JP5357614B2 - 撮影用光学装置 - Google Patents

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Description

本発明は、レンズおよび撮像素子を搭載したカメラモジュールを揺動させて手振れを補正する手振れ補正機能を有する撮影用光学装置に関する。
近年、携帯電話等の携帯機器には、撮影用光学装置が搭載されている。携帯機器の場合、撮影時に手振れが発生しやすい。そこで、撮影時の手振れを補正することが可能な光学装置が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
この特許文献1に記載の光学装置は、レンズや撮像素子を搭載した可動部と、光学装置の基台に固定されるとともに可動部の底面に当接するピボット軸と、基台に固定されるとともに可動部を揺動可能に支持する板バネと、可動部を揺動させるための揺動機構とを備えている。この光学装置では、揺動機構は、駆動用コイルと駆動用磁石とによって構成されている。また、この光学装置では、光学装置の傾きを検出するためのX軸ジャイロとY軸ジャイロとが基台に固定されており、X軸ジャイロはX軸に平行な軸を回転軸の方向とする基台の傾きを検出する機能を果たし、Y軸ジャイロはY軸に平行な軸を回転軸の方向とする基台の傾きを検出する機能を果たしている。
特許文献1に記載の光学装置では、X軸ジャイロまたはY軸ジャイロによって基台の傾きが検出されると、揺動機構が駆動する。揺動機構が駆動すると、揺動機構の駆動力で、基台に対してピボット軸を支点にして可動部が揺動して、手振れが補正される。
特開2007−310084号公報
上述のように、特許文献1に記載の光学装置では、基台の傾きが検出されると、揺動機構の駆動力で可動部が揺動して、手振れが補正される。すなわち、この光学装置では、基台の傾きを検出しているにもかかわらず、可動部を揺動させて手振れを補正しており、傾きの検出対象と手振れ補正時の制御対象とが異なる。そのため、この光学装置では、安定した手振れ補正が困難になるおそれがある。
一方、近年、携帯電話等の携帯機器の市場では、携帯機器の薄型化の要求が一段と高まっており、その結果、携帯機器に搭載される撮影用光学装置の薄型化の要求も一段と高まっている。
そこで、本発明の課題は、安定した手振れの補正が可能になるとともに薄型化を図ることが可能な撮影用光学装置を提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明の撮影用光学装置は、レンズと撮像素子とを搭載したカメラモジュールを有する可動モジュールと、可動モジュールを支持する支持体と、支持体に対してカメラモジュールの光軸が傾くように可動モジュールを揺動させて手振れを補正する手振れ補正機構とを備え、可動モジュールは、カメラモジュールの傾きを検出するためのセンサと、可動モジュールの外周面を構成するカバー部材と、センサが実装される基板とを備え、カバー部材は、光軸に略平行な側面部を備え、手振れ補正機構は、光軸が傾くように可動モジュールを揺動させる揺動駆動機構を備え、揺動駆動機構は、駆動用磁石と、駆動用磁石に対向配置される駆動用コイルとを備え、駆動用磁石または駆動用コイルは、側面部の外側面に取り付けられ、センサは、側面部の内側面とカメラモジュールの外周面との間に配置され、基板は、側面部の内側面に沿って配置されていることを特徴とする。
本発明の撮影用光学装置では、可動モジュールがカメラモジュールの傾きを検出するためのセンサを備えており、手振れ補正機構によって可動モジュールを揺動させて手振れを補正している。すなわち、本発明では、可動モジュールを構成するセンサで可動モジュールを構成するカメラモジュールの傾きを検出し、可動モジュールを揺動させて手振れを補正しており、傾きの検出対象と手振れ補正時の制御対象とが同じになっている。そのため、本発明では、安定した手振れ補正が可能になる。
また、本発明の撮影用光学装置では、センサは、光軸に略平行なカバー部材の側面部の内側面とカメラモジュールの外周面との間に配置されている。そのため、可動モジュールにセンサが搭載される場合であっても、可動モジュールをカメラモジュールの光軸方向で小型化すること(すなわち、薄型化すること)が可能になり、撮影用光学装置を薄型化することが可能になる。
また、本発明では、センサは、側面部の内側面とカメラモジュールの外周面との間に配置され、基板は、側面部の内側面に沿って配置されているため、カメラモジュールの外周面に沿って基板が配置されている場合と比較して、基板の実装面積を増やすことが可能になる。したがって、センサが実装される基板上に、たとえば、可動モジュールを揺動させる揺動駆動機構の駆動回路や制御回路等を実装することが可能になる。
本発明において、たとえば、カバー部材は、カメラモジュールの光軸方向に略直交する第1方向に平行な2個の側面部と、光軸方向と第1方向とに略直交する第2方向に平行な2個の側面部とを有する略四角筒状に形成され、センサは、第1方向を回転軸の方向とするカメラモジュールの傾きと第2方向を回転軸の方向とするカメラモジュールの傾きとが検出可能となるように、側面部の内側面とカメラモジュールの外周面との間に配置されている。
本発明において、センサは、1つの方向を回転軸の方向とする傾きの検出が可能な1軸ジャイロセンサであり、第1方向を回転軸の方向とするカメラモジュールの傾きと第2方向を回転軸の方向とするカメラモジュールの傾きとが検出可能となるように、2個の側面部のそれぞれの内側面とカメラモジュールの外周面との間に配置されていることが好ましい。このように構成すると、センサが互いに直交する2つの方向を回転軸の方向とする傾きの検出が可能な2軸ジャイロセンサ等である場合と比較して、センサの構造を簡素化することができる。なお、この場合、互いに隣り合う2個の側面部のそれぞれにセンサが配置されていると、可動モジュールを揺動させる揺動駆動機構の駆動力のバランスを取りやすくなる。また、この場合、互いに平行な2個の側面部のそれぞれにセンサが配置されていると、センサが配置される側面部に平行な方向で、可動モジュールを小型化することが可能になり、その結果、センサが配置される側面部に平行な方向で、撮影用光学装置を小型化することが可能になる。
また、本発明において、センサは、互いに直交する2つの方向を回転軸の方向とする傾きの検出が可能な2軸ジャイロセンサであり、第1方向を回転軸の方向とするカメラモジュールの傾きと第2方向を回転軸の方向とするカメラモジュールの傾きとが検出可能となるように、1個の側面部の内側面とカメラモジュールの外周面との間に配置されていても良い。また、本発明において、センサは、互いに直交する3つの方向を回転軸の方向とする傾きの検出が可能な3軸ジャイロセンサであり、第1方向を回転軸の方向とするカメラモジュールの傾きと第2方向を回転軸の方向とするカメラモジュールの傾きとが検出可能となるように、1個の側面部の内側面とカメラモジュールの外周面との間に配置されていても良い。このように構成すると、1軸ジャイロセンサが2個の側面部のそれぞれの内側面とカメラモジュールの外周面との間に配置されている場合と比較して、第1方向および/または第2方向において、可動モジュールを小型化することが可能になり、その結果、第1方向および/または第2方向において、撮影用光学装置を小型化することが可能になる。
本発明において、手振れ補正機構は、揺動駆動機構を駆動するための駆動回路を備え、カバー部材は、導電性材料で形成され、駆動回路は、側面部の内側面とカメラモジュールの外周面との間に配置されていることが好ましい。このように構成すると、撮影用光学装置での手振れ補正時に駆動回路で発生する高周波の電磁ノイズがカバー部材の外部へ漏れるのを抑制することが可能になる。
本発明において、カメラモジュールの光軸方向におけるカバー部材の一端側には、カメラモジュールをカバー部材の中へ挿入するための開口部が形成され、可動モジュールは、導電性材料で形成され開口部を覆う第2カバー部材を備えることが好ましい。このように構成すると、カメラモジュールをカバー部材の中へ挿入するための開口部がカバー部材に形成されている場合であっても、可動モジュールの手振れ補正時に駆動回路で発生する高周波の電磁ノイズがカバー部材の外部へ漏れるのを効果的に抑制することが可能になる。
本発明において、駆動回路は、接地されるカバー部材および/または第2カバー部材に電気的に接続されていることが好ましい。このように構成すると、接地されるカバー部材および/または第2カバー部材に駆動回路が電気的に接続されていない場合と比較して、駆動回路で発生する高周波の電磁ノイズがカバー部材の外部へ漏れるのをより効果的に抑制することが可能になる。また、駆動回路での静電気の発生を抑制することが可能になる。
本発明において、手振れ補正機構は、可動モジュールの揺動中心となる支点部を備え、支点部は、可動モジュールの反被写体側に配置され、カバー部材は、被写体側に底部を有する底付きの略四角筒状に形成され、カバー部材の、センサが配置される側面部と底部との境界部分には、面取り部またはカバー部材の内側に向かって窪む段部が形成されていることが好ましい。一般的に、手振れ補正時に要求される、センサが配置される側面部側へのカメラモジュールの光軸の傾き角度と、手振れ補正時に要求される、センサが配置される側面部側と光軸に対して反対側のセンサが配置されない側面部側へのカメラモジュールの光軸の傾き角度とは同じである。したがって、センサが配置される側面部と底部との境界部分に面取り部または段部が形成されていない場合と比較して、センサが配置される側面部と底部との境界部分に面取り部または段部が形成されていると、支点部からセンサが配置される側面部までの距離が、支点部からセンサが配置されない側面部までの距離よりもセンサが配置される分だけ長くなっても、支点部からセンサが配置される側面部と底部との境界部分までの距離を短くすることが可能になる。そのため、手振れ補正時に要求される、センサが配置される側面部と底部との境界部分の揺動量を小さくすることが可能になり、センサが配置される側面部と底部との境界部分と、他の構成部材との干渉を防止するための隙間を小さくすることが可能になる。その結果、撮影用光学装置を小型化することが可能になる。
本発明において、手振れ補正機構は、可動モジュールの揺動中心となる支点部を備え、支点部は、カメラモジュールの光軸方向から見たときに、可動モジュールの外形中心と光軸との間に配置されていることが好ましい。また、この場合には、支点部は、カメラモジュールの光軸方向から見たときに、光軸が通過する位置に配置されていることが好ましい。カメラモジュールの光軸方向から見たときの形状がたとえば略四角形状となるように可動モジュールが形成されている場合には、上述のように、手振れ補正時に要求される、センサが配置される側面部側へのカメラモジュールの光軸の傾き角度と、手振れ補正時に要求される、センサが配置される側面部側と光軸に対して反対側のセンサが配置されない側面部側へのカメラモジュールの光軸の傾き角度とは同じである。そのため、カメラモジュールの光軸方向から見たときに、支点部と光軸とが一致するように、支点部が配置されていると、手振れ補正時に要求される可動モジュールの傾き角度を最小にすることが可能になる。
以上のように、本発明の撮影用光学装置では、安定した手振れの補正が可能になるとともに薄型化を図ることが可能になる。
本発明の実施の形態にかかる撮影用光学装置の斜視図である。 図1のE−E断面の断面図である。 図1に示す撮影用光学装置の分解斜視図である。 図2のF−F断面の断面図である。 本発明の他の実施の形態にかかるセンサを説明するための図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(撮影用光学装置の構成)
図1は、本発明の実施の形態にかかる撮影用光学装置1の斜視図である。図2は、図1のE−E断面の断面図である。図3は、図1に示す撮影用光学装置1の分解斜視図である。図4は、図2のF−F断面の断面図である。なお、図3では、ケース体9の図示を省略している。
以下の説明では、図1に示すように、互いに直交する3方向のそれぞれをX方向、Y方向およびZ方向とする。また、図1のX1方向側を「右」側、X2方向側を「左」側、Y1方向側を「前」側、Y2方向側を「後(後ろ)」側、Z1方向側を「上」側、Z2方向側を「下」側とする。本形態では、Z方向(上下方向)は、揺動していないときの撮影用光学装置1の光軸Lの方向(光軸方向)と一致するが、撮影用光学装置1の最大揺動角度はわずか(たとえば、2°程度)であるため、撮影用光学装置1が揺動している場合であっても、上下方向と光軸方向とはほぼ一致する。なお、本形態では、左右方向(X方向)は、光軸方向に略直交する第1方向であり、前後方向(Y方向)は、光軸方向と左右方向とに略直交する第2方向である。
本形態の撮影用光学装置1は、携帯電話等の携帯機器に搭載される小型かつ薄型のカメラであり、全体として略四角柱状に形成されている。具体的には、撮影用光学装置1は、光軸方向から見たときの形状が略正方形状となる略四角柱状に形成されている。また、撮影用光学装置1は、その外周面が左右方向または前後方向と略平行になる略四角柱状に形成されている。
この撮影用光学装置1は、図1〜図4に示すように、レンズおよび撮像素子を搭載したカメラモジュールとしてのレンズ駆動装置2と、レンズ駆動装置2の傾きを検出するための2個のセンサ4と、レンズ駆動装置2を支持する支持体5と、レンズ駆動装置2の光軸Lが傾くようにレンズ駆動装置2を揺動させる揺動駆動機構6とを備えている。
支持体5は、撮影用光学装置1の下面を構成するベース体8と、撮影用光学装置1の前後および左右の外周面を構成するケース体9とを備えている。また、揺動駆動機構6は、駆動用磁石10と、駆動用磁石10に対向配置される駆動用コイル11とを備えている。本形態の揺動駆動機構6は、4個の駆動用磁石10と4個の駆動用コイル11とを備えている。
レンズ駆動装置2には、上述のように、レンズおよび撮像素子が搭載されている。具体的には、レンズ駆動装置2の上端側にレンズが搭載され、レンズ駆動装置2の下端側に撮像素子が搭載されている。また、レンズ駆動装置2には、レンズを光軸方向に駆動するためのレンズ駆動機構が搭載されている。このレンズ駆動機構は、たとえば、駆動用のコイルと駆動用の磁石とによって構成されている。
なお、本形態では、上述のように、レンズ駆動装置2の下端側に撮像素子が搭載されており、レンズ駆動装置2の上方に配置される被写体が撮影される。すなわち、本形態では、上側(Z1方向側)が被写体側(物体側)であり、下側(Z2方向側)が反被写体側(撮像素子側)である。
レンズ駆動装置2は、全体として略四角柱状に形成されている。具体的には、レンズ駆動装置2は、光軸方向から見たときの形状が略正方形状となる略四角柱状に形成されている。また、レンズ駆動装置2は、その外周面が左右方向または前後方向と略平行になるように配置されている。
レンズ駆動装置2の前後および左右の側面は、カバー部材12に覆われ、レンズ駆動装置2の下面は、第2カバー部材としての下カバー部材13に覆われている。本形態のカバー部材12および下カバー部材13は、導電性材料で形成されている。また、カバー部材12および下カバー部材13は、磁性材料で形成されている。具体的には、カバー部材12および下カバー部材13は、導電性と磁性とを有する金属材料で形成されている。また、本形態のカバー部材12および/または下カバー部材13は、撮影用光学装置1が携帯機器に搭載されると、接地されるようになっている。なお、下カバー部材13は、非磁性材料で形成されても良い。
カバー部材12は、光軸方向から見たときの形状が略正方形状となる略四角筒状に形成されている。具体的には、カバー部材12は、図3に示すように、上端部を構成する底部12aと光軸Lに略平行な4個の側面部12bとを備える底付きの略四角筒状に形成されており、カバー部材12の下端側は開口している。また、カバー部材12は、互いに平行な2個の側面部12bが左右方向と略平行になるように、かつ、互いに平行な他の2個の側面部12bが前後方向と略平行になるように配置されている。
底部12aには、光軸Lが通過する円形の貫通孔12cが形成されている。カバー部材12の下端には、前後方向の外側および左右方向の外側に向かって広がる鍔部12dが形成されている。4個の側面部12bのそれぞれの外側面には、図4に示すように、駆動用磁石10が固定されている。
図4に示すように、レンズ駆動装置2の右側面と右側に配置される側面部12bの内側面との間、および、レンズ駆動装置2の後ろ側面と後ろ側に配置される側面部12bの内側面との間には、比較的広い隙間が形成されている。一方、レンズ駆動装置2の左側面と左側に配置される側面部12bの内側面とは近接配置され、レンズ駆動装置2の前側面と前側に配置される側面部12bの内側面とは近接配置されている。
右側に配置される側面部12bと底部12aとの境界部分には、図2、図3に示すように、面取り部12eが形成されている。すなわち、底部12aの右端部分は、右側に向かうにしたがって、緩やかな角度θで下側へ傾斜する面取り部12eとなっている。この面取り部12eは、図3に示すように、前後方向における底部12aの右端部分の全域に形成されている。角度θは、カバー部材12を含む後述の可動モジュール18が後述の支点部22を支点として揺動しても、カバー部材12と他の構成部材とが接触することがない角度となっている。
同様に、後ろ側に配置される側面部12bと底部12aとの境界部分には、図3に示すように、面取り部12fが形成されている。すなわち、底部12aの後端部分は、後ろ側に向かうにしたがって、緩やかな角度θで下側へ傾斜する面取り部12fとなっている。この面取り部12fは、左右方向における底部12aの後端部分の全域に形成されている。
上述のように、カバー部材12の下端側は開口している。すなわち、カバー部材12の下端側には、開口部12g(図2参照)が形成されている。撮影用光学装置1の組立時には、レンズ駆動装置2は、この開口部12gからカバー部材12の内部へ挿入される。
下カバー部材13は、略正方形の板状に形成されており、カバー部材12の開口部12gを覆うように、鍔部12dに固定されている。下カバー部材13には、図2に示すように、レンズ駆動装置2が取り付けられる取付部13aが下側に向かって窪むように形成されている。また、取付部13aの中心には、光軸Lを中心とする円環状に、かつ、下側に向かって窪むように円環状凹部13bが形成されている。下カバー部材13の下面の、円環状凹部13bの中には、ベース体8に形成される後述の支点突起8aが当接する突起当接部材14が固定されている。
2個のセンサ4は、カバー部材12の側面部12bの内側に配置されている。すなわち、2個のセンサ4は、側面部12bの内側面とレンズ駆動装置2の外周面との間に配置されている。具体的には、一方のセンサ4は、レンズ駆動装置2の右側面と右側に配置される側面部12bの内側面との間に形成される隙間の前端側に配置され、他方のセンサ4は、レンズ駆動装置2の後ろ側面と後ろ側に配置される側面部12bの内側面との間に形成される隙間の左端側に配置されている。すなわち、右側に配置される側面部12bおよび後ろ側に配置される側面部12bのそれぞれの内側にセンサ4が配置されている。また、2個のセンサ4は、レンズ駆動装置2の側面と側面部12bの内側面との間の隙間でがたつくことがないように(すなわち、レンズ駆動装置2に追従してセンサ4が移動するように)、レンズ駆動装置2の側面と側面部12bの内側面との間の隙間に配置されている。
センサ4は、ジャイロセンサ(角速度センサ)である。具体的には、センサ4は、1つの方向を回転軸の方向とする傾きの検出が可能な1軸ジャイロセンサである。また、センサ4は、扁平な略板状に形成されている。本形態のセンサ4は、その扁平方向(厚み方向)に直交する方向H(図4参照)を回転軸の方向とする傾きの検出が可能となっており、右側に配置される側面部12bの内側に配置されるセンサ4は、前後方向(Y方向)を回転軸の方向とする傾きの検出が可能となるように配置され、後ろ側に配置される側面部12bの内側に配置されるセンサ4は、左右方向(X方向)を回転軸の方向とする傾きの検出が可能となるように配置されている。すなわち、本形態では、2個のセンサ4によって、左右方向を回転軸の方向とするレンズ駆動装置2の傾きと、前後方向を回転軸の方向とするレンズ駆動装置2の傾きとの検出が可能となっている。
2個のセンサ4は、基板15に実装されている。本形態の基板15は、フレキシブルプリント基板(FPC)である。この基板15は、図4に示すように、側面部12bの内側面に沿って配置されている。すなわち、基板15は、右側に配置される側面部12bの内側面と後ろ側に配置される側面部12bの内側面とに沿って引き回されている。また、基板15は、その後、撮影用光学装置1の下端側で引き回されて、たとえば、撮影用光学装置1の左側面から引き出されている。
基板15には、2個のセンサ4の他に、揺動駆動機構6を駆動するためのドライバIC(駆動回路)16と、揺動駆動機構6を制御するためのコントロールIC(制御回路)17とが実装されている。本形態では、図4に示すように、2個のセンサ4とドライバIC16とコントロールIC17とが基板15の同一面に実装されており、ドライバIC16およびコントロールIC17は、側面部12bの内側面とレンズ駆動装置2の外周面との間に配置されている。具体的には、ドライバIC16は、レンズ駆動装置2の後ろ側面と後ろ側に配置される側面部12bの内側面との間に形成される隙間の右端側に配置され、コントロールIC17は、レンズ駆動装置2の右側面と右側に配置される側面部12bの内側面との間に形成される隙間の後端側に配置されている。
なお、基板15には、レンズ駆動装置2に搭載される撮像素子や、揺動駆動機構6を駆動制御するためのレギュレータ、抵抗、コンデンサ等も実装されている。また、ドライバIC16およびコントロールIC17は、撮影用光学装置1が携帯機器に搭載されたときに接地されるカバー部材12および/または下カバー部材13に電気的に接続されている。すなわち、基板15には、ドライバIC16およびコントロールIC17を接地するための接地用回路パターン等が形成されており、この接地用回路パターンの形成された部分がカバー部材12または下カバー部材13に当接した状態でネジ等で固定されることで、接地用回路パターンがカバー部材12または下カバー部材13に電気的に接続されている。また、本形態では、ドライバIC16とコントロールIC17とが別体で形成されているが、ドライバIC16とコントロールIC17とが一体で形成されても良い。
本形態では、レンズ駆動装置2、センサ4、カバー部材12、下カバー部材13および突起当接部材14等が支持体5に揺動可能に支持されている。すなわち、本形態では、レンズ駆動装置2、センサ4、カバー部材12、下カバー部材13および突起当接部材14等によって、支持体5に対して揺動可能な可動モジュール18が構成されている。また、本形態では、カバー部材12によって、可動モジュール18の外周面が構成されている。
支持体5は、ベース体8およびケース体9に加え、駆動用コイル11を保持するコイルホルダ20を備えている。コイルホルダ20には、可動モジュール18を揺動可能に支持する板バネ21が固定されている。
ケース体9は、光軸方向から見たときの形状が略正方形状となる略四角筒状に形成されている。具体的には、ケース体9は、上端部を構成する底部9aと光軸Lに略平行な筒部9bとを備える底付きの略四角筒状に形成されており、ケース体9の下端側は開口している。また、ケース体9は、筒部9bを構成する4個の側面部が左右方向または前後方向と略平行になるように配置されている。底部9aには、光軸Lが通過する円形の貫通孔9cが形成されている。
ベース体8は、略正方形の板状に形成されており、ケース体9の下端側に形成される開口部を覆うように、コイルホルダ20の下端側に固定されている。ベース体8の底部の略中心には、図2に示すように、可動モジュール18の揺動の支点となる略半球面状の支点突起8aが上側に向かって突出するように形成されている。支点突起8aは、突起当接部材14の下面に当接している。また、支点突起8aは、その中心を光軸Lが通過するように配置されている。
本形態では、支点突起8aと突起当接部材14とによって、可動モジュール18の揺動中心(レンズ駆動装置2の揺動中心)となる支点部22が構成されている。すなわち、可動モジュール18の下側に可動モジュール18の揺動中心となる支点部22が配置されている。この支点部22は、レンズ駆動装置2の光軸Lが通過する位置に配置されている。
コイルホルダ20は、光軸方向から見たときの形状が略正方形状となる略四角筒状に形成されている。具体的には、コイルホルダ20は、上端および下端が開口するとともに、光軸Lに略平行な筒部20aを備える略四角筒状に形成されている。このコイルホルダ20は、ケース体9の上端側に固定されている。筒部20aを構成する4個の側面部のそれぞれには、駆動用コイル11が固定されている。また、筒部20aを構成する4個の側面部は、左右方向または前後方向と略平行になるように配置されている。
板バネ21は、全体として略正方形状に形成されている。この板バネ21は、可動モジュール18を保持する保持部と、コイルホルダ20に固定される固定部と、保持部と固定部とを繋ぐバネ部とを備えている。保持部は、カバー部材12の鍔部12dに固定され、固定部は、コイルホルダ20の下端側に固定されている。
駆動用磁石10は、略矩形の板状に形成されている。この駆動用磁石10は、4個の側面部12bのそれぞれの外側面に固定されており、ケース体9の内部に配置されている。また、駆動用磁石10は、レンズ駆動装置2とともに揺動する。上述のように、カバー部材12は、磁性材料で形成されており、カバー部材12は、駆動用磁石10のバックヨークの機能を果たしている。
本形態では、カバー部材12の左右の側面部12bに固定される駆動用磁石10は、駆動用磁石10の右面に形成される磁極と左面に形成される磁極とが異なるように着磁されている。同様に、カバー部材12の前後の側面部12bに固定される駆動用磁石10は、駆動用磁石10の前面に形成される磁極と後面に形成される磁極とが異なるように着磁されている。
駆動用コイル11は、導線の周りを被覆する絶縁被膜と、絶縁被膜の周りをさらに被覆する融着被膜とを備える融着線が空芯状に巻回された(すなわち、ボビン等の巻芯を備えていない)空芯コイルである。この駆動用コイル11は、融着線が略長方形状に巻回されて形成されている。また、駆動用コイル11は、コイルホルダ20の筒部20aを構成する4個の側面部のそれぞれに1個ずつ固定されている。
図2に示すように、駆動用磁石10と駆動用コイル11とは所定の隙間をあけた状態で対向配置されている。具体的には、支点部22を支点として可動モジュール18が揺動しても、駆動用磁石10と駆動用コイル11とが接触しないように、駆動用磁石10と駆動用コイル11とが所定の隙間をあけた状態で対向配置されている。なお、本形態では、駆動用コイル11に電流が供給されていないときには、図2に示すように、可動モジュール18は、支持体5に対して傾いていない中立位置にある。
本形態では、駆動用磁石10と駆動用コイル11とは、左右方向または前後方向で対向配置されており、左右方向で対向配置される駆動用磁石10と駆動用コイル11とによって、前後方向を揺動の回転軸の方向として可動モジュール18を揺動させる(すなわち、Y軸回りに可動モジュール18を揺動させる)駆動力が発生する。また、前後方向で対向配置される駆動用磁石10と駆動用コイル11によって、左右方向を揺動の回転軸の方向として可動モジュール18を揺動させる(すなわち、X軸回りに可動モジュール18を揺動させる)駆動力が発生する。
上述のように、本形態では、レンズ駆動装置2の右側面と右側に配置される側面部12bの内側面との間、および、レンズ駆動装置2の後ろ側面と後ろ側に配置される側面部12bの内側面との間には、比較的広い隙間が形成されるとともに、レンズ駆動装置2の左側面と左側に配置される側面部12bの内側面とは近接配置され、レンズ駆動装置2の前側面と前側に配置される側面部12bの内側面とは近接配置されている。
そのため、図4に示すように、光軸方向から見たときに、レンズ駆動装置2の光軸Lと可動モジュール18の外形の中心(外形中心)CMとは一致しておらず、ずれている。また、本形態では、光軸方向から見たときに、左右方向で対向配置される駆動用磁石10と駆動用コイル11とによる駆動力の動力中心CXと、前後方向で対向配置される駆動用磁石10と駆動用コイル11とによる駆動力の動力中心CYと、レンズ駆動装置2の光軸Lとは、一致しておらず、互いにずれている。なお、本形態では、光軸方向から見たときに、可動モジュール18の中心CMは、撮影用光学装置1の中心と略一致している。
以上のように構成された撮影用光学装置1では、センサ4で手振れが検出されると、センサ4での検出結果に基づいて、駆動用コイル11に電流が供給され、可動モジュール18が支点部22を中心にして光軸Lを傾けるように揺動して、手振れが補正される。
なお、本形態では、支点突起8aと突起当接部材14とからなる支点部22、揺動駆動機構6、ドライバIC16、コントロールIC17および板バネ21等によって、支持体5に対してレンズ駆動装置2の光軸Lが傾くように可動モジュール18を揺動させて(すなわち、レンズ駆動装置2を揺動させて)手振れを補正する手振れ補正機構が構成されている。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態では、可動モジュール18を構成するセンサ4で可動モジュール18を構成するレンズ駆動装置2の傾きを検出し、このセンサ4での検出結果に基づいて、可動モジュール18を揺動させて手振れを補正している。すなわち、本形態では、傾きの検出対象と手振れ補正時の制御対象とが同じ可動モジュール18となっている。そのため、本形態では、安定した手振れ補正が可能になる。
また、本形態では、センサ4は、光軸Lに略平行なカバー部材12の側面部12bの内側に配置されている。そのため、可動モジュール18にセンサ4が搭載される場合であっても、可動モジュール18を光軸方向で小型化すること(すなわち、薄型化すること)ができ、撮影用光学装置1を薄型化することができる。
本形態では、右側に配置される側面部12bおよび後ろ側に配置される側面部12bのそれぞれの内側にセンサ4が配置されている。すなわち、互いに隣接する2個の側面部12bのそれぞれの内側にセンサ4が配置されている。そのため、左右両側に配置される側面部12bのそれぞれの内側にセンサ4が配置される場合や、前後両側に配置される側面部12bのそれぞれの内側にセンサ4が配置される場合と比較して、左右方向で対向配置される駆動用磁石10と駆動用コイル11とによる駆動力と、前後方向で対向配置される駆動用磁石10と駆動用コイル11とによる駆動力とのバランスを取りやすくなる。
本形態では、センサ4は、1つの方向を回転軸の方向とする傾きの検出が可能な1軸ジャイロセンサである。そのため、センサ4がたとえば、互いに直交する2つの方向を回転軸の方向とする傾きの検出が可能な2軸ジャイロセンサ等である場合と比較して、センサ4の構造を簡素化することができる。
本形態では、基板15は、右側に配置される側面部12bの内側面と後ろ側に配置される側面部12bの内側面とに沿って引き回されている。そのため、レンズ駆動装置2の右側面と後ろ側面とに沿って基板15が引き回されている場合と比較して、基板15の実装面積を増やすことができる。したがって、センサ4に加えて、ドライバIC16およびコントロールIC17等を基板15の同一面に実装することができる。
本形態では、カバー部材12および下カバー部材13は、導電性材料で形成されている。また、ドライバIC16は、側面部12bの内側面とレンズ駆動装置2の外周面との間に配置されている。そのため、撮影用光学装置1での手振れ補正時にドライバIC16で発生する高周波の電磁ノイズがカバー部材12および下カバー部材13の外部へ漏れるのを抑制することが可能になる。
本形態では、ドライバIC16およびコントロールIC17は、基板15に形成される接地用回路パターンを介して、撮影用光学装置1が携帯機器に搭載されたときに接地されるカバー部材12および/または下カバー部材13に電気的に接続されている。すなわち、ドライバIC16およびコントロールIC17は、基板15に形成される接地用回路パターンと、カバー部材12および/または下カバー部材13とを介して接地されている。そのため、接地されるカバー部材12および/または第2カバー部材13にドライバIC16およびコントロールIC17が電気的に接続されていない場合と比較して、ドライバIC16で発生する高周波の電磁ノイズがカバー部材12および第2カバー部材13の外部へ漏れるのをより効果的に抑制することが可能になる。また、ドライバIC16およびコントロールIC17での静電気の発生を抑制することが可能になる。
ここで、一般的に、手振れ補正時に要求されるレンズ駆動装置2の光軸Lの傾き角度は、前後左右のいずれの方向においても同じである。本形態では、右側に配置される側面部12bと底部12aとの境界部分に面取り部12eが形成され、後ろ側に配置される側面部12bと底部12aとの境界部分に面取り部12fが形成されている。すなわち、センサ4が内側に配置される側面部12bと底部12aとの境界部分に面取り部12e、12fが形成されている。そのため、本形態では、支点部22からセンサ4が配置される側面部12bまでの距離が、支点部22からセンサ4が配置されない側面部12bまでの距離よりもセンサ4が配置される分だけ長くなっても、センサ4が配置される側面部12bと底部12aとの境界部分に面取り部12e、12fが形成されていない場合と比較して、センサ4が配置される側面部12bと底部12aとの境界部分から支点部22までの距離を短くすることができる。したがって、本形態では、手振れ補正時に要求される、センサ4が配置される側面部12bと底部12aとの境界部分の揺動量を小さくすることが可能になり、センサ4が配置される側面部12bと底部12aとの境界部分と、他の構成部材との干渉を防止するための隙間を小さくすることが可能になる。その結果、本形態では、撮影用光学装置1を小型化することが可能になる。
また、本形態では、光軸Lが通過する位置に支点部22が配置されているため、手振れ補正時に要求される可動モジュール18の傾き角度を最小にすることが可能になる。すなわち、一般的に、手振れ補正時に要求されるレンズ駆動装置2の光軸Lの傾き角度は、前後左右のいずれの方向においても同じであるため、光軸Lが通過する位置に支点部22が配置されていない場合には、手振れ補正時に要求されるある方向への可動モジュール18の傾き角度を他の方向への傾き角度よりも大きくする必要が生じるが、本形態ではその必要がない。したがって、本形態では、手振れ補正時に要求される可動モジュール18の傾き角度を最小にすることが可能になり、その結果、撮影用光学装置1を光軸方向で小型化することが可能になる。
(他の実施の形態)
上述した形態は、本発明の好適な形態の一例ではあるが、これに限定されるものではなく本発明の要旨を変更しない範囲において種々変形実施が可能である。
上述した形態では、2個のセンサ4は、その厚み方向に直交する方向Hを回転軸の方向とする傾きの検出が可能となっている。この他にもたとえば、図5(A)に示すように、2個のセンサ4のうちの一方は、その厚み方向Vを回転軸の方向とする傾きの検出が可能となっていても良い。この場合には、たとえば、レンズ駆動装置2の前側面と前側に配置される側面部12bの内側面との間、および、レンズ駆動装置2の後ろ側面と後ろ側に配置される側面部12bの内側面との間のそれぞれにセンサ4が配置される。また、この場合には、たとえば、前側に配置される側面部12bの内側に配置されるセンサ4によって、前後方向を回転軸の方向とする傾きが検出され、後ろ側に配置される側面部12bの内側に配置されるセンサ4によって、左右方向を回転軸の方向とする傾きが検出される。
なお、この場合には、たとえば、レンズ駆動装置2の前側面と前側に配置される側面部12bの内側面との間、および、レンズ駆動装置2の後ろ側面と後ろ側に配置される側面部12bの内側面との間に、比較的広い隙間が形成されるとともに、レンズ駆動装置2の左側面と左側に配置される側面部12bの内側面とが近接配置され、レンズ駆動装置2の右側面と右側に配置される側面部12bの内側面とが近接配置される。そのため、左右方向で可動モジュール18を小型化することが可能になり、その結果、左右方向で撮影用光学装置1を小型化することが可能になる。
また、2個のセンサ4のいずれもが、その厚み方向Vを回転軸の方向とする傾きの検出が可能となっていても良い。この場合には、たとえば、右側に配置される側面部12bの内側に配置されるセンサ4は、左右方向を回転軸の方向とする傾きの検出が可能となるように配置され、後ろ側に配置される側面部12bの内側に配置されるセンサ4は、前後方向を回転軸の方向とする傾きの検出が可能となるように配置される。
上述した形態では、センサ4は、1つの方向を回転軸の方向とする傾きの検出が可能な1軸ジャイロセンサである。この他にもたとえば、センサ4は、互いに直交する2つの方向を回転軸の方向とする傾きの検出が可能な2軸ジャイロセンサであっても良い。具体的には、図5(B)に示すように、センサ4は、その厚み方向に直交する方向Hを回転軸の方向とする傾きと、その厚み方向Vを回転軸の方向とする傾きとの検出が可能な2軸ジャイロセンサであっても良い。この場合には、たとえば、1個のセンサ4がレンズ駆動装置2の後ろ側面と後ろ側に配置される側面部12bの内側面との間に配置されれば良い。そのため、この場合には、上述した形態と比較して、左右方向で可動モジュール18を小型化することが可能になる。また、基板15の構成を簡素化することが可能になる。
また、センサ4は、互いに直交する3つの方向を回転軸の方向とする傾きの検出が可能な3軸ジャイロセンサであっても良い。具体的には、センサ4は、その厚み方向に直交する方向Hを回転軸の方向とする傾きと、その厚み方向Vを回転軸の方向とする傾きと、厚み方向に直交する方向Hと厚み方向Vとに直交する方向を回転軸の方向とする傾きとの検出が可能な3軸ジャイロセンサであっても良い。この場合にも、たとえば、1個のセンサ4がレンズ駆動装置2の後ろ側面と後ろ側に配置される側面部12bの内側面との間に配置されれば良い。そのため、この場合には、上述した形態と比較して、左右方向で可動モジュール18を小型化することが可能になる。また、基板15の構成を簡素化することが可能になる。なお、この場合には、上下方向(Z方向)を回転軸の方向とする傾きの検出は行わなくても良い。
また、センサ4が2軸ジャイロセンサあるいは3軸ジャイロセンサであっても、2個の側面部12bのそれぞれの内側にセンサ4が配置されても良い。また、センサ4が2軸ジャイロセンサあるいは3軸ジャイロセンサであって、1個の側面部12bの内側にセンサ4が配置される場合には、撮影用光学装置1で頻繁に手振れが発生する方向に直交する側面部12bの内側にセンサ4が配置されることが好ましい。たとえば、撮影用光学装置1で前後方向の手振れが頻繁に発生する場合(すなわち、左右方向を回転軸の方向とする傾きが頻繁に発生する場合)には、後ろ側(または前側)に配置される側面部12bの内側にセンサ4が配置されることが好ましい。この場合には、頻繁に手振れが発生する方向において、センサ4が配置される側面部12bに固定される駆動用磁石10と支点部22との距離を大きくすることが可能になるため、頻繁に補正が行われる方向での揺動駆動機構6の駆動力を高めることが可能になる。
上述した形態では、基板15は、右側に配置される側面部12bの内側面と後ろ側に配置される側面部12bの内側面とに沿って引き回されている。この他にもたとえば、基板15は、レンズ駆動装置2の右側面および後ろ側面に沿って引き回されても良い。また、上述した形態では、センサ4は、側面部12bの内側に配置されているが、センサ4は、側面部12bの外側に配置されても良い。たとえば、側面部12bの外側面に沿って配置される基板15にセンサ4が実装されても良い。
上述した形態では、右側に配置される側面部12bと底部12aとの境界部分に面取り部12eが形成され、後ろ側に配置される側面部12bと底部12aとの境界部分に面取り部12fが形成されている。この他にもたとえば、右側に配置される側面部12bと底部12aとの境界部分および後ろ側に配置される側面部12bと底部12aとの境界部分に、面取り部12e、12fに代えて、カバー部材12の内側に向かって窪む段部が形成されても良い。
上述した形態では、同形状の駆動用磁石10が4個の側面部12bのそれぞれの外側面に固定されている。この他にもたとえば、センサ4が内側に配置される側面部12bの外側面に固定される駆動用磁石10の厚みを、センサ4が内側に配置されない側面部12bの外側面に固定される駆動用磁石10の厚みより薄くしても良い。この場合には、左右方向および前後方向で撮影用光学装置1を小型化することが可能になる。また、この場合には、光軸方向から見たときに、左右方向で対向配置される駆動用磁石10と駆動用コイル11との動力中心CXや、前後方向で対向配置される駆動用磁石10と駆動用コイル11との動力中心CYを光軸Lと一致させることが可能になる。
上述した形態では、レンズおよび撮像素子を搭載するカメラモジュールは、レンズを光軸方向に駆動するためのレンズ駆動機構をさらに搭載するレンズ駆動装置2である。この他にもたとえば、レンズおよび撮像素子を搭載するカメラモジュールは、レンズ駆動機構を搭載していなくても良い。
上述した形態では、カバー部材12の側面部12bに駆動用磁石10が固定され、コイルホルダ20を介して、ケース体9に駆動用コイル11が固定されている。この他にもたとえば、カバー部材12の側面部12bに駆動用コイル11が固定され、ケース体9に直接あるいは所定の取付部材を介して駆動用磁石10が固定されても良い。
上述した形態では、光軸Lが通過する位置に支点部22が配置されている。この他にもたとえば、支点部22は、光軸方向から見たときに、可動モジュール18の外形中心CMと光軸Lとの間に配置されても良い。すなわち、支点部22は、光軸方向から見たときに、外形中心CMと光軸Lとを繋ぐ仮想線上あるいは仮想線の近傍に配置されても良い。また、支点部22は、光軸方向から見たときに、左右方向で対向配置される駆動用磁石10と駆動用コイル11との動力中心CXと、前後方向で対向配置される駆動用磁石10と駆動用コイル11との動力中心CYと、光軸Lとによって形成される仮想三角形T(図4参照)内に配置されても良い。上述のように、光軸Lが通過する位置に支点部22が配置されていると、手振れ補正時に要求される可動モジュール18の傾き角度を最小にすることが可能になる。一方、光軸方向から見たときに、動力中心CX、CYと支点部22とが一致していると、手振れ補正の際に要求される揺動駆動機構6の動力を最小にすることが可能になる。したがって、このように構成すると、手振れ補正時に要求される可動モジュール18の傾き角度を小さくしつつ、揺動駆動機構6の動力を小さくすることが可能になる。
上述した形態では、センサ4が実装される基板15は、柔軟性を有するFPCであるが、センサ4が実装される基板は、ガラスエポキシ材等で形成される剛性の高い基板であっても良い。また、上述した形態では、センサ4が実装される基板15にドライバIC16およびコントロールIC17が実装されているが、センサ4が実装される基板15と、ドライバIC16およびコントロールIC17が実装される基板とが異なる基板であっても良い。
上述した形態では、レンズ駆動装置2は、略四角柱状に形成されているが、レンズ駆動装置2は、略四角柱状以外の略多角柱状あるいは略円柱状に形成されても良い。また、上述した形態では、カバー部材12は、略四角筒状に形成されているが、カバー部材12は、略四角筒状以外の略多角筒状あるいは略円筒状に形成されても良い。
1 撮影用光学装置
2 レンズ駆動装置(カメラモジュール)
4 センサ
5 支持体
6 揺動駆動機構(手振れ補正機構の一部)
10 駆動用磁石
11 駆動用コイル
12 カバー部材
12a 底部
12b 側面部
12e、12f 面取り部
12g 開口部
13 下カバー部材(第2カバー部材)
15 基板
16 ドライバIC(駆動回路、手振れ補正機構の一部)
17 コントロールIC(手振れ補正機構の一部)
18 可動モジュール
21 板バネ(手振れ補正機構の一部)
22 支点部(手振れ補正機構の一部)
CM 外形中心
L 光軸
X 第1方向
Y 第2方向
Z1 被写体側
Z2 反被写体側

Claims (11)

  1. レンズと撮像素子とを搭載したカメラモジュールを有する可動モジュールと、前記可動モジュールを支持する支持体と、前記支持体に対して前記カメラモジュールの光軸が傾くように前記可動モジュールを揺動させて手振れを補正する手振れ補正機構とを備え、
    前記可動モジュールは、前記カメラモジュールの傾きを検出するためのセンサと、前記可動モジュールの外周面を構成するカバー部材と、前記センサが実装される基板とを備え、
    前記カバー部材は、前記光軸に略平行な側面部を備え、
    前記手振れ補正機構は、前記光軸が傾くように前記可動モジュールを揺動させる揺動駆動機構を備え、
    前記揺動駆動機構は、駆動用磁石と、前記駆動用磁石に対向配置される駆動用コイルとを備え、
    前記駆動用磁石または前記駆動用コイルは、前記側面部の外側面に取り付けられ、
    前記センサは、前記側面部の内側面と前記カメラモジュールの外周面との間に配置され、
    前記基板は、前記側面部の内側面に沿って配置されていることを特徴とする撮影用光学装置。
  2. 前記カバー部材は、前記カメラモジュールの光軸方向に略直交する第1方向に平行な2個の前記側面部と、前記光軸方向と前記第1方向とに略直交する第2方向に平行な2個の前記側面部とを有する略四角筒状に形成され、
    前記センサは、前記第1方向を回転軸の方向とする前記カメラモジュールの傾きと前記第2方向を回転軸の方向とする前記カメラモジュールの傾きとが検出可能となるように、前記側面部の内側面と前記カメラモジュールの外周面との間に配置されていることを特徴とする請求項記載の撮影用光学装置。
  3. 前記センサは、1つの方向を回転軸の方向とする傾きの検出が可能な1軸ジャイロセンサであり、前記第1方向を回転軸の方向とする前記カメラモジュールの傾きと前記第2方向を回転軸の方向とする前記カメラモジュールの傾きとが検出可能となるように、2個の前記側面部のそれぞれの内側面と前記カメラモジュールの外周面との間に配置されていることを特徴とする請求項記載の撮影用光学装置。
  4. 前記センサは、互いに直交する2つの方向を回転軸の方向とする傾きの検出が可能な2軸ジャイロセンサであり、前記第1方向を回転軸の方向とする前記カメラモジュールの傾きと前記第2方向を回転軸の方向とする前記カメラモジュールの傾きとが検出可能となるように、1個の前記側面部の内側面と前記カメラモジュールの外周面との間に配置されていることを特徴とする請求項記載の撮影用光学装置。
  5. 前記センサは、互いに直交する3つの方向を回転軸の方向とする傾きの検出が可能な3軸ジャイロセンサであり、前記第1方向を回転軸の方向とする前記カメラモジュールの傾きと前記第2方向を回転軸の方向とする前記カメラモジュールの傾きとが検出可能となるように、1個の前記側面部の内側面と前記カメラモジュールの外周面との間に配置されていることを特徴とする請求項記載の撮影用光学装置。
  6. 前記手振れ補正機構は、前記揺動駆動機構を駆動するための駆動回路を備え、
    前記カバー部材は、導電性材料で形成され、
    前記駆動回路は、前記側面部の内側面と前記カメラモジュールの外周面との間に配置されていることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の撮影用光学装置。
  7. 前記カメラモジュールの光軸方向における前記カバー部材の一端側には、前記カメラモジュールを前記カバー部材の中へ挿入するための開口部が形成され、
    前記可動モジュールは、導電性材料で形成され前記開口部を覆う第2カバー部材を備えることを特徴とする請求項記載の撮影用光学装置。
  8. 前記駆動回路は、接地される前記カバー部材および/または前記第2カバー部材に電気的に接続されていることを特徴とする請求項記載の撮影用光学装置。
  9. 前記手振れ補正機構は、前記可動モジュールの揺動中心となる支点部を備え、
    前記支点部は、前記可動モジュールの反被写体側に配置され、
    前記カバー部材は、被写体側に底部を有する底付きの略四角筒状に形成され、
    前記カバー部材の、前記センサが配置される前記側面部と前記底部との境界部分には、面取り部または前記カバー部材の内側に向かって窪む段部が形成されていることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の撮影用光学装置。
  10. 前記手振れ補正機構は、前記可動モジュールの揺動中心となる支点部を備え、
    前記支点部は、前記カメラモジュールの光軸方向から見たときに、前記可動モジュールの外形中心と前記光軸との間に配置されていることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の撮影用光学装置。
  11. 前記支点部は、前記カメラモジュールの光軸方向から見たときに、前記光軸が通過する位置に配置されていることを特徴とする請求項10記載の撮影用光学装置。
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