JP4661111B2 - 振れ補正機構及びこれを用いた撮像装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えばデジタルカメラやカメラ付き携帯電話等の撮像装置に装備されているレンズ鏡筒の、手振れ補正機構として好適に用いることができる振れ補正機構、及び該振れ補正機構を備えた撮像装置に関するものである。
デジタルカメラ等においては、ユーザの手ぶれ等による撮影画像の乱れを抑制するために、各種の手振れ防止機構(手振れ補正機構)が採用されている。従来、このような手振れ補正機構としては、所謂ジンバル機構でレンズ鏡筒を回動自在に支持する方式(例えば特許文献1)、レンズ鏡筒の内部に配置されているレンズ群を、カメラに加わっている振れを打ち消す方向に、光軸に垂直な面内でシフトさせる方式(例えば特許文献2)、鏡筒内のレンズ群を駆動せずにCCDなどの固体撮像素子自体を光軸に垂直な面内でシフトさせる方式(例えば特許文献3)等が実用化されている。
特開平7−274056号公報 特開平5−66444号公報 特開2003−110919号公報
近年、撮像装置の小型化が進む趨勢にあり、これに伴いレンズ鏡筒部分が占有できるスペースも限定される傾向にある。特にカメラ付き携帯電話等においては一層の小型化が求められ、このような撮像装置において手振れ補正機構を組み込む場合は、当該手振れ補正機構についても当然に小型化が求められる。
しかしながら、上記特許文献1に開示されているようなジンバル機構の場合、自由回転する回転継手等をレンズ鏡筒に対して2方向に配置し、レンズ鏡筒を回動自在に支持する構造にする必要があることから、どうしても手振れ補正機構が大型化する傾向にあり、また無理に小型化を図ろうとすると、前記回転継手の軸受け部等が脆弱化してしまうという不都合がある。また、上記特許文献2に開示されているようなレンズ群を光軸直交方向にシフトさせる方式の場合、レンズを平行に移動させる2つのステージが必要となることから、この点が小型化を図る場合のネックとなる。しかもレンズ群の平行偏心や傾き偏心などの光学的性能感度を極力小さく設計する必要があり、光学設計上の自由度が奪われ、これにより鏡筒サイズの大型化を招来したり、また十分な防振性能が得られ難くなったりするという問題もある。さらに、上記特許文献3に開示されているような固体撮像素子自体をシフトさせる方式においても、同様に撮像素子を平行に移動させる2つのステージが必要となることから、この点が小型化を図るには困難性を伴うこととなる。
従って本発明は、例えばカメラ付き携帯電話等の小型撮像装置における手振れ補正機構として好適に組み込むことができる、コンパクト化に適した振れ補正機構を提供することを目的とする。
本発明の請求項1にかかる振れ補正機構は、レンズ鏡筒と、該レンズ鏡筒を揺動可能に支持する支持機構と、レンズ鏡筒に対して揺動力を与えるアクチュエータとを備える振れ補正機構であって、前記支持機構は、前記レンズ鏡筒の近傍に配置される湾曲部を備えたアーム状の中間支持部材と、前記レンズ鏡筒の光軸と直交する面方向において異なる方向に配置された、弾性変形可能な第1及び第2の線状支持部とを具備し、前記第1の線状支持部は、前記アーム状中間支持部材の一端側に設けられた帯状の弾性変形部で構成されて前記レンズ鏡筒を前記中間支持部材に対して弾性支持し、前記第2の線状支持部は、前記アーム状中間支持部材の他端側に設けられ、前記第1の線状支持部を構成する帯状の弾性変形部が延在する方向とは異なる方向に延在する帯状の弾性変形部で構成されて前記中間支持部材を前記レンズ鏡筒の取り付けベースとなる基台に対して弾性支持し、前記第1及び第2の線状支持部は、前記アクチュエータによりレンズ鏡筒に対して与えられる揺動力によって曲げ変形されるものであることを特徴とする。
また、本発明の請求項2にかかる振れ補正機構は、レンズ鏡筒と、該レンズ鏡筒を揺動可能に支持する支持機構と、レンズ鏡筒に対して揺動力を与えるアクチュエータとを備える振れ補正機構であって、前記支持機構は、前記レンズ鏡筒の近傍に配置される四角形状を呈するブロック状の中間支持部材と、前記レンズ鏡筒の光軸と直交する面方向において異なる方向に配置された、弾性変形可能な第1及び第2の線状支持部とを具備し、
第1の線状支持部は、前記ブロック状中間支持部材の第1側辺に設けられた帯状の弾性変形部で構成されて前記レンズ鏡筒を前記中間支持部材に対して弾性支持し、前記第2の線状支持部は、前記中間支持部材の他の側辺であって、前記第1側辺とは直交する方向の第2側辺に設けられる帯状の弾性変形部で構成されて前記中間支持部材を前記レンズ鏡筒の取り付けベースとなる基台に対して弾性支持し、前記第1及び第2の線状支持部は、前記アクチュエータによりレンズ鏡筒に対して与えられる揺動力によって曲げ変形されるものであることを特徴とする。
図1は上記構成を概念的に示す模式図であり、この図を用いて当該振れ補正機構1の作用を説明する。図1(a)に示すように、この振れ補正機構1は、レンズ鏡筒10を揺動可能に支持する支持機構2と、レンズ鏡筒10に対して揺動力を与えるアクチュエータ3とを備える。そして前記支持機構2は、レンズ鏡筒10の光軸(図中のx軸)と直交する面方向において、第1の方向(図中のz軸方向)に配置された弾性変形可能な第1の線状支持部20aと、第2の方向(図中のy軸方向)に配置された弾性変形可能な第2の線状支持部20bとからなる。本発明でいう「弾性変形可能な線状支持部」とは、従来のジンバル機構で用いられているような自由回転する回転継手のようにメカニカルな回動機構を具備せず、レンズ鏡筒10の揺動時において支持部自身が弾性変形(好ましくは1自由度方向への弾性変形)することで、レンズ鏡筒10の揺動を許容するような支持部を意味する。
図1(a)では、1の線状支持部20aはその線廻りに捻り変形可能とされた例を示しており、これによりレンズ鏡筒10はy軸方向に揺動可能とされている。また第2の線状支持部20bもその線廻りに捻り変形可能とされており、これによりレンズ鏡筒10はz軸方向に揺動可能とされている。この複数の線状支持部20a、20bの配置方向である前記第1の方向と第2の方向とは、図示するように直交する方向であることが、バランスよくレンズ鏡筒10を支持するという観点からは望ましいが、必ずしも直交する方向でなくとも良い。また、第1及び第2の線状支持部20a、20bの個々の「弾性変形」の態様としては、図示するように線状支持部の線廻りの捻り変形の他、線状支持部の線廻りの曲げ変形、あるいは両者の複合変形の態様が挙げられる。レンズ鏡筒10を異なる方向から支持するよう第1の線状支持部20aと第2の線状支持部20bとが配置されていることから(いわゆる多点支持構造)、自ずとレンズ鏡筒10は、所定の回転中心を基準点として安定的に揺動するものである。
図1(b)は、アクチュエータ3aによってレンズ鏡筒10がピッチ方向(視線の上下方向)に揺動された状態を模式的に示している。この場合、アクチュエータ3aによりレンズ鏡筒10に対して与えられる揺動力によって、図示するように第1の線状支持部20aが捻り変形される。また図1(c)は、アクチュエータ3bによってレンズ鏡筒10がヨー方向(視線の左右方向)に揺動された状態を模式的に示している。この場合、アクチュエータ3bによりレンズ鏡筒10に対して与えられる揺動力によって、図示するように第2の線状支持部20bが捻り変形される。なお、この図例は第1及び第2の線状支持部20a、20bとして、捻り変形可能な支持部を採用した場合の動作であり、もし第1及び第2の線状支持部20a、20bとして幅方向の線廻りの曲げ変形が可能とされた帯状の支持部を採用したならば、ピッチ方向の揺動の場合にはアクチュエータ3aにより第2の線状支持部20bが曲げ変形され、ヨー方向の揺動の場合にはアクチュエータ3bによって第1の線状支持部20aが曲げ変形されることになる。実際の動作では、アクチュエータ3a、3bが複合的に動作し、第1及び第2の線状支持部20a、20bが複合的に変形して、所望の方向(任意の方向)にレンズ鏡筒10が揺動される。
上記アクチュエータ3a、3bは、レンズ鏡筒10に与えられる振動に対して高速応答してレンズ鏡筒10を少なくとも2軸方向にそれぞれ移動させ得るものであれば良い。例えば、2軸方向に揺動力を付加し得るよう配置されたムービングコイルを用いたアクチュエータ、小型電動モータとギア機構若しくはボールネジ機構等を組み合わせたアクチュエータ、圧電素子を用いたアクチュエータ、圧力機構を用いたアクチュエータなどを採用することができる。
上記請求項1の構成において、支持機構は中間支持部材を含み、レンズ鏡筒を前記中間支持部材により弾性支持させる第1の線状支持部と、前記中間支持部材をレンズ鏡筒の取り付けベースとなる基台に対して弾性支持させる第2の線状支持部とを具備し、前記第1の線状支持部と第2の線状支持部とは、レンズ鏡筒の光軸と直交する面方向において異なる方向に配置されている。この構成によれば、レンズ鏡筒はその取り付けベース基台に対し、中間支持部材を介して取り付けられることになるが、前記中間支持部材とレンズ鏡筒との間には第1の線状支持部が介在され、中間支持部材と基台との間には第2の線状支持部が介在され、これら第1及び第2の線状支持部によってレンズ鏡筒は弾性支持されると共に任意の方向に揺動自在とされる
さらに、そのような構成において、請求項1の構成では、前記中間支持部材が、レンズ鏡筒の近傍に配置される湾曲部を備えたアーム状中間支持部材であり、第1の線状支持部は、前記アーム状中間支持部材の一端側に設けられた帯状の弾性変形部で構成され、第2の線状支持部は、前記アーム状中間支持部材の他端側に設けられ、前記第1の線状支持部を構成する帯状の弾性変形部が延在する方向とは異なる方向に延在する帯状の弾性変形部で構成され、前記第1の線状支持部及び第2の線状支持部は、アクチュエータにより曲げ変形される構成とされている。
一方、請求項2の構成では、前記中間支持部材が、レンズ鏡筒の近傍に配置される四角形状を呈するブロック状中間支持部材であり、第1の線状支持部は、前記ブロック状中間支持部材の第1側辺に設けられた帯状の弾性変形部で構成され、第2の線状支持部は、前記ブロック状中間支持部材の他の側辺であって、前記第1側辺とは直交する方向の第2側辺に設けられる帯状の弾性変形部で構成され、前記第1の線状支持部及び第2の線状支持部は、アクチュエータにより曲げ変形される構成とされている。
上記請求項1または2の構成において、第1の線状支持部と第2の線状支持部とは、レンズ鏡筒の光軸と直交する面方向において、互いに直交する方向に配置される構成とすることが望ましい(請求項3)。この構成によれば、第1の線状支持部及び第2の線状支持部によるそれぞれの弾性変形点が、直角をなす方向に位置することになる。
さらに、第1の線状支持部と第2の線状支持部とは、レンズ鏡筒の光軸と直交する略同一平面内に配置される構成とすることが望ましい(請求項4)。この構成によれば、第1の線状支持部と第2の線状支持部とが略同一平面内に配置されていることから、第1の線状支持部を弾性変形させる揺動力を与えるアクチュエータと、第2の線状支持部を弾性変形させる揺動力を与えるアクチュエータとを略同一平面内に配置することが可能となる。
上記請求項〜4のいずれかの構成において、支持機構を構成する部材のうち、少なくとも中間支持部材と、第1の線状支持部及び第2の線状支持部とが、一体成型部材で構成されていることが好ましい(請求項5)。この構成によれば、第1の線状支持部と第2の線状支持部とが、中間支持部材を介して一体的に構成されることになるので、実質的に接合部分が無い態様でレンズ鏡筒を支持できるようになる。
上記請求項1〜のいずれかの構成において、レンズ鏡筒には、撮像素子が一体的に搭載される構成とすることが望ましい(請求項)。この構成によれば、撮像素子がレンズ鏡筒に追随して揺動するようになる。
上記請求項1〜のいずれかの構成において、レンズ鏡筒を保持するレンズ鏡筒保持部材を備え、該レンズ鏡筒保持部材が線状支持部で弾性支持される構成とすることができる(請求項)。この構成によれば、レンズ鏡筒は線状支持部で直接支持されるのではなく、前記レンズ鏡筒保持部材を介して間接的に支持されるようになる。
上記請求項1〜のいずれかの構成において、レンズ鏡筒の揺動範囲を規制する規制部材を具備する構成とすることが望ましい(請求項)。この構成によれば、線状支持部が弾性限界を超えて破損してしまうほどレンズ鏡筒が揺動する事態を防止することができるようになる。
本発明の請求項にかかる撮像装置は、レンズ鏡筒を備えた撮像部と、本体ボディに対する振れ角を検出する振れ角検出手段と、前記振れ角に応じた振れ補正制御信号を生成する振れ補正制御部と、前記振れ補正制御部により制御される請求項1〜のいずれかに記載の振れ補正機構とを具備することを特徴とする。
請求項1および2にかかる振れ補正機構によれば、レンズ鏡筒を弾性変形可能な複数の線状支持部にて支持する構造であり、従来のジンバル機構で用いられているような回転継手等を用いることなくレンズ鏡筒を揺動自在に支持できるので、振れ補正機構の小型化を図ることが容易となる。従って、例えばカメラ付き携帯電話のようにレンズ鏡筒部分が専有できるスペースが限定されている場合であっても、手振れ補正機構が付加されたレンズ鏡筒を組み込み易くすることができる。また、取り付けベース基台とレンズ鏡筒10との間に、レンズ鏡筒の光軸と直交する面方向において異なる方向に配置される第1の線状支持部と第2の線状支持部とを、中間支持部材という介在物を用いて配置する構成であるので、線状支持部の配置や形状設定の自由度を格段に向上させることができるという利点がある。さらにまた、本発明にかかる振れ補正機構を、第1の線状支持部と第2の線状支持部を曲げ変形させる態様で、簡易かつ合理的な構成で達成することができる。
請求項3にかかる振れ補正機構によれば、第1の線状支持部及び第2の線状支持部によるそれぞれの弾性変形点が、直角をなす方向に位置することになるので、レンズ鏡筒10の揺動に伴う弾性変形の負担を、第1の線状支持部と第2の線状支持部とでバランス良く配分することができる。
請求項4にかかる振れ補正機構によれば、第1の線状支持部を弾性変形させる揺動力を与えるアクチュエータと、第2の線状支持部を弾性変形させる揺動力を与えるアクチュエータとを略同一平面内に配置することが可能となることから、アクチュエータの配置効率が良好となり、アクチュエータ設置スペースを少なくすることが可能となり、振れ補正機構の小型化に貢献できる。
請求項5にかかる振れ補正機構によれば、第1の線状支持部と第2の線状支持部とが、中間支持部材を介して一体的に構成されることになるので、実質的に接合部分が無い態様でレンズ鏡筒を支持できるようになる。しかも、線状支持部の配置や形状、その弾性変形方向の設定が自在に行えるようになり、また支持機構部分の簡略化、小型化も図り易くなる。さらには、接合部や軸受け構造が全く不要となるので、衝撃等に対する耐性に優れ、信頼性を高めることができるという利点もある。
求項にかかる振れ補正機構によれば、撮像素子がレンズ鏡筒に追随して揺動するので、撮像素子に対して別途の揺動機構を設ける必要が無くなり、この点で振れ補正機構の小型化が図れるようになる。
請求項にかかる振れ補正機構によれば、レンズ鏡筒は線状支持部で直接支持されるのではなく、前記レンズ鏡筒保持部材を介して間接的に支持される構成であることから、線状支持部とレンズ鏡筒との連結構造を簡素化できるようになる。また、前記レンズ鏡筒保持部材まで含めて一体成型することも可能になることから、より一層支持機構部分の構造を簡素化できるようになる。
請求項にかかる振れ補正機構によれば、レンズ鏡筒の揺動範囲が規制されることから、レンズ鏡筒に衝撃等が加わり弾性限界を超える力が線状支持部に作用したような場合でも、規制部材によりレンズ鏡筒の揺動範囲が規制されるので、線状支持部が破損しないようにすることができる。
請求項にかかる撮像装置によれば、上記の利点を有する本発明の振れ防止機構を備えた撮像装置を提供することができる。
以下、図面に基づいて、本発明の具体的な実施形態につき説明する。
図2は、本実施形態に係る振れ補正機構が好適に適用されるカメラ付携帯電話機100の外観構成図である。すなわち本発明の振れ防止機構は、例えばカメラ付携帯電話機100に内蔵される鏡筒に対し手振れ補正機能を付与するために組み込まれる。なお、上記カメラ付携帯電話機100以外に、本発明に係る振れ補正機構はレンズ鏡筒内蔵型のデジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)などにも好適に適用することができる。
図2(a)は携帯電話機100の正面(操作面)を表す斜視図であり、図2(b)は背面を表す斜視図である。このカメラ付携帯電話機100は、図2(a)に示すように、第1の筐体110と第2の筐体120とがヒンジ130によって連結された折り畳み可能な構造であって、第1の筐体110の正面には受話器としての役目を担うスピーカ111と各種情報の表示部としてのLCD(Liquid Crystal Display)112とが設けられ、一方第2の筐体120の正面にはキー入力部121とマイクロホン122とが設けられている。また、図2(b)に示すように、第1の筐体110の背面には、レンズ鏡筒10に対する振れ補正機構1を備えた撮像部(カメラ部)Cが、レンズが露出される態様で内蔵されており、また該カメラ付携帯電話機100に与えられる振動を検出するための、ピッチ方向ジャイロ113とヨー方向ジャイロ114とが内蔵されている。一方、第2の筐体120の背面にはアンテナ123が設けられている。
前記キー入力部121には、携帯電話機能を動作させる各種ダイヤルボタンのほか、画像撮影モードの起動および静止画と動画撮影の切り替えを行うモード設定ボタン、レンズ鏡筒10に内装されている光学系の変倍(ズーミング)動作を制御する変倍ボタン(固定焦点型の光学系の場合は存在しない)、撮影動作を実行させるシャッタボタンなどが含まれている。
図3は、上記レンズ鏡筒10の内部構造を概略的に示す断面図である。このレンズ鏡筒10のアウターボディ101の内部には、物体(被写体)側から順に、物体の光学像を形成するレンズ系11と、光学的ローパスフィルタ等に相当する平行平面板12と、前記レンズ系11によって形成された光学像を電気的な信号に変換する撮像素子13とが内装されている。かかるレンズ鏡筒10は、上記ピッチ方向ジャイロ113とヨー方向ジャイロ114により検出された振動に応じ、手振れ補正のためにアクチュエータにより揺動駆動される。
図4は、上述のような手振れ補正機能を実行させるためにカメラ付携帯電話機100に内蔵される手振れ補正装置400の一例を概略的に示すブロック図である。この手振れ補正装置400は、シャッタボタン(キー入力部121)、該カメラ付携帯電話機100に与えられる振動を検出する前述のピッチ方向ジャイロ113及びヨー方向ジャイロ114(振れ角検出手段)、各種の回路基板ブロックからなる振れ補正制御部40、揺動駆動される前述のレンズ鏡筒10、該レンズ鏡筒10に揺動力を与える第1方向(例えばピッチ方向)アクチュエータ30a及び第2方向(例えばヨー方向)アクチュエータ30b、及び位置センサ47を備えている。また、前記振れ補正制御部40は、振れ検出回路41、振れ量検出回路42、係数変換回路43、シーケンスコントロール回路44、制御回路45、及び駆動回路46を備えて構成されている。
ピッチ方向ジャイロ113は、カメラ付携帯電話機100のピッチ方向の振れを検出するジャイロセンサであり、ヨー方向ジャイロ114は、カメラ付携帯電話機100のヨー方向の振れを検出するジャイロセンサである。ここで用いられるジャイロセンサは、測定対象物(本実施形態ではカメラ付携帯電話機100)が振れによって回転した場合における振れの角速度を検出するものである。
ピッチ方向ジャイロ113が検出したピッチ振れ角速度信号及びヨー方向ジャイロ114が検出したヨー振れ角速度信号は、振れ補正制御部40の振れ検出回路41に入力される。振れ検出回路41は、検出された各角速度信号からノイズ及びドリフトを低減するためのフィルタ回路(ローパスフィルタ及びハイパスフィルタ)及び各角速度信号を増幅するための増幅回路などを備えて構成される。
振れ検出回路41から出力される各角速度信号は、振れ量検出回路42に入力される。振れ量検出回路42は、検出された各角速度信号を所定の時間間隔で取り込み、カメラ付携帯電話機100のX軸方向の振れ量をdetx、Y軸方向の振れ量をdetyとして係数変換回路43に出力する。また、係数変換回路43は、振れ量検出回路42から出力される各方向の振れ量(detx,dety)を、各方向の移動量(px,py)、つまり第1方向アクチュエータ30a及び第2方向アクチュエータ30bにより、レンズ鏡筒10を移動させるべき移動量に変換する。
係数変換回路43から出力された各方向の移動量(px、py)を示す信号は、制御回路45に入力される。制御回路45は、レンズ鏡筒10の位置を検出する位置センサ47からの位置情報、第1方向アクチュエータ30a及び第2方向アクチュエータ30bの動作特性等を考慮して、各方向の移動量(px、py)を示す信号を実際の駆動信号(drvx、drvy)に変換する。該制御回路45にて生成された、レンズ鏡筒10の補正移動量信号となる各方向の駆動信号(drvx、drvy)は、第1方向アクチュエータ30a及び第2方向アクチュエータ30bを実際に駆動するドライバである駆動回路46に入力される。
以上の振れ量検出回路42、係数変換回路43及び制御回路45の動作は、シーケンスコントロール回路44によって制御される。すなわち、シーケンスコントロール回路44は、シャッタボタンが押下されると、振れ量検出回路42を制御することによって、前述した各方向の振れ量(detx,dety)に関するデータ信号を取り込ませる。次に、シーケンスコントロール回路44は、係数変換回路43を制御することによって、各方向の振れ量を各方向の移動量(px、py)に変換させる。そして、制御回路45を制御することにより、各方向の移動量に基づいてレンズ鏡筒10の補正移動量を演算させる。このような動作が、レンズ鏡筒10の防振制御(手振れを補正)のために、シャッタボタンが押されて露光が終了するまでの期間中、一定の時間間隔で繰り返し行われるものである。
本発明は、例えば以上説明したようなカメラ付携帯電話機100に内蔵される手振れ補正装置400の一部として機能する、レンズ鏡筒10を揺動可能に支持する支持機構と、レンズ鏡筒に対して揺動力を与えるアクチュエータ(上記ピッチ方向アクチュエータ30a及びヨー方向アクチュエータ30b)とから構成される振れ補正機構1に関するものである。以下、このような振れ補正機構1の各種実施態様について詳細に説明する。
(第1実施形態)
図5は、線状支持部が捻るように弾性変形する態様とされた第1実施形態にかかる振れ補正機構1aを示す図であって、図5(a)はその正面図を、図5(b)は図5(a)のX−X線断面図をそれぞれ示している。この振れ補正機構1aは、レンズ鏡筒10と、該レンズ鏡筒10を揺動可能に支持する支持機構2aと、レンズ鏡筒10の取り付けベースとなる基台51と、レンズ鏡筒10に対して揺動力を与える第1方向アクチュエータ31a及び第2方向アクチュエータ31bとを備えている。
レンズ鏡筒10は、円筒型のアウターボディ101の内部に、レンズ系11に加えて撮像素子13も搭載された撮像素子一体型の鏡筒である。そしてレンズ鏡筒10の後端側周方向には、後述するコイル312を取り付けるために、90°間隔を置いて4箇所にフランジ部101a−1、101a−2、101b−1、101b−2が設けられている。
支持機構2aは中間支持部材21を含む態様であり、レンズ鏡筒10をこの中間支持部材21により弾性支持させる第1の線状支持部21aと、中間支持部材21をレンズ鏡筒10の取り付けベースとなる基台50aに対して弾性支持させる第2の線状支持部21bとを具備し、前記第1の線状支持部21aと第2の線状支持部21bとは、レンズ鏡筒10の光軸と直交する面方向において、直角方向に配置された構成を備えている。
さらに詳述すると、中間支持部材21は、レンズ鏡筒10を包囲する矩形枠状の部材(フレーム枠部材)からなり、レンズ鏡筒10の後端側に外嵌されるように配置されている。第1の線状支持部21aは、レンズ鏡筒10の光軸を通る直交軸線上に配置された一対の弾性支持片である、第1弾性支持片21a−1及び第2弾性支持片21a−2で構成されている。すなわち、第1弾性支持片21a−1と第2弾性支持片21a−2とは、レンズ鏡筒10を挟んで対向するよう前記中間支持部材21の内側方向に突設されており、その突設先端面がレンズ鏡筒10の外周面に接合されている。これにより、レンズ鏡筒10は、第1弾性支持片21a−1及び第2弾性支持片21a−2により2点支持される形となっている。なお第1弾性支持片21a−1及び第2弾性支持片21a−2は、中間支持部材21に設けられた光軸方向突出部211、212を基端部としてそれぞれ突設されている。
一方、第2の線状支持部21bは、同様にレンズ鏡筒10の光軸を通る直交軸線上に配置されているが、前記第1の線状支持部21aと直交する方向(第1弾性支持片21a−1及び第2弾性支持片21a−2による支持点を結ぶ直線(以下、「支持線」という)に対して直角な方向)に配置された一対の弾性支持片である、第1弾性支持片21b−1及び第2弾性支持片21b−2で構成されている。つまり、第1の線状支持部21aによる支持線r11と、第2の線状支持部21bによる支持線r12とは90°異なる方向とされている。第1弾性支持片21b−1と第2弾性支持片21b−2とは、レンズ鏡筒10を挟んで対向するよう中間支持部材21の外側方向に突設されており、その突設先端面が、中間支持部材21をさらに外囲する形で配置されている基台51の外囲壁部511の内周面に接合されている。これにより、中間支持部材21は、第1弾性支持片21b−1及び第2弾性支持片21b−2により2点支持される形となっている。なお第1弾性支持片21b−1及び第2弾性支持片21b−2も同様に、中間支持部材21に設けられた光軸方向突出部213、214を基端部としてそれぞれ突設されている。この光軸方向突出部213、214は、省スペース化のため、正面視(図5(a)参照)において内側方向へ部分的に窪んだ態様で中間支持部材21に設けられている。
上記第1の線状支持部21aと第2の線状支持部21bとは、レンズ鏡筒10の光軸と直交する略同一平面内に配置されている。つまり、第1の線状支持部21aとしての第1弾性支持片21a−1及び第2弾性支持片21a−2による支持線r11と、第2の線状支持部21bとしての第1弾性支持片21b−1及び第2弾性支持片21b−2による支持線r12とは、略同一平面内に配置され、互いに交差する関係とされている。このような支持構造を採用することで、前記支持線r11、r12同士の交点P1を揺動中心として、レンズ鏡筒10は自由な首振り回転が可能とされている。
基台51は中間支持部材21を収容する箱型を呈する部材からなり、中間支持部材21を外囲する外囲壁部511と、後述するアクチュエータの磁石311が搭載される底板部512とを備えている。この基台51は、前記第1の筐体110の所定箇所に固定され、レンズ鏡筒10の取り付けベース(不動のベース)としての機能を果たす。
第1の線状支持部21a及び第2の線状支持部21bは、前記アクチュエータ31a、31bによりレンズ鏡筒10に対して与えられる揺動力によって弾性変形される必要があることから、その構成材としては弾性体が用いられる。このような弾性体としては、例えば縦弾性係数が1×10PA〜5×1011PA程度の樹脂成型品、ゴム成型品等を用いることができる。かかる弾性体であれば、レンズ鏡筒10の揺動に対する応答性を高いレベルに維持することが可能となる。
中間支持部材21と、第1の線状支持部21a及び第2の線状支持部21bとは、別部材として作成し、事後的に接合して一体化するようにしても良いが、製作を容易にするため、及び小型化を図るという観点からは、少なくとも中間支持部材21と、第1及び第2の線状支持部21a、21bとは、一体成型部材で構成されていることが望ましい。この場合、中間支持部材21も第1及び第2の線状支持部21a、21bと同じ弾性体材料で構成されることになるが、例えば第1及び第2の線状支持部21a、21bの肉厚(断面積)を中間支持部材21よりも薄く(小さく)設定することで、第1及び第2の線状支持部21a、21bを中間支持部材21に比較して易変形性とすれば良い。
さらに、中間支持部材21と第1及び第2の線状支持部21a、21bとに加え、レンズ鏡筒10及び/又は基台51の一部又は全部も一体成型部材で構成することが望ましい。図6は、基台51及びレンズ鏡筒10の一部までを一体成型品として構成する場合の一例を示す斜視図である。この図例では、中間支持部材21と、第1の線状支持部21a及び第2の線状支持部21bにそれぞれ連接する部分であるレンズ鏡筒10のアウターボディ底部101Bと、基台51の外囲壁部511とが一体化されている例を示している。この場合、図示する通り、前記アウターボディ底部101Bの上縁部に段状の係合部101Cを設けてアウターボディ本体部と係合するよう、また前記外囲壁部511の下縁部に爪部511Cを突設して上記底板部512と接合するよう構成すれば良い。このような一体成型品であれば、レンズ鏡筒10から基台51に至る支持機構2aを、第1及び第2の線状支持部21a、21b及び中間支持部材21を含めて一体的に構成されることになるので、実質的に接合部分が無い態様でレンズ鏡筒10を支持できるようになる。従って、支持機構2aの構造をより簡略化でき、また小型化も一層図り易くなる。
第1方向アクチュエータ31a及び第2方向アクチュエータ31bとしては、ムービングコイル型のアクチュエータが用いられている。このムービングコイル型アクチュエータは、固定側(基台51の底板部512)に取り付けられた磁石311と、可動側(レンズ鏡筒10)に取り付けられたコイル312とからなり、前記コイル312への通電方向を選択することにより、磁石311に対してコイル312が吸着される方向に移動したり、逆に磁石311に対してコイル312が離反する方向に移動したりする。また、前記吸着方向若しくは離反方向への移動量は、コイル312への通電量で制御される。従って、この場合制御回路45及び駆動回路46(図4参照)は、上述のコイル312への通電方向並びに通電量を制御する信号を発生する。
第1方向アクチュエータ31a及び第2方向アクチュエータ31bは、それぞれ対角方向に配置された2組のムービングコイルユニット(磁石311とコイル312)からなる。すなわち、第1方向アクチュエータ31aは、第1ムービングコイルユニット31a−1と、前記支持線r11、r12同士の交点P1を挟んで対角方向に配置された第2ムービングコイルユニット31a−2とからなる。なお、第1及び第2ムービングコイルユニット31a−1、31a−2の配置位置を結ぶ直線は、第1及び第2の線状支持部21a、21bによるレンズ鏡筒10の支持線r11、r12に対して45°傾けられており、該第1方向アクチュエータ31aによりレンズ鏡筒10に与えられる揺動力が、第1及び第2の線状支持部21a、21bに対して捻り方向のモーメントとして付加される構成とされている。
第2方向アクチュエータ31bも同様に、第1ムービングコイルユニット31b−1と、交点P1を挟んで対角方向に配置された第2ムービングコイルユニット31b−2とから構成されている。第1及び第2ムービングコイルユニット31b−1、31b−2の配置位置を結ぶ直線は、第1方向アクチュエータ31aのそれに対して直交するような配置関係とされている。結果的に、支持線r11、r12同士の交点P1を中心軸として、その軸周りに90°間隔で、磁石311とコイル312とからなる4組のムービングコイルユニットが配置された構成となっている。
以上の通り構成された振れ補正機構1aの動作について説明する。カメラ付携帯電話機100による撮影動作時において、全体制御部(図示せず)から手振れ補正指示が出されると、ピッチ方向ジャイロ113及びヨー方向ジャイロ114により検出された振れ角速度信号に基づいて、制御回路45によりレンズ鏡筒10の補正移動量を演算し駆動信号(drvx、drvy)が生成される。
上記駆動信号(drvx、drvy)は駆動回路46に入力され、該駆動回路46により前記手振れ補正移動量に応じた揺動力がレンズ鏡筒10に与えられるよう、第1方向アクチュエータ31a及び第2方向アクチュエータ31bが駆動される。例えば、第1方向アクチュエータ31aを構成する第1ムービングコイルユニット31a−1のコイル312に順方向の通電を行い磁石311への吸着力を発生させ、同時に第2ムービングコイルユニット31a−2のコイル312には逆方向の通電を行い磁石311への離反力を発生させれば(一方のコイル312のみに通電する方法であっても良い)、レンズ鏡筒10には第1及び第2ムービングコイルユニット31a−1、31a−2の配置位置を結ぶ直線方向に傾斜する揺動力が与えられることになる。また、コイル312への通電方向を反転することにより、レンズ鏡筒10は反対方向に傾斜される。第2方向アクチュエータ31bについても同様である。
このような揺動力が第1方向アクチュエータ31a及び第2方向アクチュエータ31bにより与えられると、レンズ鏡筒10は前記交点P1を中心軸として所定の方向へ傾動される。この際、第1及び第2の線状支持部21a、21bは、前記傾動を許容するようモーメントを受けて弾性変形する。つまり、傾動方向に応じてレンズ鏡筒10の支持点である各々の第1弾性支持片21a−1、21b−1及び第2弾性支持片21a−2、21b−2がそれぞれ捻り変形する。あるいは、前記レンズ鏡筒10の傾動により最も大きなモーメントが集中する支持点の弾性支持片のみが捻り変形する。このようにしてレンズ鏡筒10が揺動され、撮影時の手振れによる画像乱れが抑制されるような手振れ補正が実行されるものである。
以上説明した、第1実施形態にかかる振れ補正機構1aによれば、一般的なジンバル機構で用いられているような回転継手等を用いることなくレンズ鏡筒を揺動自在に支持できるので、振れ補正機構の小型化を図ることが容易となる。また、第1の線状支持部21aによる支持線r11と第2の線状支持部21bによる支持線r12とが、直角をなす方向に配置されているので、レンズ鏡筒10の揺動に伴う弾性変形の負担を、第1の線状支持部と第2の線状支持部とでバランス良く配分することができる。さらに、第1の線状支持部21aと第2の線状支持部21bとは、レンズ鏡筒10の光軸と直交する略同一平面内に配置されているので、第1方向アクチュエータ31a及び第2方向アクチュエータ31bを略同一平面内に配置することが可能となることから、アクチュエータの配置効率が良好となり、アクチュエータ設置スペースを少なくすることが可能となって、振れ補正機構の小型化に貢献できるという利点がある。
(第2実施形態)
図7は、線状支持部が捻るように弾性変形する態様とされた他の実施形態にかかる振れ補正機構1bを示す図であって、図7(a)はその正面図を、図7(b)は図7(a)のY−Y線断面図をそれぞれ示している。この振れ補正機構1bも第1実施形態と同様に、レンズ鏡筒10と、該レンズ鏡筒10を揺動可能に支持する支持機構2bと、レンズ鏡筒10の取り付けベースとなる基台52と、レンズ鏡筒10に対して揺動力を与える第1方向アクチュエータ32a及び第2方向アクチュエータ32bとを備えている。第1実施形態と相違する点は、第1方向アクチュエータ32a及び第2方向アクチュエータ32bとを異なる平面内に配置した点である。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
第2実施形態においては、レンズ鏡筒10の側周壁には、第1方向アクチュエータ32aを構成する第1及び第2ムービングコイルユニット32a−1、32a−2のコイル312を取り付けるために、2箇所にフランジ部102a−1、102a−2が設けられている。
支持機構2bは同様に中間支持部材22を含む態様であり、レンズ鏡筒10をこの中間支持部材22により弾性支持させる第1の線状支持部22aと、中間支持部材22をレンズ鏡筒10の取り付けベースとなる基台52に対して弾性支持させる第2の線状支持部22bとを具備し、前記第1の線状支持部22aと第2の線状支持部22bとは、レンズ鏡筒10の光軸と直交する面方向において直角方向に配置された構成、つまり第1の線状支持部22aによる支持線r21と、第2の線状支持部22bによる支持線r22とは90°異なる方向とされている点も同一である。しかし、第1の線状支持部22aはレンズ鏡筒10の後端側に配置され、第2の線状支持部22bはレンズ鏡筒10の中央部付近に配置されており、第1の線状支持部22aと第2の線状支持部22bとは同一平面には配置されていない構成とされている。
さらに詳述すると、中間支持部材22は、レンズ鏡筒10をほぼ覆い隠す程度の高さを有する矩形枠状の部材からなり、レンズ鏡筒10に外嵌されるように配置されている。第1の線状支持部22aは、レンズ鏡筒10の光軸を通る直交軸線上に配置された一対の弾性支持片である、第1弾性支持片22a−1及び第2弾性支持片22a−2で構成され、ている。すなわち、第1弾性支持片22a−1と第2弾性支持片22a−2とは、レンズ鏡筒10を挟んで対向するよう前記中間支持部材22の内側方向に突設されており、その突設先端面がレンズ鏡筒10の外周面における高さ方向略中央部に接合されている。これにより、レンズ鏡筒10は、第1弾性支持片22a−1及び第2弾性支持片22a−2により2点支持される形となっている。
一方、第2の線状支持部22bは中間支持部材22の底部に設けられ、前記第1の線状支持部22aによる支持線r21に対して直角な方向に配置された一対の弾性支持片である、第1弾性支持片22b−1及び第2弾性支持片22b−2で構成されている。すなわち、第1弾性支持片22b−1と第2弾性支持片22b−2とは、レンズ鏡筒10を挟んで対向するよう中間支持部材21の外側方向に突設されており、その突設先端面が、中間支持部材22をさらに外囲する形で配置されている基台52の外囲壁部521の内周面に接合されている。これにより、中間支持部材22は、第1弾性支持片22b−1及び第2弾性支持片22b−2により2点支持される形となっている。
上記第1の線状支持部22aと第2の線状支持部22bとは、光軸方向において異なる高さ位置に設置されており、第1実施形態とは異なりレンズ鏡筒10の光軸と直交する略同一平面内に配置されていない。つまり、第1の線状支持部22aの支持線r21と、第2の線状支持部21bの支持線r22とは、互いに交差しない関係とされている。従って、レンズ鏡筒10は傾斜方向によって異なる高さ位置の支持軸で首振り回転されることになる。この場合、被写体距離と移動量/入力の感度が変化するが微差なので特段問題は生じない。
中間支持部材22の内周壁の所定位置、すなわちレンズ鏡筒10のフランジ部102b−1、102b−2にそれぞれ取り付けられているコイル312に対向する位置には、磁石311を取り付けるための磁石固定部221が設けられている。前記フランジ部102b−1、102b−2に取り付けられるコイル312と、前記磁石固定部221に取り付けられる磁石311とで、第1方向アクチュエータ32aが構成されている。この第1方向アクチュエータ32aは、第1ムービングコイルユニット32a−1と、前記支持線r21を挟んで対称に配置された第2ムービングコイルユニット32a−2とからなる。
また中間支持部材22の底面側には、コイル312を取り付けるためのフランジ部222b−1、222b−2が対角方向の2箇所に設けられている。該フランジ部222b−1、222b−2は、基台52の底板部522に取り付けられている磁石311に対向する位置に設けられる。このフランジ部222b−1、222b−2に取り付けられるコイル312と、底板部522に取り付けられる磁石311とで、第2方向アクチュエータ32bが構成されている。この第2方向アクチュエータ32bは、第1ムービングコイルユニット32b−1と、前記支持線r22を挟んで対称に配置された第2ムービングコイルユニット32b−2とからなる。
このように構成された振れ補正機構1bの動作を説明すると、例えば、第1方向アクチュエータ32aを構成する第1ムービングコイルユニット32a−1のコイル312に順方向の通電を行い磁石311への吸着力を発生させ、同時に第2ムービングコイルユニット32a−2のコイル312には逆方向の通電を行い磁石311への離反力を発生させれば(一方のコイル312のみに通電する方法であっても良い)、レンズ鏡筒10には第1の線状支持部22aによる支持線r21周りのモーメントが与えられる。このモーメントを受けて、第1弾性支持片22a−1と第2弾性支持片22a−2とは捻り変形されるようになる。
一方、第2方向アクチュエータ32bを構成する第1ムービングコイルユニット32b−1のコイル312に順方向の通電を行い磁石311への吸着力を発生させ、同時に第2ムービングコイルユニット32b−2のコイル312には逆方向の通電を行い磁石311への離反力を発生させれば、レンズ鏡筒10には第2の線状支持部22bによる支持線r22周りのモーメントが与えられる。このモーメントを受けて、第1弾性支持片22b−1と第2弾性支持片22b−2とは捻り変形されるようになる。このように傾動方向に応じてレンズ鏡筒10の支持点である各々の第1弾性支持片22a−1、22b−1及び第2弾性支持片22a−2、22b−2がそれぞれ捻り変形され、あるいは、前記レンズ鏡筒10の傾動により最も大きなモーメントが集中する支持点の弾性支持片のみが捻り変形されることで、レンズ鏡筒10が所定の方向に揺動されるものである。
以上説明した、第2実施形態にかかる振れ補正機構1bによれば、第2方向アクチュエータ32bを構成する第1ムービングコイルユニット32b−1のコイル312が、レンズ鏡筒10の底面ではなく、レンズ鏡筒10に外嵌される中間支持部材22の底面側に設けたフランジ部222b−1、222b−2に取り付ける構成(つまり、4つのムービングコイルユニットをレンズ鏡筒10の周囲に配置する構成)としたので、振れ補正機構1bの高さ寸法を抑制でき、一層振れ補正機構の小型化を図ることができるという利点がある。
(第3実施形態)
図8は、線状支持部が曲がるように弾性変形する態様とされた振れ補正機構1cを示す図であって、図8(a)はその正面図を、図8(b)は図8(a)の矢印Z1方向の矢視図をそれぞれ示している。この振れ補正機構1cも第1実施形態と同様に、レンズ鏡筒10と、該レンズ鏡筒10を揺動可能に支持する支持機構2cと、レンズ鏡筒10の取り付けベースとなる基台53と、レンズ鏡筒10に対して揺動力を与える第1方向アクチュエータ33a及び第2方向アクチュエータ33bとを備えている。
そして、支持機構2cが中間支持部材23を含む態様である点も同様であるが、該中間支持部材23に備えられる第1の線状支持部23a及び第2の線状支持部23bが帯状の弾性変形部であって、第1方向アクチュエータ33a及び第2方向アクチュエータ33bにより曲げ変形される点において相違する。以下、この相違点を中心に説明する。
第3実施形態においては、レンズ鏡筒10の底面には比較的広面積のフランジ部103が一体的に設けられている。中間支持部材23は、レンズ鏡筒10の近傍に配置され、レンズ鏡筒10の外周に沿う湾曲部231を備えたアーム状を呈している。そして第1の線状支持部23aは、前記アーム状中間支持部材23の一端側に設けられた帯状の弾性変形部で構成され、前記フランジ部103と中間支持部材23とを連結する機能も果たしている。すなわち第1の線状支持部23aは、図8(b)に示すように、中間支持部材23の上面側とフランジ部103の下面側とを連結する薄肉の帯状部材からなる。
また第2の線状支持部23bは、前記アーム状中間支持部材23の他端側に設けられ、第1の線状支持部23aを構成する帯状の弾性変形部が延在する方向(第1の線状支持部23aの支持線r31)とは異なる方向(直交方向)に延在する帯状の弾性変形部で構成されている。つまり、第2の線状支持部23bによる支持線r32は、前記支持線r31と90°異なる方向とされている。第2の線状支持部23bは、基台53の保持部材531と中間支持部材23とを連結する機能も果たしている。すなわち第2の線状支持部23bは、図8(b)に示すように、中間支持部材23の上面側と前記保持部材531の下面側とを連結する薄肉の帯状部材からなる。なお、第1の線状支持部23aと第2の線状支持部23bとは、レンズ鏡筒10の光軸と直交する略同一平面内に配置されている。
基台53は、前記保持部材531と、取り付けネジ532と、固定ベースである第1の筐体110の適所に設けられるネジ孔部533とから構成されている。従って、保持部材531を取り付けネジ532でネジ孔部533に固定することにより、レンズ鏡筒10が前記支持機構2cにより揺動可能に支持されるようになっている。
レンズ鏡筒10のフランジ部103、中間支持部材23、保持部材531、第1の線状支持部23a及び第2の線状支持部23bは一体成型部材で構成することが好ましい。この場合、縦弾性係数が1×10PA〜5×1011PA程度の樹脂材料を用い、第1の線状支持部23a及び第2の線状支持部23bにおいて所定の弾性変形が為されるよう、他の部位に比較して薄肉とされた金型を使用して成型すれば良い。
第1方向アクチュエータ33a及び第2方向アクチュエータ33bは、それぞれ対角方向に配置された2組のムービングコイルユニット(磁石311とコイル312)からなる。すなわち、第1方向アクチュエータ33aは、第1ムービングコイルユニット33a−1と、前記支持線r32を挟んで対称に配置された第2ムービングコイルユニット33a−2とからなる。また第2方向アクチュエータ33bも同様に、第1ムービングコイルユニット33b−1と、前記支持線r31を挟んで対角方向に配置された第2ムービングコイルユニット33b−2とから構成されている。
これらムービングコイルユニットのコイル312は、レンズ鏡筒10に一体化されているフランジ部103に備えられている正方形のコイル取り付け部103Bの裏面に固定されている。またムービングコイルユニットの磁石311は、第1の筐体110の適所に固定されている。
このように構成された振れ補正機構1cの動作を説明すると、例えば、第1方向アクチュエータ33aを構成する第1ムービングコイルユニット33a−1のコイル312に順方向の通電を行い磁石311への吸着力を発生させ、同時に第2ムービングコイルユニット33a−2のコイル312には逆方向の通電を行い磁石311への離反力を発生させれば(一方のコイル312のみに通電する方法であっても良い)、レンズ鏡筒10には、フランジ部103のコイル取り付け部103Bを介して例えばピッチ方向への揺動力が与えられ、このときのモーメントを受けて第2の線状支持部23bが曲げ変形される。
一方、第2方向アクチュエータ33bを構成する第1ムービングコイルユニット33b−1のコイル312に順方向の通電を行い磁石311への吸着力を発生させ、同時に第2ムービングコイルユニット33b−2のコイル312には逆方向の通電を行い磁石311への離反力を発生させれば、レンズ鏡筒10には、フランジ部103のコイル取り付け部103Bを介して例えばヨー方向への揺動力が与えられ、このときのモーメントを受けて第1の線状支持部23aが曲げ変形されることになる。すなわち、第1の線状支持部23aと第2の線状支持部23bとは、レンズ鏡筒10の光軸と直交する略同一平面内に配置されていることから、それぞれの支持線r31と支持線r32との交点P3を中心軸として所定の方向へ傾動される。このように傾動方向に応じてレンズ鏡筒10の支持点である第1の線状支持部23aと第2の線状支持部23bがそれぞれ曲げ変形され、あるいは、前記レンズ鏡筒10の傾動により最も大きなモーメントが集中する方のみが曲げ変形されることで、レンズ鏡筒10が所定の方向に揺動されるものである。
以上説明した、第3実施形態にかかる振れ補正機構1cによれば、中間支持部材23が湾曲部231を有するだけのシンプルな形状とでき、また第1の線状支持部23aと第2の線状支持部23bも帯状の弾性変形部というシンプルな形状とできることから、振れ補正機構の小型化を図り易いという利点がある。
(第4実施形態)
図9は、前記第3実施形態の変形実施形態にかかる振れ補正機構1dを示す図であって、図9(a)はその正面図を、図9(b)は図9(a)の矢印Z2方向の矢視図を、図9(c)は図9(a)のa−a線断面図をそれぞれ示している。この振れ補正機構1dも第3実施形態と同様に、レンズ鏡筒10と、該レンズ鏡筒10を揺動可能に支持する支持機構2dと、レンズ鏡筒10の取り付けベースとなる基台53と、レンズ鏡筒10に対して揺動力を与える第1方向アクチュエータ33a及び第2方向アクチュエータ33bとを備えている。なお、第3実施形態を示す図8と同一部分については同一符合を付し、これら同一部分については説明を省略する。
レンズ鏡筒10には2つのフランジ部が一体的に設けられており、一つはその底面部に配置された正方形のコイル取り付け部104Bであり、他の一つはレンズ鏡筒10の側周壁に設けられたレンズ鏡筒保持部材1041である。
中間支持部材24は、レンズ鏡筒10の近傍に配置され、レンズ鏡筒10の外周に沿う湾曲部24Rを備えたアーム状を呈している点で第3実施形態と同様であるが、湾曲部24Rの湾曲度合いが45°程度の緩い湾曲とされている点で相違する。そして第1の線状支持部24aは、前記アーム状中間支持部材24の一端側に設けられた帯状の弾性変形部で構成され、また第2の線状支持部24bは、前記アーム状中間支持部材24の他端側に設けられた帯状の弾性変形部で構成されている点は同様である。しかし、第1の線状支持部24aを構成する帯状の弾性変形部が延在する方向(第1の線状支持部24aの支持線r41)と第2の線状支持部24bを構成する帯状の弾性変形部が延在する方向(第2の線状支持部24bの支持線r42)とは、同一平面内ではあるものの、互いに直交する方向ではなく、所定角度(45°)をもって交差する方向に配置されている。この場合でも、前記支持線r41と支持線r42との交点P4を中心軸として、レンズ鏡筒10は所定の方向へ傾動されることになる。
さらに中間支持部材24は、補助支持部材241を備えており、この補助支持部材241と中間支持部材24とが、第1の線状支持部24aで連結される構成とされている。この補助支持部材241、中間支持部材24、保持部材531、第1の線状支持部24a及び第2の線状支持部24bは一体成型部材で構成され、別部材としてのレンズ鏡筒保持部材1041が補助支持部材241にネジ1042にて取り付け固定されるようになっている。具体的には、補助支持部材241にはネジ孔部243が突設されており、該ネジ孔部243の頂面にネジ貫通孔を有するレンズ鏡筒保持部材1041が重ね合わされ、ネジ1042で締め付け固定されている。
このように、第1の線状支持部24aの支持線r41と、第2の線状支持部24bの支持線r42が直交する関係でなくとも、またレンズ鏡筒10を別部材として作成して中間支持部材24に取り付け、間接的に第1の線状支持部24a及び第2の線状支持部24bで弾性支持する構成としても、同様にして第1方向アクチュエータ33a及び第2方向アクチュエータ33bにより、レンズ鏡筒10を所定の方向へ傾動させることができる。
さらにこの実施形態では、レンズ鏡筒10の揺動範囲を規制する規制部材6を具備する構成とされている。図9(c)に示すように、規制部材6はボルト形状を呈し、その胴部62の一端側は固定ベースである第1の筐体110に固定され、胴部62の他端側には大径とされたボルト頭61が設けられている。前記補助支持部材241には、胴部62の外径よりは幅広であるが、ボルト頭61よりは狭幅とされたスリット242が設けられている。そして該スリット242に、規制部材6の胴部62が嵌り込むよう組み付けられている。このような規制部材6を設けることで、レンズ鏡筒10に大きな揺動力が作用したとしても、ボルト頭61とスリット242の周縁部とが干渉するので、レンズ鏡筒10の傾斜範囲が制限され、結果的にレンズ鏡筒10が大きく揺動することはない。
以上説明した、第4実施形態にかかる振れ補正機構1dによれば、レンズ鏡筒10はレンズ鏡筒保持部材1041を介して間接的に支持される構成であることから、線状支持部とレンズ鏡筒10との連結構造を簡素化できるようになる。また、レンズ鏡筒保持部材1041まで含めて一体成型することも可能になることから、より一層支持機構部分の構造を簡素化できるようになる。さらに、規制部材6を設けることでレンズ鏡筒10の揺動範囲が規制されることから、レンズ鏡筒10に衝撃等が加わり弾性限界を超える力が第1の線状支持部24a及び第2の線状支持部24bに作用したような場合でも、規制部材6によりレンズ鏡筒10の揺動範囲が規制されるので、線状支持部の破損を防止できるという利点がある。
(第5実施形態)
図10は、線状支持部が曲がるように弾性変形する態様とされた振れ補正機構1eを示す図であって、図10(a)はその正面図を、図10(b)は図10(a)の矢印Z3方向の矢視図をそれぞれ示している。この振れ補正機構1dも第1実施形態と同様に、レンズ鏡筒10と、該レンズ鏡筒10を揺動可能に支持する支持機構2eと、レンズ鏡筒10の取り付けベースとなる基台54と、レンズ鏡筒10に対して揺動力を与える第1方向アクチュエータ34a及び第2方向アクチュエータ34bとを備えている。
そして、第3実施形態と同様に、中間支持部材25に備えられる第1の線状支持部25a及び第2の線状支持部25bが帯状の弾性変形部であって、第1方向アクチュエータ34a及び第2方向アクチュエータ34bにより曲げ変形される。しかし、中間支持部材25が矩形;形状(四角形状)を呈するブロック状の中間支持部材25であり、かかるブロック状中間支持部材25に合わせて第1方向アクチュエータ34a及び第2方向アクチュエータ34bが配置されている点で相違する。以下、この相違点を中心に説明する。
第5実施形態においては、レンズ鏡筒10の側周面にコイル312を取り付けるためのフランジ部105Bが一体的に設けられている。中間支持部材25は、レンズ鏡筒10の近傍に配置される矩形形状を呈するブロック状中間支持部材であり、第1の線状支持部25aは、ブロック状中間支持部材25の第1側辺に設けられた帯状の弾性変形部で構成され、第2の線状支持部25bは、ブロック状中間支持部材25の他の 側辺であって、前記第1側辺とは直交する方向の第2側辺に設けられる帯状の弾性変形部で構成されている。
第1の線状支持部25aは、レンズ鏡筒10の側周面と中間支持部材25とを連結する機能も果たしている。すなわち第1の線状支持部25aは、図10(b)に示すように、中間支持部材25の上面側とレンズ鏡筒10の側周面とを連結する薄肉の帯状部材からなる。また第2の線状支持部25bは、結果的に第1の線状支持部25aを構成する帯状の弾性変形部が延在する方向と直交する方向に延在する帯状の弾性変形部で構成されている(なお、第1の線状支持部25aと第2の線状支持部25bとは必ずしも直交していなくとも良く、所定の角度をなしていれば良い)。第2の線状支持部25bは、基台54の保持部材541と中間支持部材25とを連結する機能も果たしている。すなわち第2の線状支持部25bは、図10(b)に示すように、中間支持部材25の下面側と前記保持部材541の上面側とを連結する薄肉の帯状部材からなる。
基台54は、前記保持部材541と、取り付けネジ542と、固定ベースである第1の筐体110の適所に設けられるネジ孔部543とから構成されている。従って、保持部材541を取り付けネジ542でネジ孔部543に固定することにより、レンズ鏡筒10が前記支持機構2eにより揺動可能に支持されるようになっている。
レンズ鏡筒10の側周面部分、中間支持部材25、保持部材541、第1の線状支持部25a及び第2の線状支持部25bは一体成型部材で構成することが好ましい。この場合、縦弾性係数が1×10PA〜5×1011PA程度の樹脂材料を用い、第1の線状支持部25a及び第2の線状支持部25bにおいて所定の弾性変形が為されるよう、他の部位に比較して薄肉とされた金型を使用して成型すれば良い。
中間支持部材25の前記第1側辺の対辺には、コイル312を取り付けるための側壁面251が設けられている。この側壁面251に取り付けられるコイル312と、固定ベースである第1の筐体110の所定箇所に取り付けられる磁石311とで、第1方向アクチュエータ34aが構成されている。また中間支持部材25の前記第2側辺の対辺には、磁石311を取り付けるための磁石固定部252が設けられている。この磁石固定部252に取り付けられる磁石311と、レンズ鏡筒10のフランジ部105Bに取り付けられるコイル312とで、第2方向アクチュエータ34bが構成されている。
なお、この第5実施形態においては、上述の第1〜第4実施形態と異なり、コイル312が磁石311に吸着・離反する方向に移動するのではなく、コイル312が磁石311に沿ってスライド移動するタイプのムービングコイルユニットが用いられる。
このように構成された振れ補正機構1eの動作を説明すると、例えば、第1方向アクチュエータ34aを構成するコイル312に順方向の通電を行い磁石311に沿った順方向スライド力を発生させれば、レンズ鏡筒10には、例えばピッチ方向への揺動力が与えられ、このときのモーメントを受けて第2の線状支持部25bが曲げ変形される。なお、反対方向にレンズ鏡筒10を揺動させるには、コイル312に逆方向の通電を行い磁石311に沿った逆方向スライド力を発生させれば良い。
一方、第2方向アクチュエータ34bを構成するコイル312に順方向の通電を行い磁石311に沿った順方向スライド力を発生させれば、レンズ鏡筒10には、例えばヨー方向への揺動力が与えられ、このときのモーメントを受けて第1の線状支持部25aが曲げ変形されることになる。このように傾動方向に応じてレンズ鏡筒10の支持点である第1の線状支持部24aと第2の線状支持部24bがそれぞれ曲げ変形され、あるいは、前記レンズ鏡筒10の傾動により最も大きなモーメントが集中する方のみが曲げ変形されることで、レンズ鏡筒10が所定の方向に揺動されるものである。
以上説明した、第5実施形態にかかる振れ補正機構1cによれば、ブロック状の中間支持部材23を用いたシンプルな形状とでき、また第1の線状支持部24aと第2の線状支持部24bも帯状の弾性変形部というシンプルな形状とできることから、振れ補正機構の小型化を図り易いという利点がある。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、上記以外に様々な実施形態をとることができる。例えば、アクチュエータについて、上記実施形態ではムービングコイル型のアクチュエータを用いる場合について説明したが、これに限定されるものではなく、小型電動モータとギア機構若しくはボールネジ機構等を組み合わせたアクチュエータ、圧電素子を用いたアクチュエータ、圧力機構を用いたアクチュエータなども用いることができる。
また、レンズ鏡筒10と基台51〜54との間に1つの中間支持部材21〜25を設ける例について説明したが、複数の中間支持部材を介する構成としても良い。この場合線状支持部は中間支持部材の数に応じて介在される。この構成によれば、レンズ鏡筒と基台との間に介在された所定数の線状支持部により、弾性変形が分担されることとなる。
本発明にかかる振れ補正機構の構成を概念的に示す模式図であり、(a)は全体構成を表す斜視図、(b)はレンズ鏡筒がピッチ方向に揺動された状態を模式的に示す図、(c)レンズ鏡筒がヨー方向に揺動された状態を模式的に示す図である。 本実施形態に係る振れ補正機構が好適に適用されるカメラ付携帯電話機100の外観構成図であって、(a)はその正面(操作面)を表す斜視図であり、(b)は背面を表す斜視図である。 レンズ鏡筒の一例を示す断面図である。 手振れ補正装置の一例を概略的に示すブロック図である。 第1実施形態にかかる振れ補正機構1aを示す図であって、(a)はその正面図を、(b)は(a)のX−X線断面図をそれぞれ示している。 支持機構を一体成型部材で構成する場合の一例を示す斜視図である。 第2実施形態にかかる振れ補正機構1bを示す図であって、(a)はその正面図を、(b)は(a)のY−Y線断面図をそれぞれ示している。 第3実施形態にかかる振れ補正機構1cを示す図であって、(a)はその正面図を、(b)は(a)の矢印Z1方向の矢視図をそれぞれ示している。 第4実施形態にかかる振れ補正機構1dを示す図であって、(a)はその正面図を、(b)は(a)の矢印Z2方向の矢視図を、(c)は(a)のa−a線断面図をそれぞれ示している。 第5実施形態にかかる振れ補正機構1eを示す図であって、(a)はその正面図を、(b)は(a)の矢印Z3方向の矢視図をそれぞれ示している。
1、1a〜1e 振れ補正機構
10 レンズ鏡筒
100 カメラ付き携帯電話機
110 第1の筐体(取り付けベース)
120 第2の筐体
1041 レンズ鏡筒保持部材
113 ピッチ方向ジャイロ(振れ角検出手段)
114 ヨー方向ジャイロ(振れ角検出手段)
2、2a〜2e 支持機構
20a〜25a 第1の線状支持部
20b〜25b 第2の線状支持部
21、22 枠状中間支持部材
23,24 アーム状中間支持部材
25 ブロック状中間支持部材
3a,31a〜34a 第1方向アクチュエータ
3b,31b〜34b 第2方向アクチュエータ
311 磁石(ムービングコイルユニット)
312 コイル(ムービングコイルユニット)
40 振れ補正制御部
400 手振れ補正装置
51〜54 基台

Claims (9)

  1. レンズ鏡筒と、該レンズ鏡筒を揺動可能に支持する支持機構と、レンズ鏡筒に対して揺動力を与えるアクチュエータとを備える振れ補正機構であって、
    前記支持機構は、前記レンズ鏡筒の近傍に配置される湾曲部を備えたアーム状の中間支持部材と、前記レンズ鏡筒の光軸と直交する面方向において異なる方向に配置された、弾性変形可能な第1及び第2の線状支持部とを具備し、
    前記第1の線状支持部は、前記アーム状中間支持部材の一端側に設けられた帯状の弾性変形部で構成されて前記レンズ鏡筒を前記中間支持部材に対して弾性支持し、前記第2の線状支持部は、前記アーム状中間支持部材の他端側に設けられ、前記第1の線状支持部を構成する帯状の弾性変形部が延在する方向とは異なる方向に延在する帯状の弾性変形部で構成されて前記中間支持部材を前記レンズ鏡筒の取り付けベースとなる基台に対して弾性支持し、
    前記第1及び第2の線状支持部は、前記アクチュエータによりレンズ鏡筒に対して与えられる揺動力によって曲げ変形されるものであることを特徴とする振れ補正機構。
  2. レンズ鏡筒と、該レンズ鏡筒を揺動可能に支持する支持機構と、レンズ鏡筒に対して揺動力を与えるアクチュエータとを備える振れ補正機構であって、
    前記支持機構は、前記レンズ鏡筒の近傍に配置される四角形状を呈するブロック状の中間支持部材と、前記レンズ鏡筒の光軸と直交する面方向において異なる方向に配置された、弾性変形可能な第1及び第2の線状支持部とを具備し、
    第1の線状支持部は、前記ブロック状中間支持部材の第1側辺に設けられた帯状の弾性変形部で構成されて前記レンズ鏡筒を前記中間支持部材に対して弾性支持し、前記第2の線状支持部は、前記中間支持部材の他の側辺であって、前記第1側辺とは直交する方向の第2側辺に設けられる帯状の弾性変形部で構成されて前記中間支持部材を前記レンズ鏡筒の取り付けベースとなる基台に対して弾性支持し、
    前記第1及び第2の線状支持部は、前記アクチュエータによりレンズ鏡筒に対して与えられる揺動力によって曲げ変形されるものであることを特徴とする振れ補正機構。
  3. 第1の線状支持部と第2の線状支持部とは、レンズ鏡筒の光軸と直交する面方向において、互いに直交する方向に配置されていることを特徴とする請求項1または2記載の振れ補正機構。
  4. 第1の線状支持部と第2の線状支持部とは、レンズ鏡筒の光軸と直交する略同一平面内に配置されていることを特徴とする請求項記載の振れ補正機構。
  5. 支持機構を構成する部材のうち、少なくとも中間支持部材と、第1の線状支持部及び第2の線状支持部とは、一体成型部材で構成されていることを特徴とする請求項〜4のいずれかに記載の振れ補正機構。
  6. レンズ鏡筒には、撮像素子が一体的に搭載されていることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の振れ補正機構。
  7. レンズ鏡筒を保持するレンズ鏡筒保持部材を備え、該レンズ鏡筒保持部材が線状支持部で弾性支持される構成を具備することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の振れ補正機構。
  8. レンズ鏡筒の揺動範囲を規制する規制部材を具備することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の振れ補正機構。
  9. レンズ鏡筒を備えた撮像部と、
    本体ボディに対する振れ角を検出する振れ角検出手段と、
    前記振れ角に応じた振れ補正制御信号を生成する振れ補正制御部と、
    前記振れ補正制御部により制御される請求項1〜のいずれかに記載の振れ補正機構とを具備することを特徴とする撮像装置。
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