ユニットの模式図である。 本実施形態の光学ユニットの模式図である。 本実施形態の光学ユニットの模式図である。 本実施形態の光学ユニットの模式図である。 本実施形態の光学ユニットの模式図である。 本実施形態の光学ユニットの模式図である。 本実施形態の光学ユニットの模式図である。 本実施形態の光学ユニットの模式図である。 本実施形態の光学ユニットの斜視図である。 本実施形態の光学ユニットにおける固定部の模式図である。 本実施形態の光学ユニットの模式的な斜視図である。 本実施形態の光学ユニットの斜視図である。 本実施形態の光学ユニットの模式図である。 本実施形態の光学ユニットの斜視図である。
以下、図面を参照して本発明による光学ユニットの実施形態を説明する。なお、図中、同一または相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。なお、本願明細書では、発明の理解を容易にするため、互いに直交するX軸、Y軸およびZ軸を記載することがある。
まず、図1から図4を参照して、本実施形態の光学ユニット100を説明する。図1は、本実施形態の光学ユニット100の平面図であり、図2は、本実施形態の光学ユニット100の斜視図である。図3は、本実施形態の光学ユニット100の分解斜視図であり、図4は、本実施形態の光学ユニット100の斜視図である。なお、図4では、図面が過度に複雑になることを避けるために固定体120を鎖線で示している。
また、図2および図3において、符号Lが付された一点鎖線は光学モジュール112の光軸を示し、符号L1が付された一点鎖線は光軸Lと交差する第1軸線を示し、符号L2が付された一点鎖線は光軸Lおよび第1軸線L1と交差する第2軸線L2を示す。符号Rは、光軸Lを中心軸とする円周方向を示す。なお、各図において、Z軸方向は光軸方向であり、X軸方向は光軸と交差する方向、言い換えるとヨーイングの軸方向であり、Y軸方向は光軸と交差する方向、言い換えるとピッチングの軸方向である。
<光学ユニット100の全体構成の概略>
図1から図4を参照して、本実施形態の光学ユニット100の構成を説明する。光学ユニット100は、光学モジュール112を備える可動体110と、固定体120と、支持機構130と、位置決め部140と、フレキシブル配線基板150とを備える。固定体120は、Y方向を回転軸とする方向(ピッチング方向)及びX軸方向を回転軸とする方向(ヨーイング方向)に変位可能な状態で可動体110を保持する。
また、支持機構130は、光学モジュール112の光軸方向と交差する1または複数の方向を回転軸の方向として可動体110を固定体120に対して回転可能に支持する。例えば、支持機構130は、可動体110をピッチング方向及びヨーイング方向に駆動する回転駆動機構RDを備え、固定体120に対して可動体110をピッチング方向およびヨーイング方向に回転可能に支持する。
<可動体110>
図1から図4に示すように、可動体110は、光学モジュール112と、ホルダ114と、磁石116sと、磁石116tとを備える。ホルダ114は枠体形状である。光学モジュール112は、ホルダ114に収容される。光学モジュール112は、ホルダ114の開口に挿入され、ホルダ114の内周面に対向する。
磁石116sおよび磁石116tは、ホルダ114に取り付けられる。詳細には、磁石116sおよび磁石116tは、ホルダ114の外周面に取り付けられる。
<光学モジュール112>
光学モジュール112は、例えば、カメラ付携帯電話機およびタブレット型PC等に搭載される薄型カメラ等として用いられる。本実施形態において、光学モジュール112は、略矩形筐体状を有する。光学モジュール112の光軸Lは、被写体を向いており、光学モジュール112は、光軸Lに沿った方向の画像を撮像する。
光学モジュール112は、一例として、光学モジュール112に生じたピッチングの振れ(Y軸方向を回転軸とする回動方向の振れ)及びヨーイングの振れ(X軸方向を回転軸とする回動方向の振れ)の補正を行うアクチュエーターを内蔵する。アクチュエーターにより、ピッチングの振れおよびヨーイングの振れが補正される。なお、本実施形態において、光学モジュール112は、ピッチングの振れ及びヨーイングの振れを補正できるが、この構成に限定されない。光学モジュール112は、例えば、ピッチングの振れおよびヨーイングの振れのいずれか一方のみを補正可能であってもよい。
光学モジュール112は、レンズ112aと、ハウジング112bとを有する。レンズ112aは、ハウジング112bに収容され、レンズ112aの少なくとも一部は、ハウジング112bの表面から露出する。レンズ112aは、被写体側に配置される。ハウジング112bは、矩形筐状である。ハウジング112bの内部には、撮像を行うための光学機器等が内蔵される。
<ホルダ114>
ホルダ114は、光学モジュール112のレンズ112aが設けられる前面(被写体側の面)と、反対側の後面を除く、残りの4面を取り囲むように設けられる矩形枠状の部材として構成される。本実施形態のホルダ114は、一例として光学モジュール112を着脱可能に構成される。可動体110を固定体120に装着した場合に、固定体120と対向する2面を利用して、ピッチング及びヨーイングの補正用の磁石116s及び116tがホルダ114の外面に取り付けられる。
<固定体120>
図1から図4に示すように、固定体120内には、可動体110が配置される。固定体120は、固定枠122と、コイル126sと、コイル126tとを備える。コイル126sおよびコイル126tは、固定枠122に取り付けられる。
固定枠122の外周面にはコイル取付け部122s、122tが設けられる。図2および図3に示すように、コイル取付け部122s、122tには、コイル126s、126tがそれぞれ取り付けられる。本実施形態において、コイル126s及びコイル126tは一例として巻線コイルとして構成される。ただし、コイル126s及びコイル126tとして、コイルをパターンとして基板配線内に取り込んだパターン基板(コイル基板)を用いてもよい。
本実施形態において、固定枠122は、枠部123と、連結部124とを有する。枠部123は、枠体形状である。連結部124は、枠部123に連結する。連結部124は、枠部123に対してX方向側に位置する。枠部123は、光軸Lを中心軸とする周り方向(R方向)において可動体110のホルダ114の少なくとも3面を取り囲むように設けられた矩形枠状である。
連結部124は、壁部124aと、壁部124bと、壁部124cとを含む。壁部124a、壁部124bおよび壁部124cは、X軸方向に沿って可動体110が配置される領域の外側に設けられる。ここで、壁部124aは前面(被写体側の面)を覆う壁部であり、壁部124b及び壁部124cはY軸方向を覆う壁部である。なお、本実施形態において、枠部123において連結部124側の壁部124a、壁部124bおよび壁部124cによって3方向から囲まれる領域は、空間となっている(壁部が設けられていない)。
本実施形態において、固定体120は、後述するフレキシブル配線基板150の少なくとも一部を壁部124a、壁部124b及び壁部124cで3方向からカバーする。フレキシブル配線基板150の少なくとも一部がカバーされることにより、フレキシブル配線基板150が他の構成部材などと接触して損傷することを抑制できる。なお、フレキシブル配線基板150は、位置決め部140(図4参照)において、Z軸方向において位置決めされる。
なお、連結部124には、壁部124aと対向する側には壁部が設けられていない。これは、連結部124にフレキシブル配線基板150を配置する際の作業性を向上させるためである。ただし、このような構成に限定されず、壁部124aと対向する側にも壁部を設けてもよい。あるいは、連結部124にフレキシブル配線基板150を配置した後に取り付け可能な壁部を設けてもよい。
本実施形態において、可動体110が固定体120内に配置された状態において、磁石116sはコイル126sに対向し、磁石116tはコイル126tに対向する。本実施形態において、磁石116sとコイル126sとの対、磁石116tとコイル126tとの対は、それぞれ回転駆動機構RDを構成する。回転駆動機構RDにより、可動体110のピッチング及びヨーイングを補正できる。
例えば、可動体110のピッチング及びヨーイングの補正は、以下のように行われる。光学ユニット100にピッチング方向とヨーイング方向の両方向又はいずれか一方向の振れが発生すると、不図示の磁気センサー(ホール素子)によって振れを検出し、その結果に基づいて回転駆動機構RDを駆動させる。或いは、振れ検出センサ(ジャイロスコープ)などを用いて、光学ユニット100の振れを検出してもよい。振れの検出結果に基づいて、回転駆動機構RDがその振れを補正する。即ち、光学ユニット100の振れを打ち消す方向に可動体110を動かすように各コイル126s及び126tに電流が流れ、これにより振れが補正される。
本実施形態の光学ユニット100では、回転駆動機構RDは、可動体110を固定体120に対して、ピッチングの軸方向及びヨーイングの軸方向を回転軸として回転する。ここで、回転駆動機構RDは、可動体110に対してX軸方向のうちのフレキシブル配線基板150が配置されている側(光軸Lの方向と交差する第1交差方向D1側)以外の位置に配置されていることが好ましい。回転駆動機構RDをフレキシブル配線基板150が形成されていない側に配置できるので、回転駆動機構RDとフレキシブル配線基板150との接触を抑制するために光学ユニット100を大きくする必要が無くなり、光学ユニット100を小型化できる。なお、本明細書において、「回転」とは、360°回転すること、または、360°回転可能に構成されることを必須とせず、回転方向に揺動することを含む。
なお、振れを補正する動作のための駆動源としては、回転駆動機構RDとして機能するコイル126s及び126tの対と、磁石116s及び116tの対とにより構成されるボイスコイルモーターに限定されない。他の駆動源としてステッピングモーターおよびピエゾ素子等を利用してもよい。
<支持機構130>
支持機構130は、フレーム部132と、第1支持部134aと、第2支持部134bと、板金136aと、板金136bとを有する。フレーム部132は、被写体側に設けられる。フレーム部132は、矩形状の本体部132aと、突起部132bと、突起部132cとを有する。突起部132bは、本体部132aの対向する2つの角から光軸方向に平行に突出する。同様に、突起部132cは、本体部132aの対向する別の2つの角から光軸方向に平行に突出する。なお、突起部132bおよび突起部132cはフレーム部132に連結されており、突起部132bおよび突起部132cは、異なる部材であってもよく、フレーム部132の四方の4つの角を光軸方向に90°折り曲げられることによって形成されてもよい。
板金136aは、半球状の凸曲面を有する。板金136aの凸曲面は、光学ユニット100の外側に向かって配置される。板金136bは、半球状の凸曲面を有する。板金136bの凸曲面は、光学ユニット100の内側に向かって配置される。
板金136aは固定体120の矩形枠状の枠部123の4隅のうちの対向する2か所に配置され、板金136bは矩形枠状の可動体110の4隅のうちの対向する2か所に配置される。なお、矩形枠状の枠部123と矩形枠状の可動体110とは4隅の位置が揃うように配置され、板金136a及び板金136bは4隅に1つずつ配置される。
支持機構130では、第1軸線L1周りに回動可能に可動体110を支持する第1支持部134aが突起部132bに配置されるとともに、第2軸線L2周りに固定体120側の部材に回動可能に支持される第2支持部134bが突起部132cに配置される(図3参照)。
<ジンバル機構131>
フレーム部132と、突起部132bと、突起部132cとによってジンバル機構131が構成される。ジンバル機構131は、金属製平板材料を折り曲げることによって形成されるバネ性を兼ね備えた機構である。なお、突起部132bと突起部132cについては、必ずしもその全部が板状でなくてもよく、その一部のみを板状に形成してバネ性を発揮させるようにしてもよい。また、突起部132bと突起部132cの一方を板状以外の他の形状(例えばロッド形状等)にすることも可能である。
本実施形態において、支持機構130では、外側を向いた板金136aの半球状の凸曲面の内側に、突起部132bに設けられた第1支持部134aが配置される。板金136aは、このような構成で固定体120に対してジンバル機構131を支持している。また、内側を向いた板金136bの半球状の凸曲面の内側に、突起部132cに設けられた第2支持部134bが配置される。板金136bは、このような構成で可動体110に対してジンバル機構131を支持している。すなわち、本実施形態の支持機構130は、光軸方向(Z軸方向)と交差する1または複数の方向(X軸方向及びY軸方向の少なくとも1方向)を回転軸方向として可動体110を固定体120に対して回転可能に支持可能な構成となっている。なお、本実施形態の支持機構130は、ピッチングの軸方向を回転軸とする可動体110の回転及びヨーイングの軸方向を回転軸とする可動体110の回転を許容する。なお、支持機構130は、可動体110のローリング方向の回転も許容する構成としてもよい。
<撮像素子112c>
図3および図4に示すように、光学モジュール112は、撮像素子112cをさらに有する。撮像素子112cは、被写体側とは反対側に配置される。図4に示されるように、撮像素子112cの接続部113には、フレキシブル配線基板150が接続されている。詳細には、撮像素子112cには、フレキシブル配線基板150の第1端部151aが挿入される。
ここで、撮像素子112cの接続部113は、連結部124側に形成されており、連結部124の壁部124a、壁部124b及び壁部124cによって、被写体側とは反対側以外の方向からはフレキシブル配線基板150がカバーされる。
<位置決め部140>
位置決め部140は、可動体110に対して第1交差方向側に配置される。位置決め部140は、フレキシブル配線基板150を位置決めする。
図1から図4において、位置決め部140は、壁部124aから離れて取り付けられており、位置決め部140は、壁部124bおよび壁部124cにわたって配置される。
<フレキシブル配線基板150>
フレキシブル配線基板150は、延伸方向Deに延びる。フレキシブル配線基板150は、折曲部152において折り曲げられており、延伸方向Deの向きは、折曲部152ごとに変更される。ここでは、フレキシブル配線基板150は2回折り曲げられている。フレキシブル配線基板150は、延伸方向Deの一端に位置する第1端部151aと、延伸方向Deの他端に位置する第2端部151bとを有する。
例えば、フレキシブル配線基板150の外表面はポリイミド樹脂から形成される。また、例えば、フレキシブル配線基板150の幅(Y方向に沿った長さ)は、3mm以上50mm以下である。一例では、フレキシブル配線基板150の幅は5mm以上30mm以下である。
図4に示すように、フレキシブル配線基板150の第1端部151aは、可動体110の撮像素子112cに挿入され、フレキシブル配線基板150は、撮像素子112cの接続部113に接続される。フレキシブル配線基板150は、可動体110に対して第1交差方向側に配置される。また、フレキシブル配線基板150の第2端部151bは、可動体110に対して第1交差方向側に配置された位置決め部140により、光軸方向(Z軸方向)における位置が位置決めされる。なお、位置決め部140は、隙間が形成されるように取り付けられた板状の部材であり、フレキシブル配線基板150は、この隙間を通過することでZ軸方向に位置決めされる。
フレキシブル配線基板150は、延伸方向Deに沿って接続部113から位置決め部140までの間において少なくとも2回折り曲げられた折曲部152を有する。本実施形態のフレキシブル配線基板150は、図3および図4に示すように、Z軸方向から見て重なるように2回折り曲げられる。本実施形態の光学ユニット100は、フレキシブル配線基板150が光軸方向から見て重なるように折り曲げられていることでフレキシブル配線基板150を長くでき、フレキシブル配線基板150の変位に対する対応性を向上させることでフレキシブル配線基板150にかかる負荷を低減できる。このように、フレキシブル配線基板150にかかる負荷を低減することで、駆動電流を増大させることなく可動体110を回転する可動体110の回転量を大きくすることができる。
詳細には、折曲部152は、第1折曲部分152aと、第2折曲部分152bとを含む。第1折曲部分152aは、延伸方向Deに沿った接続部113から位置決め部140までの間において接続部113に最も近い折曲部分である。また、第2折曲部分152bは、延伸方向Deに沿った接続部113から位置決め部140までの間において第1折曲部分152aの次に接続部113に近い折曲部分である。
また、本実施形態の光学ユニット100において、フレキシブル配線基板150は、第1端部151aから第2端部151bに向かって延びる延伸方向に沿って分岐された分岐領域を有してもよい。このように、フレキシブル配線基板150は、分岐領域を有することが好ましい。フレキシブル配線基板150にかかる負荷を効果的に低減できるためである。なお、分岐領域の大きさは特に限定されず、フレキシブル配線基板150の一端から他端までの全ての領域で分岐されてもよいし、一部の領域のみで分岐されてもよい。さらに、フレキシブル配線基板150は、分岐領域を複数有してもよい。
フレキシブル配線基板150において、分岐領域は、延伸方向から見てフレキシブル配線基板150が第1交差方向D1に沿って左右対称、すなわち、Y軸方向(ヨーイングの軸方向)の中央部を基準として対称となるように構成されていることがさらに好ましい。このような構成とすることで、フレキシブル配線基板150にかかる負荷を特に効果的に低減できるためである。ただし、分岐領域の形状に特に限定は無く、2つに分岐する構成のほか3つ以上に分岐する構成としてもよい。
なお、位置決め部140は、壁部124aに対して隙間が形成されるように取り付けられてもよい。フレキシブル配線基板150の第2端部151bが位置決め部140の隙間を通過することにより、フレキシブル配線基板150のZ軸方向における位置が位置決めされる。ここでは、位置決め部140は、壁部124aに取り付けられて固定されることで固定体120と一体的に形成されている。位置決め部140を固定体120と一体的に形成することでフレキシブル配線基板150を精度よく位置決めできる。なお「固定体120と一体的に形成されている」とは、一体成型されていることに限定されず、本実施形態のように、固定体120に取り付けられて固定されることも含む。
また、本実施形態において、位置決め部140は、フレキシブル配線基板150が隙間を通過することでZ軸方向における位置を決める構成であるため、フレキシブル配線基板150のX軸方向の移動(第1交差方向D1の移動)を許容して固定体120(壁部124a)に固定してもよい。このように、フレキシブル配線基板150のX軸方向の移動を許容して固定体120に固定できる構成になっていることで、フレキシブル配線基板150に応力が掛からない状態で固定体120に固定できる。
本実施形態の光学ユニット100では、フレキシブル配線基板150は、2回折り曲げられるが、フレキシブル配線基板150の折曲回数は比較的少なくてもよい。この場合、フレキシブル配線基板150を変形する際の工数が増加しすぎることを抑制できる。ただし、フレキシブル配線基板150の折曲回数が多い場合、フレキシブル配線基板150にかかる負荷を効果的に低減できる傾向にある。このため、フレキシブル配線基板150の折曲回数は、光学ユニット100の使用用途などに合わせて設定することが好ましい。
フレキシブル配線基板150の折曲回数は、偶数であることが好ましい。フレキシブル配線基板150の第1端部151aから第2端部151bまで延びる延伸方向において、奇数回目の折曲部分により第1交差方向において可動体110に近づく方向に延伸させることができ、偶数回目の折曲部分により第1交差方向において可動体110から離れる方向に延伸させることができる。すなわち、フレキシブル配線基板150の折曲回数を偶数回とすることで、フレキシブル配線基板150の第2端部151bを可動体110から離れた位置に容易に配置できるとともに、フレキシブル配線基板150を可動体110から離れる方向に向かうように容易に配置でき、フレキシブル配線基板150と可動体110との接触を抑制できる。さらに、フレキシブル配線基板150の配置の自由度を増加できる。
本実施形態の光学ユニット100では、固定体120は、第1交差方向側において接続部113から位置決め部140までの間に、第1交差方向D1と交差する壁部を設けていない。このため、接続部113から位置決め部140まで延伸するフレキシブル配線基板150が固定体120(例えば壁部に形成された空間部Sの内壁など)と干渉することを抑制できる。
次に、図5を参照して本実施形態の光学ユニット100を説明する。図5は、本実施形態の光学ユニット100の模式図である。図5では、図面が過度に複雑になることを避ける目的で、可動体110、位置決め部140およびフレキシブル配線基板150を示す一方で、固定体120、支持機構130を省略している。
可動体110は、回転軸110Rを中心に回転可能に構成される。回転軸110Rは、Y軸に平行に延びる。なお、回転軸110Rは、Y軸上から可動体110を平面視した場合の可動体110の中心に位置してもよい。ただし、回転軸110Rは、可動体110の中心に位置しなくてもよい。
図5には、基準面RPを示す。基準面RPは、可動体110の回転軸110Rから第1交差方向D1に沿って延びる。第1交差方向D1は、X軸に平行である。
図5に示すように、フレキシブル配線基板150において、折曲部152は、第1折曲部分152aと、第2折曲部分152bとを有する。第1折曲部分152aは、フレキシブル配線基板150のうちの延伸方向Deに沿った接続部113から位置決め部140までの間における第1端部151aに最も近い折曲部分であり、第2折曲部分152bは、フレキシブル配線基板150のうちの延伸方向Deに沿った接続部113から位置決め部140までの間における第1折曲部分152aの次に第1端部151aに近い折曲部分である。
第1折曲部分152aは、基準面RPに対して、接続部113側に位置する。一方、第2折曲部分152bは、基準面RP上に位置する。フレキシブル配線基板150は、第1折曲部分152aにおいて、比較的大きい角度で折り曲げられ、第2折曲部分152bは、基準面RP上に位置する。このため、本実施形態の光学ユニット100は、フレキシブル配線基板150の負荷を低減できる。
また、フレキシブル配線基板150は、平行部151hをさらに有する。平行部151hは、基準面RPに平行に延びる。すなわち、平行部151hは、第1交差方向D1と平行に延びる。平行部151hは、第2折曲部分152bと位置決め部140との間に位置する。このため、本実施形態の光学ユニット100は、フレキシブル配線基板150の負荷を低減できる。
図5において、距離Dtは、可動体110と位置決め部140との間の距離を示す。長さDhは、フレキシブル配線基板150の平行部151hの長さを示す。
平行部151hの長さDhは、可動体110と位置決め部140との間の距離Dtの半分よりも大きい。このように、第1交差方向D1と平行な平行部151hが比較的長いことにより、フレキシブル配線基板150の負荷を低減できる。
図5において、距離Dbは、可動体110と第2折曲部分152bとの間の距離を示す。距離Dbが短いほど、フレキシブル配線基板150の負荷を低減できる。
また、図5において、角度θは、接続部113から第1交差方向D1に沿った平面に対する第1折曲部分152aのなす角度を示す。角度θが比較的大きいことにより、フレキシブル配線基板150において、距離Dbを短くできるため、フレキシブル配線基板150の負荷を低減できる。
また、第1折曲部分152aは、可動体110の表面に位置する。これにより、第2折曲部分152bを可動体110の近くに配置できるため、フレキシブル配線基板150の負荷をさらに低減できる。
図5において、長さLaは、フレキシブル配線基板150における第1端部151aと第1折曲部分152aとの間の長さを示し、長さLbは、フレキシブル配線基板150における第1折曲部分152aと第2折曲部分152bとの間の長さを示す。
フレキシブル配線基板150において、第1端部151aと第1折曲部分152aとの間の長さ(L1)は、第1折曲部分152aと第2折曲部分152bとの間の長さ(L2)よりも小さい。これにより、第2折曲部分152bを可動体110の近くに配置できるため、フレキシブル配線基板150の負荷をさらに低減できる。
なお、図5を参照した説明では、位置決め部140は、基準面RP上に位置したが、本実施形態はこれに限定されない。位置決め部140は、基準面RP上に位置していなくてもよい。
次に、図6Aを参照して本実施形態の光学ユニット100を説明する。図6Aは、本実施形態の光学ユニット100の模式図である。図6Aの光学ユニット100は、位置決め部140が基準面RPに対して接続部113側に配置されている点を除いて、図5を参照して上述した光学ユニット100と同様の構成を有しており、冗長を避けるために重複する記載を省略する。
図6Aに示すように、フレキシブル配線基板150は、2回折り曲げられた折曲部152を有する。折曲部152は、第1折曲部分152aと、第2折曲部分152bとを有する。
第1折曲部分152aは、基準面RPに対して、接続部113側に位置する。一方、第2折曲部分152bは、基準面RP上に位置する。このため、本実施形態の光学ユニット100は、フレキシブル配線基板150の負荷を低減できる。
なお、図6Aに示した光学ユニット100では、位置決め部140は基準面RPに対して接続部113と同じ側に配置されたが、本実施形態はこれに限定されない。位置決め部140は、基準面RPに対して接続部113とは異なる側に配置されてもよい。
次に、図6Bを参照して本実施形態の光学ユニット100を説明する。図6Bは、本実施形態の光学ユニット100の模式図である。図6Bの光学ユニット100は、位置決め部140が基準面RPに対して接続部113とは異なる側に配置されている点を除いて、図6Aを参照して上述した光学ユニット100と同様の構成を有しており、冗長を避けるために重複する記載を省略する。
図6Bに示すように、フレキシブル配線基板150は、2回折り曲げられた折曲部152を有する。折曲部152は、第1折曲部分152aと、第2折曲部分152bとを有する。
第1折曲部分152aは、基準面RPに対して、接続部113側に位置する。一方、第2折曲部分152bは、基準面RP上に位置する。このため、本実施形態の光学ユニット100は、フレキシブル配線基板150の負荷を低減できる。
上述したように、位置決め部140は、基準面RP上にあってもよい。あるいは、位置決め部140は、基準面RPに対して接続部113と同じ側または反対側に位置してもよい。ただし、光軸方向における位置決め部140の位置は、光軸方向における接続部113の位置と異なることが特に好ましい。例えば、光軸方向における位置決め部140の位置と接続部113の位置とを揃えるために、フレキシブル配線基板150を被写体側と被写体側の反対側との両方に折り曲げるなどしなくてもよく、フレキシブル配線基板150を簡単に長く構成できる。
例えば、フレキシブル配線基板150の折曲部分に、折曲部分を保持する折り曲げ保持部が設けられていることが好ましい。例えば、折り曲げ保持部により、折曲部分で180°フレキシブル配線基板150を折り曲げ、折り曲げられたフレキシブル配線基板150同士が接触しないように保持することで、フレキシブル配線基板150の配線領域を効果的に小型化できるとともに、フレキシブル配線基板150同士の接触による該フレキシブル配線基板150の負荷を低減できる。
また、撮像素子112cは、上述の光学ユニット100よりも第1交差方向側、例えば、回転軸110Rを基準として第1交差方向側に配置されてもよい。ここで、「回転軸110Rを基準として第1交差方向側」とは、X軸方向の撮像素子112cの中心が回転軸110Rよりも第1交差方向側にあるという意味である。このような配置とすることで、固定体120の内部におけるフレキシブル配線基板150を短くできるとともに固定体120を小型化でき、結果として、光学ユニット100を小型化できる。
なお、図5、図6Aおよび図6Bを参照して上述した光学ユニット100では、折曲部152は、接続部113と位置決め部140との間において、第1折曲部分152aおよび第2折曲部分152bを含んだが、本実施形態はこれに限定されない。折曲部152は、3以上の折曲部分を含んでもよい。
次に、図7Aを参照して本実施形態の光学ユニット100を説明する。図7Aは、本実施形態の光学ユニット100の模式図である。図7Aの光学ユニット100は、位置決め部140が基準面RPに対して接続部113とは異なる側に配置され、折曲部152が3個の折曲部分を含む点を除いて、図5を参照して上述した光学ユニット100と同様の構成を有しており、冗長を避けるために重複する記載を省略する。
図7Aに示すように、折曲部152は、第1折曲部分152aおよび第2折曲部分152bに加えて第3折曲部分152cを含む。第3折曲部分152cは、延伸方向Deに沿って接続部113から位置決め部140までの間において第2折曲部分152bの次に接続部113に近い折曲部分である。フレキシブル配線基板150は、3回折れ曲がっているため、可動体110が比較的大きく回転する場合でも、フレキシブル配線基板150に対する負荷を低減できる。
ここでは、フレキシブル配線基板150は、第2折曲部分152bと第3折曲部分152cとの間に平行部151hを有する。また、位置決め部140は、基準面RPに対して接続部113とは異なる側に配置される。
なお、図7Aに示した光学ユニット100では、位置決め部140は基準面RPに対して接続部113と異なる側に配置されたが、本実施形態はこれに限定されない。位置決め部140は基準面RPに対して接続部113と同じ側に配置されてもよい。
次に、図7Bを参照して本実施形態の光学ユニット100を説明する。図7Bは、本実施形態の光学ユニット100の模式図である。図7Bの光学ユニット100は、位置決め部140が基準面RPに対して接続部113と同じ側に配置される点を除いて、図7Aを参照して上述した光学ユニット100と同様の構成を有しており、冗長を避けるために重複する記載を省略する。
図7Bに示すように、位置決め部140は、基準面RPに対して接続部113とは同じ側に配置されてもよい。
なお、図7Aおよび図7Bに示した光学ユニット100では、折曲部152は、第1折曲部分152a、第2折曲部分152bおよび第3折曲部分152cを含んだが、本実施形態はこれに限定されない。折曲部152は、4以上の折曲部分を含んでもよい。
次に、図8Aを参照して本実施形態の光学ユニット100を説明する。図8Aは、本実施形態の光学ユニット100の模式図である。図8Aの光学ユニット100は、第1折曲部分152aが可動体110の表面から離れて位置する点および第2折曲部分152bが基準面PRに対して接続部113とは反対側に配置されるとともに折曲部152が第3折曲部分152cおよび第4折曲部分152dを含む点を除いて、図5を参照して上述した光学ユニット100と同様の構成を有しており、冗長を避けるために重複する記載を省略する。
図8Aに示すように、折曲部152は、第1折曲部分152a、第2折曲部分152bおよび第3折曲部分152cに加えて第4折曲部分152dを含む。第4折曲部分152dは、延伸方向Deに沿って接続部113から位置決め部140までの間おいて第3折曲部分152cの次に接続部113に近い折曲部分である。
第1折曲部分152aは、可動体110の表面から離れて位置する。フレキシブル配線基板150は、第1交差方向D1に沿って第1端部151aから第1折曲部分152aまで延びる延長部151eをさらに有する。例えば、第1折曲部分152aは、第1端部151aと第1折曲部分152aとの間の部分に対して90°以上の角度で折れ曲がることが好ましい。ここでは、第1折曲部分152aは、第1端部151aと第1折曲部分152aとの間の部分に対して90°の角度で折れ曲がる。これにより、第2折曲部分152bを可動体110の近くに配置できるため、フレキシブル配線基板150の負荷をさらに低減できる。
さらに、第1折曲部分152aは、基準面RPに対して接続部113側に位置する一方、第2折曲部分152bは、基準面RPに対して接続部113側とは異なる側に位置する。このため、フレキシブル配線基板150の負荷を低減できる。
フレキシブル配線基板150の第1折曲部分152aと第2折曲部分152bとの間の部分は、基準面RPと交差する。これにより、フレキシブル配線基板150の負荷を低減できるとともに可動体110が比較的大きく回転しても、フレキシブル配線基板150は可動体110に追従できる。
また、フレキシブル配線基板150は、基準面RPを2回以上通過してもよい。図8Aでは、フレキシブル配線基板150は、基準面RPと2回通過する。詳細には、フレキシブル配線基板150は、第1折曲部分152aと第2折曲部分152bとの間において基準面RPと交差する。また、フレキシブル配線基板150の第4折曲部分152dは、基準面RP上に位置しており、フレキシブル配線基板150の第3折曲部分152cから第4折曲部分152dまでの部分は基準面RPに達する。このように、フレキシブル配線基板150が基準面RPを複数回通過することにより、フレキシブル配線基板150の負荷を低減できる。
次に、図8Bを参照して本実施形態の光学ユニット100を説明する。図8Bは、本実施形態の光学ユニット100の模式図である。図8Bの光学ユニット100は、フレキシブル配線基板150の折曲部152の配置および位置決め部140の位置が異なる点を除いて、図8Aを参照して上述した光学ユニット100と同様の構成を有しており、冗長を避けるために重複する記載を省略する。
図8Bに示すように、第2折曲部分152bは基準面RP上に位置する。また、フレキシブル配線基板150の第3折曲部分152cと第4折曲部分152dとの間の部分は、基準面RPと交差する。このように、フレキシブル配線基板150は、基準面RPを2回通過する。
なお、フレキシブル配線基板150の第3折曲部分152cと第4折曲部分152dとの間の部分は基準面RPを斜めに交差する。このように、フレキシブル配線基板150は、基準面RPを斜めに交差してもよい。
なお、図5~図8Bを参照した上述の説明では、フレキシブル配線基板150の折曲部152のうちの接続部113に近い第1折曲部分152aおよび第2折曲部分152bの基準面RPに対する配置について着目したが、フレキシブル配線基板150の折曲部152のうちの位置決め部140に近い折曲部分の基準面RPに対する配置についても着目することが好ましい。
次に、図8Cを参照して本実施形態の光学ユニット100を説明する。図8Cは、本実施形態の光学ユニット100の模式図である。図8Cの光学ユニット100は、フレキシブル配線基板150の折曲部152の配置および位置決め部140の位置が異なる点を除いて、図8Aを参照して上述した光学ユニット100と同様の構成を有しており、冗長を避けるために重複する記載を省略する。
折曲部152は、第1折曲部分152a、第2折曲部分152bおよび第3折曲部分152c、第4折曲部分152dに加えて第5折曲部分152eおよび第6折曲部分152fをさらに含む。折曲部152は、6つの折曲部分を含む。本明細書において、折曲部分のうち接続部113から位置決め部140までの間において、位置決め部140に最も近い折曲部分を位置決め近接折曲部分152Lと記載することがある。図8Cでは、接続部113から6番目に近い第6折曲部分152fが位置決め近接折曲部分152Lとなる。
位置決め部140は、基準面RPに対して接続部113とは異なる側に配置される。また、フレキシブル配線基板150において、位置決め近接折曲部分152Lは、基準面RP上に位置する。これにより、可動体110が比較的大きく回転する場合でも、フレキシブル配線基板150の負荷を低減できる。
なお、図8Cでは、位置決め部140は、基準面RPに対して接続部113とは異なる側に配置される一方で、位置決め近接折曲部分152Lが基準面RP上に配置されたが、本実施形態はこれに限定されない。位置決め近接折曲部分152Lは、基準面PRに対して位置決め部140側とは異なる側に位置してもよい。例えば、位置決め部140は、基準面RPに対して接続部113とは異なる側に配置される一方で、位置決め近接折曲部分152Lは基準面RPに対して接続部113と同じ側に配置されてよい。この場合でも、可動体が比較的大きく回転する場合でも、フレキシブル配線基板の負荷を低減できる。
次に、図8Dを参照して本実施形態の光学ユニット100を説明する。図8Dは、本実施形態の光学ユニット100の模式図である。図8Dの光学ユニット100は、フレキシブル配線基板150が3回以上折り曲げられる点を除いて、図5を参照して上述した光学ユニット100と同様の構成を有しており、冗長を避けるために重複する記載を省略する。
折曲部152は、第1折曲部分152a~第6折曲部分152fに加えて第7折曲部分152g~第11折曲部分152kをさらに含む。ここでは、第2折曲部分152bおよび第11折曲部分152kが基準面RP上に位置する。また、位置決め部140は、基準面RP上に配置される。
さらに、フレキシブル配線基板150のうち第4折曲部分152dと第5折曲部分152eとの間の部分、第6折曲部分152fと第7折曲部分152gとの間の部分、第8折曲部分152hと第9折曲部分152iとの間の部分は、基準面RPと交差する。このように、フレキシブル配線基板150が基準面RPを複数回通過することにより、フレキシブル配線基板150の負荷を低減できる。
次に、図8Eを参照して本実施形態の光学ユニット100を説明する。図8Eは、本実施形態の光学ユニット100の模式図である。図8Eの光学ユニット100は、フレキシブル配線基板150の折曲部152の配置が異なる点を除いて、図8Bを参照して上述した光学ユニット100と同様の構成を有しており、冗長を避けるために重複する記載を省略する。
位置決め部140は、基準面RPに対して接続部113とは異なる側に配置される。フレキシブル配線基板150は、複数の平行部151hを有する。平行部151hは、第3折曲部分152cと第4折曲部分152dとの間の部分、第5折曲部分152eと第6折曲部分152fとの間の部分、第7折曲部分152gと第8折曲部分152hとの間の部分、第9折曲部分152iと第10折曲部分152jとの間の部分、第11折曲部分152kと位置決め部140との間の部分に形成される。
なお、上述したように、可動体110の回転に伴い、フレキシブル配線基板150は追従して移動する。このため、フレキシブル配線基板150の折曲部152は、固定されることが好ましい。
次に、図9~図12を参照して本実施形態の光学ユニット100を説明する。図9は、光学ユニット100の分解斜視図である。図10は、光学ユニット100の斜視図である。図11は、光学ユニット100における固定部160の模式的な斜視図であり、図12は、光学ユニット100の模式図である。図9の光学ユニット100は、フレキシブル配線基板150の折曲部152に固定部160が配置される点を除いて、図3を参照して上述した光学ユニット100と同様の構成を有しており、冗長を避けるために重複する記載を省略する。図12では、図面が過度になることを避けるために、撮像素子112c、位置決め部140、フレキシブル配線基板150および固定部160を示し、ほかの部材を省略する。
固定部160は、フレキシブル配線基板150の折り曲げられた折曲部152に対して折曲部152に重ね合わされて折曲部152を固定する。固定部160は、折曲部152の折り曲げ形状に整合する形状を有する。固定部160の少なくとも一部は、折曲部152に固定される。図3および図4では、固定部160は、板状である。ただし、固定部160は板状でなくてもよい。
ここでは、折曲部152の第1折曲部分152aおよび第2折曲部分152bのそれぞれに対して固定部160が装着される。
図11に示すように、固定部160は、平坦な板部材の変形によって形成される。例えば、固定部160は、第1平坦部161と、第2平坦部162と、湾曲部163とを有する板部材である。第1平坦部161は、固定部160の一端に配置され、第2平坦部162は、固定部160の他端に配置される。第1平坦部161は平坦面を有し、第2平坦部162は平坦面を有する。湾曲部163は、第1平坦部161と第2平坦部162との間に位置する。これにより、平坦状の板部材を湾曲することによって固定部160を形成できる。
例えば、固定部160は、金属から形成される。一例として、固定部160は、ステンレスまたはアルミニウムから形成される。固定部160を比較的薄くする場合、固定部160は、シムテープを用いて形成されてもよい。これにより、ばね性の高い固定部160を実現できる。
なお、固定部160は、金属以外の材料から形成されてもよい。例えば、固定部160は、樹脂から形成されてもよい。ただし、固定部160は、フレキシブル配線基板150の外側表面の材料よりも高い弾性率を有する材料から形成されることが好ましい。典型的には、フレキシブル配線基板150の外周面は、ポリイミド樹脂から形成される。このため、固定部160は、ポリイミド樹脂の弾性率(約2000MPa)よりも高い弾性率を有する材料から形成されることが好ましい。
固定部160の幅Lpは、例えば2mm以上20mm以下である。幅Lpは、3mm以上15mm以下であってもよい。
また、第1平坦部161の長さLq1は、例えば0.5mm以上10mm以下であり、1mm以上8mm以下であってもよい。同様に、第2平坦部162の長さLq2は、例えば0.5mm以上10mm以下であり、1mm以上8mm以下であってもよい。なお、第1平坦部161の大きさは、第2平坦部162の大きさと同じであってもよい。
湾曲部163の長さLrは、例えば0.3mm以上8mm以下であり、0.5mm以上5mm以下であってもよい。典型的には、湾曲部163の長さLrは、第1平坦部161の長さLq1および/または第2平坦部162の長さLq2よりも短い。
固定部160を変形によって形成する場合、固定部160は比較的薄いことが好ましい。例えば、固定部160の厚さLtは、0.1mm以上2mm以下である。
ここでは、固定部160の内周面に接着剤が付与され、固定部160は、フレキシブル配線基板150に固定される。
フレキシブル配線基板150は、第1端部151aから延伸方向Deに沿って延びる。フレキシブル配線基板150において延伸方向Deに直交する方向の長さ(幅Lf)は、例えば1.5mm以上18mm以下である。幅Lfは、2mm以上12mm以下であってもよい。固定部160は、長さLpがフレキシブル配線基板150の延伸方向Deに対して直交する方向に平行になるように配置される。フレキシブル配線基板150と同一平面上において、延伸方向Deに対して垂直な垂直方向に沿った固定部160の長さ(幅Lp)は、この垂直方向に沿ったフレキシブル配線基板150の長さ(幅Lf)よりも小さい。このため、固定部160がフレキシブル配線基板150の周囲と接触してフレキシブル配線基板150および/または周囲が損傷することを抑制できる。
なお、フレキシブル配線基板150には、固定部160とともに別部材が接着されてもよい。
次に、図13を参照して光学ユニット100における固定部160によるフレキシブル配線基板150の固定を説明する。図12は、光学ユニット100の模式的な斜視図である。図12は、フレキシブル配線基板150に固定部160とともに補強部170が接着される。
補強部170は、フレキシブル配線基板150に接着される。補強部170は、固定部160と係合する。これにより、固定部160をフレキシブル配線基板150により強固に固定できる。
固定部160には切り欠き160sが設けられており、補強部170は、固定部160の切り欠き160sに配置される。これにより、補強部170を固定部160により強く係合できる。
なお、補強部170の厚さは、固定部160の厚さよりも大きい。例えば、補強部170の厚さは、0.3mm以上3mm以下である。
補強部170は、固定部160に接着する。これにより、フレキシブル配線基板150に固定部160をより強く固定できる。
なお、固定部160および補強部170は、フレキシブル配線基板150に対して以下のように取り付けられる。
次に、図14を参照して光学ユニット100における固定部160によるフレキシブル配線基板150の固定を説明する。図13は、光学ユニット100の模式的な斜視図である。図13は、フレキシブル配線基板150に固定部160とともに補強部170が接着される。補強部170が固定部160の切り欠き160sに嵌まることにより、固定部160が補強部170に装着される。
なお、上述した説明では、固定部160は、板状であったが、本実施形態は、これに限定されない。固定部160は、レジストを塗布することによって形成された被膜によって形成されてもよい。なお、固定部160をレジスト膜から形成する場合でも、固定部160をフレキシブル配線基板150の折曲部152に対して上流側(接続部113側)から下流側(位置決め部140側)にわたって配置して固定部160の上流側と下流側との間に空間が形成されることが好ましい。
なお、上述した説明(特に、図1~図4を参照した説明)では、支持機構130を構成するジンバル機構131は、可動体110と固定体120との間に配置されたが、本実施形態はこれに限定されない。支持機構130は、ジンバル機構に代えて、撮像素子112cの表面を点状に支持するピボット部を備えてもよい。
なお、典型的には、可動体に対するフレキシブル配線基板の負荷が比較的大きい場合、駆動力を大きくしなければ、可動体を適切に駆動できない。しかしながら、本実施形態の光学ユニット100では、可動体110に対するフレキシブル配線基板150の負荷が比較的小さいので、比較的小さい駆動力でも、可動体を適切に駆動できる。なお、典型的には、フレキシブル配線基板の折曲回数が増えるほど、フレキシブル配線基板の負荷を低減できる。
以上、図面を参照して本発明の実施形態を説明した。ただし、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。また、上記の実施形態に開示される複数の構成要素を適宜組み合わせることによって、種々の発明の形成が可能である。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚み、長さ、個数、間隔等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素の材質、形状、寸法等は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
100 光学ユニット
110 可動体
110R 回転軸
112 光学モジュール
112a レンズ
112b ハウジング
112c 撮像素子
113 接続部
114 ホルダ
116s 磁石
116t 磁石
120 固定体
122 固定枠
122s コイル取付け部
122t コイル取付け部
123 枠部
124 連結部
124a 壁部
124b 壁部
124c 壁部
126s コイル
126t コイル
130 支持機構
131 ジンバル機構
132 フレーム部
132a 本体部
132b 突起部
132c 突起部
134a 第1支持部
134b 第2支持部
136a 板金
136b 板金
140 位置決め部
150 フレキシブル配線基板
151a 第1端部
151b 第2端部
152 折曲部
152a 第1折曲部分
152b 第2折曲部分
152c 第3折曲部分
152L 位置決め近接折曲部分
160 固定部
170 補強部
RD 回転駆動機構
L 光軸

Claims (11)

  1. 光学モジュールを備える可動体と、
    固定体と、
    前記光学モジュールの光軸方向と交差する1または複数の方向を回転軸の方向として前記可動体を前記固定体に対して回転可能に支持する支持機構と、
    前記可動体に設けられた接続部に第1端部が接続され、前記可動体に対して前記光軸方向と交差する第1交差方向側に配置されたフレキシブル配線基板と、
    前記可動体に対して前記第1交差方向側に配置され、前記フレキシブル配線基板を位置決めする位置決め部と
    を備え、
    前記フレキシブル配線基板は、延伸方向に沿った前記接続部から前記位置決め部までの間において少なくとも2回折り曲げられた折曲部を有し、
    前記折曲部は、前記延伸方向に沿った前記接続部から前記位置決め部までの間において前記接続部に最も近い第1折曲部分と、前記延伸方向に沿った前記接続部から前記位置決め部までの間において前記第1折曲部分の次に前記接続部に近い第2折曲部分とを含み、
    前記フレキシブル配線基板の前記第1折曲部分は、前記可動体の前記回転軸の回転中心から前記第1交差方向に沿って延びる基準面に対して、前記接続部側に位置し、
    前記フレキシブル配線基板の前記第2折曲部分は、前記基準面上に位置するか、または、前記基準面に対して前記接続部側とは異なる側に位置
    前記固定体は、
    前記可動体の周囲を取り囲むように設けられた矩形枠状の枠部と、
    前記枠部に対して前記第1交差方向に連結した連結部と
    を有し、
    前記連結部は、
    前記枠部に対して前記第1交差方向側に配置され、前記フレキシブル配線基板の少なくとも一部を前記光軸方向の一方側においてカバーする第1壁部と、
    前記枠部に対して前記第1交差方向側に配置され、前記フレキシブル配線基板の少なくとも一部を前記光軸方向および前記第1交差方向に対して直交する第2交差方向の一方側においてカバーする第2壁部と、
    前記枠部に対して前記第1交差方向側に配置され、前記フレキシブル配線基板の少なくとも一部を前記第2交差方向の他方側においてカバーする第3壁部と
    を含み、
    前記位置決め部は、前記第2壁部および前記第3壁部にわたって配置され、
    前記位置決め部は、前記延伸方向において前記第2折曲部分に対して前記第1折曲部分とは反対側で前記フレキシブル配線基板を固定する、光学ユニット。
  2. 前記第2折曲部分は、前記基準面上に位置する、請求項1に記載の光学ユニット。
  3. 前記第1折曲部分は、前記可動体の表面に位置する、請求項1または2に記載の光学ユニット。
  4. 前記フレキシブル配線基板は、前記第1交差方向に沿って前記第1端部から前記第1折曲部分まで延びる延長部をさらに有し、
    前記第1折曲部分は、前記第1端部と前記第1折曲部分との間の部分に対して90°以上の角度で折れ曲がる、請求項1または2に記載の光学ユニット。
  5. 前記フレキシブル配線基板において、前記第1端部と前記第1折曲部分との間の長さは、前記第1折曲部分と前記第2折曲部分との間の長さよりも短い、請求項1から4のいずれかに記載の光学ユニット。
  6. 前記フレキシブル配線基板の前記第1折曲部分と前記第2折曲部分との間の部分は、前記基準面と交差する、請求項1から5のいずれかに記載の光学ユニット。
  7. 前記フレキシブル配線基板は、前記延伸方向に沿った前記接続部から前記位置決め部までの間において前記第1交差方向と平行に延びる平行部を有する、請求項1から6のいずれかに記載の光学ユニット。
  8. 前記平行部の長さは、前記可動体と前記位置決め部との間の距離の半分よりも長い、請求項7に記載の光学ユニット。
  9. 前記位置決め部は、前記連結部に取り付けられ、
    前記第1壁部は、前記基準面と平行な面を有する、請求項1から8のいずれかに記載の光学ユニット。
  10. 前記第2折曲部分と重なる湾曲部を有する固定部をさらに備える、請求項1から9のいずれかに記載の光学ユニット。
  11. 前記折曲部は、前記延伸方向に沿った前記接続部から前記位置決め部までの間において、前記位置決め部に最も近い位置決め近接折曲部分を含み、
    前記フレキシブル配線基板の前記位置決め近接折曲部分は、前記基準面上に位置するか、または、前記基準面に対して前記位置決め部側とは異なる側に位置する、請求項1から10のいずれかに記載の光学ユニット。
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